JP3365760B2 - 発色構造体 - Google Patents

発色構造体

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JP3365760B2
JP3365760B2 JP2000170820A JP2000170820A JP3365760B2 JP 3365760 B2 JP3365760 B2 JP 3365760B2 JP 2000170820 A JP2000170820 A JP 2000170820A JP 2000170820 A JP2000170820 A JP 2000170820A JP 3365760 B2 JP3365760 B2 JP 3365760B2
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田 利 彦 佐
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    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
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    • Y10T428/24901Discontinuous or differential coating, impregnation or bond [e.g., artwork, printing, retouched photograph, etc.] including particulate material including coloring matter

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パネル状、シート
状、フィルム状、その他任意の形状に塗装したり、貼付
けたりすることができ、例えば自動車や鉄道などの車両
や船舶,航空機,家具,建材,電化製品,スポーツ用品
などの塗装表面に適用される光輝材層構造や加飾化構造
に係わり、さらに詳しくは、見る角度によって色相が変
わるばかりでなく、高い光輝感と共に、高い明度,彩度
を備えた発色構造体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、自動車の上塗りとしては、従
来、ソリッドカラー塗膜,メタリックカラー塗膜、ある
いはパールカラー塗膜が一般的に用いられている。ソリ
ッドカラー塗膜は着色顔料によって所定の色彩を呈する
塗膜であり、メタリックカラー塗膜は着色顔料と微細な
アルミ片を含有し、着色顔料の色彩に加えてアルミ片に
よる光の乱反射に基づく、いわゆる「キラキラ感」を備
えた意匠性を呈することが特徴とされる。また、パール
カラー塗膜は、カラーベース塗膜上に雲母片を含有する
透明のマイカベース塗料を塗装することにより、マイカ
ベース塗膜で反射した光とカラーベース塗膜で反射した
光とによってメタリックカラー塗膜のような「キラキラ
感」に加えて、マイカ(雲母)の干渉作用によってメタ
リックの反射よりも柔らかな反射光が得られることが特
徴とされる。最近では特殊なマイカを使用することによ
って、見る角度によって色相が変化する、いわゆる「玉
虫色」の意匠も出現している。
【0003】また、各種物体表面に貼付ける光反射性材
料からなる意匠性シールやマーキングフィルム(ストラ
イプやロゴマーク等に使用)、ステッカー等の出現して
いる。一方、自動車用塗装以外の分野においても、例え
ば高級瓶やボトル容器等を含め、OA機器や家電製品の
パネル等の各種分野においても、プレスブロー成形体、
ブローインジェクション体、バブルブロー成形体等の表
面加飾化を目的として、主層(着色層)も上にパールマ
イカ層、さらにその上にスキン層(透明層)を設けた3
層構造なども出現している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、近年にお
いては、自動車を始めとする種々の分野において塗装や
表面加飾化の意匠の多様化が進み、これに対応するため
に、従来のメタリックカラーやパールカラーでは得られ
ないような新規な意匠性を備えた発色構造を得るための
技術の開発が課題となっていた。
【0005】
【発明の目的】本発明は、自動車を始めとする各種工業
製品の光輝材層技術、および加飾化技術における上記課
題に着目してなされたものであって、見る角度によって
色相が変化すると共に、光輝性の向上だけでなく、明
度,彩度を著しく高めた新規な発色構造体を提供するこ
とを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係わ
る発色構造体は、屈折率の異なる2種類のポリマーを交
互に積層して得られる光の反射干渉作用による干渉光
と、干渉光以外の透過光とを制御する透明光輝材を含有
する光輝材層が、入射した光を入射側に反射させる光反
射性基材上に設けてあり、前記透明光輝材は、2種類の
ポリマーの屈折率をそれぞれna およびnb とし、層厚
をda およびdb としたとき、波長λ1 の干渉色を得る
ために、一次反射ピーク波長λ1 が λ1 =2(na da +nb db ) を充たし 、少なくとも入射光源スペクトルが前記光輝材
層内の透明光輝材により反射干渉して発色する干渉色
と、透明光輝材を透過した入射光源スペクトルが前記光
反射性基材と作用して発色する第1の物体色と、前記入
射光源スペクトルが透明光輝材と作用することなく直接
的に光反射性基材カラーベースと作用して発色する第2
の物体色とが混在することにより色相変化をもたらす発
色機構を備えている構成とし、本発明の請求項2に係わ
る発色構造体は、光透過性を有する光透過性基材の一方
の面に、屈折率の異なる2種類のポリマーを交互に積層
して得られる光の反射干渉作用による干渉光と、干渉光
以外の透過光とを制御する透明光輝材を含有する光輝材
層が形成してあると共に、前記光透過性基材の他方の面
に、入射した光を入射側に反射させる光反射性基材が設
けてあり、前記透明光輝材は、2種類のポリマーの屈折
率をそれぞれna およびnb とし、層厚をda およびd
b としたとき、波長λ1 の干渉色を得るために、一次反
射ピーク波長λ1が λ1 =2(na da +nb db ) を充たし 、少なくとも入射光源スペクトルが前記光輝材
層内の透明光輝材により反射干渉して発色する干渉色
と、透明光輝材を透過した入射光源スペクトルが前記光
透過性基材界面と作用して発色する第1の物体色と、透
明光輝材および光透過性基材を透過した入射光源スペク
トルが光反射性基材と作用して発色する第2の物体色
と、前記入射光源スペクトルが透明光輝材と作用するこ
となく直接的に光透過性基材界面と作用して発色する第
3の物体色と、透明光輝材と作用することなく前記光透
過性基材を透過した入射光源スペクトルが光反射性基材
と作用して発色する第4の物体色とが混在することによ
り色相変化をもたらす発色機構を備えている構成とした
ことを特徴とし、発色構造体におけるこのような構成を
前述した従来の課題を解決するための手段としている。
【0007】本発明に係わる発色構造体の実施形態とし
て、請求項3に係わる発色構造体においては、光反射性
基材が金属性材料,半導体材料、もしくは金属性材料お
よび半導体材料の組み合わせ材料からなるものである構
成とし、さらに請求項4に係わる発色構造体において
は、光反射性基材が鏡面反射性を有する材料からなるも
のである構成とし、請求項5に係わる発色構造体におい
ては、複数の光輝材層が積層して設けてある構成として
いる。
【0008】また、請求項6に係わる発色構造体におい
ては、積層された各層の光輝材層に含まれる透明光輝材
がそれぞれの層でそれぞれ異なる干渉色を発するように
設計されている構成とし、請求項7に係わる発色構造体
においては、ひとつの光輝材層に含まれる透明光輝材が
それぞれ異なる干渉色を発するように設計されている構
成としている。さらに、請求項8に係わる発色構造体に
おいては、光輝材層に含まれる透明光輝材が入射光源ス
ペクトルの直接出射を許容する間隔をもって分散してい
る構成とし、請求項9に係わる発色構造体においては、
光輝材層の上面に、光の透過性を有する透光層を備えて
いる構成とし、請求項10に係わる発色構造体において
は、透明光輝材の積層構造中に、無彩色系あるいは有彩
色系色素を含有する層を備えている構成としたことを特
徴としている。
【0009】さらに請求項11に係わる発色構造体にお
いては、透明光輝材が積層部分の周囲に前記少なくとも
2種類のポリマーのうちのいずれか、あるいはこれらポ
リマーとは異なる他のポリマー、あるいはこれらポリマ
ーの組み合わせからなるクラッド層を備えている構成、
請求項12に係わる発色構造体においては、透明光輝材
が略矩形断面を有し、該透明光輝材の断面における積層
面に垂直な辺の長さを1とするとき、積層面に平行な辺
の長さが0.8〜25であると共に、透明光輝材の長さ
が0.8〜4000である構成、請求項13に係わる発
