JP2011103348A - コイル - Google Patents

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Yasunari Hakoda
康徳 箱田
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Abstract

【課題】サブ巻線に生じる電圧を微調整できるコイルを提供すること。
【解決手段】コイル1は、メイン巻線Wmainと、サブ巻線Wsubと、中脚101、第1外脚102、および第3外脚103を有するコアと、を備える。第1外脚102および第2外脚103は、それぞれ、中脚101と閉磁路を形成する。メイン巻線Wmainは、中脚101に巻回されている。サブ巻線Wsubは、中脚101に1ターン巻回されるとともに、第1外脚102に1ターン巻回されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、コイルに関する。
従来より、スイッチング電源の内部で用いる補助電源電圧を生成するために、スイッチング電源が有するコイルには、コアの中脚にサブ巻線が巻回される。このようなコイルとしては、EE型やEI型などのコアを用いたものがある(例えば、特許文献1、2参照)。
図9は、従来例に係るコイル100の正面断面図である。コイル100は、メイン巻線Wmainと、サブ巻線Wsubと、中脚101、第1外脚102、および第2外脚103を有するコアと、を備える。
第1外脚102および第2外脚103は、中脚101を挟んで対向配置され、中脚101とそれぞれ閉磁路を形成する。メイン巻線Wmainおよびサブ巻線Wsubは、それぞれ、中脚101に巻回されている。なお、第1外脚102の断面積と、第2外脚103の断面積と、の比は、1:1であるものとする。ここで、第1外脚102の断面積とは、第1外脚102が延在する方向と直交する、第1外脚102の断面の面積のことである。また、第2外脚103の断面積とは、第2外脚103が延在する方向と直交する、第2外脚103の断面の面積のことである。
以上の構成を備えるコイル100では、メイン巻線Wmainに電圧が印加されると、電流が流れることによりメイン巻線Wmainの周りに磁界が生じる。そして、このメイン巻線Wmainの周りに生じた磁界による磁束がサブ巻線Wsubに鎖交すると、サブ巻線Wsubに電圧が生じる。
ここで、メイン巻線Wmainに印加する電圧をVmainとし、メイン巻線Wmainに電圧Vmainを印加した時間をtとし、中脚101に巻回されているメイン巻線Wmainの巻数をNmainとする。すると、中脚101の磁束変化分Δφcは、式(1)のように表される。
Figure 2011103348
サブ巻線Wsubは、中脚101に巻回されているため、サブ巻線Wsubには、中脚101の磁束φcが鎖交する。このため、中脚101に巻回されているサブ巻線Wsubの巻数をNsubとすると、サブ巻線Wsubに生じる電圧Vsubは、式(2)のように表される。
Figure 2011103348
式(1)の中脚101の磁束変化分Δφcを式(2)に代入すると、サブ巻線Wsubに生じる電圧Vsubを、式(3)のように表すことができる。
Figure 2011103348
以上より、コイル100では、メイン巻線Wmainに電圧が印加されると、サブ巻線Wsubには、メイン巻線Wmainとサブ巻線Wsubとの巻数比に応じた電圧が生じる。
特開2006−286992号公報 特開平10−135054号公報
近年、スイッチング電源は、負荷側の要求から、出力仕様として低電圧・大電流化が要請されている。この要請に応えるためには、スイッチング電源内部で使用される巻線(トランスやチョーク)のインピーダンスを低下させる必要がある。そこで、巻線のメイン巻線の巻数(例えば、図9のメイン巻線Wmainの巻数に相当)は、小さく設計されている。一方、巻線のサブ巻線(例えば、図9のサブ巻線Wsub)を利用して、サブ巻線に生じた電圧を補助電源電圧として内部で用いることは、一般的である。
ところが、図9に示した従来例に係るコイル100において、メイン巻線Wmainの巻数を小さくすると、式(3)の右辺の分母が小さくなるため、サブ巻線Wsubに生じる電圧Vsubを微調整するのが困難となる場合があった。
上述の課題を鑑み、本発明は、サブ巻線に生じる電圧を微調整できるコイルを提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題を解決するために、以下の事項を提案している。
