JP3359259B2 - ピストンリング供給装置 - Google Patents

ピストンリング供給装置

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JP3359259B2
JP3359259B2 JP16908997A JP16908997A JP3359259B2 JP 3359259 B2 JP3359259 B2 JP 3359259B2 JP 16908997 A JP16908997 A JP 16908997A JP 16908997 A JP16908997 A JP 16908997A JP 3359259 B2 JP3359259 B2 JP 3359259B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はピストンリング供給
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】段積み状態の多数のピストンリングを1
つずつ供給する供給装置として、例えば、特開平7−2
66151号公報「ピストンリング組付け装置」があ
る。上記技術は、その公報の図1、図2、図17及び図
18によれば、ガイド体3(番号は公報に記載されたも
のを引用した。以下同じ。)に、段積み状態で多数のピ
ストンリング21…を収納し、最下位のピストンリング
21をステッピングモータ37で押し上げることで、最
上位のピストンリング21を上部の拡径ガイド部材4か
ら1つずつ押出して、ピストン9のリング溝9a〜9c
に嵌め込むものである。ステッピングモータ37は、1
つのピストンリング21の厚さtに相当する距離だけ、
段積み状態のピストンリング21…を押し上げるもので
ある。ピストンリング21は、切れ目21aを有したC
形リングである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
ピストン9のリング溝9a〜9cに嵌め込むピストンリ
ング21としては、一般に、次のような5種類のリング
からなる。すなわち、5種類のリングとは、2つのコン
プレッションリング(トップリング、セカンドリング)
と、1組のオイルリング(中央のエキスパンダ、上下の
第1・第2サイドレールからなる。)である。次に、従
来のエキスパンダ供給装置を次図で説明する。
【0004】図20(a)〜(e)は従来のエキスパン
ダ供給装置の説明図である。(a)のエキスパンダ供給
装置は、ガイド体101に、段積み状態で多数のエキス
パンダ(ピストンリング)102…を収納し、最下位の
エキスパンダ102を押し上げることで、最上位のエキ
スパンダ102を、上部の拡径ガイド部材103で拡開
しながら1つずつ押出して、ピストン104のリング溝
105に嵌め込む形式の装置である。エキスパンダ10
2は(b)のような波形状リングであり、このため、径
方向及び軸方向に小さい力で弾性変形可能である。そし
て、エキスパンダ102は切れ目(図示せず)を有した
C形リングである。
【0005】最上位のエキスパンダ102を、単に拡径
ガイド部材103から押出したのでは、押出した瞬間
に、エキスパンダ102が自己の弾性力で縮径しなが
ら、切れ目部分の端部同士が厚み方向に又は径方向にオ
ーバーラップすることがある。(c)のように端部同士
が厚み方向にオーバーラップすると、(d)のように、
エキスパンダ102がピストン104の外周面に乗り上
がり、リング溝105に嵌合しない虞れがある。(e)
のように端部同士が径方向にオーバーラップすると、
(d)のように、エキスパンダ102がリング溝105
からはみ出す虞れがある。従って、嵌合不良のエキスパ
ンダ102の有無を常時監視する必要があり、また、嵌
合不良のエキスパンダ102が有った場合には、速やか
に修正しないと、次工程で不具合が発生し得る。このた
め、嵌合不良を監視する監視装置を必要とし、また、修
正作業が煩わしい。
【0006】そこで本発明の目的は、ピストンリングの
嵌合不良を監視する監視装置が不要で、しかも、嵌合修
正作業も不要とした技術を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の請求項1記載の発明は、縦置きシリンダ状のマガジン
の外周面に多数のC形ピストンリングを段積み状態で保
持させ、最下位のC形ピストンリングを押下げアームで
押し下げて払い出し、ピストンのリング溝に嵌め込む形
式のピストンリング供給装置であって、押下げアーム
に、C形ピストンリングの切欠きの近傍を他の部分に優
先して押し下げる第1押下げ部と、この第1押し下げ部
に遅れてC形ピストンリングの他の部分を押し下げる第
2押下げ部とを備え、マガジンに、リング溝に嵌め込ま
れたC形ピストンリングのうち、切欠きの端部がリング
溝から飛び出るときに当るストッパを備えていることを
特徴とする。
【0008】C形ピストンリングの切欠きの近傍を他の
部分に優先して、第1押下げ部で押し下げるので、C形
ピストンリングは傾斜した状態で下降する。このため、
C形ピストンリングは、切欠きの近傍が先にリング溝に
嵌まる。リング溝は、嵌まった切欠きの端部の軸方向移
動を規制する。切欠きの端部が軸方向に移動しないの
で、端部同士が厚み方向にオーバーラップすることはな
い。その後、第2押下げ部で他の部分を押し下げること
により、C形ピストンリングは全体がリング溝に嵌ま
る。
【0009】C形ピストンリングは、リング溝に嵌め込
まれた瞬間に、いびつな形状から元の真円形状へ急速に
