JPH0851328A - 小信号増幅回路 - Google Patents

小信号増幅回路

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JPH0851328A
JPH0851328A JP6208179A JP20817994A JPH0851328A JP H0851328 A JPH0851328 A JP H0851328A JP 6208179 A JP6208179 A JP 6208179A JP 20817994 A JP20817994 A JP 20817994A JP H0851328 A JPH0851328 A JP H0851328A
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amplifier circuit
potential difference
circuit
potential
signal
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JP6208179A
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Takumi Konishi
巧 小西
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小さな電位差の電位差信号をオペアンプを使
用して十分な信号レベルに差動増幅するに際し、外部温
度の変動による帰還電圧変化の影響を小さくして正確な
電位差の差動増幅を可能とする。 【構成】 2点間に生じる小さな電位差の電位差信号を
発生する電位差信号発生部と、該電位差信号発生部の電
位差を所定の信号レベルに差動増幅する負帰還抵抗を有
したオペアンプよりなる差動増幅回路とからなる小信号
増幅回路において、上記電位差信号発生部と差動増幅回
路との間に、上記電位差信号発生部で発生した2組の電
位差信号を各々相手側信号の電位を基準として同一の増
幅率で正相増幅する各々同一抵抗値の負帰還抵抗を有し
た2組のオペアンプよりなる正相増幅回路を設け、該正
相増幅回路を介して相当なレベルに増幅された2組の電
位差信号の電位差成分を上記差動増幅回路に入力して差
動増幅するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、センサ等の微小出力
信号を所定のレベルに増幅する小信号増幅回路に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】最近では、光、温度、磁気、放射線、応
力(歪み)、重量などの各種のものの変化又はそれらの絶
対値を検出するための各種のセンサが提供されるように
なっており、これらのセンサを利用した種々の計測装置
が各種の産業分野で実際に使用されている。
【0003】しかし、上記センサ自体の出力信号レベル
は一般に微弱であり、そのままでは以後の信号処理に適
さないことから、上述のような各種の計測装置では、例
えば図12に示すように、通常センサ4側の出力段に直
結する形で増幅率の高いオペアンプ(演算増幅器)によっ
て構成されたプリアンプ(前置増幅器)25を設け、該プ
リアンプ25で所望のレベルまで増幅した出力信号を使
用して各種のデータ処理、表示などを行うようにしてい
る。
【0004】すなわち、今図12は、例えばストレイン
ゲージ(歪み抵抗センサ)20を利用してブルトーザ23
などの大重量物の荷重を計測するようにした重量計測装
置の装置構成を示している。該装置では、例えば起重機
等によって吊り上げられるチエーン22の先端に、上下
両端側にフック部21a,21bを備えた鋼棒21を吊り
下げ、該鋼棒21の下端側フック21bにワイヤー24
を介してブルトーザ23等の荷重測定対象物を吊り下げ
る。そして、上記鋼棒21の側壁面には図示のようなプ
ラスチックフィルムに対して抵抗線を蒸着して形成した
ストレインゲージ20が一体的に接着されている。該ス
トレインゲージ20は、固有の抵抗値R1を有し、他の
3つの抵抗R2〜R4とともに図示のようにブリッジ回路
を形成するように接続されている。そして、該ブリッジ
