JP3366591B2 - 田植機の横送り変速装置 - Google Patents

田植機の横送り変速装置

Info

Publication number
JP3366591B2
JP3366591B2 JP08085699A JP8085699A JP3366591B2 JP 3366591 B2 JP3366591 B2 JP 3366591B2 JP 08085699 A JP08085699 A JP 08085699A JP 8085699 A JP8085699 A JP 8085699A JP 3366591 B2 JP3366591 B2 JP 3366591B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shaft
shift key
key
shift
drive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP08085699A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000270633A (ja
Inventor
守 久保
登 東尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kubota Corp filed Critical Kubota Corp
Priority to JP08085699A priority Critical patent/JP3366591B2/ja
Publication of JP2000270633A publication Critical patent/JP2000270633A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3366591B2 publication Critical patent/JP3366591B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Transplanting Machines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、田植機の横送り変
速装置に係り、詳しくは、苗載台の往復横送り速度を変
更する横送り変速機構の操作部を、機能の兼用化による
コストダウンやコンパクト化を図る技術に関する。
【0002】
【従来の技術】苗載台を往復横送りする横送り変速装置
は、特開平10‐164930号公報に示されたものの
ように、フィードケース内における駆動側軸と従動側軸
とに亘る常時噛合い式で四段のギヤ変速機構を備え、駆
動ギヤのうちの一つにのみ係合する状態で駆動側軸のキ
ー溝に係入されたシフトキーを、操作軸に固定したシフ
ターでスライド操作することにより、四組のギヤ対のう
ちの一組を選択するように構成されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術は、苗載
台の横送りに必要な駆動トルクは比較的小さなものであ
ることから、軸に比較的大きなキー溝を形成し、かつ、
軸部での1箇所のキー嵌合というシンプルな構造で機能
できるものであり、2個のシフト回転体と2個のシフタ
ーを備えて四段変速する一般的な変速機構(例えば、特
開平6‐10号公報、実開平5‐29319号公報)に
比べて、コンパクトで廉価に横送り変速機構を構成でき
るようにしてある。
【0004】しかしながら、前記従来技術では、シフト
キーを選択したギヤ部分で節度良く位置決めして維持す
るためのデテント機構を、シフターを支持する操作軸と
フィードケースとに亘って構成してある(特開平10‐
164930号公報の図4参照)ので、変速操作機構全
体としてみると、尚、構造が煩雑であってスマートさの
点で改善の余地があるように思える。
【0005】本発明の目的は、シフトキーによるスライ
ド選択式の横送り変速操作構造を踏襲しながら、その変
速操作機構の一層のシンプル化やコストダウンを実現さ
せる点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】〔構成〕第1発明は、苗
載台横送り用の横送り駆動軸に連動連結された従動側軸
