JP3382698B2 - 紙葉類処理装置 - Google Patents

紙葉類処理装置

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JP3382698B2
JP3382698B2 JP01117994A JP1117994A JP3382698B2 JP 3382698 B2 JP3382698 B2 JP 3382698B2 JP 01117994 A JP01117994 A JP 01117994A JP 1117994 A JP1117994 A JP 1117994A JP 3382698 B2 JP3382698 B2 JP 3382698B2
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】この発明は、各種の自動化機器に
組み込まれて使用される紙幣、金券、カード等の紙葉類
を処理する紙葉類処理装置に関し、例えば、一旦取込ん
だ紙葉類を必要に応じて返却処理できる紙葉類処理装置
に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、例えば、紙幣払出機或いは自動販
売機等には種々の紙葉類処理装置が用いられている。 【0003】これらの装置は、紙幣が挿入されると、金
種を鑑別して搬送路を決定し、釣銭の払出しを行なうと
ともに、紙幣をそれぞれ所要の収容部(金庫部)へ搬送
する仕組みになっている。 【0004】そして、それら収容部に至るまでの搬送経
路には、紙幣の一時保留部が設けられ、該保留部は、何
らかの理由による紙幣の返還要求や事故の際の投入額の
確認に対応できるように構成され、返還要求に応じて、
投入された紙幣をそのまま紙幣返却口へ戻せるようにな
っている。 【0005】その紙幣等を一旦保留する装置として、例
えば、回転ドラムに巻き付けて行なうものやエンドレス
ベルトに巻き付けて行うものなどが知られている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の回
転ドラム形式のものやエンドレスベルト形式のものなど
によると、紙幣を収容する収容部(金庫部)の他に、紙
幣等の保留のための空間スペースを多く必要とし、ま
た、そのための機構も複雑になるという問題点があっ
た。 【0007】この発明は、上記問題点を解決するために
なされたもので、紙幣等の保留のための空間スペースを
可及的に少なくし、機構的にも簡単な紙葉類処理装置を
提供することを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
以上課題を解決するため、外部から順次挿入される紙葉
類を収容する紙葉類収容手段と、該紙葉類収容手段から
送出された前記紙葉類を受けて外部に返却する紙葉類返
却手段とを備え、前記紙葉類収容手段が、外部から挿入
される前記紙葉類を内部に取込む紙葉類取込手段と、該
紙葉類取込手段によって取込まれた前記紙葉類を収容す
る金庫部と、該金庫部内の紙葉類を送出可能な状態と送
出不能な状態とに変換可能に保持する紙葉類保持手段
と、必要に応じて該紙葉類保持手段から前記紙葉類を前
記紙葉類返却手段へ向けて送出する紙葉類送出手段とを
有する紙葉類処理装置であって、前記紙葉類保持手段
が、前記紙葉類収容手段中に取込まれた紙葉類を載置す
る紙葉類載置部と、該紙葉類載置部上に取込まれた前記
紙葉類を該紙葉類載置部と協同して圧接保持して当該紙
葉類を送出不能な状態とするとともに前記紙葉類送出手
段による前記紙葉類の送出時に該紙葉類の圧接保持を解
して当該紙葉類を送出可能な状態とする紙葉類圧接手
段とを備え、前記紙葉類返却手段が、前記紙葉類収容手
段から送られてくる前記紙葉類を受入れる紙葉類受入れ
手段と、該紙葉類受入れ手段により受入れた前記紙葉類
を集積してまとめる紙葉類集積部と、該紙葉類集積部内
の紙葉類を一括して外部に返却する一括返却手段とを備
え、前記一括返却手段が、前記紙葉類集積部内の紙葉類
を送り出す返却送出手段と、該返却送出手段に前記紙葉
類集積部内の紙葉類を押し付ける紙葉類押圧手段とを
それぞれ備えている構成とした。 【0009】 【0010】 【0011】 【0012】 【作用】請求項1記載の発明によれば、外部から挿入さ
れる紙葉類を収容する紙葉類収容手段が必要に応じてそ
の紙葉類を紙葉類返却手段に送出し、紙葉類返却手段に
よって外部に返却できる。前記紙葉類収容手段に取り込
まれた紙葉類を紙葉類載置部と紙葉類保持手段とで送出
不能な状態に保持するとともに、その紙葉類保持手段が
必要に応じてその紙葉類の保持を解除して送出可能な状
態にする。前記紙葉類収容手段から送られてくる紙葉類
を紙葉類受入れ手段により受け入れ、それら紙葉類を紙
葉類集積手段によって集積してまとめ、一括返却手段に
より、紙葉類集積部中の紙葉類を返却送出手段で送り出
すときに、紙葉類押圧手段でその紙葉類を返却動作手段
に押し付けるので、紙葉類の一括返却が行われる。 【0013】 【0014】 【0015】 【0016】 【実施例】以下、この発明に係る紙葉類処理装置の実施
例を図面を参照しながら説明する。尚、この紙葉類処理
装置は自動販売機や金融端末機器、各種有価証券処理装
置等の各種の自動化機器の中に組み込まれて使用され得
るものであり、以下の説明においては、特に動作に関す
る説明において、そのアプリケーション例として自動販
売機における場合を説明する。自動販売機においては紙
幣処理用として当該紙葉類処理装置のほか、硬貨処理装
置やプリペイドカード処理装置及び商品等の放出装置が
内蔵される。さらに、顧客が所望の商品等を選択する場
合の為の接客操作部や以上の各部位を統括して制御する
制御部等が設けられる。これらのうち例えば、接客部に
は顧客が複数種の商品等の中から自らの所望する商品等
を選択する為の商品等選択ボタンや現金投入後に所望の
商品等が無いのに気づいて現金の返却を求める為の取消
ボタン等が設けられる。これらについては市中に多数設
置されている飲料や乗車券等の自動販売機における一般
的な公知技術をそのまま使用するものであるので、説明
を簡潔なものにとどめ、また、図面等は特に示さないも
のとする。また自動販売機を例としているので、「紙
葉」の用語は「紙幣」を意味することとなる。以下実施
例中では「紙葉」「紙幣」の両用語を一部混用して用い
ることとする。 【0017】図1はこの発明の実施例に係る紙葉類処理
装置の概略構成を示す左側面図である。 【0018】この紙葉類処理装置1は、全体を覆うボッ
クス2の内部に、紙葉類鑑別部20、導入搬送部30、
