JP2008143028A - 表示用フィルムおよび表示方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】視認する角度によって、反射光の色相が干渉反射光の色相変化以上に大きく変化し、装飾性に優れた表示用フィルムを提供する。
【解決手段】入射光の入射角が大きくなるにつれて反射波長がシフトする波長選択反射膜11の上に波長選択透過膜12を積層し、波長選択透過膜12の透過波長帯域を所定の帯域に設定する。正面から視認した場合には、波長選択反射膜11の反射光(赤)が視認され、視認する角度を斜め方向にシフトするにつれ、視認される反射光の波長がシフトし、所定の角度以上の斜め方向から視認した場合には、波長選択反射膜11の反射波長(緑)が波長選択透過膜12の透過波長帯域から外れるため、黒色に視認される。これにより、見る角度によって、赤から黒に大きく反射波長が変化する表示用フィルムが提供される。
【選択図】図4
【解決手段】入射光の入射角が大きくなるにつれて反射波長がシフトする波長選択反射膜11の上に波長選択透過膜12を積層し、波長選択透過膜12の透過波長帯域を所定の帯域に設定する。正面から視認した場合には、波長選択反射膜11の反射光(赤)が視認され、視認する角度を斜め方向にシフトするにつれ、視認される反射光の波長がシフトし、所定の角度以上の斜め方向から視認した場合には、波長選択反射膜11の反射波長(緑)が波長選択透過膜12の透過波長帯域から外れるため、黒色に視認される。これにより、見る角度によって、赤から黒に大きく反射波長が変化する表示用フィルムが提供される。
【選択図】図4
Description
本発明は、視認する角度によって表示色が変化する装飾性に優れた表示用フィルムに関する。
店舗の看板や案内板等の表示物や装飾物には、種々の色相のフィルムを組み合わせて色分けにより表示や模様を表したものが多く、デザイナーや製造者には、表示の見やすさと装飾性の高さの両方が常に求められている。このような表示用フィルムとして、各種の顔料を含んだフィルム等種々のフィルムが用いられている。
特許文献1には、多層干渉反射膜の細かい切片を透明基材に分散させたフィルム状構造体が開示されている。この構造体は、分散している多層干渉反射膜切片による干渉反射光の色相と、多層干渉反射膜切片および透明基材を透過した透過光の色相と、多層干渉反射膜切片を透過することなく透明基材のみを透過した透過光の色相とを、視認することが可能である。干渉反射光の色相は、見る角度によって変化する。また、入射光源側から干渉反射光を視認する場合と、その裏面側から透過光を視認する場合とで色相が著しく異なる。これにより、従来のメタリックカラーやパールカラーとは異なる意匠性を備えた新規な材料が提供できると特許文献1は記載している。
特開2000−246829号公報
特許文献1に記載のフィルム状構造体は、切片状の多層干渉反射膜を透明基材に分散させたものであり、切片状多層干渉反射膜を透過した光と、多層干渉反射膜のない基材部分のみを透過した光との相違により、メタリックカラー等とは異なる新規な色相変化を得ている。しかしながら、反射光については、メタリックカラー等と同様に、切片状の多層干渉反射膜が点在する箇所からの局所的な反射光を得ることにより、意匠性を高める構成であり、多層干渉反射膜の波長シフト以上の色相変化は得られない。
本発明の目的は、視認する角度によって、反射光の色相が干渉反射光の色相変化以上に大きく変化し、装飾性に優れた表示用フィルムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様によれば、基材と、基材上に順に積層された、波長選択反射膜と、波長選択透過膜とを備える表示用フィルムが提供される。波長選択反射膜は、入射光の入射角が大きくなるにつれ反射波長がシフトする性質を有する。波長選択透過膜は、波長選択反射膜に対し垂直入射する光に対して波長選択反射膜が反射する波長帯域、および、波長選択反射膜に対して所定の入射角以上で入射する光に対して波長選択反射膜が反射する波長帯域のうちいずれか一方を透過し、他方を透過しない性質を有する。これにより、正面から視認した場合、および、斜め方向から視認した場合とでは、視認される波長が異なり、いずれか一方では波長選択反射膜の反射光が視認され、他方では黒色に見える。よって、表示色が、視認する角度によって、所定の色相から黒色に、著しく変化する表示用フィルムを提供することができる。
上記波長選択透過膜は、透過する波長帯域以外の可視光を吸収する性質を有するものを用いることができる。これにより、透過波長帯域以外の光が反射しないため、表示用フィルムの色相の変化が明確になる。また、上記波長選択透過膜として、主平面方向について異なる位置では、透過する波長帯域が異なるものを用いることができる。このような波長選択透過膜を用いることにより、視認する色が黒色に変化する角度が、膜の主平面方向について分布するため、分布によって縞や模様等の所望の表示を行うことが可能になる。例えば、波長選択透過膜は、第1の領域と第2の領域とを有し、第1の領域は、予め定めた第1の波長帯域を選択透過し、第2の領域は、予め定めた第2の波長帯域を選択透過する構成にすることができる。また、上記波長選択透過膜は、主平面方向の一部に、波長選択性のない透過、吸収、および反射のいずれかをする領域を有するものを用いることが可能である。これにより、波長選択性のある領域と、ない領域との領域分けにより、縞や模様等の所望の表示を行うことが可能になる。
上述の基材としては、波長選択反射膜を透過した可視光を吸収する性質を有するものを用いることができる。これにより、波長選択反射膜を透過した可視光が基材で反射されて視認されるのを防止することができるため、波長選択反射膜の反射波長色を高い彩度で視認される。
