JP3384895B2 - ポリアミド樹脂の製造方法 - Google Patents

ポリアミド樹脂の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、ポリアミド系樹脂の製
造方法に関し、より詳しくは、不純物、特にリン系化合
物の不純物含有量が低いポリアミド系樹脂の製造方法に
関するものである。 【0002】 【従来の技術】ポリアミド系樹脂は、その優れた耐熱
性、成膜性、強靭性等のために、エンジニアリングプラ
スチックスとしてばかりでなく、機能性高分子として広
い分野で使用されている。このポリアミド系樹脂の製造
方法については、例えば、ナイロン溶融塩法、低温溶液
縮合法、活性エステル化法、縮合剤を使用した直接法等
が知られており、この中でも、縮合剤を使用した直接法
は非常に温和な条件で高度に構造規制されたポリアミド
系樹脂合成が可能であることから、最近注目され、その
製造方法に関する研究開発が盛んになされている(高分
子機能材料シリーズ2、高分子の合成と反応、高分子学
会編、1991年)。特に、この合成法において、縮合
剤として、亜リン酸またはその誘導体とピリジン誘導体
を使用してポリアミド系樹脂を製造する場合は、温和な
合成条件で高度な高分子構造の規制がし易いことから、
これらの縮合剤はポリアミド系樹脂の製造に盛んに使用
されている。また、この製造方法においては、一般に、
N−メチル−2−ピロリドンに代表されるアミド系溶媒
中でポリアミドを形成する縮重合反応を行った後、反応
物を大量の水またはメタノール中に導入して樹脂を析出
させ、その後、水またはメタノールで洗浄してポリアミ
ド系樹脂が製造される。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、縮合剤
として、亜リン酸またはその誘導体とピリジン誘導体を
使用した溶液反応によるポリアミド系樹脂の製造方法
は、大量のメタノールまたは水などの溶媒を使用してポ
リアミド系樹脂を析出させる必要がある。この方法によ
って析出させたポリアミド系樹脂中には、亜リン酸ある
いはその誘導体から発生する大量のリン系不純物が含有
している。これらリン系不純物は、ポリアミド系樹脂
を、例えば電子材料として半導体周辺の接着テープに使
用した場合、加熱時のアウトガスの発生、誘電率の上
昇、絶縁性の低下を生じ、半導体装置の信頼性に重大な
悪影響を及ぼすため、除去する必要がある。しかしなが
ら、それらリン系不純物は非常に除去しにくく、その除
去に大量のメタノール等を使用して何回も洗浄すること
が必要であり、その結果、手間がかかり、非常にコスト
高になるという問題を有している。本発明は、従来の技
術における上記の問題を解決することを課題としてなさ
れたものである。すなわち、本発明の目的は、少量の洗
浄液でかつ少ない洗浄工程で高純度のポリアミド系樹脂
を得る方法を提供することにある。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の諸問
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ジカルボン酸成
分とジアミン成分とを溶媒中で亜リン酸またはその誘導
体とピリジン誘導体の存在下で縮重合反応を行ってポリ
アミド系樹脂を製造する方法において、形成されるポリ
アミド系樹脂を析出し、洗浄する際に、特定の溶剤およ
び洗浄順序で洗浄することにより、容易にリン系化合物
の含有量が1000ppm以下のポリアミド系樹脂を得
ることができることを見出だし、本発明を完成するに至
った。 【0005】すなわち、本発明は、少なくとも、ジカル
ボン酸成分とジアミン成分とを溶媒中で亜リン酸または
その誘導体とピリジン誘導体の存在下で縮重合反応を行
