JP3365137B2 - 情報信号処理方法及び情報信号処理装置 - Google Patents

情報信号処理方法及び情報信号処理装置

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JP3365137B2
JP3365137B2 JP07835495A JP7835495A JP3365137B2 JP 3365137 B2 JP3365137 B2 JP 3365137B2 JP 07835495 A JP07835495 A JP 07835495A JP 7835495 A JP7835495 A JP 7835495A JP 3365137 B2 JP3365137 B2 JP 3365137B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は情報信号処理方法及び情
報信号処理装置、特に、アナログ信号を2のM乗分の1
の分解能でデジタル信号に変換して得たMビット未満の
所定のビット数を有するデジタルデータよりなる第1の
種類のフレームと、前記したMとの関係がM>Nで示さ
れるNにより、アナログ信号を2のN乗分の1の分解能
でデジタル信号に変換して得たMビット未満の前記した
所定のビット数を有するデジタルデータよりなる第2の
種類のフレームとが、前記した各フレーム毎に第1,第
2の種類のフレームを示す情報も付加されている状態の
ものとして時間軸上に混在している符号情報を、すべて
のフレームがMビットのデジタルデータで構成されてい
る符号情報に変換する情報信号処理方法及び処理装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】音響信号や画像信号などのデジタル化に
際しては、伝送,記録再生の忠実度、装置の価格、その
他の色々な条件を考慮して定められた規格に従って、所
定のビット数を有するデジタル信号が生成されているこ
とは周知のとおりであり、例えばコンパクトディスクに
は、16ビットのデジタル信号が記録されている。とこ
ろで、前記したように特定な規格に従った所定のビット
数のデジタル信号が、例えばNビットのデジタル信号で
あれば、そのデジタル信号はアナログ信号を2のN乗分
の1の分解能でデジタル信号に変換されている状態のも
のであるから、通常は、前記した2のN乗分の1の分解
能以上の細かさで、微小な信号部分を復原できないこと
は当然である。
【0003】しかし、従来からデジタル信号のビット数
で定まる分解能以上の細かさで微小な信号部分を復原さ
せるようにすることが要望されて来ており、従来、例え
ば特開平5ー304474号公報に開示されているよう
に、Nビットの符号情報を、M>Nの関係にあるMビッ
トの符号情報に変換させるようにするための提案が行な
われた。前記した特開平5ー304474号公報に開示
されているビット拡大の手法は、微小レベルの信号につ
いても歪の少ないDA変換が行なわれるように、方形波
と対応するデジタルデータの場合には、デジタルローパ
スフィルタにより波形を滑らかにして、本来のビット数
と対応して定まる1LSB以下のデータまで出力してD
A変換が行なわれるようにしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記した既
提案のものも含めて、M>Nの関係にあるNビットの符
号情報をMビットの符号情報に変換させるようにするた
めに提案されている従来の一般的な技術では、アナログ
信号を2のN乗分の1の分解能でデジタル信号に変換し
て得たNビットの符号情報における1LSBの間のデー
タ値を、前記したNビットの符号情報を用いて滑らかに
する、というものであったから、波形そのもののリニア
リティの改善効果は認められるにしても、前記のように
Nビットの符号情報に基づいて、もとのアナログ信号を
推測した場合には、周知のようにNビットの符号情報に
は、必らず0.5LSBの誤差を含んでいる状態のもの
になっているから、従来技術によってはM>Nの関係に
あるNビットの符号情報を高品位なMビットの符号情報
に変換させることはできなかった。また、従来、区間の
ピーク信号でスケーリングを行なって、例えば16ビッ
トの容量で20ビットの分解能まで再現させようとする
準瞬時圧伸技術も知られているが、この技術では区間の
ピーク信号が小さな場合だけに20ビット相当の分解能
が再現で、区間のピーク信号が大きな場合には16ビッ
トの分解能に落ちてしまうという欠点があった。
【0005】そして、前記の問題点は、記録媒体にデジ
タルデータを記録させようとする場合、あるいは伝送路
を用いてデジタルデータの伝送を行なう場合において
は、記録媒体の記憶容量、伝送路の伝送速度の制限等に
より、アナログ信号を2のM乗分の1の分解能でデジタ
ル信号に変換して得たMビット未満の所定のビット数を
有するデジタルデータよりなる第1の種類のフレーム
と、前記したMとの関係がM>Nで示されるNにより、
アナログ信号を2のN乗分の1の分解能でデジタル信号
に変換して得たMビット未満の前記した所定のビット数
を有するデジタルデータよりなる第2の種類のフレーム
とが、前記した各フレーム毎に第1,第2の種類のフレ
ームを示す情報も付加されている状態のものとして時間
軸上に混在している符号情報を、記録または伝送する場
合にも同様に生じる。それで、前記のような問題点がな
く、かつ、第2の種類のフレームのデジタルデータの品
質も向上させることができるような情報信号処理方法及
び装置の出現が待望された。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明はアナログ信号を
2のM乗分の1の分解能でデジタル信号に変換して得た
Mビットの中のMビット未満の所定のビット数を有する
デジタルデータよりなる第1の種類のフレームと、前記
したMとの関係がM>Nで示されるNにより、アナログ
信号を2のN乗分の1の分解能でデジタル信号に変換し
て得たNビットの中のMビット未満の前記した所定のビ
ット数を有するデジタルデータよりなる第2の種類のフ
レームとが、前記した各フレーム毎に第1,第2の種類
のフレームを示す情報も付加されている状態のものとし
て時間軸上に混在している符号情報を、すべてのフレー
ムがMビットのデジタルデータで構成されている符号情
報に変換する情報信号処理方法として、第1の種類のフ
レームと、第2の種類のフレームとの区別を判断するス
テップと、第2の種類のフレームのデジタルデータと対
応して復元されるアナログ信号と、そのデジタルデータ
を得るのに用いられたアナログ信号との間に存在する誤
差が、2のN乗分の1の分解能1LSBについて±0.
5LSBの範囲以内となるように、かつ、Mビットのデ
ジタルデータによって示されるアナログ信号波形と、前
記した第1の種類のデジタルデータによって示されるア
ナログ信号波形と、第1の種類のフレームのデジタルデ
ータによって示されるアナログ信号波形とが略々連続す
るようにMビットのデジタルデータにビット数変換を行
なうステップ、あるいは第2の種類のフレームのデジタ
ルデータと対応して復元されるアナログ信号と、そのデ
ジタルデータを得るのに用いられたアナログ信号との間
に存在する誤差が、2のN乗分の1の分解能1LSBに
ついて±0.5LSBの誤差範囲内で、前記した第2の
種類のフレームのデジタルデータのLSBビットによっ
て示されるアナログ信号波形の積分値と、前記した第2
の種類のフレームのデジタルデータからの(M−N)ビ
ットによって示されるアナログ信号波形の積分値とが等
価となるように、かつ、Mビットのデジタルデータによ
って示されるアナログ信号波形と、前記した第1の種類
のデジタルデータによって示されるアナログ信号波形と
が略々連続するように、Mビットのデジタルデータにビ
ット数変換を行なうステップと、第1の種類のフレーム
と、第2の種類のフレームとのすべてがMビットのデジ
タルデータで構成されている符号情報として出力させる
ステップとを備えてなる情報信号処理方法、及び前記し
た情報信号処理方法において、前記した第1,第2の種
類のフレームのNビット分のデジタルデータと対応して
復元されるアナログ信号と、前記したNビット分のデジ
タルデータを得るのに用いられたアナログ信号との間に
存在する誤差が、2のN乗分の1の分解能1LSBにつ
いて±0.5LSBの範囲以内となるように、かつ、前
記した第2の種類のフレームのNビットのデジタルデー
タによって示されるアナログ信号波形と、前記した第1
の種類のデジタルデータによって示されるアナログ信号
波形とが略々連続するようにMビットのデジタルデータ
にビット数変換を行なうステップ、あるいは、前記した
第1,第2の種類のフレームのNビット分のデジタルデ
ータと対応して復元されるアナログ信号と、前記したN
ビット分のデジタルデータを得るのに用いられたアナロ
グ信号との間に存在する誤差が、2のN乗分の1の分解
能1LSBについて±0.5LSBの範囲以内となるよ
うに、かつ、前記した第2の種類のフレームのデジタル
データのLSBビットによって示されるアナログ信号波
形と、前記した第2の種類のデジタルデータからの(M
−N)ビットによって示されるアナログ信号波形の積分
値と、前記した第1の種類のフレームのデジタルデータ
によって示されるアナログ信号波形の積分値とが等価と
なるようにするとともに、Mビットのデジタルデータに
よって示されるアナログ信号波形と、前記した第1の種
類のデジタルデータによって示されるアナログ信号波形
とが略々連続するように、Mビットのデジタルデータに
ビット数変換を行なうステップと、第1の種類のフレー
ムと、第2の種類のフレームとの区別を判断するステッ
プと、前記の判断ステップによる判断の結果が第2の種
類のフレームのデジタルデータであるとされた場合に
は、前記のビット数変換されたMビットのデジタルデー
タを選択するステップと、第1の種類のフレームと、第
2の種類のフレームとのすべてがMビットのデジタルデ
ータで構成されている符号情報として出力させるステッ
プとを備えてなる情報信号処理方法、ならびにアナログ
信号を2のM乗分の1の分解能でデジタル信号に変換し
て得たMビットの中のMビット未満の所定のビット数を
有するデジタルデータよりなる第1の種類のフレーム
と、前記したMとの関係がM>Nで示されるNにより、
アナログ信号を2のN乗分の1の分解能でデジタル信号
に変換して得たNビットの中のMビット未満の前記した
所定のビット数を有するデジタルデータよりなる第2の
種類のフレームとが、前記した各フレーム毎に第1,第
2の種類のフレームを示す情報も付加されている状態の
ものとして時間軸上に混在している符号情報を、すべて
のフレームがMビットのデジタルデータで構成されてい
る符号情報に変換する情報信号処理装置として、第1の
種類のフレームと、第2の種類のフレームとの区別を判
断する手段と、第2の種類のフレームのデジタルデータ
と対応して復元されるアナログ信号と、そのデジタルデ
ータを得るのに用いられたアナログ信号との間に存在す
る誤差が、2のN乗分の1の分解能1LSBについて±
0.5LSBの範囲以内となるように、かつ、Mビット
のデジタルデータによって示されるアナログ信号波形
と、前記した第1の種類のデジタルデータによって示さ
れるアナログ信号波形と、第1の種類のフレームのデジ
タルデータによって示されるアナログ信号波形とが略々
連続するようにMビットのデジタルデータにビット数変
換を行なう手段、あるいは第2の種類のフレームのデジ
タルデータと対応して復元されるアナログ信号と、その
デジタルデータを得るのに用いられたアナログ信号との
間に存在する誤差が、2のN乗分の1の分解能1LSB
について±0.5LSBの誤差範囲内で、前記した第2
の種類のフレームのデジタルデータのLSBビットによ
って示されるアナログ信号波形の積分値と、前記した第
2の種類のフレームのデジタルデータからの(M−N)
ビットによって示されるアナログ信号波形の積分値とが
等価となるように、かつ、Mビットのデジタルデータに
よって示されるアナログ信号波形と、前記した第1の種
類のデジタルデータによって示されるアナログ信号波形
とが略々連続するように、Mビットのデジタルデータに
ビット数変換を行なう手段と、第1の種類のフレーム
と、第2の種類のフレームとのすべてがMビットのデジ
タルデータで構成されている符号情報として出力させる
手段とを備えてなる情報信号処理装置、及び前記した情
報信号処理装置において、前記した第1,第2の種類の
フレームのNビット分のデジタルデータと対応して復元
されるアナログ信号と、前記したNビット分のデジタル
データを得るのに用いられたアナログ信号との間に存在
する誤差が、2のN乗分の1の分解能1LSBについて
±0.5LSBの範囲以内となるように、かつ、前記し
た第2の種類のフレームのNビットのデジタルデータに
よって示されるアナログ信号波形と、前記した第1の種
類のデジタルデータによって示されるアナログ信号波形
とが略々連続するようにMビットのデジタルデータにビ
ット数変換を行なう手段、あるいは、前記した第1,第
2の種類のフレームのNビット分のデジタルデータと対
応して復元されるアナログ信号と、前記したNビット分
のデジタルデータを得るのに用いられたアナログ信号と
の間に存在する誤差が、2のN乗分の1の分解能1LS
Bについて±0.5LSBの範囲以内となるように、か
つ、前記した第2の種類のフレームのデジタルデータの
LSBビットによって示されるアナログ信号波形と、前
記した第2の種類のデジタルデータからの(M−N)ビ
ットによって示されるアナログ信号波形の積分値と、前
記した第1の種類のフレームのデジタルデータによって
示されるアナログ信号波形の積分値とが等価となるよう
にするとともに、Mビットのデジタルデータによって示
されるアナログ信号波形と、前記した第1の種類のデジ
タルデータによって示されるアナログ信号波形とが略々
連続するように、Mビットのデジタルデータにビット数
変換を行なう手段と、第1の種類のフレームと、第2の
種類のフレームとの区別を判断する手段と、前記の判断
手段による判断の結果が第2の種類のフレームのデジタ
ルデータであるとされた場合には、前記のビット数変換
されたMビットのデジタルデータを選択する手段と、第
1の種類のフレームと、第2の種類のフレームとのすべ
てがMビットのデジタルデータで構成されている符号情
報として出力させる手段とを備えてなる情報信号処理装
置とを提供する。
【0007】
【作用】アナログ信号を2のM乗分の1の分解能でデジ
タル信号に変換して得たMビットの中のMビット未満の
所定のビット数(例えばMとの関係がM>Nで示される
Nビット)を有するデジタルデータよりなる第1の種類
のフレームと、アナログ信号を2のN乗分の1の分解能
でデジタル信号に変換して得たNビットの中のMビット
未満の前記した所定のビット数(例えばNビット)を有
するデジタルデータよりなる第2の種類のフレームとの
それぞれに、前記の各フレーム毎に第1,第2の種類の
フレームを示す情報も付加させてある状態として時間軸
上に混在している符号情報を、すべてのフレームがMビ
ットのデジタルデータで構成された符号情報に変換する
場合に、第1の種類のフレームと、第2の種類のフレー
ムとの区別を、前記の付加情報によって判断し、第2の
種類のフレームのデジタルデータであれば、第2の種類
のフレームのデジタルデータと対応して復元されるアナ
ログ信号と、そのデジタルデータを得るのに用いられた
アナログ信号との間に存在する誤差が、2のN乗分の1
の分解能1LSBについて±0.5LSBの範囲以内と
なるように、かつ前記した第2の種類のデジタルデータ
によって示されるアナログ信号波形と、第1の種類のフ
レームのデジタルデータによって示されるアナログ信号
波形とが略々連続するようにMビットのデジタルデータ
にビット数変換したり、あるいは第1の種類のフレーム
と、第2の種類のフレームとの区別を判断して、2のN
乗分の1の分解能1LSBについて±0.5LSBの誤
差範囲内で、前記した第2の種類のフレームのデジタル
データのLSBビットによって示されるアナログ信号波
形の積分値と、前記した第2の種類のフレームのデジタ
ルデータからの(M−N)ビットによって示されるアナ
ログ信号波形の積分値とが等価となるように、かつ、M
ビットのデジタルデータによって示されるアナログ信号
波形と、前記した第1の種類のデジタルデータによって
示されるアナログ信号波形とが略々連続するように、M
ビットのデジタルデータにビット数変換を行なう。そし
て、第1の種類のフレームと、第2の種類のフレームと
のすべてがMビットのデジタルデータで構成されている
符号情報として出力させる。
【0008】またアナログ信号を2のM乗分の1の分解
能でデジタル信号に変換して得たMビット未満の所定の
ビット数(例えばMとの関係がM>Nで示されるNビッ
ト)を有するデジタルデータよりなる第1の種類のフレ
ームと、アナログ信号を2のN乗分の1の分解能でデジ
タル信号に変換して得たMビット未満の前記した所定の
ビット数(例えばNビット)を有するデジタルデータより
なる第2の種類のフレームとのそれぞれに、前記の各フ
レーム毎に第1,第2の種類のフレームを示す情報も付
加させてある状態として時間軸上に混在している符号情
報を、すべてのフレームがMビットのデジタルデータで
構成された符号情報に変換する場合に、前記した第1,
第2の種類のフレームのNビット分のデジタルデータと
対応して復元されるアナログ信号と、前記したNビット
分のデジタルデータを得るのに用いられたアナログ信号
との間に存在する誤差が、2のN乗分の1の分解能1L
SBについて±0.5LSBの範囲以内となるように、
かつ、前記した第2の種類のフレームのNビットのデジ
タルデータによって示されるアナログ信号波形と、前記
した第1の種類のデジタルデータによって示されるアナ
ログ信号波形とが略々連続するようにMビットのデジタ
ルデータにビット数変換を行なったり、あるいは、前記
した第1,第2の種類のフレームのNビット分のデジタ
ルデータと対応して復元されるアナログ信号と、前記し
たNビット分のデジタルデータを得るのに用いられたア
ナログ信号との間に存在する誤差が、2のN乗分の1の
分解能1LSBについて±0.5LSBの範囲以内とな
るように、かつ前記した第2の種類のフレームのデジタ
ルデータのLSBビットによって示されるアナログ信号
波形と、前記した第2の種類のデジタルデータからの
(M−N)ビットによって示されるアナログ信号波形の
積分値と、前記した第1の種類のフレームのデジタルデ
ータによって示されるアナログ信号波形の積分値とが等
価となるようにするとともに、Mビットのデジタルデー
タによって示されるアナログ信号波形と、前記した第1
の種類のデジタルデータによって示されるアナログ信号
波形とが略々連続するように、Mビットのデジタルデー
タにビット数変換を行なったりする。そして第1の種類
のフレームと、第2の種類のフレームとのすべてがMビ
ットのデジタルデータで構成されている符号情報として
出力させる。
【0009】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の情報信号
処理方法及び情報信号処理装置の具体的な内容を詳細に
説明する。図1乃至図3は本発明の情報信号処理方法を
適用した情報信号処理装置の構成例を示すブロック図で
あって、図1はデジタル・シグナル・プロセッサ(DS
P)と中央演算処理装置(CPU)とを用いて本発明の
情報信号処理方法によって情報信号処理を行なう情報信
号処理装置の概略構成を示している。そして前記の図1
に示す情報信号処理装置における情報信号処理は、例え
ば図4や図5にそれぞれ例示されているような順次のス
テップに従って行なわれ、また図2及び図3は本発明の
情報信号処理方法によって情報信号処理を行なう情報信
号処理装置の具体的な構成を例示している。
【0010】図1乃至図3において、1は信号処理の対
象にされている符号情報が供給される入力端子、すなわ
ちアナログ信号を2のM乗分の1の分解能でデジタル信
号に変換して得たMビットの中のMビット未満の所定の
ビット数(以下の説明においては、前記したMとの関係
がM>Nで示されるNビットであるとして記載されてい
る)を有するデジタルデータよりなる第1の種類のフレ
ームと、アナログ信号を2のN乗分の1の分解能でデジ
タル信号に変換して得たNビットの中のMビット未満の
前記した所定のビット数(以下の説明では、Nビットで
あるとして記載されている)を有するデジタルデータよ
りなる第2の種類のフレームとが、前記した各フレーム
毎に第1,第2の種類のフレームを示す情報も付加され
ている状態のものとして時間軸上に混在している符号情
報が供給される入力端子であり、また2は信号処理が行
なわれることにより、すべてのフレームがMビットのデ
ジタルデータで構成されている符号情報の出力端子であ
る。
【0011】図8は、アナログ信号を2のM乗分の1の
分解能で変換して得たデジタルデータにおけるMビット
未満の所定のビット数(以下の説明においては、前記の
所定のビット数が前記したMとの関係がM>Nで示され
るNビットであるとして記載されている)のデジタルデ
ータよりなる第1の種類のフレームと、アナログ信号を
2のN乗分の1の分解能で変換して得たNビットのデジ
タルデータの一群からなる第2の種類のフレームとが、
時間軸上に混在している状態の符号情報の一例を図示説
明するために用いる図である。図8中の横軸の時間軸上
において、時刻to→t1,t1→t2,t2→t3…で示し
てある各区間は、それぞれ予め定められた所定の標本数
の標本(例えば256サンプル)と対応するデジタルデー
タ群によって構成されていて、時間軸上に順次に並んで
いる各フレームを示している。
【0012】図8の縦軸方向にはアナログ信号を2のM
乗分の1の分解能で変換して得たデジタルデータにおけ
るMビットのデジタルデータと、アナログ信号を2のN
乗分の1の分解能で変換して得たNビットのデジタルデ
ータとが、それぞれ占めることができる領域が示されて
おり、図8中における時刻to→t1の区間に示されてい
る1フレームのデジタルデータと、時刻t2→t3の区間
に示されている1フレームのデジタルデータとは、アナ
ログ信号を2のM乗分の1の分解能でデジタル信号に変
換して得た前記したMビットのデジタルデータである
が、前記した各区間に示してあるMビットのデジタルデ
ータは、それの最上位桁(MSB)が、もとのアナログ
信号の正負を示すためのサインビットとして使用されて
いるとともに、前記した最上位桁を含む(M−N)ビッ
トを除くNビットだけで、もとのアナログ信号の振幅を
表しうるものである。
【0013】また、図8中における時刻t1→t2の区間
に示されている1フレームのデジタルデータは、アナロ
グ信号を2のN乗分の1の分解能でデジタル信号に変換
して得たNビットのデジタルデータであるが、前記の区
間に示してあるNビットのデジタルデータは、それの最
上位桁(MSB)が、もとのアナログ信号の正負を示す
ためのサインビットとして使用されているとともに、前
記した最上位桁(M−N)を含むNビットにより、もと
のアナログ信号の正負と振幅とを表しうるものである。
すなわち、図8中に示されている各フレームを構成して
いる前記したMビットのデジタルデータにおける最上位
桁(MSB)と、Nビットのデジタルデータにおける最
上位桁(MSB)とは、それぞれ、もとのアナログ信号
の正負を示すためのサインビットとして使用されてお
