JP3165123B2 - 安定化されたポリカーボネートの製造法 - Google Patents

安定化されたポリカーボネートの製造法

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JP3165123B2 JP36065298A JP36065298A JP3165123B2 JP 3165123 B2 JP3165123 B2 JP 3165123B2 JP 36065298 A JP36065298 A JP 36065298A JP 36065298 A JP36065298 A JP 36065298A JP 3165123 B2 JP3165123 B2 JP 3165123B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は安定化されたポリカ
ーボネートの製造法に関する。さらに詳しくは、溶融安
定性、溶融成形性、耐加水分解性および色相に優れた安
定化されたポリカーボネートの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネートは耐衝撃性等の機械的
物性や透明性に優れており種々の用途を有する。ポリカ
ーボネートの製造方法としてはジヒドロキシ化合物とホ
スゲンを直接反応させる界面法、あるいはジヒドロキシ
化合物と炭酸ジエステルとを加熱減圧下エステル交換反
応させる溶融法などが知られている。
【0003】これらのうち後者の溶融法は前者の界面法
と比較して、安価にポリカーボネート樹脂を製造できる
利点を有するとともに、メチレンクロリド等の溶媒を用
いないので環境上好ましい。
【0004】従来の溶融法によるポリカーボネートの製
造方法では、通常、触媒成分としてアルカリ金属化合
物、アルカリ土類金属化合物などが用いられる。しか
し、かかる触媒を用いて得られるポリカーボネート樹脂
では、残存する触媒のため溶融安定性に欠け、溶融、成
形するとき、その一部が熱分解することがあり、分子量
が低下したり、透明性が低下したり、また着色したりす
る等の問題がある。
【0005】特公昭54―44303号公報には、ポリ
カーボネート樹脂に、ベンゼンスルホン酸メチルまたは
下記式
【0006】
【化2】
【0007】[ここで、R1はC1〜C12のアルキル
基であり、R2はC1〜C6のアルキル基である。]で
表わされる化合物を添加することによってポリカーボネ
ート樹脂を安定化する方法が開示されている。しかしな
がら、この方法で得られたポリカーボネート樹脂は溶融
成形時に黄変しやすく、また耐加水分解性はなお不十分
であった。そのため、かかる問題を解決する重合触媒や
添加剤、あるいは重合技術の開発が望まれている。
【0008】特開平5―9285号公報には、芳香族ジ
ヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとを溶融重縮合して
得られたポリカーボネートに、下記式
【0009】
【化3】
【0010】[ここで、R7はハロゲンで置換されてい
てもよいC1〜C6の炭化水素基であり、R8は水素原
子またはハロゲンで置換されていてもよいC1〜C8の
炭化水素基であり、nは0〜3の整数である。]で表わ
されるスルホン酸化合物を0.05〜10ppmの量で
添加してポリカーボネートを製造する方法が開示されて
いる。同公報には、C1〜C8の炭化水素基がアルキル
基である化合物として、1級アルキル基の化合物が開示
されているにすぎない。
【0011】同様に、英国特許808,488あるいは
808,489には、触媒中和剤としてジメチルサルフ
ェート、ジブチルサルフェート等が開示されている。
【0012】特開平5―17564号公報には、芳香族
ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとを含窒素塩基性
化合物からなる触媒の存在下に溶融重縮合させ(第1
段)、次いで第2段以降の重縮合工程において含窒素塩
基性化合物を少くとも1回添加しさらに下記式
【0013】
【化4】
【0014】[ここで、R31はハロゲンで置換されてい
てもよいC1〜C6の炭化水素基であり、R32は水素原
子またはハロゲンで置換されていてもよい炭化水素基で
あり、nは0〜3の整数である。]で表わされるスルホ
ン酸化合物を、得られるポリカーボネートに対して、
0.05〜10ppmの量で添加するポリカーボネート
の製造法が開示されている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、安定
化されたポリカーボネートの製造法を提供することにあ
る。本発明の他の目的は、溶融安定性、耐加水分解性、
溶融成形性および色相に優れたポリカーボネートの製造
法を提供することにある。本発明のさらに他の目的およ
び利点は以下の説明から明らかになろう。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、本発明
の上記目的および利点は、芳香族ジヒドロキシ化合物と
炭酸ジエステルとを重縮合触媒の存在下溶融重縮合せし
め次いで固有粘度が少くとも0.1に達した後、下記式
(I)
【0017】
【化5】
【0018】[ここで、A1はm価の置換基を有してい
てもよい炭化水素基であり、Y1は単結合または酸素原
子であり、X1は2級または3級の1価の炭化水素基で
あり、mは1〜4の整数である。]で表わされる化合物
よりなる群から選ばれる少くとも1種の安定剤を、生成
するポリカーボネートに対し0.01〜500ppmの
割合で添加して所望の固有粘度のポリカーボネートを生
成せしめることを特徴とする安定化されたポリカーボネ
ートの製造法によって達成される。
【0019】本発明方法は、上記のとおり、芳香族ジヒ
ドロキシ化合物と炭酸ジエステルとを重縮合触媒の存在
下に溶融重縮合せしめ、次いで固有粘度が少くとも0.
