JP2007033270A - センサ回路及び回路ユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】 センサ回路が出力する出力電圧の基準電圧にずれを生じ難くすることができるセンサ回路及び回路ユニットを提供する。
【解決手段】 レバー操作位置検出回路5の基板8には、シフトレバーの操作角度(操作位置)を検出するセンサ回路6が実装されている。センサ回路6は、磁気センサ10及び差動増幅回路11を有するICチップである。基板8には、センサ回路6の外部位置に例えば薄膜抵抗からなる調整抵抗7が実装されている。この調整抵抗7は第1抵抗Rr及び第2抵抗Rsからなり、その中点25がセンサ回路6の基準電圧調整端子24に接続されている。センサ回路6の出力電圧Vout をモニタしながら、調整抵抗7にトリミングを施して抵抗値を変えることにより基準電圧調整端子24の端子電圧Vadj を調整し、これによって出力電圧Vout の基準電圧V0を所望の値に設定する。
【選択図】 図3
【解決手段】 レバー操作位置検出回路5の基板8には、シフトレバーの操作角度(操作位置)を検出するセンサ回路6が実装されている。センサ回路6は、磁気センサ10及び差動増幅回路11を有するICチップである。基板8には、センサ回路6の外部位置に例えば薄膜抵抗からなる調整抵抗7が実装されている。この調整抵抗7は第1抵抗Rr及び第2抵抗Rsからなり、その中点25がセンサ回路6の基準電圧調整端子24に接続されている。センサ回路6の出力電圧Vout をモニタしながら、調整抵抗7にトリミングを施して抵抗値を変えることにより基準電圧調整端子24の端子電圧Vadj を調整し、これによって出力電圧Vout の基準電圧V0を所望の値に設定する。
【選択図】 図3
Description
本発明は、操作対象物の操作位置を検出し、その操作位置に応じた電圧を出力するセンサ回路及び回路ユニットに関する。
従来、車両には、シフトレバーの操作角度(操作位置)を検出するレバー操作位置検出回路が配設され、この種のレバー操作位置検出回路は例えば特許文献1に開示されている。一般的にレバー操作位置検出回路は、シフトレバーの操作角度を検出するセンサと、そのセンサ出力を増幅する差動増幅回路とを備え、センサ及び差動増幅回路が各々個別のチップとして構成されている。シフトレバーが操作された際、センサからその操作角度に応じた電圧信号が出力され、その電圧信号が差動増幅回路で増幅されて、その増幅信号がシフトレバーの操作角度に応じた信号として外部に出力される。
ここで、センサの出力電圧がシフトレバーの操作位置に対して狙いの電圧値からずれた値で出力される状態、いわゆるセンサオフセットがセンサに生じた場合、センサ単体をトリミング調整することで解消する。一方、差動増幅回路で増幅した増幅電圧がシフトレバーの操作位置に対して狙いの電圧値からずれた値で出力される状態、いわゆるアンプオフセットが差動増幅回路に生じた場合、差動増幅回路を構成するオペアンプのパターンレイアウトを、ずれが相殺されるようなレイアウトとすることで解消する。
特開2000−310504号公報
しかし、これらセンサや差動増幅回路を基板に実装する際、その際のプロセス要因によるオフセットばらつきが必ず発生してしまうため、実装後にレバー操作位置検出回路から出力される出力電圧は、基準電圧(出力中心電圧)が狙いの値からずれてしまう現状があった。基準電圧がずれてしまうと、レバー位置検出回路の出力電圧が正しいシフトレバーの操作位置を指し示す電圧として出力されないため、この種の操作位置検出回路を高精度なシステムに使用できない問題が生じる。また、センサ単体をトリミングする手法は、トリミング工程に工数がかかるため、その分だけコストを要する問題もある。
本発明の目的は、センサ回路が出力する出力電圧の基準電圧にずれを生じ難くすることができるセンサ回路及び回路ユニットを提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明では、操作対象物の操作位置に応じて抵抗値が変化する複数の抵抗をブリッジ状に接続した検出回路と、異なる2つの前記抵抗間の中点電圧の差電圧を増幅し、増幅後の電圧を前記操作位置に応じた出力電圧として出力する増幅回路とを備えたセンサ回路において、回路外部に設けられた抵抗値可変の調整抵抗に接続可能な調整端子を備え、前記増幅回路は、前記調整端子の端子電圧に基づき、当該端子電圧に応じた基準電圧で前記出力電圧を出力することを要旨とする。
