JP3361640B2 - 透明導電性積層体 - Google Patents

透明導電性積層体

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JP3361640B2 JP00623695A JP623695A JP3361640B2 JP 3361640 B2 JP3361640 B2 JP 3361640B2 JP 00623695 A JP00623695 A JP 00623695A JP 623695 A JP623695 A JP 623695A JP 3361640 B2 JP3361640 B2 JP 3361640B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は透明導電性積層体に関
し、より詳しくはエレクトロルミネッセンスディスプレ
イ用透明電極、それからなるエレクトロルミネッセンス
発光体に関する。
【0002】
【従来の技術】透明導電性積層体は、従来、液晶ディス
プレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイ、エレ
クトロクロミックディスプレイなどの表示素子の電極、
太陽電池などの光電変換素子の窓電極、電磁波シールド
の電磁波遮蔽膜、あるいは透明タッチパネルなどの入力
装置の電極として利用されている。従来公知の透明導電
層としては、金、銀、白金、パラジウムなどの貴金属薄
膜と、酸化インジウム、酸化第二スズ、酸化亜鉛などの
酸化物半導体薄膜とが知られている。前者の貴金属薄膜
は抵抗値の低いものは容易に得られるが透明性に劣り、
後者の酸化物半導体薄膜は、抵抗値は貴金属薄膜に若干
劣るが、透明性に優れているため広く利用されている。
その中でも酸化スズを含有した酸化インジウム薄膜は低
抵抗で透明性に優れているため広く利用されている。ス
ズをドープした酸化インジウム薄膜の抵抗率は通常5×
10-5〜1×10-3Ω・cm程度、透過率は一般に80
〜90%である。さて、エレクトロルミネッセンスディ
スプレイは、透明基体上に透明導電膜を形成した透明導
電性基体をベースにし、上記透明導電膜上に、発光体
層、絶縁層及び背面電極を順次形成し、さらに全体を透
明防湿層で被覆した構造のものが知られている。
【0003】透明導電膜には、酸化スズ、酸化インジウ
ム等が、発光体層には硫化亜鉛、硫化カドミウム、セレ
ン化亜鉛等が、絶縁層には誘電率の高い酸化イットリウ
ム、窒化シリコン、酸化タリウム、チタン酸バリウム等
が、背面電極にはアルミニウムが用いられている。従
来、エレクトロルミネッセンス用透明導電性基体には、
ガラスを基体にしたものが用いられてきた。上記透明導
電性基体には、発光層で発光した可視光を効率的に外部
に放出させるために、透明性に優れていること、駆動電
圧の点からシート抵抗がある程度低いことに加え、長時
間の使用に耐えることが要求される。 ガラスを基体と
した場合には、基体温度を400℃程度にまで加熱でき
るため、化学的に安定な結晶性透明導電層が形成でき、
透明性、及び耐環境性に優れた透明導電性基体が容易に
得られるためである。しかしながら、ガラスを基体とし
た場合には、割れやすい、重い、薄型化に限度がある、
といった問題があった。そのため、割れにくく、薄くて
軽い透明高分子基体を用いた透明電極が強く求められて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】透明高分子基体をエレ
クトロルミネッセンスディスプレイ用透明電極に使用す
る場合、透明導電層を形成する際の基体の加熱温度は、
高分子基体の耐熱温度に制限されるため通常200℃以
下にしなければならない。そのため耐環境性に優れた結
晶性酸化インジウムを形成するのは容易ではない。エレ
クトロルミネッセンス用透明導電性基体として使用する
ためには、少なくとも可視光透過率80%以上、シート
抵抗1000Ω/□以下が要求される。透明高分子フィ
ルムの一方の主面に、主として酸化インジウムからなる
透明導電層を10nm以上形成すれば、可視光透過率8
0%以上、シート抵抗1000Ω/□以下の透明導電性
フィルムを作製できるが、これをエレクトロルミネッセ
ンスディスプレイ用透明電極としてそのまま使用する
と、発光層である硫化亜鉛あるいは硫化カドミウム等
と、主として酸化インジウムからなる透明導電層とが直
接接触するため、電圧を印加し長時間ルミネッセンス発
光を継続させると、発光層と透明導電層との界面が劣化
し発光輝度が比較的早期に減衰してしまうという問題が
あった。本発明は、上記事情に鑑み、発光層と透明導電
