JP3381528B2 - 電力増幅装置 - Google Patents

電力増幅装置

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JP3381528B2
JP3381528B2 JP23880496A JP23880496A JP3381528B2 JP 3381528 B2 JP3381528 B2 JP 3381528B2 JP 23880496 A JP23880496 A JP 23880496A JP 23880496 A JP23880496 A JP 23880496A JP 3381528 B2 JP3381528 B2 JP 3381528B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は二電源切換え電力制
御部をもつ電力増幅装置を電子的な開閉(ミュート制
御)を用いてポップ音の発生を防止しながら停止状態か
ら定常状態にまたは定常状態から停止状態にスムーズに
移行できるようにした電力増幅装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、二電源切換え方式の電力増幅装置
は、オーディオ用の電力効率の高い電力増幅装置として
さまざまな形で用いられている。以下、図面を参照しな
がら上述した従来の二電源切換え方式の電力増幅装置に
ついて説明する。
【0003】図5は従来の二電源切換え方式の電力増幅
装置の基本構成の一例を示すブロック図である。図5に
おいて、信号入力端1は信号電圧増幅部2の入力に接続
され、信号電圧増幅部2の出力はバイアス制御部3aを
介して相補出力段トランジスタ3、4のベースに接続さ
れていて、相補出力トランジスタ3,4のエミッタは互
いに結合されて出力端5に接続されて信号電力増幅部2
8を構成し、出力端5には負荷であるスピーカ6が接続
されている。
【0004】また出力端5からは正の二電源切換え制御
部7および負の二電源切換え制御部11の入力に接続さ
れ、正の二電源切換え制御部7の出力は正の高電圧電源
制御用出力トランジスタ8のベースに、負の二電源切換
え制御部11の出力は負の高電圧制御用出力トランジス
タ12のベースに接続されている。正の高電圧制御用出
力トランジスタ8のエミッタは正側スイッチ用電力ダイ
オード9のカソードおよび信号電力増幅部28の正の電
源端10に接続され、そのコレクタは正の高電圧電源端
15に接続され、正側スイッチ用電力ダイオード9のア
ノードは正の低電圧電源端16に接続され正の二電源切
換え電力制御部29を構成している。
【0005】負の高電圧制御用出力トランジスタ12の
エミッタは負側スイッチ用電力ダイオード13のアノー
ドおよび信号電力増幅部28の負の電源端14に接続さ
れ、そのコレクタは負の高電圧電源端18に接続され、
負側スイッチ用電力ダイオード13のカソードは負の低
電圧電源端17に接続され負の二電源切換え電力制御部
30を構成している。
【0006】ミュート回路制御入力端23を備えるミュ
ート回路制御部22の出力のミュート回路制御出力端2
4は信号電圧増幅部2のバイアス制御入力端19と、正
の二電源切換え制御部29のバイアス制御入力端20
と、負の二電源切換え制御部30のバイアス制御入力端
21に接続されている。このような構成要素によって二
電源切換え方式の電力増幅装置31aが構成されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の二電
源切換え方式の電力増幅装置は負荷がスピーカのような
音を出力するものである場合、複雑で困難な遷移状態が
存在する。すなわち、電源の立上げ(ON)や停止(O
FF)時にミュート回路制御部22のミュート回路制御
入力端23の制御信号を使って電子的に二電源切換え方
式電力増幅装置の定常状態と停止状態をつくる場合、ミ
ュート回路制御部22が信号電力増幅部28と正の二電
源切換え電力制御部29と負の二電源切換え電力制御部
30を同時に制御するため、信号電力増幅部28の出力
端5で発生するポップ音、すなわち過渡遷移状態に発生
する電位変化は、信号電圧増幅部2の成分に加えて正の
二電源切換え電力制御部29と負の二電源切換え電力制
御部30の成分が加わるために、耳に聞こえない十分に
小さなポップ音になるよう抑えるにはたいへんに困難で
