JP3368372B2 - 焼却灰のセメント原料化方法 - Google Patents

焼却灰のセメント原料化方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、都市ごみ、産業廃
棄物などの焼却灰のセメント原料化に関し、さらに詳し
くはこの様な焼却灰に含まれる塩素を除去して、セメン
ト原料として有効利用する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】都市ごみ、産業廃棄物の焼却により発生
すろ焼却灰は、これまでは主に埋め立て処分されてき
た。しかしながら、最近では既存の埋立て処分場の残余
年数が減少してきており、また新規の処分場立地も、環
境問題などの制約から難しい状況にある。
【0003】このため、最近では、焼却灰の有効利用を
図るために、焼き固めてレンガ、ブロック材などとした
り、或いは焼却灰を高温溶融し、スラグ化することによ
り減容化した後埋立て処分したり、或いはこの溶融スラ
グを路盤材として利用する試みなどがなされている。し
かしながら、レンガ、ブロック材などは、使用量が少な
く、また使用状態で重金属が溶出するおそれがある。ま
た、溶融スラグ化には、多量のエネルギーが必要であ
り、その処理費用は、非常に高価となる。
【0004】ところで、セメントは、CaO、SiO2、Al
2O3、Fe2O3などを主成分としており、これらを含む廃棄
物を原料として使用できるので、これまで種々の廃棄物
がその製造原料として利用されている。都市ごみ、産業
廃棄物などの焼却灰をセメント原料として利用する試み
も当然なされている。
【0005】しかしながら、都市ごみ、産業廃棄物など
の焼却灰(以下、特に必要でない限り、単に「焼却灰」
という)中には、かなり高濃度の塩素が含まれている。
セメント中に塩素が多量に含まれている場合には、鉄筋
が腐食し易くなるので、鉄筋コンクリートの耐久性が低
下する。このため、JIS規格では、普通セメント中の塩
素含有量を200ppm以下と規定しており、焼却炉を普通セ
メントの原料としてそのまま利用しようとすると、使用
できる量は、かなり限定されることになる。従って、膨
大な量が発生する都市ごみなどの焼却灰を普通セメント
の原料として有効に活用することにより、埋立て処分量
を大幅に減少させることはできない。
【0006】焼却灰を特殊なセメントの原料として利用
する技術が、提案されている(特開平7-165443号公報参
照)。ここで提案されている技術は、都市ごみ焼却灰と
下水汚泥乾粉とを主原料として、焼却灰中に含まれてい
る塩素を固定するために、カルシウムクロロアルミネー
トやカルシウムクロロシリケートなどの特別な高塩素含
有セメント鉱物をクリンカ一中に生成させている。この
セメント中の塩素含有量は、数%にも達しており、JIS
規格が規定する200ppmを大きく上回る。従って、得られ
たセメントは、普通セメントとしては使月できず、その
用途は、ブロックなどの無筋コンクリート、土壌固化材
などの限られたものに限定されてしまう。
【0007】焼却灰を水で洗浄することにより、塩素を
除去した後、セメント原料として利用する技術が提案さ
れている(特閉平9-187748号公報)。しかしながら、焼却
灰をを単純に水で洗浄しただけでは、含有されている塩
素の一部分しか溶解せず、特に都市ごみの焼却灰では、
脱塩率は50%程度に止まることが明らかとなった。この
埋由は、含有されている塩素は、焼却灰の粒子表面にNa
Cl、KCl、CaCl2などの水に溶けやすい形態で存在してい
るだけではなく、焼却灰粒子の内部に強固に取り込まれ
た水に溶けにくい形態でも、存在しているためであろう
と推定される。また、単に水で焼却炭を洗浄した場合の
溶液の液性は、焼却灰の性状にもよるが、pH12程度の高
アルカリ性を示す。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、よ
り多量の焼却灰をセメント原料として使用可能とするた
めに、焼却灰中の塩素を効率よく除去ないし低滅するこ
とを可能とする技術を提供することを主な日的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の様な
技術の現状に鑑みて、研究を進めた結果、焼却灰を水で
洗浄するに際し、洗浄時の液pHが特定の範囲となるよう
に調整する場合には、焼却灰からの重金属の溶出を抑制
しつつ、塩素を効果的に除去し得ることをできることを
見出した。
【0010】すなわち、本発明は、下記の焼却灰のセメ
ント原料化方法を提供する;1.焼却灰を水洗してセメ
