JP3357120B2 - 作業機の干渉防止装置 - Google Patents

作業機の干渉防止装置

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JP3357120B2
JP3357120B2 JP10424093A JP10424093A JP3357120B2 JP 3357120 B2 JP3357120 B2 JP 3357120B2 JP 10424093 A JP10424093 A JP 10424093A JP 10424093 A JP10424093 A JP 10424093A JP 3357120 B2 JP3357120 B2 JP 3357120B2
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誠之 湯上
孝治 西村
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    • E02HYDRAULIC ENGINEERING; FOUNDATIONS; SOIL SHIFTING
    • E02FDREDGING; SOIL-SHIFTING
    • E02F9/00Component parts of dredgers or soil-shifting machines, not restricted to one of the kinds covered by groups E02F3/00 - E02F7/00
    • E02F9/20Drives; Control devices
    • E02F9/2025Particular purposes of control systems not otherwise provided for
    • E02F9/2033Limiting the movement of frames or implements, e.g. to avoid collision between implements and the cabin

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mining & Mineral Resources (AREA)
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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Component Parts Of Construction Machinery (AREA)
  • Operation Control Of Excavators (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば油圧ショベル
等、主に掘削作業を行う作業機のフロントが運転室に近
づいたとき各フロント部材の動作を停止させ衝突を回避
する作業機の干渉防止装置に係り、特に、フロントが予
め定めた干渉危険領域に近づいたとき、所定のフロント
部材の動作速度を低下させる作業機の干渉防止装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の作業機の干渉防止装置は、例え
ば特開平4−11128号公報に開示されている。この
従来技術による作業機の干渉防止装置について、図9お
よび図10を用い説明する。図9はこの従来技術によっ
て設定されるフロントと運転室103との干渉危険領域
Zi(i=1〜4)、および、フロントの減速領域Li
(i=1,2)を示す図であり、図10は減速領域Li
におけるフロントを形成する各フロント部材のシリンダ
速度の設定を示す図である。なお、この説明図は、作業
機本体に回動可能にピン接続される第1ブームと、この
第1ブームに対してオフセットシリンダによって横方向
に移動可能に接続された第2ブームと、この第2ブーム
に対し回動可能にピン接続されるアームと、このアーム
に対し回動可能にピン接続されるバケットとから形成さ
れるフロントを備えた作業機に適用されたものを示して
いる。
【0003】この従来技術では、図9に示すように、運
転室103に対し前方側、および、側方側にそれぞれ第
1干渉危険領域(Z1,Z3)と第2干渉危険領域(Z
2,Z4)とを設け、さらに、この干渉危険領域外には減
速領域(L1,L2)を設定している。そして、第1干渉
危険領域および第2干渉危険領域では、それぞれバケッ
トと運転室103との距離に応じて第1ブーム、第2ブ
ーム、アーム、バケットの動作を規制するようになって
いる。すなわち、第1干渉危険領域(Z1,Z3)より
も運転室103に近い第2干渉危険領域(Z2,Z4)