本発明の第2の態様によれば、基材と、該基材上に順に積層された、波長選択吸収膜と、波長選択反射膜とを備える表示用フィルムが提供される。波長選択吸収膜は、第1の可視波長帯域光を透過し、第2の可視波長帯域光を吸収する性質を有する。波長選択反射膜は、入射角の大きさに応じて選択反射する波長帯域がシフトし、所定の入射角範囲では第1の可視波長帯域に含まれる波長帯域光を選択反射するとともに、該選択反射する波長帯域を除く前記第1の可視波長帯域の少なくとも一部の光を透過し、別の入射角範囲では、第2の可視波長帯域に含まれる波長帯域光を選択反射するとともに、前記第1の可視波長帯域の少なくとも一部の光を透過する性質を有する。基材は、波長選択反射膜および波長選択吸収膜を透過した光を反射する。これにより、所定の入射角範囲では、基材が反射する第1の可視波長帯域の少なくとも一部の光と、波長選択反射膜の反射する第1の可視波長帯域内の選択反射光とが重畳されて反射され、別の入射角範囲では、基材が反射する第1の可視波長帯域の少なくとも一部の光と、波長選択反射膜の反射する第2の可視波長帯域内の選択反射光とが重畳されて反射される。これにより、視認する角度によって、重畳されて反射される可視波長帯域光が異なるため、色相が変化する表示用フィルムを提供できる。しかも、この表示用フィルムは、基材が光を反射するため、フィルムに入射した光の多くを反射することができ、表示色の明度および彩度が高く、明るい表示が可能であるという効果がある。表示の明るさは、視認する角度が変化しても維持できる。
本発明の第3の態様によれば、基材と、基材上に順に積層された、波長選択吸収膜と、波長選択反射膜とを備える表示用フィルムが提供される。波長選択吸収膜は、第1の可視波長帯域光を透過し、第2の可視波長帯域光を吸収する性質を有する。波長選択反射膜は、入射角の大きさに応じて、選択反射する波長帯域が波長選択吸収膜の第2の可視波長帯域内でシフトするとともに、前記第1の可視波長帯域の少なくとも一部の光を透過する。基材は、波長選択反射膜および波長選択吸収膜を透過した第1の可視波長帯域光を反射する。これにより、基材が反射する第1の可視波長帯域の少なくとも一部の光と、入射角によって第2の可視波長帯域内で波長帯域がシフトする波長選択反射膜の選択反射光とが重畳されて反射される。よって、視認する角度によって色相が変化する表示用フィルムを提供できる。しかも、この表示用フィルムは、基材が光を反射するため、フィルムに入射した光の多くを反射することができ、表示色の明度および彩度が高く、明るい表示が可能であるという効果がある。表示の明るさは、視認する角度が変化しても維持できる。
第2および第3の形態の波長選択吸収膜は、主平面方向について異なる位置では、透過する第1の可視波長帯域が異なるものを用いることが可能である。このような波長選択透過膜を用いることにより、視認する色の変化する角度が、膜の主平面方向について分布するため、分布によって縞や模様等の所望の表示を行うことが可能になる。
また、本発明の第4の態様によれば、以下のような表示方法が提供される。すなわち、入射光の入射角が大きくなるにつれて反射波長がシフトする波長選択反射膜の上に波長選択透過膜を積層し、波長選択透過膜の透過波長帯域を所定の帯域に設定することにより、正面から視認した場合には、波長選択反射膜の反射光が視認され、視認する角度を斜め方向にシフトするにつれ、視認される反射光の波長がシフトし、所定の角度以上の斜め方向から視認した場合には、波長選択反射膜の反射波長が波長選択透過膜の透過波長帯域から外れ、黒色に視認される表示方法である。
また、本発明の第5の態様によれば、以下のような表示方法が提供される。すなわち、入射光の入射角が大きくなるにつれて反射波長がシフトする波長選択反射膜の上に波長選択透過膜を積層し、波長選択透過膜の透過波長帯域を所定の帯域に設定することにより、所定の角度以上の斜め方向から視認した場合には、波長選択反射膜の反射光が視認され、視認する角度を正面方向にシフトするにつれ、視認される前記反射光の波長がシフトし、正面方向から視認した場合には、波長選択反射膜の反射波長が前記波長選択透過膜の透過波長帯域から外れ、黒色に視認される表示方法である。
また、本発明の第6の態様によれば、以下のような表示方法が提供される。すなわち、入射光の入射角が大きくなるにつれて反射波長が可視光範囲でシフトする波長選択反射膜の下に、波長選択吸収膜を配置し、その下に波長選択性のない反射膜を配置し、波長選択吸収膜の吸収波長帯域を所定の帯域に設定することにより、正面から視認した場合には、波長選択吸収膜を透過した可視波長帯域光と、可視波長帯域光とは異なる帯域の波長選択反射膜の反射光とが重畳されて視認され、所定の角度以上の斜め方向から視認した場合には、波長選択吸収膜を透過した可視波長帯域光と、可視波長帯域光内に反射波長がシフトした波長選択反射膜の反射光とが重畳されて視認される表示方法である。
また、本発明の第7の態様によれば、以下のような表示方法が提供される。すなわち、入射光の入射角が大きくなるにつれて反射波長が可視光範囲でシフトする波長選択反射膜の下に、波長選択吸収膜を配置し、その下に波長選択性のない反射膜を配置し、波長選択吸収膜の吸収波長帯域を所定の帯域に設定することにより、正面から視認した場合には、波長選択吸収膜を透過した可視波長帯域光と、この可視波長帯域光内の波長選択反射膜の反射光とが重畳されて視認され、所定の角度以上の斜め方向から視認した場合には、波長選択吸収膜を透過した可視波長帯域光と、可視波長帯域とは異なる波長帯域に反射波長がシフトした波長選択反射膜の反射光とが重畳されて視認される表示方法である。
また、本発明の第8の態様によれば、以下のような表示方法が提供される。すなわち、入射光の入射角が大きくなるにつれて反射波長が可視光範囲でシフトする波長選択反射膜の下に、波長選択吸収膜を配置し、その下に波長選択性のない反射膜を配置し、波長選択吸収膜の吸収波長帯域を所定の帯域に設定することにより、正面から視認した場合には、波長選択吸収膜を透過した可視波長帯域光と、この可視波長帯域光とは異なる帯域の波長選択反射膜の反射光とが重畳されて視認され、所定の角度以上の斜め方向から視認した場合には、波長選択吸収膜を透過した可視波長帯域光と、この可視波長帯域とは異なる波長帯域内で反射波長がシフトした波長選択反射膜の反射光とが重畳されて視認される表示方法である。
本発明の第1の態様では、視認する角度によって、所定の有彩色の色相から黒色まで著しく変化する表示用フィルムを提供することができる。また、第2の態様では、視認する角度によって、有彩色の色相が著しく変化し、しかも表示色の明度および彩度が高い表示用フィルムが提供できる。このように、本発明により、視認する角度により表示色が変化し、しかも美観に優れた表示用フィルムが提供できる。
本発明の一実施の形態について、図面を用いて説明する。
(第1の実施の形態)
まず、図1を用いて、第1の実施の形態の表示用フィルムの構成を説明する。図1のように、この表示用フィルム1は、黒色基材10と、その上に順に積層された多層干渉反射膜11と、波長選択フィルタ12とを備えている。
