JP3381811B2 - 製紙用添加剤 - Google Patents

製紙用添加剤

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JP3381811B2
JP3381811B2 JP22409094A JP22409094A JP3381811B2 JP 3381811 B2 JP3381811 B2 JP 3381811B2 JP 22409094 A JP22409094 A JP 22409094A JP 22409094 A JP22409094 A JP 22409094A JP 3381811 B2 JP3381811 B2 JP 3381811B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、製紙用添加剤に関す
る。詳しくは、グラフト構造の多糖類−アクリルアミド
系共重合体を含有してなる製紙用添加剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、製紙用添加剤は、紙力増強
剤、濾水向上剤として用いられており、主にポリアクリ
ルアミド系共重合体と、澱粉に代表される水分散性多糖
類が使用されている。
【0003】これらのうち水分散性多糖類はポリアクリ
ルアミド系共重合体に比べて安価であるが、濾水性、パ
ルプへの定着性が低いため多量に使用しなければならな
い。そのため、廃水への負荷が高くなること、スライム
が発生すること、さらには抄紙機へ汚れが付着すること
などの問題がある。一方、ポリアクリルアミド系共重合
体は、水分散性多糖類に比べて価格面においては不利で
あるが、濾水性、パルプへの定着性に優れるといった特
徴を有する。
【0004】そこで、アクリルアミド系共重合体と澱粉
などの水分散性多糖類の互いの長所を伸ばすべく、種々
の検討がなされている。例えば、特公昭38−1705
1号には水分散性多糖類の存在下で不飽和アミド(たと
えば、アクリルアミド)と不飽和カルボン酸(たとえ
ば、アクリル酸)をグラフト重合してなる製紙用添加剤
が記載されている。また、特公昭50−12481号に
は、水分散性多糖類およびその誘導体の少なくとも一種
の存在下に、アクリルアミドとアクリル酸とをグラフト
重合させた、アクリルアミドを主要単量体成分とする特
定の共重合体からなる紙力増強剤が記載されている。
【0005】しかし、近年、製紙用添加剤の使用条件は
ますます厳しくなってきており、前記従来のグラフト構
造の多糖類−アクリルアミド系共重合体では、製紙用添
加剤としての性能上限界にきている。そのため、性能の
向上を図るべく高分子量化が種々検討されているが、単
に高分子量化したのでは、粘度が過度に上昇するため、
抄紙時に過度の凝集が生じ、成紙の地合い乱れを引き起
こしやすいという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、濾水性とパ
ルプへの定着性に優れ、かつ比較的低粘度のグラフト構
造の多糖類−アクリルアミド系共重合体を主成分とする
製紙用添加剤を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記従来技
術の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、グラフト
構造の多糖類−アクリルアミド系共重合体の製造にあた
り、アクリルアミド系共重合体の構成成分であるビニル
モノマーとして、特定の連鎖移動性置換基を側鎖に有す
るビニルモノマーを用いることにより、本発明に合致し
た製紙用添加剤が得られることを見出した。本発明は、
かかる新たな知見に基づいて完成されたものである。
【0008】すなわち本発明は、(a)(メタ)アクリ
ルアミド40〜98重量%、(b)アニオン性ビニルモ
ノマーおよびカチオン性ビニルモノマーから選ばれるイ
オン性ビニルモノマーの少なくとも一種1〜50重量
%、ならびに(c)アリル基、ポリアルキレングリコー
ル基または一般式(1):−CONR (式中、
は水素原子またはメチル基を表し、R はメチル
基、イソプロピル基または一般式(2):−C(C
−CH −R (式中、R はカルボキシ
ル基、スルホニル基もしくはこれらの炭素数1〜4のア
ルキルエステルまたはアセチル基を表す)で表される基
を表す)で表されるN−置換アミド基である連鎖移動性
置換基を側鎖に有するビニルモノマーの少なくとも一種
0.01〜20重量%を含有してなるビニルモノマーの
混合物(A)100重量部を、水分散性多糖類(B)
(ただし、陽イオン性澱粉を除く)20〜500重量部
