JP2004523865A - 照明装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】散乱に従属する波長に起因する色シフトを防止すること。
【解決手段】光反射コーティング(5)が設けられ、反射部(2)を有する反射体(9)と、光源に電気的に接続するためのコンタクト手段(6)とを含む。コーティング(5)は、少なくとも2つの光反射粒子グループを含む。これらのグループは、それぞれのグループに対して異なる粒子(10a-d)に設けられた干渉層(12a-d)により、相互に異なる色を示す。
【選択図】図1
【解決手段】光反射コーティング(5)が設けられ、反射部(2)を有する反射体(9)と、光源に電気的に接続するためのコンタクト手段(6)とを含む。コーティング(5)は、少なくとも2つの光反射粒子グループを含む。これらのグループは、それぞれのグループに対して異なる粒子(10a-d)に設けられた干渉層(12a-d)により、相互に異なる色を示す。
【選択図】図1
Description
【技術分野】
【0001】
この発明は、少なくとも高屈折率の材料グループから選択される少なくとも一つの材料および低屈折率の更なる材料グループから選択される少なくとも一つの更なる材料を更に含む、相互に異なる、少なくとも第1および第2の干渉層があるコーティングが設けられた、反射部を有する反射体と、光源に電気的に接続するためのコンタクト手段とを含む照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の照明装置は、特許文献1により公知である。この公知の照明装置では、コーティングは、光を反射し、かつ、高屈折率材料の層と低屈折率材料の層が交互に繰り返される、それぞれが、1/4波長の2層以上の干渉層を含んでいる。
【0003】
コーティングは、層の数、各層の屈折率および各層の厚さを、それぞれ、選択することによって、特定の所望の光学的性質を持たせることができる。コーティングの光学的性質は、光の干渉に基づき、干渉層の材料が部分的に光を透過させる。
【0004】
干渉は、反射の波長従属性とコーティングの透過に、選択的に影響を与えるために用いられる。コーティングは、例えば、可視放射を反射すると同時に、赤外線放射を透過させるように、選択的に反射させることが可能である。
【0005】
コーティングが白色に見える、すなわち、コーティングが実質的に視覚スペクトルの全ての波長を全反射させるので、高屈折率材料の層と低屈折率材料の層が交互に入れ替わる数多くの層が、必要となるので、反射コーティングの製造を行いにくいという不都合があると言うことは、問題である。
【0006】
また、反射コーティングの製造は、照明装置の反射部の曲面の/成形された表面にコーティングを施すことが困難であるので、さらに行いにくい。
【0007】
さらに、成形工程の前にコーティング工程を行うときには、プレコーティングされた反射体の成形が、コーティングにダメージを与えるという重大なリスクを伴うので、反射コーティングの製造は、なおさら行いにくい。
【0008】
バックライティングシステムにおいては、光反射コーティングが、同時に、発散部のためのコーティングとして作用する場合がある。すなわち、発散部を通過した光は、コーティングによる散乱により発散する。例えば、こうするためには、二酸化チタン粒子のコーティングが、一般に公知である。コーティングは、この種の光の散乱を効果的に生じさせるために、散乱する波長のオーダーサイズ、すなわち1μmより狭い範囲の粒子から成るようにしなければならない。しかしながら、上記サイズで実質的な白色粒子(例えば、一般に公知の二酸化チタン)の従来のコーティングは、散乱に従属する波長に起因する色シフトが問題である。
【0009】
本発明の目的は、上述の問題点を解決した冒頭に記載した類の照明装置を提供することである。
【0010】
【特許文献1】
米国特許第3,644,730号
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0011】
冒頭に記載した種の照明装置は、さらに、前記コーティングが、少なくとも第1および第2の光反射粒子グループを有し、前記第1の干渉層が、前記第1の粒子グループの粒子に設けられていてかつ前記第2の干渉層が、前記第2の粒子グループの粒子に設けられていて、各光反射粒子グループが、前記粒子グループの前記各粒子が当該集合のうちの1つから選択される材料からなり、各々の干渉層が当該集合の残りの集合から選択される材料からなり、各々の粒子グループのための材料が、他のいかなる粒子グループの材料から関係なく選択される場合、これらの反射が混ざったときに、予め定められたCIE座標の白色光が生じるように、各々の前記光反射粒子グループの相関的な数量が、選択されていることを特徴とする。
【0012】
Van Nostrand Reinhold社、ニューヨーク(1976)、Douglas M. ConsidineによるVan Nostrand'sScientific Encyclopedia第5版には、一般的に、スペクトル比率に対する混合によって白色光を得るための広く知られている方法が、記載されている。米国特許第4,434,010号には、干渉層を有する粒子の製造方法が開示されている。
【0013】
