JP3371090B2 - 薄膜磁気ヘッド - Google Patents

薄膜磁気ヘッド

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JP3371090B2 JP11913498A JP11913498A JP3371090B2 JP 3371090 B2 JP3371090 B2 JP 3371090B2 JP 11913498 A JP11913498 A JP 11913498A JP 11913498 A JP11913498 A JP 11913498A JP 3371090 B2 JP3371090 B2 JP 3371090B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、書き込み用の誘導
型薄膜磁気ヘッドを含む磁気ヘッドとその製造方法に関
するもので、特に書き込み用の誘導型薄膜磁気ヘッド
と、読み取り用の磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッドとを積
層した状態で基体により支持した複合型薄膜磁気ヘッド
およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ハードディスク装置の面記録密度
の向上に伴い、複合型薄膜磁気ヘッドについてもその性
能向上が求められている。複合型薄膜磁気ヘッドとし
て、書き込みを目的とする誘導型の薄膜磁気ヘッドと、
読み出しを目的とする磁気抵抗効果型の薄膜磁気ヘッド
とを、基体上に積層した構造を有するものが提案され、
実用化されている。読み取り用の磁気抵抗素子として
は、通常の異方性磁気抵抗(AMR:Anisotropic Magneto
Resistive)効果を用いたものが従来一般に使用されてき
たが、これよりも抵抗変化率が数倍も大きな巨大磁気抵
抗(GMR:Giant Magneto Resistive)効果を用いたものも
開発されている。本明細書では、これらAMR素子およ
びGMR素子などを総称して磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘ
ッドまたは簡単にMR再生素子と称することにする。
【0003】AMR素子を使用することにより、数ギガ
ビット/インチ2 の面記録密度を実現することができ、
またGMR素子を使用することにより、さらに面記録密
度を上げることができる。このように面記録密度を高く
することによって、10Gバイト以上の大容量のハード
ディスク装置の実現が可能となってきている。このよう
な磁気抵抗再生素子よりなる再生ヘッドの性能を決定す
る要因の一つとして、磁気抵抗再生素子の高さ(MR Heig
ht:MRハイト) がある。このMRハイトは、端面がエ
アベアリング面に露出する磁気抵抗再生素子の、エアベ
アリング面から測った距離であり、薄膜磁気ヘッドの製
造過程においては、エアベアリング面を研磨して形成す
る際の研磨量を制御することによって所望のMRハイト
を得るようにしている。
【0004】一方、再生ヘッドの性能向上に伴って、記
録ヘッドの性能向上も求められている。面記録密度を上
げるには、磁気記録媒体におけるトラック密度を上げる
必要がある。このためには、エアベアリング面における
ライトギャップ(write gap)の幅を数ミクロンからサブ
ミクロンオーダーまで狭くする必要があり、これを達成
するために半導体加工技術が利用されている。
【0005】書き込み用薄膜磁気ヘッドの性能を決定す
る要因の一つとして、スロートハイト(Throat Height
: TH) がある。このスロートハイトTHは、エアベ
アリング面から薄膜コイルを電気的に分離する絶縁層の
エアベアリング面側のエッジまでの磁極部分の距離であ
り、薄膜磁気ヘッドの磁気特性を向上するために、この
距離をできるだけ短くすることが望まれている。このス
ロートハイトTHの縮小化もまた、エアベアリング面か
らの研磨量で決定される。したがって、書き込み用の誘
導型薄膜磁気ヘッドと、読み取り用の磁気抵抗効果型薄
膜磁気ヘッドとを積層した複合型薄膜磁気ヘッドの性能
を向上させるためには、書き込み用の誘導型薄膜磁気ヘ
ッドと、読み取り用の磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッドを
バランス良く形成することが重要である。
【0006】図1〜9に、従来の標準的な薄膜磁気ヘッ
ドの製造要領を工程順に示し、各図においてAは薄膜磁
気ヘッド全体の断面図、Bは磁極部分の断面図である。
また図10〜12はそれぞれ、完成した従来の薄膜磁気
ヘッド全体の断面図、磁極部分の断面図および薄膜磁気
ヘッド全体の平面図である。なおこの例で、薄膜磁気ヘ
ッドは、誘導型の書込用薄膜磁気ヘッドおよび読取用の
MR再生素子を積層した複合型のものである。
【0007】まず、図1に示すように、例えばアルティ
ック(AlTiC) からなる基体1の上に例えばアルミナ(Al2
O3) からなる絶縁層2を約5〜10μm の厚みに堆積す
