JP3383686B2 - 5−シアノバレルアミドの製法 - Google Patents
5−シアノバレルアミドの製法Info
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C253/00—Preparation of carboxylic acid nitriles
- C07C253/30—Preparation of carboxylic acid nitriles by reactions not involving the formation of cyano groups
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
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- Catalysts (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、担持型非イオン化銅触
媒の存在下に50〜200℃で、アジポニトリルと水と
を反応させることによる5−シアノバレルアミドの製法
に関する。 【0002】 【従来の技術】アジポニトリルからの5−シアノバレル
アミドの製造は、繰返し試みられている。J.org.
Chem.15(1950)、800〜801に、水酸
化ナトリウム溶液の存在下で、過酸化水素を用いて、ア
セトン溶液中での加水分解により5−シアノバレルアミ
ドを得ることが記載されている。反応及び後処理の両方
が非常に複雑であり、収率は、30%だけである。 【0003】Chem.Ber.92(1959)、2
616〜2619に、アジポニトリルを過剰の水(モル
比 1:50)で、強塩基性イオン交換体の上で加水分
解することにより5−シアノバレルアミドを製造する方
法が記載されている。この方法は、触媒が、5−シアノ
バレリアン酸の形成により、迅速に不活性化する欠点を
有する。 【0004】更に、西独特許(DE−A)第24292
69号明細書には、アジポニトリルを、4−ビニルピリ
ジン及びジビニルベンゼンのポリマーマトリックス中の
銅触媒上で、水を用いて100℃で加水分解することが
記載されている。この方法は、長い反応時間が必要であ
り、かつ5−シアノバレルアミドは、収率5%のみしか
得られないのに、やっかいなアジポアミドが、収率10
%で形成される欠点を有する。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、改良
された収率を与え、副産物としてのアジポアミドをより
少なく生じ、容易に実施でき、かつ簡単に再生できる長
寿命の触媒を使用する、アジポニトリルから5−シアノ
バレルアミドを製造する方法を提供することである。 【0006】 【課題を解決するための手段】この目的は、担持型非イ
オン化銅触媒の存在下に、50〜200℃で、アジポニ
トリルと水とを反応させて、5−シアノバレルアミドを
製造する方法により達成され、これは、アジポニトリル
1モル当たり1〜15モルの水及び滞留時間5〜60分
を使用することよりなることが判明した。 【0007】西独特許(DE−A)第2320060号
明細書にかんがみて、銅含有ケイ酸マグネシウム触媒の
存在下でのアジポニトリルの水和により、5−シアノバ
レルアミドが得られることは、予知できなかったという
点で、新規方法は注目すべきである。それというのも前
記西独特許の例4によれば、アジポアミドのみが得られ
るからである。 【0008】本発明により、アジポニトリル1モルは、
水1〜15モル、特に2〜11モルと反応させる。 【0009】反応は、50〜200℃で実施する。温度
を70〜150℃に保持するのが有利である。更に、反
応は、一般に100〜300000kPa、特に100
〜50000kPaの範囲の圧力下で実施する。圧力及
び温度条件を調整することにより、反応の間中、液相が
存在するように保証するのも有利である。 【0010】反応は、反応条件下で不活性である水溶性