この発明の第1特徴部分である紙葉類収容手段100、
送出搬送部50,リジェクト搬送部60,リジェクト部
70、返却搬送部80、およびこの発明の第2の特徴部
分である紙葉類返却手段200等を備えている。 【0019】紙葉類鑑別部20は挿入口3から挿入され
る紙幣の真贋判定および金種判定を行ない、紙幣の導入
搬送部30へ搬送可能な機構として構成されている。導
入搬送部30は第1〜第3の搬送ベルト機構31〜33
によって構成されている。この導入搬送部30は紙葉類
鑑別部20からこの導入搬送部30に送られてきた紙葉
類を第1の搬送ベルト機構31と第2の搬送ベルト機構
32、第1の搬送ベルト機構31と第3の搬送ベルト機
構33によりそれぞれ協同して紙葉類収容手段100の
所まで順次搬送する機構として構成されている。尚、こ
の導入搬送部30は、紙葉類鑑別部20における紙幣挿
入検出後、当該紙幣が紙幣収容部100に達するに十分
な一定時間駆動されるように制御される。 【0020】紙葉類収容手段100は導入搬送部30を
介して送られてきた紙幣を取り込み、それら紙幣を送出
搬送部50へ送出可能な状態と送出不能な状態とに変換
可能に収容する機構として構成されている。が、その詳
しい構成については後述する。 【0021】送出搬送部50は第4と第5の搬送ベルト
機構51,52によって構成されている。尚、紙葉類返
却手段200の集積された紙幣は、最終的に放出口5へ
送出される。この送出搬送部50は紙葉類収容手段10
0から送出された紙幣をそれら第4と第5の搬送ベルト
機構51,52が協同してリジェクト搬送部60又は返
却搬送部80に搬送する機構として構成されている。こ
の送出搬送部50の中程には、紙葉類収容部100から
送出された紙幣に異常が無いかどうかを確認する送出搬
送異常検知センサ55が設けられる。このセンサによ
り、例えば所定外の紙幣が送出された場合や一度に2枚
以上の紙幣が送出された場合等の検出が為される。この
送出搬送異常検知センサ55の構成等については、公開
特許公報(特開平4−66453)に明らかであるので
説明を省略する。 【0022】リジェクト搬送部60は搬送ローラ61と
第6の搬送ベルト機構62によって構成されている。こ
のリジェクト搬送部60は、送出搬送部50によって搬
送されてくる紙幣が異常(紙幣が2枚重なるなどして搬
送状態が異常な場合や紙幣自体の寸法が異常な場合など
も含む。)であるとき、その異常な紙幣をリジェクト部
70に搬送する機構として構成されている。 【0023】リジェクト部70は送出搬送部50によっ
て搬送されてくる紙幣が異常なとき、その異常な紙幣を
リジェクト搬送部60を介して取入れて収容する部分で
ある。 【0024】返却搬送部80は第4の搬送ベルト機構5
1と第7の搬送ベルト機構81によって構成されてい
る。この返却搬送部80は送出搬送部50によって搬送
されてくる紙幣が正常であるとき、その正常な紙幣を紙
葉類返却手段200に向けて搬送する機構として構成さ
れている。尚、リジェクト搬送部60と返却搬送部80
の何れに紙幣を供給するかについては、図示を省略した
分岐爪により振分が行われる。 【0025】次に、図2〜図4及び図7〜図9を参照し
つつ、紙葉類収容手段100について詳しく説明する。
それら図のうち、図2は紙葉類収容手段100の構成と
紙葉類の取込動作を示す概略左側面図、図3は紙葉類収
容手段100を動作させる動力機構の概略左側面図、図
4は紙葉類収容手段100の紙幣の送出動作を示す概略
左側面図である。 【0026】また、図7〜図9は、同じく紙葉類収容手
段100について、図2のX−Xにおける断面の概略図
であり、図7は入金時及び一時保留時の状態を、図8は
集積動作を行う場合の一時的な状態を、そして図9は送
出時における状態を示す。 【0027】紙葉類収容手段100は、図2に示すよう
に、導入搬送部30により搬送されてきた紙幣を内部に
取込む紙葉類取込手段110と、該紙葉類取込手段11
0によって取込まれた紙幣を収容する紙幣収容空間とし
ての金庫部120と、該金庫部120内の上部にて、前
記紙葉類取込手段110によって取込まれた紙幣を保持
する紙葉類保持手段130と、該紙葉類保持手段130
から必要に応じて紙幣を前記紙葉類返却手段200へ向
けて送出する紙葉類送出手段140と、これら紙葉類取
込手段110等を備えている。 【0028】紙葉類取込手段110は、前記挿入口3か
ら挿入される紙幣を案内する左右一対のガイド111
と、これら左右のガイド111−111間にあって該ガ
イド111に沿って挿入される紙幣を前記金庫部120
内に取込む左右一対ずつのローラ112および羽根ロー
ラ113と、左右のガイド111−111間にあってこ
れらローラ112および羽根ローラ113に紙幣を押し
付ける左右一対の押えローラ114、115と、前記ロ
ーラ112および羽根ローラ113に取込み方向の回転
駆動力を与える後述する取込駆動機構150とから構成
されている。ここに、左右とは図7〜図9における左右
を意味する。 【0029】羽根ローラ113の外周にはそれぞれ略等
間隔に羽根113a,113a,‥‥がついていて、ガ
イド111上の紙幣を金庫部120に確実に取り込める
ようにしている。また、押えローラ114,115は軸
114a,115aを介して回転フリーで、ローラ11
2、羽根ローラ113上に紙幣の厚さに応じて多少の上
下動が可能な状態に配設されている。押えローラ114
はローラ112によって取り込まれる紙幣をローラ11
2から逃げないように押さえてあり、押えローラ115
は羽根ローラ113自体には接するが羽根113a,1
13a,‥‥には接触しない位置に設けられ、羽根11
3a,113a,‥‥による紙幣突放効果を生かすよう
に配設され、紙幣を確実に取り込めるようにしている。 【0030】そして、羽根ローラ113は、取込駆動機
構150(図3)により図2中時計方向の回転力を付与
されるようになっている。 【0031】即ち、取込駆動機構150は図3に示すよ
うにモータ151と、該モータ151の駆動軸151a
に取り付けられたプーリ152に掛け渡されたベルト1
53とから構成されている。そして、そのベルト153
がローラ112と羽根ローラ113の軸112b,11
3bにそれぞれ固定されたプーリ112c、113cに
掛け渡されることにより、ローラ112と羽根ローラ1
13がモータ151から回転動力を与えられて回転する
ようになっている。図3中、ローラ112および羽根ロ
ーラ113のプーリ112c,113cの直上位置に符