あり、そのために従来はたとえば出力端と負荷であるス
ピーカとの間に電磁式の開閉器を設けてポップ音が発生
しないようにする必要があった。
【0008】本発明は、電源の立上げ(ON)や停止
(OFF)時にミュート回路制御部入力端の制御信号を
使って電子的に二電源切換え方式電力増幅装置の定常状
態と停止状態をつくる場合において、ポップ音に定常性
をもたせ、しかも極めて小さなポップ音に抑圧できる二
電源切換え方式の電力増幅装置を提供することを目的と
してなされたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明の電力増幅装置は、信号電力増幅部と、この信
号電力増幅部の出力端の出力を検出するように接続した
正および負の二電源切換え電力制御部と、信号電力増幅
部の動作を制御する第1のミュート回路制御部と、正の
二電源切換え制御部と負の二電源切換え制御部との動作
を制御する第2のミュート回路制御部とを備えた構成で
ある。
【0010】この構成において、正の二電源切換え電力
制御部は信号電力増幅部の出力端の正の電圧を検出して
所定のしきい値以上のときは信号電力増幅部の電源とし
て正の高電圧を与え、負の二電源切換え電力制御部は信
号電力増幅部出力端の負の電圧を検出して絶対値が所定
のしきい値以上のときは信号電力増幅部の電源として負
の高電圧を与えるように動作し、かつ第1のミュート回
路制御部と前記第2のミュート回路制御部とがそれぞれ
独立に制御できるものであり、さらに具体的には装置の
動作開始時には第1のミュート回路制御部による信号電
力増幅部の動作開始は第2のミュート回路制御部による
正および負の二電源切換え電力制御部の動作開始より遅
れ、装置の作動停止時には第1のミュート回路制御部に
よる信号電力増幅部の動作停止は第2のミュート回路制
御部による正および負の二電源切換え電力制御部の動作
停止より遅れるように構成する。
【0011】これによって装置の動作開始すなわち電源
ON時には正および負の二電源切換え電力制御部が立ち
上がった後に信号電力増幅部が立ち上がるので、二電源
切換え電力制御部の立ち上がりの複雑な遷移状態が信号
電力増幅部を通じてスピーカに出力してポップ音が発生
しないように作用し、装置の動作停止すなわち電源OF
F時には正および負の二電源切換え電力制御部が動作遮
断した後に信号電力増幅部が動作遮断するので単電源の
電力増幅装置と同様の状態で信号電力増幅部が動作遮断
して信号電力増幅部の負荷であるスピーカからポップ音
が発生しないように作用し、従来のように電磁開閉器等
によってポップ音を防止する必要がない。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の第1の発明は、信号電力
増幅部と、信号電力増幅部の出力端の正の電圧を検出し
て所定のしきい値以上のときは信号電力増幅部の電源と
して正の高電圧を与える正の二電源切換え電力制御部
と、信号電力増幅部出力端の負の電圧を検出して絶対値
が所定のしきい値以上のときは信号電力増幅部の電源と
して負の高電圧を与える負の二電源切換え電力制御部
と、信号電力増幅部の動作を制御する第1のミュート回
路制御部と、正の二電源切換え制御部と負の二電源切換
え制御部との動作を制御する第2のミュート回路制御部
とを備え、第1のミュート回路制御部と第2のミュート
回路制御部とがそれぞれ独立に制御できるように構成し
たものである。
【0013】この構成により、電源ONの立上げ時の遷
移状態では、第1のミュート回路制御部の遅延時間を第
2のミュート回路制御部の遅延時間に比較して長く設定
しておくことにより正および負の二電源切換え電力制御
部が遮断状態から能動状態に移行する。この間に信号電
力増幅部は遮断状態であるから、装置内でどのように電
位変化があっても負荷のスピーカからはポップ音は発生
しないように作用する。
【0014】電源OFF時は正および負の二電源切換え
電力制御部が動作遮断した後に信号電力増幅部が動作遮
断するので単電源の電力増幅装置と同様の状態で信号電
力増幅部が動作遮断して信号電力増幅部の負荷であるス
ピーカからポップ音が発生しないように作用する。
【0015】請求項2に記載の発明は、それぞれ独立の
入力を受ける複数の信号電力増幅部と、複数の信号電力
増幅部のそれぞれの出力端の正の電圧を検出して少なく
