JP3357960B2 - 熱転写受像シート - Google Patents

熱転写受像シート

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JP3357960B2 JP08377093A JP8377093A JP3357960B2 JP 3357960 B2 JP3357960 B2 JP 3357960B2 JP 08377093 A JP08377093 A JP 08377093A JP 8377093 A JP8377093 A JP 8377093A JP 3357960 B2 JP3357960 B2 JP 3357960B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱転写記録手段に用い
られる熱転写受像シートにおいて、詳しくは主としてオ
ーバーヘッドプロジェクター(以下OHP)等の投影装
置に用いる透過原稿作成用熱転写受像シートに関するも
のである。尚、本発明の熱転写受像シートは、昇華性染
料を使用した熱転写シートと熱溶融性色材を使用した熱
転写シートの両方に対応して使用できるものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ビデオで撮影した画像やテレビの
画像、コンピューターグラフィックス等の静止画像を直
接フルカラーでプリントするシステムが進歩し、その市
場が急速に拡大している。その中でも、昇華性染料また
は熱溶融性色材を記録材とした熱転写シートを受像シー
トに重ね、記録信号に応じてサーマルヘッドで加熱する
ことにより色材を受像シートに転移させることによって
画像を得る方式が主流を占めている。
【0003】この方式は画質に優れ、且つ記録装置のメ
インテナンスが殆ど不要であることから、通常の不透明
な受像シートへの画像の出力が中心であるが、講演やプ
レゼンテーション等に使用するOHP原稿用等の透明受
像シートのニーズも急速に広がっている。
【0004】従来よりOHP用の熱転写受像シートとし
て、透明基材上に透明受容層を設けた熱転写受像シート
は存在する(特開昭62−176869等)。また、熱
転写記録装置内における受像シートの走行性能の向上お
よび各種検知マーク等を自由に付加することを目的とし
て、前記透明基材の受容層を設けた面の反対側の面に粘
着剤層を介して支持体シートを剥離自在に設けたものも
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような、透明な熱
転写受像シートに粘着剤で支持体シートを貼り合わせた
構成の受像シートでは、粘着剤として例えばゴム系樹脂
のほか、アクリル酸エステル系樹脂、ポリビニルエーテ
ル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリビニルブチラー
ル系樹脂等を主成分とする通常の弱粘着剤を使用し、透
明基材と支持体の間に、全面または部分的に塗布して貼
り合わせるのが一般的である。
【0006】しかし、これらの通常の粘着剤をそのまま
用いた場合には種々の欠点がある。例えば、その剥離力
の安定化が難しく、剥離力が弱すぎる場合には、熱転写
記録装置内を走行中に透明基材と支持体がずれたり、部
分的に剥がれたりする。この場合には走行不良が生じた
り、位置ずれによる見当ずれ、そして印字の濃度むらが
生じたりする。また、剥離力が強すぎる場合には、剥が
し難いことはもとより、支持体と透明基材を剥離した時
に粘着剤が透明基材に転移して透明性が失われたり、或
いは透明基材にしわが生じたり、印字物にカールが生じ
たりする。従って、本発明の目的は上述のような問題点
を解決し、画質に優れ、且つ走行不良もなく、しかも、
適度な剥離性を有する熱転写受像シートを提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の目的に鑑み、種々
研究の結果、以下に説明する本発明により目的を達成し
たものである。即ち、請求項1の発明の熱転写受像シー
トは、透明性基材シートの一方の面に、加熱により熱転
写シートから転写される色材を受容する透明性色材受容
層を設け、もう一方の面に粘着剤層を介して支持体シー
トを剥離自在に積層した熱転写受像シートにおいて、
着剤がキレート化合物を触媒として、多官能または単官
能の官能基として水酸基および/又はカルボキシル基を
有するアクリル系ポリマーの重合物であり、透明性基材
シートと支持体シートのJIS−K6854に基づく1
80度剥離力が0.02kgf/25mm以上、0.2
5kgf/25mm以下である熱転写受像シートからな
る。尚、前記の180度剥離力は、JIS−K6854
に規定する接着剤の剥離接着強さ試験方法に基づいて測
定したものである。
【0008】請求項2の発明の熱転写受像シートは、
レート化合物がジケトンキレート化合物である請求項1
記載の熱転写受像シートからなる。請求項3の発明の熱
