JP3355868B2 - 液体クロマトグラフへの試料導入方法及び装置 - Google Patents

液体クロマトグラフへの試料導入方法及び装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は生化学、薬理、医学など
の分野において、試料をサンプリングバルブのサンプル
ループに採取し、サンプリングバルブを切り換えてサン
プルループに採取した試料を液体クロマトグラフのカラ
ムに導入する試料導入方法とその装置に関し、例えば蛋
白質やペプチドのアミノ酸配列を決定するために、ペプ
チドシーケンサから1個のアミノ酸を切り出した溶液を
試料として液体クロマトグラフに導入するような、試料
量に限りのある場合に有効な試料導入方法と、そのよう
な場合に好都合な試料導入装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】タンパク質又はペプチド(両者はいずれ
もアミノ酸がアミド結合によって結合したものであり、
分子量の大きさにより区別されるだけであるので、両者
を含めて以下単にタンパク質という)のアミノ酸配列を
決定するために、ペプチドシーケンサが用いられる。ペ
プチドシーケンサではフェニルイソチオシアネートを用
いて試料であるタンパク質のN末端(アミノ基末端)か
らただ1つのアミノ酸を3−フェニル−2−チオヒダン
トイン誘導体(PTHアミノ酸)として切り出し、37
%アセトニトリル水溶液に溶解して、高速液体クロマト
グラフィにより同定する。この過程を1サイクルとし、
1つのアミノ酸が切り取られた試料タンパク質の残りの
部分に対して再び同様の処理を繰り返す。この処理をn
サイクル繰り返すことにより、もとの試料タンパク質の
N末端から数えてn個のアミノ酸の配列を決定すること
ができる。
【0003】高速液体クロマトグラフィへの導入にあた
っては、その溶液を高速液体クロマトグラフの試料導入
装置のサンプリングバルブのサンプルループに導入した
後、サンプリングバルブの流路を切り換えて溶離液によ
りカラムに導入する。従来の試料導入方法を本発明方法
と比較して説明するために、本発明方法の実施例が適用
されるのと同じ試料導入装置に従来の試料導入方法を適
用した場合を説明する。本発明が適用される試料導入装
置は図1(A)に示されるように、6ポートバルブにて
なるサンプリングバルブ2に一定容量のサンプルループ
4、試料供給流路6、廃液流路8、溶離液供給流路10
及びカラム流路12が接続され、試料供給流路6のサン
プリングバルブ近傍には液を検知する入口センサ14、
廃液流路8のサンプリングバルブ近傍には液を検知する
出口センサ16が設けられたものである。3はサンプリ
ングバルブ2内でポート間を接続するスリットであり、
サンプリングバルブ2の切換えにより、試料供給流路6
が廃液流路8に直接接続され、溶離液供給流路10がサ
ンプルループ4を介してカラム流路12に接続される第
1の流路と、試料供給流路6がサンプルループ4を介し
て廃液流路8に接続され、溶離液供給流路10が直接カ
ラム流路12に接続される第2の流路との間で流路を切
り換える。溶離液供給流路10にはポンプ22により溶
離液が供給され、カラム流路12は分離カラム26につ
ながる。24はカラムオーブン、28は検出器である。
ポンプ22、カラムオーブン24及び検出器28は高速
液体クロマトグラフ(HPLC)を構成する。
【0004】この試料導入装置が蛋白質のアミノ酸配列
を決定する装置に適用される場合には、試料供給流路6
はエドマン反応を行なってN末端のアミノ酸を1つずつ
切り出すペプチドシーケンサ20から切り出されたアミ
ノ酸誘導体の溶液を供給する。
【0005】入口センサ14は図1(B)に示されるよ
うに、サンプリングバルブ2の近傍の試料供給流路6に
設けられおり、試料供給流路はフェルール20を介して
ナット22によりバルブ2に接続されている。廃液流路
8に設けられた出口センサ16も入口センサ14と同じ
ように取りつけられ、サンプリングバルブ2から等しい
