JP3380182B2 - 車両スライド扉の動力スライド装置の安全制御方法 - Google Patents
車両スライド扉の動力スライド装置の安全制御方法Info
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Description
スライド装置の安全制御方法に関するものである。
により開閉するスライド扉をモータ動力によりスライド
させる動力スライド装置は種々のものが公知である。ま
た、これらの装置には、動力でスライド扉をスライドさ
せているときに、スライド扉と車体の間で身体やその他
のものが挟まったときに(以下、異常スライドと言
う)、スライド扉を緊急停止させるか若しくはスライド
扉を反対方向に移動させるようにした安全装置(安全制
御)が設けられている。
スライド扉のスライド速度を、スライド扉のスライド区
間に応じて可変にすると言う考えがなかった。
ド速度をスライド扉のスライド区間に応じて可変にする
ことにより、スライド扉の開閉作動の質感を向上させる
とともに、スライド開閉時に作用する特定部品に対する
負荷を軽減して特定部品の耐久性を向上させるものであ
る。
1に対してスライド移動することにより開閉するスライ
ド扉2にワイヤーケーブル9を介して連結されたワイヤ
ードラム8と、前記ワイヤードラム8を回転させるため
のモータ7と、前記モータ7の電源となるバッテリー6
6と、前記スライド扉2のスライド速度SSを検出する
センサー76と、前記バッテリー66と前記モータ7と
の間に設けられた変圧回路67と、全体の制御を司る制
御部45とを備えた車両スライド扉の動力スライド装置
の安全制御方法において、前記制御部45は、前記モー
タ7の閉扉回転により前記スライド扉2がハーフラッチ
位置より手前の所望位置に定められた閉扉減速位置CP
まで変位したら、前記モータ7に供給されるモータ電圧
MVを、前記変圧回路67を用いて前記スライド扉2が
前記閉扉減速位置CPから前記ハーフラッチ位置に移動
するのに必要な最低電圧に変圧するようにし、前記最低
電圧は前記スライド扉2に作用する減速方向の外力の大
きさによって変更するようにした安全制御方法としたも
のである。また、本発明は、車体1に対してスライド移
動することにより開閉するスライド扉2にワイヤーケー
ブル9を介して連結されたワイヤードラム8と、前記ワ
イヤードラム8を回転させるためのモータ7と、前記モ
ータ7の電源となるバッテリー66と、前記スライド扉
2のスライド速度SSを検出するセンサー76と、前記
バッテリー66と前記モータ7との間に設けられた変圧
回路67と、全体の制御を司る制御部45とを備えた車
両スライド扉の動力スライド装置の安全制御方法におい
て、前記制御部45は、前記モータ7の開扉回転により
前記スライド扉2が全開ストッパー60より手前の所望
位置に定められた開扉減速位置OPまで変位したら、前
記モータ7に供給されるモータ電圧MVを、前記変圧回
路67を用いて前記スライド扉2が前記全開ストッパー
60の抵抗に打ち勝って全開位置に移動するのに必要な
最低電圧に変圧するようにし、前記最低電圧は前記スラ
イド扉2に作用する減速方向の外力の大きさによって変
更するようにした安全制御方法としたものである。
図1において、1は自動車の車体、2は車体1にスライ
ド自在に取付けられたスライド扉であり、スライド扉2
は車体1のガイドレール65に案内されて車体1の側面
と略平行にスライドすることにより開閉が行われる。5
は前記車体1のクォータパネル(アウターパネル)6の
内側に設けられた動力スライド装置であり、モータ動力
により前記スライド扉2を閉扉方向および開扉方向にス
ライドさせる。動力スライド装置5は、リバーシブルモ
ータ7と、モータ7の動力で回転するワイヤードラム8
とを備える。ワイヤードラム8とスライド扉2とはワイ
ヤーケーブル9により連結され、モータ動力でワイヤー
ドラム8がいずれかの方向に回転すると、ワイヤーケー
ブル9がいずれかの方向に牽引され、スライド扉2は閉
扉方向又は開扉方向にスライドする。
5のワイヤードラム8の断面を示しており、ワイヤード
ラム8は、ベースプレート10とベースプレート10に
所定の間隔を置いて固定されたカバープレート11とか
らなる動力スライド装置5のケース61内に、ドラム軸
12で支持されている。ワイヤードラム8は閉塞した一
側と開放した他側を有する円筒状に形成され、その外周
面には前記ワイヤーケーブル9が係合するワイヤー溝1
3が形成される。ワイヤードラム8の内部には比較的広
い内部空間14が形成され、内部空間14内にはクラッ
チ機構15が実質的に収納される。クラッチ機構15
は、前記モータ7の出力をワイヤードラム8に伝える連
結状態と、ワイヤードラム8の回転をモータ7に伝達し
ない非連結状態と、ワイヤードラム8の回転をモータ7
に伝達するブレーキ状態とに切り替わる。これらの切替
については、おって詳細に説明する。なお、動力スライ
ド装置5のクラッチ機構15の詳細な構造は、本願発明
の要旨を構成するものではないが、前記クラッチ機構1
5は、従来公知のクラッチ機構に対して斬新で新規なも
のであるため、その構造および作用を容易に理解できる
ように以下において詳細に説明する。
に減速機構(図示なし)を介して連結される駆動歯車1
6と、該駆動歯車16に連結ピン17で固定されて一体
的に回転するガイドプレート18とがそれぞれ回転自在
に取付けられている。ガイドプレート18は駆動歯車1
6と一体的に回転するものであるため、駆動歯車16は
図4(および図4に類似する図面)では省略して図の簡
素化を図っている。前記ドラム軸12の外周の一部には
バネ支持体19を回転自在に装着し、バネ支持体19の
外周には円盤状の支持プレート20を回転自在に装着す
る。支持プレート20とバネ支持体19の環状フランジ
21との間には受皿22を介してバネ23を設ける。バ
ネ23は、支持プレート20に多少の回転抵抗を付与す
る目的で設けたものである。
24、25が形成され、ボス部24、25にはそれぞれ
揺動アーム26、27が前記ドラム軸12と平行の取付
軸28、29により回転自在に取付けられる。揺動アー
ム26、27の先端側には、前記ドラム軸12と平行に
伸びるスライドピン30、31がそれぞれ設けられる。
前記ガイドプレート18には、前記スライドピン30、
31がそれぞれスライド自在に係合する一対のガイドス
ロット32、33が形成される。ガイドスロット32、
33は、図5のように左右対称で、ドラム軸12を中心
とする円弧状の内側スロット34、35と、内側スロッ
ト34、35の端部に連接され前記ドラム軸12から離
れる方向に伸長する延長スロット36、37と、延長ス
ロット36、37の先端に連通しドラム軸12を中心と
する円弧状を呈する外側スロット38、39とからそれ
ぞれ構成される。延長スロット36、37の内壁36
A、37Aと外壁36B、37Bとの間隔は、ドラム軸
12から離れるに従い拡大させてある。外側スロット3
8、39の一方の端部は半円状の係合面38A、39A
に形成し、他方の端部は外壁36B、37Bと段差なく
連通する当接面38B、39Bに形成する。外側スロッ
ト38、39の長さは、クラッチ機構15の後述する手
動解除に必要な長さであり、外側スロット38、39内
