JP3373731B2 - 発光性骨材及び該発光性骨材の製造方法 - Google Patents
発光性骨材及び該発光性骨材の製造方法Info
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Description
表層材として使われる発光性骨材及びその製造方法に関
する。更に詳しくは、該骨材を使用することによって夜
間や暗闇での視認性を向上させる技術、若しくは景観性
を向上させる技術に関し、例えば、路面標示、交差点付
近、道路の分岐点、路肩および側帯部、舗道、トンネル
内面、橋面、公園等に使用するのに好適な発光性骨材及
びその製造方法に関する。
しては、蓄光顔料や無機蛍光顔料をアクリル樹脂などの
透明性のある樹脂系バインダーに混入させて得られた硬
化体を粉砕して発光性骨材とすることが知られている。
構造体に関しては、特開平1−223201号公報に、
細砕、中砕骨材にエポキシ系の樹脂バインダーを混練し
て押し締めして透水性構造体を得る場合に、上記樹脂系
バインダー内に蓄光性顔料を約4%加えることによって
透水性構造体に蓄光特性を付与させる方法が提案されて
いる。
方法としては、明色骨材を使用した明色舗装がある。例
えば、アスファルト舗装要綱(日本道路協会編、H4/
12/5改訂版、210ページ、9−6)には、通常の
アスファルト舗装の表層部分に、光線反射率の大きい明
色骨材を使用する事によって、路面の明るさや、光の再
帰性を向上させる方法が示されている。この際に使用さ
れる明色骨材としては、人工的に製造した白色の骨材ま
たは天然石の白色の骨材がある。この中で天然の明色骨
材としては、例えば、珪石が挙げられるが、人工的に製
造した骨材に比較して光の反射率が小さいという問題が
ある。又、白色の人工骨材としては、例えば、珪砂、石
灰、ドロマイトを溶融して造った表面に蜂の巣状の気孔
を有する骨材が、光の再帰反射が大きく明色効果が高い
とされている。
た蓄光顔料や無機蛍光顔料を樹脂で固めてそれを骨材化
する方法や、骨材の結合材(バインダー)に使用する樹
脂中に蓄光顔料を混入させる方法では、耐候性、耐磨耗
性に問題があり、経時変化を生じ易く、特に樹脂の透明
性劣化に伴って発光性が低下したり、樹脂の劣化に伴い
骨材の強度も低下してくる等、屋外での使用に対して問
題があった。また、高価な蓄光顔料や無機蛍光顔料を多
量に使用することとなるので経済性の面で難点があり、
土木、建築資材等への広範囲な用途に使用する場合の大
きなネックになっていた。
は、通常舗装の場合と比較して路面の反射輝度が高いこ
とから、トンネル内や夜間における路面の照明効果が向
上し、交通安全の面で効果があると共に、照明費用の低
減が図れるという利点がある。しかし、この方法で使用
する骨材自体には発光性は無いので、常時、光源を必要
とすることには変わりはなく、照明費用の低減には限度
があった。また、乾燥状態の時と比較して湿潤状態では
光の反射率が落ち、期待した視認効果が得られないとい
った問題もある。
従来技術の問題点を解決し、夜間の道路またはトンネル
内などの用途で使用した場合に、視認性に優れ、且つ耐
摩耗性や耐候性に優れ、更には経済性にも優れた、屋外
での長期間の使用にも耐え得る発光性骨材及びその製造
方法を提供することにある。
発明によって達成される。即ち、本発明は、セラミック
ス骨材及び/または天然石骨材からなる表面に多数の溝
または孔を有する多溝質骨材または多孔質骨材であっ
て、該骨材表面に散在している溝部または孔部に少なく
とも蓄光顔料と無機バインダーとを有する焼成体からな
る発光部が形成されていることを特徴とする発光性骨
材、及びその製造方法である。本発明でいう蓄光とは、