1に達した後、上記式(I)で表わされる化合物の安定
剤を、生成するポリカーボネートに0.01〜500p
pmで添加して所望の固有粘度のポリカーボネートを生
成せしめるものである。
【0020】本発明で用いられる芳香族ジヒドロキシ化
合物は、下記式(A)で示される化合物が好ましい。
【0021】
【化6】
【0022】ここで、R22、R23は、同一または異な
り、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基もしくは炭素
数6〜10の置換されていてもよいアリール基を示す。
アルキル基としてメチル基、エチル基、プロピル基等が
挙げられる。アリール基としてフェニル基が挙げられ
る。R24は炭素数3〜8のアルキレン基である。アルキ
レン基として、ペンチレン基、ヘキシレン基等が挙げら
れる。R20、R21は同一または異なり、ハロゲン原子も
しくは炭素数1〜5のアルキル基を示す。ハロゲン原子
としては塩素、臭素等が挙げられる。アルキル基として
はメチル基、t―ブチル基等が挙げられる。p、qは同
一または異なり、0、1または2である。
【0023】芳香族ジヒドロキシ化合物の具体例として
は、ビス(4―ヒドロキシフェニル)メタン、1,1―
ビス(4―ヒドロキシフェニル)エタン、2,2―ビス
(4―ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2―ビス
(4―ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2―ビス(4
―ヒドロキシフェニル)オクタン、ビス(4―ヒドロキ
シフェニル)フェニルメタン、2,2―ビス(4―ヒド
ロキシ―3―メチルフェニル)プロパン、1,1―ビス
(4―ヒドロキシ―t―ブチルフェニル)プロパン、
2,2―ビス(4―ヒドロキシ―3―ブロモフェニル)
プロパンなどのビス(ヒドロキシアリール)アルカン
類;1,1―ビス(4―ヒドロキシフェニル)シクロペ
ンタン、1,1―ビス(4―ヒドロキシフェニル)シク
ロヘキサンなどのビス(ヒドロキシアリール)シクロア
ルカン類;4,4′―ジヒドロキシジフェニルエーテ
ル、4,4′―ジヒドロキシ―3,3′―ジメチルジフ
ェニルエーテルなどのジヒドロキシジアリールエーテル
類;4,4′―ジヒドロキシジフェニルスルフィド、
4,4′―ジヒドロキシ―3,3′―ジメチルジフェニ
ルスルフィドなどのジヒドロキシジアリールスルフィド
類;4,4′―ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、
4,4′―ジヒドロキシ―3,3′―ジメチルジフェニ
ルスルホキシドなどのジヒドロキシジアリールスルホキ
シド類;4,4′―ジヒドロキシジフェニルスルホン、
4,4′―ジヒドロキシ―3,3′―ジメチルジフェニ
ルスルホンなどのジヒドロキシジアリールスルホン類な
どが用いられる。これらのうちでは、特に2,2―ビス
(4―ヒドロキシフェニル)プロパンが好ましい。これ
らの芳香族ジヒドロキシ化合物は2種以上併用して使用
することもできる。
【0024】本発明で用いられる炭酸ジエステルとして
は、置換されていてもよい炭素数6〜10のアリール、
アラルキル、炭素数1〜5のアルキル、炭素数3〜8の
シクロアルキル等のエステルが好ましい。
【0025】炭酸ジエステルの具体例としては、ジフェ
ニルカーボネート、ジトリールカーボネート、ビス(ク
ロロフェニル)カーボネート、m―クレジルカーボネー
ト、ジナフチルカーボネート、ビス(ジフェニル)カー
ボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネー
ト、ジブチルカーボネート、ジシクロヘキシルカーボネ
ートなどが用いられる。これらのうちでは、特にジフェ
ニルカーボネートが好ましい。
【0026】炭酸ジエステルの使用量としては上記芳香
族ジヒドロキシ化合物に対し80〜300モル%、好ま
しくは90〜280モル%、特に好ましくは95〜25
0モル%の範囲が望ましい。
【0027】本発明で使用される重縮合触媒としては、
前述の炭酸ジエステルおよび芳香族ジヒドロキシ化合物
を出発原料として、副反応少なく、着色等少なく、品質
良好なポリカーボネートポリマーを与えるものが好まし
く使用される。例えばアルカリ金属化合物、アルカリ土
類金属化合物および含窒素塩基性化合物からなる群より
選ばれる少なくとも一種の触媒が好ましく使用される。
これらの重縮合触媒と共に他の触媒を併用することも有
利である。
【0028】重縮合触媒のアルカリ金属化合物として
は、例えばアルカリ金属の水酸化物、炭酸水素塩、炭酸
塩、酢酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩、亜硫酸塩、シアン酸
塩、チオシアン酸塩、ステアリン酸塩、水素化ホウ素
塩、安息香酸塩、リン酸水素化物、ビスフェノール、フ
ェノールの塩等が挙げられる。具体例としては、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸水
素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素リチウム、
炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、酢酸ナ
トリウム、酢酸カリウム、酢酸リチウム、硝酸ナトリウ
ム、硝酸カリウム、硝酸リチウム、亜硝酸ナトリウム、
亜硝酸カリウム、亜硝酸リチウム、亜硫酸ナトリウム、
亜硫酸カリウム、亜硫酸リチウム、シアン酸ナトリウ
ム、シアン酸カリウム、シアン酸リチウム、チオシアン
酸ナトリウム、チオシアン酸カリウム、チオシアン酸リ
チウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウ
ム、ステアリン酸リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、
水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素カリウム、フェニ
ル化ホウ素ナトリウム、安息香酸ナトリウム、安息香酸
カリウム、安息香酸リチウム、リン酸水素ジナトリウ
ム、リン酸水素ジカリウム、リン酸水素ジリチウム、ビ
スフェノールAのジナトリウム塩、ジカリウム塩、ジリ
チウム塩、フェノールのナトリウム塩、カリウム塩、リ
チウム塩などが挙げられる。
【0029】また、重縮合触媒のアルカリ土類金属化合
