JP3381270B2 - 乗用田植機 - Google Patents
乗用田植機Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、乗用田植機の走行車
体に設けられるステップフロアに関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、機体の前部にハンドルと該ハンド
ルの左右両側方に予備苗載台とが配設される一方、機体
の後部で座席より後側に植付作業機が配設され、前記座
席より前側で左右中央部に動力伝達装置が配設され、該
動力伝達装置の上側と左右の前輪、後輪の上側を覆うス
テップフロアを設けた乗用田植機があり、前記ステップ
フロアは、そのフロア面が一体に設けられ、走行車体に
着脱容易に取り付けられていた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記乗用田
植機において、動力伝達装置における伝動部の調節や部
品交換、伝動系・油圧系のオイルの補充などのメンテナ
ンスを行なうとき、動力伝達装置の上側はステップフロ
アで覆われているので、そのフロアを取り外さなければ
ならない。しかし、従来の従来のステップフロアは上記
のように一体であったので、動力伝達装置の上側部分だ
けでなくフロア全面を取り外すことになり、作業効率が
悪かった。また、一体のフロアであるために大型とな
り、取り外したステップフロアを置く場所に広い場所が
必要となり、特に、水田内で作業中にメンテナンスを行
なう必要が生じた場合は、取り外したステップフロアを
泥水の水田内に置くわけにもいかず、畦まで運ぶなどの
作業の無駄があった。 【0004】そこで、ステップフロアを小さく分割して
構成することが考えられるが、機体の前部の予備苗載台
あるいは機体の前方から後部の植付作業機へ苗補給する
とき、この苗補給作業において歩くなどして足を移動さ
せるステップフロア部分にステップフロアの分割部分が
あると、ステップフロアの取り付け誤差などにより前記
分割部分に若干の段差が生じてこの段差に足をひっかけ
るおそれがあり、作業者が安心して苗補給作業を行えな
くなるおそれがあった。 【0005】 【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに、この発明は、機体の前部にハンドル8と該ハンド
ル8の左右両側方に予備苗載台12とが配設される一
方、機体の後部で座席5より後側に植付作業機Pが配設
され、前記座席5より前側で左右中央部に動力伝達装置
が配設され、該動力伝達装置の上側と左右の前輪2、後
輪3の上側に位置するステップフロア4を設けた乗用田
植機において、前記ステップフロア4を前記動力伝達装
置の上側に位置する中央フロア部4bと前記前輪2、後
輪3の上側に位置する左右フロア部4aとに分割可能に
構成し、中央フロア部4bの下方の動力伝達装置部分に
デフロックシフタDL2を配置し、踏み込み操作するデ
フロ ックペダルDL1を中央フロア部4bの上方から該
フロア部4bの下方へ貫通させ、デフロックペダルDL
1の踏み込み操作による該ペダルDL1の下端の接当で
デフロックシフタDL2が上側から操作される構成と
し、前記左右フロア部4aが機体の前端から座席5の位
置まで前後に延設されると共に平面視で前記ハンドル8
と前記予備苗載台12との間に配設され、前記左右フロ
ア部4aを取り外すことなく前記中央フロア部4bを着
脱可能に取り付けたことを特徴とする乗用田植機とし
た。 【0006】 【実施例】この発明の一実施例を図面に基づき説明す
る。図中の符号1は、乗用型の走行車体で、左右一対の
操舵用の駆動回転する前輪2、2と左右一対の駆動回転
する後輪3、3を備えている。走行車体1の後側には昇
降作動するリンク装置Lで植付作業機Pが装着されてい
る。 【0007】走行車体1は、前側にミッションケ−ス1
aが配され、そのミッションケ−ス1aの左右側部から
前輪アクスルフレ−ム1b、1bが固着され、そのフレ
−ム1b、1bの両端部に前輪ファイナルケ−ス1c、
1cが連結されて、そのケ−ス1c、1c下側から外側
に突出する前輪車軸に前輪2、2が取り付けられてい
る。ミッションケ−ス1a内の動力が、前輪アクスルフ
レ−ム1b、1b、ケ−ス1c、1c内を伝達され、前
輪2、2が駆動回転する。また、ミッションケ−ス1a
の後側部にフレ−ム1d、1dの前端部が固着してい
る。フレ−ム1d、1dの後端部は横フレ−ム1eに固
着し、その横フレ−ム1eの中央部の軸受部に後輪フレ
−ム1fの左右中央部に前後水平に軸心を向けて固着し
た後輪ロ−リング軸1gが嵌合している。後輪フレ−ム
1fの左右に端部に後輪ギヤケ−ス1h、1hが固着
し、その後輪ギヤケ−ス1h、1hの外側部から横に突
出する後輪車軸に後輪3、3が取り付けられている。よ
って、ミッションケ−ス1aとフレ−ム1d、1d、横
フレ−ム1eで構成される車体フレ−ムに対し、後輪
3、3が取り付けられている後輪フレ−ム1fが後輪ロ
−リング軸1g回りにロ−リングできるようになってい
る。ミッションケ−ス1a内の動力がその後側部から左
右の後輪ギヤケ−ス1h、1hに後輪伝動軸1i、1i
で伝動され、後輪3、3、が駆動回転される。また、ミ
ッションケ−ス1aへの動力入力は、フレ−ム1d、1
d上に支持したエンジンEから第1ベルト伝動装置B1
でミッションケ−ス1a上に固設した油圧ポンプPに一
旦伝動され、そこからミッションケ−ス1aの入力軸に
無段変速式の第2ベルト伝動装置B2で高低速無段階に
変速可能に伝動される。尚、エンジンEに取り付けられ
たオルタネ−タGにはエンジンEの第2出力軸から第3
ベルト伝動装置B3により伝動され、そこで発電された
電気は、植付苗の側方に施肥する施肥装置Fの肥料搬送
用圧風発生装置のブロアF1のモ−タ−Mを駆動するよ
うに接続される。L1、L1は昇降リンクLのリンクベ
−スで、横フレ−ム1eの上面に固着している 【0008】4はステップフロアで、前輪2、2の上側
から後輪3、3側に向けて水平状の左右フロア部4a、
4aと、座席5の前側下方に左右フロア部4a、4aを
連繋する中央フロア部4bと、座席5の後方で後輪3、
3上側に位置し前記左右フロア部4a、4aから連続し
て立ち上がったリヤフロア部4cとで分割構成され、且
つ、各フロア部4a、4a、4b、4cは合成樹脂によ
