JP2003035504A - 変位量検出装置 - Google Patents

変位量検出装置

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JP2003035504A
JP2003035504A JP2001218976A JP2001218976A JP2003035504A JP 2003035504 A JP2003035504 A JP 2003035504A JP 2001218976 A JP2001218976 A JP 2001218976A JP 2001218976 A JP2001218976 A JP 2001218976A JP 2003035504 A JP2003035504 A JP 2003035504A
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JP2001218976A
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Koji Harada
浩二 原田
Tomoyasu Momoki
友康 百木
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Original Assignee
Nidec Corp
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  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホール素子を用いた変位量検出装置におい
て、ホール素子の温度補償を行うことによって検出精度
を向上させる。 【解決手段】 シャフト(変位体)に取りつけられてそ
の回転角度(変位量)を検出するホール素子H1と、磁
界中に固定されたホール素子H2とが直列に接続されて
いる。ホール素子H2の出力電圧Vh2が増幅器52、5
3を介してバイアス電圧にフィードバックされているの
で、温度変化によってホール電圧Vh2が変化したとき、
これを打ち消す方向にバイアス電流Iが変化してVh2は
一定に保たれる。こうしてホール素子H1の温度特性も
温度変化に伴うバイアス電流Iの変化によって相殺され
るので、その出力電圧Vh1は、シャフトの回転に伴って
変化する磁束密度のみを反映したものとなり、この電圧
Vh1の値から算出される回転角度(変位量)が温度の影
響を受けることがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、磁界中に置かれ
たホール素子からの出力電圧の変化に基づいて物体の変
位量を検出する変位量検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ホール素子を用いた変位量検
出装置が各種提案されている。この種の変位量検出装置
では、変位に伴うホール素子と印加磁界との相対位置の
変化によってホール素子に加わる磁界の強さが変化して
ホール電圧が変化することを利用し、このホール電圧の
変化に基づいて変位量を求めている。
【0003】磁界中に置かれたホール素子に発生するホ
ール電圧Vhは加わる磁界の強さに比例し、 Vh=Kh・B・I と表される。ここに、Khはホール素子の材質や形状で
決まる比例定数、Bはホール素子に加わる磁束密度、I
はバイアス電流である。
【0004】しかし、一般にホール素子は温度による特
性の変化が大きく、上式の比例定数Khは温度が上昇す
るにつれて小さくなるという性質を有しているため、温
度上昇に伴ってホール電圧Vhは小さくなる。さらに、
温度上昇に伴ってホール素子の内部抵抗が増加するた
め、例えば、ホール素子への印加電圧を一定とすると、
内部抵抗の増加に伴ってバイアス電流Iが減少し、さら
にホール電圧Vhが低下することとなる。
【0005】このため、バイアス電流Iを定電流源から
供給し、ホール素子を定電流駆動とすることが広く行わ
れている。これは、ホール素子を定電流駆動することに
よって、温度上昇に伴うホール素子の内部抵抗増加の影
響を排除し、温度依存性の改善を図ったものである。
【0006】一方、さらに積極的にホール電圧Vhの温
度依存性を打ち消すために、サーミスタやトランジスタ
の温度特性を利用して温度補償を図った装置が提案され
ている。
【0007】このような装置の例として、例えば特開平
7−181557号に記載された駆動制御装置がある。
この駆動制御装置においては、トランジスタを用いた定
電流回路の出力電流が、トランジスタのベース・エミッ
タ間電圧VBEの温度依存性のため温度が上昇するにつれ
て増加することを利用し、温度上昇に伴うホール素子の
感度低下を、バイアス電流を増加させることによって補
償している。すなわち、温度が変化しても上式における
Kh・Iが一定となるように電流Iを制御することで、
ホール電圧Vhが温度の影響を受けないようにしてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ホール
素子を定電流駆動することによってホール素子の内部抵
抗の温度依存性の影響を排除することはできるが、上記
した比例定数Kh自体に温度依存性があるため、これに
よってホール電圧Vhの温度依存性を完全になくすこと
ができるわけではない。
【0009】また、サーミスタまたはトランジスタの温
度特性はホール素子のそれと完全に一致しているわけで
はなく、ある温度範囲において近似した特性を有してい
るにすぎない。したがって、上記の従来技術は、ある限
られた温度範囲での使用(例えば、室温付近で使用され
