JP3366656B2 - 電荷転送装置とその製造方法および駆動方法 - Google Patents

電荷転送装置とその製造方法および駆動方法

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JP3366656B2
JP3366656B2 JP26757191A JP26757191A JP3366656B2 JP 3366656 B2 JP3366656 B2 JP 3366656B2 JP 26757191 A JP26757191 A JP 26757191A JP 26757191 A JP26757191 A JP 26757191A JP 3366656 B2 JP3366656 B2 JP 3366656B2
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electrode
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政司 浅海
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電荷転送装置とその製造
方法および駆動方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電荷結合素子(CCD)に代表される固
体撮像装置は、低雑音特性等が優れている。このためそ
の実用化が著しくなってきている。
【0003】以下、図面を参照しながら従来の固体撮像
装置に用いられている電荷転送装置についてその構造と
駆動方法について説明する。
【0004】図19ないし図22に従来の電荷転送装置
の例としていわゆる4相駆動電荷転送装置の構造と駆動
方法を示す。
【0005】図19は装置の構造を示すものである。1
はp型半導体基板、2はいわゆる埋め込み型チャンネル
CCDのチャンネル部となるn-拡散層、3〜6は転送
電極、7はSiO2等の絶縁層、8〜11は各転送電極
への電圧印加端子である。
【0006】図20は駆動電圧波形を示すものである。
φ1〜φ4は各々電圧印加端子8〜11に印加される電
圧波形である。
【0007】図21は図20の時刻t1〜t5における
チャンネル部2の電位分布を示すものである。
【0008】領域A1〜F1は図19に示した領域A1
〜F1に対応する。16、17は転送電荷である。
【0009】図20に示すようにt=t1においては、
電圧印加端子8,9に高い電圧(以下”H”と記す)が
印加される。また、電圧印加端子10,11には低い電
圧(以下”L”と記す)が印加される。つまり、転送電
極3,4にHレベル、転送電極5,6にLレベルの電圧
が印加される。
【0010】図21に示すようにHレベルの電極に対向
した転送チャンネルの電位が高く(以下”ポテンシャル
井戸”と呼ぶ)なる。このポテンシャル井戸に信号電荷
16、17の電子が蓄積される。
【0011】次にt=t2では電圧印加端子10、すな
わち転送電極5がLからHに変化する。このため信号電
荷16,17は転送電極3,4,5に対向したチャンネ
ルのポテンシャル井戸に蓄積される。
【0012】次にt=t3では電圧印加端子8、すなわ
ち転送電極3がHからLに変化する。このため転送電極
3の下に形成されていたポテンシャル井戸が消失する。
ここに溜っていた電荷は転送電極4,5下のポテンシャ
ル井戸へ移動する。
【0013】以上の動作により、信号電荷16,17は
転送電極一個分だけ移動したことになる。
【0014】以下同様の動作を繰り返して信号電荷を次
々に転送していく。このように電荷転送装置では、信号
電荷を決められた時間内に過不足なく隣のポテンシャル
井戸へ転送しなければならない。
【0015】図22は図21のt=t4からt=t5へ
と移る過渡状態を示すものである。21はt=t4にお
ける電位分布、24はこの時の信号電荷、22は過渡時
の電位分布、25はこの時の信号電荷、23はt=t5
における電位分布、20は電荷の移動を現わしている。
【0016】転送電極4に印加される電圧がHからLに
変化すると、転送電極4に対向したチャンネル部は電位
21から電位23の状態に変化する。この時、信号電荷
24のうち転送電極4に対向した部分のほとんどは信号
電荷間の反発力により隣の転送電極5下のポテンシャル
井戸へ移動するが、僅かな電荷25が残される。これら
の電荷25を隣の転送電極5下のポテンシャル井戸へ移
動させるのは拡散・フリンジ電界からの力である。これ
らの電荷25の移動終了をもって転送が終了される。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたような従来
の電荷転送装置の構成では、以下のような欠点があっ
た。
【0018】従来の電荷転送装置は、隣合う転送電極の
長さが等しいため信号電荷の取り残しが多く、転送効率
が悪い。
【0019】また、転送電極下に1つの拡散層しかない
ため、拡散層に蓄積された信号電荷を転送するときに、
取り残してしまう。
【0020】また、転送電極下に1つの拡散層しかない
ので、チャンネル電位差が駆動パルス電圧と同程度必要
で制御性が悪い。
【0021】また、転送電極下に1つの拡散層しかない
ため、転送速度を高くすることを目的として実効的なゲ
ート長を短くすることができない。
【0022】従来の電荷転送装置は、隣合う転送電極の
長さが等しいため荷転送装置の転送速度を早くできな
い。
【0023】以上のように従来の電荷転送装置では、有
限の時間にすべての電荷を転送せねばならないが、しば
しば取り残しを生じ100%の転送効率はなかなか得ら
れない。そしてこの取り残された電荷は、撮像装置では
画像のニジミとして現れ、画像品質を著しく損なう。
【0024】本発明の目的は、信号電荷の取り残しが少
なく、転送効率のよい電荷転送装置とその製造方法およ
び駆動方法を提供するものである。
【0025】また、本発明の目的は、チャンネル電位差
が駆動パルス電圧の半分程度である電荷転送装置とその
製造方法および駆動方法を提供するものである。
【0026】また、本発明の目的は転送速度を高くでき
るよう実効的なゲート長を短くした電荷転送装置とその
製造方法および駆動方法を提供するものである。
【0027】さらに、本発明の目的は、有限の時間にす
べての電荷を転送でき、撮像装置の画像上のニジミを防
止し、画像品質を向上させる電荷転送装置とその製造方
法および駆動方法を提供するものである。
【0028】
【課題を解決するための手段】上記従来の問題点を解決
するために、本発明の電荷転送装置は、一導電型の半導
体基板と、前記半導体基板に形成された逆導電型の電
転送領域と、前記半導体基板上に形成された絶縁膜と、
前記絶縁膜上に電荷転送方向に周期的に形成され、個別
の電圧が印加される第1、第2の転送電極とを備え、前
記第1の転送電極は前記第2の転送電極より長く、前記
電荷転送領域は第1の拡散層と第2の拡散層とからな
り、前記第2の拡散層は前記第1の転送電極下のみに、
前記第1の転送電極より短く形成され、かつ前記第2の
拡散層は電荷転送方向の下手側の端部が前記第1の転送
電極の端部とほぼ一致し、前記第2の拡散層の不純物濃
度は前記第1の拡散層の不純物濃度より大きいことを特
徴とする。
【0029】また、本発明の電荷転送装置は、一導電型
の半導体基板と、前記半導体基板に形成された逆導電型
の電荷転送領域と、前記半導体基板上に形成された絶縁
膜と、前記絶縁膜上に電荷転送方向に周期的に形成さ
れ、個別の電圧が印加される第1、第2の転送電極とを
備え、前記第1の転送電極は前記第2の転送電極より長
く、前記電荷転送領域は第1の拡散層と第2の拡散層と
からなり、前記第2の拡散層は前記第1の転送電極下の
みに、前記第1の転送電極より短く形成され、かつ前記
第2の拡散層は電荷転送方向の上手側の端部が前記第1
の転送電極の端部とほぼ一致し、前記第2の拡散層の不
純物濃度は前記第1の拡散層の不純物濃度より小さいこ
とを特徴とする。
【0030】上記従来の問題点を解決するために、本発
明の電荷転送装置の駆動方法は、一導電型の半導体基板
と、前記半導体基板に形成された逆導電型の第1の拡散
層と第2の拡散層とからなる電荷転送領域と、前記半導
体基板上に形成された絶縁膜と、前記絶縁膜上で電荷転
送方向に順に形成された第1、第2、第3、第4の転送
電極とを備え、前記第1、第3の転送電極は前記第2、
第4の転送電極より長く、前記第2の拡散層は前記第
1、第3の転送電極下にのみに、前記第1の転送電極よ
り短く形成され、かつ前記第2の拡散層は電荷転送方向
の下手側の端部が前記第2および第4の転送電極と自己
整合的に形成され、前記第2の拡散層の不純物濃度は前
記第1の拡散層の不純物濃度より大きい電荷転送装置の
駆動方法であって、前記第1もしくは第3の転送電極を
H電位からL電位にした後、他の転送電極の電位が変化
するまでの期間が、前記第1もしくは第3の転送電極を
L電位からH電位にした後、他の転送電極の電位が変化
するまでの期間よりも長いことを特徴とする。
【0031】また、本発明の電荷転送装置の駆動方法
は、一導電型の半導体基板と、前記半導体基板に形成さ
れた逆導電型の第1の拡散層と第2の拡散層とからなる
電荷転送領域と、前記半導体基板上に形成された絶縁膜
と、前記絶縁膜上で電荷転送方向に順に形成された第
1、第2、第3、第4の転送電極とを備え、前記第1、
第3の転送電極は前記第2、第4の転送電極より長く、
前記第2の拡散層は前記第1、第3の転送電極下のみ
に、前記第1の転送電極より短く形成され、かつ前記第
2の拡散層は電荷転送方向の上手側の端部が前記第2お
よび第4の転送電極と自己整合的に形成され、前記第2
の拡散層の不純物濃度は前記第1の拡散層の不純物濃度
より小さい電荷転送装置の駆動方法であって、前記第1
もしくは第3の転送電極をH電位からL電位にした後、
他の転送電極の電位が変化するまでの期間が、前記第1
もしくは第3の転送電極をL電位からH電位にした後、
他の転送電極の電位が変化するまでの期間よりも長いこ
とを特徴とする。
【0032】上記従来の問題点を解決するために、本発
明の電荷転送装置の製造方法は、一導電型の半導体基板
の主面にイオン注入し、逆導電型の第1の拡散層を形成
する工程と、前記第1の拡散層上に第1の絶縁膜を形成
する工程と、前記第1の絶縁膜上に第1の転送電極を形
成する工程と、前記第1の絶縁膜上にレジストパターン
を形成する工程と、前記第1の転送電極と前記レジスト
パターンとをマスクにして前記基板の主面にイオン注入
し、前記第1の拡散層よりも不純物濃度の大きい逆導電
型の第2の拡散層を形成する工程と、前記第1の転送電
極を酸化し第2の絶縁膜を形成する工程と、前記半導体
基板上に第2の転送電極を形成する工程とを含む。
【0033】
【作用】本発明の電荷転送装置は、第1の転送電極の長
さを第2の転送電極より長くすることで、信号電荷の取
り残しを著しく低減し、高い転送効率が得られる。
【0034】また、長い方の第1の転送電極下の2つの
拡散層の不純物濃度を所定の関係で形成することで、拡
散層に蓄積された信号電荷を転送するときに、取り残す
ことなく完全に転送できる。
【0035】また、長い方の第1の転送電極下の2つの
拡散層の不純物濃度を所定の関係で形成することで、チ
ャンネル電位差を駆動パルス電圧の半分程度にすること
