JP3372127B2 - 真空吸着装置 - Google Patents

真空吸着装置

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JP3372127B2
JP3372127B2 JP06377895A JP6377895A JP3372127B2 JP 3372127 B2 JP3372127 B2 JP 3372127B2 JP 06377895 A JP06377895 A JP 06377895A JP 6377895 A JP6377895 A JP 6377895A JP 3372127 B2 JP3372127 B2 JP 3372127B2
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昭則 柴山
篤暢 宇根
宗統 金井
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  • Jigs For Machine Tools (AREA)
  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、LSI製造装置におけ
る、パターン転写装置、描画装置、各種プロセス製造装
置、検査測長装置などの試料保持装置に関し、特にその
真空吸着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年のLSI製造においては、半導体素
子の高集積化に伴って、サブミクロンオーダの微細なパ
ターンが要求されている。0.2μm以下のパターン形
成には、現状の光リソグラフィに替わってSORリソグ
ラフィが有望視されている。このリソグラフィでは、マ
スクの原画パターンをウエハ上に等倍で転写しなければ
ならないためマスクに高い位置精度と寸法精度が要求さ
れている。これらの精度を正確に測定するためには、試
料を変形なく支持・固定して測定することが必要とな
る。
【0003】このため、特開平5−283511号公報
に開示されているように無変形で試料を吸着できる真空
吸着装置が用いられている。この装置は、図14(a)
〜(c)に示すように吸着装置のベースとなる平板1上
に、微小な真空吸引孔3を有する真空ピンパッド2を、
円周上の3等分点にそれぞれ1個宛配置したものであ
る。真空ピンパッド2の上面中央には突起部2Aが一体
に突設されており、この突起部2Aの上面8に前記真空
吸引孔3の一端が開口されるとともにウエハ等の吸引す
べき試料4の吸着面2aを形成する10〜30μm程度
の薄膜状の真空封止部材5が固着されている。真空封止
部材5は、ポリイミド膜等の高分子膜によって円形状に
形成されている。
【0004】このような真空吸着装置において、ウエハ
等の試料4を同一円周上に配置された3つの真空ピンパ
ッド2上に載置し、真空ポンプにより真空吸引孔3内の
空気を排気口6から排気すると、薄膜状の真空封止部材
5は試料4の裏面に吸着され、試料4と真空封止部材5
との間を真空に封止する。真空封止部材5は、このよう
に真空を封止すると同時に、試料4を載せたベースであ
る平板1を移動させる際、試料4と真空封止部材5間に
生じる摩擦力によって、試料4の横方向への滑りを抑制
し、試料4を安定に保持する。
【0005】一方、真空ピンパッド2の突起部2Aの上
面8の面積は小さいので、大気圧と真空の差圧により試
料4に働く上下方向の力は微小となり、試料4を変形さ
せる力は小さい。また、複雑な反りをもつ試料4を吸着
した場合においても、3点支持となるため曲げモーメン
トの発生はきわめて小さく、試料4の厚みが600μm
以上の厚いものについては無視し得るが、試料4の厚み
が200〜300μm程度の薄いものについては、この
曲げモーメントにより変形が生じ、応力や歪み測定の場
合に問題になる。また、突起部2Aの上面8の面積が小
さいため、この上面8に固着される真空封止部材5は剥
がれ易いという欠点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の真空吸
着装置にあっては、円形状の真空封止部材5を固着した
3個の真空ピンパッド2によってウエハなどの厚さの薄