(第1の実施の形態)
まず、図1を用いて、第1の実施の形態の表示用フィルムの構成を説明する。図1のように、この表示用フィルム1は、黒色基材10と、その上に順に積層された多層干渉反射膜11と、波長選択フィルタ12とを備えている。
多層干渉反射膜11は、所定の波長帯域を選択的に反射する波長選択反射膜であり、入射光の入射角が大きくなるにつれ反射波長がシフトする性質を有する。波長選択フィルタ12は、所定の波長帯域を選択的に透過する波長選択透過膜であり、それ以外の帯域の可視光を透過せず、吸収または反射する性質を有する。波長選択フィルタ12の透過波長帯域は、入射光の入射角が変化してもほとんど変化しないものを用いる。
多層干渉反射膜11は、高屈折率層と低屈折率層とを交互に積層した構成であり、これらの層の屈折率および膜厚を設計することにより、所定の波長光を反射し、他の可視波長光を透過するように構成されている。多層干渉反射膜の高屈折率層および低屈折率層は、無機材料で構成することも、樹脂により構成することも可能である。このような構造の多層干渉反射膜11は、膜に対して光が入射する方向によって、高屈折率層および低屈折率層における光路差が変化するため、選択反射する波長が短波長側にシフトする性質を有する。
一例として図2に示した多層干渉反射膜11は、垂直入射光(入射角0°)に対する反射波長が赤色(650nm付近)であるが、入射角が大きくなるにつれて反射波長が短波長側にシフトし、入射角30°で朱色(620nm付近)、入射角60°では緑色(550nm付近)まで変化する。入射角と波長シフト量との関係は、多層干渉反射膜11を構成する層の屈折率および膜厚によって異なる。
一方、波長選択フィルタ12の透過波長帯域は、多層干渉反射膜11の選択反射波長のシフトに合わせて設定されている。すなわち、波長選択フィルタ12は、図2に示したように、多層干渉反射膜11の垂直入射光に対する反射波長および予め定めた所定の入射角に対する反射波長までの帯域は透過するが、それ以上の入射角に対応する反射波長帯域は透過しないように構成されたものである。例えば図2のように、多層干渉反射膜11の選択反射波長が垂直入射光に対しては赤色(650nm付近)、入射角30°で朱色(620nm付近)、入射角60°では緑色(550nm付近)まで変化する場合、赤から黄色の帯域(600nm付近以上の帯域)は透過し、それ未満の波長帯域は透過しないように設計されたものを用いることができる。なお、波長選択フィルタ12としては、入射光の入射角が変化しても透過波長帯域がほとんど変わらないものを用いることが好ましい。
また、波長選択フィルタ12として、図3に示した透過波長帯域に設定されたものを用いることも可能である。すなわち、多層干渉反射膜11の垂直入射光に対する反射波長および予め定めた所定の入射角に対する反射波長までの帯域は透過せず、それ以上の入射角に対応する反射波長帯域は透過するように設定されたものを用いることができる。図3の例では、波長選択フィルタ12は、600nm付近より大きい波長帯域は吸収し、600nm以下の緑および青の波長帯域は透過するように設計されている。
このような波長選択フィルタ12としては、例えば、色素を含有させた着色層を備えたものを用いることができる。
黒色基材10は、膜11を透過した可視光を吸収する作用をする膜であり、例えば黒色のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを用いることができる。また、黒色基材10として、透明基材等に黒色の塗料を塗布したものを用いることも可能である。また、基材10は、黒色に限定されるものではなく、膜11を透過した可視光を反射しない作用が大きいものであればよい。よって、黒色以外の濃い色の基材10や、可視光を透過して反射しないように表面が加工された基材等を用いることも可能である。
つぎに、図2のように透過及び反射波長が設定された表示用フィルムの表示色について説明する。この表示用フィルムを、図4のようにほぼ正面から視認した場合には、視認者はほぼ垂直に反射した光を視認する。よって、波長選択フィルタ12に垂直に入射した可視光のうち、所定の波長帯域(600nm以上)が波長選択フィルタ12を透過する。そのうち、赤色光(650nm付近)が赤色多層干渉反射膜11によって反射され、再び波長選択フィルタ12を透過して出射される。よって、赤色光(650nm付近)が視認される。赤色多層干渉反射膜11を透過した可視波長光は、黒色基材10により吸収される。
次に、図5のように、斜め30°方向から表示用フィルムを視認した場合には、入射角30°で波長選択フィルタ12を透過した光(600nm以上)のうち、朱色光(620nm付近)が赤色多層干渉反射膜11によって反射される。よって、朱色光(620nm付近)が視認される。
さらに、図6のように斜め60°方向からこの表示用フィルムを視認した場合には、入射角60°で波長選択フィルタ12を透過した光(600nm以上)が赤色多層干渉反射膜11に入射するが、入射角60°における赤色多層干渉反射膜11の反射波長は緑色光(550nm付近)にシフトしているため、600nm以上の光は赤色多層干渉反射膜11では反射されない。よって、波長選択フィルタ12を透過した光(600nm以上)は、そのまま赤色多層干渉反射膜11を透過し、黒色基材10に吸収されるため、表示用フィルム1は光を反射せず、黒色に視認される。
このように、透過および反射波長帯域の関係を図2のように設定した表示用フィルムは、正面から視認した場合には赤色であり、視認する角度(入射角)を大きくしていくにつれて連続的に視認される色相がシフトしていくが、視認角度が所定の角度以上に達した途端に、黒色に視認される。これにより、視認する人に対して、干渉色の連続変化による美観と、ある角度以上では突然黒色になる意外性とを与えることができ、装飾性の高い表示用フィルムを実現できる。この表示用フィルムを店舗の看板や案内板等の表示物や装飾品に用いることにより、装飾性の高い表示物や装飾品を提供できる。
一方、透過および反射帯域が図3のように設定されている場合には、図2との場合とは逆の色相変化になる。すなわち、垂直方向から視認した場合、波長選択フィルタ12は所定の波長帯域(600nm未満)を透過するが、多層干渉反射膜11の反射波長は垂直入射光に対しては650nm付近であるため、赤色多層干渉反射膜11では反射されない。よって、波長選択フィルタ12を透過した光(600nm未満)は、そのまま赤色多層干渉反射膜11を透過し、黒色基材10に吸収されるため、表示用フィルム1は黒色に視認される。