物としては、例えばアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸
水素塩、炭酸塩、酢酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩、亜硫酸
塩、シアン酸塩、チオシアン酸塩、ステアリン酸塩、水
素化ホウ素塩、安息香酸塩、リン酸水素化物、ビスフェ
ノール、フェノールの塩等が挙げられる。具体的には、
水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化マグネシウ
ム、水酸化ストロンチウム、炭酸水素カルシウム、炭酸
水素バリウム、炭酸水素マグネシウム、炭酸水素ストロ
ンチウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸マグネ
シウム、炭酸ストロンチウム、酢酸カルシウム、酢酸バ
リウム、酢酸マグネシウム、酢酸ストロンチウム、硝酸
カルシウム、硝酸バリウム、硝酸マグネシウム、硝酸ス
トロンチウム、亜硝酸カルシウム、亜硝酸バリウム、亜
硝酸マグネシウム、亜硝酸ストロンチウム、亜硫酸カル
シウム、亜硫酸バリウム、亜硫酸マグネシウム、亜硫酸
ストロンチウム、シアン酸カルシウム、シアン酸バリウ
ム、シアン酸マグネシウム、シアン酸ストロンチウム、
チオシアン酸カルシウム、チオシアン酸バリウム、チオ
シアン酸マグネシウム、チオシアン酸ストロンチウム、
ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、ステ
アリン酸マグネシウム、ステアリン酸ストロンチウムな
どが挙げられる。
【0030】重縮合触媒の含窒素塩基性化合物として
は、例えばテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(M
4NOH)、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド
(Et4NOH)、テトラフ゛チルアンモニウムヒト゛ロキシト゛(Bu4NOH)、ト
リメチルベンジルアンモニウムヒドロキシド(φ―CH
2(Me)3NOH)などのアルキル、アリール、アルア
リール基などを有するアンモニウムヒドロオキシド類、
トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジメチルベンジ
ルアミン、ヘキサデシルジメチルアミンなどの三級アミ
ン類、R0 2NH(式中R0はメチル、エチルなどのアル
キル、フェニル、トルイルなどのアリール基などであ
る)で示される二級アミン類、R0NH2(式中R0は上
記と同じである)で示される一級アミン類、2―メチル
イミダゾール、2―フェニルイミダゾールなどのイミダ
ゾール類、あるいはテトラメチルアンモニウムボロハイ
ドライド(Me4NBH4)、テトラブチルアンモニウム
ボロハイドライド(Bu4NBH4)、テトラブチルアン
モニウムテトラフェニルボレート(Bu4NBPh4)、
テトラメチルアンモニウムテトラフェニルボレート(M
4NBPh4)などの塩基性塩などを挙げることができ
る。
【0031】また所望により、上記の如き重縮合触媒と
共にその他の金属触媒も併用使用することもできる。か
かる金属触媒としては例えば周期律表のIIB、IIIB、I
VAおよびIVB族に属する金属元素およびその化合物は
好ましく使用しうる。
【0032】触媒として用いられる金属化合物として
は、例えばZn(OAc)2、Zn(OBz)2などの亜
鉛のカルボン酸塩、ZnO、ZnSなどの亜鉛の酸化物
または硫化物、Zn(OH)2などの亜鉛の水酸化物、
(C252Zn、Ph2Zn、C25ZnOC25、P
hZnOAc、C49ZnOAcなどの有機亜鉛化合
物、Zn(OC252、Zn(OPh)2などの亜鉛の
アルコキシドまたはアリールオキシド、Zn(aca
c)2、Zn(oxin)2などの亜鉛の化合物類が挙げ
られる。
【0033】またAl(OAc)3、Al(OBz)3
どのアルミニウムのカルボン酸塩、Al23などのアル
ミニウムの酸化物、Al(OH)3などのアルミニウム
の水酸化物、Ph3Alなどの有機アルミニウム化合
物、Al(OCH33、Al(OC37―i)3、Al
(OPh)3などのアルミニウムのアルコキシドまたは
アリールオキシド、Al(acac)3、Al(oxi
n)3などのアルミニウムのキレート化合物などのアル
ミニウムの化合物類が挙げられる。
【0034】また、(Ga(OAc)3、Ga(OB
z)3、GaO(OAc)などのガリウムのカルボン酸
塩、Ga23などのガリウムの酸化物、Ga(OH)3
などのガリウムの水酸化物、(CH33Ga、Ph3
aなどの有機ガリウム化合物、Ga(OCH33、Ga
(OPh)3などのガリウムのアルコキシドまたはアリ
ールオキシド、Ga(acac)3などのガリウムのキ
レート化合物などのガリウムの化合物類が挙げられる。
【0035】また、In(OAc)3などのインジウム
のカルボン酸塩、In23などのインジウムの酸化物、
(C253In、Ph3Inなどの有機インジウム化合
物、In(acac)3などのインジウムのキレート化
合物などのインジウムの化合物類が挙げられる。
【0036】また、Ge(OAc)4、Ge(OBz)4
などのゲルマニウムのカルボン酸塩、GeO2などのゲ
ルマニウムの酸化物、Ge(OH)4などのゲルマニウ
ムの水酸化物、(C254Ge、Ph4Ge、[(C4
92GeO]n、[Ph2GeO]nなどの有機ゲルマ
ニウム化合物、Ge(OCH34、Ge(OPh)4
どのゲルマニウムのアルコキシドまたはアリールオキシ
ドなどのゲルマニウムの化合物類が挙げられる。
【0037】また、Sn(OAc)2、Sn(OA
c)4、Sn(OBz)4などのスズのカルボン酸塩、
(C254Sn、Ph4Snなどの有機スズ化合物、
(C492SnO、[(C492SnO]n、[(C8
172SnO]n、[(C49)PhSnO]nなどの
有機スズオキシド、(C492Sn(OAc)2、ジブ
チルスズラウレートなどの有機スズのカルボン酸塩、S
nO、SnO2などのスズの酸化物、Sn(OH)2、S
n(OH)4などのスズの水酸化物、Sn(OCH3)2
Sn(OCH33、Sn(OC494、Sn(OP
h)2、Sn(OPh)4、(C492Sn(OCH3
2などのスズおよび有機スズのアルコキシドまたはアリ
ールオキシドなどのスズの無機酸塩が挙げられる。
【0038】また、Pb(OAc)2、Pb(OA
c)4、Pb(OBz)2などの鉛のカルボン酸塩、Pb
