JP3375732B2 - 薄膜配線の形成方法 - Google Patents

薄膜配線の形成方法

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JP3375732B2 JP12516394A JP12516394A JP3375732B2 JP 3375732 B2 JP3375732 B2 JP 3375732B2 JP 12516394 A JP12516394 A JP 12516394A JP 12516394 A JP12516394 A JP 12516394A JP 3375732 B2 JP3375732 B2 JP 3375732B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄膜配線の形成方法に
係り、特に、大面積の薄膜配線を逐次的に積層して形成
するような薄膜多層配線を用いた電子回路基板、例え
ば、計算機等に用いられるセラミック基板上の薄膜多層
配線の歩留りを向上させるのに好適な薄膜配線の形成方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】始めに、従来の技術として、薄膜を用い
た電子回路基板の中では最もポピュラーなLSIの薄膜
配線形成方法を説明する。図15は、従来技術に係る薄
膜配線形成方法を示す説明図である。図15において、
1はウエハ、2はチップエリア、11は配線形成対象
膜、12はレジスト、13はレジストパターン、14は
配線パターンである。
【0003】図15に示す如く、配線形成対象膜11を
付着させたウエハ1上にレジスト12を塗布し、プリベ
ークの後、所定のマスクパターンを介して光を照射す
る。この照射によって、マスクのパターンをレジスト1
2に焼き付け、いわゆる露光が行われる。ついで、現像
することによってレジスト12にパターンを形成する。
現像が済むと、ウエハ1面上の所定の数ポイントを作業
員が顕微鏡を用いて検査する検査工程に進む。
【0004】検査工程では、前記現像の不十分やムラを
チェックして、合格か、不合格どうかを判断する。不合
格であれば、再度現像工程に戻すようにする、いわゆる
NG1、あるいはレジスト塗布工程に戻すようにする、
いわゆるNG2かを判断する。合格の場合には、ポスト
ベークの後、レジストパターンをマスクとして配線形成
対象膜11をエッチングし、レジスト12を除去すれば
一層分の薄膜配線形成が終了する。
【0005】そして、こうした工程を繰り返すことによ
って多層の薄膜配線となる。薄膜形成が完了したウエハ
は、カッティングされてチップに分離される。そして、
各チップは、様々な試験により良品と不良品とに選別さ
れ、不良品は廃棄される。
【0006】また、他の従来の技術として、特開平2−
94594号公報記載の技術においては、一層分の薄膜
配線形成が終了した後に、その配線パターンを光学的に
顕在化させて、配線パターンの欠陥を検出し、検出され
た欠陥位置データをもとに欠陥部分を修正したのちに、
次の薄膜層を形成するという技術が提供されている。な
お、上記の薄膜配線形成技術においては、1983年工
業調査会発行、「最新LSIプロセス技術」第2編の第
8章に詳細な記載がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の薄膜配線の
形成技術は、もともと、LSIのようにチップ1個が一
つの構成単位であり、ウエハを各チップにそれぞれ分離
した後、各チップごとに良品と不良品とに選別すること
を前提としたものであった。レジスト現像後の検査を、
ウエハ面上の所定の数ポイントでのみ実施しないのは、
あくまで現像の不十分やムラといったウエハの全体的な
できばえ、あるいはプロセス状態の監視が目的であり、
欠陥を詳細に逐一見つけ出す必要がないからである。仮
に、ウエハのどこかに欠陥箇所が残されたままであって
も、最終的には、その欠陥箇所を含むチップだけを廃棄
すれば差し支えなかった。
【0008】しかし、計算機等で用いられるセラミック
基板上の薄膜配線のように基板全体が、一つの構成単位
のときには、前記従来の薄膜配線形成技術を適用するの
は、新たな問題が生ずる。それは、基板のどこかに欠陥
箇所が残されたままだと、各チップの集合したウエハと
異なり、基板全体が一つの構成単位であるため、基板そ
のものを廃棄せざるを得ないからである。特に、多層構
造のときは、工程数が多いだけに甚だしい損失となると
いう問題がある。
【0009】上記従来の薄膜配線形成技術において、検
査ポイントを増やして欠陥箇所の見逃しを減らすことも
一つの解決手段であるが、次のような問題が残る。前記
従来の技術に従えば、検査の結果、NG1、NG2と判
断されると、基板は、前の工程に戻される。しかし、基
板の面積が広いため、何度やりなおしても全面無欠陥と
はならないことも十分考えられる。この場合、検査、N
G、やりなおし、検査、NG、やりなおし、というルー
プを多数回にわたり、繰り返すことになる。このような
点からみると、最終的に廃棄される基板を減らし、歩留
りを向上させるためには、基板内の欠陥を見つけ出すと
ともに、前の工程からやりなおすのではなく、これらを
欠陥を個々に修正することが重要である。
【0010】上記欠陥を個々に修正する技術としては、
特開平2−94594号公報記載の技術がある。上記技
術においては、配線パターンの欠陥を見つけ出し、これ
を修正する方法が述べられている。そして、前記修正方
法として、配線パターンの余分な部分はレーザを照射し
て切断、配線パターンの足りない部分は、CVDガスを
チャンバに送りこみ、つぎ足したい場所にレーザを照射
して反応を起こして金属を析出させる方法が提供されて
いる。
【0011】しかし、これらの修正技術は完全とはいえ
ない。まず、配線パターンの余分な部分の切断について
は、レーザによる切断、すなわち対象の金属を溶融蒸発
させて分離することは、切断部の厚さによって、良質な
切断のできる切断速度範囲が異なり、また切断部が厚く
なるにしたがい、その速度範囲が狭くなるため、コント
ロールが難しくなるという問題がある。すなわち、厚い
ものの切断には不適切であり、切断部の厚さによって
は、修正できない場合がある。
【0012】次に、配線パターンの足りない部分のつぎ
足しについては、つぎ足した部分も薄膜回路パターンの
一部として残るので、もともとの配線部と同等の膜質な
どの高い信頼性が要求され、やはり、つぎ足すべき位置
や分量によっては修正できない場合がある。本発明は、
上記従来技術の問題点を解決するためになされたもの
で、その目的とするところは、薄膜配線形成工程中に、
高い信頼性で、かつ、能率的に欠陥の検査・修正を行
い、基板の歩留りの高い薄膜配線の形成方法を提供する
ことにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る薄膜配線の形成方法の構成は、金属薄
膜Aの表面を他の金属薄膜Bで被覆する第一工程と、前
記他の金属薄膜Bで被覆された金属薄膜A上にレジスト
で所望のパターンを形成する第二工程と、前記レジスト
パターンをマスクとして、前記他の金属薄膜Bだけを選
択エッチングして金属薄膜Aを露出させる第三工程と、
