JP3374361B2 - 車両の異常電流検出方法及び車両の異常電流検出装置並びに車両用電源供給装置 - Google Patents

車両の異常電流検出方法及び車両の異常電流検出装置並びに車両用電源供給装置

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JP3374361B2 JP08674397A JP8674397A JP3374361B2 JP 3374361 B2 JP3374361 B2 JP 3374361B2 JP 08674397 A JP08674397 A JP 08674397A JP 8674397 A JP8674397 A JP 8674397A JP 3374361 B2 JP3374361 B2 JP 3374361B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両の異常電流検出
方法及び車両の異常電流検出装置並びに車両用電源供給
装置に関し、特に電源部と各負荷とを接続する電線の絶
縁被覆の損傷を未然に防止しようとする場合に適用し得
る。
【0002】
【従来の技術】従来、電線の損傷を未然に防止するため
の一般的な構成としては、電線の電流入力段に当該電線
が損傷する前に溶断するようなヒューズを設け、電線が
損傷するおそれがあるような過電流が流れた場合当該ヒ
ューズを溶断させるようになされたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述した
ようなヒューズを設けた構成では、電線の損傷を確実に
は防止することはできない問題がある。例えば電線に連
続して大電流が流れるようないわゆるデッドショートが
発生した場合にはヒューズが溶断して電線の損傷は防止
されるが、間欠ショート(レアショート)や線間ショー
トが発生した場合には電線にパルス的な過電流が流れ続
けるようになり、このようなときヒューズは溶断しない
が電線の絶縁被覆に熱が蓄積されて温度が上昇し、この
上昇した温度により絶縁被覆が損傷するといった事態が
生じる。
【0004】この原因は過電流パルスに対してヒューズ
の溶断特性が電線の損傷特性より反応が鈍く、当該過電
流パルスに基づく蓄熱により電線の温度のみが上昇して
いきやがて絶縁被覆の損傷まで至るという現象が生じる
ためである。ここでパルス状の電流に対しても電線を損
傷から保護できるようなヒューズを選定すればこのよう
な問題も生じないのであるが、電線の種類や長さに応じ
て変化する電線の損傷特性に適合したヒューズを各電線
毎に選定することは実際上困難である。
【0005】また電線に間欠ショートが生じた場合に
は、当該間欠ショートが生じた電線部分と車両のボディ
ーとの間に火花が発生し、これが基になって電線が損傷
するおそれもある。
【0006】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、電線部と負荷とを接続する電線に損傷が発生するお
それのある異常電流が流れたことを的確に検出し得る車
両の異常電流検出方法及び車両の異常電流検出装置を提
案すると共に、異常電流に起因する電線の損傷を防止し
得る車両用電源供給装置を提案しようとするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明により成された請求項1に記載の車両の異常電
流検出方法は、電源供給対象である負荷と電源とを接続
する電線に異常電流が流れたことを検出する車両の電源
検出方法において、電線に流れる電流値を所定のサンプ
リング間隔で検出する電流値サンプリングステップと、
単位検出期間内において所定値以上のサンプリング電流
が検出された回数をカウントし、当該カウント値が第1
の回数以上のときに電線に異常電流が流れていると判断
する第1の異常電流判断ステップと、単位検出期間内に
おけるカウント値が第1の回数未満でかつ0回以外の場
合、単位検出期間よりも時間的に後の単位検出期間内に
おいて所定値以上のサンプリング電流が検出された回数
をカウントし、当該カウント値が第2の回数以上のとき
に電線に異常電流が流れていると判断する第2の異常電
流判断ステップとを備えるようにする。
【0008】また本発明により成された請求項7に記載
の車両の異常電流検出装置は、図1の基本構成図に示す
ように、車両に搭載された負荷53に電線200を介し
てバッテリ等の電源部52からの電源を供給する際に当
該電線200に異常電流が流れたことを検出する車両の
異常電流検出装置において、電線200を流れる電流値
を検出する電流検出手段58、70と、検出電流値を所
定のサンプリング間隔でサンプリングするサンプリング
手段302−1と、サンプリングされた各電流値を所定
の閾値THと比較する比較手段302−2と、それぞれ
一定期間でなる各期間内における所定値TH以上のサン
プリング電流値の回数をカウントするカウンタ304
と、各期間のうちある期間内におけるカウント値Cが第
1の回数CT1以上であったときに電線200に異常電
流が流れていると判断すると共に、ある検出期間におけ
るカウント値Cが第1の回数CT1未満でかつ0以外で
あった場合、ある期間よりも時間的に後の期間における
カウント値Cに基づいて当該カウント値Cが第2の回数
CT2以上であったときに電線200に異常電流が流れ
ていると判断する異常判定手段302−3とを備えるよ
うにする。
【0009】以上の構成において、電線200に間欠シ
ョートに起因するパルス状の電流が流れるとサンプリン
グ手段302−1によって当該パルス状の電流値がサン
プリングされ、カウンタ304のカウント値Cがカウン
トアップされる。そしてある期間内のカウント値が第1
の回数CT1以上であった場合にはそのことは電線20
0がパルス状電流による蓄熱により損傷するおそれがあ
ると考えられることにより、異常判定手段302−3は
電線200に異常電流が流れていると判断する。
【0010】これに対して、ある期間内のカウント値が
0以外であってかつ第1の回数未満である場合には、検
出したカウント値Cが異常電流によるものなのか又はノ
イズの影響によるものなのか判断できないため、異常判
定手段302−3は前記ある期間よりも後の期間におけ
るカウント値Cに基づいて再び異常判定を行い、このと
きのカウント値Cが第2の回数CT2以上であるか否か
をみて、当該カウント値Cが第2の回数CT2以上であ
ったときに電線200に異常電流が流れていると判断す
る。
【0011】この結果、電線200に当該電線200が
損傷するおそれのあるようなパルス状の異常電流が流れ
たことを確実に検出することができる。ここでデッドシ
ョートに起因する異常電流が流れた場合にはカウンタ3
04のカウント値Cは最大の値となるので、当然このよ
うな異常電流をも検出することができる。かくして、間
欠ショートに起因する異常電流を含めて、電線200が
損傷するおそれのある異常電流を全て検出できる。
【0012】また本発明により成された請求項2に記載
の車両の異常電流検出方法は、第1又は第2の異常電流
検出ステップにおける単位検出期間内のカウント値Cが
0のときには電線200に異常電流は流れていないと判
断し、第2の異常電流判断ステップにおけるカウント値
Cが第2の回数CT2未満でかつ0回以外のときには第
2の異常電流判断ステップの単位検出期間よりも後の単
位検出期間において第1の異常電流判断ステップ及び第
2の異常電流判断ステップと同様の処理を繰り返すよう
にする。
【0013】また本発明により成された請求項8に記載
の車両の異常電流検出装置は、請求項7の異常判定手段
302−2は、ある期間内におけるカウント値C又はあ
る期間よりも時間的に後の期間におけるカウント値Cが
0回であったときには電線200に異常電流は流れてい
ないと判断すると共に、ある期間よりも時間的に後の期
間におけるカウント値Cが第2の回数未満でかつ0回以
上であったときはさらに時間的に後の期間内におけるカ
ウント値Cに基づいて異常電流判定処理を繰り返すよう
にする。
【0014】以上の構成において、ある期間内のカウン
ト値Cが0であるということは、電線200に異常電流
が流れている可能性はほとんどないと判断できるので電
線200に異常電流が流れていないと確定して処理を終
了する。これに対して、時間的に後の期間におけるカウ
ント値Cが第2の回数CT2未満ではあるが0回ではな
いということは、電線200に流れている電流が異常電
流である可能性があるので再び判定処理を繰り返す。こ
の結果、電線200に流れる異常電流を一段と確実に検
出できるようになる。
【0015】また本発明により成された請求項3に記載
の車両の異常電流検出方法は、電源供給対象である負荷
と電源とを接続する電線に異常電流が流れたことを検出
する車両の異常電流検出方法において、電線に流れる電
流値を所定のサンプリング間隔で検出する電流値サンプ
リングステップと、単位検出期間内において、第1の閾
値以上のサンプリング電流が検出された回数を第1の重
み係数で重み付けすると共に、第1の閾値未満でかつ第
2の閾値以上のサンプリング電流が検出された回数を第
1の重み係数よりも小さい第2の重み係数で重み付けし
た後、それぞれ重み付けした回数を加算し、当該重み付
け加算回数が第1の回数以上のときに電線に異常電流が
流れていると判断する第1の異常電流判断ステップと、
単位検出期間内における重み付け加算回数が第1の回数
未満でかつ0回以外の場合、単位検出期間よりも時間的
に後の単位検出期間内において、第1の閾値以上のサン
プリング電流が検出された回数を第1の重み係数で重み
付けすると共に、第1の閾値未満でかつ第2の閾値以上
のサンプリング電流が検出された回数を第2の重み係数
で重み付けした後、それぞれ重み付けした回数を加算
し、当該重み付け加算回数が第2の回数以上のときに電
線に異常電流が流れていると判断する第2の異常電流判
断ステップとを備えるようにする。
【0016】また本発明により成された請求項9に記載
の車両の異常電流検出装置は、図2の基本構成図に示す
ように、車両に搭載された負荷53に電線200を介し
てバッテリ等の電源部52からの電源を供給する際に当
該電線200に異常電流が流れたことを検出する車両の
異常電流検出装置において、電線200を流れる電流値
を検出する電流検出手段58、70と、検出電流値を所
定のサンプリング間隔でサンプリングするサンプリング
手段302−1と、サンプリングされた各電流値を第1
の閾値TH1及び当該第1の閾値TH1よりも小さい第
2の閾値TH2と比較する比較手段302−2と、それ
ぞれ一定期間でなる各期間内における第1の閾値TH1
以上のサンプリング電流値の回数Cα及び第1の閾値T
H1未満でかつ第2の閾値TH2以上のサンプリング電
流値の回数Cβをそれぞれカウントする第1及び第2の
