JP2001004564A - 薄膜固体中の微量ホウ素の定量方法、薄膜固体組成の分析方法 - Google Patents

薄膜固体中の微量ホウ素の定量方法、薄膜固体組成の分析方法

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JP2001004564A
JP2001004564A JP11172844A JP17284499A JP2001004564A JP 2001004564 A JP2001004564 A JP 2001004564A JP 11172844 A JP11172844 A JP 11172844A JP 17284499 A JP17284499 A JP 17284499A JP 2001004564 A JP2001004564 A JP 2001004564A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄膜固体中の微量ホウ素を二次イオン質量分
析法(SIMS法)で定量するに際して、用いる標準試
料が従来のイオン注入法によらず、しかも、より薄膜
で、その検量線精度を向上できる定量方法に関するもの
である。また、Si 1-x Gex 等のような多次元元素で
構成される薄膜固体の組成比xの分析方法にも関するも
のである。 【解決手段】 薄膜固体中に含有する微量成分がホウ素
であって、二次イオン質量分析法(SIMS法)で前記
ホウ素の濃度を定量するに際し、前記薄膜固体中のホウ
素総量Q=膜厚t×ホウ素の膜中濃度c(原子/cm
2 )で表され、前記SIMS法の検量線を得るに用いる
標準試料が所定の薄膜固体にホウ素を核反応させたもの
である薄膜固体中のホウ素の定量方法及び同時にSIM
S法で得られる他の2次信号をRBSで検出して薄膜固
体の組成比xの分析方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、SIMS法による
薄膜固体中の微量ホウ素の定量に関し、より詳細には、
例えば、Si及びSi1-x Gex 系薄膜半導体中に含有
するドープされた微量ホウ素を二次イオン質量分析法
(SIMS法)で定量するに際して、用いる標準試料が
従来のイオン注入法によらず、しかも、より薄膜で、そ
の検量線精度を向上できる定量方法に関するものであ
る。また、本発明は、例えば、Si1-x Gex 等の薄膜
固体の組成比xの分析方法にも関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体素子の製造において、シリコンウ
エハ等にB、P及びAs等の微量不純物をドープさせて
n型又はp型の半導体にさせる。その不純物元素の濃度
分布の測定には二次イオン質量分析装置(SIMS)が
広く用いられ、このSIMS分析においては目的とする
微量元素の、例えば、シリコン等の母材元素に対する相
対感度係数(RSF)を用いて定量的に検討されるもの
である。
【0003】このSIMS法(secondary ion mass spe
ctrometry)は、数keVから数十keVの高電圧で、酸
素、アルゴン、セシウム等のイオンビームを個体表面に
照射すると、個体内原子とのカスケード衝突を繰り返
し、その試料原子に基づく中性粒子、2次電子及び2次
イオンが放出される。SIMS法は、この2次イオンを
質量分析計にかけて元素分析等を行うもので、あらゆる
元素の微少領域及び極微量分析が可能であり、例えば、
薄膜の深さ方向を含めた3次元元素等の分析や同位体測
定が可能であることから、上記するように半導体材料等
の特に基板中のドープされた微量不純物及びその微少領
域及びその深さ方向の濃度分布等の分析に広く用いられ
ているものである。
【0004】また、その検出限界として、例えば、シリ
コン中のホウ素では、1×1013原子/cm3 とされて
いるように、SIMS法は、ppbからppmの極めて
高い検出感度をもつことから、半導体関係においては欠
くことのできない分析手段である。
【0005】そこで、これらの定量分析においては、そ
の分析方法として、分析対象の試料(検体)と組成が類