この発明によれば、センサ回路の外部にある調整抵抗の抵抗値を変えて調整端子の端子電圧を変化させれば、増幅回路の出力電圧、つまりセンサ回路の出力電圧の基準電圧が変化する。このため、出力電圧の値をオシロスコープ等でモニタしながら、調整抵抗の抵抗値を調整して調整端子の端子電圧を変化させれば、基準電圧の値を好適な狙いの値に設定することが可能となる。よって、センサのセンサオフセットや、増幅回路のオペアンプのアップオフセットを、外部の調整抵抗によってまとめて調整することが可能となり、実装のプロセス過程で生じていた基準電圧のずれが生じ難くなって、基準電圧を所望の値に設定可能となる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記増幅回路及び前記調整端子の間に設けられ、前記端子電圧を低インピーダンス化する回路素子を備えたことを要旨とする。
この発明によれば、請求項1に記載の発明の作用に加え、端子電圧のインピーダンスが低くなるので、低インピーダンス化すれば端子電圧にノイズ等が含まれ難くなることから、基準電圧のずれ防止効果に寄与する。
請求項3に記載の発明では、請求項1又は2に記載の発明において、前記増幅回路は、前記2つの中点電圧の一方を入力する第1の非反転増幅回路と、前記2つの中点電圧の他方を入力する第2の非反転増幅回路と、前記第1の非反転増幅回路の出力と前記第2の非反転増幅回路の出力とを減算し、その値を前記出力電圧として出力する減算回路とを備え、前記減算回路を構成するオペアンプの非反転入力端子に前記調整端子が接続されていることを要旨とする。
この発明によれば、請求項1又は2に記載の発明の作用に加え、2つの非反転増幅回路及び減算回路からなる増幅回路には、高入力インピーダンス特性があるため、増幅回路から出力される出力電圧は検出回路のインピーダンスに影響を受け難くなり、出力電圧の波形に歪みや劣化等が生じ難くなる。
請求項4に記載の発明では、操作対象物の操作位置に応じて抵抗値が変化する複数の抵抗をブリッジ状に接続した検出回路と、異なる2つの前記抵抗間の中点電圧の差電圧を増幅し、増幅後の電圧を前記操作位置に応じた出力電圧として出力する増幅回路とを有するセンサ回路と、前記センサ回路の外部に設けられた抵抗値可変の調整抵抗とを備え、前記センサ回路には、前記調整抵抗に接続された調整端子が設けられ、前記増幅回路は、前記調整端子の端子電圧に基づき、当該端子電圧に応じた基準電圧で前記出力電圧を出力することを要旨とする。
この発明によれば、請求項1と同様の作用が得られる。
本発明によれば、センサ回路が出力する出力電圧の基準電圧にずれを生じ難くすることができる。
以下、本発明を具体化したセンサ回路の一実施形態を図1〜図3に従って説明する。
図1に示すように、車両1には、車両1の変速機(図示略)を作動させる際に操作するシフトレバー2が配設されている。シフトレバー2は複数の操作位置をとり、レバー操作時には変速機がその操作位置に応じたギア状態となる。シフトレバー2と車体3との間には、シフトレバー2の操作角度θ(操作位置)を検出するレバー操作位置検出装置4が取り付けられている。レバー操作位置検出装置4は、車両のエンジンが稼働中、シフトレバー2の操作角度θを検出し、その角度に応じた電圧信号を出力する。なお、シフトレバー2が操作対象物に相当する。
図1に示すように、車両1には、車両1の変速機(図示略)を作動させる際に操作するシフトレバー2が配設されている。シフトレバー2は複数の操作位置をとり、レバー操作時には変速機がその操作位置に応じたギア状態となる。シフトレバー2と車体3との間には、シフトレバー2の操作角度θ(操作位置)を検出するレバー操作位置検出装置4が取り付けられている。レバー操作位置検出装置4は、車両のエンジンが稼働中、シフトレバー2の操作角度θを検出し、その角度に応じた電圧信号を出力する。なお、シフトレバー2が操作対象物に相当する。
