JP3351692B2 - シンクロナス半導体メモリ装置 - Google Patents

シンクロナス半導体メモリ装置

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    • G11C7/1015Read-write modes for single port memories, i.e. having either a random port or a serial port
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    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、シンクロナス半
導体メモリ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】システムは、より大量にデータを処理す
るように進化しており、処理速度の高速化は、常に要求
されている。
【0003】このような状況のもと、処理をコントロー
ルするMPUにおいては、その処理の高速化が、かなり
のペースで進んできている。これに反して、メモリ装置
においては、大記憶容量化がかなりのペースで進んでい
るものの、処理の高速化は、MPUに比べて、かなりゆ
っくりとしたペースである。そのため、MPUと、メモ
リ装置との間のデータの処理速度の差は、拡がる一方で
ある。
【0004】このような速度差を解消すべく、従来のメ
モリ装置の制御方式とは異なる方式によって装置の動作
を制御し、データ転送レートを向上させたメモリ装置が
登場した。これがシンクロナスメモリ装置である。この
シンクロナスメモリ装置の代表例は、システムクロック
に同期して制御されるダイナミック型のRAMである。
以下、この明細書では、この種のダイナミック型RAM
を、シンクロナスDRAMと呼び、SDRAMと略記す
る。SDRAMの基本動作は、既に特開平5−2873
号により、公開されている。さらに具体的な製品として
の発表も、信学技報SDM93-142, ICD93-136(1993-11) に
より、為されている。
【0005】この明細書では、SDRAMの仕様の説明
は省略するが、SDRAMでは、シリアルアクセスされ
るバーストデータを、いかに高速サイクルで読み出すか
が重要とされ、その仕様およびこれを実現するアーキテ
クチャは、パイプライン方式と、レジスタ方式の二つに
大別される。以下、これら二つの方式の概要を説明す
る。
【0006】[パイプライン方式] 図32は、パイプライン方式のSDRAMの概略図であ
る。
【0007】図32に示されるメモリセルアレイとセン
スアンプ601は広く知られたものであり、選択された
ワード線に属する一連のセルからの微小電荷信号(デー
タ)をビット線に読み出し、これをセンス増幅する。こ
のセンスアンプに保持されたデータを、高速に読み出す
ためにパイプライン動作が用いられる。アドレスの取り
込みから、データの出力までのパイプラインステージの
数は、せいぜい3段である。図32には、この3段のパ
イプラインステージS1、S2、S3を持つSDRAM
が示されている。
【0008】図32に示すように、信号P1、P2は、
外部からの制御クロックCLKのアップエッジでデータ
を取り込み、保持し、そして出力するラッチ型のゲート
603、605を制御するための、毎サイクル駆動され
る制御信号である。信号P3は、導通型のゲート607
を制御するための制御信号である。ラッチ型のゲート6
03、605はそれぞれ、制御信号P1、P2のアップ
エッジで入力データをラッチし、かつ保持し、そして、
出力し続ける。
【0009】また、3段のステージS1、S2、S3は
それぞれ、次の機能を有する。
【0010】(第1ステージS1) 外部から与えられるバーストアクセスの先頭アドレス、
またはこのアドレスに関係して装置内部で発生された内
部アドレス(これらのアドレスはAiと図示されてい
る)を、制御信号P1にしたがって、取り込み、取り込
まれたアドレスを、アドレスデコーダ609でデコード
して、アクセスカラムを選択する信号を作る。簡単に
は、入力アドレスからアドレスデコーダの出力を確定す
るステージである。
【0011】(第2ステージS2) アクセスカラムを選択する信号をラッチし、カラムを選
択し、そして、センスアンプに保持されたデータをロー
カルデータバス(以下、LDBと略記する)に送り出
す。LDBは、全てのカラムに、カラムを選択する信号
によって制御されるゲートを介して接続されていて、選
択されたカラムのデータのみを転送する。簡単には、確
定されたアドレスデコーダの出力に応じて抽出されたデ
ータをLDBに転送するステージである。
【0012】(第3ステージS3) LDBに転送されたデータを導通して、データバスセン
スアンプ611でセンスした後、グローバルデータバス
(以下、GDBと略記する)を経て、データを出力バッ
ファ613から出力(この出力はQと図示されている)
する。簡単には、LDBに転送されたデータを、装置の
外部に出力するステージである。
【0013】図33は、パイプライン方式のSDRAM
における、各ステージ内のデータの進行状態を示した図
である。
【0014】図33に示すように、バーストデータのア
クセスが、矢印615に指されるサイクルから始まった
とすると、各ステージS1、S2、S3は、毎サイクル
で順次データを転送するので、全てのステージS1、S
2、S3は、毎サイクルで活性化されている。また、ア
ドレスAiは、毎サイクル任意であって良いのでランダ
ムなデータ出力も可能である。ただしレイテンシ、即ち
アドレスの取り込みのサイクルから、そのアドレスによ
り指定されたデータの出力のサイクルまでのサイクル数
は、最低3サイクル必要である(これを、レイテンシ
“3”のSDRAMという)。
【0015】[レジスタ方式] 図34は、レジスタ方式のSDRAMの概略図である。
【0016】図34には、2ビットを同時に読み出す、
レジスタ方式SDRAMが示されている。図34に示す
ように、メモリセルアレイとセンスアンプ601は、パ
イプライン方式のものと同じである。レジスタ方式のS
DRAMでは、パイプライン方式のSDRAMと違っ
て、明確に区分されたステージを設ける必要はない。し
かし、あえてステージを仮想的に設けることにする。こ
の発明の理解を助けるためである。レジスタ方式のSD
RAMは、その動作上、大きく2つのステージS1、S
2に分けることができる。これら2つのステージS1、
S2はそれぞれ、次の機能を有する。
【0017】(第1ステージS1) バーストアクセスデータの先頭番地や、それに続くシリ
アルアクセスのアドレス(これらのアドレスはAiと図
示されている)を、制御信号P1にしたがって、取り込
み、取り込まれたアドレスを、アドレスデコーダ709
でデコードして、いくつかのカラムを選択して、複数カ
ラムから同時にLDBにデータを転送する。簡単には、
入力アドレスからアドレスデコーダの出力を確定し、確
定されたアドレスデコーダの出力に応じて抽出されたデ
ータを、LDBに転送するステージである。
【0018】(第2ステージS2) LDBに出ているデータから2ビットを選び、これらを
センスしてGDBにデータを送り出し、かつ出力レジス
タ713に格納する。格納されたデータは、出力レジス
タ713から2サイクルで1ビットづつ出力(この出力
はQと図示されている)される。簡単には、LDBに転
送されたデータを、装置の外部に出力するためのステー
ジである。
【0019】図35は、レジスタ方式のSDRAMにお
ける、各ステージ内のデータの進行状態を示した図であ
る。
【0020】図35に示すように、バーストの開始か
ら、2サイクルかけてデータがLDBに出てくる。レジ
スタ方式がパイプライン方式と異なるところは、一連の
動作が、データ転送の能力によって決められていて、外
部からのクロックによって強制的な制御、即ち1サイク
ルでデータをここまで転送することが規定されていない
ことである。転送されたデータは、3サイクルめと、4
サイクルめに出力され、この間に、次の2サイクル分の
データが同様にLDBに出てくる。パイプライン方式に
比べれば、各ステージは、2サイクルに一度の動作をす
ることになる。内部で発生されるアドレスは2サイクル
おきであり、アドレスの更新可能なサイクルも2サイク
ルごとになる(これを制限サイクルという)。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、パイプ
ライン方式のSDRAM、レジスタ方式のSDRAMに
はそれぞれ、固有の特徴がある。
【0022】例えばパイプライン方式のSDRAMは、
データを転送するシステムを構成するのに必要な回路が
少なく、比較的容易に構成でき、また、アクセスアドレ
スの変更などに柔軟性がある。この反面、データ転送
が、サイクルによって強制的に区切られるために、装置
の能力を、最高の効率で出しきることができない。その
上、各ステージが毎サイクル動作するために、消費電力
が多くなっている。
【0023】また、レジスタ方式のSDRAMは、デー
タ転送がサイクルによって強制的に区切られることがな
く、データ転送に複数のサイクルを利用できるので、内
部の動作に最適なように、データの転送を行うことがで
きる。このため、装置の能力を、最高の効率で発揮させ
ることが可能であり、動作の、さらなる高速化に適して
いる。さらに、各ステージは、何回かのサイクルで一度
動作するために、消費電力も少ない。しかし、アクセス
