JP3358877B2 - ポリカーボネートの製造方法 - Google Patents

ポリカーボネートの製造方法

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JP3358877B2
JP3358877B2 JP17145394A JP17145394A JP3358877B2 JP 3358877 B2 JP3358877 B2 JP 3358877B2 JP 17145394 A JP17145394 A JP 17145394A JP 17145394 A JP17145394 A JP 17145394A JP 3358877 B2 JP3358877 B2 JP 3358877B2
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下 健 阪
田 智 明 下
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G64/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carbonic ester link in the main chain of the macromolecule
    • C08G64/20General preparatory processes
    • C08G64/30General preparatory processes using carbonates
    • C08G64/307General preparatory processes using carbonates and phenols

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明はポリカーボネートの製造方
法に関し、さらに詳しくは色相に優れ、耐熱性特に成形
時の熱安定性、色相安定性などの滞留安定性に優れると
ともに、耐水性にも優れたポリカーボネートを効率よく
かつ容易に製造しうるポリカーボネートの製造方法に関
する。
【0002】
【発明の技術的背景】ポリカーボネートは、耐衝撃性な
どの機械的特性に優れ、しかも耐熱性、透明性などにも
優れており、各種機械部品、光学用ディスク、自動車部
品などの用途に広く用いられている。
【0003】このようなポリカーボネートは、従来、ビ
スフェノールなどの芳香族ジヒドロキシ化合物とホスゲ
ンとを直接反応させる方法(界面法)、あるいは芳香族
ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとをエステル交換
反応させる方法(溶融法)によって製造されている。
【0004】これらのうちでも、溶融法は、界面法と比
較して安価にポリカーボネートを製造することができる
という利点を有している。また溶融法は、ホスゲンなど
の毒性物質を用いないので、環境衛生上好ましい。
【0005】ところで従来の溶融法では、生成したポリ
カ−ボネ−トは製造工程中に長時間高温に晒されるた
め、ポリカーボネートが黄色に着色してしまうことがあ
った。また従来の溶融法で得られるポリカーボネート
は、残留する触媒によって耐熱性特に成形時の熱安定
性、色相安定性などの滞留安定性に劣り、さらに耐水性
に劣り、使用中に透明性が低下することがあるという問
題点があった。
【0006】このような問題点を解決するものとして、
特開平2−124934号公報には、含窒素塩基性化合
物と、極微量のアルカリ金属化合物またはアルカリ土類
金属化合物とを組み合わせた触媒を用いて、芳香族ジヒ
ドロキシ化合物と炭酸ジエステルとを溶融重縮合させる
方法が提案されている。また特開平5−9285号公報
には、触媒として極微量のアルカリ金属化合物またはア
ルカリ土類金属化合物を用いて芳香族ジヒドロキシ化合
物と炭酸ジエステルとを溶融重縮合させるとともに、さ
らにこの触媒をスルホン酸化合物で中和する方法が開示
されている。
【0007】本発明者らは、このような溶融重縮合法で
行なわれるポリカ−ボネ−トの製造方法についてさらに
改良すべく研究したところ、特定の脂肪族アミンと、極
微量のアルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合
物とを組み合わせた触媒を用いて、芳香族ジヒドロキシ
化合物と炭酸ジエステルとを溶融重縮合させると、溶融
重縮合反応を高い活性で行なうことができるとともに、
色相に優れ、耐熱性特に成形時の滞留安定性に優れると
ともに耐水性にも優れたポリカーボネートを効率よくか
つ容易に製造しうることを見出して本発明を完成するに
至った。
【0008】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に鑑み
てなされたものであって、色相に優れ、耐熱性特に成形
時の滞留安定性に優れるとともに、耐水性にも優れたポ
リカーボネートを、効率よくかつ容易に製造しうるポリ
カーボネートの製造方法を提供することを目的としてい
る。
【0009】
【発明の概要】本発明に係るポリカーボネートの製造方
法は、芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルと
を、(a) 炭素数24〜60の脂肪族アミンと、(b) アル
カリ金属化合物および/またはアルカリ土類金属化合物
とからなる触媒の存在下に、溶融重縮合反応させること
を特徴としている。
【0010】上記の(a) 炭素数24〜60の脂肪族アミ
ンは、芳香族ジヒドロキシ化合物1モルに対して、1×
10-6〜1×10-1モルの量で用いられることが好まし
い。この(a) 脂肪族アミンは、脂肪族第三級アミンであ
ることが好ましい。
【0011】また(b) アルカリ金属化合物および/また
はアルカリ土類金属化合物は、芳香族ジヒドロキシ化合
物1モルに対して、5×10-8〜8×10-7モル、好ま
しくは5×10-8〜6×10-7モル、特に好ましくは5
×10-8〜4×10-7モルの量で用いることが望まし
い。
【0012】本発明では、上記のような溶融重縮合によ
り得られる反応生成物[A]であるポリカーボネート
に、 [B]下記式[III]で示されるスルホン酸化合物を、
(b) アルカリ金属化合物および/またはアルカリ土類金
属化合物に対して1〜10倍モルの量で添加することが
好ましい。
【0013】
【化2】
【0014】(式中、Rg は炭素数1〜6の炭化水素基
またはハロゲン置換された炭化水素基であり、Rh は水
素原子または炭素数1〜8の炭化水素基またはハロゲン
置換された炭化水素基であり、nは0〜3の整数であ
る。) また反応生成物[A]であるポリカーボネートに、上記
のスルホン酸化合物[B]とともに[C]エポキシ化合
物を添加することが好ましい。
【0015】上記のような特定の触媒の存在下に行なわ
れる芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとの溶
融重縮合反応は、従来の触媒を用いる溶融重縮合反応に
比べて高い活性を示す。
【0016】このような本発明に係るポリカーボネート
の製造方法によれば、製造直後には着色の少ないポリカ
ーボネートが得られるとともに、耐熱性特に成形時の熱
安定性、色相安定性などの滞留安定性に優れ、耐水性に
も優れたポリカーボネートを、効率よくかつ容易に製造
することができる。
【0017】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係るポリカーボネ
ートの製造方法について具体的に説明する。本発明に係