戻ろうとする。そのときの急激な自己復元力と、この自
己復元力に対する反発力との繰り返しによって、C形ピ
ストンリングは径方向に一時的に伸縮作用をする。径の
伸縮作用によって、切欠きの両端部が振れるものの、そ
の振れ方は一様ではない。個々のC形ピストンリングに
は製作誤差等があり、切欠きの両端部で、伸縮速度のば
らつきや、たわみのばらつきがあるためである。この結
果、切欠きの両端部は強く打ち当り、一方がリング溝か
ら飛び出ようとする。しかし、リング溝から飛び出しか
かった切欠きの端部は、ストッパに当るので飛び出るこ
とはない。リング溝から飛び出ないので、端部同士が径
方向にオーバーラップすることはない。
【0010】このようなことから、C形ピストンリング
を確実にリング溝に嵌め込むことができる。このため、
ピストンリングの嵌合不良を監視する監視装置が不要で
あり、しかも、嵌合修正作業も不要である。また、ピス
トンリングの取付け作業を素速く、しかも、確実に行う
ことができ、取付け工程の完全自動化を図れる。
【0011】請求項2記載の発明は、ストッパをマガジ
ンの外周面に沿って縦に延ばすことで、マガジンの外周
面に段積み状態で保持されたC形ピストンリングの切欠
きの方向を規定するガイド部材の役割を、ストッパで兼
ねたことを特徴とする。
【0012】ストッパが、マガジンの外周面に沿って縦
に延びてガイド部材を兼ねるので、マガジンの外周面に
段積み状態で保持されたC形ピストンリングの切欠きの
方向を規定するための部材を、別に設ける必要はない。
このため、マガジンの構造は簡単になる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図面に
基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見
るものとする。なお、本発明のピストンリング組付け設
備については、この設備で組み付けたピストン及びピス
トンリングの構成及び作用を述べた後に、説明する。図
1(a),(b)は本発明に係るピストンリング組付け
設備によって得たピストンの構成図であり、(a)はピ
ストンとピストンリングの分解斜視図、(b)はピスト
ンリングを組み付けた状態のピストンの要部断面図であ
る。
【0014】(a)は、外周に上から下へ順に3つのリ
ング溝1a,1b,1cを刻設してなるピストン1にお
いて、これらのリング溝1a〜1cに、5つのピストン
リングを嵌め込むことを示す。5つのピストンリングと
は、2つのコンプレッションリング(トップリング2、
セカンドリング3)と、1組のオイルリング(中央のエ
キスパンダ4、下の第1サイドレール5、上の第2サイ
ドレール6からなる。)であり、切欠きNを有したC形
リングである。トップリング2、セカンドリング3、第
1サイドレール5、第2サイドレール6は上下面が平坦
なリングであり、エキスパンダ4は波形状リングであ
る。(b)はピストン1にピストンリング2〜6を組み
付けた状態を示す。なお、5つのピストンリングを区別
せずに説明する場合には、単に「ピストンリング2〜
6」又は「ピストンリング2,3,5,6」のように記
載する。
【0015】図2は本発明に係るピストンリング組付け
設備の平面図である。ピストンリング組付け設備10
は、ピトンリング取付け前のピストン1…(…は複数を
示す。以下同じ。)を収納した未完成品用パレットA1
〜A4を搬送する前部パレット搬送装置11と、未完成
品用パレットA2からピストン1を1つずつ取り出すピ
ストン取出し装置12と、取り出したピストン1を搬送
するピストン搬送装置14と、搬送されたピストン1を
上下反転するピストン反転装置15と、ピストン反転装
置15から移送されたピストン1を間欠搬送するトラン
スファ装置16と、トランスファ装置16で搬送された
ピストン1にピトンリングを個別に取付ける第1〜第5
リング組付け装置(第1〜第5ピストンリング供給装
置)21〜25と、ピストンリング取付け後のピストン
1を完成品用パレットB2に収納するピストン収納装置
26と、完成品用パレットB1〜B3を搬送する後部パレ
ット搬送装置27とからなる。
【0016】第1リング組付け装置21はエキスパンダ
4(図1参照)を取付け、第2リング組付け装置22は
第1サイドレール5を取付け、第3リング組付け装置2
3は第2サイドレール6を取付け、第4リング組付け装
置24はセカンドリング3を取付け、第5リング組付け
装置25はトップリング2を取付けるものである。な
お、第1〜第5リング組付け装置21〜25を区別せず
に説明する場合には、単に「リング組付け装置21〜2
5」と記載する。13は中敷取出し装置、28はピスト
ン1の有無を監視する監視装置、Tは1つのピストン1
を載せるトレイである。未完成品用パレットA1…は、
ピストン1のヘッド(トップ)を下に、開口を上に向け
た状態で、ピストン1を多数収納する。
【0017】次に、ピストンリング組付け設備10の概
略の作用を説明する。前部パレット搬送装置11は、次
の(1)〜(3)のステップを繰返す装置である。 (1)段積みした未完成品用パレットA1…のうちの最
下位のパレットA1を、前方(この図の上方)に1ピッ
チだけ搬送する。なお、未完成品用パレットA1…は、
ピストン1…を3段に段積み収納し、各段を図示せぬ中
敷で仕切ったものである。 (2)未完成品用パレットA2から上段のピストン1…
を全て取り出した後、中敷取出し装置13で上段の中敷
を取り出して、隣の空のパレットA3に収納する。そし
て、中段の中敷、下段の中敷の順に取り出して、全ての
