JP3380272B2 - ケトン/アルコール混合物からケトンを分離する方法 - Google Patents

ケトン/アルコール混合物からケトンを分離する方法

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C45/00Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds
    • C07C45/78Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
    • C07C45/85Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives by treatment giving rise to a chemical modification

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、化学的相互作用によっ
て、ケトン/アルコール混合物からケトンを分離する方
法に関する。より詳細には、本発明はケトンよりもアル
コールと優先的に反応するような有機金属化合物を用い
る分離方法に関する。
【0002】
【従来の技術】米国特許第3,839,473 号から、M(OR
1 x (R2 y 又はM(OR1 x(OR2 y のよ
うな多価金属化合物(式中、Mはアルミニウム、チタン
又はホウ素であり、R1 とR2 はアルキル基であり、x
+yは3又は4である)にアルカノール/アルカンジオ
ール混合物を接触させることによって、アルカノールか
らアルカンジオールを除去することが知られている。こ
の分離法は、上記有機金属化合物のアルカンジオールと
の選択的反応に基づくものである。
【0003】特開昭59‐123501号公報には、有
機溶媒の乾燥方法が記載されている。乾燥すべき溶媒を
加水分解性の有機金属化合物の存在下で蒸留して、この
金属化合物との反応により水を除去する。この方法は、
低級脂肪族アルコール、アセチルアセトン及び酢酸エチ
ルの乾燥によって例示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】多数のプロセスにおい
て、ケトンはアルコールと混合した状態で得られる。ケ
トンからアルコールを分離するための蒸留等の慣用的手
段は、例えば共沸混合物が生じたり、或いはケトンとア
ルコールの沸点が近すぎて十分な分離ができない等の理
由から、必ずしも常に適用できるわけでも、十分に満足
な結果を与えるわけでもない。
【0005】従って、従来の慣用手段では不可能であっ
たり満足な結果が得られない場合や、慣用手段で得られ
る分離度よりもさらに十分な分離が望まれる場合に、ア
ルコールからケトンを分離するための簡便な方法が必要
とされていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】今回、かかる分離にある
種の有機金属化合物が使用できることが判明した。かか
る化合物はアルコールに対する化学的反応性がケトンに
対する反応性よりも格段に高い。上記有機金属化合物
は、一般式M(X)n で表される種類のものである。た
だし、上記式中、Mは多価金属原子で、nはその原子価
であり、かつXは有機又は無機の原子又は基(例えば、
ハロゲン原子)を表すが、本発明の有機金属化合物中に
少なくとも1個の有機基が存在することを条件とする。
異なる金属及び/又は異なる原子又は基のXを有する種
々の有機金属化合物の混合物を使用することもできる。
【0007】本発明の有機金属化合物を、1種類以上の
ケトンと1種類以上のアルコールの混合と(適当な条件
下で)反応させると、有機基Xと存在するアルコールと
の間の交換が起こって、M(X)n 1分子当り1個以上
の有機基Xが遊離されて化合物HXが生成し、他方、ケ
トン/アルコール混合物中に最初から存在するアルコー
ルは有機金属化合物に結合する。しかる後に、新たに生
成した有機金属化合物からケトンを分離することができ
る。
【0008】M(X)n 型の有機金属を用いる場合、理
論的には、最初に存在するアルコールn分子が金属に結
合し得る。しかし、実際には、理論上必要とされる有機
金属化合物の量よりも過剰量を用いるのが好ましい。正
確な使用量は、特に、用いる有機金属化合物、混合物中
に存在するケトン(1種又は複数種)及びアルコール
(1種又は複数種)の種類及び量、並びに所望する分離
度によって左右される。
【0009】上記化合物に好適な多価金属はアルミニウ
ム、チタン又はホウ素である。最も好ましい金属はチタ
ンである。
【0010】本発明の化合物中には複数の異なる有機基
が存在していてもよい。同様に、本発明の化合物中には
複数の異なる無機原子又は基が存在していてもよい。か
かる化合物は、例えばM(X1 p (X02 q と表す
ことができる。ただし、p+q=nである。従って、モ
ノクロロエトキシチタネート等の化合物も本発明におい
て定義される化合物中に含まれる。
【0011】しかし、すべてのX基が有機基であるのが
好ましく、より好ましくはアルキル又はアルコキシ基で
ある。アルキル基は「R」で示し、アルコキシ基は「O
R」で示す。
【0012】さらに好ましい有機基は炭素原子数1〜1
0のアルコキシ基であって、多価金属のアルコキシドを
与えるものである。さらに好ましい有機基は炭素原子数
1〜5のアルコキシ基である。本発明において最も好ま
しい多価金属アルコキシドはORがメトキシ、エトキシ
又はプロポキシ基であるようなもので、特に化合物M
(OR)n 中の金属Mがチタンであり、nが4であるも
のである。
【0013】遊離したXがアルキル基(R)である場
合、交換反応によってアルカン(HR)が生成する。同
様に、遊離基Xがアルコキシ基(OR)である場合、ア
ルコール(HOR)が生成する。後者の場合、反応はト
ランスアルコーリシスである。M(X)n がアルキル基
及びアルコキシ基を共に含んでなる場合、上記2つの反
応は同時又は連続して起こるであろう。
【0014】本発明の方法において金属アルコキシドを
用いる場合、好ましくは金属アルコキシドは、トランス