干渉層を有する粒子は、例えば、Iriodin/Afflairという商品名で市販されており、真珠光沢を示している。すなわち、この粒子は乳白色の明るさである。真珠光沢(真珠のような見かけが得られる)の色は、光の干渉、すなわち可視スペクトルの一部の干渉に起因する。
【0014】
これに対して、従来の顔料は、可視スペクトルの一部を吸収し、一方ルミネセンス物質は、可視スペクトルの一部を発する。干渉(または真珠光沢)顔料と粒子グループとの色は、干渉層が相互に異なることに起因して、相互に異なる。
【0015】
例えば、第2の粒子グループの干渉層に対する、第1の粒子グループの干渉層は、例えば材料を異ならせるとのように、層の厚さと屈折率とのいずれかを異ならせることができる。
【0016】
粒子は、波長が散乱に依存するという理由のために、好ましくは相対的に大きいサイズ(すなわち5μm以上)としており、それゆえに、色シフトが妨げられる。
【0017】
本発明の照明装置において適用されるコーティングでは、粒子は、一般に、公知の照明装置の反射部が、表面に成形された層の位置決めと比べて、相対的にランダムに位置決めされている。一般に、干渉層の反射率および色の見え方が、波長および光の入射角に依存することは公知である。
【0018】
しかしながら、本発明の照明装置のコーティングは、光の入射角とコーティングの視角の両方の依存がより少ないことを示すことが認識された。これは、干渉層内の粒子が、相対的にランダムに向いていること、または1つの粒子グループのカラーリング結果が、多かれ少なかれ他の粒子グループにより補償される、異なる粒子グループが混在していることによって説明することができる。
【0019】
粒子グループの1つの各々の粒子が、それぞれ干渉層を備えていることが、好ましい。これにより、光の入射角の独立性および色の見え方に対する視角が更に改良される。
【0020】
コーティングが、適正な相関的な比率で相互に異なる色づけがされた少なくとも2グループを含むときには、コーティングが、効率的に、特定の色を示さないようにすることが可能である。
【0021】
粒子グループの色が、顔料の場合のように、色が減って見える、すなわち、色を組合せることが、暗色または黒色をもたらすように作用することがないことは、驚くべきことである。それどころか、粒子グループの色は、ルミネセンス物質の場合のように、色が増えて見えるように作用する。すなわち、色の組合せは、白色に至る。このように、人間の目に白色に見えるコーティングを得ることが出来る。
【0022】
この種の白色のコーティングは、互いに分離層として積層させる代わりに、コーティングの際に、当該粒子グループの粒子を混ぜるときに、特に、良好なものが得られる。粒子からなるコーティングは、例えば、スプレーによって、反射体上へ相対的に容易に施すことができる。これにより、白色コーティングを有する照明装置を、相対的に簡単に製造することが可能になる。
【0023】
真珠光沢粒子のコーティングの反射率は、相対的に高く、かつ、干渉層は事実上完全に光を透過する。この結果、当該コーティングには、コーティング内部のより多くの数の反射、および/またはコーティングの厚さの変化が、重大な光損失または色シフトをもたらさないという効果がある。しかしながら、この種の光損失および/または当該色シフトは、例えば、コーティングが二酸化チタン粒子を含むような、散乱率が最適化された、従来の白色粉末コーティングで観察することができる。
【0024】
コーティングに2つの粒子グループを組合せるときには、第1の粒子グループの選択は、第2の粒子グループとの関係において決められる。粒子グループは、各々CIEx,y色度図のそれぞれの色座標を有する。
【0025】
それぞれの粒子グループの色座標間のCIE x,y色度図に描画される線は、人間の目に白色に見える光の色座標の領域(すなわち白色領域)を横切る。当該コーティングにおいて、2つの粒子グループの相関的な数量は、それぞれの色座標から白色領域まで描画された線の区間の長さに比例して選択される。その結果、これらの反射が混合されると、人間の目に白色に見える光の色座標の光が生じる。
【0026】
Van Nostrand Reinhold社、ニューヨーク(1976)、Douglas M. ConsidineによるVan Nostrand'sScientific Encyclopedia第5版には、一般的に、スペクトル比率に対する混合によって白色光を得るための広く知られている方法が、記載されている。
【0027】
2つの粒子グループの有利な組合せは、白色領域の場合には、それぞれの粒子グループの色座標の間に描画された線が、黒いボディラインに実質的に平行にわたるので、例えば、青が色づけられた粒子グループと金が色づけられた粒子グループとになる。これは、白色の見え方を維持したまま、2つの粒子グループの相関的な数量を、相対的に広いレンジに渡って変化させることができるという効果を提供する。2つのグループのこの組合せは、人間の目に白色に見えるコーティングを、相対的に単純に製造することを可能にする。
【0028】
3つの粒子グループを、コーティングに用いる場合には、粒子グループは、CIE x,y色度図の粒子グループの色座標によって形成される三角形が、白色領域を囲むように選ばれる。4つ以上の粒子グループを含んでいるコーティングも、同様に、選ばれる。