溶剤の存在下で実施するのが有利である。好適な溶剤の
例は、アルカノール、特に炭素原子1〜3個のもの、例
えばメタノール、エタノール又はプロパノール、またラ
クタム、例えばピロリドン及びカプロラクタム又はN−
C1〜C4−アルキルラクタム、例えばN−メチルピロリ
ドン、N−メチルカプロラクタム又はN−エチルカプロ
ラクタムである。他の例は、テトラヒドロフランであ
る。一般に、アジポニトリル1重量部に対して1〜10
重量部の溶剤を使用する。 【0011】本発明により、反応は、担持型非イオン化
銅触媒の存在下に実施する。 【0012】好適な担体物質は、例えば酸化アルミニウ
ム、二酸化ケイ素、これらの混合形、ケイ酸マグネシウ
ム、ケイ酸アルミニウム、二酸化ジルコニウム及び二酸
化チタンである。 【0013】特別な態様は、ケイ酸マグネシウム−担持
型非イオン化銅触媒に関する。そのような触媒中に存在
する非イオン化銅は、開始時から必要な程度に、例えば
還元ガスでの処理より前にケイ酸マグネシウムに添加さ
れた新たに還元される銅の形で存在するか、又は、有利
には、処理の間に銅化合物を形成する。ケイ酸マグネシ
ウムが沈殿する間中存在し、かつ還元処理により非イオ
ン化形に変換される銅化合物から銅が生じるのが有利で
ある。処理触媒は、大量の非イオン化銅の外に、有利
に、全部の銅に対して、0.1〜30、特に0.1〜1
0重量%の一価及び/又は二価の銅を、例えば本来の銅
化合物の形で、又は処理工程で形成された化合物、例え
ばケイ酸銅の形で含有してよい。一般に、銅全部は、触
媒中に含有されるケイ酸マグネシウムの重量に対して2
5〜70、特に30〜60重量%からなる。 【0014】好適な銅化合物は、例えば一価又は有利に
二価の銅の硝酸塩、硫酸塩、塩化物、酸化物、水酸化
物、酒石酸塩及び酢酸塩である。ケイ酸マグネシウム
は、マグネシウム化合物を、一般に水性沈殿媒体中で、
アルカリ金属ケイ酸塩、有利に、ケイ酸カリウム又はケ
イ酸ナトリウムと一緒に、有利にマグネシウム化合物1
モル当たりアルカリ金属ケイ酸塩1〜5モルの割合で沈
殿させることにより、非イオン化銅を放出する銅化合物
の存在下で製造される。好適なマグネシウム化合物は、
硝酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウ
ム、酒石酸マグネシウム、酢酸マグネシウム又はシュウ
酸マグネシウムである。沈殿は、有利に、15〜50℃
で実施される。銅化合物は、懸濁液として、沈殿媒体中
に、一部存在してよい。 【0015】触媒は、金属の形で又は有利に相当する化
合物の形で、亜鉛、カドミウム、クロム、モリブデン、
タングステン、バナジウム、チタン及び/又はトリウム
を少量含有してよい。これらの付加的な金属は、有利
に、触媒中に含有されるマグネシウムの重量に対して1
〜30、特に1〜10重量%からなる。 【0016】好適な触媒は、例えば、DR−C−869
052に記載の方法により、水性媒体中で、銅化合物の
存在下に、付加金属の化合物1種以上と共に又は無し
で、マグネシウム化合物を沈殿させることにより得られ
る。有利には、沈殿金属を、洗浄及び乾燥後に、アルカ
リ金属ケイ酸塩溶液、例えば5〜20重量%濃度ケイ酸
ナトリウム又はケイ酸カリウム溶液と混練し、僅かに高
めた温度で、例えば30℃迄で更に乾燥させた後に成形
する。有利には、前記銅及びマグネシウム化合物の10
〜50重量%濃度水溶液及びアルカリ金属ケイ酸塩の1
0〜30重量%濃度水溶液を、前記沈殿温度で相互に混
合して、1〜60分間にわたり沈殿物を形成する。次い
で沈殿物を有利に吸引濾過し、例えば、本来の銅アニオ
ン、例えばニトレートアニオンの除去が果たされるま
で、水で洗浄し、20〜30℃で前乾燥し、例えば錠
剤、球又はひもに成形し、次いで50〜70℃で乾燥さ
せる。 【0017】こうして得られた触媒を、一般に、大気圧
下又は加圧下で、高められた温度、例えば100〜23
0℃、有利に180〜230℃で、連続法又はバッチ法