るポリカーボネートの製造方法では、芳香族ジヒドロキ
シ化合物と炭酸ジエステルとを、後述するような特定の
触媒の存在下に溶融重縮合させてポリカーボネートを製
造している。
【0018】本発明で用いられる芳香族ジヒドロキシ化
合物は、特に限定されないが、たとえば下記式[I]で
示される。
【0019】
【化3】
【0020】この式[I]で示される芳香族ジヒドロキ
シ化合物としては、具体的には、ビス(4-ヒドロキシフ
ェニル)メタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)エ
タン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,
2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2-ビス(4-
ヒドロキシフェニル)オクタン、ビス(4-ヒドロキシフ
ェニル)フェニルメタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-1-
メチルフェニル)プロパン、1,1-ビス(4-ヒドロキシ-t
-ブチルフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-
3-ブロモフェニル)プロパンなどのビス(ヒドロキシア
リール)アルカン類、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニ
ル)シクロペンタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニ
ル)シクロヘキサンなどのビス(ヒドロキシアリール)
シクロアルカン類、4,4'-ジヒドロキシジフェニルエー
テル、4,4'-ジヒドロキシ-3,3'-ジメチルフェニルエー
テルなどのジヒドロキシアリールエーテル類、4,4'-ジ
ヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4'-ジヒドロキシ-
3,3'-ジメチルジフェニルスルフィドなどのジヒドロキ
シジアリールスルフィド類、4,4'-ジヒドロキシジフェ
ニルスルホキシド、4,4'-ジヒドロキシ-3,3'-ジメチル
ジフェニルスルホキシドなどのジヒドロキシジアリール
スルホキシド類、4,4'-ジヒドロキシジフェニルスルホ
ン、4,4'-ジヒドロキシ-3,3'-ジメチルジフェニルスル
ホンなどのジヒドロキシジアリールスルホン類などが挙
げられる。
【0021】これらのうちでは、特に2,2-ビス(4-ヒド
ロキシフェニル)プロパンが好ましく用いられる。また
芳香族ジヒドロキシ化合物として、下記式[II]で示さ
れる化合物を用いることもできる。
【0022】
【化4】
【0023】(式中、Rf はハロゲン原子または炭素数
1〜10の炭化水素基またはハロゲン置換炭化水素基で
あり、nは0〜4の整数である。nが2以上のとき、R
f は同一であっても異なっていてもよい。) この式[II]で示される芳香族ジヒドロキシ化合物とし
ては、具体的に、レゾルシンおよび3-メチルレゾルシ
ン、3-エチルレゾルシン、3-プロピルレゾルシン、3-ブ
チルレゾルシン、3-t-ブチルレゾルシン、3-フェニルレ
ゾルシン、3-クミルレゾルシン、2,3,4,6-テトラフルオ
ロレゾルシン、2,3,4,6-テトラブロムレゾルシンなどの
置換レゾルシン、カテコール、ハイドロキノンおよび3-
メチルハイドロキノン、3-エチルハイドロキノン、3-プ
ロピルハイドロキノン、3-ブチルハイドロキノン、3-t-
ブチルハイドロキノン、3-フェニルハイドロキノン、3-
クミルハイドロキノン、2,3,5,6-テトラメチルハイドロ
キノン、2,3,5,6-テトラ-t-ブチルハイドロキノン、2,
3,5,6-テトラフルオロハイドロキノン、2,3,5,6-テトラ
ブロムハイドロキノンなどの置換ハイドロキノンを挙げ
ることができる。
【0024】また本発明では、芳香族ジヒドロキシ化合
物として、下記式で示される2,2,2',2'-テトラヒドロ-
3,3,3',3'-テトラメチル-1,1'-スピロビ-[IH-インデ
ン]-6,6'-ジオールを用いることもできる。
【0025】
【化5】
【0026】上記の芳香族ジヒドロキシ化合物は、2種
以上組合わせて用いてもよい。また炭酸ジエステルとし
ては、具体的には、ジフェニルカーボネート、ジトリー
ルカーボネート、ビス(クロロフェニル)カーボネー
ト、m-クレジルカーボネート、ジナフチルカーボネー
ト、ビス(ジフェニル)カーボネート、ジエチルカーボ
ネート、ジメチルカーボネート、ジブチルカーボネー
ト、ジシクロヘキシルカーボネートなどが挙げられる。
【0027】これらのうち特にジフェニルカーボネート
が好ましく用いられる。これらの炭酸ジエステルは、2
種以上組合わせて用いてもよい。本発明で用いられる炭
酸ジエステル中には、ジカルボン酸あるいはジカルボン
酸エステルが含有されていてもよい。具体的に、炭酸ジ
エステルは、ジカルボン酸あるいはジカルボン酸エステ
ルを好ましくは50モル%以下さらに好ましくは30モ
ル%以下の量で含有していてもよい。
【0028】このようなジカルボン酸あるいはジカルボ
ン酸エステルとしては、テレフタル酸、イソフタル酸、
テレフタル酸ジフェニル、イソフタル酸ジフェニルなど
の芳香族ジカルボン酸類、コハク酸、グルタル酸、アジ
ピン酸、ピメリン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバ
シン酸、デカン二酸、ドデカン二酸、セバシン酸ジフェ
ニル、デカン二酸ジフェニル、ドデカン二酸ジフェニル
などの脂肪族ジカルボン酸類、シクロプロパンジカルボ
ン酸、1,2-シクロブタンジカルボン酸、1,3-シクロブタ
ンジカルボン酸、1,2-シクロペンタンジカルボン酸、1,
3-シクロペンタンジカルボン酸、1,2-シクロヘキサンジ
カルボン酸、1,3-シクロヘキサンジカルボン酸、1,4-シ
クロヘキサンジカルボン酸、シクロプロパンジカルボン
酸ジフェニル、1,2-シクロブタンジカルボン酸ジフェニ
ル、1,3-シクロブタンジカルボン酸ジフェニル、1,2-シ
クロペンタンジカルボン酸ジフェニル、1,3-シクロペン
タンジカルボン酸ジフェニル、1,2-シクロヘキサンジカ
ルボン酸ジフェニル、1,3-シクロヘキサンジカルボン酸
ジフェニル、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸ジフェニ
ルなどの脂環族ジカルボン酸類を挙げることができる。
【0029】炭酸ジエステルは、これらのジカルボン酸
あるいはジカルボン酸エステルを2種以上含有していて
もよい。本発明では、上記のような炭酸ジエステルと芳
香族ジヒドロキシ化合物とを、重縮合反応させるに際し
て、炭酸ジエステルは芳香族ジヒドロキシ化合物1モル
に対して、通常1.0〜1.30モル、好ましくは1.0
1〜1.20モルの量で用いられることが望ましい。
【0030】また本発明では、ポリカーボネートを製造
するに際して、上記のような芳香族ジヒドロキシ化合物
と炭酸ジエステルとともに、1分子中に3個以上の官能
基を有する多官能化合物を用いることもできる。
【0031】このような多官能化合物としては、フェノ
ール性水酸基またはカルボキシル基を有する化合物が好
ましく、特にフェノール性水酸基を3個含有する化合物
が好ましい。具体的には、たとえば、1,1,1-トリス(4-
ヒドロキシフェニル) エタン、2,2',2"-トリス(4-ヒド
ロキシフェニル)ジイソプロピルベンゼン、α-メチル-
α,α',α'-トリス(4-ヒドロキシフェニル)-1,4-ジエチ