色構造体においては、光輝材層中に、透明光輝材が質量
比で全体量の0.1〜30%含まれている構成、さらに
請求項14に係わる発色構造体においては、光反射性基
材の光輝材層の反対側の少なくとも一部に、貼付用接着
剤層を有する構成とし、発色構造体におけるこのような
構成を前述した従来の課題を解決するための手段とした
ことを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明に係わる塗装構造は、例え
ば図1(a)に示すように、後述するような屈折率の異
なる少なくとも2種類のポリマーを交互、あるいは一定
順序に繰り返して積層した多層構造を備えることによっ
て得られる光の反射干渉作用による干渉光と、干渉光以
外の透過光を制御する透明光輝材10を所定濃度に含有
する光輝材層20が、入射した光を効率よく、入射光側
へ反射させるための光反射性基材30の上に設けられた
構造、あるいは図2(a)に示すように、光透過性を有
する光透過性基材40の一方の面に、上記透明光輝材1
0を所定濃度含有する光輝材層20が形成されると共
に、その反対面に、入射した光を効率よく入射光側へ反
射させるための光反射性基材30が設けられた構造を基
本構造とするものである。
【0011】ここで、光反射性基材30とは、入射した
光を効率よく、入射光側へ反射できる材料であればとく
に限定されないが、基本的には可視光線領域の平均反射
率の高い方が望ましく、その観点からすると、平均反射
率として40%以上、できれば60%以上であることが
好ましい。その代表的なものは、光反射性基材30を構
成する材料固有のエネルギー帯内での自由電子の作用に
基づいて電子移動を行うものが挙げられる。
【0012】一例としては、金属性材料が挙げられ、A
lやMg等では通常その表面が高い反射率を示すため、
光がその金属性材料表面に入射してもごくわずかしか吸
収されず、ほとんど反射されるので白色や灰色に見え
る。また、AuやCuのような場合では緑色より短い波
長の光を吸収してしまうため、これらの補色である黄色
が他の波長と重なって、黄金色に輝く色に見えたりする
ものである。
【0013】このような光反射性基材30を用いること
により、後述するように、各種の入射した光の大部分が
吸収されることなく、入射高側へ反射されるようになる
ため、入射高側で見ている人の目には、高光輝性を誘起
し、さらに明度、彩度が高まったように感じる。また、
これらの材料を光反射性基材30として用いると、独特
の金属光沢を持ち併せているので、さらに高級感をも付
加できるというメリットも生じることになる。
【0014】このような材料の代表としては、前述した
各種金属性材料以外にも、半導体材料あるは両者の組合
わせ材料を挙げることができ、金属製材料の一例として
はAu,Ag,Al,Cr,Cu,Ni,Ti,Fe,
Zn,Pt,RhやNi−Cr,Au−Cu,SUS等
を挙げることができる。
【0015】また、半導体材料の一例としては、Si,
Ge,GaAs,GaP,InP,PbS,SiC,C
dS等を挙げることができるし、さらに金属性材料と半
導体材料を組合わせて使用しても構わない。
【0016】なお、光反射性基材30の形状としては、
入射した光を効率よく、入射光側へ反射できる形状であ
ればとくに限定されず、フィルム状、板状、線状、さら
に凹凸のある各種物体に適用することができる。また、
その厚さもバルクレベルのものであっても、薄膜レベル
のものであっても一向に構わない。
【0017】また、光輝材層20と接することになる光
反射性基材30の表面状態については、特に限定され
ず、例えば表面上の凹凸が波長と同程度か、あるいはそ
れよりも大きいレベルの拡散反射面(この場合、反射光
は不規則な方向に進む)であってもよいし、また、表面
が平滑で鏡のようにほぼ一定方向に反射される鏡面反射
面であってもよい。しかしながら、入射した光を効率よ
く入射側へ反射させるためには、光反射性基材30の入
射光側の表面は鏡面反射性を有するものがより望まし
い。
【0018】このように、光反射性基材30の表面を鏡
面反射性とすることにより、光反射性基材30からの入
射光源スペクトルの反射強度がさらに大きくなり、これ
によって透明光輝材10からの高光輝性と共に、明度、
彩度もが高まるという相乗効果が生じる。
【0019】一方、光輝材層20としては、例えば、透
明光輝材10を含む塗料を上記のような光反射性基材3
0の上に塗布したり、透明光輝材10を含むインキを用
いて光反射性基材30に印刷することにより形成した
り、さらには光透過性を有する各種の接着剤に透明光輝
材10を含有させて形成しても構わない。
【0020】また、光透過性を有する樹脂中に透明光輝
材10を含有させることによって、光輝材層20とする
ことも可能である。このような光輝材層20を製造する
には、例えば公知のフィルム化技術や各種成形技術、例
えば射出成形,押出成形、ブロー成形等を利用すること
により、所望の寸法形状のものを得ることができる。
【0021】なお、透明光輝材10を含む塗料の塗装に
際しては、生産性の優れたスプレー塗装を採用すること
が望ましいが、公知の浸漬塗り(ディップ法)、刷毛塗
り、ローラ塗り、フロー塗り、スピン塗り(回転塗り)
などを適用することができる。
【0022】また、光反射性基材30自体の厚さが薄い
場合や、光輝材層20と光反射性基材30との密着性に
劣る場合などにおいては、図2(a)に示すように、光
透過性を有する光透過性基材40の一方の面に光輝材層
20を設け、その反対面に、入射した光を効率よく入射
光側へ反射させるための光反射性基材30を設けること
によって、第2の基本構造とすることができる。
【0023】なお、図2(a)のような構造において
は、各種金属材料、半導体材料、あるいは両者の組合わ
せ材料等の通常バルク材、あるいは箔等をそのまま光反
射性基材30として使用してもよいし、光透過性基材4
0の上に、各種金属材料、半導体材料、あるいは両者の
組合わせ材料等からなる薄膜をめっきや蒸着などによっ
て形成してもよい。
【0024】また、ここで、光透過性基材40とは、例
えばガラスやセラミックス、樹脂などを指すものであ
り、可視光領域(波長380〜780nm)において、
光透過性を有してさえいれば、着色されていても無色で
あっても構わないが、後述するように、入射した光の光
反射性基材30からの反遮光の減衰を極力抑えるという
観点からは、無色かつ透明な材料であることがより望ま
しい。
【0025】なお、後述する各種形状への加工性を考慮
すると、光透過性基材40としては、樹脂材料が好まし
く、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線硬化樹脂等が
適宜用いられる。
【0026】このように、光輝材層20を光反射性基材
30上に設けた構造、あるいは光透過性基材40の一方
の面に光輝材層20を、その反対面に光反射性基材30
を設けた構造とすることによって、光輝材層20側から
入射した光は、光輝材層20に適量含有される透明光輝
材10と、光反射性基材30界面との相互作用に基づい
た複合効果(光の経路とその合成)として、最終的に入
射側に位置する人の眼に高光輝性を誘起し、また明度、
彩度が高まった感覚として知覚されることになる。
【0027】ここで、本発明に係わる発色構造体に用い
る透明光輝材10の特異性を明確にするため、従来のパ
ールマイカ顔料(光輝材)について簡単に説明する。
【0028】パールマイカ顔料などにおいては、その隠
蔽力を極力高めるために、基材である半透明あるいは不
透明体のマイカに二酸化チタンなどを被覆し、さらに場
合によってはその上に金属層を設けた構造が多い。
【0029】今、半透明体のパールマイカ顔料を本発明
における透明光輝材10と比較するために取り挙げる
と、この場合、入射光の一部は吸収あるいは反射され、
残りの部分が透過光としてパールマイカ顔料から、入射
光と反対方向に射出されることになるが、その透過光は
低強度でしかも後述するが、透明度も純度も劣ることに
なる。
【0030】また、不透明体のパールマイカ顔料の場合
には入射した光が吸収あるいは反射され、透過光がほと
んど発生しないので隠蔽力の高いものとなるが、この基
材を構成する積層数自体が少ないため反射強度は十分で
なく、干渉色としては必ずしも十分とは言い難い。な
お、隠蔽力とはパールマイカ顔料を透過する光の量が多
いほど小さくなる。
【0031】一方、本発明に用いる透明光輝材10は、
上記のように半透明体あるいは不透明体からなる基材に
二酸化チタンなどを被覆することによって隠蔽力を高め
るのではなく、隠蔽力を極力なくすという全く反対の思
想に基づいたものであって、透明な少なくとも2種類の
ポリマーからなる交互多層積層構造を有し、光の反射干
渉による発色(干渉色)と、反射干渉以外の光を透過光
とした出射光による発色(透過色)の両方を最大限に利
用することにより意匠性・装飾性の向上を図るものであ
る。
【0032】このような透明光輝材10を用いた本発明
の発色構造体における入射した入射光源スペクトルの光