【0029】
3つの粒子グループの有利な組合せは、例えば、青が色づけられた粒子グループと、緑が色づけられた粒子グループと、赤が色づけられた粒子グループである。これらの3つのグループの組合せは、特定の白色感のあるコーティングを相対的に容易に得ることを可能し、および/または、2つの粒子グループから得られる場合よりも、異なる白色を有するより広い範囲のコーティングを可能にする。
【0030】
本発明の照明装置の他の実施例では、コーティングが4つまたは5つの粒子グループを含む。このコーティングは、特に、相対的に多数の光反射が発生する照明装置(例えば、バックライティングシステム)に好適である。
【0031】
この種のバックライティングシステムの場合、発散部には、大抵、光源から発せられた光を、その後均一にスクリーンを照明すべく拡散させるために、様々な厚さのコーティングが、設けられている。
【0032】
コーティングの反射が、可視スペクトルの波長に依存する場合、スペクトルの一部分がスペクトルの他部分より能率的に反射されるので、各々の反射は、色シフトという結果になる。反射の回数がわずかである場合には、当該色シフトは、観測器によって識別できない場合が多い。しかしながら、バックライティングシステムに多く見られるように、相対的に多数の反射が関係する場合には、色シフトは、増大し、見えるようになる場合がある。色シフトする発散部の領域と色シフトなしの領域が、互いに隣接する(または境界を接する)場合には、色シフトの見える程度が増す。
【0033】
コーティングのグループの数を4つまたは5つにすることによって、スペクトルの可視レンジに対して事実上一定である反射をコーティングに与え、コーティングの厚さのばらつきに起因する色シフトを、許容可能な低レベルまで下げることが可能になる。
【0034】
さらに、コーティングのグループの数が4つまたは5つであることは、それが4つまたは5つでない場合にはコーティングが色差を示す場合がある局所的な不均一性に対する感度が、より低くなる。
【0035】
さらに、コーティングの白色の見え方が、コーティングの組成物のばらつきや粒子上の干渉層の層厚さのばらつきからの影響を受けなくなるので、より容易にコーティングが白色に見えるようになる。
【0036】
実験によると、コーティングが所望の均一な白色に見えるようになるためには、青色、緑色、赤色、金色およびプラチナゴールド色を示しているそれぞれの粒子グループは、特に好適であることが明瞭だった。
【0037】
本発明の照明装置は、例えば、液晶表示素子(LCD)システムのバックライティングシステムに特に好適である。バックライティングシステムでは、その後に均一な光分布がLCDに供給されるように、膨大な数の繰返反射が、必要となる。従来のシステムにおいては、繰返反射の多くは、相対的に大きい光損失および/または色シフトと言う結果をもたらす。このような結果は、当該干渉コーティングを含む本発明の照明装置によって解決される。
【実施例】
【0038】
本発明の照明装置の実施例を、図面で図式的に説明する。
【0039】
図1は、バックライトシステムのための照明装置1の断面図である。照明装置1は、反射部2と、照明装置1の発光窓4の前に配置される発散部3とを備えた反射体9を有する。反射部2および発散部3は、両方ともコーティング5で覆われているが、これに代えて、コーティング5を、反射部2のみに設けてもよい。
【0040】
図1において、照明装置1は、コンタクト手段6を備えている。図1において、4つの管状低圧水銀放電蛍光ランプ6aは、コンタクト手段6(例えば、PLS 11W)内に収められている。
【0041】
水銀放電蛍光ランプ6aは、図面の面に垂直の長手方向に、発光窓4に沿って配置されている。水銀放電蛍光ランプ6aが動作している間、水銀放電蛍光ランプ6aから発せられた光ビーム7は、コーティング5に到達し、かつコーティング5によって反射されるか、コーティング5と発散部3を透過する。
【0042】
コーティング5で光ビーム7が反射8されるたびに、光ビーム7は多少散乱され、最終的には均一な光分布が得られる。最後に、光ビーム7が発散部3を透過すると、光ビーム7の最終的な散乱が生じる。その結果、対象物が、照明装置1によって均一に照明される。
【0043】
図2には、本真珠光沢粉末の色座標の領域を示す文字として示されるさまざまな色A、BおよびCが重ねられたCIEシステムに記載のCIELAB x,y色度図が示されている。このCIEには、光源Dも示されており、自然昼光の色を表している。
【0044】
一般に、破線によって囲まれた領域100(すなわち白色領域)に入る色は何れも、人間の目には白に見える。
【0045】
3つの真珠光沢の反射粒子グループ、すなわち、イリオジン231(緑色)、イリオジン211(赤色)およびイリオジン221(青色)を含んでいるコーティングにより、より詳しく本発明について考察する。
【0046】
第1の光反射粒子グループは、照明が当てられると、図2のA領域に実体上位置する緑色から黄緑色の反射光を示す。残りの第2の反射粒子グループは、照明が当てられると、図2のB領域に実体上位置するオレンジ色から赤色の反射光を生成する。第3の光反射粒子グループは、照明が当てられると、図2の領域Cに主に位置する紫がかった青色から緑がかった青色を反射する。