アドレスの変更は、スピードを犠牲にして、サイクルタ
イムを倍にするなどしない限り、複数の何サイクルおき
に制限される。また、パイプライン方式に比べて、レジ
スタなど、データを転送するシステムを構成するため
に、いくつかの回路を付加する必要があり、構成が難し
い。
【0024】図36は、パイプライン方式のSDRAM
のデータ転送と、レジスタ方式のSDRAMのデータ転
送との比較図である。
【0025】図36に示されるP1、P2、P3はそれ
ぞれ、パイプラインの各ステージの始まりのサイクルを
示している。
【0026】図36に示すように、まず、サイクルP1
で、アドレスが取り込まれ、アドレスデコーダの出力が
確定する。ここまでは、パイプライン方式、レジスタ方
式とも同じである。パイプライン方式では、サイクルP
2から始まる、図32に示した第2ステージS2が存在
するが、レジスタ方式では存在しない。このため、パイ
プライン方式と、レジスタ方式とでは、メモリセルのデ
ータをLDBに転送するためのカラム選択線CSLの選
択の確定タイミングが、異なっている。詳しくは、パイ
プライン方式の確定タイミングは、クロックに同期し
て、サイクルP2からとなるのに対し、レジスタ方式の
確定タイミングは、サイクルP2に律速されることな
く、サイクルP1内の、ほぼデコーダの出力が確定した
直後となる。なお、カラム選択線CSLの選択が確定す
ると、カラムゲートが導通し、データがLDBに出てく
ることは、パイプライン方式、レジスタ方式とも同じで
ある。
【0027】最後に、サイクルP3で、データバスセン
スが行われ、データが出力される。これも、パイプライ
ン方式、レジスタ方式とも同じである。
【0028】図36により比較されたパイプライン方
式、レジスタ方式はそれぞれ、アクセスが始まってか
ら、3サイクルめでデータが出力される、いわゆるレイ
テンシ“3”のSDRAMである。レイテンシ“3”の
SDRAMで、パイプライン方式とレジスタ方式とを比
較してみると、図36に示される時間Tだけ、レジスタ
方式のほうに、マージンがあることになる。これは、パ
イプライン方式では、サイクルタイム内での動作的余裕
のないステージのマージンで、全ての動作のマージンが
決まるのに対して、レジスタ方式では、そのようなこと
がないからである。
【0029】この発明は上記のような点に鑑みて為され
たもので、その目的は、シリアルデータ出力を行うため
の出力レジスタを持ちながらも、制限サイクル以外のサ
イクルからでもアドレスを入力することができ、かつ消
費電力が少ないシンクロナス半導体メモリ装置を提供す
ることにある。
【0030】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明では、入力されたアドレスを取り込むア
ドレスバッファと、前記アドレスバッファからの出力を
デコードするアドレスデコーダと、メモリセルアレイ
と、前記メモリセルアレイに電気的に結合されるデータ
線と、前記メモリセルアレイの、前記アドレスデコーダ
によりデコードされたアドレスに対応する複数のメモリ
セルからの複数のデータを、前記データ線 に転送するゲ
ートと、前記転送された複数のデータの数の2倍の数の
レジスタを含み、これらレジスタに格納されたデータを
シリアルに出力する出力レジスタと、前記データ線に転
送された複数のデータを、前記出力レジスタに含まれる
レジスタの半分に対して、前記出力レジスタの格納周期
毎に交互に格納するスクランブラと、前記アドレスデコ
ーダと前記ゲートとの間に設けられた第1の分離部と、
前記ゲートと前記スクランブラとの間のデータ線中に設
けられた第2の分離部と、を具備する。そして、前記出
力レジスタの格納周期に対応した周期に、前記アドレス
が前記アドレスバッファに入力されたとき、前記第1の
分離部は前記アドレスデコーダと前記ゲートとをスルー
し、前記第2の分離部は前記出力レジスタの格納周期に
対応して前記データ線と前記スクランブラとをスルー
し、前記スクランブラは前記出力レジスタへの格納の区
切りを変更せずに、前記データ線に転送された複数のデ
ータを前記出力レジスタに含まれるレジスタの半分に対
して格納し、前記出力レジスタの格納周期から外れた周
期に、前記アドレスが前記アドレスバッファに入力され
たとき、前記第1の分離部は前記アドレスデコーダと前
記ゲートとを分離し、前記第2の分離部は前記出力レジ
スタの格納周期から外れた周期に対応して前記データ線
と前記スクランブラとをスルーし、前記スクランブラは
前記出力レジスタへの格納の区切りを変更して、前記デ
ータ線に転送された複数のデータを前記出力レジスタに
含まれるレジスタの半分に対して格納することを特徴と
する。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を説
明する。この説明において、全図に渡り、同一の部分に
ついては、同一の参照符号を付し、重複する説明は避け
ることにする。
【0032】図1は、この発明の一実施の形態に係るS
DRAMの概略図である。
【0033】図1に示すように、この発明の一実施の形
態に係るSDRAMは、メモリセルアレイとセンスアン
プ(カラムゲートを含む)101、外部から供給される
制御クロックCLKの立上がりエッジで、外部からのア
ドレスAiを取り込み、アドレスAiをラッチ、そして
出力するラッチ型ゲート(カラムアドレスバッファ)1
03、ラッチ型ゲート103から出力されたアドレスA
iをデコードし、メモリセルアレイのカラムを選択する
信号を出力するアドレスデコーダ(カラムデコーダ)1
05、アドレスデコーダ105の出力端に接続され、制
御信号P2に応答して、アドレスデコーダ105の出力
をラッチ、そして出力するラッチ型ゲート107、メモ
リセルアレイのビット線に接続されているローカルデー
タバス(DQ線)LDB、ローカルデータバスLDBに
設けられた導通型ゲート111、ローカルデータバスL
DBとグローバルデータバス(RWD線)GDBとの間
に設けられ、ローカルデータバスLDBに読み出された
データをセンス増幅してグローバルデータバスGDBに
伝えるデータバスセンス回路(DQバッファ)113、
グローバルデータバスGDBに接続され、グローバルデ
ータバスGDBに現れたデータを格納し、そして出力す
る出力レジスタ109をそれぞれ、基本的なブロックと
して含んでいる。
【0034】図1に示すSDRAMは、図32および図
33に示されたSDRAMとほぼ同様のブロックを有
し、SDRAM全体のシステムとしては、レジスタ方式
に準じているが、データ転送ステージ(パイプラインス
テージ)を動かすタイミングが、従来のSDRAMと異
なっている。
【0035】特に、図1に示すSDRAMは、第1パイ
プラインステージS1と第2パイプラインステージS2
とが特別な場合にのみ区切られる。特別な場合以外に
は、第1パイプラインステージS1と第2パイプライン
ステージS2とが、互いにスルーされ、1つのパイプラ
インステージとされる。ラッチ型ゲート107は、特別
な場合にのみ、第1パイプラインステージS1と第2パ
イプラインステージS2とを区切るように動作し、特別
な場合以外には、第1パイプラインステージS1と第2
パイプラインステージS2とをスルーするように動作す
る。ラッチ型ゲート107は、制御信号P2によって制
御される。
【0036】次に、図1に示すSDRAMの動作を説明
する。
【0037】図2(a)は、図1に示すSDRAMの動
作を示す図で、特にパイプラインステージ内の、データ
の転送状態を示す。
【0038】図2(a)に示すように、矢印15により
指示されるクロックのアップエッジを始点とするサイク
ルから、バーストアクセスが始まるとし、矢印17によ
り指示されるクロックのアップエッジを始点とするサイ
クルから、新たなアドレスが設定される、とする。な
お、矢印17を始点とするサイクルは、図34に示した
レジスタ方式では、新たなアドレスの設定が禁止されて
いたサイクルである。
【0039】図1に示すSDRAMは、従来、新たなア
ドレスの設定が禁止されていたサイクル(以下、禁止サ
イクルという)に、新たなアドレスの設定があると、制
御信号P2が出力され、ラッチ型ゲート107が活性化
し、第1パイプラインステージS1と第2パイプライン
ステージS2とを区切る。これにより、装置の中のパイ
プラインステージは、ステージS1、S2、S3の3つ
になる。これら3つのステージS1、S2、S3は、互
いに独立して動作する。3つのステージS1、S2、S
3を、互いに独立して動作させることで、新たなアドレ
スが設定される以前のデータは、新たなアドレスによる
データによって、破壊されることがない。しかも、新た
なアドレスが設定される以前のデータを引き続き、装置
の中を転送させていくことができる。そして、新たなア
ドレスによるデータは、新たなアドレスの設定以前のデ
ータを出力した後、出力レジスタ109から、絶えまな
く出力される。
【0040】このようなデータ出力のスピードは、パイ
プライン方式のSDRAMと同じである。図2(a)中
の実線によって区切られている2サイクルは、図1に示
すSDRAMの当初の動作タイミングを示しており、新
たなアドレスの設定がなされた後の動作タイミングは、
当初の動作タイミングから1サイクルずれて、点線によ
って区切られている2サイクルの動作となる。
【0041】図3は、図1に示すSDRAMの回路図で
ある。
【0042】図3に示すように、ラッチ型ゲート103
は、制御信号P1に応答して、アドレスAiを取り込
み、ラッチする。取り込まれたアドレスは、アドレスデ