カウンタ304−1及び304−2と、第1のカウンタ
304−1のカウント値Cαを第1の重み係数W1で重
み付けすると共に、第2のカウンタ304−2のカウン
ト値Cβを第1の重み係数W1よりも小さい第2の重み
係数W2で重み付けした後、それぞれ重み付けした回数
を加算する重み付け加算手段304−5と、ある期間に
おける重み付け加算回数Cγが第1の回数CT1’以上
であったときに電線200に異常電流が流れていると判
断すると共に、ある期間における重み付け加算回数Cγ
が第1の回数CT1’未満でかつ0回以上であった場
合、ある期間よりも時間的に後の期間における重み付け
加算回数Cγに基づいて当該重み付け加算回数Cγが第
2の回数CT2’以上であったときに電線200に異常
電流が流れていると判断する異常判定手段302−6と
を備えるようにする。
【0017】以上の構成において、電線200に間欠シ
ョートに起因するパルス状の電流が流れるとサンプリン
グ手段302−1によって当該パルス状の電流値がサン
プリングされる。そしてサンプリング電流値が比較手段
302−2によって第1の閾値TH1以上のものと、第
2の閾値TH2と第1の閾値TH1の間のものとに分け
られ、次に第1及び第2のカウンタ304−1及び30
4−2によって各期間内におけるそれらの回数Cα、C
βが別々にカウントされる。
【0018】ここで第1の閾値TH1以上のカウント値
Cαは第2の閾値TH2と第1の閾値TH1との間のカ
ウント値Cβよりも電線200の損傷に関する値である
ので、重み付け加算手段302−5によって、カウント
値Cβと比較してカウント値Cαにより大きな重み付け
をして、各重み付けされた回数を加算するようにする。
そして重み付け回数Cγが第1の回数CT1’以上であ
ったときには異常判定手段302−6により電線200
が損傷するおそれのある異常電流が流れていると判断さ
れる。
【0019】また重み付け加算回数Cγが0以外でかつ
第1の回数CT1’未満である場合には、検出した重み
付け回数Cγが異常電流によるものなのかまたはノイズ
の影響によるものなのか判断できないため、異常判定手
段302−6は前記ある期間よりも後の期間における重
み付け回数Cγに基づいて再び異常判定を行い、このと
きの重み付け加算回数Cγが第2の回数CT2’以上で
あるか否かをみて、当該重み付け加算回数Cγが第2の
回数CT2’以上であったときに電線200に異常電流
が流れていると判断する。
【0020】この結果、請求項1や請求項7の異常電流
検出方法及び装置と比較して、サンプリング電流値の大
きさに応じて重み付け加算した重み付け加算回数Cγに
基づいて異常電流か否かの判断をしているので、電線の
損傷に結びつくような異常電流を一段と的確に検出でき
る。
【0021】また本発明により成された請求項4に記載
の車両の異常電流検出方法は、請求項1、請求項2又は
請求項3において、負荷への電源の供給が開始された時
点から所定の時間が経過するまでは第1及び第2の異常
電流判断ステップの処理を行わずに当該所定時間が経過
した後に第1及び第2の異常電流判断ステップを行うよ
うにした。
【0022】また本発明により成された請求項10に記
載の車両の異常電流検出装置は、請求項7、請求項8又
は請求項9において、負荷53への電源の供給が開始さ
れた時点から所定の時間が経過するまでは異常電流の判
断を行わないようにした。
【0023】以上の構成において、ランプ系やモータ等
の負荷53には電源の供給が開始された時点から所定の
時間までは、これらの負荷53のコイルがある温度に達
するまで定格電流に対して電流値の高い突入電流が流れ
るようになるので、この期間は異常電流の検出を行わな
いようにした。この結果、実際上正常な電流である突入
電流を誤って異常電流と判断することを回避することが
できる。
【0024】また本発明により成された請求項5に記載
の車両の異常電流検出方法は、請求項1、請求項2、請
求項3又は請求項4において、第2の異常電流判断ステ
ップにおける第2の回数は第1の回数未満であるように
した。
【0025】また本発明により成された請求項11に記
載の車両の異常電流検出装置は、請求項7、請求項8、
請求項9又は請求項10における第2の回数CT2、C
T2’は第1の回数CT1、CT1’未満であるように
した。
【0026】以上の構成において、ある検出期間内で第
1の回数CT1、CT1’未満でかつ0回以外の過電流
サンプリング電流が得られた場合には、当該ある検出期
間よりも時間的に後の検出期間内で検出された過電流サ
ンプリング電流の回数が第1の回数CT1、CT1’未
満であっても異常電流が流れていると判断される。この
ようにしたのは、既に時間的に前の検出期間で1回以上
の過電流サンプリング電流が検出されているので、時間
的に後の検出期間では前の検出期間での回数閾値CT
1、CT1’ほど高い回数閾値を設定しなくても、連続
する検出期間で過電流サンプリング電流が検出されたと
いうことを考慮すると、十分異常電流であると判断して
よいためである。
【0027】また本発明により成された請求項6に記載
の車両の異常電流検出方法は、請求項1、請求項2、請
求項3、請求項4又は請求項5における第1及び第2の
回数を電線の損傷特性を考慮して選定するようにした。
【0028】また本発明により成された請求項12に記
載の車両の異常電流検出装置は、請求項7、請求項8、
請求項9、請求項10又は請求項11における第1及び
第2の回数CT1、CT1’及びCT2、CT2’は、
電線200の損傷特性を考慮して選定されているように
する。
【0029】以上の構成において、第1及び第2の回数
CT1、CT1’及びCT2、CT2’が各電線200
の太さや材質等によって異なる各電線200の損傷特性
を考慮して選定されているので、各電線200の損傷特
性に応じて一段と的確な異常電流検出処理ができるよう
になり、電線200の損傷を一段と確実に防止できるよ
うになる。
【0030】また本発明により成された請求項13に記
載の車両用電源供給装置は、図1の基本構成図に示すよ
うに、車両に搭載された負荷200に電線を介してバッ
テリ等の電源部52からの電源を供給するようになされ
た車両用電源供給装置において、電線200を流れる電
流値を検出する電流検出手段58、70と、検出電流値
を所定のサンプリング間隔でサンプリングするサンプリ
ング手段302−1と、サンプリングされた各電流値を
所定の閾値THと比較する比較手段302−2と、それ
ぞれ一定期間でなる各期間内における所定値TH以上の
サンプリング電流値の回数Cをカウントするカウンタ3
04と、各期間のうちある期間内におけるカウント値C
が第1の回数CT1以上であったときに電線200に異
常電流が流れていると判断すると共に、ある検出期間に
おけるカウント値Cが第1の回数CT1未満でかつ0以
上であった場合、ある期間よりも時間的に後の期間にお
けるカウント値Cに基づいて当該カウント値Cが第2の
回数CT2以上であったときに電線200に異常電流が
流れていると判断する異常判定手段302−3と、異常
判定手段302−3により異常電流が検出されたとき、
電源部52と負荷200とを接続する電線200上に設
けられたスイッチ54をオフ制御することにより電線2
00に流れる電流を遮断する制御手段302−4、55
とを備えるようにする。
【0031】以上の構成において、電線200に間欠シ
ョートに起因するパルス状の電流が流れるとサンプリン
グ手段302−1によって当該パルス状の電流値がサン
プリングされ、カウンタ304のカウント値Cがカウン
トアップされる。そしてある期間内のカウント値が第1
の回数CT1以上であった場合にはそのことは電線20
0がパルス状電流による蓄熱により損傷するおそれがあ
ると考えられることにより、異常判定手段302−3は
電線200に異常電流が流れていると判断する。そして
このような判断がされると、制御手段302−4、55
によってスイッチ54がオフ制御されて電線200への
電流が遮断される。
【0032】これに対して、ある期間内のカウント値が
0以外であってかつ第1の回数未満である場合には、検
出したカウント値Cが異常電流によるものなのかまたは
ノイズの影響によるものなのか判断できないため、異常
判定手段302−3は前記ある期間よりも後の期間にお
けるカウント値Cに基づいて再び異常判定を行い、この
ときのカウント値Cが第2の回数CT2以上であるか否
かをみて、当該カウント値Cが第2の回数CT2以上で
あったときに電線200に異常電流が流れていると判断
する。そしてこのような判断がされると、制御手段30
2−4、55によってスイッチ54がオフ制御されて電
線200への電流が遮断される。
【0033】この結果、電線200に当該電線200が
損傷するおそれのあるようなパルス状の異常電流が流れ
たことを確実に検出して当該異常電流が流れた場合に電
線200への電流を遮断することができる。ここでデッ
ドショートに起因する異常電流が流れた場合にはカウン
タ304のカウント値Cは最大の値となるので、当然こ
のような異常電流をも検出することができる。かくし
て、間欠ショートに起因する異常電流を含めて、電線2
00が損傷するおそれのある異常電流を全て検出してこ
のような異常電流が流れた場合に電線200への電流を
遮断できることにより、電線200の損傷を確実に防止
することができる。
【0034】さらに本発明により成された請求項14に
記載の車両用電源供給装置は、図2の基本構成図に示す
ように、車両に搭載された負荷53に電線200を介し
てバッテリ等の電源部52からの電源を供給するように
なされた車両用電源供給装置において、電線200を流
れる電流値を検出する電流検出手段58、70と、検出
電流値を所定のサンプリング間隔でサンプリングするサ
ンプリング手段302−1と、サンプリングされた各電
流値を第1の閾値TH1及び当該第1の閾値TH1より
も小さい第2の閾値TH2と比較する比較手段302−
2と、それぞれ一定期間でなる各期間内における第1の
閾値TH1以上のサンプリング電流値の回数Cα及び第
2の閾値TH2以上のサンプリング電流値の回数Cβを
それぞれカウントするカウンタと、第1の閾値TH1以
上のサンプリング電流値の回数Cαを第1の重み係数W
1で重み付けすると共に、第1の閾値TH1未満でかつ
第2の閾値TH2以上のサンプリング電流値の回数Cβ
を第1の重み係数W1よりも小さい第2の重み係数W2
で重み付けした後、それぞれ重み付けした回数を加算す
る重み付け加算手段302−5と、ある期間における重
み付け加算回数Cγが第1の回数CT1’以上であった
ときに電線200に異常電流が流れていると判断すると
共に、ある期間における重み付け加算回数Cγが第1の
回数CT1’未満でかつ0回以上であった場合、ある期