を含有してなる水分散液中で共重合させて得られるグラ
フト構造の多糖類−アクリルアミド系共重合体を主成分
とする製紙用添加剤に関する。
【0009】本発明において、(a)(メタ)アクリル
アミドとは、アクリルアミドおよび/またはメタクリル
アミドをいう(以下、(メタ)とは同意である)。これ
らのなかでも経済性の面からはアクリルアミドを単独使
用するのがよい。
【0010】(b)イオン性ビニルモノマーとしては、
アニオン性ビニルモノマー(b−1)およびカチオン性
ビニルモノマー(b−2)から選ばれるいずれか少なく
とも一種を用いる。アニオン性ビニルモノマー(b−
1)の具体例としては、例えば(メタ)アクリル酸、ク
ロトン酸等のモノカルボン酸;マレイン酸、フマル酸、
イタコン酸、ムコン酸、シトラコン酸等のジカルボン
酸;ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アク
リルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸などの有機
スルホン酸;またはこれら各種有機酸のナトリウム塩、
カリウム塩等があげられる。これらのなかでも重合性や
価格面から、アクリル酸が好ましい。また、カチオン性
ビニルモノマー(b−2)の具体例としては、ジメチル
アミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエ
チル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル
(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロピル(メ
タ)アクリルアミド、ビニルピリジンなどの第三級アミ
ノ基を有するビニルモノマーまたはそれらの塩酸、硫
酸、酢酸などの無機酸もしくは有機酸の塩類、または該
第三級アミノ基含有ビニルモノマ−とメチルクロライ
ド、ベンジルクロライド、ジメチル硫酸、エピクロルヒ
ドリンなどの四級化剤との反応によって得られる第四級
アンモニウム塩を含有するビニルモノマー、その他、ア
リルアミン、ジアリルアミン、トリアリルアミンなどの
アリルアミン類等があげられる。これらのなかでも重合
性や価格面から、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリ
レートが好ましい。これら(b)イオン性ビニルモノマ
ーは、アニオン性ビニルモノマー(b−1)またはカチ
オン性ビニルモノマー(b−2)を単独で使用してもよ
く、アニオン性ビニルモノマー(b−1)およびカチオ
ン性ビニルモノマー(b−2)を併用して使用してもよ
い。
【0011】(c)アリル基、ポリアルキレングリコー
ル基または一般式(1):−CONR (式中、
は水素原子またはメチル基を表し、R はメチル
基、イソプロピル基または一般式(2):−C(C
−CH −R (式中、R はカルボキシ
ル基、スルホニル基もしくはこれらの炭素数1〜4のア
ルキルエステルまたはアセチル基を表す)で表される基
を表す)で表されるN−置換アミド基である連鎖移動性
置換基を側鎖に有するビニルモノマーは、重合に際し連
鎖移動点として作用するメチル基、アルキレン基等の連
鎖移動性置換基を側鎖に有し、得られる共重合体に多く
の分岐構造を導入できるビニルモノマーである。本発明
はかかる連鎖移動性の置換基の作用により、濾水性とパ
ルプへの定着性に優れ、かつ高分子量化した場合にも比
較的低粘度のグラフト構造の多糖類−イオン性共重合体
を得ようとするものである。
【0012】このような連鎖移動性置換基としては、ア
リル基、ポリアルキレングリコール基または一般式
(1):−CONR (式中、R は水素原子
またはメチル基を表し、R はメチル基、イソプロピ
ル基または一般式(2):−C(CH −CH
−R式中、 はカルボキシル基、スルホニル基
もしくはこれらの炭素数1〜4のアルキルエステルまた
はアセチル基を表す)で表される基を表す)で表される
N−置換アミド基があげられる。
【0013】連鎖移動性置換基としてアリル基を有する
ビニルモノマーの具体例としては、アリル(メタ)アク
リレート、N- アリル(メタ)アクリルアミド、N- ジ
アリル(メタ)アクリルアミドなどがあげられる。ま
た、連鎖移動性置換基としてポリアルキレングリコール
基を有するビニルモノマーとしては、少なくとも2個の
オキシアルキレン基の繰り返し単位を有するものがあげ
られる。通常はオキシアルキレン基の繰り返し単位10
個程度までのものを使用するのが好ましい。具体例とし