CO3、2PbCO3・Pb(OH)2などの鉛の無機酸
塩、Na2[Pb(OH)6]などの鉛の錯化合物、Pb
O、PbO2、Pb34などの鉛の酸化物、Pb(O
H)2などの鉛の水酸化物、(C494Pb、Ph4
b、(C253Pb(OAc)などの有機鉛化合物、
Pb(OCH34、Pb(OPh)4、(C492Pb
(OPh)2などの鉛および有機鉛のアルコキシドまた
はアリールオキシドなどの鉛の化合物類が挙げられる。
【0039】また、Zr(OAc)4、Zr(OBz)4
などのジルコニウムのカルボン酸塩、ZrO2などのジ
ルコニウムの酸化物、Zr(OC494、Zr(OP
h)4などのジルコニウムのアルコキシドまたはアリー
ルオキシド、Zr(OAc)3(π―C25)、ZrH2
(π―C252などの有機ジルコニウム化合物、Zr
(acac)4などのジルコニウムのキレート化合物な
どのジルコニウムの化合物類などが挙げられる。これら
の触媒は、1種または2種以上を併用することもでき
る。
【0040】重縮合触媒は、生成するポリカーボネート
に対し0.01〜50ppmとなる量で使用しうる。上
記使用範囲を逸脱すると、得られるポリカーボネートの
諸物性に悪影響を及ぼしたり、また、重合反応が充分に
進行せず高分子量のポリカーボネートが得られない等の
問題を生ずることがあり好ましくない。
【0041】なお、芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジ
エステルを上記の如き重縮合触媒の存在下で重縮合せし
める場合には、さらに、ジカルボン酸あるいはジカルボ
ン酸エステルを含有してもよい。このようなジカルボン
酸あるいはジカルボン酸エステルとしては、例えばテレ
フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸ジフェニル、イ
ソフタル酸ジフェニルなどが例示できる。上記のような
ジカルボン酸あるいはジカルボン酸エステルを炭酸ジエ
ステルと併用した場合には、ポリエステルポリカーボネ
ートが得られるが、本発明のポリカーボネートの製造方
法は、このポリエステルポリカーボネートの製造方法も
含まれると理解されるべきである。
【0042】ジカルボン酸あるいはジカルボン酸エステ
ルは芳香族ジヒドロキシ化合物に対し90モル%以下、
特に80モル%以下で用いることができる。
【0043】本発明の重縮合反応において用いられる安
定剤は、下記式(I)で表される。またこの他、各種の
安定剤を併用しても良い。安定剤は重縮合生成物の固有
粘度が少なくとも0.1に達した後に添加される。以下
式(I)の各安定剤について説明する。
【0044】
【化7】
【0045】ここで、A1は置換基を有していてもよい
m価の炭化水素基であり、Y1は単結合または酸素原子
であり、X1は2級または3級の1価の炭化水素基であ
り、mは1〜4の整数である。
【0046】m価の炭化水素基としては、例えばm価の
飽和脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基または飽和脂
肪族―芳香族炭化水素基等を好ましいものとして挙げる
ことができる。
【0047】Y1は単結合または酸素原子である。ま
た、X1は2級または3級の一価の炭化水素基である。
2級または3級の一価の炭化水素基としては、例えば下
記式(I)−d
【0048】
【化8】
【0049】[ここで、R15は水素原子もしくは炭素数
1〜5のアルキル基であり、R16は水素原子、フェニル
基もしくは炭素数1〜5のアルキル基であり、そしてR
17はR15と同一もしくは異なりR15の定義と同じであ
る、但し、R15、R16およびR17の2つが水素原子であ
ることはない。]で表わされる2級または3級のアルキ
ル基が好ましい。これらのうち、特にR15およびR17
同一もしくは異なり、水素原子、メチル基、エチル基ま
たはプロピル基でありそしてR16がメチル基またはフェ
ニル基であるのがより好ましい。
【0050】これらのうち、X1としては2級または3
級のアルキル基が好ましい。
【0051】また上記式(I)において、mは1〜4の
整数であり、好ましくは1又は2である。
【0052】上記式(I)で表わされる化合物は、Y1
の定義に従って便宜的に2群に分けられる。すなわち、
1が単結合である化合物群とY1が酸素原子である化合
物群である。Y1が単結合である化合物群は、例えばm
が1である場合、下記式(I)−1
【0053】
【化9】A1―SO31 ……(I)−1 [ここで、A1およびX1の定義は上記式(I)に同じで
ある。]で表わされる。
【0054】上記式(I)−1で表わされる化合物のう
ち、A1が一価の飽和脂肪族炭化水素基または飽和脂肪
族―芳香族炭化水素基であるのが好ましく、とりわけ下
記式(I)−c
【0055】
【化10】
【0056】[ここで、A11は炭素数1〜18のアルキ
ル基であり、jは0または1の整数である。]で表わさ
れる基であるのが特に好ましい。
【0057】また、Y1が酸素原子である化合物群は、
例えばmが1である場合、下記式(I)−2
【0058】
【化11】 A1―O―SO31 ……(I)−2 [ここで、A1およびX1の定義は上記式(I)に同じで
ある。]で表わされる。
【0059】上記式(I)−2で表わされる化合物のう
ち、A1が一価の飽和脂肪族炭化水素基であるのが好ま
しく、とりわけ炭素数1〜18のアルキル基であるのが
特に好ましい。
【0060】上記式(I)で表わされる化合物の具体例
としては、例えば下記の化合物を挙げることができる。
【0061】Y1が単結合であり、X1が2級または3級
の1価の炭化水素基でありそしてmが1である場合の化
合物として、ベンゼンスルホン酸2―フェニル―2―プ
ロピル、ベンゼンスルホン酸2―フェニル―2―ブチ
ル、トルエンスルホン酸2―フェニル―2―プロピル、
トルエンスルホン酸2―プロピル―2―ブチル、オクチ
ルベンゼンスルホン酸2―フェニル―2―プロピル、オ
クチルベンゼンスルホン酸2―フェニル―2―ブチル、
ドデシルベンゼンスルホン酸2―フェニル―2―プロピ
ル、ドデシルベンゼンスルホン酸2―フェニル―2―ブ
チルなどをあげることができる。
【0062】Y1が酸素原子であり、X1が2級もしくは
3級の1価の炭化水素基でありそしてmが1である場合
の化合物としては、A1とX1の炭素数の合計が8〜40
であるのが好ましい。かかる具体例として、ジブチルサ
ルフェート、ジペンチルサルフェート、ジヘキシルサル
