JP3252230B2 - シード重合による単分散性着色重合体粒子及びその製造方法 - Google Patents
シード重合による単分散性着色重合体粒子及びその製造方法Info
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Description
色重合体粒子に関し、より詳細には粒度分布が単分散性
で粒径がミクロンサイズの球形着色重合体粒子に関す
る。
法、分散重合法等が知られている。これらの重合法は各
々長所、短所を持ち、得られる粒径、粒度分布、分子量
更には粒子の表面状態等に特徴がある。乳化重合法で
は、高分子量の単分散粒子が容易に得られるが、その粒
径は1.0μm以下の微粒子しか得られない。一方懸濁重
合法は10μm以上の大粒子が得られるが、その粒度分布
は多分散である。更に分散重合法は、粒径がミクロンオ
ーダのものが得られる事が知られているが、重合体粒子
を構成する単量体が限定され、分子量及び粒径の制御が
容易でなく、更に重合の溶媒に有機溶剤を用いるため環
境問題が懸念され、これらの選択も単量体同様限定され
ている。
高分子分散剤はしばしば粒子表面に固着し、容易に粒子
界面から除去する事が困難であり、本来所望する重合体
粒子表面の性質と異なる性質を示すという現象がしばし
ば観察される。
ばジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス;ポリマー
・シンポジウム,72,225−240(1985)に
よれば、乳化重合法により調製した重合体粒子を、オリ
ゴマー又は溶媒で膨潤させ、次いで単量体で膨潤させ重
合を行う『二段階膨潤法』が提案されている。
記先行技術の方法は、二段階の膨潤という煩雑な技術を
必要とするだけでなく、膨潤工程自体に長時間を必要と
し、生産性に著しく欠けるという欠点を有している。
作を必要としないため、電子写真用トナー、液晶表示板
のギャップ調節剤、医学診断用担体、粒径測定用の標準
粒子、クロマトグラフィ用充填剤、化粧品用填剤、合成
皮革の風合い改質剤等、その用途は広い。
の着色重合体粒子を提供する事にある。
する、単分散かつ大粒子を提供する事にある。
を重ねた結果、実質的に分散剤を含まない重合体粒子分
散液に、重合体粒子を構成するエチレン性不飽和単量体
単位と同一及び/又は異種のエチレン性不飽和単量体を
添加し水溶性ラジカル重合開始剤の存在下シード重合に
より得られる単分散かつ大粒径の重合体粒子において、
シード重合の重合添加率が20ないし85%の状態で、顔料
水性分散液を添加してえられる事を特徴とする、単分散
かつ大粒径の着色重合体粒子により達成された。
合体粒子分散液とは、シード粒子を含む分散液を表し、
更に実質的に分散剤を含まない状態とは、シード重合時
にシード粒子の粒径成長が起る重合反応以外には、水相
中で新粒子の生成が起らない濃度以下を表している。
水相に存在する界面活性剤が臨界ミセル形成濃度(CM
C)以下である事を示している。この時重合体粒子に吸
着している界面活性剤量は問題にならない程度、或は重
合過程で粒子表面から脱着した界面活性剤がCMCをこ
えない程度に止められる。これは、脱着した界面活性剤
がCMC以上でミセルを形成した場合、重合過程での未
反応の単量体がミセル内で乳化重合を平行して進行せし
め新粒子の生成を促し、結果として多分散の重合体粒子
を生成する結果となるためである。
好ましくは存在しない状態である。
トラガカントゴム、澱粉、メチルセルロース、ヒドロキ
シエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポ
リビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアク
リル酸塩など)、難溶性の微粉末状の無機化合物(硫酸
バリウム、硫酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸カルシ
ウム、炭酸マグネシウム、燐酸カルシウム、タルク、ベ
ントナイト、珪藻土、粘土など)などが挙げられる。
ルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アリールアルキルポ
リエーテルスルホン酸ナトリウム、3,3-ジスルホンジフ
ェニル尿素-4,4-ジアゾ-ビス-アミノ-8-ナフトール-6-
スルホン酸ナトリウム、オルト-カルボキシベンゼン-ア
ゾ-ジメチルアニリン、2,2,5,5-テトラメチル-トリフェ
ニルメタン-4,4-ジアゾ-ビス-β-ナフトールジスルホン
酸ナトリウムなど)、硫酸エステル塩(テトラデシル硫
酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル
硫酸ナトリウムなど)、脂肪酸塩(オレイン酸ナトリウ
ム、ラウリン酸ナトリウム、カプリン酸ナトリウム、カ