ピストン1…及び中敷を取り出す。 (3)前方の空のパレットA3を最前方に段積みした
(パレットA4)後、新たに空になったパレットA2を前
方に1ピッチだけ搬送する。
【0018】ピストンリングの組付けは、次の(1)〜
(4)のステップの反復で実行する。 (1)未完成品用パレットA2から、ピストン1をピス
トン取出し装置12で1つずつ取り出してピストン搬送
装置14で搬送する。 (2)搬送されたピストン1をピストン反転装置15で
上下反転し、トランスファ装置16に移送する。 (3)トランスファ装置16で搬送されたピストン1に
第1〜第5リング組付け装置21〜25で順次図示せぬ
ピトンリングを組み付ける。 (4)ピトンリング取付け後のピストン1を、ピストン
収納装置26で完成品用パレットB2に収納する。
【0019】後部パレット搬送装置27は、次の(1)
〜(3)のステップを繰返す装置である。 (1)段積みした完成品用パレットB1…のうち1つを
前方(この図の上方)に1ピッチだけ搬送する。完成品
用パレットB1…は、ピストン1…を1段収納するもの
である。 (2)ピストン収納装置26から完成品用パレットB2
へ、ピトンリング取付け後のピストン1を1つずつ収納
する。 (3)完成品用パレットB2に満収納した後、最前方に
段積みする(パレットB3)。
【0020】次に、第1〜第5リング組付け装置21〜
25を説明する。図3は本発明に係る第1〜第5リング
組付け装置の正面図である。リング組付け装置21〜2
5は、それぞれベース31に起設した下部スタンド32
と、下部スタンド32に起設した上部スタンド33と、
上部スタンド33の基盤33aに着脱可能に取付けたマ
ガジンユニット34と、マガジンユニット34に保持さ
れた最下位のピストンリング2〜6を強制的に落下させ
る下降手段60と、落下したピストンリング2〜6を押
し下げてピストン1に供給する供給手段70(詳しくは
図4で説明する。)とからなる。
【0021】マガジンユニット34は、上部スタンド3
3の基盤33aに前後(この図の表裏方向)にスライド
可能に取付けたベースプレート35と、ベースプレート
35に取付けた縦置きシリンダ状のマガジン40(5
0)とからなる。マガジン40(50)は外周面に、ピ
ストンリング2〜6のうちの1種類を、想像線で示すよ
うに段積み状態で保持するものである。上部スタンド3
3は、マガジン40(50)から落下した最下位のピス
トンリング2〜6を検知する検知手段80を備え、この
検知手段80は、例えば投光器81と受光器82とから
なる。
【0022】図4は本発明に係る第1〜第5リング組付
け装置の側面図である。下降手段60は、上部スタンド
33の上部側部に取付けたサーボモータ61と、上部ス
タンド33に垂直に且つ回転可能に取付けたボールねじ
62と、ボールねじ62と軸方向移動のみ可能に螺合し
たナット63と、ナット63に取付けた下降アーム64
と、この下降アーム64の作動を効果的にピストンリン
グ2〜6に伝える押圧リング65とからなる。66はサ
ーボモータ61からボールねじ62に動力を伝達する伝
動機構である。
【0023】供給手段70は、下部スタンド32に取付
けた昇降用の第1エアシリンダ71と、第1エアシリン
ダ71のピストンロッド71aに取付けたベース72
と、ベース72に取付けた左右1組の押下げアーム7
3,74と、押下げアーム73,74を水平面に沿って
拡開する第2エアシリンダ(図7参照)と、ベース72
の水平回転を阻止し軸方向移動のみ可能にするガイド部
材76とからなる。
【0024】トランスファ装置16は、マガジン40
(50)の下方で、第1〜第5リング組付け装置21〜
25の並び方向(この図の表裏方向)に、ピストン1を
載せたトレイTを移送するものであり、しかも、各マガ
ジン40(50)の位置において、トレイTを持上げて
マガジン40(50)の下部孔48(58)にピストン
1の上部を嵌合させる昇降手段16aを備える。Taは
ピストンを収納する収納筒部、16b…はトレイTを受
けるローラである。
【0025】上記マガジン40(50)は2種類有り、
それぞれの構成を図5に基づき説明する。図5(a),
(b)は本発明に係るマガジンの側面図であり、縦方向
の長さを一部省略した図である。図5(a)は第1リン
グ組付け装置21のマガジン40(以下、「第1マガジ
ン40」と言う。)の側面形状を示し、第1マガジン4
0は、段積み状態で多数のピストンリング(エキスパン
ダ)4…をストックするストック部42と、このストッ
ク部42より一回り小径の小径部43と、この小径部4
3より大径でピストンリング4…を拡開するための拡開
部44とからなり、ストック部42、小径部43、拡開
部44をこの順に上から下に備える。ストック部42及
び小径部43は円筒である。拡開部44は、上方先細り
のテーパ部45と、テーパ部45の下に連なる円筒状の
大径部46とからなる。ストック部42の下端縁部は、
分離部47である。
【0026】第1マガジン40は、その下端から下方に
延びるストッパ91を備える。ストッパ91は、第1マ
ガジン40の外周面に沿って縦に延びることで、ガイド
部材の役割を兼ねている。ストッパ91の詳細について
は、図6及び図7にて後述する。
【0027】図5(b)は第2〜第5リング組付け装置
のマガジン50(以下、「第2マガジン50」と言
う。)の側面形状を示し、第2マガジン50は、最下位
のピストンリング2,3,5,6を拡開する拡開部54
と、この拡開部54より上位に最下位であったピストン
リングを除いたピストンリング2,3,5,6を仮止め