を前記スライドピン30、31が移動できる長さを移動
距離Tと表現する。
壁)には、前記ドラム軸12に向かって突出する複数の
凸部40が一定の間隙Yを置いて形成される。前記揺動
アーム26、27の先端側にはドラム軸12から離れる
方向に突出するクラッチ爪41、42を形成する。クラ
ッチ爪41、42の一方の面はドラム軸12の放射方向
と略平行の連結面41A、42Aに形成し、他方の面に
はブレーキ凹部41B、42Bを形成する。連結面41
A、42Aとブレーキ凹部41B、42Bとの間の幅Z
は間隙Yより狭くなっており、クラッチ爪41、42
は、揺動アーム26、27が、後述するように取付軸2
8、29を中心に外方に(矢印A方向に)揺動すると間
隙Y内に進入する。
全開ストッパーであり、種々の構成のものが公知である
が、本願では、屈曲させた板バネ若しくは弾性ゴムまた
はバネ弾力を備えたローラ等の弾性を有するものを用い
る。これらのものは、いずれもその弾性力を用いてスラ
イド扉2を全開位置に保持するもので、安価で簡単な構
造を有するものである。全開ストッパー60は、車体1
若しくはスライド扉2のいずれにも取付けることが可能
である。図1では、車体1のガイドレール65内に配設
された板バネからなる全開ストッパー60が示されてい
る。図1のストッパー60は、スライド扉2が所定位置
まで開扉方向にスライドすると、スライド扉2の所望部
分に当接する。更にスライド扉2が開扉方向にスライド
すると、スライド扉2はストッパー60を弾力的に変形
させながら乗り越えて全開位置に至り、その後は、弾力
的に復元したストッパー60によりスライド扉2は全開
位置に弾力的に保持される。なお、ここでの全開位置と
は、ストッパー60を乗り越えた位置(弾性体の死点を
越えた位置)からスライド扉2が開扉方向にスライドし
て機械的に突き当たる位置との間を示すものであり、数
センチ程度の幅Xがあるものである。
扉位置に保持するためのラッチアッシー4が取付けられ
る。ラッチアッシー4は、図2のように、前記車体1に
固定されたストライカ3と係合するラッチ50と、ラッ
チ50と係合するラチェット51とを備えている。ラッ
チ50はバネ52の弾力で時計回転方向に付勢され、ラ
チェット51はバネ53の弾力で反時計回転方向に付勢
される。スライド扉2が閉扉方向に移動すると、ラッチ
50はストライカ3に当接して、実線で示された開扉位
置(アンラッチ位置)からラチェット51がラッチ50
のハーフラッチ段部54に係合するハーフラッチ位置を
介してラチェット51がラッチ50のフルラッチ段部5
5に係合するフルラッチ位置(点線で示された位置)ま
で回転し、ラッチ50がフルラッチ位置になるとスライ
ド扉2は完全に閉扉される。ラッチ50にはラッチ50
の位置を検出するスイッチ56を接続する。63は前記
ラチェット51を前記ラッチ50から離脱させるオープ
ンハンドル、64はオープンハンドル63の作動を検出
するスイッチ、57は動力で前記ラチェット51を前記
ラッチ50から離脱させる動力オープン装置である。
れた動力クローズ装置であり、動力クローズ装置58の
動力は、ワイヤーケーブル59を介して前記ラッチアッ
シー4のラッチ50に伝達される。動力クローズ装置5
8は、スライド扉2の閉扉方向への移動によりラッチ5
0がハーフラッチ位置になると、前記スイッチ56から
の信号により作動してワイヤーケーブル59を牽引し、
ラッチ50をハーフラッチ位置からフルラッチ位置に回
転させ、スライド扉2を完全に閉扉させる。動力クロー
ズ装置58の構成およびワイヤーケーブル59をラッチ
50に関連的に連結する構成は、本願の直接の要旨とは
無関係であるため詳細は省略するが、一例としては、特
開平7−177417号公報や、特開平7−34743
号公報に記載された構成がある。なお、本明細書におい
ては、ラッチ50がハーフラッチ位置およびフルラッチ
位置にあるときのスライド扉2の位置も、同様にハーフ
ラッチ位置およびフルラッチ位置と表現する。
示したように、スライド扉2の内部に設けられた前記動
力クローズ装置58および前記動力オープン装置57に
接続されたターミナル81が取付けられ、車体1には制
御部45を介してバッテリー66に接続される別のター
ミナル82が設けられる。ターミナル81は、スライド
扉2が閉扉方向に移動すると、スライド扉2がハーフラ
ッチ位置になる前に車体1のターミナル82と互いに接
触し、この接触により、動力クローズ装置58および前
記動力オープン装置57にバッテリー66の電力が供給
される。なお、スライド扉2内に設けられる各種スイッ
チ56、64からの信号も、前記ターミナル81、82
を介して制御部45に送出される。
り、46はモータ7の電流計、47は前記クラッチ機構
15を連結状態から非連結状態に復帰させるための手動
操作ボタン、80はバッテリー66の電源電圧BVを測
定するバッテリー電圧計、67はバッテリー66の電源
電圧BVをモータ7に供給されるモータ電圧MVに変圧
する変圧回路であり、好適には、パルス幅変調回路であ
る。76は前記スライド扉2のスライド速度SSを検出
する速度センサーであり、センサー76は、スライド扉
2の移動を直接検出するものでもよいが、スライド扉2
と連動して回転するワイヤードラム9の回転を検出する
構成のものが実用的であり、好適には、特開平9−27
3358号公報で開示されている光センサーを例示でき
る。光センサーはワイヤードラム8の回転量(=スライ
ド扉の移動量)・回転速度(=スライド扉のスライド速
度)・回転方向(=スライド扉2の移動方向)を検出で
き、これによりワイヤードラム8の回転量および回転方
向を検出するための別個のセンサーを不要にできる。
軸支された揺動アーム26、27のスライドピン30、
31が、双方とも、ドラム軸12から一定の距離に形成
されたガイドプレート18の内側スロット34、35に
係合していると、揺動アーム26、27のクラッチ爪4
1、42は、双方ともワイヤードラム8の凸部40から
離間して非係合となる。このように、両方のクラッチ爪
41、42が共に凸部40から離間した状態が、前記ク
ラッチ機構15の非連結状態であり、この状態では、ワ
イヤードラム8がどの方向に回転しても、その回転はク
ラッチ爪41、42(モータ7)には伝わらないから、
スライド扉2を手動で開閉させるときに、余計な抵抗が
掛からない(なお、ワイヤードラム8の回転がガイドプ
レート18に伝わる状態では、スライド扉2を手動で開
閉させることは困難である)。
る。図4の非連結状態において、モータ7を閉扉方向に
回転させると、ガイドプレート18は時計回転(閉扉回
転)する。すると、支持プレート20にはバネ23の弾
力で回転抵抗が付与されているため、当初は、支持プレ
ート20に取付けられた揺動アーム26、27自体は動
かずに、揺動アーム26、27のスライドピン30、3
1のみが、回転するガイドプレート18のガイドスロッ
ト32、33に対して相対的に移動して、一方のスライ
ドピン31はガイドスロット33の内側スロット35か
ら延長スロット37に進入し、他方のスライドピン30
は、ドラム軸12を中心とする内側スロット34内のみ
を移動する。すると、一方のスライドピン31は延長ス
ロット37の内壁37Aに案内されて徐々にドラム軸1