ってポリアミド系樹脂を製造する方法において、該縮重
合反応によって得られたポリアミド系樹脂を含有する反
応溶液からポリアミド系樹脂を析出し、分離した後、ア
ルカリ性の水、メタノール、および水とメタノールとの
混合液より選択されたアルカリ性洗浄液で洗浄し、さら
に酸性の水、メタノール、および水とメタノールとの混
合液より選択された酸性洗浄液で洗浄して、該亜リン酸
またはその誘導体から発生するリン系化合物の含有量が
1000ppm以下のポリアミド系樹脂を得ることを特
徴とする。 【0006】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明の製造方法は、亜リン酸またはその誘導体とピリジ
ン誘導体を使用してポリアミド系樹脂を製造する方法で
あれば、何等制限はなく、如何なる場合にも適用でき
る。ポリアミド系樹脂は、少なくとも、ジカルボン酸成
分として、1,6−ヘキサンジカルボン酸に代表される
脂肪族系ジカルボン酸、テレフタル酸に代表される芳香
族ジカルボン酸、さらにジアミン成分として、ヘキサメ
チレンジアミンに代表される脂肪族系ジアミン、3,
4′−オキシジアニリンおよび4,4′−オキシジアニ
リンに代表される芳香族ジアミン等の組み合わせによっ
て製造される。また、本発明は、原料として適当なもの
を使用して、ポリアミド鎖中にアミノ基、カルボキシル
基、水酸基等の反応性基を有するポリアミド系樹脂を製
造する方法に適用してもよい。 【0007】本発明の製造方法においては縮合剤とし
て、亜リン酸またはその誘導体とピリジン誘導体が使用
されるが、亜リン酸およびその誘導体としては、亜リン
酸、亜リン酸トリフェニル、亜リン酸ジフェニル、亜リ
ン酸トリ−o−トリル、亜リン酸ジ−o−トリル、亜リ
ン酸トリ−m−トリル、亜リン酸ジ−m−トリル、亜リ
ン酸ジ−p−トリル、亜リン酸トリ−p−トリル、亜リ
ン酸ジ−p−クロロフェニル、、亜リン酸トリ−p−ク
ロロフェニル等があげられ、また、ピリジン誘導体とし
ては、ピリジン、4−メチルピリジン、3−メチルピリ
ジン、2,4−ルチジン、2,5−ルチジン、3,5−
ルチジン等があげられる。しかしながら、本発明におい
ては、これらに限定されるものではない。 【0008】さらに、本発明の製造方法において使用す
る反応溶媒は、何等制限は受けないが、例えば、亜リン
酸トリフェニルとピリジン誘導体を使用してポリアミド
系樹脂を製造する場合には、N−メチル−2−ピロリド
ン、ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチル−2−イ
ミダゾリジノン等で代表されるアミド系溶媒またはピリ
ジンが主に使用される。 【0009】本発明において、前記亜リン酸またはその
誘導体とピリジン誘導体からなる縮合剤剤を使用して前
記ジカルボン酸成分とジアミン成分とを縮重合する縮重
合反応は、一般に次のような公知の方法(高分子機能材
料シリーズ2、「高分子の合成と反応」高分子学会編、
1991年)によって行うことができる。すなわち、前
記したジカルボン酸成分とジアミン成分からなるモノマ
ー類を、亜リン酸またはその誘導体とピリジン誘導体か
らなる縮合剤、さらに生成するポリアミド樹脂を溶解す
る溶媒中に、5〜30重量%含むような量で溶解させ
て、反応温度が室温〜160℃程度で、30分から数時
間反応させることにより、ポリアミド系樹脂を合成させ
ることができる。この縮重合では、必要に応じて塩化リ
チウムや塩化カルシウム等が加えられる。 【0010】このようにして製造するポリアミド系樹脂
を含有する反応溶液には、生成して溶解しているポリア
ミド系樹脂以外に、反応溶媒、触媒として使用した亜リ
ン酸またはその誘導体の分解生成物であるリン系化合