ント原料化する方法において、(イ)洗浄時の液pHが6
〜10となるように予め焼却灰に酸を添加した後、これを
水で洗浄するか、(ロ)洗浄時の液pHが6〜10となるよ
うに洗浄操作中の焼却灰と水とに酸を添加するか、或い
は(ハ)洗浄時の液pHが6〜10となるように、予め焼却
灰に酸を添加した後、洗浄操作中の焼却灰と水とに対し
ても酸を添加することにより、重金属の溶出を抑制しつ
つ、塩素を溶解し、除去することを特徴とする焼却灰の
セメント原料化方法。
【0011】2.洗浄時の液pHが8〜10となる様に酸を
添加する上記項1に記載の方法。
【0012】3.添加する酸が、硫酸、塩酸、硝酸、リ
ン酸および酢酸からなる群から選択される上記項1また
は2に記載の方法。
【0013】4.洗浄を複数回行う上記項1〜3のいず
れかに記載の方法。
【0014】5.焼却灰を粉砕した後、洗浄する上記項
1〜4のいずれかに記載の方法。
【0015】6.焼却灰を乾燥し、金属成分を磁力分離
した後、残部を粗大粒子部分と微粉部分とに分級して、
粗大粒子部分はそのままセメント原料として利用し、微
粉部分のみを洗浄に供する上記項1〜5のいずれかに記
載の方法。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明においては、安定した高度
の脱塩素処理を行うために、洗浄操作時の液pHを特定の
範囲(pH6〜10程度、より好ましくは8〜10程度)に維持す
ることを必須とする。このために、本発明においては、
(イ)焼却灰に対し、焼却灰の塩素含有量と洗浄水量と
から計算された所定量の酸を予め添加・混合しておく
か、(ロ)洗浄時の液(焼却灰と水との混合物)のpHを常
にモニターしつつ、液に酸を添加するか、或いは(ハ)
焼却灰に予め酸を添加・混合しておくとともに、洗浄操
作中の焼却灰と水とに対しても酸を添加する。この焼却
灰或いは焼却灰と水に酸を添加・混合して洗浄時の液pH
を特定値に維持することにより、焼却灰粒子の内部に強
固に取り込まれた水に溶けにくい形態の塩素も、容易に
除去される。その結果、本発明によれば、種々の条件に
もよるが、焼却灰からの塩素除去率は、80〜95重量%以
上にも達する。洗浄操作中のpH調整手段としては、上記
(イ)および(ハ)がより好ましく、(イ)がもっとも
好ましい。
【0017】本発明に類似する焼却灰の洗浄手段とし
て、予め酸を加えてpH調整した洗浄水により焼却灰を洗
浄する方法が考えられる。しかしながら、この場合に
は、安定した洗浄を行うことが困難となる。すなわち、
焼却灰の性状は、多種多様であるので、予め洗浄水のpH
を調整しておいても、洗浄時の液pHは大きく変動する。
その結果、焼却灰に対する洗浄水の相対的な酸濃度が低
すぎる場合には、脱塩素が良好に行われないのに対し、
酸濃度が高すぎる場合には、重金属が多量に溶出した酸
性廃液が発生することになり、廃水処理が著しく煩雑化
し、かつ著しくコスト高となる。
【0018】本発明において、使用する酸としては、硫
酸、塩酸、硝酸、リン酸などの鉱酸、酢酸など有機酸が
挙げられる。これらの酸の中では、価格、セメント組成
乃至特性ヘの影響などを考慮して、硫酸がより好まし
い。
【0019】焼却灰の水による洗浄に際し、液pHが低く
なる程、塩素の除去率は高くなるものの、鉛などの重金
属の溶出量も増大するので、上述の様に、廃水処理が著
しく煩雑化し、コスト高となる。また、焼却灰に含まれ
る鉄、アルミニウムなどと酸との反応による水素ガスが
多量に発生する危険性がある。さらに、洗浄しだ焼却灰
を取扱い易くするために、中性化する処理が必要とな
り、洗浄設備などの腐食防止対策も必要となる。
【0020】しかるに、洗浄時の液pHが6〜10となる様
に、上記(イ)、(ロ)または(ハ)の手法を実施する
場合には、安定した脱塩素処理が可能となり、また鉛、
クロム、カドミウム、亜鉛などの重金属の溶出が効果的
に抑制されるので、洗浄廃水は、そのままの状態で重金
属の排水基準をクリアできるか、或いは簡単な処理によ
り排水基準をクリアすることができる。特に、都市ごみ
に由来する焼却灰中の通常の重金属含有量は、セメント
の性状には殆ど影響を及ぼさない低レベルにあるので、
多くの場合重金属を除去する必要性はないし、また洗浄
装置の腐食対策も、実質的に不要となる。
【0021】焼却灰は、焼却炉内で局所的に高温に曝さ
れると、溶融して粗大化或いはさらに塊状化することが
あるので、炉から排出される焼却灰は、塊状物乃至超粗
大粒子(20mm程度以上)、粗大粒子(20〜5mm程度)および
微粉(5mm程度以下)が混在したものとなっている。この
様な焼却灰をそのまま攪拌・洗浄する場合には、塊状物