前記金属薄膜Aの露出部に、前記レジストパターンを型
としてめっき金属を充填する第四工程と、前記レジスト
を剥離する第五工程とをふくむ所望の金属パターンを形
成する薄膜配線の形成方法において、前記第三工程と前
記第四工程との間に、前記パターンイメージを検出し欠
陥部を認識させる自動外観検査装置を用いる検査工程
と、前記検査結果の欠陥位置情報に基づいて前記パター
ンに所要の修正を施す修正工程とを付加することを特徴
とする。
【0014】本発明の薄膜配線の形成方法の他の構成
は、金属薄膜Aの表面を他の金属薄膜Bで被覆する第一
工程と、前記他の金属薄膜Bで被覆された金属薄膜A上
にレジストで所望のパターンを形成する第二工程と、前
記レジストパターンをマスクとして、前記他の金属薄膜
Bだけを選択エッチングして金属薄膜Aを露出させる第
三工程と、前記金属薄膜Aの露出部に、前記レジストパ
ターンを型としてめっき金属を充填する第四工程と、前
記レジストを剥離する第五工程とをふくむ所望の金属パ
ターンを形成する薄膜配線の形成方法において、前記第
三工程と前記第四工程との間に、前記パターンイメージ
を検出し欠陥部を認識させる自動外観検査装置を用い、
少なくとも前記レジストパターンの余剰欠陥であるレジ
スト残りと、前記他の金属薄膜Bの余剰欠陥であるエッ
チング残りを検知する検査工程と、前記検査結果の欠陥
位置情報に基づいて、前記レジスト残りと前記エッチン
グ残りとにレーザを照射する修正工程とを付加すること
を特徴とする。
【0015】本発明の薄膜配線の形成方法のさらに他の
構成は、金属薄膜Aの表面を他の金属薄膜Bで被覆する
第一工程と、前記他の金属薄膜Bで被覆された金属薄膜
A上にレジストで所望のパターンを形成する第二工程
と、前記レジストパターンをマスクとして、前記他の金
属薄膜Bだけを選択エッチングして金属薄膜Aを露出さ
せる第三工程と、前記金属薄膜Aの露出部に、前記レジ
ストパターンを型としてめっき金属を充填する第四工程
と、前記レジストを剥離する第五工程とをふくむ所望の
金属パターンを形成する薄膜配線の形成方法において、
前記第三工程と前記第四工程との間に、前記パターンイ
メージを検出し欠陥部を認識させる自動外観検査装置を
用い、前記レジストパターンの欠損欠陥と余剰欠陥であ
るレジスト残りと、前記他の金属薄膜Bの余剰欠陥であ
るエッチング残りとを検知する検査工程と、前記検査結
果の欠陥位置情報に基づいて、前記レジストパターンの
欠損欠陥を含む局所領域にレジストを滴下し、前記滴下
時にはみ出した不要部分と、前記レジスト残りと、前記
エッチング残りとをレーザを照射する修正工程とを付加
することを特徴とする。
【0016】前項記載のいずれかの薄膜配線の形成方法
において、前記レーザを照射する修正工程は、該レーザ
の照射エネルギー密度を前記他の金属薄膜Bのエッチン
グ残り部が除去される値以上とすることを特徴とする。
前項記載のいずれかの薄膜配線の形成方法において、前
記自動外観検査装置を用いる検査工程において、前記パ
ターンイメージを検出する際、前記金属薄膜Aと、前記
他の金属薄膜Bの反射率の差が大きい波長域の反射光を
検出することを特徴とする。
【0017】前項記載のいずれかの薄膜配線の形成方法
において、前記自動外観検査装置を用いる検査工程にお
いて、照明光を広波長域光とし、検査対象からの反射光
を、前記金属薄膜Aの反射率が前記他の金属薄膜Bの反
射率よりも高い波長域と前記金属薄膜Aの反射率が前記
他の金属薄膜Bの反射率よりも低い波長域とに分離し、
前記反射光を、それぞれ第一、第二の検出器に同じ倍率
で結像するような光学的配置とし、演算回路により、第
一の検出器によるパターンイメージと、第二の検出器に
よるパターンイメージの一つを除数、他の一つを被除数
として割算処理し、前記金属薄膜Aと前記他の金属薄膜
Bとの反射率の波長特性の差を拡大することを特徴とす
る。
【0018】前項記載のいずれかの薄膜配線の形成方法
において、前記第二工程で、前記レジストパターンを形
成する代わりにポリイミドによりパターンを形成させた
絶縁膜に対し、前記検査工程と前記修正工程とを施すこ
とを特徴とする。レジストプロセスを用い薄膜配線が形
成された電子回路基板において、前項記載のいずれかの
薄膜配線の形成方法を用いて形成することを特徴とす
る。
【0019】
【作用】上記各技術的手段の働きはつぎのとおりであ
る。始めに、本発明に係る薄膜配線の形成方法による作
用を明確にするため、薄膜配線の形成工程ではどのよう
にして欠陥が生ずるかを説明する。なお、以下の説明で
は、レジストパターンを形成する場合について説明して
いるが、上記の工程でポリイミド絶縁膜によりパターン
を形成する場合についても同様である。
【0020】図12は、薄膜配線の形成方法の各工程で
発生する欠陥の変化状態を示す説明図である。図12
は、各工程で発生が予測される欠陥と、その欠陥がプロ
セスの進行に伴いどう変化していくかを示したものであ
る。発生する欠陥の各モード1〜4を以下に説明する。
【0021】図12において、20は金属薄膜A、30
は他の金属薄膜B、34はエッチング残り、41はピン
ホール、42はレジストパターンの欠損欠陥、43はレ
ジスト残り、50はめっきで形成した金属パターン、5
1、52は金属パターンの余剰欠陥、53、54は金属
パターンの欠損欠陥である。
【0022】モード1:パターン形成前のレジストにピ
ンホール41があると、ピンホール部にある他の金属薄
膜B30がエッチングされて金属薄膜A20が露出す
る。この場合、前記金属薄膜A20上の前記他の金属薄
膜B30だけを選択的にエッチングできる方法を用いる
ため、前記金属薄膜A20がエッチングされることはな
い。さらに、めっきで金属が充填されるので、めっき金
属パターンの余剰欠陥51となる。 モード2:レジストパターンに欠損欠陥42があると、
モード1と同様に、欠損部にある前記他の金属薄膜B3
0がエッチングされて前記金属薄膜A20が露出し、め
っきにより金属が充填されるので、めっき金属パターン
の余剰欠陥52となる。 モード3:レジストパターンに余剰欠陥、すなわちレジ
スト残りがあると、レジスト下にある前記他の金属薄膜
B30はエッチングされずに残り、さらにめっきも付着
しないので、めっき金属パターンの欠損欠陥53とな
る。 モード4:前記他の金属薄膜B30のエッチング工程に
おいて、エッチング残りといわれる前記他の金属薄膜B
30の余剰欠陥34が生じると、めっきの付着が悪くな
り、めっき金属パターンの欠損欠陥54となる。
【0023】本発明の構成によれば、第一の働きは、前
記他の金属薄膜Bをエッチングする第三工程後に、欠陥
検査を行い、前記検査に基ずき、見つけた欠陥は逐一修
正するので、基板上に放置される欠陥箇所はなくなり、
従来技術における全体的な出来ばえやプロセス状態の監
視だけを行い、欠陥があった場合には前工程に戻り、や
り直すという薄膜配線の形成方法と比べて歩留りの向上
を計ることができる。
【0024】また、本発明では、第二の働きは、前記他
の金属薄膜Bをエッチングする第三工程後に、欠陥検査
を行い、前記検査に基ずき、見つけた欠陥は逐一修正す
るので、めっき金属パターン欠陥になるような要因を全
て排除されるため、めっき金属パターンは修正が不要に
できる。
【0025】また本発明によれば、第三の働きは、薄膜