するためのストッパ部52とを備える。詳しくは、第2
マガジン50は、上部円筒部51、ストッパ部52、下
部円筒部53、拡開部54をこの順に上から下に備え
る。ストッパ部52は上方先細りのテーパ体である。拡
開部54は、上方先細りのテーパ部55と、テーパ部5
5の下に連なる円筒状の大径部56とからなる。ストッ
パ部52の下端縁部は、分離部57である。
【0028】第2マガジン50は、その外周面に沿って
縦に延びたガイド部材96を備え、このガイド部材96
は所定厚みの板材からなる。詳しくは、ガイド部材96
は、厚み部分にピストンリング2,3,5,6の切欠き
N(図1参照)を挿入することで、第2マガジン50の
外周面に段積み状態で保持されたピストンリング2…、
3…、5…又は6…の切欠きNの方向を規定する部材で
ある。
【0029】図6は本発明に係る第1マガジンの要部側
面図である。第1マガジン40の下端高さはピストン1
のリング溝1cの上面とほぼ同一レベルである。収納筒
部Taの上端高さは、ピストン1のリング溝1cの下面
とほぼ同一レベルである。このため、第1マガジン40
の下端と収納筒部Taの上端との間の隙間δの高さは、
リング溝1cの高さ寸法とほぼ同一である。
【0030】ガイド部材の役割を兼ねたストッパ91
は、第1ガイド部92と第2ガイド部93と第3ガイド
部94とを上から順に連ねた縦長部材である。第1ガイ
ド部92は、ストック部42の上端からテーパ部45の
上端にわたって縦に延びた、厚みの小さいガイド部であ
る。第2ガイド部93は、第1ガイド部92の下端から
大径部46の下部にわたって縦に延びた、下広がりテー
パ状のガイド部である。第3ガイド部94は、第2ガイ
ド部93の下端から大径部46の下方へ縦に延びた、厚
みの大きいガイド部である。
【0031】このような各ガイド部92〜94は、厚み
部分にエキスパンダ4…の切欠きNを挿入することで、
第1マガジン40の外周面に段積み状態で保持されたエ
キスパンダ4…の切欠きNの方向を規定することにな
る。詳しくは、第1ガイド部92は、ストック部42
(第1マガジン40)の外周面に段積み状態で保持され
たエキスパンダ4…と、分離部47を越えて落下したエ
キスパンダ4との、切欠きNの方向を規定する。第2ガ
イド部93は、テーパ部45に落下したエキスパンダ4
と、大径部46を通る途中のエキスパンダ4との、切欠
きNの方向を規定する。第3ガイド部94は、大径部4
6の下端から払い出されるエキスパンダ4の、切欠きN
の方向を規定する。第3ガイド部94の厚みを大きくし
た理由は、後述する副押下げアームで押される、エキス
パンダ4の位置を確実に設定するためである。
【0032】第1リング組付け装置21は、分離部47
を越えて落下途中のエキスパンダ4における切欠きNに
向けて、圧縮空気を吹き付けるエアノズル97を配置し
たものである。落下途中のエキスパンダ4は、切欠きN
の端部N0,N0が第2ガイド部93に摩擦抵抗で引っ掛
かることがある。エアノズル97は、切欠きNの端部N
0,N0にエキスパンダ4が自然落下する程度に圧縮空気
を吹き付けて、強制的に外す作用をなす。このために、
検知手段80がエキスパンダ4の落下を検出した時点に
のみ、その検出信号により、エアノズル97は間欠的に
圧縮空気を吹き出すように図示せぬ制御回路で制御され
る。図中、98はエア用配管である。
【0033】図7は図6の7−7線断面図である。スト
ッパ91は、リング溝1cに嵌め込まれたエキスパンダ
4のうち、切欠きNの端部N0がリング溝1cから飛び
出るときに当る部材であり、この部材は第1マガジン4
0の下端から下方に延びた部分に特徴がある。すなわ
ち、下方に延びた部分の内面91aに、切欠きNの端部
0が当るようにしたものである。リング溝1cに嵌め
込まれたエキスパンダ4の外周面から、切欠きNの端部
0が当るストッパ91の内面91aまでの、隙間をL1
とする。この隙間L1は、エキスパンダ4の幅L2よりも
小さく設定したものであり、例えば、幅L2の0.8倍
程度に設定する(L1=0.8L2)。95は第1マガジ
ン40にストッパ91を止めるボルトである。
【0034】図8は図4の8−8線矢視図である。下降
アーム64は、マガジン40(50)の両側に延びて、
マガジン40(50)に積まれた最上位のピストンリン
グ2〜6の上面を、押圧リング65を介して押し下げる
平面視二股状アームである。36,36はベースプレー
ト35を基盤33aに位置決めする位置決めピン、3
7,37はベースプレート35に付設した取手である。
【0035】図9は図4の9−9線断面図である。左右
1組の押下げアーム73,74は、マガジン40(5
0)の両側に延び、途中まで落下した最下位のピストン
リング2〜6を押し下げてピストン1に供給するアーム
であり、平面視で互いに対向する略く字状の当接部73
a,73a,74a,74aを有する。第2エアシリン
ダ75は、左右1組の押下げアーム73,74同士を接
近・離反駆動するものである。ところで、第1リング組
付け装置21の押下げアーム73,74だけ、副押下げ
アーム77,77を備える。以下、次図で説明する。
【0036】図10は本発明に係る第1リング組付け装
置の押下げアームの平面図である。第1リング組付け装
置21の押下げアーム73,74は、想像線で示すエキ
スパンダ4の切欠きNの近傍を他の部分に優先して、リ
ング溝1c(図1参照)に嵌め込むための副押下げアー
ム(第1押下げ部)77,77と、この副押下げアーム
77,77に遅れてエキスパンダ4の他の部分を押し下