り、また、各フレーム毎に、各フレームを構成している
デジタルデータが、もとのアナログ信号を2のM乗分の
1の分解能でデジタル信号に変換して得たMビットの中
のNビットよりなる第1の種類のフレームである場合
と、もとのアナログ信号を2のN乗分の1の分解能でデ
ジタル信号に変換して得たNビットよりなる第2の種類
のフレームである場合との何れの種類のフレームである
のかの識別に使用される付加情報(フレームの種類の識
別情報)が付加されている。図8中では、図8中の時刻
to→t1の区間と、時刻t2→t3の区間との各1フレー
ムの期間のような第1の種類のフレームについては、論
理値「0」をフレームの種類の識別情報として付加し、
また、図8中の時刻t1→t2の区間のような第2の種類
のフレームについては、論理値「1」をフレームの種類
の識別情報として付加するものとして例示されている。
【0014】さて、図8中に例示してある第1の種類の
フレームを構成しているデジタルデータは、もとのアナ
ログ信号の最大値と最小値との差が小さい部分の1フレ
ーム区間について、もとのアナログ信号を2のM乗分の
1の分解能でデジタル信号に変換したMビットの内のN
ビットのデジタルデータであり、また、図8中に例示し
てある第2の種類のフレームを構成しているデジタルデ
ータは、もとのアナログ信号の最大値と最小値との差が
大きい部分の1フレーム区間について、もとのアナログ
信号を2のN乗分の1の分解能でデジタル信号に変換し
たNビットのデジタルデータであって、前記した第1の
種類のフレームを構成しているデジタルデータは、それ
の最下位桁(LSB)から上位桁に向って連続するNビ
ット分のデジタルデータによって、2のM乗分の1の分
解能でもとのアナログ信号を良好に復元できるし、ま
た、前記した第2の種類のフレームを構成しているデジ
タルデータは、それの最上位桁(MSB)から最下位桁
(LSB)までのNビットのデジタルデータによって、
2のN乗分の1の分解能でもとのアナログ信号を良好に
復元できる。
【0015】それで、前記した第1の種類のフレームを
構成しているデジタルデータは、前記のように最下位桁
(LSB)から上位桁に向って連続するNビット分のデ
ジタルデータを、最上位桁(MSB)の方にビットシフ
トさせて、もとのアナログ信号を2のM乗分の1の分解
能でデジタル信号に変換したMビットの内のNビットの
デジタルデータとし、また、前記した第2の種類のフレ
ームを構成しているデジタルデータは、それの最上位桁
(MSB)から最下位桁(LSB)までのNビットのデ
ジタルデータとし、かつ、前記の各フレーム毎に第1,
第2の種類のフレームを区別するためのフレームの種類
を示す情報も付加して、時間軸上に混在している符号情
報として記録,伝送を行なうようにする。それにより、
デジタルデータを少ないデータ量で記録,伝送すること
ができる。
【0016】そして、図1乃至図3中に示されている入
力端子1に供給される符号情報は、図8を参照して説明
したように、フレームの種類を示す情報も付加してある
状態の第1の種類のフレームと、第2の種類のフレーム
とが、時間軸上に混在している符号情報である。前記の
ような符号情報が入力端子1を介して供給される図1に
示す情報信号処理装置において、3はデジタルシグナル
プロセッサ(DSP)であり、また4はランダムアクセ
スメモリ(RAM)、5は中央演算処理装置(CP
U)、6はリードオンリーメモリ(ROM)、7は操作
部である。図1に示されている情報信号処理装置に設け
られているデジタルシグナルプロセッサ3は、図4、図
5、図10、図11等の流れ図(フローチャート)に、
それぞれ示されているような順次のステップに従った信
号処理動作を行なう。
【0017】すなわち、図1に示されている情報信号処
理装置では、それに入力端子1を介して供給される入力
符号情報、具体的には、アナログ信号を2のM乗分の1
の分解能でデジタル信号に変換して得たMビットの中の
Mビット未満の所定のビット数(例えばMとの関係がM
>Nで示されるNビット)を有するデジタルデータより
なる第1の種類のフレームと、アナログ信号を2のN乗
分の1の分解能でデジタル信号に変換して得たNビット
の中のMビット未満の前記した所定のビット数(例えば
Nビット)を有するデジタルデータよりなる第2の種類
のフレームとのそれぞれに、前記の各フレーム毎に第
1,第2の種類のフレームを示す情報も付加させてある
状態として、前記の第1,第2の種類のフレームが時間
軸上に混在しているというように表現できる構成を有す
る符号情報に対する信号処理を、図4、図5、図10、
図11等の流れ図(フローチャート)に、それぞれ示さ
れているような順次のステップに従った信号処理動作を
行なって、信号処理の対象にされるべく、入力端子1に
供給された前述のように第1,第2の種類のフレームが
時間軸上に混在している符号情報を、すべてのフレーム
がMビットのデジタルデータで構成された状態の符号情
報に変換して出力端子2から出力させるような動作を行
なう。
【0018】まず、図1に示されている情報信号処理装
置が、図4に示すフローチャートに従って情報信号処理
動作を行なう場合のデジタルシグナルプロセッサ3によ
る信号処理動作は次のとおりである。図4のフローチャ
ートのステップ(1)では入力端子1からデジタルシグ
ナルプロセッサ3に供給された前記の符号情報を、RA
M4に設けられている入力バッファメモリに入力データ
として与える。次にステップ(2)では順次の各フレー
ム毎に付加されている第1,第2の種類のフレームの識
別情報によって、第1の種類のフレームか否かを判断し
て、第1の種類のフレームの符号情報であると判断され
た場合には、第1の種類のフレームのデジタルデータを
Mビットのデジタルデータとし、ステップ(5)に進
み、そのデータを出力する。
【0019】また、前記したステップ(2)での判断の
結果が、第2の種類のフレームの符号情報であると判断
された場合には、ステップ(3)に進む。ステップ
(3)では第2の種類のフレームを構成しているNビッ
トのデジタルデータと対応して復元されるアナログ信号
と、そのデジタルデータを得るのに用いられたアナログ
信号との間に存在する誤差が、2のN乗分の1の分解能
1LSBについて±0.5LSBの範囲以内となるよう
な(M−N)ビットの補正データを生成して、ステップ
(4)に進む。ステップ(4)では、前記のステップ
(3)によって生成された(M−N)ビットの補正デー
タと、第1の種類のデジタルデータにおける(M−N)
ビットとの連続性の補正を行ない、第2の種類のフレー
ムのデジタルデータをMビットのデジタルデータとし
て、ステップ(5)に進み、そのデータを出力する。
【0020】次に、図1に示されている情報信号処理装
置が、図5に示すフローチャートに従って情報信号処理
動作を行なう場合のデジタルシグナルプロセッサ3によ
る信号処理動作は次のとおりである。図5のフローチャ
ートのステップ(1)では入力端子1からデジタルシグ
ナルプロセッサ3に供給された前記の符号情報を、RA
M4に設けられている入力バッファメモリに入力データ
として与える。次にステップ(2)では順次の各フレー
ム毎に付加されている第1,第2の種類のフレームの識
別情報によって、第1の種類のフレームか否かを判断し
て、第1の種類のフレームの符号情報であると判断され
た場合には、第1の種類のフレームのデジタルデータを
Mビットのデジタルデータとしてステップ(5)に進
む。また、前記したステップ(2)での判断の結果が、
第2の種類のフレームの符号情報であった場合にはステ
ップ(3)に進む。このステップ(3)では、次のステ
ップ(4)で行なわれる第2の種類のフレームの符号情
報についての(M−N)ビットの補正データの生成時
に、第1の種類のフレームの符号情報における最後の1
サンプルのNビットによって、第1の種類のフレームの
符号情報についても(M−N)ビットの補正データを生
成し、ステップ(4)に進む。
【0021】ステップ(4)では、2のN乗分の1の分
解能1LSBについて±0.5LSBの誤差範囲内で、
前記した第2の種類のフレームのデジタルデータのLS
Bビットによって示されるアナログ信号波形の積分値
と、前記した第2の種類のフレームのデジタルデータか
らの(M−N)ビットによって示されるアナログ信号波
形の積分値とが等価となるような状態で、第2の種類の
フレームの符号情報についての(M−N)ビットの補正
データを生成してステップ(5)に進む。ステップ
(5)では第1,第2のフレームのデジタルデータによ
って示されるアナログ信号波形が、略々連続するような
状態になるように、デジタルデータの補正を行なってス
テップ(6)に進み、ステップ(6)では、第1の種類
のフレームと、第2の種類のフレームとのすべてのフレ
ームがMビットのデジタルデータで構成されている符号
情報として出力させる。
【0022】次に、図1に示されている情報信号処理装
置が、図10に示すフローチャートに従って情報信号処
理動作を行なう場合のデジタルシグナルプロセッサ3に
よる信号処理動作は次のとおりである。図10のフロー
チャートのステップ(1)では入力端子1からデジタル
シグナルプロセッサ3に供給された前記の符号情報を、
RAM4に設けられている入力バッファメモリに入力デ
ータとして与える。ステップ(2)では第1,第2の種
類のフレームの何れのフレームのデジタルデータについ
ても、フレームを構成しているNビットのデジタルデー
タと対応して復元されるアナログ信号と、そのデジタル
データを得るのに用いられたアナログ信号との間に存在
する誤差が、2のN乗分の1の分解能1LSBについて
±0.5LSBの範囲以内となるような(M−N)ビッ
トの補正データを生成して、ステップ(3)に進む。
【0023】次にステップ(3)では順次の各フレーム
毎に付加されている第1,第2の種類のフレームの識別
情報によって、第1の種類のフレームか否かを判断し
て、第1の種類のフレームの符号情報であると判断され
た場合には、第1の種類のフレームのデジタルデータを
Mビットのデジタルデータとし、ステップ(6)に進
み、そのデータを出力する。また、前記したステップ
(3)での判断の結果が、第2の種類のフレームの符号
情報であると判断された場合には、ステップ(4)に進
む。ステップ(4)では第1の種類のフレームのデジタ
ルデータの(M−N)ビットと、生成した(M−N)ビ
ットとの連続性の補正を行ってステップ(5)に進み、
ステップ(5)では第2の種類のフレームを構成してい
るNビットのデジタルデータに生成した(M−N)ビッ
トの補正データとを加算し、第2の種類のフレームのデ
ジタルデータをMビットのデジタルデータとして、ステ
ップ(6)に進み、そのデータを出力する。
【0024】次に、図1に示されている情報信号処理装
置が、図11に示すフローチャートに従って情報信号処
理動作を行なう場合のデジタルシグナルプロセッサ3に
よる信号処理動作は次のとおりである。図11のフロー
チャートのステップ(1)では入力端子1からデジタル
シグナルプロセッサ3に供給された前記の符号情報を、
RAM4に設けられている入力バッファメモリに入力デ
ータとして与える。ステップ(2)では、第1,第2の
種類のフレームの何れのフレームのデジタルデータにつ
いても、フレームを構成しているNビットのデジタルデ
ータと対応して復元されるアナログ信号と、そのデジタ
ルデータを得るのに用いられたアナログ信号との間に存
在する誤差が、2のN乗分の1の分解能1LSBについ
て±0.5LSBの範囲以内となるような(M−N)ビ
ットの補正データを生成して、ステップ(3)に進む。
【0025】ステップ(3)では2のN乗分の1の分解
能1LSBについて±0.5LSBの誤差範囲内で、前
記した第1,第2の種類のフレームのデジタルデータの
LSBビットによって示されるアナログ信号波形の積分
値と、前記した第1,第2の種類のフレームのデジタル
データからの(M−N)ビットによって示されるアナロ
グ信号波形の積分値とが等価となるような状態で、第
1,第2の種類のフレームの符号情報についての(M−
N)ビットの補正データを生成してステップ(4)に進
む。次にステップ(4)では順次の各フレーム毎に付加
されている第1,第2の種類のフレームの識別情報によ
って、第1の種類のフレームか否かを判断して、第1の
種類のフレームの符号情報であると判断された場合に
は、第1の種類のフレームのデジタルデータをMビット
のデジタルデータとし、ステップ(7)に進み、そのデ
ータを出力する。
【0026】また、前記したステップ(4)での判断の
結果が、第2の種類のフレームの符号情報であると判断
された場合には、ステップ(5)に進む。ステップ
(5)では第1の種類のフレームのデジタルデータの
(M−N)ビットと、等価処理を行なった状態で生成し
た(M−N)ビットとの連続性の補正を行ってステップ
(6)に進み、ステップ(6)では第2の種類のフレー
ムを構成しているNビットのデジタルデータに生成した
(M−N)ビットの補正データとを加算し、第2の種類
のフレームのデジタルデータをMビットのデジタルデー
タとして、ステップ(7)に進み、そのデータを出力す
る。
【0027】これまでの記載は図1に示されている情報
信号処理装置におけるデジタル・シグナル・プロセッサ
3を、図4,5,10,11に、それぞれ示してあるよ
うな順次のステップに従って動作させることにより、信
号処理の対象にされている符号情報、すなわちアナログ
信号を2のM乗分の1の分解能でデジタル信号に変換し
て得たMビットの中のMビット未満の所定のビット数を
有するデジタルデータよりなる第1の種類のフレーム
と、アナログ信号を2のN乗分の1の分解能でデジタル
信号に変換して得たNビットの中のMビット未満の前記
した所定のビット数を有するデジタルデータよりなる第
2の種類のフレームとが、前記した各フレーム毎に第
1,第2の種類のフレームを示す情報も付加されている
状態のものとして時間軸上に混在している符号情報を、
すべてのフレームがMビットのデジタルデータで構成さ
れている符号情報に変換させるような信号処理を行なう
場合についての説明であったが、次に図2,図3に例示
されているような構成態様の信号処理装置によって、前
述のような信号処理を行なう場合について説明する。
【0028】図2に示す情報信号処理装置において、入
力端子1には図8を参照して説明したような符号情報、
すなわち、フレームの種類を示す情報も付加してある状
態の第1の種類のフレームのデジタルデータと、第2の
種類のフレームのデジタルデータとが、時間軸上に混在
している符号情報である。入力端子1を介して供給され
た符号情報は、遅延回路8と、フレームの種類の判別部
10と、スイッチ11とに与えられる。前記の入力端子
1に供給される符号情報が、時系列信号である場合に
は、前記の入力端子1の前段に直並列変換回路を設ける
ようにする。前記したフレームの種類の判別部10で
は、入力端子1に供給された符号情報に付加されている
フレームの種類を示す情報(図8参照)を検出して、第
1の種類のフレームと、第2の種類のフレームとを判別
し、前記の判別結果に対応して発生された信号をスイッ
チ11と可変遅延部14と出力切換スイッチ16とに供
給する。
【0029】前記したスイッチ11は、入力端子1を介
して供給された符号情報が、第1の種類の符号情報の場
合には、前記したフレームの種類の判別部10から供給
されている信号によってオフの状態にされ、また、入力
端子1を介して供給された符号情報が、第2の種類の符
号情報の場合には、前記したフレームの種類の判別部1
0から供給されている信号によってオンの状態にされ
る。図1中の入力端子1を介して遅延回路8に供給され
た前記の符号情報は、遅延回路8によって所定の時間だ
け遅延された後に、加算回路9と(M−N)ライトシフ
ター87とに与えられ、(M−N)ライトシフター87
によりビットシフトされることによってMビットのデジ
タルデータにされた符号情報は前記の出力切換スイッチ
16の固定端子aに与えられる。また、前記の加算回路
9では、前記した遅延回路8から供給されている符号情
報と、後述されている可変遅延部14から出力された
(M−N)ビットのデータとを、前記した遅延回路8か
ら供給されている符号情報を上位ビットとし、可変遅延
部14から出力された(M−N)ビットのデータを下位
ビットとして連続させた状態となるようにして加算し
て、Mビットのデジタルデータを前記した出力切換スイ
ッチ16の固定接点bに与える。
【0030】前記した遅延回路8によってデジタルデー
タに与えるべき時間遅延量は、遅延回路8から出力され
たデジタルデータの最下位桁の次の桁に、可変遅延部1
4から出力された(M−N)ビットのデータの最上位桁
が連続した状態で、前記した加算回路9における加算動
作が行なわれるようにするために必要とされる時間遅延
量である。すなわち、可変遅延部14から前記した加算
回路9に供給される(M−N)ビットのデータは、前記
したスイッチ11がオンの状態にされて、信号波形の変
化態様の検出部12(具体的な構成例が図12に例示さ
れている)に供給された第2の種類のフレームのデジタ
ルデータが、前記の信号波形の変化態様の検出部12
と、(M−N)ビット信号発生部13とによって所定の
信号処理動作を受けた後に、可変遅延部14で所定の時
間遅延が与えられた状態のものであるから、前記した遅
延回路8によって時間遅延が与えられた符号情報が加算
回路9に供給されるようにすることが必要とされるので
ある。
【0031】信号波形の変化態様の検出部12では、信
号処理の対象にされている第2の種類のフレームの符号
情報について信号変化パターンの判定を行なって、判定
結果を(M−N)ビット信号発生部13に与え、また前
記の(M−N)ビット信号発生部13では、前記した信
号波形の変化態様の検出部12から供給された信号変化
パターンの判定結果と対応して、所定の演算動作を行な
って(M−N)ビットのデータを発生して、それを加算
回路9に供給し、さらに前記の加算回路9では、Nビッ
トの符号情報の最下位桁に引続いて、前記した(M−
N)ビット信号発生部13で発生された(M−N)ビッ
ト信号を付加させて、出力切換スイッチ16の固定接点
bに与える。この状態では出力切換スイッチ16の可動
接点vが固定接点b側に切換えられているから、前記し
た加算回路9から出力されたMビットのデジタルデータ
が可動接点vを介して出力端子2に出力される。
【0032】また、信号処理の対象にされている符号情
報が第1の種類のフレームの符号情報の場合には、フレ
ームの種類の判別部10から出力された信号によって、
スイッチ11がオフの状態にされるとともに、出力切換
スイッチ16の可動接点vが固定接点a側に切換えられ
る。それで、入力端子1に供給された第1の種類の符号
情報は、遅延回路8によって所定の時間遅延を受けた後
に、(M−N)ライトシフター87によりビットシフト
されたMビットのデジタルデータが、前記の出力切換ス
イッチ16の固定端子aと出力切換スイッチ16の固定
接点aと可動接点vとを介して出力端子2に出力され
る。したがって、前記の出力端子2からは、すべての順
次のフレームの符号情報が、Mの2乗分の1の分解能の
デジタルデータとして出力されることになる。
【0033】ここで、図13乃至図16の各図を参照し
て、アナログ信号を2のN乗分の1の分解能でデジタル
信号に変換して得たNビットの符号情報を得るのに用い
られたアナログ信号と、前記のNビットの符号情報を復
原して得たアナログ信号との間に存在する2のN乗分の
1の分解能1LSBについて±0.5LSBの誤差範囲
以内で、前記したNビットの符号情報によって示される
アナログ信号波形の積分値と、Mビットの符号情報によ
って示されるアナログ信号波形の積分値とが等価となる
ようにしてビット数変換が行なわれるように、ビット数
変換の対象にされているNビットの符号情報について、
順次の隣接する1標本化周期を隔てているNビットの符
号情報間の差の変化態様の情報を検出した結果に基づい
て予め定められたアナログ信号波形と対応するように設
定された(M−N)ビットの付加符号情報を前記したN
ビットの符号情報の最下位桁に連続させて、Mビットの
符号情報を生成させる場合の情報信号処理例について説
明する。
【0034】図13においてa〜nで示す各点を、a→
b→c→d→e→f→g→h→i→j→k→l→m→n
のように太い実線で結んで示してある曲線Sは、アナロ
グ信号を特定な標本化周期Ts(標本化周波数fsの逆
数)毎に、2のN乗分の1の分解能、すなわち、Nビッ
トの1LSBの分解能で標本化量子化して得たデジタル
値の変化の状態を例示したものであるが、前記の曲線S
によって示されるようなデジタル値を生じさせる原信号
のアナログ信号は、前記した曲線Sを囲む図13中の破
線で囲む領域内に存在していたものである。それでデジ
タル信号に変換して得たNビットの符号情報を得るのに
用いられたアナログ信号と、前記のNビットの符号情報
を復原して得たアナログ信号との間には、2のN乗分の
1の分解能1LSBについて±0.5LSB以内の誤差
を含んでいるものになっている。なお、図13中におい
てt1,t2,t3…は順次の標本化が行なわれる時点で
あり、また前記した順次の標本化の時点t1,t2,t3
…において隣接している標本化時点間の時間Tsは標本
化周期を示している。
【0035】さて、アナログ信号を2のN乗分の1の分
解能でデジタル信号に変換して得たNビットの符号情報
にビット数変換を施して、M>Nの関係にあるMビット
の符号情報を得る場合に、前記したNビットの符号情報
の値が、時間軸上において順次に増加傾向、または順次
に減少傾向を示して変化している場合においては、順次
の標本化周期毎のNビットの符号情報の値が同一の状態
で続いた期間(区間)の長さ(標本化周期の数によって示
される)と、前記の期間に隣接していて、前記の期間に
おけるNビットの符号情報の値に対して、2のN乗分の
1の分解能1LSBだけ異なるNビットの符号情報が、
順次の標本化周期毎のNビットの符号情報として続いた
期間(区間)の長さとを比較する。
【0036】そして前記の隣接する2つの区間の期間長
が互いに異なる場合には、前記の隣接する2つの区間の
期間長の短い方の区間の中点と、期間長が長い方の区間
中における前記した2つの区間の境界から前記した短い
期間長の1/2と対応する位置の点とを結ぶ直線を表わ
し得る(M−N)ビットの付加符号情報を発生させ、ま
た、前記の隣接する2つの区間が同一の期間長のとき
は、前記の2つの区間における互いの区間の中点間を結
ぶ直線を表わし得る(M−N)ビットの付加符号情報を
発生させて、前記のようにして発生させた付加符号情報
をNビットの符号情報の最下位桁に連続させてMビット
の符号情報を生成させる。また、前記したNビットの符
号情報の値が、極値と対応している区間におけるNビッ
トの符号情報であった場合には、その区間の期間長と対
応して予め定められた(M−N)ビットの付加符号情報
を、前記したNビットの符号情報の最下位桁に連続させ
てMビットの符号情報を生成させる。
【0037】図14の(a)は、Nビットの符号情報の
最下位桁に、前記のようにして(M−N)ビットの付加
符号情報を連続させて、Mビットの符号情報を生成させ
た状態を例示したものであって、図14の(a)におい
て太実線による階段波形の曲線Snは、アナログ信号を
2のN乗分の1の分解能でデジタル信号に変換して得た
Nビットの符号情報の時間軸上の変化を例示しており、
また、細実線の階段波形の曲線S(m-n)は既述のように