層との間に、界面の劣化を抑制する層を設けることによ
り発光を継続させた時の劣化を抑え、エレクトロルミネ
ッセンスディスプレイの長寿命化を計ることのでき、な
おかつ、可視光透過率80%以上でシート抵抗が100
0Ω/□以下の透明導電性積層体を提供することを目的
としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の問
題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、透明高分子
基体の一方の主面に、少なくとも、主として酸化インジ
ウムからなる透明導電層を形成し、さらにその上に、銀
の含有量が50〜95重量%の銀・金合金からなる金属
薄膜層を形成することにより、耐環境性が著しく改善さ
れることを見いだし、本発明を完成するにいたった。
【0006】すなわち、本発明は、透明高分子基体
(A)の一方の主面に、少なくとも、主として酸化イン
ジウムからなる透明導電層(B)と、銀の含有量が50
〜95重量%の銀・金合金からなる金属薄膜層(C)
と、をABCなる構成で形成してなる透明導電性積層体
であり、また、好ましくは、主として酸化インジウムか
らなる透明導電層(B)の厚さが10〜200nm、銀
の含有量が50〜95重量%の銀・金合金からなる金属
薄膜層(C)の厚さが1〜20nmであり、可視光透過
率が83%以上である透明導電性積層体であり、これら
は、エレクトロルミネッセンスディスプレイの透明電極
用として使用しうるものである。
【0007】すなわち本発明は、添付図面の〔図1〕を
もって説明するに、透明高分子基体(A)(10)の一
方の主面に、主として酸化インジウムからなる透明導電
層である第1層(B)(20)と、銀の含有量が50
95重量%の銀・金合金からなる金属薄膜層である第2
層(C)(30)とを順次形成した透明導電性積層体で
ある。そして好ましくは、該主として酸化インジウムか
らなる透明導電層(B)の厚さが10〜200nm、銀
の含有量が50〜95重量%の銀・金合金からなる金属
薄膜層(C)の厚さが1〜20nmである透明導電性フ
ィルムに係るものである。
【0008】本発明において使用する高分子基体として
は、透明性を有するプラスチック成形体が使用できる。
具体的にはポリエチレンテレフタレート、ポリエーテル
サルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボ
ネート、ポリプロピレン、ポリイミドなどが挙げられ
る。これら高分子基体は透明導電層を形成する主面が平
滑であれば板状であってもフィルム状であってもよい。
板状の高分子基体は寸法安定性と機械的強度に優れてい
るため特にそれが要求される場合には好適に使用でき
る。また高分子フィルムは可撓性を有しており透明導電
層をロールツロール法で連続的に形成することができる
ため、これを使用した場合には効率よく透明導電性基体
を生産できる故にこれもまた好適に使用できる。この場
合フィルムの厚さは通常10〜250μm のものが用い
られる。フィルムの厚さがあまり薄いと基材としての機
械的強度に不足し、あまり厚すぎると可撓性が不足する
ため、フィルムをロールで巻きとって利用するのに適さ
ない。
【0009】上記透明高分子基体のなかでもポリエチレ
ンテレフタレートは透明性及び加工性に優れているため
より好適に利用できる。また、ポリエーテルサルフォン
は耐熱性に優れているため、透明導電性積層体作製後に
熱処理を必要とする場合、また該透明導電性積層体を使
用してエレクトロルミネッセンスディスプレイを組み立
てる際に加熱処理を必要とする場合に、より好適に利用
できる。この透明高分子基体はその表面に予めスパッタ
リング処理、コロナ処理、火炎処理、紫外線照射、電子
線照射などのエッチング処理や、下塗り処理を施してこ
の上に形成される主として酸化インジウムからなる透明
導電層の上記フィルムに対する密着性を向上させる処理
を施してもよい。また、主として酸化インジウムからな
る透明導電層を成膜する前に、必要に応じて溶剤洗浄や
超音波洗浄などの防塵処理を施してもよい。
【0010】本発明においては、かかる透明高分子基体
の一方の主面に、主として酸化インジウムからなる透明
導電層を第1層として形成する。該透明導電層は抵抗率
を低くするためにスズを混合しても良い。通常3〜20
重量%程度のスズを含有させることにより抵抗率を低下
させることができ、より薄い膜厚で必要とされるシート
抵抗値を有する透明導電層が形成できる。
【0011】主として酸化インジウムからなる透明導電