太陽光や人工照明などの外部からの光エネルギーによる
刺激に対して発光する現象(ルミネセンス)を有し、更
に上記の刺激を停止しても発光が数秒以上続くという残
光性(リン光性)を示す現象をいい、このような性質を
有する顔料を蓄光顔料と呼ぶ。又、残光が認められない
ルミネセンスや励起下での発光は、一般的に蛍光と呼ば
れ、この様な性質を有する顔料を蛍光顔料と呼ぶ。
しい実施の形態を挙げて、本発明を詳細に説明する。先
ず、本発明の発光性骨材は、少なくともセラミックス骨
材及び/または天然石骨材からなる骨材表面に、蓄光顔
料と、無機バインダーとを有する発光部が形成されてい
ることを特徴とする。更に、必要に応じて無機蛍光顔料
を含有させてもよい。以下、本発明の発光性骨材を構成
する材料について夫々説明する。
nS)、硫化カルシウム(CaS)、硫化カドミウム亜
鉛(ZnCdS)等の硫化物系と、アルミン酸ストロン
チウム(SrAl2O3)、アルミン酸カルシウム(Ca
Al2O3)等のアルミン酸系のものが知られており、通
常は、これらの母体結晶に不活剤として希土類元素が含
まれている。本発明の発光性骨材に好適に使用される蓄
光顔料としては、熱処理が可能な耐熱性を有し、屋外で
の使用に耐え得る耐光性及び耐湿性を有するものであっ
て、更に、残光時間が長いものであれば特に好ましい。
上記した材料の中でこの様な特性を有するものとして
は、例えば、アルミン酸塩系を母体結晶とした蓄光顔料
が挙げられる。従って、本発明においては、アルミン酸
塩系を母体結晶とした蓄光顔料を使用することが好まし
い。
蛍光灯などに広く用いられている従来公知のものをいず
れも使用できるが、例えば、母体結晶として、タングス
テン酸カルシウム(CaWO4)、硅酸亜鉛(Zn2Si
O4)、硫化亜鉛(ZnS)及び酸化イットリウム(Y2
O3)等が挙げられる。
要に応じて無機蛍光顔料を含有)と共に構成する無機バ
インダーとしては、例えば、フリット、低融点ガラス材
料もしくは陶磁器に使われる釉薬等が挙げられる。本発
明の発光性骨材に好適に使用される無機バインダーとし
ては、加熱熔着したときの透明度がよく、励起光及び蓄
光発光の透過率が高いものほど好ましい。又、使用する
蓄光顔料や無機蛍光顔料の種類によって所望される耐熱
性は異なるが、高温酸化雰囲気下で変質して蓄光性能を
消失させてしまうものもあるので、本発明で使用する無
機バインダーは、蓄光顔料等の発光性を消失しない温度
以下で溶融するものを選定する。更に、本発明で使用す
る無機バインダーとしては、骨材表面に加熱熔着された
ときに、骨材とのなじみがよく、接着強度の高い物であ
ることが望ましい。
例えば、人工的に造られたセラミックス骨材や、整粒さ
れた、陶磁器屑、セルベン、若しくは珪石、石灰石など
の天然石骨材、又は、コンクリートや発泡コンクリート
を粉砕して骨材化したもの等が挙げられる。特に、本発
明においては、これらの中でも、色調が明色性(白色
性)を有するものを使用ることが、発光部の蓄光輝度を
高める上から好ましい。一般的に、SiO2、Al
2O3、CaOの1〜3種を主成分とした人工的に造られ
たセラミック骨材には明色性があるので、本発明におい
て好適に用いることが出来る。更に、このような材料か
らなる骨材を用い、且つその表面に、図3に示した様な
蜂の巣状の多数の孔を設けた人工明色性骨材は、光の乱
反射特性に優れたものとなるので更に好適である。
て無機蛍光顔料を含有。以下、蓄光顔料等と呼ぶ)、無
機バインダー及び骨材とを用いて本発明の発光性骨材を
製造する方法について説明を加えながら、本発明の発光
性骨材の好ましい構造について説明する。本発明の発光
性骨材の製造方法は、セラミックス骨材及び/または天
然石骨材からなる骨材表面に、蓄光顔料等と無機バイン
