JP3386302B2 - 化合物半導体へのn型ドーピング方法およびこれを用いた化学ビーム堆積方法並びにこれらの結晶成長方法によって形成された化合物半導体結晶およびこの化合物半導体結晶によって構成された電子デバイスおよび光デバイス - Google Patents

化合物半導体へのn型ドーピング方法およびこれを用いた化学ビーム堆積方法並びにこれらの結晶成長方法によって形成された化合物半導体結晶およびこの化合物半導体結晶によって構成された電子デバイスおよび光デバイス

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化合物半導体の結
晶成長に用いられるn型ドーピング方法およびこのドー
ピング方法を用いた結晶成長方法並びにこの結晶成長方
法を用いて形成した結晶およびこの結晶を用いて作製し
たデバイスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】GaAs、InP等をベースとした化合
物半導体の結晶成長において、n型ドーピング層を形成
する方法としては、従来、一般的にSiH4 、Si2
6 ガスを結晶成長中の装置内に流入させ、Siをキャリ
アとして結晶中に混入させる方法が用いられていた。S
iを結晶中に混入させるためには、SiH4 、Si2
6 等のガスに成長基板表面で熱エネルギーを与え、熱分
解させる必要がある。このため、熱エネルギー量すなわ
ち基板温度によって、結晶中に混入する単体Siの量が
変化する。熱エネルギーすなわち基板温度の影響を小さ
くするためには、流入させるガスの組成のうち、Siと
の結合エネルギーができるだけ小さいものを選択するこ
とにより、単体Siの結晶中への混入量がガス流量に比
例するようになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように、化合物半
導体の結晶中のドーピング濃度を制御するためには、ド
ーピング濃度が基板温度やV/III 比等の種々の条件に
依存せず、ガス流量にのみ依存することが望ましい。し
かし、従来Siのドーピングとして一般的に用いられて
いるSi2 6 ガスは、Si2 −H6 の結合エネルギー
が成長基板面の熱エネルギーに対して十分に小さいとは
言えない。このため、Si2 −H6 の結合を成長基板面
の熱エネルギーで分解する場合、Si2 −H6 から分解
されて発生するSiの量が基板温度に大きく依存し、ド
ーピング濃度の制御が難しくなる。例えば、CBE装置
においてSi2 6 ガスを用いてSiのドーピングを行
った場合のキャリア濃度の成長基板温度依存性を図5に
示す。キャリア濃度は成長基板温度に大きく依存し、ま
たその活性化エネルギーは0. 83eVと、非常に大き
い。また、ドーピング濃度のSi2 6 流量依存性は、
1018cm-3まではSi2 6 ガス流量に比例するが、こ
れ以上の流量では背圧が上がりすぎるため、分子線領域
での成長ができなくなる。さらに、V/III 比依存性も
大きく、高いV/III 比では特にドーピング効率が低く
なる。このように、Si2 6 ガスを用いてSiのドー
ピングを行った場合、そのドーピング濃度の制御は難し
く、特に、低い成長温度で高濃度のドーピングを必要と
するInP、InGaPのドーピング材料としては適切
ではないという問題があった。
【0004】この発明は以上のような問題を解消するた
めになされたもので、ドーピング濃度が基板温度等の影
響を受けにくく、ドーピング濃度制御が容易なドーピン
グ方法を提案し、このドーピング方法を用いた結晶成長
方法によって所望のドーピング濃度が得られた信頼性の
高い結晶およびデバイスを提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明に係わる化合物
半導体へのn型ドーピング方法は、化合物半導体結晶が
成長しつつある加熱された基板が配置された高真空雰囲
気中にSiIガスを流入する工程と、このSiI
ガスが加熱された基板近傍に到達し、基板表面より
熱エネルギーを与えられて熱分解し、Siがキャリアと
して成長中の化合物半導体結晶に混入する工程を含んだ
ものである
【0006】また、SiI ガスは、HeまたはH
等のキャリアガスによって基板近傍まで導かれるも
のである。また、化合物半導体結晶は、GaAs、In
PまたはInGaP等である。
【0007】また、この発明に係わる化学ビーム堆積方
法は、化合物半導体へのn型ドーピング方法を、加熱さ
れた基板が配置された高真空雰囲気中に、目的とする結
晶の構成元素およびアルキル基を含む少なくとも一種の
分子化合物と、目的とする結晶の構成元素を含む別の分
子化合物が供給され、これらの分子化合物が分子線を形