2から離間し、これにより揺動アーム27は取付軸29
を中心に矢印A方向に外方に向けて揺動する。スライド
ピン31が延長スロット37から外側スロット39に至
ると、揺動アーム27のクラッチ爪42は最外方に突出
して、凸部40同士の間隙Y内に進入し、その後、スラ
イドピン31は外側スロット39の係合面39Aに係合
する。この間、他方の揺動アーム26のスライドピン3
0は、ドラム軸12を中心とする内側スロット34内を
移動するだけであるから、揺動アーム26は取付軸28
を中心には揺動しない。
合面39Aに係合した後も、ガイドプレート18がモー
タ7の動力で閉扉回転を継続すると、係合面39Aがス
ライドピン31を押すため、揺動アーム27は支持プレ
ート20と共にドラム軸12を中心として時計回転し、
図7のように、クラッチ爪42の連結面42Aがワイヤ
ードラム8の凸部40に係合する。このように、クラッ
チ爪42の連結面42Aが凸部40に係合した状態が、
前記クラッチ機構15の前記連結状態(第1連結状態)
となる。なお、揺動アーム27は、スライドピン31が
半円状の係合面39Aに係合しているため、反矢印A方
向に戻されることはない。
ト18が時計回転を継続すると、クラッチ爪42はワイ
ヤードラム8の凸部40を押してワイヤードラム8を時
計回転させ、これにより、ワイヤードラム8に巻回され
たワイヤーケーブル9は閉扉方向に巻き取られ、スライ
ド扉2を閉扉方向にスライドさせる。また、図4におい
て、モータ7を開扉方向に回転させてガイドプレート1
8を反時計回転(開扉回転)させると、別の揺動アーム
26のクラッチ爪41の連結面41Aが凸部40に係合
して、クラッチ機構15は別の連結状態(第2連結状態
・図11参照)となり、スライド扉2は開扉方向にスラ
イドする。
扉方向にスライドさせるとき、クラッチ機構15は、ク
ラッチ爪42の連結面42Aがワイヤードラム8の凸部
40に当接した第1連結状態(図7)、若しくは、別の
クラッチ爪41の連結面41Aがワイヤードラム8の凸
部40に当接した第2連結状態(図11)となって、ワ
イヤードラム8にモータ7の動力が伝達され、スライド
扉2はモータ7(およびその減速機構)により設定され
た所定の速度でスライドする。しかし、モータ7の動力
でスライド扉2をスライドさせているときでも、スライ
ド扉2に強い外力が作用すると、スライド扉2は前記所
定速度を越えたオーバースピードでスライドしようとす
る。このような外力の一例は、車体1の傾斜によりスラ
イド扉2に作用する重力が挙げられる。本実施例のクラ
ッチ機構15は、このような外力がスライド扉2に作用
すると、以下に説明するようにブレーキ状態に切り替わ
って、スライド扉2のオーバースピードを防止する。
の切替について説明する。スライド扉2を閉扉方向にス
ライドさせる第1連結状態(図7)において、スライド
扉2に閉扉方向のオーバースピードをもたらす外力が作
用すると、スライド扉2にワイヤーケーブル9を介して
連結されたワイヤードラム8は、モータ7の動力により
一定速度で閉扉方向に回転するガイドプレート18より
速い速度で閉扉回転する。すると、クラッチ爪42の1
つ手前に位置していた別の凸部40が、図8のように、
クラッチ爪42の背面側に追いついてブレーキ凹部42
Bに当接し、更にワイヤードラム8がオーバースピード
で閉扉(時計)回転すると、揺動アーム27(および支
持プレート20)はワイヤードラム8に押されてワイヤ
ードラム8と同じオーバースピードの速度でドラム軸1
2を中心に時計回転し、もって揺動アーム27のスライ
ドピン31は係合面39Aから押出される。揺動アーム
27は、スライドピン31が係合面39Aから押出され
ても、揺動アーム27のブレーキ凹部42Bと別の凸部
40との係合により、反矢印A方向には揺動しないか
ら、ワイヤードラム8がオーバースピードで更に時計回
転すると、スライドピン31は外側スロット39内を移
動して、図9のように外側スロット39の当接面39B
に当接する。この状態でも、取付軸29を中心とする揺
動アーム27の反矢印A方向の揺動は、別の凸部40と
ブレーキ凹部42Bとの係合により依然として防止され
るから、クラッチ爪42は最外方に突出した状態に継続
して保持される。
もたらす外力はワイヤードラム8およびスライドピン3
1を介してガイドプレート18に伝達される。しかしな
がら、ガイドプレート18は減速機構を介してモータ7
に接続されていて、実質的にモータ7および減速機構に
より設定された所定の速度以上では回転しないものであ
るから、スライド扉2にはガイドプレート18によるブ
レーキ抵抗が働き、以後は前記所定の速度でスライド扉
2はスライドすることになる。このように、凸部40が
ブレーキ凹部42Bに係合してワイヤードラム8のオー
バースピードが規制される状態が、前記クラッチ機構1
5の前記ブレーキ状態(第1ブレーキ状態)となる。同
様に、ワイヤードラム8が反時計回転しているときに、
ワイヤードラム8がオーバースピードで回転すると、凸
部40が別の揺動アーム26のブレーキ凹部41Bに係
合し、これにより同様の原理でスライド扉2のスライド
速度は一定に保たれる。この状態は、前記クラッチ機構
15の別のブレーキ状態(第2ブレーキ状態)となる。
したがって、本実施例のクラッチ機構15によると、ス
ライド扉2にオーバースピードをもたらす外力が作用し
ても、スライド扉2のオーバースピードは瞬時に防止さ
れる。
動しているときは、前記クラッチ機構15は、クラッチ
爪41、42の連結面41A、42Aがワイヤードラム
8の凸部40に当接した連結状態か(図7参照)、若し
くはブレーキ凹部41B、42Bに凸部40が当接した
ブレーキ状態(図9参照)のいずれかの状態となって、
スライド扉2は一定速度で開閉移動する。
に、いったんモータ7を逆方向に所定時間(所定量)R
だけ回転させることにより、連結状態から非連結状態に
復帰するように構成されている。以下、クラッチ機構1
5の連結状態から非連結状態への復帰について説明す
る。モータ7の閉扉回転によりガイドプレート18を時
計回転させて図7の第1連結状態になったときは、いっ
たん、モータ7を逆転(開扉回転)させる。すると、ガ
イドプレート18は反時計回転して、揺動アーム27の
スライドピン31は、外側スロット39の係合面39A
から引き抜かれて反対側の当接面39Bに当接し、図1
0の状態となる。この状態では、ブレーキ凹部42Bは
凸部40に係合していないから、揺動アーム27は反矢
印A方向に揺動可能であり、このため、更にガイドプレ
ート18が反時計回転すると、スライドピン31は当接
面39Bから外壁37Bに案内されて延長スロット37
に戻されて、クラッチ爪42は凸部40から離間し、ガ
イドプレート18(モータ7)の所定量Rの反時計回転
が終了すると、スライドピン31は図4の位置に戻さ
れ、クラッチ機構15は非連結状態に復帰する。なお、
モータ7を逆転(開扉回転)させている最中は、モータ
7には実質的な負荷は掛からないから、電流計46で測
定されるモータ7の電流値には実質的な変化は起こらな
い。第2連結状態から非連結状態に復帰させるときも、
同様の原理で行える。
帰) 前項で説明したように、クラッチ機構15の第1連結状
態は、モータ7によりガイドプレート18を所定量Rだ