【0047】
これらの反射が混ざると、当該反射粒子グループの相対比率の組合せが、予め定められたCIE座標の白色光が、生じるように(すなわち、生成された光の座標が、破線によって囲まれた白色領域100の範囲内(例えば、地点D)にあるように)、選ばれる。
【0048】
図3は、図1の照明装置のコーティング5の詳細な断面図である。コーティング5は、相互に異なるカラー粒子10a-dの4つが混ぜられた粒子グループを含む。全ての粒子は、低指数材料(例えば、マイカ)のコア11と、高指数材料の干渉層12a-d(例えば、二酸化チタン)とを有する。
【0049】
第1の干渉層は、第1の粒子グループの粒子上に設けられていて、第2の干渉層は、第2の粒子グループの粒子上に設けられていて、第3の干渉層は、第3粒子グループ上に設けられている(以下、同様)。当該干渉層は、全て相互に異なっている。
【0050】
明確にするため、異なって色付けされた4つの粒子グループは、図面において、コア11と、マークなし、Xマーク、−マーク、および●マークのそれぞれによって示されている。粒子10a-dは、相互に異なる干渉層12a-dによるプラチナゴールド色、赤色、青色および緑色(例えば、イリオジン205(プラチナゴールド色)、イリオジン211(赤色)、イリオジン221(青色)、イリオジン231(緑))をそれぞれ示しており、かつ白色を示すコーティングを生じるコーティング5内に混在して存在している。
【0051】
コーティング5は、バインダー(例えば、THV200またはシリコン・ラッカーまたはシリカをベースとしたゾルゲル系)と溶液(例えば、メチルイソブチルケトン)内のカラー粒子グループとを含んでいるサスペンションのスプレーによって、発散部3に設けられる。最終的に得られた乾燥した層の固形物の量は、好ましくは、容積で10-30%、すなわち、この例では容積で23%である。
【0052】
図4は、両方とも二酸化チタンの結晶体であるアナターゼコーティング21とルチルコーティング22の透過スペクトラムと比較した、5つの異なる色づけがされた粒子グループの混在物コーティング23の透過スペクトルを示す。
【0053】
混合コーティング23の5つの異なる粒子グループは、全て重量%で、イリオジン201(金色)が28%、イリオジン205(プラチナゴールド色)が7%、イリオジン211(赤色)が23%、イリオジン221(青色)が21%、およびイリオジン231(緑色)が21%である。
【0054】
粒子グループのそれぞれの粒径レンジは、イリオジン201(金色)が5-25μm、イリオジン205(プラチナゴールド色)が10-60μm、イリオジン211(赤色)が5-25μm、イリオジン221(青色)が5-25μm、およびイリオジン231(緑色)が5-25μmである。
【0055】
表1には、Spectralonという商品名で知られている規格に関するコーティング21、22および23のCIELAB色シフトΔaおよびΔbと、コーティング21、22および23の反射率R、皮膜厚さCおよび反射率R/Cの測度が示されている。
【0056】
表1は、混合物23の色シフトが十分に小さく、かつアナターゼおよびルチルの色シフトよりはるかに小さいことを示す。
【表1】
図4に示されるように、この色シフトは、アナターゼコーティング22とルチルコーティング23の波長に依存する散乱によって説明可能な波長に依存しているコーティングの透過に起因する。混合コーティング23の場合、この散乱に従属する波長は、事実上存在しない。
【0057】
混合コーティング23の反射率R/Cは、アナターゼコーティング21とルチルコーティング22のそれらより少ないが、図4および表1から、当該5つの粒子グループの組合せが、驚くべきことに、混合コーティング23の白色インプレッションを与えることは、明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の照明装置の略図である。
【図2】CIEシステムのx,y色度図を示す図である。
【図3】本発明の照明装置のためのコーティングの詳細図である。
【図4】本発明の照明装置において用いられている干渉コーティングの透過Tと波長λとを示すグラフである。
【符号の説明】
【0059】
1 照明装置
2 反射部
3 発散部
4 発光窓
5 コーティング
6 コンタクト手段
6a 水銀放電蛍光ランプ
7 光ビーム
8 反射
9 反射体
10a-d カラー粒子
11 コア
12a-d 干渉層
【0001】
この発明は、少なくとも高屈折率の材料グループから選択される少なくとも一つの材料および低屈折率の更なる材料グループから選択される少なくとも一つの更なる材料を更に含む、相互に異なる、少なくとも第1および第2の干渉層があるコーティングが設けられた、反射部を有する反射体と、光源に電気的に接続するためのコンタクト手段とを含む照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の照明装置は、特許文献1により公知である。この公知の照明装置では、コーティングは、光を反射し、かつ、高屈折率材料の層と低屈折率材料の層が交互に繰り返される、それぞれが、1/4波長の2層以上の干渉層を含んでいる。
【0003】