ともその1つが所定のしきい値以上のときは複数の信号
電力増幅部の電源として正の高電圧を与える正の二電源
切換え電力制御部と、複数の信号電力増幅部のそれぞれ
の出力端の負の電圧を検出して少なくともその1つの絶
対値が所定のしきい値以上のときは複数の信号電力増幅
部の電源として負の高電圧を与える負の二電源切換え電
力制御部と、複数の信号電力増幅部の動作を制御する第
1のミュート回路制御部と、正の二電源切換え制御部と
負の二電源切換え制御部との動作を制御する第2のミュ
ート回路制御部とを備え、第1のミュート回路制御部と
第2のミュート回路制御部とがそれぞれ独立に制御でき
るように構成したものである。
【0016】この構成により、第1の発明と同様に電源
ONの立上げ時の遷移状態では、第1のミュート回路制
御部の遅延時間を第2のミュート回路制御部の遅延時間
に比較して長く設定しておくことにより正および負の二
電源切換え電力制御部が遮断状態から能動状態に移行す
る間にすべての信号電力増幅部は遮断状態であるから、
装置内でどのように電位変化があっても負荷のスピーカ
からはポップ音は発生しないように作用する。
【0017】電源OFF時は正および負の二電源切換え
電力制御部が動作遮断した後にすべての信号電力増幅部
が動作遮断するので単電源の電力増幅装置と同様の状態
ですべての信号電力増幅部が動作遮断して信号電力増幅
部の負荷であるそれぞれのスピーカからポップ音が発生
しないように作用する。
【0018】以下本発明の実施の形態について、図1な
いし図4を用いて説明する。 (実施の形態1)図1は本発明の実施の形態1における
電力増幅装置の基本構成を示すブロック図である。図1
において信号電力増幅部28は、入力端1、信号電圧増
幅部2、バイアス制御部3a、信号電圧増幅部出力段の
NPNトランジスタ3、信号電圧増幅部出力段のPNP
トランジスタ4および出力端5を備え、この出力端5に
スピーカ6が接続されている。また正の二電源切換え電
力制御部29は、正の二電源切換え制御部7、正の高電
圧電源制御用出力トランジスタ8、正のスイッチ用電力
ダイオード9、正の電源端10、正の高電圧電源端1
5、正の低電圧電源端16、および正の高電圧電源制御
部のバイアス制御入力端20を備えている。さらに負の
二電源切換え電力制御部30は、負の二電源切換え制御
部11、負の高電圧電源制御用出力トランジスタ12、
負のスイッチ用電力ダイオード13、負の電源端14、
負の低電圧電源端17、負の高電圧電源端18、および
負の高電圧電源制御部のバイアス制御入力端21を備え
ている。以上の部分は図5の従来の回路と同様に構成さ
れており、詳細な説明は省略する。
【0019】従来の回路と異なるのは第1のミュート回
路制御部22はミュート回路制御入力端23とミュート
回路制御出力端24を備えており、ミュート回路制御出
力端24は信号電圧増幅部2のバイアス制御入力端19
のみに接続されていることと、第2のミュート回路制御
部25はミュート回路制御入力端26とミュート回路制
御出力端27を備えており、ミュート回路制御出力端2
7は正の二電源切換え制御部7のバイアス制御入力端2
0と負の二電源切換え制御部11のバイアス制御入力端
21とに接続されている点である。そして電源ON,O
FF時の遅延時間を第1のミュート回路制御部22の方
が第2のミュート回路制御部25より大に設定されてい
る。またミュート回路制御入力端23,26へは、たと
えば図示しない電源スイッチのON、OFFに連動して
制御信号が入力しOFFするようになっていればよい。
このような構成要素によって二電源切換え方式の電力増
幅装置31が構成されている。
【0020】以上のように構成された実施形態1の電力
増幅装置について、以下図3(a),(b)の正負の二
電源切換え電力制御部の動作波形図を併用しながら動作
を説明する。最初に二電源切換え方式の電力増幅装置が
電源ONされ定常状態になった後における信号動作を説
明する。まず信号入力端1に入力された音声信号は信号
電圧増幅部2で増幅される。増幅された音声信号は相補
の出力トランジスタ3,4で電力増幅され出力端5に出
力される。このとき正の二電源切換え制御部7は出力端
5の出力信号レベルが、正の低電圧電源端16の電圧値
付近に設定された正のしきい値を基準にして、より高い
か、より低いかによって正の高電圧電源制御出力トラン