乃至超粗大粒子内部の塩素の除去が十分に行われないこ
とがあり得る。従って、塊状物乃至超粗大粒子を所定粒
度以下に破砕した後、洗浄することにより、塩素除去を
より一層効果的に行うことが可能となる。破砕後の粒度
は、好ましくは微粉の粒度以下であり、より好ましくは
1mm程度以下であり、特に好ましくは0.5mm以下である。
【0022】洗浄水の温度は、特に限定されるものでは
ないが、塩素除去率を高めるためには、80℃程度以上と
することが好ましい。
【0023】都市ごみ焼却炉などから排出される焼却主
灰は、通常水をかけて灰の温度を下げるため、湿潤状態
にあり、さらに空き缶などに由来する金属類、陶磁器
片、ガラス片などの粗大不燃物をも含んでいる。従っ
て、焼却灰を乾燥し、磁力選別、重力選別などにより金
属類を除去した後、さらに残部を風力、篩いなどによる
分級に供して、陶磁器片、カラス片などの粗大粒子部分
と本来の焼却灰であろ徴粉部分とに分離することによ
り、セメント原料として、より適切なものを得ることが
できる。
【0024】例えば、金属類を除去した残部を粗大粒子
部分(20〜5mm程度)と微粉部分(5mm程度以下)とに篩分け
することができる。焼却灰に含まれる塩素は、微粉部分
に集中しているので、塩素を殆ど含まない粗大粒子部分
(陶磁器片、カラス片など)は、そのままセメント原料
として使用することができる。この様な篩分けを行う場
合には、微粉部分のみを洗浄することにより、効率的な
脱塩素を行うことができる。なお、分難した金属類は、
セメント原料製造粉砕機の故障原困となるおそれがある
ので、原料として使用しないことが望ましい。
【0025】本発明による焼却灰の洗浄は、焼却灰容積
の2倍程度以上(より好ましくは3倍程度以上)の水を
使用し、洗浄槽内で焼却灰と水とを所定のpHに維持し
た状態で攪拌することにより、行われる。
【0026】洗浄は、焼却灰の性状(塩素含有量、脱塩
素の難易度など)に応じて、複数回行っても良い。この
場合には、第一次洗浄後の焼却灰を脱水した後、液pHの
調整を再度行いつつ、第二次洗浄(さらに必要ならば、
第三次以上の洗浄)を行い、順次脱水する。第二次以降
の洗浄で得られる分離水の塩素含有率は、次第に低下し
てくるので、この分離水を第一次洗浄における洗浄水と
して循環利用することも可能である。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、通常条件下での脱塩素
率80%以上(最適条件下では脱塩素率90%以上)の焼却灰
洗浄物が得られるので、これを普通セメントの製造原料
として大量に有効利用することができる。
【0028】従って、焼却灰埋め立て処理場の残余年数
の延長のみならず、焼却灰の再資源化とそのリサイクル
という優れた効果が達成できる。
【0029】
【実施例】以下、試験例、実施例および比較例により本
発明をさらに詳細に説明する。
【0030】試験例1都市ごみ焼却場から発生した焼却
灰を乾燥した後、磁力選別により金属を除去し、さらに
目開き5mmの篩いで分級して、粗大粒子部分と微粉部分
とに分離した。
【0031】分離した金属部分、粗大粒子部分および微
粉部分が焼却灰に占める割合とそれぞれの塩素量とを表
1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】表1に示す結果から、5mm以上の粗大粒子
部分中の塩素は、セメントの性状に影響しない程度の微
量であることが明らかである。
【0034】実施例、参考例および比較例 試験例1で分離した塩素量0.74%の焼却灰微粉部分(5mm
未満)に所定量の塩酸を加え、さらに10倍量の水を加え
て10分間攪拌し、洗浄した後、濾過し、乾燥した。乾燥
灰の残留塩素量とろ液中の重金属量とを測定した。その
結果を表2に例えば「比較例1-A」或いは「参考例1-A」
として示す。
【0035】また、同様の微粉部分(5mm未満)をさらに
粒径0.5mm以下に粉砕したものについても、同様にして
洗浄し、濾過し、乾燥した後、残留塩素量と炉液中の重
金属量とを測定した。その結果を表2に例えば「比較例
1-B」或いは「実施例1-B」として示す。
【0036】なお、粉砕を行わない焼却灰微粉部分(5mm
未満)についてのみ試験を行った比較例は、単に比較例2
および比較例3として示してある。
【0037】
【表2】
【0038】表2に示す結果から、焼却灰微粉部分を単
純に水で洗浄した場合には、脱塩素率は55%に過ぎず、
また、その粉砕物を水のみで洗浄した場合にも、脱塩素
率はわずかに改善されるに止まる(比較例1-Aおよび比較
例1-B参照)。