次に、斜め30°方向付近から図3の表示用フィルムを視認した場合には、多層干渉反射膜11の反射波長は620nm付近(朱色)であるため、入射角30°で波長選択フィルタ12を透過した光(600nm未満)は反射されず、表示用フィルム1は黒色に視認される。
さらに、視認角度(入射角)を大きくし、多層干渉反射膜11の反射波長が600nm(黄色)よりも短い波長にシフトすると、波長選択フィルタ12を透過した光(600nm以下)のうち、多層干渉反射膜11の反射波長の光が反射される。よって、入射角度が大きくなるにつれて黄色(600nm付近)から緑(550nm)の反射波長が、視認される。
このように、透過および反射波長帯域の関係を図3のように設定した表示用フィルム1は、図2の表示用フィルムとは逆に、正面から視認した場合には黒が視認される。所定の視認角度以上では、多層干渉反射膜11の反射波長が視認され、視認する角度(入射角)に応じて連続的に視認される色相がシフトしていく。よって、視認する人に対して、黒色表示から、ある入射角以上では干渉色の連続変化に切り替わる意外性と、干渉色の連続変化による美観とを与えることができ、装飾性の高い表示用フィルムを実現できる。
また、色覚障害のある人には、図2、図3の表示用フィルム1の正面もしくは所定の入射角の色相(例えば図2、図3の表示用フィルムの場合の赤)が、周囲に配置されている物等の色相に対して見分けにくい場合であっても、視認する角度を変えることにより、他の色相(朱色や黒色)に変化するため、周囲の色相に対して見分けやすくなり、色覚についてのバリアフリーとなる効果が得られる。よって、色覚障害のある人もない人も、同時に同じ表示用フィルムを見て、表示内容や装飾性を認識することができ、単なる装飾性にとどまらず色覚バリアフリーも同時に実現できる。したがって、同時に多数の人が見る店舗の看板、駅や劇場等の案内板等の表示物ならびに装飾物に使用する表示用フィルムとして用いるのに本実施の形態の表示用フィルムは適している。
つぎに、本実施の形態の表示用フィルムを用いた表示物の具体例を図7および図8を用いて説明する。表示物の基体100の一部の領域には、図2のように反射および透過波長帯域を設定した本実施の形態の表示用フィルム1が積層されている。また、周囲の領域には、黄色の反射膜21が積層されている。正面からこの表示物を視認した場合には、図7のように、表示用フィルム1は赤色光(650nm)を反射し、反射膜21は黄色光を反射するため、赤と黄の色分けがされた表示物に見える。
一方、この表示物を斜め30°方向から視認すると、表示用フィルム1が朱色光(620nm)を反射し、反射膜21の反射光は黄色で変化しないため、朱色と黄色の色分けがされた表示物に見える。
さらに、この表示物を斜め60°方向から視認すると、図8のように、表示用フィルム1が光を反射せず、黒色に見え、反射膜21の反射光は黄色のままであるから、黒と黄色の色分けがされた表示物に見える。
よって、表示用フィルム1の色相と周囲の反射膜21の色相の組み合わせは、視認方向によって、赤色−黄色の組み合わせから朱色−黄色の組み合わせまで連続的に変化し、高い装飾性が実現できる。また、ある視認角度以上では表示用フィルム1が黒色に大きく変化し、黒色−黄色の色の組み合わせになるため、意外性と装飾性を実現できる。
また、色覚障害のある人は、図7のように色分けされた表示物を認識しにくいことがある。例えば、第1色盲または第2色盲の人、ならびに、第1色弱または第2色弱の人のように赤緑色覚障害のある人は、下記文献によれば、赤色が黄色に認識されるため、図7の表示物を正面から見た場合には、全体が黄色に見え、色分けを認識しにくい。しかしながら、60°以上の斜め方向から見た場合には、黒色−黄色に表示色変化するため、色分けを認識することができる。よって、表示用フィルム1を用いることにより、色覚障害がある人にとっても、認識可能な表示物を提供できる。
文献:細胞工学 Vol.21 No.7〜9 2002 「色覚多様性と色覚バリアフリーなプレゼンテーション(全3回)」
文献:細胞工学 Vol.21 No.7〜9 2002 「色覚多様性と色覚バリアフリーなプレゼンテーション(全3回)」
また、本実施の形態の表示用フィルムは、この表示用フィルムを用いて表示物や装飾を製造する人が、色覚障害がある人の見分けにくい色相の組み合わせや見やすい色相の組み合わせを知らなくても、正面から見た場合に色覚障害がない人にとって美観のある表示物や装飾を製造するだけで、色覚障害がある人にとっても認識できる表示物や装飾物を製造できる。よって、本実施の形態の表示用フィルムを用いることにより、色覚障害がある人に配慮した表示物や装飾を容易に製造することができ、色覚に関するバリアフリーを進めることができる。
また、上記実施の形態では、垂直方向の反射波長が赤色の多層干渉反射膜11を用いた例について説明したが、この波長に限定されるものではない。多層干渉反射膜11の反射波長が入射角によってシフトする範囲内で、波長選択フィルタ12の透過率が大きく変化するように設定された波長選択フィルタ12を用いることにより、本実施の形態の表示用フィルムを得ることができる。よって、垂直方向の反射波長が緑や青や他の所望の色相の多層干渉反射膜11を用いることも可能である。
また、波長選択フィルタ12の透過スペクトルは、多層干渉反射膜11の反射波長の入射角によるシフト範囲内が大きく変化していればよく、多層干渉反射膜11の反射波長のシフト範囲の外側でどのように変化していても構わない。よって、波長選択フィルタ12の透過率のブロードなピークを利用して、本実施の形態の表示用フィルムを構成することも可能である。
上記波長選択フィルタ膜12としては、透過する波長帯域は、膜の主平面方向において分布しているものを用いることができる。これにより、視認する色が黒色に変化する角度が、膜の主平面方向について分布するため、分布によって縞や模様等の所望の表示を行うことが可能になる。例えば、波長選択フィルタ膜12は、第1の領域と第2の領域とを有し、第1の領域は、予め定めた第1の波長帯域を選択透過し、第2の領域は、予め定めた第2の波長帯域を選択透過する構成にすることができる。また、波長選択フィルタ膜12は、主平面方向の一部に、波長選択性のない透過、吸収、および反射のいずれかをする領域を有するものを用いることが可能である。これにより、波長選択性のある領域と、ない領域との領域分けにより、縞や模様等の所望の表示を行うことが可能になる。
