JP3379270B2 - 可変焦点距離レンズ - Google Patents

可変焦点距離レンズ

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JP3379270B2
JP3379270B2 JP06862795A JP6862795A JP3379270B2 JP 3379270 B2 JP3379270 B2 JP 3379270B2 JP 06862795 A JP06862795 A JP 06862795A JP 6862795 A JP6862795 A JP 6862795A JP 3379270 B2 JP3379270 B2 JP 3379270B2
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    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B15/00Optical objectives with means for varying the magnification
    • G02B15/14Optical objectives with means for varying the magnification by axial movement of one or more lenses or groups of lenses relative to the image plane for continuously varying the equivalent focal length of the objective
    • G02B15/142Optical objectives with means for varying the magnification by axial movement of one or more lenses or groups of lenses relative to the image plane for continuously varying the equivalent focal length of the objective having two groups only
    • G02B15/1425Optical objectives with means for varying the magnification by axial movement of one or more lenses or groups of lenses relative to the image plane for continuously varying the equivalent focal length of the objective having two groups only the first group being negative

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は可変焦点距離レンズすな
わち倍率を連続的に変えることのできるレンズに関し、
特に写真の引き伸ばし機のように有限距離において使用
される可変焦点距離レンズに関する。 【0002】 【従来の技術】一般の写真引き伸ばし機においては、固
定焦点距離レンズとフィルムと印画紙との位置関係をそ
れぞれ変化させることにより、引き伸ばしの倍率を適宜
変化させている。一方、業務用の写真引き伸ばし機にお
いては、フィルムと印画紙との位置を固定し可変焦点距
離レンズを用いて引き伸ばしの倍率を適宜変化させるこ
とが多い。この場合、可変焦点距離レンズとして、2つ
のレンズ群からなるレンズ系を採用する。そして、2つ
のレンズ群の間隔を変化させることにより、レンズ系の
焦点距離を変化させる方法が最も簡単でコスト的にも安
価である。 【0003】ところで、写真引き伸ばし機では、露出制
御機構、シャッター機構等をレンズ系の周囲に組み込む
ために、フイルムとレンズ系との間隔をある程度確保す
る必要がある。また、写真引き伸ばし機の操作性を向上
させるには、レンズ系と印画紙との間隔ができるだけ大
きいことが望ましい。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、印画紙
側から順に負レンズ群と正レンズ群とからなる従来の2
群構成の可変焦点距離レンズでは、低倍時において印画
紙とレンズ系との距離が短くなってしまう。逆に、印画
紙側から順に正レンズ群と負レンズ群とからなる従来の
2群構成の可変焦点距離レンズでは、高倍時においてレ
