JP3361674B2 - 医療用粘着剤組成物 - Google Patents

医療用粘着剤組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、皮膚に直接貼り付けて
創傷の保護や治療を目的とした絆創膏類、経皮吸収性の
薬剤を共存せしめ経皮的に薬剤を投与して疾病の治療や
予防を目的とした経皮吸収製剤等の医療用粘着製品に用
いられる粘着剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】医療用粘着製品は、医療用補助具として
絆創膏、救急絆創膏、外科用サージカルテープ、人工肛
門シールなどが使用されている。また治療用粘着製剤で
は、湿布薬、パップ剤と呼ばれる消炎鎮痛剤等を配合し
た水分包含型貼付剤が古くから使われ、同様な効能を示
すプラスターと呼ばれる水分を特に包含させないタイプ
の貼付剤も多い。さらに近年注目されているものとし
て、全身的薬効を示す薬剤を経皮的に投与し、疾病の治
療や予防を目的とする経皮吸収製剤と呼ばれる貼付剤が
研究開発され、一部市販されている。
【0003】医療用粘着製品はその貼付対象がヒトの皮
膚であることから、用いられる粘着剤には、工業用粘着
製品の場合とは異なる粘着特性が求められている。
【0004】要求特性の一つに皮膚への刺激が少ないこ
とが上げられる。皮膚刺激の原因としては、添加物、不
純物に起因する化学的刺激もあるが、最大の原因は粘着
剤の高接着性による皮膚角質の損傷及び粘着剤の不透湿
性に起因する角質層の水和等の物理的刺激である。この
物理的刺激の緩和策としては、接着性を低くし角質剥離
を少なくする、小孔を設け通気性とするなどの方策が取
られているが充分に満足すべきものとなっていないのが
現状である。
【0005】他の要求特性としては、粘着剤と薬剤との
相溶性が上げられる。経皮吸収製剤に用いられる粘着剤
では、配合される薬剤を安定に保持し、貼付時には皮膚
への移行がスムーズに行われ、且つその薬効が長時間持
続することなどが要求される。
【0006】このような経皮吸収製剤を得るために、従
来より幾つかの提案がなされており、例えば特開昭57−
16011号公報には、ガラス転移点(以下Tgと略称するこ
とがある)が−70〜−10℃の常温で感圧接着性を有する
重合体(粘着剤)と、狭心症治療薬である硝酸イソソル
ビトール又は四硝酸ペンタエリスリトールとを必須成分
とする基剤を、柔軟な坦体上に形成してなる医薬製剤に
ついて開示されている。この提案において具体的に開示
されている粘着剤は、ポリイソプレンゴムやポリイソブ
チレンゴムなどの合成ゴム、及び、ブチルアクリレー
ト、i-オクチルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリ
レート等のアルキル基の炭素数4以上の(メタ)アクリル
酸アルキルエステルを少なくとも50重量%共重合してな
るアクリル系共重合体からなるものである。
【0007】しかしながら上記提案において具体的に開
示されている粘着剤は、何れも極性が低いため、硝酸イ
ソソルビトールなどの比較的極性の高い薬剤を配合する
と、粘着剤と薬剤との相溶性が悪く、経時的に薬剤と粘
着剤とが分離して基剤の中及び/又は基剤の表面に薬剤
が析出してしまう。そして薬剤が基剤表面に多いとき
は、該基剤の皮膚貼着性が低下すると共に貼付時に必要
以上の薬剤が比較的短時間で皮膚を通して吸収されてし
まい、また薬剤が基剤表面になくなると基剤中の薬剤の
基剤表面への移行速度が遅いため薬剤の吸収速度が低下
するなど、薬剤を比較的長時間にわたってコンスタント
に体内に供給することが困難であることが判明した。
【0008】前記提案のこのような欠点を改善するため
に、例えば特開昭61−100520号公報では、粘着剤として
2-エチルヘキシルアクリレートを35モル%以上、N-ビニ
ルピロリドン20〜55モル%、エステル部分の炭素数が3
〜12でホモポリマーのTgが−40℃以下の(メタ)アクリ
ル酸エステルを35モル%以下、多官能性モノマーを全モ
ノマー重量の0.005〜0.5重量%の割合で含有する重合体
を用いることが提案されている。しかしながらこの第2
の提案においては、極性が高く親水性のN-ビニルピロリ
ドンの共重合量が多過ぎるため、粘着剤の耐水性が不十
分となりがちであり、発汗時に貼付すると基剤が皮膚界
面の水分を吸収して膨潤し凝集力が低下して、剥離時に
皮膚への糊残りを生ずることがあり、また基剤に進入し
た水分により薬剤の基剤表面への移行速度が過大になり
過ぎて、薬効効果の持続時間が短くなるという問題点が
あることが判明した。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前記の如く、一般に医
療用粘着剤として用いられている共重合体は、前記のよ
うにアルキル基の炭素数が4以上の(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステルを主成分とし、これに若干の炭素数3以
下の(メタ)アクリル酸アルキルエステル及び/又は酢酸
ビニル等のこれら(メタ)アクリル酸アルキルエステルと
共重合可能な共単量体を共重合され、さらにアクリル酸
等の官能性単量体を共重合されている。これらの共重合
比は主成分となるアルキル基の炭素数が4以上の(メタ)
アクリル酸アルキルエステルが50重量%以上であり、実
際使用に供されているものは70〜80重量%以上用いられ
ている。
【0010】アルキル基の炭素数4以上の(メタ)アク
リル酸アルキルエステルは、その単独重合体のTgが低
く常温で粘着性を示すため粘着剤の主成分として用いら
れているが、その性質は疎水性であり皮膚等の親油性の
ものには高い接着性を示す反面、剥離時には皮膚角質を
も剥ぎ取り易く皮膚を損傷しがちであるという問題点が
ある。その上、極性の薬剤とは相溶性が悪く、経時的に
薬剤が粘着剤から分離し易いため各種溶解助剤を配合し
なければならなかった。
【0011】本発明は、前記の要求特性を満足し、且つ
前記従来用いられていた粘着剤の有する欠点を解消する
ために研究開発されたものであり、その目的はヒトの皮
膚に対してより刺激性の少ない粘着剤を供給し、且つ治
療用粘着製剤に用いた場合に薬剤との相溶性が優れてい
て薬剤を基剤の中に長期間安定に保持することができ、
貼付時に薬剤を皮膚界面へスムーズに供給することので
きる医療用粘着剤組成物を供給しようとするものであ
る。
【0012】本発明者等は、上記の目的を達成するため
に鋭意研究を行ってきた。その結果、例えばエチルアク
リレート等のアルキル基の炭素数3以下の比較的極性の
大きい(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分量用