層の厚さは、特に限定するものではないが、通常10n
m〜200nmが好ましい。透明導電層の厚さは、その
シート抵抗値及び可視光透過率に影響する。シート抵抗
値を小さくするためには、該透明導電層の厚さをできる
限り厚くすれよいが、厚くすると可視光透過率が低下し
てしまう。そのため、要求されるシート抵抗値及び可視
光透過率によって該透明導電層の厚さが決定される。該
透明導電層の厚さがあまり薄いと、シート抵抗値が高く
なってしまうため、エレクトロルミネッセンスディスプ
レイの透明電極として使用するには不適である。シート
抵抗値を下げるためには膜厚を厚くすればよいが、あま
り厚すぎると可視光透過率が低くなってしまうため、こ
れもまた好ましくない。
【0012】すなわち、透明高分子基体の一方の主面
に、好ましくは、厚さが10〜200nmの主として酸
化インジウムからなる透明導電層を形成することで、エ
レクトロルミネッセンスディスプレイの透明電極に要求
されるシート抵抗値及び可視光透過率を有する透明導電
性積層体が得られるわけであるが、該透明導電層は耐環
境性に劣っていて、これをそのまま透明電極に使用して
エレクトロルミネッセンスディスプレイを形成し、電圧
を印加して発光を継続させると比較的早期に発光強度が
減衰してしまうことを我々は見いだした。
【0013】本発明においては、上記の如く、主として
酸化インジウムからなる透明導電層を形成した後、さら
にこの上に、銀・金合金あるいは金からなる金属薄膜層
を成膜する。該層を設けるのは、酸化インジウムと発光
層である硫化亜鉛あるいは硫化カドミウム等とが直接接
触することによる酸化インジウムの劣化を防ぐためであ
る。すなわち、銀の含有量が50〜95重量%の銀・金
合金層を酸化インジウム層上に設けることで、酸化イン
ジウムと硫化亜鉛あるいは硫化カドミウム等の発光層と
が直接接触することを防ぎ、しかも表面に積層した銀の
含有量が50〜95重量%の銀・金合金は硫化亜鉛ある
いは硫化カドミウム等の発光層に対する耐久性に優れて
いるため、発光を継続した際に生じる発光輝度の低下と
いった劣化を著しく抑制すると云う作用効果を奏するこ
とができるのである。
【0014】なお、銀の含有量が50〜95重量%の銀
・金合金からなる金属薄膜層の厚さは1〜20nmが好
ましい。さらに好ましくは1〜10nmである。この厚
さがあまり薄いと、耐環境性向上の効果が得られないた
め好ましくない。すなわち、エレクトロルミネッセンス
ディスプレイの透明電極として充分な耐環境性が付与さ
れないのである。また、この厚さが無闇に厚いと、透明
性が損なわれるのに加え、該層の積層による耐環境性の
改善は20nm以下の厚さで十分なされているため、い
たずらに成膜時間をかけ厚い層を形成するのは好ましく
ない。経済的には該層の厚さは耐環境性を損なわない範
囲内でなるべく薄い方が好ましく、10nmの厚さで耐
環境性は十分得られるため該金属薄膜層の厚さは、1〜
10nmがより好ましい。
【0015】該層の材料は、銀を50〜95重量%含有
した銀・金合金であれば使用できる。金は、硫化物に対
する化学的安定性に優れており、硫化亜鉛あるいは硫化
カドミウムといった発光層と直接接触しても化学変化を
起こさないためには、耐環境性を付加するための層とし
て適している。また、銀・金合金もまた金と同様な効果
が得られるのに加え、銀を含有させることにより金と比
較して材料費を安くすることができるため、経済的に本
発明品である透明導電性積層体を得るのに適している。
すなわち、銀・金合金を使用する場合、その合金の銀の
含有量は、銀を50〜95重量%含有する銀・金合金で
あれば使用できる。なお、純粋な銀は硫化物に対する化
学的安定性に劣っており、これを使用した場合には十分
な耐環境性が得られない。また、銀の含有量が95重量
%を越えると、純粋な銀に近い状態になるため、これま
た充分な耐環境性の改善が得られない。すなわち、耐環
境性改善効果を維持するために銀の含有量が50〜95
重量の銀を含有する銀・金合金を使用することが好まし
いのである。
【0016】主として酸化インジウムからなる透明導電
層の成膜方法としては、真空蒸着法、スパッタリング
法、イオンプレーティング法といった従来公知の物理的
気相成長法のいずれも採用できる。スパッタリング法に
おいては、ターゲットに酸化インジウムあるいはスズを
含有した酸化インジウムを、スパッタガスにアルゴン等
の不活性ガスを用いた直流(DC)あるいは高周波(R
F)マグネトロンスパッタ法が利用できる。また、透明
導電層の透明性および導電性を高くするために、スパッ
タガス中に0.1〜20流量%の酸素ガスを混合しても