間よりも時間的に後の期間における重み付け加算回数C
γに基づいて当該重み付け加算回数Cγが第2の回数C
T2’以上であったときに電線200に異常電流が流れ
ていると判断する異常判定手段302−6と、異常判定
手段302−6により異常電流が流れていると判断され
たとき、電源部52と負荷53とを接続する電線200
上に設けられたスイッチ54をオフ制御することにより
電線200に流れる電流を遮断する制御手段302−
4、55とを備えるようにする。
【0035】以上の構成において、電線200に間欠シ
ョートに起因するパルス状の電流が流れるとサンプリン
グ手段302−1によって当該パルス状の電流値がサン
プリングされる。そしてサンプリング電流値が比較手段
302−2によって第1の閾値TH1以上のものと、第
2の閾値TH2と第1の閾値TH1の間のものとに分け
られ、次に第1及び第2のカウンタ304−1及び30
4−2によって各期間内におけるそれらの回数Cα、C
βが別々にカウントされる。
【0036】ここで第1の閾値TH1以上のカウント値
Cαは第2の閾値TH2と第1の閾値TH1との間のカ
ウント値Cβよりも電線200の損傷に寄与する値であ
るので、重み付け加算手段302−5によって、カウン
ト値Cβと比較してカウント値Cαにより大きな重み付
けをして、各重み付けされた回数を加算するようにす
る。そして重み付け回数Cγが第1の回数CT1’以上
であったときには異常判定手段302−6により電線2
00が損傷するおそれのある異常電流が流れていると判
断され、このとき制御手段302−4、55により電線
200への電流が遮断される。
【0037】また重み付け加算回数Cγが0以外でかつ
第1の回数CT1’未満である場合には、検出した重み
付け回数Cγが異常電流によるものなのかまたはノイズ
の影響によるものなのか判断できないため、異常判定手
段302−6は前記ある期間よりも後の期間で検出した
重み付け加算回数Cγに基づいて再び異常判定を行い、
このときの重み付け加算回数Cγが第2の回数CT2’
以上であるか否かをみて、当該重み付け加算回数Cγが
第2の回数CT2’以上であったときに電線200に異
常電流が流れていると判断し、このとき制御手段302
−4、55により電線200への電流が遮断される。
【0038】この結果、請求項13の車両用電源供給装
置と比較して、サンプリング電流値の大きさに応じて重
み付け加算した重み付け加算回数Cγに基づいて異常電
流か否かの判断をし、その判断結果に基づいて電線20
0への電流の遮断を決定しているので、電線の損傷に結
びつくような異常電流を一段と的確に検出でき、電源供
給の安全性及び信頼性を一段と向上させることができ
る。
【0039】また本発明により成された請求項15に記
載の車両用電源供給装置は、請求項13又は請求項14
において、負荷53への電源の供給が開始された時点か
ら所定の時間が経過するまでは制御手段302−4、5
5によるスイッチ54のオフ制御を行わないようにし
た。
【0040】以上の構成において、ランプ系やモータ等
の負荷53には電源の供給が開始された時点から所定の
時間までは、これらの負荷53のコイルがある温度に達
するまで定格電流に対して高い突入電流が流れるように
なるので、この期間は異常電流の検出を行わないように
した。この結果、実際上正常な電流である突入電流を誤
って異常電流と判断することを回避することができるの
で、突入電流が流れたときに負荷53への電源供給を停
止してしまうような誤動作を防止できる。
【0041】また本発明により成された請求項16に記
載の車両用電源供給装置は、請求項13、請求項14又
は請求項15において、第2の回数CT2、CT2’は
第1の回数CT1、CT1’未満であるようにした。
【0042】また本発明により成された請求項17に記
載の車両用電源供給装置は、請求項13、請求項14、
請求項15又は請求項16における第1及び第2の回数
CT1、CT1’及びCT2、CT2’は、電線200
の損傷特性を考慮して選定さているようにする。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の具体
例を図面を参照して説明する。 (1)第1の実施形態 (1−1)車両用電源供給装置の概略構成 図3において、40は実施の形態による車両用電源供給
装置の概略構成を示し、ジャンクションボックス(J/
B)51内に設けられたスイッチング部51を介してバ
ッテリやオルタネータ等でなる電源部52からの電源を
負荷53A〜53Xに選択的に供給するようになってい
る。ここでジャンクションボックス51と各負荷53A
〜53Xは電線200A〜200Xにより電気的に接続
されており、この電線200A〜200Xを介して各負
荷53A〜53Xに電源が供給される。なお各電線20
0A〜200Xが束ねられてハーネス200が形成され
ている。
【0044】スイッチング部50は、半導体スイッチを
有し該半導体スイッチのオンオフ動作に応じて電源52
の電源を各負荷53A〜53Xに選択的に供給する複数
の半導体スイッチ部54A〜54Xと、該各半導体スイ
ッチ部54A〜54Xに対応して設けられ半導体スイッ
チを過電流や過熱から保護するように各半導体スイッチ
をオンオフ制御する複数の保護回路55A〜55Xとを
有する。この半導体スイッチ部54Aと保護回路55
A、……、半導体スイッチ部54Xと保護回路55Xは
それぞれいわゆるインテリジェントパワースイッチを構
成している。
【0045】スイッチング部50のインタフェース(I
/F)59には、各負荷53A、53B、53C、…
…、53Xに対応した操作スイッチ(図示せず)からの
スイッチング制御信号S1(以下、これを単に制御信号
S1と呼ぶ)が入力され、これがインタフェース59を
介してマイコン60に供給される。
【0046】マイコン60は各負荷53A、53B、5
3C、……、53Xに対応した操作スイッチからの制御
信号S1を、対応する保護回路55A、55B、55
C、……、55Xに送出する。ここで例えば保護回路5
5A、半導体スイッチ部54A及びシャント抵抗58A
は負荷53Aに対応して設けられており、同様に保護回
路55X、半導体スイッチ部54X及びシャント抵抗5
8Xは負荷53Xに対応して設けられている。
【0047】ここでマイコン60、保護回路55A、半
導体スイッチ部54A、シャント抵抗58A及び負荷5
3Aの関係は、マイコン60、保護回路55B〜55
X、半導体スイッチ部54B〜54X、シャント抵抗5
8B〜58X及び負荷53B〜53Xの関係と同様なの
で、以下の説明ではマイコン60、保護回路55A、半
導体スイッチ部54A、シャント抵抗58A及び負荷5
3Aの関係のみを説明する。
【0048】半導体スイッチ部54A内の半導体スイッ
チは保護回路55Aからの駆動電圧によってオンオフが
制御されて、オン制御された場合にはノイズ除去回路6
3を介して入力した電源VBをそのまま出力する。半導
体スイッチ部54Aから出力された電源VBはシャント
抵抗58Aを介して負荷53Aに供給される。
【0049】ここでこの実施形態の場合、電源VBは1
2〔V〕であり、シャント抵抗58Aは例えば抵抗値が
10〔mΩ〕、抵抗許容値が±5〔%〕程度のものが用い
られており、ワンチップ化された拡散抵抗やポリシリコ
ン抵抗を用いることにより精度のよい電流検出を行うこ
とができるようになされている。
【0050】保護回路55Aはレギュレータ61から安
定化された電源電圧VDDを入力すると共にチャージポン
プ62によって昇圧された駆動電圧VCを入力し、マイ
コン60から入力される制御信号S1Aに応じて、駆動
電圧VCを半導体スイッチ部54A内の半導体スイッチ
のゲートに選択的に印加することによりその半導体スイ
ッチをオンオフ制御する。
【0051】また保護回路55Aは、半導体スイッチ部
54A内に設けられた温度検出回路から温度情報VTを
入力すると共に、シャント抵抗58Aから半導体スイッ
チから流出する電流の大きさを表す電流値情報SI0を入
力することにより、半導体スイッチが過熱状態にあるか
否かを検出すると共に、半導体スイッチに過電流が流れ
ているか否かを検出する。
【0052】そして、保護回路55Aは半導体スイッチ
が過熱状態にある場合、または半導体スイッチに過電流
が流れている場合には、マイコン60から半導体スイッ
チをオン制御することを表す制御信号S1Aが入力され
ている場合でも、半導体スイッチのゲートへの駆動電圧
VCの供給を停止することにより半導体スイッチをオフ
制御し、半導体スイッチを過熱及び過電流から保護す
る。
【0053】さらに保護回路55Aはシャント抵抗58
Aから得られる電流値情報SI0を電流検出信号S2Aと
してマイコン60に送出する。マイコン60は電流検出
信号S2Aに基づいて電線200Aにハーネス200が
損傷するおそれのあるような異常電流が流れているか否
かを判断する。
【0054】そしてそのような異常電流が流れていると
判断した場合には、半導体スイッチを強制的にオフ制御
するための制御信号S1Aを保護回路55Aに出力する
と共に、インターフェース59を介して異常信号S4を
出力することにより例えばインジケータランプ等の異常
表示部(図示せず)を点灯させる。これにより車両用電
源供給装置40においては、ハーネス200の損傷を防
止し得るようになされている。なおマイコン60による
異常電流の検出処理については後に詳述する。
【0055】(1−2)スイッチング部の詳細構成 次にスイッチング部50を構成する半導体スイッチ部5
4A〜54X及び保護回路55A〜55Xの詳細構成
を、図4を用いて説明する。図4では、図3中の複数の
保護回路55A〜55X、複数の半導体スイッチ部54
A〜54X、複数のシャント抵抗58A〜58X及び複
数の負荷53A〜53Xのうち、負荷53Aに対応した
保護回路55A、半導体スイッチ部54A、シャント抵
抗58Aを他を代表して説明する。
【0056】この実施形態の場合、半導体スイッチ部5
4A、保護回路55A及びシャント抵抗58Aはそれぞ
れ別の半導体チップ上に形成されている。半導体スイッ
チ部54Aを形成する半導体チップには、半導体スイッ
チとしてパワーMOS FET110が形成されている
と共に温度検出回路111が形成されている。
【0057】保護回路55Aは、大きく分けて、シャン
ト抵抗58Aの両端電圧に基づいてパワーMOS FE
T110を流れる電流値(すなわち電線200Aを流れ
る電流値)I0 を検出する電流検出回路70と、電流検
出回路70から得られた電流に応じた電圧値とMOS
FET110の定格電流に対応した基準電圧とを比較す
ることによりMOS FET110に該MOS FET1
10が破損するような過電流が流れているか否かを検出