図3に示すように、車体3には、レバー操作位置検出装置4の検出側部品であるレバー操作位置検出回路5が取り付けられている。一方、シフトレバーには、レバー操作位置検出装置4の被検出側部品であるマグネット(図示略)が取り付けられている。レバー操作位置検出回路5は、シフトレバー2の操作角度θに応じた電圧信号を出力するセンサ回路6と、センサ回路6の出力電圧調整用の抵抗(以下、調整抵抗と記す)7とを備え、これらセンサ回路6及び調整抵抗7が基板8に実装されている。なお、レバー操作位置検出回路5が回路ユニットに相当する。
センサ回路6は、1チップのIC(Integrated Circuit) からなり、自身の電源端子9を介して車載バッテリ(図示略)等の電源Vccに接続されている。センサ回路6は、シフトレバー2の操作角度θを検出可能な磁気センサ10と、磁気センサ10の出力を増幅する差動増幅回路11とを備えている。なお、磁気センサ10が検出回路に相当し、差動増幅回路11が増幅回路に相当する。
磁気センサ10は、周囲の磁界の向き(或いは、磁界の強さ)に応じて抵抗値が変化する4つの抵抗(磁気検出素子)Ra〜Rdをブリッジ状に接続した回路である。抵抗Ra及び抵抗Rdの間の端子10aはセンサ回路6の入力端子12に接続され、抵抗Rb及び抵抗Rcの間の端子10bはセンサ回路6のグランド端子13に接続されている。磁気センサ10は、抵抗R1及び抵抗R2の第1中点14と抵抗R3及び抵抗R4の第2中点15との間の差電圧(電位差)をセンサ出力として出力する。
本例の差動増幅回路11は、第1オペアンプ16による減算回路17の各入力に、第2オペアンプ18による非反転増幅回路19と、第3オペアンプ20による非反転増幅回路21とを付加した3つのオペアンプ16,18,20からなる高入力インピーダンス差動増幅回路である。なお、第1オペアンプ16がオペアンプに相当する。
減算回路17は、第1オペアンプ16の他に4つの抵抗R1〜R4からなり、2つの入力を減算してその差分を出力端子から出力する回路である。第1オペアンプ16の非反転入力端子は、抵抗R1を介して第2オペアンプ18の出力端子に接続されている。第1オペアンプ16の反転入力端子は、抵抗R3を介して第3オペアンプ20の出力端子に接続されている。第1オペアンプ16の出力端子(即ち、センサ回路6の出力端子22)は、抵抗R4を介して第1オペアンプ16の反転入力端子に接続されている。
非反転増幅回路19は、第2オペアンプ18の他に抵抗R5からなり、高入力インピーダンス特性を有している。第2オペアンプ18の出力端子は、抵抗R5を介して第2オペアンプ18の反転入力端子に接続されている。第2オペアンプ18の非反転入力端子は、磁気センサ10の第1中点14に接続されている。
非反転増幅回路21は、第3オペアンプ20の他に抵抗R6からなり、これも高入力インピーダンス特性を有している。第3オペアンプ20の出力端子は、抵抗R6を介して第3オペアンプ20の反転入力端子に接続されている。第3オペアンプ20の非反転入力端子は、磁気センサ10の第2中点15に接続されている。また、第2オペアンプ18の反転入力端子と、第3オペアンプ20の反転入力端子との間には、差動増幅回路11のゲインを調整する抵抗(以下、ゲイン調整用抵抗と記す)Rgが接続されている。
センサ回路6は、シフトレバー2の操作角度θに応じた電圧信号として、図3に示す電圧特性Sxの出力電圧Vout を出力する。この電圧特性Sxは、横軸をシフトレバー2の操作角度θ、縦軸を出力電圧Vout とした電圧波形であり、本例においては交流波形をとっている。シフトレバー2の操作位置を検出する場合、この電圧特性Sxの直線部分を用いて位置位置検出を行ない、例えばシフトレバー2がP位置(パーキング位置)からD位置(ドライブ位置)側に操作される際、P位置からの操作角度θが大きくなるに連れて、出力電圧Vout が大きくなる電圧変化をとる。
