JP3368387B2 - 複合粒子の製造方法 - Google Patents

複合粒子の製造方法

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JP3368387B2 JP04577593A JP4577593A JP3368387B2 JP 3368387 B2 JP3368387 B2 JP 3368387B2 JP 04577593 A JP04577593 A JP 04577593A JP 4577593 A JP4577593 A JP 4577593A JP 3368387 B2 JP3368387 B2 JP 3368387B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エレクトロニクス用の
スペーサ、分離カラム用充填剤、成型材料、塗装材料、
イムアッセイ用のクロスフェアなどに用いる複合粒
子、また、電子写真、静電記録、静電印刷などにおける
静電荷像を現像するための電子写真用トナーなどに用い
る複合粒子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に電子写真法又は静電記録法等にお
いては、光導電性感光体又は誘電体等よりなる潜像担持
体上に形成された静電潜像を現像するために、現像スリ
ーブ等トナー供給ローラ上でブレード等によって薄層化
され、かつ適当に微粉末化された帯電トナーを用いて現
像し、必要に応じて紙等の被覆写材にトナー画像を転写
した後、加熱圧力、溶剤蒸気等によって定着して複写物
が得られる。
【0003】また、潜像担持体上から被写材上に転写
されたトナー像を定着する方法としては、加熱ローラに
よる圧着加熱方式が一般に用いられている。この方法
は、トナー像の一部が定着ローラ表面に付着し、そのロ
ーラ表面のトナーが被定着材に再び付着するために複写
画像を汚染する、所謂オフセット現像を発生することが
ある。このためローラへのトナーの移行を防止するため
にトナー中に離型剤を含有させる方法が特公昭52−3
304号公報で知られている。このトナーを作る方法は
樹脂と離型剤及びその他の添加剤とを樹脂を熔融する温
度まで加熱し、混練し、その後冷却して粉砕するという
ものである。
【0004】この場合、結着樹脂と離型材料との相溶性
が悪く、充分な混練を必要とする。不充分であると相分
離による海島構造が発生し、さらに離型材料が形成する
島状部分の大きさが非常に大きくなり、光導電性感光体
フィルミング、現像スリーブフィルミング又はキャリア
への付着などを引き起こし、好ましくない。このような
を生起させないために必要な混練、または、離型材
料が無い場合のトナーに比べて5倍以上の混練時間が必
要とするという欠点がある。
【0005】また、離型剤を用いて造粒合成した重合体
粒子をトナーとして用いようとする試みも多くみられる
が、合成中に離型剤が分離して、重合体粒子中に含まれ
なかったり、粒子内部に偏在して所望の離型性が得られ
ないという欠点がある。さらにこの様な造粒合成した粒
子の形態は多くの場合球状であり、感光体に付着した転
写工程後に残ったこの様な形状のトナーはクリーニング
部材により除去が非常に難かしものであった。
【0006】この様な問題点を解決するために、特開昭
63−300245号公報には離型剤を着色母体粒子表
面にのみ付着させたトナーが提案されている。これは界
面活性剤を用いて乳化分散させたエマルジョン化した離
型剤と着色母体粒子とを混合して母体粒子表面に離型剤
微粒子を付着しようとした試みであるが、通常エマルジ
ョン化した離型剤は多量の界面活性剤により乳化安定分
散されており、単に母体粒子と混合したのみでは、液中
での離型剤と母体粒子との荷電が異なる等の適当な条件
下にない限り均一に母体粒子表面への付着は生じ得ず、
たとえ、一部付着した粒子が得られたとしても母体粒子
との相互作用は弱く、すぐに離脱したり、付着の不均一
性により所望の離型性は得られないのが実情であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、樹脂
母体粒子の表面に確実にかつ均一に離型剤微粒子を付着
させ、かつ強固に付着せしめることを特徴とする複合粒
子の製造方法を提供する。特に、この複合粒子を電子写
真用トナーとして用いたとき、感光体現像スリーブ表面
への付着がなく、また感光体に残存するトナーを容易に
クリーニング除去可能な複合粒子の製造方法を提供す
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、親水性
有機液体又は水、若しくはこれらの混合液体中に分散さ
れた表面に極性基を有する母体粒子(A)と、親水性有
機液体又は水、若しくはこれらの混合液体との混合液中
で非イオン性界面活性剤を乳化剤として分散されたワッ
クスのエマルジョン(B)を、母体粒子(A)表面の極
性基と逆極性の界面活性剤(C)の存在下で混合し、ワ
ックスの微粒子を母体粒子表面に付着させ、混合後の分
散液を加熱し、ワックス微粒子を母体粒子表面に固定化
した後に、必要であれば固液分離と洗浄を行ない、乾燥
することを特徴とする複合粒子の製造方法が提供され、
また、前記複合粒子の製造方法において、前記混合工程
の前又は後に母体粒子(A)内部まで均一に着色する工
程を設けたことを特徴とする着色された複合粒子の製造
方法が提供され、特に、前記母体粒子表面の極性基と逆
極性の界面活性剤(C)がフルオロアルキル基を有する
ものであること、或いは、母体粒子(A)の体積平均粒
子径が1〜20μm、ワックスエマルジョン(B)の体
積平均径が0.01〜0.5μmであることを或いは、
前記ワックスエマルジョン(B)を母体粒子(A)に対
し固型分で0.1〜10重量%を使用し、また前記界面
活性剤(C)を、母体粒子(A)に対し0.01〜2重
量%用いることをそれぞれ特徴とする前記複合粒子の製
造方法が提供される。
【0009】以下、本発明を更に詳細に説明する。本発
明で使用する表面に極性基を有する母体粒子(A)と
は、カルボキシル基、スルホン基、ホスホン基、アミノ
基、アミド基、4級化されたアミノ基などの極性基を有
する低分子又は高分子化合物が粒子表面に物理的、化学
的に吸着しているか、又は母体粒子自体が極性基を有す
る化合物で構成されていれば、特に製限は受けないが、
親水性有機液体又は水、若しくはこれらの混合液体(以
下、分散溶媒と略記する)中に母体粒子(A)を分散し
た際に、前記した極性基を有する化合物が脱離しないこ
とが望ましい。粒子表面の極性基の存在状態の検出には
固液不均一系での酸、塩基吸着指示薬を用い定量する方
法や、顕微FT・IR、XPS(X線光電子分光法)に
よる表面分析等を行なうことにより確認できる。また母
体粒子(A)の体積平均粒子径はワックスエマルジョン
(B)との粒子径の10倍以上の粒径が好ましく、1〜
20μmの場合均一な複合粒子が製造できる。
【0010】本発明の複合粒子を電子写真用トナーとし
て用いる場合には、母体粒子(A)として紙への定着性
を持たせる為に熱可塑性の樹脂粒子が好ましい。樹脂粒
子を構成するか、あるいは表面に存在させる高分子化合
物としては、以下の単量体から得られる重合体が例示さ
れる。極性の単量体であるアニオン性ビニル単量体の好
ましい例としては、不飽和カルボン酸モノマー、不飽和
スルホン酸モノマー、不飽和リン酸モノマーなどが挙げ
られる。具体例を挙げると不飽和カルボン酸モノマーと
しては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタ
コン酸、マレイン酸、イタコン酸モノブチルエステル、
マレイン酸モノメチルエステル、マレイン酸モノブチル
エステル、マレイン酸モノオチクルエステルなどのハー
フエステル、フマール酸、シトラコン酸、ケイ皮酸、ブ
テントリカルボン酸、3−ブテン酸、4−ペンテン酸、
テトラヒドロテレフタル酸、または無水マレイン酸、無
水イタコン酸などの不飽和塩基酸の無水物などが挙げ
られる。
【0011】不飽和スルホン酸モノマーとしては、スチ
レンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロ
パンスルホン酸、3−スルホプロピル(メタ)アクリル
酸エステル、ビス−(3−スルホプロピル)−イタコン
酸エステル、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリル酸
の硫酸モノエステル、アリルスルホコハク酸、アリルス
ルホコハク酸オクチル、ビニルスルホン酸、2−スルホ
エチル(メタ)アクリレート、及びその塩などが挙げら
れる。
【0012】不飽和リン酸モノマーとしては、ビニルホ
スホン酸、ビニルホスフェート、アシッドホスホキシエ
チル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−アシッド
ホスホキシプロピル(メタ)アクリレート、アシッドホ
スホキシプロピル(メタ)アクリレート、ビス(メタア
クリロキシエチル)ホスフェート、ジフェニル−2−ア
クリロイルオキシエチルホスフェート、ジフェニル−2
−アクリロイルオキシエチルホスフェート、ジフェニー
ル−2−アクリロイルオキシエチルホスフェート、ジブ
チル−2−メタクリロイルオキシエチルホスフェート、
ジブチル−2−アクリロイルオキシエチルホスフェー
ト、ジオクチル−2−(メタ)アクリロイルオキシエチ
ルホスフェート、モノ−(2−メタクリロイルオキシエ
チル)アシッドホスフェートなどが挙げられる。
【0013】カチオン性ビニル単量体の好ましい例とし
ては、アミノ基を有する脂肪族アルコールの(メタ)ア
クリル酸エステル、(メタ)アクリル酸アミド、あるい
はN原子上でアルル基によりモノ−またはジ−置換さ
れたこれら(メタ)アクリル酸エステルまたは(メタ)
アクリル酸アミド、Nを環員とする複素環基で置換され
たビニル化合物、N,N−ジアリル−アルキルアミンあ
るいはモノ−またはジ−アルキルアミノ基を有するスチ
レン類、モノ−またはジ−アルキルアミノ基を有するビ
ニルエーテル類、あるいはこれらを4級化したものなど
が挙げられる。
【0014】アミノ基またはアルキル基を有する脂肪族
アルコールの(メタ)アクリル酸エステルの例として
は、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、3−ジメチルアミノフェニル(メタ)アクリレー
ト、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレ
ート、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリ
レート、N−メチルアミノエチルメタアクリレートなど
が挙げられる。
【0015】(メタ)アクリル酸アミド、あるいはN原
子上でモノ−またはジ−アルキル置換された(メタ)ア
クリル酸アミドとしては、アクリルアミド、N−ブチル
アクリルアミド、N,N−ジブチルアクリルアミド、ピ
ペリジンアクリルアミド、N−N′,N′ジメ
アミドエチル)アクリルアミド、N−(N′,N′−ジ
メチルアミノエチル)メクリルアミド、メタクリルア
ミド、N−ブチルメタクリルアミド、N,N−ジメチル
アクリルアミド、N−オクタデシルアクリルアミド、N
−(N′,N′−ジエチルアミノエチル)アクリルアミ
ド、N−(N′,N′−ジエチルアミノエチル)メタク
リルアミド、N−(N′,N′−ジメチルアミノプロピ
ル)アクリルアミド、N−(N′,N′−ジメチルアミ
ノプロピル)メタクリルアミド、N−(N′,N′−ジ
エチルアミノプロピル)アクリルアミド、N−(N′,
N′ジエチルアミノプロピル)メタクリルアミド、ジ
アセトンアクリルアミド、N−メチルアミノ−N−ヒド
ロキシメチルアクリルアミド、N−メチルアミノエチル
アクリルアミド、メタクリルアミドなどが挙げられる。
【0016】Nを環員として有する複素環基で置換され
たビニル化合物の例としては、ビニルピリジン、ビニル
ピロリドン、2−メチル−5−ビニルピリジン、2−エ
チル−5−ビニルピリジンなどが挙げられる。N,N−
ジアリルアルキルアミンの例としては、N,N−ジアリ