の経路については、概ね2つの経路に分けて考えること
ができる。
【0033】この光の経路について、まず、図1(a)
に示した構造体を例にとり、図1(b)を用いて具体的
に説明する。すなわち、透明光輝材10を適量含有させ
た光輝材層20中に入射した光、すなわち入射光源スペ
クトルL1 は、図に示すように、概ね2通りの経路によ
って入射側に戻ってくる。
【0034】まず、一つの系は、入射光源スペクトルL
1 が光輝材層20中に含有している透明光輝材10によ
り反射干渉して戻る干渉光L3 と、透明光輝材10を透
過した入射光源スペクトルL1 の透過光L2 が光反射性
基材30と作用して入射側に戻る反射光L4 の経路であ
る。
【0035】もう一つの系は、入射光源スペクトルL1
が、光輝材層20中に含有している透明光輝材10との
作用なく、直接的に光反射性基材30と作用して入射側
に戻る反射光L5 の経路である。
【0036】以下、これらの光によって発現する特徴あ
る色味について説明する。位相の制御された光である干
渉光L3 は、後述するように、透明光輝材10の積層構
造によって定まる透明感の高い特定波長λの干渉色Ci3
を発現し、また、入射光源スペクトルL1 が透明光輝材
10を透過したのちの光源スペクトルL2 も位相の制御
された干渉光L3 の残光であるから、干渉光L3 と同様
に極めて透明感の高い光源スペクトルとして、高反射機
能を備えた光反射性基材30に入射し、そこからの反射
光L4 として独特の物体色Cb4を発現する。
【0037】一方、入射光源スペクトルL1 が、透明光
輝材10との作用なく(透明光輝材10を透過すること
なく)、直接的に光反射性基材30と作用して入射側に
戻る反射光L5 による物体色Cb5をも発現する。
【0038】このように、人が入射光源スペクトルL1
の入射側で、本発明の発色構造体を見る場合、干渉光L
3 による透明感の高い干渉色Ci3と、反射光L4 によ
る、やはり透明感の高い物体色Cb4、さらに反射光L5
による物体色Cb5等の合成に加え、光反射性基材30か
らの光の高反射機能に伴う光輝性の向上と共に、明度、
彩度が高められる。
【0039】ここで、後述するが、光反射性基材30の
表面が極めて鏡面反射性が高い場合、光反射性基材30
に入射する各種光(L1 ,L2 など)からの特定受光角
度での反射量が大となるため、その受光角度ではさら
に、高光輝性と高明度、高彩度を感じるようになる。
【0040】次に、光透過性を有する光透過性基材40
の一方の面に光輝材層20を、その反対面側に光反射性
基材30を設けた第2の基本構造(図2(a)参照)に
おける光の経路を図2(b)を用いて具体的に説明す
る。
【0041】透明光輝材10を適量含有させた光輝材層
20中に入射した光、すなわち入射光源スペクトルL1
は、図2(b)に示すような経路によって入射側に戻っ
てくる。
【0042】その一つの系は、入射光源スペクトルL1
が光輝材層20中に含有している透明光輝材10により
反射干渉して戻る干渉光L3 と、透明光輝材10を透過
した入射光源スペクトルL1 の透過光L2 が光透過性基
材40との境界で反射されて戻ってくる反射光L6 、そ
して透過光L2 がさらに光透過性基材40を透過したの
ち光反射性基材30と作用して入射側に戻る反射光L7
の経路である。
【0043】もう一つの系は、入射光源スペクトルL1
が、光輝材層20中に含有している透明光輝材10との
作用なく、直接的に光透過性基材40との境界で反射さ
れて戻ってくる反射光L8 と、その反射光L8 以外の残
りの光が光透過性基材40を透過した後、光反射性基材
30と作用して入射側に戻る反射光L9 の経路である。
【0044】以下、これらの光によって発現する特徴あ
る色味と質感について、第1の基本構造の場合と同様に
説明する。
【0045】位相の制御された光である干渉光L3 は、
後述するように、透明光輝材10の積層構造によって定
まる透明感の高い特定波長λの干渉色Ci3を発現し、ま
た、入射光源スペクトルL1 が透明光輝材10を透過し
たのちの透過光源スペクトルL2 も位相の制御された干
渉光L3 の残光であるから、干渉光L3 と同様に極めて
透明感の高い光源スペクトルとして、光透過性基材40
の境界へ入射し、そこでの屈折率差によって、一部は入
射側に反射光L6 として戻り、物体色Cb6を発現し、光
源スペクトルL2 の残りの光は、光反射性基材30に入
射し、そこからの反射光L7 として独特の物体色Cb7を
発現する。
【0046】一方、入射光源スペクトルL1 が、透明光
輝材10との作用なく(透明光輝材10を透過すること
なく)、直接的に光透過性基材40との境界で反射され
て戻ってくる反射光L8 による物体色Cb8と、反射光L
8 以外の残りの光が光反射性基材30と作用して入射側
に戻ってくる反射光L9 による物体色Cb9をも発現す
る。
【0047】このように、人が光源スペクトルL1 の入
射側で、本発明の発色構造体を見る場合、干渉光L3 に
よる透明感の高い干渉色Ci3と、反射光L6 によるやは
り透明感の高い物体色Cb6、さらに反射光L7 による物
体色Cb7の系と、反射光L8による物体色Cb8、反射光
L9 による物体色Cb9等の様々な色味の合成に加え、光
反射性基材30からの光の高反射機能に伴う光輝性の向
上と、高明度、高彩度が得られることになる。
【0048】ここで、光反射性基材30の表面が鏡面反
射に近い場合、光反射性基材30に入射する各種光(L
1 ,L2 など)からの特定受光角度での反射量が極めて
大となるため、その受光角度ではさらに、高光輝性と高
明度、高彩度を感じるようになる。
【0049】なお、上記した透明光輝材10の機能とし
ては、干渉光や透過光を単に発現するだけではなく、干
渉光と干渉光以外の透過光とを制御する機能を備えてい
る。なお、ここでいう「制御」とは、干渉光や透過光の
強度(透明光輝材10を透過してきた透過光の強度(言
い換えると干渉光においては反射強度、透過光において
は透過強度)や反射スペクトルおよび透過スペクトルに
おけるピーク波長を任意に変化させることができるとい
う意味であり、一種の光強度変換機能や光波長変換機能
を有するものである。このような機能は、例えば請求項
10に記載しているように透明光輝材10の積層構造中
に無彩色あるいは有彩色系色素を含む層を設けることに
よってこの機能がより顕著なものとなる。
【0050】本発明に用いられる透明光輝材10は、図
3に示すような断面構造を有し、例えば2種類のポリマ
ー11および12を交互に多層積層してなるものであ
る。このとき、ポリマー11および12の屈折率をそれ
ぞれna およびnb とし、層厚をda およびdb とした
とき、所望の発色(波長λ1 の干渉色)を得るために
は、一次反射ピーク波長λ1 が λ1 =2(na da +nb db ) を充たすようにする必要がある。
【0051】ここで、後述するように、一般に低コスト
かつ成形性に優れ、しかも適応用途に応じて各種設計が
比較的容易な材料として樹脂が一般的に用いられるが、
この2種類のしよう樹脂の屈折率条件としては、 na ≧1.3, 1.01≦nb /na ≦1.40 なる関係を満足するように光学設計することが実用上望
ましい。
【0052】このような条件を充たすように一次反射ピ
ーク波長λ1 を設計することにより、全色域(紫〜緑〜
赤)、反射ピーク波長λ1 としては、λ1 =0.38μ
m〜0.78μmまでの色相を発現でき、しかも極めて
強い干渉色Ci3を得ることができる。なお、λ1 をλ1
<0.38μm、λ1 >0.78μmの範囲に設定する
ことも可能であり、λ1 <0.38μmの場合は紫外
線、またλ1 >0.78μmの場合は近赤外線よりも長
波長側の波長の光を効率よく入射側に反射することがで
きる。
【0053】上記の条件のうち、na ≧1.3の条件
は、交互積層するポリマーの材料特性によるものであ
る。また、1.01≦nb /na なる関係については、
2つのポリマーの交互積層構造体を形成する上でのより
実用的な製造条件、および可視光線領域において実際に
人の目で色味として認識することのできるレベルに基づ
くものであり、nb /na ≦1.40なる条件について
も2つのポリマーの交互積層構造体を形成する上での製
造条件によるものである。特に、2つのポリマー層の光
学的厚み(屈折率×層厚)が等しいとき、すなわちna
da =nb db のとき反射率Rが最も大きくなる。
【0054】本発明において、透明光輝材10を構成す
るポリマー11,12としては、例えばポリエステル、
ポリアクリロニトリル、ポリスチレン、ナイロン、ポリ
プロピレン、ポリビニルアルコール、ポリカーボネー
ト、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリメタクリル酸メチル、ポリエーテルエーテ
ルケトン、ポリパラフェニレンテレフタルアミド、ポリ
フェニレンサルファイドなどの単体樹脂、あるいはこれ
らの共重合体樹脂、ブレンド樹脂などを用いることがで
