JP3375396B2 - デフレクターを有したサンルーフ装置 - Google Patents

デフレクターを有したサンルーフ装置

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JP3375396B2
JP3375396B2 JP30533193A JP30533193A JP3375396B2 JP 3375396 B2 JP3375396 B2 JP 3375396B2 JP 30533193 A JP30533193 A JP 30533193A JP 30533193 A JP30533193 A JP 30533193A JP 3375396 B2 JP3375396 B2 JP 3375396B2
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昭信 中岡
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、デフレクターを有した
サンルーフ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】乗用車等の車両のルーフにルーフ開口部
を設け、これを、当該ルーフ開口部下部の左右両側に設
けたガイドレールに沿って前後動自在に設けたパネルで
閉塞しておき、パネルを僅かに後方移動しながら尻上り
させかつ尻上り姿勢で後退させることでルーフ開口部を
開き、採光や換気が行えるようにしたサンルーフ装置
は、例えば実開平4−123814号公報に開示されて
いるように周知である。
【0003】この種サンルーフ装置のなかには、車両の
走行中にパネルを後退させた場合に、車内に必要以上の
風が巻き込むのを防止するため、ルーフ開口部の前縁側
に、パネルの前後動と連動してルーフ上下間を出没可能
なデフレクターを備えたものがある(例えば実公昭61
−37539号公報、実開昭63−98825号公報参
照)。
【0004】これらのデフレクターは、後端部を揺動支
点として上下揺動自在にされたデフレクターリンクに対
して、その前端部に一体的又はリンク接続されている。
このデフレクターリンクはバネにより常に上向きに付勢
されており、パネルがルーフ開口部を閉塞している状態
では、デフレクターリンクの前寄りの上面部分が、パネ
ルと一体的に前後動可能な押下げ部材により下向きに押
し下げられ、デフレクターがパネルの下部に収納される
構造となっている。従って、パネルが後退すると、これ
に伴って押下げ部材がデフレクターリンク上をその揺動
支点寄りへ摺動するので、デフレクターは開放されたル
ーフ開口部からバネによりルーフ上方へと突出させられ
るようになる。またその後パネルが前進するときには、
押下げ部材がデフレクターリンク上をデフレクター寄り
へ摺動するので、デフレクターは上記バネに抗してパネ
ルの前後動通路より下方へ押し下げられるようになる。
【0005】ところで、例えばチルトスライダー式サン
ルーフ装置においてパネルは、上記したガイドレールに
沿って前後摺動するスライダーに対して、リフト機構を
介するようにして設けられており、パネルがルーフ開口
部を閉塞している状態からスライダーを後退させると、
このスライダーの後退駆動力の全てが、まずリフト機構
の作動に費やされ、パネルをその後部側が上昇するよう
に尻上り揺動(以下、チルト動作と言う)させることで
換気口を形成させるようになる。そして更にスライダー
を後退させた場合に、その後退駆動力がパネルの後退に
充てられるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】デフレクターリンクの
上面に当接している押下げ部材は、パネル(リフト機構
のパネル側取付部材を含む)等に設けられている。その
ため、リフト機構の作動によってパネルがチルト動作す
れば、これと一緒に押下げ部材も上昇変動を生じるが、
もし、これに伴ってデフレクターリンクをも上昇させて
しまうようなことがあると、パネルの前縁部(パネル揺
動に伴って下向きに揺動している)が未だ収納状態にあ
るデフレクターと干渉するおそれがある。
【0007】そこで従来は、リフト機構に設けるパネル
の揺動支点を、ルーフ開口部の前縁部よりも所定寸法だ
け後方へずれた位置(上記押下げ部材の側近)へ配する
ことで、押下げ部材自体に上記のような上昇変動が生じ
ないようにしていた。前記実開昭63−98825号公
報の開示技術でも、同様な理由により開閉体(パネルに