では、運転室103に近づく側への動作は、第1,第2
ブーム、アーム、バケットの全てが禁止されるのに対
し、第1干渉危険領域(Z1,Z3)では、第1,第2
ブーム、アームの動作は禁止されるが、バケットの動作
は規制されない。
【0004】また、減速領域にバケットが侵入したと
き、図10に示すように干渉危険領域に近づくにしたが
い第1ブーム、第2ブーム、アームの速度を徐々に低下
させるようになっている。なお、減速領域、および、干
渉危険領域では、運転室103側への動作は規制される
が、離れる方向への動作に関しては規制されることがな
い。 したがって、上述した従来技術では、運転室10
3とバケットとが接近したとき、各フロント部材の動作
速度を徐々に低下させ、より接近状態となったときフロ
ントの動作を停止させるため、作業者の安全を確保でき
る上、干渉危険領域の巾を狭められるため作業範囲を広
くできる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来技術によ
る作業機の干渉防止装置では、バケットが減速領域(L
1,L2)に侵入した場合、図10に示すようにアーム
シリンダおよび第1ブームシリンダの両シリンダ速度を
同じように低下させるようになっている。しかし、 a).第1ブームを単独動作させたとき b).アームを単独動作させたとき を比較すると、a).の場合には運転室近傍のピン接続
部を支点にほぼ±90度回動するのに対し、b).の場
合には第2ブーム先端近傍のピン接続部を支点に第1ブ
ームに対してほぼ0〜180度回動するため、b).の
場合の方がバケット先端の水平方向速度が速くなり易
い。このため、干渉危険領域近傍では第1ブームを動作
させた場合よりも、アームを動作させた場合の方が運転
室に衝突する危険性が高いことになる。したがって、第
1ブームよりもアームの速度を減速することが、運転室
との干渉防止の点では効果的である。
【0006】換言すれば、第1ブームの速度を低下させ
る領域を必ずしもアームと同一にする必要はなく、この
従来技術のように全てのフロント部材に対して同一の減
速領域を設けることは、必要以上にフロントの速度低下
を招くことになり、操作性が悪くなる上、作業効率が低
下するという不具合がある。
【0007】本発明はこのような従来技術の問題点に鑑
みてなされたもので、その目的は、運転室とフロントと
の接近状態に応じて第1ブームの速度低下を抑制できる
作業機の干渉防止装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】実施例を示す図1、およ
び、図3〜図5に対応づけて本発明を説明すると、本発
明は運転室3を含む作業機本体2と、この作業機本体2
に回動可能に接続され、互いに回動可能に接続された
1ブーム11,第2ブーム12,アーム14,バケット
15からなるフロント10と、第1ブーム11,第2ブ
ーム12,アーム14,バケット15の動作をそれぞれ
指示する指示信号を出力する操作手段69と、この操作
手段の指示信号に基づいて第1ブーム11,第2ブーム
12,アーム14,バケット15をそれぞれ駆動する駆
動手段70とを有する作業機に設けられ、前記作業機本
体2とこの作業機本体2に接続した第1ブーム11と
の相対角度、および、前記第1ブーム11,第2ブーム
12,アーム14間の相対角度を検出する角度検出手段
31,32,33と、これらの角度検出手段31,3
2,33からの信号に基づき、前記作業機上に予め定め
た座標系における前記フロント10の所定箇所の座標値
(x4,y4,z4)を算出する座標演算手段61と、前
記座標系において前記フロント10と運転室3との干渉
を防止するための干渉危険領域73を設定する干渉危険
領域記憶部65と、前記座標演算手段61によって算出
された座標値(x4,y4,z4)から前記フロント10
が前記干渉危険領域記憶部65で設定された干渉危険領
域73の範囲に侵入したかどうかを判断し、前記フロン
ト10が干渉危険領域73へ侵入したと判断したときに
前記第1ブーム11,第2ブーム12,アーム14の前
記運転室3側への動作を禁止する信号を出力する比較演
算手段62と、この比較演算手段62からの信号と前記
操作手段69からの指示信号lxa,lxbとを入力し、こ
れらの信号に応じた制御信号を前記駆動手段70に出力
する駆動制御手段77とを備えた作業機の干渉防止装置
に適用されるものである。
【0009】そして、上記目的は、干渉危険領域記憶部
65により設定された干渉危険領域73の外側であっ
て、しかも運転室3の前方に、第1ブーム11の速度を
低速に制御するためのブーム減速領域74が設定された
ブーム減速領域記憶部63と、このブーム減速領域記憶