げる当接部(第2押下げ部)73a,74aとを備え
る。詳しくは、副押下げアーム77,77は、互いに対
向する揺動先端を水平面に沿って揺動するアームであ
る。78,78は副押下げアーム77,77をエキスパ
ンダ4の中心方向に付勢する圧縮ばね78,78であ
る。
【0037】図11(a),(b)は本発明に係る第1
リング組付け装置の押下げアームの構成図兼作用説明図
である。図11(a)は、副押下げアーム77,77の
揺動先端に、下向きの当接凸部77a,77aを備えた
ことを示す。当接凸部77a,77aの下面は、当接部
73a,74aの下面よりも下方に突出し、この突出高
さは、エキスパンダ4の厚みと概ね同一である。
【0038】次に、第1リング組付け装置21の押下げ
アーム73,74の作用を、図11に基づき説明する。
途中まで落下した最下位のエキスパンダ4を押し下げる
場合には、先ず、図11(a)のように左右1組の押下
げアーム73,74同士を互いに接近させ、当接部73
a,74a及び当接凸部77a,77aをエキスパンダ
4の周縁の真上に移動する。次に、図11(b)のよう
に各押下げアーム73,74を下降させることで、エキ
スパンダ4の切欠きNの近傍部分4a,4aを、第1押
下げ部の当接凸部77a,77aで優先して押し下げ
る。その後、エキスパンダ4の他の部分4b,4bを第
2押下げ部としての当接部73a,74aで押し下げ
る。このため、エキスパンダ4は先に切欠きNの近傍が
下降し、次いで、他の部分が下降する。供給手段70を
復帰する場合には、各押下げアーム73,74を上昇し
た後に互いに離反する方向に移動する。このように、左
右1組の押下げアーム73,74は、最下位のエキスパ
ンダ4を押し下げて払い出し、図示せぬピストン1に供
給する。
【0039】次に、エキスパンダ(ピストンリング)4
の嵌め込み方法を図12〜図15に基づき説明する。図
12は本発明に係る第1リング組付け装置の押下げアー
ムの作用説明図(その1)、図13(a),(b)は本
発明に係る第1リング組付け装置の押下げアームの作用
説明図(その2)、図14(a)〜(c)は本発明に係
る第1リング組付け装置の押下げアームの作用説明図
(その3)、図15(a)〜(c)は本発明に係る第1
リング組付け装置の押下げアームの作用説明図(その
4)である。
【0040】先ず、図12において、押下げアーム7
3,74が下降すると、第1押下げ部の当接凸部77
a,77aがエキスパンダ4の切欠きNの近傍部分4
a,4aに当接して押圧する。このため、図13(a)
のように、近傍部分4a,4aを他の部分よりも先に押
し下げるので、エキスパンダ4は近傍部分4a,4aを
下げた傾斜状態で、第3ガイド部94で切欠き方向を規
定されて下降する。このときのエキスパンダ4は、図1
3(b)で示す通りの平面視の状態であり、切欠きNを
広げた、いびつな形状である。
【0041】押下げアーム73,74が更に下降する
と、図14(a)のように、当接凸部77a,77aは
近傍部分4a,4aを一層押し下げて、ピストン1のリ
ング溝1cに臨ませる。このとき、切欠きNの両端部N
0,N0は大径部46の下端よりも下方にあるので、図1
4(b)に示す平断面視のように、自己復元力により第
3ガイド部94から外れて中心方向に縮む。外れた両端
部N0,N0は、図14(c)のように、近傍部分4a,
4aと共にリング溝1cに嵌まる。リング溝1cは、嵌
まった切欠きNの端部N0,N0の軸方向移動を規制す
る。切欠きNの端部N0,N0が軸方向に移動しないの
で、端部N0,N0同士が厚み方向にオーバーラップする
ことはない。
【0042】切欠きNの近傍部分4a,4aはリング溝
1cに嵌合しているので、これ以上下降しない。近傍部
分4a,4aと当接凸部77a,77aとの当り面は、
水平分力が作用し得る面であり、押下げアーム73,7
4がより一層下降すると、その下降力による分力は大き
くなる。分力が圧縮ばね78,78(図10参照)の付
勢力を上回ると、当接凸部77a,77aは、図15
(a)のように径外方に揺動して逃げる。この結果、押
下げアーム73,74の当接部73a,74aが、エキ
スパンダ4の上面を押し下げることになる。エキスパン
ダ4は、押し下げられてほぼ水平になり、図15(b)
のように、全体がリング溝1cに嵌まる。
【0043】エキスパンダ4は、リング溝1cに嵌め込
まれた瞬間に、いびつな形状から元の真円形状へ急速に
戻ろうとする。そのときの急激な自己復元力と、この自
己復元力に対する反発力との繰り返しによって、エキス
パンダ4は径方向に一時的に伸縮作用をする。径の伸縮
作用によって、切欠きNの両端部N0,N0は振れるもの
の、その振れ方は一様ではない。すなわち、個々のエキ
スパンダ4には製作誤差等があり、切欠きNの両端部N
0,N0で、伸縮速度のばらつきや、たわみのばらつきが
ある。このため、径方向に延びたエキスパンダ4全体が
一度に縮径するときに縮む速度のばらつきや、たわみ方
が切欠きNの端部N0,N0に伝わり、両端部N0,N0
振れる。
【0044】この結果、切欠きNの両端部N0,N0は強
く打ち当り、図15(c)のように、一方がリング溝1
cから飛び出ようとする。しかし、リング溝1cから飛
び出しかかった切欠きNの端部N0は、ストッパ91の
内面91aに当るので飛び出ることはない。リング溝1
cから飛び出ないので、端部N0,N0同士が径方向にオ
ーバーラップすることはない。このように、ストッパ9
1に当るので、リング溝1cの外まで飛び出ることはな
く、端部N0,N0同士がぶつかり合う程度で、振れは収