コーダ105によってデコードされ、隣合う二つのカラ
ム選択線CSLが選択される。アドレスデコーダ105
から出力されるカラム選択信号は、アドレスを取り込ん
だサイクルの、次のサイクルで、ラッチ型ゲート107
から出力できるようになっている。ただし、ラッチ型ゲ
ート107が活性化するのは、上述の通り、特定のサイ
クル、即ち、禁止サイクルで、新たなアドレスの設定が
あったときのみである。禁止サイクル以外のサイクルで
は、カラム選択信号は、ラッチ型ゲート107をスルー
する。隣接した二つのカラム選択線CSLの電位が立ち
上がると、既にメモリセルから読み出され、センスアン
プに保持されていたデータが、4対のローカルデータバ
スLDBに出てくる。図3に示すSDRAMでは、デー
タをローカルデータバスLDBに出すまでに、アドレス
が設定されたサイクルから数えて、2つのサイクルが利
用される。
【0043】データがローカルデータバスLDBに出さ
れた後、4対のローカルデータバスLDBの中から2対
を選択する。さらに選択された2対のローカルデータバ
スLDBのデータをそれぞれ増幅し、2対のグローバル
データバスGDBへと転送する。この動作には、選択機
能付きのデータバスセンス回路113が使用される。グ
ローバルデータバスGDBに転送されたデータは、さら
に出力レジスタ109に転送される。このとき、データ
は、シリアルアクセスのアドレッシングに合うように設
定されるスクランブラ115を経て出力レジスタ109
へ転送され、出力レジスタ109が含む2つのレジスタ
R1、R2(もしくはレジスタR3、R4)に、2ビッ
トずつ格納される。レジスタR1、R2(もしくはレジ
スタR3、R4)に格納されたデータは、1ビットづつ
出力されていく。このようにデータがローカルデータバ
スLDBに出されてから出力レジスタ109から出力さ
れるまでには、アドレスが設定されたサイクルから数え
て、3つめと4つめの2つのサイクルが利用される。
【0044】図3に示すSDRAMでは、このような動
作を、図2(a)に示したように、2サイクルごとに、
周期的に繰り返す。この2サイクルごとの周期から外れ
るサイクル(つまり、禁止サイクル)に、新たなアドレ
スの設定があった場合には、制御信号P2により、ラッ
チ型ゲート107を活性化し、ローカルデータバスLD
Bに、新たなアドレスが設定される以前のデータを出し
つつ、新たに設定されたアドレスのデコードを行う。
【0045】このようにSDRAMを動作させること
で、上述した通り、新たなアドレスが設定される以前の
データが、新たなアドレスによるデータによって破壊さ
れなくなる。つまり、従来、新しいアドレスの設定が禁
止されていたサイクルでも、新たなアドレスを設定でき
るようになる。このため、アドレスを入力するタイミン
グに、制限が少なくなる。
【0046】図2(b)は、一実施の形態に係るSDR
AMのデータの流れ、パイプライン方式SDRAMのデ
ータの流れ、およびレジスタ方式SDRAMのデータの
流れをそれぞれ比較して示した図である。
【0047】図2(b)に示すように、一実施の形態に
係るSDRAMでは、従来のパイプライン方式SDRA
Mおよび従来のレジスタ方式SDRAMで、新しいアド
レスの設定が禁止されていたサイクルでも、新しいアド
レスの設定が可能である。
【0048】なお、図2(b)では、バースト長を4と
した例が示されている。
【0049】また、一実施の形態に係るSDRAMは、
アドレスの設定からデータの出力までの動作が、従来の
レジスタ方式SDRAMに準じており、従来のパイプラ
イン方式SDRAMよりも、消費電力は少なくなる。
【0050】また、一実施の形態に係るSDRAMで
は、グローバルデータバスGDBに現れるデータは、サ
イクルごとに変わる。そして、出力レジスタ109から
はデータが一定の順番で、出力レジスタ109に含まれ
ているレジスタR1〜R4から1つずつ出力されてい
く。これによって高速なシリアルアクセスを実現でき
る。
【0051】しかし、レジスタR1〜R4から1つず
つ、データを一定の順番で出力する方式では、上記2サ
イクルごとの周期から外れるサイクルに、新たなアドレ
スの設定があったとき、データを、出力レジスタ109
に格納していく周期が、上記2サイクルごとの周期から
ずれることがある。この様子を、図2(b)に示す。デ
ータを格納する周期がずれることに対処する方法につい
ては、後述することにする。
【0052】次に、隣接した2つのカラム選択線CSL
の電位を立ち上げる方法について説明する。
【0053】図4は、アドレスデコーダ105と、その
近傍の回路とを示した回路図である。
【0054】図4に示すように、アドレスバスAB1、
AB2があり、これらのアドレスバスAB1、AB2は
それぞれ、アドレスの最下位ビットA0が“0”と
“1”とに対応している。他のアドレスバスに送られる
アドレスビットは、これより上位のビットである。アド
レス発生回路117は、ラッチ型ゲート103でラッチ
されたアドレスに、プラス“1”したアドレスを作る。
アドレス発生回路117は、このプラス“1”されたア
ドレスと、ラッチ型ゲート103にラッチされていたア
ドレスとを、アドレスバスAB1とアドレスバスAB2
とに送り出す。このようにして、隣接した2つのカラム
選択線CSLの電位を立ち上げることができる。
【0055】アドレスデコーダ105は、図中同じ番号
が付されているものは、同一のデコードを行い、アドレ
スが大きくなるように順に並べられている。アドレスデ
コーダ105の出力に接続されたカラム選択線CSLに
は、上述の制御信号P2が入力されるラッチ型ゲート1
07が接続されており、必要に応じてラッチ動作を行
う。
【0056】なお、図3および図4では、隣合うCSL
が選択されるとしたが、これらは、物理的に隣合ってい
る必要は無く、アドレッシングの空間で隣合っていれば
良い。
【0057】さて、上記2サイクルごとの周期からずれ
たサイクルで、新たなアドレスの設定が行われたときに
は、ラッチ型ゲート107が活性化され、毎サイクルご
とのパイプライン動作が一時的に行われる。このとき
に、出力レジスタ109へのデータの格納周期が、今ま
での2サイクルの周期からずれ、乱れてしまう。このよ
うなデータの格納周期の乱れに対処する策が必要であ
る。
【0058】図5は、出力レジスタ109へのデータの
格納周期の乱れに対処できるようにした出力レジスタの
概略図で、(a)図は一状態を示す図、(b)図は他の
状態を示す図である。
【0059】図5に示すように、出力データとして出力
される信号は、出力レジスタR1〜R4をそれぞれ一定
の順番で走査することによって得られる。走査の順番
は、新しいアドレスの設定があっても、崩されたり、あ
るいは飛ばされたりしない。このように走査の順番を崩
したり、あるいは飛ばさないことによって、データ出力
サイクル間に、アドレッシング変更時間など、余分な時
間を取る必要がなくなり、常に高速なサイクルでデータ
を出力することが可能となる。
【0060】まず、図5(a)に示すように、出力レジ
スタR1と出力レジスタR2(図中のREGA1)、並
びにレジスタR3とレジスタR4(図中のREGB3)
にそれぞれ2ビットずつのデータが格納されていたとす
る。
【0061】最初の2サイクルで、REGAゲート側に
2ビットのデータが格納され、その次の2サイクルでR
EGBゲート側に、次の2ビットが格納される。この2
サイクルごとの格納周期の途中で、この格納周期から外
れて、新たなアドレスの設定があったとする。このとき
には、格納周期から外れたサイクルに、新たに設定され
たアドレスに対応するデータが、グローバルデータバス
GDBに現れることになり、例えば出力レジスタR1か
らデータが出力された後、出力レジスタR2から出力さ
れるデータは、新たに設定されたアドレスに対応するデ
ータとなる。すると、図5(b)に示すように、データ
の格納の区切りが替わる。
【0062】新たに設定されたアドレスに対応するデー
タがグローバルデータバスGDBに現れてから、最初の
2サイクルは、出力レジスタR2と出力レジスタR3
(図中のREGA2)へデータが格納され、次の2サイ
クルでは、出力レジスタR4と出力レジスタR1(図中
のREGB4)にデータが格納される。
【0063】また、2サイクルごとの格納周期に整合し
て、新たに設定されたアドレスに対応するデータがグロ
ーバルデータバスGDBに現れたときには、REGA側
ゲートおよびREGB側ゲートの区切りは、変更されな
い。2サイクルごとの格納周期から外れて、新たに設定
されたアドレスに対応するデータがグローバルデータバ
スGDBに現れたときのみ、図5(a)から図5(b)
へ、あるいは図5(b)から図5(a)へと、REGA
側ゲートおよびREGB側ゲートの区切りが変更され
る。
【0064】このように、2サイクルごとの格納周期か
ら外れて、新たに設定されたアドレスに対応するデータ
がグローバルデータバスGDBに現れたとき、レジスタ
R1〜R4の走査の順番を崩したり、あるいは飛ばした
りせず、レジスタR1〜R4の区切り方を変更すること
で、常にデータをレジスタR1〜R4から順番に出力す
れば、新たなアドレスの設定とは無関係に、シリアルア
クセスを行うことができ、常に高速なサイクルでデータ
を出力できる。
【0065】図6は、図5に示す出力レジスタ109の
回路図である。
【0066】図6に示すように、データは端子Qから出
力される。信号HiZが立つと、出力トランジスタ11
9がオフするため、端子Qは、ハイインピーダンスにな