して得た(M−N)ビットの付加符号情報の時間軸上の
変化を例示してある。
【0038】図14の(a)において、点a→b→c→d
→e→fで示されている曲線Snは、Nビットの符号情
報に関する時間軸上での変化態様を示している。既述し
たように、本発明の情報信号処理方法及び情報信号処理
装置では、Nビットの符号情報の値が時間軸上において
順次に増加傾向、または順次に減少傾向を示して変化し
ている場合に、順次の標本化周期毎のNビットの符号情
報の値が同一の状態で続いた期間(区間)の長さ(例え
ば点a→b間で示されている区間の期間長、点c→d間
で示されている区間の期間長、点e→f間で示されてい
る区間の期間長)を、隣接する2つの区間毎に比較し
て、前記の隣接する2つの区間が同一の期間長のとき
は、前記の2つの区間における互いの区間の中点間を結
ぶ直線として示される(M−N)ビットの付加符号情報
を発生させるようにするのであり、この状態が図14の
(a)における区間a→bと、区間c→dとの2つの区
間の部分に示してある。
【0039】すなわち、同一の期間長を有する2つの区
間が連続している場合を例示している前記した区間a→
bと、区間c→dとの2つの区間では、区間a→bにお
ける区間の中点位置hと、区間c→dにおける区間の中
点位置iとを結ぶ直線として示される(M−N)ビット
の付加符号情報を発生させるようにする。次に、Nビッ
トの符号情報の値が時間軸上において順次に増加傾向、
または順次に減少傾向を示して変化している場合に、順
次の標本化周期毎のNビットの符号情報の値が同一の状
態で続いた期間(区間)の長さを、隣接する2つの区間
毎に比較して、前記の隣接する2つの区間が互いに異な
る期間長のときは、前記の2つの区間において区間の期
間長の短い方の区間の中点と、期間長が長い方の区間中
における前記した2つの区間の境界から前記した短い期
間長の1/2と対応する位置の点とを結ぶ直線を表わし
得る(M−N)ビットの付加符号情報を発生させるよう
にする。
【0040】この状態が図14の(a)における区間c
→dと、区間e→fとの2つの区間の部分に示してあ
る。すなわち前記した区間c→dと、区間e→fとの2
つの区間における期間長は、区間e→fの期間長の方が
長いから、前記の2つの区間c→d,e→fにおいて区
間の期間長の短い方の区間c→dにおける中点の位置i
と、期間長が長い方の区間e→f中において、前記した
2つの区間c→d,e→fの境界dから前記した短い期
間長の1/2と対応する位置の点lとを結ぶ直線として
示される(M−N)ビットの付加符号情報を発生させる
ようにする。次に、順次の標本化周期毎のNビットの符
号情報の値が同一の状態で続いた期間(区間)が極値の
区間の場合には、その区間の期間長と対応して予め設定
された(M−N)ビットの付加符号情報が、前記したNビ
ットの符号情報の最下位桁に連続させてMビットの符号
情報を生成させるようにするのであり、図14の(b)や
図15及び図16の各図には、前記した極値の区間の期
間長と対応して、予め設定しておくべき(M−N)ビッ
トの付加符号情報の例を示してある。
【0041】図14の(b)は、Nビットの符号情報の
値による極値の区間について、予め設定しておくべき
(M−N)ビットの付加符号情報が、どのように定めら
れるのかを説明するための図である。図14の(b)に
は極値と対応しているNビットの符号情報による区間の
期間長が、1標本化周期Tsの場合と、前記の区間の期
間長が2標本化周期Tsの場合とについて示してある。
図14の(b)において、Nビットの符号情報による極
値と対応している区間の期間長が、1標本化周期Tsの
場合における(M−N)ビットの付加符号情報は、極値
と対応しているNビットの符号情報による1標本化周期
Tsの期間長の区間を示すo→p→q→rの細実線の矩
形の面積と、略々、同じ面積の領域、すなわち図中で太
実線によって包囲されていて斜線を引いて示すような領
域で示されるようなものとして設定される。
【0042】また、図14の(b)において、Nビット
の符号情報による極値と対応している区間の期間長が、
2標本化周期2Tsの場合における(M−N)ビットの
付加符号情報は、極値と対応しているNビットの符号情
報による2標本化周期2Tsの期間長の区間を示すs→
u→v→zの細実線の矩形の面積と、略々、同じ面積の
領域、すなわち図中で太実線によって包囲されていて斜
線を引いて示すような領域で示されるようなものとして
設定される。なお、既述したように、Nビットの符号情
報の値には、もともと、Nビットの分解能1LSBに関
して±0.5LSB{図14の(b)中に示されている
+0.5LSB,−0.5LSBの表示を参照}の誤差を
含んでいるから、前記したNビットの符号情報による極
値と対応している区間の期間長毎に、それぞれ設定して
おくべき(M−N)ビットの付加符号情報の設定に際し
ては、Nビットの符号情報による極値と対応している区
間の面積として、既述した細実線の矩形(o→p→q→
rで示す細実線の矩形、またはs→u→v→zで示す細
実線の矩形)に対して前記した±0.5LSBの範囲内
で高さが変化した矩形(例えば、o→p’→q’→r、
o→p”→q”→r、またはs→u’→v’→z、s→
u”→v”→zなどで示される矩形)の面積と、略々、
同じ面積となる領域で示されるようなものとして設定さ
れてもよい。
【0043】図15は極値と対応しているNビットの符
号情報による区間の期間長が1標本化周期Tsの場合と
対応して設定された(M−N)ビットの付加符号情報か
ら、極値と対応しているNビットの符号情報による区間
の期間長が9標本化周期9Tsの場合と対応して設定さ
れた(M−N)ビットの付加符号情報までを例示した図
であり、また、図16は極値と対応しているNビットの
符号情報による区間の期間長が10標本化周期10Ts
の場合と対応して設定された(M−N)ビットの付加符
号情報から、極値と対応しているNビットの符号情報に
よる区間の期間長が14標本化周期14Tsの場合と対
応して設定された(M−N)ビットの付加符号情報まで
を例示した図である。
【0044】そして前記した図15及び図16に示され
ている(M−N)ビットの付加符号情報は、図2及び図2
0を参照して後述してある(M−N)ビット信号発生部1
3中の極値区間の波形データ発生部63に設けられてい
る波形データ発生用ROMに記憶されて前記の波形デー
タ発生用ROMに対し、極値と対応しているNビットの
符号情報による区間の期間長がアドレス情報として供給
されたときに、それと対応した所定の(M−N)ビットの
付加符号情報が読出されて後述のように使用されるので
ある。
【0045】次に図12を参照して信号波形の変化態様
の検出部12の具体的な構成態様と、動作とについて説
明する。図12において信号波形の変化態様の検出部1
2は、信号波形変化情報の発生部20と、信号波形変化
態様情報の発生部25と、信号波形変化の間隔情報の発
生部31とによって構成されている。そして信号波形の
変化態様の検出部12の入力端子39には、情報信号処
理の対象にされているNビットのデジタル信号が供給さ
れ、また入力端子40にはクロック信号パルスPfsが
供給される。前記したクロック信号パルスPfsとして
は、情報信号処理の対象にされているデジタル信号を発
生させる際に使用された標本化周波数fsと同一の繰返
し周波数を有するパルスが用いられるのであり、情報信
号処理の対象にされているデジタル信号が音響信号の場
合には、前記のクロック信号パルスPfsとして、例え
ば44.1KHzの繰返し周波数fsのパルスが使用され
る。
【0046】信号波形の変化態様の検出部12の入力端
子39を介して信号波形変化情報の発生部20に供給さ
れた情報信号処理の対象にされているNビットのデジタ
ル信号は、マグニチュードコンパレータ22におけるA
入力端子と、D型フリップフロップ21のデータ端子に
与えられており、また前記のD型フリップフロップ21
のクロック端子には、入力端子40を介してクロック信
号Pfsが与えられている。前記のマグニチュードコン
パレータ22におけるB入力端子には、前記したD型フ
リップフロップ21のQ端子出力が供給される。それ
で、前記したD型フリップフロップ21は、D型フリッ
プフロップ21のクロック端子へ、入力端子40を介し
て標本化周期毎に順次のクロック信号Pfsが供給され
る度毎に、前記したD型フリップフロップ21のQ端子
から、1標本化周期前にD型フリップフロップ21のデ
ータ端子に与えられていたNビットのデジタルデータを
出力して、それをマグニチュードコンパレータ22にお
けるB入力端子に入力させることになる。
【0047】前記のマグニチュードコンパレータ22と
しては、それのA入力端子に供給されたNビットのデジ
タルデータAと、それのB入力端子に供給されたNビッ
トのデジタルデータBとの大きさを比較して、デジタル
データAの方がデジタルデータBよりも大きい場合に
は、出力端子A>Bだけをハイレベルの状態の出力Hと
し、他の出力端子A<Bと出力端子A=Bとの双方をロ
ーレベルの状態の出力Lとし、また、前記の入力端子
A,Bに供給されたNビットのデジタルデータにおける
デジタルデータAとデジタルデータBとが等しい場合に
は、出力端子A=Bだけをハイレベルの状態の出力Hと
し、他の出力端子A>Bと出力端子A<Bとの双方をロ
ーレベルの状態の出力Lとし、さらに、前記の前記の入
力端子A,Bに供給されたNビットのデジタルデータに
おけるデジタルデータBの方がデジタルデータAよりも
大きい場合には、出力端子A<Bだけをハイレベルの状
態の出力Hとし、他の出力端子A>Bと出力端子A=B
との双方をローレベルの状態の出力Lとするような動作
態様のマグニチュードコンパレータ74HC85を使用
する。
【0048】信号波形変化情報の発生部20における前
記のマグニチュードコンパレータ22の出力端子A>B
からの出力と、出力端子A<Bからの出力とは、排他的
論理和回路23に供給されている。また、前記した前記
のマグニチュードコンパレータ22の出力端子A>Bか
らの出力は、信号波形変化態様情報の発生部25のD型
フリップフロップ26のデータ端子にも供給されてい
る。そして前記した排他的論理和回路23の出力は、前
記したマグニチュードコンパレータ22の出力端子A>
Bからの出力と、出力端子A<Bからの出力との何れか
一方がハイレベルの状態Hになった場合にハイレベルの
状態Hとなる。なお、図12中ではマグニチュードコン
パレータ22の出力端子A>Bからの出力と、出力端子
A<Bからの出力とを排他的論理和回路23に供給して
いるが、前記の排他的論理和回路23の代わりにオア回
路を使用しても、前記した排他的論理和回路23を使用
した場合と同一の動作が行なわれる(図12におけるマ
グニチュードコンパレータ22から排他的論理和回路2
3の2つの入力端子に対して同時にハイレベルの状態の
信号が与えられる状態は起らないからである)。
【0049】前記した排他的論理和回路23からの出力
信号は、アンド回路24に供給されており、また前記の
アンド回路24にはゲートパルスとしてPfsバーが供
給されている。前記のゲートパルスPfsバーは既述し
たクロック信号パルスPfsと同一の繰返し周波数でク
ロック信号パルスPfsと180度の位相差を有するパ
ルスである。それで、前記したアンド回路24からは、
Nビットのデジタル信号における1標本化周期だけ隔て
て時間軸上で隣接しているデジタルデータの値が異なっ
ている状態の場合に、ゲートパルスPfsバーのタイミン
グでクロック信号CLKが出力されることになる。
【0050】信号波形の変化態様の検出部12の入力端
子39に対して供給されたNビットのデジタル信号の時
間軸上での変化に対応して、信号波形の変化態様の検出
部12における信号波形変化情報の発生部20のアンド
回路24から出力されるクロック信号CLKの発生の状
態を図21を参照して説明すると次のとおりである。図
21において図の上方に記載されているイ,ロ,ハ…オ
は、信号波形の変化態様の検出部12の入力端子39に
対して供給された情報信号処理の対象にされているNビ
ットのデジタル信号の信号レベルを示している符号であ
り、また、図21の下方に記載されているPfs1,P
fs2,Pfs3…Pfs19は、入力端子26に供給され
ているクロック信号パルスPfsであり、さらに、Pf
s1バー,Pfs2バー,Pfs3バー…Pfs19バーは、
アンド回路24に供給されているゲートパルスである。
【0051】前記した信号波形変化情報の発生部20
に、入力端子39を介して供給された情報信号処理の対
象にされているNビットのデジタル信号が、マグニチュ
ードコンパレータ22におけるA入力端子と、D型フリ
ップフロップ21のデータ端子に与えられる。そして、
前記したD型フリップフロップ21のクロック端子に
は、標本化周期毎に入力端子26を介して順次のクロッ
ク信号Pfs1,Pfs2,Pfs3…Pfs19が供給さ
れるから、前記したD型フリップフロップ21のQ端子
からは、1標本化周期Ts前にD型フリップフロップ2
1のデータ端子に与えられていたNビットの符号情報
(デジタルデータ)を出力して、それがマグニチュード
コンパレータ22におけるB入力端子に入力される。
【0052】入力端子39を介して供給された情報信号
処理の対象にされているNビットのデジタル信号の信号
レベルが、時間軸上で図21に例示してあるようにイ,
ロ,ハ…のように変化しているとすると、クロック信号
Pfs1の時刻にはマグニチュードコンパレータ22に
おけるA入力端子と、D型フリップフロップ21のデー
タ端子には、信号レベル「イ」のデジタルデータが与え
られ、また、この場合にマグニチュードコンパレータ2
2におけるB入力端子に、D型フリップフロップ21の
Q端子から与えられるデジタルデータは不定「?」であ
る。それで、クロック信号Pfs1の時刻に、マグニチュ
ードコンパレータ22からの出力は不定「?」である。
【0053】次に、前記したクロック信号Pfs1の時
刻から1標本化周期Ts後の時刻、すなわち、クロック
信号Pfs2の時刻に、マグニチュードコンパレータ2
2におけるA入力端子と、D型フリップフロップ21の
データ端子には、信号レベル「ロ」のデジタルデータが
与えられ、マグニチュードコンパレータ22におけるB
入力端子には、D型フリップフロップ21のQ端子から
信号レベル「イ」のデジタルデータが与えられる。それ
で、クロック信号Pfs2の時刻に、マグニチュードコン
パレータ22からの出力は、出力端子A>Bだけがハイ
レベルの状態になる。そして、マグニチュードコンパレ
ータ22の出力端子A>Bだけがハイレベルの状態にな
るのは、時間軸上においてデジタル信号が増加の傾向
(図22では、時間軸上においてデジタル信号が増加の
傾向にあることを、「>」,「U」の符号で示してい
る。また、図21中でも「A>B(>,U)」のような
表示方法を採用している)にあることを意味している。
【0054】前記のようにクロック信号Pfs2の時刻
に、マグニチュードコンパレータ22の出力端子A>B
だけがハイレベルの状態になったことにより、排他的論
理和回路23の出力は、クロック信号Pfs2の時刻にハ
イレベルの状態になる。それで前記のマグニチュードコ
ンパレータ22の出力が与えられているアンド回路24
は、ゲートパルスPfs2バーが与えられた時刻に、ハ
イレベルの状態のクロック信号CLK2を出力する(図
21参照)。
【0055】次いで、前記したクロック信号Pfs2の
時刻から1標本化周期Ts後におけるクロック信号Pf
s3の時刻に、マグニチュードコンパレータ22におけ
るA入力端子と、D型フリップフロップ21のデータ端
子には、信号レベル「ロ」のデジタルデータが与えられ
るが、このときにマグニチュードコンパレータ22にお
けるB入力端子に、D型フリップフロップ21のQ端子
から与えられるデジタルデータも信号レベル「ロ」であ
るから、クロック信号Pfs3の時刻におけるマグニチュ
ードコンパレータ22からの出力は、出力端子A=Bだ
けがハイレベルの状態になり、したがって、排他的論理
和回路23の出力は、クロック信号Pfs3の時刻にロー
レベルの状態になり、それで前記のマグニチュードコン
パレータ22からのローレベルの状態の出力が与えられ
ているアンド回路24に、ゲートパルスPfsバーが与
えられても、ハイレベルの状態のクロック信号CLKは
出力されない。
【0056】次に、前記したクロック信号Pfs3の時
刻から1標本化周期Ts後におけるクロック信号Pfs
4の時刻に、マグニチュードコンパレータ22における
A入力端子と、D型フリップフロップ21のデータ端子
には、信号レベル「ハ」のデジタルデータが与えられ、
マグニチュードコンパレータ22におけるB入力端子に
は、D型フリップフロップ21のQ端子から信号レベル
「ロ」のデジタルデータが与えられる。それで、クロッ
ク信号Pfs4の時刻に、マグニチュードコンパレータ2
2からの出力は、出力端子A>Bだけがハイレベルの状
態になる。前記のようにクロック信号Pfs4の時刻に、
マグニチュードコンパレータ22の出力端子A>Bだけ
がハイレベルの状態になったことにより、排他的論理和
回路23の出力は、クロック信号Pfs4の時刻にハイレ
ベルの状態になり、前記のマグニチュードコンパレータ
22の出力が与えられているアンド回路24はゲートパ
ルスPfs4バーが与えられた時刻に、ハイレベルの状
態のクロック信号CLK3を出力する(図21参照)。
【0057】前記したクロック信号Pfs4の時刻から
1標本化周期Ts後におけるクロック信号Pfs5の時
刻に、マグニチュードコンパレータ22におけるA入力
端子と、D型フリップフロップ21のデータ端子には、
信号レベル「ハ」のデジタルデータが与えられるが、こ
のときにマグニチュードコンパレータ22におけるB入
力端子に、D型フリップフロップ21のQ端子から与え
られるデジタルデータも信号レベル「ハ」であるから、
クロック信号Pfs5の時刻におけるマグニチュードコン
パレータ22からの出力は、出力端子A=Bだけがハイ
レベルの状態になって、排他的論理和回路23の出力
は、クロック信号Pfs5の時刻にローレベルの状態にな
るから、アンド回路24に、ゲートパルスPfsバーが
与えられても、ハイレベルの状態のクロック信号CLK
は出力されない。
【0058】次に、前記したクロック信号Pfs5の時
刻から1標本化周期Ts後におけるクロック信号Pfs
6の時刻に、マグニチュードコンパレータ22における
A入力端子と、D型フリップフロップ21のデータ端子
には、信号レベル「ニ」のデジタルデータが与えられ、
マグニチュードコンパレータ22におけるB入力端子に
は、D型フリップフロップ21のQ端子から信号レベル
「ハ」のデジタルデータが与えられる。それで、クロッ
ク信号Pfs6の時刻に、マグニチュードコンパレータ2
2からの出力は、出力端子A>Bだけがハイレベルの状
態になるから、排他的論理和回路23の出力は、クロッ
ク信号Pfs6の時刻にハイレベルの状態になり、前記の
マグニチュードコンパレータ22の出力が与えられてい
るアンド回路24はゲートパルスPfs6バーが与えら
れた時刻に、ハイレベルの状態のクロック信号CLK4
を出力する(図21参照)。
【0059】次いで、前記したクロック信号Pfs6の
時刻から1標本化周期Ts後におけるクロック信号Pf
s7の時刻に、マグニチュードコンパレータ22におけ
るA入力端子と、D型フリップフロップ21のデータ端
子には、信号レベル「ホ」のデジタルデータが与えら
れ、マグニチュードコンパレータ22におけるB入力端
子には、D型フリップフロップ21のQ端子から信号レ
ベル「ニ」のデジタルデータが与与えられる。それで、
クロック信号Pfs7の時刻に、マグニチュードコンパレ
ータ22からの出力は、出力端子A<Bだけがハイレベ
ルの状態になる。そして、マグニチュードコンパレータ
22の出力端子A<Bだけがハイレベルの状態になるの
は、時間軸上においてデジタル信号が減少の傾向(図2
2では、時間軸上においてデジタル信号が減少の傾向に
あることを、「<」,「D」の符号で示している。ま
た、図21中でも「A<B(<,D)」のような表示方
法を採用している)にあることを意味している。そし
て、排他的論理和回路23の出力は、クロック信号Pf
s7の時刻にハイレベルの状態になり、前記のマグニチュ
ードコンパレータ22の出力が与えられているアンド回
路24はゲートパルスPfs7バーが与えられた時刻
に、ハイレベルの状態のクロック信号CLK5を出力す
る(図21参照)。
【0060】図21中に示されているクロック信号Pf
s8〜Pfs19の各時刻に行なわれる信号波形変化情報の
発生部20の各部の動作は、クロック信号Pfs1〜Pf
s7の各時刻に行なわれた信号波形変化情報の発生部20
の各部の動作についての説明から容易に理解できるとこ
ろであるから、それの詳細な説明は省略する。これまで
の説明から判かるように、標本化周期毎に与えられる順
次のクロック信号Pfsi(ただし、iは1,2,3
…)の時刻毎に行なわれるマグニチュードコンパレータ
22からの比較出力が、それの出力端子A>Bまたは出
力端子A<Bの一方だけがハイレベルの状態になるの
は、入力端子39を介して供給された情報信号処理の対
象にされているNビットのデジタル信号の信号レベル
が、時間軸上で増加傾向、または減少傾向になっている
ときだけである。
【0061】そして、信号波形変化情報の発生部20の
アンド回路24からクロック信号CLKi(ただし、i
は1,2,3,4…)が出力されるのは、前記したマグ
ニチュードコンパレータ22の出力端子A>Bまたは出
力端子A<Bの一方だけがハイレベルの状態とき、すな
わち入力端子39を介して供給された情報信号処理の対
象にされているNビットのデジタル信号の信号レベル
が、時間軸上で増加傾向、または減少傾向になっている
ときである。
【0062】前記のようにして、信号波形変化情報の発
生部20のアンド回路24から送出されたクロック信号
CLKi(ただし、iは1,2,3,4…)は、信号波
形変化態様情報の発生部25のD型フリップフロップ2
6〜28のクロック端子と、信号波形変化の間隔情報の
発生部31のD型フリップフロップ33〜35のクロッ
ク端子とに供給される。前記した信号波形変化態様情報
の発生部25のD型フリップフロップ26〜28は、前
記のクロック信号CLKが与えられた時点に、各フリッ
プフロップ26〜28におけるデータ端子に供給されて
いるデジタルデータを読込み、また前記の信号波形変化
の間隔情報の発生部31のD型フリップフロップ33〜
35は、前記のクロック信号CLKが与えられた時点
に、D型フリップフロップ33〜35におけるデータ端
子に供給されているデジタルデータを読込む。
【0063】そして前記した信号波形変化態様情報の発
生部25におけるD型フリップフロップ26のデータ端
子には、信号波形変化情報の発生部20のマグニチュー
ドコンパレータ22における出力端子A>Bに現われた
信号が供給されているから、前記のD型フリップフロッ
プ26は、前記した順次のクロック信号CLKi(ただ
し、iは1,2,3,4…)が供給される度毎に、前記
した順次のクロック信号CLKi(ただし、iは1,
2,3,4…)が発生した時点に、信号波形変化情報の
発生部20のマグニチュードコンパレータ22における
出力端子A>Bに現われた信号の状態(ハイレベルの状
態、あるいはローレベルの状態)を読込むことになる。
【0064】前記した順次のクロック信号CLKi(た