ルメチルアミン、N,N−ジアリルエチルアミンなどが
挙げられる。
【0017】アルキルアミノ基を有するスチレン類とし
ては、N,N−ジメチルアミノメチルスチレン、N,N
−ジメチルアミノエチルスチレン、N,N−ジエチルア
ミノエチルスチレンなどが挙げられる。アルキルアミノ
基を有するビニルエーテル類としては、2−ジメチルア
ミノエチルビニルエーテル、2−ジエチルアミノエチル
ビニルエーテルなどが挙げられる。
【0018】また、これらを、炭素数4以下のアルキル
基の硫酸ジアルキルや、メタンスルホン酸、ベンゼンス
ルホン酸、トルエンスルホン酸などのアルキル基の炭素
数18以下のアルキルまたはアリールスルホン酸のアル
キルエステルや、塩化ベンジル、臭化ベンジルなどのハ
ロゲン化ベンジル、そして炭素数18以下のアルキル基
がハロゲン化アルキルなどの公知の4級化剤で4級化し
たものなどが挙げられる。
【0019】さらに、母体粒子(A)としては、粒子表
面に極性基を有する粒度分布の狭い粒子が、ワックスエ
マルジョン(B)との均一複合化の上で好ましく、具体
的には特開昭61−19602公報に開示された方法
で、特に先に例示した極性の単量体から得られる重合体
を分散安定剤として用い、極性の重合体が物理的に吸着
又はグラフト化等の化学結合により表面に存在している
粒子や、先に例示した単量体を構成成分として共重合し
た粒子を用いれば良い。
【0020】母体粒子(A)及びワックスエマルジョン
(B)を分散する際に用いる親水性有機液体としては、
例えばメチルアルコール、エチルアルコール、変性エチ
ルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルア
ルコール、イソブチルアルコール、tert−ブチルア
ルコール、sec−ブチルアルコール、tert−アミ
ルアルコール、3−ペンタノール、オクチルアルコー
ル、ベンジルアルコール、シクロヘキサノール、フル
リルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、
エチレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコー
ル等のアルコール類、メチルセロソルブ、セロソルブ、
イソブロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エチレン
グリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモ
ノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエ
ーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等の
エーテルアルコール類が用いられる。
【0021】これら有機液体は、一種もしくは二種以上
の混合物を用いることができる。なお、アルコール類、
及びエーテルアルコール類以外の有機液体を前記アルコ
ール類及びエーテルアルコール類と併用することによ
り、有機液体の母体粒子(A)に対して溶解性を持たせ
ない条件下で種々SP値を変化させ、膨潤性を変え生成
される複合粒子の均一付着性及び母体粒子(A)とワッ
クス微粒子の接着性を調節することが可能である。これ
ら併用する有機液体としては、ヘキサン、オクタン、石
油エーテル、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キ
シレン等の炭化水素類、四塩化炭素、トリクロルエチレ
ン、テトラブロムエタン等のハロゲン化炭化水素類、エ
チルエーテル、ジメチルグリコール、トリオキサン、テ
トラヒドロフラン等のエーテル類、メチラール、ジエチ
ルアセタール等のアセタール類、アセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソチルケトン、シクロヘキサン等
のケトン類、ギ酸ブチル、酢酸ブチル、プロピオン酸エ
チル、セロソルブアセテート等のエステル類、ギ酸、酢
酸、プロピオン酸等の酸類、ニトロプロペン、ニトロベ
ンゼン、ジメチルアミン、モノエタノールアミン、ピリ
ジン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド等
の硫黄、窒素含有有機化合物類等が挙げられる。
【0022】粒子表面に極性基を有する粒度分布の狭い
母体粒子(A)は、例えば次の様に製造することができ
る。ここで狭い粒度分布とはコールターマルチサイザー
(コールターエレクトロニクス社製)において、100
μmのアパーチャーチューブを用いたとき、アパーチャ
ーカレント等の設定はオートマチックで測定した際の
(3万個以上のカウント値)体積平均粒子径(dv)と
個数平均粒子径(dn)の比が1.00≦(dv/d
n)≦1.20の範囲の粒度分布を意味する。電子写真
用トナーとして用いる場合には、ガラス転移点が40〜
90℃、重量平均分子量が0.5〜100万で、100
万より大きい高分子量成分または架橋成分が重量で5〜
50%含まれていることが熱ローラーによる定着性と耐
オフセット性を確保する意味で好ましい。
【0023】母体粒子(A)は先に例示した親水性有機
液体又は水、若しくはこれらの混合液体(分散溶媒)に
該親水性有機液体に溶解する先に例示した極性の単量体
から得られる高分子化合物(分散剤)を加え、これに該
親水性有機液体には溶解するが生成する重合体は該分散
溶媒にて膨潤されるかほとんど溶解しない一種または二
種以上のビニル単量体を加えて重合することにより製造
される。予め目的の粒子径よりは小さいが、粒度分布の
狭い重合体の種粒子を利用して上述の系にて成長させる
反応も含まれる。成長反応に利用する単量体は種粒子を
製造したものと同じ単量体でもまた別の単量体でも良い
が、重合体は分散溶媒に溶解してはならない。
【0024】一旦、親水性有機液体又は水、若しくはこ
れらの混合液体(分散溶媒)に溶解できなくなった重合
体は析出し該となる粒子を形成し、成長することにより
分布の狭い粒子が形成される。反応の開始方法には分散
安定剤を溶解し、ビニル単量体を加え系内の酸素を不活
性気体により置換して重合を開始するとき、予め開始剤
を添加しておいて系内の温度を上昇させ反応を始める場
合と、反応温度まで昇温してから開始剤を添加し重合反
応を始める二つの場合が考えられるが、前者は系内の酸
素を置換している間に開始剤の存在下で極く僅か重合が
始まっており、後者は系内の昇温から開始剤の投入に至
るまでビニル単量体が熱重合を起こす可能性がある。こ
の極く僅かの初期の重合反応による分子量が低い重合体
が粒子化せずに溶液として存在しても初期の核生成に重
大な影響を及ぼし、粒子径分布を広げたり微粒子の発生
の原因となる。
【0025】従って予め開始剤及びビニル単量体を添加
しておき、反応温度を上昇させて重合をスタートさせる
方法においてはその系内を冷却し、反応を極力抑制す
ることが肝要である。開始剤の添加によって重合を始め
る方法においても昇温前はできるだけ冷却を行っていた
方がよい。
【0026】更に重合開始時点での系内の酸素はできる
限り不活性ガスにより置換しておくことが望ましい。好
ましくは1.0体積%以下、より好ましくは0.1体積
%以下がよい。置換が不充分であると微量の低分子量反
応物がより微粒子として生成しやすく、粒度分布が広が
る原因となる。前者では昇温を始めるとき、後者では開
始剤を添加、投入するときが重合の開始時となる。前記
した初期に生成する該粒子は用いる分散溶媒及び末反応
の重合性単量体により膨潤さており、重合初期に一
に発生する微粒子は安定性が悪い場合が多い。凝集また
は合一化が起こると粒度分布は広がり所望の粒子が得ら
れない。従って予め核体となる粒子を添加しておき、系
内の粒子数を制限しておくことも勿論考えられるが、核
体となる粒子と生成する重合体の相溶性、極性、反応性
等が不足すると忽ち新たに粒子が発生することが多い。
【0027】重合開始時のビニル単量体の濃度を制限す
ることにより初期に生成する核体粒子を安定に合成する
ことができ、また、ビニル単量体の濃度により核体粒子
が調節できる。重合開始時のビニル単量体の濃度を好ま
しくは分散溶媒に対し、10重量%以下で、より好まし
くは5重量%以下の濃度で行うと安定な核が形成され易
い。一旦形成された核を成長させるために、また重合体
粒子濃度を上げて製造するために引続き10〜100重
量%、好ましくは20〜50重量%の単量体を分散溶媒
に対して追加して成長させることができる。系へのビニ
ル単量体の追加は一括もしくは分割して添加することが
可能であるが、分割して、しかも分散溶媒である程度希
釈して添加するのが系の安定性の上で好ましい。
【0028】また、重合開始時の重合速度を一定の範囲
に制限することにより初期に生成する核体粒子を安定に
合成することもできる。一旦、形成された安定な核は引
続いて行なわれる成長反応によりその粒子径分布を保っ
たまま肥大化させることができる。また初期の重合速度
を調節することにより核体粒子即ち平均粒子径が制御で
きる。重合速度を制限する方法には種々の方法が考えら
れるが先に記した初期のビニル単量体の濃度を制限する
方法、初期に用いる開始剤濃度を制限する方法、初期に
所望の分速度を得るための開始剤を選択する方法、ま
た必要な分解速度を得る重合温度で重合する方法などが
挙げられ、これらを併用して用いることも可能である。
【0029】初期に用いる開始剤の濃度を制限する場
合、重合開始時のビニル単量体に対する開始剤の濃度は
好ましくは0.1重量%以下であり、より粒子を安定化
させ再現性よく合成するためには0.05重量%以下で
あることが好ましい。一旦、形成された核の成長速度を
速めるために、また高重合率域まで反応を進め、所望の
分子量の重合体を得るために核形成後、系に存在する未
反応のビニル単量体に対して0.1重量%以上の開始剤
を添加し、重合反応を進めることが必要である。勿論追
加する開始剤は核体形成時に用いたものと同一であって
も、また、異なっても、また二種以上混合して用いても
よい。分解速度の違う二種以上の重合開始剤を用いれ
ば、分子量分布の広い重合体を形成することができる。
また、重合反応の進行度合にあわせて分割添加してもよ
い。添加する開始剤は常温で粉末であれば用いた分散溶
媒に溶解して加えることがより望ましい。
【0030】初期すなわち重合開始時または一定の範囲
以下の転化率で所望の分解速度を得るために使用される
開始剤は、比較的分解温度の高いうちで10%以下の転
化率の間は用いる系における半減期が10時間の温度が
80℃以上の開始剤を用いることが望ましく、重合速度
が比較的遅い系で安定に核粒子を合成し、後の反応に移
行することにより再現性よく粒子を合成することができ
る。一旦、形成された核の成長速度を速め、高重合率域
まで反応を進め、かつ所望の分子量の重合体を得るため
に、該形成後引き続いて、比較的分解温度が低いものの
うちで半減期10時間の温度が80℃以下の開始剤を用
いて重合反応を迅速に進行させることが望ましい。
【0031】勿論追加する開始剤は半減期10時間の温
度が80℃以下であれば二種以上混合してもよく、分解
速度の違う二種以上の重合開始剤を用いれば分子量分布
の広い、かつ、粒子径分布は狭い重合粒子を形成するこ
とができる。また、重合反応の進行度合に適するように
分割添加してもよい。添加する開始剤は常温で粉末であ
れば用いた分散溶媒にて、溶解して加えることが望まし
い。また、必要な分解速度を得る重合温度で重合を開始
する場合には重合反応系において用いた開始剤の100
時間以上の半減期を与える温度で重合を行い、重合速度
が比較的遅い系で安定に核粒子を合成し、後の反応に移
行することが望ましい。重合反応を迅速に進行させるた
めに転化率がある程度上昇した時点もしくは逐次的に1
〜100時間の半減期を与える温度にて重合反応を押し
進めることができる。
【0032】架橋成分の導入は重合開始より単量体の転
化率が低いときは該単量体に対する架橋剤の量を5重量
%以下で行うことが望ましく、それ以上の架橋剤を用い
ると系の凝集が生じやすい。但し、さらに架橋成分が必