け反時計回転させることにより、また、第2連結状態
は、モータ7によりガイドプレート18を所定量Rだけ
時計回転させることによりそれぞれ解除されて、クラッ
チ機構15は非連結状態に復帰するが、第1ブレーキ状
態または第2ブレーキ状態を解除するときは、次に説明
するように、モータ7の動力でそれぞれを第1連結状態
または第2連結状態に切り替えてから、前記した連結状
態の解除を行って非連結状態に復帰させる。
ら非連結状態への復帰について具体的に説明する。スラ
イド扉2にオーバースピードの外力が掛かったままの状
態でスライド扉2が所定位置まで閉扉したときは、クラ
ッチ機構15は、図9のように、凸部40がブレーキ凹
部42Bに係合した第1ブレーキ状態になっている。こ
のとき、制御部45は、クラッチ機構15が第1連結状
態のまま閉扉したのか、第1ブレーキ状態で閉扉したの
かを区別していない。そこで、制御部45は、電流計4
6で計測するモータ7の電流値を監視しながら、まず、
モータ7を閉扉回転から開扉回転に所定量Rだけ反転さ
せる制御を開始する。このとき、仮にクラッチ機構15
が第1連結状態であったならば、既に説明したように、
モータ7の所定量Rの開扉回転によりクラッチ機構15
は非連結状態に戻され、この間、モータ7の電流値に実
質的な変化は起こらない。このように電流値が変化しな
いままモータ7の所定量Rの回転が終了したときは、制
御部45はクラッチ機構15は第1連結状態であったと
看做して、非連結状態への復帰制御を終了する。
状態(図9)であったときは、モータ7の開扉回転によ
りガイドプレート18が反時計回転すると、ブレーキ凹
部42Bが凸部40に当接しているため、直ちに、モー
タ7には実質的な負荷が掛かり、モータ7の電流値は増
大する。このように、モータ7の所定量Rの開扉回転が
終了する前にモータ7の負荷が検出されたときは、制御
部45は、クラッチ機構15は第1ブレーキ状態にある
と看做し、今度は、モータ7を閉扉方向に再反転させ
る。すると、図9において、ガイドプレート18のみが
時計回転して図8のように外側スロット39の係合面3
9Aがスライドピン31に係合する。更に、ガイドプレ
ート18が時計回転すると、揺動アーム27はドラム軸
12を中心に時計回転して、クラッチ爪42の連結面4
2Aが凸部40に当接する。この状態は、図7の第1連
結状態と同じである。ここから更にガイドプレート18
が時計回転すると、モータ7にはワイヤードラム8を回
転させるための負荷が掛かる。この2回目の負荷が電流
計46で検出されると、制御部45は、クラッチ機構1
5が第1ブレーキ状態から第1連結状態に切り替わった
と看做すことができ、これにより、制御部45は、モー
タ7を開扉方向に所定量Rだけ再々反転させる。これに
より、前記したように、第1連結状態から非連結状態に
復帰する。なお、第1ブレーキ状態から第1連結状態へ
の切替は、モータ7を回転させる時間の制御でも行え
る。また、第2ブレーキ状態を非連結状態に復帰させる
ときも同様の原理である。
非連結状態に復帰させるときは、モータ7の動力を使用
するのが基本となるが、クラッチ機構15がブレーキ状
態または連結状態にあるときに、モータ7が故障したと
きは、手動によりブレーキ状態または連結状態を解除す
る。
結状態への手動復帰を、第1ブレーキ状態を示している
図9を用いて具体的に説明する。図9では、揺動アーム
27のスライドピン31が外側スロット39の当接面3
9Bに当接しているため、ワイヤードラム8を時計回転
(閉扉回転)させることはできないが、反時計回転(開
扉回転)させることは可能である。そこで、スライド扉
2を手動で開扉方向にスライドさせ、ワイヤードラム8
を反時計回転させる。すると、ブレーキ凹部42Bに係
合していたワイヤードラム8の凸部40は、ブレーキ凹
部42Bから離脱し、ついで、図10のように、別の凸
部40がクラッチ爪42の連結面42Aに当接する。
反時計回転させると、連結面42Aは外方に至るに従い
取付軸29から離れる面になっているから、揺動アーム
27には凸部40との当接により反矢印A方向への力が
作用し、かつ、延長スロット37の外端部の間隔が相当
に幅広に形成されているため、揺動アーム27は取付軸
29を中心に反矢印A方向に揺動して、クラッチ爪42
は凸部40とは係合しない位置に戻され、クラッチ機構
15は第1ブレーキ状態から非連結状態に戻される。こ
の状態を示したのが図12である。第2ブレーキ状態の
解除も同様である。
帰を、第1連結状態を示している図7を用いて説明す
る。図7では、スライドピン31が外側スロット39の
係合面39Aに係合しているため、ワイヤードラム8は
反時計回転(開扉回転)できないが、時計回転(閉扉回
転)は可能となっている。そこで、スライド扉2を閉扉
方向に手動でスライドさせ、ワイヤードラム8を時計回
転させる。すると、連結面42Aに当接していた凸部4
0は連結面42Aから離間し、ついで、別の凸部40が
クラッチ爪42のブレーキ凹部42Bに当接し、図8の
状態となる。
時計回転させると、揺動アーム27は凸部40とブレー
キ凹部42Bとの当接によりドラム軸12を中心に時計
回転して図9の第1ブレーキ状態となる。第1ブレーキ
状態になると、揺動アーム27のスライドピン31は外
側スロット39の当接面39Bに当接するから、スライ
ド扉2は重たく動かなくなる。そこで、スライド扉2が
重くなったら、今度は開扉方向に手動でスライド扉2を
スライドさせ、以後、前記した第1ブレーキ状態の解除
と同じ操作を行えば、クラッチ機構15は非連結状態に
復帰する。第2連結状態の解除も同様の原理である。
手動解除では、スライド扉2を手動でスライドさせるこ
とになるが、このとき解除に必要なスライド扉2のスラ
イド量Sは、「凸部40同士の間隙Y」−「クラッチ爪
42の幅Z」+「外側スロット39内を移動できるスラ
イドピン31の移動距離T」に等しい。このスライド量
Sは、後述する動力スライド装置5によるスライド扉2
の全開位置への保持との関係で重要になる。
の保持) モータ7の開扉回転によりクラッチ機構15を第2連結
状態にしてスライド扉2を開扉方向に所定位置まで移動
させと、スライド扉2は全開ストッパー60に当接し、
更に、スライド扉2を移動させると、スライド扉2は全
開ストッパー60を弾力的に変形させながらこれを乗り
越えて全開位置に移動する。スライド扉2が全開位置に
移動したら、制御部45はモータ7を所定量Rだけ逆転
させて、クラッチ機構15を非連結状態に復帰させる。
このようにして、スライド扉2を全開位置に移動させた
後は、弾力的に復元した全開ストッパー60によりスラ
イド扉2は全開位置に保持される。
の保持) 前記全開ストッパー60は、板バネ等の弾力を利用して
スライド扉2を全開位置に保持するものであるから、そ
の保持力はそれほど強いものではなく、一般的には車体
1が約10%を越えて前下がり状態に傾斜すると、スラ
イド扉2は重力により全開ストッパー60を乗り越えて
閉扉方向(前方方向)にスライドしてしまうことがあ
る。しかし、本発明では、このような傾斜地において
も、確実にスライド扉2を全開位置に保持できる。
タ7の開扉回転によりクラッチ機構15を第2連結状態
にしてスライド扉2を開扉方向に所定位置まで移動させ