する過電流検出回路71と、過電流検出回路71の検出
結果と制御信号S1Aとの論理積に応じてMOS FET
110のゲートに駆動電圧を選択的に供給する論理積回
路72と、温度検出回路111から得られるMOS F
ET110の温度に応じた検出電圧(図3について上述
した温度情報VTに相当する)と基準電圧とを比較する
ことによりMOS FET110が熱破壊するような温
度まで達しているか否かを検出する過熱検出回路73
と、過熱検出回路73の検出結果が過熱を表すものであ
った場合MOS FET110のゲート電圧を強制的に
降下させてMOS FET110をオフ動作させる過熱
防止回路74とにより構成されている。
【0058】電流検出回路70はシャント抵抗58Aを
流れる電流値I0 をシャント抵抗58Aの両端電圧を基
に求める。すなわち電流検出回路70はシャント抵抗5
8Aの一端の電圧を入力端子105、分圧抵抗R1及び
R2を介して差動増幅回路75の非反転入力端に入力す
ると共に、シャント抵抗58Aの他端の電圧を入力端子
106、入力抵抗R3 を介して差動増幅回路75の反転
入力端に入力し、かつ差動増幅回路75の反転入力端と
出力端とを抵抗R4 を介して接続することにより、MO
S FET110からの出力電流値I0 に応じた電圧値
を出力できるようになっている。この電流検出回路70
の検出電圧(すなわち電流検出信号S2A)は出力端子
107を介してマイコン60に送出される。
【0059】過電流検出回路71は、コンパレータ76
の非反転入力端に電流検出回路70からの検出電圧値を
入力すると共に反転入力端に基準電圧発生器77によっ
て生成されたMOS FET110の定格電流に対応し
た基準電圧値を入力し、検出電圧値が基準電圧値以上に
なったとき出力を正電位(以下、これを正論理と呼び、
零電位を負論理と呼ぶ)を出力する。そしてコンパレー
タ76の出力をインバータ78を介して論理積回路72
に出力する。かくして過電流検出回路71はMOS F
ET110に通常の電流が流れている場合には正論理を
出力し、これに対してMOS FET110が破損する
ような過電流が流れた場合には負論理を出力する。
【0060】論理積回路72は、論理積否定回路79に
制御信号入力端子100を介して制御信号S1Aを入力
すると共に過電流検出回路71からの論理値を入力し、
それらの論理積否定結果を求める。論理積否定回路79
の出力はインバータ80を介してバッファ81に供給さ
れる。そしてバッファ81の出力が抵抗R5 を介してM
OS FET110のゲートに供給される。
【0061】ここで論理積回路72は、例えば制御信号
S1Aが正論理(この実施形態では正論理が5〔V〕程
度に、負論理が0〔V〕に設定されている)であり、か
つ過電流検出回路71からの出力が正論理(過電流でな
いことを表す)であった場合には、インバータ80から
正論理の信号を出力する。これに対して制御信号S1A
が正論理であり、かつ過電流検出回路71からの出力が
負論理であった場合には、インバータ80から負論理の
信号を出力する。
【0062】このように論理積回路72は、過電流検出
回路71によってMOS FET110に過電流が流れ
たことを表す論理値が得られたとき、または制御信号S
1AがMOS FET110をオフ動作させるための信号
であったときに負論理の信号を出力する。
【0063】またバッファ81には端子102を介して
チャージポンプ62によって生成された駆動電圧VCが
供給され、これによりMOS FET110のゲートに
は該MOS FET110をオン動作させようとする場
合に必要な電圧値が確保される。すなわちこの例の場
合、インバータ80から出力された5〔V〕の正論理出
力はバッファ81によって12〔V〕だけレベルシフト
され、バッファ81からは17〔V〕の電圧が出力され
る。
【0064】従って、インバータ出力が正論理の場合に
はMOS FET110のゲートには17〔V〕の電圧
が印加されるためMOS FET110は正常にオン動
作する。これに対してインバータ出力が負論理の場合に
はバッファ81出力は接地電位とされ、この結果ゲート
−ソース間に電位差が得られないのでMOS FET1
10はオフ動作する。なおMOS FET110のゲー
ト及びソース間にはダイオード82及びツェナダイオー
ド83が接続されており、これによりゲートに必要以上
の過電圧が印加されようとした場合にこれをバイパスさ
せることができMOS FET110の損傷を防止する
ことができる。
【0065】過熱検出回路73はコンパレータ85の反
転入力端に半導体スイッチ部54Aの温度検出回路11
1が接続されていると共に非反転入力端に基準電圧発生
器86が接続されている。
【0066】従って過熱検出回路73では、MOS F
ET110の温度が高くなるに伴って温度検出回路11
1を構成するダイオードの抵抗値が低くなることにより
コンパレータ85の反転入力端の電位が下がっていき、
やがて反転入力端の電位が基準電位よりも低くなったと
きに、コンパレータ85から正論理を出力する。例えば
MOS FET110の温度が150〔°〕以上のとき
に正論理を出力するように設定されている。そしてこの
コンパレータ85の論理出力がインバータ87を介して
過熱防止回路74に送出される。
【0067】過熱防止回路74は、大きく分けて、過熱
検出回路73から与えられる論理値及び制御信号S1A
に基づいて動作するJKフリップフロップ88と、該J
Kフリップフロップ88の出力に基づいてオンオフ動作
することによりメインのMOS FET110のゲート
電圧を変化させてパワーMOS FET110をオンオ
フ制御するMOS FET89とにより構成されてい
る。
【0068】因みに、パワーMOS FET110とM
OS FET89との容量を比較すると、パワーMOS
FET110の定格電流は10[A]程度に選定されて
いるのに対してMOS FET89の定格電流は10
[mA]程度に選定されており、その回路面積もパワー
MOS FET110を「1」とするとMOS FET8
9はその「1/1000」程度である。
【0069】過熱防止回路74を具体的に説明すると、
JKフリップフロップ88のクロック入力CLには過熱
検出回路73の論理出力が入力されていると共に、リセ
ット入力RにはトランジスタTr1 のコレクタが接続さ
れている。ここでトランジスタTr1 のベースには制御
信号S1Aがワンショットマルチバイブレータ90を介
して入力されるようになされており、制御信号S1Aが
負論理から正論理に変化すると、ワンショットマルチバ
イブレータ90の出力パルスが立ち上がることによりト
ランジスタTr1 のコレクタからエミッタに電流が流
れ、この結果リセット入力Rの電位が立ち下がることに
よりJKフリップフロップ88がリセットされる。また
JKフリップフロップ88のJ入力にはレギュレータ6
1によって安定化された電源電圧VDDが入力端子101
を介して入力されていると共に、K入力及びセット入力
Sは接地されている。
【0070】ここでJKフリップフロップ88の動作
を、図5を用いて説明する。すなわち時点t1 において
制御信号S1Aが正論理になると(図5(A))、ワン
ショットマルチバイブレータ90の出力パルスが立ち上
がってトランジスタTr1 のベース電位が上がることに
より出力パネルに応じたパルス幅のリセットパルス(図
5(C))がリセット入力Rに入力され、JKフリップ
フロップ88がリセット状態とされる。
【0071】この状態において、時点t2 でMOS F
ET110の温度が所定値以上となると、過熱検出回路
73からクロック入力CLに入力される論理出力が正論
理(図5(B))になり、この結果Q出力が正論理とな
る。次に時点t3 において入力制御信号S1Aが負論理
になったり、時点t4 で過熱検出回路73からクロック
入力CLに入力される論理出力が負論理になってもJK
フリップフロップ88はこの状態を保持しQ出力として
正論理を出力し続ける。やがて時点t5 において、再び
制御信号S1Aが負論理から正論理になり、リセット入
力Rにリセットパルスが入力されると、Q出力は正論理
から負論理に反転する(図5(D))。
【0072】このようにJKフリップフロップ88は、
制御信号S1Aが正論理の状態で過熱検出回路73の出
力が正論理となったとき初めて正論理のQ出力を出力
し、この後過熱検出回路73の出力が負論理になっても
この状態を維持する。ここで過熱防止回路74をラッチ
構成とし、一旦MOS FET110が所定温度以上に
なると次にMOS FET110をオン制御させるため
の制御信号S1Aが到来するまでMOS FET110を
オフさせ続けるのは次の理由による。
【0073】すなわち過熱防止回路74をラッチ構成と
せずに温度検出結果に基づき実時間でMOS FET1
10のオンオフを制御しようとすると、MOS FET
110が所定温度以上になりMOS FET110をオ
フ制御すると間もなくMOS FET110の温度が下
がるのでMOS FET110がオン制御される。そし
て再びMOS FET110の温度が上昇するとMOS
FET110がオフ制御される。そしてこのようなオン
オフが短時間の何度も繰り返されるようになると負荷5
3Aに対して不安定な電源が供給されることになるた
め、制御信号S1Aが一旦負論理とされ再び正論理とさ
れたときに初めてMOS FET110をオン状態に復
帰させるようになっている。
【0074】JKフリップフロップ88のQ出力は、上
述したバッファ81と同様にチャージポンプ62の出力
が供給され入力を12〔V〕だけレベルシフトさせるバ
ッファ91を介してMOS FET89のゲートに供給
される。この結果、Q出力が正論理(5〔V〕)の場合
にはMOS FET89のゲートには17〔V〕の電圧
が印加されるためMOS FET89はオン状態とされ
る。これに対してQ出力が負論理(0〔V〕)の場合に
はMOS FET89のゲートには接地電位しか印加さ
れないのでMOS FET89はオフ状態となる。
【0075】ここでMOS FET89がオン状態とさ
れたときにはMOS FET110のゲートは接地電位
となる結果、MOS FET110は論理積回路72か
らの論理出力に係わらず強制的にオフ状態にされる。こ
れに対してMOS FET89がオフ状態とされたとき
にはMOS FET110のゲート電位は論理積回路7
2からの論理出力に応じた値となる。
【0076】かくして過熱検出回路73及び過熱防止回
路74においては、少なくともMOS FET110の
温度が所定値以上になっている期間は、MOS FET
110を強制的にオフ制御することができることによ
り、MOS FET110の過熱による損傷を未然に回
避できる。
【0077】(1−3)マイコンの構成及び異常電流検
出処理 マイコン60は、図6に示すように構成されており、各