要な場合は、ビニル単量体の転化率が高くなった時点
で、系に残存する単量体の10重量%以下の量を加す
ることが可能である。勿論前述のあらかじめ目的の粒子
径よりも小さいが粒度分布の狭い重合体を利用して成長
させる反応の場合にも追加する単量体の10重量%以下
の架橋剤が使用可能である。
【0033】架橋成分の定量はフィルター上の粒子を重
合体成分を溶解する溶媒にて、加熱還流して抽出する方
法や、濾過助剤を用いて粒子を前記溶媒中で溶解、濾別
または遠心沈降分離する等の操作を用いて行うことがで
きる。
【0034】また、親水性有機液体として重合初期即ち
核粒子生成時に比較的極性の高い、ビニル単量体とのS
P値の離れている溶媒又は混合溶液を用いれば析出核粒
子は小粒子となり、後に他の溶媒を加えることによって
粒子同士の合一を促進し、粒子及び粒子径分布を調節す
ることができる。
【0035】また、重合開始時と重合途中、重合末期と
それぞれ混合溶媒の種類及び組成を変化させ生成する重
合体粒子の平均粒子径、粒子径分布、乾燥条件等を調節
することができる。
【0036】先に例示した極性単量体からなる高分子化
合物分散剤は、使用する分散溶媒、目的とする重合体粒
子の種および種粒子から製造される成長粒子により適宜
選択され得るが、特に重合体粒子同士の合一を主に立体
的に防ぐ意味で重合体粒子表面への親和性、吸着性が高
く、しかも分散溶媒への親和性、溶解性の高いものが選
ばれる。また、立体的に粒子同士の反発を高めるため
に、分子鎖がある程度の長さのもの、好ましくは、分子
量が1万以上のものが選ばれる。しかしあまり分子量が
高いと液粘度の上昇が著しく、操作性、撹拌性が悪な
り、生成重合体の粒子表面への析出確率のばらつきを与
えるため注意を要する。
【0037】また、これら高分子化合物分散剤と併用し
て、コバルト、鉄、ニッケル、アルミニウム、銅、ス
ズ、鉛、マグネシウム等の金属またはその合金(特に1
μm以下が好ましい)、また酸化鉄、酸化銅、酸化ニッ
ケル、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化珪素等の酸化物の無
機化合物微粉体、を併用しても、生成重合体粒子の安定
性および粒径分布の改良を更に高めることができる。一
般に極性の高分子安定剤の使用量は目的とする重合体粒
子形成用の重合性単量体の種類によって異なるが、分散
溶媒に対し、0.1重量%〜10重量%さらに好ましく
は1重量%〜5重量%が好ましい。高分子分散安定剤の
濃度が低い場合には生成する重合体粒子は比較的大径の
ものが得られ、濃度の高い場合には小粒子が得られる
が、10重量%を越えて用いても小径化への効果は少な
い。
【0038】以上挙げた極性の高分子分散安定剤、及び
必要ならば無機微粉末、顔料は種粒子の製造の際に必要
であるのは勿論であるが、成長反応の際にも粒子同士の
合一を防ぐ目的で添加するビニル単量体溶液や種粒子分
散液に存在させて重合を行なってもよい。
【0039】初期に生成する粒子は分散溶媒中と重合体
粒子表面に平衡を保って分配された極性の高分子分散安
定剤によって安定化されるが、未反応ビニル単量体が親
水性有機液体中にかなり存在する場合はいくぶん膨潤さ
れ粘着性を持ち、極性の高分子分散安定剤のイオン的及
び立体的反発力に打ち勝って凝集してしまう。さらに極
端に前記分散溶媒に対して単量体の量が多い場合は、生
成する重合体が完全に溶解してしまい重合がある程度進
行しないと析出してこない。この場合の析出の状態は粘
着性の高い塊状物を形成する様式をとる。従って、粒子
を製造する時の単量体の前記分散溶媒に対する量はおの
ずと制限されることになり、分散溶媒の種類によって多
少異なるが、およそ100重量%以下、好ましくは50
重量%が適当である。
【0040】単量体とは、親水性有機液体又は水、若し
くはこれらの混合液体(分散溶媒)に溶解可能なもので
あり、例えばスチレン、o−メチルスチレン、m−メチ
ルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレ
ン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、
p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレ
ン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチ
レン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレ
ン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレ
ン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3,
4−ジクロルスチレン等のスチレン類、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸
イソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸−n−オ
クチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸ラウリル、ア
クリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、
アクリル酸−2−クロルエチル、アクリル酸フェニル、
α−クロルアクリル酸メチル、アクリル酸β−ヒドロキ
シエチル、メタクリル酸β−ヒドロキシエチル、アクリ
ル酸β−ヒドロキシプロピル、メタクリルβ−ヒドロ
キシプロピル、アクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、メ
タクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−ク
ロロ−2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸3−クロ
ロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモ
ノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタ
クリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステ
ル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、メタクリル
酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピ
ル、メタクリル酸−n−ブチル、メタクリ酸イソブチ
ル、メタクリル酸−n−オクチル、メタクリル酸ドデシ
ル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸−2−エチル
ヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェ
ニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル
酸ジエチルアミノエチル等のα−メチル脂肪酸モノカル
ボン酸エステル類、アクリロニトリル、メタクリロニト
リル、アクリルアミド等のアクリル酸またはメタクリル
酸誘導体、ビニルアルコールまたはビニルアルコールと
のエーテル類例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチ
ルエーテル、ビニルプロピルエーテル等、または、ビニ
ルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエス
テル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸
ビニル等、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、
フッ化ビニル等のハロゲン化ビニル類等からなる単独ま
たは相互の混合物およびこれらを50重量%以上含有
し、これらと共重合し得る単量体との相互の混合物を意
味する。
【0041】先に例示した極性の単量体からなる分散安
全剤を使用する他に母体粒子(A)の表面に極性基を存
在させることは、極性の単量体と前記した単量体とを共
重合することによっても可能であり、極性の単量体は重
合の初期から存在させ共重合させても勿論構わないが、
後期に添加して共重合を行なった方が粒子表面へ優先し
て極性基を導入するという点で好ましい。
【0042】単量体と併用して用いられる好ましい架橋
剤として、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン及び
それらの誘導体である芳香族ジビニル化合物、その他エ
チレングリコールジアクリレート、エチレングリコール
ジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリ
レート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、
1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、トリメ
チロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプ
ロパントリメタクリレート、1,4−ブタンジオールジ
アクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレー
ト、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ペンタ
エリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトール
トリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリ
レート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペン
タエリスリトールメタクリレート、ペンタエリスリトー
ルテトラメタクリレート、グリセロールジメタクリレー
ト、グリセロールジアクリレート、グリセロールアクロ
キシジメタクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシ
メチルエタンジアクリレートなどのジエチレン性カルボ
ン酸エステル、N,N−ジビニルアニリン、ジビニルエ
ーテル、ジビニルスルフィド、ジビニルスルホンなど全
てのジビニル化合物及び三個以上のビニル基を持つ化合
物等が単独又は混合物等で用いられる。
【0043】このように架橋された粒子を用いて成長重
合反応を引き続いて行った場合には、生成する重合体粒
子の内部が架橋されたものとなり、また一方で成長反応
に用いるビニル単量体溶液に上述の架橋剤を含量させた
場合には粒子表面が硬化された重合体が得られる場合も
ある。
【0044】本発明に用いられる連鎖移動剤として特に
制限はないが、生成重合体の分子量だけでなく重合速度
も低下させる、いわゆる重合抑制剤、重合禁止剤は用い
ることができない。好ましく用いられるものとして、四
塩化炭素、四臭化炭素、二臭化酢酸エチル、三臭化酢酸
エチル、二臭化エチルベンゼン、二臭化エタン、二塩化
エタンなどのハロゲン化化水素、ジアゾチオエーテ
ル、ベンゼン、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン
などの炭化水素、第3ドデシルメルカプタン、n−ドデ
シルメルカプタンなどのメルカプタン類、メルカプトエ
タノール、メルカプトプロパノールなどのチオアルコー
ル類、ジイソプロピルザントゲンジスルフィド、ジメチ
ルスルフィド、ジエチルスルフィドなどのジスルフィ
ド、テトラチオグリコール酸ペンタエリスリトール、チ
オプロピオン酸オクチル、チオグリコール酸及びそのエ
ステル、チオグリセリン、チオエチルアルデヒド、チオ
プロピルアルデヒド、チオオクチルアルデヒド、チオド
