JP3381531B2 - チョークコイルおよびそれを用いたスイッチング電源 - Google Patents
チョークコイルおよびそれを用いたスイッチング電源Info
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されるスイッチング電源用のチョークコイルおよびそれ
を用いたスイッチング電源に関するものである。
チング電源用のチョークコイルは、低コスト化を中心と
した構造面を主体に開発されてきた。
12に示すものが一般的である。以下、従来のチョーク
コイルを図9〜図12を用いて説明する。図9〜図11
は、EI型コアを用いた従来のチョークコイルの構成
図、図12は、ドラム型磁心を用いた従来のチョークコ
イルの構成図である。同図9〜図12によると、1は磁
心、2は巻線、3は磁気ギャップ、1aはE型磁心、1
bは中央磁脚、1cは外磁脚、1dはI型磁心、1eは
ドラム型磁心、1fは外面磁心、3aは通し磁気ギャッ
プ、Aは巻始め端子、Bは巻終り端子を示している。以
下、図番に沿って構成を説明する。
心1aの一方の外磁脚1c側を半ターン多く巻回し、巻
終り端子Bで巻終った巻線2をE型磁心1aの中央磁脚
1bに装着し、I型磁心1dとの接続面に通し磁気ギャ
ップ3aを設けた後、I型磁心1dを上方より組み込ん
でチョークコイルを完成させる。
1aの一方の外磁脚1c側を半ターン多く巻き回した部
分がなく、巻線2としては整数ターンで巻線し、巻始め
端子Aと巻終り端子Bは、同じ方向に引出している点が
異なっているものである。
ンで巻線したものを使用している点、中央磁脚1bのみ
に磁気ギャップ3を設けている点が図9と比べて異なっ
ているものである。
を用い、このドラム型磁心1eの中央磁脚1bの周囲に
巻始め端子Aから巻始め、巻終り端子Bまで半ターン多
く巻回して巻線2を構成した後、外面磁心1fとの接続
面に接着剤等で磁気ギャップ3を設けて外面磁心1fを
取り付けてチョークコイルを完成させる。この図12の
構成においては、一般的にはドラム型磁心1e、外面磁
心1fの磁心材料としては、高抵抗・高絶縁性を有する
Ni系フェライトを使用し、ドラム型磁心1eに直接巻
線するものが多い。
におけるチョークコイルの直流重畳特性の代表例を示し
ており、チョークコイルに直流電流(Idc)を流した
ときのインダクタンス(L)の変化を示す特性図であ
る。
の直流重畳特性に関して少し説明する。図13において
L0は初期インダクタンスを示す。チョークコイルは、
簡単に言えば高周波電流を制限する目的で使用される素
子であり、インダクタンスの値は大きいほど電流の値が
少なくなり、電流波形が改善され、電源効率が向上す
る。また、高周波電流脈動(高周波リップル特性)も減
少し、ノイズ特性が向上するものである。また、図13
におけるIsatは、L0が70〜80%にダウンするポイ
ントの直流電流値を表わしており、チョークコイルとし
てのインダクタンス発生機能がなくなるポイントを示し
ているものである。換言すれば、Isatはチョークコイ
ルに流せる最大電流値を示すものである。したがって、
チョークコイルの直流重畳特性としては、同一形状であ
ればL0およびIsatの両方の値が大きい程好ましいとい
える。
器の発展或いは本物志向、環境保護等の視点より、小形
化、薄形化、高性能化、低消費電力化等の市場要求が高
まり、これらのセット開発ニーズに応えるため、電源供
給部、特にスイッチング電源においては、スイッチング
周波数の高周波化対応、面実装を主体とした高密度実装
化対応、半導体等の高性能化に対応した大電流化対応が
課題となっており、阻害要因としては特にノイズの増
加、損失の増加等の問題が発生し易いこと、大電流対応
小形部品が市場にないこと等が挙げられる。
ーパーツであるチョークコイルにおいては、低ノイズ
化、低損失化等の技術ニーズに対応した大電流対応小形
部品が求められており、優れた直流重畳特性(L〜Id