相当)の枢軸(揺動支点に相当)を押動部(押下げ部材
に相当)の中心と一致させている。
【0008】しかし、このような構造を採ると、パネル
をチルト動作させた場合に、パネルの前縁部がルーフ開
口部内へ入り込む程に下がり過ぎるようになる。従っ
て、見栄えに劣り、また車両走行中に風騒音が発生する
という問題点があった。本発明は、上記事情に鑑みてな
されたものであって、パネルをチルト動作させた場合で
あっても、デフレクターの上動を規制することができ、
見栄えの劣化や車両走行時の風騒音を防止することがで
きる、デフレクターを有したサンルーフ装置を提供する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を
達成するために、次の技術的手段を講じた。即ち、本発
明は、ルーフ開口部を閉塞している姿勢から尻上り揺動
しながら僅かに後方移動しかつ尻上り姿勢で後方移動し
てルーフ開口部を開放するパネルと、このパネルの尻上
り姿勢での後方移動に伴って左右のデフレクターリンク
の前上り揺動で作用姿勢となるデフレクターとを有し、
パネルとデフレクターとの間にパネルが尻上り姿勢にな
るまでデフレクターの揺動を規制する規制手段を設けた
デフレクターを有したサンルーフ装置において、前記規
制手段は、デフレクターリンクの前後方向中途部とパネ
ルの左右に設けた押圧部材と、この押圧部材と当接すべ
く他方に形成されていてパネルの僅少後方尻上り揺動の
軌跡に沿っているカム面とを有することを特徴としてい
る。
【0010】また、本発明は、ルーフに形成されたルー
フ開口部を開閉可能なパネルと、このルーフ開口部にお
ける下部の左右両側に設けられたガイドレールに沿って
前後動自在に保持された左右一対のスライダーと、これ
らスライダーの後方移動によりルーフ開口部を閉塞して
いたパネルをその前側下方に配した揺動支点を中心に若
干後方移動させながら尻上り揺動させかつ尻上り姿勢で
後方移動させるリフト機構と、ルーフ開口部の前縁部で
ルーフ上下間を出没自在となるように保持されたデフレ
クターと、後端部を揺動支点として上下揺動自在にされ
前端部をデフレクターに接続されたデフレクターリンク
と、デフレクター又はデフレクターリンクを上向き付勢
する付勢手段と、パネル側に一体移動自在に設けられデ
フレクターリンクを下向きに押圧する押圧部材とを有
し、デフレクターリンクの押圧部材押圧面にはパネルの
尻上り揺動による押圧部材の後上方移動でデフレクター
リンクが上昇変動するのを打ち消すべく尻上り段部状カ
ムが設けられていることを特徴としている。
【0011】
【作用】本発明によれば、パネルがルーフ開口部を閉塞
している状態にあって、パネルの揺動支点が、ルーフ開
口部の前縁下方位置近傍まで達するように延伸してある
ため、この状態からパネルが尻上り姿勢になるまでチル
ト動作すれば、従来技術において説明したようにデフレ
クターリンクを下向きに押圧している押圧部材(従来の
押下げ部材に対応)が上昇変動を起こすようになる。し
かしデフレクターリンクには、このような押圧部材の上
昇変動を打ち消すような段部状カムが設けられているた
め、上動が規制され、パネルの前縁部と未だ収納状態に
あるデフレクターとが干渉することはない。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図2は本発明に係るサンルーフ装置の側断面図、図
3は分解斜視図(但し、左半部のみを示す)であって、
21は車両のルーフ、22はルーフ21に形成されたル
ーフ開口部、23はルーフ開口部22を開閉可能なパネ
ルである。このサンルーフ装置は、ルーフ21の下部に
枠状パッキン30を介して取り付けられる樋兼用のフレ
ーム31を本体部として組み立てられている。
【0013】フレーム31には、ルーフ開口部22と対
応して室内開口部72が形成されており、この室内開口
部72の左右両側を挟むようにして長手方向を前後に向
けたガイドレール25が取り付けられている。これらガ
イドレール25には、スライダー27と、このスライダ
ー27に組み合わされてリフト機構を構成するリフタ2
6及び前後タイミングアーム28,29が前後動自在に
保持されている。
【0014】パネル23は、透明乃至半透明のガラス、
プラスチック、または金属板により形成され、周縁部に
ウェザーストリップ24が固着されて成り、その左右両
側がブラケット36(図7〜図9参照)を介してリフタ
26に結合されている。従ってこのパネル23は、全閉