配線の形成方法の一連の工程、すなわちレジストを塗布
し、パターンを形成する第二工程、前記他の金属薄膜B
のエッチングする第三工程、めっきによる金属の充填す
る第四工程において、前記他の金属薄膜Bをエッチング
する第三工程後に、検査・修正工程を設け、全ての欠
陥、上記欠陥モード1〜4に対処することができる。
【0026】また、上記第三の働きをさらに具体的に述
べると、レジスト塗布後にモード1、パターンを形成す
る後にモード2と3、前記他の金属薄膜Bのエッチング
後にモード4の欠陥を個別に検査・修正するのと比較す
ると能率的、かつ工数低減をすることができる。なお、
欠陥部は、上記工程が進行するにつれてその形態を変え
ていくため、修正不可能な形態になってからの検査では
遅すぎるが、めっき金属充填の前であるので、適確に対
応することができる。
【0027】また、本発明によれば、欠陥モード3のレ
ジスト残りの検出を前記他の金属薄膜Bをエッチングす
る第三工程後に行うことにより第四の働きを生ずる。図
13、14を参照して説明する。図13は、薄膜配線の
形成方法におけるレジストパターンを形成後のレジスト
残りを示した説明図、図14は薄膜配線の形成方法にお
ける金属薄膜Bをエッチング後のレジスト残りを示す説
明図である。図13、14において、図中、図12と同
一部分は同等部分であるので、説明を省略し、新たな符
号のみ説明する。23は金属薄膜Bのエッチングされず
に残った部分、25は正常部である。
【0028】図13において、レジスト残り43は、除
去されるべきレジストの一部が残ったもので、その厚さ
は、正常にパターニングされたレジスト部に比べて薄い
のが普通である。レジストは、ほとんど透明でありコン
トラストが低いので、前記他の金属薄膜B30上のレジ
スト残り43と、レジスト残りのない前記金属薄膜B3
0を見分けるのは困難である。
【0029】それに比べて、図14に示される前記他の
金属薄膜B30のエッチングする第三工程後の状況にな
れば、透明なレジスト40の有無が顕在化するので、見
分ける必要はなく、他の金属薄膜B30の有無を見分け
ればよいため、金属薄膜B30のエッチングされずに残
った部分23と、正常部25との検出が容易になる。以
上のように、見逃しがなく検出するのが難しかったレジ
スト残りが、容易に検出できる。上記においては、レジ
ストに対する本発明の働きを説明したが、ポリイミド絶
縁膜に対しても同様である。
【0030】
【実施例】以下、本発明の各実施例を図1ないし図11
を参照して説明する。始めに、各実施例の各工程を説明
し、ついで、検査、修正についてより詳細に説明する。
【0031】〔実施例 1〕図1は本発明に一実施例に
係る薄膜配線の形成方法の工程を示す説明図である。図
1において、図中、図12、13、14と同一符号は同
等部分であるので説明を省略する。新たな符号のみ説明
する。10は多層セラミック基板、50は柱状の金属パ
ターン、70はポリイミドである。
【0032】以下、図1に沿って工程を順に説明する。
最初に、d1工程において、例えば200mm×200
mm程度の大きさの多層セラミック基板10上に金属薄
膜A20、その上に他の金属薄膜B30を連続スパッタ
により成膜する。後の工程において、これらはパターニ
ングされて配線パターンとなるが、この際に前記金属薄
膜A20は、導電部としての役割を担うため電気抵抗が
低い金属が適しており、例えば銅を用いられる。
【0033】一方、他の金属薄膜B30の方は、前記銅
の金属薄膜A20と絶縁膜となる絶縁材料との反応を防
止するのが主な役割なので、電気抵抗は高くても差し支
えない。本実施例では、絶縁材料にはポリイミドが用い
られているので、銅とポリイミドの反応を防止できる金
属として、例えばクロムが用いられる。なお、電気抵抗
は、膜厚に反比例するので、銅は一定以上の厚さが必要
であるが、クロムは銅の10分の1程度で十分である。
【0034】次に、d2工程において、レジスト40に
は、例えば高精度めっき用ポジ形フォトレジストAZL
P−10(ヘキスト社製製品名)で穴パターンを形成す
る。d2工程においては、ピンホール41、レジストパ
ターンの欠損欠陥42、レジスト残り43が生じた様子
を示している。
【0035】次に、d3工程において、クロムの金属薄
膜30のエッチングが行われる。エッチング液は、クロ
ム金属薄膜30を溶かし、銅金属薄膜20は溶かさない
液体でなければならない。本実施例では、クロムを溶か
して銅を溶かさない、フェリシアン化カリウム溶液、あ
るいは、過マンガン酸カリウム溶液などを用いる。前記
エッチングの結果、ピンホール41の部分とレジストパ
ターンの欠損欠陥42の部分は、クロム金属薄膜30が
エッチングされ、銅金属薄膜20が露出する。また、レ
ジスト残りの部分は、クロム金属薄膜30がエッチング
されずにそのまま残って、レジスト残り43をかぶった
エッチング残り34となる。
【0036】次ぎに、パターンイメージを検出し欠陥部
を自動的に認識するような自動外観検査装置を用いて検
査を行い、検査結果の位置情報に基づいて各欠陥、エッ
チング残り34を修正する。修正は、次の工程でめっき
により形成する金属パターンの欠陥要因を排除するため
である。レジストのピンホール41とレジストの欠損欠
陥42は、レジストを付加することによって、また、レ
ジスト残り43とエッチング残り34は除去することに
よってその目的を達成する。
【0037】d4工程において、基板上の全ての欠陥を
修正した後に、銅金属薄膜20を給電部として、電気め
っきでレジストの穴パターン内に金属、例えば銅を充填
して柱状の金属パターン50を形成する。次いで、d5
工程において、その後でレジストを剥離する。
【0038】さらに、d6〜d9工程において、基板上
の全面にある銅金属薄膜20、クロム金属薄膜30をパ
ターニングし、d10工程において、さらに絶縁材料7
0、例えばポリイミドで間隙を埋めれば、配線パターン
上に、電気めっきで形成した柱状の金属パターン50が
あり、それらのすきまが絶縁物で満たされた構造とな
る。d11工程において、研磨等によって平坦化した後
に、最初のd1工程に戻って再び同じことを繰り返せ
ば、めっきで形成した柱状の金属パターンが各層の配線
を接続するヴィアであるような多層の薄膜配線が形成す
ることができる。前記各繰り返し工程において、同様に
検査と修正とが行われることになる。
【0039】本実施例は、電気めっきによるヴィア形成
工程を実施したものであるが、見つけた欠陥は逐一修正
するので基板上に放置される欠陥が減じ、従来の薄膜配
線の形成方法と比べて歩留まりの向上を図ることができ
る。また、本実施例によれば、めっき工程の前に、めっ
きで充填する金属部の欠陥になるような要因を排除して
しまうため、技術的に難度が高い厚い金属部の修正を不
要にすることができる。また、本実施例によれば、第四
工程前までの検査・修正が一回だけで済むため能率的で
ある。また、本実施例によれば、発見が困難であったレ
ジスト残り43がレジストをかぶったエッチング残り3
4に形態を変えてから検査するため、容易に検出できる
という利点もある。
【0040】〔実施例 2〕本発明の他の実施例の薄膜
配線の形成方法を説明する。図2は、本発明に係る他の