束する。
【0045】以上の説明から明らかなように、切欠きN
の近傍部分4a.,4aを他の部分に優先してリング溝
1cに嵌め込むとともに、切欠きNがリング溝の外へ飛
出さぬようにストッパ91を設けたので、切欠きNの端
部N0はリング溝1cで軸方向移動を規制される。従っ
て、切欠きNの端部N0が厚み方向や径方向にオーバー
ラップすることはない。
【0046】図16(a),(b)は本発明に係る第2
〜5リング組付け装置の押下げアームの作用説明図であ
る。最下位のピストンリング2,3,5,6を押し下げ
る場合には、先ず、図16(a)のように左右1組の押
下げアーム73,74同士を互いに接近させ、当接部7
3a,73a,74a,74aをピストンリング2,
3,5,6の周縁の真上に移動する。次に、図16
(b)のように各押下げアーム73,74を下降させ、
当接部73a,73a,74a,74aでピストンリン
グ2,3,5,6の上面の所定部位(4箇所)を押すこ
とで、最下位のピストンリング2,3,5,6を押し下
げる。供給手段70を復帰する場合には、各押下げアー
ム73,74を上昇した後に互いに離反する方向に移動
する。このように、左右1組の押下げアーム73,74
は、最下位のピストンリング2,3,5,6を押し下げ
て払い出し、図示せぬピストン1に供給する。
【0047】次に、ピストンリング2〜6の供給方法を
図3及び図4に基づき説明する。 (1)図3において、多数のピストンリング2〜6を段
積み状態で外周面に収納したマガジン40(50)を縦
向きに所定位置にセットする(第1工程)。詳しくは、
マガジンユニット34のベースプレート35を上部スタ
ンド33の基盤33aに取付ける。
【0048】(2)図4において、ピストン1を載せた
トレイTがマガジン40(50)の真下に移送された時
点で、昇降手段16aがトレイTを持上げて、マガジン
40(50)の下部孔48(58)にピストン1の上部
を嵌合させる(第2工程)。
【0049】(3)下降手段60のサーボモータ61を
始動してボールねじ62を回転させることで、ボールね
じ62に螺合したナット63を下降させ、下降アーム6
4を下げる。この結果、下降アーム64は押圧リング6
5を介して、最上位のピストンリング2〜6を下方へ押
し下げる(第3工程)。
【0050】(4)段積み状態の多数のピストンリング
2〜6が押し下げられることで、最下位のピストンリン
グ2〜6がマガジン40(50)の分離部47(57)
を越えて落下する。図3に示す検知手段80は、投光器
81から常に発する光線(光信号)を受光器82で受信
するものである。受光器82は、分離部47(57)を
越えた最下位のピストンリング2〜6で光線が遮断され
ると、これを検知して検知情報を出力する(ピストンリ
ング検知工程としての第4工程)。すなわち、最下位の
ピストンリング2〜6は、分離部47(57)を越える
と自重で落下するので、検知情報は単に、最下位のピス
トンリング2〜6が分離部47(57)を越えたか否か
を検知するオン、オフ信号でよい。
【0051】(5)検知情報に基づいて図4に示す下降
手段60のサーボモータ61を停止する。この結果、下
降アーム64及び押圧リング65の下降は停止する(第
5工程)。
【0052】(6)落下した最下位のピストンリング2
〜6を、今度は供給手段70で押し下げ、マガジン40
(50)の下端から払出し、ピストン1のリング溝へ供
給する(第6工程)。 (7)ピストン1を載せたトレイTを下降させ、トラン
スファ装置16で搬送する(第7工程)。 このように、上記第2〜第7工程を繰返して、トランス
ファ装置16で搬送されつつある各ピストン1…に、ピ
ストンリング2〜6を供給する。
【0053】次に、第1リング組付け装置21の詳細な
作用を図17に基づき説明する。なお、理解を容易にす
るために、図17では、最上位のエキスパンダを4U、
最下位のエキスパンダを4Dと言う。図17は本発明に
係る第1リング組付け装置の作用説明図である。多数の
エキスパンダ4…は、第1リング組付け装置21の第1
マガジン40に段積み状態でストックされている。詳し
くは、エキスパンダ4…は、径方向及び軸方向に小さい
力で弾性変形可能であり、エキスパンダ4…の内径より
若干大きい径のストック部42に緩く嵌合することで保
持され、軸方向へのずり落ちが防止される。このため、
段積み状態でストックされた波形状のエキスパンダ4…
同士の波部が、互いに嵌り合うことはない。従って、最
下位のエキスパンダ4Dだけを確実に分離することがで
きる。
【0054】押圧リング65で最上位のエキスパンダ4
Uを押圧すると(矢印)、最下位のエキスパンダ4D
が強制的に押出され、分離部47を越えて自重で落下し
(矢印)、小径部43を通過して拡開部44のテーパ
部45に達して静止する(位置)。次に、左右1組の
押下げアーム73,74が最下位のエキスパンダ4Dの
上に移動し、更に、押し下げる(矢印)。このため、
最下位のエキスパンダ4Dは径方向に拡開され、テーパ
部45から大径部46を通って、第1マガジン40の下
端から払い出される。この時点で、最下位のエキスパン
ダ4Dは自己の弾性力で縮径しながら、ピストン1の最
下位のリング溝1cに供給される(矢印)。この結
果、最下位のエキスパンダ4Dはリング溝1cに嵌合す
る。
【0055】次に、第2〜第5リング組付け装置22〜
25の詳細な作用を図18に基づき説明する。なお、第
2〜第5リング組付け装置22〜25は互いに同様の作
用なので、第4リング組付け装置24の作用のみ説明