る家電機器など)には適するが、例えば車載機器のよう
に、さらに広い温度範囲で高い精度が要求される用途に
適用することは難しい。
【0010】そこで、ホール素子の温度特性を、より広
い温度範囲にわたって精度よく補償する技術が必要とな
る。
【0011】この発明は上記課題に鑑みなされたもので
あり、ホール素子の温度特性を補償することによって、
広い温度範囲にわたって変位量を精度よく検出可能な変
位量検出装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、所定の範囲内で移動自在に構成された変位
体と、磁界を形成する磁界発生部と、前記磁界中に配設
されて前記変位体に連動して前記磁界中における位置が
変化する第1のホール素子と、前記第1のホール素子と
略同一の特性を有し、前記磁界中に固定して配設された
第2のホール素子と、基準電圧を発生する基準電圧発生
部と、前記第1および第2のホール素子に対して、同じ
大きさのバイアス電流を供給するとともに、前記第2の
ホール素子の出力電圧が前記基準電圧と等しくなるよう
に、前記第1および第2のホール素子へのバイアス電流
を制御するバイアス制御部とを備えることを特徴として
いる(請求項1)。
【0013】このように構成された発明では、磁界中に
固定された第2のホール素子のホール電圧が、温度によ
らず一定となるように、第1および第2のホール素子に
流れるバイアス電流を制御している。
【0014】ここで、磁界中に置かれたホール素子の出
力電圧Vhは、比例定数Kh、磁束密度B、バイアス電流
Iを用いて、 Vh=Kh・B・I と表される。磁界中に固定されて上式のBが変化しない
第2のホール素子においては、上記出力電圧Vhを温度
によらず一定に保持することは、すなわち上式における
Kh・Iの積を一定とすることに他ならない。そして、
このとき、第2のホール素子と略同一の特性を有し、し
かも第2のホール素子と同じ大きさのバイアス電流が流
れる第1のホール素子においても、Kh・Iの積は温度
によらず一定に保たれる。
【0015】しかも、2つのホール素子の特性が略同一
であるため、2つの素子の温度が同じである限り、どの
温度においてもこの関係は維持される。こうして、広い
温度範囲にわたって第1のホール素子の温度依存性をキ
ャンセルすることができ、その結果、第1のホール素子
の出力電圧Vhは常に磁束密度Bに比例した値となる。
【0016】したがって、第2のホール素子の出力電圧
が温度によらず一定となるようにバイアス電流Iを制御
することで、第1のホール電圧の値から変位体の変位量
を、一意的にかつ精度よく導出することが可能となる。
【0017】さらに、2つのホール素子を同一磁界中に
配置しているので、磁界の強度が変化し、例えば、磁界
発生部を構成する永久磁石の劣化によって磁束密度Bが
低下した場合であっても、第2のホール素子の出力電圧
の低下を検知してバイアス電流を増加させることによっ
てその変化分を補償することができる。そのため、第1
のホール素子の出力電圧は常に変位体の変位量のみを反
映した値となり、この値から導出される変位量の値が磁
界の変化によって影響を受けることがない。
【0018】ここで、第1および第2のホール素子に流
れるバイアス電流を等しくするためには、例えば、2つ
のホール素子の電流入力端子の一方端子どうしを互いに
接続すればよい。そして、前記バイアス制御部が、前記
第2のホール素子の出力電圧と前記基準電圧との差に応
じて、前記第1および第2のホール素子の電流入力端子
の他方端子間に印加する電圧を変化させることによって
バイアス電流の制御を行うことができる(請求項2)。
【0019】こうすることで、2つのホール素子が直列
に接続され、両者に流れるバイアス電流は常に等しくな
る。また、両素子の各1つの端子同士を直接接続するこ
とができるので、両素子を近接して配置して温度差を少
なくし、温度補償の精度を高めるとともに、各素子への
配線を少なくすることができる。そして、第2のホール
素子の出力電圧が基準電圧より高くなればバイアス電流
を減少させ、その逆の場合はバイアス電流を増加させる
ことで、第2のホール素子の出力電圧を一定に保つこと
ができる。
【0020】また、このようなバイアス制御回路は、例
えば、第2のホール素子の出力電圧と基準電圧とを比較
し、その差分に対応した電圧を2つのホール素子からな
る直列回路への印加電圧にフィードバックすることで実
現できる。そして、例えば演算増幅器による差動増幅器
を用いてこのフィードバック回路を構成すると、簡単な
回路で高精度な温度補償回路を構成することができる。
【0021】さらに、この差動増幅器を、演算増幅器の
2つの入力端子のうちの一方の入力端子と前記演算増幅
器の非反転入力端子との間に接続された第1の抵抗器
と、前記演算増幅器の前記非反転入力端子と出力端子と
の間に接続された第2の抵抗器と、前記2つの入力端子
のうちの他方の入力端子と前記演算増幅器の反転入力端
子との間に接続されて、前記第1の抵抗器と抵抗値が等
しい第3の抵抗器と、前記演算増幅器の前記反転入力端
子と前記出力端子との間に接続されて前記第2の抵抗器
と抵抗値が等しい第4の抵抗器とを備えるように構成し
てもよい(請求項3)。
【0022】こうすることで、差動増幅器の出力電圧は
正確に、第2のホール素子の出力電圧と基準電圧との差
に比例した値となり、その出力電圧を両ホール素子への
印加電圧にフィードバックすることで、より精度よく第
2のホール素子の出力電圧を制御することができる。そ
して、その結果、第1のホール素子の出力電圧がより正
確に変位体の変位量に対応したものとなり、変位量を精
度よく導出することが可能となる。