回路の接続点A−B間には出力信号端子P1,P2が、ま
た同接続点C−D間には動作電源入力端子P3,P4が各
々接続されている。動作電源入力端子P3,P4間には動
作電源入力として所定の定電圧電源Vbが接続されてい
る。
【0005】一方、上記ブリッジ回路の出力信号端子P
1,P2間にはオペアンプOAが接続される。該オペアン
プOAは、反転側入力抵抗Rg1、非反転側入力抵抗Rg2
と負帰還抵抗Rfとを備え、上述したブリッジ回路のA
点とB点間の電位差信号(V1−V2)を所望のレベルに差
動増幅するプリアンプ25として構成されている。そし
て、その差動増幅信号Voが上記ブルトーザ23等荷重
測定対象物の荷重計測出力として出力抵抗Roを介して
出力端子c−d間より取出されるようになっている。
【0006】上記荷重測定対象物としてのブルトーザ2
3を吊り上げている鋼棒21は、当該ブルトーザ23の
荷重Wに応じて無負荷時の長さLに比べてΔLだけ上下
に伸びる。その結果、ΔL/Lだけの歪みが生じる。そ
して、該歪みΔL/Lによって、その抵抗値はR1+Δ
Rに増大する。
【0007】上記ブリッジ回路の各抵抗値は、無負荷時
においてR1・R4=R2・R3の関係が成立するように設
定されており、該R1・R4=R2・R3の状態においてA
−B点間の電位差V1−V2が0V、出力端子c−d間の出
力電位が0V(平衡)となるように設定されている。
【0008】したがって、上記のように歪ゲージ20の
抵抗値がR1+ΔRに大きくなると、上記ブリッジ回路
の抵抗は(R1+ΔR1)・R4>R2・R3となって、上記
A−B点間には所定レベルの電位差(電流i)Viが生じ
る。
【0009】ここで、該電位差Viは、Vi=V1−V2
示され、その値は次のようにして求められる。
【0010】すなわち今例えば上記動作電源Vbの電圧
が6(V)、鋼棒21の直径が20mm、ブルトーザ23の
荷重Wが12tで上記歪みΔL/Lが0.0017、上記歪ゲ
ージ20が通常のアドバンス線よりなり、そのゲージフ
ァクターSが2、ブリッジ回路の無負荷時の各抵抗R1
〜R4が各々120Ωであるとすると、以下のようにな
る。
【0011】先ず、上記歪ゲージ20の抵抗値の変化率
ΔR1/R1は歪みΔL/Lとの関係において、 ΔR1/R1=SΔL/L の関係があることが知られている。
【0012】したがって、 ΔR1/R1=ΔR1/120=2×0.0017=0.0034 であり、 ΔR1=120×0.0034(Ω) =0.408(Ω) よって、上記V1は、V1=6(V)×{(120+0.408)/
(120+120+0.408)}≒3.0051(V)となる。
【0013】また、V2は、V2=6(V)×{(120/
(120+120)}=3.0000(V)となる。
【0014】したがって、ViはVi=V1−V2=3.0051
(V)−3.0000(V)=5.1(mV)の非常に小レベルの信号と
なる。
【0015】そこで、該電位差信号Viを上記オペアン
プOAに供給して差動増幅する。
【0016】今、該オペアンプOAの上記入力抵抗R
g1,Rg2が各々1K(Ω)、負帰還抵抗Rfが100(k
Ω)、出力抵抗Roが10(kΩ)だとすると、該オペアン
プOAの増幅率(利得)はRf/Rg1、つまり100倍で
あるから、出力VoはVo=5.1×100=510(mV)と
なり、以後の信号処理に適した十分に大きなレベルの信
号に増幅されることとなる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、一般に
プリアンプを構成する差動増幅用のオペアンプでは、歪
ゲージやロードセル等各センサ側ブリッジ回路の微弱な
電位差信号(出力電圧)Viを所望の出力電圧レベルVoに
増幅するために負帰還抵抗Rfを介して、その入力側に
負帰還させるようにしており、同オペアンプ自体の増幅
率(利得)も該帰還電圧(又は電流)の値によって決まる。
【0018】ところが、上記オペアンプ自体の増幅特性
は電源ON後の発熱温度の上昇によって所定のドリフト
を生じるし、また一般に外付けされる上記入力抵抗R
g1,Rg2や負帰還抵抗Rfの抵抗値は周囲温度の変化によ
って変化しやすい。
【0019】その結果、増幅率自体の変動、又帰還電圧