(第2の実施の形態)
つぎに、図9を用いて、第2の実施の形態の表示用フィルムの構成を説明する。図9のように、この表示用フィルムは、反射基材20と、その上に順に積層された波長選択フィルタ91と、多層干渉反射膜92とを備えている。基材20は、第1の実施の形態の基材10とは異なり、可視光を反射する性質を有する。
つぎに、図9を用いて、第2の実施の形態の表示用フィルムの構成を説明する。図9のように、この表示用フィルムは、反射基材20と、その上に順に積層された波長選択フィルタ91と、多層干渉反射膜92とを備えている。基材20は、第1の実施の形態の基材10とは異なり、可視光を反射する性質を有する。
波長選択フィルタ91は、所定の第1の可視波長帯域光を透過し、第2の可視波長帯域光を吸収する波長選択吸収膜である。多層干渉反射膜92は、所定の波長帯域を選択的に反射する波長選択反射膜であり、入射光の入射角が大きくなるにつれ反射波長がシフトする性質を有する。なお、波長選択フィルタ91の透過波長帯域は、入射光の入射角が変化してもほとんど変化しない。
多層干渉反射膜92の構成は、第1の実施の形態の多層干渉反射膜11の構成と同様である。よって、多層干渉反射膜92は、膜に対して光が入射する方向によって、選択反射する波長が短波長側にシフトする性質を有する。例えば、図10のように、多層干渉反射膜92の反射波長は、垂直入射光に対して赤色(650nm付近)であるが、入射角が大きくなるにつれて短波長側にシフトし、入射角30°で朱色(620nm付近)、入射角60°では緑色(550nm付近)まで変化する。
一方、波長選択フィルタ91の透過波長帯域は、多層干渉反射膜92の選択反射波長のシフトに合わせて、図10,図11または図12のように設定されている。すなわち、図10に示したように、波長選択フィルタ91は、多層干渉反射膜11の垂直入射光に対する反射波長および予め定めた所定の入射角に対する反射波長までの帯域(第1の可視波長帯域)を透過するが、それ以上の入射角に対応する反射波長帯域(第2の可視波長帯域)は吸収するように構成されている。図10では一例として、多層干渉反射膜92の選択反射波長が垂直入射光に対しては赤色(650nm付近)、入射角30°で朱色(620nm付近)、入射角60°では緑色(550nm付近)まで変化しているので、波長選択フィルタ91の透過波長帯域が600nm以上、吸収波長帯域が600nm未満となるように設定されている例を示している。
また、図11に示したように、波長選択フィルタ91として、多層干渉反射膜92の垂直入射光に対する反射波長および予め定めた所定の入射角に対する反射波長までの帯域(第1の可視波長帯域)は吸収し、それ以上の入射角に対応する反射波長帯域(第2の可視波長帯域)は透過するように設定されたものを用いることができる。図11では一例として、波長選択フィルタ91の透過波長帯域が600nm未満、吸収波長帯域が600nm以上に設定されている例を示している。
また、図12に示したように、波長選択フィルタ91は、多層干渉反射膜92の反射波長のシフト帯域がすべて、吸収帯域となり、それよりも短波長もしくは長波長の可視波長帯域を透過するように設定されたものを用いることができる。図12では一例として、波長選択フィルタ91の透過波長帯域は520nm未満、吸収波長帯域は520nm以上となるように設定されている例を示している。
反射基材20は、膜91、92を透過した可視光を反射する作用をする膜であれば、どのような構造のものでもよい。例えば、Al等の金属膜を用いることができる。
つぎに、図10のように波長選択フィルタ91の透過率および多層干渉反射膜92の反射率が設定された表示用フィルムをほぼ正面から視認した場合の視認される色相変化について説明する。多層干渉反射膜92に垂直に入射した可視光のうち、所定の選択波長650nmの光が反射される。残りの可視光は多層干渉反射膜92を透過し、波長選択フィルタ91に到達し、600nm以上の可視波長帯域が波長選択フィルタ12を透過し、600nm未満の可視波長帯域光は吸収される。波長選択フィルタ91を透過した600nm以上の可視波長帯域光は、反射基材20に達し、これによって反射され、再び波長選択フィルタ91および多層干渉反射膜92を透過して、出射される。したがって、視認者には、多層干渉反射膜92により反射された650nmの可視光と、波長選択フィルタ91を透過した波長600nmの可視光とが重畳された可視光が視認される。よって、実質的には600nm以上の可視光(赤色光)が視認されることになる。このとき、波長選択フィルタ91を透過した600nm以上の光は、ほとんど全て基材20によって反射されて出射されるため、反射光量が大きく、表示用フィルムは明るい赤色光を呈する。
つぎに、図10の表示用フィルムを視認する方向(入射角)を垂直方向から斜め方向に徐々に傾斜させていくと、多層干渉反射膜92の反射波長が短波長側にシフトしていく。多層干渉反射膜92のシフトした反射波長が、波長選択フィルタ91の透過帯域内に含まれる入射角範囲であれば、表示用フィルムについて視認される色は、赤色光であり、垂直方向から視認した場合とほとんど変化ない。ただし、多層干渉反射膜92の反射率の方が、波長選択フィルタ91の透過率よりも大きければ、視認される赤色光の色相は多層干渉反射膜92の反射波長の色相が強く表れるため、入射角が大きくなるにつれて朱色がかった赤色を呈する。
入射角をさらに大きくし、多層干渉反射膜92のシフトした反射波長が、波長選択フィルタ91の透過帯域から外れ、吸収帯域に入ると、表示用フィルムが呈する色相は大きく変化する。すなわち、多層干渉反射膜92の反射波長は、600nm未満の緑色光になる。波長選択フィルタ91は600nm以上の可視波長帯域光を透過し、反射基材20によって反射される。したがって、視認者には、多層干渉反射膜92により反射された600nm未満の緑色光と、波長選択フィルタ91を透過した波長600nmの赤色可視光とが重畳された可視光が視認される。よって、表示用フィルムは、視認方向が所定の角度以上に達すると、表示色が、黄色味がかった赤色に急激に変化する。
このように、反射率及び透過率が図10のように設定された表示用フィルムは、多層干渉反射膜92の反射光と、波長選択フィルタ91の透過光とを重畳して視認する構成であるため、視認する角度を変化させた場合、単に多層干渉反射膜92の反射光のシフト量による表示色の変化にとどまらず、表示色が大きく変化する。しかも、変化の前後の表示色はいずれも有彩色(赤、黄色)であり、かつ、反射光量が大きいため、表示色の明度が高い。よって、明るい有彩色を呈し、色の変化の大きい装飾性に優れた表示用フィルムを提供することができる。