で、還元ガスで処理する。使用ガスは、一般に水素であ
る。還元時間は、有利に、1〜15時間である。製造及
び乾燥の際に、触媒は、先ず窒素下、有利に窒素流中
で、例えば100〜180℃で、有利に0.5〜3時間
加熱する。次いで、一般に、触媒1kg当たり5〜15
モルの水素を使用して、有利に0.5〜24時間にわた
り還元処理を行う。好適な触媒の製造は、例えば西独特
許(DE−A)第2751336号、同第232006
0号及び同第2320061号明細書中に記載されてい
る。 【0018】更に有利な態様は、アルミナ−担持型非イ
オン化銅触媒に関する。このタイプの触媒は、欧州特許
(EP−A)第44444号明細書中に記載されてい
る。西独特許(DE−A)第2751336号明細書に
詳説されている方法により、これらの触媒の還元処理を
実施するのは、特に有利である。 【0019】本発明は、更に、滞留時間5〜60分で、
反応を実施することを規定する。5分未満の滞留時間
は、一般に低すぎる変換率を与え、一方60分を超える
滞留時間は、一般に低すぎる選択率を生じる。 【0020】反応は、バッチ法で、又は有利に連続的に
実施することができる。指定反応条件を保持しながら、
反応混合物を、有利に、管中の固定層触媒を介して液相
に通す。5−シアノバレルアミドは、抽出又は特に蒸留
により、生じた反応混合物から容易に単離できる。 【0021】新規方法は、アジポアミドの形成を最小に
する利点を有する。他の利点は、使用触媒が長寿命を有
し、容易に再生できることである。新規方法のもう一つ
の利点は、これが連続的に実施でき、かつ工業的実施を
保証する収率を生み出すことである。5−シアノバレル
アミドは、カプロラクタムのための重要な中間体であ
る。 【0022】 【実施例】本発明の方法を例証しょう。 【0023】例1 ステンレス鋼製反応器(長さ1000mm、直径10m
m)に、ケイ酸マグネシウムの存在下に銅30重量%を
含有し、かつ西独特許第2751336号明細書に記載
の組成を有する触媒(1.5mmの紐状押出し物の形
で、60g)の固定層を装備した。同様に西独特許第2
751336号明細書に記載の、触媒の還元処理は、反
応器中で直接に実施した。還元後に、アジポニトリル及
び水を上向きに、触媒に1時間通した。 【0024】反応因子を第1表に挙げる。 【0025】 第1表 温度 ADN/H2O ADN/触媒 RES SEL 収率 CON [℃] [モル/モル] [kg/kg*h] [分] [%] [%] [%] ──────────────────────────────────── a) 100 1/10 7 5 72 19 26 b) 100 1/5 11 5 74 10 13 c) 100 1/1 20 5 100 1 1 ──────────────────────────────────── ADN=アジポニトリル;SEL=選択率 RES=滞留時間;CON=変換率 例1aの反応器出口混合物を濃縮し、かつ蒸留して、出
口混合物100g当たり70gのアジポニトリル、15
gの5−シアノバレルアミド(融点 63〜65℃;b
p.0.5 148〜167℃)、及びアジポアミド残分
(5g;融点224〜227℃)が得られた。 【0026】例2 ガラスフラスコ中で、アジポニトリル1モル及び水5モ
ルをエタノール80g中に溶かし、欧州特許(EP−
A)第44444号明細書の例1に記載の組成を有す
る、アルミナの存在下での40重量%銅触媒20gと混
合した。触媒の還元処理は、欧州特許(EP−A)第4
4444号明細書に記載されるように、ガラス反応器中
で100kPaで実施した。 【0027】懸濁液を90℃で45分間加熱した。この
時アジポニトリル7%が選択率88%で、5−シアノバ
レルアミドに変換された。
媒の存在下に50〜200℃で、アジポニトリルと水と
を反応させることによる5−シアノバレルアミドの製法
に関する。 【0002】 【従来の技術】アジポニトリルからの5−シアノバレル
アミドの製造は、繰返し試みられている。J.org.
