JPH10337529A - 光輝顔料 - Google Patents

光輝顔料

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JPH10337529A
JPH10337529A JP14824897A JP14824897A JPH10337529A JP H10337529 A JPH10337529 A JP H10337529A JP 14824897 A JP14824897 A JP 14824897A JP 14824897 A JP14824897 A JP 14824897A JP H10337529 A JPH10337529 A JP H10337529A
Authority
JP
Japan
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light
pigment
refractive index
plane
glitter
Prior art date
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Pending
Application number
JP14824897A
Other languages
English (en)
Inventor
Susumu Umemura
晋 梅村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
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Publication of JPH10337529A publication Critical patent/JPH10337529A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】曇りや雨の日中、あるいは夜間や室内の電灯の
光のもとでも強い光輝性を発現できるようにする。 【解決手段】透明材料からなる扁平形状の粒子形状で、
外周部11の屈折率を内周部10の屈折率より小さくし
た。界面での全反射により入射面12から入射した光の
大部分が放射面13へ向かい、発光した放射面13が入
射面12側から視認されることで光輝顔料が輝いて見え
る。全反射により側周面から逃げる光がほとんどなく、
入射面12から入射した光のほぼ全量で発光するため、
効率がよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗料などに混合さ
れて用いられ、太陽光の照射などにより光輝性を発現す
る光輝顔料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より自動車の塗色としては、有機着
色顔料あるいは無機着色顔料を用いたソリッドカラー
と、光輝性を有する顔料を用いたメタリックカラーとが
あり、それぞれ各種顔料を混合して種々の色調を得てい
る。また近年の自動車においては、メタリックカラーに
新規な意匠性が求められ、各種の光輝顔料が開発されて
いる。
【0003】光輝性顔料のうち古くから利用されている
アルミニウム箔顔料は、アルミニウムの金属光沢を利用
し、塗膜に入射する光をアルミニウム顔料で反射するこ
とにより光輝感を発現するものである。したがって着色
顔料を混合しなければ銀色の色調となり、各種有機顔料
を併用することでブルー、レッド、グリーンなどのカラ
ーメタリック色調となる。
【0004】そして近年利用が増大しているパールマイ
カ顔料は、マイカの扁平粒子表面に二酸化チタン層を形
成したものである。このパールマイカ顔料では、二酸化
チタン層とマイカとの屈折率の違いによる光干渉が生
じ、また各層表面での反射光も加わって、独特のメタリ
ック感が得られる。そして着色顔料を併用することで、
見る角度によって色調が大きく異なるという2色性も発
現される。
【0005】また、マイカ形状の酸化鉄であるMIO顔
料では、酸化鉄の光吸収によりカラーメタリック色調が
得られ、マイカ表面に銀メッキを施した光輝顔料では、
鮮やかな干渉色とメッキ層の反射による光輝感とが組合
わさった新規な塗色が得られる。これらの光輝顔料は、
透明な樹脂液中に混合されてベース塗料とされ、一般に
カラーベ−ス層表面に塗装され、Wet−on−Wet
でクリア塗料を塗布した後、一体的に焼付け乾燥され
る。なお、ベース塗料中に着色顔料を混合することも行
われている。この場合にはカラーベース層を形成しない
場合もある。
【0006】例えば特開平6−126239号公報に
は、クリア塗料を間に挟んでベース塗料を2層形成し、
最上層にさらにクリア塗料を塗装した塗膜が開示されて
いる。このような多層構造とすることにより、反射光間
の位相差が大きくなり、深みが増大する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが従来の光輝顔
料を用いた塗膜においては、晴れた日の太陽光のもとで
は高い光輝感を発現するが、曇りや雨の日あるいは夜間
や室内の電灯の光のもとでは、光輝感がほとんど得られ
ないという不具合がある。例えばアルミニウム箔顔料で
は、曇りや雨の日あるいは夜間や室内の電灯の光のもと
では、金属の物体色が表出するのみで輝きのないグレー
色となり、マイカ顔料では併用している有機顔料の色の
みが表出するという問題がある。
【0008】また干渉色や2色性など特有の意匠も、強
い太陽光のもとで初めてその意匠が発現されるものであ
り、曇りや雨の日あるいは夜間や室内の電灯の光のもと
ではその意匠が発現されないという不具合がある。本発