る。出力レジスタR1〜R4の内部に格納されているデ
ータは、ゲート信号GR1〜GR4が順番に、かつ巡回
的に立ち上がってクロックトインバータを導通させるこ
とによって、端子Qに出力される。
【0067】図6中、図5に示したゲートREGAおよ
びREGBを構成するのは、転送ゲートREG11〜R
EG42である。転送ゲートREG11〜REG42の
一つの例は、図6に示すように、クロックトインバータ
である。グローバルデータバスGDB1およびGDB2
にはそれぞれ、4対のローカルデータバスLDBに現れ
たデータのうち、選ばれたデータが転送されてくる。
【0068】次に、この発明に係るSDRAMの、全体
的なデータ転送制御について説明する。
【0069】図7は、この発明の実施形態に係るSDR
AMが有するデータ転送制御系回路の、ブロック図であ
る。
【0070】図7に示すように、データ転送制御系回路
は、外部クロックに基いて作られた内部クロック(以
下、バーストクロックという)BCKに同期して動作
し、データ転送がバーストクロックBCKに同期して行
われるように、データの転送を制御する。バーストクロ
ックBCKは、バーストが始まると発生する。また、デ
ータ転送制御系回路には、新たなバーストが開始された
ことを知らせる信号NBSRT(以下、新バースト開始
信号という)が入力され、データ転送制御系回路は、主
にバーストクロックBCKと新バースト開始信号NBS
RTとの2種類の信号に基いて、データ転送を制御する
ための信号群を発生させていく。
【0071】データ転送制御系回路は、基本的なブロッ
クとして、バーストクロックBCKに同期して、主に最
初のバースト開始からのサイクルの数に対応した基本制
御信号群 /SF(先頭の /は反転信号、あるいは負論理
の信号を示す“−(バー)”である。図中には符号の上
部に“−(バー)”を付している)を発生させる、基本
制御信号発生回路201と、バーストクロックBCKに
同期し、かつ新バースト開始信号NBSRT、基本制御
信号群 /SF群に応答して、パイプラインステージを分
割させる分割指示信号P2ON、最初のバースト開始の
サイクルより数えて、偶数のサイクルか奇数のサイクル
かを知らせる信号φ2N、および新たなバーストが奇数
のサイクルで始まったか、あるいは偶数のサイクルで始
まったかを知らせる制御信号群S、ST2、SW、CC
などを発生させる、データ転送制御回路301と、バー
ストクロックBCKに同期し、かつ新バースト開始信号
NBSRT、信号ST2、SW、CC、基本制御信号群
/SF、およびアドレスの最下位ビットA0それぞれに
基いて、出力レジスタ109を選択して制御する選択制
御信号群REGを発生させる、出力レジスタ制御回路4
01と、バーストクロックBCKに同期し、かつ新バー
スト開始信号NBSRT、信号ST2、φ2N、および
アドレスのビットA1の初期値A1intそれぞれに基
いて、LDBのプリチャージを制御するLDBプリチャ
ージ制御信号群LDBPRCHを発生させるプリチャー
ジ制御信号発生回路501とを含む。
【0072】図8は、図7に示すブロック図の、さらに
詳細なブロック図である。
【0073】図8に示すように、データ転送制御回路3
01は、反転バーストクロック /BCKに同期して、基
本制御信号群 /SF1〜 /SF4に応答し、最初のバー
スト開始のサイクルより数えて、偶数のサイクルを知ら
せる信号φ2Nと、奇数のサイクルを知らせる信号φ2
N+1とを出力する、偶数・奇数判定回路311と、反
転バーストクロック /BCKに同期して、基本制御信号
/SF2、基本制御信号 /SF4および新バースト開始
信号NBSRTに応答し、奇数サイクルでアドレスの再
設定があったことを知らせる信号S2および信号S4を
出力する、奇数サイクルアドレス再設定検知回路321
と、バーストクロックBCKに同期して、信号φ2N+
1と新バースト開始信号NBSRTに応答し、分割指示
信号P2ONと、制御信号ST2とを出力する、パイプ
ライン制御信号発生回路331と、信号S2および信号
S4に応答し、制御信号SW、CC、 /CCを出力する
転送信号発生回路341とを含む。
【0074】また、出力レジスタ401は、バーストク
ロックBCKに同期して、制御信号ST2および制御信
号SWに応答し、出力レジスタの組分けの変更を指示す
る区分変更信号SR13およびSR24を出力する、区
分変更信号切替回路411と、区分変更信号SR13、
SR24、基本制御信号群 /SF1〜 /SF4、および
制御信号CC、 /CCに応答して、区分信号群REGA
1〜REGB4を出力する区分変更信号発生回路421
と、区分信号群REGA1〜REGB4、新バースト開
始信号NBSRTおよびアドレスの最下位ビットA0に
応答して、選択制御信号群REG11〜REG42を出
力する出力レジスタ選択信号発生回路431とを含む。
【0075】次に、各回路について詳細に説明する。
【0076】図9は、基本制御信号発生回路201の一
つの回路例に係る回路図である。
【0077】図9に示すように、基本制御信号発生回路
201の一つの回路例は、バーストクロックBCKに同
期したラッチ回路203が4段、リング状に接続され
た、循環的なシフトレジスタである。
【0078】図10は、図9に示すラッチ回路203の
回路図である。
【0079】図10に示すラッチ回路203の基本動作
は、次の通りである。まず、バーストクロックBCKが
立ち上がると、ラッチ回路203は、入力INに入力さ
れたデータをラッチし、出力OUTから出力する。バー
ストクロックBCKが立ち下がると、ラッチ回路203
は、ラッチされたデータを出力OUTから出力し続ける
が、初段のラッチ回路203-1は、入力INに、新たな
データの入力を受け付ける。
【0080】図9に示すシフトレジスタは、データ転送
が行われるサイクルでのみ発生されるバーストクロック
BCKによって駆動される。リセット状態では、第1出
力信号 /SF1が“L”レベルで、第2出力信号 /SF
2〜第4出力信号 /SF4が“H”レベルである。バー
ストクロックBCKのサイクルのたびに、“L”レベル
の出力状態が、第1出力信号 /SF1から第4出力信号
/SF4へとシフトされていく。データのバースト転送
動作が始まって、偶数サイクルでは、第2出力信号 /S
F2、または第4出力信号 /SF4が“L”レベルであ
る。奇数サイクルで新たなバーストの先頭アドレスが再
設定されると、第2出力信号 /SF2および第4出力信
号 /SF4それぞれに接続されたトランジスタ205-
2、205-4のゲートに入力される信号S2、または信
号S4が立ち上がり、第2出力信号/SF2、または第
4出力信号 /SF4を“L”レベルとする。そこから、
新たなバーストのシフトサイクルが始まる。
【0081】なお、この明細書では、バーストの最初の
サイクルを、0番サイクルとして、以下1、2のように
数え、“0”、“2”、“4”、…を偶数のサイクル、
“1”、“3”、…を奇数のサイクルと定義する。
【0082】図11は、奇数サイクルアドレス再設定検
出回路321の回路図、図12は、転送信号発生回路3
41の回路図である。
【0083】図11に示す検出回路321は、奇数番め
に設定された新たなバーストのサイクルが、図9に示す
シフトレジスタの、どのサイクルかを調べる。出力信号
/SF2が“L”レベルであるサイクルの、次のサイク
ルから、新たなバーストが開始されるとすると、信号N
BSRTが、そのサイクルの始めに立つので、信号S2
がそのサイクルの始めに立つ。出力信号 /SF4が
“L”レベルであるサイクルの、次のサイクルから新た
なバーストが開始されるとすると、信号NBSRTがそ
のサイクルの始めに立つので、信号S4がそのサイクル
の始めに立つ。信号S2、S4は、図9に示すシフトレ
ジスタを、その信号が立ったサイクルで、その信号に併
せて設定し、出力信号 /SF2、または出力信号 /SF
4を“L”レベルとして、新たなシフトレジスタのサイ
クルを始める。
【0084】図12に示す回路では、信号S2、または
信号S4が最初に立つと、ノードSWを“H”レベルに
立ち上げる。ノードSWの初期状態は、“L”レベルで
ある。2回目に信号S2、または信号S4が立ちあがる
と、ノードSWは“L”レベルに立ち下がる。以後、ノ
ードSWは、信号S2、または信号S4が立ち上がるご
とに、“H”、“L”、“H”、…と変化する。
【0085】また、図12に示す回路のノードCCの初
期状態は、“H”レベルである。ノードCCは、ノード
SWが“H”レベルから、“L”レベルに変化するたび
に、“L”、“H”、…と変化する。ノード /CCは、
ノードCCの相補ノードであり、ノード /CCからは、
ノードCCのレベルを反転した信号が取り出される。こ
れらノードCC、ノード /CCから取り出される信号
は、図5に示した、出力レジスタのデータ格納区分の変
更を制御するために、使われる。その詳細は後述する。
【0086】図13は、偶数サイクル・奇数サイクル判
定回路311の、一つの回路例に係る回路図である。
【0087】図13に示す一つの回路例311´は、図
7および図8に示したブロックのように基本制御信号群
/SFではなく、バーストアクセスがシリアルであるた
め、アドレスの最下位ビットA0と、内部カウンタから
の出力A0intとを比較することで、偶数サイクル・
奇数サイクルを判定する。
【0088】図13に示すように、一つの回路例311
´では、新たなバーストアクセスの始まりで、そのアド
レスの最下位ビットであるA0がラッチされ、新たなバ