ができる。
【0036】また、長い方の第1の転送電極下の2つの
拡散層の内の1つの拡散層と半導体基板との間に拡散層
が正となるような逆バイアス電圧を印加すると、長い方
の第1の転送電極下に形成された2つの拡散層の両方を
空乏状態にすることができる。
【0037】また、長い方の第1の転送電極下の2つの
拡散層の一端を第1の転送電極の端部と一致させること
で実効的なゲート長を短くすることができる。
【0038】また、第1の転送電極の長さを第2の転送
電極より長くすることで、電荷転送装置の転送速度を早
くできる。
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】
【実施例】以下本発明の実施例について図面を参照しな
がら説明する。
【0045】図1ないし図3に本発明の第1の実施例を
示す電荷転送装置とその駆動方法について説明する。図
1は本発明による電荷転送装置の断面構造を示す。
【0046】図中、領域A2、B2、C2、D2、E
2、F2、G2、H2、I2は、それぞれ転送電極およ
び拡散層に対応した領域を示している。
【0047】p型シリコンウエハである半導体基板51
に、深さ約0.5μmのn-拡散層52が形成されてい
る。n-拡散層52の不純物濃度は、約6×1016/c
3である。この不純物濃度の大きさは、後述する転送
電極55〜60に印加する電圧と、その不純物濃度の拡
散層で取り扱うことのできる最大の電荷量との関係から
決定される。またn-拡散層52の深さは、取り扱うこ
とのできる最大の電荷量に達したときに、その電荷がシ
リコンと半導体基板51上のSiO2との界面にまで達
しない程度の深さに設定しておけばよい。
【0048】n-拡散層52の表面には、等しい間隔で
複数個のn拡散層53が形成されている。隣合うn拡散
層53の間隔は、5〜10μm程度である。また、n拡
散層53の深さは約0.5μmである。n拡散層53の
不純物濃度は、約7×1016/cm3である。このn拡
散層53の深さは、n-拡散層52と同様に所望の取り
扱うことのできる信号電荷量の電荷がシリコンとSiO
2との界面準位の影響を受けない程度の深さに設定して
いる。また、n拡散層53の不純物濃度は、n-拡散層
52およびn拡散層53に正電圧を印加し、その拡散層
を完全に空乏化させた時に、チャンネル電位がn-拡散
層52よりもn拡散層53の方が駆動パルス電圧の半分
程度高くなるように設定する。n-拡散層52あるいは
n拡散層53は、いわゆる埋め込みチャンネル領域とな
る。
【0049】半導体基板51上には、SiO2あるいは
SiNまたはそれらの積層構造からなる絶縁膜54が形
成されている。絶縁膜54は、後で説明する転送電極5
5、56、57、58、59、60の下に形成されてお
り、転送電極55〜60に対するゲート絶縁膜である。
【0050】絶縁膜54上には、2つのタイプの形状を
持つ転送電極が形成されている。この2つのタイプの転
送電極は、各々交互に配列されている。すなわち、この
図では、左から転送電極55、その横に転送電極56、
その横に転送電極57、さらにその横に転送電極58
と、同様に転送電極59、60が平面上に形成されてい
る。
【0051】これらの転送電極55〜60は、その長さ
(紙面の左右方向)が大きく異なっている。長い方の転
送電極56、58、60の長さは、短い方の転送電極5
5、57、59の長さの約2倍に形成されている。さら
に、n拡散層53の右端が、ゲート酸化膜上に形成され
た転送電極56、58、60の右端の空間位置とほぼ一
致している。n拡散層53の長さ(紙面の左右方向)
は、転送電極56、58、60の約半分の長さに形成さ
れている。このような構造の電荷転送装置に電圧を印加
すると、各転送電極55〜60の直下にある半導体基板
51表面にチャンネルが形成される(図示せず)。この
例では、チャンネルは、半導体基板51の表面に連続的
に形成される。すなわち、短い方の転送電極55、5
7、59の直下にある半導体基板51のn- 拡散層52
と長い方の転送電極56、58、60の直下にある半導
体基板51のn- 拡散層52と、転送電極56、58、
60の直下に形成されたn拡散層53の3つの領域にそ
れぞれ、チャンネルが形成される。各々のチャンネルの
長さ(紙面の左右方向の長さ)は、ほぼ等しい長さとな
る。
【0052】ここでn拡散層53の不純物濃度は、n-
拡散層52の不純物濃度よりも高くなるように形成して
おく。
【0053】ここでは、n拡散層53とn-拡散層52
の不純物濃度の比は、約1.3倍程度になるように設定
している。この値は、拡散層に蓄積された信号電荷を転
送するときに、取り残すことなく完全に転送してしまう
のに重要な値である。すなわち、このような不純物濃度
比は、転送電極の駆動電圧や駆動周波数に影響を与え
る。このため、信号電荷を完全に転送するために、チャ
ンネル電位差を駆動パルス電圧の半分程度にする。この
時のn拡散層53とn-拡散層52の不純物濃度の比
を、約1.3倍程度にするのが望ましい。
【0054】こうすることによって、n-拡散層52と
半導体基板51との間にn-拡散層52が正となるよう
な逆バイアス電圧を印加すると、埋め込みチャンネル領
域として用いられるn拡散層53と、半導体基板51に
形成されたn- 拡散層52を空乏状態にすることができ
る。この時、n拡散層53およびn-拡散層52に形成
されるチャンネルの電位は、n拡散層53の方がn-
散層52よりも高くなる。なぜなら、空乏状態にすると
n拡散層53の電荷密度が大きくなる。このためn拡散
層53の電界強度が高くなり、そこでのポテンシャルも
また高くなるためである。このことは次式からも理解す
ることができる。
【0055】
【数1】
【0056】式中、NAは半導体基板51の不純物濃
度、NDはn拡散層53の不純物濃度、α、β、γ、δ
は比例定数、φはポテンシャルを示す。
【0057】電荷転送装置の転送速度を早くするために
は、ある転送電極直下のポテンシャル井戸にある信号電
荷を、隣の転送電極下のポテンシャル井戸に転送する速
度を早くすればよい。しかし、この転送速度を早くしよ
うとしても、拡散とフリンジ電界によって制約される。
【0058】ここで拡散は、電荷の濃度分布で、電荷量
の多い所から電荷量の少ないところへ電荷が移動する現
象を言う。また、転送電極直下のポテンシャル井戸は階
段状に変化することが理想的であるが、実際には隣接し
た転送電極から生じる電界の影響を受けて完全な階段形
状とは成らず、ポテンシャルは滑らかに変化する。この
ように本来信号電荷を転送する電界と異なる方向に発生
した電界をフリンジ電界と言う。本来の転送電極に発生
する電界と異なる方向の電界であるため、転送速度に大
きな影響を与える。
【0059】一般に、拡散によってのみ全信号電荷を転
送しようとする場合、その転送時間は転送電極のゲート
長の2乗に比例する。また、同様にフリンジ電界によっ
てのみ全信号電荷を転送しようとする場合、その転送時
間はゲート長の3乗に比例する。従って、転送に要する
時間を短くしようとすると、ゲート長を短くすればよ
い。この実施例の場合、n拡散層53の右端を長い方の
転送電極55の右端に一致するように、その空間的な位
置を定めてやることで実効的なゲート長を従来の約2/
3に短くすることができる。
【0060】このように従来の場合に比べて、ゲート長
が2/3になると、転送速度は、1.7倍程度早くな
る。
【0061】上述のように転送速度を制限する要因に
は、拡散とフリンジ電界がある。埋め込みチャンネル電
荷転送装置の場合、転送電極からチャンネル内のポテン
シャルが最大となる点までの距離が、約0.5μmもあ
るため、特にフリンジ電界の影響が大きくなる。
【0062】次に転送速度を早くするための条件を説明
する。長い方の転送電極の長さをL1とし、L1内のn
拡散層の長さをL2とし、短い方の転送電極の長さをL
3とする。この時、L1+L3=L0である。ここでL
0は一定値である。また、L1=nL3とする。ここで
nは正の実数である。
【0063】これらの数値を用いると、従来の構造はL
1=L3=L0/2、L2=0となる。
【0064】フリンジ電界についてだけ考えると、転送
にかかる時間は、従来では(L0/2) 3 ×Kと表現さ
れる。ここでKは比例定数である。
【0065】本実施例の構造では、長い方の転送電極す
なわちn-拡散層とn拡散層の各々にL1−L2とL2
の長さのチャンネルがある。このため長い方の転送電極
から短い方の転送電極への信号電荷の転送に要する時間
は、{(L1−L2)3+L23}×Kとなる。
【0066】一方、短い方の転送電極から長い方の転送
電極への転送に要する時間は、L3 3×Kとなる。
【0067】これらの転送に要する時間の内、時間が多
くかかる方の時間が従来構造の転送に要する時間より短
ければ、従来構造の電荷転送装置より転送速度を早くす
ることができる。
【0068】例えば、L2=L1/2となる電荷転送装
置を考えた場合、(L1−L2)3+L23=L33とな
るためには、nが約1.6程度であればよいことがわか
る。
【0069】なぜなら、L1−L2=L1/2であり、
この値が{n/2(n+1)}×L0に等しく、さらに
L2もまたL1/2に等しいことからこの値と等しくな
る。これらのことからL3は{1/(n+1)}×L0
に等しくなるためである。
【0070】従って、長い方の転送電極が短い方の転送
電極の1.6倍以上であれば、長い方の転送電極から短
い方の転送電極に転送するのに要する時間が支配的とな
る。
【0071】さらに、長い方の転送電極から短い方の転
送電極へ転送するのに要する時間が、従来のそれより小
さくなる条件を求める。すなわち、(L1−L2)3
L23<(L0/2)3となる条件を求めると、nは約4
以下であればこの条件を満足する。つまり、長い方の転
送電極の長さが、短い方の転送電極の長さの4倍以下で
あれば本実施例の電荷転送装置の転送に要する時間は、
従来のそれより短時間で行なうことができる。
【0072】次に、長い方の転送電極の長さが短い方の
転送電極の長さの1.6倍以下の場合について考える。
【0073】短い方の転送電極から長い方の転送電極へ
と転送される電荷の転送に要する時間が、従来のそれよ
り勝る条件を求める。すなわちL3 3 <(L0/2) 3
なる条件を求めると、nが1以上であれば、すなわち長
い方の転送電極の長さが、短い方の転送電極の長さの1
倍以上であれば本実施例の電荷転送装置の転送に要する
時間は、従来のそれより短時間で行なうことができる。
【0074】また、例えば、L1=2L3であって、こ
の時L2は可変であるとする。この場合、上記したよう
に長い方の転送電極から短い方の転送電極に転送される
のに要する時間が支配的となるので、(L1−L2)3
+L23が(L0/2)3と比較して小さくなればよい。
【0075】ここで、L2=mL1とすると、(L1−
L2)3+L23=(1−m)3×L13+m3L13とな
る。また、L1+L3=L0であることからL1=(L
0×2/3)となるから、(L1−L2) 3 +L2 3
{(1−m) 3 +m 3 }×(L0×2/3) 3 である。こ
れを整理して従来のものより小さくなる条件を求める。
すなわち、(1−3m+3m 2 )×(2/3) 3 ×L0 3