つぎに、図11のように波長選択フィルタ91の透過率および多層干渉反射膜92の反射率が設定された表示用フィルムの表示色の変化について説明する。ほぼ正面から視認した場合には、多層干渉反射膜92により、選択波長650nmの赤色光が反射される。残りの可視光は多層干渉反射膜92を透過し、波長選択フィルタ91に到達し、緑および青色波長帯域(600nm未満)が波長選択フィルタ12を透過し、反射基材20によって反射される。したがって、視認者には、多層干渉反射膜92により反射された650nmの可視光と、波長選択フィルタ91を透過した波長600nm未満の緑および青色の可視光とが重畳された可視光が視認される。よって、紫色が視認される。しかも、波長選択フィルタ91を透過した600nm未満の光は、ほとんど全て基材20によって反射されて出射されるため、反射光量が大きく、明るい紫色を呈する。
このような図11の表示用フィルムを視認する方向(入射角)を垂直方向から斜め方向に徐々に傾斜させていくと、多層干渉反射膜92の反射波長が短波長側にシフトしていく。これにより、視認される色は、徐々に黄色味がかった紫色に変化していく。
入射角をさらに大きくし、多層干渉反射膜92のシフトした反射波長が、波長選択フィルタ91の吸収帯域から外れ、透過帯域に入ると、表示用フィルムが呈する色相は大きく変化する。すなわち、多層干渉反射膜92の反射波長は、600nm未満の緑色光になり、これに、波長選択フィルタ91を透過した600nm未満の緑および青色光が重畳されるため、青緑光が視認される。よって、表示用フィルムは、視認方向が所定の角度以上に達すると、表示色が、黄色味がかった紫色から青緑色に急激に変化する。
さらに、入射角を大きくしていくと、多層干渉反射膜92の反射波長が550nm(緑色)に近づき、これに波長選択フィルタ91を透過した600nm未満の緑および青色光が重畳される。よって、緑色が強い青緑色になる。多層干渉反射膜92の反射率の方が、波長選択フィルタ91の透過率よりも大きければ、多層干渉反射膜92の反射波長の色相が強く表れる。
このように、反射率及び透過率が図11のように設定された表示用フィルムは、視認する角度を大きくしていった場合、表示色の変化は多層干渉反射膜92の反射光のシフト量による変化を越え、紫から黄色味がかった紫に徐々に変化した後、青緑色に急激に変化する。しかも、変化の前後でいずれも反射光量が大きいため、表示色が明るく、装飾性に優れた表示用フィルムを提供することができる。
つぎに、図12のように波長選択フィルタ91の透過率および多層干渉反射膜92の反射率が設定された表示用フィルムの表示色の変化について説明する。このフィルムは、ほぼ正面から視認した場合には、多層干渉反射膜92により、選択波長650nmの赤色光が反射される。残りの可視光は多層干渉反射膜92を透過し、波長選択フィルタ91に到達し、青色波長帯域(530nm未満)が波長選択フィルタ12を透過し、反射基材20によって反射される。したがって、視認者には、多層干渉反射膜92により反射された650nmの赤色光と、波長選択フィルタ91を透過した波長530nm未満の青色の可視光とが重畳された可視光が視認される。よって、紫色が視認される。
図12の表示用フィルムを視認する方向(入射角)を垂直方向から斜め方向に徐々に傾斜させていくと、多層干渉反射膜92の反射波長が短波長側にシフトし、波長600nm(黄色)から波長550nm(緑色)まで変化していくため、視認される色は、徐々に黄色味がかった紫色から緑色がかった紫に変化していく。多層干渉反射膜92の反射率の方が、波長選択フィルタ91の透過率よりも大きければ、多層干渉反射膜92の反射波長の色相(黄色、緑色)が強く表れる。
このように、反射率及び透過率が図12のように設定された表示用フィルムは、視認する角度を変化させた場合、多層干渉反射膜92の反射光のシフト量による表示色の変化と、波長選択フィルタ91の透過光色とが重畳されるため、多層干渉反射膜92の反射光シフトによる表示色の変化よりも複雑な色の変化を表示することができる。しかも、変化の前後でいずれも反射光量が大きいため、明るくかつ色の変化の大きい装飾性に優れた表示用フィルムを提供することができる。
上述してきたように、第2の実施の形態の表示用フィルムは、反射基材20と、波長選択フィルタ91と、多層干渉反射膜92とをこの順に積層したことにより、波長選択フィルタ12によって選択される波長幅の広い可視帯域光と、見る角度によって波長がシフトする多層干渉反射膜11の反射光とを重畳して視認される。これにより、視認する角度によって、徐々に波長がシフトするだけではなく、所定の角度において急激な色相の変化を呈することができ、しかも、表示される色相は有彩色である。さらに、反射光量が大きいため、表示色が変化しながらも、変化の前後で明るい色相を呈することができる。よって、視認する角度によって、明るい有彩色を不連続な色相変化で表示できる装飾性に優れた表示用フィルムが得られる。
また、第2の実施の形態の表示用フィルムは、色覚障害のある人には、第1の実施の形態の表示用フィルムと同様に、この表示用フィルムの正面もしくは所定の入射角の色相が、周囲に配置されている物等の色相に対して見分けにくい場合であっても、視認する角度を変えることにより、他の色相(朱色や黒色)に変化するため、周囲の色相に対して見分けやすくなる。よって、第2の実施の形態の表示用フィルムを用いて表示物を作製することにより、色覚障害のある人もない人も、同時に同じ表示物を見て、表示内容や装飾性を認識することができ、単なる装飾性にとどまらず色覚バリアフリーも同時に実現できる。
(実施例1〜6)
本発明の実施例1〜6として、上述の第1の実施の形態の図1の構成の表示用フィルムを作製した。
本発明の実施例1〜6として、上述の第1の実施の形態の図1の構成の表示用フィルムを作製した。
黒色基材10としては、黒色フィルム(ルミラーX30 100μm:東レ社)を用いた。
多層干渉反射膜11として、図13および図14に反射スペクトルを示すように、入射角が大きくなるにつれて反射スペクトルのピーク波長がシフトする赤色多層干渉反射膜、緑色多層干渉反射膜を用意した。これら干渉反射膜は、屈折率の異なる2種類の樹脂を交互に積層したものである。