位置X(図2中の二点鎖線参照)とチルトアップ位置Y
(尻上り姿勢、同実線参照)との間で上下に揺動すると
共に、このチルトアップ位置Yと全開位置Z(後退途中
の位置を一点鎖線で示す)との間をガイドレール25に
沿って前後動するようになっている。
【0015】パネル23がルーフ開口部22を閉塞して
いる状態にあって、パネル23の前縁部下部にはデフレ
クター10が収納されるようになっている。このデフレ
クター10は、図4及び図5に示すように室内開口部7
2の幅方向に沿って長く、左右両端部の後部寄りに、後
方へ延びる左右一対のデフレクターリンク12がリンク
接続されている。これらデフレクターリンク12の後端
部は、揺動保持具11を介してフレーム31に取り付け
られており、上下揺動自在になっている。13は支点ピ
ン、14はリンクピンである。デフレクター10におい
て、デフレクターリンク12より内側となる部分の前部
寄りには左右一対のヒンジ部15が設けられており、デ
フレクター10はこれらヒンジ部15を介してフレーム
31における室内開口部72の前部に取り付けられてい
る。各ヒンジ部15にはコイルバネ等の弾性体16が組
み込まれており、デフレクター10を、常にその後端側
がルーフ開口部22の上縁部よりも突出するように(図
1(c)参照)上向きに付勢している。
【0016】デフレクターリンク12は、その前端寄り
が一段低くなるようにクランク折れされた形状に形成さ
れており、その上面側を被押圧面17とし、特に折れ部
分まわりの上面側を段部状カム17aとしている。この
カム17aのカム面はパネル23の僅少後方尻上り揺動
の軌跡に沿っている。これら段部状カム17aを含む被
押圧面17は、図5、図6、図8に示すようにリフト2
6の内部側に設けられたカムフォロワー等の押圧部材1
8の当接面とされている。この押圧部材18と前記カム
17aとによって規制手段が形成されている。なお、段
部状カム17aの作用については後述する。
【0017】一方、ガイドレール25は、図6〜図9に
示すように互いに対向するコ字状のガイド部32,33
と、これらガイド部32,33の左右両側に設けられた
ケーブルガイド部34及びアームガイド部35とを有し
ている。図6に示すようにリフタ26は一段細く前方へ
延伸した部分を有しており、この前方延伸部分の前端部
には、左右へ向けて突出する枢軸37が設けられてい
る。この枢軸37の左右両端部はローラシュー38a,
39aを介してガイドレール25のガイド部32,33
に回転及び相対前後動自在に嵌められる。この枢軸37
は、パネル23がチルト動作するに際しての揺動支点と
なると共に前後動するものであって、図1(a)及び
(b)、図2、図5に示すようにパネル23がルーフ開
口部22を閉塞乃至チルト動作中であるときには、ルー
フ開口部22における前縁下方位置の近傍に達するよう
になっている。
【0018】このようにパネル23の揺動支点となる枢
軸37を、ルーフ開口部22の前縁下方位置近傍へ位置
付け得るようにしたため、この枢軸37と押圧部材18
とは前後方向に離隔したものとなっている(従来は、こ
れらの相互間距離を可及的に小さくしようとしてい
た)。従って、パネル23をチルト動作させるうえで、
リフタ26を、枢軸37を中心としてその後部が後上方
へ上昇するように揺動させた場合には、当然の如く押圧
部材18も上方へ移動するようになる。そのため、これ
に追従してデフレクターリンク12も上方へ揺動しよう
とする。
【0019】しかし、本発明にあっては、上記したよう
にデフレクターリンク12に段部状カム17aを形成さ
せてあるので、以下のような作用が得られる。即ち、図
1(a)に示すようにパネル23がルーフ開口部22を
閉塞しており、リフタ26がその前後動範囲の最前位置
に位置付けられているときには、押圧部材18が段部状
カム17aの下側部位に落ち込んだ状態となり、従って
弾性体16によるデフレクターリンク12(デフレクタ
ー10)の浮き上がりを押さえ込むかたちとなってい
る。
【0020】そして、このリフタ26は、チルト動作
中、揺動上限に達するまで、全体が若干後方へ移動する
(この動きの詳細は後述するが、前タイミングアーム2
8の長孔50(図2及び図6参照)内において枢軸37
が後退する)ようになるが、この動きを利用して、図1
(b)に二点鎖線で示すように押圧部材18が段部状カ
ム17aに乗り上げる(矢符)。そのため、リフト2
6の揺動と一緒に押圧部材18が上方へ移動しようとす