ーストの始まりを指示する信号NBSRTの立ち下がり
で、ノードN1にラッチされて、内部カウンタからの出
力A0intと比較される。ノードN1の初期値と内部
カウンタ出力A0intの初期値とは、互いに不一致と
なるように設定されており、以後、動作開始後は、信号
/NBSRTと内部カウンタ出力A0intとによって
変化する。したがって、例えば信号φ2N+1は、最初
のサイクルのバーストクロック信号BCKの立ち上がり
では“L”レベルとなり、次の立ち上がりでは、ノード
N1と内部カウンタ出力A0intの値が一致するので
“H”レベルなどと変化し、バーストクロック信号BC
Kの立ち上がりでは、常にそのサイクルのバースト始め
のサイクルからの偶数か奇数かを表す信号が、“H”レ
ベルになっている。
【0089】図14は、偶数サイクル・奇数サイクル判
定回路311の、他の回路例に係る回路図である。
【0090】図14に示す他の回路例311では、図7
および図8に示したブロックのように基本制御信号群 /
SFを使って、偶数サイクル・奇数サイクルを判定す
る。
【0091】他の回路例311の利点は、図13に示し
た回路例311´に比べて、バーストアクセスのアドレ
ッシングの最下位ビットの状態を利用しなくて良いこと
である。信号 /SF1〜信号 /SF4はそれぞれ、バー
ストクロックBCKのサイクルの数のみによって、順番
に“L”レベルとなる。したがって、偶数番サイクルで
は、信号 /SF2および信号 /SF4が、一方、奇数番
サイクルでは、信号 /SF1および信号 /SF3が立ち
下がる。図14に示す回路例311では、これらの信号
をサイクルの後半に、バーストクロックBCKが立ち下
がるときにラッチすることで、バーストクロック信号B
CKが立ち上がるとき、そのサイクルの偶数番か、奇数
番かを表す信号を作ることができる。
【0092】図15は、パイプライン制御信号発生回路
331の回路図である。
【0093】図15に示す回路331が出力する信号P
2ONは、奇数サイクルで信号NBSRTが立ったこと
を示す信号である。信号P2ONは、図1および図3に
示したラッチ型ゲート107を動かすための制御を開始
する合図である。ラッチ型ゲート107を動かすこと
で、パイプラインの第2パイプラインステージS2が出
現し、2ステージのパイプライン動作から3ステージの
パイプライン動作へと、一時的に移行する。また、信号
P2ONは、そのサイクルの先頭でラッチされ、そのサ
イクルのバーストクロックBCKが立ち下がると、信号
ST2として出力される。信号ST2は、LDBのプリ
チャージ制御に使われる。
【0094】図16は、LDBのプリチャージ制御信号
発生回路501の回路図である。
【0095】LDBのプリチャージ動作は、パイプライ
ン方式では毎サイクル行われるが、2ビットプリフェッ
チ方式では、2サイクルごとで良く、パワーの削減と動
作マージンの拡大をもたらす。しかし、この発明に係る
SDRAMでは、奇数番サイクルで、新しいバーストを
始めるために、信号NBSRTが入ると、一時的にパイ
プライン方式となり、プリチャージの制御の切替を行う
必要がある。
【0096】まず、LDBとアドレスビットの対応を付
けて説明を分かり易くする。
【0097】図4に示したアドレスバスAB1、AB2
と、図3にLDB1、2、3、4(図中では丸数字で示
されている)と示されたLDB対およびシリアルアクセ
スの下位ビットA0、A1との関係を、図17に示す。
【0098】今、連続した2ビット分のデータを転送す
る場合、4ビットのデータを同時に転送して、その中か
ら2ビット分のデータを、選択機能を持つ選択ゲート1
13(図1、図3参照)で選ぶが、その転送される4ビ
ットと2ビットとの関係は、次の通りである。
【0099】4ビットは、バーストアクセスでの連続す
るデータを構成するが、そこから選択される2ビット
は、アクセス順で1および2ビットめを構成するか、2
および3ビットめを構成するようになっている。これ
は、図4に関する説明でも触れたように、CSLを選択
するアドレスは、常にプラス1したものと、ペアで使わ
れることに対応する。このようにすれば、2サイクルご
とに4ビットのデータをLDBに出すことによって、任
意のアドレスから切れめなく、バーストアクセスを行う
ことができるわけであるが、LDBのプリチャージは、
2サイクルごとに全ての4ペアに行う必要はない。選択
機能を持つゲート113により、既に選ばれてしまった
データの転送の終了した2ペアづつプリチャージすれば
良い。このときのペアは、LDB1とLDB2、または
LDB3とLDB4である。これらがペアでカラム選択
信号CSLによって同時に選択されるからである。
【0100】さて、このLDBのプリチャージである
が、図16に示すように、途中でバーストアクセスの先
頭番地が再設定されることがなければ、偶数番サイクル
ごとにアクセスの内部アドレスA1intにしたがっ
て、新たなデータが転送されるLDB1とLDB2、ま
たはLDB3とLDB4がプリチャージ信号を受ける。
バーストアクセスの先頭番地の再設定が、偶数番サイク
ルに行われると、ちょうどプリチャージサイクルに当た
っているため、LDB1、LDB2、LDB3、LDB
4の4ペアの全てで、プリチャージが行われる。これ
は、全く新たに4ビットがLDBに転送されてくるから
である。また、奇数番サイクルに行われると、パイプラ
インのステージを一時的に増やす。このため、奇数番サ
イクルで強制的にプリチャージを行ってしまうと、選択
されているデータが破壊されてしまう。このため、再設
定が行われた、次のサイクルで、LDB1、LDB2、
LDB3、LDB4の4ペアの全てでプリチャージを行
うようにする。これを制御しているのが、図15に示し
た回路で作られた信号ST2であり、この信号ST2が
“H”レベルであるとき、バーストクロックBCKが立
ち上がるサイクルでプリチャージが行われる。
【0101】図19および図20はそれぞれ、SDRA
Mの動作波形図である。
【0102】図19および図20のいずれの図において
も、バーストデータアクセスのデータ長は、“8”とし
ている。また、外部クロックCLKのうち、番号が付さ
れている部分が、バーストクロックBCKに対応してい
る。信号 /CEは、バーストアクセスの新たな始まりの
サイクルを指示するコマンド信号であり、このコマンド
信号が入ったサイクルの、バーストクロックBCKの立
ち上がりで、バーストアクセスの先頭アドレスが取り込
まれる。コマンドで設定されるアドレスの、データが出
るべきLDBの番号は、信号 /CEの欄に合わせて示さ
れている。カラム選択線CSLとLDBとの選択関係
は、図18に示す通りである。図18から、選択関係の
一つを取り出して説明すると、カラム選択線CSL0が
選択されたときに、LDB1とLDB2とが選択され、
選択されたLDB1とLDB2とにデータが転送され
る。
【0103】図19に示す動作波形図は、あるバースト
の偶数サイクルで、新たなバーストが開始されたときの
動作波形を示しており、具体的には8番のサイクルで、
LDB4に出たデータが先頭になるような番地設定がな
されたものである。
【0104】図19に示すように、コマンドでのアドレ
ス設定がなされると( /CEの波形を参照)、内部のア
ドレスビットA1intは、“1”が“0”に変化す
る。
【0105】最初のバーストでは、LDB2のデータが
先頭になるので、まず、プリチャージ状態にあったLD
B1、LDB2、LDB3、LDB4のプリチャージを
やめて、CSL0とCSL1とが立ち上がり、データを
出し、選択ゲート113がスルーの“T”となると、L
DB2とLDB3とがGDBに接続されてデータが転送
される。転送されたデータは、“T”状態の出力レジス
タR1と出力レジスタR2とに格納される。
【0106】2番のサイクルからは、CSL2が立ち上
がり、LDB1およびLDB2にのみ新たなデータが転
送されるので、サイクルの頭でプリチャージが行われ
る。このとき、選択ゲート113は、ホールドの“H”
になり、プリチャージされるLDB2は、GDBから切
り離されるようになる。この間に、出力レジスタR1と
R2とが“H”状態となり、出力レジスタR3とR4と
が“T”状態となる。選択ゲート113が、次に“T”
状態となると、LDB4とLDB1とが、GDBに接続
され、このデータがGDBに出て出力レジスタに格納さ
れる。
【0107】4番のサイクルからは、CSL3が立ち上
がり、LDB3とLDB4にのみ新たなデータが転送さ
れて同様な動作が続いていく。
【0108】さて、8番のサイクルで新たなバーストの
設定がなされると、LDB1〜LDB4の4ペアの全て
に、新しいデータが出てくることになるので、LDBは
全て、8番のサイクルの頭でプリチャージが行われる。
CSLm+0とCSLm+1とが立ち上がって、データ
がLDBに出て、選択ゲート113でLDB4とLDB
1とがGDBに接続されてデータが転送され、上記説明
のようにデータの転送が続く。
【0109】2番めのバーストでは、選択ゲート113
の選択と、出力レジスタへの格納状態とが、最初のバー
ストと異なるのみで、他は最初のバーストとほぼ同様で
ある。2番めのバーストの途中では、新たなバーストの
設定はないので8サイクルまわると、バーストクロック
信号BCKは止まり、データのアクセスは15番のサイ
クルでストップする。
【0110】図20に示す動作波形図は、あるバースト
の奇数サイクルで、新たなバーストが開始されたときの
動作波形を示しており、具体的には7番のサイクルで、
新たなバーストの設定がなされている。