ルベンゼン、α, α',α"-トリス(4-ヒドロキシフェニ
ル)-1,3,5-トリイソプロピルベンゼン、フロログリシ
ン、4,6-ジメチル-2,4,6-トリ(4-ヒドロキシフェニ
ル)-ヘプタン-2、1,3,5-トリ(4-ヒドロキシフェニル)
ベンゼン、2,2-ビス-[4,4-(4,4'-ジヒドロキシフェニ
ル)-シクロヘキシル]-プロパン、トリメリット酸、1,
3,5-ベンゼントリカルボン酸、ピロメリット酸などが挙
げられる。
【0032】これらのうち、1,1,1-トリス(4-ヒドロキ
シフェニル) エタン、α, α',α"-トリス(4-ヒドロキ
シフェニル)-1,3,5-トリイソプロピルベンゼンなどが好
ましく用いられる。
【0033】このような多官能化合物は、芳香族ジヒド
ロキシ化合物1モルに対して、通常0.03モル以下、
好ましくは0.001〜0.02モル、さらに好ましくは
0.001〜0.01モルの量で用いることができる。
【0034】本発明では、上記のような芳香族ジヒドロ
キシ化合物と炭酸ジエステルとを、(a) 炭素数24〜6
0の脂肪族アミンと、(b) アルカリ金属化合物および/
またはアルカリ土類金属化合物とからなる触媒の存在下
に溶融重縮合させている。
【0035】(a) 炭素数24〜60の脂肪族アミンとし
ては、直鎖状、分枝状、脂環状のいずれの脂肪族アミン
を用いてもよい。具体的には、テトラコシルアミン、ヘ
プタコシルアミン、ヘキサコシルアミン、ヘプタコシル
アミン、オクタコシルアミン、ノナコシルアミン、トリ
アコンチルアミン、テトラコンチルアミン、ペンタコン
チルアミン、ヘキサコンチルアミンなどの第一級アミン
類、ジドデシルアミン、ジトリデシルアミン、ジテトラ
デシルアミン、ジペンタデシルアミン、ジヘキサデシル
アミン、ジヘプタデシルアミン、ジオクタデシルアミ
ン、ジノナデシルアミン、ジエイコシルアミン、ジヘン
エイコシルアミン、ジドエイコシルアミン、ジテトラシ
クロドデシルアミン、ジヘキサシクロヘプタデシルアミ
ンなどの第二級アミン類、トリオクチルアミン、トリノ
ニルアミン、トリデシルアミン、トリウンデシルアミ
ン、トリドデシルアミン、トリトリデシルアミン、トリ
テトラデシルアミン、トリペンタデシルアミン、トリヘ
キサデシルアミン、トリヘプタデシルアミン、トリオク
タデシルアミン、トリノナデシルアミン、トリエイコシ
ルアミン、トリテトラシクロドデシルアミン、トリヘキ
サシクロヘプタデシルアミンなどの第三級アミン類など
を用いることができる。
【0036】これらのうち、第三級アミンが好ましく用
いられる。また第三級アミンのうちでも、炭素数24〜
50の第三級アミンが好ましく、特に炭素数30〜45
の第三級アミンが好ましく用いられる。
【0037】後述するように溶融重縮合反応の後半の段
階は、通常250℃付近、5mmHg以上の条件下で反
応が行なわれるが、特に上記のような炭素数30〜45
の第三級アミンは、このような条件下でも重縮合反応系
からは飛散しにくい。したがって重縮合反応を高活性に
保つことができる。
【0038】また溶融重縮合反応の最終段階は、通常1
mmHg以下、250℃以上の条件下で反応が行なわれ
るが、特に炭素数30〜45の第三級アミンは、このよ
うな条件下では反応系外へ除去され易い。
【0039】このように特に炭素数30〜45の第三級
アミンを用いれば、重縮合反応を高活性で行なうことが
でき、しかも炭素数30〜45の第三級アミンがほとん
ど残存していないポリカーボネートを得ることができ
る。したがって耐水性、耐熱性に優れたポリカーボネー
トを高収率でかつ容易に得ることができる。
【0040】また(b) アルカリ金属化合物およびアルカ
リ土類金属化合物としては、具体的には、アルカリ金属
およびアルカリ土類金属の有機酸塩、無機酸塩、酸化
物、水酸化物、水素化物あるいはアルコラートなどが好
ましく挙げられる。
【0041】より具体的に、アルカリ金属化合物として
は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウ
ム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素
リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウ
ム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸リチウム、ス
テアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステア
リン酸リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ
素リチウム、フェニル化ホウ素ナトリウム、安息香酸ナ
トリウム、安息香酸カリウム、安息香酸リチウム、リン
酸水素二ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸水
素二リチウム、ビスフェノールAの二ナトリウム塩、二
カリウム塩、二リチウム塩、フェノールのナトリウム
塩、カリウム塩、リチウム塩などを挙げることができ
る。
【0042】またアルカリ土類金属化合物としては、具
体的に、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化マ
グネシウム、水酸化ストロンチウム、炭酸水素カルシウ
ム、炭酸水素バリウム、炭酸水素マグネシウム、炭酸水
素ストロンチウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭
酸マグネシウム、炭酸ストロンチウム、酢酸カルシウ
ム、酢酸バリウム、酢酸マグネシウム、酢酸ストロンチ
ウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウ
ム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ストロン
チウムなどを挙げることができる。
【0043】これらは、2種以上組合わせて用いてもよ
い。本発明では、(b) アルカリ金属化合物および/また
はアルカリ土類金属化合物を、上記芳香族ジヒドロキシ
化合物1モルに対して、5×10-8〜8×10-7モルの
量で用いることが好ましく、さらに好ましくは1×10
-7〜6×10-7モル、特に好ましくは1×10-7〜4×
10-7モルとなるような量で用いることが好ましい。こ
の値は、反応系に存在する(b) アルカリ金属化合物およ
び/またはアルカリ土類金属化合物の量であることが望
ましい。
【0044】すなわち原料中には極微量の(b) アルカリ
金属化合物および/またはアルカリ土類金属化合物が不
純物として存在することがあり、このような場合には触
媒として添加する(b) アルカリ金属化合物および/また
はアルカリ土類金属化合物と、原料中に存在する不純物
としての(b) アルカリ金属化合物および/またはアルカ
リ土類金属化合物との合計量が、上記のような量である
ことが好ましい。
【0045】しかしながら原料中に存在する不純物とし
ての(b) アルカリ金属化合物および/またはアルカリ土
類金属化合物の量は、原料ごとに変化することがあるた
め、反応系に存在する(b) アルカリ金属化合物および/
またはアルカリ土類金属化合物の量を正確にコントロー
ルするには、原料を精製することによって、原料中に含
まれる(b) アルカリ金属化合物および/またはアルカリ
土類金属化合物の量をなるべく少なくすることが好まし
い。たとえば原料の各成分中に含まれる(b) アルカリ金
属化合物および/またはアルカリ土類金属化合物の量が
