JP3376708B2 - 半導体角度センサ - Google Patents

半導体角度センサ

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JP3376708B2 JP19983594A JP19983594A JP3376708B2 JP 3376708 B2 JP3376708 B2 JP 3376708B2 JP 19983594 A JP19983594 A JP 19983594A JP 19983594 A JP19983594 A JP 19983594A JP 3376708 B2 JP3376708 B2 JP 3376708B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体角度センサ及び
それを用いたスロットル角度センサに関する。
【0002】
【従来技術】特開平1−248010号公報は、ホール
素子式のスロットル角度センサにおいて、永久磁石の温
度係数とホール素子の温度係数とを反対極性として、出
力信号電圧の温度依存性を低減している。特開平3−7
7015号公報は、磁気抵抗素子式のスロットル角度セ
ンサにおいて、磁気抵抗素子に近接配置した温度補償抵
抗素子により磁気抵抗素子の温度依存性を低減すること
を開示している。特に、温度補償抵抗素子を磁気抵抗素
子に近接配置しているので、磁気抵抗素子の温度が急変
する場合などにおいても、温度補償抵抗素子の温度変化
が磁気抵抗素子の温度変化に素早く追従でき、両者の温
度差による出力誤差を低減することができる。
【0003】特開平3−218413号公報は、磁気抵
抗素子式のスロットル角度センサにおいて、磁気抵抗素
子に給電する定電流回路の供給電流を温度補償抵抗素子
の温度による抵抗値変化により変更することを開示して
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、最初の
公報のセンサでは、ホール素子の温度係数と逆でかつ傾
きの絶対値が等しい永久磁石を得るのが容易ではないの
で、ある程度は出力信号電圧の温度依存性を低減できる
ものの、温度変化に対して安定なセンサを得るのが容易
なことではなかった。
【0005】また、次の公報のセンサでは、例えば、磁
気抵抗素子の温度急変に温度補償抵抗素子の温度変化が
追従するものの、永久磁石の磁束密度の温度変化率によ
る出力電圧の変化や、温度補償素子と永久磁石との温度
差による出力信号電圧の誤差を補償することができなか
った。本発明は上記問題に鑑みなされたものであり、ホ
ール素子の出力電圧温度変化率(温度係数)及び永久磁
石の磁束密度の温度変化率の両方を良好に補償可能なホ
ール素子式の半導体角度センサを提供することを目的と
している。
【0006】また、温度急変時などにおけるホール素子
と永久磁石との温度差の発生にもかかわらず、出力信号
電圧の温度依存性を良好に抑止可能な半導体角度センサ
を提供することを、その他の目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の構成の半
導体角度センサは、ハウジングと、前記ハウジングに固
定された回路基板と、前記回路基板に立設された支持柱
と、前記支持柱の立設方向に沿って延設される回動軸
と、前記支持柱に配設されて前記永久磁石の磁界に応じ
た信号電圧を発生するホール素子と、前記支持柱を中心
として回動可能に前記回動軸の先端部に固定されて前記
ホール素子の径方向外側を回動する永久磁石と、度に
応じた信号を出力する温度補償素子と、前記温度補償素
子の出力に基づいて前記ホール素子の出力電圧温度変化
特性を補償する信号処理回路とを備え、前記温度補償素
子は、前記回動軸の径方向において前記回動軸の所定の
回動角範囲内にて前記永久磁石と前記ホール素子との間
に配設されるとともに前記回動軸の軸方向において前記
永久磁石および前記ホール素子に近接配置されている
とを備えていることを特徴としている。
【0008】本発明の第2の構成は、上記第1の構成に