保護回路55A〜55Xの出力端子107から出力され
る各電線200A〜200Xの電流検出信号S2A〜S
2Xをアナログディジタル変換回路(A/D)300A
〜300Xによりディジタル信号に変換した後セレクタ
301に送出する。
【0078】セレクタ301は入力された複数の電流検
出データD2A〜D2XのうちCPU(中央処理ユニッ
ト)302により指定されたいずれか一つの電流検出デ
ータをCPU302に送出する。CPU302は入力し
た電流検出データに基づいて電線200A〜200Xに
損傷が発生するような異常電流が流れているか否かを判
断する。
【0079】この際CPU302は、図7及び図8に示
すような処理手順を実行する。CPU302は先ずステ
ップSP1においてカウンタ304のカウント値Cをリ
セットし、ステップSP2において内部のタイマをリセ
ットすることにより初期状態とする。
【0080】次にCPU302は入力された電流検出デ
ータD2A、D2B、……、又はD2X(なおこの例で
は電流検出データD2Xが入力した場合について述べ
る)を所定のサンプリング間隔でサンプリングする。こ
の実施形態の場合には、5〔msec〕の間隔でサンプリン
グする。続くステップSP4ではサンプリングした電流
値が定格電流(例えば10〔A〕)の150〔%〕以上
か否か判断し、150〔%〕以上の場合にはステップS
P5に移り、150〔%〕未満の場合にはステップSP
6に移る。
【0081】そしてステップSP5に移った場合にはカ
ウンタ304のカウント値Cをインクリメントし、これ
に対してステップSP6に移った場合にはカウンタ30
4のカウント値Cはそのままとする。続くステップSP
7では内部タイマの時間Tが100〔msec〕に達してい
るか否か判断し、達していない場合にはステップSP3
に戻ってステップSP3〜SP6の処理を再び行う。こ
れに対して内部タイマの時間Tが100〔msec〕に達し
た場合にはステップSP8に進む。
【0082】ステップSP8では、内部カウンタ304
のカウント値Cが10以上であるか否かを判断する。こ
のことは100〔msec〕の検出期間内での過電流の発生
回数に対して閾値判定を行うことに相当する。なおCP
U302では5〔msec〕の間隔で電流値サンプリングを
行っているので単位検出期間である100〔msec〕内で
は20回の過電流判定を行っていることになる。そして
カウント値Cが10回以上であった場合、このことは電
線200Aに当該電線200Aが損傷するような異常電
流が流れていることを示し、このときステップSP9に
移って異常判断をして保護回路55Aに半導体スイッチ
部54AのMOS FET110をオフ制御することを
指令する制御信号S1Aを出力することにより電線20
0Aの電流を遮断する。
【0083】またCPU302はこのとき異常電流が流
れていることを表示するための表示部に異常信号S4を
送出することにより電線200Aに異常電流が流れてい
ることを表示させる。ステップSP9の処理を終了する
とCPU302はステップSP23に進んで電線200
Aに対する異常電流検出処理ルーチンRT0を終了す
る。
【0084】これに対してCPU302はステップSP
8で否定結果が得られた場合にはステップSP10に移
ってカウント値Cが0であるか否か判断し、0であった
場合にはステップSP11に移って異常電流は流れてい
ないと判断した後、ステップSP23に進んで当該異常
電流検出処置ルーチンRT0を終了する。
【0085】これに対してCPU302はステップSP
10で否定結果が得られた場合、すなわちカウント値C
が1〜9であった場合、このことは電線200Aに異常
電流が流れているか若しくはノイズを検出してしまった
可能性があるので、CPU302は再び次の検出期間で
異常電流の検出処理を行うためにステップSP12に移
る。
【0086】CPU302は先ずステップSP12でカ
ウンタ304のカウント値Cをリセットし、ステップS
P13で内部タイマをリセットすることにより初期状態
とし、続くステップSP14で電流検出データD2Aを
サンプリングし、ステップSP15でサンプリング電流
値が定格電流の150〔%〕以上かを判断し、150
〔%〕以上の場合にはステップSP16でカウント値C
をインクリメントし、150〔%〕未満の場合にはステ
ップSP17でカウント値Cをそのままとする。
【0087】そしてこのステップSP14〜SP17の
処理をステップSP18で肯定結果が得られるまで行
い、肯定結果が得られた場合にはステップSP19に進
む。ステップSP19ではカウント値Cが5以上である
か否か判断し、5以上であった場合にはステップSP2
0に移り、上述したステップSP9での処理と同様に電
線200Aに異常電流が流れていると判断すると共に電
線200Aへの電流を遮断し、表示部に異常表示をさせ
る。
【0088】これに対してステップSP19で否定結果
が得られた場合にはステップSP21に移ってカウント
値Cが0であったか否か判断し、0であった場合にはス
テップSP22に移って異常電流は流れていないと判断
した後、ステップSP23に進んで当該異常電流検出処
置ルーチンRT0を終了する。
【0089】これに対してCPU302はステップSP
21で否定結果が得られた場合、すなわちカウント値C
が1〜4であった場合、このことは電線200Aに異常
電流が流れているかそれともノイズを検出してしまった
かを未だ確定できない状態にあることを示し、このとき
CPU302はステップSP1に戻り、再び次の検出期
間で異常電流の検出処理を行う。
【0090】なおステップSP8やステップSP19で
用いるカウント値Cの閾値(10又は5)はメモリ30
3に格納されており、CPU302は必要時に随時これ
らの閾値をメモリ303から読み出すようになってい
る。
【0091】ここでCPU302は電流検出データD2
Aに基づいて電線200Aについて上述した異常電流検
出処理ルーチンRT0を終了すると、同様の異常電流検
出処理ルーチンRT0を順次別の電線200B〜200
Xについても行うことにより、各200B〜200Xに
異常電流が流れているか否かを検出すると共に異常電流
が流れていると判断した場合にはその電線の電流を遮断
したり異常表示を行う。これにより各電線200A〜2
00Xの損傷を未然に防止することができる。
【0092】またCPU302はランプ類やモータ等の
電源供給開始時に突入電流が流れる負荷に接続された電
線については、電源供給が開始された時点から所定の時
間が経過するまでは異常電流検出処理ルーチンRT0を
行わないようにする。この結果、突入電流を誤って異常
電流として検出してしまうことを回避できる。
【0093】(1−4)動作及び効果 以上の構成において、車両用電源供給装置40は各電線
200A〜200Xの損傷特性に対応したヒューズを設
けるのではなく、各電線200A〜200Xに流れる電
流値をマイコン60に取り込み、当該マイコン60にお
いて異常電流検出処理ルーチンRT0を実行することで
異常電流を検出し、異常電流を検出したときに各電線2
00A〜200Xに対応した半導体スイッチをオフ制御
することにより電線200A〜200Xの損傷を防止す
る。
【0094】ここで図9を用いながらこの実施形態での
異常電流検出の動作を説明する。車両用電源供給装置4
0はこの異常電流を検出するにあたって、電流値を所定
のサンプリング間隔(例えば5〔msec〕)でサンプリン
グすると共に各サンプリング電流値を定格電流よりも大
きな閾値(例えば定格×150〔%〕)で閾値判定し、
単位検出期間(例えば100〔msec〕)内で閾値以上と
なったサンプリング電流値の回数をカウントする。そし
て当該カウント値が所定値以上のとき電線に異常電流が
流れていると判断して電線への電流を遮断する。
【0095】この結果、デッドショート時のように継続
して過電流が流れた場合に限らず、間欠ショートのよう
にパルス状の過電流が流れた場合でもこれをカウント値
に反映できることにより、当該カウント値に基づいて間
欠ショート時に流れる電流をも異常電流として検出でき
るようになる。これにより車両用電源供給装置40にお
いては、従来、ヒューズによっては保護することができ
なかった間欠ショートに起因する電線の損傷をも防止で
きる。
【0096】ここで図9は異常電流の検出対象の電線に
間欠ショートに起因する異常電流が流れていることを示
す図である。CPU302は上述したステップSP3
(図7)での電流値サンプリング処理により図中矢印で
示すような時点で5〔msec〕毎の電流検出データD2A
又はD2B〜D2Xをサンプリングし、サンプリングし
た電流値をステップSP4での過電流判定処理により過
電流であるか否か判断する。
【0097】ここで図中○印が過電流であると判断され
たサンプリング電流であり、ステップSP5ではこの○
印の回数をカウントし、ステップSP8では検出期間内
における○印の回数が10回以上であるか否か判断し、
10回以上であった場合には異常電流が流れていると判
断する。因みに、図の例では検出期間A1での○印の回
数は8回なので、次の検出期間A2で再び異常電流の検
出処理を行う。
【0098】ここで図の例では、検出期間A2での○印
の回数は8回であり、5回以上なので異常電流が流れて
いると判断する。
【0099】このように車両用電源供給装置40におい
ては、検出期間A1内のカウント値が第1の回数(例え
ば10回)以上の場合には即座にその電線には異常電流
が流れていると判断して電流を遮断し、カウント値が0
回の場合には異常電流は流れていないと判断する。
【0100】これに対して車両用電源供給装置40は、
検出期間A1内のカウント値が前記第1の回数未満でか
つ0回以外であった場合には、その検出期間A1よりも
時間的に後の検出期間A2において再び電流値を所定の
サンプリング間隔でサンプリングすると共に各サンプリ
ング電流値を定格電流よりも大きな閾値で閾値判定し、
検出期間A2内で閾値以上となったサンプリング電流値
の回数をカウントするといった処理を行う。そしてその
回数が第1の回数未満である第2の回数(例えば5回)
以上であったときには電線に異常電流が流れていると判
断して電線の電流を遮断する。
【0101】ここで最初の検出期間A1内で第1の回数
未満でかつ0回以外のカウント値が得られた場合には、
その検出期間で検出したカウント値が異常電流によるも
のなのか又はノイズの影響によるものなのか判断するに
は微妙な値であるため、次の検出期間A2で再び異常電
流の検出処理を行う。この結果、ノイズによる誤検出を
回避して異常電流のみを的確に検出できるようになる。
【0102】また時間的に後の検出期間A2で検出され
たカウント値に対する回数閾値である第2の回数(5