い、必要に応じて2-エチルヘキシルアクリレート等のア
ルキル基の炭素数4以上の(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステルを劣位量用い、さらに必要に応じてアクリル酸等
のラジカル重合性基の他に少なくとも1つの官能性基を
有する官能性単量体及び酢酸ビニル等のこれら(メタ)ア
クリル酸アルキルエステルと共重合可能な共単量体を用
いて重合して得られる(共)重合体が、医療用粘着剤とし
て卓越した性能を有していることを見出だし、本発明を
完成した。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下記単
量体(a)〜(d)、
【0014】(a) アルキル基の炭素数3以下の(メタ)ア
クリル酸アルキルエステル 40重量%以上、
【0015】(b) アルキル基の炭素数4以上の(メタ)ア
クリル酸アルキルエステル 30重量%以下、
【0016】(c) ラジカル重合性基の他に少なくとも1
つの官能性基を有する官能性単量体10重量%以下、
【0017】(d) 上記単量体(a)〜(c)と共重合可能で且
つ該単量体(a)〜(c)以外の共単量体55重量%以下〔但し
単量体(a)〜(d)の合計を100重量%とする〕、
【0018】を(共)重合して得られるアクリル系(共)重
合体であって、そのガラス転移点が+10℃以下の範囲内
であるアクリル系(共)重合体を含有してなる医療用粘着
剤組成物が提供される。
【0019】以下本発明について詳細に説明する。
【0020】本発明に用いられるアクリル系(共)重合体
は、アルキル基の炭素数3以下の(メタ)アクリル酸アル
キルエステル(a)を主成分量(共)重合してなるものであ
る。
【0021】このような単量体(a)としては、例えば、
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、n-プロピル(メタ)アクリレート、i-プロピル(メタ)
アクリレート等が挙げられる。
【0022】これら単量体(a)の(共)重合量は、単量体
(a)〜(d)の合計100重量%に対して、40重量%以上、好
ましくは45〜99.5重量%、さらに好ましくは50〜94重量
%であることが必要である。単量体(a)の共重合量が該
下限値未満と少な過ぎては、得られる医療用粘着製品の
粘着力が高くなり過ぎたり皮膚角質との親和性が大きく
なり過ぎたりして、皮膚接着性は大きくなるものの角質
剥離量も増大して皮膚刺激性高いものとなり、また治療
用粘着製剤として薬剤を配合した場合に、得られるアク
リル系共重合体の極性が低くなり過ぎて、比較的極性の
高い薬剤を配合した時、該薬剤が経時的に該共重合体か
ら分離・析出し易く、貼付時に薬剤の基剤表面への移行
が不十分となるなど薬剤を皮膚界面へスムーズに供給し
難いので好ましくない。一方、単量体(a)の共重合量が
該上限値以下であれば、得られる共重合体の常温におけ
る粘着性及び凝集力のバランスに優れ、且つ適度の極性
を有しているため薬剤を基剤の中に長期間均一に分散さ
れた状態で安定に保持することができるので好ましい。
【0023】また本発明において単量体(a)としては、
得られるホモポリマーが常温で粘着性を有すると共に適
度の極性を有しており、極性を有する薬剤とも良好な相
溶性を有している等の理由から、前記のうちエチルアク
リレート及び/又はn-プロピルアクリレートを必須成分
として含有するのが好ましく、その含有量は、単量体
(a)〜(d)の合計100重量%に対して、25〜99.5重量%、
特には30〜94重量%であるのが好ましい。
【0024】本発明に用いられるアクリル系(共)重合体
には、そのTg調整等の目的で前記単量体(a)と共に、必
要に応じて、アルキル基の炭素数4以上の(メタ)アクリ
ル酸アルキルエステル(b)を共重合させることができ
る。
【0025】このような単量体(b)としては、例えば、n
-ブチル(メタ)アクリレート、i-ブチル(メタ)アクリレ
ート、n-ペンチル(メタ)アクリレート、n-ヘキシル(メ
タ)アクリレート、n-ヘプチル(メタ)アクリレート、nー
オクチル(メタ)アクリレート、iーオクチル(メタ)アクリ
レート、2ーエチルヘキシル(メタ)アクリレート、nーノニ
ル(メタ)アクリレート、i-ノニル(メタ)アクリレート、
n-デシル(メタ)アクリレート、n-ドデシル(メタ)アクリ
レート、n-ミリスチル(メタ)アクリレート、i-ミリスチ
ル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート
のアルキル基の炭素数4〜18(メタ)アクリル酸アルキル
エステル単量体を例示することができ、共重合性のよさ
及び入手の容易さなどの理由からn-ブチルアクリレー
ト、n-オクチルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリ
レート及び/又はラウリルメタアクリレートの使用が好
ましい。
【0026】これら単量体(b)の(共)重合量は、単量体
(a)〜(d)の合計100重量%に対して、30重量%以下、好
ましくは5〜25重量%である。単量体(b)の共重合量が
該上限値を超えて多過ぎると、得られる医療用粘着製品
の粘着力が高くなり過ぎて皮膚接着性は大きくなるもの
の、角質剥離量も増大して皮膚刺激性高いものとなり、
また治療用粘着製剤として薬剤を配合した場合に、得ら
れるアクリル系共重合体の極性が低くなり過ぎて前記の
如き薬剤の分離・析出の弊害が生じがちとなり好ましく
ない。一方、単量体(b)の共重合量が該下限値以上であ
れば、得られる共重合体が常温において適度な粘着性及
び極性を有しているので好ましい。
【0027】本発明に用いられるアクリル系(共)重合体
には、前記単量体(a)及び必要に応じて用いられる前記
単量体(b)と共に、必要に応じて、ラジカル重合性基の
他に少なくとも1つの官能性基を有する官能性単量体
(c)を共重合させることができる。
【0028】このような官能性単量体(c)としては、例
えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイ
ン酸、無水マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、シトラ
コン酸、桂皮酸(好ましくは、アクリル酸、メタクリル
酸、イタコン酸)等のα,β-不飽和モノもしくはジカル
ボン酸類;例えば、モノメチルマレート、モノ-n-ブチ
ルマレート、モノ-2-エチルヘキシルマレート、モノ-n-
オクチルマレート、モノメチルフマレート、モノ-n-ブ
チルフマレート、モノ-2-エチルヘキシルフマレート、
モノ-n-オクチルフマレート、モノ-n-ブチルイタコネー
ト、モノ-n-オクチルイタコネート等のα,β-不飽和ジ