る。次いで、図2に示すように、再生ヘッドのMR再生素
子を外部磁界の影響から保護するための一方の磁気シー
ルドを構成する第1の磁性層3を3μm の厚みで形成す
る。その後、図3に示すように、絶縁層4として、アル
ミナを 100〜150 nmの厚みでスパッタ堆積させたのち、
MR再生素子を構成する磁気抵抗効果を有する材料よりな
る磁気抵抗層5を数十nmの厚みに形成し、高精度のマス
クアライメントで所望の形状とする。続いて、図4に示
すように、再度、絶縁層6を形成して、磁気抵抗層5を
絶縁層4、6内に埋設する。
【0008】次に、図5に示すように、パーマロイより
なる第2の磁性層7を3μm の膜厚に形成する。この第
2の磁性層7は、上述した第1の磁性層3と共にMR再生
素子を磁気遮蔽する他方のシールドとしての機能を有す
るだけでなく、書き込み用薄膜磁気ヘッドの一方のポー
ルとしての機能をも有するものである。
【0009】ついで、第2の磁性層7の上に、非磁性材
料、例えばアルミナよりなるライトギャップ層8を約20
0 nmの膜厚に形成した後、例えばパーマロイ(Ni:50wt
%、Fe:50wt%)や窒化鉄(FeN)のような高飽和磁束密
度材料からなる磁性層を形成し、高精度のマスクアライ
メントで所望の形状としてポールチップ9を形成する。
このポールチップ9の幅Wでトラック幅が規定される。
したがって、このポールチップ9の幅Wを狭くすること
が高い面記録密度を実現するためには必要である。この
際、第2の磁性層7と、他方のポールを構成する第3の
磁性層を接続するためのダミーパターン9′を同時に形
成すると、機械的研磨または化学機械的研磨(Chemical
Mechanical Polishing :CMP)後に、スルーホールを容
易に開口することができる。
【0010】そして、実効書込トラック幅の広がりを防
止するため、すなわちデータの書込時に、一方のポール
において磁束が広がるのを防止するために、ポールチッ
プ9の周囲のギャップ層8と、他方のポールを構成する
第2の磁性層7をイオンミリング等のイオンビームエッ
チングにてエッチングする。その状態を図5に示した
が、この構造をトリム(Trim)といい、この部分が第2
の磁性層の磁極部分となる。
【0011】次に、図6に示すように、絶縁層である例
えばアルミナ膜10をおよそ3μmの厚みに形成後、全
体を例えばCMPにて平坦化する。その後、電気絶縁性
のフォトレジスト層11を高精度のマスクアライメント
で所定のパターンに形成した後、このフォトレジスト層
11の上に、例えば銅よりなる第1層目の薄膜コイル1
2を形成する。
【0012】続いて、図7に示すように、薄膜コイル1
2上に再度、高精度のマスクアライメントにより、絶縁
性のフォトレジスト層13を形成後、表面を平坦にする
ため、例えば 250〜300 ℃の温度で焼成する。
【0013】さらに、図8に示すように、このフォトレ
ジスト層13の平坦化された表面の上に、第2層目の薄
膜コイル14を形成する。ついで、この第2層目の薄膜
コイル14の上に高精度マスクアライメントでフォトレ
ジスト層15を形成した後、再度表面を平坦化するため
に、例えば 250°Cで焼成する。上述したように、フォ
トレジスト層11、13および15を高精度のマスクア
ライメントで形成する理由は、フォトレジスト層の磁極
部分側の端縁を基準位置としてスロートハイトやMRハイ
トを規定しているためである。
【0014】次に、図9に示すように、ポールチップ9
およびフォトレジスト層11、13および15の上に、
他方のポールを構成する第3の磁性層16を、例えばパ
ーマロイにより、3μm の厚みで所望のパターンに従っ
て選択的に形成する。この第3の磁性層16は、磁極部
分から離れた後方位置において、ダミーパターン9′を
介して第2の磁性層7と接触し、第2の磁性層、ポール
チップ、第3の磁性層によって構成される閉磁路を薄膜
コイル12、14が通り抜ける構造になっている。さら
に、第3の磁性層16の露出表面の上にアルミナよりな
るオーバーコート層17を堆積する。
【0015】最後に、磁気抵抗層5やギャップ層8を形
成した側面を研磨して、磁気記録媒体と対向するエアベ
アリング面(Air Bearing Surface:ABS)18を形成す
る。このエアベアリング面18の形成過程において磁気
抵抗層5も研磨され、MR再生素子19が得られる。この
ようにして上述したスロートハイトTHおよびMRハイトが
決定される。その様子を図10に示す。実際の薄膜磁気
ヘッドにおいては、薄膜コイル12、14およびMR再生
素子19に対する電気的接続を行なうためのパッドが形
成されているが、図示では省略してある。なお、図11
は、このようにして形成された複合型薄膜磁気ヘッドの
磁極部分を、エアベアリング面18と平行な平面で切っ
た断面図である。
【0016】図10に示したように、薄膜コイル12、
14を絶縁分離するフォトレジスト層11、13、15
側面の角部を結ぶ線分Sと第3の磁性層16の上面との