【0023】ところで、このような変位量検出装置で検
出可能な物体の変位量としては、所定の角度範囲内にお
いて回転自在に構成された回転体の回転角度(請求項
4)や、1つの軸方向に沿って平行に移動自在な平行移
動体の前記軸方向に沿った移動量などが挙げられる。
【0024】このうち、回転体の回転角度を検出する装
置としての本発明は、前記回転体の回転に伴って、前記
磁界による磁束の前記第1のホール素子への入射角が変
化することを特徴としている(請求項5)。
【0025】このように構成された発明では、第1のホ
ール素子の主面への磁束の入射角が回転体の回転に伴っ
て変化することによって、第1のホール素子の主面上に
おける磁束密度が変化する。そのため、回転体の回転角
度の変化に伴って、第1のホール素子の出力電圧も変化
するので、この電圧に基づいて、回転体の回転角度を精
度よく導出することができる。
【0026】また、回転体の回転角度を検出する他の装
置としての本発明は、前記磁界の強度分布が円弧上に沿
って変化する勾配を有しており、前記回転体の回転に伴
って、前記第1のホール素子の前記磁界中における位置
が前記円弧に沿って変化することを特徴としている(請
求項6)。
【0027】このように構成された発明では、回転体の
回転に伴って、第1のホール素子が強度勾配を有する磁
界中での位置を変化するように構成しているため、回転
体の回転角度に応じて第1のホール素子に加わる磁束密
度が変化する。そして、このときの第1のホール素子の
出力電圧に基づいて、回転体の回転角度を精度よく導出
することができる。
【0028】また、1軸方向に沿った移動量を検出する
装置としての本発明は、前記変位体が1つの軸方向に沿
って平行に移動自在な平行移動体であり、しかも前記磁
界の強度分布が、前記軸方向に沿って変化する勾配を有
しており、前記測定対象となる前記変位量が、前記平行
移動体の前記軸方向に沿った移動量であることを特徴と
している(請求項7)。
【0029】このように構成された発明では、平行移動
体の1軸方向への移動に伴って、第1のホール素子が強
度勾配を有する磁界中での位置を変化するように構成し
ているため、平行移動体の位置の変化に応じて第1のホ
ール素子に加わる磁束密度が変化する。そして、このと
きの第1のホール素子の出力電圧に基づいて、回転体の
回転角度を精度よく導出することができる。
【0030】さらに、このような1軸方向の検出機構を
組み合わせて、例えば2組の検出機構を直交するX、Y
の2軸方向に組み合わせることで、移動体のXY平面内
での変位を検出することも可能となる。
【0031】
【発明の実施の形態】この発明にかかる変位量検出装置
の第1の実施形態について、図1ないし図4を参照して
説明する。この装置は、回転自在に構成された回転体
(変位体)であるシャフトの回転角度を検出する角度検
出装置であって、例えば自動車に搭載される測距レーダ
ー装置における、アンテナの回転角度を検出するための
装置として使用することができる。
【0032】図1は、この角度検出装置の構造を示す側
面断面図であり、図2は図1におけるa−a切断面から
みた断面図である。また、図3は図2におけるギャップ
Gの拡大図である。
【0033】この角度検出装置1では、ハウジング2
に、ボールベアリング41、42によってシャフト3が
回動自在に取りつけられており、シャフト3は図示しな
い駆動装置に連結されて、図2に示す0°の位置から矢
印の方向に、最大15°までの角度範囲で回転駆動され
る。
【0034】また、ハウジング2の内部には、シャフト
3を挟み込むように形成された磁界発生部としての磁気
回路6が設けられている。この磁気回路6は、図2に示
すように、U字形に形成された強磁性体からなるヨーク
61と、その両腕の内側にそれぞれN極、S極を内側に
向けて対向配置されたマグネット62、63とからなっ
ている。そして、2つのマグネット62および63の間
に形成されるギャップGには、図3に示すように、磁束
密度Bなる一様な平行磁界が形成されている。
【0035】そして、図1に示すように、シャフト3の
うちこのギャップG中に位置する部分には平面状の切り
欠き部3aが設けられており、この切り欠き部3aには
第1のホール素子H1が取りつけられている。すなわ
ち、シャフト3が0°から15°の範囲で回転するのに
伴って、このホール素子H1が図3に示すギャップG中
の磁界と鎖交する角度θが、0°から15°まで変化す
る。
【0036】また、ハウジング2の内部には、後述する
検出回路50を搭載した回路基板5が設けられている。
そして、この回路基板5からギャップG内に伸びている
腕部5aには、第2のホール素子H2が固定されてい
る。このホール素子H2は、図2および図3に示すよう
に、その主面がギャップG中の磁界に直交するように固
定されている。
【0037】このように構成された角度検出装置1にお
いて、シャフト3が角度θまで回転したとき、図3に示
すように、ホール素子H1の主面と磁界のなす角度もθ
となる。このとき、ホール素子H1の主面における磁束
密度はBsinθとなるので、このときのホール素子H1
の出力電圧Vh1は、 Vh1=Kh・Bsinθ・I ・・・(1) と表される。ここで、Khはホール素子の材質および形
状で決まる比例定数であり、Iはバイアス電流である。
【0038】一方、ホール素子H2は磁界と直交するよ
うに固定されているので、その出力電圧Vh2は、 Vh2=Kh・B・I ・・・(2) である。
【0039】これらの電圧値に基づいて、この角度検出
装置1はシャフト3の回転角度θの算出およびホール素
子H1の温度補償を行っているが、以下ではその動作の