だし、iは1,2,3,4…)の発生の時点に、信号波
形変化情報の発生部20のマグニチュードコンパレータ
22における出力端子A>Bに現われた信号の状態がハ
イレベルの状態になるのか、あるいはローレベルの状態
になるのかは、順次のクロック信号CLKi(ただしi
は1,2,3,4…)の発生の時点におけるデジタル信
号が、時間軸上で増加の傾向になっているのか、あるい
は時間軸上で減少の傾向になっているのかによって定ま
っているのであり、前記の順次のクロック信号CLKi
(ただしiは1,2,3,4…)の発生の時点における
デジタル信号が、時間軸上で増加の傾向になっている場
合には、マグニチュードコンパレータ22における出力
端子A>Bに現われる信号の状態はハイレベルの状態に
なっており、また前記とは逆に、順次のクロック信号C
LKi(ただしiは1,2,3,4…)の発生の時点に
おけるデジタル信号が、時間軸上で減少の傾向になって
いる場合には、マグニチュードコンパレータ22におけ
る出力端子A>Bに現われた信号の状態はローレベルの
状態になっている。
【0065】前記の点を図21及び図22を参照して説
明すると次のとおりである。すなわち、順次のクロック
信号CLKi(ただしiは1,2,3,4…)の発生の
時点におけるデジタル信号が、時間軸上で増加の傾向に
なっていて、クロック信号CLK(ゲートパルスPfs
バー)の時点で、ハイレベルの状態の信号が信号波形変
化態様情報の発生部25におけるD型フリップフロップ
26に読込まれるのは、図21及び図22中に示すクロ
ック信号CLKの番号が2〜4,12〜14,17,1
8,21〜27の各時刻(図21中では上向きの矢印で
示してあるクロック信号CLKの時刻)であり、また、
順次のクロック信号CLKi(ただしiは1,2,3,
4…)の発生の時点におけるデジタル信号が、時間軸上
で減少の傾向になっていて、クロック信号CLK(ゲー
トパルスPfsバー)の時点で、ローレベルの状態の信
号が信号波形変化態様情報の発生部25におけるD型フ
リップフロップ26に読込まれるのは、図21及び図2
2中に示すクロック信号CLKの番号が5〜11,1
5,16,19,20の各時刻(図21中では下向きの
矢印で示してあるクロック信号CLKの時刻)である。
【0066】前記のように順次のクロック信号CLKi
(ただし、iは1,2,3,4…)が供給される度毎に、
信号波形変化態様情報の発生部25におけるD型フリッ
プフロップ26のデータ端子に対して順次に供給された
信号、すなわち、信号波形変化情報の発生部20のマグ
ニチュードコンパレータ22における出力端子A>Bに
現われた信号は、順次のクロック信号CLKi(ただ
し、iは1,2,3,4…)が供給される度毎に、順次
にD型フリップフロップ27,28のデータ端子に移さ
れて行くが、その状態が図22中の「DFF26の入
力」「DFF26の出力」「DFF27の出力」「DF
F28の出力」の欄に例示されている。なお、前記の欄
中に記載されている「U」はハイレベルの状態を意味
し、また欄中に記載されている「D」はローレベルの状
態を意味している。
【0067】信号波形変化態様情報の発生部25のD型
フリップフロップ26の出力と、D型フリップフロップ
27の出力とは、排他的論理和回路29に与えられ、ま
た、D型フリップフロップ27の出力と、D型フリップ
フロップ28の出力とは、排他的論理和回路30に与え
られていて、前記の各排他的論理和回路29,30の出
力は、図21中の「排他的論理和回路29の出力」「排
他的論理和回路30の出力」の欄に示されているものと
なる。なお、この欄中の「1」はハイレベルの状態を意
味し、また「0」はローレベルの状態を示している。図
21中の「信号波形の極値の位置」の欄に示されている
「ニ」「ル」「カ」「タ」「ソ」「ネ」等の表示は、図
21の上方に示してある信号波形の変化態様の検出部1
2の入力端子39に対して供給された情報信号処理の対
象にされているNビットのデジタル信号の信号レベルを
示している符号の内で、信号波形の極値に対応している
信号レベルの位置を示している。
【0068】そして、信号波形の変化態様の検出部12
の入力端子39に対して供給された情報信号処理の対象
にされているNビットのデジタル信号における信号波形
の極値の位置のデジタルデータは、信号波形変化態様情
報の発生部25の排他的論理和回路29の出力が、ハイ
レベルの状態「1」になったときのクロック信号CLK
の番号よりも2だけ少ないクロック信号の番号を有する
クロック信号CLKによって、D型フリップフロップ2
6に読込まれていることが判かる。また、信号波形の変
化態様の検出部12の入力端子39に対して供給された
情報信号処理の対象にされているNビットのデジタル信
号における信号波形の極値の位置のデジタルデータは、
前記した信号波形変化態様情報の発生部25の排他的論
理和回路30の出力が、ハイレベルの状態「1」になっ
たときのクロック信号CLKの番号よりも3だけ少ない
クロック信号の番号を有するクロック信号CLKによっ
て、D型フリップフロップ26に読込まれているとし
て、前記の極値の位置を検出してもよい。それで前記し
た信号波形変化態様情報の発生部25中の排他的論理和
回路29,30からの出力信号は、後述されている(M
−N)ビット信号発生部13における信号処理のために
必要とされる信号波形の極値の位置情報として使用で
き、また、後述されている遅延制御信号発生器15にお
ける信号処理のために必要とされる信号波形の極値の位
置情報としても使用できるのである。
【0069】次に、信号波形変化情報の発生部20のア
ンド回路24から送出されたクロック信号CLKi(た
だし、iは1,2,3,4…)が、クロック端子に供給
されている信号波形変化の間隔情報の発生部31のD型
フリップフロップ33〜35におけるD型フリップフロ
ップ19のデータ端子には、標本化周期を有するクロッ
ク信号パルスPfsを被計数パルスとして計数動作を行
なっているアドレスカウンタ32から出力されるアドレ
ス値が供給されている。それで前記した信号波形変化の
間隔情報の発生部31のD型フリップフロップ33は、
前記したクロック信号CLKi(ただし、iは1,2,
3,4…)がクロック端子に供給された時点毎のアドレ
スカウンタ32の出力値(アドレス値)を読込むことに
なる。
【0070】前記したD型フリップフロップ33に読込
まれたアドレス値は、信号波形変化情報の発生部20の
アンド回路24から送出された順次のクロック信号CL
Ki(ただし、iは1,2,3,4…)が、D型フリッ
プフロップ33〜35におけるクロック端子に供給され
る度毎に、D型フリップフロップ34,35に移されて
行くことになる。前記した各D型フリップフロップ33
〜35から出力されたアドレス値は、それぞれ個別の出
力端子41,44,45に送出されるとともに、前記し
たD型フリップフロップ33から出力されたアドレス値
と、D型フリップフロップ34から出力されたアドレス
値とは減算器36に供給され、また、前記したD型フリ
ップフロップ34から出力されたアドレス値と、D型フ
リップフロップ35から出力されたアドレス値とは減算
器37に供給される。
【0071】前記した減算器36,37からの出力値N
1,N2は、時間軸上で隣り合うクロック信号CLK間に
おけるアドレス値の差であるが、前記したアドレスカウ
ンタ32は既述のように、標本化周期を有するクロック
信号パルスPfsを被計数パルスとして計数動作を行な
っているから、前記した減算器36,37からの出力値
N1,N2の数値は、時間軸上で隣り合うクロック信号C
LK間の間隔が、標本化周期Tsの何倍であるのかを表
わしている数値である。前記した減算器36,37から
の出力値N1,N2は、それぞれ出力端子42,50に送
出されるとともに比較器38にも供給される。前記した
比較器38では前記した2個の減算器36,37からの
出力値N1,N2を比較して、前記した2つの数値N1,
N2の内で小さい方の数値Ns(N1,N2が同一の場合
は、N1をNsとする)を出力端子43に送出する。前記
した信号波形変化の間隔情報の発生部31の各D型フリ
ップフロップ33〜35から出力されたアドレス値、及
び比較器38からの出力値Ns、ならびに各減算器3
6,37からの出力値等は、後述されている(M−N)
ビット信号発生部13における信号処理のために必要と
される信号波形変化の間隔情報として使用でき、また後
述されている遅延制御信号発生部15における信号波形
変化の間隔情報としても使用できるのである。
【0072】次に、図20に示す(M−N)ビット信号
発生部13について説明する。(M−N)ビット信号発生
部13は、信号処理の対象にされているNビットの符号
情報の値が時間軸上において順次に増加傾向、または順
次に減少傾向を示して変化している場合には、順次の標
本化周期毎のNビットの符号情報の値が同一の状態で続
いた期間(区間)の長さ(標本化周期Tsの数によって示
される)が、隣接する2つの区間で互いに異なるとき
は、前記の隣接する2つの区間の期間長の短い方の区間
の中点と、期間長が長い方の区間中における前記した2
つの区間の境界から前記した短い期間長の1/2と対応
する位置の点とを結ぶ直線を表わし得る(M−N)ビッ
トの付加符号情報を発生し、また、前記の隣接する2つ
の区間が同一の期間長のときは、前記の2つの区間にお
ける互いの区間の中点間を結ぶ直線を表わし得る(M−
N)ビットの付加符号情報を発生し、さらに、前記した
Nビットの符号情報の値が、極値と対応している区間に
おけるNビットの符号情報であった場合には、その区間
の期間長と対応して予め定められた(M−N)ビットの
付加符号情報を波形データ発生用ROMから読出し、前
記のように発生された(M−N)ビットの付加符号情報
を可変遅延部14に供給する動作を行なうことができる
ように構成されている。
【0073】図20において、63は極値区間の波形デ
ータ発生部であり、この極値区間の波形データ発生部6
3には、図14の(b)及び図15及び図16を参照し
て既述したように、信号処理の対象にされているNビッ
トの符号情報による極値と対応している区間の期間長に
応じて、それぞれNビットの符号情報による極値の区間
で示される矩形の面積と、略々、同じ面積となるような
(M−N)ビット符号情報を記憶させてある波形データ
発生用ROMが設けられている。また、64は信号処理
の対象にされているNビットの符号情報における1LS
Bの値を被除数として、信号波形変化の間隔情報の発生
部31における比較器38から出力端子29を介して送
出されている数値Ns、すなわち、隣接する2つの区間
の長さの内で短い方の期間長(隣接する2つの区間の期
間長が同一の場合は、一方の区間の期間長)を、標本化
周期Tsを単位として表わした数値Nsを除数とする演
算を行なう「Nビットの1LSB/Nsの演算を行なう
値を発生させる演算部」である。
【0074】65は信号処理の対象にされているNビッ
トの符号情報の値が時間軸上において順次に増加傾向、
または順次に減少傾向を示して変化している場合に、順
次の標本化周期毎のNビットの符号情報の値が同一の状
態で続いた期間(区間)の長さが、隣接する2つの区間
について異なるとき、または同一のときで、かつ前記の
隣接する2つの区間に極値の区間を含んでいないとき
に、前記した2つの区間について、図14の(a)を参
照して既述したような手法を適用して(M−N)ビット
の付加符号情報を発生させる「極値区間以外の波形デー
タ発生部」であり、また、66は例えばランダムアクセ
スメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(RO
M)、マイクロプロセッサ等を含んで構成されている制
御回路である。また、67はインバータ、68,69は
セレクタ、70はオア回路である。
【0075】(M−N)ビット信号発生部13における
各入力端子51〜60には、前記した信号波形の変化態
様の検出部12の出力端子41〜50から出力された信
号が供給されるのであるが、前記した(M−N)ビット
信号発生部13における各入力端子51〜60と、信号
波形の変化態様の検出部12の出力端子41〜50との
接続関係は、それぞれ、出力端子41→入力端子57、
出力端子42→入力端子51、出力端子43→入力端子
53、出力端子44→入力端子58、出力端子45→入
力端子59、出力端子46→入力端子60、出力端子4
7→入力端子52、出力端子48→入力端子55、出力
端子49→入力端子54、出力端子50→入力端子56
のようになっている。
【0076】制御回路66による制御の下に動作する極
値区間の波形データ発生部63、Nビットの1LSB/
Nsの演算を行なう値を発生させる演算部64及び極値
区間以外の波形データ発生部65において、前記した極
値区間の波形データ発生部63は、入力端子51に対し
て信号波形の変化態様の検出部12の出力端子42から
供給される数値N1(減算器36の出力値N1)と、入力端
子52に対して信号波形の変化態様の検出部12の出力
端子47から供給される極値区間であることを示す信号
とにより、前記の数値N1をアドレス情報として極値区
間の期間長と対応して予め定められた(M−N)ビット
の付加符号情報を波形データ発生用ROMから読出して
極値区間の波形データ発生部63からセレクタ68に与
える。
【0077】すなわち前記した入力端子52に対して信
号波形の変化態様の検出部12の出力端子47から供給
される極値区間であることを示す信号が「1」である場
合に、入力端子51に与えられている数値N1は、極値
区間の期間長(標本化周期Tsの何倍の時間長か)を示
している{図17の(b)を参照}から、前記の数値N
1をアドレス情報に用いれば、予め、極値区間の期間長
毎に所定の極値区間の波形データ(図15及び図16に
一部を例示してある)を格納させてある極値区間の波形
データ発生用ROMからは、極値区間の期間長と対応し
た所定の(M−N)ビットの付加符号情報{極値区間が
図17の(b)に例示したような入力データと対応する
(M−N)ビットの付加符号情報は図17の(c)に例示
したような波形の出力データとなる}を出力させること
ができるのである。そして、極値区間において、入力端
子52を介してセレクタ68には、極値区間であること
を示す信号「1」が供給されているから、極値区間の波
形データ発生部63から出力された(M−N)ビットの
付加符号情報は、前記のセレクタ68と、オア回路70
とを介して出力端子61に送出されることになる。
【0078】次にNビットの1LSB/Nsの演算を行
なう値を発生させる演算部64は入力端子53に対し
て、信号波形の変化態様の検出部12の出力端子43か
ら供給される数値Ns(比較器38の出力値Ns)を用い
て、Nビットの1LSB/Nsの演算を行ない、その演
算結果を極値区間以外の波形データ発生部65に供給す
るとともに、Nビットの1LSB/Nsの演算を行なう
値を発生させる演算部64から極値区間以外の波形デー
タ発生部65には前記した数値Nsも供給する。前記の
極値区間以外の波形データ発生部65には、入力端子5
4に対して信号波形の変化態様の検出部12の出力端子
49から供給されるA>B信号(Nビットの符号情報の
値が時間軸上において順次に増加傾向の場合には
「1」,Nビットの符号情報の値が時間軸上において順
次に減少傾向の場合には「0」の信号であり、図21及
び図22中では、「>」「U」,「<」「D」で示してあ
る)が供給されており、極値区間以外の波形データ発生
部65では前記のA>B信号により、Nビットの符号情
報の値が時間軸上において順次に増加傾向にあるのか、
または順次に減少傾向にあるのかを判断して、波形デー
タ発生の態様を変更する。
【0079】図18は極値区間以外の波形データ発生部
65に、A>B信号が「1」の信号が供給されている状
態の場合、すなわち、Nビットの符号情報の値が時間軸
上において順次に増加傾向にある場合を一例にとり、極
値区間以外の波形データ発生部65における波形データ
の発生の仕方を説明している図である。図18の(a)
には、信号レベルが「ク」の区間はN1の期間長であ
り、前記の区間に隣接する区間が、信号レベルが「ヤ」
の区間はN2の期間長であって、前記の2つの隣接する
区間の期間長N1,N2の関係がN1>N2である場合の例
を示してある。この場合に入力端子53に対して信号波
形の変化態様の検出部5の出力端子43を介して比較器
38から供給される数値NsはN2である。図18中に
例示してある数値Ns(=N2)は、16(標本化周期
Ts毎に発生されるクロック信号パルスPfsが16
個)である。
【0080】また、図18中の「ク」の区間と「ヤ」の
区間との境界位置βは、入力端子58に対して信号波形
の変化態様の検出部12の出力端子44を介して供給さ
れているアドレス値によって示され、また、「ヤ」の区
間の終端位置γは入力端子57に対して信号波形の変化
態様の検出部12の出力端子41を介して供給されてい
るアドレス値によって示され、さらに「ク」の区間の始
端位置αは入力端子59に対して信号波形の変化態様の
検出部12の出力端子45を介して供給されているアド
レス値によって示される。極値区間以外の波形データ発
生部65には、メモリや演算回路等を備えていて、前記
した隣接する2つの区間「ヤ」と「ク」との境界位置β
から、区間「ク」内のNs/2の位置0と、区間「ヤ」
内のNs/2の位置16との間における1標本化周期毎
に設定された0,1,2,3…16の各位置に対して、
それぞれ次の算式で示されるような値を有する付加符号
情報を発生させる。
【0081】まず、区間「ク」内に設定された0の位置
における付加符号情報の値は0とする。次に、区間
「ク」内に設定された1の位置における付加符号情報の
値は(Nビットの1LSB)/Ns(=N2)とする。区
間「ク」内に設定された2の位置における付加符号情報
の値は2×(Nビットの1LSB)/Ns(=N2)、区
間「ク」内に設定された3の位置における付加符号情報
の値は3×(Nビットの1LSB)/Ns(=N2)、区
間「ク」内に設定された4の位置における付加符号情報
の値は4×(Nビットの1LSB)/Ns(=N2)、区
間「ク」内に設定された5の位置における付加符号情報
の値は5×(Nビットの1LSB)/Ns(=N2)、区
間「ク」内に設定された6の位置における付加符号情報
の値は6×(Nビットの1LSB)/Ns(=N2)、区
間「ク」内に設定された7の位置における付加符号情報
の値は7×(Nビットの1LSB)/Ns(=N2)とす
る。
【0082】次に図18中の「ク」の区間と「ヤ」の区
間との境界位置β(8の位置)における付加符号情報の
値は[{8×(Nビットの1LSB)/Ns(=N2)}
−Nビットの1LSB]とする。以下、区間「ヤ」内に
設定された9の位置における付加符号情報の値は[{9
×(Nビットの1LSB)/Ns(=N2)}−Nビット
の1LSB]、区間「ヤ」内に設定された10の位置に
おける付加符号情報の値は[{10×(Nビットの1L
SB)/Ns(=N2)}−Nビットの1LSB]、区間
「ヤ」内に設定された11の位置における付加符号情報
の値は[{11×(Nビットの1LSB)/Ns(=N
2)}−Nビットの1LSB]、区間「ヤ」内に設定され
た12の位置における付加符号情報の値は[{12×
(Nビットの1LSB)/Ns(=N2)}−Nビットの
1LSB]、区間「ヤ」内に設定された13の位置にお
ける付加符号情報の値は[{13×(Nビットの1LS
B)/Ns(=N2)}−Nビットの1LSB]、区間
「ヤ」内に設定された14の位置における付加符号情報
の値は[{14×(Nビットの1LSB)/Ns(=N
2)}−Nビットの1LSB]、区間「ヤ」内に設定され
た15の位置における付加符号情報の値は[{15×
(Nビットの1LSB)/Ns(=N2)}−Nビットの
1LSB]、区間「ヤ」内に設定された16の位置にお
ける付加符号情報の値は[{16×(Nビットの1LS
B)/Ns(=N2)}−Nビットの1LSB]とする。
【0083】前記のような演算が行なわれることによ
り、隣接する2つの区間「ク」「ヤ」における元のNビ
ットの符号情報による信号波形は、K1→K2→K3→K4
→K5→K6→K7→K8によって示されるものであったの
に、前記のような演算が行なわれて、元のNビットのデ
ジタル信号の最下位桁に(M−N)ビットの付加符号情
報が連続されたことにより、K1→K2→K3→K5→K7
→K8によって示されるような信号波形、すなわち極値
区間以外の波形データ発生部65における前記のような
動作によって、図18の(a)におけるδの位置とεの
位置との間の波形が、図18の(b)に示されるような
ものになる。
【0084】図18を参照して行なったこれまでの説明
は、極値区間以外の波形データ発生部65に、A>B信
号が「1」の信号が供給されている状態の場合、すなわ
ち、Nビットの符号情報の値が時間軸上において順次に
増加傾向にある場合に関するものであったが、極値区間
以外の波形データ発生部65に、A>B信号が「0」の
信号が供給されている状態の場合、すなわち、Nビット
の符号情報の値が時間軸上において順次に減少傾向にあ
る場合には、前記の算式が変更されるだけで(M−N)
ビットの付加符号情報の発生は、前記と同様に行なわれ
得ることは勿論である。今、図18の(a)に示されて
いる「ク」の区間の方が、「ヤ」の区間に比べてNビッ
トの1LSBだけ信号レベルが高かった場合を考えて、
隣接する2つの区間「ヤ」と「ク」との境界位置βか
ら、区間「ク」内のNs/2の位置0と、区間「ヤ」内
のNs/2の位置16との間における1標本化周期毎に
設定された0,1,2,3…16の各位置に対して、そ
れぞれ発生させるべき付加符号情報について示すと次の
とおりである。
【0085】まず区間「ク」内に設定された0の位置に
おける付加符号情報の値は、[{16×(Nビットの1
LSB)/Ns(=N2)}−Nビットの1LSB]の算
式によって求められる。また、「ク」内に設定された1
の位置における付加符号情報の値は[{15×(Nビッ
トの1LSB)/Ns(=N2)}−Nビットの1LS
B]、以下、区間「ク」内に設定された2の位置におけ
る付加符号情報の値は[{14×(Nビットの1LS
B)/Ns(=N2)}−Nビットの1LSB]、区間
「ク」内に設定された3の位置における付加符号情報の
値は[{13×(Nビットの1LSB)/Ns(=N
2)}−Nビットの1LSB]、区間「ク」内に設定され
た4の位置における付加符号情報の値は[{12×(N
ビットの1LSB)/Ns(=N2)}−Nビットの1L
SB]、区間「ク」内に設定された5の位置における付
加符号情報の値は[{11×(Nビットの1LSB)/
Ns(=N2)}−Nビットの1LSB]、区間「ク」内
に設定された6の位置における付加符号情報の値は
[{10×(Nビットの1LSB)/Ns(=N2)}−
Nビットの1LSB]、区間「ク」内に設定された7の
位置における付加符号情報の値は[{9×(Nビットの
1LSB)/Ns(=N2)}−Nビットの1LSB]と
なり、また図18中の「ク」の区間と「ヤ」の区間との
境界位置β(8の位置)における付加符号情報の値は
[{8×(Nビットの1LSB)/Ns(=N2)}−N
ビットの1LSB]となる。
【0086】次に、区間「ヤ」内に設定された9の位置
における付加符号情報の値は、7×(Nビットの1LS
B)/Ns(=N2)、区間「ヤ」内に設定された10の
位置における付加符号情報の値は、6×(Nビットの1
LSB)/Ns(=N2)、区間「ヤ」内に設定された1