ジスタ8を能動状態(この時正のスイッチ用電力ダイオ
ード9は遮断状態)にしたり遮断状態(この時正のスイ
ッチ用電力ダイオード9は能動状態)になるように動作
する。同様に負の二電源切換え制御部11は出力端5の
出力信号レベルが、負の低電圧電源端17の電圧値付近
に設定された負のしきい値を基準にして、負の絶対値が
より高いか、より低いかによって負の高電圧電源制御出
力トランジスタ12を能動状態(この時負のスイッチ用
電力ダイオード13は遮断状態)にしたり遮断状態(こ
の時負のスイッチ用電力ダイオード13は能動状態)に
なるように動作する。
【0021】出力端5の信号波形と、それにより動作す
る正負の二電源切換え電力制御部29,30の正負の電
源端10,14の出力の典型的な波形を図3(a)に示
す。図中波形V5は出力端5の電圧の変化を、波形V1
0,V14はそれぞれ正の電源端10、負の電源端14
の電圧の変化を示す。出力端5の信号レベルが正負のそ
れぞれのしきい値より絶対値が低いときは、正の低電圧
電源端16と負の低電圧電源端17とに印加された電圧
を用いて相補の出力トランジスタ3,4を駆動し、出力
端5の信号レベルの正または負の値のいずれかが正負の
それぞれのしきい値より絶対値が高くなったときのみ、
正の高電圧電源端15または負の高電圧電源端18に印
加された電圧を用いて信号電力増幅部28の相補の出力
トランジスタ3,4を駆動するので、正の高電圧電源端
15と負の高電圧電源端18とに印加された電圧だけを
使って駆動する場合に比べると電力効率がよい。
【0022】つぎに非定常状態である電源ON時、電源
OFF時の遷移状態の動作を説明する。まず電源ONの
立上げ時は、第1のミュート回路制御部22の遅延時間
は第2のミュート回路制御部25の遅延時間に比較して
長く設定されている。この遷移状態図を図4に示す。す
なわち、第1、第2のミュート回路制御入力端23,2
6に制御信号が図4(a)に示す時刻t=0に入力され
ると、第1のミュート回路制御出力端24は、図4
(b)に示すように遅延時間τ1だけ遅れて制御信号を
出力する。また第2のミュート回路制御出力端27は、
たとえば図4(c)に示すように第1、第2のミュート
回路制御入力端の制御信号に対してほとんど遅延時間を
無視できるタイミングで動作するように設定する。この
ような制御タイミングに設定しておけば、まず第2のミ
ュート回路制御部25で制御される正の二電源切換え電
力制御部7と負の二電源切換え電力制御部21が遮断状
態から能動状態に移行する。この能動状態に移行する遷
移状態でのいかなる電位変化があったとしても第1のミ
ュート回路制御部22が制御する負荷であるスピーカ6
に直接接続された信号電力増幅部28は遮断状態である
から、いかなるポップ音も発生し得ない。その後、遅延
時間τ1だけ遅れて第1のミュート回路制御部22で制
御される信号電力増幅部28が遮断状態から能動状態に
移行する。その間、二電源切換え方式の電力増幅装置は
通常の電力増幅装置と同じ遷移状態が得られる。
【0023】つぎに電源OFF時は、電源ON時に比較
すると寛容である。なぜならば通常の電力増幅装置はあ
る遅延時間でOFFするが、その遅延時間内で第2のミ
ュート回路制御部で制御される正の二電源切換え電力制
御部と負の二電源切換え電力制御部が安定であればよ
い。すなわち第1のミュート回路制御部が制御する信号
電力増幅部が遮断状態になると同時に第2のミュート回
路制御部で制御される正の二電源切換え電力制御部と負
の二電源切換え電力制御部とが遮断状態になるときは不
安定である。それ以外の状態で安定な遷移状態が得られ
る。
【0024】そこで第1、第2のミュート回路制御入力
端23,26に制御信号が図4(a)に示すように時刻
t1に停止すると、図4(b)に示すように、第1のミ
ュート回路制御出力端24の出力は、遅延時間τ2だけ
遅れて制御信号が停止する。また図4(c)に示すよう
に第2のミュート回路制御出力端27の出力は、たとえ
ば第1、第2のミュート回路制御入力端の制御停止信号
に対してほとんど遅延時間を無視できるタイミングで停
止するように設定する。このように設定しておけば、電
源OFF時に最初に第2のミュート回路制御出力端の制
御信号が停止するので、第2のミュート回路制御部25
で制御される正の二電源切換え電力制御部29と負の二