デシルアルデヒドなどのチオアルデヒド類、この他のア
ゾベンゼン誘導体、ナフタレン誘導体、核置換芳香族化
合物などが挙げられる。
【0045】連鎖移動剤の使用量はビニル単量体に対
し、0.001〜3重量%が用いることができる。特に
重合開始前に連鎖移動剤を存在させておく場合には、初
期生成する重合体の分子量を調節することにより析出各
粒子の大きさをコントロールすることができる。すなわ
ち、重合初期に生成する核となる粒子は生成する重合体
の分子量によって系内での溶解性や膨潤性が決定され、
初期に生じる粒子同志の合一、凝集性にも多大の影響を
与える。用いる連鎖移動剤の種類及び量によって初期析
出核の大きぅが決定さやる。また、核粒子析出後添加す
る場合には生成する重合体粒子の分子量を調整し、所望
の粘弾性特性を得ることができる。さらに驚ぐべきこと
に架橋剤を添加して架橋成分を粒子中に導入する場合に
は分散系の安定性に非常に効果があることが見出され
た。
【0046】前記単量体の重合開始剤として通常用いる
ものは、例えば過酸化ベンゾイル、ラウリルペルオキシ
ド、ジ−t−ブチルペルオキシド、クメンヒドロペルオ
キシド、t−ブチルパーオクトエート、t−ブチルペル
オキシ2−エチルヘキサノエートなどの過酸化物、アゾ
ビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(2,4
−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビス(4
−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメ
チル2,2′−アゾビスイソブチレートなどのアゾ化合
物がある。
【0047】また、比較的極性の高い重合用開始剤とし
ては水溶液として用いてもよく、2,2′−アゾビス
(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロリド、2,2′
−アゾビス(N,N′−ジメチレンイソブチルアミジ
ン)、2,2′−アゾビス(N,N′−ジメチレンイソ
ブチルアミジン)ジヒドロクロリドなどのアミジン化合
物がある。また4,4′−アゾビス(4−シアノペンタ
ノイック酸)などのカルボン酸含有アゾ化合物や過硫酸
カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫化物系開始剤
あるいはこれにチオ硫酸ナトリウム、アミン等を併用し
た系が用いられる。これらの開始剤は1種もしくは1種
以上で使用してもよい。
【0048】また重合初期の核形成−安定期に用いられ
る比較的分解温度が高い重合開始剤のうちで、特に過酸
化物系の開始剤で半減期10時間の温度が80℃以上の
ものは、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロ
ヘキサン、t−ブチルパーオキシラウレート、シクロヘ
キサノンパーオキシド、t−ブチルパーオキシイソプロ
ピルカーボネート、2,2′−ビス(t−ブチルパーオ
キシ)オクタン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキ
シ)ブタン、n−ブチル−4,4′−ビス(t−ブチル
パーオキシ)オクタン、2,2′−ビス(t−ブチルパ
ーオキシ)ブタン、n−ブチル−4,4′−ビス(t−
ブチルパーオキシ)バレレート、メチルエチルケトンパ
ーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメ
チル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、
t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパー
オキサイド、2,5−ジメチル−2,5ジ(t−ブチル
パーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン−
2,5−ジハイドロ、パーオキサイド、クメンハイドロ
パーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド等
が挙げられる。
【0049】また、アゾ系開始剤で半減期10時間の温
度が80℃以上のものは、1,1′−アゾビス(シクロ
ヘキサン−1−カーボニトリル)、1−{(1−シアノ
−1−メチルエチル)アゾ}ホルムアミド、2−フェニ
ルアゾ−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリ
ル、2,2′−アゾビス{2−メチル−N−(1,1−
ビス(ヒドロキシメチル)エチル}プロピオンアミド、
2,2′−アゾビス{2−メチル−N−(2−ヒドロキ
シエチル)−プロピオンアミド)、2,2′−アゾビス
(2−メチルプロピオンアミド)ジハイドレート、2,
2′−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、
2,2′−アゾビス(2−メチルプロパン)などが挙げ
られる。
【0050】一方、核形成後の粒子成長期に用いられる
比較的分解温度が低い重合開始剤のうちで、特に過酸化
物系の開始剤で半減期10時間の温度が80℃以下のも
のは、アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキサイ
ド、イソブチルパーオキサイド、クミルパーオキシネオ
ドデカノエート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネ
ート、ジアリルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プ
ロピルパーオキシジカーボネート、ジミリスチルパーオ
キシジカーボネート、クミルパーオキシネオヘキサノ
ート、ジ(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネ
ート、ジ(メトキシイソプロピル)パーオキシジカーボ
ネート、ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボ
ネート、t−ヘキシルパーオキシネオデカノエート、ジ
(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシジカー
ボネート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t
−ヘキシルパーオキシネオヘキサノエート、t−ブチル
パーオキシネオヘキサノエート、2,4−ジクロロベン
ゾイルパーオキサイド、t−ヘキシルパーオキシピバレ
ート、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサ
イド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオ
キサイド、ラウロイルパーオキサイド、クミルパーオキ
シルオクタノエート、サクシン酸パーオキサイド、アセ
チルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ(2−エチ
ルヘキサノエート)、m−トルオイルパーオキサイド、
ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソ
ブチレートなどが挙げられる。
【0051】また、アゾ系開始剤で半減期10時間の温
度が80℃以下のものは2,2′−アゾビス(2−メト
キシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−
アゾビス−シクロプロピルプロピオニトリル)、2,
2′−アゾビス2,4−ジメチルバレロニトリル)、
2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−ア
ゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2′−アゾ
ビス(2−メチル−N−フェニルプロピオンアミジン)
−ジハイドロクロライド、2,2′−アゾビス{N−4
−クロロフェニル)−2−メチルブロピオンアミジン
ジハイドロクロライド、2,2′−アゾビス{2−メチ
ル−N−(フェニルメチル)−プロピオンアミジン
ハイドロクロライド、2,2′−アゾビス(2−メチル
プロピオンアミジン)ジハイドロクロライド、ジメチル
2,2′−アゾビスイソブチレート、4,4′−アゾビ
ス(4−シアノバイレックアシッド)、2,2′−アゾ
ビス{2−(ヒドロキシメチル)プロピオニトリル}、
2,2′−アゾビス〔2−{2−(5−メチル−2−イ
ミダゾリン−2−イル)}プロパン〕ジハイドロクロラ
イド、2,2′−アゾビス{2−(3,4,5,6−テ
シラハイドロピリミジン−2−イル)プロパン}ジハイ
ドロクロライド、2,2′−アゾビス〔2−{1−(2
−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリン−2−イル)
プロパン〕ジハイドロクロライド、2,2′−アゾビス
〔2−メチル−N−{1,1−ビス(ヒドロキシメチ
ル)−2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド〕等が
挙げられる。
【0052】以上の過酸化物及びアゾ化合物の他に所望
する分解温度のものならば過硫化物系等開始剤も用いる
ことができる。
【0053】初期の重合速度を抑制し安定な核を形成さ
せるために重合温度で調節を行なう時、次の開始剤を用
いた場合は転化率10%以下では対応する10時間の半
減期を与える温度以下で重合を行なうのが好ましい。
【0054】例えば、 t−ヘキシルパーオキシネオヘキサノエート 32.5℃ 2,4−ジクロロベンゾイルパーオキシサイド 33.0 t−ブチルパーオキシピバレート 38.0 オクタノイルパーオキサイド 45.0 デカノイルパーオキサイド 45.0 ラウロイルパーオキサイド 46.0 クミルパーオキシオクトエート 48.8 m−トルオイルパーオキサイド 56.0 ベンイルパーオキサイド 56.6 t−ブチルパーオキシイソブチレート 61.0 t−ブチルパーオキシラウレート 75.0 t−ブチルパーオキシアセテート 85.0 等が挙げられる。また、アゾ系化合物の開始剤の場合、 2,2′−アゾビス(2−シクロブロピルプロピオニトリル) 26.5℃ 2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル) 37.0 2,2′−アゾビスイソブチルニトリル 50.0 2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリル) 52.5 1,1′−アゾビス(シクロヘキサン−1−カーボニトリル) 72.0 1−{(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ}ホルムアミド 86.0 アゾジ−tert−オクタン 89.0 4,4′−アゾビス(4−シアノペンタン酸) 53.0 2,2′−アゾビス(2−シアノプロパノール) 60.0 等が挙げられる。
【0055】安定な核が形成された後は先に示した温度
以上で重合を迅速に進行させることが好ましい。重合開
始剤はいずれもビニル単量体に対し、0.1〜10重量
部用いることができる。
【0056】粒子の重合条件は重量体粒子の目標平均粒
子径、目標粒子径分布に合わせて、親水性有機液体又は
水、若しくはこれらの混合液体(分散溶媒)中の高分子
分散剤及びビニル単量体の濃度及び配合比が決定され
る。一般に粒子の平均粒子径を小さくしようとするなら
ば、高分子分散剤の濃度を高く、また平均粒子径を大き
くしようとするならば、高分子分散剤の濃度が低く設定
される。
【0057】一方、粒子径分布を非常に鋭くしようとす
るならばビニル単量体濃度を低く、槽内の流れが均一に
なるような速度で撹拌しながら、用いた開始剤の分解速
度に対応した温度に加熱し、重合することによって行わ
れる。なお、重合初期の温度が生成する粒径に大きな影