1の位置における付加符号情報の値は、5×(Nビット
の1LSB)/Ns(=N2)、区間「ヤ」内に設定され
た12の位置における付加符号情報の値は、4×(Nビ
ットの1LSB)/Ns(=N2)、区間「ヤ」内に設定
された13の位置における付加符号情報の値は、3×
(Nビットの1LSB)/Ns(=N2)、区間「ヤ」内
に設定された14の位置における付加符号情報の値は、
2×(Nビットの1LSB)/Ns(=N2)、区間
「ヤ」内に設定された15の位置における付加符号情報
の値は、(Nビットの1LSB)/Ns(=N2)、区間
「ヤ」内に設定された16の位置における付加符号情報
の値は0となる。
【0087】前記の極値区間以外の波形データ発生部6
5では、前記のような演算を行なって得た付加符号情報
を順次にメモリに記憶した後に、制御回路66の制御動
作の下にメモリから読出された(M−N)ビットの付加
符号情報はセレクタ69に与える。前記した入力端子5
2に対して信号波形の変化態様の検出部12の出力端子
47から供給される極値区間であることを示す信号が
「0」である場合に、その信号がインバータ67によっ
て「1」の信号としてセレクタ69に与えられることに
より、極値区間以外の波形データ発生部65で発生され
た(M−N)ビットの付加符号情報は前記のセレクタ6
9と、オア回路70とを介して(M−N)ビット信号発
生部13の出力端子61に送出されることになる。
【0088】前述のように、信号処理の対象にされてい
るNビットの符号情報の値が時間軸上において順次に増
加傾向、または順次に減少傾向を示して変化していて、
順次の標本化周期毎のNビットの符号情報の値が同一の
状態で続いた期間(区間)の長さが、隣接する2つの区
間について異なるとき、または同一のときで、かつ前記
の隣接する2つの区間に極値の区間を含んでいないとき
には、前記の2つの区間について、極値区間以外の波形
データ発生部65において、図14の(a)を参照して
既述したような手法を適用して(M−N)ビットの付加
符号情報を発生させ、また、信号処理の対象にされてい
るNビットの符号情報による極値と対応している区間に
ついては、極値区間の期間長と対応して予め定められた
波形を有する(M−N)ビットの付加符号情報を、極値
区間の波形データ発生部63で発生させるが、隣接する
2つの区間のー方の区間が極値区間の場合には、入力端
子52を介して制御回路66に供給された極13間を示
す情報に基づいて、制御回路66で発生させた制御信号
が、極値区間以外の波形データ発生部65に与えられる
ことにより、極値区間以外の波形データ発生部65では
極値区間を含む2つの区間についての演算結果がセレク
タ69に与えられないようにする。
【0089】前記のように(M−N)ビット信号発生部
13で発生された(M−N)ビットの付加符号情報は、
可変遅延部14を介して加算回路9に供給されるが、前
記の可変遅延部14では、遅延回路8において一定の時
間遅延を受けた状態のNビットの符号情報の最下位桁
に、前記の(M−N)ビットの付加符号情報が連続する
状態で加算回路9で加算されて、全体がMビットの符号
情報となるようにするための必要な時間遅延を(M−
N)ビットの付加符号情報に与える。前記した可変遅延
部14としては、ランダムアクセスメモリを用いて、書
込みのタイミングと読出しのタイミングとを制御するこ
とにより、(M−N)ビットの付加符号情報に対して所
定の時間遅延を与えるようにすることができるのであ
り、可変遅延部14において(M−N)ビットの付加符
号情報に与える所定の時間遅延量は、遅延制御信号発生
部15で発生される遅延制御信号によって定められる。
【0090】図19には、入力端子1に供給されたNビ
ットの符号情報(図19の左端に入力の波形Sで示す)
に対して、遅延回路8で一定の時間遅延を与えた状態の
Nビットの符号情報(図19の中央付近の上部に波形S
dで示す)と、前記した入力端子1に供給されたNビッ
トの符号情報(図19の左端に入力の波形Sで示す)に
基づいて、信号波形の変化態様の検出部12と、(M−
N)ビット信号発生部13とによって発生させた(M−
N)ビットの付加符号情報を可変遅延部14で所定の時
間だけ遅延させた信号(図19の中央付近の下部に波形
Saで示す)とが、加算回路9で加算されることによ
り、図19の右端に出力として示されているようにNビ
ットの符号情報の最下位桁に、前記の(M−N)ビット
の付加符号情報が連続する状態で加算回路9で加算され
て、全体がMビットの符号情報とされた状態が図示説明
されている。図19中の波形に示すa〜hの符号は、各
波形間の対応を明らかにするためのものである。なお、
図19の中央付近の下部に点線で示す階階波形Sa’
は、図18を参照して既述したように、隣接する2区間
の境界の位置から一方の区間内と対応して発生させるべ
き付加符号情報の値を得る際において、Nビットの1L
SBの値を減算する以前のSaの算出値を示している。
【0091】すなわち、加算回路9において、Nビット
の符号情報と、(M−N)ビットの付加符号情報とが適
正な時間関係で加算されて、加算回路9から出力される
Mビットの符号情報が、図19の右端に例示されている
ような波形のものにされるためには、入力端子1に供給
されたNビットの符号情報(図19の左端に入力の波形
Sで示す)に、遅延回路8で一定の時間遅延が与えられ
ている状態のNビットの符号情報(図19の中央付近の
上部に波形Sdで示す)における順次の標本化周期毎の
付加符号情報の時間位置に対して、前記した入力端子1
に供給されたNビットの符号情報(図19の左端に入力
の波形Sで示す)に基づいて、信号波形の変化態様の検
出路12と、(M−N)ビット信号発生部13とによっ
て発生させた(M−N)ビットの付加符号情報を可変遅
延部14で所定の時間だけ遅延させた信号(図19の中
央付近の下部に波形Saで示す)における順次の標本化
周期毎の付加符号情報の時間位置とが、正しく対応して
いる状態で加算回路9に供給されるように、可変遅延部
14で(M−N)ビットの付加符号情報に与えられる遅
延時間が、遅延制御信号発生部15で発生される遅延制
御信号によって制御されることが必要である。この点は
極値区間と対応して発生された(M−N)ビットの付加
符号情報についても同様である(図17参照)。
【0092】それで、遅延制御信号発生部15では、信
号波形の変化態様の検出路12の出力端子41〜50か
ら出力された信号の内で、出力端子48から送出された
クロック信号CLK、出力端子43から送出されたNs
の値、出力端子44から送出された2つの区間の境界位
置のアドレス値、出力端子42から送出された極値区間
の期間長の情報、出力端子47から送出された極値区間
を示す情報、端子45から送出された区間の始端位置の
アドレス値及びクロック信号Pfs等を用いて、隣接す
る2つの区間の境界の位置または極値区間の始端の位置
から標本化周期Tsずつ離れた位置に存在する(M−
N)ビットの付加符号情報に与えるべき遅延時間を算出
し、その遅延時間が可変遅延部14において(M−N)
ビットの付加符号情報へ与えうるような遅延制御信号を
発生し、それを可変遅延部14に供給する。
【0093】これまでの記述から明らかなように、図2
に示す情報信号処理装置は、それの入力端子1に供給さ
れる符号情報、すなわち、図8を参照して既述したよう
に、フレームの種類を示す情報も付加してある状態の第
1の種類のフレームと、第2の種類のフレームとが、時
間軸上に混在している符号情報、具体的には、アナログ
信号を2のM乗分の1の分解能でデジタル信号に変換し
て得たMビットの中のMビット未満の所定のビット数
(例えばMとの関係がM>Nで示されるNビット)を有
するデジタルデータよりなる第1の種類のフレームと、
アナログ信号を2のN乗分の1の分解能でデジタル信号
に変換して得たNビットの中のMビット未満の前記した
所定のビット数(例えばNビット)を有するデジタルデ
ータよりなる第2の種類のフレームとのそれぞれに、前
記の各フレーム毎に第1,第2の種類のフレームを示す
情報も付加させてある状態の符号情報における前記した
第1の種類のフレームを構成しているデジタルデータに
ついては、最下位桁(LSB)から上位桁に向って連続
するNビット分のデジタルデータを、最上位桁(MS
B)の方にビットシフトさせて、もとのアナログ信号を
2のM乗分の1の分解能でデジタル信号に変換したMビ
ットの内のNビットのデジタルデータとし、また、第2
の種類のフレームを構成しているデジタルデータは、そ
れの最上位桁(MSB)から最下位桁(LSB)までの
Nビットのデジタルデータとして、それに前記のように
各フレーム毎に第1,第2の種類のフレームを区別する
ためのフレームの種類を示す情報も付加してなる状態の
第1の種類のフレームと、第2の種類のフレームとが、
時間軸上に混在している符号情報に対して信号処理を施
して、すべてのフレームがMビットのデジタルデータで
構成された状態の符号情報に変換して出力端子2から出
力させるような動作を行なって、すべてのフレームがM
ビットのデジタルデータで構成された状態の符号情報
を、図9に示されているような符号情報として出力端子
2から出力させることができる。
【0094】これまでに説明して来た図2に示す情報信
号処理装置では、入力端子1に供給されたフレームの種
類を示す情報も付加してある状態の第1の種類のフレー
ムと、第2の種類のフレームとが、時間軸上に混在して
いる符号情報におけるフレームの種類を示す情報を、フ
レームの種類の判別部10で検出し、時間軸上で連続し
ている順順のフレーム毎に、第1の種類のフレームか、
第2の種類のフレームかを判別し、前記の判別結果に対
応して発生された信号をスイッチ11と可変遅延部14
と出力切換スイッチ16とに供給して、第1の種類のフ
レームの符号情報の場合には、スイッチ11をオフの状
態にするとともに、出力切換スイッチ16の可動接点v
が固定接点a側に切換えて、入力端子1に供給された第
1の種類のフレームの符号情報が、遅延回路8によって
所定の時間遅延を受けた後に、(M−N)ライトシフタ
ー87でビットシフトされてMビットのデジタルデータ
として、出力切換スイッチ16の固定接点aと可動接点
vとを介して出力端子2に出力されるようにし、また第
2の種類のフレームの符号情報の場合には、前記したス
イッチ11をオンの状態にして、第2の種類のフレーム
の符号情報を信号波形の変化態様の検出部12にも与
え、信号波形の変化態様の検出部12では、信号処理の
対象にされている第2の種類のフレームの符号情報につ
いて信号変化パターンの判定を行ない、判定結果を(M
−N)ビット信号発生部13に与え、また前記の(M−
N)ビット信号発生部13では、前記した信号波形の変
化態様の検出部12から供給された信号変化パターンの
判定結果と対応して、所定の演算動作を行なって(M−
N)ビットのデータを発生して、それを加算回路9に供
給し、さらに前記の加算回路9では、Nビットの符号情
報の最下位桁に引続いて、前記した(M−N)ビット信
号発生部13で発生された(M−N)ビット信号を付加
させて、出力切換スイッチ16の固定接点bを介して出
力端子2に出力させて、すべてのフレームがMビットの
デジタルデータで構成された状態の符号情報を、図9に
示されているような符号情報として出力端子2から出力
させるようにしているが、図3に示してある情報信号処
理装置で、前記した図2に示す情報信号処理装置中に設
けられていたスイッチ11を省いた構成態様のものとさ
れている。
【0095】図3に例示した情報信号処理装置におい
て、それの入力端子1に供給される符号情報は、図8を
参照して既述したように、フレームの種類を示す情報も
付加してある状態の第1の種類のフレームと、第2の種
類のフレームとが、時間軸上に混在している符号情報、
具体的には、アナログ信号を2のM乗分の1の分解能で
デジタル信号に変換して得たMビットの中のMビット未
満の所定のビット数(例えばMとの関係がM>Nで示さ
れるNビット)を有するデジタルデータよりなる第1の
種類のフレームと、アナログ信号を2のN乗分の1の分
解能でデジタル信号に変換して得たNビットの中のMビ
ット未満の前記した所定のビット数(例えばNビット)
を有するデジタルデータよりなる第2の種類のフレーム
とのそれぞれに、前記の各フレーム毎に第1,第2の種
類のフレームを示す情報も付加させてある状態の符号情
報における前記した第1の種類のフレームを構成してい
るデジタルデータについては、最下位桁(LSB)から
上位桁に向って連続するNビット分のデジタルデータ
を、最上位桁(MSB)の方にビットシフトさせて、も
とのアナログ信号を2のM乗分の1の分解能でデジタル
信号に変換したMビットの内のNビットのデジタルデー
タとし、また、第2の種類のフレームを構成しているデ
ジタルデータは、それの最上位桁(MSB)から最下位
桁(LSB)までのNビットのデジタルデータとして、
それに前記のように各フレーム毎に第1,第2の種類の
フレームを区別するためのフレームの種類を示す情報も
付加してなる状態の第1の種類のフレームと、第2の種
類のフレームとが、時間軸上に混在している符号情報で
ある。
【0096】前記した入力端子1に供給された符号情報
は、遅延回路8と、フレームの種類の判別部10と、信
号波形の変化態様の検出と変化パターンの判定部71と
に与えられる。前記の入力端子1に供給される符号情報
が、時系列信号である場合には、前記の入力端子1の前
段に直並列変換回路を設けるようにする。前記したフレ
ームの種類の判別部10では、入力端子1に供給された
符号情報に付加されているフレームの種類を示す情報
(図8参照)を検出して、第1の種類のフレームと、第
2の種類のフレームとを判別し、前記の判別結果に対応
して発生された信号をセレクタ19に供給する。
【0097】信号波形の変化態様の検出と変化パターン
の判定部71では、それに供給された第1,第2の種類
のフレームの符号情報について、信号波形の変化態様の
検出と変化パターンの判定を行なって、判定結果を等価
積分補正を含む(M−N)ビット信号発生部17に与
え、また前記の等価積分補正を含む(M−N)ビット信
号発生部17では、前記した信号波形の変化態様の検出
と変化パターンの判定部71から供給された信号変化パ
ターンの判定結果と対応して、所定の演算動作を行なっ
て(M−N)ビット信号を発生して、それを境界補正部
18に与える。前記の境界補正部18において境界補正
が施された(M−N)ビット信号は加算回路9に供給さ
れる。前記の加算回路9では、遅延回路8から供給され
ているNビットの符号情報の最下位桁に、前記した等価
積分補正を含む(M−N)ビット信号発生部17で発生
された後に境界補正部18において境界補正が施された
(M−N)ビット信号が続くような態様での加算を行な
ってMビットのデジタルデータを生成し、それをセレク
タ19に与える。
【0098】図3中の入力端子1を介して遅延回路8に
供給された前記の符号情報は、遅延回路8によって所定
の時間だけ遅延された後に、加算回路9と、(M−N)
ライトシフター87とに与えられる。前記の(M−N)
ライトシフター87では、ビットシフトによってMビッ
トとしたデジタルデータを出力して、セレクタ19に与
える。前記の加算回路9では、前記した遅延回路8から
供給されている符号情報と、境界補正部18から出力さ
れた(M−N)ビットのデータとを、前記した遅延回路
8から供給されている符号情報を上位ビットとし、境界
補正部18から出力された(M−N)ビットのデータを
下位ビットとして連続させた状態となるようにして加算
して得た、Mビットのデジタルデータを前記したセレク
タ19に与える。
【0099】前記した遅延回路8によってデジタルデー
タに与えるべき時間遅延量は、遅延回路8から出力され
たデジタルデータの最下位桁の次の桁に、境界補正部1
8から出力された(M−N)ビットのデータの最上位桁が
連続した状態で、前記した加算回路9における加算動作
が行なわれるようにするために必要とされる時間遅延量
である。すなわち境界補正部18から前記した加算回路
9に供給される(M−N)ビットのデータは、信号波形
の変化態様の検出と変化パターンの判定部71(具体的
な構成例が図23に例示されている)に供給された第
1,第2の種類のフレームのデジタルデータが、前記の
信号波形の変化態様の検出と変化パターンの判定部71
と、等価積分補正を含む(M−N)ビット信号発生部1
7と、境界補正部18とによって所定の信号処理動作を
受けて、所定の時間遅延が与えられた状態のものである
から、前記した遅延回路8によって時間遅延が与えられ
た符号情報が加算回路9に供給されるようにすることが
必要とされるからである。
【0100】セレクタ19では、フレームの種類の判別
部10で行なわれた第1の種類のフレームと、第2の種
類のフレームとの判別結果に対応して発生された信号に
従って選択動作を行ない、信号処理の対象にされたフレ
ームが第1の種類のフレームであった場合には、前記し
た遅延回路8からセレクタ19に供給されているデジタ
ルデータを選択して出力端子2に出力させ、また、信号
処理の対象にされたフレームが第2の種類のフレームで
あった場合には、前記した加算回路9から出力されたM
ビットのデジタルデータを選択して出力端子2に出力さ
せる。それにより、出力端子2からは、すべての順次の
フレームの符号情報が、Mの2乗分の1の分解能のデジ
タルデータとして出力されることになる。
【0101】ここで、図24乃至図32等の各図を参照
して、図3に示す情報信号処理装置の構成原理や動作原
理について説明する。図24の(a)は、順次の標本化
周期Ts毎の各時点t1,t2,t3…における順次のN
ビットの符号情報のデジタル値を波形図的に示した図で
あって、この図24に例示してあるNビットの符号情報
のデジタル値の変化態様は、次のとおりである。まず、
時刻t2までは同一のデジタル値を保持していたが、時
刻t3にデジタル値が大きな値となるように変化(時刻t
3をデジタル値の変化点イとする)している。図24中に
ロ〜ヲとして示されている各点も、前記した変化点イと
同様に、デジタル値が変化している変化点である。そし
て、イ〜ヲの順次の変化点における相隣りあう2つの変
化点間(例えば、変化点イの時刻と変化点ロの時刻との
間、変化点ロの時刻と変化点ハの時刻との間、変化点ハ
の時刻と変化点ニの時刻との間、…変化点ルの時刻と変
化点ヲの時刻との間)におけるデジタル値には変化がな
い。
【0102】前記した図24の(a)に例示してあるN
ビットの符号情報のデジタル値の変化態様は、前記した
各変化点イ〜ヲの内で、時刻t3の変化点イと、時刻t7
の変化点ロと、時刻t14の変化点ハと、時刻t26の変化
点ニと、時刻t53の変化点リと、時刻t56の変化点ヌ
と、時刻t59の変化点ル等の各変化点では、それぞれデ
ジタル値が増加するような変化態様(図中では上向きの
矢印で示している)を示して変化しており、また、前記
した各変化点イ〜ヲの内で、時刻t33の変化点ホと、時
刻t38の変化点ヘと、時刻t42の変化点トと、時刻t48
の変化点チと、時刻t64の変化点ヲ等の各変化点では、
それぞれデジタル値が減少するような変化態様(図中で
は下向きの矢印で示している)を示して変化している。
図24の(b)は、既述した図24の(a)中に示され
ている時間軸上の順次の変化点について、各変化点毎に
おけるNビットの符号情報のデジタル値の変化態様が、
増加状態を示している各変化点イ〜ニ、リ〜ル等には、
上向きの矢印(及びUの文字)を付し、また、各変化点
毎におけるNビットの符号情報のデジタル値の変化態様
が、減少状態を示している各変化点ホ〜チ、ヲ等には、
下向きの矢印(及びDの文字)を付して示した図であ
る。
【0103】さらに、図24の(c)は、図24の
(a),(b)を参照して既述した時間軸上の順次の各
変化点の内で、各変化点毎におけるNビットの符号情報
のデジタル値の変化態様が、増加状態を示している各変
化点イ〜ニ、リ〜ル等については、各変化点におけるデ
ジタル値の増加量の多少に拘らずに、同一の所定の1ス
テップ(2のN乗分の1の分解能1LSB)だけ信号レ
ベルが増加する(この状態は、図23を参照して後述さ
れている信号波形の変化態様の検出動作に関する説明に
おいて論理値「1」であると記載している)ものとし、
また、時間軸上の順次の各変化点の内で、各変化点毎に
おけるNビットの符号情報のデジタル値の変化態様が、
減少状態を示している各変化点ホ〜チ、ヲ等について
は、各変化点におけるデジタル値の減少量の多少に拘ら
ずに、同一の所定の1ステップ(2のN乗分の1の分解
能1LSB)だけ信号レベルが低下する(この状態は、
図23を参照して後述されている信号波形の変化態様の
検出動作に関する説明において論理値「0」であると記
載している)ものとして示している図である。
【0104】ところで、既述のようにNビットの符号情
報のデジタル値の変化態様の一例として、順次の標本化
周期Ts毎の各時点t1,t2,t3…における順次のN
ビットの符号情報のデジタル値を、波形図的に示した図
24の(a)に示されているNビットの符号情報のデジ
タル値の変化態様によって示される波形と、このNビッ
トの符号情報のデジタル値を得るのに用いられた原アナ
ログ信号の波形との間には、2のN乗分の1の分解能1
LSBについて±0.5LSB以内の誤差を含んでいる
ものとなっていることは、図13を参照して既述してあ
るとおりであるが、図3に示す本発明の情報信号処理装
置では、前記の誤差が極力少なくなるような状態で、N
ビットの符号情報を、M>Nの関係にあるMビットの符
号情報に変換できるように、信号処理の対象にされてい
るアナログ信号が2のN乗分の1の分解能でデジタル信
号に変換された状態のNビットの符号情報が入力信号と
して供給されたときに、ビット数変換の対象にされてい
るNビットの符号情報における時間軸上で順次に発生し
ているデジタル値の変化点を検出し、Nビットの符号情
報について時間軸上で順次に検出される新たなデジタル
値の変化点を含む連続する4個のデジタル値の変化点を
それぞれ1組の変化点群として、順次の1組の変化点群
における順次のデジタル値の変化態様のパターンが、基
準の変化態様として予め定められた16種類のデジタル
値の変化態様のパターンの内のどの変化態様のパターン
に該当するのかを判別し、判別された各1組の変化点群
が該当する基準の変化態様のパターンと対応して、前記
した各1組の変化点群における2番目のデジタル値の変
化点と3番目のデジタル値の変化点との間の区間につい
て施すべき直線補間の態様を、前記した各1組の変化点
群における1番目のデジタル値の変化点と2番目のデジ
タル値の変化点との間の区間に施されている直線補間の
態様と関連させて決定し、前記した各1組の変化点群毎
に前記のようにして決定された直線補間が、2のM乗分
の1の分解能のデジタル信号により行なわれるような演
算を行ない、それぞれ予め定められている態様での直線
補間を前記の所定の区間に施し、次いで、前記したNビ
ットの符号情報について時間軸上に次々に現われるデジ
タル値の変化点における順次の隣接するデジタル値の変
化点間毎に、デジタル値の変化の大きさが前記した2の
N乗分の1の分解能1LSBと対応するようにして時間
軸上に形成させた矩形の面積と、前記した2のM乗分の
1の分解能のデジタル信号によって示される線と、前記
した矩形の辺との間で包囲される図形の面積とが略々等
価となるように変形させて(M−N)ビットの付加符号