距離に配置されている。サンプリングバルブ2からセン
サ14,16までの距離は例えば25mmであり、流路
6,8の内径は例えば0.5mmである。
【0006】図2はこのような試料導入装置を用いて試
料をカラムに導入する方法を示したものである。 (A)サンプリングバルブ2を図2(A)のように第2
の流路構成にし、試料(太い実線)を試料供給流路6か
ら供給してサンプルループ4を経て廃液流路8へ流し、
溶離液(太い破線)を溶離液供給流路10から直接カラ
ム流路12へ流す。そして出口センサ16が液を検知し
たら試料の送液を停止する。このとき、入口センサ14
が液を検知していることを確認することにより、サンプ
ルループ4が試料で満たされていると判断する。 (B)図2(B)のようにサンプリングバルブ2を時計
廻りに切り換える。これによりサンプルループ4に採取
された試料が溶離液によって分離カラムに導入される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】サンプルループ4の容
量を例えば20μl、スリット3の1つの容量を0.3
μl、スリット3からセンサ14,16までの容量を
4.9μlとし、送液を停止する場合にセンサ16が液
を検知してから送液が停止するまでに流路内残圧のため
に10mm程度液が進むので、出口センサ16の下流側
には2μlの無駄な試料が存在する。また入口センサ1
4の上流側には送液停止後の残圧による液の移動の制御
が困難であるため、20mm程度の安全量を見込む必要
があるので、4μl程度が無駄になる。そこで、図2の
方法により1回の試料導入で必要な試料量は、 20+0.3×2+4.9×2+2+4=36.4(μl) となる。このうち実際にカラムに導入されるのは(20
+0.3)μlであるので、使用される試料のうちの5
6%だけが有効に分析されたことになる。
【0008】ペプチドシーケンサ20でアミノ酸誘導体
として切り出したPTHアミノ酸を溶液とした試料は、
流路をガスで加圧することによって試料供給流路6から
サンプリングバルブ2に送液され、サンプルループ4に
試料が満たされたか否かは入口センサ14と出口センサ
16の出力により判断している。しかし、ガス圧のみに
よる送液では流速を制御するのが困難であるため、出口
センサ16で確実に液を検知するためには、液が出口セ
ンサ16を有る程度通過した後で送液を停止する必要が
ある。そのためサンプルループ4の容量に対して過剰の
試料が必要になり、例えばペプチドシーケンサの場合に
は必要なPTHアミノ酸溶液の量が多くなるため溶解量
が多くなり、濃度が低下する。そこで、本発明の第1の
目的は、サンプリングバルブを用いて液体クロマトグラ
フに試料を導入する際の無駄な試料量を減少させること
である。本発明の第2の目的は、サンプリングバルブを
用いて液体クロマトグラフに試料を導入する際の導入液
量を正確に把握して送液制御を行なうことである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の試料導入方法
は、図1(A)に示されるような試料導入装置を用いて
サンプリングバルブを切り換えることにより一定量の試
料を液体クロマトグラフに導入する方法であり、次のス
テップ(A)から(C)を順に行なう。 (A)試料供給流路が廃液流路に直接接続され、溶離液
供給流路がサンプルループを介してカラム流路に接続さ
れる第1の流路において、試料の送液を開始し、入口セ
ンサが試料を検知したら試料の送液を停止する。 (B)試料供給流路がサンプルループを介して廃液流路
に接続され、溶離液供給流路が直接カラム流路に接続さ
れる第2の流路に切り換えて試料の送液を再開して試料
をサンプルループに送り込み、出口センサが溶離液を検
知した後、その溶離液検知が中断したら試料の送液を停
止する。 (C)再び第1の流路に切り換え、溶離液によってサン
プルループ中の試料を分離カラムに導入する。
【0010】本発明の試料導入装置は、図1(A)に示