(1)本発明は、スイッチング電源に用いるコイルであって、第1脚および少なくとも2つの第2脚を有するコアと、前記第1脚に巻回されたメイン巻線と、前記第2脚のうち少なくとも1つ、または、前記第2脚のうち少なくとも1つおよび前記第1脚に巻回されたサブ巻線と、を備えることを特徴とするコイルを提案している。
この発明によれば、スイッチング電源に用いるコイルに、第1脚および少なくとも2つの第2脚を有するコアと、第1脚に巻回されたメイン巻線と、サブ巻線と、を設けた。そして、サブ巻線を、第2脚のうち少なくとも1つ、または、第2脚のうち少なくとも1つおよび第1脚に、巻回すこととした。
このため、サブ巻線には、少なくとも1つの第2脚の磁束が鎖交する。ここで、第1脚の磁束は、少なくとも2つの第2外脚のうち全てに分配されるため、第2脚のそれぞれの磁束は、第1脚の磁束より少ない。したがって、サブ巻線が巻回された第2脚の磁束によりサブ巻線に生じる電圧は、サブ巻線が巻回された第1脚の磁束によりサブ巻線に生じる電圧と比べて、低くなる。
ここで、サブ巻線に生じる電圧は、第2脚にサブ巻線を巻回す向きに応じて、サブ巻線が巻回された第2脚の磁束によりサブ巻線に生じる電圧だけ、上昇したり低下したりする。また、サブ巻線が巻回された第2脚の磁束によりサブ巻線に生じる電圧は、第2脚にサブ巻線を巻回す回数や、サブ巻線を巻回す第2脚の断面積に応じて、変化する。
以上より、第2脚にサブ巻線を巻回す向きや、第2脚にサブ巻線を巻回す回数や、サブ巻線を巻回す第2脚の断面積を調整することで、第1脚に巻回すサブ巻線の巻数を調整する場合と比べて、サブ巻線に生じる電圧を微調整できる。
(2)本発明は、(1)のコイルについて、前記第2脚に前記サブ巻線を巻回す回数に応じて、前記サブ巻線に発生させる電圧を設定することを特徴とするコイルを提案している。
上述のように、サブ巻線に生じる電圧は、第2脚にサブ巻線を巻回す回数に応じて変化する。このため、第2脚にサブ巻線を巻回す回数を調整することで、サブ巻線に生じる電圧を調整できる。
(3)本発明は、(1)または(2)のコイルについて、前記サブ巻線を巻回される第2脚の延在する方向と直交する、当該第2脚の断面の面積に応じて、前記サブ巻線に発生させる電圧を設定することを特徴とするコイルを提案している。
上述のように、サブ巻線に生じる電圧は、サブ巻線を巻回す第2脚の断面積に応じて変化する。このため、サブ巻線を巻回される第2脚の延在する方向と直交する第2脚の断面の面積、すなわちサブ巻線を巻回される第2脚の断面積を調整することで、サブ巻線に生じる電圧を調整できる。
本発明によれば、サブ巻線に生じる電圧を微調整できる。
本発明の第1実施形態に係るコイルの正面断面図である。 前記コイルの側面断面図である。 本発明の第2実施形態に係るコイルの第1の正面断面図である。 前記コイルの側面断面図である。 前記コイルの第2の正面断面図である。 本発明の第3実施形態に係るコイルの正面断面図である。 前記コイルの側面断面図である。 前記コイルの磁気回路を示す図である。 従来例に係るコイルの正面断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態における構成要素は適宜、既存の構成要素などとの置き換えが可能であり、また、他の既存の構成要素との組合せを含む様々なバリエーションが可能である。したがって、以下の実施形態の記載をもって、特許請求の範囲に記載された発明の内容を限定するものではない。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係るコイル1の正面断面図である。コイル1は、図9に示した従来例に係るコイル100とは、サブ巻線Wsubの巻回される位置が異なる。なお、コイル1において、コイル100と同一構成要件については、同一符号を付し、その説明を省略する。
サブ巻線Wsubは、コアの第1脚としての中脚101と、コアの第2脚としての第1外脚102と、にそれぞれ1ターン巻回されている。このサブ巻線Wsubに生じる電圧Vsubについて、図2を用いて説明する。なお、本実施形態では、第1外脚102の磁気抵抗と、第2脚としての第2外脚103の磁気抵抗と、は等しく、中脚101と第1外脚102とを接続する2つの磁路のそれぞれの磁気抵抗と、中脚101と第2外脚103とを接続する2つの磁路のそれぞれの磁気抵抗とは、第1外脚102や第2外脚103の磁気抵抗と比べて、十分に小さいものとする。また、第1外脚102の断面積と、第2外脚103の断面積と、の比は、1:1であるものとする。ここで、第1外脚102の断面積とは、第1外脚102が延在する方向と直交する、第1外脚102の断面の面積のことである。また、第2外脚103の断面積とは、第2外脚103が延在する方向と直交する、第2外脚103の断面の面積のことである。