成して基板近傍に到達し、基板上で反応して化合物半導
体結晶をエピタキシャル成長させる工程において用いた
ものである。
【0008】また、この発明における化合物半導体結晶
は、上記結晶成長方法によって形成したものである。ま
た、この発明に係わる電子デバイスは、上記化合物半導
体結晶によって構成したものである。さらに、この発明
に係わる光デバイスは、上記化合物半導体結晶によって
構成したものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.本発明の実施の形態1では、化学ビーム
堆積方法(CBE:Chemical BeamEpitaxy )で成長し
たn−GaAsに、SiI4 ガスを用いてSiのドーピ
ングを行う場合について説明する。図1は、本実施の形
態にて用いられるCBE装置の概念図である。図におい
て、1はCBE装置の成長室、2は成長基板で本実施の
形態ではn−GaAs基板、3は自圧制御式恒温槽であ
り、この槽内には周囲にヒータを備えたトリエチルガリ
ウム(TEGa)、トリメチルインジウム(TMIn)
等の有機金属化合物の供給装置が組み込まれている。4
は、SiI4 ガスの供給装置が組み込まれた恒温槽、5
は各ガスの流量を調整するための流量計である。6、7
はそれぞれHe、H2 キャリアガス供給装置であり、本
実施の形態ではSiI4 ガスはHeキャリアガスを用い
て成長室内に流入させた。8は、AsH3 、PH3 、S
2 6 等の水素化物供給装置、9は水素化物にプレク
ラッキングを行い、装置に導入するためのヒータ、10
は質量分析装置である。
【0010】本CBE装置では、トリエチルガリウム
(TEGa)等の有機金属化合物を自圧制御式恒温槽3
内で温め、有機金属化合物分子の分圧を流量計で制御で
きる値以上に大きくし、その流量をキャリアガスを使用
せずに直接流量計で制御することができる。このため、
キャリアガスを用いることなく有機金属化合物のみで成
長室1内の成長基板2近傍へ到達するので、キャリアガ
スによる成長室1内の圧力の増加がなく、有機金属化合
物の分子の平均自由工程が十分に長くとれ、分子線的性
質が向上する。
【0011】次に、本CBE装置において、成長中のn
−GaAsにSiI4 ガスを用いてSiのドーピングを
行う方法について説明する。III 族源としてはトリエチ
ルガリウム(TEGa)、V族As源としてはアルシン
(AsH3 )を用いた。トリエチルガリウム(TEG
a)は、専用の容器(バブラー)に封入され、自圧制御
式恒温槽3内に保持される。自圧制御式恒温槽3内は、
常温から80°Cまでの加熱とし、有機金属の自圧が1
0Torr以上になる温度とする。TEGaの場合は35°
Cで流量計規定の流量を流すことが可能である。n型ド
ーピングを行うためのSiI4 ガスは、Heキャリアガ
スを用いて成長室内に流入させた。このようにして有機
金属分子(TEGa)、水素化物(AsH3 )、SiI
4 ガスを成長室内に導入し、真空中に放出された有機金
属分子および水素化物のガスは加熱された基板2上で反
応し、半導体材料すなわちGaAsの堆積層が形成され
るとともに、SiI4 ガスが成長基板表面で熱エネルギ
ーを与えられ熱分解し、SiがキャリアとしてGaAs
結晶中に混入し、n型ドーピングが行われる。
【0012】以上のような方法で形成されたSiI4
よるSiドーピング層について評価を行った結果の図に
ついて説明する。図2は、SiI4 によるSiドーピン
グn−GaAs層キャリア濃度の成長基板温度依存性を
示す図である。SiI4 をHeキャリアガスを用いて結
晶成長雰囲気中に流入した場合、各流量において、キャ
リア濃度の成長基板温度依存性はSi2 6 ガスを用い
た場合と比較して小さい。Si2 6 ガスを用いた場合
は、図5に示すように、一定のSi2 6 ガス流量であ
っても、結晶中の活性なキャリア濃度が成長基板温度に
大きく依存する。
【0013】図3は、SiI4 、Si2 6 をキャリア
ドーピングガスとして用いた場合のn−GaAs層キャ
リア濃度のドーピングガス流量依存性を示す図である。
図3より、成長温度を520℃程度に設定した場合、S
iI4 では、キャリアガスであるHeの流量と合計して
も、Si2 6 ガスの約20%の流量で2×1018cm-3
程度のキャリアドーピングが可能である。また、図4は
SiI4 、Si2 6をキャリアドーピングガスとして
用いた場合のn−GaAs中のSi濃度とキャリア濃度
の関係を示す図である。SiI4 を用いた場合、Siの
活性化率はほぼ100%であり大変良好であるのに対
し、Si2 6 では80%以下程度であり、不活性Si
のGaAs結晶中への混入が確認された。
【0014】なお、本実施の形態ではCBE装置の例を