と、スライド扉2は全開ストッパー60に当接し、更
に、スライド扉2を移動させると、スライド扉2は全開
ストッパー60を弾力的に変形させながらこれを乗り越
えて全開位置に移動する。この間、傾斜による特別な影
響はなく、スライド扉2に作用する閉扉方向への強い外
力は、開扉方向に回転するモータ7に対する強い負荷に
なるだけである。
御部45はクラッチ機構15を非連結状態に復帰させる
ためにモータ7を所定量Rだけ閉扉方向に逆転させる
が、このとき、スライド扉2には閉扉方向への強い外力
が作用しているため、クラッチ機構15は非連結状態に
復帰しない。つまり、スライド扉2が全開位置に変位し
たときは、クラッチ機構15は図11に示された第2連
結状態にあるが、この状態では、スライド扉2に作用す
る閉扉方向への外力の影響でワイヤードラム8には時計
回転方向への外力が作用しており、このため、モータ7
を図11の状態で所定量Rだけ閉扉方向に逆転させてガ
イドプレート18を時計回転させると、同時にワイヤー
ドラム8も外力により追従して時計回転し、スライドピ
ン30は係合面38Aから離間できず、モータ7の所定
量Rの閉扉回転が終了した後も、クラッチ機構15は図
11の第2連結状態まま保持される。これは、落下防止
バネ68、69を備えた第2実施例でも同じである。
ドラム8の閉扉回転は、スライドピン30と係合面38
Aの係合によりガイドプレート18に伝達されるから、
ワイヤードラム8の閉扉回転は事実上不可能となってお
り、したがって、傾斜地の影響によりスライド扉2に閉
扉方向への強い外力が作用していても、スライド扉2は
全開位置に確実に保持される。
りスライド扉2が閉扉方向にスライドする距離Dは全開
位置の幅Xより短く設定して、モータ7の所定量Rの閉
扉回転によりスライド扉2が閉扉方向に追従してスライ
ドしたときに、スライド扉2が全開ストッパー60に強
く接触しないように(好適には全く接触しないように)
する。仮に、スライド扉2の前記追従スライドにより、
スライド扉2が全開ストッパー60に強く接触するよう
なことがあると、この接触により、スライド扉2に作用
する閉扉方向への外力が実質的に減衰されることになる
から、図11に示された第2連結状態が不完全な状態に
変化する惧れがあり、スライド扉2を全開位置に保持で
きなくなる。
扉2を閉扉させるときは、前記した連結状態の手動解除
と同じ操作を行ってクラッチ機構15を非連結状態に復
帰させてから、スライド扉2を閉扉方向にスライドさせ
る。このためには、ワイヤードラム8(スライド扉2)
を図11の状態において開扉方向にスライド量Sだけス
ライドさせることが必要となり、したがって、スライド
量Sはモータ7の所定量Rの閉扉回転によりスライド扉
2が閉扉方向にスライドする距離Dより短くしておく。
これにより、図11の状態でモータ7が故障しても手動
でスライド扉2を閉扉させることができる。
ド扉2が閉扉方向へスライドして、スライド扉2のター
ミナル81が車体1のターミナル82に接触すると、ス
ライド扉2内に設けられた動力クローズ装置58にはタ
ーミナル81、82の接触を介してバッテリー66に電
力が供給され、動力クローズ装置58は作動可能状態と
なり、更にスライド扉2が閉扉方向にスライドすると、
ラッチアッシー4のラッチ5がストライカ3との係合に
より回転してハーフラッチ位置になる。すると、これを
スイッチ56が検出し、制御部45はモータ7の閉扉回
転を終了させるとともに、クラッチ機構15を非連結状
態へ戻す復帰制御を行う。なお、スライド扉2のターミ
ナル81が車体1のターミナル82に接触する際に、ク
ラッチ機構15が車体1の傾斜等により第1ブレーキ状
態に切り替わっていても、ターミナル81、82同志が
接触する位置からハーフラッチ位置までの区間では、防
水用ゴムシール等の抵抗によりスライド抵抗が増加する
ため、スライド扉2がハーフラッチ位置に達した時点で
は、クラッチ機構15は第1ブレーキ状態から第1連結
状態に戻されている。
置を検出したら、クラッチ機構15の非連結状態へ復帰
制御と並行して、制御部45は動力クローズ装置58を
作動させてハーフラッチ位置のラッチ50をフルラッチ
位置に回転させ、スライド扉2を完全に閉扉させ、スイ
ッチ56がフルラッチ位置を検出したら、動力クローズ
装置58の作動を停止させると共に、再び動力スライド
装置5のモータ7を所定時間だけ、若しくは電流計46
が負荷を検出するまで開扉回転させて、クラッチ機構1
5を第2連結状態(図11参照)にし、制御部45はモ
ータ7の制御を終了する。このように、スライド扉2が
完全閉扉されたら、クラッチ機構15を開扉操作用の第
2連結状態にする。
ドル63を開扉操作すると、ラチェット51はラッチ5
0から離脱してスライド扉2はスライド扉2と車体1と
の間に設けられるゴムシールの弾力によって開扉方向に
押出され、同時にオープンハンドル63の開扉操作がス
イッチ64で検出されることにより、制御部45は動力
スライド装置5のモータ7を開扉回転させて、スライド
扉2を開扉方向にスライドさせる。このとき、車体1が
傾斜地にあって、開扉と同時にスライド扉2に開扉方向
への強い外力が作用したとしても、クラッチ機構15が
完全閉扉状態において予め開扉用の第2連結状態になっ
ているため、ワイヤードラム8の開扉方向へのオーバー
スピードにより、クラッチ機構15は瞬時に第2ブレー
キ状態に切り替わるから、スライド扉2のオーバースピ
ードでのスライドは瞬間的に防止される。また、閉扉状
態において、手動操作ボタン47を押すと、モータ7が
所定量閉扉回転してクラッチ機構15は非連結状態に戻
される。
ルラッチ状態になったときにクラッチ機構15を第2連
結状態に切り替えているが、第2連結状態への切替を開
扉操作の後に変更することも可能である。この場合、開
扉操作が行われる直前まではクラッチ機構15は非連結
状態としておき、オープンハンドル63の開扉操作がス
イッチ64で検知されたら、まずクラッチ機構15を第
2連結状態に切替え、その後、動力オープン装置57に
よりラチェット51をラッチ50から離脱させ、続いて
動力スライド装置5を作動させてスライド扉2を開扉方
向にスライドさせる。このような変更を行っても、開扉
時のスライド扉2のオーバースピードでのスライドはよ
く防止される。
ための異常検出制御と、スライド速度を制御することに
より品質の向上と部品の耐久性を向上させるための品質
向上制御とを備えた安全制御を実行する。
15のタイムチャートおよび図17〜19のフローチャ
ートを参照しながら説明する。モータ7によりスライド
扉2を閉扉スライドさせる時は、まず、バッテリー電圧
計80によりバッテリー66の電源電圧BVを測定し(S
001)、ついで電源電圧BVを変圧回路67でスタート電
圧(約7V)まで降圧させ、これをモータ電圧MVとし
てモータ7に供給してモータ7を閉扉回転させ、タイマ
ーT1をスタートさせる(S002)。タイマーT1は、約
0.15秒と短時間に設定し、タイマーT1がUPした
ら(S004)、モータ電圧MVを若干(約2ボルト若しくは
2ボルト以内で変圧が停止するまで)昇圧させ(S005)、
この時点で変圧回路67による降圧が継続している時は
(S006)、再度タイマーT1をスタートさせ(S007)、0.