【0111】この場合、7番のサイクルで新たなバース
トの開始の設定がなされるまでは、図19に示す動作と
同じである。7番のサイクルでの新たな設定は、奇数サ
イクルでの設定であるので、図16を参照して説明した
通り、次の8番のサイクルで、LDB1〜LDB4の全
てがプリチャージされる。また、7番のサイクルでラッ
チされたアドレスは、第2ステージS2のパイプライン
動作が一時的に行われるので、次の8番のサイクルでC
SLm+0とCSLm+1とを立てることになる。7番
のサイクルでは、前のバーストのLDB4とLDB1と
のデータがそれぞれ、出力レジスタR3と出力レジスタ
R4とに格納されるが、出力レジスタR3のLDB4の
データのみが出力されて、出力レジスタR4のLDB1
のデータは新たなバーストの先頭アドレスのLDB3の
データに、8番のサイクルでの選択ゲート113の選択
切替と、LDBへの新たなデータの転送によって入れ替
わる。8番のサイクルからは、図5を参照して説明した
通り、レジスタへのデータ格納の区切りが変更される。
9番のサイクル以降は、7番のサイクルを先頭とするバ
ーストアクセスの本来の動作となり、8サイクルのバー
ストが終わる14番のサイクルで、バーストクロック信
号BCKは止まり、データのアクセスは14番のサイク
ルでストップする。
【0112】次に、8番サイクルでの図5に関連した出
力レジスタの区切りを変更するための、出力レジスタ制
御回路401について説明する。
【0113】図21は、区分変更信号切替回路411の
回路図である。
【0114】図21に示す回路411の初期状態では、
信号SR13が“H”レベルとなっている。信号SW
は、図12に示す回路から341から出力されるもの
で、最初の奇数番のサイクルめの設定で、“L”レベル
から“H”レベルになり、以後、“L”レベルと“H”
レベルとを交互に繰り返す。信号SR13と、信号SR
24とは、信号SWが“L”レベル、“H”レベル、
“L”レベルと変化すると、信号SR13は、“H”レ
ベル、“L”レベル、“H”レベル、信号SR24は、
“L”レベル、“H”レベル、“L”レベルと変化す
る。ただし、状態変化するタイミングは、信号SWのレ
ベルが変化した次のサイクルからある程度のディレイが
経ったときである。信号ST2とバーストクロックBC
Kの論理積(AND)でラッチされた信号が、遅延回路
Dを経て信号SR13、信号SR24として、出力され
るためである。このようなタイミングは、データの転送
と、出力レジスタの切替の整合をとるために、設定され
ている。
【0115】図22は区分信号発生回路421の回路図
である。
【0116】図22に示すように、信号 /SF1および
信号 /SF3は、図9に示すシフトレジスタ201の出
力であり、信号CCおよび信号 /CCは、図12に示す
回路341から出力される信号である。信号CCが、そ
のレベルを変化させることによって、信号 /SF1の役
割と信号 /SF3の役割とが、互いに入れ替わる。これ
は、後に説明するように、出力レジスタの区切りの変更
とともに、この区切りごとへのデータの格納の順番もシ
フトしていく必要があることによる。信号SR13と信
号SR24は、出力レジスタの区切り方に対応する信号
である。これらの信号SR13と信号SR24をそれぞ
れ、図5に示す出力レジスタの区切り方に対応させる
と、信号SR13は、出力レジスタR1および出力レジ
スタR2の組と、出力レジスタR3および出力レジスタ
R4の組に対応し、信号SR24は、出力レジスタR2
および出力レジスタR3の組と、出力レジスタR4およ
び出力レジスタR1の組に対応する。NOR回路を使っ
て構成されているフリップフロップに、図22に示す回
路の出力信号REGB4、REGA2、REGA1、R
EGB3が入力されているのは、出力レジスタの区切り
が切り替わるときに、データを格納すべき、区切りのゲ
ートを開くための初期設定のためである。図中、D,d
とあるのは、適当な遅延を作るディレイ回路である。
【0117】図23はレジスタ選択信号発生回路431
の回路図である。
【0118】図3のGDB1、GDB2は、一方がアド
レスの最下位ビットA0の“0”、他方が最下位ビット
A0の“1”に対応する。これが、図6に示すGDB
1、GDB2に対応している。バーストの先頭を指定す
るサイクルでは、そのアドレスの最下位ビットA0が、
そのとき動作状態にない出力レジスタに関する区分を制
御する信号を出力する4つのラッチ部433-1、433
-2、433-3、433-4のいずれかに保持される。即
ち、図5のREGA1部が格納対象であると、信号/R
EGA1は、“L”レベルであるので、最下位ビットA
0は、信号 /REGA1によって開閉される、図23の
ラッチ部433-1には転送されず、その他のラッチ部4
33-2、433-3、433-4に転送される。最下位ビッ
トA0の値によって、新たなバーストの始めに、データ
格納されるレジスタ区分にしたがって、信号 /RE10
から信号 /RE41のいずれか一つが“L”レベルとな
る。さらにこれによって対応する転送ゲート信号の二つ
が立ち上がる。例えば /RE30が“L”となれば、信
号REG31と、REG42とがそれぞれ“H”とな
り、出力レジスタR3に、GDB1、R4にGDB2の
データが格納される。
【0119】図24は、奇数番サイクルで、新たなバー
ストの設定がなされた場合の出力レジスタ区分の変更の
様子と、図12に示す回路341が出力する信号SW、
信号CCの変化の関係を示す。紙面一番上がもともとの
レジスタの区分であり、このバーストアクセスに対し
て、奇数番めの最初の設定がなされるとする。最初の設
定がされるまでは、各信号は初期状態のままで、信号S
Wは“L”レベル、信号CCは“H”である。
【0120】出力レジスタの区分の仕方は、図24に示
すように二通りあるわけだが、この区分されたブロック
をA1、B3、A2、B4として図24に示す。区分
は、毎回A1、B3区分とA2、B4区分とに交互に変
わっていくが、データの格納の順番は、図24に示すよ
うに、斜線のハッチングが施された区分ブロックは、そ
の間で、斜線のないブロックはその間で格納の順番が移
動していく。即ち、A1が格納動作中に新たな設定があ
れば、次はA2が格納を受け、A2が格納動作中に設定
があると、次は、B3が格納動作を行うなどである。信
号SWは、奇数サイクルでの設定があるたびに状態を変
化させる。転送順序を、図のように進ませるには、この
変化の2サイクルごとに変化する信号が必要で、これが
信号CCである。このような信号による制御がないと、
紙面一番上の区分と、その次の区分とでのみ交互に行き
来するだけで、上記のように先に進ませる制御ができな
い。即ち、図22に示す回路において、信号CCが変化
すると、信号 /SF1と、信号 /SF3との役割が入れ
替わることによって、転送ゲートを制御する信号を、図
7に示すシフトレジスタに対して位相的に進ませること
ができる。
【0121】図25および図26それぞれ、出力レジス
タ周りの制御の様子をまとめた動作波形図である。これ
らの動作波形は、データの転送状態を表した図20に対
応するものである。
【0122】図25に示すように、0番サイクルからバ
ーストが始まると、信号 /SF1が“L”レベルに初期
設定された図7に示すシフトレジスタが動き出す。図1
3または図14に示した回路によって作られた信号φ2
N+1も、図25に示すように変化することによって、
奇数番サイクルが指示される。信号 /SF1が立ち上が
ることによって、信号REGA1が“H”レベルに、信
号REGB3が“L”レベルに確定し、信号 /SF3が
立ち上がることによって、信号REGA1が“L”レベ
ルに、信号REGB3が“H”レベルに変化する。この
ように、出力レジスタの区分ブロックごとにデータ格納
が行われていき、奇数番サイクル7で、新たなバースト
が設定されると、図15に示す回路からの信号P2ON
および信号ST2、および図12に示す回路からの信号
SWが変化し、8番サイクルで、図21の回路からの信
号SR13が“L”レベルへと変化して、信号SR24
が“H”レベルになることによって、図22に示す回路
のB3A1区分の制御の信号からB4A2区分の制御の
信号系へと切り替わる。このとき、NOR回路への信号
REGB3の帰還により、信号REGB4がすぐに立ち
上がることになる。次に /SF1が立ち上がることによ
り、信号REGB4が“L”レベルへ、信号REGA2
が“H”へと替わり、以下、信号 /SF3による変化を
行う。これは図22に示す設定回数1のところの状態変
化と、B4とA2でのデータ格納動作に相当する。14
番サイクルでバーストが終わると、各信号は最終状態を
維持して、次のバーストに備える。この後に、さらにま
たバーストの設定がなされた場合の動作波形図が、図2
6である。
【0123】図26では、前のバーストが終了して暫く
してから、新たなバーストが0番サイクルから始まると
した。信号 /SF3が“H”レベルになることからバー
ストが始まるが、これによって信号REGA2は“L”
レベルへ、信号REGB4は“H”へと変化する。図2
5とは違って、A2B4の区分ブロックがデータ格納の
動作を行う。7番サイクルで新たなバーストが設定され
ると、今度は、信号SWは、“L”レベルに変化し、信
号CCも“L”レベルへと変化する。8番サイクルで図
21に示す回路からの信号SR13が“H”レベルへと
変化し、信号SR24が“L”レベルとなることによっ
て、図22に示す回路のB4A2区分の制御の信号か