い試料4を変形なく、かつ移動時においても横方向への
滑りを生じることなく真空吸着できるが、真空封止部材
5が固着される突起部2Aの上面8の面積がきわめて小
さいため、真空封止部材5の接着力が弱く、連続繰り返
し使用により剥がれるという問題があった。
【0007】また、反りの大きい試料4の場合、図14
(c)に二点鎖線で示すように突起部上面の外周部に真
空封止部材5を介して片当たりすることになるため、真
空吸着により僅かではあるが曲げモーメントを発生し、
特に厚さの薄い試料4では、この曲げモーメントによる
変形が問題となっていた。
【0008】本発明は上記した従来の問題点に鑑みてな
されたもので、その目的とするところは、連続繰り返し
使用に耐え得ることができ、かつ特に厚さの薄い試料に
おいても変形が生じないように保持することができる真
空吸着装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、真空ピンパッドに突設した突起部の上面
に真空吸引孔を開口させるとともに真空封止部材を固着
し、この真空封止部材により試料を吸着する真空吸着装
置において、前記真空吸引孔に嵌着して前記真空封止部
材を上方から押さえるピンを有し、前記ピンは、多孔質
材料で形成され、頭部と前記真空ピンパッドの真空吸引
孔に嵌着される足部とで構成されることを特徴とする。
また、本発明は、真空封止部材を押さえるピンの頭部を
平板状に形成したことを特徴とする。また、本発明は、
真空封止部材を押さえるピンの頭部上面に凸状部を設け
たことを特徴とする。また、本発明は、真空封止部材を
押さえるピンの足部の断面形状を多角形にしたことを特
徴とする。また、本発明は、真空ピンパッドの突起部の
上面を凹面状に形成したことを特徴とする。また、本発
明は、真空ピンパッドに突設した突起部の上面に真空吸
引孔を開口させるとともに真空封止部材を固着し、この
真空封止部材により試料を吸着する真空吸着装置におい
て、前記真空ピンパッドの上面で前記突起部の外側に、
上面が前記突起部の上面より僅かに低い環状ランド部を
設け、この環状ランド部上に真空封止部材の外周部を固
着したことを特徴とする。また、本発明は、真空ピンパ
ッドに突設した突起部の上面に真空吸引孔を開口させる
とともに真空封止部材を固着し、この真空封止部材によ
り試料を吸着する真空吸着装置において、前記真空封止
部材を上方から押さえるピンを前記真空吸引孔に嵌着
し、前記真空ピンパッドの上面で前記突起部の外側に、
上面が前記突起部の上面より僅かに低い環状ランド部を
設け、この環状ランド部上に真空封止部材の外周部を固
着したことを特徴とする。さらに、本発明は、環状ラン
ド部の上面を外側に向かって低くなるテーパ面に形成し
たことを特徴とする。
【0010】
【作用】本発明において、ピンはその頭部によって真空
封止部材を突起部の上面に固定する。ピンの真空吸引貫
通孔または真空排気溝は、試料の下部と真空吸引孔を連
通させる。多孔質材料からなるピンは通気性を有し、真
空吸引孔と試料の下部を連通させる。ピンの頭部上面に
形成された凸状部は、試料との接触を点接触に近い状態
とし、発生する曲げモーメントによる変形をその支持点
の周りのみに限定する。断面形状が多角形に形成された
ピンの足部は、真空吸引孔の内周面との間に隙間を形成
し、ピンの打ち込み力を小さくする。突起部の上面は凹
面状に形成され、真空封止部材の外周部を試料がピンに
接触する点より高くする。真空封止部材は真空吸引孔内
の空気が排気されると試料の裏面に吸着され、試料を保
持する。環状ランド部の上面は真空封止部材の固着面を
形成する。
【0011】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて
詳細に説明する。図1は本発明に係る真空吸着装置の第
1の実施例を示す断面図である。なお、図中従来技術の
欄で説明したものと同一の構成部材等については同一符
号を付し、その詳細な説明を省略する。同図において、
本実施例は真空ピンパッド2の上面中央に突起部2Aを
一体に突設し、この突起部2Aの上面8に真空吸引孔3
の一端を開口させるとともに薄膜状の真空封止部材5を
固着し、かつ上方からピン11によって真空封止部材5