概要について説明する。
【0040】図4はこの角度検出装置1の検出回路50
の構成を示すブロック図である。本発明のバイアス制御
部として機能するこの検出回路50では、図4に示すよ
うに、ホール素子H1およびH2の電流入力端子同士が
接続されて直列回路を形成しており、その一方端が、+
Vcなる直流電圧を出力する直流電源(図示省略)に接
続されている。
【0041】そして、ホール素子H1の2つの電圧出力
端子は、演算増幅器により構成され増幅度A1なる差動
増幅器51の入力端子に接続されており、こうしてホー
ル素子H1の出力電圧(ホール電圧)Vh1が差動増幅器
51に入力されている。そして、差動増幅器51は、ホ
ール素子H1の両端子間の電位差Vh1をA1倍に増幅
し、アースを基準とする電圧Vo1として出力する。
【0042】一方、ホール素子H2の2つの電圧出力端
子間の電位差Vh2は、演算増幅器により構成され増幅度
A2なる差動増幅器52に入力されており、差動増幅器
52はホール素子H2の両端子間の電位差Vh2をA2倍
に増幅し、アースを基準とする電圧V2として出力す
る。
【0043】これらの増幅器51および52としては種
々の回路を用いることができるが、後段での信号処理を
容易とするために、その回路は、2つの入力端子間に印
加される信号の電位差に比例した電圧を、アースを基準
として出力することが望ましい。このような観点から、
これらを例えば演算増幅器によるインスツルメンテーシ
ョンアンプで構成することが好ましい。
【0044】さらに、差動増幅器52の出力電圧V2
は、演算増幅器により構成され増幅度A3なる差動増幅
器53の非反転入力端子に入力されている。また、この
差動増幅器53の反転入力端子には、外部からの操作に
て出力電圧を変更可能な基準電圧発生部54から出力さ
れる基準電圧Vrが入力されている。そして、差動増幅
器53は、ホール電圧V2と基準電圧Vrとの差に比例し
た電圧Vo2を出力している。
【0045】この差動増幅器53の出力は、2つのホー
ル素子H1およびH2からなる直列回路の他方端に接続
されており、こうして、2つのホール素子H1およびH
2からなる直列回路には、電源電圧Vcと、差動増幅器
53の出力電圧Vo2との差電圧(Vc−Vo2)が印加さ
れており、この電圧印加によって2つのホール素子H1
およびH2にバイアス電流Iが流れている。
【0046】ここで、温度上昇に伴って(2)式に示す
比例定数Khが低下し、ホール素子H2の出力電圧Vh2
が減少した場合について考えてみる。このとき、Vh2の
減少に伴って、これをA2倍に増幅したV2が減少するの
で、V2とVrとの差に比例した電圧Vo2も減少する。そ
して、Vo2が減少した結果、2つのホール素子H1およ
びH2の直列回路に印加される電圧(Vc−Vo2)が増
加するため、バイアス電流Iが大きくなる。これによっ
てホール電圧Vh2は増加する。
【0047】これとは逆に、温度が低下してホール電圧
Vh2が増加した場合には、上記と逆の作用によってVo2
は増加し、これによりホール素子H1およびH2への印
加電圧が低下してバイアス電流Iが減少し、これに伴っ
てVh2は減少する。
【0048】このように、温度変化に伴うホール電圧V
h2の変化を打ち消すようにバイアス電流Iが変化するよ
うに構成されているので、ホール素子H2の出力電圧V
h2は温度によらず一定に保たれる。
【0049】また、例えば、マグネット62および63
の経時変化等によって磁束密度Bが変化した場合にも、
それに伴ってホール電圧Vh1およびVh2は変化するが、
この検出回路50は、このような場合でもVh2が一定と
なるようにバイアス電流Iを制御している。
【0050】こうして、ホール素子H2の出力電圧Vh2
が一定に保たれた条件下では、(2)式に示すように、
Kh・B・Iの積が一定となる。これは、ホール素子H
2と同特性で同一磁界中に置かれ、しかも同一のバイア
ス電流の流れるホール素子H1においても成立し、した
がって、(1)式より、 Vh1=Vh2・sinθ ・・・(3) となる。この(3)式は、ホール素子H2の出力電圧V
h2が一定であれば、ホール素子H1の出力電圧Vh1はシ
ャフト3の回転角度θのみによって決まり、温度や磁束
密度Bの変化の影響を受けないことを示している。
【0051】このように、磁界中に固定したホール素子
H2の出力電圧Vh2が一定となるようバイアス電流Iを
制御することにより、ホール素子H1の出力電圧Vh1お
よびそれを増幅した電圧Vo1は、温度や磁束密度Bによ
らず、シャフト3の回転角度θのみを反映した値とな
る。そのため、この電圧Vo1の値から直ちにシャフト3
の回転角度θを高い精度で求めることができる。
【0052】さらに、θの変化範囲が小さい場合には、
sinθを直線近似することができ、特に本実施形態のよ
うに、θが0付近の小さい範囲で変化する場合には、 sinθ≒θ (ただし、θの単位はrad) ・・・(4) と近似することができる。この近似を用いると、上記
(3)式は Vh1≒Vh2・θ ・・・(5) と表すことができ、その結果、出力電圧Vo1はシャフト
3の回転角度θに比例した値となり、後段での信号処理
に好都合である。本実施形態の場合、回転角度θの変化
範囲は0から15°(0からπ/12rad)であり、こ
の場合の上記近似による誤差は1%以下とすることがで
きる。
【0053】そして、(5)式におけるVh2の値は、基
準電圧Vrを変化させることによって任意に設定するこ
とができるので、この基準電圧Vrを調整することによ
ってシャフト3の回転角度θとホール電圧Vh1との間の