おいて更に、前記信号処理回路が、前記永久磁石の磁束
密度の温度変化率及び前記ホール素子の出力電圧温度変
化率の両方を補償するものである。本発明の第3の構成
は、上記第1又は2の構成において更に、前記温度補償
素子が、前記回動軸の径方向において前記回動軸の所定
の回動角範囲内にて前記永久磁石と前記ホール素子との
間に配設されることにより、基準温度に対する前記ホー
ル素子の温度差ΔT1と基準温度に対する前記永久磁石
の温度差ΔT2との間に保持される基準温度に対する温
度差ΔT3を有するものであることを特徴としている。
【0009】本発明の第4の構成は、上記第1の構成に
おいて更に、前記温度補償素子が、脚付のサーミスタか
らなることを特徴としている。
【0010】
【作用及び発明の効果】本発明の第1の構成によれば、
回路基板から立設された支持柱に固定されたホール素子
の周囲を永久磁石が回動する構成において、温度補償素
子が回動軸の径方向において回動軸の所定の回動角範囲
内にて永久磁石とホール素子との間に配設されるととも
に回動軸の軸方向において永久磁石およびホール素子に
近接配置されているので、以下の作用効果を奏する。
【0011】まず、本構成によれば、温度補償素子の温
度を、ホール素子の温度と永久磁石の温度との間の中間
温度とするのが容易となり、その結果、たとえホール素
子の温度と永久磁石の温度が異なる場合でも、出力信号
の誤差が小さくなる。図9を参照して詳しく説明する。
図9は後述する実施例の角度センサを、摂氏−27度に
放置した状態から摂氏30度の環境に移した場合のホー
ル素子、永久磁石、サーミスタ素子(温度補償素子)の
温度変化を調べたものである。
【0012】サーミスタ素子は、ホール素子に接する位
置a、永久磁石に接する位置b、ホール素子及び永久磁
石の間の中間位置c、ホール素子及び永久磁石から遠く
離れた位置dの4点に配置して調べた。図9からわかる
ように、サーミスタ素子をホール素子に接する位置に配
設するとサーミスタ素子はホール素子とほとんど同じ温
度変化を示し、サーミスタ素子を永久磁石に接する位置
に配設するとサーミスタ素子は永久磁石とほとんど同じ
温度変化を示した。そして、サーミスタ素子を両者の中
間位置に配設すると、サーミスタ素子はホール素子の温
度及び永久磁石の温度の中間温度となり、サーミスタ素
子をホール素子及び永久磁石から遠く離すと、両者とは
異なる温度となった
【0013】なお、温度補償しない場合の信号処理回路
の出力電圧Vは、所定の基準温度でのホール素子の出力
電圧をVo、ホール素子の出力電圧温度変化率(温度に
対して直線変化すると仮定した場合の摂氏1度当たりの
出力電圧変化量)をk1、永久磁石の磁束密度の温度変
化率(温度に対して直線変化すると仮定した場合の摂氏
1度当たりの磁束変化量)をk2、基準温度とホール素
子の温度との差をΔT1、基準温度と永久磁石の温度と
の差をΔT2とすれば、
【0014】
【数1】
【0015】と表すことができる。今、温度補償素子の
温度補償係数をk=k1k2とし、基準温度と温度補
償素子の温度との差をΔT3、温度補償済の信号をV’
とすれば、
【0016】
【数2】 となる。ここで、k=k1+k2にほぼ等しくされるの
で、
【0017】
【数3】 となる。この式から、ΔT3がΔT1とΔT2との中間
であれば、温度補償済信号電圧V’の温度変化率は大幅
に低減されることがわかる
【0018】結局、本構成によりホール素子及び永久磁
石の温度差にかかわらず両者の温度係数を良好に補償す
ることができることがわかる。本発明の第2の構成によ
れば、上記第1の構成において更に、永久磁石の磁束密
度の温度変化率及び前記ホール素子の出力電圧温度変化
率の両方を補償するので、温度補償済信号電圧V’の温
度変化率は大幅に低減される。
【0019】本発明の第3の構成によれば、上記第1又
は2の構成において更に、前記温度補償素子が、前記回
動軸の径方向において前記回動軸の所定の回動角範囲内
にて前記永久磁石と前記ホール素子との間に配設される
ことにより、基準温度に対する前記ホール素子の温度差