ては、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、テトラエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト等のポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、前記同様のポリプロピレングリコールモノ(メタ)
アクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、ポリトリメチレングリコールモ
ノ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコー
ルモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール
プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等があ
げられる。また、連鎖移動性置換基として前記一般式
(1)で表されるN−置換アミド基を有するビニルモノ
マーの具体例としては、ジメチルアクリルアミド、ダイ
アセトンアクリルアミド、イソプロピルアクリルアミ
ド、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン
酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンカルボン
酸およびこれらの炭素数1〜4のアルキルエステルがあ
げられる。これら(c)連鎖移動性置換基を側鎖に有す
るビニルモノマーのなかでも、重合性がよく共重合体に
多くの分岐構造を導入できることから、ジメチルアクリ
ルアミドが好ましい。
【0014】本発明では、任意のビニルモノマー成分と
して(d)前記(a)成分および(c)成分を除くノニ
オン性ビニルモノマーを使用できる。かかる(d)ノニ
オン性ビニルモノマーとしては、前記(b−1)アニオ
ン性ビニルモノマーのアルキルエステルや、アクリロニ
トリル、スチレン、酢酸ビニル、メチルビニルエーテル
などがあげられる。
【0015】さらに本発明では任意のビニルモノマー成
分として(e)前記(c)成分を除く架橋性ビニルモノ
マーを使用することができる。(e)架橋性ビニルモノ
マーとしては以下のような多官能性ビニルモノマーがあ
げられる。たとえば、2官能性ビニルモノマーとして
は、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート等のジ(メタ)ア
クリレート類、メチレンビス(メタ)アクリルアミド、
エチレンビス(メタ)アクリルアミド、ヘキサメチレン
ビス(メタ)アクリルアミド等のビス(メタ)アクリル
アミド類、アジピン酸ジビニル、セバシン酸ジビニル等
のジビニルエステル類、エポキシアクリレート類、ウレ
タンアクリレート類、N−メチロールアクリルアミド、
ビニルベンゼン等があられる。また、3官能性ビニル
モノマーとしては、1,3,5−トリアクリロイルヘキ
サヒドロ−S−トリアジン等があげられる。4官能性ビ
ニルモノマーとしては、テトラメチロールメタンテトラ
アクリレート等があげられる。なお、これらのなかで
は、製造時の反応制御が容易なことから、官能基がすべ
てビニル系二重結合のものを使用するのが好ましい。
【0016】本発明の前記(a)〜(e)成分の各使用
量は、得られる共重合体の製紙用添加剤としての性能を
十分考慮して決定しなければならない。すなわち、
(a)〜(e)成分の各使用量は、(a)〜(e)成分
からなるビニルモノマーの混合物(A)の総重量和に対
し以下の通りである。
【0017】すなわち、(a)成分は、該総重量和の4
0〜98重量%、好ましくは70〜96重量%である。
(a)成分が40重量%に満たない場合にはアクリルア
ミド系共重合体としての紙力強度が不十分であり、98
重量%を越える場合には共重合体中のイオン量が不足し
定着性が不十分であり、いずれの場合にも好ましくな
い。
【0018】(b)成分も同様に1〜50重量%程度、
好ましくは1〜8重量%である。(b)成分が1重量%
に満たない場合にはイオン量が不足し定着性が不十分で
あり、50重量%を越える場合にはイオン量過多になり
過凝集するため、いずれの場合にも好ましくない。な
お、(b)成分として、アニオン性ビニルモノマー(b
−1)およびカチオン性ビニルモノマー(b−2)の両
者を使用する場合の割合は、それぞれのイオン性を考慮
して適宜に調整すればよい。
【0019】(c)成分も同様に通常0.01〜20重
量%、好ましくは0.1〜10重量%である。(c)成
分が0.01重量%に満たない場合には、共重合体に多
くの分岐構造を導入できないため定着性が不十分であ