と、PTO動力が伝達される駆動側軸とに亘って構成さ
れる常時噛合い式の横送り変速機構をフィードケースに
内装し、駆動側軸に装備される複数の駆動ギヤ毎に、又
は従動側軸に装備される複数の従動ギヤ毎に形成された
凹入溝と、凹入溝が形成されたギヤを備えた駆動側軸又
は従動側軸に形成されたキー溝と、そのキー溝に係入さ
れた状態で軸方向にスライド可能であり、かつ、複数の
凹入溝のうちのいずれか一つにのみ係合可能な凸部を備
えたシフトキーと、このシフトキーをスライド操作自在
なシフターとを備えてある田植機の横送り変速装置にお
いて、シフトキーにおけるシフターとの連動部と凸部と
の間の箇所に作用してシフトキーを軸外径方向に押圧付
勢するバネと、このバネとシフトキーとの間に介装され
るデテント部材とを設けるとともに、デテント部材に係
合する係合部を、凸部と複数の凹入溝とが係合する位置
に対応させてシフトキーの複数箇所に形成することによ
り、シフトキーを、その凸部が複数の凹入溝に対応する
各シフト位置に係止させるデテント機構を構成してある
ことを特徴とする。
【0007】第2発明は、第1発明において、シフトキ
ーを装備した軸を回転自在に外囲する環状部をシフター
に形成し、かつ、軸方向で互いに離れた状態で軸外径方
向に突出した一対の側壁部をシフトキーに形成し、それ
ら側壁部の間に形成される凹部を環状部の内径側に係合
させてシフターでシフトキーをスライド操作自在に構成
するとともに、係合部とは別に、デテント部材に係合す
る第2係合部をシフトキーにおける軸方向で側壁部の近
くに形成し、これらデテント部材と第2係合部とが係合
した状態では、シフトキーをキー溝内に押し込むことに
よって、側壁部と環状部との環状部の内径側における軸
方向への相対移動が許容されるように構成してあること
を特徴とする。
【0008】第3発明は、第1又は第2発明において、
デテント部材を、キー溝の幅より大径のボールで構成す
るとともに、キー溝を形成する一対の側壁部分のいずれ
か一方又は双方に、ボールの軸方向移動は阻止し、か
つ、軸に交差する方向へは移動自在とする凹みを形成し
てあることを特徴とする。
【0009】第4発明は、第1〜3発明において、駆動
ギヤ又は従動ギヤに、隣合うギヤどうしを軸方向に相対
離間させるために軸方向に突出する凸部を一体形成して
あることを特徴とする。
【0010】第5発明は、第1〜4発明において、シフ
ターをスライド操作する操作軸をフィードケース外部に
突設し、その操作軸の先端部と変速操作具とを連動連結
するに、変速操作具を、先端が板厚方向に折り曲げられ
て側面視で略J字状を呈する板材で構成するとともに、
折り曲げ先端部と変速操作具の本体部との間に操作軸を
挟んだ状態で、それら三者に亘るピン部材を設けてある
ことを特徴とする。
【0011】〔作用〕請求項1の構成によれば、詳しく
は実施形態の項で説明するが、シフトキーをギヤとシフ
ターとの双方に咬合するようにバネ付勢することを利用
して、シフトキーが装備される軸においてデテント機構
も構成させる手段である。つまり、バネとシフトキーと
の間に介装したデテント部材と、シフトキーの系合部と
の係合によってでデテント機能を生じさせてあるので、
従来のようにシフターの操作系にデテント機構を設ける
必要が無くなり、単にスライド操作する構造を設ければ
足りるようになる。
【0012】請求項2の構成によれば、詳しくは実施形
態の項で説明するが、次のような作用がある。シフトキ
ーをキー溝に入れて正規の状態に組付けるには、シフト
キーにおけるシフター係合用の凹部両側の側壁をシフタ
ーの環状部の内側を通す必要があるため、シフトキーの
高さよりもキー溝の深さを幾分深く設定しなければなら
ない。従って、シフトキーの高さを高くして強度十分と
すればキー溝の深さが深くなって軸径が太くなり、反対
に軸径を適度なものとすればシフトキーの高さを十分取
り難いという相反する設計上の困難があった。因みに、
前述した従来技術(特開平10‐164930号公報)
では、キー溝の深さが入力軸の半径以上に深いものにな
っている。
【0013】そこで、請求項2の構成では、シフトキー
における軸方向で側壁部の近くに形成した第2係合部と