示したが、本発明はこれに限るものではなく、有機金属
分子線エピタキシャル成長方法(MOMBE:Metalorg
anicMolecular Beam Epitaxy)、ガスソース分子線エ
ピタキシャル成長方法(GS−MBE:Gas Source M
olecular Beam Epitaxy )、有機金属化学気相堆積方
法(MOCVD:Metalorganic Chemical Vapor Dep
osition )、分子線エピタキシャル成長方法(MBE:
Molecular Beam Epitaxy )等の結晶成長方法にも適
用可能である。これらの結晶成長方法について以下に説
明する。
【0015】現在、化合物半導体の結晶成長方法は、M
BE、MOCVD、CBEに大きく分類できる。MBE
は、高真空中で行う真空蒸着法であり、原理的には超高
真空の成長室内に目的とする結晶の構成元素を納めた分
子線セルを設置し、これを加熱することで各元素を気化
させて別に加熱している成長用の下地基板に照射するこ
とでエピタキシャル成長を行う。成長室内は成長時でも
10-5Torr程度の高い真空度を保つので、これらの気化
した原子や分子の平均自由工程は大きく、噴出した方向
にビームすなわち分子線を形成する。このようにして形
成された結晶は、成長表面、界面の平坦性に優れ、ま
た、成長に化学反応が寄与していないため、成長速度、
膜厚、組成に対する制御性が良好である。しかし、原料
を供給する分子線セルを装置内に設置する必要があるた
め、分子線セルのヒータから生じる不純物の問題や、セ
ルの交換等の諸問題があり、これらの問題解決の1つの
方法として、少なくとも1種の原料を気相の状態で供給
するMOMBE、ガスソースMBE等も考えられる。
【0016】これに対し、MOCVDは、熱力学的に不
安定で加熱によって分解され金属を遊離する有機金属化
合物の性質を利用したもので、加熱した基板結晶表面に
目的とする結晶の構成元素を含む少なくとも一種の有機
金属化合物と、目的とする結晶の構成元素を含む例えば
水素化物等の分子化合物をキャリアガスを用いて拡散供
給し、エピタキシャル成長を生じさせるものである。成
長室内は10-3Torr程度の低圧から常圧までと広範囲の
成長条件に対応可能であり、多種類の材料の組み合わせ
により多様な結晶を得ることができることから、きわめ
て自由度の大きい成長方法である。しかし、結晶成長に
化学反応が寄与しており、成長速度制御が困難であるこ
と等から膜厚制御性に劣るという欠点がある。
【0017】これら2つの成長方法の中間に位置する成
長方法がCBEであり、CBEは有機金属、水素化物等
の分子化合物が分子線を形成し、加熱された基板上で反
応してエピタキシャル成長を生じさせるものである。M
OCVDに比べ、膜厚制御性に優れる。以上のように、
化合物半導体結晶の成長方法としては、CBE、MOM
BE、ガスソースMBE、MOCVD等の種々の方法が
あるが、いずれの方法においても本発明によるn型ドー
ピング方法は適用可能であり、従来に比べてドーピング
濃度の制御が容易に行え、信頼性の高いドーピングが可
能である。
【0018】以上のように、本実施の形態によれば、C
BEによるn−GaAs結晶の成長過程においてn型用
ドーピングガスとしてSiI4 を用い、Siドーピング
n−GaAs層を形成することにより、ドーピング濃度
が基板温度の影響を受けにくくSiI4 流量にのみ依存
するので、ドーピング濃度の制御が容易に行える。ま
た、SiI4 では、従来のSi2 6 と比べて少ない流
量で効率良くドーピングを行うことが可能であり、キャ
リア活性化率もほぼ100%と良好である。このため、
所望のドーピング濃度が得られた信頼性の高いn−Ga
As結晶が容易に得られ、この結晶を用いることによ
り、高性能で信頼性の高い高周波デバイス等の電子デバ
イスあるいは半導体レーザ等の光デバイスを得ることが
可能となる。
【0019】実施の形態2.実施の形態2では、CBE
(Chemical Beam Epitaxy )で成長したn−InP
に、SiI4 ガスを用いてSiのドーピングを行う場合
について説明する。本実施の形態においても、実施の形
態1と同様に、図1に示すCBE装置を用いた。本CB
E装置において、成長中のn−InPにSiI4 ガスを
用いてSiのドーピングを行う方法について説明する。
III 族源としてはトリメチルインジウム(TMIn)、
V族P源としてはPH3 を用いた。トリメチルインジウ
ム(TMIn)は、専用の容器(バブラー)に封入さ
れ、自圧制御式恒温槽3内に保持される。自圧制御式恒
温槽3内は、常温から80°Cまでの加熱とし、有機金
属の自圧が10Torr以上になる温度とする。n型ドーピ