カルボン酸の炭素数1〜13の直鎖もしくは分枝アルキル
モノエステル;例えば、(メタ)アクリルアミド、N,N-ジ
メチル(メタ)アクリルアミド、N-メチル(メタ)アクリル
アミド、N-n-ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、ジ
アセトン(メタ)アクリルアミド〔好ましくは、(メタ)ア
クリルアミド〕等のアミド基もしくは置換アミド基含有
単量体;
【0029】例えば、アミノエチル(メタ)アクリレー
ト、N,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,
N-ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート(好ましく
は、N,N-ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N-ジ
エチルアミノエチルメタクリレート)等のアミノ基もし
くは置換アミノ基含有単量体;例えば、ビニルメチルカ
プタン、アリルメルカプタン等のメルカプト基含有単量
体;例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、グリシジ
ル(メタ)アリルエーテル、グリシジルビニルエーテル等
のエポキシ基含有単量体;例えば、2-ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アク
リレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等
の多価アルコールの(メタ)アクリル酸モノエステル類;
【0030】例えば、ビニルトリクロロシラン、ビニル
トリブロモシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニル
トリエトキシシラン、ビニルトリ-n-プロポキシシラ
ン、ビニルトリ-i-プロポキシシラン、ビニルトリ-n-ブ
トキシシラン、ビニルトリス(2-メトキシエトキシ)シラ
ン、ビニルトリス(2-ヒドロキシメトキシエトキシ)シラ
ン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルジエトキシシ
ラノール、ビニルエトキシシラジオール、ビニルメチル
ジエトキシシラン、ビニルジメチルエトキシシラン、ビ
ニルメチルジアセトキシシラン、アリルトリメトキシシ
ラン、アリルトリエトキシシラン、3-メタクリロキシプ
ロピルトリメトキシシラン、3-アクリロキシプロピルト
リエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリス(2
-メトキシエトキシ)シラン、3-メタクリロキシプロピル
メチルジエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルジ
メチルエトキシシラン、3-アクリロキシプロピルジメチ
ルメトキシシラン、2-アクリルアミドエチルトリエトキ
シシラン等の珪素含有基を有する単量体;
【0031】例えば、ジビニルベンゼン、ジアリルフタ
レート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシア
ヌレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
1,2-プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3-
プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタ
ンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオー
ルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート等の2個
以上のラジカル重合性不飽和基を有する単量体;等の単
量体群を挙げることができる。
【0032】これらの官能性単量体(c)のうち、前記単
量体(a)及び(b)、並びに後記する単量体(d)と共重合性
がよいこと、重合安定性に優れゲル化等の不具合が生じ
にくいこと等の観点から、また、必要に応じて後記する
架橋剤により適宜架橋させてアクリル系(共)重合体の凝
集力を高めることもできること等の観点から、α,β-不
飽和モノ-もしくはジ-カルボン酸類及び/又は水酸基含
有単量体の使用が特に好ましい。
【0033】これら官能性単量体(c)の(共)重合量は、
前記単量体(a)〜(d)の合計を100重量%に対して、10重
量%以下、好ましくは0.5〜6重量%、さらに好ましく
は1〜5重量%である。単量体(c)の共重合量が該上限
値を超えて多過ぎると、得られる共重合体の極性や親水
性が高くなり過ぎたり、重合度が高くなり過ぎて使用に
際しての作業性を悪くしたりする等の理由で好ましくな
い。一方、単量体(c)の共重合量が該下限値以上であれ
ば、得られる共重合体に適度の凝集力を与えることがで
き、剥離時に皮膚への糊残りを生ずることがないので好
ましい。
【0034】本発明に用いられるアクリル系(共)重合体
には、前記単量体(a)、並びに、必要に応じて用いられ
る前記単量体(b)及び/又は(c)と共に、さらに必要に応
じて、これら単量体(a)〜(c)と共重合可能で且つ該単量
体(a)〜(c)以外の共単量体(d)を共重合させることがで
きる。
【0035】このような共単量体(d)としては、例え
ば、蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、
「バーサチック酸ビニル」(商品名)(好ましくは酢酸
ビニル)等の飽和脂肪酸ビニルエステル;例えば、スチ
レン、α-メチルスチレン、ビニルトルエン(好ましく
はスチレン)等の芳香族ビニル単量体;例えば、アクリ
ロニトリル、メタクリロニトリル等(好ましくはアクリ
ロニトリル)のシアン化ビニル単量体;例えば、オレイ
ル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレ
ート、ベンジル(メタ)アクリレート、メトキシエチル
(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレー
ト、ブトキシエチル(メタ)アクリレート等の前記単量体
(a)及び(b)以外の(メタ)アクリル酸エステル;例えば、
ジメチルマレート、ジ-n-ブチルマレート、ジ-2-エチル
ヘキシルマレート、ジ-n-オクチルマレート、ジメチル
フマレート、ジ-n-ブチルフマレート、ジ-2-エチルヘキ
シルフマレート、ジ-n-オクチルフマレート、ジ-n-ブチ
ルイタコネート、ジ-n-オクチルイタコネート等のα,β