Chem.15(1950)、800〜801に、水酸
化ナトリウム溶液の存在下で、過酸化水素を用いて、ア
セトン溶液中での加水分解により5−シアノバレルアミ
ドを得ることが記載されている。反応及び後処理の両方
が非常に複雑であり、収率は、30%だけである。 【0003】Chem.Ber.92(1959)、2
616〜2619に、アジポニトリルを過剰の水(モル
比 1:50)で、強塩基性イオン交換体の上で加水分
解することにより5−シアノバレルアミドを製造する方
法が記載されている。この方法は、触媒が、5−シアノ
バレリアン酸の形成により、迅速に不活性化する欠点を
有する。 【0004】更に、西独特許(DE−A)第24292
69号明細書には、アジポニトリルを、4−ビニルピリ
ジン及びジビニルベンゼンのポリマーマトリックス中の
銅触媒上で、水を用いて100℃で加水分解することが
記載されている。この方法は、長い反応時間が必要であ
り、かつ5−シアノバレルアミドは、収率5%のみしか
得られないのに、やっかいなアジポアミドが、収率10
%で形成される欠点を有する。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、改良
された収率を与え、副産物としてのアジポアミドをより
少なく生じ、容易に実施でき、かつ簡単に再生できる長
寿命の触媒を使用する、アジポニトリルから5−シアノ
バレルアミドを製造する方法を提供することである。 【0006】 【課題を解決するための手段】この目的は、担持型非イ
オン化銅触媒の存在下に、50〜200℃で、アジポニ
トリルと水とを反応させて、5−シアノバレルアミドを
製造する方法により達成され、これは、アジポニトリル
1モル当たり1〜15モルの水及び滞留時間5〜60分
を使用することよりなることが判明した。 【0007】西独特許(DE−A)第2320060号
明細書にかんがみて、銅含有ケイ酸マグネシウム触媒の
存在下でのアジポニトリルの水和により、5−シアノバ
レルアミドが得られることは、予知できなかったという
点で、新規方法は注目すべきである。それというのも前
記西独特許の例4によれば、アジポアミドのみが得られ
るからである。 【0008】本発明により、アジポニトリル1モルは、
水1〜15モル、特に2〜11モルと反応させる。 【0009】反応は、50〜200℃で実施する。温度
を70〜150℃に保持するのが有利である。更に、反
応は、一般に100〜300000kPa、特に100
〜50000kPaの範囲の圧力下で実施する。圧力及
び温度条件を調整することにより、反応の間中、液相が
存在するように保証するのも有利である。 【0010】反応は、反応条件下で不活性である水溶性
溶剤の存在下で実施するのが有利である。好適な溶剤の
例は、アルカノール、特に炭素原子1〜3個のもの、例
えばメタノール、エタノール又はプロパノール、またラ
クタム、例えばピロリドン及びカプロラクタム又はN−
C1〜C4−アルキルラクタム、例えばN−メチルピロリ
ドン、N−メチルカプロラクタム又はN−エチルカプロ
ラクタムである。他の例は、テトラヒドロフランであ
る。一般に、アジポニトリル1重量部に対して1〜10
重量部の溶剤を使用する。 【0011】本発明により、反応は、担持型非イオン化
銅触媒の存在下に実施する。 【0012】好適な担体物質は、例えば酸化アルミニウ
ム、二酸化ケイ素、これらの混合形、ケイ酸マグネシウ
ム、ケイ酸アルミニウム、二酸化ジルコニウム及び二酸
化チタンである。 【0013】特別な態様は、ケイ酸マグネシウム−担持
型非イオン化銅触媒に関する。そのような触媒中に存在
する非イオン化銅は、開始時から必要な程度に、例えば
還元ガスでの処理より前にケイ酸マグネシウムに添加さ
れた新たに還元される銅の形で存在するか、又は、有利
には、処理の間に銅化合物を形成する。ケイ酸マグネシ
ウムが沈殿する間中存在し、かつ還元処理により非イオ
ン化形に変換される銅化合物から銅が生じるのが有利で
ある。処理触媒は、大量の非イオン化銅の外に、有利
に、全部の銅に対して、0.1〜30、特に0.1〜1