ンズ系とフィルムとの距離が極端に短くなってしまう傾
向にある。 【0005】このように、2群構成という簡易な構成を
有する従来の可変焦点距離レンズでは、良好な結像性能
を確保しつつ操作性に優れた実用的な写真引き伸ばし機
を実現することが難しかった。本発明は、前述の課題に
鑑みてなされたものであり、2群構成という簡易構成で
ありながら、たとえば写真引き伸ばし機に使用した場合
には低倍時においても高倍時においてもレンズ系とフィ
ルムとの距離およびレンズ系と印画紙との距離を十分に
確保することができ、良好な結像性能を有する可変焦点
距離レンズを提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明においては、前側から順に、全体として負の
焦点距離を有する第1レンズ群G1と、全体として正の
焦点距離を有する第2レンズ群G2とを備え、前記第1
レンズ群G1と前記第2レンズ群G2との間隔を変える
ことによりレンズ全系の焦点距離を変化させる可変焦点
距離レンズにおいて、前記第1レンズ群G1は、前側か
ら順に、両凹レンズL1と、正レンズL2とを有し、前
記第2レンズ群G2は、前側から順に、正レンズL3
と、正レンズL4と、前記正レンズL4と接合された負
レンズL5と、負レンズと正レンズとの接合正レンズL
6と、正レンズL7とを有する前群Gaと、負レンズL
8と、正レンズL9と、前記正レンズL9と接合または
分離され且つ後ろ側に凸面を向けた負メニスカスレンズ
L10とを有する後群Gbとからなり、前記第2レンズ
群G2中の前群Gaの合成焦点距離をfaとし、前記第
2レンズ群G2中の後群Gbの合成焦点距離をfbと
し、前記第2レンズ群G2の合成焦点距離をf2とし、
前記第1レンズ群G1の合成焦点距離をf1とし、前記
前群Gaの後ろ側主点と前記後群Gbの前側主点との距
離をDとしたとき、 0.8<|fb/fa|<1.7 0.5<|D/f2|<1.2 1.4<f1/fb<2.5 の条件を満足することを特徴とする可変焦点距離レンズ
を提供する。 【0007】 【作用】本発明では、第2レンズ群G2をいわゆる望遠
比(レンズ全系の焦点距離に対するレンズ全長の比)の
小さい望遠タイプとすることによって、たとえば写真引
き伸ばし機に使用した場合には低倍時においても高倍時
においてもレンズ系とフィルムとの距離およびレンズ系
と印画紙との距離を十分に確保することができ、良好な
結像性能を有する可変焦点距離レンズを実現している。
以下、本発明の可変焦点距離レンズを写真引き伸ばし機
に使用した場合を想定して、本発明の各条件式について
説明する。 【0008】本発明では、以下の条件式(1)乃至
(3)を満足する。 0.8<|fb/fa|<1.7 (1) 0.5<|D/f2|<1.2 (2) 1.4<f1/fb<2.5 (3) 【0009】ここで、 fa:第2レンズ群G2中の前群Gaの合成焦点距離 fb:第2レンズ群G2中の後群Gbの合成焦点距離 f2:第2レンズ群G2の合成焦点距離 f1:第1レンズ群G1の合成焦点距離 D :前群Gaの後ろ側主点と後群Gbの前側主点との
距離 【0010】条件式(1)は、レンズ系と印画紙との間
隔を十分に確保すると共に、優れた結像性能を維持する
ために必要な条件である。条件式(1)の上限値を上回
ると、第2レンズ群G2の望遠比が大きくなりすぎて、
低倍時において印画紙とレンズとの距離を長く確保する
ことが困難となる。 【0011】また、条件式(1)の下限値を下回ると、
第1レンズ群G1と第2レンズG2との空気間隔を大き
くすることなくレンズ系の所要の変倍比を確保するに
は、第2レンズ群G2の望遠比が小さくなりすぎる。そ
の結果、高倍時において必要なフィルムとレンズ系との
距離を十分に確保することができなくなってしまう。 【0012】条件式(2)は、第2レンズ群G2中の前
群Gaの後ろ側主点と後群Gbの前側主点との距離につ
いて適切な範囲を規定している。条件式(2)の上限値
を上回ると、レンズ全長が長くなり過ぎるとともに、前
群Ga中の接合正レンズL6および正レンズL7が大き
くなり過ぎて、可変焦点距離レンズの利点である小型軽
量化を実現することができなくなる。さらに、高倍時に
おいて、後群Gb中の負レンズL10の後ろ側面(フィ
ルム側面)とフィルムとの距離が短くなりすぎる。 【0013】一方、条件式(2)の下限値を下回ると、
第2レンズ群G2において必要な望遠比を確保するに
は、前群Gaの焦点距離faの大きさおよび後群Gbの
焦点距離fbの大きさを共に小さくしなければならな
い。その結果、収差補正が困難となり、良好な結像性能