(又は電流)の誤差による増幅率の変動を招来する問題が
ある。
【0020】上記電源ON後の温度ドリフトによるオペ
アンプ自体の増幅特性の変化は、一般に電源ON後一定
時間経過した安定状態で測定することにより、測定誤差
を防止することができるが、他方、入力抵抗Rg1,Rg2
や負帰還抵抗Rfの変化は外部温度の任意の変化による
ものであるために、そのような対策を採ることができな
い。もちろん、入力抵抗Rg1,Rg2や負帰還抵抗Rfの抵
抗値の変化による帰還電圧(又は電流)の変化は、それ自
体としては必ずしも大きいものではないが、上述のよう
に本来センサ側ブリッジ回路自体の出力信号のレベルが
非常に小さく、しかも逆にオペアンプ自体の増幅率が非
常に大きいことから、相対的にその影響は極めて大きく
なる。特に反転側と非反転側とで実際の電位差に応じた
正確な差動増幅ができなくなると、最終的には大きな測
定誤差を招くことになる。
【0021】本願発明は、このような問題を解決するた
めになされたものであって、センサ側ブリッジ回路等差
動増幅を行うべき相互に電位レベルを異にする小さな電
位差の電位差信号を発生する電位差信号発生部に対して
相互に相手方信号の電位を基準として正相増幅する同一
増幅特性の少なくとも2組のオペアンプよりなる正相増
幅回路を接続し、該正相増幅回路の2組のオペアンプの
出力の一部を相互に相手方逆相側入力端子に帰還させる
ようにすることによって、上記電位差信号発生部の各電
位信号を各々非反転状態で所定レベルに増幅し、その
後、差動増幅回路によって比較的低レベルでの差動増幅
を行うことによって上記のような測定誤差の発生を防止
するようにした小信号増幅回路を提供することを目的と
するものである。
【0022】
【課題を解決するための手段】本願発明は、該目的を達
成するために、次のような課題解決手段を備えて構成さ
れている。
【0023】すなわち、本願発明の小信号増幅回路は、
2点間に生じる小さな電位差の電位差信号を発生する電
位差信号発生部と、該電位差信号発生部の電位差を所定
の信号レベルに差動増幅する負帰還抵抗を有したオペア
ンプよりなる差動増幅回路とからなる小信号増幅回路に
おいて、上記電位差信号発生部と差動増幅回路との間
に、上記電位差信号発生部で発生した電位差信号を各々
相手側信号の電位を基準として同一の増幅率で正相増幅
する各々同一抵抗値の負帰還抵抗を有した2組のオペア
ンプよりなる正相増幅回路を設け、該正相増幅回路を介
して所定レベルに増幅された電位差信号の電位差を上記
差動増幅回路で差動増幅するように構成されている。
【0024】そして、同構成における正相増幅回路の増
幅率は、例えば上記差動増幅回路の増幅率よりも十分に
大きく設定されており、また同正相増幅回路を構成する
2組のオペアンプの負帰還抵抗は、例えば回路基板上の
略同一位置に並設され、かつ共通にパッケージングされ
て構成されている。
【0025】
【作用】本願発明の小信号増幅回路は、該構成に対応し
て次のような作用が実現される。
【0026】すなわち、本願発明の小信号増幅回路の構
成では、上記のように、2点間に生じる小さな電位差の
電位差信号を発生する電位差信号発生部と、該電位差信
号発生部の電位差を所定の信号レベルに差動増幅する負
帰還抵抗を有したオペアンプよりなる差動増幅回路とか
らなる小信号増幅回路において、上記電位差信号発生部
と差動増幅回路との間に、上記電位差信号発生部で発生
した電位差信号を各々相手側信号の電位を基準として同
一の増幅率で正相増幅する各々同一抵抗値の負帰還抵抗
を有した2組のオペアンプよりなる正相増幅回路を設
け、該正相増幅回路を介して所定レベルに増幅された電
位差信号の電位差を上記差動増幅回路で最終的に差動増
幅するようになっている。
【0027】したがって、上記差動増幅を行う差動増幅
回路への差動入力は、上記差動増幅回路側オペアンプの
入力抵抗、負帰還抵抗の抵抗値が周囲温度の変動により
変化して帰還電圧(電流)が変化したとしても殆んど影響
を受けない程度の十分なレベルのものとなり、差動増幅
回路は、その電位差成分のみを正確に増幅するようにな
る。
【0028】そして、該作用は、上記正相増幅回路の増