c特性)を有するチョークコイルの出現がセット開発ニ
ーズ、顧客の市場要求を満たす鍵を握っているといって
も過言ではない。
13のような直流重量特性が一般的であり特に優れたも
のとはいえない。
ョークコイルにおいて低ノイズ化を可能とする優れた直
流重畳特性を有するチョークコイルを提供することを目
的とする。
に本発明は、2つの外磁脚と一つの中央磁脚とを有した
EE型またはEI型の閉磁路磁心と、中央磁脚の外周に
装着するとともに引出端子を閉磁路磁心の相対向する側
に引出した巻線とを備え、閉磁路磁心は、中央磁脚にの
み磁気ギャップを形成しており、巻線は、1.5〜1
2.5ターン巻回するとともに一方の外磁脚側を半ター
ン分多く巻回しており、閉磁路磁心の磁気ギャップを有
しない閉磁路に、半ターン分の巻線が発生する磁束の一
部を通過させ、小電流領域のインダクタンスを大きくし
たチョークコイル。
する優れた直流重畳特性を有するチョークコイルを提供
することができる。
は、2つの外磁脚と一つの中央磁脚とを有した EE型ま
たはEI型の閉磁路磁心と、中央磁脚の外周に装着する
とともに引出端子を閉磁路磁心の相対向する側に引出し
た巻線とを備え、閉磁路磁心は、中央磁脚にのみ磁気ギ
ャップを形成しており、巻線は、1.5〜12.5ター
ン巻回するとともに一方の外磁脚側を半ターン分多く巻
回しており、閉磁路磁心の磁気ギャップを有しない閉磁
路に、半ターン分の巻線が発生する磁束の一部を通過さ
せ、小電流領域のインダクタンスを大きくしたものであ
り、従来の直流重畳特性に比べると小電流領域において
電流波形が改善され、さらに高周波電流の脈動(高周波
リップル特性)も減少するため、また、磁心内に磁気ギ
ャップを設けているため、外部への磁気漏洩も低減でき
ることとなり、低ノイズ化を可能とする優れた直流重畳
特性を有するチョークコイルを提供できることになる。
に加えて閉磁路磁心材料として透磁率μiの高い(μi
≧1000)Mn系フェライトを用いたものであり、小
電流領域でのインダクタンスの値をさらに大きくでき
る。また、コイルの巻数も少なくできるため、請求項1
の効果に加えてさらにノイズ低減の効果が増大すること
および小形化も可能となる優れた直流重畳特性のチョー
クコイルを提供できることになる。
構成に加えて閉磁路磁心として偏平型の磁心、つまり、
中央磁脚より外磁脚の幅を大きくし共通磁脚の背面厚み
を薄く設定した磁心を用いたものであり、磁心が占める
高さ方向の厚みを低減できることとなり、薄型のチョー
クコイルを提供できることになる。
に加えて巻線の両端から外部に引出すリード端子のう
ち、少なくとも巻線の内周部に設けた引出端子を閉磁路
磁心の共通磁脚の少なくともいずれか一方に設けた切り
欠きまたは開口部を通して外部に引出したものであり、
引出端子の厚みが高さ方向に影響しなくなることおよび
閉磁路磁心のデッドスペースを無くしたため、さらに薄
型で、小形のチョークコイルを提供できることになる。
構成に加えて巻線として平角導線または箔状導線からな
る板状巻線を渦巻状に巻回したものであり、丸線を用い
た場合よりコイルの占有面積(占積率)を大きくできる
ため、抵抗値を小さくでき損失が低減できる。また、同
一損失の場合は小形化が可能となるチョークコイルを提
供できることとなる。
基板上に請求項1〜5の構成のチョークコイルを実装し
たものであり、本チョークコイルの特長である低ノイズ
化、大電流対応、低損失、薄型化、小形化等の価値を生
かして、より大容量で小形薄型、高性能のスイッチング
電源を簡単に提供できることになる。
を用いて説明する。
は、従来技術と同一個所は同一番号を付して説明を省略
して説明する。
を用いて説明する。
の形態を示す構成図、図2は図1の実施の形態における
直流重畳特性を示す図、図3は本発明のチョークコイル
の一実施の形態を説明するための構成図、図4は図3の
構成による直流重畳特性を示す図、図5は本発明のチョ
ークコイルの一実施の形態を説明するための他の構成図