を得ることができなくなる。 【0014】条件式(3)は、第1レンズ群G1の焦点
距離f1と第2レンズ群G2中の後群Gbの焦点距離f
bとの比について適切な範囲を規定している。条件式
(3)の上限値を上回ると、所要の倍率範囲を確保する
のに必要な第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との空
気間隔の変化が大きくなり過ぎて、レンズ系全体の大型
化を招き好ましくない。 【0015】一方、条件式(3)の下限値を下回ると、
レンズ系の小型化には有利であるが、各レンズ群の屈折
力が強くなり過ぎる。その結果、収差補正が困難とな
り、良好な結像性能を得ることができなくなる。 【0016】 【実施例】以下、本発明の各実施例を、添付図面に基づ
いて説明する。本発明の可変焦点距離レンズでは、各実
施例において、前側から順に、全体として負の焦点距離
を有する第1レンズ群G1と、全体として正の焦点距離
を有する第2レンズ群G2とを備え、前記第1レンズ群
G1と前記第2レンズ群G2との間隔を変えることによ
りレンズ全系の焦点距離を変化させる。そして、前記第
1レンズ群G1は、前側から順に、両凹レンズL1と、
正レンズL2とを有し、前記第2レンズ群G2は、前側
から順に、正レンズL3と、正レンズL4と、前記正レ
ンズL4と接合された負レンズL5と、負レンズと正レ
ンズとの接合正レンズL6と、正レンズL7とを有する
前群Gaと、負レンズL8と、正レンズL9と、前記正
レンズL9と接合または分離され且つ後ろ側に凸面を向
けた負メニスカスレンズL10とを有する後群Gbとか
らなる。なお、各実施例はいずれも写真引き伸ばし機に
適用された実施例であり、変倍比は2.3倍程度であ
る。 【0017】〔実施例1〕図1は、本発明の第1実施例
にかかる可変焦点距離レンズの構成を示す図である。図
示の可変焦点距離レンズでは、第1レンズ群G1は、前
側(印画紙側)から順に、両凹レンズL1と両凸レンズ
L2とからなる。また、第2レンズ群G2は、前側から
順に、両凸レンズL3、両凸レンズL4と両凹レンズL
5との接合正レンズ、前側に凸面を向けた負メニスカス
レンズと両凸レンズとの接合正レンズL6、および前側
に凸面を向けた正メニスカスレンズL7からなる前群G
aと、前側に凹面を向けた負メニスカスレンズL8、お
よび両凸レンズL9と後ろ側(フィルム側)に凸面を向
けた負メニスカスレンズL10との接合正レンズからな
る後群Gbとから構成されている。 【0018】また、開口絞りSは、前群Ga中の両凹レ
ンズL5と接合正レンズL6との間に配置されている。
次の表(1)に、本発明の実施例1の諸元の値を掲げ
る。表(1)において、面番号は前側(印画紙側)から
の面の順序を示している。また、βは前側から光線追跡
した場合のフィルム面上での倍率を示している。さら
に、屈折率およびアッベ数はそれぞれe線(λ=54
6.1nm)に対する値を示している。また、d0 は印
画紙と最も前側の面との距離を、Bfは最も後ろ側の面
とフィルム面との距離をそれぞれ示している。 【0019】 【表1】 焦点距離 95.37〜122.87 Fナンバー 8.0〜9.4 物像間距離 556.54 イメージサークル 69 φ 面番号 曲率半径 面間隔 アッベ数 屈折率 1 -178.3555 2.3100 43.35 1.845033 2 38.7485 2.1700 3 40.6244 3.0100 32.17 1.677648 4 -1411.4710 (d4=可変) 5 55.5926 2.6600 67.87 1.595274 6 -243.2109 0.1400 7 28.8336 5.4600 65.42 1.605201 8 -50.0528 7.9800 49.45 1.776511 9 31.8972 9.8000 10 107.5200 2.5900 35.19 1.754548 11 30.4352 4.9000 69.98 1.520370 12 -47.0860 1.0500 13 24.8572 4.2000 64.10 1.518723 14 27.5167 19.2500 15 -20.7264 2.1000 64.10 1.518723 16 -113.6105 2.2400 17 2758.6812 6.3000 36.98 1.616859 18 -29.8412 2.1000 65.42 1.605201 19 -244.6821 (Bf) (倍率変化における可変間隔) β -0.76923 -0.50000 -0.33333 d0 339.91002 378.28035 400.27264 d4 0.57917 5.20468 14.38414 Bf 137.79281 94.79699 63.62523 (条件対応値) f1=-118.882 f2= 49.496 fa= 47.024 fb= -59.948 D = 44.031 (1)|fb/fa|=1.27 (2)|D/f2| =0.89 (3)f1/fb =1.98 【0020】図2乃至図4は実施例1の諸収差図であっ