実施例の薄膜配線の形成方法の工程を示す説明図であ
る。以下、図に沿って工程を順に説明する。図中、図1
と同一符号は同等部分であるので詳しい説明は省略す
る。新たな符号のみを説明する。70はポリイミド、7
1はポリイミドのピンホール、72はポリイミドパター
ン、73はポリイミド残りである。
【0041】最初に、e1工程において、〔実施例
1〕のd1工程と同じであるが、煩瑣となるが順序であ
るので、説明する。例えば200mm×200mm程度
の大きさの多層セラミック基板10上に金属薄膜A2
0、金属薄膜B30を連続スパッタにより成膜し、これ
をエッチングでパターニングして、配線パターンを形成
する。金属薄膜A20は配線の導電部としての役割を担
うため電気抵抗が低い金属が適しており、例えば銅を用
いられる。
【0042】一方、他の金属薄膜B30の方は、前記銅
金属薄膜20と絶縁膜材料の反応を防止するのが主な役
割なので、電気抵抗は高くても差し支えない。本実施例
では絶縁膜材料として、ポリイミド70が用いられてい
るので、銅とポリイミド70トの反応を防止できる金属
として、例えばクロムを用いられる。なお、電気抵抗は
膜厚に反比例するので、銅は一定の厚さが必要である
が、クロムは銅の10分の1程度でよい。
【0043】次に、e2工程において、絶縁材料、たと
えばポリイミド70で穴パターンを形成する。ピンホー
ル71、ポリイミドの欠損欠陥72、ポリイミド残り、
すなわちポリイミドの余剰欠陥73が生じた様子を示し
ている。
【0044】次に、e3工程において、クロム金属薄膜
30のエッチングを行われる。エッチング液は、前記ク
ロム金属薄膜30を溶かし、銅金属薄膜20は溶かさな
い液体でなければならない。本実施例では、クロムを溶
かして銅を溶かさない、フェリシアン化カリウム溶液、
あるいは、過マンガン酸カリウム溶液などを用いる。
【0045】前記エッチングの結果、ピンホール71の
部分とポリイミドパターンの欠損欠陥の部分は、クロム
の金属薄膜30がエッチングされて銅の金属薄膜20が
露出する。また、ポリイミド70の残りの部分は、クロ
ムの金属薄膜30がエッチングされずにそのまま残っ
て、ポリイミド残り73で覆われた状態となる。いわゆ
るエッチング残り34となる。
【0046】次に、パターンイメージを検出し欠陥部を
自動的に認識するような自動外観検査装置を用いて検査
を行い、検査結果の位置情報に基づいてピンホール7
1、ポリイミドの欠損欠陥72、ポリイミド残りすなわ
ちポリイミドの余剰欠陥73、エッチング残り34を修
正する。前記修正は、次のe4工程において、めっきに
より形成する金属パターンの欠陥要因を排除するのが目
的である。前記ポリイミドのピンホール71とポリイミ
ドの欠損欠陥72とは、ポリイミド70を付加すること
によって、また、ポリイミド残り73とエッチング残り
34とは、これの除去することによってその目的を達成
する。
【0047】e4工程において、基板上の全ての欠陥を
修正した後に、化学めっきによりレジストの穴パターン
内に金属、例えば銅を充填して柱状の金属パターン50
を形成する。本実施例においては、前記〔実施例 1〕
と異なり、始めに、金属薄膜A、Bをパータニングする
と、電気めっきに必要な給電ができなくなる。したがっ
て、化学めっきにより前記金属パターン50を形成す
る。以上の工程後、e5工程において、研磨等によって
平坦化したのち、e1工程に戻り再び同じことを繰り返
せば、化学めっきで形成した柱状の金属パターン50が
各層の配線を接続するヴィアであるような多層の薄膜配
線が形成される。この各繰り返しで、同様の検査と修正
を行われることはいうまでもない。
【0048】本実施例は、化学めっきによるヴィア形成
工程を実施したものである。本実施例によれば、見つけ
た欠陥は逐一修正するので基板上に放置される欠陥が減
って、従来の薄膜配線の形成方法と比べて歩留まりの向
上を図ることができる。
【0049】また、本実施例によれば、めっき工程の前
に、めっきで充填する金属部の欠陥になるような要因を
排除してしまうため、技術的に難度が高い厚い金属部の
修正が不要になるという利点がある。また、本実施例に
よれば、めっき工程前までの検査・修正が一回だけで済
むため能率的である。また、本実施例によれば、ポリイ
ミド残り73がポリイミドに覆われたエッチング残りに
形態を変化させてから検査するため、容易に検出できる
という利点もある。
【0050】次ぎに、自動外観検査装置を用いた検査工
程の詳細を図3を参照して説明する。すなわち、〔実施
例 1〕のd3工程後、〔実施例 2〕のe3工程後に
それぞれ行われる検査の詳細について説明する。前記自
動外観検査装置は、パターンイメージを検出し、そのイ
メージから欠陥部を認識するものであるが、前記イメー
ジ検出部について説明する。図3は、図1の実施例にお
ける自動外観検査装置を用いて検出すべき欠陥説明図、
図4は、銅とクロムの分光反射率の波長特性を示す線
図、図5はポジ形フォトレジストAZLP−10の分光
透過率の線図である。
【0051】図3に示す検査では、レジストのピンホー
ル41、レジストの欠損欠陥42、レジスト残り43、
エッチング残り34が検出対象の欠陥である。本実施例
では、銅の金属薄膜20と、クロムの金属薄膜30と、
ポジ形フォトレジストAZLP−10のレジスト40の
反射率、あるいは透過率の波長特性を利用して、銅と銅
以外の部分とを弁別して銅を顕在化することにより、欠
陥認識に適したパターンイメージを得るように構成した
ものである。
【0052】エッチング残り34の検出のためには、銅
とクロムの弁別が必要である。図4は、銅とクロムの反
射率の波長特性、すなわち分光反射率を示す線図であ
る。前記反射率が高いければパターンイメージは明る
く、反射率が低ければパターンイメージは暗く検出され
る。したがって、銅とクロムとの弁別には、銅がクロム
よりも十分明るく検出される波長620nm以上の波長
域、あるいは、銅がクロムよりも十分に暗く検出される
450nm以下の波長域が良いことが分かる。
【0053】次に、レジストのピンホール21とレジス
の欠損欠陥42とを検出するためには、銅とレジストパ
ターン部との弁別が必要である。レジストパターンから
の反射光は、レジスト表面での反射光と、レジストを透
過した光が下地の金属面で反射した光との和である。こ
のうち、レジスト表面での反射はわずかであり、かつ波
長特性がないので、レジストを透過した光による下地の
金属面からの反射光の寄与が大きい。レジストを透過し
た光による下地の金属面からの反射光の反射率は、レジ
スト、すなわち本実施例では、ホトレジストAZLP−
10の透過率と、下地の金属、本実施例ではクロムの反
射率とによって決まる。
【0054】また、クロムの分光反射率は、図4に示さ
れ、レジストAZLP−10の分光透過率は図5に示さ
れている。図5はレジストメーカの公表しているレジス
トAZLP−10の分光透過率である。レジストの透過
率が100%に近ければ、レジストパターン部の反射率
は、前記クロムの反射率とあまり変わらないが、レジス
トの透過率が低ければ、前記クロムの反射率よりも低く
なる。
【0055】いずれにせよ、レジストパターン部の明る
さは、たかだかクロムの明るさであるので、銅がクロム