金属換算で1ppb 以下となるように精製して反応に用い
ることが好ましい。
【0046】このように本発明では、反応系に存在する
(b) アルカリ金属化合物および/またはアルカリ土類金
属化合物の量を、従来に比べて少量としている。このよ
うに触媒として非常に少量のアルカリ金属化合物または
アルカリ土類金属化合物を用いると、高い活性で重縮合
反応を行なうことが困難であるが、本発明では、この極
少量の(b) アルカリ金属化合物および/またはアルカリ
土類金属化合物とともに(a) 炭素数24〜60の脂肪族
アミンを併用することにより、高い活性で重縮合反応を
行なうことができる。しかもアルカリ性化合物触媒の使
用量が少ないので、成形時の耐熱安定性、色相安定性な
どの滞留安定性に優れるとともに耐水性にも優れたポリ
カーボネートを容易に製造することができる。
【0047】このような触媒を用いた芳香族ジヒドロキ
シ化合物と炭酸ジエステルとの重縮合反応は、従来知ら
れている重縮合反応条件と同様な条件下で行なうことが
できる。
【0048】具体的には、第一段目において、芳香族ジ
ヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとを、通常80〜2
50℃、好ましくは100〜230℃、さらに好ましく
は120〜190℃の温度で、常圧下、通常5時間以
下、好ましくは4時間以下、さらに好ましくは3時間以
下の時間反応させる。次いで反応系を減圧にしながら反
応温度を高めていき、最終的には通常5mmHg以下、好
ましくは1mmHg以下の減圧下、240〜320℃で芳
香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとの重縮合反
応を行なう。
【0049】上記のような重縮合反応は、連続式で行な
ってもよく、バッチ式で行なってもよい。また上記の反
応を行なうに際して用いられる反応装置は、槽型であっ
ても管型であっても塔型であってもよい。
【0050】上記のようにして得られる反応生成物であ
るポリカーボネートの20℃塩化メチレン中で測定され
る極限粘度[IV]は、通常0.10〜1.0dl/g、好
ましくは0.30〜0.65dl/gである。
【0051】上記のような本発明に係るポリカーボネー
トの製造方法は、毒性物質であるホスゲンや塩化メチレ
ンなどを用いないので、環境衛生上好ましい。本発明に
係るポリカーボネートの製造方法では、上記のようにし
て得られる反応生成物である[A]ポリカーボネート
に、[B]下記式[III]で示されるスルホン酸化合物
を添加することが好ましい。
【0052】
【化6】
【0053】(式中、Rg は炭素数1〜6の炭化水素基
またはハロゲン置換炭化水素基であり、Rh は水素原子
または炭素数1〜8の炭化水素基またはハロゲン置換炭
化水素基であり、nは0〜3の整数である。) このような[B]スルホン酸化合物としては、具体的
に、たとえば、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホ
ン酸などのスルホン酸、ベンゼンスルホン酸メチル、ベ
ンゼンスルホン酸エチル、ベンゼンスルホン酸ブチル、
ベンゼンスルホン酸オクチル、ベンゼンスルホン酸フェ
ニル、p-トルエンスルホン酸メチル、p-トルエンスルホ
ン酸エチル、p-トルエンスルホン酸ブチル、p-トルエン
スルホン酸オクチル、p-トルエンスルホン酸フェニルな
どのスルホン酸エステルを挙げることができる。
【0054】さらにトリフルオロメタンスルホン酸、ナ
フタレンスルホン酸、スルホン化ポリスチレン、アクリ
ル酸メチル-スルホン化スチレン共重合体などのスルホ
ン酸化合物を用いてもよい。
【0055】これらは、2種以上組合わせて用いてもよ
い。上記のようなスルホン酸化合物[B]のうちでも、
式[III]中、Rg はメチル基、Rh は炭素数1〜6の
脂肪族炭化水素基、nは0〜1の整数である化合物が好
ましく用いられ、具体的に、p-トルエンスルホン酸、p-
トルエンスルホン酸ブチルが好ましく用いられる。
【0056】本発明では、上記のようなスルホン酸化合
物[B]を、触媒として用いた(b)アルカリ金属化合物
および/またはアルカリ土類金属化合物に対して1〜1
0倍モル、好ましくは1〜7倍モル、特に好ましくは1
〜4倍モルの量で用いることが好ましい。このような量
でスルホン酸化合物[B]を反応生成物(ポリカーボネ
ート)[A]に添加することにより、ポリカーボネート
中に残存するアルカリ性金属化合物が中和されあるいは
弱められて、最終的に滞留安定性および耐水性がさらに
向上されたポリカーボネートを得ることができる。
【0057】本発明に係るポリカーボネートの製造方法
では、この[B]スルホン酸化合物とともに[C]エポ
キシ化合物を添加することもできる。このようなエポキ
シ化合物[C]として、1分子中にエポキシ基を1個以
上有する化合物が用いられる。具体的には、エポキシ化
大豆油、エポキシ化アマニ油、フェニルグリシジルエー
テル、アリルグリシジルエーテル、t-ブチルフェニルグ
リシジルエーテル、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル
-3',4'-エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、3,4
-エポキシ-6-メチルシクロヘキシルメチル-3',4'-エポ
キシ-6'-メチルシクロヘキシルカルボキシレート、2,3-
エポキシシクロヘキシルメチル-3',4'-エポキシシクロ
ヘキシルカルボキシレート、4-(3,4-エポキシ-5-メチ
ルシクロヘキシル)ブチル-3',4'-エポキシシクロヘキ
シルカルボキシレート、3,4-エポキシシクロヘキシルエ
チレンオキシド、シクロヘキシルメチル3,4-エポキシシ
クロヘキシルカルボキシレート、3,4-エポキシ-6-メチ
ルシクロヘキシルメチル-6'- メチルシロヘキシルカル
ボキシレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテ
ル、テトラブロモビスフェノールAグリシジルエーテ
ル、フタル酸のジグリシジルエステル、ヘキサヒドロフ
タル酸のジグリシジルエステル、ビス-エポキシジシク
ロペンタジエニルエーテル、ビス-エポキシエチレング
リコール、ビス-エポキシシクロヘキシルアジペート、
ブタジエンジエポキシド、テトラフェニルエチレンエポ
キシド、オクチルエポキシタレート、エポキシ化ポリブ
タジエン、3,4-ジメチル-1,2-エポキシシクロヘキサ
ン、3,5-ジメチル-1,2-エポキシシクロヘキサン、3-メ
チル-5-t-ブチル-1,2-エポキシシクロヘキサン、オクタ
デシル-2,2-ジメチル-3,4-エポキシシクロヘキシルカル
ボキシレート、N-ブチル-2,2-ジメチル-3,4-エポキシシ
クロヘキシルカルボキシレート、シクロヘキシル-2-メ
チル-3,4-エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、N
-ブチル-2-イソプロピル-3,4-エポキシ-5-メチルシクロ
ヘキシルカルボキシレート、オクタデシル-3,4-エポキ
シシクロヘキシルカルボキシレート、2-エチルヘキシル
-3',4'-エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、4,6
-ジメチル-2,3-エポキシシクロヘキシル-3',4'-エポキ
シシクロヘキシルカルボキシレート、4,5-エポキシ無水
テトラヒドロフタル酸、3-t-ブチル-4,5-エポキシ無水
テトラヒドロフタル酸、ジエチル4,5-エポキシ-シス-1,