0重量%の一価及び/又は二価の銅を、例えば本来の銅
化合物の形で、又は処理工程で形成された化合物、例え
ばケイ酸銅の形で含有してよい。一般に、銅全部は、触
媒中に含有されるケイ酸マグネシウムの重量に対して2
5〜70、特に30〜60重量%からなる。 【0014】好適な銅化合物は、例えば一価又は有利に
二価の銅の硝酸塩、硫酸塩、塩化物、酸化物、水酸化
物、酒石酸塩及び酢酸塩である。ケイ酸マグネシウム
は、マグネシウム化合物を、一般に水性沈殿媒体中で、
アルカリ金属ケイ酸塩、有利に、ケイ酸カリウム又はケ
イ酸ナトリウムと一緒に、有利にマグネシウム化合物1
モル当たりアルカリ金属ケイ酸塩1〜5モルの割合で沈
殿させることにより、非イオン化銅を放出する銅化合物
の存在下で製造される。好適なマグネシウム化合物は、
硝酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウ
ム、酒石酸マグネシウム、酢酸マグネシウム又はシュウ
酸マグネシウムである。沈殿は、有利に、15〜50℃
で実施される。銅化合物は、懸濁液として、沈殿媒体中
に、一部存在してよい。 【0015】触媒は、金属の形で又は有利に相当する化
合物の形で、亜鉛、カドミウム、クロム、モリブデン、
タングステン、バナジウム、チタン及び/又はトリウム
を少量含有してよい。これらの付加的な金属は、有利
に、触媒中に含有されるマグネシウムの重量に対して1
〜30、特に1〜10重量%からなる。 【0016】好適な触媒は、例えば、DR−C−869
052に記載の方法により、水性媒体中で、銅化合物の
存在下に、付加金属の化合物1種以上と共に又は無し
で、マグネシウム化合物を沈殿させることにより得られ
る。有利には、沈殿金属を、洗浄及び乾燥後に、アルカ
リ金属ケイ酸塩溶液、例えば5〜20重量%濃度ケイ酸
ナトリウム又はケイ酸カリウム溶液と混練し、僅かに高
めた温度で、例えば30℃迄で更に乾燥させた後に成形
する。有利には、前記銅及びマグネシウム化合物の10
〜50重量%濃度水溶液及びアルカリ金属ケイ酸塩の1
0〜30重量%濃度水溶液を、前記沈殿温度で相互に混
合して、1〜60分間にわたり沈殿物を形成する。次い
で沈殿物を有利に吸引濾過し、例えば、本来の銅アニオ
ン、例えばニトレートアニオンの除去が果たされるま
で、水で洗浄し、20〜30℃で前乾燥し、例えば錠
剤、球又はひもに成形し、次いで50〜70℃で乾燥さ
せる。 【0017】こうして得られた触媒を、一般に、大気圧
下又は加圧下で、高められた温度、例えば100〜23
0℃、有利に180〜230℃で、連続法又はバッチ法
で、還元ガスで処理する。使用ガスは、一般に水素であ
る。還元時間は、有利に、1〜15時間である。製造及
び乾燥の際に、触媒は、先ず窒素下、有利に窒素流中
で、例えば100〜180℃で、有利に0.5〜3時間
加熱する。次いで、一般に、触媒1kg当たり5〜15
モルの水素を使用して、有利に0.5〜24時間にわた
り還元処理を行う。好適な触媒の製造は、例えば西独特
許(DE−A)第2751336号、同第232006
0号及び同第2320061号明細書中に記載されてい
る。 【0018】更に有利な態様は、アルミナ−担持型非イ
オン化銅触媒に関する。このタイプの触媒は、欧州特許
(EP−A)第44444号明細書中に記載されてい
る。西独特許(DE−A)第2751336号明細書に
詳説されている方法により、これらの触媒の還元処理を
実施するのは、特に有利である。 【0019】本発明は、更に、滞留時間5〜60分で、
反応を実施することを規定する。5分未満の滞留時間
は、一般に低すぎる変換率を与え、一方60分を超える
滞留時間は、一般に低すぎる選択率を生じる。 【0020】反応は、バッチ法で、又は有利に連続的に
実施することができる。指定反応条件を保持しながら、
反応混合物を、有利に、管中の固定層触媒を介して液相
に通す。5−シアノバレルアミドは、抽出又は特に蒸留
により、生じた反応混合物から容易に単離できる。 【0021】新規方法は、アジポアミドの形成を最小に
する利点を有する。他の利点は、使用触媒が長寿命を有