なす角度θ(ApexAngle :アペックスアングル) も、上
述したスロートハイトTHおよびMRハイトと共に、薄膜磁
気ヘッドの性能を決定する重要なファクタとなってい
る。
【0017】また、図12に平面で示すように、ポール
チップ9の幅Wは狭くなっており、この幅によって磁気
記録媒体に記録されるトラックの幅が規定されるので、
高い面記録密度を実現するためには、この幅Wをできる
だけ狭くする必要がある。さらに、このポールチップ9
と連結される第3の磁性層16の磁極部分の幅も狭くな
っているが、ポールチップ9の幅に比べると多少広くな
っている。なお、この図では、図面を簡単にするため、
薄膜コイル12、14は同心円状に示してある。
【0018】さて、従来、薄膜磁気ヘッドの形成におい
て、特に問題となっていたのは、薄膜コイルの形成後、
フォトレジスト絶縁層でカバーされたコイル凸部、特に
その傾斜部(Apex)に沿って形成されるトップポールの
微細形成の難しさである。すなわち、従来は、第3の磁
性層を形成する際、約7〜10μm の高さのコイル凸部
の上にパーマロイ等の磁性材料をメッキした後、フォト
レジストを3〜4μm の厚みで塗布し、その後フォトリ
ソグラフィ技術を利用して所定のパターン形成を行って
いた。
【0019】ここに、山状コイル凸部の上のレジストで
パターニングされるレジスト膜厚として、最低3μm が
必要であるとすると、傾斜部の下方では8〜10μm 程
度の厚みのフォトレジストが塗布されることになる。一
方、このような10μm 程度の高低差があるコイル凸部
の表面および平坦上に形成されたライトギャップ層の上
に形成されるトップポールは、フォトレジスト絶縁層
(例えば図7の11、13)のエッジ近傍に記録ヘッド
の狭トラックを形成する必要があるため、トップポール
をおよそ1μm 幅にパターニングする必要がある。した
がって、8〜10μm の厚みのフォトレジスト膜を使用
して1μm 幅のパターンを形成する必要が生じる。
【0020】しかしながら、8〜10μm のように厚い
フォトレジスト膜で、1μm 幅程度の幅の狭いパターン
を形成しようとしても、フォトリソグラフィの露光時に
光の反射光によるパターンのくずれ等が発生したり、レ
ジスト膜厚が厚いことに起因して解像度の低下が起こる
ため、幅の狭いトラックを形成するための幅の狭いトッ
プポールを正確にパターニングすることはきわめて難し
いものである。このような問題を改善するために、上述
した図1〜12に示すように、トップポールをポールチ
ップ9と、これに連結されたヨーク部分(第3の磁性層
16)とに分割し、ポールチップ9の幅Wを狭くして記
録トラックの巾を狭くすることが提案されている。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようにして形成された薄膜磁気ヘッド、特に記録ヘッド
には、依然として、以下に述べるような問題が残されて
いた。上述したように、幅Wの狭いポールチップ9の上
に第3の磁性層16を形成する際のフォトリソグラフィ
のアライメントに誤差があると、エアベアリング面18
から見て、ポールチップと第3の磁性層16の磁極部分
20との中心がずれる可能性がある。このようにポール
チップ9と第3の磁性層16の磁極部分20の中心がず
れると、第3の磁性層の磁極部分から磁束の漏れが大き
くなり、この漏れ磁束でデータの書き込みが行われるよ
うになり、実効トラック幅が広くなってしまう問題があ
る。
【0022】また、ポールチップ9の表面と第3の磁性
層との表面とが連結されているが、上述したようにポー
ルチップの幅Wを狭くする必要があるとともに磁気特性
を良好なものとするためにはポールチップの長さも1μ
m 程度に短くする必要があるため、これらの連結部分の
表面積は小さく、したがってこの部分で磁束の飽和が生
じ、書き込み特性、特に磁束立ち上がり特性が劣化する
問題もある。
【0023】従来の薄膜磁気ヘッドにおいては、ポール
チップ9のエアベアリング面18とは反対側の端面をス
ロートハイト零の基準位置としているが、上述したよう
にポールチップの幅Wは狭いので、ポールチップのパタ
ーンのエッジには丸味が付き、ポールチップの端面の位
置が変動してしまう恐れがある。スロートハイト零の位
置を基準としてスロートハイトTHやMRハイトを正確
に設定する必要があるが、従来の複合型薄膜磁気ヘッド
においては、スロートハイト零の基準位置を正確に設定
できないので、所望の設計値通りのスロートハイトTH
やMRハイトを有する薄膜磁気ヘッドを歩留り良く製造
することができなかった。
【0024】本発明の目的は、ポールチップと第3の磁
性層との間の接触面積を大きくしてこの部分での磁束の
漏れを少なくし、スロートハイト零の基準位置の変動を
抑え、その結果として所望の設計値通りのスロートハイ
トTHを得ることができ、複合型薄膜磁気ヘッドにおい
てはMRハイトとの良好なバランスをとることができ、
良好な特性を有する薄膜磁気ヘッドおよびそのような薄
膜磁気ヘッドを歩留り良く製造する方法を提供しようと