響を与えるため、単量体を添加した後に温度を重合温度
にまで上げ、開始剤を少量の溶媒に溶解して投入するの
が望ましい。重合の際には、窒素ガス、アルゴンガス等
の不活性気体にて、反応容器内の空気中酸素を充分に追
い出す必要がある。もし、酸素パージが不充分である
と、微粒子が発生し易い。
【0058】重合を高重合率で行う場合には、5〜40
時間が必要であるが、所望の粒子径、粒子径分布の状態
で重合を停止させたり、また重合開始剤を順次添加した
り、高圧下で反応を行うことにより、重合速度を速める
ことができる。重合終了後は沈降分離、遠心分離、デカ
ンテーションなどの操作により、不必要な粒子、残存す
る単量体、高分子分散剤などを除いた後に、分散溶媒中
に分散した方が、ワックスエマルジョン(B)と混合す
る処理を良好に行なうことができる。
【0059】本発明で用いるワックスエマルジョン
(B)とは、親水性有機液体又は水、若しくはこれらの
混合液体(分散溶媒)中に非イオン性界面活性剤を乳化
剤としてワックスを微粒子状に分散したものであり、例
えば、 (1)分散溶媒と相溶する液体にワックスを溶解してお
き乳化剤を溶解した分散溶媒に高速撹拌しながら添加
し、ワックスを析出させる方法。 (2)ワックスを熱溶融させた液体に乳化剤を溶解し、
加熱した分散溶媒を加え得られた分散液を冷却する方
法。 (3)ワックスと乳化剤を溶解した分散媒をボールミ
ル、コロイドミル、サンミル等の機械的力で混合分散
する方法。等によって得ることができる。ワックスエマ
ルジョンは体積平均径が0.01〜0.5μmにまで分
散されていることが均一な複合粒子を得る上で好まし
い。
【0060】ワックスの好ましい例としては次に示すも
のが挙げられる。キャンデリラワックス、カルナウバワ
ックス、ライスワックス、木ろう、ホホバ油等の植物系
ワックス、みつろう、ラノリン、鯨ろう等の動物系ワッ
クス、モンタンワックス、オゾケライト、セレシン等の
鉱物系ワックス、パラフィンワックス、マイクロクリス
タリンワックス、ペトロラタム等の石油ワックス、モン
タン系酸ワックス、モンタン系エステルワックス、モン
タン系部分けん化エステルワックス、モンタン系軟質ワ
ックス等の石炭系合成ワックス、フィッシャー・トロプ
シュワックス(サゾールワックス)、硬化ひまし油、1
2−ヒドロキシステアリン酸、12−ヒドロキシステア
リン酸アミド、N−(2−ヒドロキシエチル)−12−
ヒドロキシステアリン酸アミド、N,N′−エチレンビ
ス−12−ヒドロキシステアリン酸アミド、N,N′−
ヘキサメチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸ア
ミド、N,N′−キシリレンビス−12−ヒドロキシス
テアリン酸アミド、12−ヒドロキシステアリン酸メチ
ル、12−ヒドロキシステアリン酸ブチル、プロピレン
グリコールモノ12−ヒドロキシステアラート、グリ
セリンモノ12−ヒドロキシステアラート、エチレン
グリコールモノ12−ヒドロキシステアラート、グリ
セリントリ12−アセトキシステアラート、12−ヒ
ドロキシステアリン酸リチウム、12−ヒドロキシステ
アリン酸カルシウム等の12−ヒドロキシステアリン酸
誘導体、ラウリン酸アミド、ステアリン酸アミド、オレ
イン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、
12−ドロキシステアリン酸アミド、特殊脂肪酸アミ
ド等の脂肪酸アミド、N,N′−エチレンビスラウリン
酸アミド、N,N′−メチレンビスステアリン酸アミ
ド、N,N′−エチレンビスステアリン酸アミド、N,
N′−エチレンビスオレイン酸アミド、N,N′−エチ
レンビスベヘン酸アミド、N,N′−エチレンビス−1
2−ヒドロキシステアリン酸アミド、N,N′−ブチレ
ンビスステアリン酸アミド、N,N′−ヘキサメチレン
ビスステアリン酸アミド、N,N′−ヘキサメチレンビ
スオレイン酸アミド、N,N′−キシリレンビスステア
リン酸アミド、ステアリン酸モノメチロールアミド、や
し脂肪酸モノエタノールアミド、ステアリン酸ジエタノ
ールアミド、N−オレイルステアリン酸アミド、N−オ
レイルオレイン酸アミド、N−ステアリルステアリン酸
アミド、N−ステアリルオレイン酸アミド、N−オレイ
ルパルミチン酸アミド、N−ステアリルエルカ酸アミ
ド、N,N′−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N′
−ジステアリルアジピン酸アミド、N,N′−ジオレイ
ルセバシン酸アミド、N,N′−ジステアリルセバシン
酸アミド、N,N′−ジステアリルテレフタル酸アミ
ド、N,N′−ジステアリルイソフタル酸アミド等のN
−置換脂肪酸アミドなどの脂肪酸アミド誘導体、ドデシ
ルアミン、テトラデシルアミン、オクタデシルアミン、
オレイルアミン、ジオクタデシルアミン等の脂肪族アミ
ン、ラウリン酸メチル、ミリスチン酸メチル、パルミチ
ン酸メチル、ステアリン酸メチル、やし脂肪メチル、
ミリスチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ステ
アリン酸オクタデシル、オレイン酸オレイル等の一価ア
ルコール脂肪酸エステル、グリセリンモノステアラー
ト、リセリンモノオレアート、グリセリンドコサ
ノアート等のグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン
モノパルミタート、ソルビタンモノステアラート、ソ
ルビタントリステアラート、ソルビタンモノオレア
ート等のソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコ
ールモノパルミタート、プロピレングリコールモノ
ステアラート等のプロピレングリコール脂肪酸エステ
ル、エチレングリコール−モノステアラート等のエチレ
ングルコール脂酸エステル、ポリオキシエチレン
ノステアラート等のポリオキシエチレン脂肪酸エステル
などの多価アルコール脂肪酸エステル等の油脂系合成ワ
ックス、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミ
ニウム、ステアリン酸マグネシウム、パルミチン酸カル
シウムの如き高級脂肪酸のアルカリ金属塩、アルカル土
類金属塩、亜鉛塩、アルミニウム塩等の金属塩パルミ
チン酸ヒドラジド、ステアリン酸ヒドラジド等の高級脂
肪酸のヒドラジドミリスチン酸のp−ヒドロキシアニ
リド、ステアリン酸のp−ヒドロキシアニリドの如き高
級脂肪酸のp−ヒドロキシアニリド、ラウリン酸のβ−
ジエチルアミノエチルエステル塩酸塩、ステアリン酸の
β−ジエチルアミノエチルエステル塩酸塩の如き高級脂
酸のβ−ジエチルアミノエチルエステル塩酸塩ステ
アリン酸アミド−ホルムアルデヒド縮合物、パルミチン
酸アミド−ホルムアルデヒド縮合物の如き高級脂肪酸ア
ミド−ホルムアルデヒド縮合物、塩素化パラフィン、塩
素化プロピレン等のハロゲン化炭化水素。
【0061】ワックスエマルジョン(B)を作成する際
に用いる非イオン性界面活性剤の好ましい例としては次
のものが挙げられる。アルキルポリオキシエチレンエー
テル、アルキルポリオキシエチレン、ポリオキシプロピ
レンエーテル、脂肪酸ポリオキシエチレンエステル、脂
肪酸ポリオキシエチレンソルビタンエステル、脂肪酸ポ
リオキシエチレンソルビトールエステル、ポリオキシエ
チレンひまし油、アルキルポリオキシエチレンアミン及
びアミド等のポリオキシエチレン付加物脂肪酸ソルビ
タンエステル、脂肪酸ポリグリセリンエステル、脂肪酸
ショ糖エステル等の多価アルコール及びアルキロールア
ミドポリエーテル変性、アルキルアラルキルポリエー
テル変性、エポキシポリエーテル変性、アルコール変
性、フッ素変性、アミノ変性、メルカプト変性、エポキ
シ変性、アリル変性といったシリコン系界面性剤
ルフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物といった
フッ素系の界面活性剤その他脂質系、バイオサーファ
クタント、オリゴソープ等。
【0062】また、これらワックスエマルジョン(B)
と併用して、0.5μm以下の粒子径を有し、乳化重
合、ソープフリー乳化重合、微細懸濁重合等によって得
られるアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹
脂、シリコン樹脂、フッ化ビニリデン樹脂、ポリテトラ
フルオロエチレン樹脂等の微粒子を同時に処理し、複合
粒子を製造することもできる。
【0063】母体粒子(A)の分散液とワックスエマル
ジョン(B)を混合する際に、ワックス微粒子を母体粒
子(A)に付着させる為に存在させておく母体粒子
(A)表面の極性基と逆極性の界面活性剤(C)の好ま
しい例としては、次のものが挙げられる。
【0064】第一級アミン塩、アシルアミノエチルアミ
ン塩、N−アルキルポリアルキレンポリアミン塩、脂肪
酸ポリエチンポリアミド類などのアルキルアミン
アシルアミン塩類アルキルトリメチルアンモニウム
塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメ
チルベンジルアンモニウム塩、アルキルピリジウム塩、
アシルアミノエチルメチルジエチルアンモニウム塩、ア
シルアミノプロピルジメチルベンジルアンモニウム塩、
アシルアミノプロルジチルヒドロキシエチルアンモ
ニウム塩、アシルアミノエチルピリジウム塩、ジアシル
アミノエチルアンモニウム塩等の第四級アンモニウム塩
若しくはアミド結合を有するアンモニウム塩ジアシロ
キシエチルメチルヒドロキシエチルアンモニウム塩、ア
ルキルオキシメチルピリジウム塩等のエステル、エーテ
ル結合を有するアンモニウム塩アルキルイミダゾリ
ン、1−ヒドロキシエチル−2−アルキルイミダゾリ
ン、1−アシルアミノエチル−2−アルキルイミダゾリ
ウム塩等のイミダゾリン、イミダゾリウム塩アルキル
ポリオキシエチレンアミン、N−アルキルアミノプロピ
ルアミン、N−アシルポリエチレンポリアミン、アシル
ポリエチレンポリアミン、脂肪酸トリエタノールアミン
エステル等のアミン誘導体;その他脂肪系、バイオサー
ファクタント、オリゴソープ等のカチオン性界面活性
剤。
【0065】脂肪酸塩、ロジン酸塩、ナフテン酸塩、エ
ーテルカルボン酸塩、アルケニルコハク酸塩、N−アシ
ルサルコシン塩、N−アシルグルタミン酸塩等のカル
ボン酸塩類、硫酸第一アルキル塩、硫酸第二アルキル
塩、硫酸アキルポリオキシエチレン塩、硫酸アルキル
フェニルポリオキシエチレン塩、硫酸モノアシルグリセ
リン塩、アシルアミノ硫酸エステル塩、硫酸油、硫酸
化脂肪酸アルキルエステル等の硫酸エステル類;α−オ
レフィンスルホン酸塩、第二アルカンスルホン酸塩、α
−スルホ脂肪酸、アシルイセチオン酸塩、N−アシル
−N−メチルタウリン酸、ジアルキルスルホコハク酸
塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレ
ンスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホ
ン酸塩、石油スルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩等の
スルホン酸の塩類リン酸アルキル塩、リン酸アルキル
ポリオキシエチレン塩等のリン酸エステルの塩類スル
ホン酸変性、カルボキシル変性のシリコン系アニオン性
界面活その他脂質系、バイオサーファクタント、
オリゴソープ等のアニオン性界面活性剤。
【0066】次いで、母体粒子(A)とワックスエマル
ジョン(B)から本発明の複合粒子を製造する方法を具
体的に説明する。前記界面活性剤(C)はあらかじめ母
体粒子(A)の分散液に加えておき、その後にワックス
エマルジョン(B)を添加しても良いし、母体粒子
(A)とワックスエマルジョン(B)を混合しておき、
界面活性剤(C)を加えることにより、ワックス微粒子
を母体粒子(A)表面に付着させても良く、どの様な混
合方法もとりうる。ワックスエマルジョン(B)は固型
分に換算して母体粒子(A)に対し0.1〜10重量%
使用し、界面活性剤(C)は母体粒子(A)に対し0.