デテント部材とを係合すれば、シフトキーをキー溝に押
し込んで、側壁部を環状部の内側を通して正規の組付け
が行えるようになる。この手段では、デテント部材と第
2係合部とが係合する箇所だけシフトキーをより深くキ
ー溝に押し込めれば良いものであるから、従来のように
キー溝全体を深くするとかシフトキーの高さ自体を低く
する必要が無く、キー溝の深さを浅くするとか、シフト
キーの高さを必要な寸法に設定するといったことが可能
になる。
【0014】請求項3の構成によれば、キー溝の幅より
大径のボールを用いて汎用性に富むボールデテンント機
構を採用したものであるが、この構造ではボールが軸方
向に動かず、軸に交差する方向にだけ移動できるように
案内する構造が必要である。そこで、キー溝を形成する
一対の側壁部分に、ボールの軸方向移動は阻止し、か
つ、軸に交差する方向へは移動自在とする凹みを形成し
たことにより、専用の別部材を設けることなくボールの
案内構造を構成することができるのである。
【0015】請求項4の構成によれば、駆動ギヤ又は従
動ギヤに、隣合うギヤどうしを軸方向に相対離間させる
ために軸方向に突出する凸部を一体形成してあるので、
スペーサやカラーといった軸方向の間隔確保用の部材を
別途設けなくても良いようになる。つまり、シフトキー
のスライドによるギヤ選択構造では、隣のギヤからシフ
トキーを完全に抜いてから次のギヤにシフトキーの咬合
が開始されるようにして、二重噛合いを防止させる必要
があるため、隣合うギヤどうしを密接配置せずに、それ
ら両者を互いに軸方向に離間させておくからである。
【0016】請求項5の構成によれば、横送り変速機構
の変速操作具を、先端が板厚方向に折り曲げられて側面
視で略J字状を呈する板材で構成し、その折り曲げ先端
部と変速操作具の本体部との間にシフター用操作軸を挟
んだ状態で、それら三者に亘るピン部材を設けたので、
廉価な板材で変速操作具を構成しながら、操作軸との連
動部では両持ち状態に支持でき、確実な変速操作機能を
得ることができる。
【0017】〔効果〕請求項1〜5のいずれに記載の田
植機でも、シフトキーに凹み等の係合部を形成し、ボー
ル等のデテント部材を介装するという比較的小規模な改
造を軸部分に構成するだけで、シフトキーによるスライ
ド選択式の横送り変速操作構造を踏襲しながら、横送り
変速装置の一層のシンプル化やコストダウンを実現する
ことができた。
【0018】請求項2に記載の横送り変速装置では、キ
ー溝の深さを浅くするとか、シフトキーの高さを必要な
寸法に設定して強度上有利な状態としながらも、シフト
キーをキー溝に押込んでのシフトキーの組付けが行える
利点がある。
【0019】請求項3に記載の横送り変速装置では、キ
ー溝に加工を加える程度の少ない改造としながら、構成
が容易で、かつ、確実な作用が得られるボールデテント
機構を採用することができ、横送り変速作動の節度感を
長期に亘って良好に維持でき、信頼性に優れる利点があ
る。
【0020】請求項4に記載の横送り変速装置では、シ
フトキーのスライドによる廉価な変速操作構造を踏襲し
ながら、そのために必要な隣合うギヤどうしの離間状態
をギヤに一体形成した突起を設けるだけの廉価な手段で
構成でき、経済的に優れる利点がある。
【0021】請求項5に記載の横送り変速装置では、板
材をJ字状に屈曲形成した廉価な操作レバーとしながら
確実に変速操作が行え、経済的に優れる利点がある。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。図1,図2に示すように、操向
操作自在な左右一対の前輪1及び左右一対の後輪2を備
えた機体の前部に、エンジン3及びミッションケース4
を備えて、機体の中央部に運転部5を形成し、機体の後
部にリンク機構6を介して苗植付装置7を昇降操作自在
に連結して乗用型田植機を構成してある。苗植付装置7
は6条植えに構成されており、3個の植付伝動ケース
8、植付伝動ケース8の左右両側に回転駆動自在に支持
される回転ケース9、回転ケース9の両端に配備される
一対の植付爪10、3個の接地フロート11、及び苗載
台16等によって構成してある。
【0023】図3〜図5に示すように、PTO入力軸1
3に入力された動力を3個の植付伝動ケース8に伝達す