部63により設定されたブーム減速領域74の前方に、
アーム14の速度を低速に制御するためのアーム減速領
域75が設定されたアーム減速領域記憶部64を含む演
算装置60を備えたことによって達成される。
【0010】
【作用】本発明は上記のように構成されており、フロン
ト10上の所定箇所の座標(x4,y4,z4)が座標演
算手段61によって算出される。そして、この座標値
(x4,y4,z4)に基づき比較演算手段62によっ
て、フロント10が減速領域記憶部76で設定されてい
ブーム減速領域74,アーム減速領域75の範囲内、
あるいは、干渉危険領域記憶部65に設定されている干
渉危険領域73の範囲内かどうか比較演算される。そし
て、この比較演算手段62によって、フロント10が
ーム減速領域74,アーム減速領域75の範囲内であっ
て、干渉危険領域73の範囲外と判断されたとき、この
比較演算手段62からブーム減速領域74、もしくは、
アーム減速領域75に対応するフロント部材の移動速度
を通常の速度よりも低速にするための信号vbmax,vam
axが出力される。駆動制御手段77は比較演算手段62
からの信号vbmax,vamaxと、操作手段69からの指示
信号lxa,lxbとを入力し、これらの信号に基づき各フ
ロント部材の移動速度、および、この移動速度に対応す
る駆動手段70への制御信号を算出し、出力する。
【0011】したがって、本発明によれば、フロントが
運転室との干渉危険領域に近づいたとき、その接近状況
に応じてアーム14、第1ブーム11の速度が選択的に
低下するため、従来技術に比べ作業効率を向上させるこ
とができる。
【0012】
【実施例】以下、図1〜図8に基づいて本発明の実施例
を説明する。
【0013】図1〜図7は第1の実施例を示す図で、図
1は本発明による作業機の干渉防止装置の全体構成を示
すブロック図、図2は演算装置60による演算処理の流
れを示すフローチャート、図3はこの実施例の装置が搭
載される作業機の側面図、図4はこの作業機のフロント
の動作を示す動作説明図、図5は減速領域74,75と
干渉危険領域73との関係を示す図、図6は作業機のフ
ロントの模式図、図7は各減速領域での最高速度を算出
するための演算内容を説明するための説明図である。
【0014】図3に示すように、この第1の実施例は作
業機本体2に回動可能に設けた第1ブーム11と、この
第1ブーム11に対し図4に示すようにオフセットシリ
ンダ22によってアーム14およびバケット15を横方
向に平行移動させる第2ブーム12と、この第2ブーム
12に回動可能に設けたアーム14と、このアーム14
に対しピン51によって回動可能に接続したバケット1
5とからなるフロント10を備えた油圧ショベルに適用
したものである。なお、図3、図4に記したO1は作業
機本体2と第1ブーム11との接続部を、O2は第1ブ
ーム11と第2ブーム12との接続部を、O3は第2ブ
ーム12とアーム14との接続部を、O4はアーム14
とバケット15との接続部を示す。また、第1ブーム1
1、第2ブーム12、アーム14、バケット15は、そ
れぞれ油圧シリンダ21、22、23、24によって動
作する。
【0015】また、本体2と第1ブーム11、第1ブー
ム11と第2ブーム12、第2ブーム12とアーム14
との各接続部近傍には、各フロント部材間の相対角度θ
1,θ2,θ3をそれぞれ検出する角度検出手段、例えば
ポテンショメータ等の角度計31,32,33を設けて
いる。そして、これらの角度計31,32,33によっ
て検出された各フロント部材間の相対角度信号θ1,θ
2,θ3は、図1に示す演算装置60に入力される。
【0016】この演算装置60は、角度信号θ1,θ2,
θ3に基づきフロント10上の所定箇所、例えばア−ム
14とバケット15との接続部中心O4の座標(x4,y
4,z4)を算出する座標演算手段、例えば座標演算部6
1と、この座標値(x4,y4,z4)によって第1ブー
ム11、あるいは、アーム14の移動速度を低下させる
減速領域が設定される減速領域記憶部76と、O4の座
標値(x4,y4,z4)に応じて全てのフロント部材の
動作を禁止する領域、すなわち、干渉危険領域が設定さ
る干渉危険領域記憶部65と、O4の座標値(x4,y
4,z4)に基づきフロント10が減速領域内、あるい
は、干渉危険領域内に侵入したかどうかを判断し、この
結果に応じてアームシリンダ23および第1ブームシリ
ンダ21の最高速度信号vamax,vbmaxを出力する手段
を含む比較演算手段、例えば比較演算部62と、この比
較演算部62からの信号と運転室3内に設けた各フロン
ト部材を操作するための操作手段、例えば操作レバー6
9からの指示信号lxa,lxbとを入力し、これらの信号