て、それぞれ低倍率状態(β=-0.76923)における諸収
差図、中間倍率状態(β=-0.50000)における諸収差
図、および高倍率状態(β=-0.33333)における諸収差
図である。各収差図において、NAは開口数を、Yは像
高を、Eはe線(λ=546.1nm)を、Gはg線
(λ=435.8nm)をそれぞれ示している。また、
非点収差を示す収差図において実線はサジタル像面を示
し、破線はメリディオナル像面を示している。さらに、
球面収差を示す収差図において破線はサインコンディシ
ョン(正弦条件)を示している。 【0021】各収差図から明らかなように、本実施例で
は、高倍率から低倍率に亘る各倍率状態において諸収差
が良好に補正されていることがわかる。また、レンズ系
から印画紙までの距離d0 およびレンズ系からフィルム
までの距離Bfが高倍率状態から低倍率状態に亘って十
分確保されており、写真引き伸ばし機用の可変焦点距離
レンズとして実用的であることがわかる。特に、低倍時
において、印画紙とレンズ系の最も印画紙側の面との距
離d0 は物像間距離(共役長)の61%程度である。 【0022】〔実施例2〕図5は、本発明の第2実施例
にかかる可変焦点距離レンズの構成を示す図である。図
示の可変焦点距離レンズでは、第1レンズ群G1は、前
側(印画紙側)から順に、両凹レンズL1と両凸レンズ
L2とからなる。また、第2レンズ群G2は、前側から
順に、両凸レンズL3、両凸レンズL4と両凹レンズL
5との接合正レンズ、前側に凸面を向けた負メニスカス
レンズと両凸レンズとの接合正レンズL6、および前側
に凸面を向けた正メニスカスレンズL7からなる前群G
aと、前側に凹面を向けた負メニスカスレンズL8、前
側に凹面を向けた正メニスカスレンズL9、および後ろ
側(フィルム側)に凸面を向けた負メニスカスレンズL
10からなる後群Gbとから構成されている。 【0023】また、開口絞りSは、前群Ga中の両凹レ
ンズL5と接合正レンズL6との間に配置されている。
次の表(2)に、本発明の実施例2の諸元の値を掲げ
る。表(2)において、面番号は前側(印画紙側)から
の面の順序を示している。また、βは前側から光線追跡
した場合のフィルム面上での倍率を示している。さら
に、屈折率およびアッベ数はそれぞれe線(λ=54
6.1nm)に対する値を示している。また、d0 は印
画紙と最も前側の面との距離を、Bfは最も後ろ側の面
とフィルム面との距離をそれぞれ示している。 【0024】 【表2】 焦点距離 94.24〜120.93 Fナンバー 7.9〜9.3 物像間距離 556.54 イメージサークル 69 φ 面番号 曲率半径 面間隔 アッベ数 屈折率 1 -178.3555 2.3100 43.35 1.845033 2 38.7485 2.1700 3 40.6244 3.0100 32.17 1.677648 4 -1411.4710 (d4=可変) 5 55.1965 2.6600 67.87 1.595274 6 -240.3532 0.1400 7 28.7389 5.4600 65.42 1.605201 8 -49.5750 7.9800 49.45 1.776511 9 31.9368 9.8000 10 106.9340 2.5900 35.19 1.754548 11 29.1736 4.9000 69.98 1.520370 12 -46.8480 1.0500 13 24.8144 4.2000 64.10 1.518723 14 27.8494 19.2500 15 -21.0349 2.1000 64.14 1.518723 16 -80.3846 0.7000 17 -3851.8283 6.3000 36.27 1.616859 18 -26.4626 1.4000 19 -26.2264 2.1000 65.42 1.605201 20 -244.6834 (Bf) (倍率変化における可変間隔) β -0.76923 -0.50000 -0.33333 d0 339.70964 377.26401 398.74894 d4 0.79643 5.24765 14.07497 Bf 133.96043 91.95484 61.64259 (条件対応値) f1= -118.883 f2= 47.700 fa= 46.737 fb= -55.158 D = 45.624 (1)|fb/fa|=1.18 (2)|D/f2| =0.96 (3)f1/fb =2.16 【0025】図6乃至図8は実施例2の諸収差図であっ