転写受像シートは、粘着剤層の厚さが1.5μm以上、
10.0μm以下である請求項1、2記載の熱転写受像
シートからなっている。
【0009】(好ましい実施態様)次に、好ましい実施
態様を挙げて本発明を更に詳細に説明する。図1は、本
発明の熱転写受像シートの一実施例を示す拡大断面図で
あり、この熱転写受像シートは、透明性基材シート1の
一方の面に透明性受容層2を設ける。この時、透明性基
材シートと透明性受容層の接着を強くするために、透明
性基材シート上に透明性中間層3を設けてもよい。そし
て透明性基材シートのもう一方の面に粘着剤層4を介し
て支持体シート5を剥離自在に積層した構成である。
尚、粘着剤は支持体シート面に塗布して透明性基材シー
トと貼り合わせるが、粘着剤の支持体シートへの接着を
強くし、また支持体シートへの浸透等を防ぐため、支持
体シートにプライマー層6を設けることが好ましい。
【0010】本発明において使用する透明性基材シート
としては、ポリエチレンテレフタレートフィルムが最も
好ましいが、硬質ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビ
ニリデンフィルム、ポリプロピレン等のオレフィン系樹
脂のフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、ポリメ
チルメタアクリレート等のアクリル系樹脂のフィルムな
ども使用可能である。これらのフィルムの厚さは、25
〜125μmの範囲のものが好ましく、画像濃度を高く
するためには25〜75μmの範囲のものがより好まし
い。
【0011】また、色材を受容する透明性受容層として
は、通常使用されている材料が使用可能で、ポリプロピ
レン等のオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化
ビニリデン等のハロゲン化ビニル系樹脂、塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル
酸エステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル
系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレンやプロピレン等の
オレフィンと他のビニルモノマーとの共重合体樹脂、ア
イオノマー、ポリカーボネート、セルローストリアセテ
ート等のセルロース誘導体などがあるが、特に好ましく
は塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂およびポリエステ
ル系樹脂である。
【0012】通常、これらの樹脂に酸化防止剤、紫外線
防止剤等の画像の安定性に必要な添加物を加えて透明性
受容層を形成する。更に、必要によっては、サーマルヘ
ッドによる印字の際、感熱転写シートと接する受容層面
が熱により軟化し、粘着するのを防ぐため、前記受容層
塗布液に離型剤を添加したり、別途、離型用塗布液を薄
くコーティングすることが好ましい。この場合、離型剤
としてはシリコーンオイルのほか各種界面活性剤が使用
できるが、好ましくはエポキシ変性、アミノ変性、カル
ボキシル変性、アルキル変性、ビニル変性、ヒドロキシ
ル変性、フッ素変性、エポキシ・ポリエーテル変性など
のシリコーンオイルであり、これらを単独または混合し
て使用する。尚、透明性受容層の厚さは、0.5μm〜
7μm程度であればよい。
【0013】尚、透明性受容層の下に形成する透明性中
間層の材質は、基材シートと透明性受容層の材質に応じ
て選定されるが、通常、線状ポリエステル系樹脂、アク
リル系樹脂、スチレン・アクリル系樹脂、ウレタン系樹
脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエチレ
ン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリアクリルアミド
系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合物誘導体、ポリ
ビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセトアセタール樹
脂等が使用できる。これらの中、線状ポリエステル系樹
脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、そしてポリウレタン樹
脂が比較的汎用性もあり、特に好ましい。また、透明性
中間層の厚さは、0.1μm〜3μmの範囲が好まし
い。
【0014】次に、支持体シートについてであるが、こ
れは透明でも不透明でもよく、合成紙、セルロース繊維
紙、微細凹凸面を有する合成樹脂シート等を使用する。
合成紙としては、ポリオレフィン系樹脂に充填剤等を入
れ、溶融押し出し、延伸したタイプのもの、ポリオレフ
ィン、ポリスチレン、ポリエステルのシートの表面に充
填剤とバインダーからなる混合物を塗布したタイプのも