15秒経過したらモータ電圧MVを再度昇圧させる(S00
5)。これを変圧回路67による降圧が停止するまで繰り
返えす。これにより、スライド扉2は、約7ボルトの低
いスタート電圧によりゆっくりスライドを開始し、その
後、モータ電圧MVが昇圧されることで徐々に加速する
から、スライド扉2や動力スライド装置5に掛かるスタ
ート時の負荷を緩やかにできる。
らくは、それまでの変圧の影響を受けて、スライド扉2
のスライド速度SSは不安定な状態となるから、タイマ
ーT2により約0.5秒の速度安定期間を設定し(S008,
S011)、タイマーT2がUPしてスライド扉2のスライ
ド速度SSが安定したら、この時に測定したスライド速
度SSを(S013)、基準スライド速度RSとして保存する
(S015)。
方向にスライドを開始した時には、モータ7を回転させ
てから短時間の間に、スライド扉2のターミナル81が
車体1のターミナル82と接触するターミナル接触位置
より約10cm開扉方向にずらした場所に設定される閉
扉減速位置CPに、スライド扉2が達することがある(S
003、 S009)。この場合には、制御部45の制御は図18
のステップS031に移行する。
Sは、電源電圧BVの強さと、スライド扉2に作用する
スライド抵抗(スライド扉2と車体1との間の機械的摩
擦抵抗+車体1の傾斜等によりスライド扉2に作用する
減速方向の外力)の強さの影響を受けて、電源電圧BV
が強いとスライド速度SSは速く、スライド抵抗が強い
とスライド速度SSは遅くなる。ここで、機械的摩擦抵
抗の強さは、全開位置近傍および閉扉位置近傍において
は大きく、これらの中間位置では低くなるが、その位置
毎における摩擦抵抗は固定値と看做すことができるもの
であり、また、スライド速度SSと電源電圧BVは、そ
れぞれ実際の速度および大きさがそれぞれ測定されるも
のである。したがって、これらのファクターを測定また
は記憶しておくことにより、その時にスライド扉2に作
用している減速方向の外力の大きさを求めることができ
る。更に、予め外力の強さを仮定しておけば、電源電圧
BVの強さに応じたスライド速度SSを想定することも
できる。なお、図15において実線で示されたスライド
速度SSは、電源電圧BVが平均的な電圧であって、車
体1が平坦地にあってスライド扉2に外力が作用してい
ない状態のときに想定される速度である。
用する減速方向の外力を最大とした条件において、タイ
マーT2がUPするときに想定されるスライド速度を予
定最低速度ESとして設定する。予定最低速度ESは、
図15において点線で示したように、電源電圧BVの強
さに応じて変動する。
UPしてスライド速度SSが安定した状態になったと看
做すことができる時点になったら(S011)、その時のスラ
イド速度SSを、電源電圧BVの強さに応じた予定最低
速度ESと比較し(S017)、スライド速度SSが予定最低
速度ESに達していない時は、想定される最大外力より
大きな外力がスライド扉2に作用したことにより、スラ
イド扉2が正常範囲で加速できなかったと看做すことが
でき、このため、制御部45はスライド扉2に異常スラ
イドが生じたと判断して、モータ7を停止若しくは逆転
させる(S045)。このように、測定した電源電圧BVを用
いて、制御部45はスライド扉2のスライド開始時の異
常検出制御を行うから、バッテリー66の電圧の高低に
かかわらず、正確な異常検出が行える。なお、モータ電
圧MVは、モータ7に掛かる負荷やモータ7からバッテ
リー66に至る回路抵抗の大きさにより著しく変動する
ため、電源電圧BVの代わりにモータ電圧MVを使用し
て異常検出制御を行うことは困難である。
スライドが認められなかった時は(S017)、そのまま通常
の変圧していないモータ電圧MVによりモータ7を閉扉
回転させてスライド扉2を移動させ、この間において
は、随時スライド速度SSを監視し(S021)、これを基準
スライド速度RSと比較し(S023)、スライド速度SSが
基準スライド速度RSに対して所定減速幅を越えて遅く
なった時は、異常スライドが発生したと看做す(S025)。
ここで、前記所定減速幅は基準スライド速度RSの速さ
に応じて変更し、基準スライド速度RSが速い時は小さ
く、基準スライド速度RSが遅い時は大きくし、例え
ば、基準スライド速度RSが比較的速い「100」のと
きの所定減速幅は「5」として、スライド速度SSが
「95」未満になった時は異常と看做し、また、基準ス
ライド速度RSが比較的遅い「80」のときの所定減速
幅は「10」として、スライド速度SSが「70」未満
になった時は異常と看做す。このように、所定減速幅を
基準スライド速度RSの速さに応じて変更すると、より
正確な異常スライドの検出が行える。つまり、手や荷物
がスライド扉2に挟まってモータ7に所定の負荷が掛か
ったときにおけるスライド速度の減速幅は、スライド速
度が速い時には、スライド扉2の慣性が大きいので小さ
くなり、スライド速度が遅い時には、スライド扉2の慣
性が小さいので大きくなるが、本発明では、基準スライ
ド速度RSが速い時には、異常スライドの基準が厳しく
なるので僅かな異常でも直ちに検出でき、異常時のスラ
イド扉2の移動量を最小限に留めることができ、基準ス
ライド速度RSが遅い時には、異常スライドの基準が緩
くなるので、正常範囲の減速に対する誤検出を抑制でき
る。
れなかった時は、スライド扉2の位置を確認し閉扉減速
位置CPに至っていない時は(S027)、ステップS021
に戻ってスライドを継続する。
SSが基準スライド速度RSに対して速くなった時は、
スライド扉2に加速方向の外力が作用したことになる
が、本実施例で開示したクラッチ機構15は、ブレーキ
状態を備えていて前述のようにスライド扉2を加速(オ
ーバースピード)させる外力は直ちに吸収されるため、
特別な処理は不要となり破線内に示したステップS02
9は無視してそのままステップS027に制御は流れ
る。しかし、本出願人に掛かる特開平9−273358
号公報に記載されたクラッチ機構やその他の公知のクラ
ッチ機構のようにブレーキ状態を備えていないクラッチ
機構を使用した時は、基準スライド速度RSを、スライ
ド扉2に作用した加速方向の外力により速くなったスラ
イド速度SSに更新する(S029)。
が閉扉減速位置CPに至った時は、制御部45は、変圧
回路67によりモータ電圧MVを最低電圧まで降圧させ
てスライド速度SSを減速させる(S031)。最低電圧によ
りモータ7は、スライド扉2を閉扉減速位置CPからハ
ーフラッチ位置に移動させるのに必要な最低限の動力を
発生する。最低限の動力とは、この区間の最大の機械的
摩擦抵抗と、スライド扉2が閉扉減速位置CPに至るま
でに求められている減速方向の外力とからなるスライド
抵抗に抗することができる動力であり、したがって、減
速方向の外力の大きさによって前記最低電圧は変更され
る。なお、この区間の機械的摩擦抵抗は、閉扉減速位置
CPからハーフラッチ位置にかけて徐々に増加し、スラ
イド扉2がハーフラッチ位置に至る瞬間において最大に
なる。このため、スライド扉2がハーフラッチ位置にな
る瞬間において、前記最低限の動力は前記スライド抵抗
により殆どが消耗されて、モータ7の動力の余裕は最低
となってスライド扉2のスライド速度は極低速となる。
ここで注意することは、前記最低電圧はスライド扉2に
作用する減速方向の外力の大きさによって変更されるか
ら、減速方向の外力の大きさに拘らずモータ7の動力に
残された余裕は一定となり、したがって、前記極低速も
減速方向の外力の大きさに拘らず一定になることであ
る。このように、本発明では、スライド扉2のスライド
速度SSをハーフラッチ位置になる際に減速させるた
め、異常スライドが生じ易い場所での安全性が向上し、
かつ、ラッチ50がストライカ3と係合する際の異音発
生を低減でき、極めて静寂な閉扉が行える。また、スラ
イド扉2のスライド速度SSをハーフラッチ位置になる
際に減速させても、スライド扉2がハーフラッチ位置に
至る時において減速方向の外力の大きさに拘らず最低限
のスライド速度が確保されるので、スライド扉2を確実
にハーフラッチ位置に移動させることができる。
に降圧させると(S031)、最初は降圧によるモータ7の動
力低下分だけ減速し、その後は機械的摩擦抵抗の増加に
伴って減速し、やがてターミナル81、82同士が互い