<(L0/2) 3 からmを求めると、0.26<m<
0.74が得られる。
【0076】従って、長い方の転送電極下に設けられた
n拡散層の長さは、n-拡散層の長さの0.4倍から
2.8倍の間にあれば従来の電荷転送装置よりも転送に
要する時間が短くてすむ。当然の事であるが、このmの
範囲は、長い方の転送電極の長さと短い方の転送電極の
長さとの比によって変化することは言うまでもない。
【0077】以上の説明から、以下の事がわかる。ここ
では、長い方の転送電極56、58、60の長さを、短
い方の転送電極55、57、59の長さの約2倍に形成
し、さらに、n拡散層53の長さ(紙面の左右方向)
を、転送電極56、58、60の約半分の長さに形成し
ている。また、n拡散層53の右端が、ゲート酸化膜上
に形成された転送電極56、58、60の右端の空間位
置とほぼ一致している。このような特徴を持つ電荷転送
装置について説明した。
【0078】この時、長い方の転送電極56、58、6
0の長さを、短い方の転送電極55、57、59の長さ
の1.6倍より長くした場合、転送にかかる時間は、長
い方の転送電極から短い方の転送電極へ信号電荷が転送
されるのに要する時間が支配的となる。
【0079】長い方の転送電極を短い方の転送電極のn
倍の長さとした時、埋め込みチャンネル電荷転送装置で
は、フリンジ電界が転送に要する時間を決定づけるた
め、nを4以下にすることが必要である。
【0080】また、長い方の転送電極56、58、60
の転送に係る時間は長さを、短い方の転送電極55、5
7、59の長さの1.6倍より短くした場合、短い方の
転送電極から長い方の転送電極へ電荷が転送されるのに
要する時間が支配的となる。この時にはnは1より大き
くする必要がある。
【0081】それぞれの転送電極55〜60は、SiO
2からなる絶縁膜61によって保護されている。さら
に、転送電極55〜60は駆動電圧印加端子62、6
3、64、65に接続されている。各々の端子62〜6
5に所定の4つの電圧が印加される。図示した電荷転送
装置では、ある転送電極56と、それと隣合う転送電極
57、さらにそれと隣合う転送電極58と、それと隣合
う転送電極59合計4つの転送電極を1単位として、各
々の転送電極55〜60が端子62〜65に接続されて
いる。同様に、各々の4つの転送電極からなる単位は、
隣合う単位とで連続して形成されている。
【0082】ここで、端子62、63、64、65に印
加される電圧を、それぞれφ1、φ2、φ3、φ4と称
する。
【0083】図2は本発明による電荷転送装置に所定の
電圧を印加する時の、駆動波形を示す。
【0084】この駆動波形で、以下、電圧0より上部に
ある電圧の状態をH(HIGH)状態、下部にある電圧
の状態をL(LOW)状態と呼ぶ。
【0085】図面中、T1,T2,T3,T4,T5,
T6は、矢印の両端が示す保持時間(時間幅)を示して
いる。また、t1,t2,t3,t4,t5は、前記T
1,T2,T3,T4,T5の時間幅の中心値を示して
いる。
【0086】ここからは、転送電極56、57、58、
59の1単位の動作について説明する。
【0087】初期の状態では、φ1はH、φ2はL、φ
3はH、φ4はHである。この状態では、転送電極5
6、58、59直下にある半導体基板51表面には、チ
ャンネルが形成されている。この部分には、ポテンシャ
ル井戸が形成され信号電荷を蓄積することができる。転
送電極56、58、59によって挟まれた転送電極57
は、電圧がLなので、チャンネルは形成されていない。
以上のように初期状態では、信号電荷は、転送電極5
6、58、59直下のチャンネルに蓄積されうる状態に
ある。
【0088】図3は、図2に示した時刻t1〜t5にお
けるチャンネル部の電位分布を示している。縦軸は下向
を正方向にとってある。16、17は信号電荷である。
領域A2−I2は図1に示した転送電極および拡散層の
領域A2〜I2に対応する。
【0089】初期の状態は、φ1はH、φ2はL、φ3
はH、φ4はHであるから、転送電極56、58、59
直下にある半導体基板51表面には、チャンネルが形成
されている。この状態は、図3では、領域A2はφ4が
Hであるから、転送電極59直下にチャンネルが形成さ
れている。転送電極56のφ1がHであるから領域B
2、領域C2もやはりチャンネルが形成されている。領
域B2より領域C2の方がポテンシャル井戸が深くなっ
ているのは、領域C2には、n拡散層53が形成されて
いるためである。すなわち、元々その分だけポテンシャ
ルが高くなっている。さらに、初期状態では、図中の点
線で示されているように転送電極58の領域E2,F2
と、転送電極59の領域G2と、転送電極60の領域H
2,I2にチャンネルが形成されている。この部分に、
信号電荷が蓄積されている。
【0090】φ3の電圧が、HからLになると、転送電
極58直下のチャンネルの領域E2,F2に蓄積されて
いた信号電荷16、17は、全て隣のチャンネル部分の
領域G2,H2,I2に移動する。この状態は、t=t
1の状態を示す。すなわち、転送電極56、59にH、
転送電極57、58にLの電圧が印加された状態であ
る。
【0091】φ2の電圧が、LからHになると、転送電
極57直下の領域D2にチャンネルが形成される。この
時、転送電極55、56直下のチャンネルの領域A2,
B2,C2に蓄積されていた信号電荷16、17の一部
は、領域D2にも移動する。この状態は、t=t2の状
態を示す。すなわち、転送電極56、57、59にH、
転送電極58にLの電圧が印加された状態である。
【0092】φ4の電圧が、HからLになると、転送電
極55、59直下のチャンネルの領域A2,G2に蓄積
されていた信号電荷16、17は、それぞれ全て隣のチ
ャンネル部分の領域B2,C2,D2と、領域H2,I
2に移動する。この状態は、t=t3の状態を示す。す
なわち、転送電極56、57にH、転送電極58、59
にLの電圧が印加された状態である。
【0093】以上の動作により、信号電荷16,17は
転送電極一個分だけ移動したことになる。以下同様の動
作を繰り返して信号電荷を次々に転送して行く。
【0094】すなわち、φ3の電圧が、LからHになる
と、転送電極58直下の領域E2、F2にチャンネルが
形成される。この時、転送電極56、57直下のチャン
ネルの領域B2,C2,D2に蓄積されていた信号電荷
16、17の一部は、領域E2、F2にも移動する。こ
の状態は、t=t4の状態を示す。すなわち、転送電極
56、57、58にH、転送電極59にLの電圧が印加
された状態である。
【0095】φ1の電圧が、HからLになると、転送電
極56、60直下のチャンネルの領域B2,C2,I2
に蓄積されていた信号電荷16、17は、それぞれ全て
隣のチャンネル部分の領域D2,E2,F2に移動す
る。この状態は、t=t5の状態を示す。すなわち、転
送電極57、58にH、転送電極55、56、59、6
0にLの電圧が印加された状態である。
【0096】このようにして、信号電荷16,17は転
送電極直下のチャンネルを順次移動する。
【0097】ここで、図4は図3のt=t4からt=t
5へと移る時の電位分布の過渡状態を示すものである。
【0098】領域A2,B2,C2,D2は、それぞれ
図1のそれに相当している。すなわち、領域A2は転送
電極55のn-拡散層52領域を、領域B2は転送電極
56のn-拡散層52を、領域C2は転送電極56のn
拡散層53を、領域D2は転送電極57のn-拡散層5
2に相当している。
【0099】点線68はt=t4における電位分布を示
す。領域71はt=t4の時に、領域B2,C2,D2
に蓄積された信号電荷を示す。
【0100】実線69は過渡時の電位分布を示す。領域
72、73は、t=t4からt=t5に移る過渡時の信
号電荷の様子を示している。
【0101】点線70はt=t5における電位分布を示
している。矢印74、75は信号電荷の移動を現わして
いる。矢印74は、領域B2から領域C2に移動する場
合を、矢印75は、領域C2から領域D2に移動する場
合を示している。
【0102】図1に示した転送電極56が、φ1によっ
てHからLに変化する。この時、転送電極56の領域B
2,C2では、形成されていたチャンネルが点線68か
ら点線70の状態に変化する。φ1がHの状態の時に存
在していた信号電荷71は、φ1がLの状態になると、
隣の転送電極57の領域D2のチャンネルへと移動す
る。この時、信号電荷の大部分はクーロン力によって移
動している。このため、信号電荷72、73が僅かの量
だけ領域B2,C2に残存する。これらの信号電荷7
2、73はそれぞれ独立に拡散・フリンジ電界により隣
のポテンシャル井戸に向けて転送される。実効的にチャ
ンネルのゲート長が電極56の長さの約1/2になった
と見なすことができる。
【0103】例えば、前述のように、ここでは領域B
2、C2の長さはほぼ等しく形成されているので、1個
の転送電極下の基板の不純物濃度が均一である従来の構
造の場合に比べて、ゲート長が1/2である転送電極を
2列直列に並べたものと同等となる。従って従来構造の
ものと比べて転送段数が1段分多くなる。しかし、ゲー
ト長を短くできる効果を大きくすることが本実施例によ
って実現される。
【0104】一般に埋め込みチャンネル型の電荷転送装
置では、拡散よりもフリンジ電界による転送が支配的で
あるため、転送に要する転送時間はほぼゲート長の3乗
に比例する。転送電極から転送チャンネル内のポテンシ
ャルが最大点となる、すなわち微小な信号電荷を転送す
る位置までの距離が表面チャンネルの電荷転送装置に比
べて大きい。このため隣接する転送電極からの影響を受
けやすくなる。
【0105】従来例と比べて、本実施例の電荷転送装置
では、実効的なゲート長が約2/3になっているため転
送時間は大幅に短縮される。
【0106】ただし、長い方の転送電極56、58、6
0に着目すると、一度に2ゲート分を転送しなければな
らないので転送時間は従来例の約60%に短縮されるこ
とになる。なぜならゲート長が従来の2/3であり、そ
の転送時間はゲート長の3乗に比例し、2段転送される
から、その転送時間は従来の(2/3)3×2=0.5
9倍となる。
【0107】このように長い転送電極下のチャンネルに
ある信号電荷を短い転送電極下へ転送するのに要する転
送時間は、短い転送電極下のチャンネルから長い転送電
極下へそれを転送するのに要する転送時間の約2倍程度
遅くなる。
【0108】従って、図2に示したように、長い転送電
極56、58、60の電圧がHからLに変化した後、L
の状態を他の状態の約2倍の時間だけ長く保持するよう
に駆動するとよい。また、この関係を保持していれば、
転送効率が同じであっても、従来に比べて約1.7倍の
高速化が実現できる。
【0109】このような理由から、図2に示された保持
時間T1,T5を他の状態の保持時間T2,T3,T
4,T6よりも長くしている。こうすることにより、長
い転送電極下の信号電荷を隣の短い転送電極下へ転送す
るのに要する時間に余裕を持たせ、転送時に信号電荷が
残存することなく、より確実に転送を行なうことができ
る。
【0110】次に本発明の電荷転送装置に関する第2の
実施例について図5および図6を参照しながら説明す
る。
【0111】図5に本発明による電荷転送装置の構造を
示す。図中、領域A3、B3、C3、D3、E3、F