電源切換え電力制御部30が遮断状態に移行して、二電
源切換えの機能が停止して、二電源切換え方式の電力増
幅装置は通常の単電源方式の電力増幅装置と同じ遷移状
態が得られる。つぎに遅延時間τ2だけ遅れて第1のミ
ュート回路制御部22で制御される信号電力増幅部28
が遮断状態に移行することになる。停止の遷移状態に遅
延時間τ2だけのずれがあるので遮断状態への移行は安
定しており、不安定にともなうポップ音の発生を防止す
ることができる。
【0025】以上のように本実施形態によれば、二電源
切換え方式の電力装置の複雑な構成から生じる電源O
N,OFF時の不安定遷移状態にともなうポップ音の発
生を通常の単電源方式の電力装置並みに防止できること
となる。
【0026】(実施の形態2)以下本発明の実施形態2
の複数個の独立した信号電力増幅部をもつ電力増幅装置
について説明する。実施形態2の電力増幅装置の基本構
成を示すブロック図を示す図2において、信号電力増幅
部28A,28B,28Cはそれぞれ内部に図1におけ
る信号電力増幅部28と同様の構成要素、すなわち信号
電圧増幅部2、バイアス制御部3a、信号電圧増幅部出
力段のNPNトランジスタ3、信号電圧増幅部出力段の
PNPトランジスタ4を備え、図1の信号増幅部28内
部と同様に接続されている。そしてそれぞれに信号入力
端1A,1B,1C、出力端5A,5B,5C、信号電
圧増幅部のバイアス制御入力端19A,19B,19C
を備えている。
【0027】正負の二電源切換え電力制御部29,30
は、図1と同様の構成を備えており図1と同一機能の部
位には同一符号を付けて説明を省略する。そして正の電
源端10、負の電源端14からは3個の信号電力増幅部
28A,28B,28Cの正の電源端、3個の信号電力
増幅部28A,28B,28Cの負の電源端にそれぞれ
接続されている。
【0028】第1のミュート回路制御部22は第1のミ
ュート回路制御入力端23および第1のミュート回路制
御出力端24を備え、第1のミュート回路制御出力端2
4は3個の信号電力増幅部28A,28B,28Cの信
号電圧増幅部のバイアス制御入力端19A,19B,1
9Cにそれぞれ接続されている。また第2のミュート回
路制御部25は第2のミュート回路制御入力端26およ
び第2のミュート回路制御出力端27を備え、第2のミ
ュート回路制御出力端27は正の二電源切換え電力制御
部29の正の二電源切換え制御部7のバイアス制御入力
端20、負の二電源切換え電力制御部30の負の二電源
切換え制御部11のバイアス制御入力端21にそれぞれ
接続されている。
【0029】正の最大値検出用ダイオード群32の正の
最大値検出用ダイオード32A,32B,32Cのアノ
ードはそれぞれ信号電力増幅部28A,28B,28C
の出力端5A,5B,5Cに接続され、カソードは一括
して正の二電源切換え電力制御部29の正の二電源切換
え制御部7に入力されている。
【0030】負の最大値検出用ダイオード群33の負の
最大値検出用ダイオード33A,33B,33Cのカソ
ードはそれぞれ信号電力増幅部28A,28B,28C
の出力端5A,5B,5Cに接続され、アノードは一括
して負の二電源切換え電力制御部30の負の二電源切換
え制御部11に入力されている。
【0031】以上のように構成された本発明の複数個の
信号電力増幅部をもつ電力増幅装置について、図3
(b)を併用しながら以下その動作を説明する。最初に
二電源切換え方式の電力増幅装置の定常状態における信
号動作を説明する。まず信号入力端1A,1B,1Cに
入力されたそれぞれ独立した信号は3つの信号電力増幅
部28A,28B,28Cで増幅され、それぞれ出力端
5A,5B,5Cに出力される。それぞれの出力信号は
正負のそれぞれの出力について、正の最大値検出用ダイ
オード群32と負の最大値検出用ダイオード群33で最
大値が検出され二電源切換え制御部7、21に出力す
る。
【0032】このとき正の二電源切換え制御部7は出力
信号レベルが、正の低電圧電源端16の電圧値付近に設
定された正のしきい値を基準にして正の高電圧電源制御
出力トランジスタ8を能動状態(この時正のスイッチ用
電力ダイオード9は遮断状態)にしたり遮断状態(この
時正のスイッチ用電力ダイオード9は能動状態)になる
ように動作する。同様に負の二電源切換え制御部21は