コーティングは、層の数、各層の屈折率および各層の厚さを、それぞれ、選択することによって、特定の所望の光学的性質を持たせることができる。コーティングの光学的性質は、光の干渉に基づき、干渉層の材料が部分的に光を透過させる。
【0004】
干渉は、反射の波長従属性とコーティングの透過に、選択的に影響を与えるために用いられる。コーティングは、例えば、可視放射を反射すると同時に、赤外線放射を透過させるように、選択的に反射させることが可能である。
【0005】
コーティングが白色に見える、すなわち、コーティングが実質的に視覚スペクトルの全ての波長を全反射させるので、高屈折率材料の層と低屈折率材料の層が交互に入れ替わる数多くの層が、必要となるので、反射コーティングの製造を行いにくいという不都合があると言うことは、問題である。
【0006】
また、反射コーティングの製造は、照明装置の反射部の曲面の/成形された表面にコーティングを施すことが困難であるので、さらに行いにくい。
【0007】
さらに、成形工程の前にコーティング工程を行うときには、プレコーティングされた反射体の成形が、コーティングにダメージを与えるという重大なリスクを伴うので、反射コーティングの製造は、なおさら行いにくい。
【0008】
バックライティングシステムにおいては、光反射コーティングが、同時に、発散部のためのコーティングとして作用する場合がある。すなわち、発散部を通過した光は、コーティングによる散乱により発散する。例えば、こうするためには、二酸化チタン粒子のコーティングが、一般に公知である。コーティングは、この種の光の散乱を効果的に生じさせるために、散乱する波長のオーダーサイズ、すなわち1μmより狭い範囲の粒子から成るようにしなければならない。しかしながら、上記サイズで実質的な白色粒子(例えば、一般に公知の二酸化チタン)の従来のコーティングは、散乱に従属する波長に起因する色シフトが問題である。
【0009】
本発明の目的は、上述の問題点を解決した冒頭に記載した類の照明装置を提供することである。
【0010】
【特許文献1】
米国特許第3,644,730号
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0011】
冒頭に記載した種の照明装置は、さらに、前記コーティングが、少なくとも第1および第2の光反射粒子グループを有し、前記第1の干渉層が、前記第1の粒子グループの粒子に設けられていてかつ前記第2の干渉層が、前記第2の粒子グループの粒子に設けられていて、各光反射粒子グループが、前記粒子グループの前記各粒子が当該集合のうちの1つから選択される材料からなり、各々の干渉層が当該集合の残りの集合から選択される材料からなり、各々の粒子グループのための材料が、他のいかなる粒子グループの材料から関係なく選択される場合、これらの反射が混ざったときに、予め定められたCIE座標の白色光が生じるように、各々の前記光反射粒子グループの相関的な数量が、選択されていることを特徴とする。
【0012】
Van Nostrand Reinhold社、ニューヨーク(1976)、Douglas M. ConsidineによるVan Nostrand'sScientific Encyclopedia第5版には、一般的に、スペクトル比率に対する混合によって白色光を得るための広く知られている方法が、記載されている。米国特許第4,434,010号には、干渉層を有する粒子の製造方法が開示されている。
【0013】
干渉層を有する粒子は、例えば、Iriodin/Afflairという商品名で市販されており、真珠光沢を示している。すなわち、この粒子は乳白色の明るさである。真珠光沢(真珠のような見かけが得られる)の色は、光の干渉、すなわち可視スペクトルの一部の干渉に起因する。
【0014】
これに対して、従来の顔料は、可視スペクトルの一部を吸収し、一方ルミネセンス物質は、可視スペクトルの一部を発する。干渉(または真珠光沢)顔料と粒子グループとの色は、干渉層が相互に異なることに起因して、相互に異なる。
【0015】
例えば、第2の粒子グループの干渉層に対する、第1の粒子グループの干渉層は、例えば材料を異ならせるとのように、層の厚さと屈折率とのいずれかを異ならせることができる。
【0016】
粒子は、波長が散乱に依存するという理由のために、好ましくは相対的に大きいサイズ(すなわち5μm以上)としており、それゆえに、色シフトが妨げられる。
【0017】
本発明の照明装置において適用されるコーティングでは、粒子は、一般に、公知の照明装置の反射部が、表面に成形された層の位置決めと比べて、相対的にランダムに位置決めされている。一般に、干渉層の反射率および色の見え方が、波長および光の入射角に依存することは公知である。
【0018】
しかしながら、本発明の照明装置のコーティングは、光の入射角とコーティングの視角の両方の依存がより少ないことを示すことが認識された。これは、干渉層内の粒子が、相対的にランダムに向いていること、または1つの粒子グループのカラーリング結果が、多かれ少なかれ他の粒子グループにより補償される、異なる粒子グループが混在していることによって説明することができる。
【0019】
粒子グループの1つの各々の粒子が、それぞれ干渉層を備えていることが、好ましい。これにより、光の入射角の独立性および色の見え方に対する視角が更に改良される。
【0020】