幅率が上記差動増幅回路の増幅率よりも大きい時ほど有
効となる。
【0029】また、該場合において、上記正相増幅回路
の2組のオペアンプは、共に同一の増幅率、同一の負帰
還抵抗を備えて構成されていて、相互に相手側入力信号
の電位を基準電位として対応する入力電位を正相増幅す
るようになっているので、各々の負帰還抵抗の抵抗値が
周囲温度の変動によって変化したとしても、それによっ
て生じる帰還電圧(電流)の変化誤差は全く同一である。
従って、出力される増幅信号の電位差には全く変化が生
じない。このため、上記差動増幅回路での差動増幅動作
も正確なものとなる。
【0030】また、該場合において、上記正相増幅回路
の2組のオペアンプの各負帰還抵抗が、当該回路の回路
基板上の略同一位置に並設されていて、しかも共通にパ
ッケージングされていると、それら両抵抗の温度条件が
均等になるので、上記作用がより有効に実現される。
【0031】
【発明の効果】以上の結果、本願発明の小信号増幅回路
によると、次のような有益な効果を得ることができる。
【0032】(1) オペアンプの負帰還抵抗の抵抗値の
周囲温度変化による変動誤差を除去した正確なセンサ検
出信号を得ることができる。
【0033】(2) 2段階の増幅によりトータルとして
の増幅レベルが高くなるので、従来以上に十分に大きな
出力信号を得ることができるようになる。
【0034】
【実施例】
(実施例1)図1は、例えばロードセルをセンサとする荷
重検出装置に適用した本願発明の実施例1に係る小信号
増幅回路の構成を示している。
【0035】すなわち、今図1において、符号4は例え
ば4組の歪み抵抗センサ(歪ゲージ)R1〜R4(R1,R4
引張側歪み抵抗センサ、R2,R3は圧縮側歪み抵抗セン
サ)を図示しない円筒体に貼設して構成した荷重検出セ
ンサとしての周知のロードセルであり、上記4組の歪み
抵抗センサR1〜R4は図示のようにブリッジ回路を形成
するように接続されている。そして、該ブリッジ回路の
接続点A−B間には出力信号端子P1,P2が、また同接
続点C−D間には動作電源入力端子P3,P4が各々接続
されている。該動作電源入力端子P3,P4間に相互に並
列なコンデンサC1,C2を備えた電源電圧平滑回路1を
介して動作電源入力として所定の定電圧Vbが供給され
るようになっている。
【0036】また、上記動作電源入力端子P3,P4間に
は上記ロードセル4のブリッジ回路におけるB点電位調
整用の電位可変抵抗VR1が設けられ、該電位可変抵抗
VR1の可動端子は分割抵抗R11を介して上記ロードセ
ル4のブリッジ回路B点側出力端子P2に接続されてい
る。したがって、該電位抵抗可変抵抗VR1を可変調整
することによって、無負荷状態における上記ロードセル
4のブリッジ回路のA−B点間の電位差が平衡状態の0
(V)になるようにB点側電位が適切に設定される。
【0037】また、符号2は後述する第1〜第3のオペ
アンプOA1,OA2,OA3用の電源回路を示しており、
該電源回路2の3端子レギュレータ(IC電源)2aの正
負電源端子(±Vcc)は、後述する第1〜第3の各オペア
ンプOA1〜OA3の正負電源端子に接続されている(但
し、これらは当業者にとって周知自明のことであるの
で、回路の表現の繁雑さを避けるために図面上は省略し
て示している)。
【0038】一方、上記ロードセル4の出力信号端子P
1,P2間には出力信号平滑回路5、正相増幅回路6、差
動増幅回路7が順次直列に接続されている。
【0039】先ず出力信号平滑回路5は、抵抗R12,R
13およびコンデンサC3,C4の2組の積分回路よりな
り、上記ロードセル4のブリッジ回路のA点およびB点
からの各電位信号出力のノイズ成分をカットして平滑化
する。
【0040】また正相増幅回路6は、上記出力信号平滑
回路5を介して出力される上記ロードセル4側ブリッジ
回路A点の電位を正相増幅(非反転増幅)する第1のオペ
アンプOA1と同ブリッジ回路B点の電位を正相増幅(非
反転増幅)する第2のオペアンプOA2とを備え、該第
1、第2のオペアンプOA1,OA2の各反転側入力端子
(−)に各々負帰還抵抗R14,R15を接続するとともに該
反転側入力端子(−)同士を分圧抵抗(比較抵抗)R16を介