図2は、コイル1の側面断面図である。なお、図2では、サブ巻線Wsubのうち、中脚101に巻回されている部分をWsub1と表し、第1外脚102に巻回されている部分をWsub2と表している。
メイン巻線Wmainに電圧Vmainを印加して、図1の矢印の向きにメイン巻線Wmainに電流を流すと、中脚101と第1外脚102とを含んで構成される閉磁路と、中脚101と第2外脚103とを含んで構成される閉磁路とには、図2の矢印の向きに磁界が生じる。
サブ巻線Wsubは、上述のように中脚101および第1外脚102に巻回されている。このため、サブ巻線Wsubは、サブ巻線Wsubのうち中脚101に巻回されている部分Wsub1において、中脚101の磁束φcと鎖交するとともに、サブ巻線Wsubのうち第1外脚102に巻回されている部分Wsub2において、第1外脚102の磁束φsと鎖交する。
ここで、上述のように、第1外脚102の磁気抵抗と、第2外脚103の磁気抵抗とは、等しいため、中脚101の磁束φcは、第1外脚102と第2外脚103とに均等に分配される。このため、第1外脚102の磁束φsは、中脚101の磁束φcの半分となるので、第1外脚102の磁束変化分Δφsは、式(4)のように表される。
Figure 2011103348
中脚101の磁束φcが、サブ巻線Wsubのうち中脚101に巻回されている部分Wsub1と鎖交すると、サブ巻線Wsub1に電圧が生じ、図1の矢印の向きにサブ巻線Wsubに電流が流れることとなる。
一方、第1外脚102の磁束φsが、サブ巻線Wsubのうち第1外脚102に巻回されている部分Wsub2と鎖交すると、サブ巻線Wsub2に電圧が生じ、図1の矢印の向きにサブ巻線Wsubに電流が流れることとなる。
以上より、サブ巻線Wsubに生じる電圧Vsubは、中脚101の磁束φcと鎖交することによりサブ巻線Wsub1に生じる電圧と、第1外脚102の磁束φsと鎖交することによりサブ巻線Wsub2に生じる電圧と、の和で求められ、式(5)のように表される。
Figure 2011103348
なお、式(5)において、Nsub1は、サブ巻線Wsubのうち中脚101に巻回されている部分Wsub1の巻数を示し、Nsub2は、サブ巻線Wsubのうち第1外脚102に巻回されている部分Wsub2の巻数を示すものとする。ここで、本実施形態では、上述のように、サブ巻線Wsubが中脚101および第1外脚102にそれぞれ1ターン巻回されているため、Nsub1およびNsub2には、「1」が代入される。
式(1)の中脚101の磁束変化分Δφcと、式(4)の第1外脚102の磁束変化分Δφsと、を式(5)に代入すると、サブ巻線Wsubに生じる電圧Vsubを、式(6)のように表すことができる。
Figure 2011103348
以上のコイル1によれば、以下の効果を奏することができる。
式(3)と式(6)とを比較する。式(3)のNsubと、式(6)のNsub1とは、どちらも中脚101に巻回されているサブ巻線Wsubの巻数を示している。このため、従来例に係るコイル100の中脚101に巻回されているサブ巻線Wsubの巻数Nsubと、本実施形態に係るコイル1の中脚101に巻回されているサブ巻線Wsubの巻数Nsub1と、がともに等しい場合には、第1外脚102に巻回されているサブ巻線Wsubの巻数Nsub2を2で除算したものの分だけ、本実施形態に係るコイル1のサブ巻線Wsubに生じる電圧Vsubは、従来例に係るコイル100のサブ巻線Wsubに生じる電圧Vsubより高くなる。
すなわち、第1外脚102にサブ巻線Wsubを、図1に示す方向に1ターン巻回すことにより、中脚101にサブ巻線Wsubを1ターン巻回した場合に生じる電圧の半分を、サブ巻線Wsub1に生じる電圧に上乗せすることができる。このため、第1外脚102に巻回すサブ巻線Wsub2の巻数Nsub2を調整することで、中脚101に巻回すサブ巻線Wsubの巻数Nsub1を調整する場合と比べて、サブ巻線Wsubに生じる電圧Vsubを微調整できる。
<第2実施形態>
図3は、本発明の第2実施形態に係るコイル1Aの正面断面図である。コイル1Aは、図1に示した本発明の第1実施形態に係るコイル1とは、中脚101に巻回されるサブ巻線Wsubの向きが異なる。なお、コイル1Aにおいて、コイル1と同一構成要件については、同一符号を付し、その説明を省略する。