て、それぞれ低倍率状態(β=-0.76923)における諸収
差図、中間倍率状態(β=-0.50000)における諸収差
図、および高倍率状態(β=-0.33333)における諸収差
図である。各収差図において、NAは開口数を、Yは像
高を、Eはe線(λ=546.1nm)を、Gはg線
(λ=435.8nm)をそれぞれ示している。また、
非点収差を示す収差図において実線はサジタル像面を示
し、破線はメリディオナル像面を示している。さらに、
球面収差を示す収差図において破線はサインコンディシ
ョン(正弦条件)を示している。 【0026】各収差図から明らかなように、本実施例で
は、高倍率から低倍率に亘る各倍率状態において諸収差
が良好に補正されていることがわかる。また、レンズ系
から印画紙までの距離d0 およびレンズ系からフィルム
までの距離Bfが高倍率状態から低倍率状態に亘って十
分確保されており、写真引き伸ばし機用の可変焦点距離
レンズとして実用的であることがわかる。特に、低倍時
において、印画紙とレンズ系の最も印画紙側の面との距
離d0 は物像間距離の61%程度である。 【0027】〔実施例3〕図9は、本発明の第3実施例
にかかる可変焦点距離レンズの構成を示す図である。図
示の可変焦点距離レンズでは、第1レンズ群G1は、前
側(印画紙側)から順に、両凹レンズL1と両凸レンズ
L2とからなる。また、第2レンズ群G2は、前側から
順に、前側に凸面を向けた正メニスカスレンズL3、両
凸レンズL4と両凹レンズL5との接合正レンズ、両凸
レンズと前側に凹面を向けた負メニスカスレンズとの接
合正レンズL6、および前側に凸面を向けた正メニスカ
スレンズL7からなる前群Gaと、前側に凹面を向けた
負メニスカスレンズL8、および前側に凹面を向けた正
メニスカスレンズL9と後ろ側(フィルム側)に凸面を
向けた負メニスカスレンズL10との接合レンズからな
る後群Gbとから構成されている。 【0028】また、開口絞りSは、前群Ga中の両凹レ
ンズL5と接合正レンズL6との間に配置されている。
次の表(3)に、本発明の実施例3の諸元の値を掲げ
る。表(3)において、面番号は前側(印画紙側)から
の面の順序を示している。また、βは前側から光線追跡
した場合のフィルム面上での倍率を示している。さら
に、屈折率およびアッベ数はそれぞれe線(λ=54
6.1nm)に対する値を示している。また、d0 は印
画紙と最も前側の面との距離を、Bfは最も後ろ側の面
とフィルム面との距離をそれぞれ示している。 【0029】 【表3】 焦点距離 96.96〜123.38 Fナンバー 8.0〜9.4 物像間距離 556.55 イメージサークル 69 φ 面番号 曲率半径 面間隔 アッベ数 屈折率 1 -178.3555 2.3100 43.35 1.845033 2 38.7485 2.1700 3 40.6244 3.0100 32.17 1.677648 4 -1411.4710 (d4=可変) 5 50.8259 2.6600 67.87 1.595274 6 522.9922 0.1400 7 26.2875 5.4600 65.42 1.605201 8 -267.6564 7.9800 49.45 1.776511 9 27.4925 9.8000 10 35.8992 2.5900 69.98 1.520370 11 -23.0833 4.9000 35.19 1.754548 12 -80.1635 1.0500 13 27.3770 4.2000 64.10 1.518723 14 24.1454 19.2500 15 -18.5218 2.1000 61.09 1.591430 16 -39.8507 2.2400 17 -251.4136 6.3000 27.61 1.761660 18 -49.2703 2.1000 67.87 1.595274 19 -244.6824 (Bf) (倍率変化における可変間隔) β -0.76923 -0.50000 -0.33333 d0 343.69722 381.44790 403.06766 d4 0.79924 5.27091 14.13690 Bf 133.79470 94.90283 65.18426 (条件対応値) f1= -118.883 f2= 50.795 fa= 47.947 fb= -76.898 D = 43.636 (1)|fb/fa|=1.60 (2)|D/f2| =0.86 (3)f1/fb =1.55 【0030】図10乃至図12は実施例3の諸収差図で