プリル酸ナトリウム、カプロン酸ナトリウム、ステアリ
ン酸カリウム、オレイン酸カルシウムなど)が挙げられ
る。
子は、乳化重合法、懸濁重合法、分散重合法のいずれの
方法で調整されたものでも、任意にもちいる事が可能で
ある。これは本発明のシード重合を行う事により、粒度
分布は元々のシード粒子に対し狭くなる方向に働くため
である。
子である重合体粒子を製造する際に用いる分散剤、溶媒
等を除去する煩雑な工程が必要となるため、好ましくは
乳化重合法により調整された重合体粒子をシード粒子と
して用いられる。更に乳化重合法で調整されたもので
も、前述の分散剤の濃度を考慮するならば、透析や限外
濾過等の適当な手段を用いて界面活性剤を除去する必要
がある。この為、更に好ましくはソープフリー乳化重合
法によって調整された重合体粒子をシード粒子として用
いられる。
重合体粒子は、分散剤除去等の前処理工程の必要がない
だけでなく、クリーンな粒子表面を持ち更に粒度分布も
通常の乳化重合法で調整したものに比較して良好な単分
散性をしめす事から更に有効である。
不飽和単量体はラジカル重合可能なものであれば、その
選択は自由である。例えば、モノビニル芳香族単量体、
(メタ)アクリル酸エステル系単量体、ビニルエステル
系単量体、ビニルエーテル系単量体、モノオレフィン系
単量体、ジオレフィン系単量体、ハロゲン化オレフィン
系単量体、ポリビニル系単量体等が挙げられる。
スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、
p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェ
ニルスチレン、p−クロロスチレン、p−エチルスチレ
ン、p−ブチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、p
−ヘキシルスチレン、p−オクチルスチレン、p−ノニ
ルスチレン、p−デシルスチレン、p−ドデシルスチレ
ン、2,4−ジメチルスチレン、3,4−ジクロルスチ
レン等のスチレン系単量体およびその誘導体が挙げられ
る。
メタクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、
アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、メタ
クリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブ
チル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸−2−エチ
ルヘキシル、β−ヒドロキシアクリル酸エチル、γ−ア
ミノアクリル酸プロピル、メタクリル酸ステアリル、メ
タクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチ
ルアミノエチル等が挙げられる。
ニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等が挙げ
られる。
メチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブ
チルエーテル、ビニルフェニルエーテル等が挙げられ
る。
プロピレン、イソブチレン、1−ブテン、1−ペンテ
ン、4−メチル−1−ペンテン等のモノオレフィン系単
量体、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等のジオ
レフィン系単量体等が挙げられる。
架橋性単量体を添加してもよい。架橋性単量体として
は、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、ジビニル
エーテル、ジエチレングリコールメタクリレート、エチ
レングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコ
ールジメタクリレート、フタル酸ジアリル等の不飽和結
合を2個以上有するものが挙げられる。
体を単独又は二種以上組合せて用いる事ができる。更に
必要に応じて、水溶性単量体、イオン性単量体、官能基
を有する単量体を用いる事は可能である。本発明のシー
ド重合に用いる添加単量体も前記単量体を用いる事がで
きる。この時シード粒子を構成する単量体単位と同一で
あっても、異なっていても良い。
度分布を広げない範囲で自由に選択する事が可能であ
る。新粒子の生成抑制の為には、以下の式(1)で示さ
れる臨界量を越えない範囲で添加する必要がある。
が無く添加可能な単量体容量(臨界量)を表し、Saは
重合体粒子分散液中の重合体粒子の全表面積を表す。
重合を繰返す事で更に大粒子を生成する事が可能であ
る。
ル重合開始剤は水溶性であれば適宜使用が可能である。
例えば過硫酸塩(過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム
等)、アゾ系化合物(4,4'-アゾビス4-シアノ吉草酸
及びその塩、2,2'-アゾビス(2-アミジノプロパン)塩
等)、パーオキサイド化合物等が挙げられる。
要に応じて還元剤と組合せレドックス系開始剤とする事
が可能である。レドックス系開始剤を用いる事で、重合
活性が上昇し重合温度の低下が図れ、更に重合時間の短
縮が期待できる。
成温度以上であればどの温度を選択しても良いが例えば
通常50℃から80℃の範囲が用いられる。但し、常温開始
の重合開始剤例えば過酸化水素−還元剤(アスコルビン
酸等)の組合せを用いる事で室温又はそれ以下の温度で
重合する事も可能である。
合は、臨界モノマー添加量以下のモノマーをシード粒
子分散液中に添加する工程、添加したモノマーを分散
液に均一攪拌する工程、重合温度まで昇温し開始剤を
添加、重合する工程、からなっている。必要な粒径の重
合体粒子を得る為に、上記工程を一回以上繰返す事によ
り容易に達成される。
法に従い、公知の低分子あるいは高分子分散剤を用い水
中に分散されて使用される。この際、必要量以上の分散
剤を用いる事、例えば界面活性剤においては臨界ミセル
形成濃度(CMCと略記する)以上で分散する事は好ま
しくない。これによって添加したエチレン性重合単量体
が活性剤ミセル内に取り込まれ、新粒子の生成が懸念さ
れるためである。
性を問わず、必要に応じ適宜選択できる。更に水溶性高
分子活性剤も適用可能である。これらは重合率20%から
85%で添加される。
それ以上であると、生成した重合体粒子を凝集させ、単
分散性を損なうばかりか、全く粒子を得る事ができなく
なる。
濃度以上である事が好ましく、シード重合時に添加する
際には、添加時臨界ミセル形成濃度以下である事が好ま
しい。これにより新粒子生成が著しく抑制され単分散性
を維持する事が可能である。
ンスルホン酸塩、ドデシル硫酸塩、セチルトリメチルア
ンモニウム塩、ポリビニルアルコール等が挙げられる。
かつ単分散の重合体粒子は電子写真用トナー、免疫学的
診断試薬用担体、液晶表示板用ギャップ調節剤、粒径測
定用の標準粒子、クロマトグラフィ用充填剤、化粧品用
填剤、合成皮革の風合い改質剤等に用いることができ
る。
用いる場合、単に粉砕法トナー用バインダ樹脂としてだ
けでなく、重合トナーとして有用である。
して用いる場合、トナーとして重合体内に添加されるべ
き成分を含有させる必要がある。上記成分として、着色
剤、荷電制御剤、定着性向上剤等が挙げられる。例えば
顔料は、シード粒子作成時に所望の含量を導入する事で
達成される。当然の事ながら、他の成分も同様に重合体
粒子内に導入する事が可能である。
び顔料が用いられるが、耐候堅牢度が高い顔料が広く用
いられる。顔料としては、カーボンブラック、グラフト
化処理カーボンブラック等の黒色の顔料、又カラー顔料
のシアン又はグリーン顔料としてはC.I.ビグメント
ブルー−15、C.I.ピグメントブルー−15:2、
C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメン
トブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.
I.ピグメントグリーン7等が挙げられる。
ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、
C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッ
ド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメン
トレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.
I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレ
ッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、
C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメント
レッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.
I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッ
ド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.
ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド1
78、C.I.ピグメントレッド222等が挙げられ
る。
I.ピグメントイェロー12、C.I.ピグメントイェ
ロー13、C.I.ピグメントイェロー14、C.I.