-不飽和ジカルボン酸の炭素数1〜13の直鎖もしくは分
枝アルキルジエステル;例えば、N-ビニル-2-プロピオ
ラクタム、N-ビニル-2-ピロリドン、N-ビニル-2-ピペリ
ドン、N-ビニル-2-カプロラクタム、N-ビニル-2-ヘプト
ラクタム等のビニルラクタム;などの共単量体を挙げる
ことができ、共重合体に適度の極性及び親水性を容易に
付与できること等の観点から飽和脂肪酸ビニルエステル
及び/又はビニルラクタムの使用が好ましく、酢酸ビニ
ル及び/又はN-ビニル-2-ピロリドンの使用が特に好ま
しい。
【0036】これら共単量体(d)の(共)重合量は、前記
単量体(a)〜(d)の合計を100重量%に対して、55重量%
以下、好ましくは45重量%以下、さらに好ましくは40重
量%以下である。共単量体(d)の共重合量が該上限値を
超えて多過ぎると、得られる共重合体のTgが高くなり
過ぎて常温で粘着性を示さなくなったり、耐水性が低下
したりすることがあるので好ましくない。一方、共単量
体(d)を共重合するに際しては、前記単量体(a)〜(d)の
合計を100重量%に対して、例えば5〜45重量%、特に
は10〜40重量%程度共重合するのが好ましい。該共重合
量を該下限値以上とすることにより、得られるアクリル
系共重合体の極性を好ましい高さに調整することができ
るので、比較的極性の高い薬剤との相溶性を調節するこ
とが可能となり、薬剤を配合した時該薬剤を基剤の中に
長期間安定に保持することができ、また貼付時には薬剤
を皮膚界面へスムーズに供給することが可能となり、さ
らに皮膚角質との親和性が高くなり過ぎるのを防止でき
るので角質を傷つけずに皮膚から剥離可能となるので好
ましい。
【0037】本発明の医療用粘着剤組成物に主成分とし
て含有されるアクリル系(共)重合体は、そのガラス転移
点(Tg)が+10℃以下、好ましくは−50〜0℃、さら
に好ましくは−45〜−10℃の範囲内であることが必要で
ある。Tgが該上限値を超えて高過ぎては、得られる
(共)重合体の常温における粘着性が不十分となり皮膚へ
の貼付性が悪くなるので好ましくない。一方、該下限値
以上であれば、得られる(共)重合体の常温における粘着
力が高くなり過ぎて皮膚角質を損傷するなどの不都合を
生ずることがないので好ましい。
【0038】尚、本明細書においてTgとは、L. E. ニ
ールセン著、小野木宣治訳「高分子の力学的性質」第11
〜35頁に記載されているような一般の高分子で測定され
るTgであり、共重合体の場合は、同書第26〜27頁に記
載されている計算Tgである。すなわち共重合体のTgは
次式により計算されたものである。
【0039】
【数1】
【0040】(但し上記式において、Tgとは共重合体
のガラス転移温度であり絶対温度に換算して計算する。
Tg1、Tg2・・・・・・及びTgnは成分1、成分2・・・・・・及び
成分nのそれぞれ純粋な単独重合体1、2・・・・・・及びn
のガラス転移温度であり絶対温度に換算して計算する。
1、W2・・・・・・及びWnはそれぞれの成分の重量分率で
あり、W1+W2+・・・・・・+Wn=1を満足する)
【0041】本発明の医療用粘着剤組成物に主成分とし
て含有されるアクリル系(共)重合体は、得られる医療用
粘着製品の皮膚への貼付性の良さの観点から、その重量
平均分子量(以下Mwということがある)を5〜50万、
特には10〜50万に調整するのが望ましい。Mwが該上限
値以下であれば、該(共)重合体の流動性が良好であるた
め得られる医療用粘着製品の皮膚への追随性が高まるの
で好ましく、該下限値以上であれば該(共)重合体の凝集
力が小さくなり過ぎることがないので得られる医療用粘
着製品の皮膚への糊残りや、基剤層の「だれ」などの不
都合が回避できるとともに、該(共)重合体が皮膚を通し
て体内に侵入することがないなど安全性の面からも好ま
しい。
【0042】尚、本明細書におけるMwの値は、ゲルパ
ーミエーションクロマトグラフィー法(GPC法)によっ
て測定されたものである。
【0043】〔アクリル系(共)重合体の製造〕本発明に
用いる前記アクリル系(共)重合体の重合方法は、特に制
限されるものではなく、溶液重合、乳化重合、懸濁重合
など公知の方法を採用できるが、重合により得られた
(共)重合体混合物を用いて粘着剤組成物を製造するに当
り、処理工程が比較的簡単で且つ短時間で行うことので
きる溶液重合の採用が好ましい。
【0044】溶液重合は、一般に、重合槽内に所定の有
機溶媒、単量体、重合開始剤、及び、必要に応じて用い
られる連鎖移動剤を仕込み、窒素気流中又は有機溶媒の
還流温度で、攪拌しながら数時間加熱反応させることに
より行われる。この場合に有機溶媒、単量体、重合開始
剤及び/又は連鎖移動剤の少なくとも一部を逐次添加し
てもよい。
【0045】上記の重合用有機溶媒としては、例えば、
ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、n-プロピルベン
ゼン、t-ブチルベンゼン、o-キシレン、m-キシレン、p-
キシレン、テトラリン、デカリン、芳香族ナフサ等の芳
香族炭化水素類;例えば、n-ヘキサン、n-ヘプタン、n-
オクタン、i-オクタン、n-デカン、ジペンテン、石油ス
ピリット、石油ナフサ、テレピン油等の脂肪系もしくは
脂環族系炭化水素類;例えば、酢酸エチル、酢酸n-ブチ
ル、酢酸n-アミル、酢酸2-ヒドロキシエチル、酢酸2-ブ
トキシエチル、酢酸3-メトキシブチル、安息香酸メチル
等のエステル類;例えば、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチル-i-ブチルケトン、イソホロン、シクロヘキ
サノン、メチルシクロヘキサノン等のケトン類;例え
ば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモ
ノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエ
ーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジ
エチレングリコールモノブチルエーテル等のグリコール
エーテル類;例えば、メチルアルコール、エチルアルコ
ール、n-プロピルアルコール、i-プロピルアルコール、
n-ブチルアルコール、i-ブチルアルコール、s-ブチルア
ルコール、t-ブチルアルコール等のアルコール類;など
を挙げることができる。これらの有機溶媒はそれぞれ単
独で、または、2種以上混合して用いることができる。
【0046】前記重合開始剤としては、例えば、ベンゾ
イルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、カプロイ
ルパーオキシド、ジ-i-プロピルパーオキシジカーボネ
ート、ジ-2-エチルヘキシルパーオキシジカーボネー
ト、t-ブチルパーオキシビバレート等の過酸化物;例え
ば、2,2'-アゾビス-i-ブチルニトリル、2,2'-アゾビス-
2,4-ジメチルバレロニトリル、2,2'-アゾビス-4-メトキ
シ-2,4-ジメチルバレロニトリル等のアゾ化合物;を挙
げることができる。
【0047】これら重合開始剤の使用量は、前記単量体
(a)〜(d)の合計100重量部に対して、0.01〜5重量部、
特には0.1〜1重量部であるのが好ましい。該下限値以
上であれば重合転化率が実用上十分な範囲まで上昇する
ので好ましく、該上限値以下であれば重合速度が適度で
あり、重合反応の制御も容易なので好ましい。
【0048】また、前記連鎖移動剤としては、例えば、
シアノ酢酸;シアノ酢酸の炭素数1〜8のアルキルエス
テル類;ブロモ酢酸;ブロモ酢酸の炭素数1〜8のアル
キルエステル類;アントラセン、フェナントレン、フル
オレン、9-フェニルフルオレンなどの芳香族化合物類;
p-ニトロアニリン、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼ
ン、p-ニトロ安息香酸、p-ニトロフェノール、p-ニトロ
トルエン等の芳香族ニトロ化合物類;ベンゾキノン、2,
3,5,6-テトラメチル-p-ベンゾキノン等のベンゾキノン
誘導体類;トリブチルボラン等のボラン誘導体;四臭化
炭素、四塩化炭素、1,1,2,2-テトラブロモエタン、トリ
ブロモエチレン、トリクロロエチレン、ブロモトリクロ
ロメタン、トリブロモメタン、3-クロロ-1-プロペン等
のハロゲン化炭化水素類;クロラール、フラルデヒド等
のアルデヒド類;炭素数1〜18のアルキルメルカプタン
類;チオフェノール、トルエンメルカプタン等の芳香族
メルカプタン類;メルカプト酢酸;メルカプト酢酸の炭
素数1〜10のアルキルエステル類;炭素数1〜12のヒド
ロキルアルキルメルカプタン類;ビネン、ターピノレン
等のテルペン類;等を挙げることができる。
【0049】上記連鎖移動剤を用いる場合その使用量
は、前記単量体(a)〜(d)の合計100重量部に対して、約
0.005〜3.0重量部であるのが好ましい。
【0050】重合温度としては、一般に約30〜180℃、
好ましくは約60〜150℃の範囲がよい。
【0051】なお、溶液重合法などで得られた重合物中
に未反応の単量体が含まれる場合は、該単量体を除くた
めに、メタノール等による再沈澱法で精製することも可
能である。
【0052】〔医療用粘着剤組成物〕本発明の医療用粘
着剤組成物は、前記のアクリル系(共)重合体とともに、
所望により、種々の添加剤を含有することができる。こ
のような添加剤の例としては、架橋剤、粘着付与剤、顔
料、染料、酸化防止剤等を挙げることができる。
【0053】本発明において、前記のアクリル系(共)重
合体とともに用いることのできる架橋剤としては、例え
ば、ポリイソシアネート化合物、ポリアジリジン化合
物、エポキシ樹脂、アミノ樹脂、金属キレート等を例示
することができる。
【0054】上記のポリイソシアネート化合物として
は、例えば、m-もしくはp-フェニレンジイソシアネー
ト、2,4-もしくは2,6-トリレンジイソシアネート、m-も
しくはp-キシリレンジイソシアネート、4,4'-ジフェニ
ルメタンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート
化合物;例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、イ
ソホロンジイソシアネート、上記芳香族ジイソシアネー
ト化合物の水素添加物、ダイマー酸ジイソシアネート等
の脂肪族又は脂環族ジイソシアネート化合物;これらイ
ソシアネート化合物の2量体又は3量体;これらイソシ
アネート化合物と、例えば、水、エチレングリコール、
トリメチロールプロパン等の2価又は3価のポリオール
とのアダクト物、イソシアネート基をブロック化したブ
ロック化ポリイソシアネートが挙げられる。これらポリ
イソシアネート化合物の中でも、耐候性がよいという点
からトリレンジイソシアネートの水添加物、ヘキサメチ
レンジイソシアネート、キシレンジイソシアネートの水
添加物、これらイソシアネート化合物の2量体又は3量
体、これらイソシアネート化合物と水や2価又は3価の
ポリオールとのアダクト体が特に好ましい。
【0055】前記ポリアジリジン化合物は、上記ポリイ
ソシアネート化合物とエチレンイミンとの付加物であ
り、例えば、4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート
のエチレンイミン付加物がよく知られている。
【0056】前記エポキシ樹脂としては、例えば、ビス
フェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポ
キシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、水添ビス
フェノールA型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポ
キシ樹脂;を例示することができる。
【0057】またこれらの他に、例えば、フェノールノ
ボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂;例えば、ポリ
アルキレンポリオール(グリセロール、ソルビトール、
ネオペンチルグリコール等)ポリグリシジルエーテル等
のグリシジルアルキルエーテル系エポキシ樹脂;例え
ば、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリ
グリシジル-p-アミノフェノール、トリグリシジル-m-ア
ミノフェノール、テトラグリシジル-m-キシレンジアミ
ン等のグリシジルアミン系エポキシ樹脂;
【0058】例えば、ジグリシジルフタレート、ジグリ
シジルヘキサヒドロフタレート、ジグリシジルテトラヒ
ドロフタレート等のグリシジルエステル系エポキシ樹
脂;例えば、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(3',4'
-エポキシシクロヘキサン)カルボキシレート、3,4-エポ
キシ-6-メチルシクロヘキシルメチル-3',4'-エポキシ-
6'-メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4-
エポキシ-6-メチルシクロヘキシルメチル)アジペート等
の環状脂肪族型エポキシ樹脂;例えば、トリグリシジル
イソシアヌレート、グリシジルグリシドオキシアルキル
ヒダントイン等の複素還式エポキシ樹脂などが例示でき
る。
【0059】さらに、これらエポキシ樹脂のハロゲン化
物;これらエポキシ樹脂に多塩基酸又はポリエステルポ