り一体成形されている。また、各フロア部4a、4a、
4b、4cのフロア面が連続するように装着されるよう
に設けられ、また、左右フロア部4a、4a、リヤフロ
ア部4c上には、フロア装着時にゴム製のステップマッ
トMTが敷設される。尚、左右フロア部4a、4aの前
輪2、2の上方で左右内側に位置する部分には、前輪
2、2の左右方向の向きが確認できる貫通部4a’、4
a’が設けられている。また、前記左右フロア部4a
は、機体の前端から座席5の側方位置まで前後に延設さ
れている。 【0009】また、エンジンEの上側にはド−ム状に覆
うエンジンカバ−部6が、そのカバ−部6の内側左右に
固着の係合部材6a、6aが前側取付け軸6b、6bに
着脱自在、且つその軸回りに回動自在に係合して取り付
けられている。前側取付け軸6b、6bはフレ−ム1
d、1dに下端が固着するステ−6c、6cに固着され
ている。また、エンジンカバ−部6の上側にはエンジン
Eの上側に支持された燃料タンクTの燃料供給口T1の
キャップT2が突出する燃料供給孔6dが設けられてい
る。この燃料供給孔6dの口縁部は上側に傾斜して突出
させた形状になっている。エンジンカバ−部6の装着時
において、その燃料供給孔6dの口縁部内側に、燃料供
給口Tの基部側にはめこんだオ−バ−フロ−燃料受け皿
T3の外縁部T3−1の上端が前記口縁部内側面に押し
つけられて密着した状態になっている。オ−バ−フロ−
燃料受け皿T3は、軟質の合成樹脂で平面視ド−ナッツ
状の受皿部T3−2とその外側一側部に燃料排出孔部T
3−3が成形されていて、その燃料排出孔部T3−3に
は燃料を下側に導いて落とす燃料排出チュ−ブT4の一
端がはめこまれている。また、燃料タンクTの取付け
は、燃料タンク支持フレ−ム6dに取り付けられてい
る。支持フレ−ム6dは、その前側一本フレ−ム部6
d’が前記ステ−6c、6cの上端を連結する部材に締
め付け固定され、その前側一本フレ−ム部から2又に分
かれた後側2本フレ−ム部6d”、6d”がリンクベ−
スL1、L1に固着のブラケットに締め付け固定され
て、取り付けられている。また、燃料タンクTは合成樹
脂で成形されていて、その合わせ部の縁部T5の左右に
一方はピン孔T6、他方は切欠き孔T7が設けられ、そ
の孔に後側2本フレ−ム部6d”、6d”に固着のピン
6e、6fを係合させて燃料タンクTが取り付けられて
いる。尚、切欠き孔T7側に係合させるピン6eは頭部
に座があるので係合させるだけでよい。ピン孔T6側に
係合させるピン6fはピン頭部に座のないピンで、クリ
ップ6gで固定するようになってる。よって、組立てが
簡単で部品点数も少なく経済的である。また、組付け状
態で燃料タンクTの縁部T5は、後側2本フレ−ム部6
d”、6d”に取り付けたスポンジゴム6h…上に載っ
た状態で弾性支持されて取り付けられる。 【0010】中央フロア部4bは、他のフロア部分を取
り外すことなく着脱可能に取り付けられていて、中央フ
ロア部4bを取外すだけで、その下側に位置する動力伝
達装置の補修・調整やミッションケ−ス1a、油圧ポン
プPに接続されている各種操作用連繋具の調節などの各
種メンテナンスを行うことができる。このように、座席
5の前側で左右中央下側にメンテナンスの主要部を集中
させて、メンテナンス時に取り外す必要のあるフロア部
をできるだけ小さい領域にするとともに、作業者が植付
作業機Pへ苗を補給するときなどに頻繁に移動する左右
側のフロア部を一体にしてがたつきや段差を生じにくく
し移動の安全性を高めるとの観点から、中央フロア部4
bと左右フロア部4a、4aを分割構成し、且つ、それ
ぞれのフロア部は一体成形し、また、メンテナンスの時
には中央フロア部4bを他のフロア部分を取り外すこと
なく着脱できる構成とした。また、中央フロア部4bは
小さく分割されているので、その取外し作業や取扱いが
容易で、特に、水田内で作業中にメンテナンスを行なう
必要が生じた場合に、取り外したステップフロアを置く
スペ−スに困ることはない。 【0011】また、各フロア部4a、4a、4b、4c
の取外し順序は、まず、中央フロア部4bを取り外した
後、次に左右フロア部4a、4a、そして、リヤフロア
部4cの順に取外しするように構成されている。エンジ
ンカバ−部6は、前述の通りに、中央フロア部4bを取
り外した後に取外し可能である。また、中央フロア部4
bを取外した状態で、エンジンカバ−部6を前側取付け
軸6’、6’回りに前方へ回動可能であり、それにより
エンジンEの上方を開放することができて、エンジンE
等のメンテナンス容易に行うことができる。 【0012】中央フロア部4bを取り外すときは、前輪
デフロックペダルDL1と後記取付け具Cとを取外し、
中央フロア部4bに形成された凸条部4b’を手で挟む
ようにつかんで前方にスライドさせて、エンジンカバ−
部6の下端部の下側に入り込んだ中央フロア部4bの後
端部を外側に引出し、そして、その後端部側を引き上げ
ながら中央フロア部4bを取り外すようになっている。
前輪デフロックペダルDL1は、ミッションケ−ス1a
の後側部に設けられたデフロックシフタDL2のア−ム
部に取り付けられた下部ロッドDL3の上端部に設けら
れた軸方向の中空部に係合しているだけなので、上方に
引き抜くだけでよい。下部ロッドDL3はエンジンカバ
−部6の前側取付け軸6b、6bをフレ−ム1d、1d
から支持するステ−6c、6cに固着の支持部材6c’
にて上下摺動自在に支持されている。4b”−1はデフ
ロックペダルDL1のロッド部が通る孔で、4b”−2
は植付作業機Pの植付株間切り替えレバ−LPが通る長
孔部である。 【0013】また、各フロア部4a、4a、4b、4c
の走行車体1への装着は、取付け具C…でフロア部が車
体側に固定されるようになっている。即ち、その取付け
具C…は、合成樹脂により一体に成形されたもので、フ
ロア部の適所に設けられたフロア装着用係合部C’…に
はめこんで走行車体1側に固定されたフロア固定用ステ
−1j…に係合させてフロア部を装着するようになって
いる。取付け具Cをフロア装着用係合部C’にはめこん
でフロア固定用ステ−1jに係合させるときは、取付け
具Cの回動軸部C1、C1をフロア装着用係合部C’の
回動軸受用溝部C’1、C’1に係合させるとともに、
取付け具Cの着脱ア−ム部C2をフロア装着用係合部
C’の着脱ア−ム受け用溝部C’2に係合するようには
めこむ。また、このとき、フック形状の取付け具Cのフ