るフィードケース14は、高低3段の横送り変速機構1
5を内装するとともに、苗載台16を往復横送りするた
めの横送り駆動軸17と、横送りのストロークエンドに
て苗載台16の苗植付装置を縦送りするための縦送り軸
18とを備えている。尚、12は後輪2を支承する後車
軸ケースである。
【0024】図5〜図8に示すように、横送り変速機構
15は、PTO入力軸13にベベルギヤ連動される駆動
側軸である第1軸19と、軸端に螺旋軸44が連結され
る従動側軸である第2軸20とに亘って架設構成されて
おり、第1軸19に相対回転自在に外嵌された第1〜3
駆動ギヤG1〜G3と、第2軸20に一体回転状態に外
嵌された第1〜3従動ギヤg1〜g3とを夫々咬合させ
てある。
【0025】そして、3個の駆動ギヤG1〜G3毎に形
成された凹入溝48と、第1軸19に形成されたキー溝
49と、そのキー溝49に係入された状態で軸方向にス
ライド可能であり、かつ、3個の凹入溝48のうちのい
ずれか一つにのみ係合可能な凸部50aを先端に備えた
シフトキー50と、このシフトキー50をスライド操作
自在なシフター51とを備えて変速操作機構Bを構成し
てある。
【0026】シフトキー50の根元側におけるシフター
51との連動部aと先端の凸部50aとの中間箇所に作
用してシフトキー50を軸外径方向に押圧付勢する巻き
バネ52と、この巻きバネ52とシフトキー50との間
に介装されるボール(デテント部材の一例)53とを設
けるとともに、ボール53に係合する凹みである係合部
54を、凸部50aと3個の凹入溝48とが係合する位
置に対応させてシフトキー50の底面側の3箇所に形成
することにより、シフトキー50を、その凸部50aが
3個の凹入溝48に対応する各シフト位置に係止させる
デテント機構Cを構成してある。
【0027】つまり、ボール53による1箇所でシフト
キー50を軸外径方向に押圧付勢して、シフトキー50
と駆動ギヤG1〜G3との咬合、及びシフトキー50と
シフター51との係合状態が維持できるようになってい
る。巻きバネ52は、キー溝49の底から軸芯方向と直
交する方向に形成された先端部径を絞った装着孔55に
挿入されるとともに、キー溝49を形成する一対の側壁
部分の双方に湾曲面状の凹み56を軸径方向に沿って形
成して、ボール53の軸方向移動は阻止し、かつ、第1
軸19に交差する方向へは移動自在としてある。
【0028】シフター51には、第1軸19を回転自在
に外囲する環状部51aが形成され、この環状部51a
と、軸方向で互いに離れた状態で軸外径方向に突出した
一対の側壁部50b,50bの間に形成される凹部50
cとが係合することで連動部aを構成してある。従っ
て、シフター51に固定された変速操作軸57のスライ
ド操作により、シフトキー50をスライド操作して3段
の変速操作が自在に行えるようになっている。
【0029】シフトキー50の底面側における根元側に
は、ボール53に係合する凹みである第2係合部58を
形成してある。これは、シフトキー50のキー溝49へ
の組付けを可能とするためのものであり、図7に示すよ
うに、ボール53と第2係合部58とが係合した状態で
は、シフトキー50をキー溝49内に押し込むことによ
り、側壁部50b,50bと環状部51aとの環状部5
1aの内径側における軸方向への相対移動が許容される
ようにしてある。それにより、キー溝49の深さを余り
深くすることなく、シフトキー50の凹部50cとシフ
ター51の環状部51aとが係合する正規の状態に組付
けることが行えるのである。
【0030】各駆動ギヤG1〜G3における隣合うもの
どうしの間、及び第3駆動ギヤG3と第1軸19にキー
連動される駆動スプロケット59との間の計3箇所に
は、変速操作に伴って凸部50aを一旦いずれの駆動ギ
ヤからも抜き去るためのカラー60を装備してある。カ
ラー60は、その内径側が先細り形成してあり、シフト
キー50を隣のギヤにスライド移動させる際には凸部5
0aが内側に押し込まれて、切れ良く駆動ギヤとの咬合
が絶たれるようになるとともに、2個の駆動ギヤに跨が
って凸部50aが咬合する二重噛合いが生じないように
してある。
【0031】図5に示すように、従動ギヤg1〜g3に
は、隣合う従動ギヤどうしを軸方向に相対離間させる軸