のなどが用いられる。セルロース繊維紙としては、上質
紙、コート紙、アート紙、キャストコート紙の他、合成
樹脂或いはゴムを含浸・塗工または内添した加工紙やポ
リエチレン等を溶融押し出しラミネートした加工紙など
が使用できる。微細凹凸面を有する合成樹脂シートとし
ては、クレー、炭酸カルシウム、酸化チタン等の充填剤
を合成樹脂にブレンドして、溶融押し出ししたシート、
または該溶融押し出しを上質紙等の上に行ったラミネー
ト紙、或いは合成樹脂シートの表面にサンドブラスト法
またはエンボス法などにより微細凹凸を形成したものな
どが用いられる。
【0015】尚、本熱転写受像シートは、透明性基材シ
ートの受容層面に画像を記録した後、支持体シートを透
明性基材シートと粘着剤層の間で剥がして使用するもの
であり、この剥離作業を容易にするため、例えば図2の
(イ)〜(ホ)に示すようなハーフカット処理を施すこ
とができる。これは熱転写受像シートの全層の中、粘着
剤層を境にして支持体シート側または透明性基材シート
側のいずれか一方を切断するように切刃を入れるもので
ある。図2(イ)〜(ホ)のハーフカット線7は、入れ
方の例を示したもので自由に設定してよい。只(ニ)、
(ホ)のように受像シートの中央部近くに入るものは支
持体シート側をハーフカットするものである。
【0016】また、支持体シートには感熱記録装置用の
検知マークやロゴマーク、図柄等を自由に印刷すること
ができる。また、支持体シートの粘着剤を加工する反対
側の面には、プリンター内での搬送性を良くするために
スリップ層を設けてもよい。スリップ層は、アクリル系
樹脂やアクリルシリコーン樹脂等の滑性に優れた樹脂の
溶液、またはこれらにワックス或いはフッ素樹脂等の滑
性粒子を加えたものをコーティングすることにより形成
できる。また、場合によっては、スリップ層を形成した
別のフィルムを貼り合わせて設けてもよい。
【0017】本発明の熱転写受像シートにおける透明性
受容層、透明性中間層、プライマー層、粘着剤層、スリ
ップ層等の各層の形成には、グラビアコーティング、グ
ラビアリバースコーティング、各種ロールコーティン
グ、エアナイフコーティング等通常の手法を用いること
ができ、特にその手法を限定するものではない。
【0018】本発明の熱転写受像シートに使用する粘着
剤は、支持体シートを剥離自在に透明性基材シートに貼
着できるものでなければならない。即ち、感熱記録装置
内での搬送や通常のハンドリングでは剥がれず、画像記
録後の使用時には、粘着剤が透明性基材シート側に転移
することなく、容易に透明性基材シートと粘着剤との界
面で剥がれることが必要である。
【0019】このような性能を如何にして付与するか、
種々研究した結果、透明性基材シートと支持体シートと
の剥離接着強さが180度剥離力で0.02kgf/2
5mm以上、0.25kgf/25mm以下の範囲にあ
ればよいことが判明した。この数値は、通常の粘着剤が
有する剥離接着強さと比較すると弱い方に属するもので
ある。
【0020】このような性能を付与できる粘着剤として
は、ポリアクリル酸エステルをはじめとする種々のアク
リル系ポリマーが好ましい。そして、更に剥離接着強
さ、即ち粘着剤の粘着力を低くするように制御する必要
がある。制御の方法は二つあり、その一つは、粘着剤樹
脂の粘着力を弱める方法である。具体的には前記のポリ
マーの末端に水酸基またはカルボキシル基等の官能基を
持たせて重合させることにより粘着力を低下できる。こ
の場合、生産性を考慮して、粘着剤を支持体シートにコ
ーティングし、その溶剤成分の乾燥と同時に反応を進行
させ、そのまま貼り合わせることが好ましい。
【0021】末端に水酸基および/又は、カルボキシル
基を有するアクリル系ポリマーを重合させるために、触
媒としてキレート化合物を用いる。反応そのものはキレ
ート化合物が存在しなくても進行できるが、キレート化
合物を添加することによって反応速度が大幅に向上する
利点がある。キレート化合物を用いない場合には重合反
応の速度が遅くなり、生産性を低下させることになる。
また、加工した粘着剤層の粘着力の経時変化が大きく、
受像シートの性能安定性を損ね、長期(半年以上)の保
存、又は高温(50℃)下の保存において粘着剤の転移
を生じたりする。
【0022】一方、キレート化合物を用いて重合反応を
急速に進めた場合は、生産性に優れると共に、粘着力等
の性能が経時的に安定し、粘着剤の透明性基材シート側
への転移もなくなる。従って、キレート化合物を用いる
ことは極めて有効な手段といえる。キレート化合物とし
ては、チタン系ジケトン化合物が好ましいが、特にチタ
ンアセチルアセトネートが好ましい。また、別の手段と
して粘着剤に可塑剤を添加することも有効である。
【0023】もう一つの方法は、粘着剤の塗布量を変え
る方法である。通常、粘着剤の剥離力は一定のレベル
迄、その塗布量の増加と共に大きくなる。本発明の粘着
剤を用いて180度剥離力が0.02kgf/25mm