センサ回路6は、電圧フォロア(ボルテージフォロア)23を備えている。電圧フォロア23の非反転入力端子は、出力電圧Vout の基準電圧調整用の端子(以下、基準電圧調整端子と記す)24に接続されている。電圧フォロア23の出力端子は、抵抗R2を介して第1オペアンプ16の非反転入力端子に接続されるとともに、電圧フォロア23の反転入力端子にも接続されている。電圧フォロア23は、高入力インピーダンスが極めて高く、出力インピーダンスが低い特性を有し、利得がほぼ「1」である。電圧フォロア23は、回路と回路とを接続する際、互いに影響を及ぼさないように、回路間に挿入されるバッファとして機能する。なお、電圧フォロア23が回路素子に相当する。
調整抵抗7は、直列接続された第1抵抗Rr及び第2抵抗Rsからなり、例えば図2に示すような薄膜抵抗を材質としている。図3に示すように、第1抵抗Rrの上流側には電源Vccが接続され、第2抵抗Rsの下流側にはグランドが接続されている。また、第1抵抗Rr及び第2抵抗Rsの中点25は、センサ回路6の基準電圧調整端子24に接続されている。
図2に示すように、例えば第1抵抗Rr(第2抵抗Rsでも可)に切り込みを入れてトリミング26を施すと、第1抵抗Rrに流れる電流経路Lが変化するため、第1抵抗Rrの抵抗値が変化する。従って、調整抵抗7は、このように第1抵抗Rr(或いは、第2抵抗Rs)をトリミングすることによって、自身の抵抗値を設定変更することが可能である。調整抵抗7の抵抗値が変わると基準電圧調整端子24の端子電圧Vadj が変わるため、この電圧変化によって出力電圧Vout の基準電圧(出力中心電圧:図3参照)V0が変化する。
次に、出力電圧Vout の基準電圧V0を設定する際の手順を説明する。
まず、オシロスコープ等の電圧特性観測装置を用意し、それにセンサ回路6の出力端子22を接続する。ここで、第1中点14の第1中点電圧Vaが例えば図3に示す電圧特性Saを有する場合、この第1中点電圧Vaは非反転増幅回路19によって、その増幅率に応じた電圧値に増幅される。これにより、非反転増幅回路19は、図3に示す電圧特性Sbを有する増幅電圧Vbを、第2オペアンプ18の出力端子から抵抗R1を介して第1オペアンプ16の非反転入力端子に出力する。
まず、オシロスコープ等の電圧特性観測装置を用意し、それにセンサ回路6の出力端子22を接続する。ここで、第1中点14の第1中点電圧Vaが例えば図3に示す電圧特性Saを有する場合、この第1中点電圧Vaは非反転増幅回路19によって、その増幅率に応じた電圧値に増幅される。これにより、非反転増幅回路19は、図3に示す電圧特性Sbを有する増幅電圧Vbを、第2オペアンプ18の出力端子から抵抗R1を介して第1オペアンプ16の非反転入力端子に出力する。
また、第2中点15の第2中点電圧Vcが例えば図3に示す電圧特性Scを有する場合、この第2中点電圧Vcは非反転増幅回路21によって、その増幅率に応じた電圧値に増幅される。これにより、非反転増幅回路21は、図3に示す電圧特性Sdを有する増幅電圧Vdを、第3オペアンプ20の出力端子から抵抗R3を介して第1オペアンプ16の反転入力端子に出力する。
このとき、基準電圧調整端子24の端子電圧Vadj は、調整抵抗7(第1抵抗Rr及び第2抵抗Rs)の抵抗値に応じた図3に示す直流波形の電圧特性Skをとる。ここで、抵抗Rrを流れる電流をI、基準電圧調整端子24に流れ込む電流をIa、抵抗Rsに流れる電流をIbとすると、端子電圧Vadj は次式(1) の値をとる。
Vadj =Rs×Ib … (1) (但し、I=Ia+Ib)
従って、例えば第1抵抗Rrに切り込みを入れる等のトリミング26を施して第1抵抗Rrの抵抗値を変えれば、端子電圧Vadj の電圧値を変更することが可能である。基準電圧調整端子24の端子電圧Vadj は、電圧フォロア23の非反転入力端子に出力される。電圧フォロア23はこの端子電圧Vadj を低インピーダンスに変換し、その変換後の端子電圧Vadj を第1オペアンプ16の非反転入力端子に出力する。
従って、例えば第1抵抗Rrに切り込みを入れる等のトリミング26を施して第1抵抗Rrの抵抗値を変えれば、端子電圧Vadj の電圧値を変更することが可能である。基準電圧調整端子24の端子電圧Vadj は、電圧フォロア23の非反転入力端子に出力される。電圧フォロア23はこの端子電圧Vadj を低インピーダンスに変換し、その変換後の端子電圧Vadj を第1オペアンプ16の非反転入力端子に出力する。