して共通に接続して次段の差動増幅回路7に対する差動
入力信号のバッファ増幅作用を果たすように構成されて
いる。
【0041】さらに、差動増幅回路7は、第3のオペア
ンプOA3を中心とし、その反転側入力端子(−)を入力
抵抗R17を介して上記正相増幅回路6の第1のオペアン
プOA1の出力端子に、また非反転側入力端子(+)を入
力抵抗R18を介して上記正相増幅回路6の第2のオペア
ンプOA2の出力端子に各々接続されており、さらに反
転側入力端子(−)には差動増幅用の負帰還抵抗R19が、
また非反転側入力端子(+)には基準抵抗R20が各々接続
されて、上記第1、第2のオペアンプOA1,OA2の増
幅出力間の電位差成分を差動増幅する作用を果たすよう
に構成されている。そして、その増幅出力Voが出力抵
抗R21を介して出力端子c−d間から取り出されるように
なっている。なお、該差動増幅回路7中のコンデンサC
5,C6は各々ホワイトノイズキャンセル用のノイズカッ
トコンデンサである。該差動増幅回路7の増幅率は、R
19/R17で決定される。
【0042】すなわち、該構成において、上記正相増幅
回路6の第1のオペアンプOA1は上記ロードセル4側
ブリッジ回路B点の電位(VB)を基準として同ブリッジ
回路A点の電位(VA)を正相状態で所定レベルに増幅す
るように動作する一方、第2のオペアンプOA2はロー
ドセル4側ブリッジ回路A点の電位(VA)を基準として
同ブリッジ回路B点の電位(VB)を正相状態で所定レベ
ルに増幅するように動作するようになっている。
【0043】そして、この場合、上記第1、第2の各オ
ペアンプOA1,OA2は増幅率(増幅利得)を全く同一に
して形成されているとともに負帰還抵抗R14,R15の値
も全く同一にして形成されている。従って、該第1、第
2のオペアンプOA1,OA2は、仮に周囲温度の変化に
よって上記負帰還抵抗R14,R15、分圧抵抗R16の値が
各々変化したとしても、その変化値は全く同一であり、
相対差は生ぜず、帰還電圧、帰還電流の値も常に同一と
なる。また、この場合、分圧抵抗R16は、各オペアンプ
OA1,OA2に対してその抵抗値が1/2(R16)として
作用する。
【0044】つまり、該第1、第2のオペアンプOA1,
OA2における負帰還抵抗R14,R15分圧抵抗R16の抵抗
値の温度変化によって生じる帰還電圧、帰還電流の誤差
は共に同一であって、結局帰還を掛けない場合と同じに
なり、周囲温度の変化による影響を受けないものとな
る。
【0045】したがって、第1、第2のオペアンプOA
1,OA2の増幅出力間の電位差は、上記ロードセル4ブ
リッジ回路A−B点間の電位差に正確に対応したものと
なる。
【0046】しかも、同出力は高増幅率の第1、第2の
オペアンプOA1,OA2による正相の増幅出力であるこ
とから、従来のようなロードセル4の増幅されない第一
次的な出力そのものの場合に比べて遥かに高レベルの安
定した電圧、電流出力となる。
【0047】したがって、次段の差動増幅回路7におけ
る外付抵抗R17,R18、R19,R20の抵抗値が周囲温度の
変化によって変動し、その帰還電圧、電流の値が或る程
度変動したとしても、差動入力信号そのもののレベルが
相当に高くなっているために、その影響は相対的に小さ
くなり、殆んど誤差として作用しない。これらの結果、
より正確な荷重(歪み量)の測定を可能にすることができ
るようになる。
【0048】該作用による測定精度の向上は、以上の説
明から明らかなように、上記正相増幅回路6を構成する
第1、第2のオペアンプOA1,OA2の増幅率(増幅利
得)が、後段側の差動増幅回路7を構成する第3のオペ
アンプOA3の増幅率よりも大きく、それらの間の大小
比が大きい程効果的であり、例えば第1、第2のオペア
ンプOA1,OA2の増幅率を100〜200倍として、
第3のオペアンプOA3の増幅率を1倍とし、実質的な
信号レベルの増幅を第1、第2のオペアンプOA1,OA
2で行ない、第3のオペアンプOA3ではそれらの差動成
分の増幅(同相成分の除去)のみを行なわせる構成とする
こともできる。
【0049】また、該測定精度の向上には、上述の理由
からいって上記正相増幅回路6の第1、第2のオペアン