を突起部2Aの上面8に固定したものである。真空封止
部材5は、ポリイミド膜等の高分子膜によって円形状に
形成され、前記ピン11の頭部12の上面とともに試料
4の吸着面2aを形成している。ピン11は、円板状に
形成された前記頭部12と筒状の足部13とを一体に有
し、足部13が前記突起部2Aの上面8に開口する真空
吸引孔3に嵌着される。また、ピン11の中心には頭部
12の上面と足部13の下面に開口し、前記真空吸引孔
3に連通する真空吸引貫通孔14が貫通しており、これ
により真空吸引孔3を排気した際、真空封止部材5の上
に載置される試料4の吸着を可能にしている。ピン11
の足部13の外径は、真空吸引孔3の穴径と締まりばめ
となるよう加工してあり、真空封止部材5を突起部2A
の上面8に接着後、このピン11を真空吸引孔3に打ち
込むことにより、真空封止部材5の剥がれを防止する。
このことによって真空封止部材5は剥がれるようなこと
がなくなり、安定した使用が可能になる。ピン11の足
部13は下端部が先細になるテーパが形成されており、
真空吸引孔3への打ち込みを容易にしている。
【0012】図2は本発明の第2の実施例を示す断面
図、図3(a)、(b)はピンの正面図および底面図で
ある。この実施例はピン11を円板状の頭部12と、円
柱状の足部13とで構成し、頭部12の上面中央に球面
状の突出部15を一体に突設し、頭部12の下面および
足部13の周面にわたって連続した、たとえば4つの真
空排気溝16を周方向に等間隔をおいて形成したもので
ある。真空排気溝16は、図1に示した上記第1の実施
例における真空吸引貫通孔14と実質的に同一の機能を
果たす。すなわち、真空吸引孔3を排気すると、真空排
気溝16を通じて試料4の下部と真空封止部材5との間
の空気が排出されるため、図2に示すように真空封止部
材5が持ち上げられて試料4の裏面に吸着する。このこ
とにより試料4の裏面に真空が封止され、試料4は完全
に保持される。なお、本実施例においては真空排気溝1
6を4方向に形成したが、1方向、2方向、3方向もし
くは4方向以上でもよい。また、ピン11を打ち込む際
にはピン11の頭部下面側に形成されている真空排気溝
16部分に真空封止部材5が食い込まず、かつ真空封止
部材5を確実に固定し得るように打ち込む。
【0013】頭部12の上面に突出部15を設けておく
と、試料4の反りが小さい場合、試料4の裏面は突出部
15の頂点で接触する。反りが大きい場合においても、
接触点は突出部15の頂点から僅かにずれるだけであ
り、ピン11を備えない従来装置や図1に示した第1の
実施例と異なり、図4に示すように頭部12の外周部に
試料4が接触することがない。したがって、真空排気に
より発生する吸引力はこの接触点を支持点としてあらゆ
る方向に曲げモーメントを発生する。この曲げモーメン
トの分布は接触点に対して略中心対称となるため、周辺
で支持される場合と比較して曲げモーメントによる試料
4の変形はきわめて小さくなる。
【0014】また、本実施例では突出部15を球面状に
形成した場合について示したが、これに限らず、たとえ
ば図5に第3の実施例として示すように円錐状の突出部
15であってもよい。また、ピン11の頭部12は円板
状のものについて説明したが、角状や楕円状など種々の
形状とすることが可能である。
【0015】さらに、図1ではピン11の中心に真空吸
引貫通孔14を形成した例を示したが、図5に示すよう
に頭部12の上面から足部13の外周面に沿って貫通す
る真空吸引貫通孔14としてもよい。この場合、足部1
3の周面においては真空吸引貫通孔14が溝によって形
成される。また、真空吸引貫通孔14の数は必要に応じ
て増減することができる。
【0016】図6は本発明の第4の実施例を示すピンの
正面図である。この実施例はピン11をセラミックス等
の多孔質材料で製作し、真空排気を多孔質の材質的特性
である通気性を利用して行うようにしたものである。こ
のため、図1に示した真空吸引貫通孔14や図2に示し
た真空排気溝16の加工形成が不要である。また、真空
吸引貫通孔14や真空排気溝16を有するピンに比べて
強度が増大する。
【0017】図7(a)〜(d)は、それぞれ他の実施
例を示すピンの足部の断面図である。ピン11の足部1