方向に突出する凸部65を、ファインブランキング加工
によって一体形成してある。第1及び第1従動ギヤg
1,g3では片側のみに凸部65が形成されるが、第2
従動ギヤg2では両側に凸部65が形成されており、隣
合うギヤどうしでは互いの凸部65,65が接当する状
態に設定して第2軸20に挿入装備してある。凸部65
によるスペーサ機能により、駆動ギヤG1〜G3の軸方
向の離間間隔に合わせて従動ギヤg1〜g3を互いに離
間させてある。
【0032】図6,図9に示すように、シフター51を
スライド操作する操作軸57をフィードケース14外部
に突設し、その操作軸57の先端部と横送り変速レバー
(変速操作具の一例)68とを連動連結してある。レバ
ー中間の支点Pで揺動操作される横送り変速レバー68
は、先端が板厚方向に折り曲げられて側面視で略J字状
を呈する板材で構成されており、該折り曲げ先端部68
aとレバー本体(変速操作具の本体部の一例)68Aと
の間に操作軸57先端を挟んだ状態で、それら三者に亘
るピン部材69を設けてある。ピン部材69は操作軸5
7に固定され、横送り変速レバー68の長孔68b,6
8bに嵌合させてある。
【0033】第1軸19の一端は、フィードケース14
にベアリング支持された筒軸状のボス軸61に相対回転
自在に内嵌合してあり、そのボス軸61とカラー60と
の間に配置された前記駆動スプロケット59と、出力軸
62の従動スプロケット63とに亘ってチェン64を架
設して植付伝動ケース8に動力伝達するためのチェン機
構22を構成してある。
【0034】ボス軸61は、ギヤ連動機構66を介して
第2軸20の回転動力が伝達されるようにしてあり、そ
のフィードケース14外への突出部には、ロールピン6
7を用いて、後述する横送り駆動軸17に採用した軸連
結構造(基軸20と螺旋軸44との連結構造)と同じ構
造で縦送り軸18を連動連結してある。
【0035】図6,図7に示すように、横送り装置A
は、第2軸20におけるフィードケース14から外部に
突出した軸端に螺旋軸44を連結して成る横送り駆動軸
17と、螺旋軸44の周囲に刻設された螺旋溝23に係
合する凸部24aを備えたコマ部材24と、このコマ部
材24を回動自在に収容した状態で横送り駆動軸17を
外囲する筒部材25と、筒部材25を苗載台16の裏面
に取付けるためのステー26とを備えて構成されてい
る。コマ部材24が回動自在であることにより、凸部2
4aの行き帰りのいずれの螺旋溝23にも沿う姿勢が現
出できるようになっている。
【0036】第2軸20におけるフィードケース14か
ら外部に突出した軸先端部の径を細くした細径軸部20
Aを、螺旋軸44の基端部に形成された筒軸部44Aに
内嵌合し、かつ、その軸嵌合部において両軸20,44
に跨がるロールピン45を装備してこれら両軸を一体回
転状態に連結してある。
【0037】図9に示すように、螺旋軸44におけるピ
ン挿入用孔47は、筒軸部44Aの周上に1箇所のみ形
成してあるとともに、第2軸20におけるピン挿入用孔
46は、螺旋軸44のピン挿入用孔47と同径の作用孔
部46aと、それよりも細い下孔部46bとで成る貫通
孔として細径軸部20Aに形成されている。
【0038】以上の構成により、ロールピン45は、螺
旋軸44のピン挿入用孔47と細径軸部20Aの作用孔
部46aとに跨がって挿入される状態しか現出できない
ように、すなわち、両軸20,44におけるピン挿入用
孔46,47を、それら両軸20,44の軸回転方向で
の相対連結位置が単一のものに限定される状態に形成し
てある。従って、第2軸20と螺旋軸44とは必ず決め
られた相対姿勢でもって連結されることになり、組み付
け間違いが生じないようになっている。
【0039】例えば、両軸20,44を貫通する同一径
の孔を形成した場合には、これら両軸の相対組み付け位
置が180度ずれて2箇所存在するから、作業者によっ
ては、或いは再組み付けするときに180度ずれて組付
けられおそれが高いのに対して、本願の構造では誰がロ
ールピン45の挿入操作を行っても、両軸20,44の
組付け位置は必ず同じになるのである。
【0040】図6,図7に示すように、筒部材25に固
定螺装されたボルト27は、ダブルナット28を用いる