である。図3〜図5において2bは半ターンコイル、2
cは整数ターンコイル、Φaは半ターンコイル2bによ
る磁束、Φbは整数ターンコイル2cによる磁束、Φa
1は半ターンコイル2bによる磁束のうち外磁脚1cを
通過する磁束、Φa2は半ターンコイル2bによる磁束
のうち中央磁脚1bを通過する磁束を示す。
心1aの一方の外磁脚1c側を半ターン多く巻回し、巻
終り端子Bで巻終った巻線2を、予め中央磁脚1bのみ
に磁気ギャップ3を設けて準備したE型磁心1aの中央
磁脚1bに装着し、I型磁心1dを上方より組み込んで
チョークコイルを完成させるものである。従来例を示す
図9の構成と異なる点は、巻線2を装着したE型磁心1
aの中央磁脚1bのみに磁気ギャップ3を設け、I型磁
心1dと外磁脚1cとの接続面には、磁気ギャップを設
けていない点である。本構成で得られる特性は、図2に
示すような直流重畳特性となり、小電流領域におけるイ
ンダクタンスLosが発生し、従来例の特性を示す図13
と比較して小電流領域のインダクタンスを大きくできる
ものである。この基本構成の差による特性差の実験結果
を(表1)に示している。
のチョークコイルの特性では小電流領域におけるインダ
クタンスLosが発生していないが、本発明を示す図1の
チョークコイルの特性においてのみ、Losが発生してい
ることが判明した。また、従来例の図9と本発明の図1
は、磁気ギャップの構成のみ異なり、磁心形状、ギャッ
プ長、巻数は同一条件に設定して実験したものである。
(表1)における図1と図9の特性の実験結果によれ
ば、LOB、Isatはほぼ同じであるが、小電流領域にお
けるインダクタンスLosのみが発生することが判明し
た。このことは、同一形状においてチョークコイルに流
せる最大電流値を示すIsatを減少させることなく、初
期インダクタンスも大きくできるということであり、チ
ョークコイルとしては極めて好ましい特性が得られた。
るインダクタンスを大きく設定してやれば、従来の直流
重畳特性に比べると小電流領域において電流波形が改善
され、さらに高周波電流の脈動(高周波リップル特性)
も減少するため、また、磁心内に磁気ギャップ3を設け
ているため、外部への磁気漏洩も低減できることとな
り、低ノイズ化を可能とする優れた直流重畳特性を有す
るチョークコイルを提供できることになる。
態を技術的に解析した結果を図3〜図5を用いて説明す
る。上述の図1の構成で小電流領域におけるインダクタ
ンスを大きく設定でき、その効果も確認できたが、な
ぜ、図1の構成で小電流領域におけるインダクタンスを
大きく設定できるのかという疑問に対する解析実験を行
った。まず、半ターンコイル2bの発生する磁束Φaに
よる直流重畳特性と整数ターンコイル2cの発生する磁
束Φbによる直流重畳特性の合成で図2のような優れた
直流重畳特性が得られ、その発生インダクタンスの大き
さは、半ターンコイル2bの発生する磁束Φaによる直
流重畳特性の大きさに依存するという仮説に基づき、図
1における巻線2を図3のように巻始め端子Aから端子
Cにいたる整数ターンコイル2cと端子Dから端子Bに
いたる半ターンコイル2bに分離して実験確認を行っ
た。
bの発生する磁束Φaによる直流重畳特性がカーブBと
して、整数ターンコイル2cの発生する磁束Φbによる
直流重畳特性がカーブAとして実測され、図4に示す2
つのカーブAとBの合成で本発明の直流重畳特性が得ら
れることおよびその発生理由は、カーブBの存在である
ということが確認できた。
ーンコイルを形成してやってもこのカーブBは発生しな
いことは前述の通りである。このことは、同じ、半ター
ンコイルを形成してやっても磁気回路、つまり、磁気ギ
ャップ3の形成位置が異なればカーブBは発生しないこ
とを示している。従来例の図9においては、I型磁心1
dとE型磁心1aの接続面に通し磁気ギャップ3を設け
ているため、半ターンコイルによる発生磁束が、通過す
る磁気回路である中央磁脚1bと外磁脚1cの両方に磁