し、容易に再生できることである。新規方法のもう一つ
の利点は、これが連続的に実施でき、かつ工業的実施を
保証する収率を生み出すことである。5−シアノバレル
アミドは、カプロラクタムのための重要な中間体であ
る。 【0022】 【実施例】本発明の方法を例証しょう。 【0023】例1 ステンレス鋼製反応器(長さ1000mm、直径10m
m)に、ケイ酸マグネシウムの存在下に銅30重量%を
含有し、かつ西独特許第2751336号明細書に記載
の組成を有する触媒(1.5mmの紐状押出し物の形
で、60g)の固定層を装備した。同様に西独特許第2
751336号明細書に記載の、触媒の還元処理は、反
応器中で直接に実施した。還元後に、アジポニトリル及
び水を上向きに、触媒に1時間通した。 【0024】反応因子を第1表に挙げる。 【0025】 第1表 温度 ADN/H2O ADN/触媒 RES SEL 収率 CON [℃] [モル/モル] [kg/kg*h] [分] [%] [%] [%] ──────────────────────────────────── a) 100 1/10 7 5 72 19 26 b) 100 1/5 11 5 74 10 13 c) 100 1/1 20 5 100 1 1 ──────────────────────────────────── ADN=アジポニトリル;SEL=選択率 RES=滞留時間;CON=変換率 例1aの反応器出口混合物を濃縮し、かつ蒸留して、出
口混合物100g当たり70gのアジポニトリル、15
gの5−シアノバレルアミド(融点 63〜65℃;b
p.0.5 148〜167℃)、及びアジポアミド残分
(5g;融点224〜227℃)が得られた。 【0026】例2 ガラスフラスコ中で、アジポニトリル1モル及び水5モ
ルをエタノール80g中に溶かし、欧州特許(EP−
A)第44444号明細書の例1に記載の組成を有す
る、アルミナの存在下での40重量%銅触媒20gと混
合した。触媒の還元処理は、欧州特許(EP−A)第4
4444号明細書に記載されるように、ガラス反応器中
で100kPaで実施した。 【0027】懸濁液を90℃で45分間加熱した。この
時アジポニトリル7%が選択率88%で、5−シアノバ
レルアミドに変換された。
フロントページの続き
(72)発明者 フランツ メルガー
ドイツ連邦共和国 フランケンタール
マックス−スレフォークト−シュトラー
セ 25
(56)参考文献 特開 昭50−12001(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
C07C 253/30
C07C 255/19
CA(STN)
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 担持型非イオン化銅触媒の存在下に、5
0〜200℃で、アジポニトリルと水とを反応させて、
5−シアノバレルアミドを製造する際に、アジポニトリ
ル1モル当たり1〜15モルの水及び滞留時間5〜60
分を使用することを特徴とする、5−シアノバレルアミ
ドの製法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
DE4221604A DE4221604A1 (de) | 1992-07-01 | 1992-07-01 | Verfahren zur Herstellung von 5-Cyanvaleriansäureamid |
DE4221604.4 | 1992-07-01 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0665181A JPH0665181A (ja) | 1994-03-08 |
JP3383686B2 true JP3383686B2 (ja) | 2003-03-04 |
Family
ID=6462240
Family Applications (1)
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