ΔT1と基準温度に対する前記永久磁石の温度差ΔT2と
の間に保持される基準温度に対する温度差ΔT3を有す
ので、温度補償済信号電圧V’の温度変化率を低減す
ることができる。
【0020】本発明の第4の構成によれば、上記第1の
構成において更に、温度補償素子が、脚付のサーミスタ
からなるので、このサーミスタを回路基板に立設する場
合、サーミスタの温度検出部分はホール素子及び永久磁
石に近接することができ、一層良好に両者の温度変化に
よる信号電圧の変動を低減することができる。
【0021】
【実施例】
(実施例1)本発明の半導体角度センサを適用したスロ
ットル角度センサの一例を図1〜図4を参照して具体的
に説明する。図1はこのスロットル角度センサの軸方向
(すなわち軸心Mの方向)の断面図、図2はそのA−A
線矢視の径方向の断面図、図3はそのホール素子部分の
拡大径方向断面図、図4は図3の模式図である。 ハウ
ジング1は、図1に示すように、略浅底筒体形状を有
し、その周壁の一部から外方向に雌コネクタ部11が突
設されている。図1において下方へ開口する凹部12内
には、回路基板2がハウジング1の底面から離れてこの
底面と平行すなわち本実施例でいう径方向に延在する姿
勢で収容、固定されている。回路基板2は後述する一対
のホール素子5、6の出力電圧を処理して合成出力電圧
を雌コネクタ部11内のターミナル12に出力する信号
処理回路3を搭載している。
【0022】回路基板2の中央部の複数の貫孔には樹脂
成形品からなる支持体(支持柱)4の脚部41が圧入、
固定されている。支持体4は、略角柱形状を有してお
り、その底面(図1では上部に位置する)から上記脚部
41が軸方向に突出している。一方、支持体4の頂部に
は図2の上下方向からそれぞれ凹設された一対のホール
素子収容用の凹部42、43(図3に拡大図示する)を
有し、両凹部42、43の底面44、45はそれぞれ軸
心Mと平行(軸方向)に伸びる平面(以下、基板搭載面
という)となっている。両基板搭載面44、45の間の
偏角(角度差)Δθはこの実施例では25度に設定さ
れ、基板搭載面44、45の間の支持体4の頂部の部分
4aは略三角柱形状を有している。基板搭載面44、4
5には、それぞれホール素子5、6(図5参照)が形成
された半導体基板を収容する樹脂又はセラミックのパッ
ケージ50,60が固定されており、パッケージ50,
60の外主面はその内部の上記半導体基板の主面と平行
に配設されている。両ホール素子5、6への印加電圧及
び出力電圧は不図示のリードを通じて回路基板2と授受
される。
【0023】これにより、両半導体基板は図4に示すよ
うに軸心Mを挟んで25度ずれた状態で保持されること
になる。なお、図1に示す28は両パッケージ50,6
0を包むキャップであり、その開口部は回路基板2に固
定されている。一方、上記軸心Mを回動中心とするスロ
ットルバルブ(図示せず)のシャフトSの端面にはフラ
ンジ付き円筒形状のロータアセンブリ7が固定されてお
り、ロータアセンブリ7の内周面にはそれぞれ軸方向切
断部分が円筒形状を有する一対の永久磁石(本発明でい
う磁界発生手段)8がパッケージ50,60を挟んで対
向配置されている。両永久磁石8は反対極性に磁化され
ており、その結果、パッケージ50,60には平行磁界
が印加される。
【0024】更に、図1〜図3に示すように、支持体4
の両側に個別に隣接して、回路基板2上にサーミスタ素
子91、92が配設されている。サーミスタ素子91、
92は、図1に示すように、回路基板2上に配設される
ので、支持体4の先端部に固定されるホール素子5、6
及びこれらホール素子5、6に回動磁界を印加する永久
磁石8から軸心Mの方向においてずれて近接配置されて
いる。また、サーミスタ素子91、92は、図2に示す
ように、軸心M(図1参照)の径方向において、永久磁
石8より径小位置でかつホール素子5、6より径大位置
に配設されている。
【0025】回路基板2に搭載した信号処理回路の一例
を図5及び図6に示す。サーミスタ素子91を含む温度
補償回路51の出力電圧(Vc)はオペアンプ52の+