ロア装着用フック部C3をフロア装着用係合部C’のフ
ック孔C’3を通して下側に侵入させる。そして、取付
け具Cの着脱ア−ム部C2を回動軸部C1、C1回りで
ア−ム受け用溝部C’2内に入り込むように回動させ、
取付け具Cのフロア装着用フック部C3がフック孔C’
3の下側を横方向に延びるフロア固定用ステ−1j…に
弾性変形しながら係合状態に入る。取り外すときは、反
対に取付け具Cの着脱ア−ム部C2を回動軸部C1、C
1回りでア−ム受け用溝部C’2内から引き出すように
回動させて引き上げれば簡単に外すことができる。以上
のように、このフロア着脱構成は、取付け具C自体に、
着脱時の取付け具回動操作の回動軸を一体的に成形した
ことにより、構成部材が少なくなく経済的であり、且つ
着脱操作も容易である。 【0014】座席5は、エンジンカバ−部6の上側に、
前後にスライド調節可能に取り付けられている。エンジ
ンカバ−部6の上面に前後に2本の固定レ−ル5a、5
aが固設され、その上側に座席5側に連結される2本の
スライドレ−ル5b、5bがスライド可能に係合されて
いる。このスライドレ−ル5b、5bの間を、前側では
座席回動支持部材5cで連結され、その支持部材の左右
側部の回動支持部5c’、5c’に座席5の下側に固着
のブラケット5d、5dが連結ピンで回動自在に連結し
ている。また、後側では、座席後側を弾性支持するクッ
ションゴム5e、5eのスライドレ−ル5b、5bへの
固定具で、コ字状の連結部材5fがともに固定されてい
る。これにより、レ−ル5a、5a、5b、5bのねじ
れに対する補強がなされ、スライドしにくくなるのを防
止できる。また、コ字状の連結部材5fは、エンジンカ
バ−部6を前側取付け軸6’、6’回りに前方へ回動さ
せるときの取っ手にもなる。尚、座席スライドレバ−5
gはスライドレ−ル5bの側部に回動自在に取り付けら
れ、そのレバ−の先端部に連結されたスライド固定ピン
5hが、レバ−操作によりスライドレ−ル5bの内側の
固定レ−ル5aの外側部の所定の間隔で複数のピン孔5
a’…に係脱するようになっている。レバ−5gは、ス
ライド固定ピン5hがピン孔5a’に係合する方向に付
勢するコイルスプリングが取り付けられている。 【0015】8は機体の前部に設けたハンドルで、座席
5の前側で、ポストカバ−7の上側に設けられている。
9は主変速レバ−で、ハンドル8の左側に配設され、ハ
ンドル8の手前側から、後進、PTO(走行停止状態で
植付作業機Pを駆動する)、植付作業速、中立、路上速
の各シフト位置が設けられている。10は副変速レバ−
で、ハンドル8の右側に配設され、無段変速式の第2ベ
ルト伝動装置B2で高低速無段階に変速操作するレバ−
で、ハンドル8の手前側が低速側、反対側が高速側とし
てその間任意の位置にレバ−をシフトでき無段階に速度
調節できるようになっている。 【0016】11は操作パネルで、ハンドル8の下側
で、ポストカバ−7の上側に設けられている。この操作
パネル11には、座席5に着座した操縦者から見えるよ
うに、各種作業状態をランプの点灯により表示する案内
表示部が設けられている。12、12は予備苗載台で、
植付作業機Pに補給する苗を載せておくもので、3段の
苗枠12a…が、それぞれ機体の前部のハンドル8の左
右両側に、走行車体1の前輪ファイナルケ−ス1c、1
cの上部に固着された支持フレ−ム12b、12bに上
下軸回りに回動可能に設けられている。具体的には、支
持フレ−ム12bの上端部に固着されたプレ−ト12c
に回動軸受部12c’が一体の設けられ、一方、苗枠1
2a…を下側から支える苗枠支持部材12a’…が固着
して苗枠12a…を上下に所定の間隔で水平状に支持す
る苗枠フレ−ム12d…の下端側に固着の回動フレ−ム
12eの一端側に回動軸12e’がその軸心を下方に向
けて固着されている。前記回動軸受部12c’にその回
動軸12e’が回動自在に嵌合している。また、支持フ
レ−ム12bの基部側に、ステップフロア4のフロア面
より若干上位になるようにペダル12fが上下に回動可
能に取り付けられている。このペダル12fには回動ロ
ック用ロッド12gが枢着され、そのロッド12gの先
端がプレ−ト12cに設けられたロッド孔に摺動自在に
嵌合している。ペダル12fにはスプリング12hが取
り付けられロッド12gが上動する方向に付勢してい
る。一方、回動フレ−ム12eには、回動軸12e’の
軸心と同一中心となるように円盤状の回動ロックプレ−
ト12iが固着されている。この回動ロックプレ−ト1
2iには所定の位置にロック孔12i’…が設けられ
て、そのロック孔12i’…の位置と前記ロッド12g
の位置が重なればロック孔12i’にロッド12gの先
端部が係合でき、回動フレ−ム12eの回動をロックで
きるようになっている。別の位置に苗枠12a…を回動
してロックするときは、前記ペダル12gを操縦者が足
で踏み込めば、ロッド12gが下動しロック孔12i’
とロッド12gの先端部の係合が外れるので、回動フレ
−ム12eの回動ロックが解除できる。このとき、ペダ
ル操作は操縦者が座席5に座ったまま足でできるので、
操縦者は両手が空いて楽に素早く苗補給作業することが
できる。尚、回動ロック位置は、平面視で、苗枠の位置
が、ハンドル8の左右側方位置P1と、P1の位置から
後側に回動して、座席5近傍で左右フロア部4a、4a
の上方位置P2と、そして、P1の位置から前側に回動
して左右方向に対して45°程度傾けた位置P3とをと
るように、回動ロックされるようになっている。植付走
行中では機体前後バランスとフロア上の居住性から苗枠
位置をP1にし、機体を収納する際は機体幅を狭くする
ため苗枠位置をP2にし、予備苗載台12、12の苗を
植付作業機Pに補給するときは、座席5にいる操縦者が
苗枠12a…から苗を取りだしやすいように苗枠位置を
P3にする。12jは苗取り板収納枠で、苗箱から苗を
すくい取る苗取り板を収納する枠である。回動する苗枠
フレ−ム12d側に取り付けているので、回動しても苗
が載る苗枠12aと苗取り板は離れることがなく作業し
やすい。 【0017】尚、平面視でハンドル8と前記予備苗載台
12との間には、ステップフロア4の左右それぞれの左
右フロア部4a、4aの前部が配設されている。13、
13は条合わせマ−カ−で、このマ−カ−を隣接条の既
植付苗の上方に位置させることで、植付中の苗との条間
を所定の間隔に設定するものである。機体前部の左右両