気ギャップ3が存在し、磁気抵抗が非常に大きくなり、
大きなインダクタンスは発生しなくなる。
よれば、中央磁脚1bのみに磁気ギャップ3を設けてい
るため、半ターンコイルによる磁束Φaのうち、外磁脚
1cを通過する磁束Φa1は磁気回路中には、磁気ギャ
ップが存在してない。このため、磁気抵抗が少なく高イ
ンダクタンスを発生する。つまり、磁気ギャップを有さ
ない磁気回路にこの半ターンコイル2bを巻いてやるこ
とがカーブBの発生には、非常に重要なポイントとなる
ことが判明した。
料をMn系フェライトを使用し、透磁率をμi=140
0からμi=2400程度まで大きくしてやれば、カー
ブBの初期インダクタンスがさらに大きくなることも確
認でき、Ni系フェライト等の透磁率の低い材料(μi
≒500程度)に比べてその効果が顕著に現れるもので
ある。また、透磁率の高いMn系フェライトを使用して
やればインダクタンスが大きくなり、同一インダクタン
スを得るためにはコイルの巻数を少なくできることにな
り、チョークコイルの小形化も可能となる。
をEE型磁心に変更してやっても同様の結果が得られ
た。以上の実験結果の一部を(表2)に示している。な
お、(表2)における磁心材料は、透磁率(μi≒24
00)の高いMn系フェライトを使用したものである。
ってもEE型磁心であってもほぼ同等の初期インダクタ
ンスLOSが小電流領域において発生していることがわか
る。また、透磁率の高いMn系フェライトを使用してい
るため、半ターンコイル(表中では、0.5ターンと表
示している。)による発生インダクタンスLOS1は、整
数ターンコイルにより発生するインダクタンスLOB1と
ほぼ同じレベル、すなわち、通常時の倍近い初期インダ
クタンスが発生し、ノイズ低減効果を顕著に高められる
ことが判明した。
使用する磁性材料の透磁率を大きくしてやること、具体
的に言えば、閉磁路磁心材料として透磁率μiの高い
(μi≧1000程度)Mn系フェライトを用いてやれ
ば、小電流領域でのインダクタンスの値をさらに大きく
できることとなり、また、コイルの巻数も少なくできる
ため、さらにノイズ低減の効果が増大することおよび小
形化も可能となる優れた直流重畳特性のチョークコイル
を提供できることになる。
〜図8を用いて説明する。図6は同分解斜視図、図7は
同完成品の斜視図、図8は本発明の他の実施の形態にお
いて巻数を可変したときの直流重畳特性図である。図6
〜図8において2aは平角絶縁導線、4aは巻始め引出
端子、4bは巻終り引出端子、5は端子台、6は絶縁シ
ートを示している。
は箔状導線からなる板状巻線を渦巻状に巻回したもので
構成されるが、具体的には、自己融着性平角絶縁導線2
aを渦巻状に巻回し、加熱して表面の自己融着層を相互
に融着させて巻線2を形成している。この巻線2として
平角導線を巻回することにより、丸線を用いた場合より
コイルの占有面積(占積率)を大きくできるため、抵抗
値を小さくでき損失が低減できる。また、同一損失の場
合は小形化が可能となるチョークコイルを提供できるも
のである。
部に板状の巻始め引出端子4a、巻終り引出端子4bが
接続され、下方に突出するように引出されている。端子
台5は合成樹脂などの絶縁物によって構成され、巻線2
が嵌合する筒状部5cと底板5dと三角状凸部5eによ
って形成され、また、底板5dの4隅には巻線2を組み
込むときの巻線外周部のガイドとなる凸部5fを設けて
ある。さらに端子台5には筒状部5cから三角状凸部5
eまで貫通する穴5aと底板5dを貫通する穴5bが設
けられている。
自己融着性平角絶縁導線2aを使用して自己融着させて
実験したが、巻線2が形成できれば必ずしも自己融着線
を使う必要はなく他の方法でもよい。
に上方より組み込む。この時、巻線2の巻始め引出端子
4a、巻終り引出端子4bは、それぞれ端子台5に設け
られた貫通する穴5a,5bに挿入した後、巻線2の内
周部に設けられた巻始め引出端子4aは、三角状凸部5
eの下面で側方に折り曲げ、三角状凸部5eの端面より