3の断面形状としては、正方形(a)、長方形(b)、
三角形(c)、六角形(d)等の多角形とすることが可
能である。多角形に形成すると、足部13と真空吸引孔
の内周面との間に隙間ができ、この隙間を通じて真空排
気が行われるので、図3に示した真空排気溝16のうち
頭部12の下面にのみ溝を形成すればよく、足部13に
形成される溝部分については形成する必要がなくなる。
また、ピン11が多孔質材料で製作されていると、頭部
12までは前記隙間を通じて真空排気が行われるので、
真空圧の損失が小さく、真空封止部材5と試料4との間
に流れる空気の流速を早めることができるので、真空封
止部材5を上方に持ち上げて試料4の裏面に容易に吸着
させることができる。さらに、多角形の足部13を真空
吸引孔3内にピン11を打ち込む場合は、ピン11と真
空吸引孔3の内面との接触面積が小さいため、小さな力
で打ち込むことができ、かつ角部によって真空吸引孔3
の内面を容易に変形させることができるので、高いはめ
合い精度を必要としないなど製造上有利である。
【0018】図8は本発明の第5の実施例を示す要部の
断面図である。この実施例は突起部2Aの上面8を円錐
状の凹面に加工形成したものである。このため、突起部
2Aの上面8に固着される真空封止部材5の外周部は、
図に示すように試料4がピン11に接触する点より高く
なる。したがって、真空排気が行われる以前に試料4の
裏面と真空封止部材5が接触することになり、多孔質材
料でピン11を形成した場合や、真空排気溝14の面積
がきわめて小さくなった場合に生じる真空圧の損失によ
る真空封止部材5の持ち上げ力の低下に対処できる。
【0019】図9〜図12は本発明の第6の実施例を示
す平面図、試料を載置した状態の断面図、試料を吸着し
た状態の断面図である。この実施例は真空ピンパッド2
の上面中央部に突設されている突起部2Aの上面8に真
空封止部材5の中央部を固着するとともに、真空ピンパ
ッド2の上面外周部に一体に突設され前記突起部2Aの
周囲を取り囲む環状ランド部2Bの上面20に前記真空
封止部材5の外周部を固着したものである。環状ランド
部2Bの上面20は、変形した試料4に接触しないよう
に突起部2Aの上面8より僅かに低く設定される。通常
プロセスで使用される試料4の変形は、大きくても5μ
m/5mm程度であり、10μm程度低ければ試料4の
裏面は吸着面を形成するピン11の頭部上面にのみ接触
し、環状ランド部2Bの上面20には接触しない。ま
た、この上面20は外側に向かって低くなるように傾斜
することによりテーパ面を形成している。こうすること
により、弓状に曲がった試料4の裏面が前記上面20に
接触する可能性をさらに少なくすることができる。
【0020】さらに、前記真空ピンパッド2の肉厚内に
は真空封止部材5の裏面に大気圧を付与するための通気
孔21が形成されている。この通気孔21の一端は前記
突起部2Aと環状ランド部2Bとの間に設けられた環状
凹部22の底面に開口し、他端が真空ピンパッド2の外
周面に開口している。
【0021】このような構成において、試料4を真空ピ
ンパッド2上に載置して真空吸引孔3を排気すると、薄
膜状の真空封止部材5の非固定部、すなわち突起部2A
の上面8と環状ランド部2Bの上面20に固着されてい
ない部分が図12に示すように上方に変形して試料4の
裏面に密着する。また、真空封止部材5の裏面には通気
孔21を通じて大気圧が付与されているので、真空封止
部材5は試料4の裏面に押し付けられる。このため、試
料4が横方向へ滑ろうとすると、これらの間に発生する
摩擦力によって試料4の横方向への動きを規制すること
ができる。また、環状ランド部2Bの上面20は真空封
止部材5の固着面を形成するので、真空封止部材5を背
着する面積が図1〜図8に示した第1〜第5の実施例に
比べて数十倍に増加し、真空封止部材5の剥がれを防止
することができる。
【0022】図13は本発明の第7の実施例を示す断面
図である。この実施例は上記した第6の実施例の変形例
を示すもので、真空ピンパッド2の上面中央部に突設さ
れている突起部2Aの上面8に真空封止部材5の中央部
をピン11によって固定するとともに、真空ピンパッド
2の上面外周部に一体に突設され前記突起部2Aの周囲