第1オペアンプ16の非反転入力端子には端子電圧Vadj が付加されているため、第1オペアンプ16が出力する出力電圧Vout の電圧特性Sxは、その基準電圧V0が端子電圧Vadj に基づく値となる。即ち、差動増幅回路11の利得をAvとすると、出力電圧Vout は次式(2) の値をとる。
Vout =Av(Va−Vc)+Vadj … (2)
例えば、第1抵抗Rrの抵抗値を高くして端子電圧Vadj の値を高くすれば、電圧特性Sxの波形が上方にシフトして基準電圧V0が高い状態(図3の破線で示す状態)に設定される。一方、第1抵抗Rrの抵抗値を低くして端子電圧Vadj の電圧値を低くすれば、電圧特性Sxの波形が下方にシフトして基準電圧V0が低い状態(図3の二点鎖線で示す状態)に設定される。従って、オシロスコープ等で出力電圧Vout の電圧特性Sxをモニタしながら、第1抵抗Rrの抵抗値を変化させ、これによって端子電圧Vadj の電圧値を調整することにより、出力電圧Vout の基準電圧V0を狙いの値に設定することが可能である。
例えば、第1抵抗Rrの抵抗値を高くして端子電圧Vadj の値を高くすれば、電圧特性Sxの波形が上方にシフトして基準電圧V0が高い状態(図3の破線で示す状態)に設定される。一方、第1抵抗Rrの抵抗値を低くして端子電圧Vadj の電圧値を低くすれば、電圧特性Sxの波形が下方にシフトして基準電圧V0が低い状態(図3の二点鎖線で示す状態)に設定される。従って、オシロスコープ等で出力電圧Vout の電圧特性Sxをモニタしながら、第1抵抗Rrの抵抗値を変化させ、これによって端子電圧Vadj の電圧値を調整することにより、出力電圧Vout の基準電圧V0を狙いの値に設定することが可能である。
従って、センサ回路6を基板8に実装した後に、磁気センサ10のセンサオフセットや差動増幅回路11のアンプオフセット等が存在していたとしても、センサ回路6の外部にある調整抵抗7をトリミングすることによって、これらをまとめて調整することが可能である。よって、最終的な製品として見た場合、本例の基準電圧調整を施せば、出力電圧Vout の基準電圧V0のずれをできるだけ小さく抑えることが可能となり、シフトレバー2の操作角度θに見合った適切な出力電圧Vout が出力される。このため、本例のレバー操作位置検出装置4を、高精度が必要なシステムに採用することが可能となる。
また、本例の差動増幅回路11には、高入力インピーダンス特性を持つ非反転増幅回路19,21を用いた回路であるため、差動増幅回路11の入力インピーダンスが極めて高くなることから、差動増幅回路11の信号源(即ち、磁気センサ10)の内部インピーダンスの影響を受け難い。よって、差動増幅回路11が出力する出力電圧Vout に、歪みや劣化等が生じ難い。また、差動増幅回路11に非反転増幅回路19,21を付加した場合、例えばR1=R3、R2=R4、R5=R6とすると、非反転増幅回路19,21を付加しない場合に比べて、CMRR(同相除去比)が(1+2×R5/Rg)倍だけ改善されるため、CMRRを好適な値に設定することも可能である。
本実施形態の構成によれば、以下に記載の効果を得ることができる。
(1)磁気センサ10や差動増幅回路11等の各素子を基板8に実装した後、調整抵抗7にトリミング26を施すことによって、磁気センサ10のセンサオフセットや差動増幅回路11のアンプオフセットをまとめて調整可能である。従って、出力電圧Vout の基準電圧V0を所望の値に設定することができ、基準電圧V0のずれを抑止することができる。これにより、本例のレバー操作位置検出装置4を高精度が必要なシステムに使用することができる。また、基準電圧V0が大きく今まで仕様を満足しないセンサ回路であっても、本例の基準電圧電圧調整を施せばその回路を使用することができ、製品の歩留まりも向上できる。
(1)磁気センサ10や差動増幅回路11等の各素子を基板8に実装した後、調整抵抗7にトリミング26を施すことによって、磁気センサ10のセンサオフセットや差動増幅回路11のアンプオフセットをまとめて調整可能である。従って、出力電圧Vout の基準電圧V0を所望の値に設定することができ、基準電圧V0のずれを抑止することができる。これにより、本例のレバー操作位置検出装置4を高精度が必要なシステムに使用することができる。また、基準電圧V0が大きく今まで仕様を満足しないセンサ回路であっても、本例の基準電圧電圧調整を施せばその回路を使用することができ、製品の歩留まりも向上できる。