プOA1,OA2の負帰還抵抗R14,R15の抵抗値変化が可
及的に共通(同一)であることが好ましい。したがって、
それら両抵抗R14,R15の回路基板上への実装に際して
は、該2つの負帰還抵抗R14,R15は、例えば周囲の温
度条件が等しいと判断される略同一の位置に並設して、
しかも共通にパッケージングして設けられることが効果
的である。
【0050】(実施例2)次に図2は、本願発明の実施例
2に係る小信号増幅回路の構成を示している。
【0051】該実施例の回路は、基本的には上記実施例
の場合と同様のロードセル4を使用した荷重検出装置と
して構成されているが、先ず、その正相増幅回路6が所
定レベルの範囲でゲイン調整可能なように抵抗R22及び
該抵抗R22と直列なゲイン調整用可変抵抗VR2を備え
て構成されている点、また動作電源回路として、例えば
定電圧電源用の3端子レギュレータ9が設けられている
点、さらに定格値の異なるロードセル4にも対応できる
ように任意に挿入可能な付加抵抗R23が設けられている
点などが異っている。その他の点は、上記実施例1の構
成と全く同一である。
【0052】該構成の場合、上記抵抗R22とゲイン調整
用可変抵抗VR2の直列回路が、上記分圧抵抗(比較抵
抗)R16に並列に挿入されることになり、それらの合成
抵抗値と上記負帰還抵抗R14,R15との関係によって上
記オペアンプOA1,OA2のゲインが任意に調整され
る。
【0053】従って、それによって上記差動増幅回路7
との増幅率の比の決定も任意に設定することができ、又
ロードセル4の定格値との関係での任意の感度調整も可
能となる。
【0054】(実施例3)上記実施例1における正相増幅
回路は、例えば図3のように変形することもできる。
【0055】図3の構成では、上記分圧抵抗(比較抵抗)
16を独立した同一抵抗値の2組の抵抗R161,R162
完全に分割して上記ロードセル4側ブリッジ回路のB
点、A点ラインに接続したものであり、このようにして
も上記実施例1の場合と全く同様の作用効果を実現する
ことができる。
【0056】(実施例4)上記実施例1における正相増幅
回路は、また例えば図4のように変形することもでき
る。
【0057】図4の構成では、上記実施例3と同様に2
つに分けた同一抵抗値の抵抗R25,R26を上記ロードセ
ル4側ブリッジ回路のA点、B点ラインに入力抵抗とし
て接続したものであり、このようにしても上記実施例1
の場合と全く同様の作用効果を実現することができる。
【0058】(実施例5)上記実施例1における正相増幅
回路は、また例えば図5のように変形することもでき
る。
【0059】図5の構成では、上記実施例3と同様に分
圧抵抗(比較抵抗)R16をR161,R162の独立した2つの
抵抗に分けて上記ロードセル4側ブリッジ回路のB点、
A点ラインに接続するとともに、さらに上記実施例4と
同様に入力抵抗R25,R25を設けたものであり、このよ
うにしても上記実施例1の場合と全く同様の作用効果を
実現することができる。
【0060】(実施例6)上記実施例1における正相増幅
回路は、また例えば図6のように変形することもでき
る。
【0061】図6の構成では、上記実施例3の構成の第
1、第2のオペアンプOA1,OA2の極性を逆にしたも
のであり、このようにしても上記実施例1の場合と全く
同様の作用効果を実現することができる。
【0062】(実施例7)上記実施例1における正相増幅
回路は、また例えば図7のように変形することもでき
る。
【0063】図7の構成では、上記実施例4の構成の第
1、第2のオペアンプOA1,OA2の極性を逆に接続し
たものであり、このようにしても上記実施例1の場合と
全く同様の作用効果を実現することができる。
【0064】(実施例8)上記実施例1における正相増幅
回路は、また例えば図8のように変形することもでき
る。
【0065】図8の構成では、上記実施例5の構成の第
1、第2のオペアンプOA1,OA2の極性を逆にしたも
のであり、このようにしても上記実施例1の場合と全く
同様の作用効果を実現することができる。
【0066】(実施例9)上記実施例1における正相増幅
回路は、また例えば図9のように変形することもでき
る。