し、他のリング組付け装置22,23,25の説明を省
略する。また、理解を容易にするために、図18では、
最上位のセカンドリングを3U、最下位のセカンドリン
グを3Dと言う。図18は本発明に係る第4リング組付
け装置の作用説明図である。多数のセカンドリング3…
は、第4リング組付け装置24の第2マガジン50に段
積み状態でストックされている。詳しくは、セカンドリ
ング3…は径方向に小さい力で弾性変形可能であり、ス
トッパ部52で仮止めされている。押圧リング65で最
上位のセカンドリング3Uを押圧すると(矢印)、最
下位のセカンドリング3Dがストッパ部52で拡開され
ながら強制的に押出され、分離部57を越えて自重で落
下し(矢印)、下部円柱部53を通過して拡開部54
のテーパ部55に達して静止する(位置)。
【0056】次に、左右1組の押下げアーム73,74
が最下位のセカンドリング3Dの上に移動し、更に、押
し下げる(矢印)。このため、最下位のセカンドリン
グ3Dは径方向に拡開され、テーパ部55から大径部5
6を通って、第2マガジン50の下端から払い出され
る。この時点で、最下位のセカンドリング3Dは自己の
弾性力で縮径しながら、ピストン1の中位のリング溝1
bに供給される(矢印)。この結果、最下位のセカン
ドリング3Dはリング溝1bに嵌合する。
【0057】次に、ピストンリング2〜6の取付け順序
を図19に基づき説明する。図19(a)〜(e)は本
発明に係るピストンリングの取付け順序説明図である。
最初に、(a)の第1リング組付け装置21で、リング
溝1cにエキスパンダ4を取付ける。次に、(b)の第
2リング組付け装置22で、リング溝1cに且つエキス
パンダ4の下部に、第1サイドレール5を取付ける。次
に、(c)の第3リング組付け装置23で、リング溝1
cに且つエキスパンダ4の上部に、第2サイドレール6
を取付ける。次に、(d)の第4リング組付け装置24
で、リング溝1bにセカンドリング3を取付ける。最後
に、(e)の第5リング組付け装置25で、リング溝1
aにトップリング2を取付ける。
【0058】ところで、各マガジン40(50)の下端
高さは互いに同一である。このため、ピストン1のリン
グ溝1a〜1cとマガジン40(50)の下端との高さ
の関係は、各取付けステップにおいて、ピストン1の上
昇位置で決まる。また、収納筒部Taの上端位置は、ピ
ストン1のリング溝1cの下面とほぼ同一である。更
に、(b)の第2リング組付け装置22における、ピス
トン1外周とマガジン50の下部孔58との隙間Sは、
第1・第3〜第5リング組付け装置21,23,24,
25の隙間より大きい。このため、エキスパンダ4が第
1リング組付け装置21でリング溝1cに不完全装着さ
れて突出した場合、次の第2リング組付け装置22の第
2マガジン50にピストン1を挿入した際に、マガジン
50と接触する虞れはない。
【0059】なお、上記実施の形態において、第1リン
グ組付け装置21は図5(a)のマガジン40の他に、
図5(b)のマガジン50を備えてもよい。また、第2
〜第5リング組付け装置22〜25は図5(b)のマガ
ジン50の他に、図5(a)のマガジン40を備えても
よい。更に、図5(b)のマガジン50のストッパ部5
2は、上方先細りのテーパ体に限定されず、段積みされ
たピストンリング2〜6を仮止めするものであればよ
く、例えば、上部円柱部51の下部周囲に複数の突起を
設けたものでもよい。
【0060】図5(a),(b)のマガジン40(5
0)の各拡開部44(54)は、上方先細りのテーパ部
45(55)だけで構成したものでもよい。ピストンリ
ング2〜6の取付け順序は、図19(a)〜(e)の順
序に限定するものではなく、任意である。検知手段80
は、最下位のピストンリング2〜6がマガジン40(5
0)に設けた分離部47(57)を越えたか否かを検知
するものであればよく、投光器81と受光器82とから
なる光学式の他に、例えば、超音波式等の非接触式でも
よい。
【0061】ストッパ91やガイド部材96は、第1・
第2マガジン40,50にボルト止めする構成に限定す
るものではなく、例えば、第1・第2マガジン40,5
0と一体に形成したものでもよい。第2リング組付け装
置22の第2マガジン50は、ガイド部材96を上記図
5(a)に示すストッパ91と置換してもよい。置換す
れば、ピストン1に第1サドレール5を嵌めたときの急
激な伸縮作用も防止できる。こうすれば、その前に嵌め
たエキスパンダ4は、第1サドレール5の急激な伸縮作
用の影響を受けず、一層安定してリング溝1cに嵌まっ
た状態を維持する。
【0062】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項1記載の発明は、押下げアームに、C形ピ
ストンリングの切欠きの近傍を他の部分に優先して押し
下げる第1押下げ部と、この第1押し下げ部に遅れてC
形ピストンリングの他の部分を押し下げる第2押下げ部
とを備え、マガジンに、リング溝に嵌め込まれたC形ピ
ストンリングのうち、切欠きの端部がリング溝から飛び
出るときに当るストッパを備えていることを特徴とす
る。
【0063】C形ピストンリングの切欠きの近傍を他の
部分に優先して、第1押下げ部で押し下げるので、C形
ピストンリングは傾斜した状態で下降する。このため、
C形ピストンリングは、切欠きの近傍が先にリング溝に
嵌まる。リング溝は、嵌まった切欠きの端部の軸方向移
動を規制する。切欠きの端部が軸方向に移動しないの
で、端部同士が厚み方向にオーバーラップすることはな
い。その後、第2押下げ部で他の部分を押し下げること