入力端に印加され、オペアンプ52の出力電圧はホール
素子5の高位電源端に接続され、ホール素子5の低位電
源端は抵抗53を通じて接地されている。ホール素子5
の低位電源端はオペアンプ52の−入力端に接続され、
ホール素子5の出力電圧はリニア増幅回路54で増幅さ
れて信号電圧Vsとして出力される。同じ回路構成によ
り、ホール素子6の信号電圧は温度補償回路61で補償
されて信号電圧Vs’として出力される。
【0026】次に、図5及び図6の回路の動作を説明す
る。オペアンプ52からホール素子5へ給電される電流
をi、抵抗53の抵抗値をr、ホール素子5の低位端の
電位をVr、温度補償回路51の出力電圧をVcとすれ
ば、
【0027】
【数4】Vc=Vr=i×r となり、Vccが一定であれば、ホール素子5への通電
電流も一定となり、オペアンプ52及び抵抗53はホー
ル素子5へ一定電流を通電する定電流回路を構成する。
【0028】一方、ホール素子5の出力電圧Vsは通電
電流iと交差磁束Φに比例するものとすれば、
【0029】
【数5】 Vs=ka×(1+k1)×Φa×i =ka×(1+k1)×(Vc/r)×Φa =ka×(1+k1ΔT1)×(1+k2ΔT)×Φao×Vc/r =Ka×(1+k1ΔT1+k2ΔT2)×Φao×Vc/r ここで、
【0030】
【数6】 Vc=kb×Vcc/(1+(K1+K2)ΔT3) とすれば、
【0031】
【数7】 となる。ただし、Ka、Kbは比例定数、Vccは定電
圧電源電圧、k1、k2、k3、ΔT1、ΔT2、ΔT
3は前述した温度係数及び温度差であり、Φaoは所定
の基準温度での磁束量である。
【0032】結局、基準温度からのホール素子5の温度
差ΔT1と、基準温度からの永久磁石8の温度差ΔT2
と、基準温度からの温度補償回路51内のサーミスタ素
子91の温度差ΔT3とが等しければ、角度信号電圧V
sはΦaoに比例し、Φaoは永久磁石8の回動角に比
例するので、回動角に比例し、温度変化により変化しな
い角度信号電圧が得られる。また、本実施例ではサーミ
スタ素子91がホール素子5と永久磁石8との中間位置
近傍に配設されるため、ΔT3がΔT1及びΔTの中
間値となるので、ホール素子5と永久磁石8との温度差
が大きくても角度信号電圧Vsの温度による変化を良好
に抑止することができる。
【0033】ホール素子6からの角度信号電圧Vs’の
処理も上記と同様に行われるので、その詳細な説明は省
略される。次に、角度信号電圧Vs、Vs’から単一の
角度信号電圧Vを合成する回路を図6を参照して説明す
る。角度信号電圧Vs、Vs’はそれぞれゲイン補正ア
ンプ52a、62aにて互いに異なる後述のゲインで増
幅されてゲイン補正された後、レベルシフト回路53
a、63aでそれぞれ異なるレベルにレベルシフト(オ
フセット)されてアナログマルチプレクサ54aに入力
される。また、角度信号電圧Vs’はコンパレータ55
にて出力電圧切り換え用のしきい値電圧Vrefと比較
され、比較出力はアナログマルチプレクサ54aの切り
換え制御信号となっている。
【0034】以下、このスロットル角度センサの作動を
説明する。スロットルバルブのシャフトSとともに一対
の永久磁石8が回動すると、平行磁界と半導体基板5
0,60との交差角に依存して出力電圧がそれぞれ正弦
波形として変動し、交差角が0度及び180度で出力電
圧は0であり、90度で正の最大値となり、−90度で
負の最大値となる(図7の(a)参照)。
【0035】図7の(b)に角度信号電圧Vs、Vs’
の波形を示す。ただし、横軸はホール素子6を有するパ
ッケージ60すなわちその内部の半導体基板と平行磁界
との交差角θを基準角度としており、−5度でスロット
ルバルブ(図示せず)は全閉、75度で全開となるよう
に、シャフトSに連結されている。また、両ホール素子
5、6の偏角は25度であるので、図7の(b)におい
て、両出力電圧Vs、Vs’の波形はそれに応じて異な
っている。
【0036】上述したように、同一工程で製造したにも
かかわらず、ホール素子5、6は種々の要因で感度のば