【0039】これに対し、酸を添加して洗浄時の液pHを
6.0〜10.0の範囲に維持しつつ、焼却灰微粉部分を洗浄
する場合には、脱塩素率は、80%以上に達している(
考例1-A〜3-A及び実施例1-B〜3-B参照)。特に、微粉成
分を粒径0.5mm以下に粉砕した後、洗浄を行う場合に
は、脱塩素率は、さらに改善され、最高92%にも達して
いる(実施例3-B:洗浄時の液pH6.0)。
【0040】重金属のろ液への溶出量は、洗浄時の液pH
を10.0とした場合にもっとも少なく、pHの低下とともに
次第に増大して、 pH6未満では著しく増大している(比
較例2および比較例3参照)。なお、水のみで焼却灰の洗
浄を行う場合には、洗浄時の液がpH12.6と高アルカリ性
を示すので、両性金属である鉛の溶出量がかなり高くな
っている(比較例1-Aおよび比較例1-B参照)。
【0041】また、洗浄時の液pHが6.0以上の場合に
は、水素ガスの発生は認められないが、pH6未満では水
素ガスが発生しており、特にpH1.1では、多量の水素ガ
スが発生して、危険な状態となった。
【0042】実施例4 図1にフローチャートとして示す様に、二段階方式によ
る焼却灰洗浄設備を使用して、本発明による焼却灰の洗
浄を行った。
【0043】すなわち、試験例1と同様にして分離した
塩素含有量0.74%の焼却灰微粉部分(5mm未満)を10倍量
の水を使用し、洗浄時の液pHを8に維持しつつ、第一段
階での洗浄に第二段階からの廃水を使用し、第二段階で
の洗浄に新水を使用して、二段階で洗浄を行った。その
結果を表3に示す。
【0044】比較例4 洗浄時の液pHの調整を行わない以外は実施例4と同様
にして、二段階方式による焼却灰洗浄を行った。その結
果を表3に併せて示す。
【0045】
【表3】
【0046】表3に示す結果から明らかな様に、本発明
による二段階洗浄により、焼却灰の脱塩率は、95%にも
達した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による焼却灰の二段階洗浄方式の概要を
示すフローチャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−295841(JP,A) 特開 平6−190355(JP,A) 特開 平10−202226(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B09B 3/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】焼却灰を水洗してセメント原料化する方法
    において、焼却灰を粉砕した後、複数回洗浄を行い、第
    二次以降の洗浄で得られる分離水を第一次洗浄における
    洗浄水として循環利用し、(イ)洗浄時の液pHが6〜
    10となるように予め焼却灰に酸を添加した後、これを
    水で洗浄するか、(ロ)洗浄時の液pHが6〜10とな
    るように洗浄操作中の焼却灰と水とに酸を添加するか、
    或いは(ハ)洗浄時の液pHが6〜10となるように、
    予め焼却灰に酸を添加した後、洗浄操作中の焼却灰と水
    とに対しても酸を添加することにより、重金属の溶出を
    抑制しつつ、塩素を溶解し、除去することを特徴とする
    焼却灰のセメント原料化方法。
  2. 【請求項2】洗浄時の液pHが8〜10となる様に酸を
    添加する請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】添加する酸が、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸
    および酢酸からなる群から選択されることを特徴とする
    請求項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】焼却灰を乾燥し、金属成分を磁力分離した
    後、残部を粗大粒子部分と微粉部分とに分級して、粗大
    粒子部分はそのままセメント原料として利用し、微粉部
    分のみを洗浄に供する請求項1〜3のいずれかに記載の
    方法。
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JP2009090172A (ja) * 2007-10-04 2009-04-30 Mhi Environment Engineering Co Ltd 焼却灰の水洗処理方法及びシステム

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