物、分解により発生するフェノール、必要に応じて加え
られた塩類、未反応モノマー類、低分子重合体等が含ま
れている。本発明において、これら多種類の成分が含有
されている反応溶液からポリアミド系樹脂を分離するた
めには、反応溶液を水、メタノール、または水とメタノ
ールの混合液中に注入することにより、またはこれら反
応溶液中に水、メタノールまたは水とメタノールの混合
液を添加することによりポリアミド系樹脂を析出させれ
ばよい。 【0011】上記の方法で、析出させたポリアミド系樹
脂は、次いで高純度化するために洗浄する。本発明で
は、析出させたポリアミド系樹脂を、まず、アルカリ性
の水、メタノール、および水とメタノールとの混合液よ
り選択されたアルカリ性洗浄液で洗浄し、さらに酸性の
水、メタノール、および水とメタノールとの混合液より
選択された酸性洗浄液で洗浄して、亜リン酸あるいはそ
の誘導体から発生するリン系化合物の含有量が1000
ppm以下のポリアミド系樹脂にする。 【0012】アルカリ洗浄液において使用するアルカリ
化剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等に
代表されるアルカリ金属水酸化物、アンモニア、ヒドラ
ジン等をあげることができるが、特に水酸化ナトリウム
が好ましく使用される。さらに、酸性洗浄液に使用され
る酸性化剤としては、塩酸、硫酸、硝酸等で代表される
プロトン酸であれば、如何なるものでも使用することが
できるが、特に塩酸が好ましく使用される。本発明にお
いては、アルカリ性洗浄液はpH10以上であるのが好
ましく、また、酸性洗浄液はpH4以下であるのが好ま
しい。 【0013】本発明において、上記の洗浄を行うには、
ポリアミド系樹脂を前記したアルカリ性洗浄液中に浸漬
して洗浄した後、ポリアミド系樹脂をアルカリ性洗浄液
から分離し、さらに酸性洗浄液中に浸漬して洗浄する方
法を採用してもよく、また、ポリアミド系樹脂を前記し
たアルカリ性洗浄液中に浸漬して洗浄した後、アルカリ
性洗浄液から分離することなく、酸性化剤をアルカリ性
洗浄液に添加して、洗浄液を酸性化し、洗浄を行う方法
を採用してもよい。これら洗浄液による洗浄処理は、加
熱下に行ってもよい。 【0014】さらに、本発明においては、上記のように
アルカリ性洗浄液および酸性洗浄液で洗浄し、分離した
後、精製されたポリアミド系樹脂は、さらに中性の水、
メタノール、または水とメタノールの混合液で洗浄して
もよい。それにより、さらに高純度化することができ
る。 【0015】少なくともジカルボン酸成分とジアミン成
分とをピリジンまたはアミド系溶媒中で亜リン酸または
その誘導体とピリジン誘導体の存在下で縮重合反応を行
った後、析出させたポリアミド系樹脂に上記した洗浄方
法を採用する本発明のポリアミド系樹脂の製造方法は、
従来の析出と洗浄を行う方法、すなわち、大量のメタノ
ールまたはメタノールと水の混合溶媒中にポリアミド系
樹脂の反応溶液を導入してポリアミド系樹脂を析出さ
せ、さらに大量のメタノールまたはメタノールと水の混
合溶媒を用いて洗浄を繰り返す方法を用いる場合に比し
て、得られるポリアミド系樹脂中に含有するリン系化合
物の含有量を1000ppm以下にすることができるば
かりでなく、少ない析出溶媒および洗浄液を用いて、か
つ少ない工程数で精製を行うことができるという優れた
利点を有する。 【0016】 【実施例】以下に、本発明を実施例によってさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。 実施例1 イソフタル酸4.336g(26.1ミリモル)、3,
4′−オキシジアニリン5.226g(26.1ミリモ
ル)、塩化リチウム0.592g、塩化カルシウム1.
