JP3357765B2 - 固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、固体電解コンデンサに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】陽極箔と陰極箔とをセパレ−タ紙を介し
て巻回したコンデンサ素子に電解質としてのTCNQ錯
塩を含浸させた固体電解コンデンサは、特公昭62−5
1489号公報に開示されている。ここでTCNQと
は、7,7,8,8−テトラシアノキノジメタンを意味
する。
【0003】斯かる固体電解コンデンサは、従来、以下
に示すような工程を経て製造されていた。
【0004】すなわち、まず図4に示すように、陽極箔
1と陰極箔2とをセパレ−タ紙3を介して巻回し、コン
デンサ素子7を形成する。図4において、4は巻き止め
テープ、51、52は陽極及び陰極のリード端子、6
1、62はリード端子の根元部分を構成するリードボス
である。一方で、TCNQ錯塩の粉末を有底筒状のアル
ミニウム製ケ−ス内に適量詰め、これを加熱してTCN
Q錯塩を融解液化させる。そして、図5に示すように、
前記コンデンサ素子7を前記融解液化したTCNQ錯塩
8に浸漬することにより、コンデンサ素子の内部に電解
質としてのTCNQ錯塩を含浸させ、直ちに冷却してT
CNQ錯塩を固化させた後、ケ−ス90の開口部をエポ
キシ樹脂13にて密封する。
【0005】ここで、前記コンデンサ素子7のセパレー
タ紙3には、前記TCNQ錯塩を含浸させる工程以前
に、炭化処理が施されることが多い。該炭化処理は、セ
パレータ紙の繊維を痩せ細らせることによってTCNQ
錯塩の含浸を促進すると共に、コンデンサとしての電気
特性を向上させるためのものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記炭化処
理を施すとセパレータ紙が薄くなってコンデンサ素子と
しての巻回強度が低下する。斯かる状態のコンデンサ素
子に外部からの機械的なストレスが加わると、該素子の
巻回形状が図6に示すようなタケノコ状に変形し、TC
NQ錯塩が含浸できなくなったり、たとえ含浸できても
電気的な異常が発生することがある。
【0007】本発明は、固体電解コンデンサに関する上
述のような問題点を解決するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による固体電解コ
ンデンサの製造方法は、陽極箔と陰極箔とをセパレ−タ
紙を介して巻回したコンデンサ素子に電解質としてのT
CNQ錯塩を含浸させた固体電解コンデンサの製造方法
において、前記コンデンサ素子のセパレータ紙に炭化処
理を施す工程と、該コンデンサ素子を融解液化したTC
NQ錯塩に浸漬する工程との間に、前記コンデンサ素子
の下端面及び/又は上端面に接着材を塗布して硬化させ
る工程と、前記コンデンサ素子を第1のケース内で融解
液化したTCNQ錯塩に浸漬した後、該コンデンサ素子
を前記第1のケースから引き抜いて冷却した後、第2の
ケースに収納する工程とを備えることを特徴とするもの
である。
【0009】
【作用】コンデンサ素子の端面に塗布された接着材は、
セパレータ紙の繊維間に適度にしみ込んで硬化するの
で、セパレータ紙同士、あるいはセパレータ紙と電極箔
とが接着されてコンデンサ素子のタケノコ状変形やバラ
ケが防止され、TCNQ錯塩の含浸に必要な素子端面の
隙間も確保される。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0011】本発明実施例による固体電解コンデンサの
製造方法においても、前記従来技術の場合と同様に、陽
極箔1と陰極箔2とをセパレ−タ紙3を介して巻回した
コンデンサ素子7(図4参照)を準備し、該コンデンサ
素子のセパレータ紙を炭化させる。あるいは、炭化処理
済のセパレータ紙を陽極箔及び陰極箔と共に巻回してコ
ンデンサ素子を形成してもよい。
【0012】次に、図3に示すように、前記コンデンサ
素子7の下端面にポリビニルアルコール、ポリビニルピ
ロリドン、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等の接着材11
を塗布して硬化させる。
【0013】前記接着材の塗布面は、コンデンサ素子の
下端面のみであってもよいし、上端面のみであってもよ
いし、下端面及び上端面であってもよいし、コンデンサ
素子の外面全体であってもよい。又、コンデンサ素子の
下端面及び/又は上端面における接着材の塗布領域は、
該端面の全域であってもよいし、一部の領域のみであっ
てもよい。
【0014】但し、前記接着材の塗布時の粘度が小さす
ぎると、該接着材がコンデンサ素子の中心部にまでしみ
込んで電気特性の劣化を招くことがあり、前記接着材の
塗布量が多すぎると、素子端面の隙間が完全に塞がれて
次工程におけるTCNQ錯塩の含浸が阻害されることが
あるので、注意を要する。又、前記接着材には、次工程
におけるTCNQ錯塩の含浸に伴う加熱昇温に耐えられ
るだけの耐熱性も要求される。
【0015】次に、図2に示すように、前記コンデンサ