3、G3、H3、I3は、それぞれ転送電極および拡散
層に対応した領域を示している。
【0112】p型シリコンウエハである半導体基板51
に、深さ約0.5μmのn拡散層76が形成されてい
る。n拡散層76の不純物濃度は、約7×1016/cm
3である。このn拡散層76の深さは、転送電極に印加
する電圧と取り扱いのできる信号電荷量の電荷がシリコ
ンとSiO2との界面準位の影響を受けない程度の深さ
に設定している。
【0113】n拡散層76の表面には、等しい間隔で複
数個のn-拡散層77が形成されている。隣合うn-拡散
層77の間隔は、5〜10μm程度である。また、n-
拡散層77の深さは約0.5μmである。n-拡散層7
7の不純物濃度は、約6×1016/cm3である。
【0114】このn-拡散層77の深さは、転送電極に
印加する電圧と取り扱いのできる信号電荷量の電荷がシ
リコンとSiO2との界面準位の影響を受けない程度の
深さに設定している。また、n-拡散層77の不純物濃
度は、n-拡散層77およびn拡散層76に正電圧を印
加し、その拡散層を完全に空乏化させた時に、チャンネ
ル電位がn-拡散層77よりもn拡散層76の方が駆動
パルス電圧の半分程度高くなるように設定する。n-
散層77あるいはn拡散層76は、いわゆる埋め込みチ
ャンネル領域となる。
【0115】半導体基板1上には、SiO2あるいはS
iNまたはそれらの積層構造からなる絶縁膜54が形成
されている。絶縁膜54は、後で説明する転送電極5
5、56、57、58、59、60の下に形成されてお
り、転送電極55〜60に対するゲート絶縁膜である。
【0116】絶縁膜54上には、2つのタイプの形状を
持つ転送電極が形成されている。この2つのタイプの転
送電極は、各々交互に配列されている。すなわち、この
図では、左から転送電極55、その横に転送電極56、
その横に転送電極57、さらにその横に転送電極58
と、同様に転送電極59、60が平面上に形成されてい
る。
【0117】これらの転送電極55〜60は、その長さ
(紙面の左右方向)が大きく異なっている。長い方の転
送電極56、58、60の長さは、短い方の転送電極5
5、57、59の長さの約2倍に形成されている。さら
に、n-拡散層77の左端が、ゲート酸化膜上に形成さ
れた転送電極56、58、60の左端の空間位置とほぼ
一致している。n-拡散層77の長さ(紙面の左右方
向)は、転送電極56、58、60の約半分の長さに形
成されている。このような構造の電荷転送装置に電圧を
印加すると、各転送電極55〜60の直下にある半導体
基板51表面にチャンネルが形成される(図示せず)。
この例では、チャンネルは、半導体基板51の表面に連
続的に形成される。すなわち、短い方の転送電極55、
57、59の直下にある半導体基板51のn拡散層76
と長い方の転送電極56、58、60の直下にある半導
体基板51のn拡散層76と、転送電極56、58、6
0の直下に形成されたn-拡散層77の3つの領域にそ
れぞれ、チャンネルが形成される。各々のチャンネルの
長さ(紙面の左右方向の長さ)は、ほぼ等しい長さとな
る。
【0118】ここでn-拡散層77の不純物濃度は、n
拡散層76の不純物濃度よりも低くなるように形成して
おく。
【0119】ここでは、n-拡散層77とn拡散層76
の不純物濃度の比は、約1.3倍になるように設定して
いる。この値は、信号電荷を完全に転送するために、転
送電極の駆動電圧と駆動周波数に影響する。このためチ
ャンネルに生じた電位差が駆動パルス電圧の1/2程度
になるように設定する。
【0120】こうすることによって第1の実施例で説明
したように、埋め込みチャンネル領域として用いられる
n拡散層76と、半導体基板51に形成されたn-拡散
層77を空乏状態にすると、n-拡散層76およびn拡
散層77に形成されるチャンネルの電位はn拡散層76
の方がn-拡散層77よりも高くなる。
【0121】電荷転送装置の転送速度を早くするために
は、ある転送電極直下のポテンシャル井戸にある信号電
荷を、隣の転送電極下のポテンシャル井戸に転送する速
度を早くすればよい。しかし、この転送速度を早くしよ
うとしても、拡散とフリンジ電界によって制約を受け
る。
【0122】一般に、拡散によってのみ全信号電荷を転
送しようとする場合、その転送時間は転送電極のゲート
長の2乗に比例する。また、同様にフリンジ電界によっ
てのみ全信号電荷を転送しようとする場合、その転送時
間はゲート長の3乗に比例する。従って、転送に要する
時間を短くしようとすると、ゲート長を短くすればよ
い。この実施例の場合、n-拡散層77の左端を長い方
の転送電極55の左端に一致するように、その空間的な
位置を定めてやることで実効的なゲート長を従来の約2
/3に短くすることができる。
【0123】このように従来の場合に比べて、ゲート長
が2/3になると、転送速度は、1.7倍程度早くな
る。
【0124】ここでは、長い方の転送電極56、58、
60の長さを、短い方の転送電極55、57、59の長
さの約2倍に形成し、さらに、n-拡散層77の長さ
(紙面の左右方向)を、転送電極56、58、60の約
半分の長さに形成している。また、n-拡散層77の左
端が、ゲート酸化膜上に形成された転送電極56、5
8、60の左端の空間位置とほぼ一致している。このよ
うな特徴を持つ電荷転送装置について説明した。
【0125】この時、長い方の転送電極56、58、6
0の長さを、短い方の転送電極55、57、59の長さ
の1.6倍より長くした場合、または短くした場合、さ
らに、n-拡散層77の長さが、転送電極56、58、
60の約半分の長さより長くした場合、短くした場合に
ついても、第1の実施例で示した計算式がそのまま当て
はまる。
【0126】
【0127】また、n-拡散層77の左端が、ゲート酸
化膜上に形成された転送電極56、58、60の左端の
空間位置とほぼ一致しているが、n-拡散層77の左端
が転送電極56、58、60の左端より右側に位置する
と、電荷転送時に取り残しを生じる。電荷の取り残しが
生じない無いためには、転送電極56、58、60の左
端とほぼ一致する位置までであればよい。
【0128】それぞれの転送電極55〜60は、SiO
2からなる絶縁膜61によって保護されている。さら
に、転送電極55〜60は駆動電圧印加端子62、6
3、64、65に接続されている。各々の端子62〜6
5に所定の4つの電圧が印加される。図示した電荷転送
装置では、ある転送電極56と、それと隣合う転送電極
57、さらにそれと隣合う転送電極58と、それと隣合
う転送電極59合計4つの転送電極を1単位として、各
々の転送電極55〜60が端子62〜65に接続されて
いる。同様に、各々の4つの転送電極からなる単位は、
隣合う単位とで連続して形成されている。
【0129】ここで、端子62、63、64、65に印
加される電圧を、それぞれφ1、φ2、φ3、φ4と称
する。
【0130】第一の実施例と異なるのはn拡散層53の
代わりにn- 拡散層77が設けられている点である。n
- 拡散層77の不純物濃度はn拡散層76の不純物濃度
よりも低く形成しておく。こうすることによって埋め込
みチャンネル型電荷転送装置として用いるn- 拡散層7
7とn拡散層76を空乏状態にしたとき、それらのチャ
ンネル電位はn-拡散層77の方がn拡散層76よりも
低くなる。
【0131】図6は、本発明による電荷転送装置に図2
で説明した所定の電圧を印加する時の、チャンネル部の
電位分布を示す。16、17は信号電荷である。領域A
3〜I3は図5に示した転送電極の領域A3〜I3に対
応する。
【0132】t=t1の状態は、転送電極56、59に
H、転送電極57、58にLの電圧が印加された状態で
ある。転送電極58の電圧が、HからLになると、転送
電極58直下のチャンネルの領域E3,F3に蓄積され
ていた信号電荷16、17は、全て隣のチャンネル部分
の領域G3,H3,I3に移動する。
【0133】t=t2の状態は、転送電極56、57、
59にH、転送電極58にLの電圧が印加された状態で
ある。転送電極57の電圧が、LからHになると、転送
電極57直下の領域D3にチャンネルが形成される。こ
の時、転送電極55、56直下のチャンネルの領域A
3,B3,C3に蓄積されていた信号電荷16、17の
一部は、領域D3にも移動する。
【0134】t=t3の状態は、転送電極56、57に
H、転送電極58、59にLの電圧が印加された状態で
ある。転送電極55、59が、HからLになると、転送
電極55、59直下のチャンネルの領域A3,G3に蓄
積されていた信号電荷16、17は、それぞれ全て隣の
チャンネル部分の領域B3,C3,D3と、領域H3,
I3に移動する。以上の動作により、信号電荷16,1
7は転送電極一個分だけ移動したことになる。以下、同
様の動作を繰り返して信号電荷を次々に転送して行く。
【0135】すなわち、t=t4の状態は、転送電極5
6、57、58にH、転送電極59にLの電圧が印加さ
れた状態である。転送電極58が、LからHになると、
転送電極58直下の領域E3、F3にチャンネルが形成
される。この時、転送電極56、57直下のチャンネル
の領域B3,C3,D3に蓄積されていた信号電荷1
6、17の一部は、領域E3、F3にも移動する。
【0136】t=t5の状態は、転送電極57、58に
H、転送電極55、56、59、60にLの電圧が印加
された状態である。転送電極56、60が、HからLに
なると、転送電極56、60直下のチャンネルの領域B
3,C3,I3に蓄積されていた信号電荷16、17
は、それぞれ全て隣のチャンネル部分の領域D3,E
3,F3に移動する。
【0137】このようにして、信号電荷16,17は転
送電極直下のチャンネルを順次移動する。
【0138】一般に埋め込みチャンネル型の電荷転送装
置では、拡散よりもフリンジ電界による転送が支配的で
あるため、転送に要する転送時間はほぼゲート長の3乗
に比例する。従来例と比べて、本実施例の電荷転送装置
では、実効的なゲート長が約2/3になっているため転
送時間は大幅に短縮される。
【0139】ただし、長い方の転送電極56、58、6
0に着目すると、一度に2ゲート分を転送しなければな
らないので転送時間は従来例の約60%に短縮されるこ
とになる。このように長い転送電極下のチャンネルにあ
る信号電荷を短い転送電極下へ転送するのに要する転送
時間は、短い転送電極下のチャンネルから長い転送電極
下へそれを転送するのに要する転送時間の約2倍程度遅
くなる。
【0140】従って、図2に示したように、長い転送電
極56、58、60の電圧がHからLに変化した後、L
の状態を他の状態の約2倍の時間だけ長く保持するよう
に駆動するとよい。また、この関係を保持していれば、
転送効率が同じであっても、従来に比べて約1.7倍の
高速化が実現できる。
【0141】このような理由から、図2に示された保持
時間T1,T5を他の状態の保持時間T2,T3,T
4,T6よりも長くしている。こうすることにより、長
い転送電極下の信号電荷を隣の短い転送電極下へ転送す
るのに要する時間に余裕を持たせ、転送時に信号電荷が
残存することなく、より確実に転送を行なうことができ
る。
【0142】次に本発明の第3の実施例としていわゆる
二相駆動型の電荷転送装置について図7を参照して説明
する。
【0143】図7に本発明による電荷転送装置の構造を
