JP3373309B2 - 口紅組成物 - Google Patents

口紅組成物

Info

Publication number
JP3373309B2
JP3373309B2 JP25141094A JP25141094A JP3373309B2 JP 3373309 B2 JP3373309 B2 JP 3373309B2 JP 25141094 A JP25141094 A JP 25141094A JP 25141094 A JP25141094 A JP 25141094A JP 3373309 B2 JP3373309 B2 JP 3373309B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lipstick
lipstick composition
oily
examples
effect
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Ceased
Application number
JP25141094A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0892036A (ja
Inventor
裕一郎 江川
章裕 黒田
Original Assignee
カネボウ株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=17222435&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP3373309(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by カネボウ株式会社 filed Critical カネボウ株式会社
Priority to JP25141094A priority Critical patent/JP3373309B2/ja
Publication of JPH0892036A publication Critical patent/JPH0892036A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3373309B2 publication Critical patent/JP3373309B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Ceased legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は口紅組成物、さらに詳し
くは使用感、化粧もちおよび色移り防止効果に優れた口
紅組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】口紅組成物の本来の機能は唇を彩り、顔
面の血色を良く見せ、華やかな表情を演出することにあ
る。働く女性が増加している現在において、その本来の
機能に加えて、その化粧効果の持続性、すなわち化粧も
ちに対する要望が高まっている。また、口紅組成物の色
がカップやタバコのフィルターあるいは衣服などに移っ
てしまう、いわゆる色移り現象についても改良が望まれ
ている。
【0003】口紅組成物の化粧もちを改善する方法とし
て、油性成分のうち、固形成分、粘着性成分を多量配合
することや、粉末を多量に配合することが一般的である
が、塗布時ののびが重くなり、べたつき感も増すなど、
使用感の点で好ましくない。また、口紅組成物に無水ケ
イ酸を配合することによって、化粧もちや、色移り防止
効果を向上させることも考えられるが、無水ケイ酸の表
面は親水性であるために口紅組成物中に均一に分散する
ことが困難な上に、これを配合した口紅組成物は塗布時
にざらつきやきしみ感など、感触上の欠点を有するもの
となってしまう。化粧もちおよび色移り防止効果に優れ
た口紅組成物を得るための技術として特開昭61−24
6112号公報があるが、この技術により得られる口紅
組成物は、不揮発性油分に代えて揮発性油分と固形油分
を組み合わせて使用し、着色顔料を多量に配合するため
に、塗布後時間が経過すると化粧塗膜が固形油分と粉体
が主体となって構成され、著しい乾燥感を感じるという
問題点があり、さらに色移り防止効果には優れているが
摩擦により簡単に剥がれ落ちてしまうという欠点も有し
ている。
【0004】さらに、口紅組成物に関して、使用感が良
好で、化粧くずれを防止するための技術としては、特公
平6−15452号公報があり、これは特定の有機シリ
コーン樹脂を揮発性シリコーン油とともに用い、これに
粉末を加えたものであるが、この有機シリコーン樹脂の