らつきをもち、それは交差角が0度で最小となり、90
度、270度で最大となる。そこで本実施例では、スロ
ットル角度が0度(全閉)からx度(10〜30度の間
の値、ここでは20度に設定する)までは、ホール素子
6からの出力電圧Vs’を採用し、x度から80度(全
開)まではホール素子5からの出力電圧Vsを採用して
いる。
【0037】ホール素子6は、スロットル角度に対して
交差角θ(ホール素子6をもつパッケージ60の主面と
平行磁界との交差角)が5度であるので、スロットル角
度0度は交差角θが−5度に等しく、スロットル角度5
度は交差角θが0度に等しく、スロットル角度20度は
交差角θが15度に等しい。結局、スロットル角度0〜
20度ではホール素子6の交差角θが−5〜15度とい
った交差角θが小さい範囲を採用するので、感度のばら
つきを小さくすることができる(精度を向上することが
できる)。
【0038】一方、スロットル角度20〜80度では、
ホール素子5の出力電圧Vsを採用する。すなわち、ホ
ール素子5は、スロットル角度に対してその交差角(符
号を付せず)が30度であるので、スロットル角度0度
は交差角θが−30度に等しく、スロットル角度30度
はその交差角が0度に等しく、スロットル角度80度は
その交差角が50度に等しい。結局、スロットル角度2
0〜80度はホール素子6の交差角が−10〜50度と
いった交差角θが小さい範囲を採用するので、感度のば
らつきを小さくすることができ、図8に示すように精度
を向上することができ、直線性も向上する。
【0039】具体的には、コンパレータ55はホール素
子6の交差角θが15度における角度信号電圧Vs’の
値に等しい参照電圧Vrefが、出力電圧Vs’を超え
れば、コンパレータ55はハイレベルとなり、アナログ
マルチプレクサ54aは出力電圧Vs’から出力電圧V
sに切り換える。以上のようにすれば、スロットル角度
0〜80度の範囲で感度のばらつきを低減することがで
きる。
【0040】なお、ゲイン補正アンプ52a、62aは
切り換え時点における両出力電圧Vs、Vs’の位相差
によるゲイン(単位角度変化当たりの出力電圧の変化、
正弦波形変化)の差を解消させるためのものであり、レ
ベルシフト回路53a、63aは切り換え時点における
両出力電圧Vs、Vs’のオフセットを解消するための
ものであり、出力電圧Vsのゲイン補正係数K1’は2
640、出力電圧Vs’のゲイン補正係数K2’は33
00に設定されている。これにより切り換え前後におけ
るゲインはほぼ等しくなるが切り換え前後におけるオフ
セットは残る。このオフセットを解消するため、出力電
圧Vsにオフセット電圧ΔVsとして2070mVが加
えられ、出力電圧Vs’にオフセット電圧ΔVs’とし
て758mVが加えられる。これにより切り換え前後に
よるゲイン差やオフセット差が大幅に解消される。 (実施例2)他の実施例を図10を参照して説明する。
【0041】実施例1では図5に示すように、サーミス
タ素子91、92を個別に有する一対の温度補償回路5
1、61により、ホール素子5、6の温度補償を個別に
行ったが、この実施例では、サーミスタ素子92をもつ
温度補償回路61を省略し、サーミスタ素子91をもつ
温度補償回路51の出力電圧Vcを両オペアンプ52、
62の+入力端に印加する。
【0042】このようにしても、両ホール素子5、6が
永久磁石8に囲まれて近接配置されているので、実施例
1と同様の効果を奏することができる。 (実施例3)他の実施例を図11を参照して説明する。
(a)は、支持体4の両側に、一対の脚91aを有する
サーミスタ素子91と、一対の脚92aを有するサーミ
スタ素子92とを個別に立設したものであり、更に、ホ
ール素子5、6に近接させたものである。
【0043】この実施例では、サーミスタ素子91、9
2が脚付タイプであるので、脚91a、92aを延ばす
ことにより、サーミスタ素子91、92をホール素子
5、6と永久磁石8との間に介設することができ、上記
実施例1で説明した角度信号電圧の温度変動抑止効果を
一層向上することができる。なお、49は支持体4の先