に基づき各シリンダへ作動油を供給する駆動手段、例え
ば油圧駆動回路70への駆動制御信号を出力する駆動制
御手段、例えば駆動制御部77とを備えている。なお、
O4の座標値(x4,y4,z4)の算出に際し、図3に示
すような座標系(x,y,z)として、例えば本体2と
第1ブーム11との接続中心O1を座標原点として演算
を行っている。
【0017】さらに、上述した減速領域記憶部76は、
アームシリンダ23の速度を低下させる領域が設定され
るアーム減速領域記憶部64と、第1ブームシリンダ2
1の速度を低下させる領域が設定されるブーム減速領域
記憶部63とからなる。また、駆動制御部77は比較演
算部62からの最高速度信号vamax,vbmaxと操作レバ
ー69からの指示信号lxa,lxbとに基づきアーム1
4、第1ブーム11の移動速度va,vbを算出する速度
演算部66と、この移動速度va,vbに対応する各シリ
ンダ23、21への作動油の流量qa,qbを算出する流
量演算部67と、この流量qa,qbに応じた駆動制御信
号ia,ibに変換する変換部68とから形成されてい
る。なお、油圧駆動回路70は、図示しない制御弁等か
らなり、駆動制御信号ia,ibに応じた流量qa,qbの
作動油を各シリンダ21,23に供給する。
【0018】以上のように構成した第1の実施例の動作
を図2に示すフローチャートにより説明する。
【0019】演算装置60は、最初に手順S1に示すよ
うに各角度計31,32,33からの角度信号θ1,θ
2,θ3に基づきバケット15とア−ム14との接続部の
中心点O4の座標(x4,y4,z4)を算出する。この処
理内容を図6に示すフロントの模式図を用い説明する。
なお、図6(b)は、図6(a)を矢印A方向からみた
矢視図である。この図6(a),(b)からわかるよう
に、O4の座標値(x4,y4,z4)は、 x4=l1×cosθ1+l2×cosθ1×cosθ2 +l3×cos(θ1−θ3) y4=l1×sinθ1+l2×sinθ1×cosθ2 +l3×sin(θ1−θ3) z4=l3×sinθ2 ・・・・・・(1) となる。ここで、11はO1とO2間距離、l2はO2とO3
間距離、l3はO3とO4間距離である。
【0020】そして、次の手順S2に移行し、下記に示
す演算によりバケット15先端の動作範囲71が運転室
3と干渉する領域に含まれるかどうかを判断する。バケ
ット15はピン51を支点として回動するため、図5に
鎖線で示すバケット15先端の動作範囲71は、 r2=(x−x4)2+(y−y4)2 ・・・・・・(2) となる。ここで、rはバケット15の回動半径を示す。
【0021】また、干渉危険領域73は、図5に示す直
線部73a,73cと曲線部73bに分けられて干渉危
険領域記憶部65に以下に示す関数で設定されている。
すなわち、 73aの領域 y=y1 73bの領域 r12=(x−x10)2+(y−y10)2 73cの領域 x=x1 ・・・・・・(3−1) ここで、x1,y1,x10,y10はそれぞれ予め設定され
る定数である。そして、上記(2)式と(3−1)式と
の連立方程式を解くことにより、両者の交点が存在する
かどうか、すなわち、バケット15の先端が干渉危険領
域73の範囲内を動作し得るか判断することができる。
もし解が求められない場合にはバケット15先端の動作
範囲71が干渉危険領域73内に含まれないことにな
り、手順S2はNoとなる。また、解が求められた場合
には干渉危険領域73内に含まれることになり、手順S
2はYesとなる。
【0022】手順S2での判断結果がYesのときに
は、手順S3に移行し、アーム14、第1ブーム11の
最高速度信号vamax,vbmaxをそれぞれ0に設定する。
【0023】一方、手順S2での判断結果がNoのとき
には、手順S4に移行し、バケット15先端の動作範囲
71がブーム減速領域74内に含まれるかどうか判断さ
れる。この手順S4での処理は手順S2とほぼ同様に行
われる。すなわち、ブーム減速領域記憶部63に設定さ
れているブーム減速領域74内に上記(2)式で示され
るバケット15先端の動作範囲71が含まれているかど
うかを、手順S2同様連立方程式の解を求めることによ
って判断するようになっている。そして、この手順S4
でバケット15先端の動作範囲71がブーム減速領域7
4内に含まれると判断されたとき、すなわち、Yesの
とき、手順S5によってアームシリンダ23、第1ブー
ムシリンダ21の最高速度信号vamax,vbmaxが設定さ
れる。なお、ブーム減速領域74は、干渉危険領域73
と同様に図5に示す直線部74a,74cと曲線部74
bに分けられてブーム減速領域記憶部63に以下に示す
関数で設定されている。