き、これらの中から屈折率の異なる2種類のポリマーを
適宜選択して使用することになる。
【0055】透明光輝材10を構成するポリマーの交互
積層数としては、とくに限定されないが、高機能性(光
の反射干渉性および透過性)と製造上の点から、5層以
上、とりわけ10〜150層の範囲が望ましい。
【0056】このような交互積層構造を備えた透明光輝
材10を製造する方法としては、公知の各種薄膜形成法
により、交互積層構造体を各種基材上に形成し、その
後、この交互積層構造体(薄膜状態のもの)を剥離した
り、切断(チッピング)したりすることにより得ること
ができる。
【0057】例えば真空蒸着や電子ビーム蒸着、イオン
プレーティング、分子線エピタキシアルなどの物理蒸着
法、キャスティングやスピンコート、プラズマ重合、ラ
ングミュア・ブロジェット(LB)などの方法、あるい
は溶融,湿式,乾式などの各種紡糸法などを用いること
ができる。特に生産性に優れ、しかも低価格化が可能な
溶融複合法は、前記透明光輝材10を製造する上で好適
である。この場合には、交互積層構造を形成するための
特殊な口金を備えた溶融複合紡糸装置を用いて連続的に
構造体(糸)を得ることができ、さらに延伸処理を施す
ことによって熱的・力学的安定性を確保できると共に、
所望の発色の構造体(糸)を製造することができる。そ
の後、各種の用途に応じた所望の長さに切断して、透明
光輝材10を得ることができる。
【0058】本発明に係わる光輝材層20の構造、例え
ば塗装膜においては、透明光輝材10を含有する光輝材
層20を形成するバインダーの材質として、光透過性を
有する材料系であれば特に限定されないが、塗膜軽性能
および被覆性能に優れた樹脂系がより好ましい。このよ
うな樹脂系としては、アクリル樹脂、アルキド樹脂、ポ
リエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アミノ樹脂、イソ
シアネート化合物などがある。また、上記樹脂や硬化剤
を溶解または分解させる溶剤も塗料用として使用される
ものであって、例えばトルエン、キシレン、ブチルアセ
テート、メチルアセテート、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン、ブチルアルコール、脂肪族炭化水
素、芳香族炭化水素などが使用可能である。また、無溶
剤系塗料として水を使用することもでき、とくに限定さ
れない。
【0059】なお、本発明に係わる発色構造体における
光輝材層20中に、透明光輝材10に加え、従来のパー
ルマイカ、あるいは各種の有機顔料,無機顔料などを併
用することもでき、さらに分散剤,可塑剤,表面調整
剤、防錆材など、従来から用いられている各種添加剤を
用いることも可能である。しかしながら、有機顔料、無
機顔料などを用いると色相に濁りや曇りが生じることが
あるので、添加を避ける方がむしろ好ましい。
【0060】また、本発明の一例として、透明光輝材1
0を含有する光輝材層20の上に、さらに通常のパール
マイカ顔料や無機顔料、有機顔料などを含有した着色層
50を設けても構わないが、本発明の狙いである高光輝
性、さらに明度や彩度を高めるという観点からは必ずし
も得策ではない。
【0061】本発明に係わる発色構造体においては、請
求項10に記載しているように、透明光輝材10の交互
積層構造部内に、無彩色系色素あるいは有彩色系色素を
含有する層を形成することができ、これによって透明光
輝材10を透過する光の強度(透過率)や光の波長を制
御することができるようになる。ここで、無彩色系とは
いわゆる色相を持たない色、物体色で、白,灰色,黒の
系列の色を意味し、色の3属性(色相,明度,彩度)の
うちの明度のみを有している。これに対し、有彩色系と
は無彩色系以外の色を指し、上記3属性を備えたもので
ある。
【0062】図4(a)および(b)は、無彩色系色素
層15として透過光をほぼ100%吸収する黒色系色素
を含む迷光吸収層を備えた透明光輝材10を用いた光輝
材層20として用いた発色構造体とその発色機構を示す
ものであって、入射光源スペクトルL1 の一部は透明光
輝材10によって干渉光L3 として反射され、干渉色C
i3を発現するが、干渉光L3 以外の光は迷光吸収層、す
なわち無彩色系色素層15が存在するために、ここで光
吸収される。
【0063】一方、入射光源スペクトルL1 が光輝材層
20中に適量含有している透明光輝材10との作用な
く、直接的に光反射性基材30と作用し、反射されて戻
ってくる反射光L5 による物体色Cb5も発現する。
【0064】したがって、この発色構造体においては、
入射光源スペクトルL1 の側にいる人の眼には、透明光
輝材10間の多重反射による種々の色も刺激値として入
ってくるが、概ね上記干渉色Ci3と物体色Cb5の2つの
色の加法混色として知覚されることになる。
【0065】すなわち、迷光吸収層15を透明光輝材1
0の積層構造中に加えることにより、透明光輝材10を
透過する光L2 がほとんど遮断されることから、干渉色
Ci3が強調され、迷光吸収層15がない場合に較べて、
より高い光輝感と微妙な色相変化が得られることにな
る。
【0066】また、図5(a)および(b)は、交互積
層部中に、有彩色系色素層16を備えた透明光輝材10
を光輝材層20として用いた発色構造体とその発色機構
を示すものであって、入射光源スペクトルL1 の一部は
透明光輝材10によって干渉光L3 として反射され、干
渉色Ci3を発現する。また、干渉光L3 以外の光は有彩
色系色素層16で特定波長の光が吸収され、残りの光は
透過光L2 となって光反射性基材30と作用し反射光L
4 として物体色Cb4を呈する。
【0067】また、入射光源スペクトルL1 が透明光輝
材10との作用なく、直接的に光反射性基材30と作用
し、反射されて戻ってくる反射光L5 による物体色Cb5
も呈する。このように、有彩色系色素層16を備えた透
明光輝材10を光輝材層20として用いると、透明光輝
材10間の多重反射による種々の色も刺激値として入っ
てくるが、基本的には、これら3つの色の加法混色とし
て人の眼に知覚されることになる。
【0068】なお、有彩色系の色素に代えて、ある程度
の光透過性を有する無彩色系の色素、例えば灰色を呈す
る色素を用いると、干渉光L3 以外の透過光L2 の光強
度を制御することも可能である。
【0069】また、本発明において使用する透明光輝材
10の形状としては特に限定されないが、図6(a)に
示すように、2種類のポリマー11および12のうちの
いずれか一方、あるいはこれらのポリマーとは異なる第
3のポリマーからなるクラッド層13を設けることが積
層部の剥離防止や耐摩耗性などの機械的強度向上の観点
から望ましい。
【0070】また、これらポリマーの組合わせからなる
クラッド層、すなわち図6(b)に示すように、第1の
ポリマー11の外側にさらに第2のポリマー12を設け
たダブルクラッド層14としてもよい。
【0071】このとき、透明光輝材10の形状について
は、請求項12に記載しているように、図6(a)に示
したような矩形断面を有し、断面における積層面に垂直
な辺の長さAを1とするとき、積層面に平行な辺の長さ
Bが0.8〜25の範囲であると共に、透明光輝材の長
さLが0.8〜4000の範囲とすることが望ましく、
これによって、透明光輝材10の生産性や塗装時の塗装
性を損なうことなく、反射干渉作用による発色効果が十
分に発揮されることになる。
【0072】すなわち、透明光輝材10の積層面に垂直
な辺の長さAに対する水平な辺の長さBの比、および長
さAに対する長さLの比が0.8よりも小さい場合に
は、透明光輝材10を含有する光輝材層20(とくに塗
膜の場合)が光反射性基材30に付着した際に、光の反
射干渉に寄与する面が入射光側に向かない確率が増え、
反射干渉作用による発色が不十分となり、また、積層面
に垂直な辺の長さAに対する水平な辺の長さBの比が2
5よりも大きい場合には、透明光輝材10の製造時に問
題が生じ、特定波長の光を発現する透明光輝材10を安
定して得ることができなくなる。さらに、積層面に垂直
な辺の長さAに対する透明光輝材の長さLの比が400
0を超えた場合には、塗装に際して塗料中の透明光輝材
10が、例えばスプレーガンに詰まり、適正な塗装を行
うことができなくなる傾向があることによる。
【0073】また、本発明に係わる発色構造体における
透明光輝材10の含有量としては、その反射干渉作用と
塗膜性能、あるいはフィルムや繊維、成形品等を成形す
る際の分散性等の兼ね合いから、請求項13に記載して
いるように、光輝材層20に対して質量比で0.1〜3
0%の範囲とすることが望ましい。すなわち、透明光輝
材10の含有量が0.1%に満たない場合には、光輝材
層20中に反射干渉さようによって発色する要素が少な
くなって、色相の変化や透明感、深み感が得にくくな
り、逆に30%を超えると、透明光輝材10の濃度が従
来の塗膜や成形樹脂の範疇を超えることになるため、塗
膜あるいは成形樹脂の伸びや曲げ性能などの物性に悪影