01〜2重量%用いる時に均一な付着状態が形成され
る。
【0067】また、該複合粒子を電子写真用トナーとし
ての用途に用いる場合、母体粒子(A)の分散液とワッ
クスのエマルジョン(B)とを混合する際に、熱定着性
を向上させる目的で、熱可塑性樹脂からなる結着剤の微
粒子分散液を混合し、母体粒子上にワックスの微粒子と
共に結着剤微粒子とを付着させることが好ましい。結着
剤微粒子の大きさは、1μm以下が好ましい。該結着剤
の材質としては、公知の熱可塑性樹脂が使用できる。ま
た混合割合(固型分として)は、ワックスに対して0〜
300重量%程度が好ましい。
【0068】この様な均一な付着状態が形成される理由
は明らかではないが、界面活性剤(C)が母体粒子
(A)にイオン的に吸着し、母体粒子(A)の表面電荷
中和されることにより、母体粒子(A)の分散安全性
が低下し、ワックスエマルジョン(B)と異種粒子同士
が凝集し、ワックス微粒子を母体粒子(A)表面に均一
に付着させることができるものと考えられる。この際、
母体粒子(A)同士の凝集も生ずる可能性があるが、界
面活性剤(C)の添加量、添加方法、母体粒子(A)と
ワックスエマルジョン(B)の粒子径、量等の条件を調
節することにより均一な付着状態を形成することができ
る。
【0069】得られた複合粒子は、ワックスの融点、も
しくは母体粒子(A)のガラス転移点、軟化点等の温度
まで系を加熱することにより、ワックス微粒子の付着は
より強固なものとなり、母体粒子(A)からの脱離は抑
制される。熱処理後は必要であれば界面活性剤、付着せ
ずに残ったワックスエマルジョン(B)等の去り除き、
精製する為に遠心分離、デカンテーション等の固液分離
処理と再分散洗浄を繰り返し、乾燥工程を行っても良
い。また、乾燥工程中に加熱する事により固定化処理を
行っても良く、例えば、スプレードライヤー、媒体流動
乾燥装置MSD(奈良機械製作所製)、流動層乾燥装置
スラリードライアー(大河原製作所製)等を用いて、微
粒化乾燥処理を行うことができる。
【0070】電子写真用トナーとして本発明の複合粒子
を用いる場合には、ワックス微粒子付着工程の前又は後
に、例えば染料により母体粒子(A)を粒子内部まで均
一に着色する。染着は具体的には次の様にして行なうこ
とができる。母体粒子(A)を溶解しない有機溶媒中に
母体粒子(A)を分散し、この前後に前記溶媒に対する
溶解度〔D1〕及び前記樹脂粒子の樹脂に対する染料の
溶解度〔D2〕の関係が、〔D1〕/〔D2〕≦0.5で
ある染料を前記溶媒中に溶解して、前記染料を前記樹脂
中に浸透させて着色し、その後前記溶媒を除去するもの
であり、この方法により母体粒子(A)の深部まで染料
が浸透(拡散)した着色樹脂粒子(以下、これを着色粒
子と呼ぶ)を効率良く製造することができる。
【0071】なお、本発明においては、溶解度は25℃
の温度で測定されたものと定義される。また、染料の樹
脂中へ溶解度とは、染料の溶媒中への溶解度と全く同じ
定義であり、樹脂中に染料を相溶状態で含有させること
ができる最大量を意味する。この溶解状態あるいは染料
の析出状態の観察は、顕微鏡を用いることにより容易に
行うことができる。なお、樹脂に対する染料の溶解性を
知るには上記直接観察による方法の代わりに、間接的な
方法によってもよい。この方法は、樹脂と溶解度係数が
近似する液体、即ち、樹脂をよく溶解する溶媒を用い、
この溶媒に対する染料の溶解度を樹脂に対する溶解度と
して定めるものである。
【0072】染着に使用する染料としては、使用する有
機溶媒への該染料の溶解度〔D1〕より樹脂粒子を構成
する樹脂への該染料の溶解度の比〔D1〕/〔D2〕が
0.5以下である必要があるが、特に〔D1〕/〔D2
を0.2以下が好ましい。
【0073】染料としては、上記の溶解特性を満たせば
特に制限はないが、カチオン染料、アニオン染料などの
水溶性染料は環境変動が大きいおそれがあり、またトナ
ーの抵抗が低くなり転写率が低下するおそれがあるので
バット染料、分散染料、油溶性染料の使用が好ましく、
特に油溶性染料が好ましい。また、所望の色調に応じて
数種の染料を併用することもできる。染着される染料と
母体粒子(A)との比率(重量)は、着色度に応じて任
意に選択されるが、通常は母体粒子(A)100重量部
に対して、染料1〜50重量部の割合で用いるのが好ま
しい。
【0074】例えば、染着溶媒にSP値の高いメタノー
ル、エタノールなどのアルコール類、または水との混合
物を使用し、母体粒子(A)としてSP値が9程度のス
チレン−アクリル系樹脂を使用した場合、使用し得る染
料としては、以下のような染料が挙げられる。 C.I. SOLVENT YELLOW(6,9,17,31,35,10 0,102,103,105) C.I. SOLVENT ORANGE(2,7,13,14,66) C.I. SOLVENT RED(5,16,17,18,19,22,2 3,143,145,146,149,150,151,157,158) C.I. SOLVENT VIOLET(31,32,33,37) C.I. SOLVENT BLUE(22,63,78,83〜86,91 ,94,95,104) C.I. SOLVENT GREEN(24,25) C.I. SOLVENT BROWN(3,9)など。
【0075】市販染料では、例えば保土谷化学工業社の
愛染SOT染料Yellow−1,3,4、Orang
e−1,2,3、Scarlet−1、Red−1,
2,3、Brown−2、Blue−1,2、Viol
et−1、Green−1,2,3、Black−1,
4,6,8やBASF社のSudan染料、Yello
w−140,150、Orange−220、Red−
290,380,460、Blue−670や三菱化成
社のダイアンレジン、Yellow−3G、F、H2
G、HG、HC、HL、Orange−HS、G、Re
d−GG、S、HS、A、K、H5B、Violet−
D、Blue−J、G、N、K、P、H3G、4G、G
reen−C、Brown−Aやオリエント化学社のオ
イルカラー、Yellow−3G、GG−S、#10
5、Orange−PS、PR、#201、Scarl
et−#308、Red−5B、Brown−GR、#
416、Green−BG、#502、Blue−BO
S、HN、Black−HBB、#803、EE、E
X、住友化学工業社のスミプラスト、ブルーGP、O
R、レッドFB、3B、イエローFL7G、GC、日本
化薬社のカヤロン、ポリエステルブラックEX−SH3
00、カヤセットRed−BのブルーA−2Rなどを使
用することができる。もちろん染料は母体粒子(A)と
染着時に使用する溶媒の組合わせで適宜選択されるた
め、上記例に限られるものではない。
【0076】染料を母体粒子(A)に染着させるために
用いる有機溶媒としては、使用する母体粒子(A)が溶
解しないもの、あるいは若干の膨潤をきたすもの、具体
的には溶解性パラメーター(SP値)との差が1.0以
上、好ましくは2.0以上のもの、または水との混合物
が使用される。例えば、スチレン−アクリル系樹脂粒子
に対しては、(SP値)が高いメタノール、エタノー
ル、n−プロパノールなどのアルコール系かあるいは
(SP値)が低いn−ヘキサン、n−ヘプタンなどを使
用する。もちろん(SP値)の差があまり大きすぎると
樹脂粒子に対する漏れが悪くなり、樹脂粒子の良好な分
散が得られないため、最適な(SP値)差は2〜5が好
ましい。
【0077】染料を溶解した有機溶媒または水との混合
物中に樹脂粒子を分散させた後、液温度を樹脂粒子のガ
ラス転移温度以下に保ち、撹拌することが好ましい。こ
れにより、樹脂粒子の凝集を防ぎ染着することが可能と
なる。撹拌の方法は市販されている撹拌機、例えばホモ
ミキサー、マグネックスターラーなどを用いて撹拌すれ
ばよい。
【0078】先に述べた重合方法などで重合終了時得ら
れるスラリー、つまり分散溶媒中に重合樹脂粒子が分散
している状態の分散液に、染料を直接添加して前記の条
件にて加熱撹拌してもよい。加熱温度がガラス転移温度
超過の場合は樹脂粒子同士の融着が生じてしまう場合が
ある為、注意を要する。
【0079】また、更に電子写真用トナーとして本発明
の複合粒子を用いる場合には、界面活性剤(C)として
フルオロアルキル基を有する界面活性剤を使った場合、
得られる複合粒子の疎水性、摩擦帯電性、耐環境特性、
流動性等に大きな効果がある。フルオロアルキル基を有
する界面活性剤(C)の適当な例としては次の表1に示
すものが挙げられる。
【0080】
【表1】
【0081】商品名としては、フタージェント300
(ネオス製)、メガファックF−150(大日本イン
キ化学工業社製)、フロラードFC−135(住友スリ
ーエム社製)、サーフロンS−121(旭硝子社製)、
ユニダインDS−202(ダイキン工業社製)などが挙
げられる。
【0082】また、炭素数2〜10(C2〜C10)のフ
ルオロアルキルカルボン酸及びその金属塩、N−パーフ
ルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、
3−〔フルオロアルキル(C8〜C11)オキシ〕−1−
アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−〔ω
−フルオロアルカイル(C6〜C8)−N−エチルアミ
ノ〕−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロア
ルキル(C11〜C20)カルボン酸及び金属塩、パーフル
オロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属
塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及
びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタ
ノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエ
チル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフル
オロアルキル(C5〜C10)スルホンアミドプロピルト
リメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C5
〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパー
フルオロアルキル(C5〜C15)エチルリン酸エステル
などが挙げられる。
【0083】商品名としては、サーフロンS−111、
S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードF
C−93、FC−95、FC−98、FC−129(住
友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−102
(ダイキン工業社製)、メガファックF−110、F−
120、F−113、F−191、F−812、F−8
33(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、
103、104、105、112、123A、123
B、306A、501、201、204、(トーケムプ
ロダクツ社製)、フタージェントF−100、F−15
0(ネオス社製)などが挙げられる。
【0084】なお、本発明で得られる複合粒子には、必
要に応じて添加物を混合することができる。添加物とし
ては、例えば流動性向上剤としての疎水性シリカ、酸化
チタンアルミナといった金属酸化物や滑剤としてのポリ
フッ化ビニリデンやステアリン酸亜鉛の微粉末などがあ
る。
【0085】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。な
お、以下に示す部及び%はいずれも重量基準である。
【0086】実施例1 〔母体粒子(A)分散液の調製〕 コンデンサー、窒素導入管、45度に傾斜した羽を4枚
持つステンレスタービン翼、撹拌用モーター、滴下ロー
ト温度計を装備したセパラブルフラスコに以下のものを
仕込んだ。 メタノール 100部 メチルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体 2部 (GAF製:GANTREZ AN−119) 設定温度±0.1℃に管理できる恒温水槽に浸し、65
℃で2時間100rpmで撹拌し、部分エステル化しメ
タノールに溶解した。5℃まで冷却し、窒素導入管より
窒素を供給した。気相中の酸素濃度をガルバニ電池式酸
素分析計で検知する事により、系内の酸素濃度を0.1
体積%以下に設置した。さらに以下のものを滴下ロート
より仕込んだ。 スチレン 22部 アクリル酸メチル 18部 t−ドデシルメルカプタン 0.1部 1,3−ブタンジオールジメタクリレート 0.6部 撹拌を続行し、系内の酸素濃度が0.1体積%以下とな
ったところで、恒温水槽の温度を65℃まで上昇させ
た。フラスコ内の温度が60℃に上昇した時点で、以下
の溶液をマイクロシリンジを用いて注入した。 2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 0.006部 メタノール 0.1部 約30分経過すると系内は白濁が始まり、その後30分
放置して、系内の白濁がさらに強まった時点で、下の溶
液を滴下ロートにより10分かけて滴下した。 2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 0.6部 メタノール 10部 その後5時間ほど重合を続行し、下記の溶液をシリンジ
を用いて注入した。 α−チオグリセロール 0.4部 1,3−ブチンジオールジメタクリレート 0.6部 さらに10時間反応を続行した。その後、滴下ロートに
より次の溶液を1時間かけ滴下した。 スチレン 10部 メタノール 25部 滴下終了後、10時間反応を続行し、体積平均径(d
v)5.05μm、個数平均径(dn)4.98μm、
dv/dn=1.015の実質的に球状の樹脂粒子分散
液を得た。得られた分散液を少量サンプリングし、スク
リューバイアル中で大過剰のイオン交換水で希釈し、遠
心沈降し、上澄を除き、再びイオン交換水で再分散する
操作を7回くり返し行い得られた分散液を風乾及び減圧
乾燥して、精製した重合体粒子を得た。この粒子をXP
S(X線光電子分光法)英国VG社製ESCALAB5
にて分析すると、粒子表面にカルボキシル基の存在が確
認された。また、ゼータ電位計(コールターエレクトロ
ニクス社製DELSA440)で測定されたゼータ電位
は−62mVであった。
【0087】〔着色樹脂粒子の調製〕 オイルブラック860(オリエント化学製)の2部に
メタノール20部、及びアセトン2部を加え、加熱溶解
後冷却し、1μmのミクロフィルターで濾別した溶液1
10部を調整した。このように調整した溶液10部中に
前記樹脂粒子分散液を40部と蒸留水10部を加え、5
0℃で2時間撹拌し、その後分散液を室温まで冷却し、
遠心沈降し、上澄みを除き、メタノール50部、水50
部の混合溶液に再分散する操作を3回行なって、オイル
ブラック860で着色された樹脂粒子の分散液を得た。
これを着色樹脂粒子分散液とする。
【0088】〔ワックスエマルジョン(B)の調製〕 オイルバス中で撹拌できる密閉可能な溶器にカルナウバ
ワックス20部を入れ、徐々に加温し100℃で溶融し
た後、撹拌しながら非イオン性界面活性剤ポリオキシエ
チレンノニルフェニルエーテル(平均オキシエチレン付
加モル数=15)1部を加え完全に溶解する。その後ホ
モミキサーで高速撹拌しながら98℃の水75部を徐々
に添加し、10分間撹拌した後、撹拌しながら250℃
まで放冷する。その後撹拌を停止し6時間放置後、沈降
物を取り除きワックスエマルジョンを得た。得られた
ックスエマルジョンを動的光散乱光度計DLS700
(大塚電子社製)で測定したところ、体積平均粒径は
0.31μmであった。また、ゼータ電位は−23mV
であった。
【0089】〔結着剤微粒子分散液体の調整〕 樹脂粒子分散液の調整に用いたものと同じ反応器に、イ
オン交換水1880部を仕込み、75℃に昇温した。窒
素ガスにより系内の酸素濃度を0.5%以下に置換した
後に200rpmで撹拌しながらメタクリル酸メチル2
0部を滴下ロートより一括添加した。その後、2時間保
持し、以下のものを1時間かけて滴下した。 イオン交換水 120部 過硫酸カリウム 1.08部 スチレンスルホン酸ナトリウム 0.0384部 そのまま3時間撹拌した後、薄く白濁した分散液を得
た。その後、得られた分散液に以下のものを15分かけ
て滴下した。 イオン交換水 87部 過硫酸カリウム 2.08部 さらに4時間かけ以下のものを滴下した。 スチレン 80部 n−ブチルメタクリレート 60部 メタクリル酸メチル 60部 そのまま撹拌、加熱を続け、10時間冷却した。得られ
た分散液を400メッシュのフィルターにて粗粒子を除
き、走査型電子顕微鏡による観察で、0.25μmの均
一な粒子径を有する樹脂粒子分散液体を調整した。
【0090】 〔ワックスエマルジョン(B)及び結着剤微粒子による
被覆層の形成〕 界面活性剤(C)として、カチオン性界面活性剤である
ステアリルアミンアセテートを水に溶解し、濃度0.1
%のステアリルアミンアセテート水溶液を調製した。予
じめ、着色樹脂粒子のゼータ電位を測定すると、−60
mVであった。さらに調製したステアリルアミンアセテ
ート溶液を着色樹脂粒子分散液に添加していくと、ゼー
タ電位は徐々に増加し、着色樹脂粒子に対し0.2%の
添加で−30mVに0.4%の添加で0mVとなった。
ワックスエマルジョン(B)を固形分5%となるように
水にて希釈し、充分に撹拌してワックスエマルジョン
(B)を調整した。また、結着剤分散液も同様にして希
釈し、固形分5%となるよう調整した。更に別の容器で
着色樹脂粒子分散液を固形分10%となるように水にて
希釈した後、結着剤微粒子が着色樹脂粒子固形分の10
%になる様、結着剤微粒子分散液と混合した。25℃常
温下で回転撹拌しながら、該分散液に前記ステアリルア
ミンアセテート水溶液を着色樹脂粒子固形分に対してス
テアリルアミンアセテートが0.2%となるように徐々
に混合し、25℃恒温下で1時間回転撹拌した後、同じ
く25℃恒温下で撹拌しながら、前記ワックスエマルジ
ョン(B)をワックス固形分が着色樹脂粒子固形分に対
して6%となるよう徐々に添加して、着色樹脂粒子にワ
ックス微粒子と結着剤微粒子が付着した複合粒子の分散
液を得た。該複合粒子の分散液を、複合粒子分散液とす
る。このようにして得られた複合粒子は走査型電子顕微
鏡による観察では均一に着色樹脂粒子表面に離型剤及び
結着剤微粒子が付着した形態であった。その後、複合粒
子分散液を60℃で2時間加熱、撹拌を行った。得られ
た複合粒子分散液を遠心分離により固液分離したが、上
澄は透明で結着剤微粒子及びワックス微粒子の脱離のな
い事を確認した。更に水を加え洗浄を行ない、これを3
度繰り返した後吸引濾過し、続いて減圧乾燥して複合粒
子を取り出した。その際、くり返し行った遠心分離後の
上澄と濾液は透明で、ワックス及び結着剤微粒子は認め
られなかった。更に、この複合粒子100部を、ハイブ
リダイザーNHS−1型(奈良機械製作所製)にて、
回転数7,500rpmで3分間滞留させて固定化処理
を行ない、その後、得られた粒子に流動性付与剤として
疎水性シリカを0.75部加え、ミキサーにて30秒間
混合して本発明のトナーを得た。得られたトナーのdv
は5.25μm、dnは4.91μm、dv/dn=
1.069であった。
【0091】実施例2 実施例1におけるワックスエマルジョン(B)の調整に
おいてポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルの量
を5部使用した以外はすべて同様の操作によりワックス
エマルジョン(B)を調整した。得られたワックスエマ
ルジョン(B)の体積平均径は動的光散乱法では0.1
3μmであった。このワックスエマルジョン(B)を用
いて実施例1と同様な操作でトナーを製造した。得られ
たトナーのdvは5.20μm、dnは5.02μm、
dv/dn=1.035であった。また、ゼータ電位は
−15mVであった。
【0092】実施例3 実施例1におけるワックス微粒子及び結着剤微粒子によ
る被覆層を形成させる際、ワックスエマルジョン(B)
を着色樹脂粒子に対して0.3、1.0、2.0、4.