ダーを含む混合粉を付与し、その後に焼成して蓄光顔料
等を無機バインダーにより加熱熔着して発光部を形成す
ることを特徴とする。蓄光顔料等と無機バインダーとの
混合粉を骨材に付与させる方法としては、粉末をそのま
ま使う乾式法かまたは水で分散させたスラリーを使う湿
式法があるが、本発明においてはいずれの方法も用いる
ことが可能である。
材である骨材表面に、発光部を形成するが、該発光部
は、骨材表面に均一な層として設けてもよいが(図1参
照)、本発明では、骨材表面に散在する状態で部分的に
設ける(図2及び図3参照)。骨材表面に部分的に設け
る場合には、母材として用いる上記した骨材が、表面に
多数の溝を有する形状の骨材(以下、多溝質骨材と呼
ぶ)や、蜂の巣状の孔を有する形状の骨材(以下、多孔
質骨材と呼ぶ)を用いる。この様な多溝質骨材や多孔質
骨材を使用した場合には、蓄光顔料等と無機バインダー
との混合粉を骨材に付与させた後、表面に付着した余分
な混合粉を落とすことによって、主に骨材表面の溝内ま
たは孔内に混合粉を残留させ、その後に焼成して表面に
蓄光顔料を無機バインダーによって加熱熔着させる。こ
の結果、骨材表面にあるこれらの溝または孔内に部分的
に蓄光顔料等が熔着され、多溝質骨材の場合には、図2
に示した概略断面図のようになり、一方、多孔質骨材の
場合には、図3に示した概略断面図のようになる。
3に示した様な、部分的に発光部を設ける構成とすれ
ば、高価な蓄光顔料等の使用量が骨材全面に均一に熔着
させた場合より少なくて済む為、製造コストを低減でき
るという製造上の利点が得られる。又、発光部を骨材表
面に部分的に形成した場合は、蓄光顔料等を無機バイン
ダーによって骨材の表面全体に熔着させた場合よりも焼
成後の粒同士の付着防止が図られるという利点もある。
更に、前記に挙げた様な蓄光顔料等は、一般的には黄緑
色の色調を有しており、無機バインダーと混合して熔着
させたあとでも薄い黄緑色となる為、蓄光顔料等を無機
バインダーによって骨材表面の全面に厚く熔着させる
と、母材の明色性(白色性)が若干損なわれるという問
題があった。これに対し、骨材表面の溝内または孔内の
みに蓄光顔料等が熔着され、発光部が骨材表面に部分的
に構成され散在している状態であれば、母材の全体とし
ての明色性が損なわれることが少ない。又、多孔質骨材
を使用する場合には、混合粉を骨材表面に被覆させる時
の条件を変えて、図4に示す様に、孔の窪み形状が表面
にある程度残るようにすることによって、母材の光乱反
射特性と蓄光性の両方の相乗効果を得ることが可能とな
る。
と無機バインダーとを少なくとも含む混合粉を、上記し
た様にして骨材表面に部分的に付与し、その後に骨材を
焼成することにより、蓄光顔料等を無機バインダーによ
って骨材表面に加熱熔着して得られる。具体的には、先
ず、平均粒径が5〜50μm蓄光顔料等と5〜50μm
の無機バインダーとを混合装置でよく混合して、蓄光顔
料等と無機バインダーとの混合粉を作成するか、これら
の材料を、水やアルコール等の液媒体中にいれて充分に
撹拌してスラリーを形成する。次に、得られた混合粉の
中に、例えば、5mm〜20mm程度の大きさの湿らせ
た骨材を入れて混ぜ合わせ、骨材表面に混合粉をまぶし
て表面に混合粉を付与する。スラリーを使用する場合
は、骨材をスラリー中に入れて、その後引き上げて乾燥
させて、骨材表面に混合粉を付与する。その後、電気炉
またはガス炉等の焼成炉中にいれて加熱し、焼成する。
焼成条件は、使用する蓄光顔料等、無機バインダー及び
骨材の温度特性によって異なるが、例えば、500〜9
00℃程度の温度を、1〜60分間の範囲で保持する様
に適宜に調節すればよい。尚、骨材表面の溝或いは孔に
のみ混合粉を付与する場合は、焼成する前に余分な混合