似で、濃度が既知の標準試料を用意して、そのスペクト
ル強度と濃度についての相対感度係数RSFを予め求め
ておく方法が一般的な方法である。
【0006】しかしながら、相対感度係数RSFを求め
る際に一般的に用いられるイオン注入においては、エネ
ルギーが低いと、設計通りには注入されず、誤差を生じ
る場合がある。
【0007】また、SIMSの重要な使用としての不純
物の深さ方向分析において、スパッタリング作用を利用
して、特定元素の強度を時間の関数として測定すること
により、深さ方向の濃度分布を得るものである。この点
においても、かならずしも、深さ方向のプロファイルが
正しい濃度分布を示さず誤差を有しやすい。それは表面
領域におけるスパッタイオン注入が均斉でないと、イオ
ン化率が影響されて均斉になりにくく、表面と内部との
ズレが生じたり、高エネルギーの1次イオンが試料に衝
突することで、表面の原子を内部に押し込んだり、ま
た、イオン注入により、試料の元素分布(組成)を変化
させる等の問題があるものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上のような状況にお
いて、SISM法において、従来から、既に上述する如
くこの相対感度係数は母材の組成によって異なるため、
測定対象の所定の組成を持つ検体ごとに標準試料を用意
しなければならないのが一般的である。この標準試料と
しては、通常、イオンを注入させて電流量をモニターす
ることにより所定量のイオン量を注入することができ、
対象とする所定の組成を持つ検体に目的元素のイオンを
注入させる方法によるものである。すなわち、通常、既
に上述するように測定試料(検体)と同様な組成を持
ち、通常、膜厚1μm程度の膜に成膜して、例えば、ド
ープさせる微量不純物のホウ素の一定量をイオン注入さ
せて、検量線を作成するための定量用の標準試料とす
る。
【0009】しかしながら、従来法のイオン注入法で作
成した標準試料による検量線を用いた場合に、以下のよ
うな問題が生ずる。 (1)通常、標準試料の母材膜厚が、例えば、少なくと
も500nm以上の所定厚を必要とするのが一般的であ
る。すなわち、SIMS測定時には、図1に示す如く、
その母材Aの目的元素の2次イオン強度が下がり切る前
に、この母材Aのイオン注入された層が、組成的に他の
組成の母材Bになってしまい、対象組成の母材A中から
検出される元素の総量(Q)と注入量(Qi)が一致し
なくなる傾向にある(通常は、Q<Qiになる)。 (2)また、薄い膜中に注入するためには、膜厚に相当
させて、低いエネルギーでイオン注入を行わなければな
らない。その結果、電流をモニターした所定注入量より
実際に注入された注入量が少なくなってしまう等の問題
が生じて、標準試料として用いることができなくなる。 (3)そこで、膜厚を厚くすると、その成膜法や成膜条
件を変えることになり、その結果、結晶性が異なってし
まう場合には、SIMS測定に際して、スパッタレート
が変化してしまい、定量精度が著しく低下させる。 (4)更には、通常、よくある例であって、測定対象の
試料(検体)の膜厚が100nm程度のように、薄膜で
あって、標準試料の膜厚が、それよりも厚く、例えば、
1μm程度の場合には、標準試料の測定に非常に時間を
要し、SIMS測定条件を変更させなければならない。
【0010】以上から、このようにSIMS測定による
方法には、特に、イオン注入法による標準試料において
は、上述するように種々なる問題が生じて、未だ充分に
満足される標準試料を用いてなるSIMS分析法でない
のが実状である。
【0011】そこで、本発明の目的は、Si系の薄膜半
導体や、例えば、任意の組成を有する、Si1-x Gex
系の混晶薄膜半導体等の検体において、ドープしたホウ
素等の微量不純物量をSIMS法での定量、例えば、薄
膜検体の深さ方向の微量不純物の濃度分布を測定するに
際して、従来のイオン注入法によらない標準試料による
検量線を用いて、既に上述する如くのイオン注入法によ
る標準試料が抱える諸問題を解消することができ、従来
法に比べて、より精度の向上した検量線を用いて、これ
らの検体に含有するホウ素等の微量不純物の定量方法を