側に上下軸回りに前後回動可能にマ−カ−ステ−13
a、13aを水平状に延ばして取り付け(マ−カ−ステ
−13a、13aの先端部側の上下位置は前輪2、2の
上端位置より上位に位置するように設けてある)、その
外端部に屈曲自在のマ−カ−棒13b、13bを下方に
向けて取付け、そのマ−カ−棒13b、13bの下端部
に球状のマ−カ−体13c、13cを固着して構成して
いる。マ−カ−ステ−13a、13aの軸方向が左右方
向に向かう位置(S1)にしたとき、隣接条との条間設
定が可能となる。そして、このマ−カ−を使用しないと
きは、マ−カ−ステ−13a、13aの軸方向を後方に
向くように回動させ機体側に寄せた状態(S2)で収納
する。このとき、マ−カ−棒13b、13bが前輪の回
向軸心位置の側方に位置し、マ−カ−ステ−13a、1
3aの先端部側の上下位置が前輪2、2の上端位置より
上位に位置するように設けてあるので、操向時に前輪
2、2の向きが変わっても前輪2、2に接触することが
なく、マ−カ−13、13を機体に対してより近づけて
収納できる。尚、予備苗載台12、12の支持フレ−ム
12b、12bは、植付作業走行中における苗枠位置P
1における苗枠12a…に対して後方に偏った位置に配
されているので、隣接条との条間設定が可能な位置(S
1)におけるマ−カ−体13c、13cを、座席5に座
る操縦者が見て確認するとき、マ−カ−体13c、13
cは、下段の苗枠12aの下方に支持フレ−ム12b、
12bに遮られることなくハッキリと普通の姿勢で見て
確認できるようになっている。 【0018】 【発明の作用効果】ステップフロア4を動力伝達装置の
上側に位置する中央フロア部4b部と前輪2、後輪3の
上側に位置する左右フロア部4aとに分割可能に構成
し、更に、デフロックペダルDL1の踏み込み操作によ
る該ペダルDL1の下端の接当でデフ ロックシフタDL
2が上側から操作される構成としたので、デフロックペ
ダルDL1を中央フロア部4bの上側から引き抜くだけ
で取外しできるため、デフロックペダルDL1が中央フ
ロア部4bの着脱の支障にならず、前記左右フロア部4
aを取り外すことなく前記中央フロア部4bを着脱で
き、中央フロア部4bの下側に位置する動力伝達装置の
補修・調整などの各種メンテナンスを容易に行うことが
できる。また、中央フロア部4bは小さく分割されてい
るので、特に、水田内で作業中にメンテナンスを行なう
必要が生じた場合に、その取外し作業や取扱いが容易で
ある。また、左右フロア部4aが機体の前端から座席5
の位置まで前後に延設されると共に平面視でハンドル8
と予備苗載台12との間に配設されているので、機体の
前部の予備苗載台12あるいは機体の前方から後部の植
付作業機Pへ苗補給するとき、ステップフロアの取り付
け誤差などにより分割構成したステップフロアの分割部
分に若干の段差が生じてこの段差に足をひっかけるよう
なおそれがなく、作業者が左右フロア部4a上を歩いて
あるいは座席5に座った状態で前記左右フロア部4a上
で足を移動させながら行うことができる。 【0019】従って、動力伝達装置の補修・調整などの
各種メンテナンスのための中央フロア部4bの取外し作
業や取扱いを容易に行えると共に、苗補給作業において
は左右フロア部4a上を歩いてあるいは座席5に座った
状態で前記左右フロア部4a上で足を移動させながら行
うことができるので作業者が安心して苗補給作業を安全
に行うことができる。
体に設けられるステップフロアに関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、機体の前部にハンドルと該ハンド
ルの左右両側方に予備苗載台とが配設される一方、機体
の後部で座席より後側に植付作業機が配設され、前記座
席より前側で左右中央部に動力伝達装置が配設され、該
動力伝達装置の上側と左右の前輪、後輪の上側を覆うス
テップフロアを設けた乗用田植機があり、前記ステップ
フロアは、そのフロア面が一体に設けられ、走行車体に
着脱容易に取り付けられていた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記乗用田
植機において、動力伝達装置における伝動部の調節や部
品交換、伝動系・油圧系のオイルの補充などのメンテナ
ンスを行なうとき、動力伝達装置の上側はステップフロ
アで覆われているので、そのフロアを取り外さなければ
ならない。しかし、従来の従来のステップフロアは上記
のように一体であったので、動力伝達装置の上側部分だ
けでなくフロア全面を取り外すことになり、作業効率が
悪かった。また、一体のフロアであるために大型とな
り、取り外したステップフロアを置く場所に広い場所が
必要となり、特に、水田内で作業中にメンテナンスを行
なう必要が生じた場合は、取り外したステップフロアを
泥水の水田内に置くわけにもいかず、畦まで運ぶなどの
作業の無駄があった。 【0004】そこで、ステップフロアを小さく分割して
構成することが考えられるが、機体の前部の予備苗載台
あるいは機体の前方から後部の植付作業機へ苗補給する
とき、この苗補給作業において歩くなどして足を移動さ
せるステップフロア部分にステップフロアの分割部分が
あると、ステップフロアの取り付け誤差などにより前記
分割部分に若干の段差が生じてこの段差に足をひっかけ
るおそれがあり、作業者が安心して苗補給作業を行えな
くなるおそれがあった。 【0005】 【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに、この発明は、機体の前部にハンドル8と該ハンド
ル8の左右両側方に予備苗載台12とが配設される一
方、機体の後部で座席5より後側に植付作業機Pが配設
され、前記座席5より前側で左右中央部に動力伝達装置
が配設され、該動力伝達装置の上側と左右の前輪2、後
輪3の上側に位置するステップフロア4を設けた乗用田
植機において、前記ステップフロア4を前記動力伝達装
置の上側に位置する中央フロア部4bと前記前輪2、後
輪3の上側に位置する左右フロア部4aとに分割可能に
構成し、中央フロア部4bの下方の動力伝達装置部分に
デフロックシフタDL2を配置し、踏み込み操作するデ
フロ ックペダルDL1を中央フロア部4bの上方から該
フロア部4bの下方へ貫通させ、デフロックペダルDL
1の踏み込み操作による該ペダルDL1の下端の接当で