ら、B3A1区分の制御の信号系へと切り替わる。この
とき、NOR回路へのREGA2の帰還により、信号R
EGB3がすぐに立ち上がることになる。次に、信号 /
SF3が立ち上がることにより、信号CCが“L”レベ
ルへと変化しているので、図22に示す回路での信号 /
SF1と、信号 /SF3との役割が入れ替わっているた
めに、信号REGB3が“L”レベルへ、信号REGA
1が“H”レベルへと変わり、以下、信号 /SF1によ
る変化を行う。これは図24の設定回数2のところの状
態変化と、信号B3と信号A1でのデータ格納動作に、
相当する。
【0124】以上説明したように、上記一実施の形態に
係るSDRAMによれば、シリアルデータ出力を行うた
めの出力レジスタを持ちながらも、制限サイクル以外の
サイクルからでもアドレスをデータ転送経路に導くこと
ができ、かつ消費電力を少なくすることができる。
【0125】また、制限サイクル以外のサイクルに、ア
ドレスがデータ転送経路に導かれても、出力レジスタか
ら、データを間断なくシリアル出力できる。
【0126】また、アクセスアドレスの変更に自由度が
ありながらも、データ転送の効率を高めることが可能
で、かつ消費電力も少なくなる。
【0127】また、制限サイクル以外のサイクルからで
も、アドレスをデータ転送経路に導くことが可能であ
る。
【0128】また、この発明の一実施の形態に係るSD
RAMに含まれているデータ転送システムは、コンピュ
ータ内部におけるデータ転送、あるいはネットワーク・
コンピュータにおけるデータ転送にも応用できる。この
場合には、アドレスデコーダ、メモリセルアレイおよび
センスアンプなど、データの処理を行う部分を、コンピ
ュータ、あるいはネットワーク・コンピュータにおける
データの処理部と置き換えれば良い。
【0129】図27は、図1に示したSDRAMの、よ
り具体的なブロック図である。
【0130】図28は、データ処理システムのブロック
図である。
【0131】図29は、ネットワークコンピュータシス
テムのブロック図である。
【0132】図30は、図27に示すSDRAMのデー
タ転送の一の状態を示す図である、図31は、図27に
示すSDRAMのデータ転送の他の状態を示す図であ
る。
【0133】図30には、2個のデータが、制限サイク
ル(サイクル2、サイクル4、…)に転送される状態が
示されている。
【0134】図30に示すように、まず、サイクル
“0”で、2個のデータ1、データ2が、ステージ1に
転送される。データ1、データ2はそれぞれカラムアド
レス信号で、バーストアクセスの先頭アドレスに対応し
ている。次いで、サイクル“2”で、新しい2個のデー
タ3、データ4がステージ1に転送される。データ3、
データ4はそれぞれカラムアドレス信号で、先頭アドレ
スの次に入力されるアドレス(更新アドレス)に対応す
る。
【0135】このように、新しい2個のデータが、制限
サイクル(サイクル2、サイクル4、…)に転送される
とき、つまり、新しいa個のデータが、“a、または2
a”に対応する制限サイクルに転送されるとき、ステー
ジ1はステージ2と接続される。
【0136】また、図31には、2個のデータが、制限
サイクル以外のサイクル(サイクル1、サイクル3、
…)に転送される状態が示されている。
【0137】図31に示すように、まず、サイクル
“0”で、2個のデータ1、データ2が、ステージ1に
転送される。データ1、データ2はそれぞれカラムアド
レス信号で、バーストアクセスの先頭アドレスに対応し
ている。次いで、サイクル“1”で、新しい2個のデー
タ3、データ4がステージ1に転送される。データ3、
データ4はそれぞれカラムアドレス信号で、先頭アドレ
スの次に入力されるアドレス(更新アドレス)に対応す
る。
【0138】このように、新しい2個のデータが、制限
サイクル以外のサイクル(サイクル1、サイクル3、
…)に転送されるとき、つまり、新しいa個のデータ
が、“mod 2a(modはmoduloを示す)”に対応するサ
イクルに転送されるとき、ステージ1とステージ2とは
互いに分離される。
【0139】このようなデータ転送システムは、図28
に示すデータ処理システムにおけるデータ転送や、図2
9に示すネットワークコンピュータシステムにおけるデ
ータ転送に応用することができる。
【0140】また、この発明の一実施の形態に係るSD
RAMは、パイプラインステージの数が、アドレス変更
など、動作サイクルの変更が要求されるタイミングに応
じて、変更される。しかしながら、パイプラインステー
ジの数を、変更しないような使い方もできる。
【0141】例えばシステムクロックの周波数が低いと
きには、バーストデータアクセスの途中に、新たなバー
ストデータアクセスのための先頭アドレスを入力するタ
イミングを制限せず、いつでも先頭アドレスを入力でき
るようにする。つまり、ステージS1、S2、S3を、
常に分離した状態で使う。
【0142】これに対し、システムクロックの周波数が
高いときには、バーストデータアクセスの途中に、新た
なバーストデータアクセスのための先頭アドレスを入力
するタイミングを制限し、この制限したタイミングにの
み、先頭アドレスを入力する。つまり、ステージS1、
S2、S3のうち、ステージS1、S2を、常にスルー
した状態で使う。
【0143】また、パイプラインステージの数が変更さ
れるか否かは、この発明のSDRAMが組み込まれるシ
ステムの仕様によっても決定することができる。
【0144】例えばアドレスの変更を、常にaサイクル
に対応したサイクルから要求するシステムでは、ステー
ジS1、S2は、常にスルーされ、SDRAMの内部の
パイプラインステージの数は変更されない。
【0145】これに対し、アドレスの変更を、aサイク
ルに対応したサイクル以外からでも要求するシステムで
は、アドレスの変更が、aサイクルに対応したサイクル
以外に要求されたとき、ステージS1、S2、S3を分
離し、アドレスの変更が、aサイクルに対応したサイク
ルに要求されたとき、ステージS1、S2を、スルーす
る。
【0146】以上のように、この発明の一実施の形態に
係るSDRAMは、様々なシステムに、適切に対応でき
る。
【0147】また、この発明の一実施の形態に係るSD
RAMが行う、データ転送は、コンピュータ内部におけ
るデータ転送、あるいはネットワーク・コンピュータに
おけるデータ転送に応用されることで、コンピュータ、
あるいはネットワーク・コンピュータの分野において、
より大量なデータを、より高速に転送するデータ転送シ
ステムを構築する。
【0148】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、シリアルデータ出力を行うための出力レジスタを持
ちながらも、制限サイクル以外のサイクルからでもアド
レスを入力することができ、かつ消費電力が少ないシン
クロナス半導体メモリ装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の一実施の形態に係るSDRA
Mの概略図。
【図2】図2は(a)図はデータの進行状態を示した
図、(b)図はデータの進行状態をパイプライン方式、
レジスタ方式、実施の形態に係る方式を比較して示した
図。
【図3】図3は図1に示すSDRAMの回路図。
【図4】図4はデコーダの回路図。
【図5】図5は出力レジスタの概略図で、(a)図は出
力レジスタの一状態を示す図、(b)図は出力レジスタ
の他の状態を示す図。
【図6】図6は出力レジスタの回路図。
【図7】図7はデータ転送制御系回路のブロック図。
【図8】図8はデータ転送制御系回路のより詳細なブロ
ック図。
【図9】図9は基本制御信号発生回路の回路図。
【図10】図10はラッチ回路の回路図。
【図11】図11はアドレス再設定検出回路の回路図。
【図12】図12は転送信号発生回路の回路図。
【図13】図13は偶数サイクル・奇数サイクル判定回
路の回路図。
【図14】図14は偶数サイクル・奇数サイクル判定回
路の他の回路図。
【図15】図15はパイプライン制御信号発生回路の回
路図。
【図16】図16はプリチャージ制御信号発生回路の回
路図。
【図17】図17はアドレスバスと、ローカルデータバ
スおよび下位ビットとの関係を示す図。
【図18】図18はカラム選択信号とローカルデータバ
スとの関係を示す図。
【図19】図19はこの発明の一実施の形態に係るSD
RAMの動作波形図。
【図20】図20はこの発明の一実施の形態に係るSD
RAMの動作波形図。
【図21】図21は区分変更信号切替回路の回路図。
【図22】図22は区分信号発生回路の回路図。
【図23】図23はレジスタ選択信号発生回路の回路
図。
【図24】図24は信号SWおよび信号CCのレベル
と、出力レジスタR1〜R4との対応関係を示す図。
【図25】図25は出力レジスタの周辺の回路の動作波
形図。
【図26】図26は出力レジスタの周辺の回路の動作波
形図。
【図27】図27は図1に示したSDRAMのより具体
的なブロック図。
【図28】図28は一実施の形態に係るSDRAMに含
まれるデータ転送システムが応用されているデータ処理
システムのブロック図。
【図29】図29は一実施の形態に係るSDRAMに含
まれるデータ転送システムが応用されているネットワー
クコンピュータシステムのブロック図。
【図30】図30は図27に示すSDRAMのデータ転
送の一状態を示す図。
【図31】図31は図27に示すSDRAMのデータ転
送の他の状態を示す図。
【図32】図32はパイプライン方式のSDRAMの概
略図。
【図33】図33はデータの進行状態を示した図。