アルコーリシス反応によって遊離されるアルコールが、
分離すべき混合物中に存在するケトン及びアルコールの
諸沸点よりも低い沸点を有するように選択する。このよ
うにすると、例えば蒸留等により、ケトン及び新たに生
成した金属アルコキシドを反応混合物中に残留させたま
ま反応混合物中から遊離アルコールを除去することによ
ってトランスアルコーリシス反応を実質的に完結させる
ことができる。しかる後に、蒸留等の慣用手段でケトン
を分離すればよい。
【0015】本発明の方法は、ケトンがカルボン(carvo
ne)である場合のケトン/アルコール混合物からのアル
コールの除去に特に適しており、とりわけアルコールが
テルペンアルコールである場合に適している。
【0016】本発明を以下の実施例により説明するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。
【0017】
【実施例】実施例1 カルボン(27g)、α‐テルピネオール(2g,13
mmol)及びチタンn-プロポキシド(3.7g,13mmo
l)の混合物を15×1.5cmのビグロー(Vigreux) カ
ラム中で蒸留した。イソプロパノールを蒸留除去した
後、100℃,14mbar(1.4 kPa)で回収した留分
はカルボン(25.9g)であって、α‐テルピネオー
ルを実質的に含んでおらず、カルボンの回収率は96%
であった。
【0018】実施例2 カルボン(27g)、α‐テルピネオール(2g,13
mmol)及びチタンメトキシド(75%)(2.2g,
9.6mmol)の混合物を15×1.5cmのビグローカラ
ム中で蒸留した。メタノールを蒸留除去した後、96
℃,11mbar(1.1 kPa)で回収した留分はカルボン
(25.7g)であって、α‐テルピネオールを実質的
に含んでおらず、カルボンの回収率は95%であった。
【0019】実施例3 蒸留粗カルボン標品(95.5重量%のカルボン及び2
重量%のα‐テルピネオールを含有する)を、チタンエ
トキシド(50%ヘプタン溶液)で処理した。存在する
α‐テルピネオール1モル当り0.75モルのチタンエ
トキシドを用いた。この溶液をLeybold KDL-1 短路蒸留
器(オイルジャケット温度115℃,圧力40mmHg
(5.3 kPa))に通した。ヘプタン溶液中のカルボン
が得られたが、遊離エタノールは冷却トラップ中に回収
された。ロータリーエバポレーターでカルボンからヘプ
タンを除去したところ、α‐テルピネオールを0.08
%未満しか含まない92.6gのカルボンが得られ、回
収率は97%であった。
【0020】実施例4 95.5重量%のカルボン及び2重量%のα‐テルピネ
オールを含有する蒸留粗カルボン標品(501g)を、
チタンエトキシド(50%ヘプタン溶液)で処理した。
存在するα‐テルピネオール1モル当り0.85モルの
チタンエトキシドを用いた。この溶液を、減圧下のKnit
mesh分留カラム(1mm×2.5cm)中で蒸留した。90
℃,5.5mbar(550Pa)で回収した留分は純度9
9.9%以上であって、カルボンの回収率は77%であ
った。
【0021】実施例5 2-ペンタノン(40g)、2-ブタノール(3.7g,5
0mmol)及びチタンエトキシド(11.4g,50mmo
l)の混合物を大気圧下のビグローカラム(18cm)中
で蒸留した。96〜101℃で回収した留分は2-ブタノ
ールを含んでおらず、0.5gのエタノールを含んでい
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−288840(JP,A) 特開 平5−132443(JP,A) 米国特許2305236(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 45/85 C07C 49/04 C07C 49/647 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プソイドイオノンを含まないケトン/ア
    ルコール混合物を、少なくとも1種類の有機金属アルコ
    キシド化合物M(OR)n(式中、Mは、多価チタン原
    子であり、nはその原子価であり、Rは炭素原子数1乃
    至10の脂肪族アルキル基である)と反応させ、反応混
    合物から、生成した化合物HORを遊離させ、かつ実質
    的に分離し、かつ、混合物中のM(OR)nとアルコー
    ルの反応により生成した有機金属化合物からケトンを分
    離することにより、前記ケトン/アルコール混合物から
    ケトンを分離する方法。
  2. 【請求項2】 有機金属アルコキシド化合物M(OR)
    n のRが炭素原子数1〜5の脂肪族アルキル基を表すこ
    とを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 M(OR)n が、チタンメトキシド、チ
    タンエトキシド、チタンn-プロポキシド、チタンイソプ
    ロポキシド又はこれらの組合せのうちのいずれかである
    ことを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記HORを蒸留によって分離すること
    を特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1請求項に記
    載の方法。
  5. 【請求項5】 前記ケトンがカルボンであることを特徴
    とする、請求項1乃至請求項4のいずれか1請求項に記
    載の方法。
  6. 【請求項6】 前記ケトン/アルコール混合物中に最初
    に存在するアルコールがテルペンアルコールであること
    を特徴とする、請求項1乃至請求項5のいずれか1請求
    項に記載の方法。
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US5302759A (en) 1994-04-12
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