により、C形ピストンリングは全体がリング溝に嵌ま
る。
【0064】C形ピストンリングは、リング溝に嵌め込
まれた瞬間に、いびつな形状から元の真円形状へ急速に
戻ろうとする。そのときの急激な自己復元力と、この自
己復元力に対する反発力との繰り返しによって、C形ピ
ストンリングは径方向に一時的に伸縮作用をする。径の
伸縮作用によって、切欠きの両端部が振れるものの、そ
の振れ方は一様ではない。個々のC形ピストンリングに
は製作誤差等があり、切欠きの両端部で、伸縮速度のば
らつきや、たわみのばらつきがあるためである。この結
果、切欠きの両端部は強く打ち当り、一方がリング溝か
ら飛び出ようとする。しかし、リング溝から飛び出しか
かった切欠きの端部は、ストッパに当るので飛び出るこ
とはない。リング溝から飛び出ないので、端部同士が径
方向にオーバーラップすることはない。
【0065】このようなことから、C形ピストンリング
を確実にリング溝に嵌め込むことができる。このため、
ピストンリングの嵌合不良を監視する監視装置が不要で
あり、しかも、嵌合修正作業も不要である。また、ピス
トンリングの取付け作業を素速く、しかも、確実に行う
ことができ、取付け工程の完全自動化を図れる。
【0066】請求項2記載の発明は、ストッパが、マガ
ジンの外周面に沿って縦に延びてガイド部材を兼ねるの
で、マガジンの外周面に段積み状態で保持されたC形ピ
ストンリングの切欠きの方向を規定するための部材を、
別に設ける必要はない。このため、マガジンの構造は簡
単になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るピストンリング組付け設備によっ
て得たピストンの構成図
【図2】本発明に係るピストンリング組付け設備の平面
【図3】本発明に係る第1〜第5リング組付け装置の正
面図
【図4】本発明に係る第1〜第5リング組付け装置の側
面図
【図5】本発明に係るマガジンの側面図
【図6】本発明に係る第1マガジンの要部側面図
【図7】図6の7−7線断面図
【図8】図4の8−8線矢視図
【図9】図4の9−9線断面図
【図10】本発明に係る第1リング組付け装置の押下げ
アームの平面図
【図11】本発明に係る第1リング組付け装置の押下げ
アームの構成図兼作用説明図
【図12】本発明に係る第1リング組付け装置の押下げ
アームの作用説明図(その1)
【図13】本発明に係る第1リング組付け装置の押下げ
アームの作用説明図(その2)
【図14】本発明に係る第1リング組付け装置の押下げ
アームの作用説明図(その3)
【図15】本発明に係る第1リング組付け装置の押下げ
アームの作用説明図(その4)
【図16】本発明に係る第2〜5リング組付け装置の押
下げアームの作用説明図
【図17】本発明に係る第1リング組付け装置の作用説
明図
【図18】本発明に係る第4リング組付け装置の作用説
明図
【図19】本発明に係るピストンリングの取付け順序説
明図
【図20】従来のエキスパンダの嵌め込み方法を説明す
る説明図
【符号の説明】
1…ピストン、1c…リング溝、4…C形ピストンリン
グ(エキスパンダ)、4a…切欠きの近傍部分、4b…
他の部分、10…ピストンリング組付け設備、21…第
1リング組付け装置(第1ピストンリング供給装置)、
40…第1マガジン、70…供給手段、73,74…押
下げアーム、73a,74a…第2押下げ部(当接
部)、77…第1押し下げ部(副押下げアーム)、77
a…当接凸部、91…ストッパ、92〜94…ガイド部
材(第1・第2・第3ガイド部)、95…ボルト、N…
切欠き。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土屋 年弘 静岡県浜松市葵東一丁目13番1号 本田 技研工業株式会社 浜松製作所内 (56)参考文献 特開 昭55−137849(JP,A) 特開 昭49−57215(JP,A) 特開 昭52−37280(JP,A) 特開 平7−185950(JP,A) 実開 平6−46835(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23P 19/02 B23P 19/00 B65G 59/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縦置きシリンダ状のマガジンの外周面に
    多数のC形ピストンリングを段積み状態で保持させ、最
    下位のC形ピストンリングを押下げアームで押し下げて
    払い出し、ピストンのリング溝に嵌め込む形式のピスト
    ンリング供給装置であって、前記押下げアームは、前記
    C形ピストンリングの切欠きの近傍を他の部分に優先し
    て押し下げる第1押下げ部と、この第1押し下げ部に遅
    れて前記C形ピストンリングの他の部分を押し下げる第
    2押下げ部とを備え、前記マガジンは、リング溝に嵌め
    込まれたC形ピストンリングのうち、切欠きの端部がリ
    ング溝から飛び出るときに当るストッパを備えているこ
    とを特徴としたピストンリング供給装置。
  2. 【請求項2】 前記ストッパは、前記マガジンの外周面
    に沿って縦に延びることで、マガジンの外周面に段積み
    状態で保持されたC形ピストンリングの切欠きの方向を
    規定する、ガイド部材を兼ねていることを特徴とした請
    求項1記載のピストンリング供給装置。
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