号114a,115aで示すものは、それぞれ前記押え
ローラ114、115の支軸である。 【0032】金庫部120は前記紙葉類取込手段110
によって取込まれた紙幣を収容する収容空間として構成
され、該金庫部120内の上部には前記紙葉類保持手段
130が配設されている。 【0033】紙葉類保持手段130は、前記金庫部12
0内に昇降可能に配置された紙葉類載置部として例示す
る紙葉類載置台131と、該紙葉類載置台131上に取
込まれた紙葉類を該紙葉類載置台131と協同して圧接
保持する紙葉類圧接手段135と、前記紙葉類載置台1
31および紙葉類圧接手段135にそれぞれ昇降力を付
与する載置台上昇機構160,圧接駆動機構170等を
備えている。 【0034】紙葉類載置台131は前記金庫部120内
に取入れられた紙幣を載せる平板部131aと該平板部
131aに取り付けられたガイド片131bとを備えて
いる。そして、この紙葉類載置台131は、前記ガイド
片131bが前記金庫部120の側壁に垂直に形成され
たガイド孔121中に挿入されることにより、垂直方向
に昇降自在に案内されている。 【0035】この紙葉類載置台131は前記載置台上昇
機構160(図3)により上昇復帰力を付与されてい
る。 【0036】載置台上昇機構160は図3に示すように
金庫部120の外壁上部に取り付けられた滑車162に
掛け渡されたつる巻きばね161によって構成されてい
る。このつる巻きばね161の一端が金庫部120の外
壁下部に配設された支軸122に掛けられる一方、他端
が前記紙葉類載置台131にガイド片131bを介して
ガイド棒133に昇降自在に嵌合されたガイド131c
と一体のピン131dに掛けられている。このつる巻き
ばね161の力で紙葉類載置台131がガイド孔121
およびガイド棒133に案内されて垂直上方への上昇復
帰力を与えられている。ガイド棒133は金庫部120
の外壁にその上下の端を固定片134,134により略
垂直状態に固定されている。 【0037】紙葉類載置台131が昇降したときの位置
は、ガイド片131bと一体の位置検出片131eが、
金庫部120の外壁に設置された空センサ123と満杯
センサ124にそれぞれ検出されることにより、感知さ
れるようになっている。つまり、その位置検出片131
eが空センサ123に検出される状態にあるときには金
庫部120内に紙幣が殆ど無い状態、即ち空に近い状態
になっていることが検出され、満杯センサ124に検出
される状態になったときには金庫部120内に紙幣が満
杯になっていることが検出されるようになっている。 【0038】紙葉類圧接手段135は紙葉類取込み手段
110によって金庫部120内に取込まれた紙幣B(図
2中に鎖線で示す。)の左右の長辺側を上面側に載せる
一方、下面側で紙葉類載置台131上の紙幣B(図2中
に実線で示す。)を紙葉類載置台131に向けて圧接す
る左右(図2の紙面の左方から見て)一対の圧接部材1
35aとこれら圧接部材135a,135aを支持する
支持部材136を備えている。支持部材136は図2の
紙面の左方から見て逆U字形に形成され、その左右の脚
部136aが、圧接部材135a上に紙幣が載るのを妨
げないよう左右の圧接部材135aの外側部にそれぞれ
一体的に取り付けられている。 【0039】この紙葉類圧接手段135は支持部材13
6上に一体に取り付けられた動力伝達片137を介して
前記第3の動力手段170から動力を受けて昇降するよ
うになっている。 【0040】圧接駆動機構170はモータ170aとこ
のモータ170aの駆動軸171に取り付けられたレバ
ー172とによって構成され、レバー172の自由端側
のピン173が紙葉類圧接手段135の動力伝達片13
7の横長(図中、左方から見て)の孔(図示省略)中に
挿入された構成になっている。このような構成により、
紙葉類圧接手段135が第3の動力手段170から動力
を受けて昇降するようになっている。 【0041】また、支持部材136の左側脚部136a
の外側に一体に設けられたガイド片(図示省略)が金庫
部120の側壁に縦長に形成されたガイド孔125を介
してその外側に至っている。この外側に至ったガイド片
(図示省略)の先端が金庫部120の外側のガイド棒1
33(図3)に昇降自在に嵌合されたガイド136bに
取り付けられ、そのガイド棒133およびガイド孔12
5に案内されて紙葉類圧接手段135が昇降自在に案内
されている。 【0042】紙葉類圧接手段135が昇降したときの位
置は、ガイド136bと一体の位置検出片136cが、
金庫部120の外壁に設置された上死点検出センサ12
6と下死点検出センサ127にそれぞれ検出されること
により感知されるようになっている。つまり、その位置
検出片136cが上死点検出センサ126に検出される
状態にあるときは紙葉類圧接手段135が上死点位置に
あり、下死点検出センサ127に検出される状態にある
ときには紙葉類圧接手段135が下死点位置にあること
を感知してモータ170aの制御が行われるようになっ
ている。 【0043】ところで、紙葉類圧接手段135の圧接部
材135a,135aがその下死点から上死点に至る中
間位置に札落し板129が動かないように配設されてい
る。この札落し板129は、紙葉類取込手段110によ
り圧接部材135a,135a上に紙幣が取り込まれた
状態で紙葉類圧接手段135が上死点に向かって上昇す
るときに、その圧接部材135a,135a上の紙幣を
紙葉類載置台131上へ落として集積するもので、その
左右の幅は左右の圧接部材135a,135a同士の間
隙より小さく形成されている。 【0044】紙葉類送出手段140は、紙葉類載置台1
31a上の紙幣を左右一対の上下の送出ガイド141、
142間に向けて送出させる第1の送出ローラ143
と、送出ガイド141、142間に送出された紙幣を送
出ガイド141を介して前記送出搬送部50に送り出す
送出ローラ144および左右一対の第2の送出ローラ1
45と、送出ガイド141、142間に沿って紙幣を案
内する左右一対ずつの第1の案内ローラ146および第
2の案内ローラ147等と、第1の送出ローラ143、
送出ローラ144および第2の送出ローラ145を回転
させる送出駆動機構180等と構成されている。 【0045】送出ガイド141,142の入口部141
aは紙幣を入り易くさせるようにその入口部141aが
上下方向に拡がっている。また、その入口部141aの
高さ位置は紙幣の返却動作時以外は金庫部120内の紙
幣が送出されない下死点時の圧接部材135a,135
aの上面位置より高く札落し板129の下面の近傍位置