【0024】 74aの領域 y=y2 74bの領域 r22=(x−x10)2+(y−y10)2 74cの領域 x=x2 ・・・・・・(3−2) 一方、手順S4での判断結果がNoのときには、手順S
6に移行し、バケット15先端の動作範囲71がアーム
減速領域75の範囲内に含まれるかどうか判断される。
この手順S6では、手順S4と同様の処理が行われる。
なお、アーム減速領域75はアーム減速領域記憶部64
に設定されている。そして、この手順S6でバケット1
5先端の動作範囲71がアーム減速領域75内に含まれ
ると判断されたとき、すなわち、Yesのとき、手順S
7によってアームシリンダ23の最高速度信号vamaxが
設定される。なお、アーム減速領域75は、アーム減速
領域記憶部64に以下に示す関数で設定されている。
【0025】 75aの領域 y=y3 75bの領域 r32=(x−x10)2+(y−y10)2 75cの領域 x=x3 ・・・・・・(3−3) ところで、手順S5および手順S7では、例えば以下に
示す演算によってアームシリンダ23、第1ブームシリ
ンダ21の最高速度信号vamax,vbmaxが算出される。
手順S4によりフロント10がブーム減速領域74内に
侵入したと判断された場合、上述した(2)式および
(3−1)式に基づき、バケット15先端と干渉危険領
域73とが最も接近した際の距離△lを以下に示す演算
によって算出する。すなわち、(1)式で求められたア
ーム14とバケット15との接続中心O4の座標(x4,
y4,z4)より、 x4≧x10 かつ y4≧√{(r1+r)2−(x4−x10)2}+y10 のとき、 △l=r1−r+√{(x10−x4)2+(y10−y4)2} ・・・・・(4) x4<x10 かつ y4≧y10+r+r1 のとき、 △l=y4−r−y1 ・・・・・(5) x4≧x10+r+r1 かつ y4<y10 のとき、 △l=x4−r−x1 ・・・・・(6) これら(4)〜(6)式の状況を図7により説明する。
(4)式に示す状態は、同図7の斜線部の領域IIに中
心O4が存在するとき成り立つ。すなわち、干渉危険領
域73の曲線部73b上にO4を中心とする半径rの円
に最も近い点が存在し、その距離が(4)式で表され
る。また、(5)式は領域Iに中心O4が存在するとき
の距離を、(6)式は領域IIIに中心O4が存在する
ときの距離を表す。そして、この第1の実施例では、図
5に示すように干渉危険領域73とブーム減速領域74
との距離がlb、干渉危険領域73とアーム減速領域7
5との距離がlaとなるように、それぞれ平行に設定さ
れており、(4)〜(6)式に基づき以下の演算によっ
てアームシリンダ23、第1ブームシリンダ21の最高
速度信号vamax,vbmaxが算出される。
【0026】 vamax=Vamax×△l/la ・・・・・(7) vbmax=Vbmax×△l/lb ・・・・・(8) ここで、Vamax,Vbmaxはアーム減速領域75よりも外
の領域での通常動作時のアームシリンダ23、第1ブー
ムシリンダ21の最高速度を示す。この(7),(8)
式からわかるように、距離△lが短くなるにつれて各最
高速度信号vamax,vbmaxが低速になるように設定され
る。
【0027】また、手順S6によってアーム減速領域7
5内に侵入したと判断された場合にも、手順S7で同様
の演算によって、アームシリンダ23の最高速度が算出
される。この場合には、第1ブームシリンダ21の最高
速度はVbmaxに設定される。
【0028】さらに、手順S6でNoと判断された場合
には、手順S8によりアームシリンダ23、第1ブーム
シリンダ21の最高速度vamax,vbmaxはそれぞれVam
ax,Vbmaxに設定される。
【0029】以上の処理によって、アームシリンダ2
3、第1ブームシリンダ21の最高速度信号が設定され
ると手順S9に移行し、操作レバー69からの指示信号
lxa,lxbに基づき、各シリンダ速度va,vbが設定さ
れる。すなわち、操作レバー69からの指示信号lxa,
lxbがそれぞれ運転室3側への動作を指示している場合
には、指示信号lxa,lxbと最高速度信号vamax,vbm
axとを比較し、遅い方を速度信号va,vbとして出力す
る。逆に、指示信号lxa,lxbが運転室3から離れる方
向への移動を指示している場合には、指示信号lxa,l
xbを各シリンダ速度va,vbとして出力する。
【0030】次の手順S10では、手順S9で算出され
たアームシリンダ23速度va、第1ブームシリンダ2
1速度vbより、各シリンダへの供給流量qa,qbを算
出する。すなわち、 qa=va×asa qb=vb×asb ・・・・・・(9) となる。ここで、asaはアーム14のシリンダ受圧面
積、asbは第1ブーム11のシリンダ受圧面積である。