情報を得て、前記の(M−N)ビットの付加符号情報を
Nビットの符号情報の最下位桁に連続させて、Nビット
の符号情報をM>Nの関係にあるMビットの符号情報に
変換するようにしている。
【0105】すなわち、ビット数変換の対象にされてい
るNビットの符号情報における時間軸上で順次に発生し
ているデジタル値の変化点{例えば図24の(a)にお
けるイ〜ヲによって示されるような変化点}を検出し、
Nビットの符号情報について、時間軸上で順次に検出さ
れる新たなデジタル値の変化点を含む連続する4個のデ
ジタル値の変化点をそれぞれ1組の変化点群として、前
記の各1組の変化点群における順次のデジタル値の変化
態様のパターンが、基準の変化態様として予め定められ
た16種類のデジタル値の変化態様のパターンの内のど
の変化態様のパターンに該当するのかを判別するのであ
るが、例えば、ビット数変換の対象にされているNビッ
トの符号情報における時間軸上で順次に発生しているデ
ジタル値の変化点が、例えば図24の(a)におけるイ
〜ヲによって示されるような変化点であったとした場合
を具体例に挙げて説明すると次のとおりである。
【0106】Nビットの符号情報における時間軸上で順
次に発生しているデジタル値の変化点が、例えば図24
の(a)におけるイ〜ヲによって示されるような変化点
であった場合において、前記した時間軸上で順次に検出
される新たなデジタル値の変化点を含む連続する4個の
デジタル値の変化点を、それぞれ1組の変化点群とする
順次の各1組の変化点群についてみると、(1)イ,
ロ,ハ,ニの4個の変化点で構成されている最初の1組
の変化点群を構成している前記の4個の変化点イ,ロ,
ハ,ニにおけるデジタル値の変化の態様は、図24の
(c)に示してあるように、デジタル値が増加[図24
の(b)における表示法では、↑またはUのように示し
てある]している状態を「1」で表示し、また、デジタ
ル値が減少[図24の(b)における表示法では、↓ま
たはDのように示してある]している状態を「0」で表
示{後述の(2)以下についての記載についても同様}
すると、図24に示されているイ,ロ,ハ,ニの4個の
変化点におけるデジタル値の変化の態様は、「1」
「1」「1」「1」により示される。
【0107】次に、(2)図24の(a)において、
ロ,ハ,ニ,ホの4個の変化点で構成されている2番目
の1組の変化点群の4個の変化点ロ,ハ,ニ,ホにおけ
るデジタル値の変化の態様は、「1」「1」「1」
「0」により示され、また、(3)ハ,ニ,ホ,ヘの4
個の変化点で構成されている3番目の1組の変化点群の
ハ,ニ,ホ,ヘの4個の変化点におけるデジタル値の変
化の態様は「1」「1」「0」「0」で示され、さら
に、(4)ニ,ホ,ヘ,トの4個の変化点で構成されて
いる4番目の1組の変化点群の4個の変化点ニ,ホ,
ヘ,トにおけるデジタル値の変化の態様は「1」「0」
「0」「0」で示される。以下、5番目以降の各1組の
変化点群についても、前記した1番目〜4番目の各1組
の変化点群における4個ずつの変化点のデジタル値の変
化態様の表示の仕方と同様な表示方法によって、それぞ
れの変化点群を構成している各4個ずつの変化点のデジ
タル値の変化態様が表示できることは、いうまでもな
い。
【0108】前記のように、時間軸上に順次に現われる
1組の変化点群の4個の変化点におけるデジタル値の変
化の態様は、0000,0001,0010,001
1,0100,0101,0110,0111,100
0,1001,1010,1011,1100,110
1,1110,1111によって示される全部で16種
類のデジタル値の変化の態様のパターンの内のどれかに
対応しているものになっている。そして、前記した16
種類のデジタル値の変化の態様のパターンにおけるそれ
ぞれ異なる種類に属する個々の変化パターンについて
は、それぞれ最も適切な直線補間のやり方を定めておく
ことができる。
【0109】それで、Nビットの符号情報における時間
軸上で順次に発生しているデジタル値の変化点につい
て、時間軸上で順次に検出される新たなデジタル値の変
化点を含む連続する4個のデジタル値の変化点を、それ
ぞれ1組の変化点群とする順次の各1組の変化点群にお
ける各4個の変化点のデジタル値の変化の態様が、00
00,0001,0010,0011,0100,01
01,0110,0111,1000,1001,10
10,1011,1100,1101,1110,11
11からなる16種類のデジタル値の変化の態様のパタ
ーン(基準の変化態様のパターン)の内のどのパターン
であるのかを判定し、判定された各1組の変化点群が該
当する基準の変化態様のパターンと対応して、予め定め
られている直線補間がデジタルデータに施されるような
演算が行なわれるようにする。
【0110】すなわち、前記した各1組の変化点群にお
ける1番目のデジタル値の変化点と2番目のデジタル値
の変化点との間の区間に既に施されている直線補間の態
様と関連して、前記した各1組の変化点群における2番
目のデジタル値の変化点と3番目のデジタル値の変化点
との間の区間について施すべく予め定められた直線補間
が、2のM乗分の1の分解能のデジタル信号により行な
われるような演算を行ない、次に、前記したNビットの
符号情報について時間軸上に次々に現われるデジタル値
の変化点における順次の隣接するデジタル値の変化点間
毎に、デジタル値の変化の大きさが前記した2のN乗分
の1の分解能1LSBと対応するようにして時間軸上に
形成させた矩形の面積と、前記した2のM乗分の1の分
解能のデジタル信号によって示される線と、前記した矩
形の辺との間で包囲される図形の面積とが略々等価とな
るように変形させて(M−N)ビットの付加符号情報を
得て、前記した(M−N)ビットの付加符号情報をNビ
ットの符号情報の最下位桁に連続させて、Mビットの符
号情報を生成させるようにしているのである。
【0111】前記のようにNビットの符号情報における
時間軸上で順次に検出される新たなデジタル値の変化点
を含む連続する4個のデジタル値の変化点を、それぞれ
1組の変化点群とする順次の各1組の変化点群における
各4個の変化点のデジタル値の変化の態様が、000
0,0001,0010,0011,0100,010
1,0110,0111,1000,1001,101
0,1011,1100,1101,1110,111
1からなる16種類のデジタル値の変化の態様のパター
ン(基準の変化態様のパターン)と対応して、前記した
各1組の変化点群における1番目のデジタル値の変化点
と2番目のデジタル値の変化点との間の区間に既に施さ
れている直線補間の態様と関連して、前記した各1組の
変化点群における2番目のデジタル値の変化点と3番目
のデジタル値の変化点との間の区間について施すべく予
め定められている直線補間の形態は、図25至図32に
例示されている。
【0112】次に、図23を参照して信号波形の変化態
様の検出と変化パターンの判定部71の具体的な構成態
様と、動作とについて説明する。図23において信号波
形の変化態様の検出と変化パターンの判定部71は、信
号波形変化情報の発生部72と、信号波形変化態様情報
の発生部75と、変化パターンの判定部80と、信号波
形の変化部分のアドレス発生部81とによって構成され
ている。そして信号波形の変化態様の検出と変化パター
ンの判定部71の入力端子39(図3中の入力端子1か
ら符号情報が供給される入力端子39)には、情報信号
処理の対象にされている第1,第2の種類のフレームの
Nビットのデジタル信号が供給され、また入力端子40
にはクロック信号パルスPfsが供給される。前記した
クロック信号パルスPfsとしては、情報信号処理の対
象にされているデジタル信号を発生させる際に使用され
た標本化周波数fsと同一の繰返し周波数を有するパル
スが用いられるのであり、情報信号処理の対象にされて
いるデジタル信号が音響信号の場合には、前記のクロッ
ク信号パルスPfsとして、例えば44.1KHzの繰返
し周波数fsのパルスが使用される。
【0113】信号波形の変化態様の検出と変化パターン
の判定部71の入力端子39を介して信号波形変化情報
の発生部72に供給された情報信号処理の対象にされて
いるNビットのデジタル信号は、マグニチュードコンパ
レータ22におけるA入力端子と、D型フリップフロッ
プ21のデータ端子と、比較器74のA入力端子に与え
られており、また前記のD型フリップフロップ21のク
ロック端子には、入力端子40を介してクロック信号P
fsが与えられている。また前記のマグニチュードコン
パレータ22におけるB入力端子には、前記したD型フ
リップフロップ21のQ端子出力が供給される。それ
で、前記したD型フリップフロップ21は、それのクロ
ック端子へ、入力端子40を介して標本化周期毎に順次
のクロック信号Pfsが供給される度毎に、前記したD
型フリップフロップ21のQ端子から、1標本化周期前
にD型フリップフロップ21のデータ端子に与えられて
いたNビットのデジタルデータを出力して、それをマグ
ニチュードコンパレータ22におけるB入力端子に入力
させるとともに、比較器74におけるB入力端子にも入
力させる。
【0114】前記したマグニチュードコンパレータ22
としては、それのA入力端子に供給されたNビットのデ
ジタルデータAと、それのB入力端子に供給されたNビ
ットのデジタルデータBとの大きさを比較して、デジタ
ルデータAの方がデジタルデータBよりも大きい場合に
は、出力端子A>Bだけをハイレベルの状態の出力Hと
し、他の出力端子A<Bと出力端子A=Bとの双方をロ
ーレベルの状態の出力Lとし、また、前記の入力端子
A,Bに供給されたNビットのデジタルデータにおける
デジタルデータAとデジタルデータBとが等しい場合に
は、出力端子A=Bだけをハイレベルの状態の出力Hと
し、他の出力端子A>Bと出力端子A<Bとの双方をロ
ーレベルの状態の出力Lとし、さらに、前記の前記の入
力端子A,Bに供給されたNビットのデジタルデータに
おけるデジタルデータBの方がデジタルデータAよりも
大きい場合には、出力端子A<Bだけをハイレベルの状
態の出力Hとし、他の出力端子A>Bと出力端子A=B
との双方をローレベルの状態の出力Lとするような動作
態様のマグニチュードコンパレータ74HC85を使用
することができる。
【0115】一方、信号波形変化情報の発生部72にお
ける前記の比較器74では、それのA入力端子に供給さ
れたNビットのデジタルデータAと、それのB入力端子
に供給されたNビットのデジタルデータBとの大きさの
比較結果が、デジタルデータAの方がデジタルデータB
よりも大きい場合、すなわち、例えば図24の(a),
(b)を参照して既述した時間軸上の順次の各変化点の
内で、各変化点毎におけるNビットの符号情報のデジタ
ル値の変化態様が、増加状態を示している各変化点イ〜
ニ、リ〜ル等のような変化点において、前記の各変化点
におけるデジタル値の増加量の多少に拘らずに論理値
「1」の出力を発生して、それを信号波形変化態様情報
の発生部75におけるD型フリップフロップ76のデー
タ端子に供給する。
【0116】また、前記した比較器74のA入力端子に
供給されたNビットのデジタルデータAと、それのB入
力端子に供給されたNビットのデジタルデータBとの大
きさの比較結果が、デジタルデータBの方がデジタルデ
ータAよりも大きい場合、すなわち例えば図24の
(a),(b)を参照して既述した時間軸上の順次の各
変化点の内で、各変化点毎におけるNビットの符号情報
のデジタル値の変化態様が、減少状態を示している各変
化点ホ〜チ、ヲ等のような変化点において、前記の各変
化点におけるデジタル値の変加量の多少に拘らずに論理
値「0」の出力を発生して、それを信号波形変化態様情
報の発生部75におけるD型フリップフロップ76のデ
ータ端子に供給する。
【0117】前記した信号波形変化情報の発生部72に
おけるマグニチュードコンパレータ22の出力端子A>
Bからの出力と、出力端子A<Bからの出力とは、オア
回路23に供給されている。前記したオア回路23の出
力は、前記したマグニチュードコンパレータ22の出力
端子A>Bからの出力と、出力端子A<Bからの出力と
の何れか一方がハイレベルの状態Hになった場合にハイ
レベルの状態Hとなる。そして、前記したオア回路23
からの出力信号は、アンド回路24に供給されており、
また、前記のアンド回路24にはゲートパルスとしてP
fsバーが供給されている。前記のゲートパルスPfs
バーは、既述したクロック信号パルスPfsと同一の繰
返し周波数でクロック信号パルスPfsと180度の位
相差を有するパルスである。それで、前記したアンド回
路24からは、時間軸上でNビットのデジタル信号の値
が変化した時点毎に、ゲートパルスPfsバーのタイミン
グでクロック信号CLKが出力される。アンド回路24
から出力されたクロック信号CLKは、信号波形変化態
様情報の発生部75におけるD型フリップフロップ76
〜79のクロック端子と、信号波形の変化部分のアドレ
ス発生部81におけるD型フリップフロップ82〜85
のクロック端子とに供給される。
【0118】前記した信号波形の変化部分のアドレス発
生部81におけるD型フリップフロップ82のデータ端
子には、アドレスカウンタ73から出力されているアド
レス信号(アドレスデータ)が供給されているから、前
記のD型フリップフロップ82には、時間軸上でNビッ
トのデジタル信号の値が変化した時点(例えば図24中
のイ〜ヲ)毎に、信号波形変化情報の発生部72におけ
るアンド回路24から出力されたクロック信号CLKに
よって、時間軸上でNビットのデジタル信号の値が変化
した時点におけるアドレス値が、データ端子から読込ま
れる。
【0119】それで、信号波形変化態様情報の発生部7
5における各D型フリップフロップ76〜79のそれぞ
れのQ端子からは、時間軸上でNビットのデジタル信号
の値が変化した時点(例えば図24中のイ〜ヲ)毎に、
順次の各変化点毎におけるNビットの符号情報のデジタ
ル値の時間軸上での増加,減少の変化態様と対応してい
る論理値「1」,「0」が出力されるから、前記の信号
波形変化態様情報の発生部75の各D型フリップフロッ
プ76〜79における各Q端子から変化パターン判定部
80には、図24を参照して既述したように、時間軸上
に順次に現われる1組の変化点群の4個の変化点におけ
るデジタル値の変化の態様(0000,0001,00
10,0011,0100,0101,0110,01
11,1000,1001,1010,1011,11
00,1101,1110,1111によって示される
全部で16種類のデジタル値の変化の態様のパターンの
内のどれか)のデータが与えられ、また、信号波形の変
化部分のアドレス発生部81のD型フリップフロップ8
2〜85におけるそれぞれのQ端子からは、時間軸上で
Nビットのデジタル信号の値が変化した時点(例えば図
24中のイ〜ヲ)毎に、順次の各変化点と対応している
アドレス値が前記の変化パターン判定部80に与えられ
る。
【0120】前記した変化パターンの判定部80には、
既述した時間軸上に順次に現われる1組の変化点群の4
個の変化点におけるデジタル値の変化の態様として考え
られる全ての種類と対応する16種類の数値(2進数表
示、あるいは16進表示により0000,0001,0
010,0011,0100,0101,0110,0
111,1000,1001,1010,1011,1
100,1101,1110,1111によって示され
る全部で16種類のデジタル値)の内の1つずつの数値
が個別に与えられている計16個の一致回路が設けられ
ていて、前記のように信号波形変化態様情報の発生部7
5の各D型フリップフロップ76〜79のそれぞれのQ
端子から変化パターン判定部80に与えられた順次の1
組の変化点群の4個の変化点におけるデジタル値の変化
の態様をそれぞれ表わしている論理値の組合わせで示さ
れる4桁の数値(例えば、図24における4個の変化点
イ〜ニの場合には数値1111、また例えば図24にお
ける4個の変化点ヘ〜リの場合には数値0001)は、
16個の一致回路によって変化パターンの判定が行なわ
れる。
【0121】時間軸上で順次に変化点が現われる度毎
に、パターン判定部80における16個の一致回路の内
の特定などれか1個からは必らず一致出力が出される。
それでパターン判定部80では、前記の一致出力を出力
した一致回路と対応して定まっている変化パターンの種
類を示す情報信号(例えば、一致出力を出した一致回路
に設定してある数値であってもよい)と、前記の変化パ
ターンを生じさせた4個の変化点のアドレスデータと
を、信号波形の変化態様の検出と変化パターンの判定部
71の出力端子86を介して、等価積分補正を含む(M
−N)ビット信号発生部17に供給する。
【0122】等価積分補正を含む(M−N)ビット信号
発生部17では、既述のように、Nビットの符号情報に
おける時間軸上で順次に発生しているデジタル値の変化
点について、時間軸上で順次に検出される新たなデジタ
ル値の変化点を含む連続する4個のデジタル値の変化点
を、それぞれ1組の変化点群とする順次の各1組の変化
点群における各4個の変化点のデジタル値の変化の態様
が、0000,0001,0010,0011,010
0,0101,0110,0111,1000,100
1,1010,1011,1100,1101,111
0,1111からなる16種類のデジタル値の変化の態
様のパターン(基準の変化態様のパターン)の内のどの
パターンであるのかに従って、各1組の変化点群におけ
る1番目のデジタル値の変化点と2番目のデジタル値の
変化点との間の区間に既に施されている直線補間の態様
と関連して、前記した各1組の変化点群における2番目
のデジタル値の変化点と3番目のデジタル値の変化点と
の間の区間について施すべく予め定められた直線補間
が、2のM乗分の1の分解能のデジタル信号により行な
われるような演算を行なう。
【0123】そして、等価積分補正を含む(M−N)ビ
ット信号発生部17では、次に、前記したNビットの符
号情報について時間軸上に次々に現われるデジタル値の
変化点における順次の隣接するデジタル値の変化点間毎
に、デジタル値の変化の大きさが前記した2のN乗分の
1の分解能1LSBと対応するようにして時間軸上に形
成させた矩形の面積と、前記した2のM乗分の1の分解
能のデジタル信号によって示される線と、前記した矩形
の辺との間で包囲される図形の面積とが略々等価となる
ように変形させて(M−N)ビットの付加符号情報を得
て、前記した(M−N)ビットの付加符号情報をNビッ
トの符号情報の最下位桁に連続させて、Mビットの符号
情報を生成させるのである。
【0124】すなわち、信号波形の変化態様の検出と変
化パターンの判定部71から送出された変化パターンの
種類を示す情報信号と、前記の変化パターンを生じさせ
た4個の変化点のアドレスデータとが供給された等価積
分補正を含む(M−N)ビット信号発生部17では、ま
ず、前記した変化パターンの種類を示す情報信号に基づ
いて、その変化パターンの種類を示す情報信号を生じさ
せた4個の変化点からなる1組の変化点群における1番
目のデジタル値の変化点と2番目のデジタル値の変化点
との間の区間に既に施されている直線補間の態様と関連
して、前記した各1組の変化点群における2番目のデジ
タル値の変化点と3番目のデジタル値の変化点との間の
区間について施すべく予め定められている直線補間の形
態を決定するのであるが、それは例えば前記した前記し
た変化パターンの種類を示す情報信号をアドレス信号の
一部として構成したアドレス信号を用いてROMテーブ
ルから、所定の直線補間の形態を示すデータが得られる
ようにすることにより容易に実現できる。
【0125】図25乃至図32は、時間軸上で連続する
4個の変化点(1群の変化点群)のデジタル値の変化の
態様と、前記の1組の変化点群における2番目のデジタ
ル値の変化点と3番目のデジタル値の変化点との間の区
間について施すべき直線補間の態様を、前記した各1組
の変化点群における1番目のデジタル値の変化点と2番
目のデジタル値の変化点との間の区間に施されている直
線補間の態様と関連させてどのように決定してあるのか
を例示した図であって、各図中の変化点の欄における#
1,#2,#3,#4等の表示は、それぞれ時間軸上で
連続する4個の変化点における1番目の変化点(#
1)、2番目の変化点(#2)、3番目の変化点(#
3)、4番目の変化点(#4)を表わしており、また、
変化態様の欄における数字の配列は、既述したように時
間軸上に順次に現われる1組の変化点群の4個の変化点
におけるデジタル値の変化の態様を論理値「1」「0」
で示したものである(ただし、「1」は増加,「0」は
減少)。
【0126】また、#1#2間における補間形態の欄、
及び#2#3間における補間形態の欄における凸,凹の
表示は、それぞれの該当期間中における補間の形態が
凸,凹であることを示し、また、#1#2間における補
間形態の欄、及び#2#3間における補間形態の欄にお
ける数字(例えば1〜2、あるいは2.5〜3等の数
字)は、直線補間が行なわれる区間を示しており、さら
に、#2#3間における補間形態の欄の記載内容に−の
表示が行なわれている場合は、#2#3間に対して何も
補間が行なわれないことを示している。また#2#3間
を含む期間について補間が行なわれる場合については、
補間の状態を破線によって図示してあり、さらに#1#
2間を含む期間について補間が行なわれる場合について
は、補間の状態を実線によって示してある。
【0127】ところで、前記の図25乃至図32の各図
には、時間軸上で相次ぐ4個の変化点#1,#2,#
3,#4におけるデジタル値の変化態様(デジタル値の
増加,減少)の組合わせ状態として、1111,111
0,1101,1100,1011,1010,100
0,1001の8種類しか示されてないが、既述した1
6種類の変化態様は、前記の8種類の変化態様と、前記
の8種類の変化態様を表わしている数字配列における1
と0との数字を逆にした状態の数字配列との双方のもの
を合わせたものであるから、実際には図25至図32に
示されている8種類の変化態様のデータだけを備えてお
くだけで、時間軸上で相次ぐ4個の変化点#1,#2,
#3,#4におけるデジタル値の変化態様(デジタル値
の増加,減少)の総数の16種類の変化態様にも対応さ
せることができる。
【0128】さて、信号波形の変化態様の検出と変化パ
ターンの判定部71から送出された変化パターンの種類
を示す情報信号と、前記の変化パターンを生じさせた4
個の変化点のアドレスデータとが供給された等価積分補
正を含む(M−N)ビット信号発生部17では、既述の
ように前記した変化パターンの種類を示す情報信号に基
づいて、その変化パターンの種類を示す情報信号を生じ
させた4個の変化点からなる1組の変化点群における1
番目のデジタル値の変化点と2番目のデジタル値の変化
点との間の区間に既に施されている直線補間の態様、す
なわち、最新の変化パターンの種類を示す情報信号を生
じさせた4個の変化点からなる1組の変化点群の1つ前
の変化パターンの種類を示す情報信号を生じさせた4個
の変化点からなる1組の変化点群における2番目のデジ
タル値の変化点と3番目のデジタル値の変化点との間の
区間に既に施されている直線補間の態様が、どうであっ
たのかに応じて、例えば図25乃至図32に例示されて
いるようなパターンの直線補間の形態を決定して、前記
した4個の変化点からなる各1組の変化点群毎に前記の
ようにして決定された直線補間が、2のM乗分の1の分
解能のデジタル信号により行なわれるような演算を行な
う。
【0129】前記のように、4個の変化点からなる各1
組の変化点群毎における2番目のデジタル値の変化点と
3番目のデジタル値の変化点との間の区間に施すべき直
線補間のパターンが決定されて、そのパターンに従って
直線補間を行なうための演算に当って必要とされる時間
軸上に順次に現われた変化点の間隔のデータは、既述の
ように信号波形の変化態様の検出と変化パターンの判定
部71から、変化パターンの種類を示す情報信号ととも
に等価積分補正を含む(M−N)ビット信号発生部17
に供給された4個の変化点のアドレスデータの相互間の
差を演算すれば求めることができる。図33は時間軸上
に順次に現われた4個のデジタル値の変化点からなる1
組の変化点群における2番目のデジタル値の変化点と3
番目のデジタル値の変化点との間の区間に対して施すべ
き補間直線の決定がどのようにして行なわれるものかを
説明するための図である。
【0130】図33の(a)〜(d)は、4個の変化点
からなる各1組の変化点群毎における順次のデジタル値
の変化点でのデジタル値の変化の態様が、異なる3つの
代表的な変化パターンを例示している。すなわち、図3
3の(a)は、4個の変化点からなる各1組の変化点群
毎における順次のデジタル値の変化点でのデジタル値
が、単調に増加しているような変化パターンの例であ
り、また、図33の(b)は、4個の変化点からなる各
1組の変化点群毎における順次のデジタル値の変化点で
のデジタル値が、単調に増加した後に減少に転じている
変化パターンの例であり、さらに図33の(c)は、4
個の変化点からなる各1組の変化点群毎における順次の
デジタル値の変化点でのデジタル値が、増加した後に減
少に転じて山状を示す変化パターンの例であり、さらに
また図33の(d)は、4個の変化点からなる各1組の
変化点群毎における順次のデジタル値の変化点でのデジ
タル値が、増加した後に一定値を保持した後に減少に転
じて山状を示す変化パターンの例である。
【0131】前記した図33の(a)〜(d)に示され
ている各変化パターンについて実施されるべき直線補間
は、各図中に傾斜した実線図示の直線で示されるとおり
のものとなる。図33の(a)〜(d)における#1,#
2,#3,#4等の表示は、既述した図25乃至図32
中に#1,#2,#3,#4等としてそれぞれ示してあ
るそれぞれ時間軸上で連続する4個のデジタル値の変化
点中の1番目の変化点(#1)、2番目の変化点(#
2)、3番目の変化点(#3)、4番目の変化点(#
4)を表わしており、また各変化点におけるデジタル値
の変化の態様は論理値「1」「0」で示してある。前記
した図33の(a)〜(d)において、時間軸上で連続
する4個のデジタル値の変化点の内で2番目の変化点#
2におけるab間は、2のN乗分の1の分解能1LSB
と対応しており、また図33の(a),(b)における
3番目の変化点#3のcd間、及び図33の(c),
(d)における3番目の変化点#3のch間も2のN乗
分の1の分解能1LSBと対応している。
【0132】まず、図33の(a)における2番目の変
化点#2と3番目の変化点#3との間で傾斜直線e→g
→f(e→f)によって行なわれる直線補間は、前記し
た2番目の変化点#2におけるab間の中点eと、3番
目の変化点#3におけるcd間の中点fとを結ぶ直線に
よって行なわれており、前記した2番目の変化点#2に
おけるab間の中点eと、3番目の変化点#3における
cd間の中点fとの高さの差は2のN乗分の1の分解能
1LSBである。それで、前記した2番目の変化点#2
と3番目の変化点#3との間で行なわれる直線補間のた
めに用いられる補間直線e→fの勾配は、2番目の変化
点#2と3番目の変化点#3との距離bcと、前記した
2番目の変化点#2におけるab間の中点eと、3番目
の変化点#3におけるcd間の中点fとの高さの差とし
て示される2のN乗分の1の分解能1LSBとを用い
て、 [(2のN乗分の1の分解能1LSB)÷(2番目の
変化点#2と3番目の変化点#3との距離bc)]のよ
うな演算式による演算を行なうことにより求められる。
そして、前記した2番目の変化点#2と3番目の変化点
#3との距離bcは、前記の2番目の変化点#2のアド
レス値と、3番目の変化点#3のアドレス値との差によ
って求められるから前記の演算は容易に実施できる。
【0133】次に、図33の(b)における2番目の変
化点#2と3番目の変化点#3との間で傾斜直線e→g
によって行なわれる直線補間は、前記した2番目の変化
点#2におけるab間の中点eと、3番目の変化点#3
におけるcd間の中点fとを結ぶ直線の一部によって行
なわれるのであり、既述のように前記した2番目の変化
点#2におけるab間の中点eと、3番目の変化点#3
におけるcd間の中点fとの高さの差は2のN乗分の1
の分解能1LSBであるから、前記した2番目の変化点
#2と3番目の変化点#3との間の一部で行なわれる直
線補間のために用いられる補間直線e→gの勾配は、2
番目の変化点#2と3番目の変化点#3との距離bc
と、前記した2番目の変化点#2におけるab間の中点
eと、3番目の変化点#3におけるcd間の中点fとの
高さの差として示される2のN乗分の1の分解能1LS
Bとを用いて、 [(2のN乗分の1の分解能1LSB)
÷(2番目の変化点#2と3番目の変化点#3との距離
bc)]のような演算式による演算を行なうことにより
求められるのであり、前記した2番目の変化点#2と3
番目の変化点#3との距離bcは、前記の2番目の変化
点#2のアドレス値と、3番目の変化点#3のアドレス
値との差によって求められるから前記の演算は容易に実
施できる。
【0134】次いで、図33の(c)に示されている4
個の変化点#1、#2、#3、#4からなる各1組の変
化点群毎における順次のデジタル値の変化点でのデジタ
ル値が、増加した後に減少に転じて山状を示す変化パタ
ーンの場合における直線i→k→m(直線i→m)の勾
配と、直線m→l→j(直線m→j)の勾配とは、次の
ようにして求められる。まず、図33の(c)におい
て、矩形a→b→c→hの面積と、三角形i→k→m→
l→j(三角形i→m→j)の面積とは等しいから、矩
形a→b→c→hの辺a→k→b(辺a→b)の長さ
{または辺c→l→h(辺c→h)の長さ}をHcとす
ると、Hcは次式によって求めることができる。 Hc=2×(矩形a→b→c→hの辺a→h)÷{(i
→a)+(a→h)+(h→j)}
【0135】そして、前式中の(i→a)は、変化点#
1と変化点#2との間隔(n→a)の1/2であり、ま
た前式中の(h→j)は、変化点#3と変化点#4との
間隔(h→o)の1/2であるから、前記した(i→
a)の値は、1番目の変化点#1のアドレス値と2番目
の変化点#2とのアドレス値との差の1/2であり、ま
た前記した(h→j)の値は、3番目の変化点#3のア
ドレス値と4番目の変化点#4とのアドレス値との差の
1/2であるから、前記のHcの値は前記した各変化点
#1〜#4のアドレス値が与えられた場合には容易に演
算できる。
【0136】ところで、前記したHcの値としては、
Hcが1に等しいか、1よりも小さい場合、及び、H
cが1よりも大きい場合、との2つの場合が考えられ
る。まずHcが1に等しいか、1よりも小さい場合に
おける図33の(c)中の直線(i→k→m)の勾配
と、直線(m→l→j)の勾配とは、それぞれ次式、 直線(i→k→m)の勾配=Hc÷(a→r間の標本化
周期Tsの数) 直線(m→l→j)の勾配=Hc÷(r→h間の標本化
周期Tsの数) によって求められる。ただし、図33の(c)中に示さ
れているr点は線分a→hの中点であり、前記の点rは
点mによって定められる。また、前記の各式における
(a→r間の標本化周期Tsの数)や(r→h間の標本
化周期Tsの数)は下記のようにして求められる。 (a→r間の標本化周期Tsの数)=(a→h間の標本
化周期Tsの数)×(n→a間の標本化周期Tsの数)
÷{(n→a間の標本化周期Tsの数)+(h→o間の
標本化周期Tsの数)} (r→h間の標本化周期Tsの数)=(a→h間の標本
化周期Tsの数)−(a→r間の標本化周期Tsの数) (i→r間の標本化周期Tsの数)=(n→a間の標本
化周期Tsの数÷2)+(a→r間の標本化周期Tsの
数) (r→j間の標本化周期Tsの数)=(h→o間の標本
化周期Tsの数÷2)+(r→h間の標本化周期Tsの
数)
【0137】次に、Hcが1よりも大きい場合におけ
る図33の(d)中の直線(i→k→p)の勾配と、直
線(q→l→j)の勾配とは、それぞれ次式、 直線(i→k→p)の勾配=1÷(i→u間の標本化周
期Tsの数) 直線(q→l→j)の勾配=1÷(v→j間の標本化周
期Tsの数) によって求められ、また、p→q間の勾配は0となる。
ただし、図33の(d)における点uと点vとは、それ
ぞれ線分ia=線分au、線分vh=線分hjとなるよ
うに、点p,qによって定められている。また、前記の
各式における(i→u間の標本化周期Tsの数)や(v
→j間の標本化周期Tsの数)は下記のようにして求め
られる。 (i→u間の標本化周期Tsの数)=2×(n→a間の標
本化周期Tsの数/2)=(n→a間の標本化周期Ts
の数) (v→j間の標本化周期Tsの数)=2×(h→o間の
標本化周期Tsの数÷2)=(h→o間の標本化周期T
sの数) (u→v間の標本化周期Tsの数)=(a→h間の標本
化周期Ts)−{(n→a間の標本化周期Tsの数/
2)+(h→o間の標本化周期Tsの数÷2)}
【0138】時間軸上に連続して現われる4個の変化点
#1,#2,#3,#4において生じるデジタル値の変
化態様は、図25乃至図32に示した8種類と、図25
乃至図32に示してあるデジタル値の変化態様の逆の変
化態様の8種類との計16種類に限られていることは既
述のとおりであるが、前記した16種類のデジタル値の
変化態様について、時間軸上に連続して現われる4個の
変化点#1,#2,#3,#4における2番目の変化点
#2と3番目の変化点#3との間の区間で行なわれるべ
き直線補間のパターンは、前記した2番目の変化点#2
と3番目の変化点#3との間の区間の直前の区間、すな
わち1番目の変化点#1と2番目の変化点#2との間の
区間における直線補間の状態に応じて、図25乃至図3
2にも例示されているように、それぞれ4種類ずつあ
る。
【0139】すなわち時間軸上に連続して現われる4個
の変化点#1,#2,#3,#4において生じうる全部
で16種類のデジタル値の変化態様における各1種類の
デジタル値の変化態様毎に、それぞれ4種類ずつの直線
補間のパターンがあるから、全部で64種類の直線補間
のパターンが存在することになるが、前記のように64
種類の直線補間のパターンがあっても、等価積分補正を
含む(M−N)ビット信号発生部17では、図33の
(a)〜(d)について既述したような演算を行なっ
て、前記した4個の変化点からなる各1組の変化点群毎
に、所定の直線補間が2のM乗分の1の分解能のデジタ
ル信号により行なわれるようにすることができる。
【0140】前記した等価積分補正を含む(M−N)ビ
ット信号発生部17は、前記のように時間軸上に連続し
て現われる4個の変化点#1,#2,#3,#4を1群
とする4つのデジタル値の変化態様毎に、それぞれ所定
の直線補間のパターンによる直線補間が、4個の変化点
からなる各1組の変化点群毎における2番目のデジタル
値の変化点と3番目のデジタル値の変化点との間の区間
に施されるようにするための演算を行なうために、ラン
ダムアクセスメモリとリードオンリーメモリとマイクロ
プロセッサとを含んで構成された制御装置と演算装置と
を含んで構成されていて、前記したように時間軸上に連
続して現われる4個の変化点#1,#2,#3,#4に
おいて生じうる全部で16種類のデジタル値の変化態様
における選択された1種類のデジタル値の変化態様と対
応して、順次の4個の変化点からなる各1組の変化点群
毎における2番目のデジタル値の変化点と3番目のデジ
タル値の変化点との間の区間について、2のM乗分の1
の分解能(ただし、M>N)で直線補間された状態が得
られるようにするための所定の演算動作を行なう。
【0141】前記のようにして順次の4個の変化点から
なる各1組の変化点群毎における2番目のデジタル値の
変化点と3番目のデジタル値の変化点との間の区間につ
いてそれぞれ選択された特定な態様の直線補間が、2の
M乗分の1の分解能(ただし、M>N)で行なわれるよ
うに演算によって求められた(M−N)ビットのデータ
は、順次にメモリに格納される。それで、前記のメモリ
には、時間軸上に順次に現われたデジタルデータの変化
点において、2のN乗分の1の分解能1LSBの変化
で、増加または減少している状態の波形{例えば、図2
4の(c)のような波形}について、図25乃至図32
を参照して既述したような態様で、2のM乗分の1の分
解能で直線補間が施こされた状態のデータが格納される
ことになる。
【0142】なお、図24の(c)は既述のように時間
軸上に順次に現われたデジタルデータの変化点における
デジタルデータの変化量が、どのように大きくても、デ
ジタルデータの変化点における変化は、2のN乗分の1
の分解能1LSBの変化で、増加または減少している状
態として示したものである{図24の(a)の波形と図
24の(c)波形との対応関係に着目されるとよい}。
前記のメモリに格納された(M−N)ビットのデータを
順次に読出して境界補正部18に供給する。
【0143】ところで、前記のようにメモリから読出し
た(M−N)ビットのデータを取出して境界補正部18
に供給し、前記の境界補正部18において所定の信号処
理を行なってから加算回路9に供給しても、加算回路9
からはMビットのデジタルデータが得られるが、メモリ
から読出した(M−N)ビットのデータについて、順次
に複数標本化周期の期間にわたる平均値を演算して境界
補正部18に供給し、前記の境界補正部18において所
定の信号処理を行なってから加算回路9に供給し、加算
回路9からMビットのデジタルデータを得るようにした
方が、より一層、良い音響信号を得ることができる。
【0144】すなわち、メモリから読出される順次の標
本化周期毎の(M−N)ビットのデータをD1,D2,D
3,D4,D5,D6,D7…としたときに、例えば(M−
N)ビットのデータD2は(D1+D2+D3)/3とし、
また、(M−N)ビットのデータD3は(D2+D3+D
4)/3とし、(M−N)ビットのデータD4は(D3+D
4+D5)/3とし、(M−N)ビットのデータD5は(D
4+D5+D6)/3とする、というように、順次のデー
タとしてそれぞれ3標本化周期のデータの算術平均値を
用いるように、メモリから読出した(M−N)ビットに
ついて、順次に複数標本化周期の期間にわたる平均値を
演算して、(M−N)ビットのデータにまるめを施して
取出すようにして、直線による補間の状態が曲線による
補間の状態に変更されるようにする。図34は1例とし
て順次の4標本化周期におけるデータ(勾配のデジタル
データ、あるいは勾配のデジタルデータを得るためのデ
ジタルデータ)の平均値を、順次の標本化周期における
データとして用いると、もとの直線補間による補間の状
態(図中の実線図示の曲線Lc)が図中の点線図示の曲
線Scのような補間の状態に変化する。
【0145】前記したまるめを施す場合に、補間直線の
勾配の大きさに応じて平均化に用いる標本化周期の個数
を変化させて、例えば補間直線の勾配が小さいときには
平均化に用いる標本化周期の個数を大きくし、また、補
間直線の勾配が小さいときには平均化に用いる標本化周
期の個数を小さくし、さらに補間直線の勾配の向きが変
更(凸,凹の部分)するときには平均化に用いる標本化
周期の個数を大きくする、というように、平均化に用い
る標本化周期の個数を変化させると良い結果が得られ
る。なお、前記のように補間直線の勾配の大きさに応じ
て平均化に用いる標本化周期の個数を変化させた場合に
は、補間直線の勾配の向きが変更(凸,凹の部分)して
いる部分において、補間曲線で包囲される部分の面積
が、Nの2乗分の1の分解能1LSBの直線で包囲され
た凸,凹の部分の矩形の面積よりも小さくなることが生
じるから、図33の(c),(d)について説明したH
cの値を、予め大きくした状態において、直線補間が行
なわれるようにしておき、補間直線に対して前記のよう
なまるめが施された状態において、補間曲線で包囲され
る部分の面積と、Nの2乗分の1の分解能1LSBの直
線で包囲された凸,凹の部分の矩形の面積とが等しい状
態になるようにするとよい。
【0146】前記した等価積分補正を含む(M−N)ビ
ット信号発生部17から出力された(M−N)ビットの
データが供給される境界補正部18には、遅延回路8か
ら出力されたデジタルデータにおける(M−N)ビット
も供給されている。そして前記の境界補正部18では、
それに等価積分補正を含む(M−N)ビット信号発生部
17から供給された(M−N)ビットのデータと、遅延
回路8から出力されたデジタルデータにおける(M−
N)ビットとを、一旦、メモリに格納した後に、メモリ
から読出したデジタルデータについて、時間軸上で連続
している2つのフレーム間のつなぎ目(境界)における
連続性が良好になるような補正動作、すなわち、図6に
例示されているような信号波形が図7に例示されるよう
な信号波形に補正する補正動作を行なう。
【0147】前記の図6は時間軸上で隣合う2つのフレ
ームのデジタルデータによって表される信号波形を例示
した図であり、図中において時間軸に直交している状態
で図示してある平行線は標本化周期Ts毎の標本値(太
実線による波形と、平行線を構成している細線との交点
と横線との距離が標本値)を示すためのものである。前
記した境界補正部18では、時間軸上で隣合う2つのフ
レームにおける境界部分のデジタルデータ値に、例えば
図6に例示されているような「ずれ」がある場合に、例
えば図7に例示されている良好な連続性を示すデジタル
データに修正するために、前記した「ずれ」のある境界
部分における数標本化周期のデジタルデータにおける下
位(M−N)ビットについて演算を行ない、フレーム間
の境界におけるデジタルデータの連続性を補正するよう
な動作を行なうのである。
【0148】それで、第1の種類のフレームのデジタル
データと第2の種類のフレームのデジタルデータとの2
つのフレームの境界におけるデジタルデータは、前記し
た境界補正部18の補正動作によって境界補正の施され
た(M−N)ビットのデータにより、連続性が良好なも
のにされる。前記の境界補正部18から出力された境界
補正が施された状態の(M−N)ビットのデータは加算
回路9に供給される。そして、前記した前記の境界補正
部18から加算回路9に供給された(M−N)ビットの
データは、遅延回路8において所定の時間遅延を受けて
加算回路9に供給されているNビットのデジタルデータ
の最下位桁に引続く(M−N)ビットのデータとして用
いることにより、加算回路9からはセレクタ19に対し
てMビットのデジタルデータが出力されることになる。
【0149】そして前記のセレクタ19は、フレームの
種類の判別部10で発生された信号に従って選択動作を
行ない、信号処理の対象にされたフレームが第1の種類
のフレームであった場合には、前記した(M−N)ライ
トシフター87からセレクタ19に供給されているデジ
タルデータを選択して出力端子2に出力させ、また、信
号処理の対象にされたフレームが第2の種類のフレーム
であった場合には、前記した加算回路9から出力された
Mビットのデジタルデータを選択して出力端子2に出力
させる。それで出力端子2からは、すべての順次のフレ
ームの符号情報が、Mの2乗分の1の分解能のデジタル
データとして出力されることになる。
【0150】
【発明の効果】以上、詳細に説明したところから明らか
なように、本発明の情報信号処理方法及び情報信号処理
装置は、アナログ信号を2のM乗分の1の分解能でデジ
タル信号に変換して得たMビットの中のMビット未満の
所定のビット数(例えばMとの関係がM>Nで示される
Nビット)を有するデジタルデータよりなる第1の種類
のフレームと、アナログ信号を2のN乗分の1の分解能
でデジタル信号に変換して得たNビットの中のMビット
未満の前記した所定のビット数(例えばNビット)を有
するデジタルデータよりなる第2の種類のフレームとの
それぞれに、前記の各フレーム毎に第1,第2の種類の
フレームを示す情報も付加させてある状態として時間軸
上に混在している符号情報を、すべてのフレームがMビ
ットのデジタルデータで構成された符号情報に変換する
場合に、第1の種類のフレームと、第2の種類のフレー
ムとの区別を、前記の付加情報によって判断し、第2の
種類のフレームのデジタルデータであれば、第2の種類
のフレームのデジタルデータと対応して復元されるアナ
ログ信号と、そのデジタルデータを得るのに用いられた
アナログ信号との間に存在する誤差が、2のN乗分の1
の分解能1LSBについて±0.5LSBの範囲以内と
なるように、かつ、前記した第2の種類のデジタルデー
タによって示されるアナログ信号波形と、第1の種類の
フレームのデジタルデータによって示されるアナログ信
号波形とが略々連続するようにMビットのデジタルデー
タにビット数変換したり、あるいは第1の種類のフレー
ムと、第2の種類のフレームとの区別を判断して、2の
N乗分の1の分解能1LSBについて±0.5LSBの
誤差範囲内で、前記した第2の種類のフレームのデジタ
ルデータのLSBビットによって示されるアナログ信号
波形の積分値と、前記した第2の種類のフレームのデジ
タルデータからの(M−N)ビットによって示されるア
ナログ信号波形の積分値とが等価となるように、かつ、
Mビットのデジタルデータによって示されるアナログ信
号波形と、前記した第1の種類のデジタルデータによっ
て示されるアナログ信号波形とが略々連続するように、
Mビットのデジタルデータにビット数変換を行なって、
第1の種類のフレームと、第2の種類のフレームとのす
べてがMビットのデジタルデータで構成されている符号
情報として出力させたり、もしくはアナログ信号を2の
M乗分の1の分解能でデジタル信号に変換して得たMビ
ット未満の所定のビット数(例えばMとの関係がM>N
で示されるNビット)を有するデジタルデータよりなる
第1の種類のフレームと、アナログ信号を2のN乗分の
1の分解能でデジタル信号に変換して得たMビット未満
の前記した所定のビット数(例えばNビット)を有するデ
ジタルデータよりなる第2の種類のフレームとのそれぞ
れに、前記の各フレーム毎に第1,第2の種類のフレー
ムを示す情報も付加させてある状態として時間軸上に混
在している符号情報を、すべてのフレームがMビットの
デジタルデータで構成された符号情報に変換する場合
に、前記した第1,第2の種類のフレームのNビット分
のデジタルデータと対応して復元されるアナログ信号
と、前記したNビット分のデジタルデータを得るのに用
いられたアナログ信号との間に存在する誤差が、2のN
乗分の1の分解能1LSBについて±0.5LSBの範
囲以内となるように、かつ、前記した第2の種類のフレ
ームのNビットのデジタルデータによって示されるアナ
ログ信号波形と、前記した第1の種類のデジタルデータ
によって示されるアナログ信号波形とが略々連続するよ
うにMビットのデジタルデータにビット数変換を行なっ
たり、または前記した第1,第2の種類のフレームのN
ビット分のデジタルデータと対応して復元されるアナロ
グ信号と、前記したNビット分のデジタルデータを得る
のに用いられたアナログ信号との間に存在する誤差が、