比例定数を変えることができ、これによって例えばホー
ル素子H1の特性のバラツキによって生じる検出誤差を
較正することが可能となる。
【0054】ここで、上記した差動増幅器53としても
種々の回路を用いることができるが、その一例につい
て、上記した第1実施形態の変形例として、図5を用い
て説明する。この回路においては、図4に示す第1実施
形態の検出回路50のうち、差動増幅器53が、図5に
示す回路530となっているが、それ以外の構成につい
ては第1実施形態と全く同一である。
【0055】この差動増幅器530では、図5に示すよ
うに、ホール素子H2の出力電圧Vh2を増幅して得た電
圧V2が抵抗器R1を介して演算増幅器531の非反転入
力端子に入力されており、一方、基準電圧Vrが抵抗器
R3を介して演算増幅器531の反転入力端子に入力さ
れている。さらに、演算増幅器531の出力端子と、非
反転入力端子および反転入力端子のそれぞれとの間に、
抵抗器R2およびR4が接続されている。そして、この差
動増幅器530においては、これらの抵抗値は、R1=
R3、R2=R4となるように選ばれている。ここで、各
抵抗器R1ないしR4が、それぞれ本発明の第1ないし第
4の抵抗器に相当する。
【0056】このように、差動増幅器530の回路構成
を2つの入力電圧に対して対称とすることによって、そ
の出力電圧Vo2が2つの入力電圧、すなわちホール電圧
V2と基準電圧Vrとの差に正確に比例したものとなる。
このため、ホール素子H2の出力電圧Vh2を、より精密
に基準電圧Vrに一致させることが可能になる。
【0057】そして、このような構成によって、例えば
−40℃から+90℃という広い温度範囲において±1
%以内の精度を持った角度検出装置1を実現することが
可能である。
【0058】ところで、上記の実施形態では、シャフト
3の回転に伴って、ホール素子H1に対する磁束の入射
角θが変化する構成となっているが、シャフトの回転角
度を検出する装置としては、この他にも、例えばシャフ
トの回転に伴って、シャフトから突出したアームに取り
つけられたホール素子が円弧上を移動する構成であって
もよい。
【0059】このように構成した本発明にかかる変位量
検出装置の第2実施形態について、図6ないし図8を参
照して説明する。なお、この実施形態は、第1実施形態
と比較して、ホール素子および磁界の配置にかかわる構
造が異なるのみで、その他の構造や検出回路は第1実施
形態で述べたものと同一であるため、ここでは同一の構
造については同一符号を付して説明を省略する。
【0060】図6は、この実施形態の角度検出装置の構
造を示す側面断面図である。また、図7、図8は、それ
ぞれ図6におけるb−b、c−c切断面からみた断面図
である。
【0061】この角度検出装置10では、ホール素子H
11はシャフト31からその半径方向に突出して設けら
れたアーム32に取り付けられており、シャフト31お
よびアーム32が回転軸の周りに回転すると、それに伴
って、ホール素子H11は図7に示す円弧Rに沿って移
動する。
【0062】そして、このホール素子H11は、図6お
よび図8に示す磁界発生部としての磁気回路7により形
成される磁界中に配置されている。この磁気回路7は、
図6に示すように、U字形に形成された強磁性体からな
るヨーク71と、対向配置されたマグネット72および
73と、強磁性体からなる磁極74とにより構成されて
いる。
【0063】この磁極74は、図8に示すように、左方
ほど厚みが大きくなる楔形に形成されており、これによ
りギャップG1中には、その磁束密度Bが図8に示す左
方ほど大きく、右方ほど小さくなる強度勾配を有する磁
界が形成されている。
【0064】そして、シャフト31の回転に伴って、ホ
ール素子H11が円弧Rに沿って移動すると、ホール素
子H11は図8のギャップG1中において矢印に示す左
右方向に移動する。このときホール素子H11に加わる
磁束密度Bはホール素子H11の位置によって一意に定
まるので、そのときの出力電圧に基づいて、シャフト3
1の回転角度を求めることができる。
【0065】また、ギャップG1中には、図7に示すよ
うに、検出回路50を搭載した基板5から腕部5bが伸
びており、その先端部にはもう1つのホール素子H12
が固定されている。そして、検出回路50は、上記した
第1実施形態と同様に、2つのホール素子H11および
H12を直列接続して、ホール素子H12の出力電圧が
一定となるようそのバイアス電流Iを制御している。
【0066】このように、この実施形態の角度検出装置
10においても、第1実施形態と同様に、ホール素子H
11の出力電圧に基づいて、温度や磁束密度の変化の影
響を受けず、精度よくシャフト31の回転角度を求める
ことが可能となっている。
【0067】なお、この実施形態では、直方体のマグネ
ット72および73と、楔形の磁極74とを用いている
ので、磁束密度Bは図8の左方から右方に向かって直線
的に減少する構成となっている。このため、ホール素子
H11に加わる磁束密度Bは、図8に示すホール素子H
11の左右方向の位置と比例関係にあり、したがって、
ホール電圧とシャフト31の回転角度とが厳密に比例す
るわけではない。しかしながら、上記したように、シャ
フト31の回転範囲が小さければ直線近似が可能であ
る。
【0068】また、さらに高い精度や、大きな回転範囲
が必要な場合には、磁気回路7の形状を適宜変更して、
シャフト31の回転角度とホール電圧とが比例関係にな
るような構成とすることも可能である。
【0069】さらに、同じ原理に基づいて、物体の直線
的な変位を検出する構成とすることも可能である。図9
は、このように構成された本発明の第3実施形態の変位