出力信号レベルの絶対値が、負の低電圧電源端17の電
圧値付近に設定された負のしきい値を基準にして負の高
電圧電源制御出力トランジスタ12を能動状態(この時
負のスイッチ用電力ダイオード13は遮断状態)にした
り遮断状態(この時負のスイッチ用電力ダイオード13
は能動状態)になるように動作する。
【0033】以上のような信号の動作する典型的な波形
を図3(b)に示す。各出力端5A,5B,5Cの信号
波形と、それにより動作する正負の二電源切換え電力制
御部29,30の正負の電源端10,14の出力の典型
的な波形を図3(b)に示す。図中V5A,V5B,V
5Cは出力端5A,5B,5Cのそれぞれの電圧の変化
を、V10,V14はそれぞれ正の電源端10、負の電
源端14の電圧の変化を示す。出力端5A,5B,5C
のすべての信号レベルが正負のそれぞれのしきい値より
絶対値が低いときは、正の低電圧電源端16と負の低電
圧電源端17とに印加された電圧を用いて信号電力増幅
部28A,28B,28Cのそれぞれの相補の出力トラ
ンジスタを駆動し、出力端5A,5B,5Cのいずれか
の信号レベルの正または負の値が正負のそれぞれのしき
い値より絶対値が高くなったときのみ、正の高電圧電源
端15または負の高電圧電源端18に印加された電圧を
用いて信号電力増幅部28A,28B,28Cのそれぞ
れの相補の出力トランジスタを駆動するので、正の高電
圧電源端15と負の高電圧電源端18とに印加された電
圧だけを使って駆動する場合に比べると電力効率がよ
い。
【0034】つぎに非定常状態である電源ON時、電源
OFF時の遷移状態の動作を説明する。まず電源ONの
立上げ時は、図4(a)に示すように第1のミュート回
路制御部22の遅延時間τ1は第2のミュート回路制御
部25の遅延時間に比較して長く設定されているのは実
施の形態1と同様であり、この能動状態に移行する遷移
状態でのいかなる電位変化があったとしても第1のミュ
ート回路制御部22が制御する負荷であるスピーカ6に
直接接続された3つの信号電力増幅部28A,28B,
28Cは遮断状態であるから、いかなるポップ音も発生
しえない。その後、遅延時間τ1だけ遅れて第1のミュ
ート回路制御部22で制御される3つの信号電力増幅部
28A,28B,28Cが遮断状態から能動状態に移行
する。そのとき、二電源切換え方式の電力増幅装置は通
常の電力増幅装置と同じ遷移状態が得られる。
【0035】つぎに電源OFF時も、図4(a)に示す
ように第1、第2のミュート回路制御入力端23,26
への制御信号が時刻t1で停止すると、第1のミュート
回路制御出力端24は図4(b)に示すように遅延時間
τ2だけ遅れて制御信号を停止し、。また図4(c)に
示すように第2のミュート回路制御出力端27は、たと
えば第1、第2のミュート回路制御入力端の制御停止信
号に対してほとんど遅延時間を無視できるタイミングで
停止するように設定するのは実施の形態1と同様であ
り、たとえば最初に第2のミュート回路制御出力端25
の制御信号が停止するので第2のミュート回路制御部2
5で制御される正の二電源切換え電力制御部7と負の二
電源切換え電力制御部21が遮断状態に移行する。つぎ
に、遅延時間τ2だけ遅れて第1のミュート回路制御部
22で制御される3つの信号電力増幅部28A,28
B,28Cが遮断状態に移行することになる。停止の遷
移状態に遅延時間τ2だけのずれがあるので遮断状態へ
の移行は安定しており、不安定にともなうポップ音の発
生を防止することができる。
【0036】以上のように本実施形態によれば、二電源
切換え方式の複数個の信号電力増幅部をもつ電力装置に
ついても電源ON,OFF時の不安定遷移状態にともな
うポップ音の発生を通常の単電源方式の電力装置並みに
防止できることとなる。
【0037】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、二電源切
換え方式の電力増幅装置に第1のミュート回路制御部と
第2のミュート回路制御部を独立に機能させることによ
り、電源のON,OFF時に発生するポップ音を通常の
電力増幅装置並みの極めて小さなレベルに抑圧すること
ができ、従来出力端と負荷であるスピーカ端との間に存
在していた電磁式の開閉器を廃止できるという有利な効
果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の電力増幅装置の基