波長選択フィルタ12として、図16のような透過スペクトルを示す5種類(マゼンタ、シアン、赤、緑、青)のフィルタを用意した。これらフィルタは、インクジェットプリンタにより多層干渉反射膜11の上に印刷したものである。
これを表1および表2のように組み合わせて実施例1〜6の表示用フィルムを作成した。実施例1〜6の表示用フィルムについて、5°方向、60°方向の表示色を調べたところ、表1および表2の通りであった。なお、表1および表2において、表示色は、XYZ表色系(JIS−Z8701:1999)にしたがってx値およびy値により示した。また、表1には、明るさを示すY値を併せて示した。
表1および表2から明らかなように、本実施例1〜6の表示用フィルムは、見る角度が5°の場合と60°の場合とで、x値およびy値のうちの一方もしくは両方が大きく変化しており、急激な色変化を呈していることがわかる。従来の表示用フィルムは、角度変化があっても色の変化が演出できなかったり、色変化があっても面内一様の色にはなりにくかった。これに対し、本実施例1〜6の表示用フィルムを用いることにより、急激な色変化でアイキャッチ効果を演出しやすいという効果を得ることができる。
本実施例によれば、見る方向によって、色相が急激に変化し、装飾性に優れた表示用フィルムが得られた。また、この表示用フィルムは、赤緑色覚障害がある人にとっても、視認する角度を変えることによって、色を認識しやすくなる。よって、色覚障害のある人もない人にとっても、装飾性にすぐれ、周囲と見分けやすい、色覚に関してバリアフリーの表示用フィルムを実現できた。
(実施例7〜19)
本発明の実施例7〜19として、上述の第2の実施の形態の図2の構成の表示用フィルムを作製した。反射基材20としては、アルミ膜を用いた。
本発明の実施例7〜19として、上述の第2の実施の形態の図2の構成の表示用フィルムを作製した。反射基材20としては、アルミ膜を用いた。
多層干渉反射膜92として、図13、図14、図15に示すように、入射角が大きくなるにつれて反射スペクトルのピーク波長がシフトする赤色多層干渉反射膜、緑色多層干渉反射膜、青色多層干渉反射膜を用意した。波長選択フィルタ91として、図16のような透過スペクトルを示す6種類(イエロー、マゼンタ、シアン、赤、緑、青)のフィルタを用意した。
これを表3〜表5のように組み合わせて、実施例7〜19の表示用フィルムを作成した。実施例7〜19の表示用フィルムについて、5°方向、60°方向の表示色を調べたところ、表3〜表5の通りであった。なお、表3〜表5において、表示色は、実施例1〜6と同様にXYZ表色系にしたがってx値およびy値により示した。また、表3には、明るさを示すY値を併せて示した。
表3〜表5から明らかなように、本実施例7〜19の表示用フィルムは、見る角度が5°の場合と60°の場合とで、x値およびy値のうちの一方もしくは両方が大きく変化しており、急激な色変化を呈していることがわかる。また、実施例1〜4の表示用フィルムのY値と比較して、実施例7〜11の表示用フィルムのY値は格段に大きく、反射光量の大きな明るい表示用フィルムが得られていることがわかる。反射光量が大きいのは、実施例7〜11の表示用フィルムにだけではなく、反射基材20を用いる実施例7〜19に共通する性質であった。したがって、本実施例7〜19の表示用フィルムを用いることにより、急激な色変化と明るさにより、アイキャッチ効果を演出しやすいという効果を得ることができる。
本実施例7〜19によれば、見る方向によって、色相が急激に変化し、しかも、反射光量の大きな明るい装飾性に優れた表示用フィルムが得られた。また、この表示用フィルムは、赤緑色覚障害がある人にとっても、視認する角度を変えることによって、色を認識しやすくなる。よって、色覚障害のある人もない人にとっても、装飾性にすぐれ、周囲と見分けやすい、色覚に関してバリアフリーの表示用フィルムを実現できた。
(実施例20)
実施例20として、図17の表示物を作製した。この表示物は、実施例12と実施例16の表示フィルムの構造を隣接配置したものであり、反射基材20と、その上に順に積層された波長選択フィルタ91a、91bと、多層干渉反射膜92とを備えている。
実施例20として、図17の表示物を作製した。この表示物は、実施例12と実施例16の表示フィルムの構造を隣接配置したものであり、反射基材20と、その上に順に積層された波長選択フィルタ91a、91bと、多層干渉反射膜92とを備えている。
反射基材20として、アルミ膜を用いた。反射基材20上の所定の領域には、実施例12で用いたイエローの波長選択フィルタ91a(図16参照)が配置され、それに隣接する領域には、実施例16で用いた青色の波長選択フィルタ91b(図16参照)が配置されている。これらは、インクジェットプリンタによりインクを印刷することにより設けた。
波長選択フィルタ91a、91bの上には、図14の緑色多層干渉反射膜92を配置した。
本実施例の表示物は、実施例12の表示フィルムの領域と、実施例16の表示フィルムの領域が隣接配置されているため、色分け表示により、表示内容を示すことができた。しかも、隣接する表示フィルムの領域は、それぞれが見る角度によって急激な色相変化を示し、その色相の変化はそれぞれ異なっていた。色相変化は、上記表4に示したとおりである。また、両表示フィルムは、反射光量が大きいため、明るい表示物が得られた。よって、実施例20により、装飾性に優れた、色分け表示が可能な表示物が得られた。
1…表示用フィルム、10…黒色基材、11…多層干渉反射膜、12…波長選択フィルタ、20…反射基材、91…波長選択フィルタ、92…多層干渉反射膜、100…表示物品の基体。
Claims (14)
- 基材と、該基材上に順に積層された、波長選択反射膜と、波長選択透過膜とを備え、
前記波長選択反射膜は、入射光の入射角が大きくなるにつれ反射波長がシフトする性質を有し、
前記波長選択透過膜は、前記波長選択反射膜に対し垂直入射する光に対して該波長選択反射膜が反射する波長帯域、および、前記波長選択反射膜に対して所定の入射角以上で入射する光に対して前記波長選択反射膜が反射する波長帯域のうちいずれか一方を透過し、他方を透過しない性質を有することを特徴とする表示用フィルム。 - 請求項1に記載の表示用フィルムにおいて、前記波長選択透過膜は、透過する前記波長帯域以外の可視光を吸収する性質を有することを特徴とする表示用フィルム。
