JP3374497B2 - 濃度分布測定方法 - Google Patents

濃度分布測定方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2次イオン質量分析法
を利用した濃度分布の測定方法に係り、さらに詳しく
は、2次イオン質量分析法に際して問題となるノックオ
ン効果の影響を極力取り除いて、濃度分布を測定するこ
とができる濃度分布測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】2次イオン質量分析(SIMS)法は、
超高感度特性(〜ppbレベル)と深さ方向の高分解能
特性(〜1nm)とを有する分析方法である。このSI
MS法は、例えば半導体分野では、超低エネルギーイオ
ン注入による超浅領域のドーピング不純物の濃度分布を
知る場合などに最も有力な分析方法として注目されてい
る。
【0003】このSIMS法では、細く絞った1次イオ
ンビームを試料表面に照射して試料内の原子をたたき出
し、その一部のイオン化した粒子群、すなわち2次イオ
ンを質量分析する。通常、1次イオンのエネルギーとし
ては、スパッタリング効率の高い数keVから20Ke
v程度が用いられる。また、1次イオンとしては、O 2
+ ,Cs+ ,Ar+ ,Ga+ などが用いられる。
【0004】このSIMS法においては、ノックオン効
果が発生することがあり、母材中の微量不純物を分析す
る際に、その微量不純物の分布形状が急峻な場合に、本
来の分布状態とは異なる分布形状が得られることがあ
る。このノックオン効果とは、2次イオンを発生せしめ
る1次イオンと母材中の微量不純物との弾性衝突によ
り、1次イオンの入射角に沿ったカスケード散乱を起こ
すために生じる現象であり、1次イオンの衝突により、
母材中の不純物濃度が、測定中に変化してしまう。
【0005】このノックオン効果を低減して不純物濃度
分布を測定する第1の方法として、低加速エネルギーの
一次イオンを用いる方法がある。現在のSIMS法に用
いられている装置には、1次イオンを5〜15keVに
加速して使用する二重収束型装置と、1.5〜10ke
Vに加速して使用する四重極型装置とがある。これらの
装置で成し得る最低加速エネルギーで測定を行うことに
より、ノックオン効果の影響は軽減される。
【0006】また、第2の方法として、低質量の1次イ
オンを用いる方法がある。ノックオン効果は、上述した
ように、1次イオンと母材中の不純物との弾性衝突によ
って生じるものと考えることができる。したがって、
H,Heなどの低質量元素を1次イオンとするラザフォ
ード後方散乱法(RBS)などでは、ノックオンの影響
を受けずに、母材中の不純物濃度分布を求めることが可
能であると考えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記第1の
方法では、低加速エネルギーでSIMS法を行っても、
根本的にノックオン効果を除去することはできないた
め、より急峻な不純物分布の評価には、ノックオン効果
の影響を無視することはできない。
【0008】また、上記第2の方法では、RBS法によ
る不純物の濃度検出限界が約1×1019cm-3であり、
極微量の不純物の濃度分布測定には適さない。また、母
材より軽い質量の不純物では、母材のスペクトルの中
に、不純物のスペクトルが埋もれてしまうなどの問題点
を有する。
【0009】本発明は、このような実情に鑑みてなさ
れ、極微量、または急峻な濃度分布を持つ不純物などの
濃度分布でも、ノックオン効果の影響を極力排除して、
より正確に濃度分布を測定することができる濃度分布測
定方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る濃度分布測定方法は、被分析試料に対
し、1次イオンの加速エネルギーが少なくとも異なる二
以上の条件で、複数回の2次イオン質量分析(SIM
S)を行い、複数の仮濃度分布を求める工程と、上記複
数の仮濃度分布の差に基づき、1次イオンの加速エネル
ギーが0であると仮定した場合の推定濃度分布を求める
工程とを有する。
【0011】好ましくは、本発明に係る濃度分布測定方
法は、上記複数の仮濃度分布における同一濃度での深さ
の差を、濃度を変えて複数求める工程と、上記同一濃度
での深さの差に基づき、1次イオンの加速エネルギーが
0であると仮定した場合の推定深さを、対応する濃度毎
に、それぞれ求め、その対応する濃度における推定深さ
の点を結ぶことにより、推定濃度分布を求める工程とを
有する。
【0012】さらに好ましくは、本発明に係る濃度分布
測定方法は、上記複数の仮濃度分布のピーク値の濃度の