されるような試料導入装置において、廃液流路に三方切
換えバルブを介して分岐流路を設け、その分岐流路には
モータにより駆動されるシリンジを接続し、第2の流路
において試料をサンプルループに送り込む際の送液速度
をそのシリンジにより制御するようにしたものである。
【0011】
【作用】サンプリングバルブでの無駄な試料量が減少す
れば、サンプリングバルブへ供給する試料量が少なくて
すむため、例えばペプチドシーケンサでは試料を溶解す
る溶媒の量を少なくして試料を濃縮した状態で液体クロ
マトグラフに導入することができ、それだけ感度が向上
する。
【0012】
【実施例】図3は図1(A)に示された試料導入装置を
用いて液体クロマトグラフに試料を導入する第1の実施
例を示したものである。 (A)試料供給流路6が廃液流路8に直接接続され、溶
離液供給流路10がサンプルループ4を介してカラム流
路12に接続される第1の流路において、試料(太い実
線)の送液と溶離液(太い破線)の送液を開始し、入口
センサ14が試料を検知したら試料の送液を停止する。
【0013】(B)試料供給流路6がサンプルループ4
を介して廃液流路8に接続され、溶離液供給流路10が
直接カラム流路12に接続される第2の流路に切り換え
て試料の送液を再開する。 (C)試料をサンプルループ4に送り込み、出口センサ
16が溶離液を検知した後、その溶離液検知が中断した
ら試料の送液を停止する。 (D)再び第1の流路に切り換え、溶離液によってサン
プルループ4中の試料を分離カラムに導入する。
【0014】図3の実施例で、(C)又は(D)の流路
に示されるように、1回の試料導入に必要な試料量は、
サンプルループ4の容量20μl、1つのスリットの容
量0.3μl、スリットから入口センサ14までの容量
4.9μl、送液停止時に液が進む容量2μl、及び入
口センサ14の上流側で安全を見越した量4μlの合計
31.2μlである。そのうち20.3μlが分離カラム
に導入されるので、試料の有効率は65%であり、図2
の従来の方法に比べると16%向上する。
【0015】図4は第2の実施例を表したものである。
この実施例では、(A)に示されるように、入口センサ
14の上流に第2の入口センサ14aを設け、その2つ
の入口センサ14と14aの間の流路の容量をサンプル
ループ4の容量、スリット1つ分の容量及び+αとす
る。
【0016】図4の実施例の動作を説明する。 (A)第1の流路において、試料の送液を開始し、入口
センサ14が試料を検知したら試料の送液を停止する。
このとき、入口センサ14aも試料を検知していること
を確認する。 (B)第2の流路に切り換えて試料の送液を再開し、試
料をサンプルループ4に送り込み、出口センサ16が溶
離液を検知した後、その溶離液検知が中断したら試料の
送液を停止する。 (C)再び第1の流路に切り換え、溶離液によってサン
プルループ4中の試料を分離カラムに導入する。
【0017】図4の実施例の場合、1回の試料導入に必
要な試料量は、図4(A)のセンサ14と14aの間の
流路26の容量であり、具体的にはサンプルループ4の
容量20μl、スリット1つ分の容量0.3μl、送液
停止時に液が進む量2μl、及びセンサ14aの上流側
で安全を見込んで残す量4μlの合計26.3μlであ
り、その内20.3μlが分離カラムに導入されるの
で、試料の有効率は77%となり、図2の従来の方向に
比べて37%向上する。
【0018】図5は廃液流路にシリンジを設けてサンプ
ルループ4に試料を供給するときの流速を制御するよう
にした発明の実施例を表わしたものである。30はペプ
チドシーケンサの反応容器であり、切り出されたアミノ
酸誘導体を溶解するために溶媒32が反応容器30へ供
給される。溶媒32はガス供給部34から開閉弁36を
介して供給される加圧ガスにより、開閉弁38を介して
供給される。反応容器30の試料溶液を試料供給流路6
へ送り出すために、ガス供給部34からの加圧ガスが開
閉弁40を介して反応容器30に供給され、反応容器3
0の試料溶液は開閉弁42を介してサンプリングバルブ