粉を落とせばよい。
光顔料等を含む発光部は、ある程度の厚みまでは、蓄光
顔料を含む層が厚いほどリン光輝度が高く、且つ残光時
間が長くなる傾向がある。しかし、ある一定の厚み以上
では飽和してしまう。これは励起する光がそれ以上内部
まで届かないからであり、従って、飽和する厚さ以上に
発光部を厚くすることは、更なる効果が期待できないば
かりではなく、高価な蓄光顔料等を無駄に使用すること
となり、経済性の面から好ましくない。飽和に達する発
光部の厚みは、蓄光顔料の添加量や、バインダーの透明
度等によって異なるが、一般的には1〜2mmの厚みで
飽和に達する。蓄光顔料等を無機バインダーを使って粗
骨材表面に均一に0.1〜0.2mmの厚みとなる様に
熔着させた場合と、図3に示した様な多孔質骨材表面
の、孔径0.2mm〜3mmの孔部に、蓄光顔料等を無
機バインダーを使って熔着させた場合とを比較すると、
後者の方が蓄光顔料等の使用量が少なくて済むにもかか
わらず、蓄光顔料等を含む発光部の厚みを厚くすること
が出来るので、初期のリン光輝度が高く、且つ蓄光顔料
においては残光時間も長く、発光骨材自体の視認性がよ
り高くなるという効果がある。
料等の発光材料と無機バインダーの含有量としては、蓄
光顔料粉末及び/または無機蛍光顔料粉末が5〜30重
量%、無機バインダー粉末が95〜70重量%とするの
が好ましい。即ち、発光部における蓄光顔料等の無機バ
インダー中への混入量を5重量%〜30重量%の範囲と
する。蓄光顔料等の含有量が5重量%よりも少ないとリ
ン光輝度も低く、又、蓄光顔料においては残光時間も短
いので期待した効果が得られにくい。好ましくは、発光
部に混入されている蓄光顔料等の含有量が10重量%以
上であればよいが、30重量%よりも多いと、発光部の
骨材への熔着が悪くなってしまい、特に、骨材表面の均
一な発光部層を厚くした場合や、骨材の溝部や孔部に熔
着させようとした場合に、蓄光顔料等の粒子が一体化し
ようとして収縮するので、発光部が剥離したり、骨材の
溝部や孔部から脱落し易くなり好ましくない。
骨材で粗骨材(5号粒、6号粒)と言われているもの
は、篩いの呼び寸法で5mm以上、20mm以下の大き
さの骨材である。本発明の発光性骨材を、これらの粗骨
材を使用して形成する場合の粗骨材への蓄光顔料等の必
要付着量は骨材の大きさによって異なってくる。例え
ば、20重量%の蓄光顔料等を含む無機バインダーを、
緻密質骨材表面に平均して0.1mmの厚みで熔着する
ようにした場合の蓄光顔料等の使用量は、大きさが約2
0mmの骨材を使用した場合であれば、得られる本発明
の発光性骨材の重量に対しておおよそ0.6重量%であ
り、大きさ約5mmの骨材を使用した場合であれば、お
およそ2.2重量%となる。
材は、土木、建築資材の表面材として広く用いることが
出来るが、特に、夜間や暗闇での視認性が要求される箇
所である、道路の路面表示部分や、道路の交差点や分岐
点付近、道路の路肩や側体部や歩道、更にはトンネル
内、又、景観性が要求される橋面や公園内に有効であ
る。例えば、蓄光顔料を用いた本発明の発光性骨材を、
特に、道路やトンネル内の路面や路肩に使用することに
よって、昼夜にわたりこの部分の視認性を格段に向上さ
せることが出来る為、交通の安全性向上に寄与すること
ができる。又、無機蛍光顔料を使用した本発明の発光性
骨材にあっては、紫外線(ブラックライト)照射によっ
て、発光、発色し、室内や夜間での多用な装飾性や景観
性を演出するという効果があるので、橋面部分や、広場
や公園内の建造物の表面材として使用することが好まし
い。
の発光性骨材を道路舗装材として使う場合には、通常の
明色舗装の施工方法にて施工することが可能である。但