差を求める工程と、このピーク値の濃度の差から、1次
イオンの加速エネルギーが0であると仮定した場合の推
定濃度分布のピーク値を求める工程とを有する。
【0013】上記複数の仮濃度分布は、2次イオン質量
分析装置で出力できる最低限に近い1次イオンの最低加
速エネルギーで測定した結果の仮濃度分布と、その最低
限に近い加速エネルギーに対して、少なくとも2keV
以上離れた1次イオンの加速エネルギーで測定した結果
の仮濃度分布とを含むことが好ましい。少なくとも約2
keV以上離すことで、有効な推定濃度分布を求めるこ
とが可能になる。
【0014】
【作用】本発明者等は、SIMS測定により生じるノッ
クオン効果について、1次イオンの加速エネルギーを変
化させて、または分布の深さを変化させることにより、
その現れ方について検討した結果、次に示す新たな知見
を得た。すなわち、1次イオンの加速エネルギーが少な
くとも異なる二以上の条件で、複数回(好ましくは3回
以上)の2次イオン質量分析を行い、複数の仮濃度分布
を求め、これら複数の仮濃度分布の差に基づき、1次イ
オンの加速エネルギーが0であると仮定した場合の推定
濃度分布を求めることで、ノックオン効果の影響を極力
排除した濃度分布が得られることを見い出した。本発明
者等は、この新たな知見に基づき本発明を完成させた。
【0015】本発明に係る濃度分布測定方法で求めた濃
度分布は、コンピュータシミュレーションの結果とも良
好に一致することが確認された。また、本発明に係る濃
度分布測定方法では、特に、急峻な濃度分布でも、ノッ
クオン効果の影響を極力排除して、より正確に濃度分布
を測定することができることが確認された。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例について、詳細に説明
する。ただし、本発明は、これら実施例に限定されるこ
となく、本発明の範囲内で種々に改変することが可能で
ある。
【0017】実施例1 まず、予め母材中の不純物分布が異なる試料を準備し
た。準備した試料を、表1に示す。
【0018】
【表1】
【0019】表1中、試料B−1,B−6,B−9は、
シリコン基板の表面に、49BF2 +イオンを表1中のエ
ネルギーで、しかもドーズ量が1×1013cm-2の条件
で、それぞれイオン注入した試料である。また、表1
中、試料B−11は、試料B−1と同じ条件で作成した
試料の表面に、ポリシリコン膜を厚さ70nmで堆積し
た試料である。
【0020】なお、注入エネルギーは、注入不純物(11
+ )の分布ピークの深さ、すなわち、投影飛程(R
p)が、同表に示す値とほぼ同じになるように、LSS
理論による投影飛程データから算出することにより設定
した。次に、これら試料について、下記の表2に示すよ
うに、1次イオンの加速エネルギーを、5.5keV,
8.0keV,10.5keVの三つの条件で、2次イ
オン質量分析(SIMS)をそれぞれ行った。そして、
各1次イオン加速エネルギーにおけるスパッタ速度を一
定(0.06〜0.08nm/秒)とするために、各1
次イオン加速エネルギーにおける電流値を、表2に示す
ように、それぞれ65nA,95nA,120nAとし
た。
【0021】
【表2】
【0022】表2に示すように、1次イオンとしては、
322 + を用い、ラスターサイズとしては、500×5
00μmとし、解析範囲としては、試料中の直径62μ
mの部分とし、検出イオン(二次イオン)としては、11
+ 29Si+ とし、SIMS装置としては、カメカ
(CAMECA)社のims−3fを用いた。
【0023】なお、各加速エネルギーによってスパッタ
速度が変わる理由としては、SIMSの各条件におい
て、1次イオンビームの入射角が変化するためであると
推定した。図1に、試料2に対してSIMSを行う場合
に、推定される一次イオンの入射角と、1次イオンエネ
ルギーとの依存性を示す。
【0024】前記試料B−1,B−6,B−9,B−1
1について、上記表2の条件で、SIMS分析した結果
を、それぞれ図2〜5に示す。図2〜5に示すように、
いずれの試料でも、11+ の測定濃度分布(仮濃度分
布)は、1次イオンの加速エネルギーが低いほど、その
濃度分布は狭まり、ピーク濃度が高くなることが確認さ
れた。
【0025】ただし、これらの測定結果においては、浅
い部分の測定濃度分布では、いわゆるPII効果(1次
イオン注入効果)とノックオン効果の両方の影響を受け
ている可能性があることが判明した。なお、PII効果
とは、試料の極表面をSIMS分析する際に生じる効果
であり、1次イオンが試料の最表面層に注入され、その
濃度分析に依存して2次イオン生成率が時々刻々変化す