量検出装置の原理を示す斜視図である。この装置は、変
位体である可動ピース81の、図9に示すY軸方向の変
位を検出する位置検出装置である。
【0070】この位置検出装置では、可動ピース81
は、ベース22に固定されてY軸方向に伸びたレール8
3に沿って移動自在に構成されている。この可動ピース
81には、磁界発生部である磁気回路9のギャップG2
に向かって伸びるアーム82が取りつけられており、そ
の先端にはホール素子H21が固定されている。
【0071】一方、ベース22に固定された磁気回路9
は、その断面形状がU字形を有する強磁性体からなるヨ
ーク91と、その両腕の内側にそれぞれN極、S極を内
側に向けて対向配置されたマグネット92および93
と、強磁性体からなる磁極94とにより構成されてい
る。そして、磁極94が、図9の左方から右方に向かっ
て厚みが増加する楔形をしているため、ギャップG2に
おける磁束密度Bは、図9に示す左方ほど小さく、右方
ほど大きくなっている。
【0072】そして、外部からの駆動力の作用によって
可動ピース81がY軸方向に沿って移動すると、これに
伴ってホール素子H21が磁界中をY軸方向に平行移動
する。一方、磁束密度BはY軸方向に沿って変化してい
るので、可動ピース81の移動に伴って、ホール素子H
21に加わる磁束密度が変化し、それによってホール素
子H21からの出力電圧が変化する。そして、このホー
ル電圧に基づいて、可動ピース81のY軸方向における
位置を求めることができる。
【0073】この実施形態においても、もう1つのホー
ル素子(図示せず)をギャップG2中に固定し、その出
力電圧が一定となるようバイアス電流を制御することに
よって、温度によらず、精度よく可動ピース81の位置
を検出することができる。そして、この位置検出装置に
おいても、図4の検出回路50をそのまま適用すること
ができる。
【0074】さらに、この装置を複数組み合わせて、例
えば図9に示すY軸の位置検出装置と、これに直交する
X軸方向の位置検出装置とを組み合わせることにより、
XY平面内における2次元の位置検出装置を構成するこ
とも可能である。
【0075】なお、本発明は上記した実施形態に限定さ
れるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて
上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能であ
る。
【0076】例えば、上記では第1の実施形態の用途と
して車載用レーダー装置を例示したが、本発明が適用で
きる用途はこれに限定されるものではなく、少なくとも
物体の変位を磁界中のホール素子の変位に反映させるこ
とでその物体の変位量を求める変位量検出装置に対して
本発明を適用することが可能であり、特に検出精度の温
度依存性が問題となる場合に有効である。
【0077】また、上記各実施形態においては、後段で
のアナログ信号処理を容易とするためにホール電圧Vh1
が角度や移動量に比例するように構成しているが、ホー
ル電圧と変位量との関係が非直線性を有していてもよ
い。特に、ホール電圧をA/D変換してコンピュータ処
理するような場合には、ホール電圧と変位量との対応を
示すテーブルを参照したり、近似式(関数)を用いるこ
とによって、これらの関係の直線性の程度に関わらず、
精度よく変位量を求めることが可能である。
【0078】また、ホール電圧Vh1を増幅する差動増幅
器51に、ホール電圧Vh1と変位量との非直線性を相殺
する非直線性を持たせることで、その出力電圧Vo1が変
位量に比例する構成とすることもできる。
【0079】また、上記実施形態における検出回路50
においては、2つのホール素子H1およびH2を直列に
接続することで、両素子へのバイアス電流が等しくなる
ようにしているが、これ以外にも、例えば図10に示す
ように、2つのホール素子へのバイアス電流I1、I2を
カレントミラー回路100から供給するようにしてもよ
い。
【0080】このカレントミラー回路100において
は、トランジスタ101および102の特性が揃ってお
り、しかも抵抗器103および104の抵抗値が等しけ
れば、両トランジスタ101および102に流れる電流
は等しくなる。そして、上記実施形態と同様に、ホール
素子H2へのバイアス電流I2を、その出力電圧Vh2が
一定となるよう制御することによって、ホール素子H1
にも同じ大きさのバイアス電流I1が供給されることと
なり、先に述べた各実施形態と同様に、温度に影響され
ることなく、ホール電圧Vh1の値から変位量を求めるこ
とができる。
【0081】このような回路構成は、低い電源電圧でバ
イアス電流の調整範囲を広く取る必要があるときに特に
有効である。というのは、2個のホール素子を直列に接
続した場合には、差動増幅器53の出力電圧が両素子に
分圧されるのに対し、図10の回路では差動増幅器53
の出力電圧の変化が全て1つのホール素子H2に加わる
ため、バイアス電流の変化が大きくなるからである。
【0082】また、上記した各実施形態においては、磁
気回路をハウジング2に固定し、変位体の回転・移動に
伴ってホール素子が変位する構成としているが、ホール
素子を固定して磁気回路を可動としてもよい。この場合
にも、温度補償のための第2のホール素子は、磁界に対
する相対的位置が変わらず、しかも変位検出のための第
1のホール素子との温度差が生じないよう、両者を近接
して配置することが望ましい。
【0083】また、上記した各実施形態では、シャフト
3や可動ピース81などの変位体にホール素子を取りつ
けているが、これ以外にも、ギヤ、ベルト等の機械手段