提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手投】本発明者は、上記課題に
鑑みて、鋭意検討した結果、二次イオン質量分析法(S
IMS法)を用いて、半導体製造における母材の基板に
ドープさせた微量不純物であるホウ素の濃度を定量する
際の、検量線を得るための標準試料に着目することによ
り、従来からのイオン注入法の諸問題を解消されること
を見出して、本発明を完成するに至ったのである。
【0013】すなわち、本発明は、薄膜固体中に含有す
る微量成分がホウ素であって、二次イオン質量分析法
(SIMS法)で前記ホウ素の濃度を定量するに際し、
前記薄膜固体中のホウ素総量が下記式(1)、 Q=t×c(原子/cm2 ) −−−−−−−−−−−(1) 式中、Qは所定厚tの単位面積当たりの薄膜固体中のホ
ウ素総量(原子/cm2 )で、tは、膜厚(nm)で、
cは、ホウ素の膜中濃度(原子/cm3 )で表され、前
記SIMS法の検量線を得るに用いる標準試料中のホウ
素総量Qを核反応法により求めることを特徴とする薄膜
固体中の微量ホウ素の定量方法を提供する。
【0014】また、本発明は、薄膜固体中に含有する微
量成分がホウ素であって、二次イオン質量分析法(SI
MS法)で前記ホウ素の濃度を定量するに際し、前記薄
膜固体の構成成分が少なくとも2次元からなり、前記S
IMS法にラザホードバックスキャッタリング(RB
S)検出器を併用させ、同時に検出される信号により前
記薄膜固体の成分同定を行い、且つ前記同定成分の組成
比を求めるに当たり、前記SIMS法にける検量線を得
るに用いる標準試料が所定の薄膜固体にホウ素を核反応
させたものであることを特徴とする薄膜固体組成の分析
方法を提供する。
【0015】以上から、本発明によれば、対象とする検
体である薄膜固体中の微量不純物がホウ素であり、検量
線に用いる標準試料が、核反応を用いて同位体ホウ素の
所定量を核反応させ、得られるα線検出に係る検量線か
ら、SIMS法においての従来の標準試料方法では達成
されえなかった、薄膜検体中の微量ホウ素の定量におけ
る検量線の精度を向上させることができ、その結果、図
4に見られるようなリーズナブルなホウ素の分析プロフ
ァイルが得られる。これは、従来のイオンを注入させる
に要するエネルギ・レベルに比べれば、反応であって、
マイルドなエネルギ・レベルで、既に上述した薄膜試料
に及ぼす種々なる要因に影響されずに、量論的に反応−
検出を行えるものと奏される。
【0016】また、本発明によれば、同時にSIMS法
で得られる2次情報(信号)から、RBS検出器を併用
させることで、同時に構成元素に固有の信号に係わる定
量が行われて、例えば、図4に示されているようにGe
元素%が得られ、Si1-x Gex 系の混晶(2次元元素
系)薄膜固体のGe組成比xが得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、図1〜図4を参照しなが
ら、本発明における、例えば、2次元元素からなる混晶
半導体のSi1-x Gex 母材中にドープさせた微量不純
物のホウ素量の測定方法及びこのGe組成比xの測定方
法について、その実施の形態について説明する。
【0018】そこで、SIMS法において、本発明によ
る核反応で得られる標準試料を用いて、微量不純物のホ
ウ素が測定される対象母材としては、その構成成分の元
素が、Siのような1次元、SiGeのような2次元及
び3次元等であってもよく、成膜時にホウ素の一定量を
ドーピング可能な材料であれば、実施したSi1-x Ge
x 系に限定することなく、SIMS法による微量ホウ素
量を測定する際に、従来のイオン注入法によらずに、検
量線を得る標準試料の作製方法として、適宜に選ぶこと
ができるものである。
【0019】そこで、本発明において、検量線を作成す
るに際して、まず、測定対象試料(検体)である組成S
1-x Gex 膜に、所定の元素であるホウ素をドーピン
グしながら成膜する。このドーピング時、膜中のホウ素
の総量Qは、図2に示すように概念的に定義される。こ
のQ=膜厚t×膜中のホウ素濃度cなる関係式(1)に
おいて、濃度cが、好ましくは、既に上述する如く、こ