る現象である。このPII効果により、試料の最表面か
ら深さX≦Dx の領域で得られる2次イオン強度の解釈
が困難となり、このため試料の表面層の不純物などの元
素を定量分析することは困難である。本発明者は、この
PII効果を考慮して、正確にSIMS分析することが
できる方法を提案し、先に出願したが、本発明とは直接
の関係がないので、その説明は省略する。
【0026】各測定濃度分布について、PII効果が生
じていると推定される領域を、29Si+ の二次イオン強
度分布から求め、各測定濃度分布曲線に重ねてみた。そ
の結果、試料B−1,B−6については、試料表面から
分布の主の領域(濃度が高い領域)まで、PII効果を
受けていると推定された。
【0027】PII効果とノックオン効果とを同時に受
けている領域を解析することは、その系が煩雑になるこ
とから、本実施例では、ノックオン効果のみを受けてい
る領域で、その効果を定量化するために、以下の説明で
は、試料B−9およびB−11のみのデータに基づき検
討を行った。
【0028】図4,5に示すように、試料B−9,B−
11における11+ の測定濃度分布について観察する
と、1次イオンの加速エネルギーが高くなるにつれて、
濃度分布の広がりが大きくなることが分かる。この濃度
分布の広がりの傾向を、定量的に判断し、真の11+
濃度分布との相関関係を知るために、ΔDという概念を
導入した。このΔDは、下記の数式(1)で定義され
る。
【0029】
【数1】
【0030】このΔDを、濃度分布上で模式的に表わせ
ば、図6中のΔD1,ΔD2,ΔD0,ΔDxに対応する。
すなわち、ΔDは、図6に示すように、1次イオンの加
速エネルギーを変化させて測定した複数の測定不純物濃
度分布(仮濃度分布)において、同一不純物濃度での、
その分布の深さの差である。その基準は、SIMS装置
で良好に測定できる最低加速エネルギー(たとえば5.
5keV)での濃度分布とする。したがって、図6中の
ΔD0は0である。
【0031】試料B−9,B−11についての一次イオ
ンの加速エネルギーを変化させたSIMS分析の結果得
られた不純物濃度分布から、不純物濃度の5点につい
て、上記ΔDを求め、1次イオン加速エネルギーとの関
係を調べた結果を図7,8に示す。図7,8に示すよう
に、同一不純物濃度でのΔDの比較により、1次イオン
加速エネルギーが高くなるほど、ΔDが大きくなる傾向
が確認された。また、図7,8の比較により、測定濃度
分布が急峻であるほど(図5の測定濃度分布の方が、図
4の測定濃度分布よりも急峻である)、ΔDが大きくな
ることが確認された。さらに、濃度が低くなるほど、Δ
Dは大きくなる傾向が確認された。
【0032】以上の結果より、不純物濃度のSIMS測
定濃度分布は、ノックオン効果により、深さ方向へ単純
に平行移動するのではなく、濃度分布形状、および不純
物濃度の違いにより、異なった挙動を示すことが確認さ
れた。次に、本実施例では、試料B−9とB−11につ
いて、11+ の測定濃度分布のピーク濃度について検討
した。図4,5に示すように、1次イオンの加速エネル
ギーが高くなることによって、そのピーク濃度が低くな
る傾向にある。この傾向を定量的に知るために、各試料
B−9,B−11について、1次イオンの加速エネルギ
ーとピーク濃度との関係を調べた。その結果を図9に示
す。
【0033】図9に示すように、試料B−11のよう
に、濃度分布が急峻な場合には、加速エネルギーが高く
なるほど、そのピーク濃度が低くなることが確認され
た。しかし、濃度分布がなだならかな試料B−9では、
この傾向が確認されなかった。次に、試料B−9,B−
11のピーク深さが、1次イオン加速エネルギーにより
どの様に変化するかについて検討を行った。ピーク深さ
の変位を定量的に扱うために、前記ΔDと類似したΔX
pという概念を導入した。ΔXpは、下記の数式(2)
によって表わせる。
【0034】
【数2】
【0035】図10に、1次イオンの加速エネルギーと
ΔXpとの関係を示す。図10に示すように、測定ピー
ク濃度の深さ位置は、1次イオンの加速エネルギーによ
らず一定であることが確認された。本実施例では、以上
の新たな知見に基づき、図7,8に示すような1次イオ
ン加速エネルギーとΔDとの関係から、それらのデータ
を直線で結び(外挿法)、1次イオンの加速エネルギー
が0であると仮定した場合のΔD(図6においては、Δ
Dx)を、各不純物濃度毎に求めた。
【0036】また、図9,10に示す結果から、同様な
外挿法により、1次イオンの加速エネルギーが0である
と仮定した場合のピーク濃度と、ピーク深さ位置とを求
めた。本実施例では、「ノックオン効果は、すべて1次