明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、曇り
や雨の日中、あるいは夜間や室内の電灯の光のもとでも
強い光輝性を発現できる光輝顔料を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の光輝顔料の特徴は、透明材料から形成された扁平形
状の粒子からなり、外周部の屈折率が内周部の屈折率よ
り小さいことにある。
【0010】
【発明の実施の形態】従来のマイカ顔料などにおいて
は、全体が均一な組成であるために入射した光は内部で
全反射することなく透過する。そのため表面の反射光の
みが光輝性に寄与し、強い太陽光などが照射された場合
には光輝感が得られるものの、光量が小さな雨天時や曇
りの日などには光輝感が得られない。
【0011】そこで本発明の光輝顔料は、図1に示すよ
うに内周部の高屈折率部10と、その外周の低屈折率部
11とから構成され、扁平形状に形成されている。本発
明の光輝顔料はこのように扁平形状であるため、液状塗
料中に配合して塗装すると、塗面に略平行に配向するも
のが多い。したがって塗膜に光が照射されると、図2に
示すように光は光輝顔料の入射面12から入射する。
【0012】入射面12から入射した光の一部は、その
まま反対側の放射面13へ向かう。また高屈折率部10
と低屈折率部11の界面に臨界角以上に傾斜して入射し
た光は、高屈折率部10と低屈折率部11の界面で全反
射し、時には全反射を繰り返しながら放射面13へ向か
う。高屈折率部10と低屈折率部11の界面に臨界角よ
り小さい角度で入射し、かつ高屈折率部10と低屈折率
部11の界面に到達した一部の光のみが、外周部から放
出される。したがって入射面12から入射した光の大部
分が放射面13へ向かい、放射面13から放射されて放
射面13が光る。
【0013】そしてこの光輝顔料は薄い扁平形状である
ので、発光した放射面13を入射面12側から視認する
ことができ、光輝顔料が輝いて見えることとなる。した
がって本発明の光輝顔料では、入射面12から入射する
光のほぼ全量により放射面13が発光するので、曇りや
雨の日の日光、あるいは夜間や室内の電灯の光であって
も、光輝性を発現することができる。
【0014】本発明の光輝顔料の形状は、扁平形状であ
れば特に制限されない。しかし塗料用に用いるのであれ
ば、スプレーノズルの詰まりなどを防ぎ、塗膜の平滑性
を損なわないようにする必要があり、その最大径は約3
0μm〜100μmとすることが望ましい。なおシート
などに混入して用いるなら、例えば直径500μm程度
など、さらに大きなものを用いることができる。
【0015】また本発明の光輝顔料の厚さは、1〜15
μm程度とすることが好ましい。これより厚いと放射面
の発光を入射面から見ることが困難となって光輝性が低
下するとともに、塗膜中に混入した場合に塗膜の平滑性
が低下する。なお、可視光の波長はnm単位であるの
で、厚さがμm単位の光輝顔料であれば入射面から入射
した光は高屈折率部と低屈折率部の界面で充分に全反射
し、放射面に集光することができる。
【0016】内周部と外周部の屈折率の差は大きいほど
好ましい。屈折率の差が大きいほど臨界角が小さくな
り、外周面から外部へ逃げる光が少なくなるため光輝性
が一層向上する。さらに、従来のパールマイカ顔料のよ
うに、入射面あるいは放射面に二酸化チタン層などを形
成すれば、光干渉により干渉色を発色させることがで
き、高い光輝性に干渉色が加わった特有の意匠を発現す
ることができる。
【0017】本発明の光輝顔料を製造するには、光ファ
イバから製造することが好ましい。光ファイバは中心の
コア部の屈折率が大きく、外周のクラッド部の屈折率が
小さい。したがって光ファイバを輪切り状にスライスす
ることにより、外周部の屈折率が内周部の屈折率より小
さく扁平形状の本発明の光輝顔料を製造することができ
る。
【0018】なお、光ファイバを用いる場合、樹脂製の
光ファイバを用いることもできるが、ファイバ径が小さ
くでき光輝顔料の径を小さくできること、耐熱性や耐薬
品性に優れることなどの理由から、石英ガラス、多成分
ガラスなどから形成されたガラス製の光ファイバを用い
ることが望ましい。また本発明の光輝顔料の材質は、透
明であれば特に制限されず、ガラス、セラミックスある
いは樹脂から製造することができる。
【0019】本発明の光輝顔料は、塗料、化粧品、イン
キ、各種シート類など、種々の分野に利用することがで
きる。また、その添加量は、少しでも添加すればそれな
りの光輝性が得られ、塗料の場合には一般に1〜10重
量%の添加量で十分な効果が発揮される。
【0020】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。本実施例の光輝顔料1は、図1及び図2に示すよう
に、P2 5 −SiO2 ガラスよりなる高屈折率部10
と、高屈折率部10の外周にリング状に形成されB 2
3 −SiO2 ガラスよりなる低屈折率部11とから構成
され、直径30μm、厚さ2μmの扁平な円柱形状をな
している。高屈折率部10の屈折率は1.6であり、低
屈折率部11の屈折率は1.4である。
【0021】この光輝顔料1は、図4に示す光ファイバ
を輪切り状にスライスすることにより得られたものであ
り、高屈折率部10はコア部10’から、低屈折率部1
1はクラッド部11’から形成されている。この光輝顔
料を自動車用塗料に用い、塗装して光輝性を評価した。
電着塗膜上に中塗り塗膜が形成された鋼板を用意し、青
色のカラーベース塗料を塗装後、140℃で20分間焼