回)を、時間的に前の検出されたカウント値に対する回
数閾値である第1の回数(10回)よりも小さく設定し
ているのは、既に時間的に前の検出期間A1で1回以上
の過電流サンプリング電流が検出されているので、時間
的に後の検出期間A2では前の検出期間A1での回数閾
値ほど高い回数閾値を設定しなくても、連続する検出期
間A1、A2で過電流サンプリング電流が検出されたと
いうことを考慮すると、十分異常電流であると判断して
よいためである。
【0103】かくして以上の構成によれば、間欠ショー
トに起因する異常電流を含めて、電線が損傷するおそれ
のある異常電流を全て検出できるようになるので、電線
部と負荷とを接続する電線に損傷が発生するおそれのあ
る異常電流が流れたことを的確に検出し得る車両の異常
電流検出方法及び車両の異常電流検出装置、並びに異常
電流に起因する電線の損傷を防止し得る車両用電源供給
装置を実現できる。
【0104】(2)第2の実施形態 次に本発明の第2の実施形態を図10〜図12を用いて
説明する。この実施形態の車両用電源供給装装置は、マ
イコン60での異常電流検出処理を除いて上述した第1
の実施形態の車両用電源供給装置40と同様の構成を有
する。
【0105】マイコン60は、電線に流れる電流値を所
定のサンプリング間隔で検出する電流値サンプリングス
テップと、単位検出期間内において、第1の閾値以上の
サンプリング電流が検出された回数を第1の重み係数で
重み付けすると共に、第1の閾値未満でかつ第2の閾値
以上のサンプリング電流が検出された回数を第1の重み
係数よりも小さい第2の重み係数で重み付けした後、そ
れぞれ重み付けした回数を加算し、当該重み付け加算回
数が第1の回数以上のときに電線に異常電流が流れてい
ると判断する第1の異常電流判断ステップと、単位検出
期間内における重み付け加算回数が第1の回数未満でか
つ0回以外の場合、単位検出期間よりも時間的に後の単
位検出期間内において、第1の閾値以上のサンプリング
電流が検出された回数を第1の重み係数で重み付けする
と共に、第1の閾値未満でかつ第2の閾値以上のサンプ
リング電流が検出された回数を第2の重み係数で重み付
けした後、それぞれ重み付けした回数を加算し、当該重
み付け加算回数が第2の回数以上のときに電線に異常電
流が流れていると判断する第2の異常電流判断ステップ
とを実行することで、電線が損傷するおそれのあるよう
な異常電流が流れているか否かを判断する。
【0106】具体的には、図10及び図11に示すよう
な異常電流検出処理ルーチンRT1を実行することによ
り、異常電流が流れているか否かを判断する。すなわち
CPU302は先ずステップSP30においてカウンタ
304のカウント値C、C1、C2及びC3をリセット
し、ステップSP31において内部のタイマをリセット
することにより初期状態とする。
【0107】次のステップSP32においてCPU30
2は入力された電流検出データD2A、D2B、……、
又はD2X(なおこの例では電流検出データD2Xが入
力した場合について述べる)を所定のサンプリング間隔
でサンプリングする。この実施形態の場合には、5〔ms
ec〕の間隔でサンプリングする。
【0108】続くステップSP33ではサンプリングし
た電流値が定格電流(例えば10〔A〕)の150
〔%〕以上か否か判断し、150〔%〕以上の場合には
ステップSP34に移り、150〔%〕未満の場合には
ステップSP39に移る。ステップSP34ではサンプ
リング電流値が定格電流の200〔%〕以上であるか否
か判断し、200〔%〕以上の場合にはステップSP3
5に移り、200〔%〕未満の場合にはステップSP3
6に移る。ステップSP35ではサンプリング電流値が
250〔%〕以上であるか否か判断し、250〔%〕以
上の場合にはステップSP38に移り、250〔%〕未
満の場合にはステップSP37に移る。そしてステップ
SP36ではカウント値C1をインクリメントし、ステ
ップSP37ではカウント値C2をインクリメントし、
ステップSP38ではカウント値C3をインクリメント
する。
【0109】すなわちサンプリング電流値が定格の15
0〔%〕未満の場合にはカウント値は変更せず、150
〔%〕以上でかつ200〔%〕未満の場合にはカウント
値C1をインクリメントし、200〔%〕以上でかつ2
50〔%〕未満の場合にはカウント値C2をインクリメ
ントし、250〔%〕以上の場合にはカウント値C3を
インクリメントする。
【0110】続くステップSP39では内部タイマの時
間Tが100〔msec〕に達しているか否か判断し、達し
ていない場合にはステップSP32に戻ってステップS
P32〜SP39の処理を再び行う。これに対して内部
タイマの時間Tが100〔msec〕に達した場合にはステ
ップSP40に進む。
【0111】ステップSP40では、サンプリング電流
値の大きさに応じて各カウント値C1、C2及びC3を
重み付けすると共に重み付けした回数を加算することで
重み付け加算回数Cを求める。この例の場合には、カウ
ント値C1を係数「1」重み付けし、カウント値C2を
係数「2」で重み付けし、カウント値C3を係数「3」
で重み付けしている。これにより重み付け加算回数C
は、過電流の発生回数に加えて、サンプリング電流値を
も反映した値となる。
【0112】ステップSP41では、内部カウンタ30
4の重み付け加算回数Cが10以上であるか否かを判断
する。そして重み付け加算回数Cが10回以上であった
場合、このことは電線200Aに当該電線200Aが損
傷するような異常電流が流れていることを示し、このと
きステップSP42に移って異常判断をして保護回路5
5Aに半導体スイッチ部54AのMOS FET110
をオフ制御することを指令する制御信号S1Aを出力す
ることにより電線200Aの電流を遮断する。
【0113】またCPU302はこのとき異常電流が流
れていることを表示するための表示部に異常信号S4を
送出することにより電線200Aに異常電流が流れてい
ることを表示させる。ステップSP42の処理を終了す
るとCPU302はステップSP60に進んで電線20
0Aに対する異常電流検出処理ルーチンRT1を終了す
る。
【0114】これに対してCPU302はステップSP
41で否定結果が得られた場合にはステップSP43に
移って重み付け加算回数Cが0であるか否か判断し、0
であった場合にはステップSP44に移って異常電流は
流れていないと判断した後、ステップSP60に進んで
当該異常電流検出処置ルーチンRT1を終了する。
【0115】これに対してCPU302はステップSP
43で否定結果が得られた場合、すなわち重み付け加算
回数Cが1〜9であった場合、このことは電線200A
に異常電流が流れているか若しくはノイズを検出してし
まった可能性があるので、CPU302は再び次の検出
期間で異常電流の検出処理を行うためにステップSP4
5に移る。
【0116】CPU302は先ずステップSP45でカ
ウンタ304のカウント値C、C1、C2及びC3をリ
セットし、ステップSP46において内部のタイマをリ
セットすることにより初期状態とし、続くステップSP
47で電流検出データD2Aをサンプリングする。続く
ステップSP48〜SP55では上述したステップSP
33〜SP40と同様の処理を行うことにより、検出期
間内の過電流サンプリング電流の重み付け加算回数Cを
求める。
【0117】ステップSP55で重み付け加算回数Cを
求めると、次にCPU302はステップSP56におい
て、重み付け加算回数Cが5以上であるか否か判断し、
5以上であった場合にはステップSP57に移り、上述
したステップSP42での処理と同様に電線200Aに
異常電流が流れていると判断すると共に電線200Aへ
の電流を遮断し、表示部に異常表示をさせる。
【0118】これに対してステップSP56で否定結果
が得られた場合にはステップSP58に移って重み付け
加算回数Cが0である否か判断し、0の場合にはステッ
プSP59に移って異常電流は流れていないと判断した
後、ステップSP60に進んで当該異常電流検出処置ル
ーチンRT1を終了する。
【0119】これに対してCPU302はステップSP
58で否定結果が得られた場合、すなわち重み付け加算
回数Cが1〜4であった場合、このことは電線200A
に異常電流が流れているかそれともノイズを検出してし
まったかを未だ確定できない状態にあることを示し、こ
のときCPU302はステップSP30に戻り、再び次
の検出期間で異常電流の検出処理を行う。
【0120】CPU302は電流検出データD2Aに基
づいて電線200Aについて上述した異常電流検出処理
ルーチンRT1を終了すると、同様の異常電流検出処理
ルーチンRT1を順次別の電線200B〜200Xにつ
いても行うことにより、各200B〜200Xに異常電
流が流れているか否かを検出すると共に異常電流が流れ
ていると判断した場合にはその電線の電流を遮断したり
異常表示を行う。これにより各電線200A〜200X
の損傷を未然に防止することができる。
【0121】またCPU302は第1の実施形態と同様
に、ランプ類やモータ等の電源供給開始時に突入電流が
流れる負荷に接続された電線については、電源供給が開
始された時点から所定の時間が経過するまでは異常電流
検出処理ルーチンRT1を行わないようにする。この結
果、突入電流を誤って異常電流として検出してしまうこ
とを回避できる。
【0122】ここで図12を用いながらこの実施形態で
の異常電流検出の動作を説明する。図12は異常電流の
検出対象の電線に間欠ショートに起因する異常電流が流
れていることを示す図である。先ずCPU302は上述
したステップSP32(図10)での電流値サンプリン
グ処理により図中矢印で示すような時点で5〔msec〕毎
の電流検出データD2A又はD2B〜D2Xをサンプリ
ングし、サンプリングした電流値をステップSP33〜
SP35での過電流判定処理により、そのサンプリング
電流値が過電流であるか否か判断すると共にどの程度の
過電流であるかで区別する。
【0123】ここで図中◎印は定格電流の250〔%〕
以上のサンプリング電流値が検出されたことを示し、○
印は定格電流の200〔%〕以上でかつ250〔%〕未
満のサンプリング電流値が検出されたことを示し、△印
は定格電流の150〔%〕以上でかつ200〔%〕未満
のサンプリング電流値が検出されたことを示し、×印は
定格電流の150〔%〕未満のサンプリング電流が検出
されたことを示す。
【0124】次にCPU302は検出期間A1内での◎
印の回数、○印の回数及び△印の回数にそれぞれ異なる
重み係数を乗じてそれらを加算することにより重み付け
加算回数Cを求める(ステップSP40に相当)。図の
例では、◎印が2個(ステップSP40のC3に相
当)、○印が5個(ステップSP40のC2に相当)、