コーティングが、適正な相関的な比率で相互に異なる色づけがされた少なくとも2グループを含むときには、コーティングが、効率的に、特定の色を示さないようにすることが可能である。
【0021】
粒子グループの色が、顔料の場合のように、色が減って見える、すなわち、色を組合せることが、暗色または黒色をもたらすように作用することがないことは、驚くべきことである。それどころか、粒子グループの色は、ルミネセンス物質の場合のように、色が増えて見えるように作用する。すなわち、色の組合せは、白色に至る。このように、人間の目に白色に見えるコーティングを得ることが出来る。
【0022】
この種の白色のコーティングは、互いに分離層として積層させる代わりに、コーティングの際に、当該粒子グループの粒子を混ぜるときに、特に、良好なものが得られる。粒子からなるコーティングは、例えば、スプレーによって、反射体上へ相対的に容易に施すことができる。これにより、白色コーティングを有する照明装置を、相対的に簡単に製造することが可能になる。
【0023】
真珠光沢粒子のコーティングの反射率は、相対的に高く、かつ、干渉層は事実上完全に光を透過する。この結果、当該コーティングには、コーティング内部のより多くの数の反射、および/またはコーティングの厚さの変化が、重大な光損失または色シフトをもたらさないという効果がある。しかしながら、この種の光損失および/または当該色シフトは、例えば、コーティングが二酸化チタン粒子を含むような、散乱率が最適化された、従来の白色粉末コーティングで観察することができる。
【0024】
コーティングに2つの粒子グループを組合せるときには、第1の粒子グループの選択は、第2の粒子グループとの関係において決められる。粒子グループは、各々CIEx,y色度図のそれぞれの色座標を有する。
【0025】
それぞれの粒子グループの色座標間のCIE x,y色度図に描画される線は、人間の目に白色に見える光の色座標の領域(すなわち白色領域)を横切る。当該コーティングにおいて、2つの粒子グループの相関的な数量は、それぞれの色座標から白色領域まで描画された線の区間の長さに比例して選択される。その結果、これらの反射が混合されると、人間の目に白色に見える光の色座標の光が生じる。
【0026】
Van Nostrand Reinhold社、ニューヨーク(1976)、Douglas M. ConsidineによるVan Nostrand'sScientific Encyclopedia第5版には、一般的に、スペクトル比率に対する混合によって白色光を得るための広く知られている方法が、記載されている。
【0027】
2つの粒子グループの有利な組合せは、白色領域の場合には、それぞれの粒子グループの色座標の間に描画された線が、黒いボディラインに実質的に平行にわたるので、例えば、青が色づけられた粒子グループと金が色づけられた粒子グループとになる。これは、白色の見え方を維持したまま、2つの粒子グループの相関的な数量を、相対的に広いレンジに渡って変化させることができるという効果を提供する。2つのグループのこの組合せは、人間の目に白色に見えるコーティングを、相対的に単純に製造することを可能にする。
【0028】
3つの粒子グループを、コーティングに用いる場合には、粒子グループは、CIE x,y色度図の粒子グループの色座標によって形成される三角形が、白色領域を囲むように選ばれる。4つ以上の粒子グループを含んでいるコーティングも、同様に、選ばれる。
【0029】
3つの粒子グループの有利な組合せは、例えば、青が色づけられた粒子グループと、緑が色づけられた粒子グループと、赤が色づけられた粒子グループである。これらの3つのグループの組合せは、特定の白色感のあるコーティングを相対的に容易に得ることを可能し、および/または、2つの粒子グループから得られる場合よりも、異なる白色を有するより広い範囲のコーティングを可能にする。
【0030】
本発明の照明装置の他の実施例では、コーティングが4つまたは5つの粒子グループを含む。このコーティングは、特に、相対的に多数の光反射が発生する照明装置(例えば、バックライティングシステム)に好適である。
【0031】
この種のバックライティングシステムの場合、発散部には、大抵、光源から発せられた光を、その後均一にスクリーンを照明すべく拡散させるために、様々な厚さのコーティングが、設けられている。
【0032】
コーティングの反射が、可視スペクトルの波長に依存する場合、スペクトルの一部分がスペクトルの他部分より能率的に反射されるので、各々の反射は、色シフトという結果になる。反射の回数がわずかである場合には、当該色シフトは、観測器によって識別できない場合が多い。しかしながら、バックライティングシステムに多く見られるように、相対的に多数の反射が関係する場合には、色シフトは、増大し、見えるようになる場合がある。色シフトする発散部の領域と色シフトなしの領域が、互いに隣接する(または境界を接する)場合には、色シフトの見える程度が増す。
【0033】
コーティングのグループの数を4つまたは5つにすることによって、スペクトルの可視レンジに対して事実上一定である反射をコーティングに与え、コーティングの厚さのばらつきに起因する色シフトを、許容可能な低レベルまで下げることが可能になる。
【0034】
さらに、コーティングのグループの数が4つまたは5つであることは、それが4つまたは5つでない場合にはコーティングが色差を示す場合がある局所的な不均一性に対する感度が、より低くなる。