以上、0.25kgf/25mm以下となるようにする
には、塗布量を膜厚にして1.5μm以上、10μm以
下にするのが良く、更に好ましくは2.0μm以上、
7.0μm以下にするのが良い。
【0024】また、支持体シートに塗布した粘着剤が透
明性基材側へ転移しないためには、支持体シートとの接
着強度を透明性基材シートとの接着強度よりも大きくし
なければならない。そのためには支持体シートにプライ
マー層を設けることが好ましい。プライマー層は、粘着
剤と支持体シートの両方に密着性の良いことが必要で、
支持体シートの材質とも関連するが、アクリル系樹脂、
ウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等より選択する
ことができ、特に限定はされない。尚、塗布の方法は、
グラビアコーティング等通常の方法で行うことができ
る。
【0025】
【作用】請求項1の発明の熱転写受像シートは、透明性
基材シートの一方の面に、加熱により熱転写シートから
転写される色材を受容する透明性受容層を設け、もう一
方の面に粘着剤層を介して支持体シートを剥離自在に積
層した構成であって、粘着剤がキレート化合物を触媒と
して、多官能または単官能の官能基として水酸基および
/又はカルボキシル基を有するアクリル系ポリマーの重
合物であり、粘着剤による透明性基材シートと支持体シ
ートとの180度剥離力を0.02kgf/25mm以
上、0.25kgf/25mm以下に調整したものであ
る。これにより熱転写受像シートは、熱転写記録装置内
の走行中や通常のハンドリングに際して、透明性基材シ
ートと支持体シートが剥がれることなく、また熱転写受
像シートに画像を記録した後、使用に際しては両者を容
易に剥がすことができ、且つ粘着剤の透明性基材シート
側への転移もなくなる。
【0026】また、請求項2の発明の熱転写受像シート
は、前記の構成においてキレート化合物がジケトンキレ
ート化合物であるものを用いることによりアクリル系ポ
リマーの重合速度を高め、粘着力の経時安定性を良くす
ると共に、透明性基材シートと支持体シートとの180
度剥離力が0.02kgf/25mm以上、0.25k
gf/25mm以下のものを得て、請求項1と同様の作
用を持たせている。
【0027】更に、請求項3の発明の熱転写受像シート
は、請求項1、2、3のそれぞれの構成において、粘着
剤層の厚さを1.5μm以上、10.0μm以下にする
ことにより透明性基材シートと支持体シートとの180
度剥離力が0.02kgf/25mm以上、0.25k
gf/25mm以下となるものを得て、請求項1と同じ
作用を持たせている。
【0028】
【実施例】以下に本発明の熱転写受像シートを実施例に
基づいて詳細に説明する。 (実施例1) 透明性基材シートとして、厚さ75μmのポリエチレン
テレフタレートフィルムを使用し、その一方の面に下記
の組成の透明性中間層塗布液と透明性受容層塗布液をグ
ラビアリバースコーティング法により順次塗布、乾燥し
た。塗膜の厚さは、透明性中間層が1.5μm、透明性
受容層が4.5μmであった。 透明性中間層塗布液の組成(尚、組成は以下全て重量部で示す。) 塩素化ポリプロピレン〔東洋化成(株)ハードレンB−13〕 30部 トルエン 35部 メチルエチルケトン 35部 合計 100部 透明性受容層塗布液の組成 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合物 〔電気化学工業(株)#1000A〕 92部 シリコーン〔信越化学工業(株)X−22−3000T〕 8部 合計 100部
【0029】 次に、支持体シートとして、厚さ38μm
の白色顔料で着色したポリエチレンテレフタレートフィ
ルム(東レ:E20)を使用し、その一方の面に下記の
組成のプライマー層塗布液をグラビアリバースコーティ
ング法で塗布、乾燥し、プライマー層を設けた。塗膜の
厚さは1.5μmであった。 プライマー層塗布液の組成 ウレタン系樹脂〔ザ・インクテック(株)αメジウム〕 60部 ヘキサメチレンジイソシアネート(硬化剤 HDI) 3部 トルエン 30部 メチルエチルケトン 30部 合計 123部
【0030】 更に、このプライマー層の上に下記の組成
の粘着剤塗布液をグラビアリバースコーティング法によ
り塗布し、乾燥直後に前記透明性基材シートの透明性受
容層を設けた面の反対側の面と合わせて加圧し、巻き上
げることにより実施例1の熱転写受像シートを得た。
尚、粘着剤層の塗膜の厚さは2.8μmであった。 粘着剤塗布液の組成 カルボキシ変性アクリル系粘着剤 〔綜研化学(株)SKダイン−1131M〕 100部 チタンアセチルアセトネート 〔松本製薬(株)テンカレートTP−110〕 15部 イソプロピルアルコール 15部 トルエン 50部 酢酸エチルエステル 50部 ジオクチルマレエート(可塑剤 DOM) 5部 合計 235部
【0031】 (実施例2) 実施例1の構成において、支持体シートへのプライマー
層のコーティングを省き、支持体シートに直接実施例1