ことで、苗載台16の苗載面の上下方向に移動自在であ
り、かつ、左右方向には位置決めされる状態で、ステー
26の長孔26aに嵌合されており、この構造によって
苗取り量調節を行うための苗載台16の上下移動調節が
可能である。ステー26の基端側は二股状に形成されて
おり、縦送りベルト35を跨いだ状態で苗載台16にボ
ルト止めされている。
【0041】筒部材25には螺旋溝23に潤滑油を供給
する給油カップ29を螺着装備してあり、図6に示すよ
うに、その給油カップ29を横送り駆動軸17の上側に
配置し、かつ、コマ部材24を横送り駆動軸17の下側
に配置してある。給油カップ29の下端は開放されてお
り、内部に収容されたグリース等の潤滑油は、重量によ
ってひとりでに横送り駆動軸17の外周及び螺旋溝23
に供給されるとともに、供給された潤滑油は重力によっ
て垂れ下がり移動して横送り駆動軸17の下部に集まる
傾向になるが、そこにコマ部材24の凸部24aが存在
しているので、螺旋溝23と凸部24aとの摺動部には
十分な潤滑油が供給されるのである。又、給油カップ2
9は透明プラスチック等の内部が目視可能な透明容器に
構成されており、潤滑油の残り量が一目瞭然となるよう
にしてある。
【0042】図7,図8に示すように、横送り駆動軸1
7先端を回転自在に支持するブラケット30と筒部材2
5とに亘って、及び筒部材25とフィードケース14と
に亘って横送り駆動軸17を囲繞する蛇腹筒状でゴム製
のブーツ部材31を架設してあり、ゴミやホコリ、異物
等が螺旋溝23に付着しないダストシール機能、及び、
横送り駆動軸17から垂れる潤滑油をブーツ内で受け止
めて周囲に飛散させないカバー機能を現出させてある。
【0043】2個のブーツ部材31,31は互いに同じ
ものであり、ブーツ部材31の一端の内周部に周状の小
突起32を、かつ、他端の内周部に周状の大突起33の
2個を夫々形成するとともに、筒部材25、及びブラケ
ット30の夫々には、大突起33に係合する周溝34を
形成してある。小突起32は、オイルシールのリップの
ようなものであり、密封性の向上に寄与する。
【0044】2個のブーツ部材31,31は、大突起3
3と周溝34との嵌合部側、及び小突起32とこれに嵌
合する周溝が形成されない部分との嵌合部側のいずれに
も、スクリューで強制的に締める構造の締め上げリング
36を装着してあり、ブーツ部材31が抜け出さないよ
うに嵌合連結してある。尚、大突起33と周溝34との
嵌合部側には、バネ材等による弾性リングを装着するよ
うにしても良い。
【0045】〔別実施形態〕シフトキー50による変速
操作機構Bを、従動側軸である第2軸20に構成し、駆
動ギヤG1〜G3どうしを、それらギヤに一体形成した
凸部65で軸方向に離間させる構造としても良い。上面
が凹面状に形成されたデテント部材53と、シフトキー
50の底面側に形成された凸部による係合部54とが係
合する構造でも良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】乗用型田植機の側面図
【図2】乗用型田植機の平面図
【図3】植付部の側面図
【図4】植付部の概略の伝動系を示す線図
【図5】フィードケース内部の伝動構造を示す展開図
【図6】横送りの変速操作機構の構造を示す断面図
【図7】シフトキーのキー溝への組付け要領を示す作用
【図8】第1軸及びシフトキーの分解斜視図
【図9】横送り変速操作レバーの構造を示す一部切欠き
の正面図
【図10】螺旋軸への給油構造を示す断面側面図
【図11】横送り駆動部の構造を示す一部切欠きの背面
【図12】ブーツ部材の構造を示す一部切欠きの正面図
【図13】第2軸と螺旋軸との連結構造を示す断面図
【符号の説明】
14 フィードケース 15 横送り変速機構 17 横送り駆動軸 19 駆動側軸 20 従動側軸 48 凹入溝 49 キー溝 50 シフトキー 50a 凸部 50b 側壁部 50c 凹部 51 螺旋軸 51a 環状部 52 バネ 53 デテント部材(ボール) 54 係合部 56 凹み 57 操作軸 58 第2係合部 65 凸部 68 変速操作具 68A 本体部 68a 折り曲げ先端部 69 ピン部材 a 連動部 C デテント機構 G1〜G3 駆動ギヤ g1〜g3 従動ギヤ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01C 11/02