2へ供給される。廃液流路8には三方バルブ44により
分岐流路が接続され、その分岐流路にはシリンジ46が
接続されている。シリンジ46はパルスモータ48によ
り駆動される。
【0019】図5の実施例の動作について説明する。 (A)開閉弁42が開けられ、反応容器30がガス加圧
されて試料溶液がサンプリングバルブ2のサンプルルー
プ4へ供給され、三方バルブ44はシリンジ46側に設
定されてシリンジ46が吸引しながら試料溶液をサンプ
ルループ4内に導く。このとき、試料溶液が入口センサ
14を通過している間のパルスモータ48のパルス数が
カウントされる。 (B)パルスモータ48のカウント数から計算された液
量が所定量を超えていることを条件として、出口センサ
16が液を検知したらサンプリングバルブ2が切り換え
られ、サンプルループ4に計量された試料が分離カラム
へ導入される。
【0020】もし、入口センサ14を試料が通過した時
点で入口センサ14を通過した液量が所定量に達してい
なければ、サンプルループ4には必要な試料量が採取さ
れなかったことになるので、サンプリングバルブ2が切
り換えられることなくシリンジ46が押し戻され、試料
溶液が反応容器30に戻される。その後、反応容器30
をいったん乾燥させて溶媒を揮散させた後、再度溶媒3
2が反応容器30に供給されて溶解がやり直され、再度
サンプリング動作が繰り返される。
【0021】この実施例ではシリンジ46で液量を測定
しているので、流速を正確に制御することができ、出口
センサ16が液を検知した後に液が進む距離は、シリン
ジ46を設けていない場合は10mm程度であったもの
が、図5では約3mm(0.6μl)に減少させること
ができ、それだけ無駄な試料が少なくてすむ。ここで
は、1回の試料導入に必要な試料量は、サンプルループ
4の容量20μl、スリット2個分の容量0.6μl
(=0.3μl×2)、スリットから出口センサ16ま
での容量4.9μl、及び上流側と下流側で安全を見込
んだ量0.6μl(=0.3μl×2)の合計26.7μ
lである。そのうち20.3μlが分離カラムに導入さ
れるので、試料の有効率は76%以上に改善される。
【0022】さらに、シリンジ46を駆動するモータ4
8のパルス数のカウントによる液の所定量をスリットか
ら出口センサ16までの容量4.9μl分減らすため
に、出口センサ16で液を検知した後、4.9μl分の
パルス数だけシリンジを戻してやればよい。この場合
は、1回の試料導入に必要な試料量は、サンプルループ
4の容量20μl、スリット2個分の容量0.6μl
(=0.3μl×2)、及び上流側と下流側で安全を見
込んだ量0.6μl(=0.3μl×2)の合計21.8
μlである。そのうち20.3μlが分離カラムに導入
されるので、試料の有効率は90%以上に改善される。
また、図5の実施例ではモータ48のパルス数により液
量を測定することができるため、入口センサ14による
液の確認が不要になり、サンプリングバルブ2から入口
センサ14までの正確な容量の設定も不要になる。
【0023】図5の実施例を用いると、液体クロマトグ
ラフでの保持時間確認などのためにスタンダードサンプ
ルを導入する際の構成が簡単になる。図6(A)は従来
の手法を示したものである。スタンダードサンプルを導
入するために、溶離液供給流路10に手動で導入を行な
うマニュアル・サンプリングバルブ50を設け、サンプ
リングバルブ50に設けたサンプルループ52に標準液
を採取し、サンプリングバルブ50を切り換えることに
よってサンプリングバルブ2を介して分離カラムにスタ
ンダードサンプルを注入している。
【0024】しかし、図5の実施例によれば、図6
(A)のようなマニュアル・サンプリングバルブ50は
不要になり、図6(B)に示されるように試料供給流路
6に三方バルブ54を介してスタンダードサンプル注入
用ライン56を接続するだけですむ。58はスタンダー
ドサンプルである。これは、廃液流路にシリンジ46を
設けているからであり、サンプリングバルブ2を図6