2-シクロヘキシルジカルボキシレート、ジ-n-ブチル-3-
t-ブチル-4,5-エポキシ-シス-1,2-シクロヘキシルジカ
ルボキシレートなどを挙げることができる。
【0058】これらのうち、脂環族エポキシ化合物が好
ましく用いられ、特に3,4-エポキシシクロヘキシルメチ
ル-3',4'-エポキシシクロヘキシルカルボキシレートが
好ましく用いられる。
【0059】これらは、2種以上組合わせて用いてもよ
い。本発明では、このようなエポキシ化合物[C]を、
上記反応生成物(ポリカーボネート)[A]に対して、
1〜2000ppm の量で、好ましくは10〜1000pp
m の量で添加することが好ましい。
【0060】このような量でエポキシ化合物[C]を添
加すると、ポリカーボネート中に上記スルホン酸化合物
[B]が過剰に残存しても、これがエポキシ化合物
[C]と反応して中性化されるので、特に耐水性が向上
され、透明性も低下しにくいポリカーボネートが得られ
る。
【0061】また本発明に係るポリカーボネートの製造
方法では、[B]スルホン酸化合物とともに[D]リン
化合物を添加してもよい。このようなリン化合物[D]
としては、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、ピロリン
酸、ポリリン酸、リン酸エステルおよび亜リン酸エステ
ルを用いることができる。
【0062】このようなリン酸エステルとしては、具体
的に、たとえば、トリメチルホスフェート、トリエチル
ホスフェート、トリブチルホスフェート、トリオクチル
ホスフェート、トリデシルホスフェート、トリオクタデ
シルホスフェート、ジステアリルペンタエリスリチルジ
ホスフェート、トリス(2-クロロエチル)ホスフェー
ト、トリス(2,3-ジクロロプロピル)ホスフェートなど
のトリアルキルホスフェート、トリシクロヘキシルホス
フェートなどのトリシクロアルキルホスフェート、トリ
フェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、ト
リス(ノニルフェニル)ホスフェート、2-エチルフェニ
ルジフェニルホスフェートなどのトリアリールホスフェ
ートなどを挙げることができる。
【0063】また亜リン酸エステルは、下記式で示され
る。 P(OR)3 (式中、Rは脂環族炭化水素基、脂肪族炭化水素基また
は芳香族炭化水素基を表す。これらは同一であっても異
なっていてもよい。) このような式で示される化合物として、たとえば、トリ
メチルホスファイト、トリエチルホスファイト、トリブ
チルホスファイト、トリオクチルホスファイト、トリス
(2-エチルヘキシル)ホスファイト、トリノニルホスフ
ァイト、トリデシルホスファイト、トリオクタデシルホ
スファイト、トリステアリルホスファイト、トリス(2-
クロロエチル)ホスファイト、トリス(2,3-ジクロロプ
ロピル)ホスファイトなどのトリアルキルホスファイ
ト、トリシクロヘキシルホスファイトなどのトリシクロ
アルキルホスファイト、トリフェニルホスファイト、ト
リクレジルホスファイト、トリス(エチルフェニル)ホ
スファイト、トリス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)ホス
ファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、ト
リス(ヒドロキシフェニル)ホスファイトなどのトリア
リールホスファイト、フェニルジデシルホスファイト、
ジフェニルデシルホスファイト、ジフェニルイソオクチ
ルホスファイト、フェニルイソオクチルホスファイト、
2-エチルヘキシルジフェニルホスファイトなどのアリー
ルアルキルホスファイトなどを挙げることができる。
【0064】さらに亜リン酸エステルとして、ジステア
リルペンタエリスリチルジホスファイト、ビス(2,4-ジ
-t-ブチルフェニル)ペンタエリスリチルジホスファイ
トなどを挙げることができる。
【0065】これらは、2種以上組合わせて用いてもよ
い。これらのうち、リン化合物として[D]としては、
上記式で示される亜リン酸エステルが好ましく、さらに
芳香族亜リン酸エステルが好ましく、特にトリス(2,4-
ジ-t-ブチルフェニル)ホスファイトが好ましく用いら
れる。
【0066】本発明では、上記のようなリン化合物
[D]を、上記反応生成物(ポリカーボネート)[A]
に対して、10〜1000ppm 、好ましくは50〜50
0ppm の量で添加することが望ましい。
【0067】本発明では、反応生成物(ポリカーボネー
ト)[A]に、スルホン酸化合物[B]とともに、エポ
キシ化合物[C]および/またはリン化合物[D]が添
加されるときには、これらは別々に添加されてもよいし
あるいは同時に添加されてもよい。またこれらの各化合
物を添加する順序も問わない。
【0068】またスルホン酸化合物[B]、エポキシ化
合物[C]、リン化合物[D]を、反応生成物(ポリカ
ーボネート)[A]に添加するに際しては、反応生成物
(ポリカーボネート)が溶融状態にある間にこれらを添
加してもよいし、一旦ポリカーボネートをペレタイズし
た後再溶融して添加してもよい。前者においては、重縮
合反応が終了して得られる溶融状態にある反応器内また
は押出機内の反応生成物であるポリカーボネートが溶融
状態にある間にこれら化合物[B]、[C]、[D]を
添加する。
【0069】具体的にはたとえば、反応器内にある重縮
合反応で得られた反応生成物(ポリカーボネート)
[A]に、化合物[B]、[C]、[D]を添加してポ
リカーボネートを形成した後、押出機を通してペレタイ
ズしてもよいし、また重縮合反応で得られた反応生成物
(ポリカーボネート)[A]が反応器から押出機を通っ
てペレタイズされる間に、化合物[B]、[C]、
[D]を添加して、これらを混練することによってポリ
カーボネートを得てもよい。
【0070】本発明で得られるポリカーボネートは、本
発明の目的を損なわない範囲で、以下に示すような通常
の耐熱安定剤、紫外線吸収剤、離型剤、着色剤、帯電防
止剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、滑剤、防曇
剤、天然油、合成油、ワックス、有機系充填剤、無機系
充填剤などが添加されてもよい。このような添加剤は、
上記化合物[B]、[C]、[D]と同時に添加しても
よいし、別々に添加してもよい。
【0071】このような耐熱安定剤としては、具体的に
は、たとえば、フェノール系安定剤、有機チオエーテル
系安定剤、ヒンダードアミン系安定剤などを挙げること
ができる。
【0072】フェノール系安定剤としては、たとえば、
n-オクタデシル-3-(4-ヒドロキシ-3',5'-ジ-t-ブチルフ
ェニル)プロピオネート、テトラキス[メチレン-3-
(3',5'-ジ-t- ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート]メタン、1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキ
シ-5-t- ブチルフェニル)ブタン、ジステアリル(4-ヒ
ドロキシ-3-メチル-5-t-ブチル)ベンジルマロネート、
4-ヒドロキシメチル-2,6-ジ-t-ブチルフェノールなどが
挙げられる。
【0073】これらは、2種以上組合わせて用いてもよ
い。チオエーテル系安定剤としては、たとえば、ジラウ
リル・チオジプロピオネート、ジステアリル・チオジプ
ロピオネート、ジミリスチル-3,3'-チオジプロピオネー
ト、ジトリデシル-3,3'-チオジプロピオネート、ペンタ