デフロックシフタDL2が上側から操作される構成と
し、前記左右フロア部4aが機体の前端から座席5の位
置まで前後に延設されると共に平面視で前記ハンドル8
と前記予備苗載台12との間に配設され、前記左右フロ
ア部4aを取り外すことなく前記中央フロア部4bを着
脱可能に取り付けたことを特徴とする乗用田植機とし
た。 【0006】 【実施例】この発明の一実施例を図面に基づき説明す
る。図中の符号1は、乗用型の走行車体で、左右一対の
操舵用の駆動回転する前輪2、2と左右一対の駆動回転
する後輪3、3を備えている。走行車体1の後側には昇
降作動するリンク装置Lで植付作業機Pが装着されてい
る。 【0007】走行車体1は、前側にミッションケ−ス1
aが配され、そのミッションケ−ス1aの左右側部から
前輪アクスルフレ−ム1b、1bが固着され、そのフレ
−ム1b、1bの両端部に前輪ファイナルケ−ス1c、
1cが連結されて、そのケ−ス1c、1c下側から外側
に突出する前輪車軸に前輪2、2が取り付けられてい
る。ミッションケ−ス1a内の動力が、前輪アクスルフ
レ−ム1b、1b、ケ−ス1c、1c内を伝達され、前
輪2、2が駆動回転する。また、ミッションケ−ス1a
の後側部にフレ−ム1d、1dの前端部が固着してい
る。フレ−ム1d、1dの後端部は横フレ−ム1eに固
着し、その横フレ−ム1eの中央部の軸受部に後輪フレ
−ム1fの左右中央部に前後水平に軸心を向けて固着し
た後輪ロ−リング軸1gが嵌合している。後輪フレ−ム
1fの左右に端部に後輪ギヤケ−ス1h、1hが固着
し、その後輪ギヤケ−ス1h、1hの外側部から横に突
出する後輪車軸に後輪3、3が取り付けられている。よ
って、ミッションケ−ス1aとフレ−ム1d、1d、横
フレ−ム1eで構成される車体フレ−ムに対し、後輪
3、3が取り付けられている後輪フレ−ム1fが後輪ロ
−リング軸1g回りにロ−リングできるようになってい
る。ミッションケ−ス1a内の動力がその後側部から左
右の後輪ギヤケ−ス1h、1hに後輪伝動軸1i、1i
で伝動され、後輪3、3、が駆動回転される。また、ミ
ッションケ−ス1aへの動力入力は、フレ−ム1d、1
d上に支持したエンジンEから第1ベルト伝動装置B1
でミッションケ−ス1a上に固設した油圧ポンプPに一
旦伝動され、そこからミッションケ−ス1aの入力軸に
無段変速式の第2ベルト伝動装置B2で高低速無段階に
変速可能に伝動される。尚、エンジンEに取り付けられ
たオルタネ−タGにはエンジンEの第2出力軸から第3
ベルト伝動装置B3により伝動され、そこで発電された
電気は、植付苗の側方に施肥する施肥装置Fの肥料搬送
用圧風発生装置のブロアF1のモ−タ−Mを駆動するよ
うに接続される。L1、L1は昇降リンクLのリンクベ
−スで、横フレ−ム1eの上面に固着している 【0008】4はステップフロアで、前輪2、2の上側
から後輪3、3側に向けて水平状の左右フロア部4a、
4aと、座席5の前側下方に左右フロア部4a、4aを
連繋する中央フロア部4bと、座席5の後方で後輪3、
3上側に位置し前記左右フロア部4a、4aから連続し
て立ち上がったリヤフロア部4cとで分割構成され、且
つ、各フロア部4a、4a、4b、4cは合成樹脂によ
り一体成形されている。また、各フロア部4a、4a、
4b、4cのフロア面が連続するように装着されるよう
に設けられ、また、左右フロア部4a、4a、リヤフロ
ア部4c上には、フロア装着時にゴム製のステップマッ
トMTが敷設される。尚、左右フロア部4a、4aの前
輪2、2の上方で左右内側に位置する部分には、前輪
2、2の左右方向の向きが確認できる貫通部4a’、4
a’が設けられている。また、前記左右フロア部4a
は、機体の前端から座席5の側方位置まで前後に延設さ
れている。 【0009】また、エンジンEの上側にはド−ム状に覆
うエンジンカバ−部6が、そのカバ−部6の内側左右に
固着の係合部材6a、6aが前側取付け軸6b、6bに
着脱自在、且つその軸回りに回動自在に係合して取り付
けられている。前側取付け軸6b、6bはフレ−ム1
d、1dに下端が固着するステ−6c、6cに固着され
ている。また、エンジンカバ−部6の上側にはエンジン
Eの上側に支持された燃料タンクTの燃料供給口T1の
キャップT2が突出する燃料供給孔6dが設けられてい
る。この燃料供給孔6dの口縁部は上側に傾斜して突出
させた形状になっている。エンジンカバ−部6の装着時
において、その燃料供給孔6dの口縁部内側に、燃料供
給口Tの基部側にはめこんだオ−バ−フロ−燃料受け皿
T3の外縁部T3−1の上端が前記口縁部内側面に押し
つけられて密着した状態になっている。オ−バ−フロ−
燃料受け皿T3は、軟質の合成樹脂で平面視ド−ナッツ
状の受皿部T3−2とその外側一側部に燃料排出孔部T
3−3が成形されていて、その燃料排出孔部T3−3に
は燃料を下側に導いて落とす燃料排出チュ−ブT4の一
端がはめこまれている。また、燃料タンクTの取付け
は、燃料タンク支持フレ−ム6dに取り付けられてい
る。支持フレ−ム6dは、その前側一本フレ−ム部6
d’が前記ステ−6c、6cの上端を連結する部材に締
め付け固定され、その前側一本フレ−ム部から2又に分
かれた後側2本フレ−ム部6d”、6d”がリンクベ−
スL1、L1に固着のブラケットに締め付け固定され
て、取り付けられている。また、燃料タンクTは合成樹
脂で成形されていて、その合わせ部の縁部T5の左右に
一方はピン孔T6、他方は切欠き孔T7が設けられ、そ
の孔に後側2本フレ−ム部6d”、6d”に固着のピン
6e、6fを係合させて燃料タンクTが取り付けられて
いる。尚、切欠き孔T7側に係合させるピン6eは頭部
に座があるので係合させるだけでよい。ピン孔T6側に
係合させるピン6fはピン頭部に座のないピンで、クリ
ップ6gで固定するようになってる。よって、組立てが
簡単で部品点数も少なく経済的である。また、組付け状
態で燃料タンクTの縁部T5は、後側2本フレ−ム部6
d”、6d”に取り付けたスポンジゴム6h…上に載っ
た状態で弾性支持されて取り付けられる。 【0010】中央フロア部4bは、他のフロア部分を取
り外すことなく着脱可能に取り付けられていて、中央フ
ロア部4bを取外すだけで、その下側に位置する動力伝
達装置の補修・調整やミッションケ−ス1a、油圧ポン
プPに接続されている各種操作用連繋具の調節などの各
種メンテナンスを行うことができる。このように、座席