リカルボン酸を反応して得られるエポキシ基含有樹脂;
ポリエステルポリカルボン酸のポリグリシジルエステ
ル;ポリエステルポリオールのポリグリシジルエーテ
ル;などの各種エポキシ樹脂を例示することができる。
【0060】前記のアミノ樹脂としては、一般に塗料用
に用いられるアルキル化メチロールメラミンが特に好適
に使用できる。中でもメチロール化度が4〜6の範囲内
にあり、アルキル化度が3〜6の範囲内にあるものが好
ましい。アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロ
ピル基、ブチル基、アミル基、ヘキシル基、オクチル基
及びこれら異性体など炭素数1〜8のものが挙げられる
が、その中でも炭素数1〜4のものが好ましい。
【0061】前記の金属キレートとしては、アルミニウ
ムキレート化合物、チタニウムキレート化合物、ジルコ
ニウムキレート化合物を好適なものとして例示すること
ができる。これらのキレート化合物のなかでも、ケト・
エノール互変異性体を構成し得る化合物(以下、ケト・
エノール互変異性体型化合物という)を安定なキレート
環を形成する配位子として含む金属キレート化合物が特
に好ましい。該のケト・エノール互変異性体型化合物と
しては、β-ジケトン類(アセチルアセトン等)、アセ
ト酢酸エステル類(アセト酢酸メチル等)、マロン酸エ
ステル類(マロン酸エチル等)、β位に水酸基を有する
ケトン類(ジアセトンアルコール等)、β位に水酸基を
有するアルデヒド類(サリチル酸アルデヒド等)、β位
に水酸基を有するエステル類(サリチル酸メチル等)な
どを使用することができる。特に、アセト酢酸エステル
類、β-ジケトン類を使用すると好適な結果が得られ
る。
【0062】アルミニウムキレート化合物としては、例
えば、アルミニウムジ-i-プロピラート・エチルアセトア
セテート、アルミニウム-i-プロピラート・ビス(エチル
アセトアセテート)、アルミニウムトリス(エチルアセト
アセテート)、アルミニウムトリス(n-プロピルアセトア
セテート)、アルミニウムトリス(i-プロピルアセトアセ
テート)、アルミニウムトリス(n-ブチルアセトアセテー
ト)、アルミニウムトリス(i-ブチルアセトアセテー
ト)、アルミニウムトリス(s-ブチルアセトアセテー
ト)、アルミニウムトリス(アセチルアセトナート)、ア
ルミニウムエチルアセトアセテート・ビス(アセチルアセ
トナート)、アルミニウムアセチルアセトナート・ビス
(エチルアセトアセテート)等;
【0063】またチタニウムキレート化合物としては、
例えば、チタニウムジ-i-プロピラート・ビス(エチルア
セトアセテート)、チタニウムジ-i-プロピラート・ビス
(アセチルアセトナート)等;ジルコニウムキレート化合
物としては、例えば、ジルコニウムテトラキス(アセチ
ルアセトナート)、ジルコニウムテトラキス(エチルアセ
トアセテート)、ジルコニウムテトラキス(n-プロピルア
セトアセテート)等;を挙げることができる。
【0064】これら金属キレート化合物は、それぞれ1
種を単独で用いてもよいし、2種以上を適宜併用して使
用してもよい。
【0065】これら架橋剤を用いる場合その使用量は、
医療用粘着剤組成物に含有されているアクリル系共重合
体の前記の官能性単量体(c)に由来する官能性基1当量
に対して、一般に0.05〜1当量、好ましくは0.1〜0.8当
量、更に好ましくは0.2〜0.7当量であるのがよい。
【0066】前記の粘着付与剤としては、例えば、クマ
ロン・インデン樹脂、テルペン樹脂、テルペン・フェノー
ル樹脂、ロジン樹脂、p-t-ブチルフェノール・アセチレ
ン樹脂、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂、キシレン・
ホルムアルデヒド樹脂、石油系炭化水素樹脂、水素添加
炭化水素樹脂、テレピン系樹脂等を挙げることができ
る。これら粘着付与剤の添加量は、得られる医療用粘着
製品の皮膚に対する接着力と凝集力のバランスの観点か
ら適宜選択でき、前記アクリル系(共)重合体の合計100
重量部に対して、例えば、0〜60重量部、好ましくは、
0〜30重量部のごとき添加量を例示できる。
【0067】本発明の医療用粘着剤組成物は、その所期
の物性を損なわない範囲において、前記の必須成分であ
るアクリル系(共)重合体と共に、他の粘着性樹脂成分を
含有させることができる。このような樹脂成分として
は、例えば、該アクリル系(共)重合体以外のアクリル系
粘着剤、スチレンーイソプレン系粘着剤、スチレンーブタ
ジエン系粘着剤、シリコーンゴム系粘着剤等を挙げるこ
とができる。これらの粘着性樹脂成分うち、本発明組成
物の必須成分であるアクリル系(共)重合体はと極性の程
度のことなる粘着性樹脂成分を含有させることにより、
該アクリル系(共)重合体単独では薬剤との相溶性が低く
経時的な薬剤析出の問題が有った経皮吸収製剤や、剥離
時に皮膚角質を剥ぎ取り皮膚刺激性に問題の有った粘着
製品等の問題点を緩和することが可能となる。
【0068】本発明の医療用粘着剤組成物は、薬剤を配
合した後、各種フィルム、布帛、紙等の坦体上に適宜の
手段により塗布・乾燥して治療用粘着製剤、特に薬剤を
経皮的に投与する経皮吸収製剤とすることができる。
【0069】上記の経皮吸収製剤を作成するには、本発
明の医療用粘着剤組成物に所定の薬剤を直接又は溶媒に
溶解して添加配合し、必要に応じて各種助剤を適量配合
した後、上記の如き坦体上に展延塗布して乾燥する等の
方法が採用できる。添加される薬剤は、経皮的に投与さ
れ薬効を示すもので有れば特に限定されるものではなく
何れも使用できる。
【0070】このような薬剤の例としては、冠血管拡張
剤、抗不整脈剤、狭心症剤、血圧降下剤、強心剤、気管
支喘息剤、抗高圧剤、カルシウム拮抗剤、消炎鎮痛剤、
皮膚疾患用剤、局所麻酔剤、降圧利尿剤、催眠鎮静剤、
中枢神経作用剤、精神活力剤、ホルモン剤、サルファ
剤、抗結核剤、抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤、鎮痛
剤等が挙げられる。各薬剤の代表例を例示すれば以下の
とおりである。
【0071】(1) 冠血管拡張剤 二硝酸イソソルビット(ISDN)、5-硝酸イソソルビッ
ト、(トリ)ニトログリセリン、モノニトログリセリン及
びそのエステル誘導体、、ジニトログリセリン及びその
エステル誘導体、四硝酸ペンタエリスリトール、塩酸パ
パベリン、ヘプロニカード、モルシドミン、ニコモー
ル、シンフイブラード、ベラバミル、塩酸ジルチアゼム
シンナリジン、ジピリダモール、ニフェジピン、ニカル
ジピン、トラピジル、塩酸トリメタジジン、カルボクロ
メン、乳酸プレニラミン、塩酸ジラゼープ、トラピジル
【0072】(2) 抗不整脈剤、狭心症剤 ピンドロール、ジソピラミド、塩酸ブプラノロール、ト