に至っている。 【0046】第1の送出ローラ143は、通常「キッカ
ローラ(kicker roller)」」または「月
形ローラ」と呼ばれ、周面の一部を盛り上げるとともに
摩擦係数の高い部分として形成することにより、一回転
する間に紙葉に対して限られた長さだけ回転駆動を伝達
して繰出を行い、それ以外の間は紙葉に接触しないよう
に形成されたものである。この第1の送出ローラ143
は紙葉の間欠供給用として使用されている。この第1の
送出ローラ143は金庫部120の送出側で左右の送出
ガイド141、142の中間部に位置し、紙幣の送出時
にはこの第1の送出ローラ143が図2中反時計方向に
回転する。この回転時に、その外周のゴムローラ143
aが札落し板129のスリット孔(図示省略)からその
下方に突出して金庫部120内の紙幣を上下の送出ガイ
ド141,142間に送出させるようになっている。 【0047】送出ローラ144および第2の搬送ローラ
145は送出駆動機構180から動力を受けて図2中反
時計方向に回転しながら、第1の送出ローラ143によ
って送出ガイド141、142の入口部141aまで送
出された紙幣をさらに送出搬送部50に向けて送り出す
役割を果たす。それらのうち、送出ローラ144は送出
ガイド141、142の入口部141a近くの上側に位
置し、左右の送出ガイド141,141の間および14
2,142の間にあって、同軸方向に3枚並設され、そ
れぞれの外周部に紙幣をかき出す歯が形成されている。
紙幣の送出時には、これら送出ローラ144が図2中反
時計方向に回転して金庫部120内の紙幣を確実に送り
出せるようになっている。一方、第2の送出ローラ14
5は左右の送出ガイド141,141の間および14
2,142の間に位置し、同軸に左右一対設けられてい
て、送出ローラ144より送出搬送部50寄りで、送出
ガイド142の上側に位置している。 【0048】第1、第2の左右の案内ローラ146、1
47は送出ガイド141と142の間から送出される紙
幣を滑らかにしかも一枚ずつ確実に送出されるように案
内する役割を果たす。それらのうち、第1の案内ローラ
146は送出ガイド141、142の入口部141a寄
りで、送出ローラ144の略下側に位置している。一
方、第2の案内ローラ147は第1の案内ローラ146
より送出搬送部50寄りで、第2の送出ローラ145の
略下側に位置している。これらの第1および第2の案内
ローラ146、147は回転フリーであるが、送出ロー
ラ144および第2の送出ローラ145の回転周速より
遅く回転して紙幣が1枚ずつ確実に送り出されるように
なっている。 【0049】これら第1の送出ローラ143、送出ロー
ラ144および第2の送出ローラ145,145を図2
中反時計方向に回転させる送出駆動機構180は図2お
よび図3に示すように次のように構成されている。 【0050】即ち、送出駆動機構180は同図に示すよ
うにモータ180aと、該モータ180aの駆動軸18
0bに取り付けられたプーリ181に掛け渡されたベル
ト182とから構成されている。そして、そのベルト1
82が送出ローラ144および第2の送出ローラ145
のそれぞれの軸144a,145aに固定されたプーリ
144b,145bに掛け渡されることにより、送出ロ
ーラ144および第2の搬送ローラ145がモータ18
0aから回転動力を受けて図2中反時計方向に回転され
るようなっている。 【0051】また、送出ローラ144の軸144aに固
定されたプーリ(図示省略)と、第1の送出ローラ14
3のプーリ(図示省略)と、これらプーリの上方の中間
位置に回転フリーに設けられた中間歯車148(図2)
にベルト149(図2)が掛け渡されることにより、第
1の送出ローラ143が送出ローラ144の軸144a
を介してモータ180aから動力を受けて図2中反時計
方向に回転されるようになっている。 【0052】次に、図5、図6を参照しつつ、紙葉類返
却手段200について詳しく説明する。それらの図のう
ち、図5は紙葉類返却手段200の構成と紙幣の取込み
動作と一括返却動作を示す左側面図、図6は紙葉類返却
手段200を動作させる動力機構の概略左側面図であ
る。 【0053】紙葉類返却手段200は、図5に示すよう
に、返却搬送部80から搬送されてくる紙幣を受け入れ
る紙葉類受入れ手段210と、該紙葉類受入れ手段21
0により受入れた前記紙幣を集積してまとめる紙葉類集
積部220と、該紙葉類集積部220中の紙幣を一括し
て外部へ返却する一括返却手段230等を備えている。 【0054】紙葉類受入れ手段210は、前記返却搬送
部80から送られてくる紙幣を案内する左右一対の受入
れガイド211と、この左右の受入れガイド211に沿
って送られてくる紙幣を紙葉類集積部220中に受け入
れる左右とその中間の3つずつの転送ローラ212およ
び転送羽根ローラ213と、これら転送ローラ212お
よび転送羽根ローラ213に紙幣を押し付ける押えロー
ラ214、215と、転送ローラ212および転送羽根
ローラ213に回転駆動力を与える前記第5の動力機構
260等とから構成されている。ここに、左右とは、図
5の紙面の右方から見ての左右を意味する。 【0055】受入れガイド211はその受入れ口部21
1aを大きくして紙幣を受入れ易くするようにその受入
れ口部211a側が上方に屈曲している。 【0056】転送ローラ212は受入れガイド211の
下側でその受入れ口部211a寄りに配設され、左右の
受入れガイド211−211の間に配置されている。そ
して、多少の上下動が可能な状態となっている。 【0057】転送羽根ローラ213は受入れガイド21
1の下側で転送ローラ212より紙葉類集積部220寄
りに配設され、左右の受入れガイド211の間に配置さ
れている。そして、多少の上下動が可能な状態となって
いる。 【0058】これら転送羽根ローラ213の外周部には
それぞれ略等角度間隔に羽根213a,213a,‥‥
が付いていて、受入れガイド211に沿って入ってくる
紙幣を確実に受入れられるようにしている。また、押え
ローラ214、215は軸214a,215aを介して
回転フリーで、それぞれ転送ローラ212および転送羽
根ローラ213上に多少の上下動が可能な状態に配設さ
れている。これら押えローラ214、215は転送ロー
ラ212および転送羽根ローラ213によって受け入れ
られる紙幣を確実に受け入れられるようにしている。 【0059】そして、それら転送ローラ212および転
送羽根ローラ213は、返却手段駆動機構260(図
6)により図5中反時計方向への回転力を付与されるよ