第1外脚102に巻回されるサブ巻線Wsubの向きは、図1に示したコイル1では、中脚101に巻回されるサブ巻線Wsubの向きと逆であるのに対して、図3に示したコイル1Aでは、中脚101に巻回されるサブ巻線Wsubの向きに等しくなっている。
なお、サブ巻線Wsubは、中脚101および第1外脚102に、それぞれ1ターン巻回されている。このため、本実施形態では、Nsub1およびNsub2に「1」が代入される。
図4は、コイル1Aの側面断面図である。メイン巻線Wmainに電圧Vmainを印加して、図3の矢印の向きにメイン巻線Wmainに電流を流すと、中脚101と第1外脚102とを含んで構成される閉磁路と、中脚101と第2外脚103とを含んで構成される閉磁路とには、図4の矢印の向きに磁界が生じる。
サブ巻線Wsubは、上述のように中脚101および第1外脚102に巻回されている。このため、サブ巻線Wsubは、サブ巻線Wsubのうち中脚101に巻回されている部分Wsub1において、中脚101の磁束φcと鎖交するとともに、サブ巻線Wsubのうち第1外脚102に巻回されている部分Wsub2において、第1外脚102の磁束φsと鎖交する。
中脚101の磁束φcが、サブ巻線Wsubのうち中脚101に巻回されている部分Wsub1と鎖交すると、サブ巻線Wsub1に電圧が生じ、図3の矢印の向きにサブ巻線Wsubに電流が流れることとなる。
一方、第1外脚102の磁束φsが、サブ巻線Wsubのうち第1外脚102に巻回されている部分Wsub2と鎖交すると、サブ巻線Wsub2に電圧が生じ、図3の矢印とは逆向きにサブ巻線Wsubに電流が流れることとなる。
以上より、サブ巻線Wsubに生じる電圧Vsubは、中脚101の磁束φcと鎖交することによりサブ巻線Wsub1に生じる電圧から、第1外脚102の磁束φsと鎖交することによりサブ巻線Wsub2に生じる電圧を減算することで求められ、式(7)のように表される。
Figure 2011103348
式(1)の中脚101の磁束変化分Δφcと、式(4)の第1外脚102の磁束変化分Δφsと、を式(7)に代入すると、サブ巻線Wsubに生じる電圧Vsubを、式(8)のように表すことができる。
Figure 2011103348
以上のコイル1Aによれば、以下の効果を奏することができる。
式(3)と式(8)とを比較する。式(3)のNsubと、式(8)のNsub1とは、どちらも中脚101に巻回されているサブ巻線Wsubの巻数を示している。このため、従来例に係るコイル100の中脚101に巻回されているサブ巻線Wsubの巻数Nsubと、本実施形態に係るコイル1Aの中脚101に巻回されているサブ巻線Wsubの巻数Nsub1と、がともに等しい場合には、第1外脚102に巻回されているサブ巻線Wsubの巻数Nsub2を2で除算したものの分だけ、本実施形態に係るコイル1Aのサブ巻線Wsubに生じる電圧Vsubは、従来例に係るコイル100のサブ巻線Wsubに生じる電圧Vsubより低くなる。
すなわち、第1外脚102にサブ巻線Wsubを、図3に示す方向に1ターン巻回すことにより、中脚101にサブ巻線Wsubを1ターン巻回した場合に生じる電圧の半分を、サブ巻線Wsub1に生じる電圧から差し引くことができる。このため、第1外脚102に巻回すサブ巻線Wsub2の巻数Nsub2を調整することで、中脚101に巻回すサブ巻線Wsubの巻数Nsub1を調整する場合と比べて、サブ巻線Wsubに生じる電圧Vsubを微調整できる。
なお、図5に示すコイル1Bにおいても、図3に示したコイル1Aと同様に、サブ巻線Wsubに生じる電圧Vsubを、式(8)のように表すことができる。すなわち、サブ巻線Wsubを図5に示すように巻回した場合であっても、サブ巻線Wsubを図3に示したように巻回した場合と同等の電圧を、サブ巻線Wsubに生じさせることができる。これは、コイル1Aとコイル1Bとが、磁気回路としては等しいためである。このため、コイル1Bは、コイル1Aと同様の効果を奏することができる。
<第3実施形態>
図6は、本発明の第3実施形態に係るコイル1Cの正面断面図である。コイル1Cは、図1に示した本発明の第1実施形態に係るコイル1とは、第1外脚102の断面積と、第2外脚103の断面積と、の比が異なる。なお、コイル1Cにおいて、コイル1と同一構成要件については、同一符号を付し、その説明を省略する。
サブ巻線Wsubは、中脚101および第1外脚102に、それぞれ1ターン巻回されている。このため、本実施形態では、Nsub1およびNsub2に「1」が代入される。