5の前側で左右中央下側にメンテナンスの主要部を集中
させて、メンテナンス時に取り外す必要のあるフロア部
をできるだけ小さい領域にするとともに、作業者が植付
作業機Pへ苗を補給するときなどに頻繁に移動する左右
側のフロア部を一体にしてがたつきや段差を生じにくく
し移動の安全性を高めるとの観点から、中央フロア部4
bと左右フロア部4a、4aを分割構成し、且つ、それ
ぞれのフロア部は一体成形し、また、メンテナンスの時
には中央フロア部4bを他のフロア部分を取り外すこと
なく着脱できる構成とした。また、中央フロア部4bは
小さく分割されているので、その取外し作業や取扱いが
容易で、特に、水田内で作業中にメンテナンスを行なう
必要が生じた場合に、取り外したステップフロアを置く
スペ−スに困ることはない。 【0011】また、各フロア部4a、4a、4b、4c
の取外し順序は、まず、中央フロア部4bを取り外した
後、次に左右フロア部4a、4a、そして、リヤフロア
部4cの順に取外しするように構成されている。エンジ
ンカバ−部6は、前述の通りに、中央フロア部4bを取
り外した後に取外し可能である。また、中央フロア部4
bを取外した状態で、エンジンカバ−部6を前側取付け
軸6’、6’回りに前方へ回動可能であり、それにより
エンジンEの上方を開放することができて、エンジンE
等のメンテナンス容易に行うことができる。 【0012】中央フロア部4bを取り外すときは、前輪
デフロックペダルDL1と後記取付け具Cとを取外し、
中央フロア部4bに形成された凸条部4b’を手で挟む
ようにつかんで前方にスライドさせて、エンジンカバ−
部6の下端部の下側に入り込んだ中央フロア部4bの後
端部を外側に引出し、そして、その後端部側を引き上げ
ながら中央フロア部4bを取り外すようになっている。
前輪デフロックペダルDL1は、ミッションケ−ス1a
の後側部に設けられたデフロックシフタDL2のア−ム
部に取り付けられた下部ロッドDL3の上端部に設けら
れた軸方向の中空部に係合しているだけなので、上方に
引き抜くだけでよい。下部ロッドDL3はエンジンカバ
−部6の前側取付け軸6b、6bをフレ−ム1d、1d
から支持するステ−6c、6cに固着の支持部材6c’
にて上下摺動自在に支持されている。4b”−1はデフ
ロックペダルDL1のロッド部が通る孔で、4b”−2
は植付作業機Pの植付株間切り替えレバ−LPが通る長
孔部である。 【0013】また、各フロア部4a、4a、4b、4c
の走行車体1への装着は、取付け具C…でフロア部が車
体側に固定されるようになっている。即ち、その取付け
具C…は、合成樹脂により一体に成形されたもので、フ
ロア部の適所に設けられたフロア装着用係合部C’…に
はめこんで走行車体1側に固定されたフロア固定用ステ
−1j…に係合させてフロア部を装着するようになって
いる。取付け具Cをフロア装着用係合部C’にはめこん
でフロア固定用ステ−1jに係合させるときは、取付け
具Cの回動軸部C1、C1をフロア装着用係合部C’の
回動軸受用溝部C’1、C’1に係合させるとともに、
取付け具Cの着脱ア−ム部C2をフロア装着用係合部
C’の着脱ア−ム受け用溝部C’2に係合するようには
めこむ。また、このとき、フック形状の取付け具Cのフ
ロア装着用フック部C3をフロア装着用係合部C’のフ
ック孔C’3を通して下側に侵入させる。そして、取付
け具Cの着脱ア−ム部C2を回動軸部C1、C1回りで
ア−ム受け用溝部C’2内に入り込むように回動させ、
取付け具Cのフロア装着用フック部C3がフック孔C’
3の下側を横方向に延びるフロア固定用ステ−1j…に
弾性変形しながら係合状態に入る。取り外すときは、反
対に取付け具Cの着脱ア−ム部C2を回動軸部C1、C
1回りでア−ム受け用溝部C’2内から引き出すように
回動させて引き上げれば簡単に外すことができる。以上
のように、このフロア着脱構成は、取付け具C自体に、
着脱時の取付け具回動操作の回動軸を一体的に成形した
ことにより、構成部材が少なくなく経済的であり、且つ
着脱操作も容易である。 【0014】座席5は、エンジンカバ−部6の上側に、
前後にスライド調節可能に取り付けられている。エンジ
ンカバ−部6の上面に前後に2本の固定レ−ル5a、5
aが固設され、その上側に座席5側に連結される2本の
スライドレ−ル5b、5bがスライド可能に係合されて
いる。このスライドレ−ル5b、5bの間を、前側では
座席回動支持部材5cで連結され、その支持部材の左右
側部の回動支持部5c’、5c’に座席5の下側に固着
のブラケット5d、5dが連結ピンで回動自在に連結し
ている。また、後側では、座席後側を弾性支持するクッ
ションゴム5e、5eのスライドレ−ル5b、5bへの
固定具で、コ字状の連結部材5fがともに固定されてい
る。これにより、レ−ル5a、5a、5b、5bのねじ
れに対する補強がなされ、スライドしにくくなるのを防
止できる。また、コ字状の連結部材5fは、エンジンカ
バ−部6を前側取付け軸6’、6’回りに前方へ回動さ
せるときの取っ手にもなる。尚、座席スライドレバ−5
gはスライドレ−ル5bの側部に回動自在に取り付けら
れ、そのレバ−の先端部に連結されたスライド固定ピン
5hが、レバ−操作によりスライドレ−ル5bの内側の
固定レ−ル5aの外側部の所定の間隔で複数のピン孔5
a’…に係脱するようになっている。レバ−5gは、ス
ライド固定ピン5hがピン孔5a’に係合する方向に付
勢するコイルスプリングが取り付けられている。 【0015】8は機体の前部に設けたハンドルで、座席
5の前側で、ポストカバ−7の上側に設けられている。
9は主変速レバ−で、ハンドル8の左側に配設され、ハ
ンドル8の手前側から、後進、PTO(走行停止状態で
植付作業機Pを駆動する)、植付作業速、中立、路上速
の各シフト位置が設けられている。10は副変速レバ−
で、ハンドル8の右側に配設され、無段変速式の第2ベ
ルト伝動装置B2で高低速無段階に変速操作するレバ−
で、ハンドル8の手前側が低速側、反対側が高速側とし
てその間任意の位置にレバ−をシフトでき無段階に速度
調節できるようになっている。 【0016】11は操作パネルで、ハンドル8の下側
で、ポストカバ−7の上側に設けられている。この操作
パネル11には、座席5に着座した操縦者から見えるよ
うに、各種作業状態をランプの点灯により表示する案内
表示部が設けられている。12、12は予備苗載台で、
植付作業機Pに補給する苗を載せておくもので、3段の