するものである。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明の薄膜磁気ヘッド
は、磁極部分を有する第1の磁性層と、磁気記録媒体と
対向し、記録トラックの巾を規定する巾を有する磁極部
分およびこの磁極部分から内方に延在する連結部分を有
し、前記磁極部分の端面が前記第1の磁性層の磁極部分
の端面と共にエアベアリング面を構成する第2の磁性層
と、この第2の磁性層に、前記第1の磁性層とは反対側
で接触し、エアベアリング面から離れた後方位置におい
て第1の磁性層と磁気的に連結された第3の磁性層と、
少なくとも前記エアベアリング面において第1の磁性層
の磁極部分と第2の磁性層の磁極部分との間に介挿され
たライトギャップ層と、前記第1の磁性層と第2および
第3の磁性層との間に絶縁分離された状態で支持された
部分を有する薄膜コイルと、前記第1、第2および第3
の磁性層、ライトギャップ層および薄膜コイルを支持す
る基体と、を具える薄膜磁気ヘッドであって、前記第1
の磁性層の基体とは反対側の面に、磁極部分側の端縁
が、エアベアリング面に対する基準位置となる部分を有
するリング状の絶縁層を、前記ライトギャップ層の基体
とは反対側の面を覆うように設け、このリング状の絶縁
層の内部に前記薄膜コイルを形成し、前記第2の磁性層
の連結部分を、前記リング状の絶縁層の第1の磁性層と
面する側とは反対側の面上まで延在させ、前記第3の磁
性層を、第2の磁性層の前記リング状の絶縁層の面上を
延在する連結部分の少なくとも表面および側面と連結し
たことを特徴とするものである。
【0026】さらに本発明の薄膜ヘッドは、磁極部分を
有する第1の磁性層と、磁気記録媒体と対向し、記録ト
ラックの巾を規定する巾を有する磁極部分およびこの磁
極部分から内方に延在する連結部分を有し、前記磁極部
分の端面が前記第1の磁性層の磁極部分の端面と共にエ
アベアリング面を構成する第2の磁性層と、この第2の
磁性層に、前記第1の磁性層とは反対側で接触し、エア
ベアリング面から離れた後方位置において第1の磁性層
と磁気的に連結された第3の磁性層と、少なくとも前記
エアベアリング面において第1の磁性層の磁極部分と第
2の磁性層の磁極部分との間に介挿されたライトギャッ
プ層と、前記第1の磁性層と第2および第3の磁性層と
の間に絶縁分離された状態で支持された部分を有する薄
膜コイルと、前記第1、第2および第3の磁性層、ライ
トギャップ層および薄膜コイルを支持する基体と、を具
える薄膜磁気ヘッドであって、前記第1の磁性層の基体
とは反対側の面に、磁極部分側の端縁が、エアベアリン
グ面に対する基準位置となる部分を有する帯状絶縁層を
設け、前記第2の磁性層の連結部分を、前記帯状絶縁層
の第1の磁性層と面する側とは反対側の面上まで延在さ
せ、前記第3の磁性層を、第2の磁性層の前記帯状絶縁
層の面上に延在する連結部分の表面、側面および端面と
連結したことを特徴とするものである。
【0027】このような本発明による薄膜磁気ヘッドに
よれば、ポールチップを構成する第2の磁性層の連結部
分の表面のみならず側面と第3の磁性層とが連結されて
いるか、ポールチップを構成する第2の磁性層の連結部
分の表面および側面のみならず端面と第3の磁性層とが
連結されているので、接触面積を大きくとることがで
き、したがってこの部分での磁束の漏れを抑止すること
ができる。また、第2の磁性層の連結部分の幅を後方に
向かうにしたがって徐々に広くなる3角形状とすること
により表面での接触面積をさらに広くすることができ
る。
【0028】また、本発明による薄膜磁気ヘッドにおい
ては、帯状の絶縁層の膜厚を厚くすることによって薄膜
コイルと第1の磁性層との間の絶縁耐圧を高くすること
ができるとともに薄膜コイルからの磁束の漏れを低減す
ることができる。
【0029】また、本発明による薄膜磁気ヘッドにおい
ては、前記帯状の絶縁層を、アルミナ、酸化シリコンま
たは窒化シリコンを以て形成するのが好適である。この
ような無機絶縁層を用いることにより、トリム構造を形
成する際のエッチングによっても帯状絶縁層のエアベア
リング面側の端縁の位置が後退しないので、磁極部分の
側方に露出する絶縁層の部分が剥離するようなことがな
くなる。
【0030】本発明による薄膜磁気ヘッドを製造する方
法の一実施例では、前記ポールチップを構成する第2の
磁性層を形成した後、その磁極部分をマスクとしてその
周囲のライトギャップ層をフレオン系または塩素系のガ
スを用いるリアクティブイオンエッチングにより除去
し、さらに露出した第1の磁性層を、その膜厚の一部分
に亘ってアルゴンガスを用いるイオンビームエッチング
により除去してトリム構造を形成する。
【0031】本発明による薄膜磁気ヘッドを製造する方
法の他の実施例では、前記第2の磁性層の連結部分の端
面と、前記薄膜コイルを絶縁分離した状態で支持する絶
縁層との間に間隙を形成し、前記第3の磁性層を、第2
の磁性層の連結部分の表面、側面および端面と連結する
ように形成する。このように第2の磁性層の表面、側面