響が生じる傾向があるので好ましくない。
【0074】さらに、本発明に係わる発色構造体は、請
求項4に記載しているように、光反射性基材30の表面
が鏡のような鏡面反射性を有していることが、入射した
光を効率よく反射させる観点から望ましい。このように
なすことにより、入射光源側に位置する人の眼により強
い反射強度と高光輝感を知覚させることができる。
【0075】また、本発明に係わる発色構造体は、請求
項5に記載しているように、光反射性基材30の上に透
明光輝材10を適量含有する塗膜膜や樹脂層を複数層積
層して厚みを確保することにより、入射光側から見たと
きに、奥行き感、立体感を誘起させることができる。ま
た、とくに光反射性基材30の上に、長さの異なる透明
光輝材10を含有する塗膜膜や樹脂層を重ねた構造と
し、入射光側に近い上層側の塗膜膜や樹脂層に含まれる
透明光輝材10の長さを光反射性基材30側に近い下層
側に位置する層内の透明光輝材10長さよりも長くする
ことも可能であって、これによって発色構造体の深み感
や奥行き感がさらに向上する。
【0076】さらに、本発明に係わる発色構造体は、請
求項6に記載しているように、光反射性基材30の上に
透明光輝材10を適量含有する光輝材層として、塗膜膜
や樹脂層を複数層積層した場合の各層において、それぞ
れの層でそれぞれ異なる干渉色を発するように設計され
た透明光輝材10を適量含有するようになすことがで
き、これにより無機顔料、有機顔料などを組合わせた従
来の発色構造体とは異なる色相と複合質感を得ることが
できる。
【0077】例えば、それぞれ異なる干渉色を発する透
明光輝材10として、青色(B)系、緑色(G)系、赤
色(R)系を発色するものを準備し、これらを含有した
光輝材層を順次積層(青色層/緑色層/赤色層)した場
合、そこで使用される透明光輝材10の含有量により、
透明感のある様々な発色が可能になる。従来の無機顔料
や有機顔料を使用してこのように積層した場合には、絵
の具のように明らかに色味に濁りが生じ、透明感に欠け
たものとなるが、本発明の発色構造体では、光の干渉に
よる3原色を利用したものであるため、極めて透明感の
ある色味を発現できることになる。
【0078】ここで補足するが、透明光輝材10を含有
した上記光輝材層が上記のように、青色(B)層、緑色
(G)層、赤色(R)層のいわゆる3色を発現するよう
なそれぞれの層を積層した構造とすると、各々の発色強
度を加減することにより、透明感のある白色を含めたす
べての色味を発現させることが可能となる(例えば、白
色WはB+G+R=Wというような関係となる)。
【0079】また、本発明に係わる発色構造体は、請求
項7に記載しているように、一つの光輝材層中に、それ
ぞれ異なる干渉色を発するように設計された透明光輝材
10を適当量含有調整することによっても、上記と同様
の効果により、透明感のある色味を発現できるようにな
る。
【0080】また、請求項8に記載しているように、透
明光輝材10を含む光輝材層20(塗装膜や樹脂層)を
形成して、さらにその上に、光の透過性を有する透光層
を備えた構造とすることにより、光輝材層20の表面光
沢を増し、光輝材層20の耐久性の耐久性を向上させる
観点から好ましい。
【0081】また、請求項14に記載しているように、
光源スペクトルの入射側から見て、光反射性基材30の
下部の少なくとも一部に、各種の貼付用接着剤層を設け
ることにより、貼付用接着剤層を介して、種々の形状、
材質の基材上へ貼付固定が可能となり、当該発色構造体
の適用範囲がさらに拡大する。
【0082】次に、本発明に係わる発色構造体の種々の
形態例について、図7ないし図9に基づいて説明する。
【0083】まず、前述の図1(a)にも示したよう
に、図7(a)に示すような光反射性基材30の上に透
明光輝材10を適量含有する光輝材層20を設けた構造
が基本であり、図7(b),(d),(f)、図8
(g),(h),(i)に示すように、光輝材層20の
上に透光層50を設けた構造とすることが、発色構造体
の表面光沢を増し、かつ光輝材層20の耐久性を向上さ
せる観点において望ましい。とくに塗膜構造において
は、透光層50なるものが、いわゆるクリヤー層と呼ば
れるものに該当する。
【0084】また、図7(c)のように、光反射性基材
30の上に、透明光輝材10を含有する複数の光輝材層
20,21を設けた構造とすることも可能である。な
お、このような場合、長さの異なる透明光輝材10を含
有する複数の光輝材層20,21を重ねた構造とし、上
層側の光輝材層21に含まれる透明光輝材10の長さを
下層側の光輝材層20の透明光輝材10の長さよりも長
くすることもでき、これによって発色構造体全体の深み
感や奥行き感が向上する。
【0085】さらに、図7(d)に示すように、2層の
光輝材層20,21の上にさらに透光層50を設けた構
造とすることにより、発色構造体全体の深み感や奥行き
感のみならず、表面光沢をも向上させることができる。
図7(e)に示す構造は、光反射性基材30の上に、透
明光輝材10を含有する複数の光輝材層20,21を設
けた構造である。この場合、長さの異なる透明光輝材1
0を含有する上下の光輝材層20,21の間に透光層5
0を設けたものであり、発色構造体全体の明度,彩度、
さらに一部深み感も向上する。
【0086】図7(f)に示す構造は、図7(e)に示
した構造の上部にさらに透光層50を設けたものであ
る。また、図8(g)から図8(i)は、上記の構造の
バリエーションであって、図8(g)は光反射性基材3
0上の透明光輝材10を含有する光輝材層20が異なる
干渉色、あるいは異なる含有濃度の数種類の光輝材層2
0aないし20dにより形成されている構造を示し、図
8(h)は光反射性基材30自体が、光反射機能(反射
率や反射スペクトル形状、光沢度等)の異なる数種類の
材料30aないし30dから形成されている構造を示
す。
【0087】さらに、図8(i)に示すように、光沢感
をより向上させるため、数層の透光層50,51を設け
て厚膜化することもできる。また、塗膜層においては通
常クリヤー層を厚くすると、クリヤー塗膜同士の密着性
が低下する傾向にあることから、これを防止するため
に、図8(j)に示すように両光輝材層20,21との
密着性に優れた透明ベース24を設けた構造としてもよ
い。
【0088】また、図9(k)および(l)に示すよう
に、非平面状の光反射性基材30の周囲に光輝材層20
を設けてもよいし、他の基材60の周囲に光反射性基材
30を設け、さらにその上に光輝材層20を被覆するよ
うな構成としてもよい(ここでは線状構造体を一例とし
て示す)。なお、光輝材層20自体は前述したように、
光透過性を有してさえいれば、無色であっても有色であ
ってもなんら構わない。
【0089】なお、透光層50が着色されているような
場合、すなわち着色透光層のような場合においては、視
覚光学の観点から、より濃色化の方向となり、材質感と
しての深み感もさらに顕著になってくる。
【0090】また、上記構造体の上部に、さらに透光層
50を設けることにより、一層高光輝性が向上すると共
に、高明度、高彩度、さらに一部深み感をも誘起させる
ことができる。
【0091】
【発明の効果】本発明の請求項1に係わる発色構造体
は、上記構成、すなわち光の反射干渉作用による干渉光
と干渉光以外の透過光を制御する透明光輝材を含有する
光輝材層が光反射性基材上に設けられ、前記透明光輝材
が波長λ1(一次反射ピーク波長)の干渉色を得るため
に、2種類のポリマーの屈折率をそれぞれna ,nb、
層厚をそれぞれda ,db としたとき、式:λ1 =2
(na da +nb db )を充たし、少なくとも入射光源
スペクトルが光輝材層内の透明光輝材により反射干渉し
て発色する干渉色と、透明光輝材を透過した入射光源ス
ペクトルが前記光反射性基材と作用して発色する第1の
物体色と、入射光源スペクトルが前記透明光輝材と作用
することなく直接的に光反射性基材と作用して発色する
第2の物体色とが混在することにより色相変化をもたら
す発色機構を備えている構成としたものであるから、入
射光源側から当該発色構造体を見ると、光反射性基材か
らの光の高反射性効果に基づく光輝性の向上だけでな
く、明度、彩度を著しく高め、さらに高光輝感、深み感
などの相乗効果を得ることができる。
【0092】また、請求項2に係わる発色構造体は、透
明光輝材を含有する上記光輝材層と光反射性基材との間
に、光透過性基材を介在させた構成のものであるから、
少なくとも入射光源スペクトルが光輝材層内の透明光輝
材により反射干渉して発色する干渉色と、透明光輝材を
透過した入射光源スペクトルが光透過性基材と作用して
発色する第1の物体色と、透明光輝材および光透過性基
材を透過した入射光源スペクトルが光反射性基材と作用
して発色する第2の物体色と、入射光源スペクトルが前
記透明光輝材と作用することなく直接的に光透過性基材
と作用して発色する第3の物体色と、透明光輝材と作用
することなく光透過性基材を透過した入射光源スペクト
ルが光反射性基材と作用して発色する第4の物体色とが