るが、この動きは、当該押圧部材18が段部状カム17
aに乗り上げる作用によって打ち消され、デフレクター
リンク12をも上昇させることには繋がらない。即ち、
リフタ26が僅少後方尻上り揺動するときに、その軌跡
に沿ってカム17aのカム面が形成されているため、押
圧部材18がデフレクターリンク12と当接している高
さ(ルーフ21に対する高さ)は不変になる。
【0021】なお、本実施例では、押圧部材18が段部
状カム17aに乗り上げることによってデフレクターリ
ンク12が更に下方へ押さえ込まれる(矢符)ように
してあり、これに伴ってデフレクター10がその後端部
をやや下げる方向に傾く(矢符)ようにした。このよ
うな状態でデフレクター10の上方をパネル23が通過
してゆく(矢符)ようになるので、パネル23の前縁
部とデフレクター10とが干渉するという不都合は生じ
ない。
【0022】そして、このようにパネル23の揺動支点
となる枢軸37を、ルーフ開口部22の前縁下方位置近
傍へ位置付けている、即ち、枢軸37とパネル23の前
縁部とを近接させていることにより、パネル23のチル
ト動作時において、パネル23の前縁部(ウェザースト
リップ24)がルーフ開口部22に入り込むようにはな
らず、その上縁部と略同じ高さを維持するようになる。
従って、見栄えがよく、また車両走行中に風騒音が発生
することもない。
【0023】なお、その後パネル23を全開状態とすべ
くリフタ26を後退させれば、図1(c)に示すように
デフレクターリンク12の被押圧面17からその後方へ
押圧部材18が外れるようになるので、デフレクターリ
ンク12が上方へ揺動し、デフレクター10の後端部が
ルーフ開口部22の上縁部よりも突出するようになる。
【0024】ところで、本発明においてリフタ26をは
じめ、前後タイミングアーム28,29及びスライダー
27の組み合わせにより成るリフト機構の構成は、何等
限定されるものではないが、以下にその一例を説明す
る。上記リフタ26には、図2、図6及び図13に示す
ように前後中途部に後下がり状のカム溝39が形成さ
れ、このカム溝39の少し前部に外向きのピン38が突
設されている。またリフタ26の後側はコ字状に形成さ
れ、その内部にはピン67が突設されている。
【0025】スライダー27には、前後両端下部にガイ
ド軸40,41が、その中間部にケーブル連結部42が
それぞれ設けられていると共に、内面側に前後を向くカ
ム溝43と内向きのピン44とがそれぞれ設けられてい
る。ガイド軸40,41はローラ45,46,47を介
してガイドレール25のガイド部32,33に前後動自
在に嵌められ、またケーブル連結部42はガイドレール
25のケーブルガイド部34内で、駆動ケーブル48に
連結されている。ピン44はローラ49を介してリフタ
26のカム溝39内に移動自在に嵌められている。
【0026】前タイミングアーム28には、前端部に前
後方向の長孔50が、後部内面に後上がり状のカム溝5
1がそれぞれ設けられている。長孔50にはリフタ26
の枢軸37が、またカム溝51にはリフタ26のピン3
8がそれぞれ摺動自在に嵌め込まれている。また前タイ
ミングアーム28の後側下部には、外向きのピン53を
有した係合部52が設けられている。係合部52はガイ
ドレール25に形成された切欠部54(図2及び図11
参照)に係脱自在となっており、ピン53はスライダー
27のカム溝43に摺動自在に嵌め込まれている。
【0027】後タイミングアーム29は、ガイドレール
25のアームガイド部35内に前後動自在に挿入されて
いる。この後タイミングアーム29には、前下部に係合
部60が設けられ、前部から後部にかけてカム溝62が
形成され、後部に案内体61が固定されている。係合部
60は、ガイドレール25に形成された切欠部63(図
2及び図11参照)に係脱自在となっており、カム溝6
2の前端部には係合部60と切欠部63との係合を行わ
せるための下方屈曲部が形成されている。
【0028】前記案内体61は、図9に示すようにガイ
ドレール25のアームガイド部35に形成された長溝6
4を介して後タイミングアーム29と接続されている。
この案内体61の内面側には、前上方へ傾斜し且つ上端
が上方へ開放された案内溝66が形成されており、リフ
タ26の後部のピン67が係脱自在になっている。図2
に示すように案内溝66は、ピン67を押し上げ時に案
内する上げ溝部66cと、ピン67を引き下げ時に案内
する下げ溝部66bと、ピン67の上下動を規制する溝