端部の凹部に収容されたホール素子5、6、及び、サー
ミスタ素子91、92を押さえる保護用の折り曲げプレ
ートであり、その両端は回路基板2に固定されている。
【0044】また、図12は脚付のサーミスタ素子5、
6を軸方向に立てたものであり、このようにすれば、支
持体4と永久磁石8との間の隙間が小さくても径方向必
要スペースを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体角度センサを適用したスロット
ル角度センサの一例を示す軸方向の断面図である。
【図2】図2は図1のセンサのA−A線矢視の径方向の
断面図である。
【図3】図3はそのホール素子部分の拡大径方向断面図
である。
【図4】図4は図3の模式図である。
【図5】図1のセンサの信号処理回路を示すブロック回
路図である。
【図6】図1のセンサの信号処理回路を示すブロック回
路図である。
【図7】(a)はホール素子の振幅と交差角との関係を
示す波形図である。(b)はセンスアンプの出力電圧V
o1、Vo2とロータ回転角度(ホール素子6の主面と
平行磁界との交差角に等しい)θ及びスロットル角度と
の関係を示す部分波形図である。
【図8】レベルシフト回路の出力電圧V1、V2及び合
成出力電圧Vとスロットル角度との関係を示す波形図で
ある。(b)はセンスアンプの出力電圧Vo1、Vo2
とロータ回転角度(ホール素子6の主面と平行磁界との
交差角に等しい)θ及びスロットル角度との関係を示す
部分波形図である。
【図9】センサの各部温度の時間変化を示す図である。
【図10】実施例2の信号処理回路を示すブロック回路
図である。
【図11】(a)は実施例3の半導体角度センサの要部
正面図である。(b)はその要部拡大平面図である。
【図12】(a)は実施例3の半導体角度センサの他の
態様の要部正面図である。(b)はその要部拡大平面図
である。
【符号の説明】
1はハウジング、2は回路基板、4は支持体(支持
柱)、Sは回動軸、5、6はホール素子、8は永久磁
石、91、92はサーミスタ素子、51、61は信号処
理回路。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハウジングと、 前記ハウジングに固定された回路基板と、 前記回路基板に立設された支持柱と、 前記支持柱の立設方向に沿って延設される回動軸と、 前記支持柱に配設されて前記永久磁石の磁界に応じた信
    号電圧を発生するホール素子と、 前記支持柱を中心として回動可能に前記回動軸の先端部
    に固定されて前記ホール素子の径方向外側を回動する永
    久磁石と、 度に応じた信号を出力する温度補償素子と、 前記温度補償素子の出力に基づいて前記ホール素子の出
    力電圧温度変化特性を補償する信号処理回路と、 を備え 前記温度補償素子は、 前記回動軸の径方向において前記回動軸の所定の回動角
    範囲内にて前記永久磁石と前記ホール素子との間に配設
    されるとともに前記回動軸の軸方向において前記永久磁
    石および前記ホール素子に近接配置されている ことを特
    徴とする半導体角度センサ。
  2. 【請求項2】前記信号処理回路は、前記永久磁石の磁束
    密度の温度変化率及び前記ホール素子の出力電圧温度変
    化率の両方を補償するものである請求項1記載の半導体
    角度センサ。
  3. 【請求項3】前記温度補償素子は前記回動軸の径方向において前記回動軸の所定の回動角
    範囲内にて前記永久磁石と前記ホール素子との間に配設
    されることにより、基準温度に対する前記ホール素子の
    温度差ΔT1と基準温度に対する前記永久磁石の温度差
    ΔT2との間に保持される基準温度に対する温度差ΔT3
    を有するものである請求項1又は2記載 半導体角度セ
    ンサ。
  4. 【請求項4】前記温度補償素子は、脚付のサーミスタか
    らなる請求項1記載の半導体角度センサ。
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