溶媒となっている揮発性シリコーン油が塗布後時間の経
過とともに揮発し、有機シリコーン樹脂のべたつきが出
てきてしまうという問題点があり、また色移り防止効果
も十分ではない。一方、化粧もちに優れ、色移りを防止
するための技術としては特開平5−178722号公報
があり、これはポリエーテル変性シリコーンが塗布後に
外部から供給される水分により高粘度化し、化粧もちや
色移り防止効果が向上するというものであるが、外部か
ら供給される水分は微量である上にその水分は油性化粧
料に含まれる油性成分によってはじかれるために、塗膜
が高粘度化して目的とする効果が発現するまでにはかな
りの時間を要するものとなり、使用者の要求を満たすも
のとはなっていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、このよ
うな事情に鑑み、使用感、化粧もちおよび色移り防止効
果に優れる口紅組成物を得ることを目的に鋭意検討を行
った結果、揮発性シリコーン油とジメチルシリル化無水
ケイ酸および/またはシリコーン処理無水ケイ酸と、粉
末を配合することによって使用感、化粧もちおよび色移
り防止効果に優れた口紅組成物が得られることを見出
し、この知見にもとづいて本発明を完成するに至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の、本発明の請求項1は、揮発性シリコーン油、ジメチ
ルシリル化無水ケイ酸および/またはシリコーン処理無
水ケイ酸、および粉末を含有することを特徴とする口紅
組成物である。
【0007】また、本発明の請求項2は、請求項1記載
の口紅組成物が、さらにアルギン酸の水溶性塩および2
〜3価の金属塩を含有することを特徴とする口紅組成物
である。
【0008】以下、本発明の口紅組成物について詳細に
説明する。本発明の口紅組成物に用いられる揮発性シリ
コーンは4〜6量体の環状シリコーン類であり、その例
としてはオクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメ
チルシクロペンタシロキサン、テトラメチルテトラハイ
ドロジェンシクロテトラシロキサン等が挙げられ、これ
らのうち一種または二種以上が用いられる。配合量は、
使用感の改良、化粧持ち、色移り防止効果の向上に優
れ、さらに塗布後の色変化が起きない範囲の、化粧料1
00重量部に対して20〜70重量部が好ましい。
【0009】本発明の口紅組成物に用いられるジメチル
シリル化無水ケイ酸は、たとえばジメチルクロロシラン
にて無水ケイ酸を気相表面処理することにより得られ
る。また、シリコーン処理無水ケイ酸は、無水ケイ酸を
ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシ
ロキサン、環状シリコーン類により気相もしくは液相に
て被覆処理したものを、場合により加熱処理する方法
や、メチルハイドロジェンシロキサン骨格を有する化合
物にて、表面処理した後、各種のペンダント基を表面に
導入する方法等によって得られる。その際のシリコーン
処理量としては、無水ケイ酸100重量部に対して、1
〜30重量部が好ましい。
【0010】ジメチルシリル化無水ケイ酸およびシリコ
ーン処理無水ケイ酸の平均一次粒子径としては、5〜3
00nmの範囲にあるものが好ましい。粒子径の測定方
法としては、走査型電子顕微鏡(SEM)もしくは、透
過型電子顕微鏡(TEM)観察により測定する方法が挙
げられる。これらの配合量は、使用感の改良、色移り防
止効果の向上に優れ、さらにべたつきを抑制し、のびが
重くない範囲の、化粧料100重量部に対して0.1〜
10重量部が好ましい。
【0011】本発明の口紅組成物に用いられる粉末は、
一般にメイクアップ化粧料に用いられる粉末であれば構
わない。その例としては、タルク、マイカ、カオリン、
炭酸カルシウム、亜鉛華、二酸化チタン、ベンガラ、黄
酸化鉄、黒酸化鉄、群青、オキシ塩化ビスマス、チタン
−マイカ系パール顔料などの無機粉末類、タール色素、
そのレーキ類、ナイロンパウダー、シルクパウダーなど
の有機粉末類等を挙げることができる。その配合量は、
化粧効果が十分で、のびが重くないと同時に経時で乾燥
感を感じない範囲の、化粧料100重量部に対して0.
1〜20重量部が好ましい。
【0012】本発明の口紅組成物には上記の成分に加え
て、さらにアルギン酸の水溶性塩および2〜3価の金属
塩を配合するのが好ましい。アルギン酸の水溶性塩とし
ては、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、ア
ルギン酸アンモニウム等がある。アルギン酸の分子量は