本構成を示すブロック図
【図2】同じく第2の実施の形態の電力増幅装置の基本
構成を示すブロック図
【図3】(a)第1の実施形態における電力増幅装置の
出力信号の波形図 (b)第2の実施形態における電力増幅装置の出力信号
の波形図
【図4】本発明の電源ON,OFF時のミュート回路制
御部の遷移状態図
【図5】従来の電力増幅装置の基本構成を示すブロック
【符号の説明】
2 信号電圧増幅部 3 信号電圧増幅部出力段のNPNトランジスタ 4 信号電圧増幅部出力段のPNPトランジスタ 5,5A,5B,5C 出力端 7 正の二電源切換え制御部 8 正の高電圧電源制御用出力トランジスタ 9 正のスイッチ用電力ダイオード 10 信号電力増幅部28の正の電源端 11 負の二電源切換え制御部 12 負の高電圧電源制御用出力トランジスタ 13 負のスイッチ用電力ダイオード 14 信号電力増幅部28の負の電源端 15 正の高電圧電源端 16 正の低電圧電源端 17 負の低電圧電源端 18 負の高電圧電源端 19,19A,19B,19C 信号電圧増幅部のバイ
アス制御入力端 20 正の二電源切換え制御部のバイアス制御入力端 21 負の二電源切換え制御部のバイアス制御入力端 22 第1のミュート回路制御部 23 第1のミュート回路制御入力端 24 第1のミュート回路制御出力端 25 第2のミュート回路制御部 26 第2のミュート回路制御入力端 27 第2のミュート回路制御出力端 28,28A,28B,28C 信号電力増幅部 29 正の二電源切換え電力制御部 30 負の二電源切換え電力制御部 31 二電源切換え方式の電力増幅装置 32 正の最大値検出ダイオード群 33 負の最大値検出ダイオード群

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 信号電力増幅部と、 前記信号電力増幅部の出力端の正の電圧を検出して所定
    のしきい値以上のときは前記信号電力増幅部の電源とし
    て正の高電圧を与える正の二電源切換え電力制御部と、 前記信号電力増幅部出力端の負の電圧を検出して絶対値
    が所定のしきい値以上のときは前記信号電力増幅部の電
    源として負の高電圧を与える負の二電源切換え電力制御
    部と、 前記信号電力増幅部の動作を制御する第1のミュート回
    路制御部と、 前記正の二電源切換え制御部と前記負の二電源切換え制
    御部との動作を制御する第2のミュート回路制御部とを
    備え、 前記第1のミュート回路制御部と前記第2のミュート回
    路制御部とがそれぞれ独立に制御できることを特徴とす
    る電力増幅装置。
  2. 【請求項2】 それぞれ独立の入力を受ける複数の信号
    電力増幅部と、 前記複数の信号電力増幅部のそれぞれの出力端の正の電
    圧を検出して少なくともその1つが所定のしきい値以上
    のときは前記複数の信号電力増幅部の電源として正の高
    電圧を与える正の二電源切換え電力制御部と、 前記複数の信号電力増幅部のそれぞれの出力端の負の電
    圧を検出して少なくともその1つの絶対値が所定のしき
    い値以上のときは前記複数の信号電力増幅部の電源とし
    て負の高電圧を与える負の二電源切換え電力制御部と、 前記複数の信号電力増幅部の動作を制御する第1のミュ
    ート回路制御部と、 前記正の二電源切換え制御部と前記負の二電源切換え制
    御部との動作を制御する第2のミュート回路制御部とを
    備え、 前記第1のミュート回路制御部と前記第2のミュート回
    路制御部とがそれぞれ独立に制御できることを特徴とす
    る電力増幅装置。
  3. 【請求項3】 装置の動作開始時には第1のミュート回
    路制御部による信号電力増幅部の動作開始は第2のミュ
    ート回路制御部による正および負の二電源切換え電力制
    御部の動作開始より遅れ、装置の作動停止時には第1の
    ミュート回路制御部による信号電力増幅部の動作停止は
    第2のミュート回路制御部による正および負の二電源切
    換え電力制御部の動作停止より遅れるものである請求項
    1または2に記載の電力増幅装置。
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