【0031】手順S11では、流量qa,qbに基づき、
例えば油圧駆動回路70に備えられる図示しない電磁比
例弁への電流信号ia,ibを算出する。
【0032】そして、手順S12では、手順S11の結
果を実際の電流信号ia,ibに変換し、上記電磁比例弁
へ出力する。これによって、油圧駆動回路70では、電
流信号ia,ibに応じた流量qa,qbを各シリンダに供
給する。
【0033】以上説明したようにこの第1の実施例によ
れば、運転室3とバケット15先端との接近状態に応じ
てアーム14、あるいは、第1ブーム11の動作速度を
低下させるため、第1ブーム11の減速領域を最小限に
抑えることができ、従来技術に比べ作業効率が向上する
上、操作性が良くなる。
【0034】図8は、本発明の第2の実施例を示す図
で、作業機の干渉防止装置の構成を示すブロック図であ
る。同図に示すようにこの第2の実施例では、演算装置
60’によって第1ブ−ム11とア−ム14の最大速度
に相当する信号ia,ibが演算出力される。そして、
この信号はパイロット回路上に設けた電磁弁81のソレ
ノイド91に入力される。この電磁弁81は、管路84
とタンク92につながる管路85またはパイロットポン
プ80につながる管路86とを切換えて接続するように
なっている。これにより、演算装置60’からの信号に
応じて、弁位置を(イ)、または、(ロ)に切換え管路
84に油圧力を供給する。この管路84は、パイロット
切換弁82に送出されるとともに、管路88を介しパイ
ロットポート90に送られる。
【0035】また、操作レバー69の操作量に対応する
パイロット圧Pc,Pdが、管路83を介しパイロット
切換弁82に送出されるとともに、管路87を介しパイ
ロットポート89に送られる。
【0036】パイロット切換弁82は、各パイロットポ
ート89,90にそれぞれ供給される圧力バランスによ
って弁位置を(ハ)、(ニ)のいずれかに切換わる。か
りに、操作レバー69側からのパイロット圧が高い場合
には、弁位置を(ニ)側に切換え演算装置60’からの
信号に応じたパイロット圧Pが油圧駆動回路70に供給
される。逆に、演算装置60’からの信号に基づくパイ
ロット圧Pa,Pbが高圧の場合には、弁位置を(ハ)
側に切換え、操作レバー69からの信号に基づくパイロ
ット圧を油圧駆動回路70に供給するように作用する。
【0037】以上のようにこの第2の実施例では、操作
レバー69の操作量に応じたパイロット圧Pc,Pdお
よび演算装置60’からの信号ia,ibに応じたパイ
ロット圧Pa,Pbに対し、低圧側の圧力がパイロット
圧Pとして油圧駆動回路70に供給される。このため、
演算装置60’で演算された速度と、操作レバー69に
よって指示された速度のうち、遅い方の速度が選択され
る。それ以外についての構成は、第1の実施例と同様で
ある。
【0038】したがって、この第2の実施例によれば、
第1の実施例同様に運転室3とバケット15先端との接
近状態に応じてアーム14、あるいは、第1ブーム11
の動作速度を低下させることができ、これにより第1ブ
ーム11の減速領域を最小限に抑えることができ、従来
技術に比べ作業効率が向上する上、操作性が良くなる。
【0039】なお、上記した実施例では、全体がドアや
窓ガラス等に囲われた運転室を有する作業機を対象に説
明したが、運転者を保護する枠だけで形成される通常キ
ャノピーと呼ばれる運転席であっても良い。
【0040】また、実施例では減速領域にフロントが侵
入したとき、アームもしくはブームの最高速度を規制す
るようにしたが、操作レバーからの指示信号に対し一律
に減速するようにしても良い。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、運転室とフロントとの
接近状態に応じて従来技術のように、全てのフロント部
材の動作速度を一律に低下させるのではなく、アーム、
第1ブームの動作速度を選択的に低下させることがで
、これにより第1ブームの減速領域を最小限に抑える
ことができ、従来技術に比べ作業効率が向上するととも
に、操作性が良くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における作業機の干渉防
止装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施例における演算処理の流れを示すフ
ローチャートである。
【図3】実施例の対象である作業機の側面図である。
【図4】実施例の対象である作業機のフロントの動作を
示す動作説明図である。
【図5】実施例における減速領域と干渉危険領域との関
係を示す図である。
【図6】実施例の対象である作業機のフロントの藻式図
である。