このサブ巻線Wsubに生じる電圧Vsubについて、図7および図8を用いて説明する。なお、本実施形態では、第1外脚102の断面積と、第2外脚103の断面積と、の比は、1:X(ただし、Xは、X>0を満たす値)であるものとする。また、コアの外部には漏れ磁束が発生せず、中脚101と第1外脚102とを含んで構成される閉磁路の端部と、中脚101と第2外脚103とを含んで構成される閉磁路の端部と、の影響がないものとする。
図7は、コイル1Cの側面断面図である。サブ巻線Wsubに生じる電圧Vsubは、図1に示した本発明の第1実施形態に係るコイル1と同様に、式(5)のように表される。
図8は、コイル1Cの磁気回路を示す図である。R102は、第1外脚102の磁気抵抗を示し、R103は、第2外脚103の磁気抵抗を示す。R1、R2は、それぞれ、中脚101と第2外脚103とを接続する直線状の各磁路の磁気抵抗を示し、R3、R4は、それぞれ、中脚101と第1外脚102とを接続する直線状の各磁路の磁気抵抗を示す。Fは、起磁力を示す。
すると、第1外脚102の磁束変化分Δφsは、式(9)のように表される。
Figure 2011103348
なお、式(9)において、Rは式(10)のように表され、Rは式(11)のように表されるものとする。
Figure 2011103348
Figure 2011103348
式(1)の中脚101の磁束変化分Δφcと、式(9)の第1外脚102の磁束変化分Δφsと、式(10)、(11)と、を式(5)に代入すると、サブ巻線Wsubに生じる電圧Vsubを、式(12)のように表すことができる。
Figure 2011103348
ここで、閉磁路を構成する直線状の各磁路の磁気抵抗は、透磁率、断面積、および磁路長から求めることができる。例えば、中脚101の透磁率をμ、中脚101の断面積をA101、中脚101の磁路長をL101とすると、中脚101の磁気抵抗R101は、式(13)のように表される。
Figure 2011103348
以上のコイル1Cによれば、以下の効果を奏することができる。
式(13)に示すように、磁気抵抗は、磁路の断面積に応じて変化する。このため、式(12)に示したサブ巻線Wsubに生じる電圧Vsubは、第1外脚102の断面積と、第2外脚103の断面積と、の比に応じて変化する。したがって、第1外脚102に巻回すサブ巻線Wsub2の巻数Nsub2だけでなく、第1外脚102の断面積と、第2外脚103の断面積と、の比を調整することによっても、中脚101に巻回すサブ巻線Wsubの巻数Nsub1を調整する場合と比べて、サブ巻線Wsubに生じる電圧Vsubを微調整できる。
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。
例えば、上述の各実施形態では、中脚101と対に、第1外脚102および第2外脚103の2つの外脚を設けたが、これに限らず、3つの外脚や、4つの外脚を設けてもよい。
また、上述の各実施形態では、第1外脚102と第2外脚103とは、中脚101を挟んで対向配置されるものとしたが、これに限らない。
また、上述の各実施形態では、サブ巻線Wsubは、中脚101および第1外脚102に巻回されるものとしたが、これに限らず、例えば第1外脚102にのみ巻回されるものとしてもよい。
また、上述の第1実施形態および第2実施形態では、第1外脚102の断面積と、第2外脚103の断面積と、の比を1:1としたが、これに限らず、例えば2:1や、1:3としてもよい。
1、1A、1B、1C、100;コイル
101;中脚
102;第1外脚
103;第2外脚
Wmain;メイン巻線
Wsub;サブ巻線

Claims (3)

  1. スイッチング電源に用いるコイルであって、
    第1脚および少なくとも2つの第2脚を有するコアと、
    前記第1脚に巻回されたメイン巻線と、
    前記第2脚のうち少なくとも1つ、または、前記第2脚のうち少なくとも1つおよび前記第1脚に巻回されたサブ巻線と、を備えることを特徴とするコイル。
  2. 前記第2脚に前記サブ巻線を巻回す回数に応じて、前記サブ巻線に発生させる電圧を設定することを特徴とする請求項1に記載のコイル。
  3. 前記サブ巻線を巻回される第2脚の延在する方向と直交する、当該第2脚の断面の面積に応じて、前記サブ巻線に発生させる電圧を設定することを特徴とする請求項1または2に記載のコイル。
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