うになっている。 【0060】即ち、返却手段駆動機構260は、図6に
示すように、モータ261と、該モータ261の駆動軸
261aに取り付けられたプーリ262に掛け渡された
ベルト263とから構成されている。そして、そのベル
ト263が転送ローラ212および転送羽根ローラ21
3の軸212a,213aにそれぞれ固定されたプーリ
212b,213bに掛け渡されることにより、受入れ
ローラ212および受入れ羽根ローラ213が回転動力
を与えられて回転するようになっている。 【0061】紙葉類集積部220は、紙葉類受入れ手段
210により受け入れられた紙幣を集積させてまとめる
紙葉類集積台221と、この紙葉類集積台221上に紙
幣をストップさせておくとともにそのストップの解除も
行えるストッパ機構222等を備えている。 【0062】紙葉類集積台221は受入れた紙葉類を集
積させるに十分な幅を有し、返却側(図5中、右側)が
低くなるように傾斜し、その先端側に、転送羽根ローラ
213と転送ローラ212の下側を通って転送ローラ2
12の先方位置に至る返却ガイド221aが延設されて
いる。 【0063】ストッパ機構222は紙葉類集積台221
の直下に配置され、ピン222aを軸心として回動する
回動レバー222bと、該回動レバー222bの一端部
にピン222cを介して連結され回動レバー222bの
回動に伴って昇降するストッパ222d等とから構成さ
れている。そして、回動レバー222bが図5中反時計
方向に回動されると、ストッパ222dが上昇してその
上端部222eが紙葉類集積台221に形成されたスリ
ット孔(図示省略)を介してその上方に突出することに
より、紙葉類集積台221上の紙幣が返却側(図5中、
右側)に移動するのを止める。 【0064】一方、回動レバー222bが図中時計方向
に回動されると、ストッパ222dが下降してその上端
部222eが紙葉類集積台221の前記スリット孔中に
没して、紙葉類集積台221上の紙幣が返却側に移動可
能な状態となる。 【0065】このストッパ機構222の動作は集積解除
機構270によって行われる。 【0066】即ち、集積解除機構270はピン273a
を介して回動自在に設けられた第1の作動レバー273
と、この作動レバー273の自由端側中間部にその上方
から第1のばね272を介してプランジャ271aが連
結されたソレノイド271と、ピン274aを介して回
動自在に設けられその自由端側中間部に第1の作動レバ
ー273の自由端が軸275を介して回動自在に連結さ
れた第2の回動レバー274と、紙葉類返却手段200
の側壁に取り付けられたピン201と前記軸275との
間に掛け渡されて前記第2の回動レバー274に図6中
反時計方向への回動復帰力を与える第2のばね276等
を有している。そして、第2の回動レバー274の自由
端部に取付けられた連結ピン222fが紙葉類返却手段
200の側壁に設けられた円弧状開口部202を介して
内部に至り、ストッパ機構222の回動レバー222b
の他端と回動自在に連結されている。 【0067】ストッパ機構222と該ストッパ機構22
2を動作させる集積解除機構270の部分はこのように
構成されていて次のように動作する。 【0068】常時はソレノイド271がオフ(OFF)
になっていて、第2のばね276の力により、図6に実
線で示す如く、第1の回動レバー273は時計方向に、
また第2の回動レバー274は反時計方向にそれぞれ回
動復帰し、連結ピン222fが円弧状開口部202の下
端位置に下降した状態となっている。そして、図5に実
線で記す如く、ストッパ機構222の回動レバー222
bは反時計方向に回動復帰し、ストッパ222dが上昇
復帰していてその上端部222eが紙葉類集積台221
の前記スリット孔(図示省略)を介してその上方に突出
した状態となっている。 【0069】この状態で、ソレノイド271がオン(O
N)されると、プランジャ271aが上昇し第1のばね
272を介して第1の回動レバー273の自由端側中間
部が引き上げられる。それにより、図6に鎖線で示す如
く、第1の回動レバー273は反時計方向に、そして、
第2の回動レバー274は時計方向にそれぞれ回動さ
れ、連結ピン222fが円弧状開口部202の上端位置
に上昇した状態となる。そして、図5に鎖線で示す如
く、ストッパ機構222の回動レバー222bが時計方
向に回動され、ストッパ222dが下降してその上端部
222eが紙葉類集積台221の前記スリット孔(図示
省略)中に没した状態となる。 【0070】一括返却手段230は、返却送出手段とし
て例示する返却ローラ231と、該返却ローラ231に
紙葉類集積台221上の紙幣を押付ける紙葉類押圧手段
232と、返却ガイド221aと、前記転送羽根ローラ
213および転送ローラ212と、該転送ローラ212
の直下に配されて返却ガイド221a上の紙幣を転送ロ
ーラ212に密着させながら返却案内する案内ローラ2
33等とから構成されている。 【0071】返却ローラ231は紙葉類集積台221に
集積された紙幣の返却時に図5中時計方向に回転されて
紙幣を返却部(図5中右方)側へ送り出すもので、同軸
231aの左右に1個ずつ固定され、紙葉類集積台22
1の返却部側寄り下部に回転自在に配置されている。そ
して、この返却ローラ231の上端側が紙葉類集積台2
21に形成されたスリット孔(図示省略)を介して上方
にわずか突出した状態となっている。 【0072】一方、紙葉類押圧手段232は、回動板2
32aと、該回動板232aの先端部に取付けられた押
圧ローラ機構234と、押圧機構280から付与される
回動力を回動板232aに伝達する回動レバー235等
とから構成されている。 【0073】回動板232aは紙葉類集積台221上に
紙幣が集積されるのを妨げない程度の高さで、その一端
を紙葉類集積台221の奥部に軸232bを介して上下
方向に回動自在に設置されている。 【0074】押圧ローラ機構234は、回動板232a
の自由端部にピン234bを軸心として回動自在である
とともに多少の上下動が可能な状態に取り付けられた押
圧ローラ234aと、前記ピン234bに下降力を付与
する押圧ばね234c等とから構成されている。 【0075】回動レバー235はその一端を押圧機構2
80(図6)の回動軸285に固定される一方、他端に
固定されたピン235aが前記回動板232aの自由端
側中間部に立設された突片232cに形成された長孔2
32d中に挿入されることにより、押圧機構280から
受ける回動力を回動板232aに伝達するようになって
いる。 【0076】返却ローラ231を回転させる返却駆動機