よりも明るく検出される620nm以上の波長域では、
銅がレジストパターン部よりも明るく検出されるのは確
かである。一方、450nm以下の波長域では、銅の反
射率はクロムの反射率よりも低く、また、レジストの透
過率が低いために、レジストパターン部の反射率もクロ
ムより低い。このように、銅およびレジストパターン部
の反射率はいずれもクロムより低いが、両反射率の大、
小関係は必ずしも明確ではない。したがって、銅とレジ
ストパターン部との弁別は、銅がレジストパターン部よ
りも明るく検出されることが確実な波長域620nm以
上がよいことが分かる。
【0056】したがって、一方が他方よりも明るく検出
される確実性は620nm以上の波長域に比べて劣り、
あまり弁別に適した波長域とはいえない。従って、銅と
レジストパターン部の弁別には、銅がレジストパターン
部よりも十分に明るく検出される、波長620nm以上
の波長域が良いことが分かる。
【0057】最後に、レジスト残り43を検出するため
には、銅と薄くレジストをかぶったクロムとの弁別が必
要である。これは、レジストの厚さが薄いだけで、銅と
レジストパターン部の弁別と同じである。レジストが薄
いと透過率は増加して、よりクロムの反射率に近くなる
が、銅がクロムよりも明るく検出される620nm以上
の波長域では、銅がレジスト残りよりも明るく検出され
る。
【0058】一方、450nm以下の波長域は、レジス
ト残りが薄ければ、レジスト残りの方が銅よりも明るく
検出されるが、レジスト残りが厚いと、その明るさの明
暗関係は逆転する。レジスト残りの厚さによっては、同
程度の明るさになる場合もある。このように、450n
m以下の波長域は明るさの明暗関係が一定していないの
で、弁別に適した波長域とはいえない。したがって、銅
とレジスト残りの弁別には、銅がレジスト残りよりも十
分に明るく検出される波長620nm以上の波長域が良
いことがわかる。以上より、波長620nmm以上の波
長域が、いずれの欠陥を検出するにも適していることが
わかる。
【0059】次に、欠陥検出に用いられる自動外観検査
装置を説明し、併せて波長620nm以上の波長域がエ
ッチング残り検出に対して有効であることを説明する。
図6は、図1の実施例に係る薄膜配線の形成方法の検査
工程に用いられる自動外観検査装置の説明図である。図
6において、100は光源、105は試料、109は特
定波長域透過フイルター、116は対物レンズ、118
はハーフミーラ、200はTVカメラ、205は試料ス
テージ、500は倍率調整用レンズである。なお、前記
特定波長域フイルター109は、620〜800nmを
透過させる。
【0060】図6に示す如く、光源100からでた光は
ハーフミーラ118で反射し、特定波長域フイルター1
09にて620〜800nmの波長域となり、対物レン
ズ116をとおり、試料105に照射される。前記試料
105の表面は、その反射光が前記ハーフミーラ11
8、倍率調整用レンズ500を経てTVカメラ200に
入り、その像が撮像される。なお、試料ステージ205
は、前後左右に移動出きるようになっている。
【0061】試料105の基板上に銅、クロムをスパッ
タで成膜した後、レジストAZLP−10で穴パターン
を形成し、フェリシアン化カリウム溶液で、クロムをエ
ッチングして穴底に銅を露出させるが、エッチング時間
のコントロールにより種々の膜厚のエッチング残りを作
成する。そして、このエッチング残り部を、波長620
nm〜800nmの光を照射にして、TVカメラ200
でパターンイメージを検出する。その後、電気めっきで
レジストの穴パターン内に銅を充填して柱状の金属パタ
ーン50を形成する。
【0062】本方式によるエッチング残り検出の有効性
を説明するには、パターンイメージから求めた前記穴底
にあるクロムのエッチング残りの程度と、その穴にめっ
きで形成した柱状の金属パターン50のできばえとの間
に相関関係があることが示せればよい。前述のように、
本方式は、620nm以上の波長域で銅の反射率がクロ
ムの反射率より大であることを利用して、明るければ
銅、暗ければクロムと判定するものであるので、パター
ンイメージの明るさからエッチング残りの程度を数値化
する。
【0063】一方、柱状の金属パターン50のできばえ
は、レジスト剥離後に柱状金属パターンの剪断強度を測
定することによって数値化する。前記剪断強度は、柱状
金属パターン50と被めっき面の接着性とを反映するの
で、前記柱状金属パターン50のできばえが良いと大き
な値となる。
【0064】図7は、図6の自動外観検査装置により測
定したパターンイメージの明るさと柱状金属パターンの
剪断強度との関係を示す線図である。なお、クロムのエ
ッチング残りの程度が甚だしく、めっきが析出しなかっ
たものは、仮に、剪断強度を0としてプロットした。図
7に示すごとく、パターンイメージが明かるいほど剪断
強度が大きいという相関関係があることがわかる。この
ようにして、本検出方式のエッチング残り検出に対して
の有効性が証明される。例えば、穴パターン内が基準値
よりも暗ければ欠陥とする、欠陥認識が可能である。
【0065】さらに、図6に示す自動外観検査装置の構
成について、具体的部材例を説明する。光源100とし
ては、水銀ランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプな
どを用いることができ、TVカメラ200の代わりに、
リニアイメージセンサ、あるいは、リニアセンサが多数
個並列に並んだTDI、いわゆるTime・Delay
and Integrationセンサなどを用いるこ
とができる。
【0066】特に、TDIセンサは、並列に並んだリニ
アセンサの個数倍の検出光量が得られるので、高速な検
査の実現には威力を発揮する。なお、TDIセンサとし
ては、例えば、512〜2048画素のリニアセンサが
96個並列に並んだ通常のものを用いればよい。TVカ
メラ200で得られた検出画像は、画像認識処理装置2
01へ送られる。
【0067】このような構成にすることによって、前記
検出画像において、銅は明るく、レジストパターン部、
クロム部、薄くレジストをかぶったクロム部は暗い。し
たがって、画像処理認識装置201では、まず、明暗に
より銅とそれ以外の領域とを大別することができる。
【0068】そして、例えば、良品の検出画像、あるい
は設計データから発生させたパターンと比較して、明で
あるべき領域が暗(レジストのピンホール21、レジス
トの欠損欠陥22はこれに相当する)、あるいは暗であ
るべき領域が明(レジスト残り23、エッチング残り2
4はこれに相当する)であるような領域を欠陥とする、
いわゆる、比較検査法により欠陥部を見つけ出すことが
できる。あるいは、銅の領域に対して、一定のパターン
ルール(例えば、線幅、面積、近接パターンとの距離
等)を当てはめ、このルールからはずれた領域を欠陥と
する、いわゆる、特徴抽出法により欠陥部を見つけ出す
ことができる。
【0069】図8を参照して他の自動外観検査装置の機
能を説明する。図8は、本発明の一実施例に係る薄膜配
線の形成方法の検査工程に用いる自動外観検査装置の部
分図である。本実施例も、パターンイメージを検出し、
そのイメージから欠陥部を認識するような自動外観検査
装置であり、銅とクロムとレジストの反射率あるいは透