エリスリトール-テトラキス-(β-ラウリル-チオプロピ
オネート)などが挙げられる。
【0074】これらは、2種以上組合わせて用いてもよ
い。またヒンダードアミン系安定剤としては、たとえ
ば、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバ
ケート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジ
ル)セバケート、1-[2-{3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒド
ロキシフェニル)プロピオニルオキシ}エチル]-4-{3
-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオ
ニルオキシ}-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、8-ベ
ンジル-7,7,9,9-テトラメチル-3-オクチル-1,2,3-トリ
アザスピロ[4,5]ウンデカン-2,4-ジオン、4-ベンゾイ
ルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、2-(3,5-
ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-2-n-ブチルマロ
ン酸ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)、
テトラキス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)1,
2,3,4-ブタンテトラカルボキシレートなどが挙げられ
る。
【0075】これらは、2種以上組合わせて用いてもよ
い。これらの耐熱安定剤は、ポリカーボネート100重
量部に対して、0.001〜5重量部、好ましくは0.0
05〜0.5重量部、さらに好ましくは0.01〜0.3
重量部の量で用いられることが望ましい。
【0076】このような耐熱安定剤は、固体状で添加し
てもよく、液体状で添加してもよい。このような耐熱安
定剤は、上記の化合物[B]、[C]、[D]と同様に
反応生成物(ポリカーボネート)[A]が最終重合器か
ら冷却されてペレタイズされる間の溶融状態にある間に
添加することが好ましい。このようにするとポリカーボ
ネートが受ける熱履歴回数が少なく、また押出成形やペ
レタイズなど再び加熱処理をする際には、ポリカーボネ
ートは耐熱安定剤を含有しているので、熱分解を抑制す
ることができる。
【0077】また紫外線吸収剤としては、一般的な紫外
線吸収剤でよく、特に限定されないが、たとえば、サリ
チル酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収
剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、シアノアクリ
レート系紫外線吸収剤などが挙げられる。
【0078】サリチル酸系紫外線吸収剤としては、具体
的には、フェニルサリシレート、p-t-ブチルフェニルサ
リシレートが挙げられる。ベンゾフェノン系紫外線吸収
剤としては、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒド
ロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2,2'-ジヒドロキシ
-4- メトキシベンゾフェノン、2,2'-ジヒドロキシ-4,4'
-ジメトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ
-2'-カルボキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メト
キシ-5-スルホベンゾフェノントリヒドレート、2-ヒド
ロキシ-4-n-オクトキシベンゾフェノン、2,2',4,4'-テ
トラヒドロキシベンゾフェノン、4-ドデシロキシ-2-ヒ
ドロキシベンゾフェノン、ビス(5-ベンゾイル-4-ヒド
ロキシ-2-メトキシフェニル)メタン、2-ヒドロキシ-4-
メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸などが挙げられ
る。
【0079】ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤として
は、2-(2'-ヒドロキシ-5'-メチル-フェニル)ベンゾト
リアゾール、2-(2'-ヒドロキシ-3',5'-ジ-t-ブチル-フ
ェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロキシ-3'-t
-ブチル-5'-メチル-フェニル)-5-クロロベンゾトリア
ゾール、2-(2'-ヒドロキシ-3',5'-ジ-t-ブチル-フェニ
ル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロキシ
-5'-t-オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2'
-ヒドロキシ-3',5'-ジ-t-アミルフェニル)ベンゾトリ
アゾール、2-[2'-ヒドロキシ-3'-(3",4",5",6"-テトラ
ヒドロフタルイミドメチル)-5'-メチルフェニル]ベン
ゾトリアゾール、2,2'-メチレンビス[4-(1,1,3,3-テ
トラメチルブチル)-6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イ
ル)フェノール]などが挙げられる。
【0080】シアノアクリレート系紫外線吸収剤として
は、2-エチルヘキシル-2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリ
レート、エチル-2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリレート
などが挙げられる。
【0081】これらは、2種以上組合わせて用いてもよ
い。これらの紫外線吸収剤は、ポリカーボネート100
重量部に対して、通常0.001〜5重量部、好ましく
は0.005〜1.0重量部、さらに好ましくは0.01
〜0.5重量部の量で用いることができる。
【0082】離型剤としては、一般的な離型剤が用いら
れ、特に限定されない。たとえば、炭化水素系離型剤と
しては、天然、合成パラフィン類、ポリエチレンワック
ス類、フルオロカーボン類などが用いられる。
【0083】脂肪酸系離型剤としては、ステアリン酸、
ヒドロキシステアリン酸などの高級脂肪酸、オキシ脂肪
酸類などが挙げられる。脂肪酸アミド系離型剤として
は、ステアリン酸アミド、エチレンビスステアロアミド
などの脂肪酸アミド、アルキレンビス脂肪酸アミド類な
どが挙げられる。
【0084】アルコール系離型剤としては、ステアリル
アルコール、セチルアルコールなどの脂肪族アルコー
ル、多価アルコール、ポリグリコール、ポリグリセロー
ル類などが挙げられる。
【0085】脂肪酸エステル系離型剤としては、ブチル
ステアレート、ペンタエリスリトールテトラステアレー
トなどの脂肪族酸低級アルコールエステル、脂肪酸多価
アルコールエステル、脂肪酸ポリグリコールエステル類
などが挙げられる。
【0086】シリコーン系離型剤としては、シリコーン
オイル類などが挙げられる。これらは、2種以上組合わ
せて用いてもよい。これらの離型剤は、ポリカーボネー
ト100重量部に対して、通常0.001〜5重量部、
好ましくは0.005〜1重量部、さらに好ましくは0.