【図7】実施例の各減速領域における最高速度算出のた
めの説明図である。
【図8】第2の実施例における作業機の干渉防止装置の
全体構成を示すブロック図である。
【図9】従来技術による減速領域と干渉危険領域の関係
を示す図である。
【図10】従来技術で設定した減速領域におけるシリン
ダ速度の減速パターンを示す図である。
【符号の説明】
2 作業機本体 3 運転室 10 フロント 11 第1ブー 12 第2ブー 14 アー 15 バケッ 21 第1ブームシリンダ 22 オフセットシリンダ 23 アームシリンダ 24 バケットシリンダ 31,32,33 角度計(角度検出手段) 60 演算装置 60’ 演算装置 61 座標演算部(座標演算手段) 62 比較演算部(比較演算手段) 63 ブーム減速領域記憶 64 アーム減速領域記憶 65 干渉危険領域記憶 66 速度演算部(駆動制御手段) 67 流量演算部(駆動制御手段) 68 変換部(駆動制御手段) 69 操作レバー(操作手段) 70 油圧駆動回路(駆動手段) 73 干渉危険領域 74 ブーム減速領 75 アーム減速領 76 減速領域記憶 77 駆動制御部(駆動制御手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐伯 文将 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機 エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 田村 紀光 富山県富山市石金20番地 株式会社不二 越内 (72)発明者 山田 修道 富山県富山市石金20番地 株式会社不二 越内 (72)発明者 嶋先 昭範 富山県富山市石金20番地 株式会社不二 越内 (56)参考文献 特開 平4−11128(JP,A) 特開 平6−146331(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02F 3/43 E02F 9/24

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 運転室を含む作業機本体と、この作業機
    本体に回動可能に接続され、互いに回動可能に接続され
    第1ブーム、第2ブーム、アーム、バケットからなる
    フロントと、各フロント部材の動作をそれぞれ指示する
    指示信号を出力する操作手段と、この操作手段の指示信
    号に基づいて各フロント部材をそれぞれ駆動する駆動手
    段とを有する作業機に設けられ、 前記作業機本体とこの作業機本体に接続したフロント
    部材との相対角度、および、前記各フロント部材間の相
    対角度を検出する角度検出手段と、 これらの角度検出手段からの信号に基づき、前記作業機
    上に予め定めた座標系における前記フロントの所定箇所
    の座標値を算出する座標演算手段と、 前記座標系において前記フロントと運転室との干渉を防
    止するための干渉危険領域を設定する干渉危険領域記憶
    と、 前記座標演算手段によって算出された座標値から前記フ
    ロントが前記干渉危険領域記憶部で設定された前記干渉
    危険領域に侵入したかどうかを判断し、前記フロントが
    前記干渉危険領域へ侵入したと判断したときに前記各フ
    ロント部材の前記運転室側への動作を禁止する信号を出
    力する比較演算手段と、 この比較演算手段からの信号と前記操作手段からの指示
    信号とを入力し、これらの信号に応じた制御信号を前記
    駆動手段に出力する駆動制御手段とを備えた作業機の干
    渉防止装置において、前記干渉危険領域記憶部により設定された干渉危険領域
    の外側であって、しかも運転室の前方に、前記第1ブー
    ムの速度を低速に制御するためのブーム減速領域が設定
    されたブーム減速領域記憶部と、このブーム減速領域記
    憶部により設定されたブーム減速領域の前方に、前記ア
    ームの速度を低速に制御するためのアーム減速領域が設
    定されたアーム減速領域記憶部を含む演算装置を備えた
    ことを特徴とする作業機の干渉防止装置。
  2. 【請求項2】 前記演算装置は、前記運転室の上方にお
    ける前記干渉危険領域、前記ブーム減速領域、前記アー
    ム減速領域がそれぞれ設定された干渉危険領 域記憶部、
    ブーム減速領域記憶部、アーム減速領域記憶部を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の作業機の干渉防止装
    置。
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