JP3380752B2 - レンズ染色装置及びその染色方法 - Google Patents
レンズ染色装置及びその染色方法Info
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Description
ク製レンズに好みの色を染色するレンズの染色方法及び
その染色装置に関するものであり、特に、使用する染色
液に液温の温度勾配を形成して染色を施す染色方法及び
その染色装置に関するものでる。
たレンズは、レンズメーカーによってそれぞれ所定の規
格に染色されたものが提供され、眼鏡販売店においてフ
レーム形状に合わせて外周成形がなされ販売されてい
る。
ズを提供するために、眼鏡販売店において独自に透明な
レンズに染色を施しているものがある。
ができることから、近視用の凹レンズや、遠視用の凸レ
ンズにも容易に染色が可能になるとともに、客の好みに
応じた色及び濃度の染色を可能としている。
ック製のレンズ表面にのみに色成分が安定吸着するた
め、染色されるレンズはプラスチック製レンズに限定さ
れている。
ように、ビーカー55などの容器に水によって所要濃度
に薄めた市販の染色液Sをいれ、ホットプレート56を
用いて染色液Sを90℃程度に加温し、同染色液S中に
透明レンズRを浸漬させることによって染色液中の着色
成分を透明レンズR表面に吸着させることによって染色
を行っている。
同レンズ保持具Bはフック51と、押圧バネ52と、上
下保持板53,54とより構成されており、上下保持板
53,54間に透明レンズR,Rを配置させ、上保持板
53を押圧バネ52によって下方に押しつけることによ
り、透明レンズR,Rを押圧固定している。
中で揺動する際に使用する揺動装置(図示せず)に掛止
するためのものである。
め、染色状態のばらつきをおさえるために、染色作業は
少なくとも2枚1組で行われる。
度、染色時間、染色液Sの液温に依存しているが、通常
は染色時間、つまり、染色液Sへの浸漬時間によって制
御され、また、色ムラの少ない一様な染色を行うため
に、染色液Sに浸漬させたレンズ保持具Bを揺動装置に
よって揺動しながら染色を行っている。
法では、染色液の液温が90℃と高温であるため染色液
の蒸発が激しく、そのため染色液自体に濃度の変化が生
じ、連続した染色作業が困難であった。
染色濃度に濃度勾配をつけたハーフカラーレンズ(図2
(a)参照)と呼ばれるレンズの作成の場合、レンズが
略半分程度染色液中に浸漬する状態を基準状態として、
レンズ保持具を上下に揺動することによって作成してお
り、レンズ表面を濡らしている染色液が上下揺動中に蒸
発することによって染色濃度にムラが生じやすく、ま
た、染色液液面に浮遊した不純物によるレンズへの付着
が多いという問題があった。
は、同不純物を拭い取る際にレンズに傷をつけてしまい
やすく、不良を生起しやすいという問題があった。
めに、本発明は、染色槽に入れた染色液にプラスチック
製レンズを浸漬することにより染色を行うプラスチック
製レンズの染色方法において、染色槽上部に染色液上部
を加熱する加熱手段と、染色槽下部に染色液下部を冷却
する冷却手段とを具備し、染色槽内の染色液上部を高温
に、下部を低温に維持し、染色液に温度勾配を形成した
ことを特徴とするレンズ染色方法を提供せんとするもの
である。
ク製レンズを浸漬することにより染色を行うプラスチッ
ク製レンズの染色装置において、染色槽上部に染色液上
部を加熱するヒーターと、染色槽下部に染色液下部を冷
却する冷却管とを具備し、同冷却管に冷却水を循環さ
せ、染色槽内の染色液上部を高温に、下部を低温に維持
し、染色液に温度勾配を形成したことを特徴とするレン
ズ染色装置を提供せんとするものである。
ーバーフローを配設し、越流した染色液を冷却し、ろ過
を行う冷却ろ過装置を配設し、染色液を循環ろ過すべく
構成したことにも特徴を有するものである。
ズ染色装置は、プラスチック製レンズの染色を行う染色
液の染色能力が同染色液の液温に依存することを利用す
べく、染色液中に液温の温度勾配を形成したものであ
る。
ズ染色装置の染色槽の上方部に染色液を加温するための
ヒーターを配設し、染色槽の下方部に染色液を冷却する
ための冷却管を配設し、染色液の上方は90℃程度に加
温するとともに、染色液の下方は冷却することによって
行われている。
が形成され、同高温層の下方には低温方向への温度勾配
を形成することができる。
を防止するために、レンズ染色装置に冷却循環路を形成
して染色液を循環させ、常に染色槽内に下方から上方へ
の液循環を形成しておくことによって高温層の拡大を防
止している。
漬させることによって、染色液の温度勾配に対応した染
色濃度でレンズ表面を染色することができ、特に、水平
な高温層によってレンズに所要の幅を有する帯状の染色
を施すことができる。
を配設して染色液のろ過を行うことによって、染色作業
中にレンズに付着する染色液中の浮遊物を除去し、レン
ズへの付着物の吸着を防止することができる。
する。
であり、同レンズ染色装置Aは染色槽1と、冷却装置2
と、異物除去フィルター3と、補助タンク4と、循環ポ
ンプ5とをそれぞれ循環パイプ6で連結することによっ