構260の部分と、回動板232aに回動力を付与する
押圧機構280は次のように構成されている。 【0077】返却ローラ231に返却手段駆動機構26
0からの回転力を伝達させ、且つストッパ機構222を
動作させる集積解除機構270の部分は、図6に示すよ
うに、クラッチ機構265と、該クラッチ機構265に
モータ261からの回転動力を伝達するベルト264と
から構成されている。 【0078】クラッチ機構265は、ジョンズラムソン
摩擦車(Johnes and Lanson’s f
riction disc)に類似した構造で構成さ
れ、同一直線上に設けられた入力軸と出力軸の双方に設
けられ各々が対抗する面をほぼ円錐状の摩擦車(入力ク
ラッチ板、出力クラッチ板)とし、両者間の回転駆動の
伝達をゴムなどの摩擦係数の高い材料で構成したアクチ
ュエータローラを双方の円錐面に接触させることにより
為すことによるものである。図6上で265bとして現
れている部分が出力クラッチ板に相当し、その後方に同
一形状同一サイズの入力クラッチ板265aが隠れてい
る。即ち図上に現れていない入力クラッチ板265aに
はクロスベルト261を介してモータ261の回転力が
伝えられる様になっている。他方、出力クラッチ板26
5bの側は軸231aを出力軸として図5に図示される
返却ローラ231に回転駆動が伝達される様になってい
る。アクチュエータローラ266は、前記第1の作動レ
バー273の一端に回転自由に軸支されており、その結
果ソレノイド271によって、前記ストッパ222dが
解除される場合に同期して、その周面が前記入力クラッ
チ板265a、出力クラッチ板265bの双方の円錐面
に接触することによって、モータ261の回転力が返却
ローラ231に伝達される様に達成される。尚、バネ2
72は前記アクチュエータローラ266が各クラッチ板
265a,265bに適切な力で接触する様にソレノイ
ド271による吸引力を緩和する機能を果たす。またバ
ネ276は返却ローラ231の回転を停止する際にすみ
R>やかに前記第1の回動レバー273の復帰が行われ駆
動力の伝達が解除される為の戻しバネである。 【0079】押圧機構280は、前記回動板232a
(図5)に回動力を付与する回動軸285に中間部が固
定されて回動自在な回動レバー281と、該回動レバー
281の一端側にプランジャ282aが連結され回動レ
バー281に図6中時計方向への回動力を付与するソレ
ノイド282と、回動レバー281の他端部と紙葉類返
却手段200の側壁に取り付けられたピン206との間
に掛け渡されて回動レバー281に反時計方向への回動
復帰力を付与するばね283等とから構成されている。 【0080】一括返却手段230はこのように構成され
ていて、次のように動作する。 【0081】常時はソレノイド282がオフ(OFF)
となり、図6に実線で示す如く回動レバー281がばね
283により反時計方向に回動復帰され、回動軸28
5、回動レバー235を介して図5に実線で示す如く回
動板232aが反時計方向に回動復帰していて、紙葉類
集積台221上への紙幣の受入れを妨げないようになっ
ている。 【0082】また、ソレノイド271もオフ(OFF)
になっていて、前述の如くストッパ機構222のストッ
パ222dの上端部222eが紙葉類集積台221上に
突出している他、図6に実線で示すように第2の回動レ
バー274が反時計方向へ回動復帰してアクチュエータ
ローラ266が入力クラッチ板265aと出力クラッチ
板265bから離れていることにより出力クラッチ板2
65bにモータ261の動力が伝わらず返却ローラ23
1は止まった状態になっている。 【0083】この状態で、紙葉類集積台221上への紙
幣の受入れが終ると、ソレノイド282がオン(ON)
となってプランジャ282aが移動して回動レバー28
1が図6中鎖線で示す如く時計方向に回動し、回動軸2
85および回動レバー235を介して回動板232aが
図5に鎖線で示す如く時計方向に回転し押圧ローラ23
4aで紙幣を返却ローラ231に押し付ける状態とな
る。 【0084】と同時に、ソレノイド271がオン(O
N)となって、前述の如くストッパ機構222のストッ
パ222dが下降してその上端部222eが紙葉類集積
台221のスリット孔(図示省略)中に没して返却可能
な状態となる他、図6に鎖線で示す如く第2の回動レバ
ー274が時計方向に回動されて切換ローラ226が入
力クラッチ板265aと出力クラッチ板265bに同時
に接触して入力クラッチ板265aの回転力を出力クラ
ッチ板265b、ひいては軸231に伝えて返却ローラ
が図5中時計方向に回転して紙葉類集積台221上の紙
幣を一括返却する動作を行なう。 【0085】転送羽根ローラ213および転送ローラ2
12は紙幣の受入れ時と同様図5中反時計方向に回転し
て、片客ローラ231から送られてきた紙幣を紙葉類集
積台221に延設された返却ガイド221a上に沿って
外部へ返却する。 【0086】案内ローラ233は返却ローラ231およ
び転送羽根ローラ213によって送られてきた紙幣が確
実に外部に返却されるよう紙幣を滑らかに案内するとと
もに転送ローラ212に押し付ける。 【0087】次に、上記のように構成された紙葉類処理
装置1の全体動作について説明する。 【0088】紙幣挿入以前の通常時(初期状態)におい
ては、導入搬送部30,送出搬送部50,リジェクト搬
送部60および返却搬送部80が停止している他、紙葉
類収容手段100のモータ151,170a,180a
が停止していて、図2に実線で示す如くまたは図7に示
す如く紙葉類圧接手段135が下降してその圧接部材1
35a,135aの下面で金庫部120内にある紙葉類
載置台131上の紙幣Bを紙葉類載置台131と協同し
て圧接した状態となっている。また、紙葉類取込手段1
10のローラ112,羽根ローラ113および紙葉類送
出手段140の第1の送出ローラ143、送出ローラ1
44、第2の送出ローラ145は停止した状態となって
いる。すなわちこの状態で、図7に示す如く、札落し板
129の下面と左右の圧接部材135a,135aの上
面を結んだ部分に紙幣保留の為の空間が形成される。 【0089】また、紙葉類返却手段200のモータ26
1、ソレノイド271,282は停止或いはオフ(OF
F)になっていて、転送ローラ212、転送羽根ローラ
213および返却ローラ231は停止し、ストッパ機構
222のストッパ222dの上端部222eが紙葉類集
積台221上に突出した状態となっていて、紙葉類押圧
手段232も紙葉類集積のための空間を形成する方向即