示す。図中、領域A4、B4、C4、D4、E4、F
4、G4、H4、I4は、それぞれ転送電極および拡散
層に対応した領域を示している。
【0144】p型シリコンウエハである半導体基板51
に、深さ約0.5μmのn--拡散層78が形成されてい
る。n--拡散層78の不純物濃度は、約5×1016/c
3である。この不純物濃度の大きさは、転送電極に印
加される電圧と取り扱うことができる最大の電荷量との
関係によって決定される。またn--拡散層78、n-
散層79、n拡散層80の深さは、取り扱う電荷量が最
大になったときに、どの拡散層もシリコンとSiO2
存在する界面準位の影響を受けないような深さに設定し
ておけばよい。
【0145】n--拡散層78の表面には、等しい間隔で
複数個のn-拡散層79が形成されている。隣合うn-
散層79の間隔は、5〜10μm程度である。また、n
-拡散層79の深さは約0.5μmである。n-拡散層7
9の不純物濃度は、約6×1016/cm3程度である。
このn-拡散層79の不純物濃度は、この拡散層を空乏
化させた時に、n--拡散層78とのチャンネルに印加さ
れる電位差が駆動パルス電圧の1/3程度になるように
設定している。n-拡散層79は、いわゆる埋め込みチ
ャンネル領域となる。
【0146】さらに、半導体基板51のn--拡散層78
と隣接して、深さ約0.5μmのn拡散層80が形成さ
れている。さらに、 - 拡散層79の長さとn拡散層8
0の長さを加えた長さは、ほぼ転送電極56、58、6
0の長さに等しくなっている。
【0147】n--拡散層78の表面には、等しい間隔で
複数個のn拡散層80が形成されている。n拡散層80
が形成されている間隔は、5〜10μm程度である。ま
た、n拡散層80の深さは約0.5μmである。n拡散
層80の不純物濃度は、約7×1016/cm3程度であ
る。また、n拡散層80の不純物濃度は、その拡散層が
空乏化されたときに、n--拡散層78とのチャンネルの
電位差が駆動パルス電圧の2/3程度になるように設定
する。n拡散層80は、いわゆる埋め込みチャンネル領
域となる。
【0148】n拡散層80の深さは、n-拡散層79の
深さとほぼ同じ深さである。このようにすることで転送
時のチャンネルの深さをほぼ揃えることができる。
【0149】また、n拡散層80とn-拡散層79の不
純物濃度の比は、約1.3倍である。このようにするこ
とで空乏化されたときに、n--拡散層78とのチャンネ
ルの電位差が駆動パルス電圧の1/3程度となる。
【0150】半導体基板51上には、SiO2あるいは
SiNまたはそれらの積層構造からなる絶縁膜54が形
成されている。絶縁膜54は、後で説明する転送電極5
5、56、57、58、59、60の下に形成されてお
り、転送電極55〜60に対するゲート絶縁膜である。
【0151】絶縁膜54上には、2つのタイプの形状を
持つ転送電極が形成されている。この2つのタイプの転
送電極は、各々交互に配列されている。すなわち、この
図では、左から転送電極55、その横に転送電極56、
その横に転送電極57、さらにその横に転送電極58
と、同様に転送電極59、60が平面上に形成されてい
る。
【0152】これらの転送電極55〜60は、その長さ
(紙面の左右方向)が大きく異なっている。長い方の転
送電極56、58、60の長さは、短い方の転送電極5
5、57、59の長さの約1.6倍に形成されている。
【0153】n-拡散層79の左端が、ゲート酸化膜上
に形成された転送電極56、58、60の左端の空間位
置とほぼ一致している。さらに、n拡散層80の右端
が、ゲート酸化膜上に形成された転送電極56、58、
60の右端の空間位置とほぼ一致している。n-拡散層
79とn拡散層80の長さ(紙面の左右方向)は、転送
電極56、58、60の約半分の長さに形成されてい
る。このような構造の電荷転送装置に電圧を印加する
と、各転送電極55〜60の直下にある半導体基板51
表面にチャンネルが形成される(図示せず)。
【0154】この例では、チャンネルは、半導体基板5
1の表面に連続的に形成される。すなわち、短い方の転
送電極55、57、59の直下にある半導体基板51の
--拡散層78と長い方の転送電極56、58、60の
直下にあるn-拡散層79と、転送電極56、58、6
0の直下に形成されたn拡散層80の3つの領域にそれ
ぞれ、チャンネルが形成される。各々のチャンネルの長
さ(紙面の左右方向の長さ)は、ほぼ等しい長さとな
る。
【0155】ここでn拡散層80の不純物濃度は、n-
拡散層79の不純物濃度よりも高くなるように形成して
おく。
【0156】ここでは、n拡散層80とn-拡散層79
の不純物濃度の比は、約1.4倍になるように設定して
いる。この値は、空乏化されたときに、n--拡散層78
とのチャンネルの電位差を駆動パルス電圧の2/3程度
とする。
【0157】こうすることによって第1の実施例と同様
に、埋め込みチャンネル領域として用いられるn-拡散
層79とn拡散層80と、半導体基板51に形成された
--拡散層78を空乏状態にすると、n-拡散層79、
n拡散層80およびn--拡散層78に形成されるチャン
ネルの電位は、n-拡散層79の方がn--拡散層78よ
りも高くなり、n拡散層80の方がn--拡散層78より
高くなる。また、n拡散層80の方がn-拡散層79よ
り高くなる。
【0158】電荷転送装置の転送速度を早くするために
は、ある転送電極直下のポテンシャル井戸にある信号電
荷を、隣の転送電極下のポテンシャル井戸に転送する速
度を早くすればよい。しかし、この転送速度を早くしよ
うとしても、拡散とフリンジ電界によって制約を受け
る。
【0159】一般に、拡散によってのみ全信号電荷を転
送しようとする場合、その転送時間は転送電極のゲート
長の2乗に比例する。また、同様にフリンジ電界によっ
てのみ全信号電荷を転送しようとする場合、その転送時
間はゲート長の3乗に比例する。従って、転送に要する
時間を短くしようとすると、ゲート長を短くすればよ
い。この実施例の場合、n拡散層80の右端を長い方の
転送電極56、58、60の右端に一致するように、n
-拡散層79の左端を長い方の転送電極56、58、6
0の左端に一致するように、その空間的な位置を定めて
やることで実効的なゲート長を従来の約2/3に短くす
ることができる。
【0160】このように従来の場合に比べて、ゲート長
が2/3になると、転送速度は、約2倍程度早くなる。
【0161】ここでは、長い方の転送電極56、58、
60の長さを、短い方の転送電極55、57、59の長
さの約2倍に形成し、さらに、n拡散層80の長さ(紙
面の左右方向)を、転送電極56、58、60の約半分
の長さに形成している。また、n拡散層80の右端が、
ゲート酸化膜上に形成された転送電極56、58、60
の右端の空間位置とほぼ一致している。また、n-拡散
層79の長さ(紙面の左右方向)を、転送電極56、5
8、60の約半分の長さに形成している。また、n-
散層79の左端が、ゲート酸化膜上に形成された転送電
極56、58、60の左端の空間位置とほぼ一致してい
る。以上のような特徴を持つ電荷転送装置について説明
した。
【0162】この時、転送電極55、56、57、5
8、59、60直下に形成されたn-拡散層79の長さ
をL1、それに隣接するn拡散層80の長さをL2、さ
らにn拡散層80の他端に隣接したn--拡散層78の長
さをL3とする。ここでL1+L2+L3=L0とす
る。
【0163】電荷の転送時間Tは、T=K×(L13
L23+L33)と示される。ただしKは定数である。
【0164】従来構造の2相駆動の電荷転送装置では、
L2=0,L1=L3=L0/2であるから電荷転送時
間T0は、T0=L03×K/4となる。
【0165】まず転送電極の長さが固定している場合に
ついて説明する。L1+L2=2L3=2L0/3、L
1=nL0とする。
【0166】これよりL2=(2/3−n)×L0、L
3=L0/3となる。この時の電荷転送時間T1は、次
式となる。
【0167】
【数2】
【0168】T1が従来のそれT0より短くなるために
は、T1<T0の不等式を満たすnを求める。
【0169】nは、0.07≦n≦0.6となる。従っ
て、0.1≦[L1/(2L0/3)]≦0.9とな
る。
【0170】これより、長い方の転送電極56、58、
60の長さが短い方の転送電極55、57、59の2倍
である場合、n-拡散層79の長さが長い方の転送電極
56、58、60の長さの10%から90%の範囲であ
れば従来構造に対して電荷転送時間に関して優位性を保
つことができる。
【0171】次に、転送電極の長さが変動する場合につ
いて説明する。L1=L2=mL0、L3=(1−2
m)L0、0<m<0.5とする。
【0172】電荷転送時間T2は、T2=(−6m3
12m2−6m+1)×L03×Kとなる。
【0173】T2が従来のそれT0より短くなるために
は、T2<T0の不等式を満たすmを求める。
【0174】mは、0.19<m<0.5となる。従っ
て、0.61<(L1+L2)/L3となる。
【0175】これより長い転送電極56、58、60直
下のn-拡散層の長さがn拡散層のそれと等しい場合に
は、長い方の転送電極56、58、60の長さは短い方
の転送電極55、57、59の長さの0.61倍以上で
あれば、従来構造の電荷転送装置よりも転送時間を短く
することができる。
【0176】また、n-拡散層79の左端が、ゲート酸
化膜上に形成された転送電極56、58、60の左端の
空間位置とほぼ一致しているが、n-拡散層79の左端
が転送電極56、58、60の左端より左側に位置した
場合、第1の実施例と同様に、隣の転送電極55、5
7、59の右端の位置までずれても何の問題もない。さ
らに左にずれこんだ場合には、電荷を転送する時に、電
荷の取り残しを生じる。
【0177】また、n拡散層80の右端が、ゲート酸化
膜上に形成された転送電極56、58、60の右端の空
間位置とほぼ一致しているが、n拡散層80の右端が転
送電極56、58、60の右端より右側にずれた場合、
n拡散層80が隣の転送電極57、59の左端の位置ま
でずれても問題はない。ただそれ以上右にずれこむと転
送時に電荷の取り残しを生じる。
【0178】それぞれの転送電極55〜60は、SiO
2からなる絶縁膜61によって保護されている。さら
に、転送電極55〜60は駆動電圧印加端子81、82
に接続されている。各々の端子81、82に所定の2つ
の電圧が印加される。
【0179】ここで、端子81、82に印加される電圧
を、それぞれφ1、φ2と称する。転送電極からの結線
は、短い転送電極55、57、59と、それに隣接配置
された長い転送電極56、58、60がそれぞれ1対1
で結線している。
【0180】さらに、転送電極55と転送電極56は、
端子81に接続されφ1の電圧が印加される。転送電極
57と転送電極58は、端子82に接続されφ2の電圧
が印加される。転送電極59と転送電極60は、端子8
1に接続されφ1の電圧が印加される。
【0181】以上のように、短い転送電極55、57、
59と長い転送電極56、58、60を各々結線したも
のを単位として、その単位毎に端子81、82を交互に
接続されている。
【0182】以上のような電荷転送装置において、第一
の実施例と異なるのは、埋め込みチャンネル型電荷転送