776g、亜リン酸トリフェニル17.817g、ピリ
ジン7.433g、ジメチルアセトアミド47.249
gを三口フラスコに導入して、窒素気流下、反応温度9
0℃で3時間撹拌、ポリアミド合成を行った。得られた
反応溶液を大量の5リットルのメタノールに導入して、
ポリアミド系樹脂を析出させた。析出した粒状ポリアミ
ド系樹脂を濾過により、分離した後、分離したポリアミ
ド系樹脂を100ミリリットルの水に1gの水酸化ナト
リウムを加えた溶液に添加し、1時間撹拌して洗浄を行
った。このときのpHは13であった。さらに、ポリア
ミド系樹脂を含有する上記の洗浄液に塩酸を加えて、p
Hを4に調整して1時間撹拌を行った後、濾過し、24
時間真空乾燥を行い、目的の精製したポリアミド系樹脂
を得た。精製したポリアミド系樹脂0.3gをステンレ
ス鋼製皿に入れて酸素気流下で加熱、完全燃焼させた
後、残留物を蒸留水に溶解させて、その溶液をパーキン
エルマー社製の原子吸光装置、2380型を使用して、
ポリアミド系樹脂に含有しているリン系化合物の定量を
行った。その結果を表1に示す。 【0017】実施例2 実施例1と全く同じ方法で合成したポリアミド系樹脂の
反応溶液を5リットルのメタノールに導入して、ポリア
ミド系樹脂を析出させた。析出した粒状ポリアミド系樹
脂を濾過により、分離した後、分離したポリアミド系樹
脂を、100ミリリットルのメタノールに1gの水酸化
ナトリウムを加えた溶液中に添加し、1時間撹拌して洗
浄した。このときのpHは10であった。さらに、この
ポリアミド系樹脂を含有する洗浄液に塩酸を加えて、p
Hを4に調整し、1時間撹拌を行った後、濾過し、24
時間真空乾燥を行い、精製したポリアミド系樹脂を得
た。また、実施例1と全く同じ方法でこのポリアミド系
樹脂に含有するリン系化合物の含有量の測定を行った。
その結果を表1に示す。 【0018】実施例3 実施例1と全く同じ方法で合成したポリアミド系樹脂の
反応溶液を5リットルのメタノール中に導入して、ポリ
アミド系樹脂を析出させた。析出した粒状ポリアミド系
樹脂粒子を濾過により、分離した後、分離したポリアミ
ド系樹脂を、100ミリリットルのメタノール8に対し
て水2の混合液に1gの水酸化ナトリウムを加えた溶液
中に添加し、1時間撹拌して洗浄した。このときのpH
は10であった。さらに、このポリアミド系樹脂を含有
する洗浄液に塩酸を加えて、pHを4に調整して1時間
撹拌を行った後、濾過し、24時間真空乾燥を行い、精
製したポリアミド系樹脂を得た。また、実施例1と全く
同じ方法でこのポリアミド系樹脂に含有するリン系化合
物の含有量の測定を行った。その結果を表1に示す。 【0019】実施例4 実施例1と全く同じ方法で合成したポリアミド系樹脂の
反応溶液を5リットルのメタノール中に導入して、ポリ
アミド系樹脂を析出させた。析出した粒状ポリアミド系
樹脂粒子を濾過により、分離した後、分離したポリアミ
ド系樹脂を、100ミリリットルのメタノール8に対し
て水2の混合液に1gの水酸化ナトリウムを加えた溶液
中に添加し、1時間撹拌して洗浄した。このときのpH
は10であった。さらに、このポリアミド系樹脂を含有
する洗浄液を濾過して、ポリアミド系樹脂を分離した
後、100ミリリットルのメタノール中に添加し、さら
に塩酸を加えて、pHを4に調整し、1時間撹拌を行っ
た後、濾過し、24時間真空乾燥を行い、精製したポリ
アミド系樹脂を得た。また、実施例1と全く同じ方法で
このポリアミド系樹脂に含有するリン系化合物の含有量
の測定を行った。その結果を表1に示す。 【0020】実施例5 実施例1と全く同じ方法で合成したポリアミド系樹脂の
反応溶液を5リットルのメタノール中に導入して、ポリ
アミド系樹脂を析出させた。析出した粒状ポリアミド系
樹脂粒子を濾過により、分離した後、分離したポリアミ
ド系樹脂を、100ミリリットルのメタノール中に1g
の水酸化ナトリウムを加えた溶液中に添加し、1時間撹
拌して洗浄した。このときのpHは10であった。さら
に、このポリアミド系樹脂を含有する洗浄液を濾過し
て、ポリアミド系樹脂を分離した後、100ミリリット
