JP2687862B2 - 化合物半導体薄膜の形成方法 - Google Patents

化合物半導体薄膜の形成方法

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JP2687862B2 JP33717193A JP33717193A JP2687862B2 JP 2687862 B2 JP2687862 B2 JP 2687862B2 JP 33717193 A JP33717193 A JP 33717193A JP 33717193 A JP33717193 A JP 33717193A JP 2687862 B2 JP2687862 B2 JP 2687862B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は化合物半導体薄膜の形成
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光デバイスや高速デバイスの形成に用い
られる有機金属気相成長法(MOVPE法)において
は、大面積高均一成長の可能性が早くから指摘され活発
な研究が進められてきた。近年、ジャーナル・オブ・ク
リスタル・グロース(Journal of Crys
tal Growth)誌、第100巻、第545頁に
記載されているように、反応管内のキャリアガスの流れ
についてシミュレーションにより解析が進められるよう
になり、アルシン(AsH3 )及びホスフィン(P
3 )を含む原料を用いるInGaAsP化合物半導体
以外のInPやGaAs系の3−5族化合物半導体につ
いてはジャーナル・オブ・クリスタル・グロース(Jo
urnal of Crystal Growth)
誌、第105巻、第30頁に記載されているように、3
インチ型基板の多数枚においても膜厚及び組成共に優れ
た均一性が実現されるようになった。
【0003】図3(a)は従来の化合物半導体薄膜の形
成方法を説明するための横型反応管の模式的断面図であ
る。
【0004】図3(a)に示すように、横型反応管1内
に設置された回転可能なカーボンサセプタ2の上にIn
P基板3を装着して水素をキャリアガスとし、トリメチ
ルインジウム(TMI)、トリエチルガリウム(TE
G)、アルシン(AsH3 )、ホスフィン(PH3 )か
らなる原料を流してInP基板3の表面に格子整合する
InGaAsP薄膜を成長させる。
【0005】この反応管を用いてInP基板上に格子整
合するInGaAsP薄膜を成長させる場合、反応管内
の圧力及びキャリアガス流量は多重量子井戸(MQW)
構造の界面急峻性のみから決定され、キャリアガスフロ
ーの上流から下流にかけて生じる膜厚及び組成の均一化
については平面上で基板を回転させる方法を用いて平均
化が行われていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この以来の化合物半導
体薄膜の形成方法は、基板の静止状態でInGaAsP
薄膜を成長した場合のキャリアガスフロー方向の燐
(P)組成分布は図3(b)に示すように、PH3 の分
解温度がAsH3 より約100℃高く、PH3 は基板直
前で分解を開始するため基板上のP組成分布は上流から
下流にかけて非線形に分布する。
【0007】一方、AsH3 はサセプタ上流で分解を開
始するため基板上のAs分圧は上流から下流にかけて線
形に分布する。このため、InGaAsP結晶中のP組
成分布は上流から下流にかけて非線形に分布する。
【0008】その結果、図3(c)に示すように、基板
を回転した場合にもP組成分布は上に凸の分布になり良
好な組成均一性は得られない。また、基板静止時のP組
成分布が大きいため回転による成長方向の組成揺れが大
きくなりフォトルミネッセンス(PL)による半値幅が
大きくなる問題があった。
【0009】本発明の目的は、組成が均一で成長方向の
組成揺れが小さい化合物半導体薄膜の形成方法を提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の化合物半導体薄
膜の形成方法は、横型反応管を用いトリメチルインジウ
ム、トリエチルガリウム、アルシン、ホスフィンを原料
とし水素をキャリアガスとする減圧気相成長法によりI
nP基板上にInGaAsP薄膜を成長させる化合物半
導体薄膜の形成方法において、前記InP基板上を流す
原料ガスの流速を30cm/sec乃至70cm/se
cとして構成される。
【0011】
【作用】横型反応管の気相成長装置を用いてInP基板
上にInGaAsP薄膜を成長する場合、結晶成長組成
の均一性低下の原因として使用される5族原料の中で分
解温度に差があるものがあるためと考えられる。図4は
反応管内の5族原料ラジカル量分布を示す模式図であ
る。図4に示すように、AsH3 は基板上で十分に分解
しておりほぼ一定のアルシンラジカル(AsHx (x=
0〜2))量を示す。一方、PH3 については分解の初
期にホスフィンラジカル(PHx (x=0〜2))量が
非線形の分布をもつが、分解が進むにつれて飽和傾向に
なるため線形分布に近づく。そこで、本発明は流速を遅
くしPH3 原料分解を促進させ基板上でPHx 量が線形
な分布をもつようにする。これにより基板静止時に基板