フェート、ジオクチルサルフェート、ジノニルサルフェ
ート、ジデシルサルフェート、ジトリデシルサルフェー
ト、ジテトラデシルサルフェート、ジヘキサデシルサル
フェート、ジシクロヘキシルサルフェート等が挙げられ
る。これらの具体例のアルキル基はいずれも2級もしく
は3級であると理解されるべきである。
【0063】本発明方法では、上記式(I)で表わされ
る化合物よりなる群から選ばれる少くとも1種の安定剤
を、生成するポリカーボネートに対し0.01〜500
ppmの割合で、好ましくは0.01〜300ppmよ
り好ましくは0.01〜100ppmの割合で使用す
る。
【0064】また、かかる安定剤は、重合触媒に対する
割合では、重縮合触媒1モル当り0.5〜50モルの割
合で用いるのが好ましい。
【0065】安定剤は重縮合生成物の固有粘度が少くと
も0.1に達した後、例えば少くとも0.2に達したの
ちに添加される。安定剤の添加により、重縮合触媒が無
毒化され、所望の固有粘度を持つポリカーボネートが得
られる。生成するポリカーボネートの所望の固有粘度が
0.3〜1.0の範囲にある場合には、例えば重縮合生
成物の固有粘度が少くとも0.3に達した後に添加する
のが望ましい。
【0066】安定剤を重縮合生成物に添加する方法には
特に限定されない。例えば、反応生成物であるポリカー
ボネートが溶融状態にある間にこれらを添加してもよい
し、一旦ポリカーボネートをペレタイズした後再溶融し
て添加してもよい。前者においては、重縮合反応が終了
して得られる溶融状態にある反応器内または押出機内の
反応生成物であるポリカーボネートが溶融状態にある間
に、これらを添加してポリカーボネートを形成した後、
押出機を通してペレタイズしてもよいし、また、重縮合
反応で得られたポリカーボネートが反応器から押出機を
通ってペレタイズされる間に、安定剤を添加して混練す
ることによってポリカーボネートを得ることができる。
【0067】本発明に係るポリカーボネートの製造方法
では、上記安定剤とともにエポキシ化合物を添加するこ
とも好ましく実施しうる。このようなエポキシ化合物と
して、1分子中にエポキシ基を1個以上有する化合物が
用いられる。
【0068】具体的には、エポキシ化大豆油、エポキシ
化アマニ油、フェニルグリシジルエーテル、アクルグリ
シジルエーテル、t―ブチルフェニルグリシジルエーテ
ル、3,4―エポキシシクロヘキシルメチル―3,4′
―エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、3,4―
エポキシ―6―メチルシクロヘキシルメチル―3′,
4′―エポキシ―6′―メチルシクロヘキシルカルボキ
シレート、2,3―エポキシシクロヘキシルメチル―
3′,4′―エポキシシクロヘキシルカルボキシレー
ト、4―(3,4―エポキシ―5―メチルシクロヘキシ
ル)ブチル―3′,4′―エポキシシクロヘキシルカル
ボキシレート、3,4―エポキシシクロヘキシルエチレ
ンオキシド、シクロヘキシルメチル―3,4―エポキシ
シクロヘキシルカルボキシレート、3,4―エポキシ―
6―メチルシクロヘキシルメチル―6′―メチルシクロ
ヘキシルカルボキシレート、ビスフェノールAジグリシ
ジルエーテル、テトラブロモビスフェノールAグリシジ
ルエーテル、フタル酸のジグリシジルエステル、ヘキサ
ヒドロフタル酸のジグリシジルエステル、ビス―エポキ
シジシクロペンタジエニルエーテル、ビス―エポキシエ
チレングリコール、ビス―エポキシシクロヘキシルアジ
ペート、ブタジエンジエポキシド、テトラフェニルエチ
レネポキシド、オクチルエポキシタレート、エポキシ化
ポリブタジエン、3,4―ジメチル―1,2―エポキシ
シクロヘキサン、3,5―ジメチル―1,2―エポキシ
シクロヘキサン、3―メチル―5―t―ブチル―1,2
―エポキシシクロヘキサン、オクタデシル―2,2―ジ
メチル―3,4―エポキシシクロヘキシルカルボキシレ
ート、N―ブチル―2,2―ジメチル―3,4―エポキ
シシクロヘキシルカルボキシレート、シクロヘキシル―
2―メチル―3,4―エポキシシクロヘキシルカルボキ
シレート、N―ブチル―2―イソプロピル―3,4―エ
ポキシ―5―メチルシクロヘキシルカルボキシレート、
オクタデシル―3,4―エポキシシクロヘキシルカルボ
キシレート、2―エチルヘキシル―3′,4′―エポキ
シシクロヘキシルカルボキシレート、4,6―ジメチル
―2,3―エポキシシクロヘキシル―3′,4′―エポ
キシシクロヘキシルカルボキシレート、4,5―エポキ
シ無水テトラヒドロフタル酸、3―t―ブチル―4,5
―エポキシ無水テトラヒドロフタル酸、ジエチル―4,
5―エポキシ―シス―1,2―シクロヘキシルジカルボ
キシレート、ジ―n―ブチル―3―t―ブチル―4,5
―エポキシ―シス―1,2―シクロヘキシルジカルボキ
シレートなどを挙げることができる。
【0069】これらは単独で用いても2種以上混合して
用いてもよい。これらのうち、脂環族エポキシ化合物が
好ましく用いられ、特に3,4―エポキシシクロヘキシ
ルメチル―3′,4′―エポキシシクロヘキシルカルボ
キシレートが好ましく用いられる。
【0070】本発明では、このようなエポキシ化合物
を、ポリカーボネートに対して、1〜2000ppmの
量で、好ましくは1〜1000ppmの量で添加するこ
とが好ましい。
【0071】このようにエポキシ化合物を上記量で添加
すると、ポリカーボネート中に上記安定剤が過剰に残存
しても、これがエポキシ化合物と反応して無毒化され、
最終的に色相安定性に優れ、耐熱特性に優れるととも
に、特に耐水性が向上されたポリカーボネートが得られ
るようになる。
【0072】本発明に係るポリカーボネートの製造方法
では、上記安定剤とともにリン化合物を添加してもよ
い。このようなリン化合物としては、リン酸、亜リン
酸、次亜リン酸、ピロリン酸、ポリリン酸、リン酸エス
テルおよび亜リン酸エステルを用いることができる。
【0073】このようなリン酸エステルとしては、具体
的に、例えば、トリメチルホスフェート、トリエチルホ
スフェート、トリブチルホスフェート、トリオクチルホ
スフェート、トリデシルホスフェート、トリオクタデシ
ルホスフェート、ジステアリルペンタエリスリチルジホ
スフェート、トシル(2―クロロエチル)ホスフェー
ト、トリス(2,3―ジクロロプロピル)ホスフェート
などのトリアルキルホスフェート、トリシクロヘキシル
ホスフェートなどのトリシクロアルキルホスフェート、
トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェー
ト、トリス(ノニルフェニル)ホスフェート、2―エチ
ルフェニルジフェニルホスフェートなどのトリアリール
ホスフェートなどを挙げることができる。
【0074】また、亜リン酸エステルとしては、下記一
般式で表わされる化合物を挙げることができる。
【0075】
【化12】P(OR)3 (式中、Rは脂環族炭化水素基、脂肪族炭化水素基また
は芳香族炭化水素基を表わす。これらは同一であっても
異なっていてもよい。)
【0076】このような式で表わされる化合物として、
例えば、トリメチルホスファイト、トリエチルホスファ
イト、トリブチルホスファイト、トリオクチルホスファ
イト、トリス(2―エチルヘキシル)ホスファイト、ト
リノニルホスファイト、トリデシルホスファイト、トリ
オクタデシルホスファイト、トリステアリルホスファイ
ト、トリス(2―クロロエチル)ホスファイト、トリス
(2,3―ジクロロプロピル)ホスファイトなどのトリ
アルキルホスファイト、トリシクロヘキシルホスファイ
トなどのトリシクロアルキルホスファイト、トリフェニ
ルホスファイト、トリクレジルホスファイト、トリス
(エチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4―ジ
―t―ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(ノニル
フェニル)ホスファイト、トリス(ヒドロキシフェニ
ル)ホスファイトなどのトリアリールホスファイト、フ
ェニルジデシルホスファイト、ジフェニルデシルホスフ
ァイト、ジフェニルイソオクチルホスファイト、フェニ
ルイソオクチルホスファイト、2―エチルヘキシルジフ
ェニルホスファイトなどのアリールアルキルホスファイ
トなどを挙げることができる。
【0077】さらに亜リン酸エステルとして、ジステア
リルペンタエリスリチルジホスファイト、ビス(2,4
―ジ―t―ブチルフェニル)ペンタエリスリチルジホス
ファイトなどである。この中で、特にトリス(2,4―
ジ―t―ブチルフェニル)ホスファイトが好ましく用い
られる。
【0078】これらの化合物は、単独で、あるいは組合
せて用いることができる。これらは別々に添加してもよ
いし、あるいは同時に添加してもよい。本発明では、上
記の如きリン化合物を、ポリカーボネート樹脂に対して
10〜1000ppm、好ましくは50〜500ppm
の量で添加することができる。
【0079】本発明では、上記のようなエポキシ化合物
およびリン化合物を、反応生成物であるポリカーボネー
トに添加する方法は特に限定されない。例えば、反応生
成物であるポリカーボネートが溶融状態にある間にこれ
らを添加してもよいし、一旦ポリカーボネートをペレタ
イズした後再溶融して添加してもよい。前者において
は、重合反応が終了して得られる溶融状態にある反応器
内に、または押出機内の反応生成物であるポリカーボネ
ートが溶融状態にある間に、これらを添加してポリカー
ボネートを形成した後、押出機を通してペレタイズして
もよいし、また、重合反応で得られたポリカーボネート
が反応器から押出機を通ってペレタイズされる間に、こ
れらの化合物を添加して、混練することによってポリカ
ーボネートを得ることができる。
【0080】この際、これらの各化合物は同時に添加し
てもよいし、別々に添加してもよい。また、これらの各
化合物を組み合わせて添加する場合、これらの添加順序
は問わない。
【0081】本発明では、上記のようにして得られるポ
リカーボネートに、本発明の目的を損なわない範囲で、
耐熱安定剤、紫外線吸収剤、離型剤、着色剤、帯電防止
剤、スリップ剤、アンチロッキング剤、滑剤、防曇剤、
天然油、合成油、ワックス、有機系充填剤、無機系充填
剤などを添加してもよい。このような添加剤は、芳香族
ジヒドロキシ化合物と同時に添加してもよいし、別々に
添加してもよい。
【0082】このような耐熱安定剤としては、具体的に
は、例えば、フェノール系安定剤、有機チオエーテル系
安定剤、ヒンダードアミン系安定剤などを挙げることが
できる。
【0083】フェノール系安定剤としては、例えば、n
―オクタデシル―3―(4―ヒドロキシ―3′,5′―
ジ―t―ブチルフェニル)プロピオネート、テトラキス
[メチレン―3―(3′,5′―ジ―t―ブチル―4―
ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、1,
1,3―トリス(2―メチル―4―ヒドロキシ―5―t
―ブチルフェニル)ブタン、ジステアリル(4―ヒドロ
キシ―3―メチル―5―t―ブチル)ベンジルマロネー
ト、4―ヒドロキシメチル―2,6―ジ―t―ブチルフ
ェノール等が挙げられ、これらを単独で用いても2種以
上混合して用いてもよい。
【0084】チオエーテル系安定剤としては、例えば、
ジラウリル・チオジプロピオネート、ジステアリル・チ
オジプロピオネート、ジミリスチル―3,3′―チオジ
プロピオネート、ジトリデシル―3,3′―チオジプロ
ピオネート、ペンタエリスリトール―テトラキス―(β
―ラウリル―チオプロピオネート)などを挙げることが
できる。
【0085】これらは単独で用いても2種以上混合して
用いてもよい。またヒンダードアミン系安定剤として
は、例えば、ビス(2,2,6,6―テトラメチル―4
―ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6
―ペンタメチル―4―ピペリジル)セバケート、1―
[2―{3―(3,5―ジ―t―ブチル―4―ヒドロキ
シフェニル)プロピオニルオキシ}エチル]―4―{3
―(3,5―ジ―t―ブチル―4―ヒドロキシフェニ
ル)プロピオニルオキシ}―2,2,6,6―テトラメ
チルピペリジン、8―ベンジル―7,7,9,9―テト
ラメチル―3―オクチル―1,2,3―トリアザスピロ
[4,5]ウンデカン―2,4―ジオン、4―ベンゾイ
ルオキシ―2,2,6,6―テトラメチルピペリジン、
2―(3,5―ジ―t―ブチル―4―ヒドロキシベンジ
ル)―2―n―ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,
6―ペンタメチル―4―ピペリジル)、テトラキス
(2,2,6,6―テトラメチル―4―ピペリジル)
1,2,3,4―ブタンテトラカルボキシレートなどを
挙げることができる。
【0086】これらは単独で用いても2種以上混合して
用いてもよい。これらの耐熱安定剤は、ポリカーボネー
ト100重量部に対して0.001〜5重量部、好まし
くは0.005〜0.5重量部、さらに好ましくは0.