(B)のように第2の流路に切り換え、三方バルブ54
をスタンダードサンプル58側に切り換えた状態でシリ
ンジ46により吸引することにより、スタンダードサン
プル58をサンプリングバルブ2のサンプルループ4に
導入する。
【0025】このように、注入頻度の少ないスタンダー
ドサンプルのために、新たにサンプリングバルブを取り
つける必要がなくなり、構成が簡単で低コストになる。
また、実試料とスタンダードサンプルとを異なるサンプ
ルループで定量することにより発生する相対誤差を解消
することができる。
【0026】また、図6(B)に示される実施例によれ
ば、分離カラムに注入される試料量の測定が容易にな
り、自動化が可能になる。次に、サンプルループ4の内
容積を測定する方法を説明する。 (1)スタンダードサンプル58が入れられる容器(ス
タンダードサンプル容器という)に不揮発性の液(例え
ば水であるが、他の液でもよい)を入れておく。三方バ
ルブ54をスタンダードサンプル容器側にする。 (2)スタンダードサンプル容器内に入れた不揮発性の
液をシリンジ46により吸引する。 (3)入口センサ14が液を検知したら、シリンジ46
を駆動しているモータのパルス数をカウントする。 (4)液がサンプルループ4を満たし、出口センサ16
に到達したらカウントを終了する。このときのカウント
数をN1とする。 (5)シリンジ46で液をスタンダードサンプル容器内
に戻した後、サンプリングバルブ2を時計方向に60°
回転して流路を切り換える。 (6)上記の(2)から(4)の操作を繰り返す。ただ
し、このときは液はサンプルループ4を通らずに出口セ
ンサ16に到達する。このときのカウント数をN2とす
る。 N=N1−N2 を求めると、その量Nはサンプルループ4の容量とスリ
ット1つ分の容量の合計であり、実際に分離カラムに注
入される試料量が計算されたことになる。
【0027】図6(B)に示される実施例の計量精度
は、モータのパルス数とシリンジの動きとの直線性に依
存するが、シリンジを駆動するのにピッチ1mmのボー
ルネジを使用した場合には、1パルスあたりの送液量が
0.02μlとなり、誤差は小さい。分離カラムに注入
される試料量を測定する上記の例では、スタンダードサ
ンプル容器に入れた液を使用したが、装置に装着してい
る洗浄液などを使用すれば、分離カラムに注入される試
料量の測定が自動化される。しかし、この場合、上記の
工程(5)でサンプルループ4を満たした液を元に戻す
ことはできないので、その液はガスにより廃液ボトルに
排出されることになる。
【0028】
【発明の効果】本発明では液体クロマトグラフへの試料
導入の際の試料の無駄な量を少なくすることができる。
廃液流路にシリンジを設けてサンプルループへの試料供
給の際の流速を制御するようにすれば、試料導入の際の
試料の無駄な量を少なくすることができる。このよう
に、試料の無駄な量を少なくできることから、例えばペ
プチドシーケンサなどのように限られた試料しか得られ
ない場合には試料をより濃縮して分析することができる
ようになり、感度が向上する。また、ペプチドシーケン
サでは、アミノ酸誘導体を溶媒に溶解する際のバブリン
グなどにより溶液量が所定量より少なくなってしまった
ような場合、ガス圧のみで送液する場合には、送液終了
時に仮に液量がサンプルループの容量に足らなくなる
と、いったんサンプリングバルブに供給した試料をもと
の反応容器に復帰させる手段がなく、その回の測定はエ
ラーとして処理されてしまう。しかし、廃液流路にシリ
ンジを設けることにより、サンプルループに供給した試
料溶液をシリンジにより再び反応容器に戻すことができ
るため、溶解をやり直して再度サンプリングバルブに導
入することができるようになる。そのため従来ならエラ
ーとして処理された操作を有効に生かすことができるよ
うになる。また、スタンダードサンプルを導入する際
に、サンプルループを持ったマニュアル・サンプリング