【図34】図34はレジスタ方式のSDRAMの概略
図。
【図35】図35はデータの進行状態を示した図。
【図36】図36はパイプライン方式のSDRAMのデ
ータ転送と、レジスタ方式のSDRAMのデータ転送と
の比較図。
【符号の説明】
101…メモリセルアレイとセンスアンプ、103…カ
ラムアドレスバッファ、105…アドレスデコーダ、1
07…ラッチ型ゲート、109…出力レジスタ、111
…導通型ゲート、113…選択ゲートおよびデータバス
センス回路、115…スクランブラ、201…基本制御
信号発生回路、301…データ転送制御回路、311…
偶数サイクル・奇数サイクル判定回路、321…アドレ
ス再設定検知回路、331…パイプライン制御信号発生
回路、341…転送信号発生回路、401…出力レジス
タ制御回路、411…区分変更信号切替回路、421…
区分信号発生回路、431…レジスタ選択信号発生回
路、501…プリチャージ制御信号発生回路。

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力されたアドレスを取り込むアドレス
    バッファと、 前記アドレスバッファからの出力をデコードするアドレ
    スデコーダと、 メモリセルアレイと、 前記メモリセルアレイに電気的に結合されるデータ線
    と、 前記メモリセルアレイの、前記アドレスデコーダにより
    デコードされたアドレスに対応する複数のメモリセルか
    らの複数のデータを、前記データ線に転送するゲート
    と、 前記転送された複数のデータの数の2倍の数のレジスタ
    を含み、これらレジスタに格納されたデータをシリアル
    に出力する出力レジスタと、 前記データ線に転送された複数のデータを、前記出力レ
    ジスタに含まれるレジスタの半分に対して、前記出力レ
    ジスタの格納周期毎に交互に格納するスクランブラと、 前記アドレスデコーダと前記ゲートとの間に設けられた
    第1の分離部と、 前記ゲートと前記スクランブラとの間のデータ線中に設
    けられた第2の分離部と、を具備し、 前記出力レジスタの格納周期に対応した周期に、前記ア
    ドレスが前記アドレスバッファに入力されたとき、前記
    第1の分離部は前記アドレスデコーダと前記ゲートとを
    スルーし、前記第2の分離部は前記出力レジスタの格納
    周期に対応して前記データ線と前記スクランブラとをス
    ルーし、前記スクランブラは前記出力レジスタへの格納
    の区切りを変更せずに、前記データ線に転送された複数
    のデータを前記出力レジスタに含まれるレジスタの半分
    に対して格納し、 前記出力レジスタの格納周期から外れた周期に、前記ア
    ドレスが前記アドレスバッファに入力されたとき、前記
    第1の分離部は前記アドレスデコーダと前記ゲートとを
    分離し、前記第2の分離部は前記出力レジスタの格納周
    期から外れた周期に対応して前記データ線と前記スクラ
    ンブラとをスルーし、前記スクランブラは前記出力レジ
    スタへの格納の区切りを変更して、前記データ線に転送
    された複 数のデータを前記出力レジスタに含まれるレジ
    スタの半分に対して格納することを特徴とするシンクロ
    ナス半導体メモリ装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の分離部が前記アドレスデコー
    ダと前記ゲートとを分離しているとき、前記アドレスデ
    コーダは、前記出力レジスタの格納周期から外れた周期
    に前記アドレスバッファに入力されたアドレスに対応す
    る前記アドレスバッファからの出力をデコードすること
    を特徴とする請求項1に記載のシンクロナス半導体メモ
    リ装置。
  3. 【請求項3】 前記アドレスバッファに対するアドレス
    の入力から、前記第2の分離部が前記データ線と前記ス
    クランブラとをスルーするまでの周期数は、前記出力レ
    ジスタの格納周期の周期数と等しいことを特徴とする請
    求項1及び請求項2いずれかに記載のシンクロナス半導
    体メモリ装置。
  4. 【請求項4】 前記出力レジスタに含まれるレジスタの
    数は、前記出力レジスタの格納周期の周期数の2倍であ
    ることを特徴とする請求項1乃至請求項3いずれか一項
    に記載のシンクロナス半導体メモリ装置。
  5. 【請求項5】 前記出力レジスタの格納周期の周期数
    は、前記データ線に転送される複数のデータの数と等し
    いことを特徴とする請求項4に記載のシンクロナス半導
    体メモリ装置。
  6. 【請求項6】 前記出力レジスタの格納周期の周期数が
    2、前記データ線に転送される複数のデータの数が2
    個、及び前記出力レジスタの数が第0番乃至第3番レジ
    スタの4個であるとき、前記第0番乃至第3番レジスタ
    からの出力順序は、第0番レジスタ、第1番レジスタ、
    第2番レジスタ、第3番レジスタ、以降第0番レジスタ
    に戻るで循環し、 前記スクランブラの、前記格納の区切りは、 第0番レジスタから第1番レジスタまでの組と第2番レ
    ジスタから第3番レジスタまでの組から、第1番レジス
    タから第2番レジスタまでの組と第3番レジスタから第
    0番レジスタまでの組へ、 第1番レジスタから第2番レジスタまでの組と第3番レ
    ジスタから第0番レジスタまでの組から、第2番レジス
    タから第3番レジスタまでの組と第0番レジスタから第
    1番レジスタまでの組へ、 第2番レジスタから第3番レジスタまでの組と第0番レ
    ジスタから第1番レジスタまでの組から、第3番レジス
    タから第0番レジスタまでの組と第1番レジスタから第
    2番レジスタまでの組へ、 第3番レジスタから第0番レジスタまでの組と第1番レ
    ジスタから第2番レジスタまでの組から、第0番レジス
    タから第1番レジスタまでの組と第2番レジスタから第
    3番レジスタまでの組へ、 のいずれか一つの組み合わせに従って変更されることを
    特徴とする請求項5に記載のシンクロナス半導体メモリ
    装置。
  7. 【請求項7】 前記出力レジスタの格納周期の周期数が
    2、前記データ線に転送される複数のデータの数が2
    個、及び前記出力レジスタの数が第0番乃至第3番レジ
    スタの4個であるとき、前記第0番乃至第3番レジスタ
    からの出力順序は、第0番レジスタ、第1番レジスタ、
    第2番レジスタ、第3番レジスタ、以降第0番レジスタ
    に戻るで循環し、 前記出力レジスタの格納周期からi(mod2a)外れた
    周期に、前記アドレスが前記アドレスバッファに入力さ
    れたとき、前記スクランブラは、前記データ線に転送さ
    れる2個のデータを、 第i(mod2a)番レジスタから第i+a−1(mod2
    a)番レジスタまでの組と、第i+a(mod2a)番レ
    ジスタから第i+2a−1(mod2a)番レジスタまで
    の組とに交互に格納することを特徴とする請求項5に記
    載のシンクロナス半導体メモリ装置。(ただし、第3番
    レジスタの次は第0番レジスタに戻る、a=格納周期の
    周期数=データ線に転送される複数のデータの数=2)
  8. 【請求項8】 前記出力レジスタの格納周期の周期数が
    a、前記データ線に転送される複数のデータの数がa、
    及び前記出力レジスタの数が第0番乃至第k−1番レジ
    スタのk個であるとき、前記第0番乃至第k−1番レジ
    スタからの出力順序は、第0番レジスタ、…、第k−1
    番レジスタ、以降第0番レジスタに戻るで循環し、 前記出力レジスタの格納周期からi(mod2a)外れた
    周期に、前記アドレスが前記アドレスバッファに入力さ
    れたとき、前記スクランブラは、前記データ線 に転送さ
    れるa個のデータを、 第i(mod2a)番レジスタから第i+a−1(mod2
    a)番レジスタまでの組と、第i+a(mod2a)番レ
    ジスタから第i+2a−1(mod2a)番レジスタまで
    の組とに交互に格納することを特徴とする請求項5に記
    載のシンクロナス半導体メモリ装置。 (ただし、第k−1番レジスタの次は第0番レジスタに
    戻る、k=2a)
  9. 【請求項9】 前記第1の分離部は、前記アドレスデコ
    ーダの出力をラッチし、出力するラッチ型ゲートである
    ことを特徴とする請求項1に記載のシンクロナス半導体
    メモリ装置。
  10. 【請求項10】 前記第2の分離部は、前記複数のデー
    タを、前記データ線に転送する導通型ゲートであること
    を特徴とする請求項1に記載のシンクロナス半導体メモ
    リ装置。
  11. 【請求項11】 前記第1の分離部、前記第2の分離
    部、及び前記スクランブラを制御するデータ転送系制御
    回路を、さらに具備し、 前記データ転送系制御回路は、外部クロックに基いて作
    られた内部クロックに同期して動作し、前記第1の分離
    部、前記第2の分離部、及び前記スクランブラを、前記
    内部クロックに同期して制御することを特徴とする請求
    項1に記載のシンクロナス半導体メモリ装置。
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