と同じ組成の粘着剤を厚さ2.0μmとなるようにコー
ティング加工し、その他は実施例1と同じ構成で実施例
2の熱転写受像シートを得た。
【0032】 (実施例3) 実施例1の構成において、支持体シートへのプライマー
層及び粘着剤の塗布を、それぞれ膜厚1.5μm及び
7.0μmとなるように加工し、その他は実施例1と同
条件で加工して実施例3の熱転写受像シートを得た。
【0033】 (比較例1) 実施例1の構成において、支持体シートへのプライマー
層の加工を省き、直接粘着剤を膜厚1μmとなるように
支持体シートに加工し、その他は実施例1と同様に加工
して比較例1の熱転写受像シートを得た。
【0034】 (比較例2) 実施例1の構成において、粘着剤層の厚さが11μmと
なるように加工し、その他は実施例1と同様に加工して
比較例2の熱転写受像シートを得た。
【0035】 (評価試験と結果) 以上のように作成した実施例1〜3および比較例1〜2
の各熱転写受像シートについて、日立製作所製P1プリ
ンターで画像をプリントし、その画質、装置内の搬送適
性、カールの有無を評価した。また、JIS−K685
4に基づき透明性基材シートと支持体シートの180度
剥離力を測定すると共に、粘着剤の透明性基材シート側
への転移の有無をチェックし、その結果を表1に示し
た。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】本発明の熱転写受像シートは前述したよ
うに、透明性基材シートの一方の面に加熱により熱転写
シートから転写される色材を受容する透明性受容層を設
け、もう一方の面に粘着剤層を介して支持体シートを剥
離自在に積層した熱転写受像シートであって、粘着剤が
キレート化合物を触媒として、多官能または単官能の官
能基として水酸基および/又はカルボキシル基を有する
アクリル系ポリマーの重合物であり、透明基材シートと
支持体シートの180度剥離力が0.02kgf/25
mm以上、0.25kgf/25mm以下となるように
調整したものである。そして、その調整方法として、前
記のアクリル系ポリマーによる粘着剤の成分中にジケト
ンキレート化合物を含有させたものを使用する方法を
れる。そして、粘着剤層の厚さが1.5μm以上、1
0.0μm以下となるように形成することを特徴として
いる。このような構成を採ることにより、熱転写記録装
置内の走行中や通常のハンドリングでは透明性基材シー
トと支持体シートが剥がれたりすることなく、画像記録
後OHP等で使用する際には容易に剥がせるようにな
り、記録装置の搬送適性や画質に優れ、粘着剤の透明性
基材シートへの転移もなく、記録後の受像シートにカー
ルもないという優れた性能の熱転写受像シートを得られ
る効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の熱転写受像シートの一実施例
を示す拡大断面図である。
【図2】図2の(イ)〜(ホ)は、本発明の熱転写受像
シートに画像を記録後、使用に際して透明性基材シート
から支持体シートを剥がすために利用するハーフカット
線のパターンの例を示す平面図である。
【符号の説明】
1 透明性基材シート 2 透明性受容層 3 透明性中間層 4 粘着剤層 5 プライマー層 6 支持体シート 7 ハーフカット線 8 熱転写受像シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/38 - 5/40

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明性基材シートの一方の面に、加熱に
    より熱転写シートから転写される色材を受容する透明性
    受容層を設け、もう一方の面に粘着剤層を介して支持体
    シートを剥離自在に積層した熱転写受像シートであっ
    て、粘着剤がキレート化合物を触媒として、多官能また
    は単官能の官能基として水酸基および/又はカルボキシ
    ル基を有するアクリル系ポリマーの重合物であり、透明
    性基材シートと支持体シートのJIS−K6854に基
    づく180度剥離力が0.02kgf/25mm以上、
    0.25kgf/25mm以下であることを特徴とする
    熱転写受像シート。
  2. 【請求項2】 キレート化合物がジケトンキレート化合
    物である ことを特徴とする請求項1記載の熱転写受像シ
    ート。
  3. 【請求項3】 粘着剤層の厚さが1.5μm以上、1
    0.0μm以下であることを特徴とする請求項1、2
    載の熱転写受像シート。
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JP6870198B2 (ja) * 2015-01-28 2021-05-12 凸版印刷株式会社 熱転写受像シート

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