【0067】図9の構成では、上記実施例1と同様の構
成をMOS形FETT1,T2と抵抗R27,R28,R29で構
成したものであり、このようにしても上記実施例1の場
合と全く同様の作用効果を実現することができる。
【0068】(実施例10)上記実施例1における正相増
幅回路は、また例えば図10のように変形することもで
きる。
【0069】図10の構成では、上記実施例4と同様の
構成をMOS形FETT1,T2と抵抗R27,R28,R161,
162で構成したものであり、このようにしても上記実
施例1の場合と全く同様の作用効果を実現することがで
きる。
【0070】(実施例11)上記実施例1における正相増
幅回路は、また例えば図11のように変形することもで
きる。
【0071】図11の構成では、上記実施例3と同様の
構成をMOS形FETT1,T2と抵抗R27,R28,R161,
162,R25,R26で構成したものであり、このようにし
ても上記実施例1の場合と全く同様の作用効果を実現す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本願発明の実施例1に係る小信号増幅
回路の構成を示す電気回路図である。
【図2】図2は、本願発明の実施例2に係る小信号増幅
回路の構成を示す電気回路図である。
【図3】図3は、本願発明の実施例3に係る小信号増幅
回路の要部の構成を示す電気回路図である。
【図4】図4は、本願発明の実施例4に係る小信号増幅
回路の要部の構成を示す電気回路図である。
【図5】図5は、本願発明の実施例5に係る小信号増幅
回路の要部の構成を示す電気回路図である。
【図6】図6は、本願発明の実施例6に係る小信号増幅
回路の要部の構成を示す電気回路図である。
【図7】図7は、本願発明の実施例7に係る小信号増幅
回路の要部の構成を示す電気回路図である。
【図8】図8は、本願発明の実施例8に係る小信号増幅
回路の要部の構成を示す電気回路図である。
【図9】図9は、本願発明の実施例9に係る小信号増幅
回路の要部の構成を示す電気回路図である。
【図10】図10は、本願発明の実施例10に係る小信
号増幅回路の要部の構成を示す電気回路図である。
【図11】図11は、本願発明の実施例11に係る小信
号増幅回路の要部の構成を示す電気回路図である。
【図12】図12は、従来一般の小信号増幅回路の構成
を示す電気回路図である。
【符号の説明】
4はロードセル、5は出力信号平滑回路、6は正相増幅
回路、7は差動増幅回路、OA1〜OA3は第1〜第3の
オペアンプ、R14,R15,R19,R20,R27,R28は負帰還
抵抗、VR1はロードセルブリッジ回路のB点電位調整
用の電源可変抵抗、VR2は第1、第2のオペアンプO
1,OA2のゲイン調整用可変抵抗である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2点間に生じる小さな電位差の電位差信
    号を発生する電位差信号発生部と、該電位差信号発生部
    の電位差を所定の信号レベルに差動増幅する負帰還抵抗
    を有したオペアンプよりなる差動増幅回路とからなる小
    信号増幅回路において、上記電位差信号発生部と差動増
    幅回路との間に、上記電位差信号発生部で発生した電位
    差信号を各々相手側信号の電位を基準として同一の増幅
    率で正相増幅する各々同一抵抗値の負帰還抵抗を有した
    2組のオペアンプよりなる正相増幅回路を設け、該正相
    増幅回路を介して所定レベルに増幅された電位差信号の
    電位差を上記差動増幅回路で差動増幅するようにしたこ
    とを特徴とする小信号増幅回路。
  2. 【請求項2】 正相増幅回路の増幅率は、差動増幅回路
    の増幅率よりも十分に大きく設定されていることを特徴
    とする請求項1記載の小信号増幅回路。
  3. 【請求項3】 正相増幅回路を構成する2組のオペアン
    プの負帰還抵抗は、回路基板上の略同一位置に並設さ
    れ、かつ共通にパッケージングされていることを特徴と
    する請求項1又は2記載の小信号増幅回路。
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