良い。また、ターゲットにインジウムあるいはスズ・イ
ンジウム合金を、スパッタガスにアルゴン等の不活性ガ
スを、反応性ガスに酸素ガスを用いた直流あるいは高周
波反応性スパッタリング法も好適に利用できる。この方
法では透明導電層の透過率および導電性が、反応性ガス
である酸素ガスの分圧に非常に敏感に影響するので、そ
の制御を厳密に行う必要がある。上記のスパッタリング
法はいずれも、透明性及び導電性に優れた透明導電層が
容易に得られるため、好適に利用できる。
【0017】本発明においては、銀の含有量が50〜9
5重量%の銀・金合金からなる金属薄膜層の成膜方法も
また、上記した主として酸化インジウムからなる透明導
電層の成膜方法が利用できる。スパッタリング法の場合
には、ターゲットに所定量の銀を含有した銀・金合金
を、スパッタガスにアルゴン等の不活性ガスを用いた、
直流あるいは高周波スパッタリング法が利用できる。ま
た、真空蒸着法においては、所定量の銀を含有した銀・
金合金ペレットを電子ビームで加熱し蒸発させる電子ビ
ーム蒸着法が利用できる。銀・金合金を使用する場合、
スパッタリング法、真空蒸着法の両法とも、銀の含有量
の制御は成膜前のターゲットあるいはペレット等に、予
め所定量の銀を含有した合金を利用することで行える。
なお、成膜した銀・金合金層の組成は必ずしもターゲッ
トあるいはペレット等とは一致しないのに加え、成膜条
件によって変化することがあるので、予めターゲットあ
るいはペレット等の組成と、成膜した銀・金合金層の組
成との関係を調べておくのが好ましい。
【0018】上記の方法により得られたフィルム状の透
明導電性積層体を、耐環境性を向上させるために、熱処
理(アニーリング)を施してもよい。熱処理温度は通
常、100〜200℃程度である。上記の方法により形
成した透明導電層の原子組成は、オージェ電子分光法
(AES)、誘導結合プラズマ法(ICP)、ラザフォ
ード後方散乱法(RBS)等により測定できる。またこ
れらの膜厚は、オージェ電子分光の深さ方向観察、透過
型電子顕微鏡による断面観察等により測定できる。
【0019】なお、本発明においては、斯くして形成し
た透明導電性積層体の金属薄膜層上に、例えば、硫化亜
鉛粉末等をアセトン等の適当な溶液中に分散させた液を
塗布し、常法により加熱処理して発光層を形成し、その
上にチタン酸バリウム粉末をアセトン溶液中に分散させ
た液を塗布し、同様に常法により加熱処理を行うことに
より誘電体層( 絶縁層 )を形成し、さらに、その上から
背面電極としてアルミニウム等を重ね加熱処理後、防湿
フィルム2枚で挟み込みエレクトロルミネッセンス発光
体を得ることができる。
【0020】
【実施例】つぎに、本発明を実施例により具体的に説明
する。実施例1 ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ188μm
)の一方の面に、第1層として、ターゲットに酸化ス
ズを5重量%含有した酸化インジウムを、スパッタリン
グガスにアルゴンガス、反応性ガスに酸素ガス(流量
比、アルゴン:酸素=10:0.1)を用いて、3mT
orrの雰囲気の下で、DCマグネトロン反応性スパッ
タリング法により厚さ50nmの透明導電層を形成し
た。さらにその上に、第2層として、ターゲットに銀含
有量が85重量%の銀・金合金を、スパッタリングガス
にアルゴンガス、反応性ガスに酸素ガス(流量比、アル
ゴン:酸素=10:6)を用いて、3mTorrの雰囲
気下で、DCマグネトロンスパッタリング法により厚さ
5nmの金属薄膜層を形成し、2層構成の透明導電性積
層体を作製した。
【0021】実施例2、比較例7 第1層の透明導電層の厚さを10nm(実施例2)、2
00nm(比較例7)とした以外は実施例1と同じ手法
で2層構成の透明導電性積層体を作製した。
【0022】実施例3、実施例4、比較例8 第2層の金属薄膜層の厚さを1nm(実施例3)、10
nm(実施例4)、20nm(比較例8)とした以外は
実施例1と同じ手法で2層構成の透明導電性積層体を作
製した。
【0023】実施例5、実施例6、比較例9 第2層の金属薄膜層を形成する際、ターゲットに金含有
量が5重量%の銀・金合金(実施例5)を、あるいは金
含有量が50重量%の銀・金合金(実施例6)を、ある
いは純度99.99%の金(比較例9)を使用した以外
は実施例1と同じ手法で2層構成の透明導電性積層体を
作製した。
【0024】比較例1〜比較例2 第1層の透明導電層の厚さを5nm(比較例1)、40
0nm(比較例2)とした以外は実施例1と同じ手法で
2層構成の透明導電性積層体を作製した。