ち図5中反時計方向に回動復帰した状態となっている。 【0090】この状態で、紙幣Bが挿入口3から1枚ず
つ順に挿入されると、紙幣鑑別部20内の挿入検知セン
サ(図示せず)によりその旨が検知される。これを受け
て導入搬送部30と紙葉類収納手段100のモータ15
1が一定時間作動し、紙葉類取込手段110を構成する
ローラ112と羽根ローラ113が図2中時計方向に回
転される。 【0091】そして、その挿入された紙幣Bが先ず紙葉
類鑑別部20において真贋の判定および金種判定が行わ
れ、所定の紙幣Bでなければそのまま挿入口3から戻さ
れるが、所定の紙幣Bであればそのまま順に導入搬送部
30に送られる。そして、第1の搬送ベルト機構31と
第2の搬送ベルト機構32、および第1の搬送ベルト機
構31と第3の搬送ベルト機構33により、紙葉類収容
手段100の紙葉類取込手段110のところに送られ
る。 【0092】その送られた紙幣Bが順次ガイド111に
案内されながら、ローラ112および羽根ローラ113
と押えローラ114,115によって金庫部120内に
ある紙葉類圧接手段135の左右の圧接部材135a,
135a上に至る。その取込みが終った時点とほぼ同期
してモータ151が止まって、ローラ112と羽根ロー
ラ113が停止する。この状態で、紙葉類処理装置1と
しては、前記紙葉類鑑別部20から必要な情報を自動販
売機(図示省略)の制御部に伝送しその完了と共に一時
的な待機状態に入る。即ち、本紙葉類処理装置1への必
要額の投入と併せ、硬貨処理装置(図示せず)への硬貨
やカード処理装置(図示せず)へのプリペイドカードの
投入の有無についても自動販売機(図示省略)の制御部
において情報が確認される。またこれと併せて、顧客に
よる接客操作部(図示省略)への操作の有無についても
確認が為される。 【0093】以上の様な処理を総合して、投入金額の合
計が計算される。この額は、紙幣のみの金額の合計額の
場合、紙幣投入額と硬貨投入額との合計である場合、紙
幣投入額とプリペイドカードの残高との合計額である場
合など様々な場合がありうる。以下顧客による操作内容
に応じてどの様な処理が行われるかを述べる。 【0094】(商品等が選択された場合)次に顧客の操
作により接客操作部において1または2以上の商品など
選択ボタンのうちの一つを押下することにより取り扱う
商品等が選択されると、図示しない制御部によって、投
入金額と当該商品などの金額との比較が行われる。そし
て投入金額と商品などの金額とが等しい場合や、釣銭額
が紙幣の金額に満たない場合は、紙幣処理装置としては
何等処理を行わず、図7に示す状態に紙幣を保持する。
これは顧客による問い合わせや苦情があった場合に顧客
が投入した紙幣を他の紙幣と区分した状態でできるだけ
保存し人為的な処理をしやすくする為のもとのである。
この保存状態は、次客との取引が始まるまで、即ちより
具体的には当該取引の終了後、次客が紙幣・硬貨・プリ
ペイドカードのいずれかを自動販売機に投入したことが
見知されるまでの間継続される。 【0095】(取消ボタンが操作された場合)一方、上
記のように顧客が商品等選択ボタンを押さず、すなわち
商品等の選択が為されずに、その代わりとして取消ボタ
ンが押された場合は紙葉類圧接手段135,135が上
昇し図8の状態を経て図9の位置に至る。この間に紙葉
類圧接手段135の左右両側の圧接部材135a,13
5aを渡す形で保留中の紙幣Bは札落し板129に上昇
を妨げられ下方の紙葉類載置台131上の紙幣の上面に
重ね合わされる。この状態では送出ローラ143が紙幣
束Bの上面に接触するので送出駆動機構180のモータ
180aが駆動されることにより紙幣Bを最上に位置す
るものから1枚ずつ順次繰り出すことができる。この繰
出は送出搬送異常検知センサ55により監視される。も
し万一、送出駆動機構における作動異常により一度に二
枚以上の紙幣が重なったまま送出されてきた場合は、こ
の送出搬送異常検知センサ55により検出され、それら
は一括してリジェクト部70に収容される。送出搬送異
常検出センサ55によるチェックを経た紙幣、すなわち
紙幣収納手段100からの正常な繰出が為された紙幣は
順次紙葉類返却手段200に搬送される。 【0096】この搬送された紙幣は紙葉類返却手段20
0の紙葉類受入れ手段210を構成する受入れガイド2
11に沿って転送ローラ212および転送羽根ローラ2
13により1枚ずつ順に紙葉類集積台221上へ受入れ
られる。 【0097】その受入れが終了した時点で、ソレノイド
282(図6)が作動することにより、紙葉類押圧手段
232が図5中時計方向に回動されてその自由端側の押
圧ローラ234aで紙葉類集積台221上の紙葉類Bを
返却ローラ231に圧接した状態となる。 【0098】と同時に、ソレノイド271(図6)が作
動されて第2の回動レバー274が図6中に時計方向に
回動されてストッパ機構222のストッパ222dが解
除されるとともに、アクチュエータローラ266が第1
および第2のクラッチ板265a,265bに接触して
返却ローラ231が図5中時計方向に回転される。 【0099】この返却ローラ231の回転により、紙葉
類集積台221上の紙葉類Bが一括して返却ガイド22
1a上へ送り出され、さらに転送羽根ローラ213およ
び転送ローラ212により外部、すなわち放出口5へ返
却される。 【0100】この返却が終了した時点で、紙葉類処理装
置1の各部の状態が紙幣挿入以前の初期の状態に戻され
る。 【0101】この実施例の紙葉類処理装置1は、外部か
ら挿入される紙葉類を収容する紙葉類収容手段100が
必要に応じてその紙葉類を紙葉類返却手段200に送出
し、紙葉類返却手段200によって外部に返却できるよ
うになっているので、紙葉類収容手段100が紙幣を収
容する金庫部としての役割と返却のために紙幣を保留す
る保留部としての役割を兼ねることとなって、従来のよ
うに、金庫部と別個の保留手段としてドラム形式のもの
やエンドレスベルト形式のものを必要とせず、紙幣等の
保留のためだけの空間スペースもなくなり、機構的にも
簡単なものとなる。 【0102】また、紙葉類収容手段100に取り込まれ
た紙葉類を紙葉類載置台131と紙葉類圧接手段135
との簡単な構成で送出不能な状態に保持できるととも
に、その紙葉類圧接手段135が必要に応じてその紙葉
類の保持を解除して送出可能な状態にすることができ
る。 【0103】また、紙葉類収容手段100から送られて
くる紙葉類を紙葉類受入れ手段210により受け入れ、
それら紙葉類を紙葉類集積手段220によって集積して