装置をn--拡散層78とし、さらに長い転送電極下5
6、58、60にn- 拡散層79とn拡散層80が設け
られていることである。n- 拡散層79の不純物濃度は
--拡散層78の不純物濃度よりも高く、n拡散層80
の不純物濃度はさらにn- 拡散層79よりも高く形成し
ておく。こうすることによって埋め込みチャンネル型電
荷転送装置として用いるn--拡散層78とn- 拡散層7
9とn拡散層80を空乏状態にしたとき、それらのチャ
ンネル電位はn拡散層80、n- 拡散層79、n--拡散
層78の順に高くなる。
【0183】図8は本発明による電荷転送装置に所定の
電圧を印加する時の、駆動波形を示す。
【0184】この駆動波形で、以下、電圧0より上部に
ある電圧の状態をH(HIGH)状態、下部にある電圧
の状態をL(LOW)状態と呼ぶ。
【0185】初期の状態では、φ1はL、φ2はHであ
る。この状態では、転送電極57、58直下にある半導
体基板51表面には、チャンネルが形成されている。こ
の部分には、ポテンシャル井戸が形成され信号電荷が蓄
積することができる。転送電極57、58を挟さんだ転
送電極55、56と、転送電極59、60は、電圧がL
なので、チャンネルは形成されていない。以上のように
初期状態では、信号電荷は、転送電極57、58直下の
チャンネルに蓄積されうる状態にある。
【0186】次に、φ1とφ2の電圧は同時に、逆相と
なる。すなわち、φ1の電圧がLからHになると同時
に、φ2の電圧がHからLになる。この変化によって、
転送電極55、56と転送電極59、60直下にはチャ
ンネルが形成される。このような状態の時刻をt=t1
と示す。
【0187】図9は、図8に示した時刻t1におけるチ
ャンネル部の電位分布を示している。16、17は信号
電荷である。領域A4〜I4は図1に示した転送電極の
領域A2〜I2に対応する。
【0188】φ1の電圧は、φ2の電圧と逆相で印加さ
れる。このため、領域A4,B4,C4に蓄積された信
号電荷16は、φ1とφ2の電圧が逆相、φ1がLに、
φ2がHになると、領域A4,B4,C4のポテンシャ
ルは低くなり、逆に隣接した領域D4,E4,F4のポ
テンシャルは高くなる。このため、信号電荷16は、領
域A4,B4,C4から領域D4,E4,F4へと移動
する。この時、領域G4,H4,I4に蓄積された信号
電荷17もまた、紙面に向かって右方向に信号電荷17
は移動していく。
【0189】一般に埋め込みチャンネル型の電荷転送装
置では、拡散よりもフリンジ電界による転送が支配的で
あるため、転送に要する転送時間はほぼゲート長の3乗
に比例する。従来例と比べて、本実施例の電荷転送装置
では、実効的なゲート長が約2/3になっているため転
送時間は大幅に短縮される。ただし、長い方の転送電極
56、58、60に着目すると、一度に2ゲート分を転
送しなければならない。2相駆動の場合には、2つの転
送電極分の距離を1度に転送する。このため本実施例の
転送時間は従来の電荷転送装置の転送時間の約44%に
短縮されることになる。
【0190】次に本発明の第4の実施例の2相駆動型電
荷転送装置について図10を参照しながら説明する。
【0191】図10に本発明による電荷転送装置の構造
を示す。図中、領域A5、B5、C5、D5、E5、F
5、G5、H5、I5 、それぞれ転送電極の領域を示
している。
【0192】p型シリコンウエハである半導体基板51
に、深さ約0.5μmのn拡散層83が形成されてい
る。n拡散層83の不純物濃度は、約5×1016/cm
3である。この不純物濃度の大きさは、転送電極に印加
される電圧と取り扱うことができる最大の電荷量との関
係によって決定される。またn拡散層83、n--拡散層
84、n-拡散層85の深さは、取り扱う電荷量が最大
になったときに、どの拡散層もシリコンとSiO2に存
在する界面準位の影響を受けないような深さに設定して
おけばよい。
【0193】n拡散層83の表面には、等しい間隔で複
数個のn--拡散層84が形成されている。隣合うn--
散層84の間隔は、5〜10μm程度である。また、n
--拡散層84の深さは約0.5μmである。n--拡散層
84の不純物濃度は、約6×1016/cm3程度であ
る。このn--拡散層84の不純物濃度は、この拡散層を
空乏化させた時に、n拡散層83とのチャンネルに印加
される電位差が駆動パルス電圧の1/3程度になるよう
に設定している。n--拡散層84は、いわゆる埋め込み
チャンネル領域となる。
【0194】さらに、半導体基板51のn拡散層83と
隣接して、深さ約0.5μmのn-拡散層85が形成さ
れている。さらに、 -- 拡散層84の長さとn-拡散層
85の長さを加えた長さは、ほぼ転送電極56、58、
60の長さに等しくなっている。n拡散層83の表面に
は、等しい間隔で複数個のn-拡散層85が形成されて
いる。n-拡散層85が形成されている間隔は、5〜1
0μm程度である。また、n-拡散層85の深さは約
0.5μmである。n-拡散層85の不純物濃度は、約
7×1016/cm3程度である。また、n-拡散層85の
不純物濃度は、その拡散層が空乏化されたときに、n拡
散層83とのチャンネルの電位差が駆動パルス電圧の2
/3程度になるように設定する。n-拡散層85は、い
わゆる埋め込みチャンネル領域となる。
【0195】n-拡散層85の深さは、n--拡散層84
の深さとほぼ同じ深さである。このようにすることで転
送時のチャンネルの深さをほぼ揃えることができる。
【0196】また、n-拡散層85とn--拡散層84の
不純物濃度の比は、約1.3倍である。このようにする
ことで空乏化されたときに、n拡散層83とのチャンネ
ルの電位差が駆動パルス電圧の1/3程度となる。
【0197】半導体基板51上には、SiO2からなる
絶縁膜54が形成されている。絶縁膜54は、後で説明
する転送電極55、56、57、58、59、60の下
に形成されており、転送電極55〜60に対するゲート
絶縁膜である。
【0198】絶縁膜54上には、2つのタイプの形状を
持つ転送電極が形成されている。この2つのタイプの転
送電極は、各々交互に配列されている。すなわち、この
図では、左から転送電極55、その横に転送電極56、
その横に転送電極57、さらにその横に転送電極58
と、同様に転送電極59、60が平面上に形成されてい
る。
【0199】これらの転送電極55〜60は、その長さ
(紙面の左右方向)が大きく異なっている。長い方の転
送電極56、58、60の長さは、短い方の転送電極5
5、57、59の長さの約2倍に形成されている。
【0200】n--拡散層84の左端が、ゲート酸化膜上
に形成された転送電極56、58、60の左端の空間位
置とほぼ一致している。さらに、n-拡散層85の右端
が、ゲート酸化膜上に形成された転送電極56、58、
60の右端の空間位置とほぼ一致している。n--拡散層
84とn-拡散層85の長さ(紙面の左右方向)は、転
送電極56、58、60の約半分の長さに形成されてい
る。このような構造の電荷転送装置に電圧を印加する
と、各転送電極55〜60の直下にある半導体基板51
表面にチャンネルが形成される(図示せず)。
【0201】この例では、チャンネルは、半導体基板5
1の表面に連続的に形成される。すなわち、短い方の転
送電極55、57、59の直下にある半導体基板51の
n拡散層83と長い方の転送電極56、58、60の直
下にあるn--拡散層84と、転送電極56、58、60
の直下に形成されたn-拡散層85の3つの領域にそれ
ぞれ、チャンネルが形成される。各々のチャンネルの長
さ(紙面の左右方向の長さ)は、ほぼ等しい長さとな
る。
【0202】ここでn-拡散層85の不純物濃度は、n
--拡散層84の不純物濃度よりも高くなるように形成し
ておく。
【0203】ここでは、n-拡散層85とn--拡散層8
4の不純物濃度の比は、約1.4倍になるように設定し
ている。この値は、空乏化されたときに、n拡散層83
とのチャンネルの電位差を駆動パルス電圧の2/3程度
とする。
【0204】こうすることによって第1の実施例で示し
たように、埋め込みチャンネル領域として用いられるn
--拡散層84とn-拡散層85と、半導体基板51に形
成されたn拡散層83を空乏状態にすると、n--拡散層
84、n-拡散層85およびn拡散層83に形成される
チャンネルの電位は、n--拡散層84の方がn拡散層8
3よりも高くなり、n-拡散層85の方がn拡散層83
より高くなる。また、n-拡散層85の方がn--拡散層
84より高くなる。
【0205】電荷転送装置の転送速度を早くするために
は、ある転送電極直下のポテンシャル井戸にある信号電
荷を、隣の転送電極下のポテンシャル井戸に転送する速
度を早くすればよい。しかし、この転送速度を早くしよ
うとしても、拡散とフリンジ電界によって制約を受け
る。
【0206】一般に、拡散によってのみ全信号電荷を転
送しようとする場合、その転送時間は転送電極のゲート
長の2乗に比例する。また、同様にフリンジ電界によっ
てのみ全信号電荷を転送しようとする場合、その転送時
間はゲート長の3乗に比例する。従って、転送に要する
時間を短くしようとすると、ゲート長を短くすればよ
い。この実施例の場合、n-拡散層85の右端を長い方
の転送電極56、58、60の右端に一致するように、
--拡散層84の左端を長い方の転送電極56、58、
60の左端に一致するように、その空間的な位置を定め
てやることで実効的なゲート長を従来の約2/3に短く
することができる。
【0207】このように従来の場合に比べて、ゲート長
が2/3になると、転送速度は、2倍程度早くなる。
【0208】ここでは、長い方の転送電極56、58、
60の長さを、短い方の転送電極55、57、59の長
さの約2倍に形成し、さらに、n-拡散層85の長さ
(紙面の左右方向)を、転送電極56、58、60の約
半分の長さに形成している。また、n-拡散層85の右
端が、ゲート酸化膜上に形成された転送電極56、5
8、60の右端の空間位置とほぼ一致している。また、
--拡散層84の長さ(紙面の左右方向)を、転送電極
56、58、60の約半分の長さに形成している。ま
た、n--拡散層84の左端が、ゲート酸化膜54上に形
成された転送電極56、58、60の左端の空間位置と
ほぼ一致している。以上のような特徴を持つ電荷転送装
置について説明した。
【0209】この時、転送電極55、56、57、5
8、59、60直下に形成されたn--拡散層84の長さ
をL1、それに隣接するn-拡散層85の長さをL2、
さらにn-拡散層85の他端に隣接したn拡散層83の
長さをL3とする。ここでL1+L2+L3=L0とす
る。
【0210】電荷の転送時間Tは、T=K×(L13
L23+L33)と示される。ただしKは定数である。
【0211】従来構造の2相駆動の電荷転送装置では、
L2=0,L1=L3=L0/2であるから電荷転送時
間T0は、T0=L03×K/4となる。
【0212】まず転送電極の長さが固定している場合、
第3の実施例で説明したように、T1<T0の不等式を
満たすnを求める。
【0213】nは、0.07≦n≦0.6となる。従っ
て、0.1≦[L1/(2L0/3)]≦0.9とな
る。
【0214】これより、長い方の転送電極56、58、
60の長さが短い方の転送電極55、57、59の2倍
である場合、n--拡散層84の長さが長い方の転送電極