0%とした他は実施例1と同様にしてトナーを製造し
た。それぞれ実施例3−1、3−2、3−3、3−4と
する。得られたトナーはdvがすべて5.0〜5.3μ
m以内でdv/dnは1.10以下であった。
【0093】実施例4 実施例2における樹脂粒子を合成する際に、10時間反
応させ、スチレン10部、メタノール25部とともにメ
タクリル酸1部を加え実施例1と同様に反応を続行し
た。また、ワックス微粒子及び着剤微粒子を付着させ
る際のカチオン界面活性剤として、メガファック150
(大日本インキ会社製)を用い、1.0%の水溶液を調
整し、着色樹脂粒子に対し0.6%になるように複合
し、ワックス微粒子及び結着剤微粒子による被覆を行っ
た。得られた複合粒子はそのまま液中で撹拌しながら5
0℃で一時間加熱、固定化処を行ない、実施例1と同
様な方法で処理トナーとした。但し、ハイブリダイザー
によ固定化処理は行わなかった。
【0094】実施例5 実施例2と同様に母体粒子(A)を合成したが、10時
間反応させた後に、スチレン10部、メタノール25
部、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン
酸0.5部を加え、重合を続行することにより母体粒子
(A)を合成した。また、カチオン界面活性剤として、
下記構造式(化1)〔ネオス製〕
【化1】 の濃度1.0%の水、メタノール1対1(重量比)混合
溶媒に溶解した溶液を調製し、着色樹脂粒子に対し、
0.9%になるように混合しワックス微粒子による付着
を行った。但し、実施例2で用いた結着剤微粒子は用い
なかったため、樹脂粒子はワックス微粒子のみの付着で
ある。得られた複合粒子はそのまま液中で撹拌しながら
50℃で1時間加熱、固定化し、冷却の後、実施例2と
同様に固液分離、洗浄、乾燥をし、疎水性シリカと混合
後、トナーを得た。ハイブリダイザーによる固定化処理
行わなかった。
【0095】比較例1 ワックスエマルジョン(B)を用いない他は全く実施例
1と同様に処理し、トナーを得た。
【0096】比較例2 実施例1におけるステアリルアミンアセテート水溶液は
用いずにワックス微粒子及び結着剤による被覆層の形成
の処理を行なった。光学顕微鏡による観察を行ないなが
ら処理を行っていくとワックスエマルジョン(B)と着
色樹脂粒子とを混合した時点では結着剤微粒子は着色樹
脂粒子の表面に均一に付着したが、ワックスエマルジョ
ン(B)を徐々に添加してもワックス微粒子は結着剤微
粒子の付着した着色樹脂粒子の表面には全く付着せず、
後に行った遠心分離の操作により上澄が白濁していた事
より、大部分のワックス微粒子は、分離されてしまった
ものと考えられる。混合工程後は、実施例1と同様に処
理し、粉体化した。
【0097】比較例3 スチレン/ブチルメタクリレート/2−エチルヘキシル 100部 アクリレート3共重合体(藤倉化成製) カーボンブラック(三菱化成製C#44) 7部 ボントロンE−84(オリエント化学製) 2部 以上をロールミルを用いて溶融混練した。混練物を冷却
した後、エアージェットミル(I式ミル;日本ニューマ
チック社製)にて粉砕し、風力分級を行って着色樹脂粒
子を得た。実施例1で作成したワックスエマルジョン
(B)を、固型分5%になるようにイオン交換水にて希
釈し、そこに上記の着色樹脂粒子をワックス微粒子が6
%になる様混合し、室温下2時間撹拌、付着処理を施し
た。50℃で1時間加熱、その後遠心沈降、上澄除去、
イオン交換水への再分散の操作を3回くり返した。3度
の遠心沈降後の上澄は濁度は徐々に低くなっているが、
いずれも白濁していた。遠心沈降処理後の分散液を吸引
濾過し、得られたトナーを風乾後、恒量まで減圧乾燥
し、疎水性シリカ0.3%と混合してトナーとした。ま
た、遠心沈降分離後の上澄液及び吸引濾過時の濾液を乾
燥し、用いたワックスエマルジョン(B)中に含まれる
界面活性剤量を考慮してワックス微粒子の着色樹脂粒子
への付着量を求めたところ0.2%であった。
【0098】実施例6 スチレン/ブチルメタクリレート/2−エチルヘキシル 80部 アクリレート3元共重合体(藤倉化成製) スチレン/ブチルアクリレート/アクリル酸3元共重合体 20部 (溶液重合品) カーボンブラック(三菱化成製C#44) 7部 ボントロンE−84(オリエント化学製) 2部 以上を比較例3と同様に溶融混練し,粉砕・分級を行い
着色樹脂粒子を得た。実施例1で作成したワックスエマ
ルジョン(B)を、固型分5%になるようにイオン交換
水にて希釈し、上記の着色樹脂粒子とワックス微粒子が
着色樹脂粒子に対して6%になる様に混合した。室温下
撹拌しながら、ステアリルアミンアセテートの0.1%
水溶液を徐々に混合していくと、着色樹脂粒子に対し
て、0.15%のステアリルアミンアセテート量でワッ
クス微粒子が完全に付着した複合粒子の形成を、光学顕
微鏡による観察により認めた。60℃で1時間加熱処理
をして、その後比較例3と同様に複合粒子を精製した
が、遠心沈降後の上澄は透明であり、離型剤微粒子の脱
離は見られなかった。精製後の複合粒子は比較例3と同
様に乾燥し、疎水性シリカと混合してトナーとした。
【0099】比較例4 比較例3と同様に混練・粉砕・分散を行い着色樹脂粒子
を得た。また、ワックスエマルジョン(B)との混合も
比較例3と同様に行った。但し、ワックス微粒子の量が
1.5%となる様にした。得られた混合液を、小型スプ
レードライヤー(ヤマトミニスプレー;ヤマト科学社
製)にて乾燥した。乾燥塔及び補集用サイクロン壁面に
白い粒子の付着及びコーティングされた白層が観察さ
れ、ワックス微粒子と着色樹脂粒子とが別々に分離され
て乾燥されたことを伺わせた。また得られた粉末を走査
型電子顕微鏡にて観察すると、母体となる着色樹脂粒子
にワックス微粒子は凝集塊として付着又は混合されてお
り、ワックスエマルジョン(B)作成時の一次粒子径
(0.3μ)の粒子は見当らなかった。乾燥後の粉末は
比較例3と同様に疎水性シリカと混合してトナーとし
た。
【0100】実施例1〜6及び比較例1〜4で製造した
トナー3部と粒径70μmのシリコーン樹脂コートフェ
ライトキャリア97部をボールミル架台上で20分間撹
拌混合し、現像剤を作成した。この現像剤をリコー社製
IMAGIO 420にセットし、複合機を途中で停止
させ、定着前の画像サンプルを取り出し、シリコンオイ
ル塗布のないテフロンローラによる外部の定着機により
ローラ温度を変化させ、ホットオフセット発生度合、ロ
ーラと紙との分離性(即ち、分離爪の痕跡)、描画試験
機による定着性を調べた。また、複写、定着後のサンプ
ルの解像力を観察し、10,000枚複写後の帯電量の
低下を現像剤の一部を乾燥N2ガスによりトナーをブロ
ーして除去すること(ブローオフ法)により測定した。
【0101】表に粒子径及び分布を、表にIMAG
IO 420で画像試験を行った結果を示す。表に於
ける数値は、下記の説明によって示されたものである。 1)ローラ表面温度を上げていった時に、ホットオフセ
ットが発生し始めるローラー温度(℃)(高い方がオフ
セットに余裕がある) 2)ローラ表面温度を上げていった時に、分離爪の痕跡
が消失する温度(℃)(低い方が離型性に優れる) 3)ローラ表面温度を上げていった時に、完全に定着す
る温度(描画により定着像が脱落しない温度低い方が
低エネルギーで定着可能) 4)段階ランク(標準原稿再現性)(5段階評価高い
方が高画質画像を与える) 5)初期帯電量からダウン率(低い方が連続コピーの際
画像が安定している)6)環境変動率(次式で計算され
る) 〔q1−q2/{1/2(q1+q2}〕×100(%) ここでq1は10℃、15%(相対湿度)の低温低湿下
でのトナーの帯電量(μc/g) q2は30℃、90%(相対湿度)の高温高湿下でのト
ナーの帯電量(μc/g) (低い方が種々の環境下での使用に耐え、安定な画像が
得られる) 7)上記の複写機においてA3版ベタ画像(全面黒)を
100枚複写し、101枚目のクリーニング工程中に複
写機を停止させ、感光体を取り出し、クリーニングブレ
ード後に感光体上に残されたトナーを粘着テープにより
採取して評価(5段階)(高い方がクリーニング性が良
いことを示す)
【0102】
【表2】
【0103】
【表3】
【0104】実施例及び比較例で得られた複合粒子を用
いたトナーの特性値を見て明らかな様に、本発明による
ワックスエマルジョン(B)にて複合化された複合粒子
を用いた電子写真用トナーは十分な離型性を示し、また
母体粒子として粒子分布の狭い重合体粒子を用した場
合には、画像が良好となる。さらに複合粒子を製造する
際に用いる界面活性剤(C)としてフルオロアルキル基
を有するものを使用した場合には、耐環境特性が優れた
ものを製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G03G 9/087 G03G 9/08 381 (72)発明者 加藤 弘一 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 川瀬 広光 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 昭55−9632(JP,A) 特表 平6−507195(JP,A) 欧州特許出願公開573150(EP,A 2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 3/12 G03G 9/08 C09C 3/08 G03G 9/087 B01J 13/04 C08L 101/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 親水性有機液体又は水、若しくはこれら
    の混合液体中に分散された表面に極性基を有する母体粒
    子(A)と、親水性有機液体又は水、若しくはこれらの
    混合液体中で非イオン性界面活性剤を乳化剤として分散
    されたワックスのエマルジョン(B)を、母体粒子
    (A)表面の極性基と逆極性の界面活性剤(C)の存在
    下で混合し、ワックスの微粒子を母体粒子表面に付着さ
    せ、混合後の分散液を加熱し、ワックス微粒子を母体粒
    子表面に固定化した後に、必要であれば固液分離と洗浄
    を行ない、乾燥することを特徴とする複合粒子の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の複合粒子の製造方法にお
    いて、前記混合工程の前又は後に母体粒子(A)内部ま
    で均一に着色する工程を設けたことを特徴とする着色さ
    れた複合粒子の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記母体粒子表面の極性基と逆極性の界
    面活性剤(C)が、フルオロアルキル基を有するもので
    あることを特徴とする請求項1又は2記載の複合粒子の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 母体粒子(A)の体積平均粒子径が1〜
    20μm、ワックスエマルジョン(B)の体積平均径が
    0.01〜0.5μmであることを特徴とする請求項1
    又は2記載の複合粒子の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記ワックスエマルジョン(B)を、母
    体粒子(A)に対して固型分で0.1〜10重量%使用
    し、また、前記界面活性剤(C)を、母体粒子(A)に
    対して0.01〜2重量%用いることを特徴とする請求
    項1又は2記載の複合粒子の製造方法。
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