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 苗載台横送り用の横送り駆動軸に連動連
    結された従動側軸と、PTO動力が伝達される駆動側軸
    とに亘って構成される常時噛合い式の横送り変速機構を
    フィードケースに内装し、 前記駆動側軸に装備される複数の駆動ギヤ毎に、又は前
    記従動側軸に装備される複数の従動ギヤ毎に形成された
    凹入溝と、該凹入溝が形成されたギヤを備えた前記駆動
    側軸又は前記従動側軸に形成されたキー溝と、そのキー
    溝に係入された状態で軸方向にスライド可能であり、か
    つ、前記複数の凹入溝のうちのいずれか一つにのみ係合
    可能な凸部を備えたシフトキーと、このシフトキーをス
    ライド操作自在なシフターとを備えてある田植機の横送
    り変速装置であって、 前記シフトキーにおける前記シフターとの連動部と前記
    凸部との間の箇所に作用して該シフトキーを軸外径方向
    に押圧付勢するバネと、このバネと前記シフトキーとの
    間に介装されるデテント部材とを設けるとともに、前記
    デテント部材に係合する係合部を、前記凸部と複数の前
    記凹入溝とが係合する位置に対応させて前記シフトキー
    の複数箇所に形成することにより、前記シフトキーを、
    その凸部が複数の前記凹入溝に対応する各シフト位置に
    係止させるデテント機構を構成してある田植機の横送り
    変速装置。
  2. 【請求項2】 前記シフトキーを装備した軸を回転自在
    に外囲する環状部を前記シフターに形成し、かつ、軸方
    向で互いに離れた状態で軸外径方向に突出した一対の側
    壁部を前記シフトキーに形成し、それら側壁部の間に形
    成される凹部を前記環状部の内径側に係合させて前記シ
    フターで前記シフトキーをスライド操作自在に構成する
    とともに、 前記係合部とは別に、前記デテント部材に係合する第2
    係合部を前記シフトキーにおける軸方向で前記側壁部の
    近くに形成し、これらデテント部材と第2係合部とが係
    合した状態では、前記シフトキーを前記キー溝内に押し
    込むことによって、前記側壁部と前記環状部との該環状
    部の内径側における軸方向への相対移動が許容されるよ
    うに構成してある請求項1に記載の田植機の横送り変速
    装置。
  3. 【請求項3】 前記デテント部材を、前記キー溝の幅よ
    り大径のボールで構成するとともに、前記キー溝を形成
    する一対の側壁部分のいずれか一方又は双方に、前記ボ
    ールの軸方向移動は阻止し、かつ、軸に交差する方向へ
    は移動自在とする凹みを形成してある請求項1又は2に
    記載の田植機の横送り変速装置。
  4. 【請求項4】 前記駆動ギヤ又は従動ギヤに、隣合うギ
    ヤどうしを軸方向に相対離間させるために軸方向に突出
    する凸部を一体形成してある請求項1〜3のいずれか1
    項に記載の田植機の横送り変速装置。
  5. 【請求項5】 前記シフターをスライド操作する操作軸
    をフィードケース外部に突設し、その操作軸の先端部と
    変速操作具とを連動連結するに、前記変速操作具を、先
    端が板厚方向に折り曲げられて側面視で略J字状を呈す
    る板材で構成するとともに、該折り曲げ先端部と前記変
    速操作具の本体部との間に前記操作軸を挟んだ状態で、
    それら三者に亘るピン部材を設けてある請求項1〜4の
    いずれか1項に記載の田植機の横送り変速装置。