ルのメタノール中に添加し、さらに塩酸を加えて、pH
を4に調整して1時間撹拌を行った。その後、濾過し、
24時間真空乾燥を行い、精製したポリアミド系樹脂を
得た。また、実施例1と全く同じ方法でこのポリアミド
系樹脂に含有するリン系化合物の含有量の測定を行っ
た。その結果を表1に示す。 【0021】実施例6 実施例1と全く同じ方法で合成したポリアミド系樹脂の
反応溶液を200ミリリットルの水を徐々に導入して、
ポリアミド系樹脂を析出させた。析出した粒状ポリアミ
ド系樹脂を濾過により、分離した後、分離したポリアミ
ド系樹脂を、100ミリリットルのメタノールに1gの
水酸化ナトリウムを加えた溶液中に添加し、1時間撹拌
して洗浄した。このときのpHは10であった。さら
に、このポリアミド系樹脂を含有する洗浄液に濾過し
て、ポリアミド系樹脂を分離した後、100ミリリット
ルのメタノールに導入し、さらに塩酸を加えて、pHを
4に調整し、撹拌を1時間行った。その後、濾過し、2
4時間真空乾燥を行い、精製したポリアミド系樹脂を得
た。また、実施例1と全く同じ方法でこのポリアミド系
樹脂に含有するリン系化合物の含有量の測定を行った。
その結果を表1に示す。 【0022】比較例1 実施例1と全く同じ方法で合成したポリアミド系樹脂の
反応溶液を2リットルのメタノール中に導入して、ポリ
アミド系樹脂を析出させた。析出した粒状ポリアミド系
樹脂粒子を濾過により、分離した後、さらに1リットル
のメタノール中に添加し、5時間撹拌して洗浄して、こ
の洗浄液からポリアミド系樹脂を分離した。上記の洗浄
操作を3度繰り返して行った後、真空乾燥を24時間行
い、精製したポリアミド系樹脂を得た。得られた精製し
たポリアミド系樹脂中に含有しているリン系化合物の含
有量を、実施例1に記載した方法と全く同じ方法により
分析した。その結果を表1に示す。 【0023】 【表1】【0024】 【発明の効果】本発明は、少なくともジカルボン酸成分
とジアミン成分とを亜リン酸またはその誘導体とピリジ
ン誘導体の存在下で製造されるポリアミド系樹脂を析出
した後、アルカリ性の水、メタノール、および水とメタ
ノールとの混合液より選択されたアルカリ性洗浄液で洗
浄し、さらに酸性の水、メタノール、および水とメタノ
ールとの混合液より選択された酸性洗浄液で洗浄するか
ら、従来の製造方法に比して、少ない工程数でかつ少な
い洗浄液で、高純度のポリアミド樹脂を得ることができ
る。したがって、本発明は、製造コストの大幅な低減化
がはかられ、有用性が高い製造方法である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田上 敏雄 静岡県静岡市用宗巴町3番1号 株式会 社巴川製紙所技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭63−207824(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 69/00 - 69/50

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 少なくとも、ジカルボン酸成分とジアミ
    ン成分とを溶媒中で亜リン酸またはその誘導体とピリジ
    ン誘導体の存在下で縮重合反応を行ってポリアミド系樹
    脂を製造する方法において、該縮重合反応によって得ら
    れたポリアミド系樹脂を含有する反応溶液からポリアミ
    ド系樹脂を析出し、分離した後、アルカリ性の水、メタ
    ノール、および水とメタノールとの混合液より選択され
    たアルカリ性洗浄液で洗浄し、さらに酸性の水、メタノ
    ール、および水とメタノールとの混合液より選択された
    酸性洗浄液で洗浄して、該亜リン酸およびその誘導体か
    ら発生するリン系化合物の含有量が1000ppm以下
    のポリアミド系樹脂を得ることを特徴とするポリアミド
    系樹脂の製造方法。
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