イオンの加速エネルギーに依存する」という前提の基
に、「加速エネルギー0keV=ノックオン効果の影響
がない」と仮定して、ノックオン効果の影響がない真の
不純物濃度分布に極近い推定不純物濃度分布を求めた。
推定不純物濃度分布を求めるに際しては、加速エネルギ
ーが異なる複数の測定不純物濃度分布から、できるだけ
多くの不純物濃度についてのΔDを求めることが好まし
い。データの精度が向上するからである。
【0037】試料B−11,B−9についての各推定不
純物濃度分布を図6,11,12中の二点鎖線で示す。
図11,12においては、一次イオンの加速エネルギー
が10.5keVである場合の測定不純物濃度分布(仮
不純物濃度)も同時に実線で示す。
【0038】図11,12に示すように、不純物濃度分
布が急峻であるほど(試料B−11の場合)、測定不純
物濃度分布と推定濃度分布とが相違し、しかも不純物濃
度が低いほど相違することが確認された。逆に言えば、
本実施例の方法によれば、不純物濃度分布が急峻な場合
でも、または不純物濃度が低い場合でも、真の不純物濃
度分布にきわめて近い推定不純物濃度分布を得ることが
できることを示している。
【0039】なお、本実施例の方法により求めた推定不
純物濃度が、真の不純物濃度にきわめて近いことは、図
13に示す実線のコンピュータシミュレーション結果か
らも明かである。すなわち、コンピュータシミュレーシ
ョンの結果を示す実線は、10.5keVの一次イオン
加速エネルギーで行ったSIMS結果(図中黒丸)に比
較し、本実施例の方法で求めた試料B−11に関する推
定濃度分布(図中白丸の点)と非常に良く一致すること
が確認された。
【0040】コンピュータシミュレーションは、商品名
「SUPREM-3,MONTE CARLO ION IMPLANTATION 」プロ
グラムにより行った。実施例2 本実施例では、SIMSによる測定対象を、図14に示
すように、ポリシリコン膜、酸化シリコン膜およびシリ
コン基板の積層構造において、ポリシリコン膜と酸化シ
リコン膜との界面付近でのリン(P)の濃度分布とした
以外は、実施例1と同様にして、推定濃度分布Xを求め
た。
【0041】すなわち、一次イオンの加速エネルギーを
2以上変化させ、そのSIMS結果によるリンの測定濃
度分布A,B,Cを求め、その測定濃度分布A,B,C
の差分から、実施例1と同様にして、推定濃度分布Xを
求めた。この実施例では、本実施例の方法を用いて、ポ
リシリコン膜中に含まれる不純物としてのリンが、酸化
シリコン膜中にどのように分布するかを、正確に把握す
ることが可能になる。
【0042】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、極微量の濃度分布または急峻な濃度分布でも、ノッ
クオン効果の影響を極力排除して、より正確に濃度分布
を測定することができる。
【0043】本発明の方法を用いれば、次世代あるいは
次次世代の半導体装置(たとえば16M−SRAM、6
4M−SRAM、高密度ASICなど)の超浅接合にお
ける極微量不純物の濃度分布の精密解析・評価に適用す
ることができ、プロセス設計並びに高精度な不純物分布
シミュレーションを構築することができる。
【0044】また、本発明の方法を用いて、高濃度の不
純物を含有する薄膜(リン(P)ドープポリシリコン薄
膜、砒素(As)ドープポリシリコン薄膜、ボロン・リ
ンドープシリゲートガラス薄膜(BPSG)、リンドー
プシリゲートガラス薄膜(PSG))から下層への不純
物分布測定を行い、故意的あるいは寄生的な不純物拡散
現象を高精度に解明することができる。この方法は、た
とえば不純物をドープしたポリシリコン膜をゲート電極
として用いたMOSトランジスタの薄いゲート酸化膜中
の不純物濃度分布を明らかにし、半導体装置の研究・開
発の推進に効果がある。
【0045】さらに、本発明の方法は、SIMS法を利
用した、あらゆる分野の適正な濃度分布解析、評価に応
用することができる。たとえば、異種材質の積層体ある
いは接合体(合金も含む)の界面の分析にも応用するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、SIMSにおいて、一次イオンの推定
される入射角が、1次イオンエネルギーによる依存性を
有することを示す図である。
【図2】図2は試料B−1についてのSIMS分析によ
る測定結果を示す図である。
【図3】図3は試料B−6についてのSIMS分析によ
る測定結果を示す図である。
【図4】図4は試料B−9についてのSIMS分析によ
る測定結果を示す図である。
【図5】図5は試料B−11についてのSIMS分析に