過率の波長特性を利用するが銅の顕在化の仕方が前述し
た実施例と異なるものである。
【0070】本自動外観検査装置の構成では、光学系は
前述した図6の自動外観検査装置と同様であるので、再
度の説明は、煩瑣となるので省略し、相違点のみを述べ
る。前記TVカメラ200の代わりとして、二つのリニ
アイメージセンサ210a、210bが近接して平行に
並んだものを用いる。例えば、レチコン社の商品名「D
ual Image Sensor」が公知のものであ
る。前記リニアイメージセンサ210a、210bに
は、それぞれフィルタ220a、220bが取り付けら
れている。前記フィルタ220a、bは透過波長域が異
なり、したがって、前記二つのリニアイメージセンサ2
10a、210bでは、検出波長域が異なる。
【0071】銅を顕在化するために、前記フィルタ22
0aには波長450nm以下の光を透過するものを、前
記フィルタ220bには波長620nm以上の光を透過
するものを用いる。なお、光源100は620nm以上
と、450nm以下の両方について、一定以上に強度を
持つ光源が適しているので、水銀ランプ、キセノンラン
プなどが適している。
【0072】試料ステージ205が一定速度で連続送り
され、画像を検出するが、その速度をv、試料面上での
二つのリニアセンサの検出エリア間の距離をdとすれ
ば、一方のリニアセンサが検出した試料上の同じ場所
を、もう一方のリニアセンサは、時刻d/vだけ後また
は前に検出することになる。なお、ステージの往復で前
後が交代する。
【0073】そして、リニアイメージセンサ210a、
210bは、入力である光の強度を光電変換して電圧値
にする。それをA/D変換した後、一方の出力信号を遅
延回路221a、bのいずれかによりのタイミングをd
/v(あるいは−d/v)ずらせば、二つの出力信号
は、試料の同一場所からの信号となる。つまり、試料か
らの反射光を2波長で検出しているのと等価である。
【0074】最終的に、遅延回路221a、bを経た出
力信号は、比率設定器223a、bにより適当な係数k
1、k2が掛けられた後、割算器224により、リニア
センサ210bからの出力を、210aからの出力で割
ったものが画像認識処理装置201へと送られる。ここ
で、係数k1、k2は、光源100の波長による強度の
違い、リニアセンサの波長による感度の違い、また、フ
ィルタ220a、bの透過率の違い等を考慮して適切な
値を設定する必要がある。
【0075】銅、クロム、レジストパターン部、レジス
ト残り、すなわち薄くレジストをかぶったクロムは、そ
れぞれ固有の反射率の波長特性を備えている。したがっ
て、上記のようにして、620nm以上の波長による出
力を450nm以下の波長による出力で割算すると、
銅、クロム、レジストパターン部、薄くレジストをかぶ
ったクロムは、それぞれ固有の異なった値になる。した
がって、画像認識装置では、一定の明るさ値を持つ領域
を銅の領域とすることができる。そののち、前述と同
様、比較検査法、あるいは特徴抽出法によって欠陥部を
見つけ出せばよい。
【0076】本自動外観検査装置の構成は、次のような
利点を持つ。反射光の強度、つまり、画像上での明るさ
自身は表面の荒れ具合や、凹凸に影響されやすく、反射
率が高くても表面が荒れていたり、傾いていたりする
と、検出光量が低下するということがある。上述した図
6に示される自動外観検査装置は、試料表面が平らで滑
らかな場合には有効であるが、そうでない場合には、検
出画像中での、銅とそれ以外の物質の明るさの強弱関係
は安定ではない。
【0077】それに対して、前述した図8に示される自
動外観検査装置は、より明るい部分として銅を判定する
のではなく、銅の分光反射特性を持つ部分を銅として検
出するので、表面の荒れや、凹凸に影響されることが少
なく、より安定に銅の領域を顕在化することが可能であ
る。
【0078】また、透過波長域の異なる二つのフィルタ
220a、220bは、センサ210a、210b面に
取り付けずに、センサ面と光学的に共役な位置であれ
ば、照明側、検出側の所定の位置に設ければよい。さら
に、二つのリニアイメージセンサが近接して平行に並ん
で一体となっているものの代わりに、通常のリニアセン
サを二個用いたり、カラーテレビカメラの赤、緑、青の
出力を用いることも可能である。
【0079】なお、上記の自動外観検査装置では、落射
照明のみの場合を説明したが、リングライトによる照明
と組み合わせてもよい。図9に示す自動外観検査装置は
落射照明とリングライトとの組み合わせ照明方式による
自動外観検査装置を説明する。図9は、本発明の一実施
例に係る薄膜配線の形成方法の検査工程に用いる他の自
動外観検査装置の要部拡大図である。光源100からの
落射照明とリングライト120からの斜光が試料105
上に投射され、その反射光がハーフミラー118を介し
て検出器200へ入射する。なお、上記検査工程は、そ
のままポリイミド絶縁膜にも実施することができるが煩
瑣となるので説明は省略する。
【0080】次ぎに、修正工程の詳細を説明する。修正
工程は、上記に説明したd3工程後、e3工程後にそれ
ぞれ行われた検査結果、その欠陥位置情報に基づいて行
われる。修正すべき欠陥は、前掲した図3を参照して説
明する。
【0081】図10は、本発明の一実施例に係る薄膜配
線の形成方法の修正工程に用いる修正装置の説明図であ
る。この修正装置はレーザ光の照射により、それらの不
要部分を除去するように構成されている。図中、図6と
同一符号は、同等部分であるので説明を省略する。ま
ず、レジスト残り43、エッチング残り34の修正方法
から説明する。レジスト残り43の修正は、銅の上にあ
る不要なレジスト40とクロム、また、エッチング残り
34の修正は、銅の上にある不要なクロムの除去であ
る。
【0082】図10において、107は反射光の光量
計、110はレーザ光源、112はレーザ光の可変絞
り、113はレーザ光用のミラー、114は光遮断用の
シャッタ、115はミラー、117はレーザビームの拡
大系、202はシステムコントローラ、203はステー
ジコントローラ、206はデイスプレイ、216はレー
ザ制御系、503〜506はレンズ系である。
【0083】欠陥位置のデータにもとずき、ステージ2
05が動き、修正すべき箇所が、視野の中心へと移動す
る。そして、光源100からの照射光はレンズ系503
〜506、ミラ、対物レンズ116を経て試料105を
照明し、TVカメラ200で欠陥部を確認し、それをフ
ォーカシングする。一方、レーザ光源110から射出し
たレーザ光は、適切な規格を有する減光用フィルタ11
1、レーザビームの拡大系117を経て、可変絞り11
2により所定のビーム形状に成形される。そののち、ミ
ラー113を通り、シャッタ114に至る。
【0084】前記ミラー113は、レーザ光の大部分を
透過させて、一部を反射させる性質を備えている。ミラ
ー113で反射した分は、光量計107へと導かれ、レ
ーザの強度が監視される。レーザとしては、炭酸ガスレ
ーザ、ルビーレーザ、エキシマレーザ、YAGレーザの
基本波およびその高調波などを用いる。
【0085】シャッタ114の開閉は、前記の欠陥確認
が終了するまで閉じてられている。前記シャッタ114
を開くと、レーザ光はミラー115で反射されたのち、