のSIMS法においてのホウ素の検出限界値が、1×1
13原子/cm3 であることから、この濃度以上であっ
て、且つ従来からの実用半導体としてのドープ量範囲内
において、その厚み及び濃度は、上記関係式(1)を満
足される範囲で、適宜任意であってよいことになる。
【0020】また、通常、半導体素子としての実用上の
微量不純物のドープ量範囲にあって、膜中のホウ素濃度
が、例えば、1×1020原子/cm3 でドーピングされ
た場合には、上記の関係式(1)からすると、その膜厚
は100nmでよいことになる。これらは、図4に示す
Si1-x Gex 系の実施からも明らかなように、本発明
による核反応法による標準試料を用いての濃度変換させ
たSIMS測定結果によれば、測定検体の膜の深さが、
0.1μm=100nmの薄膜検体のホウ素濃度が、こ
のグラフ値から、1×1018原子/cm3 として得られ
る。この実測値が、上記関係式による値にほぼ符合する
事実から、本発明の標準試料方法によれば、検量線の精
度向上させていることの証であろう。
【0021】また、本発明においては、このようにし
て、既に上述するように、核反応を用いて、従来に比べ
てよりマイルドなエネルギーで標準試料を作成されるこ
とから、その膜厚は、好ましくは、少なくとも100n
m近傍以上であればよいことになる。この膜厚では、従
来のイオン注入法では、イオン注入に高エネルギーを要
し、標準試料として使用することが不可能であったので
ある。一方、その上限として、好ましくは、500nm
近傍以下であれば、十分であり、従来のように、1μm
(1000nm)を必要としないことも特徴とするもの
である。これにより、膜厚が薄くても、検量線としての
精度を低下させないことから、従来に比べて、標準試料
の作製が容易で、著しく作製時間を短縮させることがで
きるのである。
【0022】また、図4に示す本発明の核反応による標
準試料に基づく、深さ方向−ホウ素濃度(不純物濃度)
関係を示す図中のプロファイルAを、既に上述した図1
に示す従来のイオン注入法による標準試料に基づく、同
様のプロファイルと比べると、明らかに深さ方向の濃度
分布に顕著な相違を示していることが判る。
【0023】すなわち、前者においては、その極表層部
のドープ量が高く、すぐに深さ方向0.1μm(100
nm)まで、ほぼ一定量(平坦である)でドープされ、
0.1μm以上において、ほぼ垂直に降下する深さ方向
に対するドープ量のプロファイルAである。一方、後者
にあっては、深さ方向において、その極表層部から多少
低いドープ量を示し、順次上昇して、一山を形成して順
次降下する深さ方向に対するドープ量のプロファイルで
ある。
【0024】これらの事実から、その詳細は不明である
が、両者のプロファイルの有り姿からすると、前者がよ
りリーズナブルな深さ方向への不純物のドープ量分布を
示していることが容易に理解される。このことは、既に
上述した従来法の標準試料に係わって生じていた種々な
る問題(不可要因)が解消されることで、より検量線精
度を向上させる本発明の標準試料方法に基づく分析結果
と言える。
【0025】また、本発明において、関係式(1)から
明らかなように、母材(検体)の膜厚tの測定方法は、
特に、限定されるものではないが、例えば、従来から公
知の方法である母材断面の透過型電子顕微鏡(TEM)
測定、又は、SIMS測定を界面で止めて、その段差を
段差計によって、厚みtを適宜測定するのが好適であ
る。そこで、このようにして、膜中の微量不純物の総量
Qと膜厚tから、上述する関係式(1)から、この膜中
のホウ素濃度cが得られる。
【0026】なお、本発明において、標準試料における
膜中のホウ素の総量Qは、図3に示すように、標準試料
のSiGe膜に、ホウ素を11B(p,α)8 Beのよう
に核反応させて、1×1013/cm2 のホウ素をドーピ
ング(又は、核反応)したSiGe膜への核反応法で、
その時のスペクトル・カウント数との関係から得られる
検量線に基づいたものである。すなわち、この核反応と
は、ターゲットの所定のSiGe膜試料に対して、同位
体の11Bを反応させてp(プロトン)が係わると、量論