ングを行うためのSiI4 ガスは、Heキャリアガスを
用いて成長室内に流入させた。このようにして有機金属
分子(TMIn)、水素化物(PH3 )、SiI4 ガス
を成長室内に導入し、真空中に放出された有機金属分子
および水素化物のガスは加熱された基板2上で反応し、
半導体材料すなわちInPの堆積層が形成されるととも
に、SiI4 ガスが成長基板表面で熱エネルギーを与え
られ熱分解し、SiがキャリアとしてInP結晶中に混
入し、n型ドーピングが行われる。
【0020】以上のような方法で形成されたSiI4
よるSiドーピングn−InP層について評価を行った
結果、実施の形態1と同様に、各流量において、キャリ
ア濃度の成長基板温度依存性はSi2 6 ガスを用いた
場合と比較して小さく、Siの活性化率もほぼ100%
であり大変良好であった。また、n−InPは520°
C以下程度の低温で成長しなければならないので、Si
2 6 ガスではSiが十分に分解せず所望のドーピング
濃度を得ることが難しいが、SiI4 を用いた場合、低
温でも十分に分解し、キャリア活性化率も良好であるの
で、n−InP層に対するn型ドーピングガスとして最
適である。
【0021】なお、本実施の形態ではCBE装置の例を
示したが、本発明はこれに限るものではなく、MOMB
E、ガスソースMBE、MOCVD、MBE等の結晶成
長方法にも適用可能である。
【0022】以上のように、本実施の形態によれば、C
BEによるn−InP結晶の成長過程においてn型用ド
ーピングガスとしてSiI4 を用い、Siドーピングn
−InP層を形成することにより、ドーピング濃度が基
板温度の影響を受けにくくSiI4 流量にのみ依存する
ので、ドーピング濃度の制御が容易に行える。また、S
iI4 では、従来のSi2 6 と比べて少ない流量で効
率良くドーピングを行うことが可能であり、520°C
以下程度の低温でも十分に分解し、キャリア活性化率も
ほぼ100%と良好である。このため、所望のドーピン
グ濃度が得られた信頼性の高いn−InP結晶およびこ
れを用いた電子デバイスあるいは光デバイスを容易に得
ることが可能となる。
【0023】実施の形態3.実施の形態3では、CBE
(Chemical Beam Epitaxy )で成長したn−InGa
Pに、SiI4 ガスを用いてSiのドーピングを行う場
合について説明する。本実施の形態においても、実施の
形態1および2と同様に、図1に示すCBE装置を用い
た。本CBE装置において、成長中のn−InGaPに
SiI4 ガスを用いてSiのドーピングを行う方法につ
いて説明する。III 族源としてはトリエチルガリウム
(TEGa)、トリメチルインジウム(TMIn)、V
族P源としてはPH3を用いた。トリエチルガリウム
(TEGa)およびトリメチルインジウム(TMIn)
は、専用の容器(バブラー)に封入され、自圧制御式恒
温槽3内に保持される。自圧制御式恒温槽3内は、常温
から80°Cまでの加熱とし、有機金属の自圧が10To
rr以上になる温度とする。n型ドーピングを行うための
SiI4 ガスは、Heキャリアガスを用いて成長室内に
流入させた。このようにして有機金属分子(TEGa、
TMIn)、水素化物(PH3 )、SiI4 ガスを成長
室内に導入し、真空中に放出された有機金属分子および
水素化物のガスは加熱された基板2上で反応し、半導体
材料すなわちInGaPの堆積層が形成されるととも
に、SiI4 ガスが成長基板表面で熱エネルギーを与え
られ熱分解し、SiがキャリアとしてInGaP結晶中
に混入し、n型ドーピングが行われる。
【0024】以上のような方法で形成されたSiI4
よるSiドーピングn−InGaP層について評価を行
った結果、実施の形態1および2と同様に、各流量にお
いて、キャリア濃度の成長基板温度依存性はSi2 6
ガスを用いた場合と比較して小さく、Siの活性化率も
ほぼ100%であり大変良好であった。また、n−In
GaPは520°C以下程度の低温で成長しなければな
らないので、Si2 6 ガスではSiが十分に分解せず
所望のドーピング濃度を得ることが難しいが、SiI4
を用いた場合、低温でも十分に分解し、キャリア活性化
率も良好であるので、n−InGaP層に対するn型ド
ーピングガスとして最適である。
【0025】なお、本実施の形態ではCBE装置の例を
示したが、本発明はこれに限るものではなく、MOMB
E、ガスソースMBE、MOCVD,MBE等の結晶成
長方法にも適用可能である。
【0026】以上のように、本実施の形態によれば、C
BEによるn−InGaP結晶の成長過程においてn型
用ドーピングガスとしてSiI4 を用い、Siドーピン
グn−InGaP層を形成することにより、ドーピング