外部に引出される。また、巻線2の外周部に設けられた
巻終り引出端子4bは、底板5dの側方に折り曲げ、巻
始め引出端子4aと相対向する底板5dの端面より外部
に引出される。
4bを閉磁路磁心1の相対向する側に引出しているた
め、各々の引出端子の幅を大きく取れる、つまり、面積
を大きく取れることになり、基板への実装時に引出端子
部の接触抵抗を低減でき、大電流を流す時有利となる。
さらに両側の端子でバランスよくチョークコイルが支え
られるため、基板への実装性、安定性も増すこととな
り、特に面実装対応に有利なチョークコイルを提供でき
ることとなるものである。
ものに上方から、位置決め等の工夫を凝らした形状に設
定された絶縁シート6を組み込んだ後、最後にEE型ま
たはEI型の閉磁路磁心1を組み込み、図7に示すよう
なチョークコイルを完成するものである。閉磁路磁心1
として具体的には、磁心材料としては透磁率μiの高い
(μi≒2400)Mn系フェライトを用い、形状とし
ては図6に示すようなE型磁心1aとI型磁心1dから
なるEI型の閉磁路磁心1を使用した。このE型磁心1
aは、中央磁脚1bより外磁脚1cの幅を大きくし、共
通磁脚1gの背面厚みを薄く設定し、I型磁心1dも同
様に厚みを薄く設定した偏平型磁心と称される磁心形状
にしてある。このことにより、磁心が占める高さ方向の
厚みを低減できることとなり、薄型のチョークコイルを
提供できることになるものである。
は、端子台5の三角状凸部5eをはめこむ大きさの切り
欠き部1hが設けられているため、巻始め引出端子4a
の厚みはチョークコイルの高さ方向に影響しなくなるこ
とおよび閉磁路磁心1のデッドスペースをなくして有効
利用しているため、さらに薄型で小形のチョークコイル
を提供できることになる。
面、つまり上部には、閉磁路磁心としたときに必要な磁
気ギャップを設けるため、磁脚の長さは外磁脚1cに比
べて少し短く設定している。また、絶縁シート6は、ポ
リエステルフィルム、PPSフィルム、アラミッド紙等
の絶縁材料からなるシート状形状であるが、具体的には
アラミッド紙を使用し、E型磁心1aの中央磁脚1bの
上部とI型磁心1dとの間の磁気ギャップに挟み込まれ
る構成とした。
数を可変したときの直流重畳特性図であり、(表3)に
巻数を可変した時の小電流領域でのインダクタンスの増
加率の実験結果を示している。
ば総巻数に対して半ターン巻数の比率が増すことにな
り、小電流領域でのインダクタンスの増加率が大きくな
ることが実験結果で証明されたことになる。特に巻数が
5ターン以下であれば、インダクタンス増加率は150
%以上にもなり、ノイズ低減の効果がさらに大きくなる
という効果が得られるものである。さらに巻数を少なく
設定すればするほど線材の長さを短くできること、或い
は線材を太くできること等により巻線の抵抗を少なくす
ることが可能となるため損失低減の効果も大きくなり、
大電流対応に有利なチョークコイルを提供できることと
なる。
6〜図7の構成例と丸線を使用した従来構成例の図12
との特性、形状の比較例を(表4)にまとめた。
ンダクタンスLOBをほぼ同じ値に設定し、その他の特
性、形状を従来例を100とおいて( )内の指数で比
較している。その指数を比較すれば、具体効果を数値で
考察できるものである。小電流領域におけるインダクタ
ンスLOSに関しては、従来例では発生なしであるが、本
発明では発生しており、指数表示はしていない。
おいてチョークコイルに流せる最大電流値Isatは従来
比109〜174まで増加、直流抵抗は従来比36〜9
3まで低減、チョークコイルの温度上昇を一定とした時
に流せる定格電流値は従来比126〜153まで増加さ
せることができている。また、形状面においては、薄型
化を示すチョークコイルの高さは従来比69まで低減、
小形化を示す体積比較においては、従来比75まで低減
できることが確認できている。
面においてチョークコイルの最大電流、定格電流は、従