的に反応分に相当する 8 Beと放射線のα線が放出され
るので、このα線粒子量の絶対量を検出(カウント)さ
れる。この検出信号と反応した11Bとは量的に比例して
いるので、この核反応に係わって、標準試料としてSI
MS法に用いる検量線が得られるのである。そして、図
3に示されるスペクトルの積分値が図2のホウ素の総量
Qに相当し、TEM等によって求めた膜厚tで割ること
により、図4に示すプロファイルAが得られる。また、
RBSにより、ホウ素の濃度が得られる。
【0027】以上から、本発明おいては、このように11
B(p,α)8 Beなる核反応を用いて標準試料を作製
することにより、任意の組成比xを持つ膜厚100nm
程度の薄膜検体に対しても、その標準試料の膜厚も、1
00nm程度であっても、所定濃度のホウ素を含有させ
ることが可能である。これにより、SIMS法用の標準
試料としては、目的の検体と組成的に類似させることが
容易であるばかりでなく、特に薄膜検体に対しても、こ
の分析方法において、最も重要である膜厚等の物理的要
因を類似させられるので、標準試料の作製が容易である
と言える。
【0028】また、本発明においては、この検量線を作
成に併せ、本発明において、この時ラザホードバックス
キャッタリング(RBS)検出器を付け、信号を検出す
ることによって、任意の組成Si1-x Gex を有する組
成比xを適宜求められる。
【0029】そこで、このようにSIMS法による測定
に併用するRBS(Rutherford back scattering spect
roscpy) とは、イオン散乱分光法(back scattering sp
ectroscpy)であって、入射1次イオンが、〜数MeVの
エネルギーのもので、試料にイオンを照射し、構成原子
との衝突による反跳イオンの散乱エネルギーを測定する
ことにより、その構成元素に固有の信号が検出されて元
素の同定がされ、 同時に深さ情報が得られ、これらを定
量されるものである。
【0030】このように、微量ホウ素を測定するSIM
S測定に併用して、SIMS測定時の同一条件で得ら
れ、SIMSに用いられる2次イオン以外である2次信
号をRBS器が、同時に検出することができ、図4に示
す如く、同様に核反応法の結果に係わって、濃度変換し
たSIMS測定結果として、組成Si1-x Gex のGe
(ゲルマニウム)の濃度(原子%)が求められるので、
その組成比xを知ることができる。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、ホウ素総量Qが、少な
くとも1×1013/cm2 以上で、濃度を1×1020
子/cm3 ドーピングできれば、標準試料(又は検体)
の膜厚は100nm程度の薄膜でよく、従来のイオン注
入による標準試料の作成の場合、少なくとも数百nmを
必要とするのに比べて膜厚は非常に薄くてよく、しか
も、検体の膜厚に類似する領域で標準試料を作製するこ
とができる。これにより、分析の効率を向上させるだけ
でなく、より膜の深さ方向の影響が低減されて、得られ
る検量線の精度を向上でき、その結果、分析精度がより
向上させられる。
【0032】また、母材(検体)と同様な条件で成膜し
た試料を標準試料とするので、実際に測定する試料と同
じ組成比x及び同じ結晶性を持つ母材の標準試料を作製
することができる。これにより、得られる検量線の精度
を向上させられ、分析精度がより向上させられる。
【0033】また、膜厚を薄くできるので、SIMS測
定の際、検体は、標準試料と同様の条件で測定でき、従
来のイオン注入法に比べて、試料の測定時間を著しく短
縮することができる。
【0034】また、実施の対象母材として、Si1-x
x をあげたが、成膜時にホウ素を一定量ドーピング可
能な材料であれば、Si1-x Gex 系に限定されること
なく、使用する組成の母材の標準試料を作製できる。こ
れにより、任意の組成の母材中のホウ素微量不純物の定
量が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のイオン注入法による標準試料を用いたS
IMS法測定における、検体の深さ方向に対する不純物