対物レンズ116に入射し、レジスト残り34、エッチ
ング残り43に対してレーザ光が照射される。なお、シ
ステムコントローラ202、ステージコントローラ20
3、レーザ制御系216は、前記各動作をコントロール
シしている。
【0086】さて、前記レーザの照射エネルギー密度で
あるが、照射エネルギー密度が小さ過ぎると不要部の除
去が不十分になってしまうが、照射エネルギー密度が大
き過ぎると、その下にある銅まで除去されてしまう。修
正箇所が少ない場合は、欠陥部をTVカメラ200、デ
イスプレイ206により表示し、レジストやクロムの残
り具合を外観から判断し、レーザ照射エネルギー密度の
条件設定を行えばよい。修正箇所が多い場合、照射する
たびに条件設定するのは事実上不可能なので、全てのレ
ジスト残り、エッチング残りに対して、次に示す一定の
条件設定で、レーザを照射する。
【0087】その条件とは、もともとの膜厚のクロムを
除去できる程度のエネルギー密度である。〔実施例
1〕で述べたように、クロムの膜厚はその下の銅の膜厚
の10分の1以下である。エッチング残りには薄いも
の、厚いものがあり、薄い時には、その下の銅もレーザ
照射で除去されることになるが、銅の10分の1以下の
膜厚のクロムを除去する程度のエネルギー密度なので、
銅は除去されるといっても、表面が多少削られる程度で
あり、のちにめっきをする際に影響がでる可能性はな
い。
【0088】また、レジスト残り34であるが、レジス
トを除去するのに必要なレーザの照射エネルギー密度
は、金属であるクロムの除去するために必要なエネルギ
ー密度よりも一桁以上小さい。したがって、上記の照射
エネルギー密度に条件設定しておけば、レジストは間違
い無く除去され、そして、そのレジストの下にもともと
の厚さのまま残っているクロムも除去されてなくなる。
この方法によれば、レジスト残り34、エッチング残り
43を区別なく、また、程度に関係なく、修正できるの
で、能率が良いという利点がある。
【0089】次に、レジストのピンホール41、レジス
トの欠損欠陥42の修正方法を説明する。図11は、本
発明の一実施例に係る薄膜配線の形成方法の修正工程の
説明図である。図11(a)では、まず、レジストの欠
損部を含む領域にレジスト46を微量滴下し、そのの
ち、適切な条件でベーク炉300にてベークして硬化さ
せる。はみ出した部分は、前述した修正装置を用いて、
レーザアブレーションにより除去する。ただし、この時
は、レジストだけを除去するような照射エネルギー密度
の条件に設定して使用する。
【0090】なお、微量滴下するレジストは、必ずしも
レジストパターンに使用したものでなくても差し支えな
い。レジストではなく、ポリイミドのようなものでもよ
いが、のちにレジストパターンを剥離する時に、一緒に
剥離されるような材料が、好ましい。
【0091】図11(b)では、まず、レジストの欠損
部を含む領域に、紫外光を照射すると硬化するような紫
外線硬化樹脂47を微量滴下する。次に、その部分に紫
外線を照射して樹脂を硬化させる。はみ出した部分につ
いては、前と同様、修正装置を用いて、レーザアブレー
ションにより除去する。
【0092】この方法の利点は、ベークをしなくても良
いことである。ベークをする方法においては、局所的に
することできないので、必然的に基板そのものがベーク
されることになる。この際、熱的なストレスが基板に加
わたり、あるいは正常なレジストパターンが垂下するこ
とによって、悪影響もありうるのである。
【0093】本方法では、前記のような悪影響の心配が
ない。局所領域にレジストあるいは樹脂等を微量滴下す
るための微量滴下装置については、液体の微小量滴下が
可能なインジェクターと、検査結果の欠陥位置データに
基づいて同インジェクタの滴下位置に、欠陥部が来るよ
うに自動的に基板を移動させるステージとを組み合わせ
たものが用いられる。
【0094】最後に、修正全体の手順であるが、まず、
レジストのピンホール41、レジストの欠損欠陥42に
対して微量滴下を行い、次いで、前記の図10に示した
レジスト残り43、エッチング残り34を修正する。そ
うすれば、前記レジスト残り43、エッチング残り34
を除去に続いて、はみ出した部分の除去が行えるので、
基板の往復が一回で済むという利点がある。
【0095】
【発明の効果】以上詳細に説明した如く、本発明によれ
ば、薄膜配線の形成工程途中において検査工程と修正工
程とを加え、欠陥を見つけ、前記欠陥を逐一修正するた
め、欠陥の存在を気付ずに修正されることなく前記基板
上に放置されるようなことがなくなり、基板の歩留まり
が向上させる薄膜配線の形成方法を提供することができ
る。また、本発明によれば、めっきで金属の配線パター
ンを形成する前に、めっき金属パターンの欠陥となるよ
うな要因を検査・修正工程により排除してしまうため、
技術的に難しいめっき金属パターンの欠陥修正ができな
いため、基板を廃棄せざるを得なくなるような事態をな
くし、前記基板の歩留まりを向上させる薄膜配線の形成
方法を提供することができる。また、本発明によれば、
めっき工程前に行われるただ一回の検査・修正工程によ
り、全ての種類の欠陥に対処できるため、全体の工数を
最低限にする薄膜配線の形成方法を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る薄膜配線の形成方法の
工程を示す説明図である。
【図2】本発明の他の実施例に係る薄膜配線の形成方法
の工程を示す説明図である。
【図3】図1の実施例における自動外観検査装置を用い
検出すべき欠陥説明図である。
【図4】銅とクロムの分光反射率の波長特性を示す線図
である。
【図5】ポジ形ホトレジストAZLP−10の分光透過
率を示す線図である。
【図6】図1の実施例に係る薄膜配線の形成方法の検査
工程に用いる自動外観検査装置の説明図である。
【図7】図6の自動外観検査装置により測定した検出し
たパターンイメージの明るさと剪断強度との関係を示す
線図である。
【図8】本発明の一実施例に係る薄膜配線の形成方法の
検査工程に用いる自動外観検査装置の部分図である。
【図9】本発明の一実施例に係る薄膜配線の形成方法の
検査工程に用いる他の自動外観検査装置の説明図であ
る。
【図10】本発明の一実施例に係る薄膜配線の形成方法
の修正工程に用いる修正装置の説明図である。
【図11】 本発明の一実施例に係る薄膜配線の形成方
法の修正工程の説明図である。
【図12】薄膜配線の形成方法の各工程で発生する欠陥
およびその欠陥の変化の状態を示す説明図である。
【図13】薄膜配線の形成方法におけるレジストパータ
ンを形成後のレジスト残りの説明図である。
【図14】薄膜配線の形成方法における金属薄膜Bのを
エッチング後のレジスト残りを説明図である。
【図15】従来技術に係る薄膜配線の形成方法を示す説
明図である。
【符号の説明】
1…ウエハ 2…チップエリア 10…セラミック基板 11…配線形成対象の膜 12…レジスト 13…レジストパターン 14…配線パターン 20…銅の金属薄膜 25…金属薄膜Aが露出した正常部 30…クロムの金属薄膜 34…金属薄膜Bのエッチング残り 40…レジスト 41…レジストのピンホール 42…レジストパターンの欠損欠陥 43…レジスト残り 46…微量滴下したレジスト 47…微量滴下した紫外線硬化樹脂 50…めっきで形成した柱上の金属パターン 51、52…めっきで形成した柱状の金属パターンの余