苗枠12a…が、それぞれ機体の前部のハンドル8の左
右両側に、走行車体1の前輪ファイナルケ−ス1c、1
cの上部に固着された支持フレ−ム12b、12bに上
下軸回りに回動可能に設けられている。具体的には、支
持フレ−ム12bの上端部に固着されたプレ−ト12c
に回動軸受部12c’が一体の設けられ、一方、苗枠1
2a…を下側から支える苗枠支持部材12a’…が固着
して苗枠12a…を上下に所定の間隔で水平状に支持す
る苗枠フレ−ム12d…の下端側に固着の回動フレ−ム
12eの一端側に回動軸12e’がその軸心を下方に向
けて固着されている。前記回動軸受部12c’にその回
動軸12e’が回動自在に嵌合している。また、支持フ
レ−ム12bの基部側に、ステップフロア4のフロア面
より若干上位になるようにペダル12fが上下に回動可
能に取り付けられている。このペダル12fには回動ロ
ック用ロッド12gが枢着され、そのロッド12gの先
端がプレ−ト12cに設けられたロッド孔に摺動自在に
嵌合している。ペダル12fにはスプリング12hが取
り付けられロッド12gが上動する方向に付勢してい
る。一方、回動フレ−ム12eには、回動軸12e’の
軸心と同一中心となるように円盤状の回動ロックプレ−
ト12iが固着されている。この回動ロックプレ−ト1
2iには所定の位置にロック孔12i’…が設けられ
て、そのロック孔12i’…の位置と前記ロッド12g
の位置が重なればロック孔12i’にロッド12gの先
端部が係合でき、回動フレ−ム12eの回動をロックで
きるようになっている。別の位置に苗枠12a…を回動
してロックするときは、前記ペダル12gを操縦者が足
で踏み込めば、ロッド12gが下動しロック孔12i’
とロッド12gの先端部の係合が外れるので、回動フレ
−ム12eの回動ロックが解除できる。このとき、ペダ
ル操作は操縦者が座席5に座ったまま足でできるので、
操縦者は両手が空いて楽に素早く苗補給作業することが
できる。尚、回動ロック位置は、平面視で、苗枠の位置
が、ハンドル8の左右側方位置P1と、P1の位置から
後側に回動して、座席5近傍で左右フロア部4a、4a
の上方位置P2と、そして、P1の位置から前側に回動
して左右方向に対して45°程度傾けた位置P3とをと
るように、回動ロックされるようになっている。植付走
行中では機体前後バランスとフロア上の居住性から苗枠
位置をP1にし、機体を収納する際は機体幅を狭くする
ため苗枠位置をP2にし、予備苗載台12、12の苗を
植付作業機Pに補給するときは、座席5にいる操縦者が
苗枠12a…から苗を取りだしやすいように苗枠位置を
P3にする。12jは苗取り板収納枠で、苗箱から苗を
すくい取る苗取り板を収納する枠である。回動する苗枠
フレ−ム12d側に取り付けているので、回動しても苗
が載る苗枠12aと苗取り板は離れることがなく作業し
やすい。 【0017】尚、平面視でハンドル8と前記予備苗載台
12との間には、ステップフロア4の左右それぞれの左
右フロア部4a、4aの前部が配設されている。13、
13は条合わせマ−カ−で、このマ−カ−を隣接条の既
植付苗の上方に位置させることで、植付中の苗との条間
を所定の間隔に設定するものである。機体前部の左右両
側に上下軸回りに前後回動可能にマ−カ−ステ−13
a、13aを水平状に延ばして取り付け(マ−カ−ステ
−13a、13aの先端部側の上下位置は前輪2、2の
上端位置より上位に位置するように設けてある)、その
外端部に屈曲自在のマ−カ−棒13b、13bを下方に
向けて取付け、そのマ−カ−棒13b、13bの下端部
に球状のマ−カ−体13c、13cを固着して構成して
いる。マ−カ−ステ−13a、13aの軸方向が左右方
向に向かう位置(S1)にしたとき、隣接条との条間設
定が可能となる。そして、このマ−カ−を使用しないと
きは、マ−カ−ステ−13a、13aの軸方向を後方に
向くように回動させ機体側に寄せた状態(S2)で収納
する。このとき、マ−カ−棒13b、13bが前輪の回
向軸心位置の側方に位置し、マ−カ−ステ−13a、1
3aの先端部側の上下位置が前輪2、2の上端位置より
上位に位置するように設けてあるので、操向時に前輪
2、2の向きが変わっても前輪2、2に接触することが
なく、マ−カ−13、13を機体に対してより近づけて
収納できる。尚、予備苗載台12、12の支持フレ−ム
12b、12bは、植付作業走行中における苗枠位置P
1における苗枠12a…に対して後方に偏った位置に配
されているので、隣接条との条間設定が可能な位置(S
1)におけるマ−カ−体13c、13cを、座席5に座
る操縦者が見て確認するとき、マ−カ−体13c、13
cは、下段の苗枠12aの下方に支持フレ−ム12b、
12bに遮られることなくハッキリと普通の姿勢で見て
確認できるようになっている。 【0018】 【発明の作用効果】ステップフロア4を動力伝達装置の
上側に位置する中央フロア部4b部と前輪2、後輪3の
上側に位置する左右フロア部4aとに分割可能に構成
し、更に、デフロックペダルDL1の踏み込み操作によ
る該ペダルDL1の下端の接当でデフ ロックシフタDL
2が上側から操作される構成としたので、デフロックペ
ダルDL1を中央フロア部4bの上側から引き抜くだけ
で取外しできるため、デフロックペダルDL1が中央フ
ロア部4bの着脱の支障にならず、前記左右フロア部4
aを取り外すことなく前記中央フロア部4bを着脱で
き、中央フロア部4bの下側に位置する動力伝達装置の
補修・調整などの各種メンテナンスを容易に行うことが
できる。また、中央フロア部4bは小さく分割されてい
るので、特に、水田内で作業中にメンテナンスを行なう
必要が生じた場合に、その取外し作業や取扱いが容易で
ある。また、左右フロア部4aが機体の前端から座席5
の位置まで前後に延設されると共に平面視でハンドル8
と予備苗載台12との間に配設されているので、機体の
前部の予備苗載台12あるいは機体の前方から後部の植
付作業機Pへ苗補給するとき、ステップフロアの取り付
け誤差などにより分割構成したステップフロアの分割部
分に若干の段差が生じてこの段差に足をひっかけるよう
なおそれがなく、作業者が左右フロア部4a上を歩いて
あるいは座席5に座った状態で前記左右フロア部4a上
で足を移動させながら行うことができる。 【0019】従って、動力伝達装置の補修・調整などの
各種メンテナンスのための中央フロア部4bの取外し作