に接触する(S037)。この間においては、測定したスライ
ド速度SS(S033)はハーフラッチ移動速度HSと比較し
て、ハーフラッチ移動速度HSより遅くなった時は、制
御部45はスライド扉2に異常スライドが生じたと看做
す(S035)。ターミナル81、82同士が互い接触する地
点での機械的摩擦抵抗は、ハーフラッチ位置における機
械的摩擦抵抗より抵抗α分だけ小さく、この抵抗αは予
め想定された値であるから、モータ7に前記最低電圧を
供給していても、ターミナル接触位置ではモータ7には
抵抗α分だけ余裕が生じていることになる。前記ハーフ
ラッチ移動速度HSは、抵抗α分の余裕によりもたらさ
れる速度、若しくは、これより若干速い速度に設定され
る。
(S037)、スライド扉2の防水用ゴムシール等により機械
的摩擦抵抗が極端に大きくなるから、スライド扉2は更
に減速して前記極低速となる。このため、以後は、測定
したスライド速度SS(S039)がゼロになった時に、制御
部45はスライド扉2に異常スライドが生じたと看做し
(S041)、異常が発生しない時には、やがてハーフラッチ
位置となって(S043)、制御は終了する。
て、タイマーT1またはタイマーT2がUPする前に、
スライド扉2が閉扉減速位置CPに達した時は、スライ
ド扉2を閉扉位置の間際から閉扉方向にスライドさせた
ことになり、この場合には、ステップS031に移行し
て、モータ電圧MVを降圧させるが、この段階では、測
定した電源電圧BVによって得られる安定したスライド
速度SSが求められていないため、スライド扉2に作用
する外力の大きさを判定できない状態である。したがっ
て、制御の安全性を考慮して、スライド扉2には外力が
作用していない、つまり、車体1が平坦地にあると看做
して、モータ電圧MVを降圧させる。
16のタイムチャートおよび図20、21のフローチャ
ートを参照しながら説明する。モータ7によりスライド
扉2を開扉スライドさせる時は、まず、バッテリー電圧
計80によりバッテリー66の電源電圧BVを測定し(S
101)、ついで電源電圧BVを変圧回路67でスタート電
圧(約7V)まで降圧させ、これをモータ電圧MVとし
てモータ7に供給してモータ7を開扉回転させ、タイマ
ーT3をスタートさせる(S102)。タイマーT3は、約
0.15秒と短時間に設定し、タイマーT3がUPした
ら(S104)、モータ電圧MVを若干(約2ボルト若しくは
2ボルト以内で変圧が停止するまで)昇圧させ(S105)、
この時点で変圧回路67による降圧が継続している時は
(S106)、再度タイマーT3をスタートさせ(S107)、0.
15秒経過したらモータ電圧MVを再度昇圧させる(S10
5)。これを変圧回路67による降圧が停止するまで繰り
返えす。これにより、スライド扉2は、約7ボルトの低
いスタート電圧によりゆっくりスライドを開始し、その
後、モータ電圧MVが昇圧されることで徐々に加速する
から、スライド扉2や動力スライド装置5に掛かるスタ
ート時の負荷を緩やかにできる。
らくは、それまでの変圧の影響を受けて、スライド扉2
のスライド速度SSは不安定な状態となるから、タイマ
ーT4により約0.5秒の速度安定期間を設定し(S108,
S111)、タイマーT4がUPしてスライド扉2のスライ
ド速度SSが安定したら、この時に測定したスライド速
度SSを(S113)、基準スライド速度RSとして保存する
(S115)。
方向にスライドを開始した時には、モータ7を回転させ
てから短時間の間に、全開ストッパー60が設置された
地点から約10cm閉扉方向にずらした場所に設定され
る開扉減速位置OPに、スライド扉2が達することがあ
る(S103、 S109)。この場合には、制御部45の制御は図
21のステップS131に移行する。
作用する減速方向の外力を最大とした条件において、タ
イマーT4がUPするときに想定されるスライド速度を
予定最低速度ESとして設定する。予定最低速度ES
は、図16において点線で示したように、電源電圧BV
の強さに応じて変動する。
ライド速度SSが安定した状態になったと看做すことが
できる時点になったら(S111)、その時のスライド速度S
Sを、電源電圧BVの強さに応じた予定最低速度ESと
比較し(S117)、スライド速度SSが予定最低速度ESに
達していない時は、想定される最大外力より大きな外力
がスライド扉2に作用したことにより、スライド扉2が
正常範囲で加速できなかったと看做すことができ、この
ため、制御部45はスライド扉2に異常スライドが生じ
たと判断して、モータ7を停止させる(S145)。
スライドが認められなかった時は(S117)、そのまま通常
の変圧していないモータ電圧MVによりモータ7を閉扉
回転させてスライド扉2を移動させ、この間において
は、随時スライド速度SSを監視し(S121)、これを基準
スライド速度RSと比較し(S123)、スライド速度SSが
基準スライド速度RSに対して所定減速幅を越えて遅く
なった時は、異常スライドが発生したと看做す(S025)。
所定減速幅の設定は、閉扉における安全制御と同じであ
る。
れなかった時は、スライド扉2の位置を確認し開扉減速
位置OPに至っていない時は(S127)、ステップS121
に戻ってスライドを継続する。
SSが基準スライド速度RSに対して速くなった時は、
スライド扉2に加速方向の外力が作用したことになる
が、本実施例で開示したクラッチ機構15は、ブレーキ
状態を備えていて前述のようにスライド扉2を加速(オ
ーバースピード)させる外力は直ちに吸収されるため、
特別な処理は不要となり破線内に示したステップS12
9は無視してそのままステップS127に制御は流れ
る。しかし、ブレーキ状態を備えていないクラッチ機構
を使用した時は、基準スライド速度RSを、スライド扉
2に作用した加速方向の外力により速くなったスライド
速度SSに更新する(S129)。
が開扉減速位置OPに至った時は、制御部45は、変圧
回路67によりモータ電圧MVを最低電圧まで降圧させ
てスライド速度SSを減速させる(S131)。最低電圧によ
りモータ7は、スライド扉2を開扉減速位置OPから全
開ストッパー60を乗り越えて全開位置に移動させるの
に必要な最低限の動力を発生する。このため、スライド
扉2は、スライド抵抗の大きさに拘らず、全開ストッパ
ー60を乗り越える時に(スライド抵抗が最大になる
時)に極低速となり全開位置に至る。このように、本発
明では、スライド扉2のスライド速度SSを全開位置に
なる際に減速させるため、全開ストッパー60を乗り越
える際の質感が向上し、また、スライド扉2が全開位置
の終端に突き当たる時の衝撃を弱めるから、異音発生を
低減でき、極めて静寂な開扉が行え、突き当たる部分の
負担が軽減されるから、耐久性が向上する。スライド扉
2が全開位置の終端に突き当たってスライド速度SSが
ゼロになったら(S133)、制御は終了する。
て、タイマーT3またはタイマーT4がUPする前に、
スライド扉2が開扉減速位置OPに達した時は、スライ
ド扉2を全開位置の間際から開扉方向にスライドさせた
ことになり、この場合には、ステップS131に移行し
て、モータ電圧MVを降圧させるが、この段階では、測
定した電源電圧BVによって得られる安定したスライド
速度SSが求められていないため、スライド扉2に作用
する外力の大きさを判定できない状態である。このよう
な時には、確実にスライド扉2を全開位置に移動させる
ことができるように、判定できなかった外力は最大値と
看做してモータ電圧MVを降圧させる。
てスライド移動することにより開閉するスライド扉2に
ワイヤーケーブル9を介して連結されたワイヤードラム
8と、前記ワイヤードラム8を回転させるためのモータ
7と、前記モータ7の電源となるバッテリー66と、前
記スライド扉2のスライド速度SSを検出するセンサー
76と、前記バッテリー66と前記モータ7との間に設
けられた変圧回路67と、全体の制御を司る制御部45
とを備えた車両スライド扉の動力スライド装置の安全制
御方法において、前記制御部45は、前記モータ7の閉
扉回転により前記スライド扉2がハーフラッチ位置より
手前の所望位置に定められた閉扉減速位置CPまで変位
したら、前記モータ7に供給されるモータ電圧MVを、
前記変圧回路67を用いて前記スライド扉2が前記閉扉
減速位置CPから前記ハーフラッチ位置に移動するのに