を用いて変位体の変位をホール素子に伝達する構成とし
てもよい。そして、例えば、微小な変位量を上記機械手
段で拡大することによってその検出精度を高めたり、ま
た逆に変位体の変位の大きさを縮小することによって、
大きな変位を検出するための検出装置を小型に構成する
ことができる。
【0084】また、上記した実施形態の検出回路50に
おいては、単一の正電源を使用しており、例えば第1実
施形態におけるシャフト3の回転角度は0から15°と
しているが、必要に応じて検出回路50の電源を正負両
電源として回転角度も正負両方向に振れる構成としても
よい。この場合、回路が複雑となるが、回転方向が明確
となるうえに、例えば同じ回転範囲であっても、振幅を
正負両方向に取ることでホール電圧の回転角度に対する
直線性が向上するので、検出精度をより高めることが可
能となる。
【0085】また、上記した実施形態の検出回路50に
おいては、ホール素子H1およびH2を電源と差動増幅
器53の出力との間に接続しているが、差動増幅器53
の出力とアースの間に接続してもよい。ただし、この場
合には、差動増幅器53の出力電圧の増減がバイアス電
流に及ぼす作用が反対となるので、差動増幅器53の2
つの入力を入れ換える必要がある。さらに、上記の正負
両電源を使用する回路であれば、差動増幅器53とマイ
ナス電源との間にホール素子を接続してもよい。
【0086】また、基準電圧発生部としては、電源電圧
Vcを抵抗器で分圧してもよいし、能動素子による定電
圧回路であってもよいが、少なくとも、温度によってそ
の出力電圧が変化しないことが必要である。
【0087】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の発明に
よれば、磁界中に固定された第2のホール素子のホール
電圧が、温度によらず一定となるように、第1および第
2のホール素子に流れるバイアス電流を制御しているの
で、第1のホール素子の出力電圧は、温度の変化によら
ず変位体の変位量のみを反映したものとなる。そのた
め、このホール電圧に基づいて、変位体の変位量を精度
よく求めることができる。
【0088】そして、検出用のホール素子と温度補償用
のホール素子とが略同一の特性となるように構成してい
るので、広い温度範囲にわたって精度を保つことができ
る。
【0089】さらに、2つのホール素子を同一磁界中に
配置しているので、磁界の強度が変化し、例えば、磁界
発生部を構成する永久磁石の劣化によって磁束密度Bが
低下した場合であっても、第2のホール素子の出力電圧
の低下を検知してバイアス電流を増加させることによっ
てその変化分を補償することができる。そのため、第1
のホール素子の出力電圧は常に変位体の変位量のみを反
映した値となり、この値から導出される変位量の値が磁
界の強度変化によって影響を受けることがない。
【0090】また、請求項2に記載の発明によれば、2
つのホール素子を直列に接続することで、両者に流れる
バイアス電流は常に等しくなる。また、両素子の各1つ
の端子同士を直接接続することができるので、両素子を
近接して配置して温度差を少なくし、温度補償の精度を
高めるとともに、各素子への配線を少なくして、装置の
構成を簡単にすることができる。
【0091】また、請求項3に記載の発明によれば、第
2のホール素子の出力電圧と基準電圧との差に比例した
電圧をバイアス電流にフィードバックすることによっ
て、より精度よく第2のホール素子の出力電圧を制御す
ることができる。そして、その結果、第1のホール素子
の出力電圧がより正確に変位体の変位量に対応したもの
となり、変位量を精度よく導出することが可能となる。
【0092】また、請求項4に記載の発明によれば、回
転体の回転角度を、広い温度範囲で精度よく検出するこ
とが可能となり、例えば車載用機器として好適な回転角
度検出装置を構成することができる。
【0093】また、請求項5に記載の発明によれば、第
1のホール素子の主面への磁束の入射角が回転体の回転
に伴って変化することによって、第1のホール素子の主
面上における磁束密度が変化する。そのため、回転体の
回転角度の変化に伴って、第1のホール素子の出力電圧
も変化するので、この電圧に基づいて、回転体の回転角
度を精度よく導出することができる。
【0094】また、請求項6に記載の発明によれば、回
転体の回転に伴って、第1のホール素子が強度勾配を有
する磁界中での位置を変化するように構成しているた
め、回転体の回転角度に応じて第1のホール素子に加わ
る磁束密度が変化する。そして、このときの第1のホー
ル素子の出力電圧に基づいて、回転体の回転角度を精度
よく導出することができる。
【0095】また、請求項7に記載の発明によれば、平
行移動体の1軸方向への移動に伴って、第1のホール素
子が強度勾配を有する磁界中での位置を変化するように
構成しているため、平行移動体の位置の変化に応じて第
1のホール素子に加わる磁束密度が変化する。そして、
このときの第1のホール素子の出力電圧に基づいて、回
転体の回転角度を精度よく導出することができる。
【0096】さらに、このような1軸方向の検出機構を
複数組み合わせて、例えば2組の検出機構を直交する
X、Yの2軸方向に組み合わせることで、移動体のXY
平面内での変位を検出することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる第1実施形態の角度検出装置の
断面図である。
【図2】図1におけるa−a切断面からみた断面図であ
る。
【図3】この角度検出装置のギャップGの拡大図であ
る。
【図4】この角度検出装置の検出回路の構成を示すブロ
ック図である。