まとめ、一括返却手段230によりそれらを一括して外
部に返却することができる。 【0104】また、紙葉類集積部220中の紙葉類を返
却ローラ231で送り出すときに、紙葉類押圧手段23
2の押圧ローラ234でその紙葉類を返却ローラ231
に押し付けるので、返却ローラ231による紙葉類の一
括返却がスムーズに行われる。 【0105】なお、上記実施例では、紙葉類収容手段を
1つしか設けない例を示したが、挿入されるべき紙葉類
の種類に応じて2つ以上設けてもよい。 【0106】また、紙葉類取込手段110は上記ローラ
112および羽根ローラ113と押えローラ114,1
15を用いたものを例示したが、搬送ベルト機構を用い
るなどどのような形式の手段を用いてもよい。 【0107】また、紙葉類送出手段140も、金庫部1
20内の紙葉類を1枚ずつ送出できるものであれば、搬
送ベルトを用いるなど、どのような形式の手段を用いて
もよい。 【0108】また、紙葉類受入れ手段210も、上記形
式のものに限らず、受入れ用のローラの形式や数、配置
などを変えたり、ベルト形式に置き換えたりするなど如
何なるものを用いてもよい。 【0109】また、ストッパ機構222も、紙葉類集積
部220内の紙葉類の係止とその解除をできさえすれ
ば、どのような形式のものを用いてもよい。 【0110】その他、構成各部についても、同じような
機能を奏する範囲内で自由に設計変更してよい。 【0111】 【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、外部から
挿入される紙葉類を収容する紙葉類収容手段が必要に応
じてその紙葉類を紙葉類返却手段に送出し、紙葉類返却
手段によって外部に返却できる様になっているので、紙
葉類収容手段が紙幣を収容する金庫部としての役割と返
却のために紙幣を保留する保留部としての役割を兼ねる
こととなって、従来のように、金庫部と別個の保留手段
としてドラム形式のものやエンドレスベルト形式のもの
を必要とせず、紙幣等の保留のためだけの空間スペース
もなくなり、機構的にも簡単なものとなる。また、紙葉
類収容手段に取り込まれた紙葉類を紙葉類載置部と紙葉
類保持手段とで送出不能な状態に保持できるとともに、
その紙葉類保持手段が必要に応じてその紙葉類の保持を
解除して送出可能な状態にすることができる。更に、前
記紙葉類収容手段から送られてくる紙葉類を紙葉類受入
れ手段により受け入れ、それら紙葉類を紙葉類集積手段
によって集積してまとめ、一括返却手段により、紙葉類
集積部中の紙葉類を返却送出手段で送り出すときに、紙
葉類押圧手段でその紙葉類が返却送出手段に押し付けら
れるので、紙葉類の一括返却が行われる。 【0112】 【0113】 【0114】
【図面の簡単な説明】 【図1】この発明の実施例に係る紙葉類処理装置の概略
構成を示す左側面図である。 【図2】紙葉類収容手段の構成と紙葉類の取込動作を示
す左側面図である。 【図3】紙葉類収容手段を動作させる動力機構の概略左
側面図である。 【図4】紙葉類収容手段の紙幣の送出動作を示す概略左
側面図である。 【図5】紙葉類返却手段の構成と紙幣の取込み動作と一
括返却動作を示す左側面図である。 【図6】紙葉類返却手段を動作させる動力機構の概略右
側面図である。 【図7】図2のX−X断面における紙葉類収容手段の断
面図であり、その入金及び一時保留時における状態を示
す図である。 【図8】図7に準じた紙葉類収容手段の断面図であり、
その集積時における状態を示す図である。 【図9】図7及び図8に準じた紙葉類収容手段の断面図
であり、その送出時における状態を示す図である。 【符号の説明】 100 紙葉類収容手段 110 紙葉類取込手段 120 金庫部 130 紙葉類保持手段 131 紙葉類載置台 135 紙葉類圧接手段 140 紙葉類送出手段 200 紙葉類返却手段 210 紙葉類受入れ手段 220 紙葉類集積部 230 一括返却手段 231 返却動作手段 232 紙葉類押圧手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−55036(JP,A) 特開 昭63−87457(JP,A) 特開 昭56−103054(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G07D 9/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】外部から順次挿入される紙葉類を収容する
    紙葉類収容手段と、該紙葉類収容手段から送出された前
    記紙葉類を受けて外部に返却する紙葉類返却手段とを備
    え、前記紙葉類収容手段が、外部から挿入される前記紙
    葉類を内部に取込む紙葉類取込手段と、該紙葉類取込手
    段によって取込まれた前記紙葉類を収容する金庫部と、
    該金庫部内の紙葉類を送出可能な状態と送出不能な状態
    とに変換可能に保持する紙葉類保持手段と、必要に応じ
    て該紙葉類保持手段から前記紙葉類を前記紙葉類返却手
    段へ向けて送出する紙葉類送出手段とを有する紙葉類処
    理装置であって、 前記紙葉類保持手段が、前記紙葉類収容手段中に取込ま
    れた紙葉類を載置する紙葉類載置部と、該紙葉類載置部
    上に取込まれた前記紙葉類を該紙葉類載置部と協同して
    圧接保持して当該紙葉類を送出不能な状態とするととも
    に前記紙葉類送出手段による前記紙葉類の送出時に該紙
    葉類の圧接保持を解除して当該紙葉類を送出可能な状態
    する紙葉類圧接手段とを備え、 前記紙葉類返却手段が、前記紙葉類収容手段から送られ
    てくる前記紙葉類を受入れる紙葉類受入れ手段と、該紙
    葉類受入れ手段により受入れた前記紙葉類を集積してま
    とめる紙葉類集積部と、該紙葉類集積部内の紙葉類を一
    括して外部に返却する一括返却手段とを備え、前記一括返却手段が、前記紙葉類集積部内の紙葉類を送
    り出す返却送出手段と、該返却送出手段に前記紙葉類集
    積部内の紙葉類を押し付ける紙葉類押圧手段とを 、それ
    ぞれ備えていることを特徴とする紙葉類処理装置。
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JP2005206353A (ja) 2004-01-26 2005-08-04 Asahi Seiko Kk 紙幣収納装置における紙幣移動装置

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