△印が5個(ステップSP40のC1に相当)なので、
重み付け加算回数Cは、C=3×2+2×5+1×5=
21となるので、ステップSP41で肯定結果が得ら
れ、ステップSP42で異常電流と判断される。
【0125】因みに、図12の例では最初の検出期間A
1で重み付け加算回数Cが10以上なので異常電流が流
れていると判断されたが、検出期間A1での重み付け加
算回数Cが10未満の場合には、検出期間A1よりも後
の検出期間A2において再び重み付け加算回数Cを求め
て、当該重み付け加算回数Cが5以上であるか否かをみ
ることで異常電流が流れているか否かを判断することに
なり、さらに検出期間A2において求められた重み付け
加算回数Cが1〜4である場合には、検出期間A2に続
く検出期間で再び重み付け加算回数Cを求め、当該重み
付け加算回数Cが10以上か否かをみることで異常電流
が流れているか否かを判断する。
【0126】かくして第2の実施形態の構成によれば、
過電流の発生回数に加えてサンプリング電流値をも反映
した重み付け加算回数Cを異常電流の判定に用いるよう
にしたので、第1の実施形態と同様に間欠ショートに起
因する異常電流を含めて電線が損傷するおそれのある異
常電流を全て検出できるようになるのに加えて、電線の
損傷に結びつくような異常電流を一段と的確に検出し得
る車両の異常電流検出方法及び車両の異常電流検出装
置、並びに異常電流に起因する電線の損傷を一段と確実
に防止し得る車両用電源供給装置を実現できる。
【0127】(3)他の実施形態 なお上述の実施形態においては、時間的に後の検出期間
A2で検出されたカウント値に対する回数閾値である第
2の回数(5回)を、時間的に前の検出されたカウント
値に対する回数閾値である第1の回数(10回)よりも
小さく設定した場合について述べたが、本発明はこれに
限らず、第2の回数を第1の回数と同じ値にしてもよ
く、また第2の回数を第1の回数よりも大きな値にして
もよい。
【0128】また上述の実施形態においては、最初の検
出期間A1と、当該検出期間A1に対して時間的に後の
検出期間A2を同じ長さにした場合について述べたが、
例えば検出期間A2を検出期間A1よりも短くするよう
にしてもよい。このようにすれば、第2の回数を第1の
回数と等しい値に設定した場合でも、第2の回数を第1
の回数よりも小さく設定したのと同様の異常電流判定処
理を行うことができる。
【0129】さらに上述の実施形態においては、全ての
電線の異常電流検出に際して、第1の回数を10回に固
定し、第2の回数を5回に固定した場合について述べた
が、この第1及び第2の回数は電線の種類や負荷の種類
によって適宜変えるようにしてもよい。そのようにすれ
ば各電線の損傷特性に応じて一段と的確な異常電流検出
処理ができるようになり、電線の損傷を一段と確実に防
止できるようになる。
【0130】また上述の第2の実施形態においては、サ
ンプリング電流値を定格電流の150〔%〕、200
〔%〕、250〔%〕の3つの閾値でランク分けする場
合について述べたが、本発明の閾値はこれに限らない。
【0131】また上述の実施形態においては、検出電流
値を所定のサンプリング間隔でサンプリングするサンプ
リング機能、サンプリング電流値を所定の閾値と比較す
る比較機能、重み付け加算機能、異常判定機能、スイッ
チのオンオフ制御機能をCPU302のプログラム処理
により実現した場合について述べたが、本発明はこれに
限らず、当然これらの機能をハード構成により実現する
ようにしてもよい。
【0132】
【発明の効果】上述のように請求項1及び請求項7に記
載の発明によれば、間欠ショートに起因する異常電流を
含めて、電線が損傷するおそれのある異常電流を全て検
出できる車両の異常電流検出方法及び装置を実現でき
る。
【0133】また請求項2及び請求項8に記載の発明に
よれば、請求項1及び請求項7の効果に加えて、電線が
損傷するおそれのある異常電流を一段と確実かつ迅速に
検出できる車両の異常電流検出方法及び装置を実現でき
る。
【0134】また請求項3及び請求項9に記載の発明に
よれば、請求項1や請求項7の異常電流検出方法及び装
置と比較して、サンプリング電流値の大きさに応じて重
み付け加算した重み付け加算回数Cγに基づいて異常電
流か否かの判断をしているので、電線の損傷に結びつく
ような異常電流を一段と的確に検出し得る車両の異常電
流検出方法及び装置を実現できる。
【0135】また請求項4及び10に記載の発明によれ
ば、請求項1〜請求項3及び請求項7〜請求項9の効果
に加えて、突入電流を誤って異常電流と判断することを
回避して電線が損傷するおそれのある電流のみを異常電
流として検出し得る車両の異常電流検出方法及び装置を
実現できる。
【0136】また請求項5及び請求項11に記載の発明
によれば、請求項1〜請求項4及び請求項7〜請求項1
0の効果に加えて、異常電流の検出精度を一段と向上し
得る車両の異常電流検出方法及び装置を実現できる。
【0137】また請求項6及び請求項12に記載の発明
によれば、請求項1〜請求項5及び請求項7〜請求項1
1の効果に加えて、電線の損傷特性に応じた一段と的確
な異常電流検出処理を行うことができる車両の異常電流
検出方法及び装置を実現できる。
【0138】また請求項13に記載の発明によれば、電
線の損傷を確実に防止することができる信頼性の高い車
両用電源供給装置を実現できる。
【0139】また請求項14に記載の発明によれば、請
求項13と比較して電線の損傷を一段と確実に防止する
ことができ、一段と信頼性の高い車両用電源供給装置を
実現できる。
【0140】また請求項15に記載の発明によれば、請
求項13及び請求項14の効果に加えて、突入電流が流
れたときに負荷への電源供給を停止してしまうような誤
動作を防止できるので、一段と良好な電源供給を行うこ
とができる車両用電源供給装置を実現できる。
【0141】また請求項16に記載の発明によれば、請
求項13〜請求項15の効果に加えて、異常電流の検出
精度を一段と向上して電線の損傷を一段と確実に防止し
得る車両用電源供給装置を実現できる。
【0142】さらに請求項17に記載の発明によれば、
請求項13〜請求項16の効果に加えて、電線の損傷特
性に応じた一段と的確な異常電流検出処理を行って電線
の損傷を一段と確実に防止し得る車両用電源供給装置を
実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項7、請求項8、請求項10〜13及び請
求項15〜請求項17に記載の発明の基本構成を示すブ
ロック図である。
【図2】請求項9、請求項10〜請求項12及び請求項
14〜請求項17に記載の発明の基本構成を示すブロッ
ク図である。
【図3】実施の形態による車両用電源供給装置の概略構
成を示す接続図である。
【図4】スイッチング部の詳細構成を示す回路図であ
る。
【図5】図4中のJKフリップフロップの動作の説明に
供するタイミングチャートである。
【図6】図3中のマイコンの構成を示すブロック図であ
る。
【図7】第1の実施形態におけるマイコンによる異常電
流検出処理手順を示すフローチャートである。
【図8】第1の実施形態におけるマイコンによる異常電
流検出処理手順を示すフローチャートである。
【図9】第1の実施形態での異常電流検出動作の説明に
供する略線図である。
【図10】第2の実施形態におけるマイコンによる異常
電流検出処理手順を示すフローチャートである。
【図11】第2の実施形態におけるマイコンによる異常
電流検出処理手順を示すフローチャートである。
【図12】第2の実施形態での異常電流検出動作の説明
に供する略線図である。
【符号の説明】
52 電源部 53 負荷 54 スイッチ(半導体スイッチ部) 55、302−4 制御手段(保護回路、CPU) 58、70 電流検出手段(シャント抵抗、電
流検出回路) 200 電線(ハーネス) 302−1 サンプリング手段(CPU) 302−2 比較手段(CPU) 302−3 異常判定手段(CPU) 302−6 異常判定手段(CPU) 302−5 重み付け加算手段(CPU) TH 閾値 TH1 第1の閾値 TH2 第2の閾値 C、Cα、Cβ カウント値 Cγ 重み付け加算回数 CT1、CT1’ 第1の回数 CT2、CT2’ 第2の回数 W1 第1の重み係数 W2 第2の重み係数
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栗田 薫 静岡県湖西市鷲津2464−48 矢崎部品株 式会社内 (72)発明者 梅田 幸彦 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−281291(JP,A) 特開 平7−203601(JP,A) 実開 平1−180827(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 19/165 B60R 16/02 650 G01R 19/00

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電源供給対象である負荷と電源とを接続
    する電線に異常電流が流れたことを検出する車両の異常
    電流検出方法において、 前記電線に流れる電流値を所定のサンプリング間隔で検
    出する電流値サンプリングステップと、 単位検出期間内において所定値以上のサンプリング電流
    が検出された回数をカウントし、当該カウント値が第1
    の回数以上のときに前記電線に異常電流が流れていると
    判断する第1の異常電流判断ステップと、 前記単位検出期間内における前記カウント値が前記第1
    の回数未満でかつ0回以外の場合、前記単位検出期間よ
    りも時間的に後の単位検出期間内において前記所定値以
    上のサンプリング電流が検出された回数をカウントし、
    当該カウント値が第2の回数以上のときに前記電線に異
    常電流が流れていると判断する第2の異常電流判断ステ
    ップとを具えることを特徴とする車両の異常電流検出方
    法。
  2. 【請求項2】 前記第1又は第2の異常電流判断ステッ
    プにおける前記単位検出期間内の前記カウント値が0の
    ときには前記電線に異常電流は流れていないと判断し、 前記第2の異常電流判断ステップにおける前記カウント
    値が前記第2の回数未満でかつ0回以外のときには前記
    第2の異常電流判断ステップの前記単位検出期間よりも
    後の単位検出期間において前記第1の異常電流判断ステ
    ップ及び前記第2の異常電流判断ステップと同様の処理
    を繰り返すことを特徴とする請求項1に記載の車両の異
    常電流検出方法。
  3. 【請求項3】 電源供給対象である負荷と電源とを接続
    する電線に異常電流が流れたことを検出する車両の異常