【0035】
さらに、コーティングの白色の見え方が、コーティングの組成物のばらつきや粒子上の干渉層の層厚さのばらつきからの影響を受けなくなるので、より容易にコーティングが白色に見えるようになる。
【0036】
実験によると、コーティングが所望の均一な白色に見えるようになるためには、青色、緑色、赤色、金色およびプラチナゴールド色を示しているそれぞれの粒子グループは、特に好適であることが明瞭だった。
【0037】
本発明の照明装置は、例えば、液晶表示素子(LCD)システムのバックライティングシステムに特に好適である。バックライティングシステムでは、その後に均一な光分布がLCDに供給されるように、膨大な数の繰返反射が、必要となる。従来のシステムにおいては、繰返反射の多くは、相対的に大きい光損失および/または色シフトと言う結果をもたらす。このような結果は、当該干渉コーティングを含む本発明の照明装置によって解決される。
【実施例】
【0038】
本発明の照明装置の実施例を、図面で図式的に説明する。
【0039】
図1は、バックライトシステムのための照明装置1の断面図である。照明装置1は、反射部2と、照明装置1の発光窓4の前に配置される発散部3とを備えた反射体9を有する。反射部2および発散部3は、両方ともコーティング5で覆われているが、これに代えて、コーティング5を、反射部2のみに設けてもよい。
【0040】
図1において、照明装置1は、コンタクト手段6を備えている。図1において、4つの管状低圧水銀放電蛍光ランプ6aは、コンタクト手段6(例えば、PLS 11W)内に収められている。
【0041】
水銀放電蛍光ランプ6aは、図面の面に垂直の長手方向に、発光窓4に沿って配置されている。水銀放電蛍光ランプ6aが動作している間、水銀放電蛍光ランプ6aから発せられた光ビーム7は、コーティング5に到達し、かつコーティング5によって反射されるか、コーティング5と発散部3を透過する。
【0042】
コーティング5で光ビーム7が反射8されるたびに、光ビーム7は多少散乱され、最終的には均一な光分布が得られる。最後に、光ビーム7が発散部3を透過すると、光ビーム7の最終的な散乱が生じる。その結果、対象物が、照明装置1によって均一に照明される。
【0043】
図2には、本真珠光沢粉末の色座標の領域を示す文字として示されるさまざまな色A、BおよびCが重ねられたCIEシステムに記載のCIELAB x,y色度図が示されている。このCIEには、光源Dも示されており、自然昼光の色を表している。
【0044】
一般に、破線によって囲まれた領域100(すなわち白色領域)に入る色は何れも、人間の目には白に見える。
【0045】
3つの真珠光沢の反射粒子グループ、すなわち、イリオジン231(緑色)、イリオジン211(赤色)およびイリオジン221(青色)を含んでいるコーティングにより、より詳しく本発明について考察する。
【0046】
第1の光反射粒子グループは、照明が当てられると、図2のA領域に実体上位置する緑色から黄緑色の反射光を示す。残りの第2の反射粒子グループは、照明が当てられると、図2のB領域に実体上位置するオレンジ色から赤色の反射光を生成する。第3の光反射粒子グループは、照明が当てられると、図2の領域Cに主に位置する紫がかった青色から緑がかった青色を反射する。
【0047】
これらの反射が混ざると、当該反射粒子グループの相対比率の組合せが、予め定められたCIE座標の白色光が、生じるように(すなわち、生成された光の座標が、破線によって囲まれた白色領域100の範囲内(例えば、地点D)にあるように)、選ばれる。
【0048】
図3は、図1の照明装置のコーティング5の詳細な断面図である。コーティング5は、相互に異なるカラー粒子10a-dの4つが混ぜられた粒子グループを含む。全ての粒子は、低指数材料(例えば、マイカ)のコア11と、高指数材料の干渉層12a-d(例えば、二酸化チタン)とを有する。
【0049】
第1の干渉層は、第1の粒子グループの粒子上に設けられていて、第2の干渉層は、第2の粒子グループの粒子上に設けられていて、第3の干渉層は、第3粒子グループ上に設けられている(以下、同様)。当該干渉層は、全て相互に異なっている。
【0050】
明確にするため、異なって色付けされた4つの粒子グループは、図面において、コア11と、マークなし、Xマーク、−マーク、および●マークのそれぞれによって示されている。粒子10a-dは、相互に異なる干渉層12a-dによるプラチナゴールド色、赤色、青色および緑色(例えば、イリオジン205(プラチナゴールド色)、イリオジン211(赤色)、イリオジン221(青色)、イリオジン231(緑))をそれぞれ示しており、かつ白色を示すコーティングを生じるコーティング5内に混在して存在している。
【0051】
コーティング5は、バインダー(例えば、THV200またはシリコン・ラッカーまたはシリカをベースとしたゾルゲル系)と溶液(例えば、メチルイソブチルケトン)内のカラー粒子グループとを含んでいるサスペンションのスプレーによって、発散部3に設けられる。最終的に得られた乾燥した層の固形物の量は、好ましくは、容積で10-30%、すなわち、この例では容積で23%である。
【0052】