(2)第1オペアンプ16と基準電圧調整端子24との間に電圧フォロア23が接続されるため、基準電圧調整端子24の端子電圧Vadj は低インピーダンス化されて第1オペアンプ16に出力される。従って、端子電圧Vadj はノイズ等が含まれ難い状態で第1オペアンプ16に供給されることになるため、出力電圧Vout もノイズ等の影響が及び難くなり、基準電圧V0のずれ防止効果が高くなる。
(3)本例の差動増幅回路11として、3つのオペアンプ16,18,20を用いた高入力インピーダンス増幅回路を採用している。従って、出力電圧Vout が磁気センサ10の内部インピーダンスに影響を受け難い状態となり、出力電圧Vout の電圧波形に歪みや劣化を生じ難くすることができる。また、本例の差動増幅回路11を用いれば、減算回路のみの差動増幅回路に比べてCMRRを高く設定することができる。更に、本例の差動増幅回路11はオペアンプの反転入力と非反転入力とが対象位置をとるため、このことも基準電圧V0のずれ抑制に効果がある。
(4)本例の基準電圧調整法を用いれば、磁気センサ10自体にセンサトリミングを施す方法を用いずに済むため、その分のコストを不要にすることができる。
なお、本実施形態は上記構成に限定されず、以下の態様に変更してもよい。
なお、本実施形態は上記構成に限定されず、以下の態様に変更してもよい。
・ 図4に示すように、マグネット31を初期位置(例えば、シフトレバー2のP位置)にセットした状態で調整抵抗7にトリミング26を施して、基準電圧V0のずれを解消してもよい。この場合、各磁気センサ10に合うマグネット31を選別する必要がなくなり、マグネット選別にかかるコストを削減することができる。
・ 増幅回路は、3つのオペアンプ16,18,20を用いた高入力インピーダンス差動増幅回路(インスツルメンテーションアンプ)11に限定されない。例えば、図5に示すように、減算回路(オペアンプが1つ)からなる1段差動アンプ41でもよい。この場合、オペアンプが1つで済むため、増幅回路の回路サイズを小さくすることができ、しかも回路のピン数も少なくすることができる。
・ 増幅回路は、上記した高入力インピーダンス差動増幅回路11や1段差動アンプ41に限らず、例えば図6に示すように、2つの逆相増幅回路42a,42b(オペアンプが2つ)からなる増幅回路42でもよい。この増幅回路42は、1段目の逆相増幅回路42aの出力が次段のオペアンプの反転入力端子に接続された回路構成をとっている。
・ 調整抵抗7は薄膜抵抗に限らず、抵抗値を変更できるものであれば、その種類は特に限定されない。
・ 本例のレバー操作位置検出装置4は、シフトレバー2の操作位置を検出する装置として用いられることに限らず、車載機器であれば例えばシート位置等を検出する装置に使用してもよい。また、本例のレバー操作位置検出装置4は車両に搭載されることに限らず、例えば住宅、家電製品等に搭載してもよく、その搭載先は特に限定されない。
・ 本例のレバー操作位置検出装置4は、シフトレバー2の操作位置を検出する装置として用いられることに限らず、車載機器であれば例えばシート位置等を検出する装置に使用してもよい。また、本例のレバー操作位置検出装置4は車両に搭載されることに限らず、例えば住宅、家電製品等に搭載してもよく、その搭載先は特に限定されない。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに以下に追記する。
(1)請求項1又は2において、前記増幅回路は1つの減算回路からなり、前記減算回路を構成するオペアンプの反転入力端子及び非反転入力端子のうち一方に、前記2つの中点電圧の一方が接続され、前記反転入力端子及び非反転入力端子の他方に、前記2つの中点電圧の他方が接続され、前記非反転入力端子に前記調整端子が接続されている。この場合、増幅回路の回路サイズを小さくでき、しかも回路のピン数を少なく抑えることができる。