    電流検出方法において、 前記電線に流れる電流値を所定のサンプリング間隔で検
    出する電流値サンプリングステップと、 単位検出期間内において、第1の閾値以上のサンプリン
    グ電流が検出された回数を第1の重み係数で重み付けす
    ると共に、前記第1の閾値未満でかつ第2の閾値以上の
    サンプリング電流が検出された回数を前記第1の重み係
    数よりも小さい第2の重み係数で重み付けした後、それ
    ぞれ重み付けした回数を加算し、当該重み付け加算回数
    が第1の回数以上のときに前記電線に異常電流が流れて
    いると判断する第1の異常電流判断ステップと、 前記単位検出期間内における前記重み付け加算回数が前
    記第1の回数未満でかつ0回以外の場合、前記単位検出
    期間よりも時間的に後の単位検出期間内において、前記
    第1の閾値以上のサンプリング電流が検出された回数を
    前記第1の重み係数で重み付けすると共に、前記第1の
    閾値未満でかつ前記第2の閾値以上のサンプリング電流
    が検出された回数を前記第2の重み係数で重み付けした
    後、それぞれ重み付けした回数を加算し、当該重み付け
    加算回数が第2の回数以上のときに前記電線に異常電流
    が流れていると判断する第2の異常電流判断ステップと
    を具えることを特徴とする車両の異常電流検出方法。
  4. 【請求項4】 前記負荷への電源の供給が開始された時
    点から所定の時間が経過するまでは前記第1及び第2の
    異常電流判断ステップの処理を行わずに当該所定時間が
    経過した後に前記第1及び第2の異常電流判断ステップ
    を行うようにしたことを特徴とする請求項1、請求項2
    又は請求項3に記載の車両の異常電流検出方法。
  5. 【請求項5】 前記第2の異常電流判断ステップにおけ
    る前記第2の回数は前記第1の回数未満であることを特
    徴とする請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4に
    記載の車両の異常電流検出方法。
  6. 【請求項6】 前記第1及び第2の回数は、前記電線の
    損傷特性を考慮して選定されていることを特徴とする請
    求項1、請求項2、請求項3、請求項4又は請求項5に
    記載の車両の異常電流検出方法。
  7. 【請求項7】 車両に搭載された負荷に電線を介してバ
    ッテリ等の電源部からの電源を供給する際に当該電線に
    異常電流が流れたことを検出する車両の異常電流検出装
    置において、 前記電線を流れる電流値を検出する電流検出手段と、 前記検出電流値を所定のサンプリング間隔でサンプリン
    グするサンプリング手段と、 サンプリングされた各電流値を所定の閾値と比較する比
    較手段と、 それぞれ一定期間でなる各期間内における前記所定値以
    上の前記サンプリング電流値の回数をカウントするカウ
    ンタと、 前記各期間のうちある期間内における前記カウント値が
    第1の回数以上であったときに前記電線に異常電流が流
    れていると判断すると共に、前記ある検出期間における
    前記カウント値が前記第1の回数未満でかつ0以外であ
    った場合、前記ある期間よりも時間的に後の期間におけ
    る前記カウント値に基づいて当該カウント値が第2の回
    数以上であったときに前記電線に異常電流が流れている
    と判断する異常判定手段とを具えることを特徴とする車
    両の異常電流検出装置。
  8. 【請求項8】 前記異常判定手段は、 前記ある期間内における前記カウント値又は前記ある期
    間よりも時間的に後の期間における前記カウント値が0
    回であったときには前記電線に異常電流は流れていない
    と判断すると共に、前記ある期間よりも時間的に後の期
    間における前記カウント値が前記第2の回数未満でかつ
    0回以外であったときはさらに時間的に後の期間内にお
    ける前記カウント値に基づいて前記異常電流判断処理を
    繰り返すことを特徴とする請求項7に記載の車両の異常
    電流検出装置。
  9. 【請求項9】 車両に搭載された負荷に電線を介してバ
    ッテリ等の電源部からの電源を供給する際に当該電線に
    異常電流が流れたことを検出する車両の異常電流検出装
    置において、 前記電線を流れる電流値を検出する電流検出手段と、 前記検出電流値を所定のサンプリング間隔でサンプリン
    グするサンプリング手段と、 サンプリングされた各電流値を第1の閾値及び当該第1
    の閾値よりも小さい第2の閾値と比較する比較手段と、 それぞれ一定期間でなる各期間内における前記第1の閾
    値以上の前記サンプリング電流値の回数及び前記第1の
    閾値未満でかつ前記第2の閾値以上の前記サンプリング
    電流値の回数をそれぞれカウントする第1及び第2のカ
    ウンタと、 前記第1のカウンタのカウント値を第1の重み係数で重
    み付けすると共に、前記第2のカウンタのカウント値を
    前記第1の重み係数よりも小さい第2の重み係数で重み
    付けした後、それぞれ重み付けした回数を加算する重み
    付け加算手段と、 ある期間における前記重み付け加算回数が第1の回数以
    上であったときに前記電線に異常電流が流れていると判
    断すると共に、前記ある期間における前記重み付け加算
    回数が前記第1の回数未満でかつ0回以外であった場
    合、前記ある期間よりも時間的に後の期間における前記
    重み付け加算回数に基づいて当該重み付け加算回数が第
    2の回数以上であったときに前記電線に異常電流が流れ
    ていると判断する異常判定手段とを具えることを特徴と
    する車両の異常電流検出装置。
  10. 【請求項10】 前記負荷への電源の供給が開始された
    時点から所定の時間が経過するまでは前記異常電流の判
    断を行わないようにしたことを特徴とする請求項7、請
    求項8又は請求項9に記載の車両の異常電流検出装置。
  11. 【請求項11】 前記第2の回数は前記第1の回数未満
    であることを特徴とする請求項7、請求項8、請求項9
    又は請求項10に記載の車両の異常電流検出装置。
  12. 【請求項12】 前記第1及び第2の回数は、前記電線
    の損傷特性を考慮して選定されていることを特徴とする
    請求項7、請求項8、請求項9、請求項10又は請求項
    11に記載の車両の異常電流検出装置。
  13. 【請求項13】 車両に搭載された負荷に電線を介して
    バッテリ等の電源部からの電源を供給するようになされ
    た車両用電源供給装置において、 前記電線を流れる電流値を検出する電流検出手段と、 前記検出電流値を所定のサンプリング間隔でサンプリン
    グするサンプリング手段と、 サンプリングされた各電流値を所定の閾値と比較する比
    較手段と、 それぞれ一定期間でなる各期間内における前記所定値以
    上の前記サンプリング電流値の回数をカウントするカウ
    ンタと、 前記各期間のうちある期間内における前記カウント値が
    第1の回数以上であったときに前記電線に異常電流が流
    れていると判断すると共に、前記ある検出期間における
    前記カウント値が前記第1の回数未満でかつ0以外であ
    った場合、前記ある期間よりも時間的に後の期間におけ
    る前記カウント値に基づいて当該カウント値が第2の回
    数以上であったときに前記電線に異常電流が流れている
    と判断する異常判定手段と、 前記異常判定手段により異常電流が検出されたとき、前
    記電源部と前記負荷とを接続する前記電線上に設けられ
    たスイッチをオフ制御することにより前記電線に流れる
    電流を遮断する制御手段とを具えることを特徴とする車
    両用電源供給装置。
  14. 【請求項14】 車両に搭載された負荷に電線を介して
    バッテリ等の電源部からの電源を供給するようになされ
    た車両用電源供給装置において、 前記電線を流れる電流値を検出する電流検出手段と、 前記検出電流値を所定のサンプリング間隔でサンプリン
    グするサンプリング手段と、 サンプリングされた各電流値を第1の閾値及び当該第1
    の閾値よりも小さい第2の閾値と比較する比較手段と、 それぞれ一定期間でなる各期間内における前記第1の閾
    値以上の前記サンプリング電流値の回数及び前記第2の
    閾値以上の前記サンプリング電流値の回数をそれぞれカ
    ウントするカウンタと、 前記第1の閾値以上の前記サンプリング電流値の回数を
    第1の重み係数で重み付けすると共に、前記第1の閾値
    未満でかつ第2の閾値以上の前記サンプリング電流値の
    回数を前記第1の重み係数よりも小さい第2の重み係数
    で重み付けした後、それぞれ重み付けした回数を加算す
    る重み付け加算手段と、 ある期間における前記重み付け加算回数が第1の回数以
    上であったときに前記電線に異常電流が流れていると判
    断すると共に、前記ある期間における前記重み付け加算
    回数が前記第1の回数未満でかつ0回以外であった場
    合、前記ある期間よりも時間的に後の期間における前記
    重み付け加算回数に基づいて当該重み付け加算回数が第
    2の回数以上であったときに前記電線に異常電流が流れ
    ていると判断する異常判定手段と、 前記異常判定手段により異常電流が流れていると判断さ
    れたとき、前記電源部と前記負荷とを接続する前記電線
    上に設けられたスイッチをオフ制御することにより前記
    電線に流れる電流を遮断する制御手段とを具えることを
    特徴とする車両用電源供給装置。
  15. 【請求項15】 前記負荷への電源の供給が開始された
    時点から所定の時間が経過するまでは前記制御手段によ
    る前記スイッチのオフ制御を行わないようにしたことを
    特徴とする請求項13又は請求項14に記載の車両用電
    源供給装置。
  16. 【請求項16】 前記第2の回数は前記第1の回数未満
    であることを特徴とする請求項13、請求項14又は請
    求項15に記載の車両用電源供給装置。
  17. 【請求項17】 前記第1及び第2の回数は、前記電線
    の損傷特性を考慮して選定さていることを特徴とする請
    求項13、請求項14、請求項15又は請求項16に記
    載の車両用電源供給装置。
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