バルブを別途設ける必要がなく、構成が簡略化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される試料導入装置を示す図であ
り、(A)は概略流路図、(B)は液センサ部分を示す
断面図である。
【図2】従来の試料導入方法を工程順に示す流路図であ
る。
【図3】第1の実施例の試料導入方法を工程順に示す流
路図である。
【図4】第2の実施例の試料導入方法を工程順に示す流
路図である。
【図5】第3の実施例を表す流路図である。
【図6】スタンダードサンプルを導入する場合を示す流
路図で、(A)は従来の場合、(B)は図5の実施例の
場合である。
【符号の説明】
2 サンプリングバルブ 4 サンプルループ 6 試料供給流路 8 廃液流路 10 溶離液供給流路 12 カラム流路 14 入口センサ 16 出口センサ 20 ペプチドシーケンサ 22 溶離液の送液ポンプ 24 高速液体クロマトグラフ 46 シリンジ 48 パルスモータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 30/20 G01N 1/00 101 G01N 30/24

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サンプリングバルブに一定容量のサンプ
    ルループ、試料供給流路、廃液流路、液体クロマトグラ
    フの溶離液供給流路及び分離カラムへつながるカラム流
    路が接続され、試料供給流路のサンプリングバルブ近傍
    には液を検出する入口センサ、廃液流路のサンプリング
    バルブ近傍には液を検出する出口センサが設けられた試
    料導入装置を用い、 サンプリングバルブを切り換えることにより、試料供給
    流路が廃液流路に直接接続され、溶離液供給流路がサン
    プルループを介してカラム流路に接続される第1の流路
    と、試料供給流路がサンプルループを介して廃液流路に
    接続され、溶離液供給流路が直接カラム流路に接続され
    る第2の流路との間で流路を切り換えることにより一定
    量の試料を液体クロマトグラフに導入する方法におい
    て、 次のステップ(A)から(C)を順に行なうことを特徴
    とする試料導入方法。 (A)第1の流路において試料の送液を開始し、入口セ
    ンサが試料を検知したら試料の送液を停止する。 (B)第2の流路に切り換えて試料の送液を再開して試
    料をサンプルループに送り込み、出口センサが溶離液を
    検知した後、その溶離液検知が中断したら試料の送液を
    停止する。 (C)再び第1の流路に切り換え、溶離液によってサン
    プルループ中の試料をカラムに導入する。
  2. 【請求項2】 サンプリングバルブに一定容量のサンプ
    ルループ、試料供給流路、廃液流路、液体クロマトグラ
    フの溶離液供給流路及び分離カラムへつながるカラム流
    路が接続され、サンプリングバルブを切り換えることに
    より、試料供給流路が廃液流路に直接接続され、溶離液
    供給流路がサンプルループを介してカラム流路に接続さ
    れる第1の流路と、試料供給流路がサンプルループを介
    して廃液流路に接続され、溶離液供給流路が直接カラム
    流路に接続される第2の流路との間で流路を切り換える
    ことにより一定量の試料を液体クロマトグラフに導入す
    る試料導入装置において、 前記試料供給流路のサンプリングバルブ近傍に液を検出
    する入口センサを設け、 前記廃液流路のサンプリングバルブ近傍に液を検出する
    出口センサを設け、 前記廃液流路に三方切換えバルブを介して分岐流路を設
    け、その分岐流路にはモータにより駆動されるシリンジ
    を接続し、前記第2の流路において試料をサンプルルー
    プに送り込む際の送液速度をそのシリンジにより制御す
    ることを特徴とする試料導入装置。
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