混在することにより色相変化をもたらす発色機構を備え
ている構成としたものであるから、入射光源側から当該
発色構造体を見ると、さらに複雑な色味と共に、高明
度、高彩度と、さらに高光輝感、深み感などの相乗効果
を得ることができるという極めて優れた効果がもたされ
る。
【0093】本発明の請求項3に係わる発色構造体にお
いては、上記光反射性基材の主成分が金属性材料、半導
体材料、あるいはこれらの組合せの中から選ばれたもの
とし、請求項4に係わる発色構造体においては、光反射
性基材の表面が鏡のような鏡面反射性を備えたものとし
たことにより、入射した光を効率よく反射させることが
でき、高明度、高彩度、さらに高光輝感を得ることがで
きる。
【0094】また、請求項5に係わる発色構造体におい
ては、光輝材層が複数積層して形成されていることによ
り、奥行き感、深み感を得ることができ、請求項6に係
わる発色構造体においては、複数層の光輝材層に含まれ
る透明光輝材がそれぞれ異なる干渉色を発するように設
計されていることにより、色のバリエーションを持つこ
とができ、またその色味も従来にない透明感を兼ね備え
たものとすることができる。また、請求項7に係わる発
色構造体においては、一層の光輝材層の中にそれぞれ異
なる干渉色を発するように設計された透明光輝材が含有
された構成としており、この含有量の違いによって透明
感のある様々な色味を得ることが可能になるばかりでな
く、明度、彩度も高まることになる。
【0095】さらに、請求項8に係わる発色構造体にお
いては、光輝材層に含まれる透明光輝材が入射光源スペ
クトルの直接出射を許容する間隔をもって分散している
構成としているので、透明光輝材からの反射干渉作用に
よる干渉光に加え、干渉光以外の透過光も透明光輝材と
の作用なく、直接的に光反射性基材に入射し、その反射
光も透明光輝材を通ることなく出射するので、光反射性
基材からの強い反射光を発現する。それ故、高明度、高
彩度と高い光輝感も呈することができる。
【0096】また、請求項9に係わる発色構造体におい
ては、光輝材層の上面に、光の透過性を有する透光層を
備えた構成としているので、発色構造体表面の光沢を増
すと共に、光輝材層の耐久性をも向上させることがで
き、請求項10に係わる発色構造体においては、透明光
輝材の積層構造中に無彩色系あるいは有彩色系色素を含
有する層を備えた構成としているので、透明光輝材を透
過する光の強度(透過率)または光の波長、あるいはそ
の両方を調整することができ、さらに微妙な色相、明
度、彩度を得ることができる。
【0097】請求項11に係わる発色構造体において
は、透明光輝材を構成する積層部の周囲に少なくとも2
種類のポリマーのうちのいずれか、あるいはこれらポリ
マーとは異なる他のポリマー、あるいはこれらポリマー
の組み合わせからなるクラッド層を備えた構成としてい
るので、交互積層された層が剥離しにくく、しかも透明
光輝材自体の機械的強度を向上させることができ、さら
に、請求項12に係わる発色構造体においては、透明光
輝材が略矩形断面を有し、透明光輝材の断面における積
層面に垂直な辺の長さを1とするとき、積層面に平行な
辺の長さが0.8〜25であると共に、透明光輝材の長
さが0.8〜4000となっているので、透明光輝材自
体の製造や塗装性、あるいは成形性の障害になり難く、
しかも透明光輝材の干渉発色面が入射光側に向きやすく
なっているので、反射干渉作用による発色効果を十分に
発揮させることができる。また、この干渉光の残りの光
である透過光も光輝材層内でランダムに反射せず、直接
的に光反射性基材に入射するようになるため、光輝感も
増し、明度、彩度も高まることになる。
【0098】加えて、請求項13に係わる発色構造体に
おいては、光輝材層、すなわち塗膜層や樹脂成形体中
に、透明光輝材が質量比で全体量の0.1〜30%含ま
れているので、塗装性や成形性を損なうことなく、反射
干渉作用による発色効果と光反射性基材からの光の高反
射機能に伴う光輝性を向上させることができ、請求項1
4に係わる発色構造体においては、入射光源側から見て
光反射性基材の裏面側の少なくとも一部に、貼付用接着
剤層を有しているので、被接着基材の形状が平板状のみ
ならず、凹凸のある物体や線状体、さらには複雑な形状
のものであっても貼付けることができ、極めて様々な商
品分野に適用できることになる。
【0099】このようにして得られる本発明の発色構造
体は、光反射性基材からの光の高反射機能により光輝性
が向上するばかりでなく、明度、彩度も高まり、その構
成によっては一部奥行き感も与えるという新規な意匠
性、加飾性を提供するものであり、例えば自動車用のホ
イール、エンブレム、車体周囲へのマーキングフィルム
(ロゴや意匠性等のフィルム)など、各種ヘルメット、
また建築資材(アルミフェンスや標識ポールなど)、ス
ポーツ用品(ゴルフのクラブシャフト、釣具のリール
等)、電化製品のハウジングやファッション小物、各種
飲料用あるいは化粧品用容器、玩具、各種表示部材のバ
ックライト部、各種意匠性光拡散反射板などの種々の用
途に応用することができるものである。
【0100】また、本発明に係わる発色構造体には、光
反射性基材として前述のように、主に金属材料、半導体
材料、あるいは両者の組合わせからなる材料が使用され
ていることから、少なからずの導電性を有しており、こ
れによって意匠性のみならず、電磁遮蔽性(電磁シール
ド性)をも兼ね備えているというメリットも持ち合わせ
ている。この効果は、特に非金属ボディの自動車や各種
車体、電化製品(パソコン、テレビ、オーディオ、冷蔵
庫、携帯電話等)のハウジングなどに適用した場合に有
効である。
【0101】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてさらに具体
的に説明する。
【0102】実施例1 図7(a)に示すように、入射した光を効率よく入射側
に反射させるための光反射性基材30の上に、光輝材層
20を設けた発色構造体を得た。
【0103】まず、光輝材層20中に含有される透明光
輝材10については、交互積層を構成する第1のポリマ
ー11として屈折率1.63のポリエチレンナフタレー
ト(PEN)、第2のポリマー12として屈折率1.5
3のナイロン6(Ny−6)を選択し、それぞれ30層
ずつ積層すると共に、その周囲をポリエチレンナフタレ
ートからなるクラッド層13で覆うことによって、図
(a)に示すような構造とした。
【0104】その結果、第1のポリマー11の厚さda
=0.072μm、第2のポリマー12の厚さdb =
0.077μmの透明光輝材10(干渉色として青色発
色する)を得た。なお、この透明光輝材10の寸法比
は、両ポリマー11,12の積層面に垂直な辺の長さA
を1とするとき、積層面に平行な辺の長さBが4〜5、
透明光輝材10の長さLが15〜20の範囲となるよう
にした。
【0105】このような構造および寸法の透明光輝材1
0を塗膜全体に対して質量比で10%となるように2液
アクリルウレタンベース塗料(日本ビーケミカル社製、
商品名「R−241ベース」)に配合した塗料を得た。
そして、このように配合した塗料をさらにアクリルウレ
タンシンナー(日本ビーケミカル社製、商品名「T−8
01シンナー」)で、フォードカップ#4で11〜12
秒程度の粘度に希釈した後、光反射性基材30としての
市販アルミ板(厚さ2.5mm、表面処理品、平均反射
率70%)の上に膜厚が15〜20μmとなるように塗
装し、80℃で20分間焼付け、発色構造体を作製し
た。なお、アルミ板は、脱脂処理したのち、アセトン、
イソプロピルアルコールにて超音波洗浄したものを用い
た。
【0106】実施例2 実施例1と同様に調整した塗料を光反射性基材30であ
る上記市販アルミ板の上に同様に塗装することにより得
られた光輝材層(塗膜層)20の上に、アクリルウレタ
ンクリヤー塗料(日本ビーケミカル社製、商品名「R−
246クリヤー」)をアクリルウレタンシンナー(日本
ビーケミカル社製、商品名「T−801シンナー」)に
よりフォードカップ#4で12〜13秒程度の粘度に希
釈したのち、膜厚が30〜35μmとなるようにウエッ
トオンウエットで塗装し、80℃で20分間焼付けを行
うことによって前記光輝材層20の上に透光層50とし
てのクリヤー塗膜を形成し、図7(b)に示すような発
色構造体を作製した。
【0107】実施例3 まず、実施例1と全く同様の要領により、光反射性基材
30としての上記市販アルミ板の上に透明光輝材10を
含有する光輝材層(第1の塗膜層)20を得た。次い
で、この第1の塗膜層20と同様に形成され、当該透明
光輝材10よりも長さLのみを大きくした透明光輝材1
0、すなわち積層面に垂直な辺の長さAを1とすると
き、積層面に平行な辺の長さBが4〜5、その全長Lが
25〜35の範囲の透明光輝材10を塗膜全体に対して
質量比で10%となるように上記2液アクリルウレタン
ベース塗料に配合すると共に、上記アクリルウレタンシ
ンナーによりフォードカップ#4で11〜12秒程度の
粘度に希釈した後、先に塗装した第1の塗膜層20の上