56、58、60の長さの10%から90%の範囲であ
れば従来構造に対して電荷転送時間に関して優位性を保
つことができる。
【0215】次に、転送電極の長さが変動する場合につ
いても第3の実施例と全く同じように説明できる。すな
わち、0.61<(L1+L2)/L3となる。
【0216】これより長い転送電極56、58、60直
下のn--拡散層84の長さがn-拡散層85のそれと等
しい場合には、長い方の転送電極56、58、60の長
さは短い方の転送電極55、57、59の長さの0.6
1倍以上であれば、従来構造の電荷転送装置よりも転送
時間を短くすることができる。
【0217】また、n--拡散層84の左端が、ゲート酸
化膜上に形成された転送電極56、58、60の左端の
空間位置とほぼ一致しているが、n--拡散層84の左端
が転送電極56、58、60の左端より左側に位置した
場合、第1の実施例と同様に、隣の転送電極55、5
7、59の右端の位置までずれても何の問題もない。さ
らに左にずれこんだ場合には、電荷を転送する時に、電
荷の取り残しを生じる。
【0218】また、n-拡散層85の右端が、ゲート酸
化膜上に形成された転送電極56、58、60の右端の
空間位置とほぼ一致しているが、n-拡散層85の右端
が転送電極56、58、60の右端より右側にずれた場
合、n-拡散層85が隣の転送電極57、59の左端の
位置までずれても問題はない。ただそれ以上右にずれこ
むと転送時に電荷の取り残しを生じる。
【0219】それぞれの転送電極55〜60は、SiO
2からなる絶縁膜61によって保護されている。さら
に、転送電極55〜60は駆動電圧印加端子81、82
に接続されている。各々の端子81、82に所定の2つ
の電圧が印加される。
【0220】ここで、端子81、82に印加される電圧
を、それぞれφ1、φ2と称する。転送電極からの結線
は、短い転送電極57、59と、それに隣接配置された
長い転送電極56、58がそれぞれ1対1で結線してい
る。
【0221】さらに、転送電極57と転送電極56は、
端子81に接続されφ1の電圧が印加される。転送電極
59と転送電極58は、端子82に接続されφ2の電圧
が印加される。
【0222】以上のように、短い転送電極57、59と
長い転送電極56、58を各々結線したものを単位とし
て、その単位毎に端子81、82を交互に接続されてい
る。
【0223】以上のような電荷転送装置において、第1
の実施例と異なるのは、埋め込みチャンネル型電荷転送
装置をn拡散層83に長い転送電極下56、58、60
にn --拡散層84とn-拡散層85が設けられているこ
とである。n--拡散層84の不純物濃度はn拡散層83
の不純物濃度よりも高く、n-拡散層85の不純物濃度
はさらにn--拡散層84よりも高く形成しておく。こう
することによって埋め込みチャンネル型電荷転送装置と
して用いるn拡散層83とn--拡散層84とn -拡散層
85を空乏状態にしたとき、それらのチャンネル電位は
-拡散層85、n-- 拡散層84、n拡散層83の順に
高くなる。
【0224】図11は、図8に示した時刻t1における
チャンネル部の電位分布を示している。16、17は信
号電荷である。領域A5〜I5は図1に示した転送電極
の領域A2〜I2に対応する。
【0225】初期の状態では、φ1はL、φ2はHであ
る。この状態では、転送電極57、58直下にある半導
体基板51表面には、チャンネルが形成されている。こ
の部分には、ポテンシャル井戸が形成され信号電荷が蓄
積することができる。転送電極57、58を挟んだ転送
電極55、56と、転送電極59、60は、電圧がLな
ので、チャンネルは形成されていない。以上のように初
期状態では、信号電荷は、転送電極57、58直下のチ
ャンネルに蓄積されうる状態にある。
【0226】次に、φ1とφ2の電圧は同時に、逆相と
なる。すなわち、φ1の電圧がLからHになると同時
に、φ2の電圧がHからLになる。この変化によって、
転送電極55、56と転送電極59、60直下にはチャ
ンネルが形成される。このような状態の時刻をt=t1
と示す。
【0227】φ1の電圧は、φ2の電圧と逆相で印加さ
れる。このため、領域B5,C5,D5に蓄積された信
号電荷16は、φ1とφ2の電圧が逆相、φ1がLに、
φ2がHになると、領域B5,C5,D5のポテンシャ
ルは低くなり、逆に隣接した領域E5,F5,G5のポ
テンシャルは高くなる。このため、信号電荷16は、領
域B5,C5,D5から領域E5,F5,G5へと移動
する。この時、領域H5,I5に蓄積された信号電荷1
7もまた、紙面に向かって右方向に信号電荷17は移し
ていく。
【0228】一般に埋め込みチャンネル型の電荷転送装
置では、拡散よりもフリンジ電界による転送が支配的で
あるため、転送に要する転送時間はほぼゲート長の3乗
に比例する。
【0229】従来例と比べて、本実施例の電荷転送装置
では、実効的なゲート長が約2/3になっているため転
送時間は大幅に短縮される。
【0230】ただし、長い方の転送電極56、58、6
0に着目すると、一度に2ゲート分を転送しなければな
らないので転送時間は従来例の約44%に短縮されるこ
とになる。
【0231】次に本発明による第5の実施例である電荷
転送装置の製造方法を図12を用いて説明する。図12
は、第1の実施例に示した電荷転送装置の製造方法であ
る。
【0232】図12(a)は1層目の転送電極を形成し
た状態を示すものである。まず、p型シリコンウエハの
半導体基板91の主面全面に、n型不純物のをイオン注
入する。この後、高温での熱処理を行ないn-拡散層9
2を形成する。
【0233】次に、n-拡散層92上に、酸化膜93
を、熱CVDで形成する。さらに、酸化膜93上に、短
い転送電極94,95,96となる多結晶シリコン膜を
形成する。
【0234】その後、通常のフォトリソグラフィーを用
いて短い転送電極94、95、96が形成される領域に
レジストパターンを形成する。レジストパターンをマス
クにドライエッチングを酸化膜93が露出するまで行な
う。このようにして短い転送電極94、95、96が形
成される。
【0235】その後、通常のフォトリソグラフィーを用
いてレジストパターン97を形成する(図12
(b))。
【0236】レジストパターン97は、後の工程でイオ
ン注入のマスクとする。このため転送電極95の一部に
少なくともレジストパターン97の一端がかかるように
形成されている。レジストパターン97の他端は、長い
転送電極下に形成される拡散層の一端の位置を決めてい
る。この拡散層の他端は、隣の短い転送電極96の露出
した一端の位置で決められる。このように、拡散層の一
端はレジストパターン97の端と、隣の転送電極96の
端との間の領域に形成される。この領域は酸化膜93が
表面に露出している。
【0237】次に、図12(c)に示すように、レジス
トパターン97と短い転送電極94、95、96とをマ
スクにしてリンあるいは砒素のイオンを注入する(矢印
98)。
【0238】次に、レジストパターン97を除去した
後、熱処理を行ない、n拡散層99を形成する。n拡散
層99の幅は高精度に制御する必要はなく、後の工程で
形成される長い転送電極下のチャンネルをほぼ2等分す
ればよい。
【0239】イオン注入領域の一方のエッジは短い転送
電極で決まり、また他方は緩い精度で良いのでリソグラ
フィ工程におけるマスク合わせが容易である。
【0240】この後、レジストパターン97を除去す
る。次に、酸化雰囲気中で半導体基板91を熱処理す
る。この処理によって短い転送電極94、95、96表
面に酸化膜102が形成される。
【0241】次いで半導体基板91の主面全面に多結晶
シリコン膜を形成する。その後、通常のフォトリソグラ
フィーを用いて長い転送電極100、101が形成され
る領域にレジストパターンを形成する。レジストパター
ンをマスクにドライエッチングを酸化膜102が露出す
るまで行なう。このようにして長い転送電極100、1
01が形成される(図12(d))。
【0242】次に本発明による電荷転送装置の製造方法
についての第6の実施例を図13を用いて説明する。図
13は、第2の実施例に示した電荷転送装置の製造方法
である。
【0243】図13(a)は1層目の転送電極を形成し
た状態を示すものである。まず、p型シリコンウエハの
半導体基板91の主面全面に、n型不純物のをイオン注
入する。この後、高温での熱処理を行ないn拡散層10
3を形成する。
【0244】次に、n拡散層103上に、酸化膜93
を、熱CVDで形成する。さらに、酸化膜93上に、短
い転送電極94,95,96となる多結晶シリコン膜を
形成する。
【0245】その後、通常のフォトリソグラフィーを用
いて短い転送電極94、95、96が形成される領域に
レジストパターンを形成する。レジストパターンをマス
クにドライエッチングを酸化膜93が露出するまで行な
う。このようにして短い転送電極94、95、96が形
成される。
【0246】その後、通常のフォトリソグラフィーを用
いてレジストパターン104を形成する(図13
(b))。
【0247】レジストパターン104は、後の工程でイ
オン注入のマスクとする。このため転送電極95の一部
に少なくともレジストパターン104の一端がかかるよ
うに形成されている。レジストパターン104の他端
は、長い転送電極下に形成される拡散層の一端の位置を
決めている。この拡散層の他端は、隣の短い転送電極9
4の露出した一端の位置で決められる。このように、拡
散層の一端はレジストパターン104の端と、隣の転送
電極94の端との間の領域に形成される。この領域は酸
化膜93が表面に露出している。
【0248】次に図13(c)に示すように、レジス
トパターン104と短い転送電極94、95、96とを
マスクにしてホウ素のイオンを注入する(矢印98)。
【0249】次に、レジストパターン104を除去した
後、熱処理を行ない、n-拡散層105を形成する。n-
拡散層105の幅は高精度に制御する必要はなく、後の
工程で形成される長い転送電極下のチャンネルをほぼ2
等分すればよい。
【0250】イオン注入領域の一方のエッジは短い転送
電極で決まり、また他方は緩い精度で良いのでリソグラ
フィ工程におけるマスク合わせが容易である。
【0251】この後、レジストパターン104を除去す
る。次に、酸化雰囲気中で半導体基板91を熱処理す
る。この処理によって短い転送電極94、95、96表
面に酸化膜102が形成される。
【0252】次いで半導体基板91の主面全面に多結晶
シリコン膜を形成する。その後、通常のフォトリソグラ
フィーを用いて長い転送電極100、101が形成され
る領域にレジストパターンを形成する。レジストパター
ンをマスクにドライエッチングを酸化膜102が露出す
るまで行なう。このようにして長い転送電極100、1
01が形成される(図13(d))。
【0253】以上のように、本実施例では第5の製造方
法と同様の理由でマスク合わせが簡単になる。
【0254】次に本発明による電荷転送装置の製造方法
についての第7の実施例を図14ないし図18を用いて
説明する。図14ないし図18は、第3の実施例に示し
た電荷転送装置の製造方法である。
【0255】図14は1層目の転送電極を形成した状態
を示すものである。まず、p型シリコンウエハの半導体