て構成し、染色液S(図1では図示せず)を循環可能と
している。
ヒーター7と、染色液Sを冷却するための冷却管8が配
設されている。
使用し、染色液Sを90℃程度まで加温可能なものであ
ればよい。
の入切を制御する制御部(図示せず)が接続されてお
り、同制御部は染色液Sの温度を測定する温度計(図示
せず)の測定値に基づき、ヒーター7の制御を行ってい
る。
筒状管内に水道水を冷却水として送水することにより染
色液Sを冷却すべく構成している。
れているが、螺旋状に限定するものではなく、染色液S
の冷却が可能であればどのような形状に配設してもよ
く、また、冷却管8内を流れる冷却水の温度を制御す
る、例えば、冷却水として氷水を使用すべく構成し、か
つ、冷却水の流量を調整することによって、染色液Sの
冷却を制御可能としてもよい。
る熱が下方の染色液Sに伝達することを防止するために
断熱板9を配設しており、また、ヒーター7の上方には
染色液Sの蒸発防止を目的とした下部蒸発防止板10を
配設している。
染色を可能とすべく、染色液Sの液面Wの高さを2段階
に切換可能としており、下部蒸発防止板10はそのうち
の一方の液面Wと同じ高さに配設されている。
もう一方の液面Wと同じ高さの位置に上部蒸発防止板1
1を配設している。
1を配設しておくことによって、90℃程度に加温され
た染色液S表面の空気との接触面積を減少させることに
より、染色液Sの蒸発量を抑えることができる。
1の下面側の染色槽1壁面には、それぞれ循環パイプ6
を連通することによりオーバーフローを形成しており、
同循環パイプ6に越流してきた染色液Sを冷却装置2に
送るべく構成している。
純物や埃による浮遊物が随時循環パイプ6から排出され
るため、染色液Sの液面Wを常に清浄に保つことがで
き、染色作業中にレンズに不純物や浮遊物が付着するこ
とを防止することができる。
バルブ12を閉じた場合には染色液Sの液面Wは上部蒸
発防止板11の高さとなり、開閉バルブ12を開いた場
合には染色液Sの液面Wは下部蒸発防止板10の高さと
なる。
た冷却槽13と、同冷却槽13内をに、筒状金属管であ
る放熱パイプ14を通した構成となっており、染色液S
が放熱パイプ14内を通ることによって染色液Sを冷却
すべく構成したものである。
液Sを冷却水の温度程度まで冷却可能としているが、染
色液Sの冷却方法は上記の冷却装置2に限定するもので
はなく、染色液Sの冷却が可能であればどのような冷却
方法をもちいてもよく、通常、30℃以下まで冷却でき
れば十分である。
は、異物除去フィルター3を通ることによって染色液S
中の異物や浮遊物の除去がなされ、補助タンク4に貯留
される。
中の異物や浮遊物の除去が可能であればどのようなもの
を用いてもよい。
とともに、貯溜量がある一定量以下になった場合には、
染色液の補充を要求するセンサー(図示せず)及び補充
口(図示せず)が配設されている。
Sを所要量づつ染色槽1に送給することにより、染色液
Sの液循環を可能とすべく配設されている。
を送給することによって、染色液Sの液面Wの高さを一
定に保つことができるとともにるとともに、ヒーター7
によって加温された染色液Sの熱が必要以上に下方に拡
散することを防止することができる。
していない時に使用する蓋体であり、16は染色作業終
了時に染色液Sを取り出すために使用する排出管、17
は切替バルブである。
用いた染色作業について説明する。
課題の項でも説明したように、図2(a)に示したレン
ズの一方端から他方端にかけて染色濃度に濃度勾配をつ
けたレンズのことである。
には、図3に示すように、染色液Sの液面Wを上部蒸発
防止板11の高さとするために開閉バルブ12を閉じた
状態とする。
間に位置する染色液Sはヒーター7によって約90℃に
加温され、一方、断熱板9より下方の染色液Sは冷却管
8によって冷却されているため、断熱板9近傍に約90
℃から低温方向への温度勾配を形成することができる。
透明レンズRをレンズ保持具Bに取付けて浸漬させるこ
とにより、透明レンズRに染色液Sの温度勾配に対応し
た濃度勾配の染色を施すことができる。このとき、浸漬
させたレンズ保持具Bは揺動させない。
に位置する部分は、約90℃に加温された染色液Sによ
って濃く染色され、透明レンズRの断熱板9より下方に
位置する部分は、90℃より低温のそれぞれの液温に対
応した濃度に染色されることにより容易にハーフカラー
レンズR1を作成することができる。
すように、レンズの略中央部に帯状染色部18,19を
形成したレンズのことである。
は、図4に示すように、染色液Sの液面Wを下部蒸発防
止板10の高さとすべく、開閉バルブ12を開いた状態
とする。
までの狭い幅のみにおいて、染色液Sはヒーター7によ
って約90℃に加温された薄い高温層が形成され、一
方、断熱板9より下方の染色液Sは冷却管8によって冷
却されているため、断熱板9近傍に約90℃から低温方
向への温度勾配が形成されることになる。
透明レンズRをレンズ保持具Bに取付け、透明レンズR
を所要の高さで浸漬させることにより、透明レンズRに
は図2(b)に示すように、染色液Sの温度勾配に対応
した濃度勾配を有する帯状染色部18を形成することが