に膜厚が15〜20μmとなるように塗装して、80℃
で20分間焼付けを行うことによって光輝材層(第2の
塗膜層)21を形成し、長さの異なる透明光輝材10を
それぞれ含有する上下2層の塗膜層20および21を備
えた図7(c)に示すような発色構造体を作製した。
【0108】実施例4 実施例3と同様の要領によって、第1の塗膜層20の上
に第2の塗膜層21を塗装したのち、さらにこの上に実
施例2において調合したアクリルウレタンクリヤー塗料
を膜厚が30〜35μmとなるようにウエットオンウエ
ットで同様に塗装し、80℃で20分間焼付けを行うこ
とによって光輝材層20および21の上に透光層50と
してのクリヤー塗膜を形成し、図7(d)に示すような
発色構造体を作製した。
【0109】実施例5 実施例2と全く同様の要領により光反射性基材30とし
ての上記市販アルミ板の上に、透明光輝材10を含有す
る光輝材層(第1の塗膜層)20、および透光層50
(クリヤー塗膜層)を得た。
【0110】次いで、このクリヤー塗膜層50の上に、
実施例3において調合した長寸の透明光輝材10を含有
する塗料を膜厚が15〜20μmとなるように同様に塗
装(第2の塗膜層21)し、80℃で20分間焼付けを
行うことによって、塗膜層20および21の間にクリヤ
ー塗膜層50を備えた、図7(e)に示すような発色構
造体を作製した。
【0111】実施例6 実施例5と同様の要領によって、光反射性基材30とし
ての上記市販アルミ板の上に、短寸の透明光輝材10を
含有する光輝材層20(第1の塗膜層)を、その上に透
光層50(クリヤー塗膜層)を得たのち、さらにその上
に長寸の透明光輝材10を含有する光輝材層21(第2
の塗膜層)を塗装した。
【0112】そしてさらにこの第2の塗膜層21の上
に、実施例2において調合したアクリルウレタンクリヤ
ー塗料を膜厚30〜35μmとなるようにウエットオン
ウエットで同様に塗装したのち、80℃で20分間焼付
けを行うことによって塗膜層21の上に透光層50(ク
リヤー塗膜層)をさらに形成し、図7(f)に示すよう
な発色構造体を得た。
【0113】実施例7 実施例1に用いた透明光輝材10と同様に形成され、積
層面に垂直な辺の長さAを1とするとき、積層面に平行
な辺の長さBが2〜3、長さLが15〜20の範囲の透
明光輝材10を使用し、実施例1に用いた上記2液アク
リルウレタンベース塗料およびアクリルウレタンシンナ
ーにより、実施例1と同様に調合した塗料を光反射性基
材30としての上記市販アルミ板上に塗装したのち、同
様の焼付け処理を施すことによって光輝材層20(塗膜
層)を形成し、図7(a)に示すような発色構造体を作
製した。
【0114】実施例8 実施例1に用いた透明光輝材10と同様に形成され、積
層面に垂直な辺の長さAを1とするとき、積層面に平行
な辺の長さBが4〜5、その長さLが1〜3である透明
光輝材10を使用し、上記2液アクリルウレタンベース
塗料およびアクリルウレタンシンナーにより、実施例1
と同様に調合した塗料を光反射性基材30としての上記
市販アルミ板上に塗装、焼付けすることによって光輝材
層20(塗膜層)を形成し、図7(a)に示すような発
色構造体を作製した。
【0115】実施例9 実施例1に用いた透明光輝材10(A=1,B=4〜
5,L=15〜20)を塗膜全体に対して質量比で1%
となるように上記2液アクリルウレタンベース塗料に配
合すると共に、上記アクリルウレタンシンナーにより、
同様の粘度に希釈したのち、光反射性基材30としての
上記市販アルミ板の上に、同様の膜厚に塗装し、さらに
その上に実施例2と同様に、透光層50としてのクリヤ
ー塗膜を形成、焼付けを行うことによって、図7(b)
に示すような発色構造体を作製した。
【0116】実施例10 実施例1に用いた透明光輝材10(A=1,B=4〜
5,L=15〜20)を塗膜全体に対して質量比で28
%となるように上記の2液アクリルウレタンベース塗料
に配合すると共に、アクリルウレタンシンナーを用いて
同様の粘度に希釈したのち、光反射性基材30としての
上記市販アルミ板の上に同様の膜厚に塗装し、さらにそ
の上に実施例2と同様に透光層50としてのクリヤー塗
装を施し、焼付けを行うことによって透光層50として
のクリヤー塗膜を形成し、図7(b)に示すような発色
構造体を作製した。
【0117】実施例11 実施例1に用いた透明光輝材10(A=1,B=4〜
5,L=15〜20)を塗膜全体に対して質量比で28
%となるように上記の2液アクリルウレタンベース塗料
に配合すると共に、アクリルウレタンシンナーを用いて
同様の粘度に希釈したのち、光透過性基材40としての
市販ガラス基板(厚さ2.5mm、可視光線領域の平均
光透過率:94%)上に、同様の膜厚に塗装し、焼付け
を行うことによって透光層50としてのクリヤー塗膜を
形成し、図2(a)に示すような発色構造体を作製し
た。
【0118】なお、光反射性基材30としては、上記ガ
ラス基板の仮面を脱脂、超音波洗浄した後、真空蒸着法
によりAl蒸着膜(厚さ:2μm、平均反射率:80
%)を形成した。
【0119】実施例12 実施例1に用いた透明光輝材10(A=1,B=4〜
5,L=15〜20)を塗膜全体に対して質量比で28
%となるように上記の2液アクリルウレタンベース塗料
に配合すると共に、アクリルウレタンシンナーを用いて
同様の粘度に希釈したのち、光透過性基材40としての
市販ガラス基板(厚さ2.5mm、可視光線領域の平均
光透過率:94%)上に、同様の膜厚に塗装し、さらに
その上に実施例2と同様に透光層50としてのクリヤー
塗装を施し、焼付けを行うことによって透光層50とし
てのクリヤー塗膜を形成し、図2(a)に示す光輝材層
20の上に透光層50を備えた発色構造体を作製した。
【0120】なお、光反射性基材30としては、上記ガ
ラス基板の仮面を脱脂、超音波洗浄した後、真空蒸着法
によりAu蒸着膜(厚さ:2μm、平均反射率:80
%)を形成した。
【0121】比較例1 光反射性基材30の代わりに、カラーベースである黒色
のABS樹脂の平面上に、実施例1と同様に調整した塗
料を同様に塗装することによって光輝材層20(塗膜
層)を形成すると共に、さらにその上に、同様に透光層
50(クリヤー塗膜)を形成して、発色構造体を作製し
た。
【0122】比較例2 実施例2と全く同様の要領により、市販アルミ板(厚
さ:2.5mm、表面処理なし、平均反射率:30%)
の上に、透明光輝材10を含有する光輝材層20、さら
にその上に透光層50としてのクリヤー塗膜を形成し
て、発色構造体を作製した。
【0123】比較例3 実施例2と全く同様の要領により、光透過性を有する光
透過性基材40としての市販ガラス基板(厚さ2.5m
m、可視光線領域の平均光透過率:94%)の上に、透
明光輝材10を含有する光輝材層20、さらにその上に
透光層50としてのクリヤー塗膜を形成した。
【0124】一方、上記市販ガラス基板の下面には、シ
ルバーメタリック色の2液アクリルウレタンベース塗料
(日本ビーケミカル社製、商品名「R−241BKLO
ベース」)を上記アクリルウレタンシンナーにより同様
の粘度に希釈したのち、同様に塗装、焼付けを行うこと
により、光反射性基材30の代わりにカラーベース層を
備えた発色構造体を作製した。
【0125】性能評価 以上の実施例および比較例によって得られた各発色構造
体の性能を評価し、その結果を表1にまとめて示す。
【0126】なお、発色構造体の性能評価は、次の要領
で行った。
【0127】(1) 外観状態:目視による(被験者5
人)。
【0128】(2) 色味および反射率:3次元色彩計(日
産製:測定波長λ=380〜780n m)による反射
スペクトル測定と色度座標による。
【0129】(3) 明度および彩度:上記結果からMun
sell表色系(VHC空間)に変換 し、明度(V)
および彩度(C)を算出。
【0130】(4) 光輝感:目視による5段階評価(被験
者5人)。
【0131】
【表1】
【0132】表1に示す結果から明らかなように、カラ
ーベースであるABS樹脂やアクリルウレタン塗料、表
面処理が施されてなく反射率の低いアルミ板に光輝材層
20や透光層50を形成した比較例に係わる発色構造体
においては、外観が劣り、光輝感に乏しいのに対し、高
い反射率を備えたアルミ板やAu蒸着膜などの光反射性
基材30の上に、屈折率が異なるポリマーの交互積層構
造を有すると共に所定の寸法比を備えた透明光輝材10
を含有する光輝材層20を単独で、あるいは透光層50
や光透過性基材40と共に設けた実施例に係わる発色構
造体においては、光輝感に優れるばかりでなく、明度や
彩度が著しく向上することが確認された。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) 本発明に係わる発色構造体の第1の基
本構造を示す断面図である。 (b) 図1(a)に示した発色構造体における発色機
構を示す断面説明図である。
【図2】(a) 本発明に係わる発色構造体の第2の基
本構造を示す断面図である。 (b) 図2(a)に示した発色構造体の発色機構を示