来比150%以上までアップできるにもかかわらず、直
流抵抗は、従来比36%、つまり、半減以下まで低減で
きるという出力容量が大きくとれ、かつ、損失が低減で
きるという大きな効果が生まれるものである。
のある薄型小形電源を開発する場合においても、主要キ
ーパーツであるチョークコイルが開発の鍵を握っている
ことは前述の通りであるが、電源を構成する基板上に本
発明の実施の形態に示すようなチョークコイルを実装し
てやれば、本発明のチョークコイルの特長である低ノイ
ズ化、大電流化、低損失化、薄型化、小形化、面実装化
等の価値をそのまま利用できるため、従来チョークコイ
ルを使用した場合では、達成できないレベルのより大容
量で小形薄型の高性能なスイッチング電源を簡単に提供
できることになる。
流重畳特性に比べると小電流領域における電流波形が改
善され、さらに高周波電流の脈動(高周波リップル特
性)も減少するため、また、磁心内に磁気ギャップ3を
設けているため、外部への磁気漏洩も低減できることに
なり、低ノイズ化を可能とする優れた直流重畳特性を有
するチョークコイルを提供できるものである。また、小
形化、薄型化、面実装性向上、低損失化、大電流化への
対応においても有利なチョークコイルを提供できるもの
である。
構成図
る直流重畳特性を示す図
するための構成図
するための他の構成図
したときの直流重畳特性図
成図
他の構成図
他の構成図
の構成図
畳特性の代表例を示す特性図
Claims (6)
- 【請求項1】 2つの外磁脚と一つの中央磁脚とを有し
たEE型またはEI型の閉磁路磁心と、前記中央磁脚の
外周に装着するとともに引出端子を前記閉磁路磁心の相
対向する側に引出した巻線とを備え、前記閉磁路磁心
は、前記中央磁脚にのみ磁気ギャップを形成しており、
前記巻線は、1.5〜12.5ターン巻回するとともに
一方の前記外磁脚側を半ターン分多く巻回しており、前
記閉磁路磁心の前記磁気ギャップを有しない閉磁路に、
半ターン分の前記巻線が発生する磁束の一部を通過さ
せ、小電流領域のインダクタンスを大きくしたチョーク
コイル。 - 【請求項2】 閉磁路磁心材料として透磁率μiの高い
(μi≧1000)Mn系フェライトを用いた請求項1
に記載のチョークコイル。 - 【請求項3】 閉磁路磁心として中央磁脚より外磁脚の
幅を大きくし、共通磁脚の背面厚みを薄く設定した偏平
型の磁心を用いた請求項1または2に記載のチョークコ
イル。 - 【請求項4】 巻線の両端から外部に引出す引出端子の
うち、少なくとも巻線の内周部に設けた引出端子を閉磁
路磁心の共通磁脚の少なくともいずれか一方に設けた切
り欠きまたは開口部を通して外部に引出した請求項3に
記載のチョークコイル。 - 【請求項5】 巻線として平角導線または箔状導線から
なる板状巻線を渦巻状に巻回した請求項1〜4のいずれ
かに記載のチョークコイル。 - 【請求項6】 電源を構成する基板上に請求項1〜5の
いずれかに記載の構成のチョークコイルを実装したスイ
ッチング電源。
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JP28634296A JP3381531B2 (ja) | 1996-10-29 | 1996-10-29 | チョークコイルおよびそれを用いたスイッチング電源 |
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JP28634296A JP3381531B2 (ja) | 1996-10-29 | 1996-10-29 | チョークコイルおよびそれを用いたスイッチング電源 |
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JPH10135054A JPH10135054A (ja) | 1998-05-22 |
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