01〜0.3重量部の量で用いられることが望ましい。
【0087】このような耐熱安定剤は、固体状で添加し
てもよく、液体状で添加してもよい。このような耐熱安
定剤は、ポリカーボネートが最終重合器から冷却されて
ペレタイズされる間の溶融状態にある間に添加すること
が好ましく、このようにするとポリカーボネートが受け
る熱履歴回数が少ない。また、押出成形やペレタイズな
ど再び加熱処理する際には、ポリカーボネートは耐熱安
定剤を含有しているので、熱分解を抑制することができ
る。
【0088】また紫外線吸収剤としては、一般的な紫外
線吸収剤でよく、特に限定されないが、例えば、サリチ
ル酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、シアノアクリレー
ト系紫外線吸収剤などを挙げることができる。
【0089】サリチル酸系紫外線吸収剤としては、具体
的には、フェニルサリシレート、p―t―ブチルフェニ
ルサリシレートが挙げられる。ベンゾフェノン系紫外線
吸収剤としては、2,4―ジヒドロキシベンゾフェノ
ン、2―ヒドロキシ―4―メトキシベンゾフェノン、
2,2′―ジヒドロキシ―4―メトキシベンゾフェノ
ン、2,2′―ジヒドロキシ―4,4′―ジメトキシベ
ンゾフェノン、2―ヒドロキシ―4―メトキシ―2′―
カルボキシベンゾフェノン、2―ヒドロキシ―4―メト
キシ―5―スルホベンゾフェノントリヒドレート、2―
ヒドロキシ―4―n―オクトキシベンゾフェノン、2,
2′,4,4′―テトラヒドロキシベンゾフェノン、4
―ドデシロキシ―2―ヒドロキシベンゾフェノン、ビス
(5―ベンゾイル―4―ヒドロキシ―2―メトキシフェ
ニル)メタン、2―ヒドロキシ―4―メトキシベンゾフ
ェノン―5―スルホン酸などが挙げられる。
【0090】ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤として
は、2―(2′―ヒドロキシ―5′―メチルフェニル)
ベンゾトリアゾール、2―(2′―ヒドロキシ―3′,
5′―ジ―t―ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、
2―(2′―ヒドロキシ―3′―t―ブチル―5′―メ
チルフェニル)―5―クロロベンゾトリアゾール、2―
(2′―ヒドロキシ―3′,5′―ジ―t―ブチルフェ
ニル)―5―クロロベンゾトリアゾール、2―(2′―
ヒドロキシ―5′―t―オクチルフェニル)ベンゾトリ
アゾール、2―(2′―ヒドロキシ―3′,5′―ジ―
t―アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2―[2′
―ヒドロキシ―3′―(3″,4″,5″,6″―テト
ラヒドロフタルイミドメチル)―5′―メチルフェニ
ル]ベンゾトリアゾール、2,2′―メチレンビス[4
―(1,1,3,3―テトラメチルブチル)―6―(2
H―ベンゾトリアゾール―2―イル)フェノール]など
を挙げることができる。
【0091】シアノアクリレート系紫外線吸収剤として
は、2―エチルヘキシル―2―シアノ―3,3―ジフェ
ニルアクリレート、エチル―2―シアノ―3,3―ジフ
ェニルアクリレートなどを挙げることができる。これら
を単独で用いても、2種以上混合して用いてもよい。
【0092】これらの紫外線吸収剤は、ポリカーボネー
ト100重量部に対して、通常0.001〜5重量部、
好ましくは0.005〜1.0重量部、さらに好ましく
は0.01〜0.5重量部の量で用いることができる。
【0093】さらに、離型剤としては、一般的な離型剤
でよく、特に限定されない。例えば、炭化水素系離型剤
としては、天然、合成パラフィン類、ポリエチレンワッ
クス類、フルオロカーボン類などを挙げることができ
る。
【0094】脂肪酸系離形剤としては、ステアリン酸、
ヒドロキシステアリン酸などの高級脂肪酸、オキシ脂肪
酸類などを挙げることができる。脂肪酸アミド系離型剤
としては、ステアリン酸アミド、エチレンビスステアロ
アミドなどの脂肪酸アミド、アルキレンビス脂肪酸アミ
ド類などを挙げることができる。
【0095】アルコール系離型剤としては、ステアリル
アルコール、セチルアルコールなどの脂肪族アルコー
ル、多価アルコール、ポリグリコール、ポリグリセロー
ル類などを挙げることができる。
【0096】脂肪酸エステル系離型剤としては、ブチル
ステアレート、ペンタエリスリトールテトラステアレー
トなどの脂肪族酸低級アルコールエステル、脂肪酸多価
アルコールエステル、脂肪酸ポリグリコールエステル類
などを挙げることができる。
【0097】シリコーン系離型剤としては、シリコーン
オイル類などを挙げることができる。これらは単独で用
いても、2種以上混合して用いてもよい。
【0098】これらの離型剤は、ポリカーボネート10
0重量部に対して、通常、0.001〜5重量部、好ま
しくは0.005〜1重量部、さらに好ましくは0.0
1〜0.5重量部の量で用いることができる。
【0099】さらに、着色剤としては、顔料であっても
よく、染料であってもよい。着色剤には、無機系と有機
系の着色剤があるが、どちらを使用してもよく、また、
組み合わせて用いてもよい。
【0100】無機系着色剤として、具体的には、二酸化
チタン、ベンガラなどの酸化物、アルミナホワイトなど
の水酸化物、硫化亜鉛などの硫化物、セレン化物、紺青
などのフェロシアン化物、ジンククロメート、モリブデ
ンレッドなどのクロム酸塩、硫酸バリウムなどの硫酸
塩、炭酸カルシウムなどの炭酸塩、群青などの硅酸塩、
マンガンバイオレットなどのリン酸塩、カーボンブラッ
クなどの炭素、ブロンズ粉やアルミニウム粉などの金属
粉着色剤などが挙げられる。
【0101】有機系着色剤としては、具体的には、ナフ
トールグリーンBなどのニトロソ系、ナフトールイエロ
ーSなどのニトロ系、リソールレッドやボルドー10
B、ナフトールレッド、クロモフタールイエローなどの
アゾ系、フタロシアニンブルーやファストスカイブルー
などのフタロシアニン系、インダントロンブルーやキナ
クリドンバイオレット、ジオクサジンバイオレットなど
の縮合多環系着色剤などが挙げられる。
【0102】これらの着色剤は、単独で用いても組み合
わせて用いてもよい。これらの着色剤は、ポリカーボネ
ート100重量部に対して、通常1×10-6〜5重量
部、好ましくは1×10-5〜3重量部、さらに好ましく
は1×10-5〜1重量部の量で用いることができる。