- 請求項1または2に記載の表示用フィルムにおいて、前記波長選択透過膜は、主平面方向について異なる位置では、透過する波長帯域が異なることを特徴とする表示用フィルム。
- 請求項3に記載の表示用フィルムにおいて、前記波長選択透過膜は、第1の領域と、第2の領域とを有し、前記第1の領域は、予め定めた第1の波長帯域を選択透過し、前記第2の領域は、予め定めた第2の波長帯域を選択透過することを特徴とする表示用フィルム。
- 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の表示用フィルムにおいて、前記波長選択透過膜は、主平面方向の一部に、波長選択性のない透過、吸収、および反射のいずれかをする領域を有することを特徴とする表示用フィルム。
- 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の表示用フィルムにおいて、前記基材は、前記波長選択反射膜を透過した可視光を吸収する性質を有することを特徴とする表示用フィルム。
- 基材と、該基材上に順に積層された、波長選択吸収膜と、波長選択反射膜とを備え、
前記波長選択吸収膜は、第1の可視波長帯域光を透過し、第2の可視波長帯域光を吸収する性質を有し、
前記波長選択反射膜は、入射角の大きさに応じて選択反射する波長帯域がシフトし、所定の入射角範囲では前記第1の可視波長帯域に含まれる波長帯域光を選択反射するとともに、該選択反射する波長帯域を除く前記第1の可視波長帯域の少なくとも一部の光を透過し、別の入射角範囲では、前記第2の可視波長帯域に含まれる波長帯域光を選択反射するとともに、前記第1の可視波長帯域の少なくとも一部の光を透過する性質を有し、
前記基材は、前記波長選択反射膜および前記波長選択吸収膜を透過した光を反射することにより、前記所定の入射角範囲では、前記基材が反射する前記第1の可視波長帯域の少なくとも一部の光と、前記波長選択反射膜の反射する前記第1の可視波長帯域内の選択反射光とが重畳されて反射され、前記別の入射角範囲では、前記基材が反射する前記第1の可視波長帯域の少なくとも一部の光と、前記波長選択反射膜の反射する前記第2の可視波長帯域内の選択反射光とが重畳されて反射されることを特徴とする表示用フィルム。 - 基材と、該基材上に順に積層された、波長選択吸収膜と、波長選択反射膜とを備え、
前記波長選択吸収膜は、第1の可視波長帯域光を透過し、第2の可視波長帯域光を吸収する性質を有し、
前記波長選択反射膜は、入射角の大きさに応じて、選択反射する波長帯域が前記波長選択吸収膜の第2の可視波長帯域内でシフトするとともに、前記第1の可視波長帯域の少なくとも一部の光を透過し、
前記基材は、前記波長選択反射膜および前記波長選択吸収膜を透過した第1の可視波長帯域光を反射することにより、前記基材が反射する第1の可視波長帯域の少なくとも一部の光と、入射角によって前記第2の可視波長帯域内で波長帯域がシフトする前記波長選択反射膜の選択反射光とが重畳されて反射されることを特徴とする表示用フィルム。 - 請求項7または8に記載の表示用フィルムにおいて、前記波長選択吸収膜は、主平面方向について異なる位置では、透過する前記第1の可視波長帯域が異なることを特徴とする表示用フィルム。
- 入射光の入射角が大きくなるにつれて反射波長がシフトする波長選択反射膜の上に波長選択透過膜を積層し、前記波長選択透過膜の透過波長帯域を所定の帯域に設定することにより、
正面から視認した場合には、前記波長選択反射膜の反射光が視認され、視認する角度を斜め方向にシフトするにつれ、視認される前記反射光の波長がシフトし、所定の角度以上の斜め方向から視認した場合には、前記波長選択反射膜の反射波長が前記波長選択透過膜の透過波長帯域から外れ、黒色に視認されることを特徴とする表示方法。 - 入射光の入射角が大きくなるにつれて反射波長がシフトする波長選択反射膜の上に波長選択透過膜を積層し、前記波長選択透過膜の透過波長帯域を所定の帯域に設定することにより、
所定の角度以上の斜め方向から視認した場合には、前記波長選択反射膜の反射光が視認され、視認する角度を正面方向にシフトするにつれ、視認される前記反射光の波長がシフトし、正面方向から視認した場合には、前記波長選択反射膜の反射波長が前記波長選択透過膜の透過波長帯域から外れ、黒色に視認されることを特徴とする表示方法。 - 入射光の入射角が大きくなるにつれて反射波長が可視光範囲でシフトする波長選択反射膜の下に、波長選択吸収膜を配置し、その下に波長選択性のない反射膜を配置し、前記波長選択吸収膜の吸収波長帯域を所定の帯域に設定することにより、
正面から視認した場合には、前記波長選択吸収膜を透過した可視波長帯域光と、該可視波長帯域光とは異なる帯域の前記波長選択反射膜の反射光とが重畳されて視認され、所定の角度以上の斜め方向から視認した場合には、前記波長選択吸収膜を透過した可視波長帯域光と、当該可視波長帯域光内に反射波長がシフトした前記波長選択反射膜の反射光とが重畳されて視認されることを特徴とする表示方法。 - 入射光の入射角が大きくなるにつれて反射波長が可視光範囲でシフトする波長選択反射膜の下に、波長選択吸収膜を配置し、その下に波長選択性のない反射膜を配置し、前記波長選択吸収膜の吸収波長帯域を所定の帯域に設定することにより、
正面から視認した場合には、前記波長選択吸収膜を透過した可視波長帯域光と、当該可視波長帯域光内の前記波長選択反射膜の反射光とが重畳されて視認され、所定の角度以上の斜め方向から視認した場合には、前記波長選択吸収膜を透過した可視波長帯域光と、該可視波長帯域とは異なる波長帯域に反射波長がシフトした前記波長選択反射膜の反射光とが重畳されて視認されることを特徴とする表示方法。 - 入射光の入射角が大きくなるにつれて反射波長が可視光範囲でシフトする波長選択反射膜の下に、波長選択吸収膜を配置し、その下に波長選択性のない反射膜を配置し、前記波長選択吸収膜の吸収波長帯域を所定の帯域に設定することにより、
正面から視認した場合には、前記波長選択吸収膜を透過した可視波長帯域光と、当該可視波長帯域光とは異なる帯域の前記波長選択反射膜の反射光とが重畳されて視認され、所定の角度以上の斜め方向から視認した場合には、前記波長選択吸収膜を透過した可視波長帯域光と、該可視波長帯域とは異なる波長帯域内で反射波長がシフトした前記波長選択反射膜の反射光とが重畳されて視認されることを特徴とする表示方法。
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