よる測定結果を示す図である。
【図6】図6はΔDを濃度分布上で模式的に表わすため
の概略図である。
【図7】図7は試料B−11についてΔDと1次イオン
加速エネルギーとの関係を調べた結果を示すグラフであ
る。
【図8】図8は試料B−9についてΔDと1次イオン加
速エネルギーとの関係を調べた結果を示すグラフであ
る。
【図9】図9は、試料B−9とB−11について、1次
イオンの加速エネルギーとピーク濃度との関係を調べた
グラフである。
【図10】図10は、試料B−9とB−11について、
1次イオンの加速エネルギーとピーク深さとの関係を調
べたグラフである。
【図11】図11は、本発明の一実施例に係る方法で求
めた、試料B−11についての推定不純物濃度分布を示
すグラフである。
【図12】図12は、本発明の一実施例に係る方法で求
めた、試料B−9についての推定不純物濃度分布を示す
グラフである。
【図13】図13はコンピュータシミュレーション結果
と推定濃度分布との比較を示すグラフである。
【図14】図14は本発明の他の実施例に係る推定濃度
分布を示すグラフである。
【符号の説明】
2… 試料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−188020(JP,A) 特開 昭63−83644(JP,A) 特開 平5−72152(JP,A) 三谷英介,SIMSによる深さ方向濃 度分布測定における測定値の補正につい て,質量分析,日本,1983年12月29日, 第31巻第4号,第297−300頁 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 23/00 - 23/227 G01N 27/62 - 27/70 H01J 49/00 - 49/48 JICSTファイル(JOIS)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被分析試料中の対象となる元素を、2次
    イオン質量分析法により定量分析する方法を利用して、
    対象となる元素の濃度分布を測定する方法において、 上記被分析試料に対し、1次イオンの加速エネルギーが
    少なくとも異なる二以上の条件で、複数回の2次イオン
    質量分析を行い、複数の仮濃度分布を求める工程と、 上記複数の仮濃度分布の差に基づき、1次イオンの加速
    エネルギーが0であると仮定した場合の推定濃度分布を
    求める工程とを有する濃度分布測定方法。
  2. 【請求項2】 上記複数の仮濃度分布における同一濃度
    での深さの差を、濃度を変えて複数求める工程と、 上記同一濃度での深さの差に基づき、1次イオンの加速
    エネルギーが0であると仮定した場合の推定深さを、対
    応する濃度毎に、それぞれ求め、その対応する濃度にお
    ける推定深さの点を結ぶことにより、推定濃度分布を求
    める工程とを有する請求項1に記載の濃度分布測定方
    法。
  3. 【請求項3】 上記複数の仮濃度分布のピーク値の濃度
    の差を求める工程と、 このピーク値の濃度の差から、1次イオンの加速エネル
    ギーが0であると仮定した場合の推定濃度分布のピーク
    値を求める工程とを有する請求項2に記載の濃度分布測
    定方法。
  4. 【請求項4】 上記複数の仮濃度分布は、2次イオン質
    量分析装置で出力できる最低限に近い1次イオンの最低
    加速エネルギーで測定した結果の仮濃度分布と、その最
    低限に近い加速エネルギーに対して、少なくとも2ke
    V以上離れた1次イオンの加速エネルギーで測定した結
    果の仮濃度分布とを含むことを特徴とする請求項1〜3
    に記載の濃度分布測定方法。
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JP5391942B2 (ja) * 2009-09-07 2014-01-15 富士通株式会社 二次イオン質量分析における一次イオンエネルギー補正方法

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三谷英介,SIMSによる深さ方向濃度分布測定における測定値の補正について,質量分析,日本,1983年12月29日,第31巻第4号,第297−300頁

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JPH07198633A (ja) 1995-08-01

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