JP3158999B2 - 情報信号処理装置 - Google Patents

情報信号処理装置

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JP3158999B2
JP3158999B2 JP26256395A JP26256395A JP3158999B2 JP 3158999 B2 JP3158999 B2 JP 3158999B2 JP 26256395 A JP26256395 A JP 26256395A JP 26256395 A JP26256395 A JP 26256395A JP 3158999 B2 JP3158999 B2 JP 3158999B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は情報信号処理装置、特
に、2のN乗分の1の分解能でデジタル信号に変換して
なるNビットのデジタル信号の符号情報を、K≧M>N
の関係にあるMビットの符号情報に変換するビット数変
換手段を含んで構成された情報信号処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】音響信号のデジタル化に際しては、伝
送,記録再生の忠実度、装置の価格、その他の色々な条
件を考慮して定められた規格に従って、所定のビット数
を有するデジタル信号が生成されていることは周知のと
おりであり、例えばコンパクトディスクには、16ビッ
トのデジタル信号が記録されている。ところで、前記し
たように特定な規格に従った所定のビット数のデジタル
信号が、例えばNビットのデジタル信号であれば、その
デジタル信号はアナログ信号を2のN乗分の1の分解能
でデジタル信号に変換されている状態のものとなる。そ
れで、Nビットのデジタル信号は、通常、前記した2の
N乗分の1の分解能以上の細かさで、微小な信号部分を
復原できないことは当然である。
【0003】しかし、デジタル信号のビット数で定まる
分解能以上の細かさで、微小な信号部分をも復原させる
ようにしようとする試みが従来から行なわれて来てい
る。すなわち、前記の試みの一例としては、例えば、特
開平5ー304474号公報にも開示されているよう
に、Nビットの符号情報を、M>Nの関係にあるMビッ
トの符号情報に変換させるようにするための提案を挙げ
ることができる。そして、前記した特開平5ー3044
74号公報に開示されているビット拡大の手法は、微小
レベルの信号についても歪の少ないDA変換が行なわれ
るように、方形波と対応するデジタルデータの場合に
は、デジタルローパスフィルタにより波形を滑らかにし
て、本来のビット数と対応して定まる1LSB以下のデ
ータまで出力してDA変換が行なわれるようにしたもの
である。
【0004】ところで、人間の聴覚についての古くから
の研究結果として、人間が音として感じる空気振動の周
波数範囲(可聴周波数帯域)は、従来から20Hz〜2
0KHzであるとされて来ている。それで、音響信号の
高忠実度再生(または伝送)を目指す場合にも、従来か
ら前記の可聴周波数帯域の音響信号について、記録再生
(または伝送)が良好に行なわれるように、各種の条件
を定めてシステム構成を行なうのが一般的であった。例
えば、可聴周波数帯域全域の音響信号を、デジタル信号
に変換する場合の標本化周波数は、標本化定理で必要と
される条件を満足させうる最低の周波数(可聴周波数帯
域の上限の周波数の2倍の周波数)値を僅かに上まわる
周波数値に設定されている。すなわち、例えば、コンパ
クトディスクでは44.1KHz、ディジタル・オーデ
ィオ・テープレコーダ(DAT)では48KHzの標本
化周波数が規格値とされている。
【0005】ところが、近年になって、可聴周波数帯域
の上限の周波数とされている20KHz以上の周波数成
分の存在が脳波のα波の発現に寄与し、20KHz以上
の周波数成分の存在によって、より一層自然さのある音
響信号が再生できる、とする研究成果が発表されるよう
になり、可聴周波数帯域全域の音響信号を、デジタル信
号に変換する場合の標本化周波数として、前記した規格
値の標本化周波数よりも高い周波数値の標本化周波数
(例えば88.2KHz,96KHz)を、音響信号の
デジタル信号化の際の標本化周波数として採用して標本
化する(以下、ハイサンプリング手段と記載されること
もある)ことも試みられるようになり、前記のハイサン
プリング手段を適用して標本化し、量子化して得た音響
デジタル信号では、音質上で有意性が認められたとの報
告も行なわれている(AES東京コンベンション’95
予稿集第166頁〜第169頁大須氏他6名「96KH
zサンプリングデジタルオーディオの音質評価」)。
【0006】それで、前述のように、可聴周波数帯域の
上限の周波数とされている20KHz以上の周波数成分
をも記録再生の対象として、より一層自然な感じの音響
信号が再生できるようにすることを意図して、可聴周波
数帯域全域の音響信号を、デジタル信号に変換する場合
の標本化信号として、前記した規格値の標本化周波数よ
りも高い周波数値の標本化周波数(例えば88.2KH
z,96KHz)を有する標本化信号を用いて、アナロ
グ信号形態の音響信号を標本化して得た順次の標本値、
すなわち、ハイサンプリング手段で得た順次の標本値
を、2のN乗分の1の分解能でデジタル信号に変換して
得たNビットのデジタル音響信号の符号情報について
も、デジタル信号のビット数で定まる分解能以上の細か
さで、微小な信号部分も復原させることができるよう
に、前記したNビットの符号情報に対して、M>Nの関
係にあるMビットの符号情報に変換するビット数変換技
術を適用することも考えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】さて、既述した従来技
術において、微小レベルの信号についても歪の少ないD
A変換が行なわれるように、方形波と対応するデジタル
データの場合には、デジタルローパスフィルタにより波
形を滑らかにして、本来のビット数と対応して定まる1
LSB以下のデータまで出力してDA変換が行なわれる
ようにしたものでは、アナログ信号を2のN乗分の1の
分解能でデジタル信号に変換して得たNビットの符号情
報における1LSBの間のデータ値を、前記したNビッ
トの符号情報を用いて滑らかにする、というものであっ
た。しかし、前記のような従来技術では、波形そのもの
のリニアリティの改善効果は認められるにしても、周知
のようにNビットの符号情報には、必らず、0.5LS
Bの誤差を含んでいる状態のものになっていることか
ら、前記の従来技術によっては、Nビットの符号情報に
基づいて、もとのアナログ信号を推測した場合に、M>
Nの関係にあるNビットの符号情報を、高品位なMビッ
トの符号情報に変換させることはできなかった。
【0008】それで、波形そのもののリニアリティの改
善が図かれるにした既述した従来のビット数変換技術に
おける問題点が解消できるようにするために、Nビット
の符号情報について、M>Nの関係にあるMビットの符
号情報に変換する際に、Nビットの符号情報を得るのに
用いられたアナログ信号と、前記のNビットの符号情報
を復原して得たアナログ信号との間に存在する2のN乗
分の1の分解能1LSBについて±0.5LSBの誤差
範囲以内で、前記したNビットの符号情報によって示さ
れるアナログ信号波形の積分値と、Mビットの符号情報
によって示されるアナログ信号波形の積分値とが等価と
なるようにしてビット数変換を行なうようにするという
特殊構成のビット数変換手段を用いた情報信号処理装置
が、本出願人会社によって提案された(特願平6ー66
428号)。前記した本出願人会社による既提案の情報
信号処理装置によれば、既述した従来の問題点を良好に
解消できたが、より一層、高品位な符号情報に変換でき
るような情報信号処理装置の出現が待望された。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は所定の標本化周
期で標本化したアナログ信号の順次の標本値を、それぞ
れ2のN乗分の1の分解能のデジタル信号に変換して得
たNビットの符号情報について、所定の標本数毎にQM
Fサブバンド分析フィルタにより信号処理して得た各サ
ブバンドのNビットの符号情報を、それぞれK>Nの関
係にあるKビットの符号情報に変換する際に、前記した
個別のサブバンドのNビットの符号情報を復原して得ら
れるアナログ信号と、前記した個別のサブバンドのNビ
ットの符号情報が属する周波数帯域と対応する個別の周
波数帯域におけるアナログ信号との間に存在する2のN
乗分の1の分解能1LSBについて±0.5LSBの誤
差範囲以内で、前記したサブバンドのNビットの符号情
報によって示されるアナログ信号波形の積分値と、Kビ
ットの符号情報によって示されるアナログ信号波形の積
分値とが等価となるようにしてビット数変換が行なわれ
るようにする手段と、ビット数変換の対象にされている
各サブバンドのNビットの符号情報について、順次の隣
接する1標本化周期を隔てているサブバンドのNビット
の符号情報間の差の変化態様の情報を検出する手段と、
サブバンドのNビットの符号情報間の差の変化態様の情
報に基づいて、予め定められたアナログ信号波形と対応
するように設定された(K−N)ビットの付加符号情報を
発生させる手段と、サブバンドのNビットの符号情報の
最下位桁に前記した(K−N)ビットの付加符号情報を連
続させて各サブバンド毎にKビットの符号情報を生成さ
せる手段と、前記した各サブバンドのKビットの符号情
報を、所定の標本数毎にQMFサブバンド合成フィルタ
により信号処理して出力の符号情報とする手段とを備え
てなる情報信号処理装置、及び所定の標本化周期で標本
化したアナログ信号の順次の標本値を、それぞれ2のN
乗分の1の分解能のデジタル信号に変換して得たNビッ
トの符号情報について、所定の標本数毎にQMFサブバ
ンド分析フィルタにより信号処理して得た各サブバンド
のNビットの符号情報を、それぞれK>Nの関係にある
Kビットの符号情報に変換する際に、前記した個別のサ
ブバンドのNビットの符号情報を復原して得られるアナ
ログ信号と、前記した個別のサブバンドのNビットの符
号情報が属する周波数帯域と対応する個別の周波数帯域
におけるアナログ信号との間に存在する2のN乗分の1
の分解能1LSBについて±0.5LSBの誤差範囲以
内で、前記したサブバンドのNビットの符号情報によっ
て示されるアナログ信号波形の積分値と、Kビットの符
号情報によって示されるアナログ信号波形の積分値とが
等価となるようにしてビット数変換を行ない、前記のビ
ット数変換の結果として得られた各サブバンドのKビッ
トの符号情報を、所定の標本数毎にQMFサブバンド合
成フィルタにより信号処理して出力の符号情報を得る情
報信号処理装置であって、ビット数変換の対象にされて
いる各サブバンドのNビットの符号情報について、順次
の隣接する1標本化周期を隔てているサブバンドのNビ
ットの符号情報を比較して、前記したサブバンドのNビ
ットの符号情報で示されるべきアナログ信号の時間軸上
における変化の有無及び変化方向と対応する情報を検出
する変化情報の検出手段と、前記の変化情報の検出手段
によって検出された情報が同一の状態で連続している期
間長を示す区間情報を検出する区間情報検出手段と、前
記した変化情報の検出手段から得た情報と、区間情報検
出手段から得た区間情報とによって、連続する2つの区
間が同一方向で増減変化しているとともに互いに異なる
期間長を有しており、かつ、極値を含んでいない連続す
る2つの区間であると判定された場合には、前記の2つ
の区間の期間長の短い方の区間の中点と、期間長の長い
方の区間中における前記の2つの区間の境界から前記し
た短い期間長の1/2と対応する位置の点とを結ぶ直線
を表わし得る(K−N)ビットの付加符号情報を発生
し、また前記した変化情報の検出手段から得た情報と、
区間情報検出手段から得た区間情報とによって、連続す
る2つの区間が同一方向で増減変化しているとともに同
一の期間長を有しており、かつ極値を含んでいない連続
する2つの区間であると判定された場合には、前記の2
つの区間における互いの区間の中点間を結ぶ直線を表わ
し得る(K−N)ビットの付加符号情報を発生し、さら
に前記した変化情報の検出手段から得た情報と、区間情
報検出手段から得た区間情報とによって、極値と対応し
ている区間であると判定された場合には、その区間の期
間長と対応して予め定められた(K−N)ビットの付加
符号情報を発生しうる付加符号情報の発生手段と、前記
したサブバンドのNビットの符号情報の最下位桁に、前
記した付加符号情報の発生手段から出力された(K−N)
ビットの付加符号情報を連続させて各サブバンド毎にK
ビットの符号情報を生成させる手段と、前記した各サブ
バンドのKビットの符号情報を、所定の標本数毎にQM
Fサブバンド合成フィルタにより信号処理して出力の符
号情報とする手段とを備えてなる情報信号処理装置、な
らびに所定の標本化周期で標本化したアナログ信号の順
次の標本値を、それぞれ2のN乗分の1の分解能のデジ
タル信号に変換して得たNビットの符号情報について、
所定の標本数毎にQMFサブバンド分析フィルタにより
信号処理して得た各サブバンドのNビットの符号情報
を、それぞれK>Nの関係にあるKビットの符号情報に
変換する際に、前記した個別のサブバンドのNビットの
符号情報を復原して得られるアナログ信号と、前記した
個別のサブバンドのNビットの符号情報が属する周波数
帯域と対応する。個別の周波数帯域におけるアナログ信
号との間に存在する2のN乗分の1の分解能1LSBに
ついて±0.5LSBの誤差範囲以内で、前記したサブ
バンドのNビットの符号情報によって示されるアナログ
信号波形の積分値と、Kビットの符号情報によって示さ
れるアナログ信号波形の積分値とが等価となるようにし
てビット数変換が行なわれるようにする手段と、ビット
数変換の対象にされている各サブバンドのNビットの符
号情報について、順次の隣接する1標本化周期を隔てて
いるサブバンドのNビットの符号情報間の差の変化態様
の情報を検出する手段と、サブバンドのNビットの符号
情報間の差の変化態様の情報に基づいて、予め定められ
たアナログ信号波形と対応するように設定された(K−
N)ビットの付加符号情報を発生させる手段と、サブバ
ンドのNビットの符号情報の最下位桁に前記した(K−
N)ビットの付加符号情報を連続させてKビットの符号
情報を生成させ、前記した各サブバンドのKビットの符
号情報を、所定の標本数毎にQMFサブバンド合成フィ
ルタにより信号処理して出力の符号情報とする手段と、
サブバンドのNビットの符号情報で示される信号のピー
ク値を検出するピーク検出手段と、前記したピーク検出
手段の出力によってビット数Kを変化させる手段とを備
えてなる情報信号処理装置、及び所定の標本化周期で標
本化したアナログ信号の順次の標本値を、それぞれ2の
N乗分の1の分解能のデジタル信号に変換して得たNビ
ットの符号情報について、所定の標本数毎にQMFサブ
バンド分析フィルタにより信号処理して得た各サブバン
ドのNビットの符号情報からK>Nの関係にあるそれぞ
れ(K−N)ビットの付加符号情報に変換する際に、前
記した個別のサブバンドのNビットの符号情報を復原し
て得られるアナログ信号と、前記した個別のサブバンド
のNビットの符号情報が属する周波数帯域と対応する個
別の周波数帯域におけるアナログ信号との間に存在する
2のN乗分の1の分解能1LSBについて±0.5LS
Bの誤差範囲以内で、前記したサブバンドのNビットの
符号情報によって示されるアナログ信号波形の積分値
と、Kビットの符号情報によって示されるアナログ信号
波形の積分値とが等価となるようにしてビット数変換が
行なわれるようにする手段と、ビット数変換の対象にさ
れている各サブバンドのNビットの符号情報について、
順次の隣接する1標本化周期を隔てているサブバンドの
Nビットの符号情報間の差の変化態様の情報を検出する
手段と、サブバンドのNビットの符号情報間の差の変化
態様の情報に基づいて、予め定められたアナログ信号波
形と対応するように設定された(K−N)ビットの付加符
号情報を発生させる手段と、前記した各サブバンドの
(K−N)ビットの符号情報を、所定の標本数毎にQMF
サブバンド合成フィルタにより信号処理して、前記した
もとのNビットの符号情報の最下位桁に連続させて出力
の符号情報とする手段とを備えてなる情報信号処理装
置、及び所定の標本化周期で標本化したアナログ信号の
順次の標本値を、それぞれ2のN乗分の1の分解能のデ
ジタル信号に変換して得たNビットの符号情報を、周波
数帯域分割の態様を異にする2系統のQMFサブバンド
分析フィルタにより信号処理して得た前記した2系統毎
の各サブバンドのNビットの符号情報について、K>N
の関係にある(K−N)ビットの付加符号情報を発生さ
せる手段と、前記した個別のサブバンドのNビットの符
号情報の最下位桁に、前記した(K−N)ビットの付加
符号情報を連続させて、各サブバンド毎にKビットの符
号情報を生成させる手段と、前記したサブバンドのKビ
ットの符号情報を、前記の各系統毎に個別のQMFサブ
バンド合成フィルタにより信号処理した後に加算して出
力の符号情報とする手段とを備えてなる情報信号処理装
置、及び所定の標本化周期で標本化したアナログ信号の
順次の標本値を、それぞれ2のN乗分の1の分解能のデ
ジタル信号に変換して得たNビットの符号情報を、周波
数帯域分割の態様を異にする2系統のQMFサブバンド
分析フィルタにより信号処理して得た前記した2系統毎
の各サブバンドのNビットの符号情報について、K>N
の関係にある(K−N)ビットの付加符号情報を発生さ
せる手段と、前記した各サブバンドの(K−N)ビット
の付加符号情報を、前記の各系統毎に個別のQMFサブ
バンド合成フィルタにより信号処理した後に加算して平
均化する手段と、平均化された(K−N)ビットの付加
符号情報を、もとのNビットのの符号情報の最下位桁に
連続させて出力する手段とを備えてなる情報信号処理装
置を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の情報信号処理装置の具体的な内容を詳細に説明する。
図1乃至図12はそれぞれ本発明の情報信号処理装置の
構成例を示すブロック図であり、図1乃至図12中にお
いて1は情報信号処理装置の入力端子である。この入力
端子1には情報信号処理装置で信号処理の対象にしてい
るNビットのデジタル信号(以下、Nビットの符号情報
と記載されることもある)が供給される。前記の入力端
子1に供給されたNビットの符号情報は、順次にバッフ
ァメモリBM1に格納される。前記したバッファメモリ
BM1に格納された信号処理の対象にされているNビッ
トの符号情報は、前記の入力端子1からバッファメモリ
BM1に対して時間軸上で順次に供給されたNビットの
符号情報における、時間軸上で連続する予め定められた
個数からなるNビットの符号情報群毎に、後述されてい
るサブバンド分析フィルタQMFaで行なわれる周波数
帯域の分割態様によって定められる所定の読出し態様に
従って読出され、サブバンド分析フィルタQMFaに与
えられる。
【0011】前記したバッファメモリBM1に格納され
た信号処理の対象にされているNビットの符号情報が、
サブバンド分析フィルタQMFaで行なわれるべき周波
数帯域の分割態様に従って、どのように読出されてサブ
バンド分析フィルタQMFaに与えられるのかの具体例
を説明すると、次のとおりである。すなわち前記の入力
端子1からバッファメモリBM1に対して時間軸上で順
次に供給されたNビットの符号情報における、時間軸上
で連続する予め定められた個数からなるNビットの符号
情報群として、時間軸上で連続している1024個のN
ビットの符号情報ずつを一群のNビットの符号情報群と
し、また、サブバンド分析フィルタQMFaが、標本化
周波数迄の全周波数帯域を、例えば64個のサブバンド
に分割して、1/64に間引かれたNビットの符号情報
を出力させうるものとして構成されていた場合には、前
記したバッファメモリBM1からは、前記した各一群の
Nビットの符号情報群毎に、その一群を構成している1
024個のNビットの符号情報について、1番目、2番
目、…63番目から、それぞれ64個置きのNビットの
符号情報が読出されてサブバンド分析フィルタQMFa
に与えられるのである。
【0012】なお時間軸上で連続している1024個の
Nビットの符号情報からなる各一群のNビットの符号情
報群は、順次に次のようにして設定される。すなわち時
間軸上で連続している1024個のNビットの符号情報
によって構成された一群のNビットの符号情報群(第1
の一群のNビットの符号情報群)の次の一群のNビット
の符号情報群(第2の一群のNビットの符号情報群)
は、前記した第1の一群のNビットの符号情報群におけ
る時間軸上で65番目に位置しているNビットの符号情
報から1024個のNビットの符号情報によって構成さ
れ、また前記した第2の一群のNビットの符号情報群の
次の一群のNビットの符号情報群(第3の一群のNビッ
トの符号情報群)は、前記した第1の一群のNビットの
符号情報群における時間軸上で129番目に位置してい
るNビットの符号情報から1024個のNビットの符号
情報によって構成される、というようにして順次の各一
群のNビットの符号情報群が設定されるのである。
【0013】さて、前記したサブバンド分析フィルタQ
MFaは、図15の(a)に示すように、標本化周波数
迄の全周波数帯域を1チャンネル(n=1)の中心周波
数がゼロに位置するように、サブバンドで分割するよう
な構成態様のもの、及びまたは図15の(b)に示すよ
うに、標本化周波数迄の全周波数帯域を1チャンネル
(n=1)の中心周波数がfn/2nに位置するように
サブバンドで分割するような構成態様のものである。そ
して、図1,図3,図5,図7,図9,図11の各図
に、それぞれ示してある情報信号処理装置中のサブバン
ド分析フィルタQMFaとしては、図15の(a)に示
すように、標本化周波数迄の全周波数帯域を1チャンネ
ル(n=1)の中心周波数がゼロに位置するように、サ
ブバンドで分割するような構成態様のものと、図15の
(b)に示すように、標本化周波数迄の全周波数帯域を
1チャンネル(n=1)の中心周波数がfn/2nに位
置するようにサブバンドで分割するような構成態様のも
のとの内のどちらか一方の構成態様のものが使用され
る。
【0014】また図2,図4,図6,図8,図10,図
12の各図に、それぞれ示してある情報信号処理装置中
のサブバンド分析フィルタQMFaは、前記の各図中の
サブバンド分析フィルタQMFa内における2つの点線
枠QMFaa,QMFabの一方が、例えば図15の
(a)に示すように、標本化周波数迄の全周波数帯域を
1チャンネル(n=1)の中心周波数がゼロに位置する
ように、サブバンドで分割するような構成態様のものが
使用された場合には、前記の他方のものとしては、図1
5の(b)に示すように標本化周波数迄の全周波数帯域
を1チャンネル(n=1)の中心周波数がfn/2nに
位置するようにサブバンドで分割するような構成態様の
ものが使用される。
【0015】一例として、信号処理の対象にされている
Nビットの符号情報、すなわち、所定の標本化周期で標
本化したアナログ信号の順次の標本値を、それぞれ2の
N乗分の1の分解能のデジタル信号に変換して得たNビ
ットの符号情報の発生時における標本化周波数が88.
2KHzの場合には、図15中のfnは88.2KHz
となる。今、前記した標本化周波数迄の全周波数帯域0
〜88.2KHzを、64個のサブバンドで分割すると
した場合には、図15の(a)において最も低いサブバ
ンドと対応するローパスフィルタは、それの通過過域中
心周波数が0で、88.2KHz/64の通過帯域幅を
有し、遮断周波数f1が1.378125KHzであり、
また、前記のローパスフィルタに隣接しているバンドパ
スフィルタの遮断周波数f1,f3は、1.378125
KHzと4.134375KHzである。そして、前記
のバンドパスフィルタを含め、前記のバンドパスフィル
タに順次に隣接する62個の各バンドパスフィルタの通
過帯域幅は、ともに2.75625KHzである。
【0016】また、前記した標本化周波数迄の全周波数
帯域0〜88.2KHzを、64個のサブバンドで、中
心周波数がfn/128で分割するとした場合には、図
15の(b)において、最も低いサブバンドと対応する
ローパスフィルタは、通過帯域幅が88.2KHz/6
4で、遮断周波数f2が2.75625KHzであり、前
記のローパスフィルタに隣接するバンドパスフィルタの
遮断周波数f2,f4はそれぞれ2.75625KHzと
5.5125KHzである。そして、前記のバンドパス
フィルタを含め、前記のバンドパスフィルタに順次に隣
接している各バンドパスフィルタの通過帯域幅は、とも
に2.75625KHzである。
【0017】さて、QMF(Quadrature Mirror Fiit
er)は、良く知られているように、チャンネル間で重な
り合う振幅特性を有するフィルタバンクを用いて、信号
の帯域分割,帯域合成を行なうものであり、比較的に緩
やかな遮断域特性のフィルタを用いることができるため
に回路規模の低減が容易である。分析QMFは2つに等
分割するFIRフィルタをツリー状に接続することによ
り構成し、デシメーションすることによって求めること
は理論的には可能であるが、回路規模の観点からみて実
施されていない。そこで、個別フィルタによらず、ポリ
フェーズフィルタと、IDFTとを組合わせる方法が一
般的で、複数のフィルタFnとダウンサンプラ(↓M)
の演算に対して、プロトタイプフィルタ(比較的緩やか
な特性のフィルタ)の周波数シフト条件(0,……、
n)によって各帯域出力をダウンサンプリングされた状
態で順次に求めることができる。
【0018】前記の場合に合成QMFの方はDFTで演
算されるが、周波数シフトしたもののエリアシング成分
(重なり合う成分)をゼロとするQMF条件を満たすこ
とで演算が行なわれ、結果として入力信号は完全に復元
される。なお、IDFTの一種であるIDCTを用いて
も分析QMFを計算することもできる。このようにQM
Fは個別フィルタによるよりも、周波数領域における等
価の演算によって行なうのが一般的である。本発明の情
報信号処理装置では、前述のように図1〜図12中に示
されているバッファメモリBM(図中では添字1,2,
2a,2bが付されている)を備えて、このバッファメ
モリにデータを蓄えて、一定のデータ長(既述の例では
1024個からなるデータ長)でサブバンドの個数(6
4個)毎にデータを更新しながらQMFの演算を行なう
ものとして例示してある。
【0019】なお、図1〜図12に示す本発明の情報信
号処理装置では、構成や動作の理解が容易となるよう
に、サブバンド分析フィルタQMFa(QMFa,QMF
aa,QMFab)及びサブバンド合成フィルタQMF
c(QMFc,QMFca,QMFcb)が、各サブバン
ド毎の周波数分割フィルタFa,Fb,Ga,Gb{図
中では添字1〜nが付されている}、ダウンサンプラ
(↓M)、アップサンプラ(↑M)等の個別の構成部分の組
合わせとして構成されているものとして図示してある。
【0020】前記したサブバンド分析フィルタQMFa
では、既述のように、バッファメモリBM1からサブバ
ンド分析フィルタQMFaで行なわれる周波数帯域の分
割態様によって定められる所定の読出し態様に従い間引
きされた状態で読出されて順次に供給されるNビットの
符号情報について所定の演算を行なって、所定数のサブ
バンド毎に属するNビットの符号情報を発生して、それ
をビット数変換部BNCD(図1,図2,図5,図6の
場合),ビット数変換部BNCDm(図3,図4,図
7,図8の場合),ビット数変換部BNCDd(図9,図
10の場合),ビット数変換部BNCDdm(図11,
図12の場合)に供給する。
【0021】例えば、図1,図3,図5,図7,図9,
図11の各図中に示されているサブバンド分析フィルタ
QMFaが、標本化周波数迄の全周波数帯域を、64個
のサブバンドに分割(前記の各図中に示されているブロ
ックF1,F2…Fnが全部で64個の場合)し、1/64
に間引かれたNビットの符号情報を出力させうるものと
して構成されていた場合には、前記したバッファメモリ
BM1からは、既述のように各一群のNビットの符号情
報群毎に、その一群を構成している1024個のNビッ
トの符号情報について、1〜63番目から64個置きに
選ばれた16個のNビットの符号情報、すなわち64組
のNビットの符号情報が読出されてサブバンド分析フィ
ルタQMFaに与えられる。この場合に、サブバンド分
析フィルタQMFaでは、各一群毎の間引きされた状態
の16個が64組のNビットの符号情報について、順次
に畳み込み演算とそれらに対する所定のマトリクス演算
を行なって、64個のサブバンド毎に属する間引かれた
状態(デシメーションされた状態)のNビットの符号情
報を発生して、それをビット数変換部BNCD(図1,
図5の場合)、またはビット数変換部BNCDm(図
3,図7の場合)、あるいはビット数変換部BNCDd
(図9の場合)、もしくはビット数変換部BNCDdm
(図11の場合)に供給する。
【0022】また例えば、図2,図4,図6,図8,図
10,図12の各図中に示されているサブバンド分析フ
ィルタQMFaが、図中の点線枠で示す構成部分QMF
aaと構成部分QMFabとを備えていて、前記の一方
の構成部分QMFaaでは、標本化周波数迄の全周波数
帯域を、64個のサブバンドに分割(前記の各図中に示
されているブロックFa1,Fa2…Fan)が全部で64
個の場合)し、1/64に間引かれたNビットの符号情
報を出力し、他方の構成部分QMFabでは、標本化周
波数迄の全周波数帯域を、64個のサブバンドに分割
(前記の各図中に示されているブロックFb1,Fb2…
Fbnが全部で64個の場合)し、1/64に間引かれ
たNビットの符号情報を出力しうるものとして構成され
ている場合には、既述したバッファメモリBM1から
は、前記した各構成部分毎に、一群を構成している10
24個のNビットの符号情報について、それぞれ所定個
数置きのNビットの符号情報が読出されてサブバンド分
析フィルタQMFaにおける各構成部分QMFaaと構
成部分QMFabとに供給されることになる。
【0023】そして、前記のサブバンド分析フィルタQ
MFaにおける構成部分QMFaaでは、各一群毎の間
引きされた状態の所定個数のNビットの符号情報につい
て、順次に畳み込み演算と、それらに対する所定のマト
リクス演算を行なって、64個のサブバンド毎に属する
Nビットの符号情報を発生し、それをビット数変換部B
NCD(図2,図6の場合)、またはビット数変換部B
NCDm(図4,図8の場合)、あるいはビット数変換
部BNCDd(図10の場合)、もしくはビット数変換
部BNCDdm(図12の場合)に供給する。また、前
記のサブバンド分析フィルタQMFaにおける構成部分
QMFabでは、各一群毎の間引きされた状態の16個
が64組のNビットの符号情報について、順次に畳み込
み演算と、それらに対する所定のマトリクス演算を行な
って、64個のサブバンド毎に属するNビットの符号情
報を発生し、それをビット数変換部BNCD(図2,図
6の場合)、またはビット数変換部BNCDm(図4,
図8の場合)、あるいはビット数変換部BNCDd(図
10の場合)、もしくはビット数変換部BNCDdm
(図12の場合)に供給する。
【0024】前記したビット数変換部BNCDは、図
1,図2,図5,図6の各図中に示されているように、
複数個のビット数変換部BNC1〜BNCn(またはB
NCa1〜BNCbn)を備えている。そして、前記の各
図に示されているビット数変換部BNCDは、個別の帯
域分割周波数帯域毎に、前記の個別の帯域分割周波数帯
域に属するサブバンドのNビットの符号情報(既述のよ
うに実質的にデシメーションが施されている状態のNビ
ットの符号情報である)を、それぞれK>Nの関係にあ
るKビットの符号情報に変換する際に、前記した個別の
帯域分割周波数帯域に属する個別のサブバンドのNビッ
トの符号情報を復原して得られるアナログ信号と、前記
した個別のサブバンドのNビットの符号情報が属する個
別の帯域分割周波数帯域と対応する個別の帯域分割周波
数帯域におけるアナログ信号との間に存在する2のN乗
分の1の分解能1LSBについて±0.5LSBの誤差
範囲以内で、前記した個別の帯域分割周波数帯域に属す
るサブバンドのNビットの符号情報によって示されるア
ナログ信号波形の積分値と、Kビットの符号情報によっ
て示されるアナログ信号波形の積分値とが等価となるよ
うにしてビット数変換が行なわれるようにする手段と、
ビット数変換の対象にされている各サブバンドのNビッ
トの符号情報について、順次の隣接する1標本化周期を
隔てているサブバンドのNビットの符号情報間の差の変
化態様の情報を検出する手段と、前記したサブバンドの
Nビットの符号情報間の差の変化態様の情報に基づい
て、予め定められたアナログ信号波形と対応するように
設定されたデシメーションされた状態の(K−N)ビット
の付加符号情報を発生させる手段と、前記したサブバン
ドのNビットの符号情報の最下位桁に前記したデシメー
ションされた状態の(K−N)ビットの付加符号情報を連
続させてデシメーションされた状態のKビットの符号情
報を生成させる手段とを備えたものとして構成されてい
る。
【0025】また前記した図9,図10の各図中に示さ
れているビット数変換部BNCDdは、個別の帯域分割
周波数帯域毎に属するサブバンドのNビットの符号情報
(既述のように実質的にデシメーションが施されている
状態のNビットの符号情報である)からK>Nの関係に
あるそれぞれ(K−N)ビットの付加符号情報に変換する
際に、前記した個別のサブバンドのNビットの符号情報
を復原して得られるアナログ信号と、前記した個別のサ
ブバンドのNビットの符号情報が属する周波数帯域と対
応する個別の周波数帯域におけるアナログ信号との間に
存在する2のN乗分の1の分解能1LSBについて±
0.5LSBの誤差範囲以内で、前記したサブバンドの
Nビットの符号情報によって示されるアナログ信号波形
の積分値と、Kビットの符号情報によって示されるアナ
ログ信号波形の積分値とが等価となるようにしてビット
数変換が行なわれるようにする手段と、ビット数変換の
対象にされている各サブバンドのNビットの符号情報に
ついて、順次の隣接する1標本化周期を隔てているサブ
バンドのNビットの符号情報間の差の変化態様の情報を
検出する手段と、サブバンドのNビットの符号情報間の
差の変化態様の情報に基づいて、予め定められたアナロ
グ信号波形と対応するように設定された(K−N)ビット
の付加符号情報を発生させる手段とを備えたものとして
構成されている。
【0026】さらに図3,図4,図7,図8の各図中に
示されているビット数変換部BNCDmは、既述した図
1,図2,図5,図6の各図中に示されているビット数
変換部BNCDについて説明したビット数変換部と同様
な機能が、時分割的な信号処理によって得られるよう
に、かつ、簡単な構成態様のものとして構成されたもの
をブロックBNCDmで示したものであり、また、図1
1,図12の各図中に示されているビット数変換部BN
CDdmは、既述した図9,図10の各図中に示されて
いるビット数変換部BNCDdについて説明したビット
数変換部と同様な機能が、時分割的な信号処理によって
得られるように、かつ、簡単な構成態様のものとして構
成されたものをブロックBNCDdmで示したものであ
る。
【0027】図13は前記したビット数変換部BNCD
を構成しているビット数変換部部BNC1,BNC2…の
構成例を示すブロック図であり、また、図14はビット
数変換部BNCdを構成しているビット数変換部BNC
d1,BNCd2…の構成例を示すブロック図である。図
13及び図14では添字iを付して、iが1,2…、ま
たはiがa1,a2…、もしくはiがb1,b2…のよ
うに表示してある。なお、ビット数変換部BNCDm,
BNCDdmの構成例について、特に図示していないの
は、ビット数変換部BNCDmは、図13に例示したビ
ット数変換部BNCDと基本的に同様な機能を有するも
のであり、また、ビット数変換部BNCDdmは、図1
4に例示したビット数変換部BNCdと基本的に同様な
機能を有するものとして構成されるものだからである。
【0028】ここで図20乃至図24及び図28乃至図
31の各図を参照して図13,図14に例示したビット
数変換部BNCi,BNCdiの構成原理や動作原理につ
いて説明する。図20でa〜nで示す各点を、a→b→
c→d→e→f→g→h→i→j→k→l→m→nのよ
うに太い実線で結んで示してある曲線Sは、アナログ信
号を特定な標本化周期Ts(標本化周波数fsの逆数)毎
に、2のN乗分の1の分解能、すなわちNビットの1L
SBの分解能で標本化量子化して得たデジタル値の変化
の状態を例示したものであり、前記の曲線Sによって示
されるようなデジタル値を生じさせる原信号のアナログ
信号は、前記した曲線Sを囲む図20中の破線で囲む領
域内に存在していたものである。
【0029】それで、デジタル信号に変換して得たNビ
ットの符号情報を得るのに用いられたアナログ信号と、
前記のNビットの符号情報を復原して得たアナログ信号
との間には、2のN乗分の1の分解能1LSBについて
±0.5LSB以内の誤差を含んでいるものになってい
る。前記の点は、Nビットの符号情報をサブバンド分析
フィルタQMFaにより複数個のサブバンドのNビット
の符号情報(実質的にデシメーションが施された状態の
帯域分割Nビットの符号情報)を復原して得られるアナ
ログ信号と、前記した個別のサブバンドのNビットの符
号情報が属する周波数帯域と対応する個別の周波数帯域
におけるアナログ信号との間に関しても同様である。そ
れで、以下の原理の説明においては「帯域Nビットの符
号情報」「サブバンドのNビットの符号情報」等の用語
を使用せず、単に「Nビットの符号情報」のように記載
されることもある。なお図20中においてt1,t2,t
3…は順次の標本化が行なわれる時点であり、また前記
した順次の標本化の時点t1,t2,t3…において隣接
している標本化時点間の時間Tsは標本化周期を示して
いる。
【0030】ところで、前記のビット数変換部BNC
i,BNCdiでは、アナログ信号を2のN乗分の1の
分解能でデジタル信号に変換して得たNビットの符号情
報にビット数変換を施して、K≧M>Nの関係にあるK
ビットの符号情報を得る場合に、前記したNビットの符
号情報の値が、時間軸上において順次に増加傾向、また
は順次に減少傾向を示して変化している場合において
は、順次の標本化周期毎のNビットの符号情報の値が同
一の状態で続いた期間(区間)の長さ(標本化周期の数に
よって示される)と、前記の期間に隣接していて、前記
の期間におけるNビットの符号情報の値に対して、2の
N乗分の1の分解能1LSBだけ異なるNビットの符号
情報が、順次の標本化周期毎のNビットの符号情報とし
て続いた期間(区間)の長さとを比較する。
【0031】そして、前記の隣接する2つの区間の期間
長が互いに異なる場合には、前記の隣接する2つの区間
の期間長の短い方の区間の中点と、期間長が長い方の区
間中における前記した2つの区間の境界から前記した短
い期間長の1/2と対応する位置の点とを結ぶ直線を表
わし得る(K−N)ビットの付加符号情報を発生させ、ま
た、前記の隣接する2つの区間が同一の期間長のとき
は、前記の2つの区間における互いの区間の中点間を結
ぶ直線を表わし得る(K−N)ビットの付加符号情報を
発生させて、その付加符号情報をNビットの符号情報の
最下位桁に連続させてKビットの符号情報を生成させ
る。また、前記したNビットの符号情報の値が、極値と
対応している区間におけるNビットの符号情報であった
場合には、その区間の期間長と対応して予め定められた
(K−N)ビットの付加符号情報を、前記したNビットの
符号情報の最下位桁に連続させてKビットの符号情報を
生成させる。
【0032】図21の(a){及び図28の(a)}
は、Nビットの符号情報の最下位桁に、前記のようにし
て(K−N)ビットの付加符号情報を連続させて、Kビ
ットの符号情報を生成させた状態を例示したものであ
る。図21の(a){及び図28の(a)}において太
実線による階段波形の曲線Snは、アナログ信号を2の
N乗分の1の分解能でデジタル信号に変換して得たNビ
ットの符号情報の時間軸上の変化を例示している。ま
た、図21の(a)中の細実線の階段波形の曲線S(k-
n)と、図28の(b)に示す曲線S(k−n)とは、既
述のようにして得た(K−N)ビットの付加符号情報の
時間軸上の変化を例示してある。
【0033】図21の(a){及び図28の(a)}に
おいて、点a→b→c→d→e→fで示されている曲線
Snは、Nビットの符号情報に関する時間軸上での変化
態様を示している。既述したように、ビット数変換部B
NCi,BNCaiでは、Nビットの符号情報の値が時
間軸上において順次に増加傾向、または順次に減少傾向
を示して変化している場合に、順次の標本化周期毎のN
ビットの符号情報の値が同一の状態で続いた期間(区
間)の長さ(例えば点a→b間で示されている区間の期
間長、点c→d間で示されている区間の期間長、点e→
f間で示されている区間の期間長)を、隣接する2つの
区間毎に比較して、前記の隣接する2つの区間が同一の
期間長のときは、前記の2つの区間における互いの区間
の中点間を結ぶ直線として示される(K−N)ビットの
付加符号情報を発生させるようにするのであり、この状
態が図21の(a){及び図28の(a)}における区
間a→bと、区間c→dとの2つの区間の部分に示して
ある。すなわち、同一の期間長を有する2つの区間が連
続している場合を例示している前記した区間a→bと、
区間c→dとの2つの区間では、区間a→bにおける区
間の中点位置hと、区間c→dにおける区間の中点位置
iとを結ぶ直線として示される(K−N)ビットの付加
符号情報を発生させるようにする。
【0034】次に、Nビットの符号情報の値が時間軸上
において順次に増加傾向、または順次に減少傾向を示し
て変化している場合に、順次の標本化周期毎のNビット
の符号情報の値が同一の状態で続いた期間(区間)の長
さを、隣接する2つの区間毎に比較して、前記の隣接す
る2つの区間が互いに異なる期間長のときは、前記の2
つの区間において区間の期間長の短い方の区間の中点
と、期間長が長い方の区間中における前記した2つの区
間の境界から前記した短い期間長の1/2と対応する位
置の点とを結ぶ直線を表わし得る(K−N)ビットの付
加符号情報を発生させるようにするのであり、この状態
が図21の(a){及び図28の(a)}における区間
c→dと、区間e→fとの2つの区間の部分に示してあ
る。すなわち前記した区間c→dと、区間e→fとの2
つの区間における期間長は、区間e→fの期間長の方が
長いから、前記の2つの区間c→d,e→fにおいて区
間の期間長の短い方の区間c→dにおける中点の位置i
と、期間長が長い方の区間e→f中において、前記した
2つの区間c→d,e→fの境界dから前記した短い期
間長の1/2と対応する位置の点lとを結ぶ直線として
示される(K−N)ビットの付加符号情報を発生させる
ようにする。
【0035】次に、順次の標本化周期毎のNビットの符
号情報の値が同一の状態で続いた期間(区間)が極値の
区間の場合には、その区間の期間長と対応して予め設定
された(K−N)ビットの付加符号情報が、前記したNビ
ットの符号情報の最下位桁に連続させてKビットの符号
情報を生成させるようにするのであり、図21の(b)や
図22乃至図24及び図29乃至図31の各図には、前
記した極値の区間の期間長と対応して、予め設定してお
くべき(K−N)ビットの付加符号情報の例を示してあ
る。図21の(b)は、Nビットの符号情報の値による
極値の区間について、予め設定しておくべき(K−N)
ビットの付加符号情報が、どのように定められるのかを
説明するための図である。図21の(b)には極値と対
応しているNビットの符号情報による区間の期間長が、
1標本化周期Tsの場合と、前記の区間の期間長が3標
本化周期3Tsの場合とについて示してある。
【0036】図21の(b)において、Nビットの符号
情報による極値と対応している区間の期間長が、1標本
化周期Tsの場合における(K−N)ビットの付加符号
情報は、極値と対応しているNビットの符号情報による
1標本化周期Tsの期間長の区間を示すo→p→q→r
の細実線の矩形の面積と、略々、同じ面積の領域、すな
わち図中で太実線によって包囲されていて斜線を引いて
示すような領域で示されるようなものとして設定され
る。また、図21の(b)において、Nビットの符号情
報による極値と対応している区間の期間長が、3標本化
周期3Tsの場合における(K−N)ビットの付加符号
情報は、極値と対応しているNビットの符号情報による
3標本化周期3Tsの期間長の区間を示すs→u→v→
zの細実線の矩形の面積と、略々、同じ面積の領域、す
なわち図中で太実線によって包囲されていて斜線を引い
て示すような領域で示されるようなものとして設定され
る。
【0037】なお、既述したように、Nビットの符号情
報の値には、もともと、Nビットの分解能1LSBに関
して±0.5LSB{図21の(b)中に示されている
+0.5LSB,−0.5LSBの表示を参照}の誤差を
含んでいるから、前記したNビットの符号情報による極
値と対応している区間の期間長毎に、それぞれ設定して
おくべき(K−N)ビットの付加符号情報の設定に際し
ては、Nビットの符号情報による極値と対応している区
間の面積として、既述した細実線の矩形(o→p→q→
rで示す細実線の矩形、またはs→u→v→zで示す細
実線の矩形)に対して前記した±0.5LSBの範囲内
で高さが変化した矩形(例えば、o→p’→q’→r、
o→p”→q”→r、またはs→u’→v’→z、s→
u”→v”→zなどで示される矩形)の面積と、略々、
同じ面積となる領域で示されるようなものとして設定さ
れてもよい。
【0038】図22は極値と対応しているNビットの符
号情報による区間の期間長が1標本化周期Tsの場合と
対応して設定された(K−N)ビットの付加符号情報か
ら、極値と対応しているNビットの符号情報による区間
の期間長が9標本化周期9Tsの場合と対応して設定さ
れた(K−N)ビットの付加符号情報までを例示した図
である。また、図23は極値と対応しているNビットの
符号情報による区間の期間長が10標本化周期10Ts
の場合と対応して設定された(K−N)ビットの付加符
号情報から、極値と対応しているNビットの符号情報に
よる区間の期間長が14標本化周期14Tsの場合と対
応して設定された(K−N)ビットの付加符号情報まで
を例示した図である。さらに図24は極値と対応してい
るNビットの符号情報による区間の期間長が15標本化
周期15Tsの場合と対応して設定された(K−N)ビ
ットの付加符号情報から、極値と対応しているNビット
の符号情報による区間の期間長が16標本化周期16T
sの場合と対応して設定された(K−N)ビットの付加
符号情報までを例示した図である。
【0039】また、図29は極値と対応しているNビッ
トの符号情報による区間の期間長が1標本化周期Tsの
場合と対応して設定された(K−N)ビットの付加符号
情報から、極値と対応しているNビットの符号情報によ
る区間の期間長が6標本化周期6Tsの場合と対応して
設定された(K−N)ビットの付加符号情報までを例示
した図である。また、図30は極値と対応しているNビ
ットの符号情報による区間の期間長が7標本化周期7T
sの場合と対応して設定された(K−N)ビットの付加
符号情報から、極値と対応しているNビットの符号情報
による区間の期間長が13標本化周期13Tsの場合と
対応して設定された(K−N)ビットの付加符号情報ま
でを例示した図である。さらに図31は極値と対応して
いるNビットの符号情報による区間の期間長が14標本
化周期14Tsの場合と対応して設定された(K−N)
ビットの付加符号情報から、極値と対応しているNビッ
トの符号情報による区間の期間長が16標本化周期16
Tsの場合と対応して設定された(K−N)ビットの付
加符号情報までを例示した図である。
【0040】そして前記した図22乃至図24(図29
乃至図31も同じ)に例示されている(K−N)ビットの
付加符号情報は、図13及び図14をも参照して後述し
てある(K−N)ビット信号発生部6中の極値区間の波形
データ発生部48(図17参照)に設けられている波形
データ発生用ROMに記憶されて、前記の波形データ発
生用ROMに対し、極値と対応しているNビットの符号
情報による区間の期間長がアドレス情報として供給され
たときに、それと対応した所定の(K−N)ビットの付加
符号情報が読出されて後述のように使用されるのであ
る。
【0041】図13に例示したビット数変換部BNCi
では、入力端子60に供給された特定なサブバンドのN
ビットの符号情報(サブバンドのNビットのデジタル信
号)が、遅延回路3によって予め定められた一定の時間
だけ遅延された後に加算回路4に供給される。また、入
力端子60に供給されたサブバンドのNビットの符号情
報は、信号波形の変化態様の検出部5にも供給されてお
り、図16に例示されているように、信号波形変化情報
の発生部51と、信号波形変化態様情報の発生部52
と、信号波形変化の間隔情報の発生部53とによって構
成されている信号波形の変化態様の検出部5では、端子
60を介して供給された前記のサブバンドのNビットの
デジタル信号について、信号波形の変化態様情報と信号
波形変化の間隔情報とを検出して、前記の検出した諸情
報を(K−N)ビット信号発生部6と、可変遅延部7と
に供給する。
【0042】また、図14に例示したビット数変換部B
NCaiは、入力端子60を介して信号波形変化情報の
発生部51と、信号波形変化態様情報の発生部52と、
信号波形変化の間隔情報の発生部53とによって構成さ
れている信号波形の変化態様の検出部5に、特定なサブ
バンドのNビットの符号情報(サブバンドのNビットの
デジタル信号)が供給されることにより、信号波形の変
化態様の検出部5では、信号波形の変化態様情報と信号
波形変化の間隔情報とを検出し、前記の検出された諸情
報を(K−N)ビット信号発生部6と、可変遅延部7と
に供給する。
【0043】図13に示されているビット数変換部BN
Ciと、図14に示されているビット数変換部BNCa
iとに設けられている前記の(K−N)ビット信号発生部
6では、前記したサブバンドのNビットの符号情報の値
が、時間軸上において順次に増加傾向、または順次に減
少傾向を示して変化している場合においては、順次の標
本化周期毎のサブバンドのNビットの符号情報の値が同
一の状態で続いた期間(区間)の長さ(標本化周期の数に
よって示される)を隣接する区間について比較して、
隣接する2つの区間の期間長が互いに異なる場合には、
前記の隣接する2つの区間の期間長の短い方の区間の中
点と、期間長が長い方の区間中における前記した2つの
区間の境界から前記した短い期間長の1/2と対応する
位置の点とを結ぶ直線を表わし得る(K−N)ビットの付
加符号情報を発生してそれを可変遅延部7に供給する。
【0044】また、隣接する2つの区間が同一の期間
長のときは、前記の2つの区間における互いの区間の中
点間を結ぶ直線を表わし得る(K−N)ビットの付加符
号情報を発生して、それを可変遅延部7に供給する。
前記したサブバンドのNビットの符号情報の値が、極値
と対応している区間におけるサブバンドのNビットの符
号情報であった場合には、その区間の期間長と対応して
予め定められた(K−N)ビットの付加符号情報を、極
値区間の波形データ発生部48に設けられている波形デ
ータ発生用ROMから読出して、それを可変遅延部7に
供給する。
【0045】前記の(K−N)ビット信号発生部6で発
生された(K−N)ビットの付加符号情報が供給された
可変遅延部7では、前記した(K−N)ビットの付加符
号情報が、加算回路4において所定のサブバンドのNビ
ットの符号情報の最下位桁に連続して、全体がKビット
の符号情報を生成させるようにするために必要な時間遅
延を(K−N)ビットの付加符号情報に与える。前記し
た可変遅延部7における前記のような時間遅延量は、遅
延制御信号発生部8で発生させた遅延制御信号によって
可変遅延部7が制御されることによって得られる。すな
わち、遅延制御信号発生部8は、信号波形の変化態様の
検出部5から供給された信号波形変化情報、信号波形変
化態様情報、信号波形変化の間隔情報などに基づいて、
前記した遅延制御信号を発生して、それを可変遅延部7
に供給する。
【0046】図13に示したビット数変換部BNCiで
は、遅延回路3によって予め定められた一定の時間だけ
遅延された状態の情報信号処理の対象にされているサブ
バンドのNビットの符号情報と、前記した(K−N)ビ
ット信号発生部6で発生された帯域分割(K−N)ビッ
トの付加符号情報とを加算回路4で加算して、前記した
加算回路4から、情報信号処理の対象にされているサブ
バンドのNビットの符号情報における最下位桁に、(K
−N)ビット信号発生部6で発生された帯域分割(K−
N)ビットの付加符号情報が連続した状態の帯域分割K
ビットのデジタル信号を出力端子61に送出し、また、
図14に示されているビット数変換部BNCaiでは、
(K−N)ビット信号発生部6で発生された帯域分割
(K−N)ビットの付加符号情報を出力端子61に送出
する。
【0047】次に、図16を参照して、前記した信号波
形の変化態様の検出部5の具体的な構成態様と、動作と
について説明する。図16において信号波形の変化態様
の検出部5は、既述のように信号波形変化情報の発生部
51と、信号波形変化態様情報の発生部52と、信号波
形変化の間隔情報の発生部53とによって構成されてい
る。そして信号波形の変化態様の検出部5の入力端子2
5には、情報信号処理の対象にされているサブバンドの
Nビットのデジタル信号が供給され、また入力端子26
にはクロック信号パルスPfsが供給される。前記した
クロック信号パルスPfsとしては、情報信号処理の対
象にされているデジタル信号を発生させる際に使用され
た標本化周波数fsと同一の繰返し周波数を有するパル
スが用いられるのであり、情報信号処理の対象にされて
いるデジタル信号が音響信号の場合には、前記のクロッ
ク信号パルスPfsとして、例えば48KHzの繰返し
周波数fsのパルス、あるいは例えば88.2KHzの繰
返し周波数fsのパルスが使用される。
【0048】信号波形の変化態様の検出部5の入力端子
25を介して信号波形変化情報の発生部51に供給され
た情報信号処理の対象にされているサブバンドのNビッ
トのデジタル信号は、マグニチュードコンパレータ10
におけるA入力端子と、D型フリップフロップ9のデー
タ端子に与えられており、また前記のD型フリップフロ
ップ9のクロック端子には、入力端子26を介してクロ
ック信号Pfsが与えられている。前記のマグニチュー
ドコンパレータ10におけるB入力端子には、前記した
D型フリップフロップ9のQ端子出力が供給される。そ
れで、前記したD型フリップフロップ9は、D型フリッ
プフロップ9のクロック端子へ、入力端子26を介して
標本化周期毎に順次のクロック信号Pfsが供給される
度毎に、前記したD型フリップフロップ9のQ端子か
ら、1標本化周期前にD型フリップフロップ9のデータ
端子に与えられていたサブバンドのNビットのデジタル
データを出力して、それをマグニチュードコンパレータ
10におけるB入力端子に入力させることになる。
【0049】前記のマグニチュードコンパレータ10と
しては、それのA入力端子に供給されたサブバンドのN
ビットのデジタルデータAと、それのB入力端子に供給
されたサブバンドのNビットのデジタルデータBとの大
きさを比較して、デジタルデータAの方がデジタルデー
タBよりも大きい場合には、出力端子A>Bだけをハイ
レベルの状態の出力Hとし、他の出力端子A<Bと出力
端子A=Bとの双方をローレベルの状態の出力Lとし、
また、前記の入力端子A,Bに供給されたサブバンドの
NビットのデジタルデータにおけるデジタルデータAと
デジタルデータBとが等しい場合には、出力端子A=B
だけをハイレベルの状態の出力Hとし、他の出力端子A
>Bと出力端子A<Bとの双方をローレベルの状態の出
力Lとし、さらに、前記の前記の入力端子A,Bに供給
されたサブバンドのNビットのデジタルデータにおける
デジタルデータBの方がデジタルデータAよりも大きい
場合には、出力端子A<Bだけをハイレベルの状態の出
力Hとし、他の出力端子A>Bと出力端子A=Bとの双
方をローレベルの状態の出力Lとするような動作態様の
マグニチュードコンパレータ74HC85を使用するこ
とができる。
【0050】信号波形変化情報の発生部51における前
記のマグニチュードコンパレータ10の出力端子A>B
からの出力と、出力端子A<Bからの出力とは、排他的
論理和回路11に供給されている。また、前記した前記
のマグニチュードコンパレータ10の出力端子A>Bか
らの出力は、信号波形変化態様情報の発生部52のD型
フリップフロップ13のデータ端子にも供給されてい
る。そして、前記した排他的論理和回路11の出力は、
前記したマグニチュードコンパレータ10の出力端子A
>Bからの出力と、出力端子A<Bからの出力との何れ
か一方がハイレベルの状態Hになった場合にハイレベル
の状態Hとなる。なお図16中ではマグニチュードコン
パレータ10の出力端子A>Bからの出力と、出力端子
A<Bからの出力とを排他的論理和回路11に供給して
いるが、前記の排他的論理和回路11の代わりにオア回
路を使用しても、前記した排他的論理和回路11を使用
した場合と同一の動作が行なわれる(図16におけるマ
グニチュードコンパレータ10から排他的論理和回路1
1の2つの入力端子に対して同時にハイレベルの状態の
信号が与えられる状態は起らないからである)。
【0051】前記した排他的論理和回路11からの出力
信号は、アンド回路12に供給されており、また前記の
アンド回路12にはゲートパルスとしてPfsバーが供
給されている。前記のゲートパルスPfsバーは既述し
たクロック信号パルスPfsと同一の繰返し周波数でク
ロック信号パルスPfsと180度の位相差を有するパ
ルスである。それで、前記したアンド回路12からは、
サブバンドのNビットのデジタル信号における1標本化
周期だけ隔てて時間軸上で隣接しているデジタルデータ
の値が異なっている状態の場合に、ゲートパルスPfsバ
ーのタイミングでクロック信号CLKが出力されること
になる。
【0052】信号波形の変化態様の検出部5の入力端子
25に対して供給されたサブバンドのNビットのデジタ
ル信号の時間軸上での変化に対応して、信号波形の変化
態様の検出部5における信号波形変化情報の発生部51
のアンド回路12から出力されるクロック信号CLKの
発生の状態を図18を参照して説明すると次のとおりで
ある。図18において図の上方に記載されているイ,
ロ,ハ…オは、信号波形の変化態様の検出部5の入力端
子25に対して供給された情報信号処理の対象にされて
いるサブバンドのNビットのデジタル信号の信号レベル
を示している符号であり、また、図18の下方に記載さ
れているPfs1,Pfs2,Pfs3…Pfs19は、入
力端子26に供給されているクロック信号パルスPfs
であり、さらに、Pfs1バー,Pfs2バー,Pfs3バ
ー…Pfs19バーは、アンド回路12に供給されている
ゲートパルスである。
【0053】前記した信号波形変化情報の発生部51
に、入力端子25を介して供給された情報信号処理の対
象にされているサブバンドのNビットのデジタル信号
が、マグニチュードコンパレータ10におけるA入力端
子と、D型フリップフロップ9のデータ端子に与えられ
る。そして、前記したD型フリップフロップ9のクロッ
ク端子には、標本化周期毎に入力端子26を介して順次
のクロック信号Pfs1,Pfs2,Pfs3…Pfs19
が供給されるから、前記したD型フリップフロップ9の
Q端子からは、1標本化周期Ts前にD型フリップフロ
ップ9のデータ端子に与えられていたサブバンドのNビ
ットの符号情報(デジタルデータ)を出力して、それが
マグニチュードコンパレータ10におけるB入力端子に
入力される。
【0054】入力端子25を介して供給された情報信号
処理の対象にされているサブバンドのNビットのデジタ
ル信号の信号レベルが、時間軸上で図18に例示してあ
るようにイ,ロ,ハ…のように変化しているとすると、
クロック信号Pfs1の時刻にはマグニチュードコンパ
レータ10におけるA入力端子と、D型フリップフロッ
プ9のデータ端子には、信号レベル「イ」のデジタルデ
ータが与えられ、また、この場合にマグニチュードコン
パレータ10におけるB入力端子に、D型フリップフロ
ップ9のQ端子から与えられるデジタルデータは不定
「?」である。それで、クロック信号Pfs1の時刻に、
マグニチュードコンパレータ10からの出力は不定「?」
である。
【0055】次に、前記したクロック信号Pfs1の時
刻から1標本化周期Ts後の時刻、すなわち、クロック
信号Pfs2の時刻に、マグニチュードコンパレータ1
0におけるA入力端子と、D型フリップフロップ9のデ
ータ端子には、信号レベル「ロ」のデジタルデータが与
えられ、マグニチュードコンパレータ10におけるB入
力端子には、D型フリップフロップ9のQ端子から信号
レベル「イ」のデジタルデータが与えられる。それでク
ロック信号Pfs2の時刻に、マグニチュードコンパレー
タ10からの出力は、出力端子A>Bだけがハイレベル
の状態になる。そして、マグニチュードコンパレータ1
0の出力端子A>Bだけがハイレベルの状態になるの
は、時間軸上においてデジタル信号が増加の傾向(図5
では、時間軸上においてデジタル信号が増加の傾向にあ
ることを、「>」,「U」の符号で示している。また、
図18中でも「A>B(>,U)」のような表示方法を
採用している)にあることを意味している。
【0056】前記のようにクロック信号Pfs2の時刻
に、マグニチュードコンパレータ10の出力端子A>B
だけがハイレベルの状態になったことにより、排他的論
理和回路11の出力は、クロック信号Pfs2の時刻にハ
イレベルの状態になる。それで前記のマグニチュードコ
ンパレータ10の出力が与えられているアンド回路12
は、ゲートパルスPfs2バーが与えられた時刻に、ハ
イレベルの状態のクロック信号CLK2を出力する(図
18参照)。
【0057】次いで、前記したクロック信号Pfs2の
時刻から1標本化周期Ts後におけるクロック信号Pf
s3の時刻に、マグニチュードコンパレータ10におけ
るA入力端子と、D型フリップフロップ9のデータ端子
には、信号レベル「ロ」のデジタルデータが与えられる
が、このときにマグニチュードコンパレータ10におけ
るB入力端子に、D型フリップフロップ9のQ端子から
与えられるデジタルデータも信号レベル「ロ」であるか
ら、クロック信号Pfs3の時刻におけるマグニチュード
コンパレータ10からの出力は、出力端子A=Bだけが
ハイレベルの状態になり、したがって、排他的論理和回
路11の出力は、クロック信号Pfs3の時刻にローレベ
ルの状態になり、それで前記のマグニチュードコンパレ
ータ10からのローレベルの状態の出力が与えられてい
るアンド回路12に、ゲートパルスPfsバーが与えら
れても、ハイレベルの状態のクロック信号CLKは出力
されない。
【0058】次に、前記したクロック信号Pfs3の時
刻から1標本化周期Ts後におけるクロック信号Pfs
4の時刻に、マグニチュードコンパレータ10における
A入力端子と、D型フリップフロップ9のデータ端子に
は、信号レベル「ハ」のデジタルデータが与えられ、マ
グニチュードコンパレータ10におけるB入力端子に
は、D型フリップフロップ9のQ端子から信号レベル
「ロ」のデジタルデータが与えられる。それで、クロッ
ク信号Pfs4の時刻に、マグニチュードコンパレータ1
0からの出力は、出力端子A>Bだけがハイレベルの状
態になる。前記のようにクロック信号Pfs4の時刻に、
マグニチュードコンパレータ10の出力端子A>Bだけ
がハイレベルの状態になったことにより、排他的論理和
回路11の出力は、クロック信号Pfs4の時刻にハイレ
ベルの状態になり、前記のマグニチュードコンパレータ
10の出力が与えられているアンド回路12はゲートパ
ルスPfs4バーが与えられた時刻に、ハイレベルの状
態のクロック信号CLK3を出力する(図18参照)。
【0059】前記したクロック信号Pfs4の時刻から
1標本化周期Ts後におけるクロック信号Pfs5の時
刻に、マグニチュードコンパレータ10におけるA入力
端子と、D型フリップフロップ9のデータ端子には、信
号レベル「ハ」のデジタルデータが与えられるが、この
ときにマグニチュードコンパレータ10におけるB入力
端子に、D型フリップフロップ9のQ端子から与えられ
るデジタルデータも信号レベル「ハ」であるから、クロ
ック信号Pfs5の時刻におけるマグニチュードコンパレ
ータ10からの出力は、出力端子A=Bだけがハイレベ
ルの状態になって、排他的論理和回路11の出力は、ク
ロック信号Pfs5の時刻にローレベルの状態になるか
ら、アンド回路12に、ゲートパルスPfsバーが与え
られても、ハイレベルの状態のクロック信号CLKは出
力されない。
【0060】次に、前記したクロック信号Pfs5の時
刻から1標本化周期Ts後におけるクロック信号Pfs
6の時刻に、マグニチュードコンパレータ10における
A入力端子と、D型フリップフロップ9のデータ端子に
は、信号レベル「ニ」のデジタルデータが与えられ、マ
グニチュードコンパレータ10におけるB入力端子に
は、D型フリップフロップ9のQ端子から信号レベル
「ハ」のデジタルデータが与えられる。それで、クロッ
ク信号Pfs6の時刻に、マグニチュードコンパレータ1
0からの出力は、出力端子A>Bだけがハイレベルの状
態になるから、排他的論理和回路11の出力は、クロッ
ク信号Pfs6の時刻にハイレベルの状態になり、前記の
マグニチュードコンパレータ10の出力が与えられてい
るアンド回路12はゲートパルスPfs6バーが与えら
れた時刻に、ハイレベルの状態のクロック信号CLK4
を出力する(図18参照)。
【0061】次いで、前記したクロック信号Pfs6の
時刻から1標本化周期Ts後におけるクロック信号Pf
s7の時刻に、マグニチュードコンパレータ10におけ
るA入力端子と、D型フリップフロップ9のデータ端子
には、信号レベル「ホ」のデジタルデータが与えられ、
マグニチュードコンパレータ10におけるB入力端子に
は、D型フリップフロップ9のQ端子から信号レベル
「ニ」のデジタルデータが与与えられる。それで、クロ
ック信号Pfs7の時刻に、マグニチュードコンパレータ
10からの出力は、出力端子A<Bだけがハイレベルの
状態になる。そして、マグニチュードコンパレータ10
の出力端子A<Bだけがハイレベルの状態になるのは、
時間軸上においてデジタル信号が減少の傾向(図5で
は、時間軸上においてデジタル信号が減少の傾向にある
ことを、「<」,「D」の符号で示している。また、図
18中でも「A<B(<,D)」のような表示方法を採
用している)にあることを意味している。そして、排他
的論理和回路11の出力は、クロック信号Pfs7の時刻
にハイレベルの状態になり、前記のマグニチュードコン
パレータ10の出力が与えられているアンド回路12は
ゲートパルスPfs7バーが与えられた時刻に、ハイレ
ベルの状態のクロック信号CLK5を出力する(図18
参照)。
【0062】図18中に示されているクロック信号Pf
s8〜Pfs19の各時刻に行なわれる信号波形変化情報の
発生部51の各部の動作は、クロック信号Pfs1〜Pf
s7の各時刻に行なわれた信号波形変化情報の発生部51
の各部の動作についての説明から容易に理解できるとこ
ろであるから、それの詳細な説明は省略する。これまで
の説明から判かるように、標本化周期毎に与えられる順
次のクロック信号Pfsi(ただし、iは1,2,3
…)の時刻毎に行なわれるマグニチュードコンパレータ
10からの比較出力が、それの出力端子A>Bまたは出
力端子A<Bの一方だけがハイレベルの状態になるの
は、入力端子25を介して供給された情報信号処理の対
象にされているNビットのデジタル信号の信号レベル
が、時間軸上で増加傾向、または減少傾向になっている
ときだけである。
【0063】そして、信号波形変化情報の発生部51の
アンド回路12からクロック信号CLKi(ただし、i
は1,2,3,4…)が出力されるのは、前記したマグ
ニチュードコンパレータ10の出力端子A>Bまたは出
力端子A<Bの一方だけがハイレベルの状態とき、すな
わち入力端子25を介して供給された情報信号処理の対
象にされているNビットのデジタル信号の信号レベル
が、時間軸上で増加傾向、または減少傾向になっている
ときである。
【0064】前記のようにして、信号波形変化情報の発
生部51のアンド回路12から送出されたクロック信号
CLKi(ただし、iは1,2,3,4…)は、信号波
形変化態様情報の発生部52のD型フリップフロップ1
3〜15のクロック端子と、信号波形変化の間隔情報の
発生部53のD型フリップフロップ19〜21のクロッ
ク端子とに供給される。前記した信号波形変化態様情報
の発生部52のD型フリップフロップ13〜15は、前
記のクロック信号CLKが与えられた時点に、各フリッ
プフロップ13〜15におけるデータ端子に供給されて
いるデジタルデータを読込み、また前記の信号波形変化
の間隔情報の発生部53のD型フリップフロップ19〜
21は、前記のクロック信号CLKが与えられた時点
に、D型フリップフロップ19〜21におけるデータ端
子に供給されているデジタルデータを読込む。
【0065】そして前記した信号波形変化態様情報の発
生部52におけるD型フリップフロップ13のデータ端
子には、信号波形変化情報の発生部51のマグニチュー
ドコンパレータ10における出力端子A>Bに現われた
信号が供給されているから、前記のD型フリップフロッ
プ13は、前記した順次のクロック信号CLKi(ただ
し、iは1,2,3,4…)が供給される度毎に、前記
した順次のクロック信号CLKi(ただし、iは1,
2,3,4…)が発生した時点に、信号波形変化情報の
発生部51のマグニチュードコンパレータ10における
出力端子A>Bに現われた信号の状態(ハイレベルの状
態、あるいはローレベルの状態)を読込むことになる。
【0066】前記した順次のクロック信号CLKi(た
だし、iは1,2,3,4…)の発生の時点に、信号波
形変化情報の発生部51のマグニチュードコンパレータ
10における出力端子A>Bに現われた信号の状態がハ
イレベルの状態になるのか、あるいはローレベルの状態
になるのかは、順次のクロック信号CLKi(ただしi
は1,2,3,4…)の発生の時点におけるデジタル信
号が、時間軸上で増加の傾向になっているのか、あるい
は時間軸上で減少の傾向になっているのかによって定ま
っているのであり、前記の順次のクロック信号CLKi
(ただしiは1,2,3,4…)の発生の時点における
デジタル信号が、時間軸上で増加の傾向になっている場
合には、マグニチュードコンパレータ10における出力
端子A>Bに現われる信号の状態はハイレベルの状態に
なっており、また前記とは逆に、順次のクロック信号C
LKi(ただしiは1,2,3,4…)の発生の時点に
おけるデジタル信号が、時間軸上で減少の傾向になって
いる場合には、マグニチュードコンパレータ10におけ
る出力端子A>Bに現われた信号の状態はローレベルの
状態になっている。
【0067】前記の点を図18及び図19を参照して説
明すると次のとおりである。すなわち、順次のクロック
信号CLKi(ただしiは1,2,3,4…)の発生の
時点におけるデジタル信号が、時間軸上で増加の傾向に
なっていて、クロック信号CLK(ゲートパルスPfs
バー)の時点で、ハイレベルの状態の信号が信号波形変
化態様情報の発生部52におけるD型フリップフロップ
13に読込まれるのは、図18及び図19中に示すクロ
ック信号CLKの番号が2〜4,12〜14,17,1
8,21〜27の各時刻(図18中では上向きの矢印で
示してあるクロック信号CLKの時刻)であり、また、
順次のクロック信号CLKi(ただしiは1,2,3,
4…)の発生の時点におけるデジタル信号が、時間軸上
で減少の傾向になっていて、クロック信号CLK(ゲー
トパルスPfsバー)の時点で、ローレベルの状態の信
号が信号波形変化態様情報の発生部52におけるD型フ
リップフロップ13に読込まれるのは、図18及び図1
9中に示すクロック信号CLKの番号が5〜11,1
5,16,19,20の各時刻(図18中では下向きの
矢印で示してあるクロック信号CLKの時刻)である。
【0068】前記のように順次のクロック信号CLKi
(ただし、iは1,2,3,4…)が供給される度毎に、
信号波形変化態様情報の発生部52におけるD型フリッ
プフロップ13のデータ端子に対して順次に供給された
信号、すなわち、信号波形変化情報の発生部51のマグ
ニチュードコンパレータ10における出力端子A>Bに
現われた信号は、順次のクロック信号CLKi(ただ
し、iは1,2,3,4…)が供給される度毎に、順次
にD型フリップフロップ14,15のデータ端子に移さ
れて行くが、その状態が図19中の「DFF13の入
力」「DFF13の出力」「DFF14の出力」「DF
F15の出力」の欄に例示されている。なお、前記の欄
中に記載されている「U」はハイレベルの状態を意味
し、また欄中に記載されている「D」はローレベルの状
態を意味している。
【0069】信号波形変化態様情報の発生部52のD型
フリップフロップ13の出力と、D型フリップフロップ
14の出力とは、排他的論理和回路16に与えられ、ま
た、D型フリップフロップ14の出力と、D型フリップ
フロップ15の出力とは、排他的論理和回路17に与え
られていて、前記の各排他的論理和回路16,17の出
力は、図18中の「排他的論理和回路16の出力」「排
他的論理和回路17の出力」の欄に示されているものと
なる。なお、この欄中の「1」はハイレベルの状態を意
味し、また「0」はローレベルの状態を示している。図
19中の「信号波形の極値の位置」の欄に示されている
「ニ」「ル」「カ」「タ」「ソ」「ネ」等の表示は、図
19の上方に示してある信号波形の変化態様の検出部5
の入力端子25に対して供給された情報信号処理の対象
にされているサブバンドのNビットのデジタル信号の信
号レベルを示している符号の内で、信号波形の極値に対
応している信号レベルの位置を示している。
【0070】そして、信号波形の変化態様の検出部5の
入力端子25に対して供給された情報信号処理の対象に
されているサブバンドのNビットのデジタル信号におけ
る信号波形の極値の位置のデジタルデータは、信号波形
変化態様情報における発生部52の排他的論理和回路1
6の出力が、ハイレベルの状態「1」になったときのク
ロック信号CLKの番号よりも2だけ少ないクロック信
号の番号を有するクロック信号CLKによって、D型フ
リップフロップ13に読込まれていることが判かる。ま
た、信号波形の変化態様の検出部5の入力端子25に対
して供給された情報信号処理の対象にされているサブバ
ンドのNビットのデジタル信号における信号波形の極値
の位置のデジタルデータは、前記した信号波形変化態様
情報における発生部52の排他的論理和回路17の出力
が、ハイレベルの状態「1」になったときのクロック信
号CLKの番号よりも3だけ少ないクロック信号の番号
を有するクロック信号CLKによって、D型フリップフ
ロップ13に読込まれているとして、前記の極値の位置
を検出してもよい。それで前記した信号波形変化態様情
報における発生部52中の排他的論理和回路16,17
からの出力信号は、後述されている(K−N)ビット信
号発生部6における信号処理のために必要とされる信号
波形の極値の位置情報として使用でき、また、後述され
ている遅延制御信号発生器8における信号処理のために
必要とされる信号波形の極値の位置情報としても使用で
きるのである。
【0071】次に、信号波形変化情報の発生部51のア
ンド回路12から送出されたクロック信号CLKi(た
だし、iは1,2,3,4…)が、クロック端子に供給
されている信号波形変化の間隔情報の発生部53のD型
フリップフロップ19〜21におけるD型フリップフロ
ップ19のデータ端子には、標本化周期を有するクロッ
ク信号パルスPfsを被計数パルスとして計数動作を行
なっているアドレスカウンタ18から出力されるアドレ
ス値が供給されている。それで前記した信号波形変化の
間隔情報の発生部53のD型フリップフロップ19は、
前記したクロック信号CLKi(ただし、iは1,2,
3,4…)がクロック端子に供給された時点毎のアドレ
スカウンタ18の出力値(アドレス値)を読込むことに
なる。
【0072】前記したD型フリップフロップ19に読込
まれたアドレス値は、信号波形変化情報の発生部51の
アンド回路12から送出された順次のクロック信号CL
Ki(ただし、iは1,2,3,4…)が、D型フリッ
プフロップ19〜21におけるクロック端子に供給され
る度毎に、D型フリップフロップ20,21に移されて
行くことになる。前記した各D型フリップフロップ19
〜21から出力されたアドレス値は、それぞれ個別の出
力端子27,30,31に送出されるとともに、前記し
たD型フリップフロップ19から出力されたアドレス値
と、D型フリップフロップ20から出力されたアドレス
値とは減算器22に供給され、また、前記したD型フリ
ップフロップ20から出力されたアドレス値と、D型フ
リップフロップ21から出力されたアドレス値とは減算
器23に供給される。
【0073】前記した減算器22,23からの出力値N
1,N2は、時間軸上で隣り合うクロック信号CLK間に
おけるアドレス値の差であるが、前記したアドレスカウ
ンタ18は既述のように、標本化周期を有するクロック
信号パルスPfsを被計数パルスとして計数動作を行な
っているから、前記した減算器22,23からの出力値
N1,N2の数値は、時間軸上で隣り合うクロック信号C
LK間の間隔が、標本化周期Tsの何倍であるのかを表
わしている数値である。前記した減算器22,23から
の出力値N1,N2は、それぞれ出力端子28,36に送
出されるとともに比較器24にも供給される。前記した
比較器24では前記した2個の減算器22,23からの
出力値N1,N2を比較して、前記した2つの数値N1,
N2の内で小さい方の数値Ns(N1,N2が同一の場合
は、N1をNsとする)を出力端子29に送出する。前記
した信号波形変化の間隔情報の発生部53の各D型フリ
ップフロップ19〜21から出力されたアドレス値、及
び比較器24からの出力値Ns、ならびに各減算器2
2,23からの出力値等は、後述されている(K−N)
ビット信号発生部6における信号処理のために必要とさ
れる信号波形変化の間隔情報として使用でき、また、後
述されている遅延制御信号発生器8における信号波形変
化の間隔情報としても使用できるのである。
【0074】次に、図17に示す(K−N)ビット信号
発生部6について説明する。(K−N)ビット信号発生部
6は、信号処理の対象にされているサブバンドのNビッ
トの符号情報の値が時間軸上において順次に増加傾向、
または順次に減少傾向を示して変化している場合には、
順次の標本化周期毎のサブバンドのNビットの符号情報
の値が同一の状態で続いた期間(区間)の長さ(標本化周
期Tsの数によって示される)が、隣接する2つの区間
で互いに異なるときは、前記の隣接する2つの区間の期
間長の短い方の区間の中点と、期間長が長い方の区間中
における前記した2つの区間の境界から前記した短い期
間長の1/2と対応する位置の点とを結ぶ直線を表わし
得る(K−N)ビットの付加符号情報を発生し、また、
前記の隣接する2つの区間が同一の期間長のときは、前
記の2つの区間における互いの区間の中点間を結ぶ直線
を表わし得る(K−N)ビットの付加符号情報を発生
し、さらに前記したサブバンドのNビットの符号情報の
値が、極値と対応している区間におけるサブバンドのN
ビットの符号情報であった場合には、その区間の期間長
と対応して予め定められた(K−N)ビットの付加符号
情報を波形データ発生用ROMから読出し、前記のよう
に発生された(K−N)ビットの付加符号情報を可変遅
延部7に供給する動作を行なうことができるように構成
されている。
【0075】図17において、48は極値区間の波形デ
ータ発生部であり、この極値区間の波形データ発生部4
8には、図21の(b)及び図22乃至図24を参照し
て既述したように、信号処理の対象にされているサブバ
ンドのNビットの符号情報による極値と対応している区
間の期間長に応じて、それぞれサブバンドのNビットの
符号情報による極値の区間で示される矩形の面積と、略
々、同じ面積となるような(K−N)ビット符号情報を
記憶させてある波形データ発生用ROMが設けられてい
る。また、49は信号処理の対象にされているサブバン
ドのNビットの符号情報における1LSBの値を被除数
として、信号波形変化の間隔情報の発生部53における
比較器24から出力端子29を介して送出されている数
値Ns、すなわち、隣接する2つの区間の長さの内で短
い方の期間長(隣接する2つの区間の期間長が同一の場
合は、一方の区間の期間長)を、標本化周期Tsを単位
として表わした数値Nsを除数とする演算を行なう「N
ビットの1LSB/Nsの演算を行なう値を発生させる
演算部」である。
【0076】54は信号処理の対象にされているサブバ
ンドのNビットの符号情報の値が時間軸上において順次
に増加傾向、または順次に減少傾向を示して変化してい
る場合に、順次の標本化周期毎のサブバンドのNビット
の符号情報の値が同一の状態で続いた期間(区間)の長
さが、隣接する2つの区間について異なるとき、または
同一のときで、かつ前記の隣接する2つの区間に極値の
区間を含んでいないときに、前記した2つの区間につい
て、図21の(a)を参照して既述したような手法を適
用して(K−N)ビットの付加符号情報を発生させる
「極値区間以外の波形データ発生部」であり、また、5
5は例えばランダムアクセスメモリ(RAM)、リード
オンリーメモリ(ROM)、マイクロプロセッサ等を含
んで構成されている制御回路である。また、56はイン
バータ、57,58はセレクタ、59はオア回路であ
る。
【0077】(K−N)ビット信号発生部6における各
入力端子37〜46には、前記した信号波形の変化態様
の検出部5の出力端子27〜36から出力された信号が
供給されるのであるが、前記した(K−N)ビット信号
発生部6における各入力端子37〜46と、信号波形の
変化態様の検出部5の出力端子27〜36との接続関係
は、それぞれ、出力端子27→入力端子43、出力端子
28→入力端子37、出力端子29→入力端子39、出
力端子30→入力端子44、出力端子31→入力端子4
5、出力端子32→入力端子46、出力端子33→入力
端子38、出力端子34→入力端子41、出力端子35
→入力端子40、出力端子36→入力端子42のように
なっている。
【0078】制御回路55による制御の下に動作する極
値区間の波形データ発生部48、Nビットの1LSB/
Nsの演算を行なう値を発生させる演算部49及び極値
区間以外の波形データ発生部54において、前記した極
値区間の波形データ発生部48は、入力端子37に対し
て信号波形の変化態様の検出部5の出力端子28から供
給される数値N1(減算器22の出力値N1)と、入力端子
38に対して信号波形の変化態様の検出部5の出力端子
33から供給される極値区間であることを示す信号とに
よって、前記の数値N1をアドレス情報として、極値区
間の期間長と対応して予め定められた(K−N)ビット
の付加符号情報を波形データ発生用ROMから読出して
極値区間の波形データ発生部48からセレクタ57に与
える。
【0079】すなわち前記した入力端子38に対して信
号波形の変化態様の検出部5の出力端子33から供給さ
れる極値区間であることを示す信号が「1」である場合
に、入力端子37に与えられている数値N1は、極値区
間の期間長(標本化周期Tsの何倍の時間長か)を示し
ている{図25の(b)を参照}から、前記の数値N1
をアドレス情報に用いれば、予め、極値区間の期間長毎
に所定の極値区間の波形データ(図22乃至図24に一
部を例示してある)を格納させてある極値区間の波形デ
ータ発生用ROMからは、極値区間の期間長と対応した
所定の(K−N)ビットの付加符号情報{極値区間が図
25の(b)に例示したような入力データと対応する
(K−N)ビットの付加符号情報は図25の(c)に例示
したような波形の出力データとなる}を出力させること
ができるのである。そして、極値区間において、入力端
子38を介してセレクタ57には、極値区間であること
を示す信号「1」が供給されているから、極値区間の波
形データ発生部48から出力された(K−N)ビットの
付加符号情報は、前記のセレクタ57と、オア回路59
とを介して出力端子47に送出されることになる。
【0080】次に、Nビットの1LSB/Nsの演算を
行なう値を発生させる演算部49は入力端子39に対し
て、信号波形の変化態様の検出部5の出力端子29から
供給される数値Ns(比較器24の出力値Ns)を用い
て、Nビットの1LSB/Nsの演算を行ない、その演
算結果を極値区間以外の波形データ発生部54に供給す
るとともに、Nビットの1LSB/Nsの演算を行なう
値を発生させる演算部49から極値区間以外の波形デー
タ発生部54には前記した数値Nsも供給する。前記の
極値区間以外の波形データ発生部54には、入力端子4
0に対して信号波形の変化態様の検出部5の出力端子3
5から供給されるA>B信号(サブバンドのNビットの
符号情報の値が、時間軸上において順次に増加傾向の場
合には「1」,サブバンドのNビットの符号情報の値
が、時間軸上において順次に減少傾向の場合には「0」
の信号であり、図18及び図19中では、「>」
「U」,「<」「D」で示してある)が供給されてお
り、極値区間以外の波形データ発生部54では前記のA
>B信号により、サブバンドのNビットの符号情報の値
が時間軸上において順次に増加傾向にあるのか、または
順次に減少傾向にあるのかを判断して、波形データ発生
の態様を変更する。
【0081】図26及び図33は極値区間以外の波形デ
ータ発生部54に、A>B信号が「1」の信号が供給さ
れている状態の場合、すなわち、サブバンドのNビット
の符号情報の値が時間軸上において順次に増加傾向にあ
る場合を一例にとり、極値区間以外の波形データ発生部
54における波形データの発生の仕方を説明している図
である。なお、2LSB以上の増加状態にあっても、1
LSBについての増加を抽出しているので、1LSBの
増加と同じである。図26の(a)及び図33の(a)
には、信号レベルが「ク」の区間はN1の期間長であ
り、前記の区間に隣接する区間が、信号レベルが「ヤ」
の区間はN2の期間長であって、前記の2つの隣接する
区間の期間長N1,N2の関係がN1>N2である場合の例
を示してある。この場合に入力端子39に対して信号波
形の変化態様の検出部5の出力端子29を介して比較器
24から供給される数値NsはN2である。図26(及び
図33)中に例示してある数値Ns(=N2)は、16
(標本化周期Ts毎に発生されるクロック信号パルスP
fsが16個)である。
【0082】また、図26(及び図33)中の「ク」の
区間と「ヤ」の区間との境界位置βは、入力端子44に
対して信号波形の変化態様の検出部5の出力端子30を
介して供給されているアドレス値によって示され、ま
た、「ヤ」の区間の終端位置γは入力端子43に対して
信号波形の変化態様の検出部5の出力端子27を介して
供給されているアドレス値によって示され、さらに
「ク」の区間の始端位置αは入力端子45に対して信号
波形の変化態様の検出部5の出力端子31を介して供給
されているアドレス値によって示される。極値区間以外
の波形データ発生部54には、メモリや演算回路等を備
えていて、前記した隣接する2つの区間「ヤ」と「ク」
との境界位置βから、区間「ク」内のNs/2の位置0
と、区間「ヤ」内のNs/2の位置16との間における
1標本化周期毎に設定された0,1,2,3…16の各
位置に対して、それぞれ次の算式で示されるような値を
有する付加符号情報を発生させる。
【0083】まず、区間「ク」内に設定された0の位置
における付加符号情報の値は0とする。次に、区間
「ク」内に設定された1の位置における付加符号情報の
値は(Nビットの1LSB)/Ns(=N2)とする。区
間「ク」内に設定された2の位置における付加符号情報
の値は2×(Nビットの1LSB)/Ns(=N2)、区
間「ク」内に設定された3の位置における付加符号情報
の値は3×(Nビットの1LSB)/Ns(=N2)、区
間「ク」内に設定された4の位置における付加符号情報
の値は4×(Nビットの1LSB)/Ns(=N2)、区
間「ク」内に設定された5の位置における付加符号情報
の値は5×(Nビットの1LSB)/Ns(=N2)、区
間「ク」内に設定された6の位置における付加符号情報
の値は6×(Nビットの1LSB)/Ns(=N2)、区
間「ク」内に設定された7の位置における付加符号情報
の値は7×(Nビットの1LSB)/Ns(=N2)とす
る。
【0084】次に図26(及び図33)中の「ク」の区
間と「ヤ」の区間との境界位置β(8の位置)における
付加符号情報の値は[{8×(Nビットの1LSB)/
Ns(=N2)}−Nビットの1LSB]とする。以下、
区間「ヤ」内に設定された9の位置における付加符号情
報の値は[{9×(Nビットの1LSB)/Ns(=N
2)}−Nビットの1LSB]、区間「ヤ」内に設定され
た10の位置における付加符号情報の値は[{10×
(Nビットの1LSB)/Ns(=N2)}−Nビットの
1LSB]、区間「ヤ」内に設定された11の位置にお
ける付加符号情報の値は[{11×(Nビットの1LS
B)/Ns(=N2)}−Nビットの1LSB]、区間
「ヤ」内に設定された12の位置における付加符号情報
の値は[{12×(Nビットの1LSB)/Ns(=N
2)}−Nビットの1LSB]、区間「ヤ」内に設定され
た13の位置における付加符号情報の値は[{13×
(Nビットの1LSB)/Ns(=N2)}−Nビットの
1LSB]、区間「ヤ」内に設定された14の位置にお
ける付加符号情報の値は[{14×(Nビットの1LS
B)/Ns(=N2)}−Nビットの1LSB]、区間
「ヤ」内に設定された15の位置における付加符号情報
の値は[{15×(Nビットの1LSB)/Ns(=N
2)}−Nビットの1LSB]、区間「ヤ」内に設定され
た16の位置における付加符号情報の値は[{16×
(Nビットの1LSB)/Ns(=N2)}−Nビットの
1LSB]とする。
【0085】前記のような演算が行なわれることによ
り、隣接する2つの区間「ク」「ヤ」における元の帯域
分割Nビットの符号情報による信号波形は、K1→K2→
K3→K4→K5→K6→K7→K8によって示されるもので
あったのに、前記のような演算が行なわれて、元の帯域
分割Nビットのデジタル信号の最下位桁に(K−N)ビ
ットの付加符号情報が連続されたことにより、K1→K2
→K3→K5→K7→K8によって示されるような信号波
形、すなわち極値区間以外の波形データ発生部54にお
ける前記のような動作によって、図27の(a)及び図
33の(a)のそれぞれの図中のδの位置とεの位置と
の間の波形が、図27の(b)及び図33の(c)に示
されるようなものになる。
【0086】図27及び図33を参照して行なったこれ
までの説明は、極値区間以外の波形データ発生部54
に、A>B信号が「1」の信号が供給されている状態の
場合、すなわち、サブバンドのNビットの符号情報の値
が時間軸上において順次に増加傾向にある場合に関する
ものであったが、極値区間以外の波形データ発生部54
に、A>B信号が「0」の信号が供給されている状態の
場合、すなわち、サブバンドのNビットの符号情報の値
が時間軸上において順次に減少傾向にある場合には、前
記の算式が変更されるだけで(K−N)ビットの付加符
号情報の発生は、前記と同様に行なわれ得ることは勿論
である。今、図27の(a){及び図33の(a)}に
示されている「ク」の区間の方が、「ヤ」の区間に比べ
てNビットの1LSBだけ信号レベルが高かった場合を
考えて、隣接する2つの区間「ヤ」と「ク」との境界位
置βから、区間「ク」内のNs/2の位置0と、区間
「ヤ」内のNs/2の位置16との間における1標本化
周期毎に設定された0,1,2,3…16の各位置に対
して、それぞれ発生させるべき付加符号情報について示
すと次のとおりである。
【0087】まず区間「ク」内に設定された0の位置に
おける付加符号情報の値は、[{16×(Nビットの1
LSB)/Ns(=N2)}−Nビットの1LSB]の算
式によって求められる。また、「ク」内に設定された1
の位置における付加符号情報の値は[{15×(Nビッ
トの1LSB)/Ns(=N2)}−Nビットの1LS
B]、以下、区間「ク」内に設定された2の位置におけ
る付加符号情報の値は[{14×(Nビットの1LS
B)/Ns(=N2)}−Nビットの1LSB]、区間
「ク」内に設定された3の位置における付加符号情報の
値は[{13×(Nビットの1LSB)/Ns(=N
2)}−Nビットの1LSB]、区間「ク」内に設定され
た4の位置における付加符号情報の値は[{12×(N
ビットの1LSB)/Ns(=N2)}−Nビットの1L
SB]、区間「ク」内に設定された5の位置における付
加符号情報の値は[{11×(Nビットの1LSB)/
Ns(=N2)}−Nビットの1LSB]、区間「ク」内
に設定された6の位置における付加符号情報の値は
[{10×(Nビットの1LSB)/Ns(=N2)}−
Nビットの1LSB]、区間「ク」内に設定された7の
位置における付加符号情報の値は[{9×(Nビットの
1LSB)/Ns(=N2)}−Nビットの1LSB]と
なり、また図27(及び図33)中の「ク」の区間と
「ヤ」の区間との境界位置β(8の位置)における付加
符号情報の値は[{8×(Nビットの1LSB)/Ns
(=N2)}−Nビットの1LSB]となる。
【0088】次に、区間「ヤ」内に設定された9の位置
における付加符号情報の値は、7×(Nビットの1LS
B)/Ns(=N2)、区間「ヤ」内に設定された10の
位置における付加符号情報の値は、6×(Nビットの1
LSB)/Ns(=N2)、区間「ヤ」内に設定された1
1の位置における付加符号情報の値は、5×(Nビット
の1LSB)/Ns(=N2)、区間「ヤ」内に設定され
た12の位置における付加符号情報の値は、4×(Nビ
ットの1LSB)/Ns(=N2)、区間「ヤ」内に設定
された13の位置における付加符号情報の値は、3×
(Nビットの1LSB)/Ns(=N2)、区間「ヤ」内
に設定された14の位置における付加符号情報の値は、
2×(Nビットの1LSB)/Ns(=N2)、区間
「ヤ」内に設定された15の位置における付加符号情報
の値は、(Nビットの1LSB)/Ns(=N2)、区間
「ヤ」内に設定された16の位置における付加符号情報
の値は0となる。
【0089】前記の極値区間以外の波形データ発生部5
4では、前記のような演算を行なって得た付加符号情報
を順次にメモリに記憶した後に、制御回路55の制御動
作の下にメモリから読出された(K−N)ビットの付加
符号情報はセレクタ58に与える。前記した入力端子3
8に対して信号波形の変化態様の検出部5の出力端子3
3から供給される極値区間であることを示す信号が
「0」である場合に、その信号がインバータ56によっ
て「1」の信号としてセレクタ58に与えられることに
より、極値区間以外の波形データ発生部54で発生され
た(K−N)ビットの付加符号情報は前記のセレクタ5
8と、オア回路59とを介して(K−N)ビット信号発
生部6の出力端子47に送出されることになる。
【0090】前述のように、信号処理の対象にされてい
るサブバンドのNビットの符号情報の値が時間軸上にお
いて順次に増加傾向、または順次に減少傾向を示して変
化していて、順次の標本化周期毎のサブバンドのNビッ
トの符号情報の値が同一の状態で続いた期間(区間)の
長さが、隣接する2つの区間について異なるとき、また
は同一のときで、かつ前記の隣接する2つの区間に極値
の区間を含んでいないときには、前記の2つの区間につ
いて、極値区間以外の波形データ発生部54において、
図21の(a){図28の(a)も同じ}を参照して既
述したような手法を適用して(K−N)ビットの付加符
号情報を発生させ、また、信号処理の対象にされている
サブバンドのNビットの符号情報による極値と対応して
いる区間については、極値区間の期間長と対応して予め
定められた波形を有する(K−N)ビットの付加符号情
報を、極値区間の波形データ発生部48で発生させる
が、隣接する2つの区間のー方の区間が極値区間の場合
には、入力端子38を介して制御回路55に供給された
極値区間を示す情報に基づいて、制御回路55で発生さ
せた制御信号が、極値区間以外の波形データ発生部54
に与えられることにより、極値区間以外の波形データ発
生部54では極値区間を含む2つの区間についての演算
結果がセレクタ58に与えられないようにする。
【0091】前記のように(K−N)ビット信号発生部
6で発生された(K−N)ビットの付加符号情報は、図
14に示されているビット数変換部BNCdiでは、可
変遅延部7を介して(K−N)ビットの付加符号情報を
出力端子61に送出し、また、図13に示されているビ
ット数変換部BNCiでは、前記の(K−N)ビット信
号発生部6で発生された(K−N)ビットの付加符号情
報が、可変遅延部7を介して加算回路4に供給される。
前記の可変遅延部7では、一定の時間遅延を受けた状態
のサブバンドのNビットの符号情報の最下位桁に、前記
の(K−N)ビットの付加符号情報が連続する状態とさ
れて、全体がKビットの符号情報となるようにするため
の必要な時間遅延を(K−N)ビットの付加符号情報に
与える。それで、図13に示されているビット数変換部
BNCiでは、遅延回路3において一定の時間遅延を受
けた状態のサブバンドのNビットの符号情報の最下位桁
に、前記の(K−N)ビットの付加符号情報が連続する
状態で加算されて、全体がKビットの符号情報とされた
出力符号情報を加算回路4から出力端子61に送出す
る。
【0092】前記した可変遅延部7としては、ランダム
アクセスメモリを用いて、書込みのタイミングと読出し
のタイミングとを制御することにより、(K−N)ビッ
トの付加符号情報に対して所定の時間遅延を与えるよう
にすることができるのであり、可変遅延部7において
(K−N)ビットの付加符号情報に与える所定の時間遅
延量は、遅延制御信号発生部8で発生される遅延制御信
号によって定められる。
【0093】図27には、ビット数変換部BNCiの入
力端子60に供給されたサブバンドのNビットの符号情
報(図27の左端に入力の波形Sで示す)に対して、遅
延回路3で一定の時間遅延を与えた状態のNビットの符
号情報(図27の中央付近の上部に波形Sdで示す)
と、前記した入力端子60に供給されたサブバンドのN
ビットの符号情報(図27の左端に入力の波形Sで示
す)に基づいて、信号波形の変化態様の検出部5と、
(K−N)ビット信号発生部6とによって発生させた
(K−N)ビットの付加符号情報を可変遅延部7で所定
の時間だけ遅延させた信号(図27の中央付近の下部に
波形Saで示す)とが、加算回路4で加算されることに
より、図27の右端に出力として示されているように、
サブバンドのNビットの符号情報の最下位桁に、前記の
(K−N)ビットの付加符号情報が連続する状態で加算
回路4で加算されて、全体がKビットの符号情報とされ
る状態が図示説明されている。図27中の波形に示すa
〜hの符号は、各波形間の対応を明らかにするためのも
のである。
【0094】なお、図27の中央付近の下部に点線で示
す階階波形Sa’は、図27(及び図33)を参照して
既述したように、隣接する2区間の境界の位置から一方
の区間内と対応して発生させるべき付加符号情報の値を
得る際において、Nビットの1LSBの値を減算する以
前のSaの算出値を示している。図33の(b)は隣接
する2区間の境界の位置から一方の区間内と対応して発
生させるべき付加符号情報の値を得るために、Nビット
の1LSBの値が減算されることを示している図であ
る。
【0095】図13に示されているビット数変換部BN
Ciにおいて、遅延回路3により一定の時間遅延を受け
た状態のサブバンドのNビットの符号情報の最下位桁
に、前記の(K−N)ビットの付加符号情報が連続する
状態で加算して、全体がKビットの符号情報とされた出
力符号情報を加算回路4から出力端子61に送出するた
めには、演算回路4において、サブバンドのNビットの
符号情報と、(K−N)ビットの付加符号情報とが適正
な時間関係で加算されなければならない。それで、入力
端子60に供給されたサブバンドのNビットの符号情報
(図27の左端に入力の波形Sで示す)に、遅延回路3
により一定の時間遅延を与えた状態のサブバンドのNビ
ットの符号情報(図27の中央付近の上部に波形Sdで
示す)における順次の標本化周期毎の付加符号情報の時
間位置に対して、前記した入力端子60に供給されたサ
ブバンドのNビットの符号情報(図27の左端に入力の
波形Sで示す)に基づいて、信号波形の変化態様の検出
部5と、(K−N)ビット信号発生部6とによって発生
させた(K−N)ビットの付加符号情報を可変遅延部7
で所定の時間だけ遅延させた信号(図27の中央付近の
下部に波形Saで示す)における順次の標本化周期毎の
付加符号情報の時間位置とが、正しく対応している状態
で加算回路4に供給されるように、可変遅延部7により
(K−N)ビットの付加符号情報に与えられる遅延時間
が、遅延制御信号発生部8で発生される遅延制御信号に
よって制御されることが必要である。この点は極値区間
と対応して発生された(K−N)ビットの付加符号情報に
ついても同様である(図25参照)。
【0096】それで遅延制御信号発生部8では、信号波
形の変化態様の検出部5の出力端子27〜36から出力
された信号の内で、出力端子34から送出されたクロッ
ク信号CLK、出力端子29から送出されたNsの値、
出力端子30から送出された2つの区間の境界位置のア
ドレス値、出力端子28から送出された極値区間の期間
長の情報、出力端子33から送出された極値区間を示す
情報、端子31から送出された区間の始端位置のアドレ
ス値及びクロック信号Pfs等を用いて、隣接する2つ
の区間の境界の位置または極値区間の始端の位置から標
本化周期Tsずつ離れた位置に存在する(K−N)ビッ
トの付加符号情報に与えるべき遅延時間を算出し、その
遅延時間が可変遅延部7で(K−N)ビットの付加符号
情報へ与えられるような遅延制御信号を発生して、それ
を可変遅延部7に供給する。
【0097】図13乃至図33の各図を参照して、これ
までに説明して来たビット数変換部BNCi,BNCd
iは、図1,図2,図5,図6,図9,図10等の各図
中に示されているビット数変換部BNCDを構成してい
るビット数変換部BNCiの構成例、及び図9及び図1
0中に示されているビット数変換部BNCDを構成して
いるビット数変換部BNCdiの構成例であるが、図
3,図4,図7,図8等の各図中にそれぞれ四角な枠の
ブロックBNCDmとして示してあるビット数変換部B
NCDm、及び図11,図12等の各図中にそれぞれ四
角な枠のブロックBNCDdmとして示してあるビット
数変換部BNCDdmは、それぞれに設けられているラ
ンダムアクセスメモリRAMへの格納動作と読出し動作
とにより、時分割式に信号処理動作を行なって、図13
乃至図33の各図を参照して既述した前記したビット数
変換部BNCDと同様な機能を有するものとして構成さ
れているものである。
【0098】すなわち、前記したビット数変換部BNC
Dm,BNCDdmに対して、サブバンド分析フィルタ
QMFaから供給されるサブバンドのNビットの符号情
報は、実質的にデシメーションが施された状態のデジタ
ル信号であって、情報信号処理装置の入力端子1に供給
されたNビットの符号情報を間引いた状態のものである
から、ビット数変換部BNCDmでは、サブバンド分析
フィルタQMFaから同時的に供給されている各サブバ
ンドのNビットの符号情報を、一旦、ランダムアクセス
メモリRAMに格納した後に、それぞれ異なる周波数帯
域に属しているサブバンドのNビットの符号情報を、順
次にランダムアクセスメモリRAMから読出して、時分
割方式によるビット数変換処理動作が行なわれる。
【0099】それで、前記したビット数変換部BNCD
m,BNCDdmには、多数個のビット数変換部BNC
i,BNCdiを並列的に備えておかなくともよく、し
たがって、ビット数変換部全体の構成が簡単化されるこ
とになる。なお、前記したビット数変換部BNCDにサ
ブバンド分析フィルタQMFaから供給されるサブバン
ドのNビットの符号情報も、デシメーションが施された
状態のデジタル信号であるから、ビット数変換部BNC
Dに設けられた多数個のビット数変換部BNCi,BN
Cdiの動作のためのクロック信号パルスは、低い繰返
し周波数を使用できるし、または前記したビット数変換
部BNCDにおいても、少数個のビット数変換部BNC
i,BNCdiだけを並列的に設け、ランダムアクセス
メモリRAMを利用して、サブバンド分析フィルタQM
Faから同時的に供給されている各サブバンドのNビッ
トの符号情報を、一旦、ランダムアクセスメモリRAM
に格納した後に、それぞれ異なる周波数帯域に属してい
るサブバンドのNビットの符号情報を、順次にランダム
アクセスメモリRAMから読出して、時分割方式による
ビット数変換処理動作が行なわれるように構成すること
もできる。
【0100】さて、図1に示してある本発明の情報信号
処理装置では、それの入力端子1からバッファメモリB
M1を介してサブバンド分析フィルタQMFaに供給さ
れたNビットの符号情報が、既述したようなサブバンド
分析フィルタQMFaにおける信号処理動作により、標
本化周波数までの全周波数帯域が所定の分割態様で複数
個(n個)に分割された状態の各通過周波数帯域の内の
個別のものと対応している各サブバンドのNビット符号
情報(n個のサブバンドのNビット符号情報)とされ
て、ビット数変換部BNCDに供給される(前記した各
サブバンドのNビット符号情報は、それぞれ1/nにデ
シメーシヨンされた状態のものである)。ビット数変換
部BNCDに供給された前記した各サブバンドのNビッ
トの符号情報は、ビット数変換部BNCD中に各サブバ
ンド毎に設けられている各ビット数変換部BNC1〜B
NCnにおけるそれぞれ既述のようなビット数変換動作
によって、それぞれN<Kの関係にあるKビットの符号
情報に変換された後に、サブバンド合成フィルタQMF
cに供給される。
【0101】前記したサブバンド合成フィルタQMFc
では、前記のようにビット数変換部BNCDから供給さ
れた各サブバンド毎のKビットの符号情報、すなわち既
述したサブバンド分析フィルタQMFaにおける信号処
理動作により、標本化周波数までの全周波数帯域を、所
定の分割態様で複数個(n個)に分割してなるn個の通過
周波数帯域の内の個別の通過周波数帯域と対応してい
て、それぞれ1/nにデシメーシヨンされている状態の
n個のサブバンドのNビット符号情報が、それぞれN<
Kの関係にあるKビットの符号情報に変換されている各
サブバンド毎のKビットの符号情報(1/nにデシメー
ションされている状態のKビットの符号情報)が、情報
信号処理装置の入力端子1に供給されたNビットの符号
情報を発生させるのに用いられた標本化信号の周波数
(所定の標本化周波数)で標本化して得た状態のKビッ
トの符号情報となるように、サブバンド合成フィルタQ
MFcに供給された1/nにデシメーションされている
状態の各サブバンドのKビットの符号情報に補間を施す
ような信号処理のための演算を行なって、情報信号処理
装置の入力端子1に供給されたNビットの符号情報のサ
ンプル数と同数のサンプル数を有するKビットの各サブ
バンド毎の符号情報を発生させ、それを合成してバッフ
ァメモリBM2に供給する。
【0102】そして、前記のバッファメモリBM2から
は、Kビットの符号情報またはK≧M>Nの関係にある
Mビットの符号情報が出力端子2に出力される。前記の
バッファメモリBM2からK≧M>Nの関係にあるMビ
ットの符号情報を出力させるのには、バッファメモリB
M2からの読出し時に丸め信号処理が行なわれるように
すればよい。図中でバッファメモリBM2から出力端子
2に出力される符号情報をKビットとして表示してある
のは一例であり、バッファメモリBM2から出力端子2
に出力される符号情報が、既述のようにK≧M>Nの関
係にあるMビットの符号情報であっても良いことはいう
までもない(この点は図2〜図12についても同様であ
る)。
【0103】次に、図2に示してある本発明の情報信号
処理装置では、それの入力端子1からバッファメモリを
介してサブバンド分析フィルタQMFaに供給されたN
ビットの符号情報は、サブバンド分析フィルタQMFa
aとサブバンド分析フィルタQMFabとによって、並
列的に所定の信号処理動作が行なわれる。前記したサブ
バンド分析フィルタQMFaにおける一方のサブバンド
分析フィルタQMFaaでは、標本化周波数までの全周
波数帯域が、図15の(a)に例示されているように、
1チャンネル(n=1)の中心周波数がゼロに位置する
ように分割された状態の各通過周波数帯域の内の個別の
ものと対応している各サブバンドのNビット符号情報
(例えば64個のサブバンドのNビット符号情報)とさ
れて、ビット数変換部BNCDに供給される(前記した
各サブバンドのNビット符号情報は、それぞれ1/64
にデシメーシヨンされた状態のものである)。
【0104】また、前記したサブバンド分析フィルタQ
MFaにおける他方のサブバンド分析フィルタQMFa
bでは、標本化周波数までの全周波数帯域が、図15の
(b)に例示されているように、1チャンネル(n=
1)の中心周波数がfn/2nに位置するように分割さ
れた状態の各通過周波数帯域の内の個別のものと対応し
ている各サブバンドのNビット符号情報(例えば64個
のサブバンドのNビット符号情報)とされて、ビット数
変換部BNCDに供給される{前記した各サブバンドの
Nビット符号情報は、それぞれ1/64にデシメーシヨ
ンされた状態のものである}。
【0105】前記したサブバンド分析フィルタQMFa
におけるサブバンド分析フィルタQMFaaから出力さ
れた各サブバンドのNビットの符号情報は、例えば図1
5の(a)に例示されているように、標本化周波数まで
の全周波数帯域が、図15の(a)に例示されているよ
うに、1チャンネル(n=1)の中心周波数がゼロに位
置するように分割された状態の各通過周波数帯域の内の
個別のものと対応している各サブバンドのNビット符号
情報であり、また、前記したサブバンド分析フィルタQ
MFaにおけるサブバンド分析フィルタQMFabから
出力された各サブバンドのNビットの符号情報は、例え
ば図15の(b)に例示されているように、標本化周波
数までの全周波数帯域が、1チャンネル(n=1)の中
心周波数がfn/2nに位置するように分割された状態
の各通過周波数帯域の内の個別のものと対応している各
サブバンドのNビット符号情報であるから、前記のサブ
バンド分析フィルタQMFaaから出力された各サブバ
ンドのNビットの符号情報と、サブバンド分析フィルタ
QMFabから出力された各サブバンドのNビットの符
号情報とは、それぞれのサブバンドと対応する互いの通
過周波数帯域の遮断域が、ずらされている状態の周波数
帯域に属している。
【0106】そして、前記したサブバンド分析フィルタ
QMFaにおける一方のサブバンド分析フィルタQMF
aaからビット数変換部BNCDに供給された前記した
各サブバンドのNビットの符号情報は、ビット数変換部
BNCD中に前記の各サブバンド毎に設けられている各
ビット数変換部BNCa1〜BNCanにおけるそれぞ
れ既述のようなビット数変換動作によって、それぞれN
<Kの関係にあるKビットの符号情報に変換された後
に、サブバンド合成フィルタQMFcにおけるサブバン
ド合成フィルタQMFcaに供給され、また、前記のサ
ブバンド分析フィルタQMFaにおける他方のサブバン
ド分析フィルタQMFabからビット数変換部BNCD
に供給された前記した各サブバンドのNビットの符号情
報は、ビット数変換部BNCD中に前記の各サブバンド
毎に設けられている各ビット数変換部BNCb1〜BN
Cbnにおけるそれぞれ既述のようなビット数変換動作
によって、それぞれN<Kの関係にあるKビットの符号
情報に変換された後に、サブバンド合成フィルタQMF
cにおけるサブバンド合成フィルタQMFcbに供給さ
れる。
【0107】前記したサブバンド合成フィルタQMFc
におけるサブバンド合成フィルタQMFcaでは、前記
のようにビット数変換部BNCDにおける各ビット数変
換部BNCa1〜BNCanから供給された各サブバン
ド毎のKビットの符号情報、すなわち既述したサブバン
ド分析フィルタQMFaにおけるサブバンド分析フィル
タQMFaaの信号処理動作によって、標本化周波数ま
での全周波数帯域を、1チャンネル(n=1)の中心周
波数がゼロに位置するように所定の分割態様で分割して
なる複数個(例えば64個)の通過周波数帯域の内の個
別の通過周波数帯域と対応していて、それぞれ1/64
にデシメーシヨンされている状態の64個のサブバンド
のNビット符号情報が、それぞれN<Kの関係にあるK
ビットの符号情報に変換されている各サブバンド毎のK
ビットの符号情報{1/64)にデシメーションされて
いる状態のKビットの符号情報}が、情報信号処理装置
の入力端子1に供給されたNビットの符号情報を発生さ
せるのに用いられた標本化信号の周波数(所定の標本化
周波数)で標本化して得た状態のKビットの符号情報と
なるように、サブバンド合成フィルタQMFcにおける
サブバンド合成フィルタQMFcaに供給された1/6
4にデシメーションされている状態の各サブバンドのK
ビットの符号情報に補間信号処理を施すような演算を行
なって、情報信号処理装置の入力端子1に供給されたN
ビットの符号情報のサンプル数と同数のサンプル数を有
するKビットの各サブバンド毎の符号情報を発生させ、
それを合成してバッファメモリBM2aに供給する。
【0108】また、前記したサブバンド合成フィルタQ
MFcにおけるサブバンド合成フィルタQMFcbで
は、前記のようにビット数変換部BNCDにおける各ビ
ット数変換部BNCb1〜BNCbnから供給された各
サブバンド毎のKビットの符号情報、すなわち既述した
サブバンド分析フィルタQMFaにおけるサブバンド分
析フィルタQMFabの信号処理動作によって、標本化
周波数までの全周波数帯域が、1チャンネル(n=1)
の中心周波数がfn/2nに位置するように分割された
分割態様で複数個(例えば64個)に分割してなる各通過
周波数帯域の内の個別の通過周波数帯域と対応してい
て、それぞれ1/64にデシメーシヨンされている状態
の64個のサブバンドのNビット符号情報が、それぞれ
N<Kの関係にあるKビットの符号情報に変換されてい
る各サブバンド毎のKビットの符号情報(1/64にデ
シメーションされている状態のKビットの符号情報)
が、情報信号処理装置の入力端子1に供給されたNビッ
トの符号情報を発生させるのに用いられた標本化信号の
周波数(所定の標本化周波数)で標本化して得た状態の
Kビットの符号情報となるように、サブバンド合成フィ
ルタQMFcに供給された1/64にデシメーションさ
れている状態の各サブバンドのKビットの符号情報に補
間を施すような信号処理のための演算を行なって、情報
信号処理装置の入力端子1に供給されたNビットの符号
情報のサンプル数と同数のサンプル数を有するKビット
の各サブバンド毎の符号情報を発生させ、それを合成し
てバッファメモリBM2bに供給する。前記の2個のバ
ッファメモリBM2a,BM2bから読出された各サブバン
ドのKビットの符号情報は加算部ADDで加算される。
加算部ADDからは(K+1)ビットの符号情報が出力さ
れて割算回路DCTに供給され、前記の割算回路DCT
で1/2の演算が行なわれて、割算回路DCTから出力
端子2に対してKビットの符号情報、またはK≧M>N
の関係にあるMビットの符号情報が出力端子2に出力さ
れる。なお前記した割算回路DCTから出力端子2に対
して、K≧M>Nの関係にあるMビットの符号情報を出
力させるのには、割算回路DCTからの出力されたデジ
タルデータに丸め信号処理が行なわれるようにすればよ
い。
【0109】なお、前記のように加算部ADDからの出
力を前記した割算回路DCTによって1/2としてから
出力端子2に出力するようにしているのは、情報信号処
理装置の入力端子1に供給された信号処理の対象にされ
ているNビットの符号情報が、既述のように2系列の回
路で並列的に信号処理されているために、前記した2系
列の回路で並列的に信号処理されたデジタル信号が前記
した加算部ADDで加算されることにより、振幅が2倍
(1ビット増加)された状態の出力が加算部ADDから
出力されることになるからである。なお、後述されてい
る図4,図6,図8,図10,図12の各図に示されて
いる情報信号処理装置中に割算回路DCTが設けられて
いる理由も前記と同様である。前記のように、2系列の
回路で並列的に信号処理されるそれぞれのサブバンドの
Nビットの符号情報が、それぞれのサブバンドと対応す
る互いの通過周波数帯域の遮断域が、ずらされている状
態の周波数帯域に属しているものとされることにより、
各サブバンドの遮断域の部分で生じるデータの乱れが平
滑化されて、結果として高品質な出力データが得られる
のである。
【0110】次に、図3に示してある本発明の情報信号
処理装置は、図1について既述した情報信号処理装置に
おけるビット数変換部BNCDの代わりに、既述したビ
ット数変換部BNCDmを用いて構成した場合の構成例
を示したものであり、また、図4に示してある本発明の
情報信号処理装置は、図2について既述した情報信号処
理装置におけるビット数変換部BNCDの代わりに、既
述したビット数変換部BNCDmを用いて構成した場合
の構成例を示したものである。前記した図3及び図5に
示す情報信号処理装置では、それの構成部分として使用
されるビット数変換部BNCDmが、各サブバンドのN
ビットの符号情報に対するビット数変換動作を、時分割
式に行なう構成態様のものであるために、各サブバンド
のNビットの符号情報に対するビット数変換動作を、並
列式(同時式)に行なう構成態様のビット数変換部BN
CDを使用している図1及び図2に示す情報信号処理装
置に比べて、構成を簡単化することができる。この点
は、後述される図7,図8,図11,図12等の各図に
示されている情報信号処理装置の構成例についても同様
である。
【0111】次に、図5に示してある本発明の情報信号
処理装置は、図1について既述した情報信号処理装置
に、ピーク検出部PDとビツト数設部BNSとを付加し
た構成態様の情報信号処理装置であり、また、図6に示
してある本発明の情報信号処理装置は、図2について既
述した情報信号処理装置に、ピーク検出部PDとビツト
数設部BNSとを付加した構成態様の情報信号処理装置
であり、さらに図7に示してある本発明の情報信号処理
装置は、図3について既述した情報信号処理装置に、ピ
ーク検出部PDとビツト数設部BNSとを付加した構成
態様の情報信号処理装置であり、さらにまた図8に示し
てある本発明の情報信号処理装置は、図4について既述
した情報信号処理装置に、ピーク検出部PDとビツト数
設部BNSとを付加した構成態様の情報信号処理装置で
ある。
【0112】前記した図5(または図7)に示されてい
る情報信号処理装置中に設けてあるピーク検出部PD
は、ビット数変換部BNCD(またはビット数変換部B
NCDm)に供給される各サブバンドのNビットの符号
情報毎のピーク値を検出し、前記の検出されたピーク値
が予め定められた値を超えた状態を検出する機能と、前
記した各サブバンドのNビットの符号情報の加算値が、
予め定められた値よりも大きくなった状態を検出する機
能とを備えているものとして構成されており、前記した
ピーク検出部PDの検出結果に基づいて発生された制御
情報をビット数設定部BNSに供給する。
【0113】また、図6及び図8に示されている情報信
号処理装置中に設けてあるピーク検出部PDは、サブバ
ンド分析フィルタQMFaにおける一方のサブバンド分
析フィルタQMFaaからビット数変換部BNCD(ま
たはビット数変換部BNCDm)に供給される各サブバ
ンドのNビットの符号情報毎のピーク値を検出し、前記
の検出されたピーク値が予め定められた値を超えた状態
を検出する機能と、前記した各サブバンドのNビットの
符号情報の加算値が、予め定められた値よりも大きくな
った状態を検出する機能とを備えている構成部分と、サ
ブバンド分析フィルタQMFaにおける他方のサブバン
ド分析フィルタQMFabからビット数変換部BNCD
(またはビット数変換部BNCDm)に供給される各サ
ブバンドのNビットの符号情報毎のピーク値を検出し、
前記の検出されたピーク値が予め定められた値を超えた
状態を検出する機能と、前記した各サブバンドのNビッ
トの符号情報の加算値が、予め定められた値よりも大き
くなった状態を検出する機能とを備えている構成部分と
を備えているものとして構成されており、前記したピー
ク検出部PDにおける各構成部分の検出結果に基づい
て、それぞれ発生された制御情報を、ビット数設定部B
NSにおける対応する構成部分に供給する。
【0114】そして前記したビット数設定部BNSで
は、前記したピーク検出部PDから供給された制御情報
によって、各サブバンドのNビットの符号情報のビット
数が、対応するビット数変換部BNCD(またはBNC
Dm)におけるビット数変換動作によって、それぞれ最
適な状態のビット数に変換できるようなビット数の設定
を行なう。それにより、図5に示されている情報信号処
理装置では、ビット数変換部群BNCDにおける各ビッ
ト数変換部BNC1〜BNCn…が、前記した各ビット
数変換部BNC1〜BNCn…に供給された各サブバン
ドのNビット符号情報を、それぞれビット数設定部BN
Sで設定された最適なビット数にビット数変換された状
態の符号情報を出力させることができ、また、図7に示
されている情報信号処理装置では、ビット数変換部群B
NCDmにおける各サブバンドのNビット符号情報を、
それぞれビット数設定部BNSで設定された最適なビッ
ト数にビット数変換された状態の符号情報を出力させる
ことができる。
【0115】また図6に示されている情報信号処理装置
では、ビット数変換部群BNCDにおける各ビット数変
換部BNCa1〜BNCan…が、サブバンド分析フィ
ルタQMFaにおける一方のサブバンド分析フィルタQ
MFaaから供給された各サブバンドのNビット符号情
報を、それぞれビット数設定部BNSで設定された最適
なビット数にビット数変換した状態の符号情報を出力さ
せることができ、また、ビット数変換部群BNCDにお
ける各ビット数変換部BNCb1〜BNCbn…が、サ
ブバンド分析フィルタQMFaにおける他方のサブバン
ド分析フィルタQMFabから供給された各サブバンド
のNビット符号情報を、それぞれビット数設定部BNS
で設定された最適なビット数にビット数変換した状態の
符号情報を出力させることができる。
【0116】図8に示されている情報信号処理装置で
は、ビット数変換部群BNCDmが、サブバンド分析フ
ィルタQMFaにおける一方のサブバンド分析フィルタ
QMFaaから供給された各サブバンドのNビット符号
情報を、それぞれビット数設定部BNSで設定された最
適なビット数にビット数変換されている状態の符号情報
として出力させるとともに、サブバンド分析フィルタQ
MFaにおける他方のサブバンド分析フィルタQMFa
bから供給された各サブバンドのNビット符号情報を、
それぞれビット数設定部BNSで設定された最適なビッ
ト数にビット数変換されている状態の符号情報として出
力させる。
【0117】そして、前記した図5乃至図8に示す情報
信号処理装置中のビット数変換部BNCD(またはBN
CDm)においてビット数変換されて、ビット数変換部
BNCD(またはBNCDm)から出力されたKビット
の符号情報は、それぞれサブバンド合成フィルタQMF
cに供給される。前記した図5乃至図8に示す情報信号
処理装置におけるサブバンド合成フィルタQMFcから
出力端子2までの各構成部分の構成及び動作は、図1乃
至図4に示す各情報信号処理装置における対応するもの
(図5と図1、図6と図2、図7と図3、図8と図4と
が、それぞれ対応する)の構成と動作と同様であるか
ら、ここでは、その詳細な説明を省略する。
【0118】次に、図9(乃至図12の各図)は、図1
(乃至図4)について既述した本発明の情報信号処理装
置の構成部分として用いられていたビット数変換部BN
CD(またはBNCDm)、すなわち、サブバンド分析
フィルタQMFaから出力された各サブバンドのNビッ
トの符号情報を、N<Kの関係にあるKビットの符号情
報に変換するように構成されていたビット数変換部BN
CD(またはBNCDm)の代わりに、各サブバンドの
Nビットの符号情報を、N<Kの関係にある(K−N)
ビットの符号情報に変換するように構成されているビッ
ト数変換部BNCDd(またはBNCDdm)を使用す
るとともに、前記のビット数変換部BNCDd(または
BNCDdm)から出力された(K−N)ビットの符号
情報を、サブバンド合成フィルタQMFcで合成して得
た(K−N)ビットの符号情報を、情報信号処理装置の
入力端子1に供給されているNビットの符号情報におけ
る最下位桁に連続するように加算して、出力端子2にK
ビットの符号情報が出力できるような構成例とした本発
明の情報信号処理装置を示したものである。
【0119】まず、図9及び図10に示してある情報信
号処理装置において、2点鎖線枠で示してあるビット数
変換部BNCDd中のビット数変換部BNCd1〜BN
Cdn、ビット数変換部BNCda1〜BNCdbn
は、例えば図14に示してあるビット数変換部BNCd
i(ただし、iは1,2,3…、iはa1,a2…、iはb1,
b2…)のような構成態様のものである。また、図11に
示されている情報信号処理装置中のビット数変換部BN
CDdmは、前記した図9に示す情報信号処理装置中で
使用されているビット数変換部BNCDdにおける各サ
ブバンドのNビットの符号情報に対するビット数変換動
作が、時分割式に行なわれるような構成態様ものであ
り、図12に示されている情報信号処理装置中のビット
数変換部BNCDdmは、前記した図10に示す情報信
号処理装置中で使用されているビット数変換部BNCD
dにおける2系列の各サブバンドのNビットの符号情報
に対するビット数変換動作が、時分割式に行なわれるよ
うな構成態様ものである。
【0120】図9に示してある本発明の情報信号処理装
置において、それの入力端子1に供給されたNビットの
符号情報は、バッファメモリBM1を介してサブバンド
分析フィルタQMFaに供給されるとともに、遅延回路
DLCにも供給され、前記の遅延回路DLCにおいて所
定の時間遅延が与えられた前記のNビットの符号情報は
加算部ADDに与えられる。サブバンド分析フィルタQ
MFaに供給されたNビットの符号情報は、既述したよ
うなサブバンド分析フィルタQMFaにおける信号処理
動作により、標本化周波数までの全周波数帯域が所定の
分割態様で複数個(n個)に分割された状態の各通過周
波数帯域の内の個別のものと対応している各サブバンド
のNビット符号情報(n個のサブバンドのNビット符号
情報)とされて、ビット数変換部BNCDdに供給され
る(前記した各サブバンドのNビット符号情報は、それ
ぞれ1/nにデシメーシヨンされた状態のものであ
る)。
【0121】ビット数変換部BNCDdに供給された前
記した各サブバンドのNビットの符号情報は、ビット数
変換部BNCDd中に各サブバンド毎に設けられている
各ビット数変換部BNCd1〜BNCdnにおけるビッ
ト数変換動作によって、それぞれN<Kの関係にあるK
ビットの符号情報に、まず変換された後に、(K−N)
ビットの付加符号情報{図28の(b)中に示されてい
るS(k−n)}と+(アップ)及び−(ダウン)の付
加ビットによって、Nビットの1LSBを加算または減
算して、Q≦Nの関係にあるQビットだけ増やして図2
8の(a)のSkのように滑らかな連続付加符号情報の
(K−N+Q)ビットの符号情報に変換された後に、サ
ブバンド合成フィルタQMFcに供給される。そして、
前記したサブバンド合成フィルタQMFcでは、前記の
ようにビット数変換部BNCDdから供給された各サブ
バンド毎の(K−N+Q)ビットの符号情報、すなわち
サブバンド分析フィルタQMFaにおける信号処理動作
によって、標本化周波数までの全周波数帯域を、所定の
分割態様で複数個(n個)に分割してなるn個の通過周波
数帯域の内の個別の通過周波数帯域と対応していて、そ
れぞれ1/nにデシメーシヨンされている状態のn個の
サブバンドのNビット符号情報が、それぞれ連続付加符
号情報の関係にある(K−N+Q)ビットの符号情報に
変換されている状態の各サブバンド毎のKビットの符号
情報{1/nにデシメーションされている状態の(K−
N+Q)ビットの符号情報}が、情報信号処理装置の入
力端子1に供給されたNビットの符号情報を発生させる
のに用いられた標本化信号の周波数(所定の標本化周波
数)で標本化して得た状態の(K−N+Q)ビットの符
号情報となるように、サブバンド合成フィルタQMFc
に供給された1/nにデシメーションされている状態の
各サブバンドの(K−N+Q)ビットの符号情報に補間
を施すような信号処理のための演算を行なって、情報信
号処理装置の入力端子1に供給されたNビットの符号情
報のサンプル数と同数のサンプル数を有する(K−N+
Q)ビットの各サブバンド毎の符号情報を発生させ、そ
れを+(アップ)及び−(ダウン)の付加ビットを用い
てQビットだけ減らし、(K−N)ビットの符号情報に
変換(合成)してバッファメモリBM2に供給する。
【0122】前記のバッファメモリBM2では(K−
N)ビットの符号情報を読出して、それを加算部ADD
に供給し、前記の加算部ADDでは既述した遅延回路D
LCから加算部ADDに与えられているNビットの符号
情報の最下位桁に、前記した(K−N)ビットの付加符
号情報が連続する状態で加算して、加算部ADDから出
力端子2に対して、Kビットの符号情報またはK≧M>
Nの関係にあるMビットの符号情報を送出する。前記の
加算部ADDからK≧M>Nの関係にあるMビットの符
号情報を出力させるのには、加算部ADDにおいて丸め
信号処理が行なわれるようにすればよい。
【0123】次に、図10に示してある情報信号処理装
置では、それの入力端子1からバッファメモリBM1を
介してサブバンド分析フィルタQMFaに供給されると
ともに、遅延回路DLCにも供給され、前記の遅延回路
DLCでは、所定の時間遅延を与えた状態の前記のNビ
ットの符号情報を加算部ADDに供給する。バッファメ
モリBM1を介してサブバンド分析フィルタQMFaに
供給されたNビットの符号情報は、サブバンド分析フィ
ルタQMFaaとサブバンド分析フィルタQMFabと
によって、並列的に所定の信号処理動作が行なわれる。
前記したサブバンド分析フィルタQMFaにおける一方
のサブバンド分析フィルタQMFaaでは、標本化周波
数までの全周波数帯域が、1チャンネル(n=1)の中
心周波数がゼロに位置するように分割された状態の各通
過周波数帯域の内の個別のものと対応している各サブバ
ンドのNビット符号情報(例えば64個のサブバンドの
Nビット符号情報)とされて、ビット数変換部BNCD
dに供給される(前記した各サブバンドのNビット符号
情報は、それぞれ1/64にデシメーシヨンされた状態
のものである)。
【0124】また、前記したサブバンド分析フィルタQ
MFaにおける他方のサブバンド分析フィルタQMFa
bでは、標本化周波数までの全周波数帯域が、1チャン
ネル(n=1)の中心周波数がfn/2nに位置するよ
うに分割された状態の各通過周波数帯域の内の個別のも
のと対応している各サブバンドのNビット符号情報(例
えば64個のサブバンドのNビット符号情報)とされ
て、ビット数変換部BNCDに供給される{前記した各
サブバンドのNビット符号情報は、それぞれ1/64に
デシメーシヨンされた状態のものである}。それで、前
記したサブバンド分析フィルタQMFaにおけるサブバ
ンド分析フィルタQMFaaから出力された各サブバン
ドのNビットの符号情報と、前記したサブバンド分析フ
ィルタQMFaにおけるサブバンド分析フィルタQMF
abから出力された各サブバンドのNビットの符号情報
とは、それぞれのサブバンドと対応する互いの通過周波
数帯域の遮断域が、ずらされている状態の周波数帯域に
属している。
【0125】前記したサブバンド分析フィルタQMFa
における一方のサブバンド分析フィルタQMFaaから
ビット数変換部BNCDdに供給された前記した各サブ
バンドのNビットの符号情報は、ビット数変換部BNC
Dd中に前記の各サブバンド毎に設けられている各ビッ
ト数変換部BNCda1〜BNCdanにおけるそれぞ
れ既述のようなビット数変換動作によって、それぞれ連
続付加符号情報の関係にある(K−N+Q)ビットの符
号情報に変換された後に、サブバンド合成フィルタQM
Fcにおけるサブバンド合成フィルタQMFcaに供給
され、また、前記のサブバンド分析フィルタQMFaに
おける他方のサブバンド分析フィルタQMFabからビ
ット数変換部BNCDdに供給された前記した各サブバ
ンドのNビットの符号情報は、ビット数変換部BNCD
d中に前記の各サブバンド毎に設けられている各ビット
数変換部BNCdb1〜BNCdbnにおけるそれぞれ
既述のようなビット数変換動作によって、それぞれ連続
付加情報の関係にある(K−N+Q)ビットの符号情報
に変換された後に、サブバンド合成フィルタQMFcに
おけるサブバンド合成フィルタQMFcbに供給され
る。
【0126】前記したサブバンド合成フィルタQMFc
におけるサブバンド合成フィルタQMFcaでは、前記
のようにビット数変換部BNCDdにおける各ビット数
変換部BNCda1〜BNCdanから供給された各サ
ブバンド毎の(K−N+Q)ビットの符号情報、すなわ
ち既述したサブバンド分析フィルタQMFaにおけるサ
ブバンド分析フィルタQMFaaの信号処理動作によっ
て、標本化周波数までの全周波数帯域を、1チャンネル
(n=1)の中心周波数がゼロに位置するように所定の
分割態様で分割してなる複数個(例えば64個)の通過
周波数帯域の内の個別の通過周波数帯域と対応してい
て、それぞれ1/64にデシメーシヨンされている状態
の64個のサブバンドのNビット符号情報が、それぞれ
連続付加符号情報の関係にある(K−N+Q)ビットの
符号情報に変換されている各サブバンド毎の(K−N+
Q)ビットの符号情報{1/64)にデシメーションさ
れている状態の符号情報}が、情報信号処理装置の入力
端子1に供給されたNビットの符号情報を発生させるの
に用いられた標本化信号の周波数(所定の標本化周波
数)で標本化して得た状態の(K−N)ビットの符号情
報となるように、サブバンド合成フィルタQMFcにお
けるサブバンド合成フィルタQMFcaに供給された1
/64にデシメーションされている状態の各サブバンド
の(K−N+Q)ビットの符号情報に補間信号処理を施
すような演算を行なって、情報信号処理装置の入力端子
1に供給されたNビットの符号情報のサンプル数と同数
のサンプル数を有する(K−N+Q)ビットの各サブバ
ンド毎の符号情報を発生させ、それを変換して得た(K
−N)ビットの符号情報をバッファメモリBM2aに供
給する。
【0127】また、前記したサブバンド合成フィルタQ
MFcにおけるサブバンド合成フィルタQMFcbで
は、前記のようにビット数変換部BNCDdにおける各
ビット数変換部BNCdb1〜BNCdbnから供給さ
れた各サブバンド毎の(K−N+Q)ビットの符号情
報、すなわち既述したサブバンド分析フィルタQMFa
におけるサブバンド分析フィルタQMFabの信号処理
動作によって、標本化周波数までの全周波数帯域が、1
チャンネル(n=1)の中心周波数がfn/2nに位置
するように分割された分割態様で複数個(例えば64個)
に分割してなる各通過周波数帯域の内の個別の通過周波
数帯域と対応していて、それぞれ1/64にデシメーシ
ヨンされている状態の64個のサブバンドのNビット符
号情報が、それぞれN<Kの関係にあるKビットの符号
情報に変換されている各サブバンド毎のKビットの符号
情報(1/64にデシメーションされている状態の符号
情報)が、情報信号処理装置の入力端子1に供給された
Nビットの符号情報を発生させるのに用いられた標本化
信号の周波数(所定の標本化周波数)で標本化して得た
状態のKビットの符号情報となるように、サブバンド合
成フィルタQMFcに供給された1/64にデシメーシ
ョンされている状態の各サブバンドの(K−N+Q)ビ
ットの符号情報に補間を施すような信号処理のための演
算を行なって、情報信号処理装置の入力端子1に供給さ
れたNビットの符号情報のサンプル数と同数のサンプル
数を有する(K−N+Q)ビットの各サブバンド毎の符
号情報を発生させ、それを変換してバッファメモリBM
2bに供給する。
【0128】前記の2個のバッファメモリBM2a,B
M2bから読出された各サブバンドの(K−N)ビット
の符号情報は加算部ADD1で加算されることにより、
{(K−N)+1}ビットの符号情報として加算部AD
D1から出力されて、それが割算回路DCTに供給され
る。前記の割算回路DCTで1/2の演算が行なわれ
て、割算回路DCTからは(K−N)ビットの符号情報
が出力されて加算部ADD2に供給される。前記の加算
部ADD2では既述した遅延回路DLCから加算部AD
D2に与えられているNビットの符号情報の最下位桁
に、前記した(K−N)ビットの付加符号情報が連続す
る状態で加算して、加算部ADD2から出力端子2に対
して、Kビットの符号情報またはK≧M>Nの関係にあ
るMビットの符号情報を送出する。前記の加算部ADD
からK≧M>Nの関係にあるMビットの符号情報を出力
させるのには、加算部ADDにおいて丸め信号処理が行
なわれるようにすればよい。
【0129】次に、図11に示してある本発明の情報信
号処理装置は、図9について既述した情報信号処理装置
におけるビット数変換部BNCDdの代わりに、既述し
たビット数変換部BNCDdmを用いて構成した場合の
構成例を示したものであり、また、図12に示してある
本発明の情報信号処理装置は、図10について既述した
情報信号処理装置におけるビット数変換部BNCDdの
代わりに、既述したビット数変換部BNCDdmを用い
て構成した場合の構成例を示したものである。前記した
図11及び図12に示す情報信号処理装置では、それの
構成部分として使用されるビット数変換部BNCDdm
が、各サブバンドのNビットの符号情報に対するビット
数変換動作を、時分割式に行なう構成態様ものであるた
めに、各サブバンドのNビットの符号情報に対するビッ
ト数変換動作を、並列式(同時式)に行なう構成態様の
ビット数変換部BNCDdを使用している図9及び図1
0に示す情報信号処理装置に比べて、構成を簡単化する
ことができることは既述のとおりであり、図11及び図
12中に示す情報信号処理装置中のビット数変換部BN
CDdm)においてビット数変換されて、ビット数変換
部BNCDdm)から出力された各サブバンドの(K−
N+Q)ビットの符号情報は、それぞれサブバンド合成
フィルタQMFcに供給される。前記した図11,図1
2に示す情報信号処理装置におけるサブバンド合成フィ
ルタQMFcから出力端子2までの各構成部分の構成及
び動作は、図9及び図10に示す各情報信号処理装置に
おける対応するもの(図11と図9、図12と図10と
が、それぞれ対応する)の構成と動作と同様であるか
ら、ここでは、その詳細な説明を省略する。
【0130】これまでに図1乃至図12を参照して説明
した本発明の情報信号処理装置では、情報信号処理装置
において信号処理の対象にされているNビットの符号情
報、すなわち、アナログ信号を2のN乗分の1の分解能
でデジタル信号に変換して得たNビットの符号情報を、
サブバンド分析フィルタによって標本化周波数迄の全周
波数帯域を複数個に分割した状態の複数個のサブバンド
のNビットの符号情報とし、前記の各サブバンドのNビ
ットの符号情報について、既述のような特殊なビット数
変換手段の適用により、それぞれK≧M>Nの関係にあ
る帯域分割Kビットの符号情報にビット数変換を行なっ
た後にサブバンド合成フィルタで合成して、最終的にK
≧M>Nの関係にあるKビットの符号情報またはMビッ
トの符号情報が得られるようにしたので、従来の情報信
号処理装置でK≧M>Nの関係にあるKビットの符号情
報またはMビットの符号情報を得るようにした場合に比
べて、より一層高品位な符号情報を得ることができる。
【0131】また、前記したサブバンドのNビットの符
号情報は、もとのNビットの符号情報にデシメーション
が施された状態になっているから、各サブバンドのNビ
ットの符号情報に対する既述のような特殊なビット数変
換手段によるビット数変換処理を、時分割式に行なうこ
とができるためにビット数変換部の構成が簡単になると
いう利点が得られる。さらに、図2,図4,図6,図
8,図10,図12の各図に例示してある情報信号処理
装置のように、標本化周波数迄の全周波数帯域を複数個
に分割して得る個別の帯域分割周波数帯域毎に属するサ
ブバンドのNビットの符号情報として、標本化周波数迄
の全周波数帯域の分割の態様を異にする2系列のサブバ
ンドのNビットの符号情報について、既述のような特殊
なビット数変換手段によりビット数変換が行なれるよう
にされた場合には、帯域の分割個所で生じることがある
データの乱れを平滑化して、高品位の符号情報を得るこ
とができる。
【0132】さらにまた、図5乃至図8の各図に例示し
てある情報信号処理装置のように、標本化周波数迄の全
周波数帯域を複数個に分割して得る個別の帯域分割周波
数帯域毎に属するサブバンドのNビットの符号情報毎の
ピーク値が、予め定められた値を超えた状態、及び前記
した個別の帯域分割周波数帯域毎に属するサブバンドの
Nビットの符号情報の加算値が、予め定められた値を超
えた状態のときに、ビット数変換部で最適なビット数へ
の変換動作が行なわれるように、ビット数設定部がビッ
ト数変換部を制御できる構成とすれば、個別の帯域分割
周波数帯域毎にビット数変換された符号情報の加算値を
適正なものとして、高品位の符号情報を得ることができ
る。
【0133】
【発明の効果】以上、詳細に説明したところから明らか
なように本発明の情報信号処理装置は、情報信号処理装
置において信号処理の対象にされているNビットの符号
情報、すなわち、アナログ信号を2のN乗分の1の分解
能でデジタル信号に変換して得たNビットの符号情報
を、サブバンド分析フィルタによって標本化周波数迄の
全周波数帯域を複数個に分割した状態の複数個のサブバ
ンドのNビットの符号情報とし、前記の各サブバンドの
Nビットの符号情報について、既述のような特殊なビッ
ト数変換手段の適用により、それぞれK≧M>Nの関係
にある帯域分割Kビットの符号情報にビット数変換を行
ない、それをサブバンド合成フィルタで合成して、最終
的にK≧M>Nの関係にあるKビットの符号情報または
Mビットの符号情報が得られるようにしたので、従来の
情報信号処理装置でK≧M>Nの関係にあるKビットの
符号情報またはMビットの符号情報を得るようにした場
合に比べて、より一層高品位な符号情報を得ることがで
きるのであり、また、標本化周波数迄の全周波数帯域を
複数個に分割して得る個別の帯域分割周波数帯域毎に属
するサブバンドのNビットの符号情報として、標本化周
波数迄の全周波数帯域の分割の態様を異にする2系列の
サブバンドのNビットの符号情報について、既述のよう
な特殊なビット数変換手段によりビット数変換が行なれ
るようにされた場合には、帯域の分割個所で生じること
があるデータの乱れを平滑化して、高品位の符号情報を
得ることができ、さらに標本化周波数迄の全周波数帯域
を複数個に分割して得る個別の帯域分割周波数帯域毎に
属するサブバンドのNビットの符号情報毎のピーク値
が、予め定められた値を超えた状態、及び前記した個別
の帯域分割周波数帯域毎に属するサブバンドのNビット
の符号情報の加算値が、予め定められた値を超えた状態
のときに、ビット数変換部で最適なビット数への変換動
作が行なわれるように、ビット数設定部がビット数変換
部を制御できる構成とすれば、個別の帯域分割周波数帯
域毎にビット数変換された符号情報の加算値を適正なも
のとして、高品位の符号情報を得ることができるのであ
り、本発明によれば既述した従来の問題点を良好に解決
できる情報信号処理装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の情報信号処理装置の構成例を示すブロ
ック図である。
【図2】本発明の情報信号処理装置の構成例を示すブロ
ック図である。
【図3】本発明の情報信号処理装置の構成例を示すブロ
ック図である。
【図4】本発明の情報信号処理装置の構成例を示すブロ
ック図である。
【図5】本発明の情報信号処理装置の構成例を示すブロ
ック図である。
【図6】本発明の情報信号処理装置の構成例を示すブロ
ック図である。
【図7】本発明の情報信号処理装置の構成例を示すブロ
ック図である。
【図8】本発明の情報信号処理装置の構成例を示すブロ
ック図である。
【図9】本発明の情報信号処理装置の構成例を示すブロ
ック図である。
【図10】本発明の情報信号処理装置の構成例を示すブ
ロック図である。
【図11】本発明の情報信号処理装置の構成例を示すブ
ロック図である。
【図12】本発明の情報信号処理装置の構成例を示すブ
ロック図である。
【図13】情報信号処理装置の構成部分の具体的構成例
を示すブロック図である。
【図14】情報信号処理装置の構成部分の具体的構成例
を示すブロック図である。
【図15】サブバンドの周波数帯域配置図である。
【図16】情報信号処理装置の構成部分の具体的構成例
を示すブロック図である。
【図17】情報信号処理装置の構成部分の具体的構成例
を示すブロック図である。
【図18】情報信号処理装置の一部の動作を説明するた
めの図である。
【図19】情報信号処理装置の一部の動作を説明するた
めの図である。
【図20】本発明の情報信号処理装置の構成原理及び動
作原理を説明するための波形図である。
【図21】本発明の情報信号処理装置の構成原理及び動
作原理を説明するための波形図である。
【図22】本発明の情報信号処理装置の構成原理及び動
作原理を説明するための波形図である。
【図23】本発明の情報信号処理装置の構成原理及び動
作原理を説明するための波形図である。
【図24】本発明の情報信号処理装置の構成原理及び動
作原理を説明するための波形図である。
【図25】本発明の情報信号処理装置の構成原理及び動
作原理を説明するための波形図である。
【図26】本発明の情報信号処理装置の構成原理及び動
作原理を説明するための波形図である。
【図27】本発明の情報信号処理装置の構成原理及び動
作原理を説明するための構成部分の一部のブロック図と
波形図である。
【図28】本発明の情報信号処理装置の構成原理及び動
作原理を説明するための波形図である。
【図29】本発明の情報信号処理装置の構成原理及び動
作原理を説明するための波形図である。
【図30】本発明の情報信号処理装置の構成原理及び動
作原理を説明するための波形図である。
【図31】本発明の情報信号処理装置の構成原理及び動
作原理を説明するための波形図である。
【図32】本発明の情報信号処理装置の構成原理及び動
作原理を説明するための波形図である。
【図33】本発明の情報信号処理装置の構成原理及び動
作原理を説明するための波形図である。
【符号の説明】
1…Nビットのデジタル信号の入力端子、2…Mビット
のデジタル信号の出力端子、3…固定の遅延時間を有す
る遅延回路、4…加算回路、5…信号波形の変化態様の
検出部、6…(M−N)ビット信号発生部、7…可変遅
延部、8…遅延制御信号発生部、9,13〜15,19
〜21…D型フリップフロップ、10…マグニチュード
コンパレータ、11,16,17…排他的論理和回路、
12…アンド回路、18…アドレスカウンタ、22,2
3…減算器、24…比較器、48…極値区間の波形デー
タ発生部、49…Nビットの1LSB/Nsの演算を行
なう値を発生させる演算部、51…信号波形変化情報の
発生部、52…信号波形変化態様情報の発生部、53…
信号波形変化の間隔情報の発生部、54…極値区間以外
の波形データ発生部、55…制御回路、56…インバー
タ、57,58…セレクタ、59…オア回路、QMF
a,QMFaa,QMFab…サブバンド分析フィル
タ、QMFc,QMFca,QMFcb…サブバンド合
成フィルタ、BNC1〜BNCn,BNCa1〜BNCa
n,BNCb1〜BNCbn,BNCda1〜BNCda
n,BNCdb1〜BNCdbn,BNCD,BNCD
d,BNCDm…ビット数変換部、ADD,ADD1,
ADD2…加算部、PD…ピーク検出部、BNS…ビッ
ト数設定部、DLC…遅延回路、DCT…割算回路、B
M1,BM2,BM2a,BM2b…バッファメモリ、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−202029(JP,A) 特開 平4−313862(JP,A) 特開 平7−249118(JP,A) 特開 平7−283794(JP,A) 特開 平5−304474(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03M 7/14

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の標本化周期で標本化したアナログ
    信号の順次の標本値を、それぞれ2のN乗分の1の分解
    能のデジタル信号に変換して得たNビットの符号情報に
    ついて、所定の標本数毎にQMFサブバンド分析フィル
    タにより信号処理して得た各サブバンドのNビットの符
    号情報を、それぞれK>Nの関係にあるKビットの符号
    情報に変換する際に、前記した個別のサブバンドのNビ
    ットの符号情報を復原して得られるアナログ信号と、前
    記した個別のサブバンドのNビットの符号情報が属する
    周波数帯域と対応する個別の周波数帯域におけるアナロ
    グ信号との間に存在する2のN乗分の1の分解能1LS
    Bについて±0.5LSBの誤差範囲以内で、前記した
    サブバンドのNビットの符号情報によって示されるアナ
    ログ信号波形の積分値と、Kビットの符号情報によって
    示されるアナログ信号波形の積分値とが等価となるよう
    にしてビット数変換が行なわれるようにする手段と、ビ
    ット数変換の対象にされている各サブバンドのNビット
    の符号情報について、順次の隣接する1標本化周期を隔
    てているサブバンドのNビットの符号情報間の差の変化
    態様の情報を検出する手段と、サブバンドのNビットの
    符号情報間の差の変化態様の情報に基づいて、予め定め
    られたアナログ信号波形と対応するように設定された
    (K−N)ビットの付加符号情報を発生させる手段と、サ
    ブバンドのNビットの符号情報の最下位桁に前記した
    (K−N)ビットの付加符号情報を連続させて各サブバン
    ド毎にKビットの符号情報を生成させる手段と、前記し
    た各サブバンドのKビットの符号情報を、所定の標本数
    毎にQMFサブバンド合成フィルタにより信号処理して
    出力の符号情報とする手段とを備えてなる情報信号処理
    装置。
  2. 【請求項2】 所定の標本化周期で標本化したアナログ
    信号の順次の標本値を、それぞれ2のN乗分の1の分解
    能のデジタル信号に変換して得たNビットの符号情報に
    ついて、所定の標本数毎にQMFサブバンド分析フィル
    タにより信号処理して得た各サブバンドのNビットの符
    号情報を、それぞれK>Nの関係にあるKビットの符号
    情報に変換する際に、前記した個別のサブバンドのNビ
    ットの符号情報を復原して得られるアナログ信号と、前
    記した個別のサブバンドのNビットの符号情報が属する
    周波数帯域と対応する個別の周波数帯域におけるアナロ
    グ信号との間に存在する2のN乗分の1の分解能1LS
    Bについて±0.5LSBの誤差範囲以内で、前記した
    サブバンドのNビットの符号情報によって示されるアナ
    ログ信号波形の積分値と、Kビットの符号情報によって
    示されるアナログ信号波形の積分値とが等価となるよう
    にしてビット数変換を行ない、前記のビット数変換の結
    果として得られた各サブバンドのKビットの符号情報
    を、所定の標本数毎にQMFサブバンド合成フィルタに
    より信号処理して出力の符号情報を得る情報信号処理装
    置であって、ビット数変換の対象にされている各サブバ
    ンドのNビットの符号情報について、順次の隣接する1
    標本化周期を隔てているサブバンドのNビットの符号情
    報を比較して、前記したサブバンドのNビットの符号情
    報で示されるべきアナログ信号の時間軸上における変化
    の有無及び変化方向と対応する情報を検出する変化情報
    の検出手段と、前記の変化情報の検出手段によって検出
    された情報が同一の状態で連続している期間長を示す区
    間情報を検出する区間情報検出手段と、前記した変化情
    報の検出手段から得た情報と、区間情報検出手段から得
    た区間情報とによって、連続する2つの区間が同一方向
    で増減変化しているとともに互いに異なる期間長を有し
    ており、かつ、極値を含んでいない連続する2つの区間
    であると判定された場合には、前記の2つの区間の期間
    長の短い方の区間の中点と、期間長の長い方の区間中に
    おける前記の2つの区間の境界から前記した短い期間長
    の1/2と対応する位置の点とを結ぶ直線を表わし得る
    (K−N)ビットの付加符号情報を発生し、また前記し
    た変化情報の検出手段から得た情報と、区間情報検出手
    段から得た区間情報とによって、連続する2つの区間が
    同一方向で増減変化しているとともに同一の期間長を有
    しており、かつ極値を含んでいない連続する2つの区間
    であると判定された場合には、前記の2つの区間におけ
    る互いの区間の中点間を結ぶ直線を表わし得る(K−
    N)ビットの付加符号情報を発生し、さらに前記した変
    化情報の検出手段から得た情報と、区間情報検出手段か
    ら得た区間情報とによって、極値と対応している区間で
    あると判定された場合には、その区間の期間長と対応し
    て予め定められた(K−N)ビットの付加符号情報を発
    生しうる付加符号情報の発生手段と、前記したサブバン
    ドのNビットの符号情報の最下位桁に、前記した付加符
    号情報の発生手段から出力された(K−N)ビットの付加
    符号情報を連続させて各サブバンド毎にKビットの符号
    情報を生成させる手段と、前記した各サブバンドのKビ
    ットの符号情報を、所定の標本数毎にQMFサブバンド
    合成フィルタにより信号処理して出力の符号情報とする
    手段とを備えてなる情報信号処理装置。
  3. 【請求項3】 所定の標本化周期で標本化したアナログ
    信号の順次の標本値を、それぞれ2のN乗分の1の分解
    能のデジタル信号に変換して得たNビットの符号情報に
    ついて、所定の標本数毎にQMFサブバンド分析フィル
    タにより信号処理して得た各サブバンドのNビットの符
    号情報を、それぞれK>Nの関係にあるKビットの符号
    情報に変換する際に、前記した個別のサブバンドのNビ
    ットの符号情報を復原して得られるアナログ信号と、前
    記した個別のサブバンドのNビットの符号情報が属する
    周波数帯域と対応する個別の周波数帯域におけるアナロ
    グ信号との間に存在する2のN乗分の1の分解能1LS
    Bについて±0.5LSBの誤差範囲以内で、前記した
    サブバンドのNビットの符号情報によって示されるアナ
    ログ信号波形の積分値と、Kビットの符号情報によって
    示されるアナログ信号波形の積分値とが等価となるよう
    にしてビット数変換が行なわれるようにする手段と、ビ
    ット数変換の対象にされている各サブバンドのNビット
    の符号情報について、順次の隣接する1標本化周期を隔
    てているサブバンドのNビットの符号情報間の差の変化
    態様の情報を検出する手段と、サブバンドのNビットの
    符号情報間の差の変化態様の情報に基づいて、予め定め
    られたアナログ信号波形と対応するように設定された
    (K−N)ビットの付加符号情報を発生させる手段と、サ
    ブバンドのNビットの符号情報の最下位桁に前記した
    (K−N)ビットの付加符号情報を連続させてKビットの
    符号情報を生成させ、前記した各サブバンドのKビット
    の符号情報を、所定の標本数毎にQMFサブバンド合成
    フィルタにより信号処理して出力の符号情報とする手段
    と、サブバンドのNビットの符号情報で示される信号の
    ピーク値を検出するピーク検出手段と、前記したピーク
    検出手段の出力によってビット数Kを変化させる手段と
    を備えてなる情報信号処理装置。
  4. 【請求項4】 所定の標本化周期で標本化したアナログ
    信号の順次の標本値を、それぞれ2のN乗分の1の分解
    能のデジタル信号に変換して得たNビットの符号情報に
    ついて、所定の標本数毎にQMFサブバンド分析フィル
    タにより信号処理して得た各サブバンドのNビットの符
    号情報からK>Nの関係にあるそれぞれ(K−N)ビッ
    トの付加符号情報に変換する際に、前記した個別のサブ
    バンドのNビットの符号情報を復原して得られるアナロ
    グ信号と、前記した個別のサブバンドのNビットの符号
    情報が属する周波数帯域と対応する個別の周波数帯域に
    おけるアナログ信号との間に存在する2のN乗分の1の
    分解能1LSBについて±0.5LSBの誤差範囲以内
    で、前記したサブバンドのNビットの符号情報によって
    示されるアナログ信号波形の積分値と、Kビットの符号
    情報によって示されるアナログ信号波形の積分値とが等
    価となるようにしてビット数変換が行なわれるようにす
    る手段と、ビット数変換の対象にされている各サブバン
    ドのNビットの符号情報について、順次の隣接する1標
    本化周期を隔てているサブバンドのNビットの符号情報
    間の差の変化態様の情報を検出する手段と、サブバンド
    のNビットの符号情報間の差の変化態様の情報に基づい
    て、予め定められたアナログ信号波形と対応するように
    設定された(K−N)ビットの付加符号情報を発生させる
    手段と、前記した各サブバンドの(K−N)ビットの符号
    情報を、所定の標本数毎にQMFサブバンド合成フィル
    タにより信号処理して、前記したもとのNビットの符号
    情報の最下位桁に連続させて出力の符号情報とする手段
    とを備えてなる情報信号処理装置。
  5. 【請求項5】 所定の標本化周期で標本化したアナログ
    信号の順次の標本値を、それぞれ2のN乗分の1の分解
    能のデジタル信号に変換して得たNビットの符号情報
    を、周波数帯域分割の態様を異にする2系統のQMFサ
    ブバンド分析フィルタにより信号処理して得た前記した
    2系統毎の各サブバンドのNビットの符号情報につい
    て、K>Nの関係にある(K−N)ビットの付加符号情
    報を発生させる手段と、前記した個別のサブバンドのN
    ビットの符号情報の最下位桁に、前記した(K−N)ビ
    ットの付加符号情報を連続させて、各サブバンド毎にK
    ビットの符号情報を生成させる手段と、前記したサブバ
    ンドのKビットの符号情報を、前記の各系統毎に個別の
    QMFサブバンド合成フィルタにより信号処理した後に
    加算して出力の符号情報とする手段とを備えてなる情報
    信号処理装置。
  6. 【請求項6】 所定の標本化周期で標本化したアナログ
    信号の順次の標本値を、それぞれ2のN乗分の1の分解
    能のデジタル信号に変換して得たNビットの符号情報
    を、周波数帯域分割の態様を異にする2系統のQMFサ
    ブバンド分析フィルタにより信号処理して得た前記した
    2系統毎の各サブバンドのNビットの符号情報につい
    て、K>Nの関係にある(K−N)ビットの付加符号情
    報を発生させる手段と、前記した各サブバンドの(K−
    N)ビットの付加符号情報を、前記の各系統毎に個別の
    QMFサブバンド合成フィルタにより信号処理した後に
    加算して平均化する手段と、平均化された(K−N)ビ
    ットの付加符号情報を、もとのNビットのの符号情報の
    最下位桁に連続させて出力する手段とを備えてなる情報
    信号処理装置。
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