ピグメントイェロー15、C.I.ピグメントイェロー
17、C.I.ピグメントイェロー93、C.I.ピグ
メントイェロー94、C.I.ピグメントイェロー13
8、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメ
ントオレンジ43等が挙げられる。
独又は複数を選択併用して、求める色調に調えられる。
又顔料の添加量は重合体に対し約2から約20部、好まし
くは約3から15部が選択される。又乳化重合で生成する
粒子内に顔料を内包する為に、公知の表面処理を行う事
は可能である。表面処理剤としては、シランカップリン
グ剤や高級脂肪酸の金属塩が用いられる。
公知のものが用いられる。一般的には、ポリオレフィン
系が用いられる。例えば低分子量ポリエチレン、低分子
量ポリプロピレン、酸化処理されたポリエチレン及びポ
リプロピレン、酸変成処理されたポリエチレン、及びポ
リプロピレン等が用いられる。これらは常法に従い、熔
融した後水中に分散させエマルジョンの形で乳化重合あ
るいはシード乳化重合時に添加し、重合体粒子内に導入
する事ができる。好ましくはシード乳化重合時に添加す
る事で、粒子表面にポリオレフィンの微粒子として存在
せしめる事が可能であり、定着性向上の意味からは好ま
しい。
製)として市販されているポリエチレンワックスエマル
ジョンは同様の目的で用いる事が可能である。
構造のものが用いられる。但し、重合体粒子表面に極性
基を有するモノマーを共重合させた場合には、必要が無
い場合もある。ここで言う極性基とは、カルボキシル
基、スルホン酸基、アミノ基、アンモニウム塩基等、正
負を問わず電荷を有する基を表す。
ニグロシン系の電子供与性染料、ナフテン酸又は高級脂
肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第四級アンモニ
ウム塩、アルキルアミド、金属錯体、顔料、弗素処理活
性剤等、マイナス帯電性として電子受容性の有機錯体、
塩素化パラフィン、塩素化ポリエステル、銅フタロシア
ニンのスルホニルアミン等が挙げられる。
粒子は均一な粒径、挟雑物により粒子表面が汚染されて
いない事等の性質から、免疫学的診断用担体として有用
に用いられる。
免疫学的に活性な物質、例えば抗原、抗体又はレセプタ
を固定する必要がある。免疫学的に活性な物質の固定化
には、物理吸着法及び化学的固定化法が知られている。
前者は疎水性表面に物理的に吸着し固定化させる方法で
あり、例えばスチレン及びその誘導体やアクリル酸エス
テル、メタクリル酸エステル等を用いた重合体粒子を用
いる事で容易に且、免疫学的に活性な部位例えば(Fa
b)'が吸着しない形で固定化する事ができる。当然の事
ながらIgGを抗体として用いる場合、Fcフラグメン
トを消化した(Fab')2又はFab’を用いる事もでき
る。
キシル基、アミノ基、チオール基等の官能基を有する重
合性単量体を共重合させた本発明の重合体粒子を用い、
公知の二官能性試薬を用い、免疫学的に活性な物質を反
応させ共有結合により固定化する事が可能である。
体はシード重合時に共重合単量体として添加すれば良
い。官能性基を有する単量体は必要に応じて適宜添加量
を決定できるが、例えば約0.1%から15%の範囲の中か
ら選択する事が好ましい。
びモノクローナル抗体を適宜選択可能であるが、凝集試
験又は凝集阻止試験に用いる場合ポリクローナル抗体が
好ましい。モノクローナル抗体を用いる場合は、抗原に
対する結合部位の異なる数種の抗体を混合して用いる事
が好ましい。
パラブルフラスコに温度センサ、窒素導入管、攪拌装置
(ディスクタービン型攪拌羽根付き)を装着し、フラスコ
内部には四枚の邪魔板を設置した重合反応装置を容易し
た。脱気したイオン交換水318mlに蒸留済みスチレンモ
ノマーを32ml加え、窒素気流下200rpmの攪拌速度で攪拌
しつつ、フラスコ内温を70℃まで昇温させた。70℃まで
内温が上がったところで、過硫酸カリウム1.62gを脱気
したイオン交換水50mlに溶解した開始剤水溶液を添加し
重合を開始した。
応を完結させた。生成したラテックス粒子をレーザ回折
式粒径測定装置 SALD-1100(島津製作所製)を用い測定し
たところ、平均粒径 d50=1.1μm CV値(σd50/d50)は0.