できる。このとき、浸漬させたレンズ保持具Bは揺動さ
せない。
げてもよいが、帯状染色部18と同染色部18の上方の
透明部との濃度差が大きいため、濃度差を緩和すべく、
さらに帯状染色部19を形成してもよい。
持具Bを染色液Sに浸漬させたまま上下に所要振幅で揺
動させ、帯状染色部18の上方の透明部を染色液Sに形
成された高温層に繰り返し接触させることにより、前記
の帯状染色部18の上部に、染色液Sとの接触時間の差
に応じた濃度勾配を有する帯状染色部19を形成するこ
とができる。
8による染色液Sの冷却、及び、レンズ保持具Bの上下
揺動によって形成される帯状染色部19の揺動振幅を制
御することにより制御することができる。
R2は、眼鏡のフレーム形状に合わせた外周形状に成形
加工がなされ、図5に示すように、帯状染色サングラス
Cとして使用することができる。
に、下部を低温に維持し、染色液に温度勾配を形成した
ことによって、温度勾配を利用してレンズに濃度勾配を
有する染色をすることができるので、容易にハーフカラ
ーレンズを作成することができる。
成しておくことによって、レンズに帯状の染色を施すこ
とができ、全く新しい染色レンズを提供することができ
る。
染色液を循環ろ過させることによって、冷却された染色
液を染色槽に供給することによって染色液の温度上昇を
防止することができるとともに、染色液中の不純物を取
り除くことによってレンズに不純物が付着することを防
止することができ、安定的に染色作業を繰り返すことが
できる。
を減少させるために下部蒸発防止板及び上部蒸発防止板
を配設したこと、さらに、冷却循環路に染色液の補助タ
ンクを配設したことによって、さらに安定的に連続染色
作業をすることができる。
る。
の説明図である。
る。
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 染色槽に入れた染色液にプラスチック製
レンズを浸漬することにより染色を行うプラスチック製
レンズの染色方法において、 染色槽(1)上部に染色液(S)上部を加熱する加熱手
段と、染色槽(1)下部に染色液(S)下部を冷却する
冷却手段とを具備し、染色槽(1)内の染色液(S)上
部を高温に、下部を低温に維持し、染色液(S)に温度
勾配を形成したことを特徴とするレンズ染色方法。 - 【請求項2】 染色槽に入れた染色液にプラスチック製
レンズを浸漬することにより染色を行うプラスチック製
レンズの染色装置において、 染色槽(1)上部に染色液(S)上部を加熱するヒータ
ー(7)と、染色槽(1)下部に染色液(S)下部を冷
却する冷却管(8)とを具備し、同冷却管(8)に冷却
水を循環させ、染色槽(1)内の染色液(S)上部を高
温に、下部を低温に維持し、染色液(S)に温度勾配を
形成したことを特徴とするレンズ染色装置。 - 【請求項3】 前記染色槽(1)にオーバーフローを配
設し、越流した染色液(S)を冷却し、ろ過を行う冷却
ろ過装置を配設し、染色液(S)を循環ろ過すべく構成
したことを特徴とする請求項2記載のレンズ染色装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26861298A JP3380752B2 (ja) | 1998-09-22 | 1998-09-22 | レンズ染色装置及びその染色方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26861298A JP3380752B2 (ja) | 1998-09-22 | 1998-09-22 | レンズ染色装置及びその染色方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000093864A JP2000093864A (ja) | 2000-04-04 |
JP3380752B2 true JP3380752B2 (ja) | 2003-02-24 |
Family
ID=17460970
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26861298A Expired - Lifetime JP3380752B2 (ja) | 1998-09-22 | 1998-09-22 | レンズ染色装置及びその染色方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3380752B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109403097B (zh) * | 2018-11-20 | 2021-05-11 | 杭州航民达美染整有限公司 | 阶梯式分段染整方法 |
-
1998
- 1998-09-22 JP JP26861298A patent/JP3380752B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000093864A (ja) | 2000-04-04 |
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