上流から下流にかけて組成の線形な変化が得られ、基板
回転により平坦な組成分布が得られる。
【0012】更に、成長方向の組成揺らぎを考慮した場
合、基板静止状態で組成線形変化の傾きを小さくする必
要があるが、5族原料/3族原料(モル比)を高くする
ことによりPHx 量を増大させ基板上でのラジカル量を
一定に近づけることができ、これにより組成線形変化の
傾きが小さくなり成長方向の組成揺らぎを抑制できる。
【0013】
【実施例】次に、本発明について図面を参照して説明す
る。
【0014】図1(a)は本発明の一実施例を説明する
ための反応管の模式的断面図である。
【0015】図1(a)に示すように、横型の石英反応
管1の中央付近に載置された回転可能なカーボンサセプ
タ2の上に2インチ型のInP基板3が取付けられ石英
反応管1の外部に設けた高周波コイル4により600℃
に加熱され、石英反応管1の原料導入口5から水素(H
2 )ガスからなるキャリアガスにトリメチルインジウム
(TMI)、トリエチルガリウム(TEG)、アルシン
(AsH3 )、ホスフィン(PH3 )からなる原料を含
む原料ガスを導入してInP基板3表面のInPに格子
整合するInGaAsP薄膜を成長させる。
【0016】図1(b)はInP基板上の位置とPHx
量の関係を示す図である。
【0017】図1(b)に示すように、InP基板が静
止した状態でキャリアガス流量を20SLM(Stan
dard Liter per Minute)とし、
反応管内圧力を150Torr(基板上の流速:約70
cm/sec)と70Torr(基板上の流速:約14
0cm/sec)とした場合のInGaAsP薄膜成長
時のPHx 量分布は、反応管圧力が150Torrのと
きにはInP基板上で原料ガス流の上流から下流にかけ
てPHx 量がほぼ線形に変化するのに対して反応管圧力
が75Torrのとには非線形に変化しており、InG
aAsP薄膜の組成分布もこのPHx 量の分布に比例し
て変化する。なお、流速30cm/sec以下ではP組
成以外の組成に影響が生じ実用上使用できない。
【0018】ここで、InP基板3を水平方向に回転さ
せながらInGaAsP薄膜を成長させた場合には圧力
75Torrの場合のPL波長の面内分布が±10nm
であるのに対して圧力150Torrの場合にはPL波
長の面内分布が±2nmの均一性が得られた。
【0019】図2は本発明により形成したInGaAs
P薄膜におけるP組成の5族原料/3族原料(モル比)
依存性を示す図である。
【0020】図2に示すように、基板を静止状態とし、
キャリアガス流量20SLM、圧力150TorrでI
nGaAsP薄膜を成長させた場合、5族原料/3族原
料(モル比)が150〜300のとき、P組成分布の傾
きは0.01cm-1以下になり、基板を回転させた場合
の温度4KにおけるPL半値幅は4meVであった。一
方、5族原料/3族原料(モル比)が100のとき、P
組成の傾きは0.01cm-1以上となり、基板を回転さ
せた場合の温度4KにおけるPL半値幅は7meVであ
った。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、InP基
板上のキャリアガス流速を30〜70cm/secに設
定してInGaAsP薄膜を成長させることにより、組
成の均一な結晶成長が実現できるという効果を有する。
【0022】また、5族原料/3族原料(モル比)を1
50〜300にすることにより、基板回転時の成長方向
の組成揺らぎを小さくできるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を説明するための横型反応管
の模式的断面図およびInP基板上の位置とPHx 量の
関係を示す図。
【図2】本発明により形成したInGaAsP薄膜にお
けるP組成の5族原料/3族原料(モル比)依存性を示
す図。
【図3】従来の化合物半導体薄膜の形成方法を説明する
ための横型反応管の模式的断面図およびInP基板上の
位置とPHx 量の関係を示す図。
【図4】反応管内の5族原料ラジカル量分布を示す模式
図。
【符号の説明】
1 石英反応管 2 カーボンサセプタ 3 InP基板 4 高周波コイル 5 原料導入口

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 横型反応管を用いトリメチルインジウ
    ム、トリエチルガリウム、アルシン、ホスフィンを原料
    とし水素をキャリアガスとする減圧気相成長法によりI
    nP基板上にInGaAsP薄膜を成長させる化合物半
    導体薄膜の形成方法において、前記InP基板上を流す
    原料ガスの流速が30cm/sec乃至70cm/se
    cであることを特徴とする化合物半導体薄膜の形成方
    法。
  2. 【請求項2】 5族原料/3族原料(モル比)が150
    乃至300である請求項1記載の化合物半導体薄膜の形
    成方法。
JP33717193A 1993-12-28 1993-12-28 化合物半導体薄膜の形成方法 Expired - Lifetime JP2687862B2 (ja)

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