剰欠陥 53、54…めっきで形成した柱状の金属パターンの欠
損欠陥 60…レジスト 70…ポリイミドの絶縁材料 71…ポリイミドのピンホール 72…ポリイミドパターンの欠損欠陥 73…ポリイミド残り 100…光源 102…対物レンズ 105…試料 106…可変絞り 107…照明光量計 109…特定波長域透過フィルタ 110…レーザ光源 111…減光用フィルタ 112…可変絞り 113…ミラー 114…シャッタ 115…ミラー 116…対物レンズ 117…ビーム拡大系 118…ハーフミラー 120…リングライト 200…検出器 201…画像処理認識装置 202…システムコントローラ 203…ステージコントローラ 205…ステージ 206…ディスプレー 216…レーザ制御系 300…ベーク炉 500〜506…レンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−78066(JP,A) 特開 平1−290289(JP,A) 特開 平2−224333(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05K 3/24 G01N 21/88 H05K 3/00 H05K 3/06 H05K 3/18

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属薄膜Aの表面を他の金属薄膜Bで被
    覆する第一工程と、前記他の金属薄膜Bで被覆された金
    属薄膜A上にレジストで所望のパターンを形成する第二
    工程と、前記レジストパターンをマスクとして、前記他
    の金属薄膜Bだけを選択エッチングして前記金属薄膜A
    を露出させる第三工程と、前記金属薄膜Aの露出部に、
    前記レジストパターンを型としてめっき金属を充填する
    第四工程と、前記レジストを剥離する第五工程とをふく
    む所望の金属パターンを形成する薄膜配線の形成方法に
    おいて、 前記第三工程と前記第四工程との間に、前記パターンイ
    メージを検出し欠陥部を認識させる自動外観検査装置を
    用いる検査工程と、前記検査結果の欠陥位置情報に基づ
    いて前記パターンに所要の修正を施す修正工程とを付加
    することを特徴とする薄膜配線の形成方法。
  2. 【請求項2】 金属薄膜Aの表面を他の金属薄膜Bで被
    覆する第一工程と、前記他の金属薄膜Bで被覆された金
    属薄膜A上にレジストで所望のパターンを形成する第二
    工程と、前記レジストパターンをマスクとして、前記他
    の金属薄膜Bだけを選択エッチングして金属薄膜Aを露
    出させる第三工程と、前記金属薄膜Aの露出部に、前記
    レジストパターンを型としてめっき金属を充填する第四
    工程と、前記レジストを剥離する第五工程とをふくむ所
    望の金属パターンを形成する薄膜配線の形成方法におい
    て、 前記第三工程と前記第四工程との間に、前記パターンイ
    メージを検出し欠陥部を認識させる自動外観検査装置を
    用い、前記レジストパターンの余剰欠陥であるレジスト
    残りと、前記他の金属薄膜Bの余剰欠陥であるエッチン
    グ残りを検知する検査工程と、前記検査結果の欠陥位置
    情報に基づいて、前記レジスト残りと前記エッチング残
    りとにレーザを照射する修正工程とを付加することを特
    徴とする薄膜配線の形成方法。
  3. 【請求項3】 金属薄膜Aの表面を他の金属薄膜Bで被
    覆する第一工程と、前記他の金属薄膜Bで被覆された金
    属薄膜A上にレジストで所望のパターンを形成する第二
    工程と、前記レジストパターンをマスクとして、前記他
    の金属薄膜Bだけを選択エッチングして金属薄膜Aを露
    出させる第三工程と、前記金属薄膜Aの露出部に、前記
    レジストパターンを型としてめっき金属を充填する第四
    工程と、前記レジストを剥離する第五工程とをふくむ所
    望の金属パターンを形成する薄膜配線の形成方法におい
    て、 前記第三工程と前記第四工程との間に、前記パターンイ
    メージを検出し欠陥部を認識させる自動外観検査装置を
    用い、前記レジストパターンの欠損欠陥と余剰欠陥であ
    るレジスト残りと、前記他の金属薄膜Bの余剰欠陥であ
    るエッチング残りとを検知する検査工程と、前記検査結
    果の欠陥位置情報に基づいて、前記レジストパターンの
    欠損欠陥を含む局所領域にレジストを滴下し、前記滴下
    時にはみ出した不要部分と、前記レジスト残りと前記エ
    ッチング残りとにレーザを照射する修正工程とを付加す
    ることを特徴とする薄膜配線の形成方法。
  4. 【請求項4】 請求項2または3記載のいずれかの薄膜
    配線の形成方法において、前記レーザを照射する修正工
    程は、該レーザの照射エネルギー密度を前記他の金属薄
    膜Bのエッチング残り部が除去される値以上とすること
    を特徴とする薄膜配線の形成方法。
  5. 【請求項5】 請求項2または3記載のいずれかの薄膜
    配線の形成方法において、前記自動外観検査装置を用い
    る検査工程は、前記パターンイメージを検出する際、前
    記金属薄膜Aと、前記他の金属薄膜Bの反射率の差が大
    きい波長域の反射光を検出することを特徴とする薄膜配
    線の形成方法。
  6. 【請求項6】 請求項2または3記載のいずれかの薄膜
    配線の形成方法において、前記自動外観検査装置を用い
    る検査工程は、照明光を広波長域光とし、検査対象から
    の反射光を、前記金属薄膜Aの反射率が前記他の金属薄
    膜Bの反射率よりも高い波長域と前記金属薄膜Aの反射
    率が前記他の金属薄膜Bの反射率よりも低い波長域とに
    分離し、前記反射光を、それぞれ第一、第二の検出器に
    同じ倍率で結像するような光学的配置とし、演算回路に
    より、第一の検出器によるパターンイメージと、第二の
    検出器によるパターンイメージの一つを除数、他の一つ
    を被除数として割算処理し、前記金属薄膜Aと前記他の
    金属薄膜Bとの反射率の波長特性の差を拡大することを
    特徴とする薄膜配線の形成方法。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6記載のいずれかの薄膜
    配線の形成方法において、前記第二工程で、前記レジス
    トパターンを形成する代わりに、ポリイミドによりパタ
    ーンを形成させた絶縁膜に対し、前記検査工程と前記修
    正工程とを施すことを特徴とする薄膜配線の形成方法。
  8. 【請求項8】 レジストプロセスを用い薄膜配線が形成
    してなる電子回路基板において、請求項1ないし7記載
    のいずれかの薄膜配線の形成方法を用いたことを特徴と
    する電子回路基板。
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