【0025】比較例3 第2を形成しなかったこと以外は、実施例1と同じ手法
で1層構成の透明導電性積層体を作製した。
【0026】比較例4 第2層の金属薄膜層の厚さを50nmとした以外は実施
例1と同じ手法で2層構成の透明導電性積層体を作製し
た。
【0027】比較例5 第2層の金属薄膜層を作製する際、ターゲットに純度9
9.99%の銀を使用した以外は実施例1と同じ手法
で、2層構成透明導電性積層体を作製した。比較例6 第2層の金属薄膜層を作製する際、ターゲットに金含有
量が4重量%の金・銀合金を使用した以外は実施例1と
同じ手法で、2層構成透明導電性積層体を作製した。
【0028】以上のようにして作製したフィルム状の透
明導電性積層体の、透明導電層及び金属薄膜層の厚さ、
第2層の銀の含有量、シート抵抗、可視光透過率、耐環
境性は以下の手法で評価した。透明導電層の厚さ[T
1 (nm)]及び金属薄膜層の厚さ[T2 (nm)]:
前もって成膜速度r(nm/min)を測定しておき、
膜厚は成膜時間t(min)を制御することで変化させ
た。膜厚T(nm)は以下の式より求められる。 T=r×t 銀の含有量[Ag(wt%)]:オージェ電子分光法
により測定した。シート抵抗[R( Ω/□) ]:4端
子法により測定した。可視光透過率[Tvis
(%)]:日立製作所(株)製、分光光度計U−340
0により測定した。耐環境性[I/I0 ]:以下の工
程でエレクトロルミネッセンス発光体を作製し、温度5
0℃、湿度60%の雰囲気下で、交流100V(周波
数:1kHz)の電圧を印加し発光させ、その時の初期
発光輝度I0 (カンデラ/m2 )と、そのまま3000
時間発光を継続させた後の発光輝度I(カンデラ/m
2 )とをミノルタ(株)製の輝度計:LS−110を用
いて測定し、その変化率I/I0 で評価した。
【0029】エレクトロルミネッセンス発光体の作製
は、実施例1〜実施例6及び比較例1〜比較例9により
得た透明導電性積層体の金属薄膜層上に、硫化亜鉛粉末
をアセトン溶液中に分散させた液を塗布し、その後60
℃で120時間、さらに120℃で2分間加熱処理を行
うことにより発光層を形成した。その後、さらにその上
にチタン酸バリウム粉末をアセトン溶液中に分散させた
液を塗布し、その後60℃で120分間加熱処理を行う
ことにより誘電体層を形成する。さらにその上から厚さ
0.2mmのアルミニウムを重ね150℃で2分間加熱
処理した。これを防湿フィルム2枚で挟み込みエレクト
ロルミネッセンス発光体を得た。以上の測定結果を〔表
1〕に掲げる。
【0030】
【表1】 上記表の結果から明らかなように、本発明の透明導電性
積層体は、低シート抵抗、高可視光透過率を有し、さら
に耐環境性をも兼ね備えたものであることが判る。
【0031】
【発明の効果】以上のごとく、本発明においては、高分
子透明フィルムの一方の主面に、少なくとも、第1層と
して主として酸化インジウムからなる透明導電層を形成
し、その上に第2層として銀の含有量が50〜95重量
%の銀・金合金からなる金属薄膜層を形成することによ
り、耐環境性に優れエレクトロルミネッセンスディスプ
レイの透明電極に適した透明導電性積層体を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の透明導電性積層体の一例の断面図
【符号の説明】
10 透明高分子基体 20 主として酸化インジウムからなる透明導電層 30 銀の含有量50〜95重量%の銀・金合金或いは
金からなる金属薄膜層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−290237(JP,A) 特開 平2−251428(JP,A) 特開 昭63−102928(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明高分子基体(A)の一方の主面に、少
    なくとも、主として酸化インジウムからなる厚さが10
    〜200nmの透明導電層(B)と、銀の含有量が50〜
    95重量%の銀・金合金からなる厚さ1〜20nmの金
    属薄膜層(C)と、をABCなる構成で形成してなる可視光
    透過率が83%以上であるエレクトロルミネッセンスデ
    ィスプレイ用透明導電性積層体。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の透明導電性積層体を用
    いたエレクトロルミネッセンス発光体。
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