リクロルメチアジド、フロセミド、塩酸プラゾシン、酒
石酸メトプロロール、塩酸カルチオロール、塩酸オクス
プレノロール、塩酸プロプラノロール等
【0073】(3) 血圧降下剤 塩酸プラゾシン、塩酸エカラジン、塩酸ヒドララジン等
【0074】(4) 強心剤 メチルジゴキシン、安息香酸ナトリウムカフェイン、カ
フェイン、塩酸トパミン、塩酸オクトパミン、ジプロフ
ィリン、ブクラデシンナトリウム、塩酸オクスプレロノ
ール、ジキタリス、ジコキシン、ユビデカレノン等
【0075】(5) 気管支喘息剤 塩酸プロカテロール、塩酸ピリブテロール、塩酸クロフ
ェダノール、硫酸サルブタモール、塩酸トリメトキノー
ル、メシル酸ヒトルテロール、ピンドロール、イソプロ
テノール、クエン酸イソアミニール、カルボシスティ
ン、セフラジン、トラニラスト、テオフィリン等
【0076】(6) 抗高圧剤、カルシウム拮抗剤 クロニジン、ニフェジピン、ニカルジピン、ベラパミル
【0077】(7) 消炎鎮痛剤、皮膚疾患用剤 アスピリン、サリチル酸、サリチル酸メチル、サリチル
酸エチル、サリチル酸コリン、サリチル酸ナトリウム、
サリチロサリチル酸、サリチルアミド、サリチル酸グリ
コール、l−メントール、アミノピリン、アンチピリ
ン、クロフェゾン、ケトフェニルブタゾン、フェプラゾ
ン、ニコチン酸ベンジルエステル、トウガラシエキス、
カプサイシン、アセトアミノフェン、オキシフェンブタ
ゾン、ペンタゾシン、エプタゾシン、ジフルニサル、フ
ェナゾール、メピリゾール、ピロキシカム、ベンジダミ
ン、フェナセチン、チアラミド、ゾフェキサマック、フ
ルフェナム酸、フルフェナム酸アルミニウム、インドメ
タシン、塩酸トラマドール、イブプロフェン、アルクロ
フェナック、アセメタシン、スルピリン、グアイアズレ
ン、ケトプロフェン、ナプロキセン、クリダナク、スリ
ンダック、ベノキサブロフェイン、インドブエン、メフ
ェナム酸、トルメチン、メチアジン酸、プロチジン酸、
クエン酸ペリソキサール、プラノプロフェン、ゾンター
ル、フェニルブタゾン、フェンブフェン、フェンチアザ
ック、ジフルニザール、チアプロフェン酸、塩酸チノリ
ジン、ゾメピラック、ピメプロフェン、ベンダザック、
フェノプロフェンカルシウム、ミノブロフェン並びにこ
れらの誘導体等
【0078】(8) 局所麻酔剤 リドカイン、ベンゾカイン、アミノ安息香酸エチル、塩
酸プロカイン、ジプカイン、プロカイン等
【0079】(9) 降圧利尿剤 メフルシド、ペンフルチシド、ブメタニド、ハイドロサ
イアザイド、ペンドロフルナサイアザイド、レセルピン
【0080】(10) 催眠鎮静剤 メタカロン、グルテチミド、フルラゼバム、ブロムワレ
リル尿素、塩酸フルラゼバム、ニトラゼバム、ハロキサ
ゾラム、トリアゾラム、フェノバルビタール、抱水クロ
ラール、ニメタゼパム、エスタゾラム等
【0081】(11) 中枢神経作用剤 レボドバ、フルフェナジン、フルタゾラム、フェノバル
ビタールナトリウム、メチルフェノバルビタール、チオ
リダジン、ジアゼパム、ベンズブロマロン、レセルビ
ン、スルビアルブラゾム、クロルプロマジン、ハロペリ
ドール、ニトラゼパム、炭酸リチウム等
【0082】(12) 精神活力剤 3-(2-アミノブチル)インドールアセテート等
【0083】(13) ホルモン剤 エピネフリン、酢酸コルチゾン、酢酸ヒドロコルチゾ
ン、プレドニゾロン、コハク酸ヒドロコルチゾンナトリ
ウム、トリアムシノロンアセトニド、トリアムシノロン
ジアセテート、デキサメタゾンリン酸エステル、メチル
プレゾニゾロン、酢酸ダイクロリジン、酢酸メチルプレ
ドニゾロン、フルオシノロンアセトニド、酢酸デキサメ
タゾン、デキサメタゾン、フルオロメソロン、エステロ
ン、エストラジオール、エチニルエストラジオール、プ
ロゲステロン、ベタメタゾンリン酸ナトリウム、ベタメ
タゾン、吉草酸ベタメタゾン、ホルモユルタール、ピバ
ル酸フルメタゾン、プロピオン酸ベクロメタゾン、フル
ドロキシコルチド等
【0084】(14) サルファ剤、抗結核剤 スルファジメトキシン、スルフィソキサゾール、スルフ
ィソミジン、塩酸エタンブトール、イソニアジド、パラ
アミノサリチル酸カルシウム等
【0085】(15) 抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤 クロルフェニラミン、ジフェニルイミダゾール、ケトチ
フェン等
【0105】(16) 鎮痛剤 モルヒネ、ブプレノルフィンおよびこれらの誘導体等
【0086】(17) その他 ビンボセチン、ニコチン及びこれらの誘導体等
【0087】本発明の医療用粘着剤組成物に対するこれ
らの薬物の添加量は、特に限定されるものでないが、該
組成物の固形分100重量部に対して、通常2〜40重量部
の範囲で添加される。また該組成物と相溶性の低い比較
的非極性の薬剤は、薬剤の分離が起こらない程度の添加
量に止どめるのが好ましい。
【0088】さらに本発明の医療用粘着剤組成物は、基
本的には薬剤を配合せずに各種坦体上に塗布・乾燥して
手術用ドレッシングテープ等とすることができ、またこ
れに創傷用のガーゼ、パッド等を積層し救急絆創膏とし
ても用いることもできる。
【0089】さらにまた本発明の医療用粘着剤組成物
は、経皮吸収製剤、救急絆創膏、手術用ドレッシングテ
ープなどの医療用粘着製品に限らず、皮膚に貼付される
可能性のある粘着製品にも用いてもよく、例えば、スポ
ーツ用の粘着テープやシール玩具等が例示できる。
【0090】
【実施例】以下本発明を実施例及び比較例を挙げて一層
詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定される
ものでない。なお本実施例及び比較例における経皮吸収
製剤の薬剤安定性試験、薬剤放出性試験、皮膚貼付性試
験及び耐水性試験の方法は以下の通りである。
【0091】(1) 薬剤安定性 試料の経皮吸収製剤を室温にて1ヶ月保存し、薬剤の該
製剤中における安定性を以下の方法により評価した。安
定性良好なものは薬剤析出が観察されずボールタックに
も変化無いが、安定性不良のものでは該製剤表面に薬剤
結晶の析出が観察されまたボールタックも低下してい
る。
【0092】経皮吸収製剤表面への薬剤析出 経皮吸収製剤表面を光学顕微鏡により観察し、薬剤(IS
DN)結晶の析出状態を次の基準に従って評価した。
【0093】 ◎:薬剤の結晶が全く認められない。 ○:薬剤の結晶が殆ど認められない。 △:薬剤の結晶が若干認められる。 ×:薬剤の結晶が粘着剤表面全体に認められる。
【0094】経皮吸収製剤表面のタックの測定 経皮吸収製剤表面のタックをボールタック法により測定
した。
【0095】(2) 薬剤放出性 試料の経皮吸収製剤を毛を刈り取ったウサギに貼付し、
一定時間経過後製剤を剥がし、製剤中に残存する薬剤を