付け乾燥した。次に、アクリル樹脂とメラミン樹脂から
なる樹脂液中に上記光輝顔料を10重量%含むベース塗
料を用意し、カラーベース塗膜表面に膜厚15μmとな
るようにスプレー塗装した。そしてアクリル−メラミン
系クリア塗料をさらに膜厚40μmとなるようにWet
−on−Wetにてスプレー塗装し、140℃で20分
間焼付けてベース塗膜とクリア塗膜を一体的に硬化させ
た。
【0022】形成された塗板は、図2に示すように、中
塗り塗膜100表面にカラーベース塗膜101が形成さ
れ、その表面にベース塗膜102とクリア塗膜103が
順に形成されている。そしてクリア塗膜103表面から
は、ベース塗膜102中の光輝顔料1が見え、ベース塗
膜102を通してカラーベース塗膜101が見える。こ
の塗板では、クリア塗膜103から入射した光は、光輝
顔料1の表面で反射するもの、カラーベース塗膜101
で反射するもの、光輝顔料1を通過するもの、カラーベ
ース塗膜101に吸収されるものなど種々に分かれ、カ
ラーベース塗膜101の色調の中に光輝顔料1が見える
意匠となる。
【0023】ここで光輝顔料1では、図2に示すように
入射面12から入射した光は、放射面13へ向かうもの
と低屈折率部11へ向かうものの二通りに分かれる。低
屈折率部11へ向かう光のうち、高屈折率部10と低屈
折率部11の界面に臨界角以上に傾斜して入射した光
は、高屈折率部10と低屈折率部11の界面で全反射し
て、結局放射面13へ向かう。
【0024】したがって入射面12から入射した光の大
部分が放射面13から放射され、放射面13が発光す
る。そして光輝顔料1は厚さが薄いため、入射面12か
ら放射面13の発光を視認することができ、光輝顔料1
が輝いて見えることとなる。すなわち入射面12から入
射した光の大部分が放射面13へ向かうので、入射する
光の光量が少なくても放射面13を発光させることが可
能となる。したがってこの塗板では、曇りや雨の日中で
も、あるいは夜間のネオンサインからの光でも光輝顔料
1が輝いて見え、きわめて意匠性に優れている。しかも
光輝顔料1は光源の色そのものを発色するため、ネオン
サインなどの各色の光のもとでは、光輝顔料1も各色に
光り独特の意匠を有していた。
【0025】なお、上記実施例ではカラーベース塗膜1
01を形成したが、カラーベース塗膜を形成せず、ベー
ス塗料中に光輝顔料1とともに着色顔料を配合しても同
様の意匠が得られる。また光輝顔料1の断面形状は長方
形となっているが、図5に示すように断面形状を台形と
し、入射面12側の径を放射面13側よりも大きくする
ことも好ましい。このようにすれば、入射面12から入
射する光をさらに多くすることができるので、光輝性が
一層向上する。なおスプレー塗装ではこのような光輝顔
料を好ましい向きに配置することは困難であるが、シー
トなどに混入する場合にはこのような断面形状とするこ
とが有効である。
【0026】
【発明の効果】すなわち本発明の光輝顔料によれば、曇
りや雨の日中、あるいは夜間のネオンサインの光や室内
の電灯の光のもとでも強い光輝性を発現することができ
る。また光ファイバをスライス切断することで製造でき
るので、製造がきわめて容易であり、品質も安定すると
いう利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の光輝顔料粒子の拡大斜視図
である。
【図2】本発明の一実施例の光輝顔料粒子を光の屈折状
態と共に示す断面図である。
【図3】本発明の一実施例の光輝顔料粒子を用いた塗板
の断面図である。
【図4】本発明の一実施例の光輝顔料粒子を製造するの
に用いた光ファイバの要部斜視図である。
【図5】光輝顔料の他の態様を示し、光の屈折状態と共
に示す断面図である。
【符号の説明】
1:光輝顔料 10:高屈折率部(内周
部) 11:低屈折率部(外周部) 12:入射面
13:放射面

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明材料から形成された扁平形状の粒子
    からなり、外周部の屈折率が内周部の屈折率より小さい
    ことを特徴とする光輝顔料。
JP14824897A 1997-06-05 1997-06-05 光輝顔料 Pending JPH10337529A (ja)

Priority Applications (1)

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JP14824897A JPH10337529A (ja) 1997-06-05 1997-06-05 光輝顔料

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JP14824897A JPH10337529A (ja) 1997-06-05 1997-06-05 光輝顔料

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JPH10337529A true JPH10337529A (ja) 1998-12-22

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ID=15448555

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JP14824897A Pending JPH10337529A (ja) 1997-06-05 1997-06-05 光輝顔料

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