濃度が基板温度の影響を受けにくくSiI4 流量にのみ
依存するので、ドーピング濃度の制御が容易に行える。
また、SiI4 では、従来のSi2 6 と比べて少ない
流量で効率良くドーピングを行うことが可能であり、5
20°C以下程度の低温でも十分に分解し、キャリア活
性化率もほぼ100%と良好である。このため、所望の
ドーピング濃度が得られた信頼性の高いn−InGaP
結晶およびこれを用いた電子デバイスあるいは光デバイ
スを容易に得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1〜3で用いたCBE
装置を示す概念図である。
【図2】 SiI4 によるSiドーピングn−GaAs
層キャリア濃度の成長基板温度依存性を示す図である。
【図3】 SiI4 、Si2 6 をキャリアドーピング
ガスとして用いた場合のn−GaAs層キャリア濃度の
ドーピングガスおよびキャリアガス(He)の合計の流
量依存性を示す図である。
【図4】 SiI4 、Si2 6 をキャリアドーピング
ガスとして用いた場合のn−GaAs中Si濃度とキャ
リア濃度の関係を示す図である。
【図5】 従来のキャリアドーピングガスであるSi2
6 によるSiドーピングn−GaAs層キャリア濃度
の成長基板温度依存性を示す図である。
【符号の説明】
1 CBE装置の成長室、2 成長基板、3 自圧制御
式恒温層槽、4 SiI4 ガス供給装置、5 流量計、
6 Heキャリアガス供給装置、7 H2 キャリアガス
供給装置、8 水素化物供給装置、9 ヒータ、10
質量分析装置。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−235503(JP,A) 特開 昭63−316423(JP,A) 特開 平5−148083(JP,A) 特開 昭60−86274(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/203,21/205 H01L 21/22,21/223 (54)【発明の名称】 化合物半導体へのn型ドーピング方法およびこれを用いた化学ビーム堆積方法並びにこれらの結 晶成長方法によって形成された化合物半導体結晶およびこの化合物半導体結晶によって構成され た電子デバイスおよび光デバイス

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化合物半導体結晶が成長しつつある加熱
    された基板が配置された高真空雰囲気中にSiI
    スを流入する工程、上記SiIガスが上記加熱され
    た基板近傍に到達し、上記基板表面より熱エネルギーを
    与えられて熱分解し、Siがキャリアとして成長中の上
    記化合物半導体結晶に混入する工程を含むことを特徴と
    する化合物半導体へのn型ドーピング方法。
  2. 【請求項2】 SiIガスは、HeまたはH
    のキャリアガスによって基板近傍まで導かれることを特
    徴とする請求項1記載の化合物半導体へのn型ドーピン
    グ方法。
  3. 【請求項3】 化合物半導体結晶は、GaAs、InP
    およびInGaPのいずれか一つであることを特徴とす
    る請求項1または請求項2記載の化合物半導体へのn型
    ドーピング方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜請求項3のいずれか一項記載
    の化合物半導体へのn型ドーピング方法を、加熱された
    基板が配置された高真空雰囲気中に、目的とする結晶の
    構成元素およびアルキル基を含む少なくとも一種の分子
    化合物と、目的とする結晶の構成元素を含む別の分子化
    合物が供給され、これらの分子化合物が分子線を形成し
    て上記基板近傍に到達し、上記基板上で反応して化合物
    半導体結晶をエピタキシャル成長させる工程において用
    いたことを特徴とする化学ビーム堆積方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の結晶成長方法を用いて形
    成したことを特徴とする化合物半導体結晶。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の化合物半導体結晶によっ
    て構成したことを特徴とする電子デバイス。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の化合物半導体結晶によっ
    て構成したことを特徴とする光デバイス。
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