特に制限はされないが、好ましくは5万〜20万であ
る。2〜3価の金属塩としては塩化カルシウム、炭酸カ
ルシウム、乳酸カルシウム、パントテン酸カルシウム、
硫酸カルシウム、クエン酸カルシウム、塩化アルミニウ
ム、硫酸アルミニウム、乳酸鉄、クエン酸第一鉄ナトリ
ウム等が挙げられる。アルギン酸の水溶性塩および2〜
3価の金属塩の配合量は化粧料100重量部に対してそ
れぞれ0.1〜5重量部が好ましい。また、アルギン酸
の水溶性塩と2〜3価の金属塩の比率は1:5〜5:1
が好ましいが、このうち1:2〜2:1が特に好まし
い。
【0013】本発明の口紅組成物には上記の他に目的に
応じて本発明の効果を損なわない量的、質的範囲内で油
脂類、ロウ類、界面活性剤、水、防腐剤、抗酸化剤、生
理活性物質等を配合しても良い。
【0014】本発明の口紅組成物は、油性もしくは乳化
系の固形・ペースト状・液状などの様々な剤型の口紅に
応用が可能である。
【0015】
【実施例】以下、実施例にて本発明をさらに詳細に説明
するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
なお、以下で述べる配合量は重量%で示す。
【0016】実施例1〜3、比較例1〜3(油性固形口
紅)
【0017】表1に油性固形口紅の実施例および比較例
を示す。なお、比較例としては、特開昭61−2461
12号公報(比較例1)、特開平5−178722号公
報(比較例2)および特公平6−15452号公報(比
較例3)に記載の技術を用いた油性固形口紅をそれぞれ
調製し評価を行った。
【0018】
【表1】
【0019】
【化1】
【0020】
【化2】
【0021】(ただし、m=50〜100、n=1〜
5、x=7〜15、ポリオキシエチレン含有率17%、
平均分子量8000)
【0022】(製造方法)表1中の油性成分を95℃に
加熱して均一に溶解し、これに粉末成分および香料を加
え、混合、脱気した。これを金型に流し込み、冷却固化
後、容器に充填して油性固形口紅を得た。
【0023】得られた油性固形口紅について女性パネラ
ー10名により、使用感、塗布1時間後の色移りしにく
さ、塗布4時間後の化粧もちの各項目について、表2の
評価基準により評価を行った。
【0024】
【表2】
【0025】実施例1〜3、比較例1〜3の評価結果
を、表3に示す。
【0026】
【表3】
【0027】表3から明らかなように、本発明の油性固
形口紅は比較例と比べて、伸びの軽さ、べたつきにく
さ、しっとり感、化粧もち、色移り防止効果に優れたも
のであった。
【0028】実施例4〜5、比較例4〜5(油性ペース
ト状口紅)
【0029】表4に油性ペースト状口紅の実施例および
比較例を示す。なお、比較例としては通常の油性ペース
ト状口紅と、その不揮発性油分の一部を揮発性油分に代
えた口紅をそれぞれ調製し評価を行った。
【0030】
【表4】
【0031】(製造方法)表4中の油性成分を85℃に
加熱して均一に溶解し、これに粉末成分および香料を加
え、混合、脱気した。これを冷却後、容器に充填して油
性ペースト状口紅を得た。
【0032】得られた油性ペースト状口紅について実施
例1と同様の評価を行った。その結果を表5に示す。
【0033】
【表5】
【0034】表5から明らかなように、本発明の油性ペ
ースト状口紅は比較例と比べて、伸びの軽さ、べたつき
にくさ、しっとり感、化粧もち、色移り防止効果に優れ
たものであった。
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】実施例8〜9、比較例7(乳化固形口紅)
【0044】表8に乳化固形口紅の実施例および比較例
を示す。
【0045】
【表8】
【0046】(製造法)表8の油性成分を90℃に加熱
して均一に溶解し、ついで粉末成分を加え分散した。さ
らに、水溶性成分と香料を80℃にて徐々に加え、ホモ
ミキサーにて10,000r.p.m.、10分間攪拌した。
それを脱気後、容器に充填、冷却固化して乳化固形口紅
を得た。
【0047】得られた乳化固形口紅について実施例1と
同様の評価を行った。その結果を表9に示す。
【0048】
【表9】
【0049】表9から明らかなように、本発明の乳化固
形口紅は比較例と比べて、伸びの軽さ、べたつきにく
さ、しっとり感、化粧もち、色移り防止効果に優れたも
のであった。
【0050】
【発明の効果】以上記載のごとく、本発明は使用感、化
粧もち、色移り防止効果に優れる口紅を提供することは
明らかである。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 7/025 - 7/027