01〜0.5重量部の量で用いることができる。
【0087】着色剤は、顔料であってもよく、染料であ
ってもよい。着色剤には、無機系と有機系の着色剤があ
るが、どちらを使用してもよく、また組み合わせて用い
てもよい。
【0088】無機系着色剤として、具体的には、二酸化
チタン、ベンガラなどの酸化物、アルミナホワイトなど
の水酸化物、硫化亜鉛などの硫化物、セレン化物、紺青
などのフェロシアン化物、ジンククロ メート、モリブ
デンレッドなどのクロム酸塩、硫酸バリウムなどの硫酸
塩、炭酸カルシウムなどの炭酸塩、群青などの硅酸塩、
マンガンバイオレットなどのリン酸塩、カーボンブラッ
クなどの炭素、ブロンズ粉やアルミニウム粉などの金属
粉着色剤などが挙げられる。
【0089】有機系着色剤としては、具体的には、ナフ
トールグリーンBなどのニトロソ系、ナフトールイエロ
ーSなどのニトロ系、リソールレッドやボルドー10
B、ナフトールレッド、クロモフタールイエローなどの
アゾ系、フタロシアニンブルーやファストスカイブルー
などのフタロシアニン系、インダントロンブルーやキナ
クリドンバイオレット、ジオクサジンバイオレットなど
の縮合多環系着色剤などが挙げられる。
【0090】これらは、2種以上組合わせて用いてもよ
い。これらの着色剤は、ポリカーボネート100重量部
に対して、通常1×10-6〜5重量部、好ましくは1×
10-5〜3重量部、さらに好ましくは1×10-5〜1重
量部の量で用いることができる。
【0091】また本発明に係るポリカーボネートの製造
方法では、上記のようにして得られたポリカーボネート
に減圧処理を施すことが好ましい。このような減圧処理
をするに際しては、処理装置は特に限定されないが、た
とえば、減圧装置付反応器が用いられてもよく、減圧装
置付押出機が用いられてもよい。
【0092】反応器が用いられる際は、縦型槽型反応
器、横型槽型反応器いずれでもよく、好ましくは横型槽
型反応器が好ましく用いられる。減圧処理を上記のよう
な反応器において行なう際は、圧力0.05〜750mm
Hg好ましくは 0.05〜5mmHgの条件下で行なわ
れる。
【0093】このような減圧処理は、押出機を用いて行
なう場合には、10秒〜15分間程度、また反応器を用
いる場合には、5分〜3時間程度の時間で行なうことが
好ましい。また減圧処理は、240〜350℃程度の温
度で行なうことが好ましい。
【0094】また減圧処理が押出機においてなされる際
は、ベント付の一軸押出機、二軸押出機いずれが用いら
れてもよく、押出機で減圧処理をしながらペレタイズす
ることもできる。
【0095】減圧処理が押出機においてなされる際は、
減圧処理は、圧力1〜750mmHg好ましくは5〜70
0mmHgの条件下で行なわれる。このようにして反応生
成物であるポリカーボネートに、スルホン酸化合物
[B]、エポキシ化合物[C]、リン化合物[D]など
を添加した後に減圧処理を施すと残留モノマーおよびオ
リゴマーが低減されたポリカーボネートを得ることがで
きる。
【0096】
【発明の効果】本発明に係るポリカーボネートの製造方
法によれば、溶融重縮合反応を高い重合活性で安定して
行うことができる。
【0097】本発明によれば、溶融重縮合直後に着色が
少ないポリカーボネートが得られる。また本発明で得ら
れるポリカーボネートは、耐熱性特に溶融成形時の滞留
安定性に優れており、成形時に熱分解が起こりにくく、
分子量が低下しにくいとともに黄色化しにくく、色相安
定性にも優れている。
【0098】本発明で得られるポリカーボネートは、耐
水性にも優れており、長期間に亘って色相安定性、透明
性に優れた成形体を形成しうるので、特にシートやレン
ズ、コンパクトディスクなどの光学用用途や、屋外で使
用される自動車などの透明部品用用途さらに各種機器の
ハウジングなどに広く好ましく利用することができる。
【0099】
【実施例】以下本発明を実施例により説明するが、本発
明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0100】本明細書において、ポリカーボネートの極
限粘度〔IV〕、MFR、色相〔YI〕、光線透過率、
ヘイズ、滞留安定性、耐水性は、以下のようにして測定
される。
【0101】[極限粘度〔IV〕]塩化メチレン中、2
0℃でウベローデ粘度計を用いて測定した。 [黄色度]3mm厚の射出成形板をシリンダー温度29
0℃、射出圧力1000Kg/cm、1サイクル45秒、金
型温度100℃で成形し、X、Y、Z値を日本電色工業
(株) 製の Colorand Color Defference Meter ND-1001
DP を用いて透過法で測定し、黄色度〔YI〕を測定し
た。
【0102】 YI=100(1.277X−1.060Z)/Y [光線透過率]ASTM D 1003の方法に従い、
色相測定用の射出成形板を用いて測定した。
【0103】[ヘイズ]日本電色工業( 株) 製のNDH
−200を用い、色相測定用の射出成形板のヘイズを測
定した。
【0104】[MFR]JIS K−7210の方法に
準拠し、温度300℃、荷重1.2Kgで測定した。
【0105】[滞留安定性]320℃の温度で15分間
射出成形機のシリンダー内に樹脂を滞留させた後、その
温度で射出成形を行い、得られた成形板についてMF
R、色相(YI)を測定した。
【0106】[耐水性]色相測定用の射出成形板をオー
トクレーブ中の水に浸漬し、125℃のオーブン中に5
日間保持する。この試験片を用いてヘイズを測定した。
【0107】[元素分析]100mgの試料をフレームレ
ス原子吸光分光分析装置(三菱化成(株)製、モデルT
SX−10)を用いて、アルカリ金属およびアルカリ土
類帰属の定量を行った。
【0108】ビスフェノールA(日本ジーイープラスチ
ック社製)を元素分析した結果、不純物として含まれる
アルカリ金属およびアルカリ土類金属の量は、1ppb 以
下であったので、これを原料としてそのまま使用した。
【0109】ジフェニルカーボネート(エニィ社製)を
蒸留精製し、不純物として含まれるアルカリ金属および
アルカリ土類金属量が、1ppb以下であることを確認し
て、原料として使用した。
【0110】トリドデシルアミン、トリテトラデシルア
ミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド20%水
溶液、4−ピロリジノピリジンを、アルカリ金属および
アルカリ土類金属量が1ppb以下であることを確認し
て、触媒として使用した。
【0111】
【実施例1】ビスフェノールA(以下BPAともいう)
0.44キロモルと、ジフェニルカーボネート0.46キ
ロモルとを、250リットル槽型攪拌槽に仕込み、窒素
置換をした後に、140℃で溶融した。
【0112】次にこれを180℃の温度まで昇温し、触