あって、それぞれ低倍率状態(β=-0.76923)における
諸収差図、中間倍率状態(β=-0.50000)における諸収
差図、および高倍率状態(β=-0.33333)における諸収
差図である。各収差図において、NAは開口数を、Yは
像高を、Eはe線(λ=546.1nm)を、Gはg線
(λ=435.8nm)をそれぞれ示している。また、
非点収差を示す収差図において実線はサジタル像面を示
し、破線はメリディオナル像面を示している。さらに、
球面収差を示す収差図において破線はサインコンディシ
ョン(正弦条件)を示している。 【0031】各収差図から明らかなように、本実施例で
は、高倍率から低倍率に亘る各倍率状態において諸収差
が良好に補正されていることがわかる。また、レンズ系
から印画紙までの距離d0 およびレンズ系からフィルム
までの距離Bfが高倍率状態から低倍率状態に亘って十
分確保されており、写真引き伸ばし機用の可変焦点距離
レンズとして実用的であることがわかる。特に、低倍時
において、印画紙とレンズ系の最も印画紙側の面との距
離d0 は物像間距離の62%程度である。 【0032】 【効果】以上説明したように、本発明によれば、2群構
成という簡易構成でありながら、たとえば写真引き伸ば
し機に使用した場合には低倍時にも高倍時にもレンズ系
とフィルムとの距離およびレンズ系と印画紙との距離を
十分に確保して、良好な結像性能を有する可変焦点距離
レンズを実現することができる。また、軸外での開口効
率100%で照明ムラの少ない可変焦点距離レンズを実
現することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の第1実施例にかかる可変焦点距離レン
ズの構成を示す図である。 【図2】実施例1の低倍率状態における諸収差図であ
る。 【図3】実施例1の中間倍率状態における諸収差図であ
る。 【図4】実施例1の高倍率状態における諸収差図であ
る。 【図5】本発明の第2実施例にかかる可変焦点距離レン
ズの構成を示す図である。 【図6】実施例2の低倍率状態における諸収差図であ
る。 【図7】実施例2の中間倍率状態における諸収差図であ
る。 【図8】実施例2の高倍率状態における諸収差図であ
る。 【図9】本発明の第3実施例にかかる可変焦点距離レン
ズの構成を示す図である。 【図10】実施例3の低倍率状態における諸収差図であ
る。 【図11】実施例3の中間倍率状態における諸収差図で
ある。 【図12】実施例3の高倍率状態における諸収差図であ
る。 【符号の説明】 G1 第1レンズ群 G2 第2レンズ群 S 開口絞り

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 前側から順に、全体として負の焦点距離
    を有する第1レンズ群G1と、全体として正の焦点距離
    を有する第2レンズ群G2とを備え、前記第1レンズ群
    G1と前記第2レンズ群G2との間隔を変えることによ
    りレンズ全系の焦点距離を変化させる可変焦点距離レン
    ズにおいて、 前記第1レンズ群G1は、前側から順に、両凹レンズL
    1と、正レンズL2とを有し、 前記第2レンズ群G2は、前側から順に、正レンズL3
    と、正レンズL4と、前記正レンズL4と接合された負
    レンズL5と、負レンズと正レンズとの接合正レンズL
    6と、正レンズL7とを有する前群Gaと、負レンズL
    8と、正レンズL9と、前記正レンズL9と接合または
    分離され且つ後ろ側に凸面を向けた負メニスカスレンズ
    L10とを有する後群Gbとからなり、 前記第2レンズ群G2中の前群Gaの合成焦点距離をf
    aとし、前記第2レンズ群G2中の後群Gbの合成焦点
    距離をfbとし、前記第2レンズ群G2の合成焦点距離
    をf2とし、前記第1レンズ群G1の合成焦点距離をf
    1とし、前記前群Gaの後ろ側主点と前記後群Gbの前
    側主点との距離をDとしたとき、 0.8<|fb/fa|<1.7 0.5<|D/f2|<1.2 1.4<f1/fb<2.5 の条件を満足することを特徴とする可変焦点距離レン
    ズ。
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