し、この場合、発光性能は舗装表面だけに要求されるの
で、通常の表層用混合物を敷きならした直後に、石油樹
脂(脱色バインダー)等でプレコートした本発明の発光
性骨材を、舗装表面に散布して圧入する、路面散布方式
で施工することが適している。
表層材として使用する場合には、かなりの耐磨耗性が要
求されるが、本発明の発光性骨材では、前記した様に無
機バインダーを使用し、該無機バインダーを骨材表面で
焼成してガラス質材料として熔着させて発光部を形成し
ており、硬度が高く、耐磨耗性にも優れたものとなって
いる。本発明においては、この耐磨耗性の点からも、骨
材の表面に均一に発光部を形成するよりも、先に述べた
様に、多溝質骨材の溝部、または多孔質骨材の孔部に蓄
光顔料を含有させた無機バインダーを付与して熔着させ
て、骨材表面に部分的に発光部を設けたものの方が、例
え表面が削れたとしても蓄光顔料を含有する発光部が残
り易い為より好ましい。
発明を更に詳細に説明する。 (参考例1) 本参考例では、骨材として、表1に示す組成及び物性を
有する緻密な人工骨材を使用した。骨材の大きさは、容
積で約2cm3のものを選んで使用した。又、骨材の表
面に形成する発光部の構成材料には、蓄光顔料であるア
ルミン酸ストロンチウムを母体結晶としたものを使用
し、無機バインダーに無鉛透明釉薬を使用した。又、発
光部の形成方法としては、平均粒径12μmの蓄光顔料
粉末を20重量%と、無鉛透明釉薬の粉末80重量%と
を混合したスラリーを作成し、得られたスラリーの中に
上記の骨材を浸漬した後、骨材を引き上げて乾燥させて
骨材の表面に均一に被覆した。その後、電気炉で加熱し
て、無機バインダーによって蓄光顔料を熔着させた。焼
成条件は、最高温度を800℃で60分間保持した。上
記の様にして、図1に示す骨材表面に均一な層状の発光
部を形成したが、その際に、熔着後の発光層の厚みが、
約0.1mm、0.2mm、0.5mm、1mm、2m
mの異なる5段階の厚みとなるように形成して、本参考
例の発光性骨材No.A1〜A5を夫々得た。
部が形成されているNo.A1〜A5の発光性骨材の特
性を表2に示した。又、これらの発光性骨材のリン光輝
度を、JIS Z 9100のリン光輝度試験方法に準
じ、5分、10分、20分経過後の値を測定し、その結
果を表3に示した。この結果、これらの発光性骨材はい
ずれも、硬い硬度を有し、耐摩耗性に優れたものである
ことが確認された。又、リン光輝度が高く、且つ残光時
間が長い視認性の高い材料であることが確認されたが、
特に、経済性をも勘案すると、発光層の厚みを0.2〜
1mm程度とすることが好ましいことがわかった。
面が緻密な天然の珪石を使用した。骨材の大きさは、容
積で約2cm3のものを選んで使用した。参考例1で使
用したと同様の蓄光顔料と無機バインダーを用い、上記
の珪石からなる骨材表面に均一に付与し、焼成炉で加熱
し、加熱後に骨材表面に約0.2mmの均一な厚みの発
光層を形成して本参考例の発光性骨材とした。上記の様
にして得られた表面に均一な発光部が形成されている発
光性骨材の特性を表2に示した。又、上記の様にして得
られた発光性骨材のリン光輝度を参考例1と同様にして
測定し、その結果を表3に示した。
クリル樹脂中に6重量%混入させて硬化体を作成し、該
硬化体を13〜21mmに粉砕して、比較用の発光性材
料とした。上記の様にして得られた発光性骨材の特性を
表2に示した。又、上記の様にして得られた発光性骨材
のリン光輝度を参考例1と同様にして測定し、その結果
を表3に示した。その結果、参考例1及び2のものと異
なり、硬度が柔らかく、耐摩耗性に劣っていた。又、蓄
光顔料の使用量がほぼ同量の参考例1で作成したA4の
試料と比べ、リン光輝度が低く、且つ残光時間も短かっ
た。