および端面で第3の磁性層と連結することにより接触面
積を一層広くすることができ、したがって、ポールチッ
プを構成する第2の磁性層の寸法を小さくしてもこの接
触部分からの磁束の漏れを少なくすることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、図13〜23を参照して本
発明による薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法の第1の
実施例を説明する。なお、これらの図面においてAおよ
びBがあるものは、エアベアリング面に垂直な面で切っ
た断面図をAで示し、正面図をBで示した。また、本例
では、基体の上に読み取り用の磁気抵抗効果型薄膜磁気
ヘッドを形成し、その上に書き込み用の誘導型薄膜磁気
ヘッドを積層した複合型薄膜磁気ヘッドとしたものであ
る。
【0033】アルティック(AlTiC )より成る基体本体
21の一方の表面に、約3〜5μmの膜厚でアルミナよ
り成る絶縁層22を形成した様子を図13に示す。これ
ら、基体本体21および絶縁層22を、本明細書におい
ては、基体またはウエファ23と称する。また、本明細
書において、絶縁層とは、少なくとも電気的な絶縁特性
を有する膜を意味しており、非磁性特性はあってもなく
ても良い。しかし、一般には、アルミナのように、電気
絶縁特性を有しているとともに非磁性特性を有する材料
が使用されているので、絶縁層と、非磁性層とを同じ意
味に使用する場合もある。
【0034】また、実際の製造では、多数の複合型薄膜
磁気ヘッドをウエファ上にマトリックス状に配列して形
成した後、ウエファを複数のバーに切断し、各バーの端
面を研磨してエアベアリング面を形成し、最後にバーを
切断して個々の複合型薄膜磁気ヘッドを得るようにして
いるので、この段階では端面が現れないが、説明の便宜
上、この端面を示している。
【0035】次に、基体23の絶縁層22の上に、磁気
抵抗効果型薄膜磁気ヘッドに対するボトムシールド層2
4をパーマロイにより約3μm の膜厚に形成する。この
ボトムシールド層24は、フォトレジストをマスクとす
るメッキ法によって所定のパターンにしたがって形成す
る。
【0036】次に、図14に示すように、ボトムシール
ド層24の上にアルミナより成るシールドギャップ層2
5に埋設されたGMR層26を形成する。このシールド
ギャップ層25の膜厚は0.2μm とすることができ
る。さらに、GMR層26を埋設したシールドギャップ
層25の上に、GMR層に対するトップシールドを構成
するとともに誘導型薄膜磁気ヘッドのボトムポールを構
成する第1の磁性層27をパーマロイにより3〜4μm
の膜厚に形成する。
【0037】次に、図15に示すように、この第1の磁
性層27と後に形成する薄膜コイルとを絶縁するととも
に磁束の漏れを抑止するために、0.3〜0.7μm の
膜厚のアルミナより成る絶縁層28を第1の磁性層27
の上に形成し、さらにその上に酸化シリコンより成る絶
縁層29を0.5〜2.0μm の膜厚で形成する。この
酸化シリコンより成る絶縁層29は、基板を150°C
の温度で加熱してプラズマCVDで形成するが、常温で
のスパッタリングで形成することもできる。また、本例
では酸化シリコンを用いるが、アルミナ、窒化シリコン
などの無機絶縁材料を用いることもできる。
【0038】次に、酸化シリコンより成る絶縁層29を
選択的にエッチングしてリング状の絶縁層29を形成し
た後、アルミナより成る絶縁層28をCF4, SF6などのフ
レオン系のガスまたはCl2, BCl2 などの塩素系ガスを用
いるリアクティブイオンエッチングによって選択的にパ
ターニングした様子を図16に示す。図17は、このよ
うに形成したリング状絶縁層29の形状を示す平面図で
ある。また、リング状絶縁層29のほぼ中央の位置にお
いては、絶縁層28に開口28aが形成されており、そ
こには第1の磁性層27が露出している。なお、図17
には、図面を明瞭とするために、後に形成するポールチ
ップを構成する第3の磁性層や薄膜コイルを仮想線で示
してある。
【0039】次に、アルミナより成るライトギャップ層
30を、露出している第1の磁性層27の表面および絶
縁層28および29の表面に、0.1〜0.3μm の膜
厚で所定のパターンにしたがって形成した様子を図18
に示す。本発明では、上述したリング状の絶縁層29の
膜厚は、ライトギャップ層30の膜厚よりも相当厚くな
っている。続いて、高い飽和磁束密度を有する磁性材料
を3〜4μm の膜厚に堆積して、記録トラックの巾を規
定するポールチップを構成する第2の磁性層31を形成
する。この高い飽和磁束密度を有する磁性材料として
は、NiFe(50%, 50%)やFeN とすることができる。また、
ポールチップを構成する第2の磁性層31はメッキ法で
所定のパターンに形成するか、スパッタ後、ドライエッ
チングで所定のパターンとすることができる。
【0040】本発明においては、図17の平面図に示す
ようにこのポールチップを構成する第2の磁性層31に