(1)請求項1又は2において、前記増幅回路は1つの減算回路からなり、前記減算回路を構成するオペアンプの反転入力端子及び非反転入力端子のうち一方に、前記2つの中点電圧の一方が接続され、前記反転入力端子及び非反転入力端子の他方に、前記2つの中点電圧の他方が接続され、前記非反転入力端子に前記調整端子が接続されている。この場合、増幅回路の回路サイズを小さくでき、しかも回路のピン数を少なく抑えることができる。
2…操作対象物としてのシフトレバー、5…回路ユニットとしてのレバー操作位置検出回路、6…センサ回路、7…調整抵抗、10…検出回路としての磁気センサ、11…増幅回路としての差動増幅回路、16…オペアンプとしての第1オペアンプ、17…減算回路、19,21…非反転増幅回路、23…回路素子としての電圧フォロア、24…調整端子としての基準電圧調整端子、Ra〜Rd…抵抗、Va,Vc…中点電圧、Vout …出力電圧、Vadj …端子電圧、V0…基準電圧。
Claims (4)
- 操作対象物の操作位置に応じて抵抗値が変化する複数の抵抗をブリッジ状に接続した検出回路と、
異なる2つの前記抵抗間の中点電圧の差電圧を増幅し、増幅後の電圧を前記操作位置に応じた出力電圧として出力する増幅回路とを備えたセンサ回路において、
回路外部に設けられた抵抗値可変の調整抵抗に接続可能な調整端子を備え、
前記増幅回路は、前記調整端子の端子電圧に基づき、当該端子電圧に応じた基準電圧で前記出力電圧を出力することを特徴とするセンサ回路。 - 前記増幅回路及び前記調整端子の間に設けられ、前記端子電圧を低インピーダンス化する回路素子を備えたことを特徴とする請求項1に記載のセンサ回路。
- 前記増幅回路は、
前記2つの中点電圧の一方を入力する第1の非反転増幅回路と、
前記2つの中点電圧の他方を入力する第2の非反転増幅回路と、
前記第1の非反転増幅回路の出力と前記第2の非反転増幅回路の出力とを減算し、その値を前記出力電圧として出力する減算回路とを備え、
前記減算回路を構成するオペアンプの非反転入力端子に前記調整端子が接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のセンサ回路。 - 操作対象物の操作位置に応じて抵抗値が変化する複数の抵抗をブリッジ状に接続した検出回路と、異なる2つの前記抵抗間の中点電圧の差電圧を増幅し、増幅後の電圧を前記操作位置に応じた出力電圧として出力する増幅回路とを有するセンサ回路と、
前記センサ回路の外部に設けられた抵抗値可変の調整抵抗とを備え、
前記センサ回路には、前記調整抵抗に接続された調整端子が設けられ、前記増幅回路は、前記調整端子の端子電圧に基づき、当該端子電圧に応じた基準電圧で前記出力電圧を出力することを特徴とする回路ユニット。
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---|---|---|---|
JP2005217945A JP2007033270A (ja) | 2005-07-27 | 2005-07-27 | センサ回路及び回路ユニット |
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JP2005217945A JP2007033270A (ja) | 2005-07-27 | 2005-07-27 | センサ回路及び回路ユニット |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9407217B2 (en) | 2011-06-17 | 2016-08-02 | Mitsubishi Electric Corporation | Amplifier and signal processing device |
JP2019200149A (ja) * | 2018-05-17 | 2019-11-21 | 株式会社デンソー | 位置検出装置 |
-
2005
- 2005-07-27 JP JP2005217945A patent/JP2007033270A/ja not_active Withdrawn
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