り、20重量%を越える場合には分岐が進みすぎてゲル
化するためであり、いずれの場合にも好ましくない。
【0020】(d)成分も同様に最大20重量%、好ま
しくは最大15重量%である。(d)成分が20重量%
を越える場合には、水への溶解性が悪くなり好ましくな
い。
【0021】(e)成分も同様に最大1重量%、好まし
くは最大0.5重量%である。(e)成分が20重量%
を越える場合には、架橋が進みすぎてゲル化するため好
ましくない。
【0022】本発明のグラフト構造の多糖類−アクリル
アミド系共重合体は、前記(a)〜(e)成分からなる
ビニルモノマーの混合物(A)を、水分散性多糖類
(B)を含有してなる水分散中で共重合させて得られ
る。
【0023】水分散性多糖類(B)(ただし、陽イオン
性澱粉を除く)としては、各種公知のものを使用でき、
たとえば、とうもろこし、馬鈴薯、タピオカ、小麦、
米、サゴやし、ワクシーメイズから得られる各種の澱粉
類、セルロース類の他、酸化澱粉、リン酸変性澱粉、カ
ルボキシメチル化澱粉、ヒドロキシエチル化澱粉、カル
バミルエチル化澱粉、ジアルデヒド化澱粉、酢酸変性澱
粉等の澱粉誘導体または同様のセルロース類の誘導体、
さらにはキチン、キトサン等があげられる。
【0024】ビニルモノマーの混合物(A)と水分散性
多糖類(B)の割合は、ビニルモノマーの混合物(A)
100重量部に対し、水分散性多糖類(B)20〜50
0重量部、好ましくは50〜300重量部である。水分
散性多糖類(B)の割合が20重量部に満たない場合に
は水分散性多糖類を用いる価格面での優位性が殆どなく
なり、500重量部を越える場合にはアクリルアミド系
共重合体の割合が少なく、濾水性、定着性を十分に満足
しないため、いずれの場合も好ましくない。
【0025】本発明のグラフト構造の多糖類−アクリル
アミド系共重合体の製造は、従来公知の各種方法により
行うことができる。例えば、所定の反応容器に前記ビニ
ルモノマーの混合物(A)および水分散性多糖類(B)
を含有する水分散液を仕込み、過硫酸カリウム、過硫酸
アンモニウム等の過硫酸塩、またはこれらと亜硫酸水素
ナトリウムのごとき還元剤とを組み合わせた形のレドッ
クス系重合開始剤等の通常のラジカル重合開始剤を加
え、撹拌下、加温することにより目的物を製造できる。
なお、水分散性多糖類(B)は、通常1〜20重量%の
糊液の状態で用いる。反応温度は通常80〜100℃程
度であり、反応時間は通常0.1〜5時間である。
【0026】かくして得られた本発明のグラフト構造の
多糖類−アクリルアミド系共重合体は、従来公知のグラ
フト構造の多糖類−アクリルアミド系共重合体と殆ど同
様のpH、粘度である。通常pHは3〜9程度、粘度は
10重量%の水溶液において100〜10000cps
(25℃)程度である。
【0027】
【発明の効果】本発明のグラフト構造の多糖類−アクリ
ルアミド系共重合体を主成分とする製紙用添加剤は、従
来公知の多糖類−アクリルアミド系共重合体と殆ど同様
のpH、粘度でありながら、濾水性とパルプへの定着性
に優れる。なお、本発明の製紙用添加剤がこのように各
種性能に優れるのは定かでないが、多糖類分子に単にグ
ラフト構造が導入されるだけでなく、アクリルアミド系
共重合体にも連鎖移動性置換基の作用により分岐構造が
導入された構造となっていることから、パルプ繊維間と
の接点のイオン性が高く紙力増強効果等の製紙用添加剤
としての種々の特徴ある性能を示すものと考えられる。
これにより、過度の凝集を引き起こすことなく、良好な
定着性を示し、その結果として、近時の厳しい抄紙条件
下でも製紙用添加剤としての優れた諸効果を奏すると考
えられる。
【0028】
【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて本発明を
より具体的に説明する。なお、部および%はいずれも重
量基準による。
【0029】実施例1撹拌機、温度計、還流冷却管および窒素ガス導入管を備
えた四つ口フラスコに、アクリルアミド93.7%、ジ
メチルアミノエチルメタクリレート6%およびアリルメ
タクリレート0.3%からなるビニルモノマーの混合物
100部および酸化澱粉(王子コーンスターチ(株)
製)223部を含有する糊液(5%水溶液)4460部
を仕込み、窒素ガスを通じて反応系内の酸素を除去し
た。次に、系内を40℃にし撹拌下に重合開始剤として
過硫酸アンモニウム0.5部および亜硫酸水素ナトリウ
ム0.3部を投入した。85℃まで昇温し、2時間保温
後、冷却し、pH4.4、固形分10.4%、粘度(2
5℃)が8500cpsのグラフト構造の多糖類−アク
リルアミド系共重合体の水溶液を得た。