は、磁極部分31aと、リング状の絶縁層29の上まで
延在する連結部分31bとを設け、この連結部分の幅は
後方に行くにしたがって徐々に広くなるような形状に形
成することが好ましい。その形状は、例えば図17に示
した3角形状や5角形状とすることができる。また、第
2の磁性層31の磁極部分31aの巾Wによって記録ト
ラックの巾が決まるので、その巾は0.5〜1.2μm
と狭くする。
【0041】次に、第2の磁性層31のポールチップを
構成する磁極部分31aをマスクとして、CF4, SF6な
どのフレオン系のガスまたはCl2, BCl2 などの塩素系ガ
スを用いるリアクティブイオンエッチングを施して磁極
部分31aに隣接するライトギャップ層30を選択的に
除去して下側の第1の磁性層27を露出させた後、第2
の磁性層31の磁極部分31aおよびリング状絶縁層2
9をマスクとしてアルゴンガスを用いるイオンビームエ
ッチングを施して、第1の磁性層27の表面を約0.5
μm の深さだけ除去してトリム構造を形成した様子を図
19に示す。また、この状態での磁極部分の構成を図2
0において斜視図でも示す。
【0042】本例においては、リング状絶縁層29を無
機絶縁材料で形成したため、トリム構造を得るためのリ
アクティブイオンエッチングおよびそれに続くイオンビ
ームエッチング処理によっても絶縁層の端縁の位置が後
退したり剥離したりすることはない。したがって、製造
の歩留りおよび耐久性を向上することができる。
【0043】次に、リング状絶縁層29によって囲まれ
る空間内にフォトレジスト32によって絶縁分離された
状態で支持された第1層目の薄膜コイル33を形成する
とともにフォトレジスト34によって絶縁分離された状
態で支持された第2層目の薄膜コイル35を形成した様
子を図21に示す。本例では、フォトレジスト32,3
4と第2の磁性層31との間に2〜3μm の空隙が形成
されるようにする。
【0044】続いて、図22に示すようにエアベアリン
グ面側の先端が第2の磁性層31の連結部分31bと連
結されるとともにエアベアリング面とは反対側の端部が
絶縁層28にあけた開口28aを経て第1の磁性層27
と連結された第3の磁性層36を3〜4μm の膜厚に所
定のパターンにしたがって形成する。本発明において
は、第2の磁性層31の連結部分31aの表面のみなら
ず、その側面および端面との接触するように第3の磁性
層36を形成するが、その様子を図23に示す。このよ
うにして第2の磁性層31と第3の磁性層36との接触
面積を大きくすることができ、したがって接触部分での
磁束の漏れを抑止することができる。このような効果
は、特にポールチップを構成する第2の磁性層31の幅
を、例えば1μm 以下と小さくした場合にきわめて有効
である。
【0045】さらに全体の上にアルミナより成るオーバ
ーコート層37を20〜30μm の膜厚に形成した様子
を図24に示す。上述したように実際に薄膜磁気ヘッド
を量産する場合には、ウエファをバーに切断した後、バ
ーの側面を研磨してエアベアリング面を形成するが、本
例では、リング状絶縁層29のエアベアリング面側端縁
の位置をスロートハイト零の位置の基準としており、こ
の位置はプロセス中変動することがないので、所望の設
計値通りのスロートハイトを容易に得ることができる。
【0046】本発明は上述した実施例にのみ限定される
ものではなく、幾多の変更や変形が可能である。例え
ば、上述した実施例においては、基体上に読み取り用の
磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッドを設け、その上に書き込
み用の誘導型薄膜磁気ヘッドを積層した構成としたが、
これらの薄膜磁気ヘッドの積層順序を逆とすることもで
きる。また、上述した実施例では、磁気抵抗素子をGM
R素子としたが、AMR素子とすることもできる。さら
に、本発明はこのように読み取り用の薄膜磁気ヘッドを
磁気抵抗効果型のものとしたが、それ以外の読み取り用
薄膜磁気ヘッドを用いることもできる。また、読み取り
用の薄膜磁気ヘッドは必ずしも設ける必要はなく、誘導
型薄膜磁気ヘッドだけを設けることもできる。
【0047】上述した実施例においては、膜厚の厚い帯
状の絶縁層29をリング状とし、その内部に薄膜コイル
33,35を配設したが、本発明によれば、この帯状の
絶縁層29は必ずしもリング状とする必要はなく、例え
ば図25Aに示すようにコの字状としたり、図25Bに
示すように直線状とすることもできる。何れにしても、
本発明による帯状の絶縁層29は、そのエアベアリング
面側の端縁がスロートハイト零の位置を規定するもので
あって、膜厚がライトギャップ層の膜厚よりも厚いもの
であればどのような形状のものとしても良い。
【0048】さらに、上述した実施例では、膜厚の厚い
リング状の絶縁層29を酸化シリコン、窒化シリコン、
アルミナなどの無機絶縁材料を以て形成したが、フォト
レジストなどの有機絶縁材料で形成することもできる。
ただし、トリム構造を形成する際のエッチングに対する
マスクとしての機能の点からすれば、無機絶縁材料を以