奥部66aとを有している。
【0029】図6〜図8において、71はサンシェード
機構であって、ガイドレール25に形成されたシェード
ガイド部74に沿って前後動自在に保持されたサンシェ
ード73により、室内開口部72を開閉可能になってい
る。サンシェード73の左右側部上面には、前後一対の
被連動部75F,75Rが設けられており、リフタ26
には被連動部75Fと係合可能な前連動部76Fが、ま
た後タイミングアーム29には被連動部75Rと係合可
能な後連動部76Rが設けられている。
【0030】次に、パネル23の開閉動作を説明する。
図10に示すようにパネル23がルーフ開口部22を閉
塞している状態では、スライダー27がその前後動範囲
の前端位置にあり、カム溝43の後端に前タイミングア
ーム28のピン53が係合している。また、後タイミン
グアーム29のカム溝62の前端にはガイド軸41が係
合しているため、係合部60は切欠部63から前方に外
れている。
【0031】駆動ケーブル48によりスライダー27を
後退させると、ガイド軸41がカム溝62の前端の屈曲
部分に係合しているので、スライダー27と一緒に後タ
イミングアーム29が後退し、後連動部76Rが後被連
動部75Rを後方へ押してサンシェード72を若干開か
せる。これと同時に案内体61が後退し、ピン67が案
内溝66の上げ溝部66cのカム作用によって押し上げ
られるようになる。図11に示すようにピン67が案内
溝66から上方へ離反した後もスライダー27を後退さ
せると、パネル23は枢軸37を揺動中心としてチルト
動作をしてチルトアップ位置Y(図2参照)へ達する。
【0032】一方、パネル23のチルト動作中に、前タ
イミングアーム28のカム溝51により案内されてピン
38が上昇するため、枢軸37が長孔50内を若干後退
する。従って、パネル23のチルト動作によってその前
縁部のウェザーストリップ24がルーフ開口部22の前
縁部に圧接されることがなく、損傷防止となる。このよ
うな枢軸37の若干の後退動が、図1(b)に二点鎖線
で示したように、リフタ26の押圧部材18をデフレク
ターリンク12の段部状カム17aに乗り上がらせるた
めの推力となることは、前述したとおりである。
【0033】パネル23がチルトアップ位置Yに達する
と、スライダー27のピン44がリフタ26のカム溝3
9の後端部側に位置し、パネル23の上昇状態が保持さ
れる。また前タイミングアーム28のピン53がスライ
ダー27のカム溝43前端の上方屈曲部に達するため、
前タイミングアーム28が上昇し、その係合部52がガ
イドレール25の切欠部54から外れる。更に、スライ
ダー27のガイド軸41が後タイミングアーム29のカ
ム溝62前端の下方屈曲部から後方に外れるので、後タ
イミングアーム29が下がり、その係合部60がガイド
レール25の切欠部63に係合する。そのため、後タイ
ミングアーム29はそれより後退することはなく、スラ
イダー27のガイド軸41はカム溝62内を後退する。
【0034】図12に示すようにスライダー27が更に
後退すると、これと一緒に前タイミングアーム28及び
リフタ26が後退し、カム溝51に係合しているピン3
8を介してパネル23は、全開位置へと後退させられ
る。このとき、図1(c)に示したようにデフレクター
リンク12の被押圧面17からその後方へリフタ26の
押圧部材18が外れて、デフレクター10がその後端部
を上昇させるようになることは、前述したとおりであ
る。
【0035】また前連動部76Fは後退途中から前被連
動部75Fと当接し、サンシェード73をも全開状態と
する。このようにして全開状態とされたパネル23をそ
の後全閉させるのは、上記と略逆の動作となる。なお、
サンシェード73は所望に応じて人為的に全閉位置等へ
戻すようにする。
【0036】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、種々変形することができる。例えば、規制
手段の押圧部材18をデフレクターリンク12の前後方
向中途部に設け、その押圧部材18と当接するカム17
aをリフタ26に形成したり、左右デフレクターリンク
12の前部にデフレクター10を一体成形したりしても
良い。
【0037】
【発明の効果】本発明は、上述の構成を具備するもので
あって、パネルがルーフ開口部を閉塞している状態から
僅少後方移動して尻上り揺動する際に、リフタとデフレ
クターリンクとに設けた規制手段のカムと押圧部材との
協働作用によって、デフレクターリンクが上動するのを