【0103】芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステ
ルとの重縮合反応は、従来知られている芳香族ジヒドロ
キシ化合物と炭酸ジエステルとの重縮合反応条件と同様
な条件下で行うことができるが、具体的には、第一段目
の反応を80〜250℃、好ましくは100〜240
℃、さらに好ましくは120〜230℃の温度で0〜5
時間、好ましくは0〜4時間、さらに好ましくは0.2
5〜3時間常圧で、両者を反応させる。次いで反応系を
減圧しながら反応温度を高めて芳香族ジヒドロキシ化合
物と炭酸ジエステルとの反応を行い、最終的には1mm
Hg以下の減圧下で200〜320℃の温度で芳香族ジ
ヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとの重縮合反応を行
う。
【0104】上記のような芳香族ジヒドロキシ化合物と
炭酸ジエステルとの反応は、連続式で行ってもよくまた
バッチ式で行ってもよい。また上記の反応を行うに際し
て用いられる反応装置は、槽型であっても管型であって
も塔型であってもよい。
【0105】
【発明の効果】本発明によれば、芳香族ジヒドロキシ化
合物と炭酸ジエステルとを触媒存在下溶融重合してポリ
カーボネートを製造するに際して、上記式(I)〜(I
V)の安定剤を用いることにより高温安定性、溶融成形
性、耐加水分解性かつ色相に優れたポリカーボネートを
製造することができる。
【0106】
【実施例】以下実施例を挙げて本発明を説明するが、本
発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、
以下の実施例において、ポリカーボネートの固有粘度
[IV]、溶融粘度変化率、熱老化、耐加水分解試験は以
下のようにして測定した。 固有粘度[IV]:塩化メチレン中20℃で測定した(d
l/g)。 溶融粘度変化率:レオメトリックス社 RAA型流動解
析装置を用い、270℃で30分間の粘度変化を測定
し、1分当りの変化率を求めた。この大小が触媒無毒化
のパラメーターとなる。 熱老化後の物性:340℃で15分間熱老化せしめIV低
下率(%)および色相変化によって評価した。 耐加水分解性:ポリマーを125℃の水封オートクレー
ブ中で20時間反応せしめ、主鎖切断割合(%)を求め
た。
【0107】[実施例1〜5]2,2′―ビス(4―ヒ
ドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)22
8重量部、ジフェニルカーボネート214重量部および
表1〜11に示す触媒の所定量を、攪拌装置、減圧装置
および蒸留塔等を具備した反応装置に仕込み、180
℃、N2雰囲気下、30分間攪拌し溶解した。
【0108】次いで同温度で100mmHgの減圧下、
1時間フェノールを溜去しつつ反応させた。さらに20
0℃に昇温しつつ、30mmHgに減圧し、同温度、同
圧力で1時間反応せしめた。さらに反応系を280℃に
昇温し、0.5mmHgに減圧し、同温度、同圧力で1
時間反応せしめ得られた樹脂の固有粘度(IV)を測定し
た。その結果を添加前の固有粘度(IV)として表1〜2
に示す。
【0109】次いで溶融状態にある該樹脂に表1〜2に
記載の種類及び量の安定剤を添加し、減圧のまま所定時
間混合した。
【0110】次に溶融状態のままで、このポリマーをギ
アポンプで二軸押出機(L/D=20、バレル温度28
0℃)に送入した。この時必要に応じ、リン化合物、フ
ェノール系化合物を該ポリマーに所定量添加した。
【0111】生成ポリカーボネート樹脂の固有粘度(I
V)、色相、溶融粘度変化率、熱老化後の物性、耐加水
分解性を測定した結果を表1〜2に示す。
【0112】[実施例6]280℃、0.5mmHgで
の反応時間を1時間から20分にして反応せしめる以外
は実施例1と同様の方法でポリカーボネートを製造し
た。得られたポリカーボネート樹脂の物性を表2に示
す。
【0113】
【表1】
【0114】
【表2】
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−9285(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 64/00 - 64/42 C08L 69/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエス
    テルとを重縮合触媒の存在下溶融重縮合せしめ次いで固
    有粘度が少なくとも0.1に達した後、下記式(I) 【化1】 [ここで、A1は置換基を有していてもよいm価の炭化
    水素基であり、Y1は単結合または酸素原子であり、X1
    は2級または3級の1価の炭化水素基であり、mは1〜
    4の整数である。]で表わされる化合物よりなる群から
    選ばれる少くとも1種の安定剤を、生成するポリカーボ
    ネートに対し0.01〜500ppmの割合で添加して
    所望の固有粘度のポリカーボネートを生成せしめること
    を特徴とする安定化されたポリカーボネートの製造法。
  2. 【請求項2】 上記式(I)において、A1がm価の飽
    和脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基または飽和脂肪
    族―芳香族炭化水素基である請求項2に記載の方法。
  3. 【請求項3】 上記式(I)において、X1が2級また
    は3級のアルキル基である請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 重縮合触媒がアルカリ金属化合物、アル
    カリ土類金属化合物および含窒素塩基性化合物よりなる
    群から選ばれる請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 安定剤を重縮合触媒1モル当り0.5〜
    50モルの割合で用いる請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 上記安定剤を、ポリカーボネートの固有
    粘度が少くとも0.2に到達した後添加する請求項1に
    記載の方法。
  7. 【請求項7】 生成するポリカーボネートの所望の固有
    粘度が0.3〜1.0の範囲にある請求項1に記載の方
    法。
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