業や取扱いを容易に行えると共に、苗補給作業において
は左右フロア部4a上を歩いてあるいは座席5に座った
状態で前記左右フロア部4a上で足を移動させながら行
うことができるので作業者が安心して苗補給作業を安全
に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】乗用田植機の斜視図
【図2】走行車体の平面図
【図3】走行車体の一部省略した平面図
【図4】走行車体のフレ−ム、伝動構成を示す平面図
【図5】ステップフロアの分割構成を示す平面図
【図6】中央フロア部を取り外した状態を示す平面図
【図7】フロア固定具の構成を示し、(a)は側方断面
図、(b)は平面図 【図8】走行車体の部分側方断面図 【図9】燃料タンクの支持構成を示す斜視図 【図10】エンジンカバ−部と燃料タンクの装着状態を
示す部分側方断面図 【図11】エンジンカバ−部上部の座席取付け部の構成
を示す平面図 【図12】予備苗載台の構成を示す斜視図 【符号の説明】 2、2:前輪 3、3:後輪 4:ステップフロア 4a、4a:左右フロア部 4b:中央フロア部 5:座席 8:ハンドル 12、12:予備苗載台 P:植付作業機DL1:前輪デフロックペダル DL2:デフロックシフタ
図、(b)は平面図 【図8】走行車体の部分側方断面図 【図9】燃料タンクの支持構成を示す斜視図 【図10】エンジンカバ−部と燃料タンクの装着状態を
示す部分側方断面図 【図11】エンジンカバ−部上部の座席取付け部の構成
を示す平面図 【図12】予備苗載台の構成を示す斜視図 【符号の説明】 2、2:前輪 3、3:後輪 4:ステップフロア 4a、4a:左右フロア部 4b:中央フロア部 5:座席 8:ハンドル 12、12:予備苗載台 P:植付作業機DL1:前輪デフロックペダル DL2:デフロックシフタ
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 新山 裕之
愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農
機株式会社 技術部内
(72)発明者 清家 理伯
愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農
機株式会社 技術部内
(72)発明者 山崎 仁史
愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農
機株式会社 技術部内
(72)発明者 神谷 寿
愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農
機株式会社 技術部内
(72)発明者 草本 英之
愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農
機株式会社 技術部内
(56)参考文献 特開 平4−135987(JP,A)
特開 平2−231276(JP,A)
実開 平2−77156(JP,U)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
A01C 11/02
B62D 25/20
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 機体の前部にハンドル8と該ハンドル8
の左右両側方に予備苗載台12とが配設される一方、機
体の後部で座席5より後側に植付作業機Pが配設され、
前記座席5より前側で左右中央部に動力伝達装置が配設
され、該動力伝達装置の上側と左右の前輪2、後輪3の
上側に位置するステップフロア4を設けた乗用田植機に
おいて、前記ステップフロア4を前記動力伝達装置の上
側に位置する中央フロア部4bと前記前輪2、後輪3の
上側に位置する左右フロア部4aとに分割可能に構成
し、中央フロア部4bの下方の動力伝達装置部分にデフ
ロックシフタDL2を配置し、踏み込み操作するデフロ
ックペダルDL1を中央フロア部4bの上方から該フロ
ア部4bの下方へ貫通させ、デフロックペダルDL1の
踏み込み操作による該ペダルDL1の下端の接当でデフ
ロックシフタDL2が上側から操作される構成とし、前
記左右フロア部4aが機体の前端から座席5の位置まで
前後に延設されると共に平面視で前記ハンドル8と前記
予備苗載台12との間に配設され、前記左右フロア部4
aを取り外すことなく前記中央フロア部4bを着脱可能
に取り付けたことを特徴とする乗用田植機。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP13889292A JP3381270B2 (ja) | 1992-05-29 | 1992-05-29 | 乗用田植機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13889292A JP3381270B2 (ja) | 1992-05-29 | 1992-05-29 | 乗用田植機 |
Publications (2)
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JPH05328810A JPH05328810A (ja) | 1993-12-14 |
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ID=15232563
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP13889292A Expired - Fee Related JP3381270B2 (ja) | 1992-05-29 | 1992-05-29 | 乗用田植機 |
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-
1992
- 1992-05-29 JP JP13889292A patent/JP3381270B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011024520A (ja) * | 2009-07-28 | 2011-02-10 | Mitsubishi Agricult Mach Co Ltd | 乗用型田植機 |
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