【0030】実施例2〜 実施例1において、各成分の種類またはその使用量のう
ちいずれか少なくとも1種を表1のように変えた他は、
実施例1と同様の操作を行いグラフト構造の多糖類−ア
クリルアミド系共重合体の水溶液を得た。得られた共重
合体の水溶液の性状値を表2に示す。
【0031】比較例1〜5 実施例1において、(c)成分を使用することなく、各
成分の種類またはその使用量のうちいずれか少なくとも
1種を表1のように変えた他は、実施例1と同様の操作
を行いグラフト構造の多糖類−アクリルアミド系共重合
体の水溶液を得た。得られた共重合体の水溶液の性状値
を表2に示す。
【0032】
【表1】
【0033】表1中、ビニルモノマーの混合物(A)の
各成分は、AM:アクリルアミド、AA:アクリル酸、
IA:イタコン酸、DM:ジメチルアミノエチルメタク
リレート、AMA:アリルメタクリレート、DMAA:
ジメチルアクリルアミド、PE90:ポリエチレンメタ
クリレート(日本油脂(株)製)、AN:アクリロニト
リル、MBAA:メチレンビスアクリルアミドを示す。
また、多糖類は、それぞれ*:酸化澱粉(王子コーン
スターチ(株)製)、*:リン酸変性澱粉(日澱化学
(株)製)、*:カルボキシメチルセルロース(第一
工業製薬(株)製)、*4:陽イオン性タピオカ澱粉
(日澱化学(株)製)を示す。また、多糖類(B)の使
用量は、ビニルモノマーの混合物(A)100重量部に
対する使用量(重量部)である。
【0034】
【表2】
【0035】(性能評価方法1)段ボール古紙をナイア
ガラ式ビーターにて叩解し、カナディアン・スタンダー
ド・フリーネス(C.S.F)420mlに調整したパ
ルプに硫酸バンドを1.6%添加してpH5.5とし、
ついで上記各実施例および比較例で得られた各共重合体
水溶液を紙力増強剤として対パルプ0.6%を添加し、
撹拌した後、パルプスラリー濃度を0.1%になるよう
に希釈し、タッピ・シートマシンにて、坪量150g/
2 となるよう抄紙し、5Kg/cm2 で2分プレス脱
水した。次いで回転型乾燥機で105℃において3分間
乾燥し、20℃、65%R.H.の条件下に24時間調
湿したのちJIS P 8112に準じ、比破裂強度を
測定した。結果を表3に示す。
【0036】(性能評価方法2)BKPをナイアガラ式
ビーターにて叩解し、(C.S.F)550mlに調整
したパルプ(pH6.8)に、上記各実施例および比較
例で得られた各共重合体水溶液を上記と同様に添加し、
上記と同様の操作を行い、比破裂強度を測定した。結果
を表3に示す。
【0037】
【表3】
【0038】表2、表3の結果より、本発明で得られる
グラフト構造の多糖類−アクリルアミド系共重合体は、
従来のものに比べて、ほぼ同様の粘度でありながらた優
れた紙力増強効果を発現していると認められる。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)(メタ)アクリルアミド40〜9
    8重量%、(b)アニオン性ビニルモノマーおよびカチ
    オン性ビニルモノマーから選ばれるイオン性ビニルモノ
    マーの少なくとも一種1〜50重量%、ならびに(c)
    アリル基、ポリアルキレングリコール基または一般式
    (1):−CONR (式中、R は水素原子ま
    たはメチル基を表し、R はメチル基、イソプロピル
    基または一般式(2):−C(CH −CH
    (式中、R はカルボキシル基、スルホニル基も
    しくはこれらの炭素数1〜4のアルキルエステルまたは
    アセチル基を表す)で表される基を表す)で表されるN
    −置換アミド基である連鎖移動性置換基を側鎖に有する
    ビニルモノマーの少なくとも一種0.01〜20重量%
    を含有してなるビニルモノマーの混合物(A)100重
    量部を、水分散性多糖類(B)(ただし、陽イオン性澱
    粉を除く)20〜500重量部を含有してなる水分散液
    中で共重合させて得られるグラフト構造の多糖類−アク
    リルアミド系共重合体を主成分とする製紙用添加剤。
  2. 【請求項2】 ビニルモノマーの混合物(A)として、
    (d)前記(a)および(c)を除くノニオン性ビニル
    モノマーを最大20重量%含有してなる請求項1記載の
    製紙用添加剤。
  3. 【請求項3】 ビニルモノマーの混合物(A)として、
    (e)前記(c)を除く架橋性ビニルモノマーを最大1
    重量%含有してなる請求項1または2記載の製紙用添加
    剤。
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