にして比較用の発光性材料を得た。上記の様にして得ら
れた発光性骨材の特性を表2に示し、又、上記の様にし
て得られた発光性骨材のリン光輝度を参考例1と同様に
して測定し、その結果を表3に示した。その結果、参考
例1及び2のものと異なり、硬度が柔らかく、耐摩耗性
に劣っていた。又、蓄光顔料の使用量がほぼ同量の参考
例1で作成したA5の試料と比べ、リン光輝度が低く、
且つ残光時間も短かった。
さ0.5〜2mmの多数の溝を設けて多溝質骨材を作成
し、これに参考例1と同様の蓄光顔料と無機バインダー
とからなる混合粉を用い、該混合粉の中に湿らせた骨材
をいれて多溝質骨材の溝部に混合粉を付与して充填させ
た以外は参考例1と同様にして、本実施例の発光性骨材
を得た。表5に、以上の様にして得られた、骨材表面に
散在した状態で部分的に発光部が形成されている発光性
骨材の特性を示した。この結果、本実施例の発光性骨材
は、硬い硬度を有し、耐摩耗性に優れたものであること
が確認された。
の多数の孔を有する多孔質骨材を用い、これに参考例1
と同様の蓄光顔料と無機バインダーとの混合粉を用い、
該混合粉の中に湿らせた骨材をいれて多孔質骨材の孔部
に混合粉を付与して充填させた以外は参考例1と同様に
して本実施例の発光性骨材を得た。この際の孔への混合
粉の充填の状況を観察したところ、孔径0.2mmより
小さいと混合粉の充填が不充分であり、一方、孔径3m
mよりも孔径の大きな孔では一度充填された粉が脱落し
易い状況にあった。従って、平均して、骨材表面にある
種々の孔のうちの孔径0.2mm〜3mmの孔に混合粉
が充填されている状態であった。表5に、以上の様にし
て得られた、骨材表面に散在した状態で部分的に発光部
が形成されている発光性骨材の特性を示した。この結
果、本実施例の発光性骨材は、硬い硬度を有し、耐摩耗
性に優れたものであることが確認された。
材、及び参考例1で用いたと同様の蓄光顔料と無機バイ
ンダーとを用い、蓄光顔料と無機バインダーとの混合比
率を表6に示した様に変えた以外(試料No.d1〜d
4)は実施例2と同様にして、表面に部分的に発光部が
形成されている発光性骨材を得た。表6に、得られた発
光性骨材の特性を示した。この結果、発光部を構成して
いる蓄光顔料の含有量が、30重量%を超えると発光部
の付着性が劣ってしまうことが確認された。
固に付着しているものを○とし、一部の孔で脱落してい
たものを△として評価した。
びA2の発光性骨材、実施例1で得られた部分的に散在
した状態で溝部に発光部が形成されている発光性骨材、
実施例2で得られた部分的に散在した状態で孔部に発光
部が形成されている発光性骨材、及び実施例3で得られ
た実施例2の発光部を構成する蓄光顔料の濃度を変えた
d1、d2、d3の発光性骨材を夫々用い、視認性の比
較を行った。視認性の評価方法としては、夫々の発光性
骨材に、晴天時の太陽光を10分間照射した後、直ちに
暗室に静置して、経過時間と骨材の視認性を下記の基準
で評価し、その結果を表7に示した。この結果、特に、
溝部又は孔部に発光部を形成した実施例の場合に、残光
時間が長く、優れた視認性を有することが確認された。 ○:視認可能 △:僅かに視認可能 ×:視認不可能
記に掲げる顕著な効果が得られた。 1)本発明の発光性骨材は、多溝質骨材や多孔質骨材の
表面に散在している孔部にのみに部分的に発光部を形成
することによって、蓄光特性を落とすことなく、更に蓄
光顔料の使用量を低減することが出来る為、低価格で優
れた特性を有する発光性骨材を提供できる為、広範囲な
利用が可能となる。 2)本発明の発光性骨材は、釉薬、フリットなどの無機
バインダーを使い、焼成することによって骨材表面に蓄
光顔料等を熔着させているので、耐磨耗性に強く、又、
