JP3348456B2 - pーキノン類の製造法 - Google Patents

pーキノン類の製造法

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C46/00Preparation of quinones

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、pーキノン類の製造法
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般式 化1 (式中、Rは置換されていてもよいアルキル基またはフ
ェニル基を示し、R1 、R2 およびR3 は同一または相
異なり、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を示
す。)で示されるようなpーキノン類は公知である。
【0003】従来、このようなアルキル基やフェニル基
で置換されたpーキノン類の製造法としては、相当する
pージヒドロキシベンゼン類の脱水素反応による方法が
知られている(J.Am.Chem.Soc., 1946年 Vol.68 894)。
しかしながら、この方法では入手容易なpー置換フェノ
ールからpーヒドロキシベンゼン類が得られないため、
原料による制約が強く、工業的有利な方法とは言えなか
った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようなことから、
本発明者らは入手容易なpー置換フェノール類から容易
に製造できる4ーtーブチルジオキシー2,5ーシクロ
ヘキサジエンー1ーオン類を原料とし、前記一般式 化
1で示されるpーキノン類を好収率で、工業的にも容易
に製造できる方法について検討の結果、本発明に至っ
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は一般
式 化2 (式中、R、R1 、R3 およびR4 は前記と同じ意味を
有する)で示される4ーtーブチルジオキシー2,5ー
シクロヘキサジエンー1ーオン類をハロゲン化チタン系
化合物と反応させることを特徴とする前記一般式 化1
で示されるpーキノン類の製造法を提供するものであ
る。
【0006】本発明において、原料として使用される4
ーtーブチルジオキシー2,5ーシクロヘキサジエンー
1ーオン類としては、4ーtーブチルジオキシー4ーメ
チルー2,5ーシクロヘキサジエンー1ーオン、4ーt
ーブチルジオキシー4ーエチルー2,5ーシクロヘキサ
ジエンー1ーオン、4ーtーブチルジオキシー4ーイソ
プロピルー2,5ーシクロヘキサジエンー1ーオン、4
ーtーブチルジオキシー4ーヘキシルー2,5ーシクロ
ヘキサジエンー1ーオン、4ーtーブチルジオキシー4
ーフェニルー2,5ーシクロヘキサジエンー1ーオン、
4ーtーブチルジオキシー2,4,6ートリメチルー
2,5ーシクロヘキサジエンー1ーオン、4ーtーブチ
ルジオキシー2,6ージーtーブチルー4ーメチルー
2,5ーシクロヘキサジエンー1ーオン等が例示され
る。
【0007】この反応において使用されるハロゲン化チ
タン系化合物としては、例えば、四塩化チタン、トリク
ロルメトキシチタン等があげられる。これらのハロゲン
化チタン系化合物は、そのまま用いてもよいし、市販の
ジクロロメタン溶液やトルエン溶液などの有機溶媒溶液
を用いてもよく、その使用量は、4ーtーブチルジオキ
シー2,5ーシクロヘキサジエンー1ーオン類に対して
通常0.5〜5モル倍、好ましくは1〜2モル倍の範囲
である。
【0008】反応は通常溶媒中で行われ、溶媒としては
ジクロロメタン、クロロホルム、エチレンジクロリドな
どのハロゲン化炭化水素類、トルエン、キシレン、モノ
クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどの芳香族炭化水
素類、テトラヒドロフランなどのエーテル類が挙げら
れ、その使用量は特に制限されないが通常4ーtーブチ
ルジオキシー2,5ーシクロヘキサジエンー1ーオン類
に対して1〜30重量倍である。
【0009】反応温度は通常−100℃から反応系の還
流温度の範囲である。反応時間は特に制限なく、反応混
合物をLC等で分析して、目的とするpーキノン類の生
成率が増加しなくなった時点を反応終点とすればよい。
反応終了後、反応混合物を常法により洗浄、ろ過、抽
出、乾燥、濃縮等を行ない、必要あればさらにシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィ等によって精製することによ