を取り囲む環状ランド部2Bの上面20に前記真空封止
部材5の外周部を固着したものである。環状ランド部2
Bの上面20は、変形した試料4に接触しないように突
起部2Aの上面8より僅かに低く設定されるとともに、
外側に向かって低くなるように傾斜することによりテー
パ面を形成している。こうすることにより、弓状に曲が
った試料4の裏面が前記上面20に接触する可能性をさ
らに少なくすることができる。
【0023】さらに、前記真空ピンパッド2の肉厚内に
は真空封止部材5の裏面に大気圧を付与するための通気
孔21が形成されており、その一端は前記突起部2Aと
環状ランド部2Bとの間に設けられた環状凹部22の底
面に開口し、他端が真空ピンパッド2の外周面に開口し
ている。
【0024】このような構成においては、真空封止部材
5の中央部をピン11で突起部2Aの上面に固定し、外
周部を環状ランド部2Bの上面20上に固着しているの
で、より一層真空封止部材5の剥がれを防止することが
できる。また、環状ランド部2Bの上面20を外側が低
くなるように傾斜させテーパ面としたので、試料4が環
状ランド部2Bの上面に接触するのを防止することがで
きる。
【0025】なお、本実施例では環状ランド部2Bとし
て上方から見て円形のものを示したが、この形状に限ら
れるものではなく、矩形や楕円形のものであってもよ
い。さらに、本発明は上記した第1〜第7の実施例に特
定されるものではなく、種々の変形、変更、組み合わせ
が可能であり、たとえば図6に示した多孔質材料からな
るピン11の上面に図5に示した円錐状の突出部15を
形成するなどしてもよい。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る真空吸
着装置は、真空ピンパッドの上面に突設した突起部の上
面に真空吸引孔を開口させるとともに真空封止部材を固
着し、さらに前記真空封止部材を上方から押さえるピン
を前記真空吸引孔に嵌着して構成したので、真空封止部
材の剥がれを確実に防止することができ、長時間の連続
繰り返し使用が可能である。また、ピン頭部に凸状部を
設けることにより、特に厚さの薄い試料においても殆ど
変形を生じることがなく、確実に固定することができ
る。また、ピンを多孔質材料によって製作すると、ピン
に真空吸引貫通孔や真空排気溝を加工形成する必要がな
いため、ピンの製作が簡単で安価に製造することができ
る。また、ピンの足部の断面形状が多角形状のピンにあ
っては、真空排気溝の加工が不要で、かつ真空吸引孔へ
のピンの打ち込みが容易になると同時に、ピンの抜けを
防止することができる。さらに、真空ピンパッドの突起
部の上面を凹面状に形成することにより、真空封止部材
の外周部を試料支持点より高くすることができ、真空排
気による真空封止部材の試料裏面への吸着力が小さい場
合においても、真空吸着が可能になる。さらにまた、真
空封止部材の中央部を突起部の上面にピンによって固定
し、外周部を環状ランド部の上面に固着しているので、
真空封止部材の固定される部分の面積が増大し、より一
層真空封止部材の剥がれを防止することができる。さら
に、環状ランド部の上面を外側が低くなるよう傾斜させ
テーパ面としたので、試料が環状ランド部の上面に接触
するのを防止することができる。さらにまた、本発明は
真空封止部材の中央部を突起部の上面にピンによって固
定し、外周部を環状ランド部の上面に固着しているの
で、真空封止部材の剥がれを確実に防止することがで
き、長時間の連続繰り返し使用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る真空吸着装置の第1の実施例を
示す断面図である。
【図2】 本発明の第2の実施例を示す断面図である。
【図3】 (a)、(b)はピンの正面図および底面図
である。
【図4】 反りの大きい試料を吸着支持した際の状態を
示す断面図である。
【図5】 本発明の第3の実施例を示すピンの正面図お
よび底面図である。
【図6】 本発明の第4の実施例を示すピンの正面図で
ある。
【図7】 (a)〜(d)はそれぞれ他の実施例を示す
ピンの足部の断面図である。
【図8】 本発明の第5の実施例を示す要部の断面図で
ある。