JP08085699A 1999-03-25 1999-03-25 田植機の横送り変速装置 Expired - Fee Related JP3366591B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08085699A JP3366591B2 (ja) 1999-03-25 1999-03-25 田植機の横送り変速装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08085699A JP3366591B2 (ja) 1999-03-25 1999-03-25 田植機の横送り変速装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000270633A JP2000270633A (ja) 2000-10-03
JP3366591B2 true JP3366591B2 (ja) 2003-01-14

Family

ID=13729998

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP08085699A Expired - Fee Related JP3366591B2 (ja) 1999-03-25 1999-03-25 田植機の横送り変速装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3366591B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008228624A (ja) * 2007-03-19 2008-10-02 Kubota Corp 農作業機
JP5832347B2 (ja) * 2012-03-26 2015-12-16 株式会社クボタ 苗植付け装置の作業伝動装置
JP5735447B2 (ja) * 2012-03-29 2015-06-17 株式会社クボタ 田植機の苗横送り装置
CN103460866A (zh) * 2013-09-05 2013-12-25 中机南方机械股份有限公司 用于插秧机的株距调速机构
CN110206859B (zh) * 2019-06-17 2021-12-10 河南科技大学 用于移栽机苗盘架的变速箱

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000270633A (ja) 2000-10-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5947218A (en) Power take-off transmission for a working vehicle
US5887484A (en) Transmission for self-propelled walking lawn mowers
JPH0432904Y2 (ja)
KR100344896B1 (ko) 수전작업기
US6098386A (en) Riding lawn mower and transmission for the same
JP3366591B2 (ja) 田植機の横送り変速装置
EP0643239B1 (fr) Boíte de vitesse à embrayage incorporé
US6955102B2 (en) Transmission for working machines
CN210537395U (zh) 一种插植离合装置、插植传动装置及水田作业机
JP5832347B2 (ja) 苗植付け装置の作業伝動装置
JP3960879B2 (ja) 水田作業機
JP6647158B2 (ja) 作業機の伝動装置
JP4014496B2 (ja) 乗用型田植機
CA1115990A (en) Tractor having a power takeoff mechanism
JP3376596B2 (ja) 歩行型芝刈機の変速伝動装置
JP3394673B2 (ja) 苗植付装置の伝動構造
JP5078843B2 (ja) 乗用田植機
JPH0751863Y2 (ja) 苗植付け機における植付け爪部のカム軸構造
JPS625377Y2 (ja)
JP3045143B2 (ja) 苗植付装置
JPH071538Y2 (ja) 自走式歩行型作業車のトランスアクスル
JP2988467B2 (ja) 苗植付装置
CN1257807A (zh) 非机动车辆变速器
JPH0542574B2 (ja)
JPS6233142Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees