JP3361747B2 - 仮止め機構付プッシュロック - Google Patents
仮止め機構付プッシュロックInfo
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Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、野外に設置される
簡易倉庫、物置等の引き戸に適用することにより、引き
戸を簡単に固定したり、必要に応じて、施錠することが
できるようにした仮止め機構付プッシュロックに関する
ものである。 【０００２】 【従来の技術】従来、野外に設置される簡易倉庫、物置
等においては、その開口部に、鋼板製の引き戸（「引き
違い戸」を含み、本明細書において、「引き戸」とい
う。）を取り付け、この引き戸に施錠装置を設けて、収
納物の盗難等を防止するようにしている。 【０００３】 【発明が解決しようとする課題】ところで、従来、簡易
倉庫、物置等の引き戸に設けられる施錠装置としては、
引き戸を単に固定するための引っかけ式のロック機構等
からなる簡易型の施錠装置や鍵を用いた施錠装置をそれ
ぞれ単独で用いたり、両者を併用するようにしていた。 【０００４】このうち、引っかけ式のロック機構等から
なる簡易型の施錠装置を単独で用いた場合には、収納物
の盗難を防止することができないという問題があった。
また、鍵を用いた施錠装置を単独で用いた場合には、引
き戸を施錠せずに単に固定する場合に対応することがで
きず、その都度、施錠、開錠を行う必要があるため、引
き戸の開閉操作等に手数を要するという問題があった。
また、簡易型の施錠装置と鍵を用いた施錠装置を併用し
た場合には、２個の施錠装置を個別に取り付ける必要が
あるため、取付作業等に手数を要するという問題があっ
た。 【０００５】本発明は、上記従来の施錠装置の有する問
題点に鑑み、野外に設置される簡易倉庫、物置等の引き
戸に適用することにより、引き戸を簡単に固定したり、
必要に応じて、施錠することができるようにした仮止め
機構付プッシュロックを提供することを目的とする。 【０００６】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の仮止め機構付プッシュロックは、プッシュ
ロック本体に、デッドボルト及び錠を備えたシリンダプ
ラグと、開放ボタンとを、それぞればねの付勢力に抗し
て押し下げ可能に嵌挿して配設するとともに、前記開放
ボタンの押し下げ動作にてシリンダプラグとの係止を解
除するように、開放ボタンとシリンダプラグ間にカムを
配設するとともに、錠にキーを挿入することにより、シ
リンダプラグに備えたデッドボルトをプッシュロック本
体に対して回転可能となるように構成したことを特徴と
する。 【０００７】この仮止め機構付プッシュロックは、シリ
ンダプラグを押し下げることにより、開放ボタンとシリ
ンダプラグ間に配設したカムとシリンダプラグとを係止
して引き戸を一時的に固定し、一方、開放ボタンを押し
下げることにより、カムとシリンダプラグとの係止を解
除して引き戸を可動となるようにするとともに、錠にキ
ーを挿入することにより、シリンダプラグに備えたデッ
ドボルトをプッシュロック本体に対して回転して施錠す
ることができる。 【０００８】 【発明の実施の形態】以下、本発明の仮止め機構付プッ
シュロックの実施の形態を図面に基づいて説明する。 【０００９】この仮止め機構付プッシュロックは、プッ
シュロック本体１を、野外に設置される簡易倉庫、物置
等の引き戸Ｄ１の所定位置に穿設した取付孔Ｈ１に嵌合
して取り付けるもので、このプッシュロック本体１に
は、デッドボルト３及び錠を備えたシリンダプラグ２
と、開放ボタン５とを、それぞればね４，５５の付勢力
に抗して押し下げ可能に嵌挿して配設するとともに、開
放ボタン５の押し下げ動作にてシリンダプラグ２との係
止を解除するように、開放ボタン５とシリンダプラグ２
間にカム６を配設するようにする。 【００１０】この場合において、プッシュロック本体１
は、図１〜図４に示すように、シリンダプラグ２を嵌挿
するプラグ挿通孔１１と、開放ボタン５を嵌挿するボタ
ン挿通孔１２とを平行に穿設するとともに、両孔１１，
１２間を接続するように板状のカム６を挿通するカム挿
通孔１３を穿設し、このカム挿通孔１３の一端はプラグ
挿通孔１１の内周面に開口し、他端はボタン挿通孔１２
の内周面に開口するようする。 【００１１】また、プッシュロック本体１の外周部に
は、引き戸Ｄ１に穿設した取付孔Ｈ１内に嵌合するよう
に、係止突起１４を形成し、この係止突起１４の反対側
に、ばね鋼からなる係止板１５をビス止めして取り付
け、プッシュロック本体１の係止突起１４を引き戸Ｄ１
に穿設した取付孔Ｈ１の縁部に係合した状態で、プッシ
ュロック本体１を押し込むようにして、係止板１５を取
付孔Ｈ１内に嵌入して、取付孔Ｈ１の縁部に係合させる
ことにより、プッシュロック本体１を嵌合するだけで簡
単に取り付けることができるように構成する。 【００１２】シリンダプラグ２は、シリンダ錠、その他
の公知の錠を備え、キーの操作にてシリンダプラグ２内
に配設したシリンダ錠をプッシュロック本体１に対して
回転可能となるように構成するとともに、外周面の一側
部に、カム６の先端部分が嵌合、係止されることによ
り、シリンダプラグ２を押し下げたロック状態に保持す
るためのカム係止溝２１と、ロック状態を解除した状態
のときにカム６の先端部分が嵌合、係止されるカム係止
溝２２とを形成するようにする。このカム係止溝２１，
２２には、ばね６５の付勢力にてプラグ挿通孔１１内に
突出するカム６の先端部分が、選択的に嵌合、係止され
るようにする。そして、カム係止溝２１の下端縁とカム
係止溝２２の底部とを、なだらかなテーパ面２３により
連続するようにし、シリンダプラグ２を押し下げる際、
このテーパ面２３に沿ってカム６が、ばね６５の付勢力
に抗して円滑に後退できるようにし、一方のカム係止溝
２２の位置から他方のカム係止溝２１の位置に、カム６
が達したとき、ばね６５の付勢力により、カム６の先端
がカム係止溝２１に嵌入、係止して、シリンダプラグ２
を押し下げたロック状態で保持されるようにする。 【００１３】デッドボルト３は、シリンダプラグ２のシ
リンダ錠の下端に突設した取付部２４に、ボルト４２を
介して接合、一体化し、シリンダプラグ２のシリンダ錠
と共に回転するようにする。これにより、シリンダプラ
グ２を押し下げ操作することにより、デッドボルト３
を、引き戸Ｄ１を固定する他の引き戸Ｄ２（又は物置本
体）に穿設したロック孔Ｈ２内に挿入して、引き戸Ｄ１
を一時的に固定するロック状態となるように構成する。
そして、シリンダプラグ２のシリンダ錠にキー（図示省
略）を装着して、シリンダプラグ２を押し下げたロック
状態で、シリンダプラグ２のシリンダ錠をプッシュロッ
ク本体１に対して回転操作することにより、デッドボル
ト３を、ロック孔Ｈ２内で回転させて、ロック孔Ｈ２の
縁部とデッドボルト３の先端に形成した係止片３１が重
なり合って、施錠を行うことができるように構成する。 【００１４】シリンダプラグ２を付勢するばね４は、プ
ラグ挿通孔１１の内底面に形成された鍔１６にてその一
端側を支持するとともに、他端側をシリンダプラグ２の
底部２５に当接し、これにより、ばね４の付勢力によっ
て、常にシリンダプラグ２を押し上げるようにする。こ
の場合、シリンダプラグ２がプッシュロック本体１から
抜け出ることがないように、シリンダプラグ２の非押し
下げ時、プラグ挿通孔１１の内底面に形成された鍔１６
の外側下面にデッドボルト３の一部が係止されるように
する。 【００１５】開放ボタン５は、図１及び図６に示すよう
に、頭部５０をボタン挿通孔１２内に嵌挿できる形状及
び大きさを有し、この頭部５０の下部に頭部５０より小
径に形成したロッド部５１を形成するとともに、このロ
ッド部５１の下端に、ロッド部５１より小径の小径ロッ
ド部５３を介して、係止鍔５４を一体に形成し、かつ、
ロッド部５１と小径ロッド部５３との間をテーパ面５２
に形成して構成するようにする。開放ボタン５を付勢す
るばね５５は、ボタン挿通孔１２の内底面に形成された
鍔１８にてその一端側を支持するとともに、他端側を開
放ボタン５の頭部５０の下面に当接し、これにより、ば
ね５５の付勢力によって、常に開放ボタン５を押し上げ
るようにする。この場合、開放ボタン５がプッシュロッ
ク本体１から抜け出ることがないように、開放ボタン５
の非押し下げ時、係止鍔５４の上面に、カム６の開放ボ
タン５を挿通するようにした長孔６１の縁部が当接、係
止されるようにする。また、開放ボタン５の押し下げ操
作時、テーパ面５２によってカム６をシリンダプラグ２
から離間する方向に摺動させるようにし、これにより、
カム６とシリンダプラグ２のカム係止溝２１の係止を解
除して、押し下げ操作することによりロック状態にある
シリンダプラグ２を、ロック状態を解除した状態に復帰
させることができるように構成する。 【００１６】カム６は、図７に示すように、長方形の平
板状で、中央部に長孔６１を穿設する。この長孔６１
は、その短軸方向の寸法を、少なくとも、開放ボタン５
のテーパ面５２、小径ロッド部５３及び係止鍔５４が挿
通できるようにして設定し、また、その長軸方向の寸法
を、開放ボタン５の押し下げ操作時、開放ボタン５のテ
ーパ面５２によってカム６をシリンダプラグ２から離間
する方向に摺動させるようにし、これにより、プッシュ
ロック本体１のカム挿通孔１３内に没するようにし、カ
ム６とシリンダプラグ２のカム係止溝２１の係止を解除
して、押し下げ操作することによりロック状態にあるシ
リンダプラグ２を、ロック状態を解除した状態に復帰さ
せることができるように設定するようにする。また、カ
ム６の後端位置のプッシュロック本体１内には、カム６
をプラグ挿通孔１１に向けて付勢するばね６５を配設
し、ばね止め具７により押さえるようにする。 【００１７】以下、この仮止め機構付プッシュロックの
動作について説明する。図２に示すように、引き戸が、
２枚の引き戸Ｄ１，Ｄ２からなる場合、外側の引き戸Ｄ
１の両引き戸Ｄ１，Ｄ２を閉じたときに重なり合う位置
に取付孔Ｈ１を、この取付孔Ｈ１に対応する内側の引き
戸Ｄ２にロック孔Ｈ２を穿設し、取付孔Ｈ１に、プッシ
ュロック本体１を嵌合して取り付ける。そして、シリン
ダプラグ２を押し下げ操作することにより、デッドボル
ト３を、引き戸Ｄ１を固定する引き戸Ｄ２に穿設したロ
ック孔Ｈ２内に挿入して、引き戸Ｄ１，Ｄ２を一時的に
固定するロック状態となるようにする。このロック状態
で、開放ボタン５を押し下げることにより、カム６とシ
リンダプラグ２との係止を解除して、ロック状態にある
シリンダプラグ２を、ロック状態を解除した状態に復帰
させ、引き戸Ｄ１，Ｄ２を可動となるようにする。ま
た、シリンダプラグ２のシリンダ錠にキー（図示省略）
を装着して、シリンダプラグ２を押し下げたロック状態
で、シリンダプラグ２のシリンダ錠をプッシュロック本
体１に対して回転操作することにより、デッドボルト３
を、ロック孔Ｈ２内で回転させて、ロック孔Ｈ２の縁部
とデッドボルト３の先端に形成した係止片３１が重なり
合って、施錠を行うようにする。この状態で、開放ボタ
ン５を押し下げることにより、カム６とシリンダプラグ
２との係止を解除しても、ロック孔Ｈ２の縁部とデッド
ボルト３の先端に形成した係止片３１が重なり合って、
デッドボルト３がロック孔Ｈ２から抜け出ないため、シ
リンダプラグ２は、ロック状態を解除した状態に復帰せ
ず、施錠状態が保持されるものとなる。そして、シリン
ダプラグ２のシリンダ錠にキー（図示省略）を装着し
て、シリンダプラグ２のシリンダ錠をプッシュロック本
体１に対して回転操作することにより、デッドボルト３
がロック孔Ｈ２から抜け出ることができるようにした状
態で、開放ボタン５を押し下げることにより、カム６と
シリンダプラグ２との係止を解除して、ロック状態にあ
るシリンダプラグ２を、ロック状態を解除した状態に復
帰させ、引き戸Ｄ１，Ｄ２を可動となるようにすること
ができる。 【００１８】 【発明の効果】本発明の仮止め機構付プッシュロックに
よれば、シリンダプラグを押し下げることにより、開放
ボタンとシリンダプラグ間に配設したカムとシリンダプ
ラグとを係止して引き戸を一時的に固定し、一方、開放
ボタンを押し下げることにより、カムとシリンダプラグ
との係止を解除して引き戸を可動となるようにするとと
もに、錠にキーを挿入することにより、シリンダプラグ
に備えたデッドボルトをプッシュロック本体に対して回
転して施錠することができる。これにより、従来のよう
に、簡易型の施錠装置と鍵を用いた施錠装置を併用する
必要がなく、取付作業が簡易になるとともに、引き戸を
簡単に固定したり、必要に応じて、施錠することが１つ
の施錠装置により行うことができ、操作性を向上させる
ことができる。
簡易倉庫、物置等の引き戸に適用することにより、引き
戸を簡単に固定したり、必要に応じて、施錠することが
できるようにした仮止め機構付プッシュロックに関する
ものである。 【０００２】 【従来の技術】従来、野外に設置される簡易倉庫、物置
等においては、その開口部に、鋼板製の引き戸（「引き
違い戸」を含み、本明細書において、「引き戸」とい
う。）を取り付け、この引き戸に施錠装置を設けて、収
納物の盗難等を防止するようにしている。 【０００３】 【発明が解決しようとする課題】ところで、従来、簡易
倉庫、物置等の引き戸に設けられる施錠装置としては、
引き戸を単に固定するための引っかけ式のロック機構等
からなる簡易型の施錠装置や鍵を用いた施錠装置をそれ
ぞれ単独で用いたり、両者を併用するようにしていた。 【０００４】このうち、引っかけ式のロック機構等から
なる簡易型の施錠装置を単独で用いた場合には、収納物
の盗難を防止することができないという問題があった。
また、鍵を用いた施錠装置を単独で用いた場合には、引
き戸を施錠せずに単に固定する場合に対応することがで
きず、その都度、施錠、開錠を行う必要があるため、引
き戸の開閉操作等に手数を要するという問題があった。
また、簡易型の施錠装置と鍵を用いた施錠装置を併用し
た場合には、２個の施錠装置を個別に取り付ける必要が
あるため、取付作業等に手数を要するという問題があっ
た。 【０００５】本発明は、上記従来の施錠装置の有する問
題点に鑑み、野外に設置される簡易倉庫、物置等の引き
戸に適用することにより、引き戸を簡単に固定したり、
必要に応じて、施錠することができるようにした仮止め
機構付プッシュロックを提供することを目的とする。 【０００６】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の仮止め機構付プッシュロックは、プッシュ
ロック本体に、デッドボルト及び錠を備えたシリンダプ
ラグと、開放ボタンとを、それぞればねの付勢力に抗し
て押し下げ可能に嵌挿して配設するとともに、前記開放
ボタンの押し下げ動作にてシリンダプラグとの係止を解
除するように、開放ボタンとシリンダプラグ間にカムを
配設するとともに、錠にキーを挿入することにより、シ
リンダプラグに備えたデッドボルトをプッシュロック本
体に対して回転可能となるように構成したことを特徴と
する。 【０００７】この仮止め機構付プッシュロックは、シリ
ンダプラグを押し下げることにより、開放ボタンとシリ
ンダプラグ間に配設したカムとシリンダプラグとを係止
して引き戸を一時的に固定し、一方、開放ボタンを押し
下げることにより、カムとシリンダプラグとの係止を解
除して引き戸を可動となるようにするとともに、錠にキ
ーを挿入することにより、シリンダプラグに備えたデッ
ドボルトをプッシュロック本体に対して回転して施錠す
ることができる。 【０００８】 【発明の実施の形態】以下、本発明の仮止め機構付プッ
シュロックの実施の形態を図面に基づいて説明する。 【０００９】この仮止め機構付プッシュロックは、プッ
シュロック本体１を、野外に設置される簡易倉庫、物置
等の引き戸Ｄ１の所定位置に穿設した取付孔Ｈ１に嵌合
して取り付けるもので、このプッシュロック本体１に
は、デッドボルト３及び錠を備えたシリンダプラグ２
と、開放ボタン５とを、それぞればね４，５５の付勢力
に抗して押し下げ可能に嵌挿して配設するとともに、開
放ボタン５の押し下げ動作にてシリンダプラグ２との係
止を解除するように、開放ボタン５とシリンダプラグ２
間にカム６を配設するようにする。 【００１０】この場合において、プッシュロック本体１
は、図１〜図４に示すように、シリンダプラグ２を嵌挿
するプラグ挿通孔１１と、開放ボタン５を嵌挿するボタ
ン挿通孔１２とを平行に穿設するとともに、両孔１１，
１２間を接続するように板状のカム６を挿通するカム挿
通孔１３を穿設し、このカム挿通孔１３の一端はプラグ
挿通孔１１の内周面に開口し、他端はボタン挿通孔１２
の内周面に開口するようする。 【００１１】また、プッシュロック本体１の外周部に
は、引き戸Ｄ１に穿設した取付孔Ｈ１内に嵌合するよう
に、係止突起１４を形成し、この係止突起１４の反対側
に、ばね鋼からなる係止板１５をビス止めして取り付
け、プッシュロック本体１の係止突起１４を引き戸Ｄ１
に穿設した取付孔Ｈ１の縁部に係合した状態で、プッシ
ュロック本体１を押し込むようにして、係止板１５を取
付孔Ｈ１内に嵌入して、取付孔Ｈ１の縁部に係合させる
ことにより、プッシュロック本体１を嵌合するだけで簡
単に取り付けることができるように構成する。 【００１２】シリンダプラグ２は、シリンダ錠、その他
の公知の錠を備え、キーの操作にてシリンダプラグ２内
に配設したシリンダ錠をプッシュロック本体１に対して
回転可能となるように構成するとともに、外周面の一側
部に、カム６の先端部分が嵌合、係止されることによ
り、シリンダプラグ２を押し下げたロック状態に保持す
るためのカム係止溝２１と、ロック状態を解除した状態
のときにカム６の先端部分が嵌合、係止されるカム係止
溝２２とを形成するようにする。このカム係止溝２１，
２２には、ばね６５の付勢力にてプラグ挿通孔１１内に
突出するカム６の先端部分が、選択的に嵌合、係止され
るようにする。そして、カム係止溝２１の下端縁とカム
係止溝２２の底部とを、なだらかなテーパ面２３により
連続するようにし、シリンダプラグ２を押し下げる際、
このテーパ面２３に沿ってカム６が、ばね６５の付勢力
に抗して円滑に後退できるようにし、一方のカム係止溝
２２の位置から他方のカム係止溝２１の位置に、カム６
が達したとき、ばね６５の付勢力により、カム６の先端
がカム係止溝２１に嵌入、係止して、シリンダプラグ２
を押し下げたロック状態で保持されるようにする。 【００１３】デッドボルト３は、シリンダプラグ２のシ
リンダ錠の下端に突設した取付部２４に、ボルト４２を
介して接合、一体化し、シリンダプラグ２のシリンダ錠
と共に回転するようにする。これにより、シリンダプラ
グ２を押し下げ操作することにより、デッドボルト３
を、引き戸Ｄ１を固定する他の引き戸Ｄ２（又は物置本
体）に穿設したロック孔Ｈ２内に挿入して、引き戸Ｄ１
を一時的に固定するロック状態となるように構成する。
そして、シリンダプラグ２のシリンダ錠にキー（図示省
略）を装着して、シリンダプラグ２を押し下げたロック
状態で、シリンダプラグ２のシリンダ錠をプッシュロッ
ク本体１に対して回転操作することにより、デッドボル
ト３を、ロック孔Ｈ２内で回転させて、ロック孔Ｈ２の
縁部とデッドボルト３の先端に形成した係止片３１が重
なり合って、施錠を行うことができるように構成する。 【００１４】シリンダプラグ２を付勢するばね４は、プ
ラグ挿通孔１１の内底面に形成された鍔１６にてその一
端側を支持するとともに、他端側をシリンダプラグ２の
底部２５に当接し、これにより、ばね４の付勢力によっ
て、常にシリンダプラグ２を押し上げるようにする。こ
の場合、シリンダプラグ２がプッシュロック本体１から
抜け出ることがないように、シリンダプラグ２の非押し
下げ時、プラグ挿通孔１１の内底面に形成された鍔１６
の外側下面にデッドボルト３の一部が係止されるように
する。 【００１５】開放ボタン５は、図１及び図６に示すよう
に、頭部５０をボタン挿通孔１２内に嵌挿できる形状及
び大きさを有し、この頭部５０の下部に頭部５０より小
径に形成したロッド部５１を形成するとともに、このロ
ッド部５１の下端に、ロッド部５１より小径の小径ロッ
ド部５３を介して、係止鍔５４を一体に形成し、かつ、
ロッド部５１と小径ロッド部５３との間をテーパ面５２
に形成して構成するようにする。開放ボタン５を付勢す
るばね５５は、ボタン挿通孔１２の内底面に形成された
鍔１８にてその一端側を支持するとともに、他端側を開
放ボタン５の頭部５０の下面に当接し、これにより、ば
ね５５の付勢力によって、常に開放ボタン５を押し上げ
るようにする。この場合、開放ボタン５がプッシュロッ
ク本体１から抜け出ることがないように、開放ボタン５
の非押し下げ時、係止鍔５４の上面に、カム６の開放ボ
タン５を挿通するようにした長孔６１の縁部が当接、係
止されるようにする。また、開放ボタン５の押し下げ操
作時、テーパ面５２によってカム６をシリンダプラグ２
から離間する方向に摺動させるようにし、これにより、
カム６とシリンダプラグ２のカム係止溝２１の係止を解
除して、押し下げ操作することによりロック状態にある
シリンダプラグ２を、ロック状態を解除した状態に復帰
させることができるように構成する。 【００１６】カム６は、図７に示すように、長方形の平
板状で、中央部に長孔６１を穿設する。この長孔６１
は、その短軸方向の寸法を、少なくとも、開放ボタン５
のテーパ面５２、小径ロッド部５３及び係止鍔５４が挿
通できるようにして設定し、また、その長軸方向の寸法
を、開放ボタン５の押し下げ操作時、開放ボタン５のテ
ーパ面５２によってカム６をシリンダプラグ２から離間
する方向に摺動させるようにし、これにより、プッシュ
ロック本体１のカム挿通孔１３内に没するようにし、カ
ム６とシリンダプラグ２のカム係止溝２１の係止を解除
して、押し下げ操作することによりロック状態にあるシ
リンダプラグ２を、ロック状態を解除した状態に復帰さ
せることができるように設定するようにする。また、カ
ム６の後端位置のプッシュロック本体１内には、カム６
をプラグ挿通孔１１に向けて付勢するばね６５を配設
し、ばね止め具７により押さえるようにする。 【００１７】以下、この仮止め機構付プッシュロックの
動作について説明する。図２に示すように、引き戸が、
２枚の引き戸Ｄ１，Ｄ２からなる場合、外側の引き戸Ｄ
１の両引き戸Ｄ１，Ｄ２を閉じたときに重なり合う位置
に取付孔Ｈ１を、この取付孔Ｈ１に対応する内側の引き
戸Ｄ２にロック孔Ｈ２を穿設し、取付孔Ｈ１に、プッシ
ュロック本体１を嵌合して取り付ける。そして、シリン
ダプラグ２を押し下げ操作することにより、デッドボル
ト３を、引き戸Ｄ１を固定する引き戸Ｄ２に穿設したロ
ック孔Ｈ２内に挿入して、引き戸Ｄ１，Ｄ２を一時的に
固定するロック状態となるようにする。このロック状態
で、開放ボタン５を押し下げることにより、カム６とシ
リンダプラグ２との係止を解除して、ロック状態にある
シリンダプラグ２を、ロック状態を解除した状態に復帰
させ、引き戸Ｄ１，Ｄ２を可動となるようにする。ま
た、シリンダプラグ２のシリンダ錠にキー（図示省略）
を装着して、シリンダプラグ２を押し下げたロック状態
で、シリンダプラグ２のシリンダ錠をプッシュロック本
体１に対して回転操作することにより、デッドボルト３
を、ロック孔Ｈ２内で回転させて、ロック孔Ｈ２の縁部
とデッドボルト３の先端に形成した係止片３１が重なり
合って、施錠を行うようにする。この状態で、開放ボタ
ン５を押し下げることにより、カム６とシリンダプラグ
２との係止を解除しても、ロック孔Ｈ２の縁部とデッド
ボルト３の先端に形成した係止片３１が重なり合って、
デッドボルト３がロック孔Ｈ２から抜け出ないため、シ
リンダプラグ２は、ロック状態を解除した状態に復帰せ
ず、施錠状態が保持されるものとなる。そして、シリン
ダプラグ２のシリンダ錠にキー（図示省略）を装着し
て、シリンダプラグ２のシリンダ錠をプッシュロック本
体１に対して回転操作することにより、デッドボルト３
がロック孔Ｈ２から抜け出ることができるようにした状
態で、開放ボタン５を押し下げることにより、カム６と
シリンダプラグ２との係止を解除して、ロック状態にあ
るシリンダプラグ２を、ロック状態を解除した状態に復
帰させ、引き戸Ｄ１，Ｄ２を可動となるようにすること
ができる。 【００１８】 【発明の効果】本発明の仮止め機構付プッシュロックに
よれば、シリンダプラグを押し下げることにより、開放
ボタンとシリンダプラグ間に配設したカムとシリンダプ
ラグとを係止して引き戸を一時的に固定し、一方、開放
ボタンを押し下げることにより、カムとシリンダプラグ
との係止を解除して引き戸を可動となるようにするとと
もに、錠にキーを挿入することにより、シリンダプラグ
に備えたデッドボルトをプッシュロック本体に対して回
転して施錠することができる。これにより、従来のよう
に、簡易型の施錠装置と鍵を用いた施錠装置を併用する
必要がなく、取付作業が簡易になるとともに、引き戸を
簡単に固定したり、必要に応じて、施錠することが１つ
の施錠装置により行うことができ、操作性を向上させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の仮止め機構付プッシュロックの一実施
例を示す断面図である。 【図２】本発明の仮止め機構付プッシュロックを引き戸
に取り付けた状態を示す説明図である。 【図３】本体を示し、（Ａ）は平面図、（Ｂ）は底面図
である。 【図４】係止板を取り除いた状態の本体を示し、（Ａ）
は底面図、（Ｂ）は側面図である。 【図５】シリンダプラグを示し、（Ａ）は正面図、
（Ｂ）は側面図、（Ｃ）は底面図である。 【図６】開放ボタンを示し、（Ａ）は正面図、（Ｂ）は
底面図である。 【図７】カムを示し、（Ａ）は平面図、（Ｂ）は断面図
である。 【符号の説明】 １ プッシュロック本体 ２ シリンダプラグ ３ デッドボルト ４ ばね ５ 開放ボタン ６ カム ７ ばね止め具
例を示す断面図である。 【図２】本発明の仮止め機構付プッシュロックを引き戸
に取り付けた状態を示す説明図である。 【図３】本体を示し、（Ａ）は平面図、（Ｂ）は底面図
である。 【図４】係止板を取り除いた状態の本体を示し、（Ａ）
は底面図、（Ｂ）は側面図である。 【図５】シリンダプラグを示し、（Ａ）は正面図、
（Ｂ）は側面図、（Ｃ）は底面図である。 【図６】開放ボタンを示し、（Ａ）は正面図、（Ｂ）は
底面図である。 【図７】カムを示し、（Ａ）は平面図、（Ｂ）は断面図
である。 【符号の説明】 １ プッシュロック本体 ２ シリンダプラグ ３ デッドボルト ４ ばね ５ 開放ボタン ６ カム ７ ばね止め具
─────────────────────────────────────────────────────
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(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
E05B 65/00
E05B 65/08
E05C 7/02
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項１】 プッシュロック本体に、デッドボルト及
び錠を備えたシリンダプラグと、開放ボタンとを、それ
ぞればねの付勢力に抗して押し下げ可能に嵌挿して配設
するとともに、前記開放ボタンの押し下げ動作にてシリ
ンダプラグとの係止を解除するように、開放ボタンとシ
リンダプラグ間にカムを配設するとともに、錠にキーを
挿入することにより、シリンダプラグに備えたデッドボ
ルトをプッシュロック本体に対して回転可能となるよう
に構成したことを特徴とする仮止め機構付プッシュロッ
ク。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16650498A JP3361747B2 (ja) | 1998-06-15 | 1998-06-15 | 仮止め機構付プッシュロック |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16650498A JP3361747B2 (ja) | 1998-06-15 | 1998-06-15 | 仮止め機構付プッシュロック |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000002031A JP2000002031A (ja) | 2000-01-07 |
| JP3361747B2 true JP3361747B2 (ja) | 2003-01-07 |
Family
ID=15832592
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16650498A Expired - Fee Related JP3361747B2 (ja) | 1998-06-15 | 1998-06-15 | 仮止め機構付プッシュロック |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3361747B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100590950B1 (ko) * | 2004-09-17 | 2006-06-19 | 현대자동차주식회사 | 자동차 글로브 박스의 푸쉬 타입 록킹 시스템 |
| JP4683475B2 (ja) * | 2005-09-14 | 2011-05-18 | 三恭金属株式会社 | 錠装置 |
| TWM575470U (zh) | 2018-10-26 | 2019-03-11 | 競泰股份有限公司 | 鍊條鎖 |
-
1998
- 1998-06-15 JP JP16650498A patent/JP3361747B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2000002031A (ja) | 2000-01-07 |
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