図4は、両方とも二酸化チタンの結晶体であるアナターゼコーティング21とルチルコーティング22の透過スペクトラムと比較した、5つの異なる色づけがされた粒子グループの混在物コーティング23の透過スペクトルを示す。
【0053】
混合コーティング23の5つの異なる粒子グループは、全て重量%で、イリオジン201(金色)が28%、イリオジン205(プラチナゴールド色)が7%、イリオジン211(赤色)が23%、イリオジン221(青色)が21%、およびイリオジン231(緑色)が21%である。
【0054】
粒子グループのそれぞれの粒径レンジは、イリオジン201(金色)が5-25μm、イリオジン205(プラチナゴールド色)が10-60μm、イリオジン211(赤色)が5-25μm、イリオジン221(青色)が5-25μm、およびイリオジン231(緑色)が5-25μmである。
【0055】
表1には、Spectralonという商品名で知られている規格に関するコーティング21、22および23のCIELAB色シフトΔaおよびΔbと、コーティング21、22および23の反射率R、皮膜厚さCおよび反射率R/Cの測度が示されている。
【0056】
表1は、混合物23の色シフトが十分に小さく、かつアナターゼおよびルチルの色シフトよりはるかに小さいことを示す。
【表1】
図4に示されるように、この色シフトは、アナターゼコーティング22とルチルコーティング23の波長に依存する散乱によって説明可能な波長に依存しているコーティングの透過に起因する。混合コーティング23の場合、この散乱に従属する波長は、事実上存在しない。
【0057】
混合コーティング23の反射率R/Cは、アナターゼコーティング21とルチルコーティング22のそれらより少ないが、図4および表1から、当該5つの粒子グループの組合せが、驚くべきことに、混合コーティング23の白色インプレッションを与えることは、明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の照明装置の略図である。
【図2】CIEシステムのx,y色度図を示す図である。
【図3】本発明の照明装置のためのコーティングの詳細図である。
【図4】本発明の照明装置において用いられている干渉コーティングの透過Tと波長λとを示すグラフである。
【符号の説明】
【0059】
1 照明装置
2 反射部
3 発散部
4 発光窓
5 コーティング
6 コンタクト手段
6a 水銀放電蛍光ランプ
7 光ビーム
8 反射
9 反射体
10a-d カラー粒子
11 コア
12a-d 干渉層
Claims (9)
- コーティングが設けられた、反射部を有する反射体本体であって、前記コーティングが、相互に異なる、少なくとも第1および第2の干渉層を含み、前記コーティングが、更に、高屈折率の材料からなる集合から選択される少なくとも一つの材料および低屈折率の材料からなる更なる集合から選択される少なくとも一つの更なる材料を含む、反射体本体と、光源に電気的に接続するためのコンタクト手段とを含む照明装置において、
前記コーティングが、少なくとも第1および第2の光反射粒子グループを有し、
前記第1の干渉層が、前記第1の粒子グループの粒子に設けられていてかつ前記第2の干渉層が、前記第2の粒子グループの粒子に設けられていて、
前記第1の粒子グループの前記粒子が、当該集合のうちの1つから選択される材料であり、かつ前記第1の干渉層が当該集合の残りの集合から選択される材料であり、
前記第2の粒子グループの前記粒子が、当該集合のうちの1つから選択される材料であり、かつ前記第2の干渉層が、当該集合の残りの集合から選択される材料であり、
これらの反射が混ざったときに、予め定められたCIE座標の白色光が生じるように、各々の前記光反射粒子グループの相関的な数量が、選択されていることを特徴とする照明装置。 - 前記粒子グループの1つの各々の粒子は、それぞれの干渉層を備えていることを特徴とする請求項1記載の照明装置。
- 前記コーティングは、2つの粒子グループを含み、それぞれの前記粒子グループがそれぞれ青色および金色を示すことを特徴とする請求項1又は2記載の照明装置。
- 前記コーティングは、3つの粒子グループを含み、それぞれの前記粒子グループがそれぞれ、青色、緑色および赤色を示すことを特徴とする請求項1又は2記載の照明装置。
- 前記コーティングは、4つの粒子グループを含み、それぞれの前記粒子グループがそれぞれ、青色、緑色、赤色およびプラチナゴールド色を示すことを特徴とする請求項1又は2記載の照明装置。
- 前記コーティングは、5つの粒子グループを含み、それぞれの前記粒子グループがそれぞれ、青色、緑色、赤色、金色およびプラチナゴールド色を示すことを特徴とする請求項1又は2記載の照明装置。
- 前記コーティングと当該粒子グループの前記粒子とが混合されていることを特徴とする前記請求項のいずれか記載の照明装置。
- 前記粒子が、少なくとも5μmの粒径を有することを特徴とする前記請求項のいずれかに記載の照明装置。
- 照明装置が、バックライティングシステムであることを特徴とする前記請求項のいずれかに記載の照明装置。
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Legal Events
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