21であった。
シードラテックス粒子の合成と同様の重合反応装置を用
意した。シード粒子としては前記の平均粒径1.1μmのポ
リスチレンのシード粒子7.26gを用いた。重合反応装置
に一定量のシード粒子、スチレンモノマー32ml、脱気し
たイオン交換水168mlを加え撹拌速度200rpmで撹拌し
た。更にフラスコ内温を70℃まで昇温し、過硫酸カリウ
ム1.62gを脱気したイオン交換水50mlに溶解した開始剤
水溶液を添加し、窒素気流下7時間重合を行い、経時で
サンプリングを行い、常法に従い重合率を調べた。シー
ド乳化重合における重合率が20%から85%の間を取るの
は、シード乳化重合開始後約50分後から280分の間であ
る事が判明した。更に上記モノマー組成をスチレン/ア
クリル酸n-ブチル=85/15に変えた場合でもほぼ同じ時
間であった。
デシルベンゼンスルホン酸ナトリウム3.15g、脱気イオ
ン交換水300mlを混和した後、超音波分散装置を用い顔
料分散液を調製した。結果を表1に示す。
により合成したポリスチレンシード粒子[S-01:平均粒
径1.1μm,CV(変動係数)値0.21]及びコポリ(スチ
レン/アクリル酸n-ブチル)シード粒子[S-02:St/n-BA
=85/15,平均粒径0.68μm,CV値0.20]を粒子として
7.26g用い、シード乳化重合の処方で重合反応装置にシ
ード粒子、モノマー29.06g、脱気したイオン交換水168m
lを加え撹拌速度200rpmで撹拌した。更にフラスコ内温
を70℃まで昇温し、過硫酸カリウム1.62gを脱気したイ
オン交換水50mlに溶解した開始剤水溶液を添加し重合を
開始した。重合反応開始後、前記重合率の測定に従い適
宜顔料分散液を重合反応装置内に添加した。顔料分散液
の添加量は顔料重量として2.90gになるように添加し
た。結果は表2に示す。
分散性の非常に高いものを生成する事が出来る。一方比
較のT−008,009は顔料分散液が早すぎても遅す
ぎてもうまく複合化されない事が判る。
7を用い、特開平3-259156号の記載に従って凝集させた
後、乾燥し解砕を行い各々が平均粒径約5μmにした。
これをTK−001〜004とした。このトナーに対し
シリカ2重量%、酸化チタン1重量%の割合で添加混合
し、この外添処理トナー5部と、メタクリル酸メチル/
スチレン共重合体により表面被覆したフェライト粒子
(キャリア)95部とを混合し現像剤を調製した。
ル=85/15(wt%)、カーボンブラック含有量はT−001
と同量とし混練粉砕法で平均粒径約5μmのトナーを調
製し同様な処理を行い比較現像剤とした。上記現像剤を
用い、熱ローラ定着器とクリーニングブレードを備えた
電子写真複写機『U−Bix3032』(コニカ(株)
製)によりコピー像を形成する実写テストを行い下記項
目に関して評価を行った。 (1) 解像度 細線チャートのコピー画像を形成し、識別可能な細線の
1mm当たりの本数で判定した。
ピー画像を形成し「サクラデンシトメータPDA−6
0」(コニカ(株)製)により白地部分の各色の反射濃度を
測定し、当該反射濃度が0.02を超えた時点のコピー枚数
でかぶりを判定した。
形成し、ホットオフセットに起因するトナー汚れが発生
した時点の定着ローラの設定温度を測定し、これを示し
た。
『サクラデンシトメータPDA−60』を用い各色反射
濃度を測定し、当該濃度が1.3以上を○、1.3以下を×と
した。
た時点のコピー回数で評価した。
り評価した。実写テストにおいて経時で粒度分布を測定
し、スタート時、かぶり発生時、及び5万コピー時の体
積平均粒径の1/3以下のトナーの個数%を示した。測
定はレーザ回折式粒度分布測定装置 SALD−110
0(島津製作所製)を用いた。結果は表3に示す。