濃度及び2次イオン強度の測定挙動を示す図である。
【図2】膜中の不純物総量Qが、膜厚と濃度との関係に
あることを示す概念図である。
【図3】SiGe系薄膜に、ホウ素(1×1013原子/
cm2 )をドープした試料の核反応法のスペクトル図で
ある。
【図4】核反応法の結果をもとに濃度変換したSIMS
測定結果として、Si1-x Ge x 系薄膜の深さ方向に係
わる、微量不純物ホウ素濃度及びGe濃度のプロファイ
ル図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/66 H01L 21/66 L Fターム(参考) 2F067 AA27 CC17 DD07 HH06 HH08 JJ05 JJ06 JJ07 KK00 KK04 LL00 UU32 2F069 AA46 AA99 BB40 CC06 DD30 GG08 GG20 HH30 NN00 PP04 2G001 AA05 BA06 CA05 FA01 FA07 FA12 GA01 HA03 KA01 LA11 MA05 NA15 4M106 AA10 AA20 BA03 BA20 CA48 CB02 DH01 DH03

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄膜固体中に含有する微量成分がホウ素
    であって、二次イオン質量分析法(SIMS法)で前記
    ホウ素の濃度を定量するに際し、前記薄膜固体中のホウ
    素総量が下記式(1)、 Q=t×c(原子/cm2 ) −−−−−−−−−−−(1) 式中、Qは所定厚tの単位面積当たりの薄膜固体中のホ
    ウ素総量(原子/cm2 )で、tは、膜厚(nm)で、
    cは、ホウ素の膜中濃度(原子/cm3 )で表され、前
    記SIMS法の検量線を得るに用いる標準試料中のホウ
    素総量Qを核反応法により求めることを特徴とする薄膜
    固体中の微量ホウ素の定量方法。
  2. 【請求項2】 前記薄膜固体が、任意組成を有するSi
    1-x Gex 系の混晶薄膜半導体であることを特徴とする
    請求項1に記載の薄膜固体中の微量ホウ素の定量方法。
  3. 【請求項3】 前記核反応が、11B(p,α)8 Beで
    あることを特徴とする請求項1に記載の薄膜固体中の微
    量ホウ素の定量方法。
  4. 【請求項4】 前記標準試料の膜厚が、100nm以上
    で、500nm以下であることを特徴とする請求項1に
    記載の薄膜固体中の微量ホウ素の定量方法。
  5. 【請求項5】 前記膜厚tが、前記半導体膜の断層の透
    過型電子顕微鏡法(TEM法)によって求めることを特
    徴とする請求項1に記載の薄膜固体中の微量ホウ素の測
    定方法。
  6. 【請求項6】 前記膜厚tが、前記SIMSによる測定
    を界面で止めて段差を段差計によって求めることを特徴
    とする請求項1に記載の薄膜固体中の微量ホウ素の定量
    方法。
  7. 【請求項7】 薄膜固体中に含有する微量成分がホウ素
    であって、二次イオン質量分析法(SIMS法)で前記
    ホウ素の濃度を定量するに際し、前記薄膜固体の構成成
    分が少なくとも2次元からなり、前記SIMS法にラザ
    ホードバックスキャッタリング(RBS)検出器を併用
    させ、同時に検出される信号により前記薄膜固体の成分
    同定を行い、且つ前記同定成分の組成比を求めるに当た
    り、前記SIMS法における検量線を得るに用いる標準
    試料が所定の薄膜固体にホウ素を核反応させたものであ
    ることを特徴とする薄膜固体組成の分析方法。
  8. 【請求項8】 前記薄膜固体が、Si1-x Gex 系の半
    導体であることを特徴とする請求項7に記載の薄膜固体
    組成の分析方法。
  9. 【請求項9】 前記核反応が、11B(p,α)8 Beで
    あることを特徴とする請求項7記載の薄膜固体組成の分
    析方法。
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