2のN乗分の1の分解能1LSBについて±0.5LS
Bの範囲以内となるように、かつ前記した第2の種類の
フレームのデジタルデータのLSBビットによって示さ
れるアナログ信号波形と、前記した第2の種類のデジタ
ルデータからの(M−N)ビットによって示されるアナ
ログ信号波形の積分値と、前記した第1の種類のフレー
ムのデジタルデータによって示されるアナログ信号波形
の積分値とが等価となるようにするとともに、Mビット
のデジタルデータによって示されるアナログ信号波形
と、前記した第1の種類のデジタルデータによって示さ
れるアナログ信号波形とが略々連続するように、Mビッ
トのデジタルデータにビット数変換を行なったりする。
そして第1の種類のフレームと、第2の種類のフレーム
とのすべてがMビットのデジタルデータで構成されてい
る符号情報として出力させるようにしたものであるか
ら、この本発明の情報信号処理方法及び情報信号処理装
置では、第1の種類のフレームと、第2の種類のフレー
ムとのすべてを、Mビットのデジタルデータで構成され
ている符号情報に変換させることが容易であり、また、
第1の種類のフレームと、第2の種類のフレームとを混
在させた少ないデータ量のデータにより、聴感上、もと
のデータと同じものを得ることができ、さらに、すべて
のデータから(M−N)ビットを生成することにより良
好な変換精度が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の情報信号処理方法を適用した情報信号
処理装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の情報信号処理方法を適用した情報信号
処理装置の構成例を示すブロック図である。
【図3】本発明の情報信号処理方法を適用した情報信号
処理装置の構成例を示すブロック図である。
【図4】図1に示す情報信号処理装置で行なわれるにお
ける情報信号処理の順次のステップを示すフローチャー
トである。
【図5】図1に示す情報信号処理装置で行なわれるにお
ける情報信号処理の順次のステップを示すフローチャー
トである。
【図6】デジタルデータの連続性を説明するための波形
例図である。
【図7】デジタルデータの連続性を説明するための波形
例図である。
【図8】符号情報の構成例を示す図である。
【図9】符号情報の構成例を示す図である。
【図10】図1に示す情報信号処理装置で行なわれるに
おける情報信号処理の順次のステップを示すフローチャ
ートである。
【図11】図1に示す情報信号処理装置で行なわれるに
おける情報信号処理の順次のステップを示すフローチャ
ートである。
【図12】情報信号処理装置の構成部分の具体的構成例
を示すブロック図である。
【図13】Nビットの符号情報(デジタルデータ)と、
もとのアナログ信号との関係を説明するための図であ
る。
【図14】本発明の情報信号処理方法及び情報信号処理
装置の構成原理や動作原理を説明するための波形図であ
る。
【図15】本発明の情報信号処理方法及び情報信号処理
装置の構成原理や動作原理を説明するための波形図であ
る。
【図16】本発明の情報信号処理方法及び情報信号処理
装置の構成原理や動作原理を説明するための波形図であ
る。
【図17】本発明の情報信号処理方法及び情報信号処理
装置の構成原理や動作原理を説明するための波形図であ
る。
【図18】本発明の情報信号処理方法及び情報信号処理
装置の構成原理や動作原理を説明するための波形図であ
る。
【図19】本発明の情報信号処理方法及び情報信号処理
装置の構成原理や動作原理を説明するための構成部分の
一部のブロック図と波形図である。
【図20】情報信号処理装置の構成部分の具体的構成例
を示すブロック図である。
【図21】情報信号処理装置の一部の動作を説明するた
めの図である。
【図22】情報信号処理装置の一部の動作を説明するた
めの図である。
【図23】信号波形の変化態様の検出と変化パターンの
判定部の具体的な構成例を示すブロック図である。
【図24】Nビットの符号情報のデジタル値の変化態様
に関連する事項の説明に用いられる波形図である。
【図25】時間軸上で連続する4個の変化点のデジタル
値の変化態様と前記のデジタル値の変化態様に応じて施
されるべき直線補間の態様との関連を例示した図であ
る。
【図26】時間軸上で連続する4個の変化点のデジタル
値の変化態様と前記のデジタル値の変化態様に応じて施
されるべき直線補間の態様との関連を例示した図であ
る。
【図27】時間軸上で連続する4個の変化点のデジタル
値の変化態様と前記のデジタル値の変化態様に応じて施
されるべき直線補間の態様との関連を例示した図であ
る。
【図28】時間軸上で連続する4個の変化点のデジタル
値の変化態様と前記のデジタル値の変化態様に応じて施
されるべき直線補間の態様との関連を例示した図であ
る。
【図29】時間軸上で連続する4個の変化点のデジタル
値の変化態様と前記のデジタル値の変化態様に応じて施
されるべき直線補間の態様との関連を例示した図であ
る。
【図30】時間軸上で連続する4個の変化点のデジタル
値の変化態様と前記のデジタル値の変化態様に応じて施
されるべき直線補間の態様との関連を例示した図であ
る。
【図31】時間軸上で連続する4個の変化点のデジタル
値の変化態様と前記のデジタル値の変化態様に応じて施
されるべき直線補間の態様との関連を例示した図であ
る。
【図32】時間軸上で連続する4個の変化点のデジタル
値の変化態様と前記のデジタル値の変化態様に応じて施
されるべき直線補間の態様との関連を例示した図であ
る。
【図33】時間軸上に順次に現われた4個のデジタル値
の変化点からなる1組の変化点群における2番目のデジ
タル値の変化点と3番目のデジタル値の変化点との間の
区間に対して施すべき補間直線の決定がどのようにして
行なわれるものかを説明するための図である。
【図34】補間の状態を説明するための曲線図である。
【符号の説明】
1…入力端子、2…Mビットのデジタルデータの出力端
子、3…デジタル・シグナル・プロセッサ、4…RA
M、5…CPU、6…ROM、7…操作部、8…遅延回
路、9…加算回路、12…信号波形の変化態様の検出
部、13…(M−N)ビット信号発生部、14…可変遅
延部、15…遅延制御信号発生部、20…信号波形変化
情報の発生部、21,26〜28,33〜35,76〜
79,82〜85…D型フリップフロップ、22…マグ
ニチュードコンパレータ、23…排他的論理和回路、2
4…アンド回路、25…信号波形変化態様情報の発生
部、31…信号波形変化の間隔情報の発生部、32,7
3…アドレスカウンタ、36,37…減算器、38,7
4…比較器、63…極値区間の波形データ発生部、64
…Nビットの1LSB/Nsの演算を行なう値を発生さ
せる演算部、65…極値区間以外の波形データ発生部、
66…制御回路、67…インバータ、68,69…セレ
クタ、70…オア回路、80…変化パターンの判定部、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−249118(JP,A) 特開 平8−65106(JP,A) 特開 平5−304474(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03M 7/14 H03H 17/02 H03M 1/08

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アナログ信号を2のM乗分の1の分解能
    でデジタル信号に変換して得たMビットの中のMビット
    未満の所定のビット数を有するデジタルデータよりなる
    第1の種類のフレームと、前記したMとの関係がM>N
    で示されるNにより、アナログ信号を2のN乗分の1の
    分解能でデジタル信号に変換して得たNビットの中のM
    ビット未満の前記した所定のビット数を有するデジタル
    データよりなる第2の種類のフレームとが、前記した各
    フレーム毎に第1,第2の種類のフレームを示す情報も
    付加されている状態のものとして時間軸上に混在してい
    る符号情報を、すべてのフレームがMビットのデジタル
    データで構成されている符号情報に変換する情報信号処
    理方法であって、第1の種類のフレームと、第2の種類
    のフレームとの区別を判断するステップと、第2の種類
    のフレームのデジタルデータと対応して復元されるアナ
    ログ信号と、そのデジタルデータを得るのに用いられた
    アナログ信号との間に存在する誤差が、2のN乗分の1
    の分解能1LSBについて±0.5LSBの範囲以内と
    なるように、かつ、前記した第2の種類のデジタルデー
    タによって示されるアナログ信号波形と、第1の種類の
    フレームのデジタルデータによって示されるアナログ信
    号波形とが略々連続するようにMビットのデジタルデー
    タにビット数変換を行なうステップと、第1の種類のフ
    レームと、第2の種類のフレームとのすべてがMビット
    のデジタルデータで構成されている符号情報として出力
    させるステップとを備えてなる情報信号処理方法。
  2. 【請求項2】 アナログ信号を2のM乗分の1の分解能
    でデジタル信号に変換して得たMビットの中のMビット
    未満の所定のビット数を有するデジタルデータよりなる
    第1の種類のフレームと、前記したMとの関係がM>N
    で示されるNにより、アナログ信号を2のN乗分の1の
    分解能でデジタル信号に変換して得たNビットの中のM
    ビット未満の前記した所定のビット数を有するデジタル
    データよりなる第2の種類のフレームとが、前記した各
    フレーム毎に第1,第2の種類のフレームを示す情報も
    付加されている状態のものとして時間軸上に混在してい
    る符号情報を、すべてのフレームがMビットのデジタル
    データで構成されている符号情報に変換する情報信号処
    理方法であって、第1の種類のフレームと、第2の種類
    のフレームとの区別を判断するステップと、2のN乗分
    の1の分解能1LSBについて±0.5LSBの誤差範
    囲内で、前記した第2の種類のフレームのデジタルデー
    タのLSBビットによって示されるアナログ信号波形の
    積分値と、前記した第2の種類のフレームのデジタルデ
    ータからの(M−N)ビットによって示されるアナログ
    信号波形の積分値とが等価となるように、かつ、Mビッ
    トのデジタルデータによって示されるアナログ信号波形
    と、前記した第1の種類のデジタルデータによって示さ
    れるアナログ信号波形とが略々連続するように、Mビッ
    トのデジタルデータにビット数変換を行なうステップ
    と、第1の種類のフレームと、第2の種類のフレームと
    のすべてがMビットのデジタルデータで構成されている
    符号情報として出力させるステップとを備えてなる情報
    信号処理方法。
  3. 【請求項3】 MとNとがM>Nの関係にある場合に、
    アナログ信号を2のM乗分の1の分解能でデジタル信号
    に変換して得たMビットの中のNビットのデジタルデー
    タよりなる第1の種類のフレームと、アナログ信号を2
    のN乗分の1の分解能でデジタル信号に変換して得たN
    ビットのデジタルデータよりなる第2の種類のフレーム
    とが、前記した各フレーム毎に第1,第2の種類のフレ
    ームを示す情報も付加されている状態のものとして時間
    軸上に混在している符号情報を、すべてのフレームがM
    ビットのデジタルデータで構成されている符号情報に変
    換する情報信号処理方法であって、前記した第1,第2
    の種類のフレームのNビット分のデジタルデータと対応
    して復元されるアナログ信号と、前記したNビット分の
    デジタルデータを得るのに用いられたアナログ信号との
    間に存在する誤差が、2のN乗分の1の分解能1LSB
    について±0.5LSBの範囲以内となるように、か
    つ、前記した第2の種類のフレームのNビットのデジタ
    ルデータによって示されるアナログ信号波形と、前記し
    た第1の種類のデジタルデータによって示されるアナロ
    グ信号波形とが略々連続するようにMビットのデジタル
    データにビット数変換を行なうステップと、第1の種類
    のフレームと、第2の種類のフレームとの区別を判断す
    るステップと、前記の判断ステップによる判断の結果が
    第2の種類のフレームのデジタルデータであるとされた
    場合には、前記のビット数変換されたMビットのデジタ
    ルデータを選択するステップと、第1の種類のフレーム
    と、第2の種類のフレームとのすべてがMビットのデジ
    タルデータで構成されている符号情報として出力させる
    ステップとを備えてなる情報信号処理方法。
  4. 【請求項4】 アナログ信号を2のM乗分の1の分解能
    でデジタル信号に変換して得たMビットの中のMビット
    未満の所定のビット数を有するデジタルデータよりなる
    第1の種類のフレームと、前記したMとの関係がM>N
    で示されるNにより、アナログ信号を2のN乗分の1の
    分解能でデジタル信号に変換して得たNビットの中のM
    ビット未満の前記した所定のビット数を有するデジタル
    データよりなる第2の種類のフレームとが、前記した各
    フレーム毎に第1,第2の種類のフレームを示す情報も
    付加されている状態のものとして時間軸上に混在してい
    る符号情報を、すべてのフレームがMビットのデジタル
    データで構成されている符号情報に変換する情報信号処
    理方法であって、前記した第1,第2の種類のフレーム
    のNビット分のデジタルデータと対応して復元されるア
    ナログ信号と、前記したNビット分のデジタルデータを
    得るのに用いられたアナログ信号との間に存在する誤差
    が、2のN乗分の1の分解能1LSBについて±0.5
    LSBの範囲以内となるように、かつ、前記した第2の
    種類のフレームのデジタルデータのLSBビットによっ
    て示されるアナログ信号波形と、前記した第2の種類の
    デジタルデータからの(M−N)ビットによって示され
    るアナログ信号波形の積分値と、前記した第1の種類の
    フレームのデジタルデータによって示されるアナログ信
    号波形の積分値とが等価となるようにするとともに、M
    ビットのデジタルデータによって示されるアナログ信号
    波形と、前記した第1の種類のデジタルデータによって
    示されるアナログ信号波形とが略々連続するように、M
    ビットのデジタルデータにビット数変換を行なうステッ
    プと、第1の種類のフレームと、第2の種類のフレーム
    との区別を判断するステップと、前記の判断ステップに
    よる判断の結果が第2の種類のフレームのデジタルデー
    タであるとされた場合には、前記のビット数変換された
    Mビットのデジタルデータを選択するステップと、第1
    の種類のフレームと、第2の種類のフレームとのすべて
    がMビットのデジタルデータで構成されている符号情報
    として出力させるステップとを備えてなる情報信号処理
    方法。
  5. 【請求項5】 アナログ信号を2のM乗分の1の分解能
    でデジタル信号に変換して得たMビットの中のMビット
    未満の所定のビット数を有するデジタルデータよりなる
    第1の種類のフレームと、前記したMとの関係がM>N
    で示されるNにより、アナログ信号を2のN乗分の1の
    分解能でデジタル信号に変換して得たNビットの中のM
    ビット未満の前記した所定のビット数を有するデジタル
    データよりなる第2の種類のフレームとが、前記した各
    フレーム毎に第1,第2の種類のフレームを示す情報も
    付加されている状態のものとして時間軸上に混在してい
    る符号情報を、すべてのフレームがMビットのデジタル
    データで構成されている符号情報に変換する情報信号処
    理装置であって、第1の種類のフレームと、第2の種類
    のフレームとの区別を判断する手段と、第2の種類のフ
    レームのデジタルデータと対応して復元されるアナログ
    信号と、そのデジタルデータを得るのに用いられたアナ
    ログ信号との間に存在する誤差が、2のN乗分の1の分
    解能1LSBについて±0.5LSBの範囲以内となる
    ように、かつ、前記した第2の種類のデジタルデータに
    よって示されるアナログ信号波形と、第1の種類のフレ
    ームのデジタルデータによって示されるアナログ信号波
    形とが略々連続するようにMビットのデジタルデータに
    ビット数変換を行なう手段と、第1の種類のフレーム
    と、第2の種類のフレームとのすべてがMビットのデジ
    タルデータで構成されている符号情報として出力させる
    手段とを備えてなる情報信号処理装置。
  6. 【請求項6】 アナログ信号を2のM乗分の1の分解能
    でデジタル信号に変換して得たMビットの中のMビット
    未満の所定のビット数を有するデジタルデータよりなる
    第1の種類のフレームと、前記したMとの関係がM>N
    で示されるNにより、アナログ信号を2のN乗分の1の
    分解能でデジタル信号に変換して得たNビットの中のM
    ビット未満の前記した所定のビット数を有するデジタル
    データよりなる第2の種類のフレームとが、前記した各
    フレーム毎に第1,第2の種類のフレームを示す情報も
    付加されている状態のものとして時間軸上に混在してい
    る符号情報を、すべてのフレームがMビットのデジタル
    データで構成されている符号情報に変換する情報信号処
    理装置であって、第1の種類のフレームと、第2の種類
    のフレームとの区別を判断する手段と、2のN乗分の1
    の分解能1LSBについて±0.5LSBの誤差範囲内
    で、前記した第2の種類のフレームのデジタルデータの
    LSBビットによって示されるアナログ信号波形の積分
    値と、前記した第2の種類のフレームのデジタルデータ
    からの(M−N)ビットによって示されるアナログ信号
    波形の積分値とが等価となるように、かつ、Mビットの
    デジタルデータによって示されるアナログ信号波形と、
    前記した第1の種類のデジタルデータによって示される
    アナログ信号波形とが略々連続するように、Mビットの
    デジタルデータにビット数変換を行なう手段と、第1の
    種類のフレームと、第2の種類のフレームとのすべてが
    Mビットのデジタルデータで構成されている符号情報と
    して出力させる手段とを備えてなる情報信号処理装置。
  7. 【請求項7】 MとNとがM>Nの関係にある場合に、
    アナログ信号を2のM乗分の1の分解能でデジタル信号
    に変換して得たMビットの中のNビットのデジタルデー
    タよりなる第1の種類のフレームと、アナログ信号を2
    のN乗分の1の分解能でデジタル信号に変換して得たN
    ビットのデジタルデータよりなる第2の種類のフレーム
    とが、前記した各フレーム毎に第1,第2の種類のフレ
    ームを示す情報も付加されている状態のものとして時間
    軸上に混在している符号情報を、すべてのフレームがM
    ビットのデジタルデータで構成されている符号情報に変
    換する情報信号処理装置であって、前記した第1,第2
    の種類のフレームのNビット分のデジタルデータと対応
    して復元されるアナログ信号と、前記したNビット分の
    デジタルデータを得るのに用いられたアナログ信号との
    間に存在する誤差が、2のN乗分の1の分解能1LSB
    について±0.5LSBの範囲以内となるように、か
    つ、前記した第2の種類のフレームのNビットのデジタ
    ルデータによって示されるアナログ信号波形と、前記し
    た第1の種類のデジタルデータによって示されるアナロ
    グ信号波形とが略々連続するようにMビットのデジタル
    データにビット数変換を行なう手段と、第1の種類のフ
    レームと、第2の種類のフレームとの区別を判断する手
    段と、前記の判断手段による判断の結果が第2の種類の
    フレームのデジタルデータであるとされた場合には、前
    記のビット数変換されたMビットのデジタルデータを選
    択する手段と、第1の種類のフレームと、第2の種類の
    フレームとのすべてがMビットのデジタルデータで構成
    されている符号情報として出力させる手段とを備えてな
    る情報信号処理装置。
  8. 【請求項8】 アナログ信号を2のM乗分の1の分解能
    でデジタル信号に変換して得たMビットの中のMビット
    未満の所定のビット数を有するデジタルデータよりなる
    第1の種類のフレームと、前記したMとの関係がM>N
    で示されるNにより、アナログ信号を2のN乗分の1の
    分解能でデジタル信号に変換して得たNビットの中のM
    ビット未満の前記した所定のビット数を有するデジタル
    データよりなる第2の種類のフレームとが、前記した各
    フレーム毎に第1,第2の種類のフレームを示す情報も
    付加されている状態のものとして時間軸上に混在してい
    る符号情報を、すべてのフレームがMビットのデジタル
    データで構成されている符号情報に変換する情報信号処
    理装置であって、前記した第1,第2の種類のフレーム
    のNビット分のデジタルデータと対応して復元されるア
    ナログ信号と、前記したNビット分のデジタルデータを
    得るのに用いられたアナログ信号との間に存在する誤差
    が、2のN乗分の1の分解能1LSBについて±0.5
    LSBの範囲以内となるように、かつ、前記した第2の
    種類のフレームのデジタルデータのLSBビットによっ
    て示されるアナログ信号波形と、前記した第2の種類の
    デジタルデータからの(M−N)ビットによって示され
    るアナログ信号波形の積分値と、前記した第1の種類の
    フレームのデジタルデータによって示されるアナログ信
    号波形の積分値とが等価となるようにするとともに、M
    ビットのデジタルデータによって示されるアナログ信号
    波形と、前記した第1の種類のデジタルデータによって
    示されるアナログ信号波形とが略々連続するように、M
    ビットのデジタルデータにビット数変換を行なう手段
    と、第1の種類のフレームと、第2の種類のフレームと
    の区別を判断する手段と、前記の判断手段による判断の
    結果が第2の種類のフレームのデジタルデータであると
    された場合には、前記のビット数変換されたMビットの
    デジタルデータを選択する手段と、第1の種類のフレー
    ムと、第2の種類のフレームとのすべてがMビットのデ
    ジタルデータで構成されている符号情報として出力させ
    る手段とを備えてなる情報信号処理装置。
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