り、目的とするpーキノン類を得ることができる。
【0010】かくして製造されるpーキノン類として
は、2ーメチルベンゾキノン、2ーエチルベンゾキノ
ン、2ーイソプロピルベンゾキノン、2ーヘキシルベン
ゾキノン、2ーフェニルベンゾキノン、1,3,5ート
リメチルベンゾキノン、3,5ージーtーブチルー2ー
メチルベンゾキノンなどが例示される。
【0011】なお、この反応における原料である4ーt
ーブチルジオキシー2,5ーシクロヘキサジエンー1ー
オン類は公知であり、任意の方法で製造しうるが、一般
式 化3 (式中、R、R1 、R3 およびR4 は前記と同じ意味を
有する)で示されるフェノール類を、ルテニウム触媒の
存在下にtーブチルヒドロペルオキシドと反応させる方
法で製造することにより、本発明の目的化合物であるp
ーキノン類を工業的にもより有利に製造することができ
る。
【0012】すなわち、4ーtーブチルジオキシー2,
5ーシクロヘキサジエンー1ーオン類の製造法として
は、ピリジニウムクロマートや酸化クロムを触媒として
フェノールとtーブチルヒドロペルオキシドを反応させ
る方法が知られているが、これらの方法は毒性の強い触
媒を使用するため、その後処理において環境上の問題が
生じたり、収率が30%程度と非常に低いが、前記のル
テニウム触媒を使用する方法ではこのような環境問題も
なく、フェノール類から好収率で目的化合物を得ること
ができる。
【0013】上記の4ーtーブチルジオキシー2,5ー
シクロヘキサジエンー1ーオン類の製造法において、原
料として使用される上記一般式 化3で示されるフェノ
ール類としては、例えばp−クレゾール、p−エチルフ
ェノール、p−イソプロピルフェノール、p−ヘキシル
フェノール、p−フェニルフェノール、4,6−ジ−t
−ブチルフェノール、2,4,6−トリメチルフェノー
ル、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノールな
どが挙げられる。
【0014】かかるフェノール類とtーブチルヒドロペ
ルオキシドとの反応において、触媒としてはRu3(C
O)12、RuCl2(PPh3)3 、RuCl2(bpy)2
RuCl 3 ・nH2 O、Ru(OAc)3 、Ru(ac
ac)3 などのルテニウム触媒が使用される。かかるル
テニウム触媒はこれらを混合して用いてもよく、また、
これらの触媒をヘテロポリ酸、シリカゲル、カーボン粉
末や高分子物質等に担持させて使用してもよい。
【0015】前記フェノール類とt−ブチルヒドロペル
オキシドとの反応において、t−ブチルヒドロペルオキ
シドの使用量は、フェノール類に対して通常1〜10モ
ル倍、好ましくは2〜6モル倍の範囲である。また、ル
テニウム触媒の使用量は、フェノール類に対して通常
0.01〜50モル%、好ましくは0.1〜10モル%
の範囲である。
【0016】反応は通常溶媒中で行われ、溶媒としては
ジクロロメタン、クロロホルム、エチレンジクロリドな
どのハロゲン化炭化水素類、酢酸エチルなどのエステル
類、アセトニトリルなどのニトリル類、ベンゼン、トル
エン、キシレン、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼ
ンなどの芳香族炭化水素類、アセトン、メチルエチルケ
トンなどのケトン類が例示され、その使用量は特に制限
されないが通常フェノール類に対して1〜20重量倍で
ある。
【0017】反応温度は通常0℃から反応系の還流温度
の範囲であるが、好ましくは10〜50℃の範囲であ
る。反応時間は特に制限なく、反応混合物をLC等で分
析して、目的とする4ーtーブチルジオキシー2,5ー
シクロヘキサジエンー1ーオン類の生成率が増加しなく
なった時点を反応終点とすればよい。反応終了後、反応
混合物を例えばフロリジルカラムクロマトグラフィーな
どで精製し、濃縮することにより目的とする4ーtーブ
チルジオキシー2,5ーシクロヘキサジエンー1ーオン
類を得ることができる。
【0018】
【発明の効果】本発明の方法によれば、好収率で容易に
pーキノン類を製造することができ、特に、その原料で
ある4ーtーブチルジオキシー2,5ーシクロヘキサジ
エンー1ーオン類の製造法として、ルテニウム触媒の存
在下にフェノール類とtーブチルヒドロペルオキシドを
反応させることにより方法を組み合わせた場合には、工
業的により有利にpーキノン類を製造することができ
る。
【0019】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、本