必要な最低電圧に変圧するようにし、前記最低電圧は前
記スライド扉2に作用する減速方向の外力の大きさによ
って変更するようにした安全制御方法としたため、スラ
イド扉2のスライド速度SSをハーフラッチ位置になる
際に減速させるため、異常スライドが生じ易いハーフラ
ッチ位置付近での安全性が向上し、かつ、ラッチ50が
ストライカ3と係合する際の異音発生を低減でき、極め
て静寂な閉扉が行える。また、スライド扉2のスライド
速度SSをハーフラッチ位置になる際に減速させても、
スライド扉2がハーフラッチ位置に至る時において減速
方向の外力の大きさに拘らず最低限のスライド速度が確
保されるので、スライド扉2を確実にハーフラッチ位置
に移動させることができる。また、本発明は、車体1に
対してスライド移動することにより開閉するスライド扉
2にワイヤーケーブル9を介して連結されたワイヤード
ラム8と、前記ワイヤードラム8を回転させるためのモ
ータ7と、前記モータ7の電源となるバッテリー66
と、前記スライド扉2のスライド速度SSを検出するセ
ンサー76と、前記バッテリー66と前記モータ7との
間に設けられた変圧回路67と、全体の制御を司る制御
部45とを備えた車両スライド扉の動力スライド装置の
安全制御方法において、前記制御部45は、前記モータ
7の開扉回転により前記スライド扉2が全開ストッパー
60より手前の所望位置に定められた開扉減速位置OP
まで変位したら、前記モータ7に供給されるモータ電圧
MVを、前記変圧回路67を用いて前記スライド扉2が
前記全開ストッパー60の抵抗に打ち勝って全開位置に
移動するのに必要な最低電圧に変圧するようにし、前記
最低電圧は前記スライド扉2に作用する減速方向の外力
の大きさによって変更するようにした安全制御方法とし
たため、スライド扉2が全開ストッパー60に達する時
には、電源電圧BVの強さに拘らず、スライド速度は略
一定の低速である全開位置移動速度ZSとなり、これに
より、低速で全開ストッパー60を乗り越えるから質感
が向上し、また、スライド扉2が全開位置の終端に突き
当たる時の衝撃を弱めることができるから、異音の発生
を抑制でき、また、突き当たる部分の負担が軽くなるか
ら耐久性が向上する。
イド装置の縦断側面図。
図。
態)にあるときの断面図。
ーバースピードで回転して凸部がブレーキ凹部に係合し
た状態を示す断面図。
ピードで回転してスライドピンが当接面に当接した状態
を示す断面図。
時計回転させて凸部がクラッチ爪に当接した状態を示す
断面図。
面図。
態から非連結状態に復帰させた状態を示す断面図。
ト図。
ト図。
図。
図。
図。
図。
図。
チアッシー、5…動力スライド装置、6…クォータパネ
ル、7…モータ、8…ワイヤードラム、9…ワイヤーケ
ーブル、10…ベースプレート、11…カバープレー
ト、12…ドラム軸、13…ワイヤー溝、14…内部空
間、15…クラッチ機構、16…駆動歯車、17…連結
ピン、18…ガイドプレート、19…バネ支持体、20
…支持プレート、21…環状フランジ、22…受皿、2
3…バネ、24、25…ボス部、26、27…揺動アー
ム、28、29…取付軸、30、31…スライドピン、
32、33…ガイドスロット、34、35…内側スロッ
ト、36、37…延長スロット、36A、37A…内
壁、36B、37B…外壁、38、39…外側スロッ
ト、38A、39A…係合面、38B、39B…当接
面、40…凸部、41、42…クラッチ爪、41A、4
2A…連結面、41B、42B…ブレーキ凹部、45…
制御部、46…電流計、47…手動操作ボタン、50…
ラッチ、51…ラチェット、52、53…バネ、54…
ハーフラッチ段部、55…フルラッチ段部、56…スイ
ッチ、57…動力オープン装置、58…動力クローズ装
置、59…ワイヤーケーブル、60…全開ストッパー、
61…ケース、63…オープンハンドル、64…スイッ
チ、65…ガイドレール、66…バッテリー、67…変
圧回路、76…速度センサー、80…バッテリー電圧
計、81、82…ターミナル。
Claims (2)
- 【請求項1】 車体1に対してスライド移動することに
より開閉するスライド扉2にワイヤーケーブル9を介し
て連結されたワイヤードラム8と、前記ワイヤードラム
8を回転させるためのモータ7と、前記モータ7の電源
となるバッテリー66と、前記スライド扉2のスライド
速度SSを検出するセンサー76と、前記バッテリー6
6と前記モータ7との間に設けられた変圧回路67と、
全体の制御を司る制御部45とを備えた車両スライド扉
の動力スライド装置の安全制御方法において、前記制御
部45は、前記モータ7の閉扉回転により前記スライド
扉2がハーフラッチ位置より手前の所望位置に定められ
た閉扉減速位置CPまで変位したら、前記モータ7に供
給されるモータ電圧MVを、前記変圧回路67を用いて
前記スライド扉2が前記閉扉減速位置CPから前記ハー
フラッチ位置に移動するのに必要な最低電圧に変圧する
ようにし、前記最低電圧は前記スライド扉2に作用する
減速方向の外力の大きさによって変更するようにした安
全制御方法。 - 【請求項2】 車体1に対してスライド移動することに
より開閉するスライド扉2にワイヤーケーブル9を介し
て連結されたワイヤードラム8と、前記ワイヤードラム
8を回転させるためのモータ7と、前記モータ7の電源
となるバッテリー66と、前記スライド扉2のスライド
速度SSを検出するセンサー76と、前記バッテリー6
6と前記モータ7との間に設けられた変圧回路67と、
全体の制御を司る制御部45とを備えた車両スライド扉
の動力スライド装置の安全制御方法において、前記制御
部45は、前記モータ7の開扉回転により前記スライド
扉2が全開ストッパー60より手前の所望位置に定めら
れた開扉減速位置OPまで変位したら、前記モータ7に
供給されるモータ電圧MVを、前記変圧回路67を用い
て前記スライド扉2が前記全開ストッパー60の抵抗に
打ち勝って全開位置に移動するのに必要な最低電圧に変
圧するようにし、前記最低電圧は前記スライド扉2に作
用する減速方向の外力の大きさによって変更するように
した安全制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33343498A JP3380182B2 (ja) | 1998-11-09 | 1998-11-09 | 車両スライド扉の動力スライド装置の安全制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33343498A JP3380182B2 (ja) | 1998-11-09 | 1998-11-09 | 車両スライド扉の動力スライド装置の安全制御方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000145283A JP2000145283A (ja) | 2000-05-26 |
JP3380182B2 true JP3380182B2 (ja) | 2003-02-24 |
Family
ID=18266072
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Country | Link |
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JP (1) | JP3380182B2 (ja) |
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JP4676606B2 (ja) * | 2000-12-12 | 2011-04-27 | 株式会社城南製作所 | ウィンドウレギュレータ用駆動装置 |
JP3814520B2 (ja) * | 2001-11-15 | 2006-08-30 | アイシン精機株式会社 | 車両用スライドドア装置 |
-
1998
- 1998-11-09 JP JP33343498A patent/JP3380182B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000145283A (ja) | 2000-05-26 |
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