す断面説明図である。
【図3】図1および図2に示した透明光輝材の拡大断面
図である。
【図4】(a) 積層中に無彩色系色素層を設けた透明
光輝材の拡大断面図である。 (b) 図4(a)に示した発色構造体の発色機構を示
す断面説明図である。
【図5】(a) 積層中に有彩色系色素層を設けた透明
光輝材の拡大断面図である。 (b) 図5(a)に示した発色構造体の発色機構を示
す断面説明図である。
【図6】(a) クラッド層を備えた矩形状の透明光輝
材の構造を示す斜視図である。 (b) ダブルクラッド層を備えた矩形状の透明光輝材
の構造を示す斜視図である。
【図7】(a)ないし(e)は本発明に係わる発色構造
体の具体的構造例を示す断面図である。
【図8】(g)ないし(j)は本発明に係わる発色構造
体の他の具体的構造例を示す断面図である。
【図9】(k)および(l)は本発明に係わる発色構造
体のさらに別の具体的構造例を示す断面図である。
【符号の説明】
10 透明光輝材 11,12 ポリマー 13,14 クラッド層 15 無彩色系色素層 16 有彩色系色素層 20,21 光輝材層 30 光反射性基材 40 光透過性基材 50,51 透光層 L1 入射光源スペクトル Ci3 干渉色 Cb4,Cb5,Cb6,Cb7,Cb8,Cb9 物体色
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B44C 3/02 B44C 3/02 Z B44F 1/04 B44F 1/04 G02B 5/28 G02B 5/28 (72)発明者 熊 沢 金 也 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社 内 (72)発明者 田 畑 洋 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社 内 (72)発明者 山 中 雅 彦 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社 内 (72)発明者 佐 田 利 彦 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社 内 (56)参考文献 特開 昭57−146700(JP,A) 特開 平4−277254(JP,A) 特開 平7−89526(JP,A) 特開 平11−289924(JP,A) 実開 平2−2200(JP,U) 実開 昭57−141034(JP,U) 実開 平5−12198(JP,U) 実開 昭61−172197(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B44C 5/08 B05D 5/06 B05D 7/24 B32B 7/02 B32B 33/00 B44C 3/02 B44F 1/04 G02B 5/28

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屈折率の異なる2種類のポリマーを交互
    に積層して得られる光の反射干渉作用による干渉光と、
    干渉光以外の透過光とを制御する透明光輝材を含有する
    光輝材層が、入射した光を入射側に反射させる光反射性
    基材上に設けてあり、前記透明光輝材は、2種類のポリマーの屈折率をそれぞ
    れna およびnb とし、層厚をda およびdb としたと
    き、波長λ1 の干渉色を得るために、一次反射ピーク波
    長λ1 が λ1 =2(na da +nb db ) を充たし、 少なくとも入射光源スペクトルが前記光輝材層内の透明
    光輝材により反射干渉して発色する干渉色と、透明光輝
    材を透過した入射光源スペクトルが前記光反射性基材と
    作用して発色する第1の物体色と、前記入射光源スペク
    トルが透明光輝材と作用することなく直接的に光反射性
    基材カラーベースと作用して発色する第2の物体色とが
    混在することにより色相変化をもたらす発色機構を備え
    ていることを特徴とする発色構造体。
  2. 【請求項2】 光透過性を有する光透過性基材の一方の
    面に、屈折率の異なる2種類のポリマーを交互に積層し
    て得られる光の反射干渉作用による干渉光と、干渉光以
    外の透過光とを制御する透明光輝材を含有する光輝材層
    が形成してあると共に、前記光透過性基材の他方の面
    に、入射した光を入射側に反射させる光反射性基材が設
    けてあり、前記透明光輝材は、2種類のポリマーの屈折率をそれぞ
    れna およびnb とし、層厚をda およびdb としたと
    き、波長λ1 の干渉色を得るために、一次反射ピーク波
    長λ1 が λ1 =2(na da +nb db ) を充たし、 少なくとも入射光源スペクトルが前記光輝材層内の透明
    光輝材により反射干渉して発色する干渉色と、透明光輝
    材を透過した入射光源スペクトルが前記光透過性基材界
    面と作用して発色する第1の物体色と、透明光輝材およ
    び光透過性基材を透過した入射光源スペクトルが光反射
    性基材と作用して発色する第2の物体色と、前記入射光
    源スペクトルが透明光輝材と作用することなく直接的に
    光透過性基材界面と作用して発色する第3の物体色と、
    透明光輝材と作用することなく前記光透過性基材を透過
    した入射光源スペクトルが光反射性基材と作用して発色
    する第4の物体色とが混在することにより色相変化をも
    たらす発色機構を備えていることを特徴とする発色構造
    体。
  3. 【請求項3】 光反射性基材が金属性材料,半導体材
    料、もしくは金属性材料および半導体材料の組み合わせ
    材料からなるものであることを特徴とする請求項1また
    は請求項2記載の発色構造体。
  4. 【請求項4】 光反射性基材が鏡面反射性を有する材料
    からなるものであることを特徴とする請求項1ないし請
    求項3記載の発色構造体。
  5. 【請求項5】 複数の光輝材層が積層して設けてあるこ
    とを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記
    載の発色構造体。
  6. 【請求項6】 積層された各層の光輝材層に含まれる透
    明光輝材がそれぞれの層でそれぞれ異なる干渉色を発す
    るように設計されていることを特徴とする請求項5記載
    の発色構造体。
  7. 【請求項7】 ひとつの光輝材層に含まれる透明光輝材
    がそれぞれ異なる干渉色を発するように設計されている
    ことを特徴とする請求項6記載の発色構造体。
  8. 【請求項8】 光輝材層に含まれる透明光輝材が入射光
    源スペクトルの直接出射を許容する間隔をもって分散し
    ていることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいず
    れかに記載の発色構造体。
  9. 【請求項9】 光輝材層の上面に、光の透過性を有する
    透光層を備えていることを特徴とする請求項1ないし請
    求項8のいずれかに記載の発色構造体。
  10. 【請求項10】 透明光輝材の積層構造中に、無彩色系
    あるいは有彩色系色素を含有する層を備えていることを
    特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の
    発色構造体。
  11. 【請求項11】 透明光輝材が積層部分の周囲に前記少
    なくとも2種類のポリマーのうちのいずれか、あるいは
    これらポリマーとは異なる他のポリマー、あるいはこれ
    らポリマーの組み合わせからなるクラッド層を備えてい
    ることを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれ
    かに記載の発色構造体。
  12. 【請求項12】 透明光輝材が略矩形断面を有し、該透
    明光輝材の断面における積層面に垂直な辺の長さを1と
    するとき、積層面に平行な辺の長さが0.8〜25であ
    ると共に、透明光輝材の長さが0.8〜4000である
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項11のいずれか
    に記載の発色構造体。
  13. 【請求項13】 光輝材層中に、透明光輝材が質量比で
    全体量の0.1〜30%含まれていることを特徴とする
    請求項1ないし請求項12のいずれかに記載の発色構造
    体。
  14. 【請求項14】 光反射性基材の光輝材層の反対側の少
    なくとも一部に、貼付用接着剤層を有することを特徴と
    する請求項1ないし請求項13のいずれかに記載の発色
    構造体。
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