耐候性にも優れるので、屋外での使用にも適している。 3)本発明の発光性骨材は、屋外で利用することが可能
なので、昼間の太陽光の利用や夜間照明との共用によ
り、照明費用の低減、及び省エネルギー化が図れる。 4)本発明の発光性骨材は、特に夜間の道路やトンネル
内における視認性向上に効果的である為、道路の明色
化、道路上の工作物への利用、路面標示などの多様な利
用を図ることによって、交通安全の向上に寄与し得る。 5)本発明の発光性骨材は、特に、蛍光顔料が含有され
た発光部を有するものを、橋面や、公園や広場等に設置
される建造物の表面材に使用すれば、夜間にブラックラ
イト照射によって、これらのものをくっきりと闇に浮か
び上がらせることが出来、装飾性や景観性を向上させる
ことが出来る。以上、挙げた様に、本発明の発光性骨材
は、従来その使用用途が極めて限られていた発光製品に
関して、屋外での多様な用途に利用範囲を拡大すること
ができるので、土木、建築資材としての利用価値は極め
て大なるものがある。
た発光性骨材の概略断面図。
部を設けた発光性骨材の概略断面図。
部を設けた発光性骨材の概略断面図。
Claims (5)
- 【請求項1】 セラミックス骨材及び/または天然石骨
材からなる表面に多数の溝または孔を有する骨材であっ
て、該骨材表面に散在している溝部または孔部に少なく
とも蓄光顔料と無機バインダーとを有する焼成体からな
る発光部が形成されていることを特徴とする発光性骨
材。 - 【請求項2】 セラミックス骨材及び/または天然石骨
材が、明色性を有する骨材である請求項1に記載の発光
性骨材。 - 【請求項3】 発光部中に、蓄光顔料粉末が5〜30重
量%、無機バインダー粉末が95〜70重量%含有され
ている請求項1または2に記載の発光性骨材。 - 【請求項4】 骨材表面の孔径が0.2mm〜3mmで
ある請求項1〜3のいずれか1項に記載の発光性骨材。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の発
光性骨材の製造方法であって、セラミックス骨材及び/
または天然石骨材からなる表面に多数の溝または孔を有
する骨材の表面に散在している溝部または孔部に、少な
くとも蓄光顔料と無機バインダーとを含む混合粉を付与
した後、焼成して、蓄光顔料を無機バインダーにより骨
材表面に加熱熔着して発光部を形成することを特徴とす
る発光性骨材の製造方法。
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JP16818896A JP3373731B2 (ja) | 1996-06-07 | 1996-06-07 | 発光性骨材及び該発光性骨材の製造方法 |
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JPH09328344A JPH09328344A (ja) | 1997-12-22 |
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---|---|---|---|---|
JP3021287U (ja) | 1995-08-04 | 1996-02-20 | 日本広告企業株式会社 | 時刻表示盤 |
JP3021222U (ja) | 1995-08-02 | 1996-02-20 | 株式会社松井色素化学工業所 | 夜光性繊維製品 |
-
1996
- 1996-06-07 JP JP16818896A patent/JP3373731B2/ja not_active Expired - Fee Related
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