トナーは混練粉砕法トナーに対して、十分匹敵する性能
を有するだけでなく、実写テストによる粒度分布の変化
の少ない良好なトナーである事が判る。特に体積平均粒
径の1/3以下のトナーの個数%が10%を超えると、ト
ナーの帯電性を阻害する事が知られている。この点から
も、本発明の重合トナーは比較トナーに比べて安定して
いる事は明白である。
(黒)を免疫診断用粒子として下記の処方に従い調製し
た。分画分子量1000のセルロース透析バックに本発明の
着色粒子S−09を入れ純水で24時間透析を行った後、
限外濾過装置を用い固形分5%まで濃縮をおこなった。
これに緩衝剤及び塩化ナトリウムを加え、0.1M PBSに懸
濁させた。
体(IgG分画)を加え4℃で24時間物理吸着を行っ
た。
のPBS(pH=7.2)で希釈し、AFP用免疫診断試薬とし
た。精製したヒトα−フェトプロテイン(ダコ社製)を
1000ng/mlを母液として、希釈系列を1000,500,250,125,
62.5,31.25,15.63,7.81ng/mlを作成した。
μlを分取しマイクロプレート中で混和し、1時間静置
しその凝集像を観察した。対象としてセロディアAFP
mono(富士レビオ製)を用い常法に従い同様の検液を測定
した。結果は下記表4に示す。
まで良好な凝集像を得、カットオフ値以下の7.81ng/ml
では、陰性を示している。
プロゾーン現象を呈し、明確な凝集像を得られず、又、
低値側の15.63ng/mlでも明確な凝集像が観察されず検出
限界が低かった。
の着色重合体粒子が再現性よく、しかも簡易に形成され
る。しかも前記着色重合体粒子は電子写真用トナー及び
免疫分析担体として優れた性能を有する。
Claims (6)
- 【請求項1】 実質的に分散剤を含まない重合体粒子分
散液に、重合体粒子を構成するエチレン性不飽和単量体
単位と同一及び/又は異種のエチレン性不飽和単量体を
添加し水溶性ラジカル重合開始剤の存在下シード重合に
より得られる単分散かつ大粒径の重合体粒子において、
シード重合の重合転化率が20ないし85%の状態で、顔料
水性分散液を添加してえられる事を特徴とする、単分散
かつ大粒径の着色重合体粒子。 - 【請求項2】 上記重合体粒子が、乳化重合、懸濁重
合、分散重合の少なくとも一種の重合方法により生成さ
れた重合体粒子である事を特徴とする請求項1に記載の
単分散かつ大粒径の着色重合体粒子。 - 【請求項3】 上記添加するエチレン性不飽和単量体の
少なくとも50重量%以上が疎水性エチレン性不飽和単量
体である事を特徴とする請求項1又は2に記載の単分散
かつ大粒径の着色重合体粒子。 - 【請求項4】 請求項1〜3の何れか1項に記載の単分
散かつ大粒径の着色重合体粒子を用いる事を特徴とする
電子写真用トナー。 - 【請求項5】 請求項1〜3の何れか1項に記載の単分
散かつ大粒径の着色重合体粒子を用いる事を特徴とする
免疫分析用担体。 - 【請求項6】 実質的に分散剤を含まない重合体粒子水
性分散液に、 a)エチレン性不飽和単量体単位を添加し均一にする工
程、 b)重合開始温度まで昇温し、ラジカル重合開始剤水溶
液を添加する工程、 c)重合転化率が20ないし85%において、顔料水性分散
液を添加する工程、 d)一定重合温度で重合を完結させる工程、 から成る事を特徴とする、単分散でかつ大粒径の着色重
合体粒子の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02385992A JP3252230B2 (ja) | 1992-02-10 | 1992-02-10 | シード重合による単分散性着色重合体粒子及びその製造方法 |
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