て形成するのが好適である。
【0049】上述した実施例においては、第2の磁性層
31と第3の磁性層36とを連結するに当たり、第2の
磁性層31の連結部分31bの表面、側面および端面と
第3の磁性層36とを接触させたが、端面での接触は省
くこともできる。この場合には、薄膜コイル33および
35を絶縁分離する絶縁層32および34を第2の磁性
層31の連結部31bの端面と接触するように形成する
ことができる。
【0050】
【発明の効果】上述した本発明による薄膜磁気ヘッドお
よびその製造方法によれば、ポールチップを構成する第
2の磁性層を飽和磁束密度の高い材料で形成し、これと
磁気的に連結される第3の磁性層の先端面をエアベアリ
ング面から後退させ、さらに第2の磁性層の連結部分の
表面のみならず、側面においても第3の磁性層と接触さ
せるようにしたので、第2の磁性層の寸法を小さくした
場合にも、第3の磁性層の先端面からの磁束の漏れを抑
止するとともに第2の磁性層と第3の磁性層との接触部
分での磁束の漏れを抑止することができ、きわめて幅の
狭い記録トラックにデータを効率良く記録することがで
きる。この場合、第2の磁性層の連結部分を、その幅が
エアベアリング面から遠去かるに伴って大きくなる3角
形状とすることによって第2の磁性層と第3の磁性層と
の接触面積をさらに大きくすることができる。
【0051】さらに、膜厚の厚い帯状の絶縁層をリング
状に形成し、その内側に薄膜コイルを設けた構成では、
薄膜コイルを2層、3層としてもその高さをほぼ絶縁層
の膜厚分だけ減少させることができ、それだけ薄膜コイ
ルのコイル巻回体の巻回数を多くすることができ、効率
を向上することができる。
【0052】さらに、上述した膜厚の厚い帯状の絶縁層
を無機絶縁材料で形成する場合には、トリム構造を形成
するためのエッチング処理中、無機絶縁層の端縁の後退
がないので、トップポールを構成する第2の磁性層の下
側の絶縁層部分が破損して剥離したり、位置がずれたり
することがないので、薄膜磁気ヘッドの特性の劣化を抑
止することができる。また、このように絶縁層部分の剥
離がないので、そこにオイルや研磨液が溜まることがな
く、歩留りが向上するとともに耐久性も向上することに
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1AおよびBは、従来の複合型薄膜磁気ヘ
ッドを製造する方法の最初の工程を示す断面図である。
【図2】 図2AおよびBは、次の工程を示す断面図で
ある。
【図3】 図3AおよびBは、次の工程を示す断面図で
ある。
【図4】 図4AおよびBは、次の工程を示す断面図で
ある。
【図5】 図5AおよびBは、次の工程を示す断面図で
ある。
【図6】 図6AおよびBは、次の工程を示す断面図で
ある。
【図7】 図7AおよびBは、次の工程を示す断面図で
ある。
【図8】 図8AおよびBは、次の工程を示す断面図で
ある。
【図9】 図9AおよびBは、次の工程を示す断面図で
ある。
【図10】 図10は、最終的に得られる複合型薄膜磁
気ヘッドを示す断面図である。
【図11】 図11は、その磁極部分の断面図である。
【図12】 図12は、第3の磁性層を形成した状態を
示す平面図である。
【図13】 図13AおよびBは、本発明による複合型
薄膜磁気ヘッドの製造方法の第1の実施例における最初
の工程を示す断面図および正面図である。
【図14】 図14Aおよび14Bは、次の工程を示す
断面図および正面図である。
【図15】 図15Aおよび15Bは、次の工程を示す
断面図および正面図である。
【図16】 図16Aおよび16Bは、次の工程を示す
断面図および正面図である。
【図17】 図17は、そのときの平面図である。
【図18】 図18AおよびBは、次の工程を示す断面
図および正面図である。
【図19】 図19AおよびBは、次の工程を示す断面
図および正面図である。
【図20】 図20は、そのときの平面図である。
【図21】 図21AおよびBは、次の工程を示す断面
図および正面図である。
【図22】 図22AおよびBは、次の工程を示す断面
図および正面図である。
【図23】 図23は、そのときの斜視図である。
【図24】 図24AおよびBは、次の工程を示す断面
図である。
【図25】 図25AおよびBは、本発明による薄膜磁
気ヘッドの他の実施例における絶縁層の構成を示す平面
図である。
【符号の説明】
21 基体本体、 22 絶縁層、 23 基体、 2
4 下部シールド層、25 シールドギャップ層、 2
6 GMR層、 27 第1の磁性層、 28絶縁層、
29 リング状絶縁層、 30 ライトギャップ層、
31 第2の磁性層、 32 絶縁層、 33 薄膜
コイル、 34 絶縁層、 35 薄膜コイル、 36
第3の磁性層、 37 オーバーコート層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 5/31 G11B 5/39