発明がこれによって限定されるものでないことはいうま
でもない。
【0020】原料製造例1 pークレゾール0.652g、RuCl2(PPh3)
3 0.173gおよび無水ベンゼン6mlの混合物に、
アルゴン雰囲気下、室温で3.3モル濃度のtーブチル
ヒドロペルオキシドのベンゼン溶液7.3mlを2時間
かけて滴下した。同温度でさらに3時間攪拌したのち、
フロリジルカラムクロマトグラフィーにて精製して4ー
tーブチルジオキシー4ーメチルー2,5ーシクロヘキ
サジエンー1ーオン1.01g(収率 85%)を得
た。
【0021】原料製造例2 pーイソプロピルフェノール0.272g、RuCl
2(PPh3)3 0.058gおよび無水ベンゼン2mlの
混合物に、アルゴン雰囲気下、室温で3.59モル濃度
のtーブチルヒドロペルオキシドのベンゼン溶液2.2
mlを2時間かけて滴下した。同温度でさらに3時間攪
拌したのち、フロリジルカラムクロマトグラフィーにて
精製して4ーtーブチルジオキシー4ーイソプロピルー
2,5ーシクロヘキサジエンー1ーオン0.381g
(収率 86%)を得た。
【0022】原料製造例3 pーイソプロピルフェノールの代わりにpーフェニルフ
ェノール0.335gを用いる以外は原料製造例2と同
様の操作を行ない、4ーtーブチルジオキシー4ーフェ
ニルー2,5ーシクロヘキサジエンー1ーオン0.38
6g(収率 76%)を得た。
【0023】実施例1 四塩化チタン0.13mlおよび無水ジクロロメタン1
mlの混合物に、アルゴン雰囲気下、−78℃で4ーt
ーブチルジオキシー4ーメチルー2,5ーシクロヘキサ
ジエンー1ーオン0.195gのジクロロメタン(1m
l)溶液を5分間かけて滴下し、同温度で3分間、さら
に室温で1時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナ
トリウム水溶液5mlおよびジクロロメタン5mlを加
え、室温で30分間攪拌した後、不溶物を濾去した。濾
液を分離し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮
し、得られた残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーにて精製し、2ーメチルベンゾキノン0.112gを
得た。収率 92%
【0024】実施例2 四塩化チタン0.07mlおよび無水ジクロロメタン1
mlの混合物に、アルゴン雰囲気下、−78℃で4ーt
ーブチルジオキシー4ーイソプロピルー2,5ーシクロ
ヘキサジエンー1ーオン0.119gのジクロロメタン
(1ml)溶液を5分間かけて滴下し、同温度で30分
間、さらに−15℃で4時間攪拌した。反応混合物を実
施例1と同様に処理して2ーイソプロピルベンゾキノン
0.078gを得た。収率 98%
【0025】実施例3 四塩化チタン0.07mlおよび無水ジクロロメタン1
mlの混合物に、アルゴン雰囲気下、−78℃で4ーt
ーブチルジオキシー4ーフェニルー2,5ーシクロヘキ
サジエンー1ーオン0.133gのジクロロメタン(1
ml)溶液を5分間かけて滴下し、同温度で30分間攪
拌した。反応混合物を実施例1と同様に処理して2ーフ
ェニルベンゾキノン0.086gを得た。収率 91%

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 化2 (式中、Rは置換されていてもよいアルキル基またはフ
    ェニル基を示し、R1 、R2 およびR3 は同一または相
    異なり、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を示
    す。)で示される4ーtーブチルジオキシー2,5ーシ
    クロヘキサジエンー1ーオン類をハロゲン化チタン系化
    合物と反応させることを特徴とする一般式 化1 (式中、R、R1 、R2 およびR3 は前記と同じ意味を
    表わす。)で示されるpーキノン類の製造法。
  2. 【請求項2】一般式 化3 (式中、R、R1 、R2 およびR3 は前記と同じ意味を
    表わす。)で示されるフェノール類をルテニウム触媒の
    存在下にtーブチルヒドロペルオキシドと反応させて、
    一般式 化2で示される4ーtーブチルジオキシー2,
    5ーシクロヘキサジエンー1ーオン類を製造することを
    特徴とする請求項1に記載のpーキノン類の製造法。
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