素子7を第1のアルミニウム製ケ−ス91内で融解液化
したTCNQ錯塩8に浸漬し、コンデンサ素子の内部に
電解質としてのTCNQ錯塩を含浸させた後、該コンデ
ンサ素子を前記第1のケースから引き抜いて冷却する。
【0016】この時、前記接着材の塗布処理を施してい
ない従来のコンデンサ素子で大径、低背のものにおいて
は、該コンデンサ素子を融解液化したTCNQ錯塩から
引き抜く際に、前記図6に示したようなタケノコ状変形
が多発していたが、本発明による接着材の塗布処理を施
したコンデンサ素子においては、そのような素子変形が
起こりにくい。
【0017】その後、図1に示すように、前記コンデン
サ素子7のリード端子51、52の根元部分にあリード
ボス61、62にゴム製のケース封口用部材12を装着
し、該封口部材付コンデンサ素子を第2のアルミニウム
製ケ−ス92に収納し、該ケ−スの開口部付近の側面を
カ−ルして前記封口部材12を締め付ける。
【0018】以上、TCNQ錯塩の含浸以後の工程につ
いても前記従来例とは異なる製法の例を示したが、従来
例の場合と同様にコンデンサ素子を融解液化したTCN
Q錯塩から引き抜くことなく冷却し、ケースの開口部を
エポキシ樹脂にて密封するという工程を経るにしても、
コンデンサ素子を融解液化したTCNQ錯塩に浸漬する
際に、コンデンサ素子の外周部がケースの端縁部に引掛
って該素子の巻回形状が乱れることがあり、その対策と
しても、本発明による接着材塗布処理が有効である。
【0019】ここで、陽極箔幅及び陰極箔幅がいずれも
2.2mm、セパレータ紙幅が3.0mm、巻回径が1
0mmのコンデンサ素子の下端面全域に約5mgのエポ
キシ樹脂を塗布し、150℃で30分の硬化処理を施し
た後、N−nブチルイソキノリン(TCNQ)2を含浸
させた実施例1と、前記実施例1におけるエポキシ樹脂
の代わりに約20mgのポリビニルアルコール系のり
(固形分12%)を用いた実施例2と、斯かる接着材を
塗布しない比較例について、試作を行ったところ、実施
例1、2においては、TCNQ錯塩含浸時に故意に機械
的ストレスを加えても、コンデンサ素子のタケノコ状変
形や巻きズレ、バラケが発生しなかった。
【0020】又、TCNQ錯塩含浸後の電気特性に関し
ては、表1に示すように、実施例1、2の静電容量が比
較例に比べて僅かに小さくなったが、この差は特に問題
となるものでなく、他の特性にも異常はない。
【0021】
【表1】
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、固体電解コンデンサの
製造工程中における巻回型コンデンサ素子のタケノコ状
変形や巻きズレ、バラケ等が防止される。又、斯かる素
子変形の問題を気にすることなくコンデンサ素子のセパ
レータ紙を十分に炭化させることができるので、電解質
としてのTCNQ錯塩の含浸が促進され、コンデンサ完
成品としての電気特性も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例による固体電解コンデンサの断面
図である。
【図2】本発明実施例におけるTCNQ錯塩含浸工程を
説明するためのコンデンサ素子等の断面図である。
【図3】本発明実施例における接着材塗布工程を説明す
るためのコンデンサ素子の断面図である。
【図4】本発明実施例及び従来例に用いられるコンデン
サ素子の部分分解斜視図である。
【図5】従来例による固体電解コンデンサの断面図であ
る。
【図6】従来例によるコンデンサ素子のタケノコ状変形
を示す側面図である。
【符号の説明】
7 コンデンサ素子 91 第1のケ−ス 92 第2のケ−ス 11 接着材 12 ゴム製の封口部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01G 9/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽極箔と陰極箔とをセパレ−タ紙を介し
    て巻回したコンデンサ素子に電解質としてのTCNQ錯
    塩を含浸させた固体電解コンデンサの製造方法におい
    て、前記コンデンサ素子のセパレータ紙に炭化処理を施
    す工程と、該コンデンサ素子を融解液化したTCNQ錯
    塩に浸漬する工程との間に、前記コンデンサ素子の下端
    面及び/又は上端面に接着材を塗布して硬化させる工程
    と、前記コンデンサ素子を第1のケース内で融解液化し
    たTCNQ錯塩に浸漬した後、該コンデンサ素子を前記
    第1のケースから引き抜いて冷却した後、第2のケース
    に収納する工程とを備えることを特徴とする固体電解コ
    ンデンサの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記接着剤は、耐熱性を有するポリビニ
    ルアルコール、ポリビニルピロリドン、アクリル樹脂、
    エポキシ樹脂のいずれから選択されることを特徴とする
    請求項1記載の固体電解コンデンサの製造方法。
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