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁極部分を有する第1の磁性層と、 磁気記録媒体と対向し、記録トラックの巾を規定する巾
    を有する磁極部分およびこの磁極部分から内方に延在す
    る連結部分を有し、前記磁極部分の端面が前記第1の磁
    性層の磁極部分の端面と共にエアベアリング面を構成す
    る第2の磁性層と、 この第2の磁性層に、前記第1の磁性層とは反対側で接
    触し、エアベアリング面から離れた後方位置において第
    1の磁性層と磁気的に連結された第3の磁性層と、 少なくとも前記エアベアリング面において第1の磁性層
    の磁極部分と第2の磁性層の磁極部分との間に介挿され
    たライトギャップ層と、 前記第1の磁性層と第2および第3の磁性層との間に絶
    縁分離された状態で支持された部分を有する薄膜コイル
    と、 前記第1、第2および第3の磁性層、ライトギャップ層
    および薄膜コイルを支持する基体と、 を具える薄膜磁気ヘッドであって、 前記第1の磁性層の基体とは反対側の面に、磁極部分側
    の端縁が、エアベアリング面に対する基準位置となる部
    分を有するリング状の絶縁層を、前記ライトギャップ層
    の基体とは反対側の面を覆うように設け、このリング状
    の絶縁層の内部に前記薄膜コイルを形成し、前記第2の
    磁性層の連結部分を、前記リング状の絶縁層の第1の磁
    性層と面する側とは反対側の面上まで延在させ、前記第
    3の磁性層を、第2の磁性層の前記リング状の絶縁層の
    面上を延在する連結部分の少なくとも表面および側面と
    連結したことを特徴とする薄膜磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記リング状の絶縁層を、無機絶縁層と
    したことを特徴とする請求項1に記載の薄膜磁気ヘッ
    ド。
  3. 【請求項3】 磁極部分を有する第1の磁性層と、 磁気記録媒体と対向し、記録トラックの巾を規定する巾
    を有する磁極部分およびこの磁極部分から内方に延在す
    る連結部分を有し、前記磁極部分の端面が前記第1の磁
    性層の磁極部分の端面と共にエアベアリング面を構成す
    る第2の磁性層と、 この第2の磁性層に、前記第1の磁性層とは反対側で接
    触し、エアベアリング面から離れた後方位置において第
    1の磁性層と磁気的に連結された第3の磁性層と、 少なくとも前記エアベアリング面において第1の磁性層
    の磁極部分と第2の磁性層の磁極部分との間に介挿され
    たライトギャップ層と、 前記第1の磁性層と第2および第3の磁性層との間に絶
    縁分離された状態で支持された部分を有する薄膜コイル
    と、 前記第1、第2および第3の磁性層、ライトギャップ層
    および薄膜コイルを支持する基体と、 を具える薄膜磁気ヘッドであって、 前記第1の磁性層の基体とは反対側の面に、磁極部分側
    の端縁が、エアベアリング面に対する基準位置となる部
    分を有する帯状絶縁層を設け、前記第2の磁性層の連結
    部分を、前記帯状絶縁層の第1の磁性層と面する側とは
    反対側の面上まで延在させ、前記第3の磁性層を、第2
    の磁性層の前記帯状絶縁層の面上に延在する連結部分の
    表面、側面および端面と連結したことを特徴とする薄膜
    磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記帯状の絶縁層を、無機絶縁層とした
    ことを特徴とする請求項3に記載の薄膜磁気ヘッド。
  5. 【請求項5】 前記第1の磁性層の、ライトギャップ層
    を介して前記第2の磁性層の磁極部分と対向する部分に
    隣接する部分の膜厚を薄くしてトリム構造を構成したこ
    とを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の薄膜磁気
    ヘッド。
  6. 【請求項6】 前記第2の磁性層を、第1および第3の
    磁性層よりも飽和磁束密度の高い磁性材料で形成したこ
    とを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の薄膜磁気
    ヘッド。
  7. 【請求項7】 前記第2の磁性層の前記リング状の絶縁
    層または前記帯状の絶縁層の上に延在する連結部分の幅
    を後方に行くにしたがって広くなるように形成したこと
    を特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の薄膜磁気ヘ
    ッド。
  8. 【請求項8】 前記基体と第1の磁性層との間に、シー
    ルド層と、シールドギャップ層に埋設された磁気抵抗素
    子とを配設して複合型としたことを特徴とする請求項1
    〜7の何れかに記載の薄膜磁気ヘッド。
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