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 揮発性シリコーン油、ジメチルシリル化
    無水ケイ酸および/またはシリコーン処理無水ケイ酸、
    および粉末を含有することを特徴とする口紅組成物(但
    し、ロジンの多価アルコールエステルを20〜100重
    量%含有する油剤、及び水を含まない。かつ、液状のも
    のを除く)。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の口紅組成物が、さらにア
    ルギン酸の水溶性塩および2〜3価の金属塩を含有する
    ことを特徴とする口紅組成物(但し、ロジンの多価アル
    コールエステルを20〜100重量%含有する油剤を含
    まない)。
JP25141094A 1994-09-19 1994-09-19 口紅組成物 Ceased JP3373309B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25141094A JP3373309B2 (ja) 1994-09-19 1994-09-19 口紅組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25141094A JP3373309B2 (ja) 1994-09-19 1994-09-19 口紅組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0892036A JPH0892036A (ja) 1996-04-09
JP3373309B2 true JP3373309B2 (ja) 2003-02-04

Family

ID=17222435

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25141094A Ceased JP3373309B2 (ja) 1994-09-19 1994-09-19 口紅組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3373309B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6197284B1 (en) * 1992-08-06 2001-03-06 Kanebo, Ltd. Lipcolor composition
US6406683B1 (en) 1995-11-07 2002-06-18 The Procter & Gamble Company Transfer resistant cosmetic compositions
US6071503A (en) * 1995-11-07 2000-06-06 The Procter & Gamble Company Transfer resistant cosmetic compositions
US6139823A (en) * 1995-11-07 2000-10-31 The Procter & Gamble Company Transfer resistant cosmetic compositions
EP0889711A1 (en) * 1996-01-16 1999-01-13 The Procter & Gamble Company Transfer-resistant lip compositions
US6290941B1 (en) * 1999-11-23 2001-09-18 Color Access, Inc. Powder to liquid compositions
JP2002087929A (ja) * 2000-09-12 2002-03-27 Kose Corp ゲル状組成物およびそれを含有してなる化粧料
DE102010002160A1 (de) * 2010-02-19 2011-08-25 Wacker Chemie AG, 81737 Härtbare Organopolysiloxanmassen
JP7078245B2 (ja) 2017-06-27 2022-05-31 株式会社トキワ 油性固形化粧料

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2561859B2 (ja) * 1988-04-11 1996-12-11 株式会社コーセー ゲル状メーキヤツプ化粧料
JP2858020B2 (ja) * 1989-12-04 1999-02-17 株式会社コーセー 油性固形化粧料
CA2107253C (en) * 1992-12-15 1998-04-21 Anthony Castrogiovanni Cosmetic compositions with improved transfer resistance
JP3105704B2 (ja) * 1993-07-16 2000-11-06 三菱鉛筆株式会社 液状化粧料
JPH07215817A (ja) * 1994-02-04 1995-08-15 Shiseido Co Ltd ゲル状化粧料

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0892036A (ja) 1996-04-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4906458A (en) Water-in-oil-type cosmetic
JP2754108B2 (ja) 油性固形化粧料
JP3373309B2 (ja) 口紅組成物
JP2726778B2 (ja) 化粧用粉体及び該粉体を含有する化粧料
JP2004189652A (ja) 改質粉体および化粧料
JPH04308520A (ja) W/o型メイクアップ化粧料
JP3722766B2 (ja) 油性化粧料
JP2672908B2 (ja) 粉体化粧料
JP3699683B2 (ja) 油性化粧料
JP2672913B2 (ja) 化粧料
JP3213867B2 (ja) 水乾両用固型粉末化粧料
JP3860701B2 (ja) 水使用専用固形粉末化粧料
JPH09315936A (ja) 化粧料
EP1454611A2 (en) Coated cosmetic powder
JPH10245317A (ja) 油中水型乳化組成物
JP2001199828A (ja) 水系固形化粧料
JP3794214B2 (ja) 水中油系乳化型メーキャップ化粧料
JPH05285370A (ja) 撥水・撥油性粉体及びこれを含有する化粧料
JP3652617B2 (ja) 粉体化粧料
JP2758830B2 (ja) パウダーファンデーション
JP2993627B2 (ja) 固型粉末化粧料
JP3613713B2 (ja) 水系化粧料
JP3403352B2 (ja) 口紅組成物
JPH06256141A (ja) オイルゲル・メークアップ化粧料
JP2007161590A (ja) 油性固形化粧料

Legal Events

Date Code Title Description
RVOP Cancellation by post-grant opposition
S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371