【図5】差動増幅器の一例を示す回路図である。
【図6】本発明にかかる第2実施形態の角度検出装置の
断面図である。
【図7】図6におけるb−b切断面からみた断面図であ
る。
【図8】図6におけるc−c切断面からみた断面図であ
る。
【図9】本発明にかかる第3実施形態の位置検出装置の
斜視図である。
【図10】ホール素子へのバイアス供給の他の例を示す
回路図である。
【符号の説明】
3、31 シャフト(変位体) 6、7、9 磁気回路(磁界発生部) 50 検出回路(バイアス制御部) 53 差動増幅器 54 基準電圧発生部 61、71、91 ヨーク 62、63、72、73、92、93 マグネット 74、94 磁極 81 可動ピース(変位体) H1、H11、H21 ホール素子(第1のホール素
子) H2、H12 ホール素子(第2のホール素子)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F063 AA35 BA30 BC04 CA40 CB01 CC05 DA01 DC08 DD03 GA52 KA01 2F077 AA13 CC02 JJ01 JJ03 JJ08 JJ24 UU10 UU13

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の範囲内で移動自在に構成された変
    位体と、磁界を形成する磁界発生部と、前記磁界中に配
    設されて、前記変位体に連動して前記磁界中における位
    置が変化する第1のホール素子とを備え、前記変位体の
    変位に伴う前記第1のホール素子からの出力電圧の変化
    に基づいて前記変位体の変位量を検出する変位量検出装
    置において、 前記第1のホール素子と略同一の特性を有し、前記磁界
    中に固定して配設された第2のホール素子と、 基準電圧を発生する基準電圧発生部と、 前記第1および第2のホール素子に対して、同じ大きさ
    のバイアス電流を供給するとともに、前記第2のホール
    素子の出力電圧が前記基準電圧と等しくなるように、前
    記第1および第2のホール素子へのバイアス電流を制御
    するバイアス制御部とを備えることを特徴とする変位量
    検出装置。
  2. 【請求項2】 前記第1および第2のホール素子の電流
    入力端子の一方端子どうしが互いに接続されており、 前記バイアス制御部が、前記第2のホール素子の出力電
    圧と前記基準電圧との差に応じて、前記第1および第2
    のホール素子の電流入力端子の他方端子間に印加する電
    圧を変化させることによって、前記第1および第2のホ
    ール素子へのバイアス電流を制御することを特徴とする
    請求項1に記載の変位量検出装置。
  3. 【請求項3】 前記バイアス制御部が、 前記基準電圧および前記第2のホール素子の出力電圧を
    入力するための2つの入力端子と、 演算増幅器と、 前記2つの入力端子のうちの一方の入力端子と、前記演
    算増幅器の非反転入力端子との間に接続された第1の抵
    抗器と、 前記演算増幅器の前記非反転入力端子と出力端子との間
    に接続された第2の抵抗器と、 前記2つの入力端子のうちの他方の入力端子と、前記演
    算増幅器の反転入力端子との間に接続されて、前記第2
    の抵抗器と抵抗値が等しい第3の抵抗器と、 前記演算増幅器の前記反転入力端子と前記出力端子との
    間に接続されて前記第3の抵抗器と抵抗値が等しい第4
    の抵抗器とを備え、 前記演算増幅器の前記出力端子からの出力電圧を、前記
    第1および第2のホール素子からなる直列回路に印加す
    ることを特徴とする請求項2に記載の変位量検出装置。
  4. 【請求項4】 前記変位体が、所定の角度範囲内におい
    て回転自在に構成された回転体であって、前記測定対象
    となる前記変位量が、前記回転体の回転角度であること
    を特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の変位
    量検出装置。
  5. 【請求項5】 前記回転体の回転に伴って、前記磁界に
    よる磁束の前記第1のホール素子への入射角が変化する
    ことを特徴とする請求項4に記載の変位量検出装置。
  6. 【請求項6】 前記磁界の強度分布が円弧上に沿って変
    化する勾配を有しており、 前記回転体の回転に伴って、前記第1のホール素子の前
    記磁界中における位置が前記円弧に沿って変化すること
    を特徴とする請求項4に記載の変位量検出装置。
  7. 【請求項7】 前記変位体が、1つの軸方向に沿って平
    行に移動自在な平行移動体であり、しかも、 前記磁界の強度分布が、前記軸方向に沿って変化する勾
    配を有しており、 前記測定対象となる前記変位量が、前記平行移動体の前
    記軸方向に沿った移動量であることを特徴とする請求項
    1ないし3のいずれかに記載の変位量検出装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006138753A (ja) * 2004-11-12 2006-06-01 Tsuda Industries Co Ltd 非接触式位置検出センサ
JP2010164594A (ja) * 2003-02-21 2010-07-29 Fisher Controls Internatl Llc 集積化ホール効果スイッチを備える磁気式位置センサ

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