媒として水酸化ナトリウムを0.000176モル(4
×10-7モル/モル−BPA)およびトリドデシルアミ
ンを0.11モル(2.5×10-4モル/モル−BPA)
添加し30分間攪拌する。
【0113】次に、温度を210℃まで昇温させると同
時に除々に200mmHgまで下げて30分後、温度を2
40℃まで昇温させると同時に徐々に15mmHgまで下
げて、温度圧力を一定に保ちフェノールを留出させなが
ら1時間反応させた。
【0114】次にこの反応物をギヤポンプで昇圧し、温
度、圧力をそれぞれ270℃、2mmHgにコントロール
した遠心式薄膜蒸発機に連続して送入し、蒸発機下部よ
りギヤポンプにて最終重合温度293℃、0.2mmHg
にコントロールされた二軸横型攪拌重合槽(L/D=
3、攪拌翼回転直径220mm、内容積80リットル)に
て重合し、目標のIV(0.50)に到達させた。生産
量は50Kg/hrであった。
【0115】次に、溶融状態のままで、このポリマーを
ギヤポンプにて二軸押出機(L/D=17.5、バレル
温度285℃)に連続して送入し、添加した水酸化ナト
リウムに対して、p-トルエンスルホン酸ブチルを2倍モ
ル量添加して混練し、ダイを通してストランド状とし、
カッターで切断してペレットとした。
【0116】結果を表1に示す。
【0117】
【実施例2〜6】表1に記載した触媒およびその使用
量、最終重合温度を変えた以外は実施例1と同様の方法
でペレットを得た。結果を表1に示す。
【0118】
【比較例1〜6】表1に記載した触媒およびその使用
量、最終重合温度を変えた以外は実施例1と同様の方法
でペレットを得た。
【0119】結果を表1に示す。
【0120】
【実施例7】実施例1において、p-トルエンスルホン酸
ブチルとともに、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-
3,'4'-エポキシシクロヘキシルカルボキシレート(セロ
キサイド 2021P:ダイセル化学社製)300ppm および
トリス(2,4-ジ-t- ブチルフェニル)ホスファイト(マ
ーク 2112 :アデカアーガス社製)300ppm を添加し
た以外は実施例1と同様の方法でペレットを得た。
【0121】結果を表1に示す。
【0122】
【比較例7】比較例1において、p-トルエンスルホン酸
ブチルとともに、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-
3,'4'-エポキシシクロヘキシルカルボキシレート(セロ
キサイド 2021P:ダイセル化学社製)300ppm および
トリス(2,4-ジ-t- ブチルフェニル)ホスファイト(マ
ーク 2112 :アデカアーガス社製)300ppm を添加し
た以外は比較例1と同様の方法でペレットを得た。
【0123】結果を表1に示す。
【0124】
【表1】
【0125】
【表2】
【0126】
【表3】
【0127】
【表4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−9284(JP,A) 特開 平4−81457(JP,A) 特許3289746(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 64/00 - 64/42 WPI/L(QUESTEL)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステ
    ルとを、 (a) 炭素数24〜60の脂肪族アミンと、 (b) アルカリ金属化合物および/またはアルカリ土類金
    属化合物とからなる触媒の存在下に、溶融重縮合反応さ
    せることを特徴とするポリカーボネートの製造方法。
  2. 【請求項2】(a) 炭素数24〜60の脂肪族アミンを、
    芳香族ジヒドロキシ化合物1モルに対して、1×10-6
    〜1×10-1モルの量で用いることを特徴とする請求項
    1に記載のポリカーボネートの製造方法。
  3. 【請求項3】(a) 脂肪族アミンが、脂肪族第三級アミン
    であることを特徴とする請求項1に記載のポリカーボネ
    ートの製造方法。
  4. 【請求項4】(b) アルカリ金属化合物および/またはア
    ルカリ土類金属化合物を、芳香族ジヒドロキシ化合物1
    モルに対して、5×10-8〜8×10-7モルの量で用い
    ることを特徴とする請求項1〜3に記載のポリカーボネ
    ートの製造方法。
  5. 【請求項5】(b) アルカリ金属化合物および/またはア
    ルカリ土類金属化合物を、芳香族ジヒドロキシ化合物1
    モルに対して、5×10-8〜6×10-7モルの量で用い
    ることを特徴とする請求項1〜3に記載のポリカーボネ
    ートの製造方法。
  6. 【請求項6】(b) アルカリ金属化合物および/またはア
    ルカリ土類金属化合物を、芳香族ジヒドロキシ化合物1
    モルに対して、5×10-8〜4×10-7モルの量で用い
    ることを特徴とする請求項1〜3に記載のポリカーボネ
    ートの製造方法。
  7. 【請求項7】[A]芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジ
    エステルとを、(a) 炭素数24〜60の脂肪族アミン
    と、(b) アルカリ金属化合物および/またはアルカリ土
    類金属化合物とからなる触媒の存在下に、溶融重縮合反
    応させて得られる反応生成物に、 [B]下記式[III]で示されるスルホン酸化合物を、
    (b) アルカリ金属化合物および/またはアルカリ土類金
    属化合物に対して1〜10倍モルの量で添加することを
    特徴とするポリカーボネートの製造方法。 【化1】 (式中、Rg は炭素数1〜6の炭化水素基またはハロゲ
    ン置換炭化水素基であり、Rh は水素原子または炭素数
    1〜8の炭化水素基またはハロゲン置換炭化水素基であ
    り、nは0〜3の整数である。)
  8. 【請求項8】[A]芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジ
    エステルとを、(a) 炭素数24〜60の脂肪族アミン
    と、(b) アルカリ金属化合物および/またはアルカリ土
    類金属化合物とからなる触媒の存在下に、溶融重縮合反
    応させて得られる反応生成物に、前記の[B]スルホン
    酸化合物とともに、 [C]エポキシ化合物を添加することを特徴とする請求
    項7に記載のポリカーボネートの製造方法。
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