酢酸エチルで抽出して吸光光度計を用い該製剤中の残存
薬剤量を定量した。
【0096】(3) 皮膚刺激性 試料の経皮吸収製剤をヒトの皮膚に2時間貼付した後製
剤を剥離し、該製剤表面を光学顕微鏡で観察して角質細
胞の付着量により次の基準に従って評価した。
【0097】 0:製剤表面に角質細胞全く付着していない。 1:付着角質細胞量 製剤表面の20%以下 2:付着角質細胞量 製剤表面の40%以下 3:付着角質細胞量 製剤表面の60%以下 4:付着角質細胞量 製剤表面の80%以下 5:製剤表面全体に角質細胞が付着している。
【0098】(4) 皮膚貼付性 試料の経皮吸収製剤をヒトの皮膚に24時間貼付し貼付中
の状態及び剥離感を次の基準に従って評価した。
【0099】剥がれ ○:なし △:少しあり ×:あり
【0100】浮き ○:なし △:少しあり ×:あり
【0101】剥離時の痛み ○:なし △:少しあり ×:あり
【0102】(5) 耐水性 試料の経皮吸収製剤を手の甲に貼り付けたまま30℃の温
水に手を10分間浸し、製剤の様子を観察した。
【0103】 ○:問題なく付着している。 △:付着しているが、若干の浮きが見られる。 ×:水浸漬中に製剤の浮きが見られ、手で触ると剥離し
てくる
【0104】実施例1 温度計、攪拌機、還流冷却器などを備えた反応容器に、
有機溶媒として酢酸エチル100重量部及び重合開始剤と
してアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.5重量部を
仕込み、また別の容器に単量体(a)であるエチルアクリ
レート(EA)90重量%、単量体(b)である2-エチルヘキ
シルアクリレート(EHA)8重量%及び単量体(c)である
アクリル酸(AA)2重量%からなる単量体混合物400重
量部を入れ、その内の25重量%(100重量部)を反応容
器に加え撹拌下に加熱する。還流開始30分後より残りの
単量体混合物を酢酸エチル150重量部、AIBN 1.5重量部
とともに2時間かけて滴下し、滴下終了1時間後にAIBN
1重量部を酢酸エチル100重量部に溶解した溶液を1時
間かけて滴下して更に2時間熟成し、次いで酢酸エチル
を加えて固形分40重量%、粘度800cpsのアクリル系共重
合体溶液を得た。得られたアクリル系共重合体のTgは
−30℃、Mwは約41万であった。
【0105】得られた共重合体溶液を医療用粘着剤組成
物として用い、これに二硝酸イソソルビット(ISDN)を
該組成物の固形分100重量部に対して10重量部添加・配
合した後、剥離紙上に乾燥後の重量が30g/m2となるよ
うに塗布し、乾燥後50μmポリエステルフィルムに転着
して経皮吸収製剤を得た。得られた経皮吸収製剤を用い
て、各種の試験を行った。その試験結果を表3に示す。
【0106】実施例2〜6及び比較例1〜3 実施例1において、単量体混合物の組成を表1のように
変える以外は実施例1と同様にしてアクリル系共重合体
溶液を得た。用いた単量体混合物の組成、並びに、有機
溶媒(酢酸エチル)、単量体混合物及び重合開始剤(AI
BN)の添加方法を表1に、得られたアクリル系共重合体
のTg 及びMw 、並びに、該共重合体溶液の固形分及び
粘度を表2に示す。
【0107】なお本実施例及び比較例で用いた単量体は
次の通りである。単量体(a) EA:エチルアクリレート MA:メチルアクリレート P
A:n-プロピルアクリレート MMA:メチルメタクリレー
【0108】単量体(b) EHA:2-エチルヘキシルアクリレート BA:n-ブチルア
クリレート OA:n-オクチルアクリレート
【0109】単量体(c) AA:アクリル酸 MAA:メタクリル酸 HEA:2-ヒドロキ
シエチルアクリレート
【0110】 単量体(d)VAc :酢酸ビニル
【0111】得られた共重合体溶液を医療用粘着剤組成
物として用い、実施例1と同様にして経皮吸収製剤を得
た。得られた経皮吸収製剤を用いて、各種の試験を行っ
た。その試験結果を表3に示す。
【0112】
【表1】
【0113】
【表2】
【0114】
【表3】
【0115】
【発明の効果】本発明の医療用粘着剤組成物は、アルキ
ル基の炭素数3以下の比較的極性の大きい(メタ)アクリ
ル酸アルキルエステルを主成分量用い、必要に応じて、
アルキル基の炭素数4以上の(メタ)アクリル酸アルキル
エステルを劣位量用い、さらに必要に応じて、ラジカル
重合性基の他に少なくとも1つの官能性基を有する官能
性単量体及びこれら単量体と共重合可能な共単量体を重
合して得られる特定Tg範囲の(共)重合体を含有するこ
とを特徴とするものである。
【0116】このことによって本発明の医療用粘着剤組
成物を医療用粘着製品に用いるとき、適度の粘着力を有
しており皮膚の角質剥離が殆どなく皮膚刺激性の低いも
のとなり、また治療用粘着製剤として薬剤を配合した場
合には、該粘着剤組成物の主成分であるアクリル系共重
合体の極性が比較的大きいため、比較的極性の大きい薬
剤を配合しても該薬剤を基剤の中に長期間安定に保持す
ることができ、貼付時には薬剤を皮膚界面へスムーズに
供給しすることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 47/32 A61K 9/70 A61L 15/58 C09J 133/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記単量体(a) 〜(d) 、 (a) アルキル基の炭素数3以下の( メタ) アクリル酸ア
    ルキルエステル50〜94重量%、 (b) アルキル基の炭素数4〜18の( メタ) アクリル酸
    アルキルエステル5 〜25重量%、 (c) α, β- 不飽和モノもしくはジカルボン酸又は多価
    アルコールの( メタ) アクリル酸モノエステル0.5 〜6
    重量%、 (d) 飽和脂肪酸ビニルエステル40重量%以下〔但し単量
    体(a) 〜(d) の合計を100 重量%とする〕、を共重合し
    て得られるアクリル系共重合体であって、そのガラス転
    移点が+10℃以下の範囲内であるアクリル系共重合体を
    含有してなる医療用粘着剤組成物。
  2. 【請求項2】 単量体(a) がエチルアクリレート及び/
    又はn-プロピルアクリレートを含有する請求項1に記載
    の医療用粘着剤組成物。
  3. 【請求項3】 アクリル系共重合体の重量平均分子量が
    5 万〜50万の範囲にある請求項1に記載の医療用粘着剤
    組成物。
  4. 【請求項4】 アクリル系共重合体のガラス転移点が−
    50〜0 ℃の範囲である請求項1に記載の医療用粘着剤組
    成物。
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