基板91の主面全面に、n型不純物のイオンを注入す
る。この後、高温での熱処理を行ないn--拡散層106
を形成する。
【0256】次に、n--拡散層106上に、酸化膜93
を、熱CVDで形成する。さらに、酸化膜93上に、短
い転送電極94、95、96となる多結晶シリコン膜を
形成する。
【0257】その後、通常のフォトリソグラフィーを用
いて短い転送電極94、95、96が形成される領域に
レジストパターンを形成する。レジストパターンをマス
クにドライエッチングを酸化膜93が露出するまで行な
う。このようにして短い転送電極94、95、96が形
成される。
【0258】この短い転送電極94、95、96をマス
クにイオン注入を行なう(矢印107)。この後、熱
処理を行いn-拡散層108を形成する。n-拡散層10
8は、イオン注入のセルフアライメントで形成してい
る。このためn-拡散層108の幅は、特定の転送電極
94と、その隣の短い転送電極95との距離、あるいは
転送電極95と転送電極96との距離に設定される(図
15)。
【0259】その後、通常のフォトリソグラフィーを用
いてレジストパターン107を形成する(図16)。
【0260】レジストパターン107は、後の工程でイ
オン注入のマスクとする。このため転送電極95の一部
に少なくともレジストパターン107の一端がかかるよ
うに形成されている。レジストパターン107の他端
は、長い転送電極下に形成される拡散層の一端の位置を
決めている。この拡散層の他端は、隣の短い転送電極9
4の露出した一端の位置で決められる。このように、拡
散層の一端はレジストパターン107の端と、隣の転送
電極94の端との間の領域に形成される。この領域は酸
化膜93が表面に露出している。
【0261】次に、図17に示すように、レジストパタ
ーン107と短い転送電極94、95、96とをマスク
にしてリンあるいは砒素のイオンを注入する(矢印11
0)。
【0262】つぎに、レジストパターン107を除去し
た後、熱処理を行ない、n拡散層111を形成する。n
拡散層111の幅は高精度に制御する必要はなく、後の
工程で形成される長い転送電極下のチャンネルをほぼ2
等分すればよい。
【0263】イオン注入領域の一方のエッジは短い転送
電極で決まり、また他方は緩い精度で良いのでリソグラ
フィ工程におけるマスク合わせが容易である。
【0264】この後、レジストパターン107を除去す
る。次に、酸化雰囲気中で半導体基板91を熱処理す
る。この処理によって短い転送電極94、95、96表
面に酸化膜102が形成される。
【0265】次いで半導体基板91の主面全面に多結晶
シリコン膜を形成する。その後、通常のフォトリソグラ
フィーを用いて長い転送電極100、101が形成され
る領域にレジストパターンを形成する。レジストパター
ンをマスクにドライエッチングを酸化膜102が露出す
るまで行なう。このようにして長い転送電極100、1
01が形成される(図18)。
【0266】以上のように、本実施例では第5、6の実
施例の製造方法と同様の理由でマスク合わせが簡単にな
る。
【0267】すなわち、埋め込み型チャンネルとしてn
--拡散層106、長い転送電極下にn-拡散層108と
n拡散層111が設けられているものである。
【0268】なお、第4の実施例に示した構造も、第三
の製造方法においてレジストパターン形成位置を第二の
製造方法と同じにし、注入するイオン種をホウ素とする
ことによって同様に得られる。
【0269】
【発明の効果】以上のように転送電極の長さを変え、か
つ長い方の転送電極下のチャンネル部を不純物濃度の異
なる領域に分割することにより、信号電荷の転送速度が
向上し、一定の転送周波数のもとでは信号電荷の取り残
しが著しく減少して転送品質が向上する。また、同一品
質の転送であれば転送周波数を高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による電荷転送装置の断
面図である。
【図2】本発明の第1の実施例の電荷転送装置の印加電
圧の状態を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施例の電荷転送装置の信号電
荷の様子を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施例の電荷転送装置の信号電
荷の詳細な様子を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施例による電荷転送装置の断
面図である。
【図6】本発明の第2の実施例の電荷転送装置の信号電
荷の様子を示す図である。
【図7】本発明の第3の実施例による電荷転送装置の断
面図である。
【図8】本発明の第3の実施例の電荷転送装置の印加電
圧の状態を示す図である。
【図9】本発明の第3の実施例の電荷転送装置の信号電
荷の様子を示す図である。
【図10】本発明の第4の実施例による電荷転送装置の
断面図である。
【図11】本発明の第4の実施例の電荷転送装置の信号
電荷の様子を示す図である。
【図12】本発明の第5の実施例の電荷転送装置の製造
方法を示す工程順断面図である。
【図13】本発明の第6の実施例の電荷転送装置の製造
方法を示す工程順断面図である。
【図14】本発明の第7の実施例の電荷転送装置の製造
方法を示す工程順断面図である。
【図15】本発明の第7の実施例の電荷転送装置の製造
方法を示す工程順断面図である。
【図16】本発明の第7の実施例の電荷転送装置の製造
方法を示す工程順断面図である。
【図17】本発明の第7の実施例の電荷転送装置の製造
方法を示す工程順断面図である。
【図18】本発明の第7の実施例の電荷転送装置の製造
方法を示す工程順断面図である。
【図19】従来の電荷転送装置を説明する断面図であ
る。
【図20】従来の電荷転送装置の印加電圧の状態を示す
図である。
【図21】従来の電荷転送装置の信号電荷の様子を示す
図である。
【図22】従来の電荷転送装置の信号電荷の詳細な様子
を示す図である。
【符号の説明】
1 半導体基板 2 n- 拡散層 3 n拡散層 4 酸化膜 5、6、7、8、9、10 転送電極 11 絶縁層 12、13、14、15 電圧印加端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 27/148

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一導電型の半導体基板と、前記半導体基
    板に形成された逆導電型の電荷転送領域と、前記半導体
    基板上に形成された絶縁膜と、前記絶縁膜上に電荷転送
    方向に周期的に形成され、個別の電圧が印加される第
    1、第2の転送電極とを備え、 前記第1の転送電極は前記第2の転送電極より長く、前記電荷転送領域は第1の拡散層と第2の拡散層とから
    なり、 前記第2の拡散層は前記第1の転送電極下のみに、前記
    第1の転送電極より短く形成され、かつ前記第2の拡散
    層は電荷転送方向の下手側の端部が前記第1の転送電極
    の端部とほぼ一致し、 前記第2の拡散層の不純物濃度は前記第1の拡散層の不
    純物濃度より大きいことを特徴とする電荷転送装置。
  2. 【請求項2】 一導電型の半導体基板と、前記半導体基
    板に形成された逆導電型の電荷転送領域と、前記半導体
    基板上に形成された絶縁膜と、前記絶縁膜上に電荷転送
    方向に周期的に形成され、個別の電圧が印加される第
    1、第2の転送電極とを備え、 前記第1の転送電極は前記第2の転送電極より長く、前記電荷転送領域は第1の拡散層と第2の拡散層とから
    なり、 前記第2の拡散層は前記第1の転送電極下のみに、前記
    第1の転送電極より短く形成され、かつ前記第2の拡散
    層は電荷転送方向の上手側の端部が前記第1の転送電極
    の端部とほぼ一致し、 前記第2の拡散層の不純物濃度は前記第1の拡散層の不
    純物濃度より小さいことを特徴とする電荷転送装置。
  3. 【請求項3】 一導電型の半導体基板と、前記半導体基
    板に形成された逆導電型の第1の拡散層と第2の拡散層
    とからなる電荷転送領域と、前記半導体基板上に形成さ
    れた絶縁膜と、前記絶縁膜上で電荷転送方向に順に形成
    された第1、第2、第3、第4の転送電極とを備え、 前記第1、第3の転送電極は前記第2、第4の転送電極
    より長く、 前記第2の拡散層は前記第1、第3の転送電極下にのみ
    に、前記第1の転送電極より短く形成され、かつ前記第
    2の拡散層は電荷転送方向の下手側の端部が前記第2お
    よび第4の転送電極と自己整合的に形成され、 前記第2の拡散層の不純物濃度は前記第1の拡散層の不
    純物濃度より大きい電荷転送装置の駆動方法であって、 前記第1もしくは第3の転送電極をH電位からL電位に
    した後、他の転送電極の電位が変化するまでの期間が、
    前記第1もしくは第3の転送電極をL電位からH電位に
    した後、他の転送電極の電位が変化するまでの期間より
    も長いことを特徴とする電荷転送装置の駆動方法。
  4. 【請求項4】 一導電型の半導体基板と、前記半導体基
    板に形成された逆導電型の第1の拡散層と第2の拡散層
    とからなる電荷転送領域と、前記半導体基板上に形成さ
    れた絶縁膜と、前記絶縁膜上で電荷転送方向に順に形成
    された第1、第2、第3、第4の転送電極とを備え、 前記第1、第3の転送電極は前記第2、第4の転送電極
    より長く、 前記第2の拡散層は前記第1、第3の転送電極下のみ
    に、前記第1の転送電極より短く形成され、かつ前記第
    2の拡散層は電荷転送方向の上手側の端部が前記第2お
    よび第4の転送電極と自己整合的に形成され、 前記第2の拡散層の不純物濃度は前記第1の拡散層の不
    純物濃度より小さい電荷転送装置の駆動方法であって、 前記第1もしくは第3の転送電極をH電位からL電位に
    した後、他の転送電極の電位が変化するまでの期間が、
    前記第1もしくは第3の転送電極をL電位からH電位に
    した後、他の転送電極の電位が変化するまでの期間より
    も長いことを特徴とする電荷転送装置の駆動方法。
  5. 【請求項5】 一導電型の半導体基板の主面にイオン注
    し、逆導電型の第1の拡散層を形成する工程と、前記
    第1の拡散層上に第1の絶縁膜を形成する工程と、前記
    第1の絶縁膜上に第1の転送電極を形成する工程と、前
    記第1の絶縁膜上にレジストパターンを形成する工程
    と、前記第1の転送電極と前記レジストパターンとをマ
    スクにして前記基板の主面にイオン注入し、前記第1の
    拡散層よりも不純物濃度の大きい逆導電型の第2の拡散
    層を形成する工程と、前記第1の転送電極を酸化し第2
    の絶縁膜を形成する工程と、前記半導体基板上に第2の
    転送電極を形成する工程とを含む電荷転送装置の製造方
    法。
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Cited By (1)

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