規制することができ、デフレクタがパネルと干渉するの
を防止することができる。また、パネルの揺動支点がパ
ネルの前縁部に近接しているので、パネルの尻上り揺動
動作時において、その前縁部がルーフ開口部内に入り込
むようにはならず、その上縁部と略同じ高さを維持する
ようになる。従って、見栄えがよく、また車両走行中に
風騒音が発生することもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す動作説明図である。
【図2】本発明を実施したサンルーフ装置全体の側断面
図である。
【図3】同分解斜視図(但し左半部のみを示している)
である。
【図4】デフレクターリンクの拡大斜視図である。
【図5】デフレクター及びリフト機構の要部を示すパネ
ル全閉時における拡大平面図である。
【図6】リフト機構を拡大して示す分解斜視図である。
【図7】図2のA−A線に相当する全閉時の断面図であ
る。
【図8】図2のB−B線に相当する全閉時の断面図であ
る。
【図9】図2のC−C線に相当する全閉時の断面図であ
る。
【図10】全閉時の動作説明模式図である。
【図11】チルトアップ時の動作説明模式図である。
【図12】全開時の動作説明模式図である。
【図13】パネル及びリフタの僅少後方移動尻上り揺動
動作を説明するための説明図である。
【符号の説明】
10 デフレクター 12 デフレクターリンク 17a 段部状カム 18 押圧部材 21 ルーフ 22 ルーフ開口部 23 パネル 25 ガイドレール 26 リフタ 27 スライダー 37 枢軸(パネルの揺動支点)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−270268(JP,A) 特開 平1−257623(JP,A) 特開 平3−139430(JP,A) 実開 昭63−98825(JP,U) 実開 平5−71023(JP,U) 実公 昭61−37539(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60J 7/05 B60J 7/22

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ルーフ開口部を閉塞している姿勢から尻
    上り揺動しながら僅かに後方移動しかつ尻上り姿勢で後
    方移動してルーフ開口部を開放するパネルと、このパネ
    ルの尻上り姿勢での後方移動に伴って左右のデフレクタ
    ーリンクの前上り揺動で作用姿勢となるデフレクターと
    を有し、パネルとデフレクターとの間にパネルが尻上り
    姿勢になるまでデフレクターの揺動を規制する規制手段
    を設けたデフレクターを有したサンルーフ装置におい
    て、 前記規制手段は、デフレクターリンクの前後方向中途部
    とパネルの左右に設けた押圧部材と、この押圧部材と当
    接すべく他方に形成されていてパネルの僅少後方尻上り
    揺動の軌跡に沿っているカム面とを有することを特徴と
    するデフレクターを有したサンルーフ装置。
  2. 【請求項2】 ルーフに形成されたルーフ開口部を開閉
    可能なパネルと、このルーフ開口部における下部の左右
    両側に設けられたガイドレールに沿って前後動自在に保
    持された左右一対のスライダーと、これらスライダーの
    後方移動によりルーフ開口部を閉塞していたパネルをそ
    の前側下方に配した揺動支点を中心に若干後方移動させ
    ながら尻上り揺動させかつ尻上り姿勢で後方移動させる
    リフト機構と、ルーフ開口部の前縁部でルーフ上下間を
    出没自在となるように保持されたデフレクターと、後端
    部を揺動支点として上下揺動自在にされ前端部をデフレ
    クターに接続されたデフレクターリンクと、デフレクタ
    ー又はデフレクターリンクを上向き付勢する付勢手段
    と、パネル側に一体移動自在に設けられデフレクターリ
    ンクを下向きに押圧する押圧部材とを有し、デフレクタ
    ーリンクの押圧部材押圧面にはパネルの尻上り揺動によ
    る押圧部材の後上方移動でデフレクターリンクが上昇変
    動するのを打ち消すべく尻上り段部状カムが設けられて
    いることを特徴とするデフレクターを有したサンルーフ
    装置。
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