【図9】 本発明の第6の実施例を示す断面図である。
【図10】 断面図である。
【図11】 反った試料を載置した状態を示す断面図で
ある。
【図12】 試料を吸着した状態を示す断面図である。
【図13】 本発明の第7の実施例を示す要部の断面図
である。
【図14】 (a)〜(c)は従来の真空吸着装置の平
面図、側面図および真空ピンパッドの拡大断面図であ
る。
【符号の説明】
1…平板、2…真空ピンパッド、2A…突起部、2B…
環状ランド部、2a…吸着面、3…真空吸引孔、4…試
料、5…真空封止部材、8…上面、11…ピン、12…
頭部、13…足部、14…真空吸引貫通孔、15…突出
部、16…真空排気溝、20…上面、21…通気孔、2
2…環状凹部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金井 宗統 東京都武蔵野市御殿山一丁目1番3号 エヌ・ティ・ティ・アドバンステクノロ ジ株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−283511(JP,A) 特開 平7−136885(JP,A) 実開 昭62−100835(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/68 B23Q 3/08 H01L 21/027

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空ピンパッドに突設した突起部の上面
    に真空吸引孔を開口させるとともに真空封止部材を固着
    し、この真空封止部材により試料を吸着する真空吸着装
    置において、前記真空吸引孔に嵌着して前記真空封止部材を上方から
    押さえるピンを有し、前記ピンは、多孔質材料で形成さ
    れ、頭部と前記真空ピンパッドの真空吸引孔に嵌着され
    る足部とで構成される ことを特徴とする真空吸着装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の真空吸着装置において、真空封止部材を押さえるピンの頭部を平板状に形成した
    ことを特徴とする真空吸着装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の真空吸着装置において、真空封止部材を押さえるピンの頭部上面に凸状部を設け
    ことを特徴とする真空吸着装置。
  4. 【請求項4】 請求項1,2または3記載の真空吸着装
    置において、真空封止部材を押さえるピンの足部の断面形状を多角形
    にした ことを特徴とする真空吸着装置。
  5. 【請求項5】 請求項1,2,3または4記載の真空吸
    着装置において、真空ピンパッドの突起部の上面を凹面状に形成した こと
    を特徴とする真空吸着装置。
  6. 【請求項6】 真空ピンパッドに突設した突起部の上面
    に真空吸引孔を開口させるとともに真空封止部材を固着
    し、この真空封止部材により試料を吸着する真空吸着装
    置において、前記真空ピンパッドの上面で前記突起部の
    外側に、上面が前記突起部の上面より僅かに低い環状ラ
    ンド部を設け、この環状ランド部上に真空封止部材の外
    周部を固着したことを特徴とする真空吸着装置。
  7. 【請求項7】 真空ピンパッドに突設した突起部の上面
    に真空吸引孔を開口させるとともに真空封止部材を固着
    し、この真空封止部材により試料を吸着する真空吸着装
    置において、前記真空封止部材を上方から押さえるピン
    を前記真空吸引孔に嵌着し、前記真空ピンパッドの上面
    で前記突起部の外側に、上面が前記突起部の上面より僅
    かに低い環状ランド部を設け、この環状ランド部上に真
    空封止 部材の外周部を固着したことを特徴とする真空吸
    着装置。
  8. 【請求項8】 請求項6または7記載の真空吸着装置に
    おいて、 環状ランド部の上面を外側に向かって低くなるテーパ面
    に形成した ことを特徴とする真空吸着装置。
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